JP5709077B2 - カテーテル、バルーンカテーテル、およびステントデリバリーカテーテル - Google Patents

カテーテル、バルーンカテーテル、およびステントデリバリーカテーテル Download PDF

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Description

本発明は、カテーテル、バルーンカテーテル、およびステントデリバリーカテーテルに関する。
カテーテルは、体内脈管の病変部を、治療または拡張するために広く使用される。カテーテルの種類としては、シャフトチューブ全長における一部分に、ガイドワイヤルーメンを形成した高速交換型カテーテルと、シャフトチューブ全長に、ガイドワイヤルーメンを含ませたオーバー・ザ・ワイヤー型カテーテルとが挙げられる。
この種の構造は、バルーンカテーテル、ステントデリバリーカテーテル、貫通カテーテル、または吸引カテーテル等にも応用され、これらカテーテルは、ガイドワイヤに沿って体内へ挿入され治療を行う。
ところで、高速交換型カテーテルでは、遠位側に、外壁になる遠位チューブと、この内側にガイドワイヤ用の内管(ガイドワイヤチューブ)とが配置され、遠位チューブの遠位側の端(遠位端)には、内管の開口端が位置し、遠位チューブの近位側の端(近位端)には、ガイドワイヤ用の開口が、遷移部分と呼ばれる部分に形成される。また、この遷移部分の近位側は、別のチューブ(中間チューブ)が接合される。
すると、このようなカテーテルでは、遷移部分を境にした遠位側は二重管構造となるが、近位側は単管構造となる。そのため、このような高速交換型のカテーテルは、全長に亘って二重管構造(二孔管構造)を有するオーバー・ザ・ワイヤー型カテーテルに比べて、引っ張りに対して弱い。詳説すると、種々チューブの溶融・固化によって生じる遷移部分の周辺が、他の部分に比べて弱くなりやすいため、カテーテルとして、引っ張りに対して弱くなる。
そして、このようなカテーテルが、体内に挿入され、何かに引っかかった場合、術者が無理にカテーテルを手元側に引っ張ると、遷移部分の周辺(例えば、手元側の中間チューブ)が伸び始め、そのまま破断に至ることもある。このような事態が生じると、カテーテルの一部が、体内に残留する、または、カテーテルに破断が生じなかったとしても、カテーテルの部品(例えば、コアワイヤー)が外部に露出し、血管等に損傷を与える、といったことになる。
例えば、特許文献1に記載のカテーテルでは、破断防止の役割を果たすと推測されるマンドレルが含まれ、さらに、そのマンドレルの変位を抑制するために、マンドレルを固定するスリーブが含まれる。
特許第3824538号公報
しかしながら、このマンドレルの全長方向における両端の一端は、カテーテルの近位端(根元)に連結されているため、カテーテル全体の柔軟性を損なわせる。その上、マンドレルの全長方向における両端の他端付近もスリーブを介して固定されるので、一層、カテーテルの柔軟性を損なわせる。
また、カテーテルが伸びていない状態であっても、スリーブとチューブとが接触しているので、カテーテルが伸び始めた場合に、スリーブがネッキングする(絞るように伸びる)チューブを早々に押し返す。そのため、許容される伸びが極めて短くなり、カテーテルの柔軟性が損なわれる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、破断しにくい上に柔軟性に富んだカテーテル等を提供することにある。
カテーテルは、連結する第1チューブおよび第2チューブと、両チューブ内部の連結部分に支持されることで、両チューブの内壁から乖離する線材と、線材を被覆しつつ連結部分から延び出る部分を有し、その延び出る部分を、全周囲に位置する上記の第1チューブおよび/または第2チューブの内壁から乖離させる第3チューブと、を含む。
このようになっていると、カテーテルが自身の軸方向に沿って引っぱられた場合に、例えば、連結部分の周辺の第2チューブが外径および内径を絞るように伸びたとしても(このような縮径現象を、ネッキングと称する)、その第2チューブの内壁は、連結部分から延び出る線材を被覆する第3チューブに接触し、過度に伸びない。すなわち、第3チューブに被われることで、外径を大型化した線材が、狭まる第2チューブの内壁の移動を止めることで、その第2チューブの伸びを抑える。この結果、例えば、第2チューブが破断しにくくなる。
その上、ネッキングする第2チューブ等の内壁から第3チューブの外壁に至るまでの乖離距離が比較的長いため、第2チューブは、多少伸びてもよいことになるので、カテーテルは比較的高い柔軟性を有する。つまり、このカテーテルは、破断しにくい上に、柔軟性も担保される。
また、線材の全長方向における両端が自由端であると好ましい。
このようなカテーテルは、例えば、線材の両端のうちの少なくとも一方を固定されたカテーテルに比べて、線材を内在させることに起因する柔軟性の劣化が起きない。
また、第3チューブの内壁と線材の外壁との間の一部に、隙間があっても構わない。
このようになっていても、例えば、第3チューブが連結部分に連なっていると、安定的に、第3チューブは、ネッキングするチューブの内壁を押し返せる。
また、連結部分から延び出る第3チューブの一部である延出部分が、両チューブの一方側に向いている場合、一方側のチューブは、他方側のチューブに比べて、高い引張強度を有すると好ましい。
例えば、カテーテルが一方側に引っぱられた場合、一方側のチューブは伸びやすいが、そのチューブは他方側のチューブよりも高い引張強度を有するから破断しにくく、その上、第3チューブを嵌めることで外径を大型化した線材でも補強されるので、一層、破断しにくい。
また、連結部分には、第1チューブの内部と第2チューブの内部とを通じさせるルーメンがあり、ルーメンと線材とは、連結部分にて乖離すると好ましい。
このようになっていると、線材は、ルーメンに収まっていないので、ルーメン内にて変位し得ない。すなわち、線材がルーメンから乖離しつつ、独立して、連結部分に固定される。そのため、線材が、安定して、連結部分の周辺のチューブの一部分を補強する。
また、第3チューブは、スリットを有しても構わない。
このようになっていると、第3チューブが柔軟性を有するようになる。そのため、この第3チューブは、ネッキングするチューブの補強の役割を果たしつつも、カテーテルの柔軟性を損なわせない。
また、第3チューブは、外壁に突起を有しても構わない。
このようになっていると、ネッキングするチューブの内壁は、第3チューブの外壁に接触する前に、突起の先端に接触する。そのため、チューブが閉塞せず、例えば、ルーメンが確実に確保される。
なお、以上のようなカテーテルは、全長における中途の部分に、ガイドワイヤを挿入する開口を有する高速交換型であると好ましい。
また、以上のような高速交換型カテーテルと、そのカテーテルの全長方向における両端の一方に取り付けられるバルーンと、を含むバルーンカテーテルも本発明といえる。また、以上のようなバルーンカテーテルと、バルーンに取り付けられるステントと、を含むステントデリバリーカテーテルも本発明といえる。
本発明によれば、カテーテルは、破断しにくい上に、柔軟性も有する。
は、図21の部分拡大断面図である は、遠位チューブと中間チューブとをつなげる過程の一過程を示す斜視図である。 は、遠位チューブと中間チューブとをつなげる過程の一過程を示す斜視図である。 は、図3におけるE1−E1’線矢視断面図である。 は、図4におけるE2−E2’線矢視断面図である。 は、バルーンカテーテルの伸びる一過程を示す断面図である。 は、バルーンカテーテルの伸びる一過程を示す断面図である。 は、比較例となるバルーンカテーテルの断面図である。 は、比較例となるバルーンカテーテルの伸びる一過程を示す断面図である。 は、比較例となるバルーンカテーテルの伸びる一過程を示す断面図である。 は、スリットを形成された補強チューブを含むカテーテルを示す断面図である。 は、スリットを形成された補強チューブを示す斜視図である。 は、突起を形成された補強チューブを示す斜視図である。 は、図13のF−F’線矢視断面図である。 は、突起を形成された補強チューブと中間チューブとを示す断面図である。 は、バルーンカテーテルの外観を示す斜視図である。 は、図16におけるA−A’線矢視断面図である。 は、図16におけるB−B’線矢視断面図である。 は、図16におけるC−C’線矢視断面図である。 は、図16におけるD−D’線矢視断面図である。 は、バルーンカテーテルの一部を断面にした部分断面図である。 は、ステントデリバリーカテーテルの一部を断面にした部分断面図である。 は、貫通カテーテルの一部を断面にした部分断面図である。
[実施の形態1]
実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。逆に、便宜上、断面図でなくてもハッチングを使用することもある。また、図面は、便宜上、種々部材の寸法を、見やすいように調整したり、重力を考慮せず図示されたりしている(例えば、補強チューブ13に、チューブ内径よりも小径な外径を有するコアワイヤー11が挿入されている場合、重力を考慮せず、コアワイヤーの全周囲とチューブの内壁との間に隙間が生じるように図示する)。
図16は、カテーテル49の一種であるバルーンカテーテル49の外観を示す斜視図である。図17〜図20は、図16におけるA−A’線矢視断面図〜D−D’線矢視断面図である。図21は、バルーンカテーテル49の一部を断面にした部分断面図であり、図1は、図21の部分拡大断面図である。なお、図21および図1の断面方向は、図17〜図20における矢視断面方向であり、図1には、便宜上、図16の矢視位置(A〜D)を付している。
図16および図21に示すように、バルーンカテーテル49は、シャフトチューブ29と、シャフトチューブ29の全長方向の一方側に取り付けられたバルーン41と、シャフトチューブ29の全長方向の他方側に取り付けられたハブ42と、を含む。
なお、シャフトチューブ29、ひいてはカテーテル49の全長方向(長手方向)における両側の一方側、詳説すると、バルーン41の取り付けられた側を遠位側、シャフトチューブ29の全長方向における両側の他方側、詳説すると、ハブ42の取り付けられた側を近位側、と称する。また、種々部材における遠位側の端を遠位端、近位側の端を近位端と称する。
シャフトチューブ29は、遠位チューブ[第1チューブ]21、中間チューブ[第2チューブ]22、近位チューブ24、ガイドワイヤ用チューブ(GWチューブ)25、コアワイヤー[線材]11、および、補強チューブ[第3チューブ]13を含む。なお、遠位チューブ21、中間チューブ22、および近位チューブ24は、連結されることで一連状に配置され、GWチューブ25および補強チューブ13は、一連状のチューブの内部に配置される。
遠位チューブ21は、シャフトチューブ29における外壁の一部を担うチューブであり、自身の全長方向における両側のうちの近位側の端(近位端)を、中間チューブ22の端につなげる。
中間チューブ22も、シャフトチューブ29における外壁の一部を担うチューブであり、自身の全長方向における両側のうちの遠位側の端(遠位端)を、遠位チューブ21の近位端につなげる。
なお、遠位チューブ21と中間チューブ22とのつなげ方は、特に限定されないが、図1に示されるバルーンカテーテル49では、遷移チューブ15(後述の図2〜図5参照)およびシュリンクチューブ(不図示)を用いた熱溶着で、両チューブ21・22がつなげられたものとして説明する(詳細は後述)。
また、遠位チューブ21および中間チューブ22の材料も、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン、ポリオレフィンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、または、ポリウレタンエラストマーが、材料として挙げられる。
近位チューブ24は、シャフトチューブ29における外壁の一部を担うチューブであり、自身の全長方向における両側のうちの遠位側の端(遠位端)を、中間チューブ22の全長方向における両側のうちの近位側の端(近位端)につなげる。
なお、中間チューブ22と近位チューブ24とのつなげ方(接合の仕方)は、特に限定されないが、図16および図21に示されるバルーンカテーテル49では、両チューブ22・24は、接着剤でつなげられたものとして説明する。
ただし、使用される接着剤の組成、化学構造、または硬化形式は、特に限定されない。例えば、接着剤の組成または化学構造の点からは、ウレタン型、シリコン型、エポキシ型、シアノアクリレート型等の接着剤が利用されると好ましく、硬化形式の点からは、2液混合型、UV硬化型、吸水硬化型、加熱硬化型、または放射線硬化型等の接着剤が利用されると好ましい。
また、近位チューブ24の材料も、特に限定されず、例えば、シャフトチューブ29(ひいてはバルーンカテーテル49)の操作性を向上させるために、剛性が必要な場合、近位チューブ24は金属チューブであると好ましい。なお、金属の一例としては、ステンレスまたはその他の金属が挙げられる(なお、この金属チューブ24の外壁に、抗血栓性のコーティングがされてもよい)。
GWチューブ25は、不図示のガイドワイヤを通じさせるチューブである。そして、このGWチューブ25は、遠位チューブ21の内部に配置され、自身の全長方向における両側のうちの一方側の開口(ポート)25Pを、シャフトチューブ29の外壁に露出させる。一方、GWチューブ25は、自身の全長方向における両側のうちの他方側の一部を、遠位チューブ21の遠位端から突出させる。なお、GWチューブ25の開口25Pが、カテーテル49の全長方向における中途の部分に位置する場合、そのカテーテル49は、高速交換型のカテーテル49と称される。
なお、GWチューブ25の材料は、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン、ポリオレフィンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、または、ポリウレタンエラストマーが、材料として挙げられる。
ただし、GWチューブ25の内壁がガイドワイヤルーメンとなることから、この内壁とガイドワイヤとの摺動性を考慮すると、ポリエチレン、特には、高密度ポリエチレンが、GWチューブ25の材料であると好ましい。また、さらに摺動性を高めようとするなら、GWチューブ25の内壁に、シリコンまたはポリテトラフルオロエチレン等の潤滑性を有する材料がコーティングされていてもよい。
また、GWチューブ25が、多層構造になっている場合、上述したように、ガイドワイヤとの摺動性確保のために、最内層の材料に、高密度ポリエチレンが使用されてもよい。また、多層構造のGWチューブ25の最外層に、バルーン41が接着される場合、バルーン41に対して接着または融着しやすい材料が、最外層に使用されてもよい。
コアワイヤー11は、シャフトチューブ29の全長よりも短い長さを有する線状部材で、シャフトチューブ29の剛性を調整する。例えば、シャフトチューブ29における近位側から遠位側に至るまでの剛性が、小剛性から大剛性へとなだらかに変化するように設計される場合、急激な剛性変化を引き起こしそうな箇所に、コアワイヤー11は、配置され、かかる急激な剛性変化を防止する。
また、コアワイヤー11は、遠位チューブ21と中間チューブ22とのつなぎ目付近に配置されると、そのつなぎ目付近の破断を防止する役割も果たす。例えば、コアワイヤー11が、遠位チューブ21の内部および中間チューブ22の内部で、両チューブ21・22に架け渡るように(すなわち、両チューブ21・22のつなぎ目付近)に配置される場合、そのコアワイヤー11は、両端を自由端にしつつも、両チューブ21・22のつなぎ目付近に生じる遷移部分19に支持されることで、両チューブ21・22のつなぎ目付近の破断を防止する(詳細は後述)。
なお、コアワイヤー11の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、ステンレスまたはその他金属が挙げられる。
補強チューブ13は、コアワイヤー11を被覆するチューブであり、例えば、コアワイヤー11同様に、両チューブ21・22のつなぎ目付近に生じる遷移部分19に支持されることで、両チューブ21・22のつなぎ目付近の破断を防止する(詳細は後述)。
なお、補強チューブ13の材料は、特に限定されず、例えば、GWチューブ25と同じ材料が挙げられる。また、例えば、補強チューブ13の一部と、中間チューブ22の一部とが溶けて、後述する遷移部分19の一部を形成するような場合(いいかえると、遷移部分19を介して、補強チューブ13と中間チューブ22とが熱溶着するような場合)、補強チューブ13の材料は、中間チューブ22の材料と相溶性の高いものであると好ましい(要は、補強チューブ13に、遷移部分19を形成する種々部材と同じ材料が、含まれていると好ましい)。
バルーン41は、チューブ状で、流体等で満たされることで膨らむ部材であり、シャフトチューブ29の遠位側に取り付けられる。詳説すると、バルーン41は、自身の全長方向における両側のうちの近位側の端(近位端)を、遠位チューブ21の遠位端につなげる。一方で、バルーン41は、自身の全長方向における両側のうちの遠位側の端(遠位端)を、遠位チューブ21の遠位端から突出したGWチューブ25の端(遠位端)につなげる。
なお、バルーン41と遠位チューブ21とのつなげ方、および、バルーン41とGWチューブ25とのつなげ方は、特に限定されず、例えば、公知である接着剤による接着、または、熱による融着が挙げられる。また、接着剤の組成、化学構造、または硬化形式は、中間チューブ22と近位チューブ24とのつなげ方と同様に、特に限定されない。
ただし、接着剤が用いられる場合、バルーン41と遠位チューブ21とのつなげられた部分の剛性は、そのつなげられた部分(接合部分)の前後部分の剛性に対して連続的になるようにしていると好ましい。また、バルーン41とGWチューブ25とのつなげられた部分の剛性は、そのつなげられた部分(接合部分)の前後部分の剛性に対して連続的になるようにしていると好ましい。
すなわち、バルーン41と、遠位チューブ21およびGWチューブ25とに使用される接着剤は、その接着剤の付着した部分(接合部分)の剛性を、その前後の部分の剛性に対して連続的になるようなものであれば好ましい。したがって、接着剤は、バルーン41、遠位チューブ21、GWチューブ25管の剛性(別表現すると、硬度、強度等)を考慮して、選択されると好ましい。
なお、バルーン41の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、二軸延伸可能な材料が挙げられる。例えば、ポリオレフィン、ポリオレフィンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、または、ポリウレタンエラストマーが、バルーン41の材料として挙げられる。
また、バルーン41がステントの拡張に使用される場合、バルーン41の材料は、ステントを十分に拡張する耐圧強度を有し、かつ、薄肉で柔軟性を有すると好ましく、例えば、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリアミド、または、ポリアミドエラストマーが挙げられる。
また、バルーン41の製造は、例えば、パリソンと呼ばれるチューブを用いて、加熱した金型内で加圧するブロー成形によって製造される。また、この製造の仕方以外にも、金型の外側に、樹脂をディッピングすることによって、バルーン41は製造されてもよい。
このようなブロー成形、ディッピング成形等、バルーン41の製造の仕方は、種々有るが、好適な製造の仕方は、適宜、選択されるとよい。例えば、上述のように、バルーン41がステントの拡張に使用される場合、十分な耐圧強度を有するバルーン41の製造に適したブロー成形が好ましい。
詳説すると、押出成形等により任意寸法のチューブ状パリソンが成形される。そして、このチューブ状パリソンは、バルーン形状に一致する形状を有する金型内に配置され、二軸延伸工程により軸方向と径方向とに延伸され、金型形状と同一形状のバルーンへ成形される。なお、軸方向の延伸は、径方向の延伸に対して、同時または前後に行われてもよい。また、バルーンの形状または寸法の安定化のために、アニーリング処理がされてもよい。また、バルーン41形状は、特に限定されない。
ハブ42は、バルーンカテーテル49の全長方向における両側のうちの近位側の端(近位端)に取り付けられた部材で、カテーテル49の持ち手等になる。なお、ハブ42の材料は、特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリサルホン、ポリアリレート、スチレン−ブタジエンコポリマー、または、ポリオレフィンが挙げられる。
ここで、バルーンカテーテル49における遠位チューブ21と中間チューブ22とのつなげ方について、図1〜図5を用いて詳説する(なお、以下のつなげ方を用いて、補強チューブ13を嵌めたコアワイヤー11を有することになったバルーンカテーテル49を、便宜上、実施例と称する)。
図1は、図16の拡大断面図で、遠位チューブ21と中間チューブ22との接合部分を詳細に示している。図2および図3の斜視図は、遠位チューブ21と中間チューブ22とをつなげる過程の一過程を示している。図4は、図3におけるE1−E1’線矢視断面図であり、図5は、図4におけるE2−E2’線矢視断面図である(なお、図4では断面にて、直接、視認される部材は、芯61・62およびコアワイヤー11であるが、便宜上、それら部材に対して遠位側にある部材を点線、近位側にある部材を二点鎖線で図示する)。
遠位チューブ21と中間チューブ22との接合には、遷移チューブ15(図2〜図5参照)と、この遷移チューブ15を被うシュリンクチューブ(不図示)と、が用いられる(ただし、遷移チューブ15を用いた接合に限定されるわけではなく、遷移チューブ15を用いない接合であっても構わない)。
なお、遷移チューブ15(外径1.10mm、内径1.00mm)は、ポリアミドエラストマー製のチューブである。
また、遠位チューブ21(外径0.71mm、内径0.60mm)は、例えば、単層のポリアミドエラストマーを用いた押出成形によって形成される。
また、中間チューブ22(外径0.81mm、内径0.67mm)も、例えば、単層のポリアミドエラストマーを用いた押出成形によって形成される。ただし、この中間チューブ22には、延伸処理が施される。詳説すると、延伸用芯(外径0.58mm)が中間チューブ22に挿入され、その中間チューブ22は、熱処理を受けながら、端を100gの荷重で引っ張られることで、外径0.71mm、内径0.58mmを有するようになる。
また、GWチューブ25(外径0.42mm、内径0.30mm)は、高密度ポリエチレンの内層、ポリアミドエラストマーの外層を有する多層チューブを用いた押出成形で形成される。
また、補強チューブ13(外径0.42mm、内径0.30mm)も、GWチューブ25同様に、高密度ポリエチレンの内層、ポリアミドエラストマーの外層を有する多層チューブを用いた押出成形で形成される。
そして、これらチューブは、図2に示すように配置される。詳説すると、遠位チューブ21の内部に、GWチューブ25が配置(挿入)され、さらに、GWチューブ25の内部には、金属製の芯61(外径0.29mm)が配置される。
また、金属製の芯62(外径0.20mm)が、自身の全長方向における一端側を、遠位チューブ21の内部に配置させ、自身の全長方向における他端側を、中間チューブ22の内部に配置させる。
また、コアワイヤー11は、補強チューブ13に被覆された状態(すなわち、コアワイヤー11が補強チューブ13に挿入された状態)で、中間チューブ22の内部に配置される。
そして、図3〜図5に示すように、遠位チューブ21の近位端と中間チューブ22の遠位端とが付き当てられ、さらに、遠位チューブ21の近位端と補強チューブ13の遠位端とが付き当てられる(なお、補強チューブ13の遠位端から突出するコアワイヤー11は、遠位チューブ21の内部に配置され、補強チューブ13の近位端から突出するコアワイヤー11は、中間チューブ22の内部に配置される)。また、遠位チューブ21の近位端から突き出ていたGWチューブ25の近位端は、遠位チューブ21に収まるように、押し込まれる。
そして、遷移チューブ15は、中間チューブ22を被うようにし、かつ、自身の遠位端を、遠位チューブ21と中間チューブ22との付き当て面に一致させるようにして、配置される(なお、遷移チューブ15の全長は、補強チューブ13の全長よりも短いと好ましい)。
そして、少なくとも遷移チューブ15を被うように、シュリンクチューブが配置され、さらに、このシュリンクチューブは、熱を加えられることで収縮する(なお、シュリンクチューブは、遠位チューブ21と中間チューブ22との連結後に、除去される)。すると、シュリンクチューブに加えられた熱は、遷移チューブ15およびこの遷移チューブ15周辺の種々部材に伝わり、芯61・62およびコアワイヤー11以外の種々部材の少なくとも一部(例えば、ポリアミドエラストマー)が溶けて一体化する。この結果、遠位チューブ21と中間チューブ22とは、端同士をつなげることになる(なお、溶融した後に固化した部分を、遷移部分[連結部分]19と称する)。
そして、遠位チューブ21と中間チューブ22とが熱溶着(融着)でつなげられた後、芯61・62は、外部へ引き抜かれる。すると、芯61の抜けた部分は、図1に示すように、開口(ポート)25Pを有するガイドワイヤルーメン35となり、芯62の抜けた部分は、遠位チューブ21の内部と中間チューブ22の内部とをつなげる連結孔36Cとなる(なお、この連結孔36Cと、連結孔36Cに通じる遠位チューブ21の内部および中間チューブ22の内部が、バルーン41を膨らますための流体等を流すインフレーションルーメン36になる)。
このようにして、遠位チューブ21と中間チューブ22とがつながれた場合に、両チューブ21・22内部の遷移部分19は、図1に示すように、補強チューブ13を嵌めたコアワイヤー11を、遠位チューブ21の内壁および中間チューブ22の内壁から乖離させるように支持する(なお、コアワイヤー11の全長および全周囲が、遠位チューブ21の内壁および中間チューブ22の内壁から乖離する)。
このようになっていると、図1に示されるバルーンカテーテル49は、図8(比較例)に示される、補強チューブ13を嵌めていないコアワイヤー111を含むバルーンカテーテル149に比べて、補強チューブ13を嵌めることで、コアワイヤー11の外径を部分的に大型化する(図1および図8の波線丸部分参照。なお、比較例では、便宜上、100番台の部材番号を付す)。
すると、図6に示すように、バルーンカテーテル49が自身の軸方向(白色矢印参照)に沿って引っ張られるような場合、遷移部分19の周辺部分、例えば、中間チューブ22が、外径および内径を絞るようにして伸びてしまう(このようなチューブの縮径現象をネッキングと称する;黒色矢印参照)。
しかしながら、図7に示すように、中間チューブ22の内壁は、補強チューブ13の外壁(すなわち、大型化したコアワイヤー11)に接触して、過度に近づき合わない{要は、狭まる中間チューブ22の内壁の移動が止められることで、中間チューブ22の伸び(中間チューブ22の薄肉か)が抑えられる}。そのため、この実施例のバルーンカテーテル49は破断しにくい。
一方で、図9に示すように、比較例のバルーンカテーテル149が自身の軸方向(白色矢印参照)に沿って引っ張られるような場合、実施例同様に、中間チューブ122が、外径および内径を絞るようにして伸びてしまい(黒色矢印参照)、さらに、図10に示すように、中間チューブ122の内壁は、コアワイヤー111の外壁に接触する前に、過度に近づき合い薄肉化する。そのため、この比較例のバルーンカテーテル149は破断しやすい。
また、実施例のバルーンカテーテル49では、コアワイヤー11を被覆する補強チューブ13において、遷移部分19から延び出る部分[延出部分]13Gが、自身の全周囲に位置する中間チューブ22の内壁から乖離する(詳説すると、延出部分13Gの全長における大部分の全周囲が、中間チューブ22の内壁から乖離すると好ましい)。
このようなバルーンカテーテル49では、例えば、ネッキングする中間チューブ22の内壁から補強チューブ13の外壁に至るまでの距離(乖離距離)は、中間チューブの内壁と補強チューブの外壁とを密着させているバルーンカテーテルでの中間チューブの内壁から補強チューブの外壁に至るまでの距離に比べて、長くなる。すなわち、中間チューブ22がネッキングして、はじめて、その中間チューブ22の内壁と補強チューブ13の外壁とが接触するようになる。
そのため、バルーンカテーテル49にて、乖離距離が存在すると、中間チューブ22は、多少伸びてもよいことになるので、バルーンカテーテル49は比較的高い柔軟性を有する。つまり、このバルーンカテーテル49は、破断しにくい上に、柔軟性も担保される。
いいかえると、補強チューブ13が、過度に高強度であったり、過度の樹脂量で形成されていたりすると、バルーンカテーテル49の破断を防止できるものの、弊害(例えば、柔軟性の低下)を引き起こしかないが、補強チューブ13の延出部分13Gの全周囲が、中間チューブ22の内壁から乖離することで、弊害と破断防止とのバランスをとっている。
その上、コアワイヤー11の全長方向における両端が自由端になっているので、バルーンカテーテル49は、例えば、コアワイヤーの両端のうちの少なくとも一方を固定されたカテーテルに比べて、コアワイヤー11を内在させることに起因する柔軟性の劣化を引き起こさない。
また、実施例のように、補強チューブ13の一部が、溶融することで、遷移部分19に含まれていると、その遷移部分19の樹脂量は、例えば、比較例での遷移部分119の樹脂量に比べて多くなる。そのため、実施例のバルーンカテーテル49は、遷移部分19の樹脂量の増加分だけ、軸方向の引っ張りに対する耐性(引張強度)を高くすることになり、破断しにくい。
なお、延伸により中間チューブ22に配向をかけることで、その中間チューブ22自体の引張強度を向上させることも考えられる。しかしながら、遷移部分19が発生すること、すなわち、中間チューブ22が溶融することで、配向が緩和され、その中間チューブ22は、配向前の引張強度に戻ってしまう。そのため、中間チューブ22に配向をかけること自体で、バルーンカテーテル49の引張強度(詳説すると、遷移部分19周辺の引張強度)は、向上しない。
ただし、上述のように、補強チューブ13を嵌めたコアワイヤー11が遷移部分19に支持されていれば、配向をかけた中間チューブ22を含むバルーンカテーテル49であっても、引張強度が向上することはいうまでもない。
また、中間チューブ22の引張強度を向上させる一案として、中間チューブ22の肉厚を厚肉にする、または、中間チューブ22の材料を高硬度のものにする、といったことも考えられる。そして、このようなことをなした中間チューブ22が、バルーンカテーテル49に含まれていても構わない。
上述のようにして、遠位チューブ21と中間チューブ22とをつなげている実施例のバルーンカテーテル49を、実施例1とする(各部材の数値例は上述を参照)。また、この実施例1のバルーンカテーテル49と違って、補強チューブを含まないバルーンカテーテル149を比較例とする(図8〜図10参照)。
そして、実施例1と比較例との破断強度に関する実験を以下のようにして行った。具体的には、室温下にて、引張圧縮試験機{株式会社島津製作所製のストログラフEII})のチャック部に、遠位チューブ21の一端と中間チューブ22の一端とがチャックされ(なお、チャック間距離は50mm)、遠位チューブ21が不動の状態で、中間チューブ22が引っ張られた。なお、引張速度は、1000mm/minである。
この実験結果は、以下の通りである。
〈実験結果〉
実施例1 比較例
破断荷重 13.6(N) 12.9(N)
降伏荷重 8(N) 5(N)
結果によると、実施例1のバルーンカテーテル49の方が、比較例のバルーンカテーテルに比べて、破断しにくいことがわかる(伸びにくい構造であることがわかる)。
詳説すると、比較例の場合、遷移部分119周辺の中間チューブ122が破断するが、実施例1の場合、中間チューブ22は、補強チューブ13(詳説すると、延出部分13G)による補強によって破断せず、遷移部分19周辺の遠位チューブ21が破断した。すなわち、実施例1のバルーンカテーテル49は、破断しやすそうな箇所を補強することで、別の箇所を破断させやすくさせ(いいかえると、破断箇所を意図的にずらすことで)、破断しにくい構造になっている。
[その他の実施の形態]
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、図1に示すように、遷移部分19から延び出る補強チューブ13の内壁とコアワイヤー11の外壁との間に(すなわち、補強チューブ13の内壁とコアワイヤー11の外壁との間の一部に)、隙間があっても構わない。
このような隙間があっても、遷移部分19と補強チューブ13とが連なっているので、その補強チューブ13の外壁は、安定して、ネッキングする中間チューブ22の内壁を押し返せる。ただし、これに限定されず、補強チューブ13の内壁とコアワイヤー11の外壁との間の全域が、密着していても構わない。
また、図5に示すように、補強チューブ13の内壁とコアワイヤー11の外壁との間には隙間があるが、カテーテル49の製造段階において、補強チューブ13の内壁とコアワイヤー11の外壁とが部分的に密着していても構わない(例えば、遷移部分19に重なることになる補強チューブ13の内壁の一部とコアワイヤー11の外壁の一部とが密着していても構わない)。
また、以上では、遷移部分19から延び出る補強チューブ13の一部[延出部分]13Gが、遠位チューブ21および中間チューブ22の一方側である中間チューブ22に向いている例を挙げた。
しかし、これに限定されることはなく、例えば、遷移部分19から延び出た補強チューブ13の延出部分13Gは、遠位チューブ21および中間チューブ22の他方側である遠位チューブ21に向いていてもよいし、両チューブ21・22に向いていても構わない。なお、延出部分13Gは、自身の全周囲に位置するチューブが、中間チューブ22であっても遠位チューブ21であっても、それらチューブ21・22の内壁から乖離すると好ましい。
また、補強チューブ13の延出部分13Gが向いている側のチューブ、例えば、図1のようなバルーンカテーテル49では、中間チューブ22は、遠位チューブ21に比べて、高い引張強度を有すると望ましい。
このようなバルーンカテーテル49が近位側に引っぱられる場合、熱を受けることで強度劣化の生じた遷移部分19周辺のうち、近位側が切れやすいが、中間チューブ22は、比較的高い引張強度を有している上に、コアワイヤー11およびそのコアワイヤーに嵌る補強チューブ13の延出部分13Gで、引っ張りに対して高い耐性を有する。そのため、中間チューブ22、ひいてはバルーンカテーテル49が切れにくくなる。
ただし、これに限定されることはなく、コアワイヤー11およびそのコアワイヤーに嵌る補強チューブ13の延出部分13Gが、遠位チューブ21に向いていれば、遠位チューブ21は、中間チューブ22に比べて、高い引張強度を有しても構わない。また、延出部分13Gの位置に依存せずに、遠位チューブ21の引張強度と中間チューブ22の引張強度が適宜設定されていても構わない。
また、遷移部分19には、遠位チューブ21の内部と中間チューブ22の内部とを通じさせるインフレーションルーメン36(詳説すると連結孔36C)が形成され、そのインフレーションルーメン[ルーメン]36とコアワイヤー11とが、図18および図19に示すように、遷移部分19にて乖離すると好ましい。
このようなバルーンカテーテル49では、例えば、インフレーションルーメン内部にコアワイヤー(または補強チューブで被覆されたコアワイヤー)を収容したバルーンカテーテルと違って、コアワイヤー11が遷移部分19にてずれない(要は、コアワイヤー11が、インフレーションルーメン36から乖離しつつ、独立して、遷移部分19に固定されている)。そのため、コアワイヤー11が、安定して、遷移部分19周辺の両チューブ21・22の一部分を補強する。
また、図11および図12に示すように、補強チューブ13が、例えば、螺旋状のスリット13Sを有しても構わない。このようなスリット13Sがあれば、補強チューブ13は、柔軟性を有しながらも、外壁で、ネッキングにより近づいてくる中間チューブ22の内壁を押し返せる。そのため、このような補強チューブ13を内蔵するバルーンカテーテル49は、柔軟性を有しつつ、破断しにくい。
なお、補強チューブ13に含まれるスリット13Sは、補強チューブ13の全長方向の全域に形成されていてもよいし、部分的(延出部分13G)に形成されていてもよい。また、スリット13Sは、補強チューブ13の外壁から内壁にまで貫かれている形状でもよいし、貫かれていない形状(溝形状)であっても構わない。
また、図13および図14(図13のF−F’線矢視断面図)に示すように、補強チューブ13は、外壁に突起13Tを有しても構わない。詳説すると、補強チューブ13の延出部分13Gの外壁に、突起13Tが形成されると好ましい。
このようになっていると、図15に示すように、補強チューブ13の外壁に向かって、ネッキングにより中間チューブ22の内壁が近づいてきても、その内壁は、補強チューブ13の外壁に接触するより先に、突起13Tの先端に接触する。そのため、補強チューブ13の外壁と中間チューブ22の内壁との間に、隙間GPが生じ、その隙間GPによってインフレーションルーメン36が潰れることなく確保される。
なお、以上では、バルーンカテーテル49を例に挙げて説明してきたが、これに限定されるものではない。例えば、図22に示すように、バルーン41にステント51を装着したステントデリバリーカテーテル49であっても構わない。
この図22に示されるステント51は、例えば体腔開在用ステント51であり、バルーン41の拡張に応じて、自身も拡張するタイプである(要は、拡張型ステント51である)。ステント51の材料は、特に限定されず、例えば、SUS316Lのようなステンレスまたはコバルトクロム合金が挙げられる。また、ステント51のデザインも、特に限定されない。
なお、拡張型ステント51を装着されるバルーン41は、複数枚に折畳まれ、バルーンカテーテル49の軸方向を中心にして巻きつけられる。例えば、バルーン41が2枚に折り畳まれる場合、Sラップと称されるように、折畳まれたバルーン41が同じ回転方向に巻き付けられるか、Cラップと称されるように、折畳まれたバルーン41がそれぞれ逆向きに巻き付けられることが多い。また、バルーン41が3枚以上に折り畳まれる場合、折畳まれたバルーン41は同じ回転方向に巻き付けられることが多い。
また、ステント51は、バルーン41における直管部分に配置されると好ましい。なお、ステント51が、バルーンカテーテル49(デリバリーカテーテル49とも称する)のバルーン41に縮径することで装着される場合、ステント51の外側が、一様な力を受けることによって、全周囲が均等に縮径すると好ましい。
なお、カテーテル49は、バルーンカテーテル49およびステントデリバリーカテーテル49に限らず、特に限定されない。例えば、図23に示すような、バルーン41を有さないカテーテル49(貫通カテーテル49等)であっても構わない。すなわち、カテーテル49は、血管、食道、気管、尿道、または胆管等の脈管に挿入され、管内を治療または拡張するために使用される医療用カテーテルであれば、特に限定されない。
また、上述したような補強チューブ13を嵌めたコアワイヤー11を含むカテーテル49が、全長における中途の部分に、ガイドワイヤを挿入する開口25Pを有する高速交換型のカテーテルであれば好ましいが、これに限定されるものではない。
また、補強チューブ13は、コアワイヤー11を含まないのであれば、ステンレス等の金属管で形成されていてもよい。
また、カテーテル49の外面には、血管内またはガイドカテーテル内への挿入を容易にすべく、親水性コーティングが施されていると好ましい。詳説すると、カテーテル49にて、血液と接触するシャフトチューブの少なくとも一部に、血液と接触した場合に、潤滑性を呈する親水性のコーティングが施されると好ましい。
なお、親水性のコーティングの種類は、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、または、ポリビニルピロリドンの親水性ポリマーが挙げられる。また、コーティングの仕方も、特に限定されない。
11 コアワイヤー[線材]
13 補強チューブ[第3チューブ]
13G 延出部分
13S スリット
13T 突起
15 遷移チューブ
19 遷移部分[連結部分]
21 遠位チューブ[第1チューブ]
22 中間チューブ[第2チューブ]
24 近位チューブ
25 GWチューブ
25P 開口(ポート)
29 シャフトチューブ
35 ガイドワイヤルーメン
36 インフレーションルーメン[ルーメン]
41 バルーン
42 ハブ
49 カテーテル
51 ステント
61 芯
62 芯
GP 隙間

Claims (10)

  1. 連結する第1チューブおよび第2チューブと、
    上記の両チューブ内部の連結部分に支持されることで、上記の両チューブの内壁から乖離する線材と、
    上記線材を被覆しつつ上記連結部分から延び出る部分を有し、その延び出る部分を、全周囲に位置する上記の第1チューブおよび/または第2チューブの内壁から乖離させる第3チューブと、
    を含むカテーテル。
  2. 上記線材の全長方向における両端が自由端である請求項1に記載のカテーテル。
  3. 上記第3チューブの内壁と上記線材の外壁との間の一部に、隙間がある請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 上記連結部分から延び出る上記第3チューブの一部である延出部分が、上記の両チューブの一方側に向いている場合、
    一方側のチューブは、他方側のチューブに比べて、高い引張強度を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 上記連結部分には、上記第1チューブの内部と上記第2チューブの内部とを通じさせるルーメンがあり、
    上記ルーメンと上記線材とは、上記連結部分にて乖離する請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 上記第3チューブは、スリットを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル。
  7. 上記第3チューブは、外壁に突起を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のカテーテル。
  8. 全長における中途の部分に、ガイドワイヤを挿入する開口を有する高速交換型である請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテル。
  9. 請求項8に記載のカテーテルと、
    上記カテーテルの全長方向における両端の一方に取り付けられるバルーンと、
    を含むバルーンカテーテル。
  10. 請求項9に記載のバルーンカテーテルと、
    上記バルーンに取り付けられるステントと、
    を含むステントデリバリーカテーテル。

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