JP5709481B2 - モータ - Google Patents

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本発明はモータに関し、さらに詳しくは、モータの構造に関するものである。
一般的に、モータでは、モータ軸線方向に延在する筒状のモータハウジングの内側に筒状のステータが固定され、かかるステータの内側に、回転出力軸を備えたロータが回転可能に配置されている。また、回転出力軸の回転数や角度位置等を検出するエンコーダを構成するにあたっては、回転出力軸の端部に環状のセンサマグネットを取り付ける一方、センサ基板に形成した穴に回転出力軸の端部を貫通させて、センサ基板に設けた感磁素子とセンサマグネットとを対向させた構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−290915号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、センサ基板として、穴が形成された特殊な基板を用いるため、センサ基板のコストが嵩むとともに、センサ基板における配線や電子部品のレイアウトに多大な制約が発生するという問題点がある。また、特許文献1に記載の構成では、端板に支持基板を固定し、かかる支持基板によってセンサ基板を支持した構造とする必要があるため、センサ基板の固定に多大な手間がかかるという問題点もある。さらに、センサマグネットより軸端側に軸受が設けられているため、センサマグネットおよび感磁素子に対して電磁シールドを施そうとすると、軸受も含む広い範囲にわたってシールド部材で覆った構造とする必要があるので、軸端側が大型化してしまうという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、簡素な構成でセンサマグネットおよび感磁素子を配置できるとともに、センサマグネットおよび感磁素子に対して簡素な構成で電磁シールドを行うことのできるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、モータ軸線方向に延在する筒状のモータハウジングと、前記モータハウジングの内側に固定された筒状のステータと、前記ステータの内側に回転可能に配置された回転出力軸を備えたロータと、を有するモータであって、前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端部に保持されたセンサマグネットと、該センサマグネットに前記モータ軸線方向の一方側で対向する感磁素子を前記モータ軸線方向の他方側の面に備えたセンサ基板と、前記モータ軸線方向の一方側に前記センサ基板が固定された状態で前記モータハウジングの端部に固定され、前記感磁素子にモータ軸線方向で重なる部分に開口部を備えた基板ホルダと、を有し、前記基板ホルダは磁性金属からなり、当該基板ホルダは、前記モータハウジングの端部に固定された環状フランジ部と、該環状フランジ部の内周縁から前記モータ軸線方向の一方側に突出した外側筒部と、該外側筒部の先端部から径方向内側に屈曲した環状底板部と、該環状底板部の内周縁からモータ軸線方向の他方側に向けて突出した内側筒部と、を備え、前記環状底板部の前記モ
ータ軸線方向の一方側の面に前記センサ基板が固定され、前記内側筒部によって、前記センサマグネットおよび前記感磁素子を径方向外側で覆う筒状のシールド部が構成されていることを特徴とする。
本発明では、回転出力軸のモータ軸線方向における一方側の端部に固定されたセンサマグネットと、センサマグネットに対向する感磁素子とによって、ロータの回転数や角度位置を検出するエンコーダが構成されている。ここで、感磁素子は、回転出力軸よりモータ軸線方向の一方側に位置するセンサ基板のモータ軸線方向の他方側の面に設けられている。このため、センサ基板には、回転出力軸を貫通させる穴を設けなくても、センサマグネットと感磁素子とをモータ軸線方向で対向させることができる等、簡素な構成でセンサマグネットおよび感磁素子を配置することができる。また、本発明において、センサ基板は、基板ホルダのモータ軸線方向の一方側に固定されており、かかる構成の場合、モータ軸線方向の一方側から他方側に向かってセンサ基板、基板ホルダおよびセンサマグネットがこの順に配置されることになるが、基板ホルダには、感磁素子にモータ軸線方向で重なる部分に開口部が設けられている。このため、感磁素子とセンサマグネットとは直接対向させることができる。また、基板ホルダは磁性金属からなり、かかる基板ホルダでは、モータ軸線の他方側に突出してセンサマグネットおよび感磁素子を径方向外側で覆う内側筒部によって筒状のシールド部が構成されている。このため、センサマグネットおよび感磁素子が配置されている部分を他のシールド部材で覆う必要がない等、簡素な構成によって、センサマグネットおよび感磁素子に対する電磁シールドを行うことができる。
本発明では、前記センサ基板において、前記ロータの外周面に前記モータ軸線方向で重なる位置に径方向外側で接する位置には、周方向の複数個所に貫通穴が形成されていることが好ましい。かかる構成の場合、モータの製造工程において、センサ基板の貫通穴から位置決めピンを貫通させ、位置決めピンがロータの外周面に接するような位置でセンサ基板を配置すれば、回転出力軸とセンサ基板とを正確に位置決めすることができる。それ故、回転出力軸に固定されたセンサマグネットと、センサ基板に設けられた感磁素子とを精度よく位置合わせすることができる。
本発明において、前記センサマグネットは、周方向にS極とN極が各々1極ずつ設けられており、前記センサ基板は、前記感磁素子として、少なくとも前記センサマグネットに前記モータ軸線方向で重なる位置に磁気抵抗素子を備えている構成を採用することができる。かかる構成によれば、簡素な構成でロータの回転数や角度位置を検出することができる。
本発明において、前記センサマグネットは、前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端面に円盤形状をもって固着されている構成を採用することができる。
本発明において、前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端部には、当該端部より大径のマグネットホルダが固着され、前記センサマグネットは、当該マグネットホルダを介して前記回転出力軸の端部に保持されていることが好ましい。かかる構成によれば、回転出力軸が細い場合でも、大径のセンサマグネットを回転出力軸に固定することができる。
この場合、前記センサマグネットは、前記マグネットホルダの前記モータ軸線方向の一方側の端面に円盤形状をもって固着されている構成を採用することができる。
本発明において、前記基板ホルダと前記センサ基板との間には絶縁性のスペーサが配置されていることが好ましい。かかる構成によれば、基板ホルダを磁性金属製としても、基板ホルダとセンサ基板との絶縁を確実に行うことができる。
本発明において、前記ステータに対する給電線、および前記センサ基板に電気的に接続されたセンサ出力線は、周方向の同一角度方向で前記モータハウジングの外周面に沿って前記モータ軸線方向の他方側に向けて延在している部分が当該モータハウジングに固定されていることが好ましい。かかる構成によれば、給電線およびセンサ出力線に対する電気的な接続作業を効率よく行うことができる。
本発明において、前記モータハウジングは、前記ステータが内側に嵌められた筒状ケースと、該筒状ケースに対して前記モータ軸線方向の一方側で隣接する位置で前記筒状ケースに連結され、前記回転出力軸を回転可能に支持する第1軸受を保持する第1軸受ホルダと、前記筒状ケースに対して前記モータ軸線方向の他方側で隣接する位置で前記筒状ケースに連結され、前記回転出力軸を回転可能に支持する第2軸受を保持する第2軸受ホルダと、を備え、前記基板ホルダは、前記第1軸受ホルダに固定されている構成を採用することができる。
本発明において、前記筒状ケースは鉄系金属からなり、前記第2軸受ホルダは、前記筒状ケースより熱伝導率が高い金属材料からなり、前記第2軸受ホルダは、前記ステータが内側に嵌る筒部を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、ステータが第2軸受ホルダに直接、接するので、ステータで発生した熱を効率よく第2軸受ホルダに逃がすことができる。
本発明では、回転出力軸のモータ軸線方向における一方側の端部にセンサマグネットが設けられている一方、感磁素子は、回転出力軸よりモータ軸線方向の一方側に位置するセンサ基板のモータ軸線方向の他方側の面に設けられている。このため、センサ基板には、回転出力軸を貫通させる穴を設けなくても、センサマグネットと感磁素子とをモータ軸線方向で対向させることができる等、簡素な構成でセンサマグネットおよび感磁素子を配置することができる。また、本発明においては、モータ軸線方向の一方側から他方側に向かってセンサ基板、基板ホルダおよびセンサマグネットがこの順に配置されることになるが、基板ホルダには、感磁素子にモータ軸線方向で重なる部分に開口部が設けられている。このため、感磁素子とセンサマグネットとは直接対向させることができる。また、基板ホルダは磁性金属からなり、かかる基板ホルダでは、モータ軸線の他方側に突出してセンサマグネットおよび感磁素子を径方向外側で覆う内側筒部によって筒状のシールド部が構成されている。このため、センサマグネットおよび感磁素子が配置されている部分を他のシールド部材で覆う必要がない等、簡素な構成によって、センサマグネットおよび感磁素子に対する電磁シールドを行うことができる。
本発明の実施の形態1に係るモータの外観を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係るモータからカバーを外した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係るモータの内部構造等を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係るモータに構成したエンコーダ周辺を拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るモータに構成したエンコーダの説明図である。 本発明の実施の形態2に係るモータの説明図である。 本発明の実施の形態2に係るモータの内部構造等を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係るモータに構成したエンコーダ周辺を拡大して示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、モータ軸線方向の一方側を「反出力側(回転出力軸が突出している側とは反対側)」として説明し、モータ軸線方向の他方側を「出力側(回転出力軸が突出している側)」として説明する。また、以下に参照する図面において、モータ軸線については「L」で示し、モータ軸線方向の一方側(反出力側)を「L1」で示し、モータ軸線方向の他方側(出力側)を「L2」で示してある。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るモータの外観を示す説明図であり、図1(a)、(b)はモータの側面図、およびモータを反出力側からみた背面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るモータからカバーを外した状態を示す説明図であり、図2(a)、(b)はモータからカバーを外した状態の側面図、およびモータからカバーを外した状態を反出力側からみた背面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るモータの内部構造等を示す説明図であり、図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)はモータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の断面図、モータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の反出力側からみた背面図、センサ基板を基板ホルダに固定した状態の側面図、センサ基板を基板ホルダに固定した状態を反出力側からみた背面図、基板ホルダの断面図、および基板ホルダを反出力側からみた背面図である。
図1、図2および図3(a)、(b)において、本形態のモータ1は、比較的出力トルクの大きい永久磁石同期電動機であり、モータ軸線L方向に延在する筒状のモータハウジング10と、モータハウジング10の内側に固定された筒状のステータ20と、ステータ20の内側に回転可能に配置された回転出力軸31を備えたロータ30とを有している。
(モータハウジングの構成)
本形態において、モータハウジング10は、ステータ20が内側に嵌められた筒状ケース11と、筒状ケース11に対して反出力側L1で隣接する位置で筒状ケース11に連結された第1軸受ホルダ12と、筒状ケース11に対して出力側L2で隣接する位置で筒状ケース11に連結された第2軸受ホルダ13とを備えており、筒状ケース11の両端開口は、第1軸受ホルダ12および第2軸受ホルダ13で概ね塞がれた構造になっている。また、モータハウジング10には、反出力側L1の端部を覆うように有底筒状のカバー19がネジ97により取り付けられている。
本形態において、筒状ケース11および第1軸受ホルダ12は、鉄系金属製の板材を所定形状に加工してなる。筒状ケース11は、両端で開口する円筒部111と、円筒部111の反出力側L1の端部で径方向外側に折れ曲がった連結板部112と、円筒部111の出力側L2の端部で径方向外側に折れ曲がった連結板部113(図3(b)参照)とを備えており、円筒部111は、出力側L2で円筒状のまま開口している。
第1軸受ホルダ12は、筒状ケース11の連結板部112に反出力側L1で重なってネジ91により止められた環状端板部121と、環状端板部121の内周縁から出力側L2に向けて突出した円筒部122と、円筒部122の先端部から径方向内側に屈曲した環状底板部123とを備えており、円筒部122の内側において、円筒部122と環状底板部123とにより形成された環状段部にボールベアリングからなる第1軸受41の外輪411が保持されている。
第2軸受ホルダ13は、アルミニウム系金属やマグネシウム系金属等、筒状ケース11に用いた鉄系金属より熱伝導率が高い金属材料からなり、本形態において、第2軸受ホルダ13は、アルミニウム系金属の成型品からなる。このため、第2軸受ホルダ13は、筒状ケース11および第1軸受ホルダ12よりも肉厚である。かかる第2軸受ホルダ13は、略四角形のフランジ部131と、フランジ部131の径方向外側部分から反出力側L1に向けて突出した外側筒部132(筒部)と、フランジ部131の径方向内側部分から反出力側L1に向けて突出した内側筒部133とを備えており、フランジ部131から外側筒部132に跨って形成された肉厚部分が筒状ケース11の連結板部113と重なってネジ92により止められている。この状態で、外側筒部132の反出力側L1の端部と筒状ケース11の出力側L2の端部とが当接し、モータハウジング10の側面部が形成されている。また、外側筒部132の内周形状は、筒状ケース11の内周形状と同一寸法の円形状になっている。
かかる第2軸受ホルダ13において、内側筒部133の内側には、ボールベアリングからなる第2軸受42の外輪421が保持されている。また、第2軸受ホルダ13において、フランジ部131の中央部分では、出力側L2の端面から反出力側L1に向けて凹んだ凹部が形成されており、かかる凹部の底板部134には、回転出力軸31を出力側L2に向けて突出させる開口部が形成されている。
このように構成したモータハウジング10において、筒状ケース11の反出力側L1の端部には、周方向の1個所に切欠き116が形成されており、かかる切欠き116によって、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12との間には隙間が形成され、かかる隙間によって、後述する給電線25をモータハウジング10の外部に引き出すための挿通部17が形成されている。本形態では、挿通部17には給電線25を固定するためのゴム製のブシュ29が装着され、かかるブシュ29によって給電線25が固定されている。また、第1軸受ホルダ12には、挿通部17が位置する部分で径方向外側に突出した突出部127が形成されており、かかる突出部127は、筒状ケース11の外周面に沿って所定の寸法、出力側L2に向けて延在している。ここで、突出部127と筒状ケース11との間には、挿通部17に繋がる隙間18が空いている。従って、給電線25において、ブシュ29で固定されている箇所より先端側は、突出部127と筒状ケース11との隙間18においてモータハウジング10の外周面に沿って出力側L2に向けて延在した後、モータハウジング10の外部に引き出されている。
なお、第1軸受ホルダ12には、突出部127に対して周方向で隣り合う位置にも突出部126が形成されており、かかる突出部126と重なる位置からは、図1(b)に示すグランド線81が引き出されている。
(ステータの構成)
ステータ20は、特開2009−290915号公報に記載のモータと同様、円環状のステータコア21を備えており、ステータコア21は、外周面がモータハウジング10の内周面に当接した状態で固定されている。ステータコア21は、半径方向内側に突出する複数の突極を周方向において等角度間隔に備えており、かかる突極には絶縁部材22を介して駆動コイル23が巻回されている。ここで、ステータコア21は、複数の分割コアを環状に配列してなり、複数の分割コアの各々に突極が形成されている。分割コアは、薄板状の磁性鋼板が型抜きされた同一形状の板材を積層し、ダボかしめ等により接合することにより形成されている。
かかるステータコア21は、分割コアの状態で駆動コイル23を巻回した後、加熱した筒状ケース11の内側に装着される焼き嵌めによって筒状ケース11の内側に固定される。その際、ステータ20は、出力側L2から筒状ケース11の内側に挿入される。本形態では、ステータコア21の長さ寸法(モータ軸線L方向における寸法)は、筒状ケース11の長さ寸法(モータ軸線L方向における寸法)より大である。従って、ステータ20を筒状ケース11の内側に固定した後、第2軸受ホルダ13を筒状ケース11に連結すると、ステータ20(ステータコア21)の外周面のうち、出力側L2に位置する部分は、第2軸受ホルダ13の外側筒部132の内周面に接することになる。
駆動コイル23は、巻線の巻始めと巻終わりの両端末がステータコア21の反出力側L1の端部に配置され、本形態において、両端末は、ステータコア21の反出力の端部に配置された配線基板26に接続されている。かかる配線基板26には、回転出力軸31が貫通する開口部が形成されている。配線基板26には給電線25が接続されており、給電線25は、モータハウジング10の外部に引き出された自由端部分の先端部にコネクタ250が接続されている。従って、ステータ20の駆動コイル23に対しては、コネクタ250、給電線25および配線基板26を介して外部から電力を供給可能である。
なお、配線基板26と第1軸受ホルダ12の環状底板部123との間には絶縁スペーサ27が挿入されている。このため、第1軸受ホルダ12を金属材料から構成した場合でも、第1軸受ホルダ12と配線基板26のパターンとが短絡することがない。
(ロータ30の構成)
ロータ30は、モータ軸線L方向に延在する回転出力軸31と、回転出力軸31の外周に固着された永久磁石からなるロータマグネット32とを備えている。本形態において、ロータマグネット32の外周側に保護テープ39が巻回されている。回転出力軸31は、ロータマグネット32が固着されている部分が最も大径であり、かかる大径部分310より出力側L2は、複数個所の段部によって段階的に小径になっている。本形態では、大径部分310に隣接する小径部分311に第2軸受42の内輪422が装着されている。
また、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1でも複数個所の段部によって段階的に小径になっている。本形態において、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1に3個所の段部によって、大径部分310より細径の中径部分316、中径部分316より細径の小径部分317、および小径部分317より細径の最小径部分318がこの順に形成されており、小径部分317には第1軸受41の内輪412が装着されている。なお、小径部分317には周溝319が形成されており、かかる周溝319に止められた止め輪38によって第1軸受41の内輪412が回転出力軸31に固定されている。
(磁気式エンコーダの構成)
図4は、本発明の実施の形態1に係るモータに構成したエンコーダ周辺を拡大して示す断面図である。図5は、本発明の実施の形態1に係るモータに構成したエンコーダの説明図であり、図5(a)、(b)、(c)はエンコーダの構成を示す説明図、エンコーダに用いた磁気抵抗素子521からの出力信号の説明図、および磁気抵抗素子521からの出力信号に基づいて回転出力軸31の角度位置を求める方法を示す説明図である。
図3および図4に示すように、回転出力軸31の反出力側L1の端部には、ロータ30の回転数や回転角度を監視する磁気式のエンコーダ5が構成されている。かかるエンコーダ5を構成するにあたって、本形態では、図4に示すように、回転出力軸31の反出力側L1の端部には永久磁石からなるセンサマグネット51が固定されており、かかるセンサマグネット51に対して反出力側L1で対向するように、感磁素子52が配置されている。本形態において、センサマグネット51は、回転出力軸31の反出力側L1の端面33に形成された凹部330に部分的に嵌った状態で接着剤等により固定された円盤状の永久磁石からなり、回転出力軸31の最小径部分318よりもわずかに小径である。
図5(a)に示すように、センサマグネット51には周方向にN極とS極が1極ずつ形成されている。感磁素子52は、互いに直交する方向に磁気抵抗パターンが形成された磁気抵抗素子521であり、かかる磁気抵抗素子521は、モータ軸線L方向においてセンサマグネット51の中心と対向するように配置されている。また、エンコーダ5にアブソリュート動作を行わせる場合、感磁素子52として、磁気抵抗素子521の他に、センサマグネット51の中心からずれた位置でセンサマグネット51と対向する2つのホール素子522、523が用いられる。かかるホール素子522、523は、センサマグネット51の中心からみて互いに90°ずれた位置に配置される。
再び図4において、本形態において、回転出力軸31に対して反出力側L1には、センサマグネット51に反出力側L1で対向するセンサ基板55が配置されている。かかるセンサ基板55において、出力側L2の面には、上記した感磁素子52(磁気抵抗素子521、あるいは磁気抵抗素子521およびホール素子522、523)が実装されており、感磁素子52は、センサ基板55から出力側L2に向けて突出している。また、センサ基板55の反出力側L1の面には、半導体装置等の電子部品56が実装されている。
センサ基板55において、回転出力軸31の最小径部分318の外周面にモータ軸線L方向で重なる位置に径方向外側で接する位置には、周方向の複数個所に貫通穴550が形成されている。すなわち、センサ基板55に対して回転出力軸31の最小径部分318を投影すると、円となるが、かかる円に外接する箇所に貫通穴550が形成されている。本形態では、センサ基板55には、周方向の3か所に貫通穴550が形成されている。
本形態では、センサ基板55を配置するにあたって基板ホルダ60が用いられている。基板ホルダ60は、モータハウジング10の端部にネジ93(図2(b)参照)により固定された環状フランジ部61と、環状フランジ部61の内周縁から反出力側L1に突出した外側筒部62と、外側筒部62の先端部から径方内側に屈曲した環状底板部63と、環状底板部63の内周縁から出力側L2に向けて突出した内側筒部64とを備えており、環状底板部63の反出力側L1の面にセンサ基板55が固定されている。より具体的には、センサ基板55において、基板ホルダ60の環状底板部63の穴630と重なる位置にはネジ94が止められ、かかるネジ94によって、センサ基板55と基板ホルダ60とが固定されている。本形態では、2か所に止められたネジ94によって、センサ基板55と基板ホルダ60とが固定されている。
なお、環状フランジ部61は、周方向において等角度間隔の3か所に外側に向けて突出した突出部611を備えており、かかる突出部611には穴619が形成されている。また、第1軸受ホルダ12の環状端板部121には、穴619と重なる位置に穴129が形成されており、穴619、129を利用して、基板ホルダ60と、モータハウジング10の反出力側L1の端部を構成する第1軸受ホルダ12とがネジ93により固定されている。なお、3つのネジ93のうちの一つは、グランド線81と基板ホルダ60とを接続するのに利用されている。
かかる構成の基板ホルダ60において、内側筒部64の内側は開口部66になっているため、センサ基板55に実装されている感磁素子52は、基板ホルダ60を介さずに直接、センサマグネット51にモータ軸線方向Lで対向することになる。また、内側筒部64の内側には、回転出力軸31に固着されているセンサマグネット51、および感磁素子52が位置しており、センサマグネット51と感磁素子52とは、内側筒部64の内側でモータ軸線方向Lで対向している。
ここで、基板ホルダ60は、SPCEやSPCC材等の磁性金属製の板材をプレス加工してなる。このため、内側筒部64は、センサマグネット51および感磁素子52を径方向外側で覆うシールド部50(電磁シールド部)として機能するようになっている。また、基板ホルダ60とセンサ基板55との間には、環状底板部63よりわずかに大サイズかつ幅広に形成された環状の絶縁スペーサ57が挿入されている。このため、基板ホルダ60が磁性金属製であっても、基板ホルダ60とセンサ基板55に形成されたパターンとが短絡することがない。
また、センサ基板55に実装された電子部品56は、図5(a)を参照して後述する回転検出回路を構成しており、かかる回転検出回路からの信号出力は、センサ基板55に接続されたセンサ出力線58を介して行われる。ここで、センサ出力線58は、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12との間に端部が固定されたブシュ59(図2参照)によってモータハウジング10に固定されており、ブシュ59は、給電線25に対するブシュ29と周方向の同一角度方向に位置する。また、センサ出力線58は、ブシュ59による固定箇所より先端側が、給電線25と周方向の同一角度方向でモータハウジング10の外周面に沿ってモータ軸線L方向の出力側L2に向けて延在し、かかる延在部分は、給電線25とともに結束帯等の止め具28によって第1軸受ホルダ12の突出部127に固定されている。また、センサ出力線58は、止め具28による固定箇所より先端側は、給電線25に沿って延在する自由端になっており、その先端側にはコネクタ580が接続されている。このようにして、給電線25およびセンサ出力線58は、周方向の同一角度方向でモータハウジング10の外周面に沿って出力側L2に向けて延在している部分がモータハウジング10に固定されている。
(エンコーダ5の動作)
図5(a)に示すように、本形態のエンコーダ5は、センサマグネット51と感磁素子52とによって磁気式のロータリーエンコーダとして構成されており、センサマグネット51は、感磁素子52と対向する面にS極とN極が一対、周方向で着磁されている。また、磁気抵抗素子521(感磁素子52)には、互いに直交する方向に磁気抵抗パターンが形成されている。
また、センサ基板55に実装された電子部品56は、感磁素子52から出力される信号に対する一対の増幅回路561、これらの増幅回路561から出力される正弦波信号sin、cosに補間処理や各種演算処理を行うCPUからなる演算回路563、および出力インターフェース564等を構成している。
かかるエンコーダ5では、回転出力軸31およびセンサマグネット51が1回転すると、磁気抵抗素子521からは、図5(b)に示す正弦波信号sin、cosが2周期分、出力される。従って、正弦波信号sin、cosを増幅回路561により増幅した後、演算回路563において、図5(c)に示すように、正弦波信号sin、cosからθ=tan-1(sin/cos)を求めれば、回転出力軸31の角度位置θが分かる。また、本形態のように、感磁素子52として、センサマグネット51の中心からみて90°ずれた位置にホール素子522、523を配置すれば、現在位置が正弦波信号sin、cosのいずれの区間に位置するかを検出することができる。このため、エンコーダ5にアブソリュート動作を行わせることができる。また、ホール素子522、523を省略しても、エンコーダ5は、インクリメンタル動作を行うことが可能である。
なお、磁気抵抗素子521は、センサマグネット51との位置関係が多少ずれても検出精度に大きな影響を受けないが、本形態では、センサ基板55には、回転出力軸31の最小径部分318を投影した際の円に外接する箇所に貫通穴550が形成されている。従って、モータ1の製造工程において、センサ基板55が固定された基板ホルダ60をモータハウジング10に固定する際、センサ基板55の貫通穴550から位置決めピンを貫通させ、かかる位置決めピンが回転出力軸31の最小径部分318に均等に接するように基板ホルダ60をモータハウジング10に固定すれば、センサ基板55と回転出力軸31とを精度よく位置合わせすることができ、その結果、センサマグネット51の位置と磁気抵抗素子521の位置とが精度よく合わせされる。なお、貫通穴550の位置は、回転出力軸31の最小径部分318に限らず、ロータ30の外周面に対応する位置に設ければ、センサマグネット51と磁気抵抗素子521とを精度よく位置合わせすることができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、回転出力軸31の反出力側L1の端部に保持されたセンサマグネット51と、このセンサマグネット51に反出力側L1で対向する感磁素子52とによって磁気式のエンコーダ5が構成されており、かかるエンコーダ5において、感磁素子52は、センサ基板55の反出力側L1の面に実装されている。このため、センサ基板55に穴を設けて回転出力軸31の端部を貫通させる必要がない等、簡素な構成でセンサマグネット51とセンサ基板55とを配置することができる。
また、感磁素子52は、センサ基板55の出力側L2の面に設けられ、かかるセンサ基板55は、基板ホルダ60の反出力側L1に固定されている。かかる構成の場合、モータ軸線L方向の反出力側L1から出力側L2に向かってセンサ基板55、基板ホルダ60およびセンサマグネット51がこの順に配置されることになるが、基板ホルダ60には、感磁素子52にモータ軸線L方向で重なる部分に開口部66が設けられているため、感磁素子52とセンサマグネット51とは直接対向する。
また、基板ホルダ60は磁性金属からなり、かかる基板ホルダ60には、開口部66の内周縁から出力側L2に突出してセンサマグネット51および感磁素子52を径方向外側で覆う内側筒部64が形成されている。このため、基板ホルダ60の内側筒部64によってセンサマグネット51および感磁素子52に対するシールド部50が構成されている。従って、センサマグネット51および感磁素子52が配置されている部分を他のシールド部材で覆う必要がない等、簡素な構成によって、センサマグネット51および感磁素子52に対する電磁シールドを行うことができる。
また、モータ1の製造工程において、センサ基板55の貫通穴550から位置決めピンを貫通させ、位置決めピンがロータ30の外周面に接するような位置でセンサ基板55を配置すれば、回転出力軸31とセンサ基板55とを正確に位置決めすることができる。それ故、回転出力軸31に固定されたセンサマグネット51と、センサ基板55に設けられた感磁素子52とを精度よく位置合わせすることができる。
また、給電線25およびセンサ出力線58は、周方向の同一角度方向でモータハウジング10の外周面に沿って出力側L2に向けて延在している部分がモータハウジング10に固定されている。このため、モータ1の給電線25およびセンサ出力線58に対する電気的な接続作業を効率よく行うことができる。
また、第2軸受ホルダ13はアルミニウム系金属からなり、かかる第2軸受ホルダ13は、ステータ20が内側に嵌って直接、接する外側筒部132(筒部)を備えている。ここで、第2軸受ホルダ13に用いたアルミニウム系金属は、筒状ケース11に用いた鉄系金属よりも熱伝導性に優れている。また、第2軸受ホルダ13は、筒状ケース11より肉厚である。従って、ステータ20で発生した熱を効率よく第2軸受ホルダ13に逃がすことができる。また、第2軸受ホルダ13の外側筒部132にステータ20が嵌っているので、ステータ20を基準に第2軸受42の位置を決めることができる。従って、第2軸受ホルダ13と筒状ケース11との連結部分での寸法精度が低い場合でも、ステータコア21と第2軸受42の同軸度が高いので、回転出力軸31の傾きを確実に防止することができる。
また、ステータ20の長さ寸法が相違するモータ1を構成する場合でも、筒状ケース11の長さ寸法および第2軸受ホルダ13の外側筒部132の長さ寸法のうちの一方を変更すればよく、筒状ケース11および第2軸受ホルダ13のうちの一方について共通のものを用いることができる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2に係るモータの説明図であり、図6(a)、(b)はモータからカバーを外した状態の側面図、およびモータからカバーを外した状態を反出力側からみた背面図である。図7は、本発明の実施の形態2に係るモータの内部構造等を示す説明図であり、図7(a)、(b)、(c)、(d)はモータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の断面図、モータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の反出力側からみた背面図、基板ホルダの断面図、および基板ホルダを反出力側からみた背面図である。図8は、本発明の実施の形態2に係るモータに構成したエンコーダ周辺を拡大して示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は実施の形態1と略同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図6および図7(a)、(b)に示す本形態のモータ1も、実施の形態1と同様、永久磁石同期電動機であり、モータ軸線L方向に延在する筒状のモータハウジング10と、モータハウジング10の内側に固定された筒状のステータ20と、ステータ20の内側に回転可能に配置された回転出力軸31を備えたロータ30とを有している。本形態においても、実施の形態1と同様、モータハウジング10は、ステータ20が内側に嵌められた鉄系金属製の筒状ケース11と、筒状ケース11に対して反出力側L1で隣接する位置で筒状ケース11に連結された鉄系金属製の第1軸受ホルダ12と、筒状ケース11に対して出力側L2で隣接する位置で筒状ケース11に連結されたアルミニウム系金属製の第2軸受ホルダ13とを備えている。なお、本形態では、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12とを連結するにあたって、第1軸受ホルダ12の環状端板部121から出力側L2に向けて突出する爪状突起128を設ける一方、筒状ケース11には爪状突起128が入る穴95が形成されており、爪状突起128を穴95に入れた後、爪状突起128をカシメや溶接等によって結合させてある。
本形態においても、実施の形態1と同様、ステータ20では、ステータコア21が筒状ケース11の内側に焼き嵌めによって固定されている。但し、本形態のモータ1は、実施の形態1に比して出力が小さく、ステータ20での発熱が小さい。従って、第2軸受ホルダ13には、実施の形態1で形成した外側筒部132(図3等を参照)が形成されておらず、ステータコア21は、筒状ケース11のみに接し、第2軸受ホルダ13とは接していない。また、第2軸受ホルダ13には外側筒部132(図3等を参照)が形成されていないため、第2軸受ホルダ13と筒状ケース11とは、第2軸受ホルダ13のフランジ部131に止められたネジ97によって固定されている。なお、本形態では、筒状ケース11においてモータ軸線L方向の中央位置より出力側L2寄りの位置には、内径寸法が縮小した環状段部115が形成されている。従って、ステータ20は、筒状ケース11の内側に反出力側L1から嵌められ、環状段部115によってモータ軸線L方向における位置決めが行われている。
本形態においても、実施の形態1と同様、ロータ30は、モータ軸線L方向に延在する回転出力軸31と、回転出力軸31の外周に固着された永久磁石からなるロータマグネット32とを備えている。回転出力軸31は、ロータマグネット32が固着されている部分が最も大径であり、かかる大径部分310より出力側L2は、複数個所の段部によって段階的に小径になっている。また、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1でも複数個所の段部によって段階的に小径になっている。本形態において、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1に3個所の段部によって、大径部分310より細径の中径部分316、中径部分316より細径の小径部分317、および小径部分317より細径の最小径部分318がこの順に形成されており、小径部分317には第1軸受41の内輪412が装着されている。なお、小径部分317には周溝319が形成されており、かかる周溝319に止められた止め輪38によって第1軸受41の内輪412が回転出力軸31に固定されている。
また、本形態においても、実施の形態1と同様、モータ1の反出力側L1の端部にはエンコーダ5が構成されており、エンコーダ5は、回転出力軸31の反出力側L1の端部に固定されたセンサマグネット51と、センサマグネット51に対して反出力側L1で対向する感磁素子52とを備えている。かかるセンサマグネット51および感磁素子52の構成は実施の形態1と同様である。
本形態では、エンコーダ5を構成するにあたって、図8に示すように、ロータ30は、回転出力軸31の最小径部分318にネジや接着剤等により固定されたマグネットホルダ36を備えており、センサマグネット51は、マグネットホルダ36を介して回転出力軸31の端部に固定されている。より具体的には、マグネットホルダ36は、回転出力軸31の最小径部分318に嵌められた筒状胴部362と、筒状胴部362の反出力側L1の端部で拡径する円盤状のマグネット保持部361とを備えており、マグネット保持部361の反出力側L1の端面365(マグネットホルダ36の反出力側L1の端面)には凹部360が形成されている。従って、本形態においては、センサマグネット51として円盤状の永久磁石が用いられ、かかるセンサマグネット51は、凹部360に部分的に嵌った状態で接着剤等により固定されている。かかるセンサマグネット51は、マグネットホルダ36のマグネット保持部361よりはわずかに小径であるが、回転出力軸31の最小径部分318より大径である。なお、マグネットホルダ36の筒状胴部362には穴366が形成されており、かかる穴366は、ネジ穴、あるいは接着剤で固定する際の接着剤注入穴として利用することができる。
また、本形態においても、実施の形態1と同様、回転出力軸31に対して反出力側L1には、センサマグネット51に反出力側L1で対向するセンサ基板55が配置されており、かかるセンサ基板55の出力側L2の面に感磁素子52が保持されている。また、センサ基板55は、基板ホルダ60に保持されており、基板ホルダ60は、モータハウジング10の端部にネジ93(図6(b)参照)により固定された環状フランジ部61と、環状フランジ部61の内周縁から反出力側L1に突出した外側筒部62と、外側筒部62の先端部から径方内側に屈曲した環状底板部63と、環状底板部63の内周縁から出力側L2に向けて突出した内側筒部64とを備えており、環状底板部63の反出力側L1の面にセンサ基板55が固定されている。より具体的には、センサ基板55において、基板ホルダ60の穴630と重なる位置にはネジ94が止められ、かかるネジ94によって、センサ基板55と基板ホルダ60とが固定されている。なお、基板ホルダ60の環状フランジ部61には、周方向において等角度間隔の3か所に穴619が形成されている一方、第1軸受ホルダ12の環状端板部121には、穴619と重なる位置に穴129が形成されており、穴619、129を利用して、基板ホルダ60と、モータハウジング10の反出力側L1の端部を構成する第1軸受ホルダ12とがネジ93により固定されている。
かかる構成の基板ホルダ60において、内側筒部64の内側は開口部66になっているため、センサ基板55に実装されている感磁素子52は、基板ホルダ60を介さずに直接、センサマグネット51に対向することになる。また、内側筒部64の内側には、回転出力軸31に固着されているセンサマグネット51、および感磁素子52が位置しており、センサマグネット51と感磁素子52とは、内側筒部64の内側で対向している。
ここで、基板ホルダ60は、磁性金属製の板材をプレス加工してなる。このため、内側筒部64は、センサマグネット51および感磁素子52を径方向外側で覆うシールド部50(電磁シールド部)として機能するようになっている。また、基板ホルダ60とセンサ基板55との間には、環状底板部63よりわずかに大サイズかつ幅広に形成された環状の絶縁スペーサ57が挿入されている。このため、基板ホルダ60が磁性金属製であっても、基板ホルダ60とセンサ基板55に形成されたパターンとが短絡することがない。
なお、図6(b)に示すように、センサ基板55には貫通穴550が形成されており、本形態において、貫通穴550は、マグネットホルダ36の円盤状のマグネット保持部361の外周面にモータ軸線L方向で重なる位置に径方向外側で接する位置に形成されている。すなわち、センサ基板55に対してマグネットホルダ36を投影すると、円となるが、かかる円に外接する箇所に貫通穴550が形成されている。従って、モータ1の製造工程において、センサ基板55の貫通穴550から位置決めピンを貫通させ、位置決めピンがロータ30の外周面(マグネットホルダ36の外周面)に接するような位置でセンサ基板55を配置すれば、マグネットホルダ36とセンサ基板55とを正確に位置決めすることができる。それ故、マグネットホルダ36を介して回転出力軸31に固定されたセンサマグネット51と、センサ基板55に設けられた感磁素子52とを精度よく位置合わせすることができる。
また、図7(b)、(d)に示すように、基板ホルダ60の環状フランジ部61には2つの穴610が形成されている一方、第1軸受ホルダ12の環状端板部121には、穴610と重なる位置に穴125が形成されている。穴610、125はカバー(図示せず)を固定する際のネジ穴である。また、モータ1の製造工程において、基板ホルダ60の穴610と第1軸受ホルダ12の穴125に位置決めピンを貫通させれば、第1軸受ホルダ12に対して基板ホルダ60を位置精度よく固定することができる。
以上説明したように、本形態のモータ1でも、実施の形態1と同様、エンコーダ5において、感磁素子52は、センサ基板55の反出力側L1の面に実装されている。このため、センサ基板55に穴を設けて回転出力軸31の端部を貫通させる必要がない等、簡素な構成でセンサマグネット51とセンサ基板55とを配置することができる。また、基板ホルダ60は磁性金属からなり、かかる基板ホルダ60の内側筒部64は、センサマグネット51および感磁素子52を外周側で覆うシールド部50として機能する。従って、簡素な構成によって、センサマグネット51および感磁素子52に対する電磁シールドを行うことができる等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[他の実施の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施することができる。例えば、上記実施の形態では、ステータコア21として分割コアを用いたが、全体で一体のステータコアを用いたモータに本発明を適用してもよい。
また、上記実施の形態において、ステータ20では、ステータコア21がモータ軸線L方向に一段形成されていたが、ステータコア21がモータ軸線L方向に複数段、重ねて、出力を増大させたモータに本発明を適用してもよい。
また、上記実施の形態において、エンコーダ5を第1軸受ホルダ12に対して反出力側L1で隣り合う位置に設けたが、エンコーダ5と第1軸受ホルダ12の間にロータ30に対するブレーキ機構等を配置したモータに本発明を適用してもよい。
上記実施形態においては、本発明を永久磁石同期電動機を適用した例を示したが、例えばステッピングモータや電磁石同期電動機等のその他の同期電動機や、誘導電動機、整流子電動機、その他の電動機に本発明を適用してもよい。
1・・モータ
5・・エンコーダ
10・・モータハウジング
11・・筒状ケース
12・・第1軸受ホルダ
13・・第2軸受ホルダ
20・・ステータ
21・・ステータコア
23・・駆動コイル
25・・給電線
30・・ロータ
31・・回転出力軸
32・・ロータマグネット
36・・マグネットホルダ
50・・シールド部(電磁シールド部)
51・・センサマグネット
52・・感磁素子
55・・センサ基板
57・・絶縁スペーサ
58・・センサ出力線
61・・環状フランジ部
62・・外側筒部
63・・環状底板部
64・・内側筒部
60・・基板ホルダ
66・・開口部
521・・磁気抵抗素子
522、523・・ホール素子
550・・穴
L・・モータ軸線
L1・・反出力側(モータ軸線方向の一方側)
L2・・出力側(モータ軸線方向の他方側)

Claims (10)

  1. モータ軸線方向に延在する筒状のモータハウジングと、
    前記モータハウジングの内側に固定された筒状のステータと、
    前記ステータの内側に回転可能に配置された回転出力軸を備えたロータと、
    を有するモータであって、
    前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端部に保持されたセンサマグネットと、
    該センサマグネットに前記モータ軸線方向の一方側で対向する感磁素子を前記モータ軸線方向の他方側の面に備えたセンサ基板と、
    前記モータ軸線方向の一方側に前記センサ基板が固定された状態で前記モータハウジングの端部に固定され、前記感磁素子にモータ軸線方向で重なる部分に開口部を備えた基板ホルダと、
    を有し、
    前記基板ホルダは磁性金属からなり、
    当該基板ホルダは、前記モータハウジングの端部に固定された環状フランジ部と、該環状フランジ部の内周縁から前記モータ軸線方向の一方側に突出した外側筒部と、該外側筒部の先端部から径方向内側に屈曲した環状底板部と、該環状底板部の内周縁からモータ軸線方向の他方側に向けて突出した内側筒部と、を備え、
    前記環状底板部の前記モータ軸線方向の一方側の面に前記センサ基板が固定され、
    前記内側筒部によって、前記センサマグネットおよび前記感磁素子を径方向外側で覆う筒状のシールド部が構成されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記センサ基板において、前記ロータの外周面に前記モータ軸線方向で重なる位置に径方向外側で接する位置には、周方向の複数個所に貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記センサマグネットは、周方向にS極とN極が各々1極ずつ設けられており、
    前記センサ基板は、前記感磁素子として、少なくとも前記センサマグネットに前記モータ軸線方向で重なる位置に磁気抵抗素子を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
  4. 前記センサマグネットは、前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端面に円盤形状をもって固着されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ。
  5. 前記回転出力軸の前記モータ軸線方向における一方側の端部には、当該端部より大径のマグネットホルダが固着され、
    前記センサマグネットは、当該マグネットホルダを介して前記回転出力軸の端部に保持されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ。
  6. 前記センサマグネットは、前記マグネットホルダの前記モータ軸線方向の一方側の端面に円盤形状をもって固着されていることを特徴とする請求項5に記載のモータ。
  7. 前記基板ホルダと前記センサ基板との間には絶縁性のスペーサが配置されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のモータ。
  8. 前記ステータに対する給電線、および前記センサ基板に電気的に接続されたセンサ出力線は、周方向の同一角度方向で前記モータハウジングの外周面に沿って前記モータ軸線方向の他方側に向けて延在している部分が当該モータハウジングに固定されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のモータ。
  9. 前記モータハウジングは、前記ステータが内側に嵌められた筒状ケースと、該筒状ケースに対して前記モータ軸線方向の一方側で隣接する位置で前記筒状ケースに連結され、前記回転出力軸を回転可能に支持する第1軸受を保持する第1軸受ホルダと、前記筒状ケースに対して前記モータ軸線方向の他方側で隣接する位置で前記筒状ケースに連結され、前記回転出力軸を回転可能に支持する第2軸受を保持する第2軸受ホルダと、を備え、
    前記基板ホルダは、前記第1軸受ホルダに固定されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のモータ。
  10. 前記筒状ケースは鉄系金属からなり、
    前記第2軸受ホルダは、前記筒状ケースより熱伝導率が高い金属材料からなり、
    前記第2軸受ホルダは、前記ステータが内側に嵌る筒部を備えていることを特徴とする請求項9に記載のモータ。
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