JP5708573B2 - タンデム式ベーン型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明はタンデム式ベーン型圧縮機に関する。
特許文献1に従来のタンデム式ベーン型圧縮機が開示されている。このタンデム式ベーン型圧縮機は、ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支されている。また、ハウジング内には、駆動軸の回転により、圧縮室が吸入室から冷媒ガスを吸入する吸入行程と、圧縮室内で冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、圧縮室内の冷媒ガスを吐出室に吐出する吐出行程とを行う複数の圧縮機構がタンデム結合されている。
各圧縮機構は第1圧縮機構と第2圧縮機構とを備えている。第1圧縮機構は、ハウジングに形成された第1シリンダ室と、第1シリンダ室内に駆動軸によって回転可能に設けられた第1ロータとを有している。第1ロータには、複数個の第1ベーン溝が形成されている。また、第1圧縮機構は、各第1ベーン溝に出没可能に設けられ、第1シリンダ室の内面及び第1ロータの外面とともに前方に位置する圧縮室である第1圧縮室を形成する第1ベーンを有している。
第2圧縮機構も、第1圧縮機構と同様、ハウジングに形成された第2シリンダ室と、第2シリンダ室内に駆動軸によって回転可能に設けられた第2ロータとを有している。第2ロータにも、複数個の第2ベーン溝が形成されている。また、第2圧縮機構も、各第2ベーン溝に出没可能に設けられ、第2シリンダ室の内面及び第2ロータの外面とともに後方に位置する圧縮室である第2圧縮室を形成する第2ベーンを有している。
ハウジングは、シェルと、第1サイドプレートと、第2サイドプレートと、第3サイドプレートと、第1シリンダブロックと、第2シリンダブロックとを有している。
シェルは、外郭を形成し、外部に繋がる吸入口及び吐出口が形成されている。第1サイドプレートは、シェル内に収納され、シェルとともに吸入口と連通する吸入室を形成している。第2サイドプレートは、シェル内に収納され、第1圧縮機構と第2圧縮機構とを区画している。第3サイドプレートは、シェル内に収納され、シェルとともに吐出口と連通する吐出室を形成している。第1シリンダブロックは、第1サイドプレートと第2サイドプレートとに挟持されてシェル内に収納され、第1シリンダ室を形成している。第2シリンダブロックは、第2サイドプレートと第3サイドプレートとに挟持されてシェル内に収納され、第2シリンダ室を形成している。
特許文献1の第1図及び第2図に示されているように、シェルと第1シリンダブロックとの間には、第1圧縮機構の吐出行程で第1圧縮室と連通する第1吐出領域が設けられている。また、特許文献1の第1図及び第3図に示されているように、シェルと第2シリンダブロックとの間には、第2圧縮機構の吐出行程で第2圧縮室と連通する第2吐出領域が設けられている。
このタンデム式ベーン型圧縮機が車両等の空調装置に用いられる場合、例えば電磁クラッチを介し、駆動軸が回転駆動される。これにより、第1、2圧縮機構が作動する。すなわち、第1、2ロータが回転して第1、2圧縮室が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を行う。このため、冷媒ガスが吸入室から第1、2圧縮室内に吸入され、第1、2圧縮室内で圧縮される。そして、その圧縮された冷媒ガスは、第1、2吐出領域を介して、吐出室に吐出される。吐出室に吐出された高圧の冷媒ガスが空調装置の冷凍回路に供給される。
こうして、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1、2圧縮機構がそれぞれ吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を行うことから、駆動軸の1回転当たりの吐出容量を増加することができる。
実開平3−118294号公報
ところで、上記従来のタンデム式ベーン型圧縮機において、第1圧縮機構及び第2圧縮機構からの冷媒ガスの吐出経路を共通とする場合、第1吐出領域と第2吐出領域とを吐出連絡路によって連通することが考えられる。また、第1圧縮室及び第2圧縮室から断続的に吐出室に吐出される冷媒ガスの脈動を低減するために、第1吐出領域を介して第1圧縮室と連通する第1外周吐出室と、第2吐出領域を介して第2圧縮室と連通する第2外周吐出室とを設けることが考えられる。この場合、第1圧縮室から吐出された冷媒ガスは、第1吐出領域及び第1外周吐出室を流れ、吐出連絡路を経由した後、第2吐出領域において第2圧縮室からの冷媒ガスと合流し、第2外周吐出室を経由して吐出室に吐出される。このような吐出経路を経由して第1圧縮室及び第2圧縮室からの冷媒ガスが吐出される場合、吐出室まで至る間に潤滑油が冷媒ガスから分離され、その潤滑油が第1外周吐出室及び第2外周吐出室の下方に溜まり易い。
そして、その溜まった潤滑油の体積の分だけ、第1外周吐出室の容積及び第2外周吐出室の容積が減少する。そうすると、第1外周吐出室及び第2外周吐出室による吐出冷媒ガスの脈動低減効果が低下し、脈動が吐出室に伝わり易くなる。その結果、このタンデム式ベーン型圧縮機では、異音及び振動を生じ易く、静粛性に問題を有し易い。
また、この場合、その溜まった潤滑油が圧縮機の潤滑に寄与しないこととなる。その結果、このタンデム式ベーン型圧縮機では、潤滑性能の低下が懸念される。
これらの問題を解消するため、第1吐出領域と第2吐出領域とを連通する吐出連絡路の連通面積を大きくすることによって、第1吐出領域と連通する第1外周吐出室と、第2吐出領域に連通する第2外周吐出室とに溜まった潤滑油を吐出室に移動させることが考えられる。しかしながら、この場合、連通面積が大きくされた吐出連絡路により、吐出冷媒ガスの脈動が吐出室に伝わり易くなってしまう。その結果、この場合においても、やはり、静粛性の問題が残ってしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、優れた静粛性と潤滑性能とを発揮可能なタンデム式ベーン型圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のタンデム式ベーン型圧縮機は、ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支され、該ハウジング内には、該駆動軸の回転により、該圧縮室が該吸入室から冷媒ガスを吸入する吸入行程と、該圧縮室内で該冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、該圧縮室内の該冷媒ガスを該吐出室に吐出する吐出行程とを行う複数の圧縮機構がタンデム結合され、
各前記圧縮機構は、前記ハウジングに形成された第1シリンダ室と、該第1シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個の第1ベーン溝が形成された第1ロータと、各該第1ベーン溝に出没可能に設けられ、該第1シリンダ室の内面及び該第1ロータの外面とともに前方に位置する前記圧縮室である第1圧縮室を形成する第1ベーンとを有する第1圧縮機構と、
該ハウジングに形成された第2シリンダ室と、該第2シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個の第2ベーン溝が形成された第2ロータと、各該第2ベーン溝に出没可能に設けられ、該第2シリンダ室の内面及び該第2ロータの外面とともに後方に位置する該圧縮室である第2圧縮室を形成する第2ベーンとを有する第2圧縮機構とを備えたタンデム式ベーン型圧縮機において、
前記ハウジングは、外郭を形成し、外部に繋がる吸入口及び吐出口が形成されたシェルと、該シェル内に収納され、該シェルとともに該吸入口と連通する前記吸入室を形成する第1サイドプレートと、該シェル内に収納され、前記第1圧縮機構と前記第2圧縮機構とを区画する第2サイドプレートと、該シェル内に収納され、該シェルとともに該吐出口と連通する前記吐出室を形成する第3サイドプレートと、該第1サイドプレートと該第2サイドプレートとに挟持されて該シェル内に収納され、前記第1シリンダ室を形成する第1シリンダブロックと、該第2サイドプレートと該第3サイドプレートとに挟持されて該シェル内に収納され、前記第2シリンダ室を形成する第2シリンダブロックとを有し、
該シェルと該第1シリンダブロックとの間には、該第1圧縮機構の前記吐出行程で前記第1圧縮室と連通する第1吐出領域と、該第1吐出領域と連通し、該第1シリンダブロックを周回する第1外周吐出室とが設けられ、
該シェルと該第2シリンダブロックとの間には、該第2圧縮機構の該吐出行程で前記第2圧縮室と連通する第2吐出領域と、該第2吐出領域と連通し、該第2シリンダブロックを周回する第2外周吐出室とが設けられ、
該第1吐出領域と該第2吐出領域とは吐出連絡路によって連通しており、
該第1外周吐出室の下方と前記吐出室とは、該第2外周吐出室を介することなく、該第1外周吐出室内の潤滑油を該吐出室に排出可能な排油路により連通していることを特徴とする。
本発明のタンデム式ベーン型圧縮機では、第1吐出領域と第2吐出領域とは吐出連絡路によって連通している。第1外周吐出室の下方と吐出室とは、排油路により連通している。排油路は、第1圧縮室からの吐出冷媒ガスを吐出室に吐出するための通路とは独立した経路である。
第1外周吐出室の下方と吐出室とが排油路により連通している場合、第1吐出領域において冷媒ガスに含まれる潤滑油が分離し、第1外周吐出室に溜まったとしても、排油路により、その第1外周吐出室内に溜まった潤滑油が吐出室に排出される。また、第2吐出領域において冷媒ガスに含まれる潤滑油が分離し、第2外周吐出室に溜まったとしても、その溜まる潤滑油は、第1圧縮室からの吐出冷媒ガスが第2外周吐出室に入り込むことにより、吐出冷媒ガスとともに第2外周吐出室から押し流され易い。このため、第1外周吐出室の容積及び第2外周吐出室の容積が減少し難い。
こうして、排油路により、第1外周吐出室の容積及び第2外周吐出室の容積が減少し難いので、第1外周吐出室及び第2外周吐出室による吐出冷媒ガスの脈動低減効果を好適に維持でき、脈動が吐出室に伝わり難い。また、排油路によって吐出室に排出された潤滑油は、再び圧縮機や冷凍回路を構成する部品同士の潤滑に寄与する。
また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1吐出領域と第2吐出領域とを連通する吐出連絡路の連通面積を大きくすることによって、第1吐出領域と連通する第1外周吐出室と、第2吐出領域に連通する第2外周吐出室とに溜まった潤滑油を吐出室に移動させるものではない。このため、吐出連絡路によっては、吐出冷媒ガスの脈動が吐出室に伝わり難い。
したがって、本発明のタンデム式ベーン型圧縮機では、優れた静粛性と潤滑性能とを発揮可能である。また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1外周吐出室の容積及び第2外周吐出室の容積が減少し難いことから、冷媒ガスの過圧縮を防止でき、動力損失を低減できる。
本発明のタンデム式ベーン型圧縮機において、圧縮機構は、第1圧縮機構と第2圧縮機構の他に他の圧縮機構を備えていてもよい。また、シェルは、フロントハウジングとリヤハウジングとからなり得る。フロントハウジングとリヤハウジングとの間に筒状のセンターハウジングを有することもできる。
第3サイドプレートには、各第2吐出領域と吐出室とを連通する吐出通路が形成されていることが好ましい。そして、排油路は、第2サイドプレート、第2シリンダブロック及び第3サイドプレートに連続して形成され、第1外周吐出室の下方と吐出通路とに連通していることが好ましい。この場合、第1圧縮室からの吐出冷媒ガス及び第2圧縮室からの吐出冷媒ガスを吐出室に吐出するための通路とは独立した経路として、排油路を容易に形成できる。
上記の場合において、排油路は、第1シリンダブロックの下部に切り欠かれた凹部により第1外周吐出室の下方に連通していることが好ましい。この場合、簡素な凹部により、排油路を容易に第1外周吐出室の下方に連通させることができる。
上記の場合において、第1シリンダブロックには、一対の第1吐出領域が駆動軸の軸心に対して対称であり、かつ水平又は略水平に形成され得る。また、第2シリンダブロックには、一対の第2吐出領域が軸心に対して対称であり、かつ水平又は略水平に形成され得る。そして、各第1吐出領域と各第2吐出領域とはそれぞれ吐出連絡路によって連通していることが好ましい。この場合、一対の第1吐出領域、一対の第2吐出領域及び吐出連絡路が圧縮機における上下方向の中間に位置することになる。このため、冷媒ガスから分離した潤滑油は、第1外周吐出室の下方に移動し、各第1吐出領域、各第2吐出領域及び各吐出連絡路に溜まり難い。
吐出室には、吐出通路に連通し、第2吐出領域から吐出される冷媒ガスから潤滑油を分離し、潤滑油を吐出室に貯留するセパレータが設けられていることが好ましい。仮に、排油路によって潤滑油が吐出室の下方の貯油域に直接排出される場合、吐出室の油面に潤滑油が落下することによって油面が乱れ、冷媒ガスに潤滑油が再び混ざってしまう。この点、上記構成によれば、排油路によって吐出室に排出される潤滑油は、まず吐出通路を経由してセパレータに移送される。そして、その潤滑油は、セパレータによって冷媒ガスから分離された後、吐出室に貯留されるので、冷媒ガスに潤滑油が再び混ざってしまうことを抑制できる。
セパレータは、円筒状の案内面と、案内面の内側に設けられ、案内面と略同軸の円筒状の分離筒とを有し、各第2吐出領域から吐出された冷媒ガスを案内面と分離筒の外周面との間の分離室に周回させて潤滑油を分離し、冷媒ガスを分離筒の内部に導いて圧縮機の外部に吐出するものであることが好ましい。この場合、潤滑油が混ざった冷媒ガスがセパレータの分離室で周回することにより、潤滑油が確実に分離される。
セパレータは、第3サイドプレートとガスケットを介して当接されるセパレータ部材を有して形成されていることが好ましい。そして、排油路は、ガスケットに形成された排油溝を有していることが好ましい。この場合、溝加工し易いガスケットに排油溝を形成することにより、排油路を容易に形成できる。
本発明のタンデム式ベーン型圧縮機では、シェルは、吸入口が形成され、第1サイドプレートとともに吸入室を形成するフロントハウジングと、吐出口が形成され、第3サイドプレートとともに吐出室を形成するリヤハウジングとからなり得る。そして、第1シリンダブロックと第2シリンダブロックとは共通し、第1ロータと第2ロータとは共通し、第1ベーンと第2ベーンとは共通していることが好ましい。この場合、部品の共通化により製造コストの低廉化を実現することができる。
本発明のタンデム式ベーン型圧縮機は、優れた静粛性と潤滑性能とを発揮可能である。
実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機の断面図である。 実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図1のA−A断面を示す断面図である。 実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図1のB−B断面を示す断面図である。 実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図1のC−C断面を示す断面図である。 実施例2のタンデム式ベーン型圧縮機の断面図である。 実施例2のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図5のD−D断面を示す断面図である。 参考例のタンデム式ベーン型圧縮機の断面図である。 参考例のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図7のE−E断面を示す断面図である。 参考例のタンデム式ベーン型圧縮機に係り、図7のF−F断面を示す断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2及び参考例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機は、図1に示すように、互いに結合されたフロントハウジング1及びリヤハウジング3内に第1サイドプレート11、第1シリンダブロック5、第2サイドプレート13、第2シリンダブロック7及び第3サイドプレート15が収容された状態で固定されている。フロントハウジング1及びリヤハウジング3がシェル9である。また、第1、2シリンダブロック5、7は同一の外形である。本実施例では、フロントハウジング1側をタンデム式ベーン型圧縮機の前側とし、リヤハウジング3側をタンデム式ベーン型圧縮機の後側とする。また、各図の紙面上側をタンデム式ベーン型圧縮機の上側とし、各図の紙面下側をタンデム式ベーン型圧縮機の下側とする。
図2に示すように、第1シリンダブロック5には、軸直角方向で楕円状の第1シリンダ室5aが形成されている。また、図3に示すように、第2シリンダブロック7には、第1シリンダ室5aと同形の第2シリンダ室7aが形成されている。第1、2シリンダブロック5、7は、第1、2シリンダ室5a、7aが同じ位相になるように固定されている。
図1に示すように、第1シリンダブロック5は、第1サイドプレート11と第2サイドプレート13とに挟持されてシェル9内に収納されている。第1シリンダ室5aの前後は、第1サイドプレート11及び第2サイドプレート13によりそれぞれ閉鎖されている。
また、第2シリンダブロック7は、第2サイドプレート13と第3サイドプレート15とに挟持されてシェル9内に収納されている。第2シリンダ室7aの前後は、第2サイドプレート13及び第3サイドプレート15によりそれぞれ閉鎖されている。シェル9、第1、2シリンダブロック5、7及び第1〜3サイドプレート11、13、15がハウジングに相当する。
第1〜3サイドプレート11、13、15には、それぞれ軸孔11a、13a、15aが貫設されている。各軸孔11a、13a、15a内には、滑り軸受17、19、21が圧入されている。フロントハウジング1にも、軸孔1aが貫設されている。軸孔1aには、軸封装置23が圧入されている。軸封装置23及び滑り軸受17、19、21によって、駆動軸25が回転自在に保持されている。フロントハウジング1から露出する駆動軸25の先端には、図示しない電磁クラッチ又はプーリが固定される。駆動軸25には、電磁クラッチ又はプーリを介して、車両のエンジン又はモータにより駆動力が伝達されるようになっている。駆動軸25は、図2及び図3の紙面に向かって時計方向に回転する。
また、駆動軸25には、円形断面の第1、2ロータ27、29が圧入されている。第1ロータ27は、第1シリンダ室5a内に配設されている。第2ロータ29は、第2シリンダ室7a内に配設されている。
第1ロータ27の外周面には、図2に示すように、放射方向に5個の第1ベーン溝27aが凹設されている。各第1ベーン溝27aには、それぞれ第1ベーン31が出没可能に収納されている。各第1ベーン31の底面と各第1ベーン溝27aとの間は、第1背圧室33とされている。隣合う2枚の第1ベーン31、31、第1ロータ27の外周面、第1シリンダブロック5の内周面、第1サイドプレート11の後面及び第2サイドプレート13の前面によって、5個の第1圧縮室35が形成されている。
また、図3に示すように、第2ロータ29の外周面にも、放射方向に5個の第2ベーン溝29aが凹設されている。各第2ベーン溝29aにも、それぞれ第2ベーン37が出没可能に収納されている。各第2ベーン37の底面と各第2ベーン溝29aとの間は、第2背圧室39とされている。隣合う2枚の第2ベーン37、37、第2ロータ29の外周面、第2シリンダブロック7の内周面、第2サイドプレート13の後面及び第3サイドプレートの前面によって、5個の第2圧縮室41が形成されている。
第1ロータ27と第2ロータ29とは同一部品である。また、第1ベーン31と第2ベーン37とも同一部品である。
図1に示すように、フロントハウジング1と第1サイドプレート11との間には吸入室43が形成されている。フロントハウジング1には、吸入室43を外部に接続するための吸入口1bが上方に開口されている。第1サイドプレート11には吸入室43と連通する2個の吸入孔11bが貫設されている。
図1及び図2に示すように、第1シリンダブロック5には、2個の第1吸入領域5bが形成されている。図1に示すように、各吸入孔11bはそれぞれ第1吸入領域5bに連通している。図2に示すように、各第1吸入領域5bはそれぞれ吸入ポート5cによって吸入行程にある第1圧縮室35と連通している。
また、図2に示すように、第1シリンダブロック5とリヤハウジング3との間には、2個の第1吐出領域5dと、各第1吐出領域5dに連通する第1外周吐出室81とが形成されている。
各第1吐出領域5dは、第1シリンダブロック5の外周面から駆動軸25の軸心X1に向かって凹むことによって形成される空間である。一方の第1吐出領域5dと、他方の第1吐出領域5dとは、駆動軸25の軸心X1に対して対称である。また、一方の第1吐出領域5dと、他方の第1吐出領域5dとは、軸心X1を挟んで略水平に並んでいる。図1では、図示を省略しているが、一方の第1吐出領域5dと、他方の第1吐出領域5dとは、第1ロータ27に対して図1の紙面手前側と図1の紙面奥側とに位置している。
図1及び図2に示すように、第1シリンダブロック5の外径は、リヤハウジング3の内径より小さくされている。また、第1シリンダブロック5の外周面は、前後方向の中央が若干膨らんでいる。第1外周吐出室81は、第1シリンダブロック5の外周面と、リヤハウジング3の内周面とに挟まれ、第1シリンダブロック5を周回する略円筒状の空間である。
吐出行程にある2個の圧縮室35と各第1吐出領域5dとは、それぞれ吐出ポート5eによって連通している。図2に示すように、各第1吐出領域5d内には、各吐出ポート5eを閉鎖する吐出弁45と、各吐出弁45のリフト量を規制するリテーナ47とが設けられている。
これら駆動軸25、第1シリンダブロック5、第1ロータ27、各第1ベーン31、吐出弁45、リテーナ47等によって第1圧縮機構1Cが構成されている。
図1及び図2に示すように、第2サイドプレート13には、第1シリンダブロック5の各第1吸入領域5bとそれぞれ連通する2個の吸入連絡路13dが貫設されている。
図1及び図3に示すように、第2シリンダブロック7には、2個の第2吸入領域7bが形成されている。図1に示すように、各吸入連絡路13dはそれぞれ第2吸入領域7bに連通している。図3に示すように、各第2吸入領域7bはそれぞれ吸入ポート7cによって吸入行程にある第2圧縮室41と連通している。
図3に示すように、第2シリンダブロック7とリヤハウジング3との間には、2個の第2吐出領域7dと、各第2吐出領域7dに連通する第2外周吐出室82とが形成されている。
各第2吐出領域7dも、第2シリンダブロック7の外周面から駆動軸25の軸心X1に向かって凹むことによって形成される空間である。一方の第2吐出領域7dと、他方の第2吐出領域7dとは、駆動軸25の軸心X1に対して対称である。また、一方の第2吐出領域7dと、他方の第2吐出領域7dとは、軸心X1を挟んで略水平に並んでいる。図1では、図示を省略しているが、一方の第2吐出領域7dと、他方の第2吐出領域7dとは、第1ロータ27に対して図1の紙面手前側と図1の紙面奥側とに位置している。
図1及び図3に示すように、第2シリンダブロック7の外径は、第1シリンダブロック5と同様、リヤハウジング3の内径より小さくされている。また、第2シリンダブロック7の外周面も、第1シリンダブロック5と同様、前後方向の中央が若干膨らんでいる。第2外周吐出室82は、第2シリンダブロック7の外周面と、リヤハウジング3の内周面とに挟まれ、第2シリンダブロック7を周回する略円筒状の空間である。
図2に示すように、第2サイドプレート13には、2個の吐出連絡路13eが設けられている。各吐出連絡路13eは、前後方向に延びる丸穴である。一方の吐出連絡路13eと、他方の吐出連絡路13eとは、軸心X1を挟んで略水平に並んでいる。図1では、図示を省略しているが、一方の吐出連絡路13eと、他方の吐出連絡路13eとは、駆動軸25に対して図1の紙面手前側と図1の紙面奥側とに位置している。
一方の吐出連絡路13eは、その前端が一方の第1吐出領域5dと連通し、その後端が一方の第2吐出領域7dに連通している。他方の吐出連絡路13eは、その前端が他方の第1吐出領域5dと連通し、その後端が他方の第2吐出領域7dに連通している。
図1及び図3に示すように、吐出行程にある2個の圧縮室41と各第2吐出領域7dとは、それぞれ吐出ポート7eによって連通している。図3に示すように、各第2吐出領域7d内には、各吐出ポート7eを閉鎖する吐出弁49と、各吐出弁49のリフト量を規制するリテーナ51とが設けられている。
これら駆動軸25、第2シリンダブロック7、第2ロータ29、各第2ベーン37、吐出弁49、リテーナ51等によって第2圧縮機構2Cが構成されている。
図1に示すように、第3サイドプレート15とリヤハウジング3との間には、吐出室53が形成されている。吐出室53内には、遠心分離式のセパレータ55が固定されている。セパレータ55は、セパレータ部材57と分離筒59とを有している。
セパレータ部材57は、第3サイドプレート15の後面にガスケット69を介して当接されている。セパレータ部材57には、上下に延びる円筒状の案内面57bが形成されている。分離筒59は、案内面57bの内側に固定され、案内面57bと略同軸をなして上下に円筒状に延びている。案内面57bと分離筒59の外周面との間の空間は、分離室57aとされている。
図1、図3及び図4に示すように、第3サイドプレート15には、各第2吐出領域7dと連通する2個の吐出通路15bが形成されている。各吐出通路15bは、第3サイドプレート15の前面から後面に向かって丸穴状に延びた後、第3サイドプレート15の後面側で斜め上方に向かって溝状に延びている。
図1に示すように、各吐出通路15bの上端は、ガスケット69に貫設された吐出通路69eと、セパレータ部材57に貫設された吐出通路57eとを介して、分離室57aに連通している。
セパレータ部材57の下端には、分離室57aの底面を吐出室53に連通させる連通口57cが形成されている。また、リヤハウジング3には、吐出室53の上端を外部に接続するための吐出口3aが形成されている。吐出口3aは、分離筒59の上方に位置している。
第2サイドプレート13の前面には、排油溝13fが凹設されている。排油溝13fは、第1ロータ27の回転により、吸入行程等にある第1背圧室33と連通するようになっている。図示は省略するが、第2サイドプレート13には、第1圧縮機構1Cのチャタリングを防止するチャタリング防止弁が設けられている。
また、第3サイドプレート15の前面にも、排油溝15fが凹設されている。排油溝15fは、第2ロータ29の回転により、吸入行程等にある第2背圧室39と連通するようになっている。図示は省略するが、第3サイドプレート15にも、第2圧縮機構2Cのチャタリングを防止するチャタリング防止弁が設けられている。
吐出室53の底部は、図示しない潤滑油供給路により、圧縮行程及び吐出行程にある第1背圧室33及び第2背圧室39に連通するようになっている。
図1及び図2に示すように、第1シリンダブロック5の後面には、凹部62aが形成されている。凹部62aは、軸心X1の真下に位置し、第1シリンダブロック5の外周面の後端側最下方から上方に向けて小さく切り欠かれている。
図1〜図4に示すように、第2サイドプレート13、第2シリンダブロック7及び第3サイドプレート15には、軸心X1の真下に位置し、軸心X1と平行な前後方向に延びる細孔62bが設けられている。細孔62bの前端は凹部62aに開口し、細孔62bの後端は第3サイドプレート15の途中で止まっている。
図1及び図4に示すように、第3サイドプレート15には、軸心X1に直交する方向に延びて、細孔62bの後端と、一方の吐出通路15bと連通する細孔62cが設けられている。
凹部62a及び細孔62b、62cにより、排油路62が構成されている。排油路62は、吐出通路15b、69e、57eを介して、第1外周吐出室81とセパレータ55内とを連通している。排油路62は、第1圧縮室35からの吐出冷媒ガス及び第2圧縮室41からの吐出冷媒ガスを吐出室53に吐出するための通路とは独立した経路である。
駆動軸25、滑り軸受17、19、21、第1サイドプレート11、第1シリンダブロック5、各第1ベーン31、吐出弁45、リテーナ47、第2サイドプレート13、第2シリンダブロック7、各第2ベーン37、吐出弁49、リテーナ51、第3サイドプレート15及びセパレータ55は、サブアッシーとして組付けられている。
サブアッシーにOリングを装着し、これをリヤハウジング3に挿入する。次いで、リヤハウジング3にOリングを装着し、これにフロントハウジング1を被せる。そして、図2〜図4に示す複数本のボルト71を締結する。こうして、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機が組付けられる。
このタンデム式ベーン型圧縮機では、図示は省略するが、吐出口3aが配管によって凝縮器に接続され、凝縮器が配管によって膨張弁に接続され、膨張弁が配管によって蒸発器に接続され、蒸発器が配管によって吸入口1bに接続される。タンデム式ベーン型圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器及び配管が冷凍回路を構成する。この冷凍回路は車両用空調装置を構成する。
このタンデム式ベーン型圧縮機では、エンジン等によって駆動軸25が駆動されると、第1、2圧縮機構1C、2Cがそれぞれ吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。
すなわち、第1、2ロータ27、29が駆動軸25と同期回転し、第1、2圧縮室35、41が容積変化を生じる。このため、蒸発器を経た冷媒ガスが吸入口1bから吸入室43に吸入される。吸入室43内の冷媒ガスは、吸入孔11b、各第1吸入領域5b及び各吸入ポート5cを経て第1圧縮室35に吸入される。また、各第1吸入領域5b内の冷媒ガスは、各吸入連絡路13d、各第2吸入領域7b及び各吸入ポート7cを経て第2圧縮室41に吸入される。
そして、第1圧縮室35で圧縮された冷媒ガスは、吐出ポート5eを経て各第1吐出領域5dに吐出される。各第1吐出領域5d内の高圧の冷媒ガスは、第1外周吐出室81を移動するとともに、各吐出連絡路13eを経て各第2吐出領域7dに至る。また、第2圧縮室41で圧縮された冷媒ガスは、吐出ポート7eを経て各第2吐出領域7dに吐出される。各第2吐出領域7d内の高圧の冷媒ガスは、第2外周吐出室82を移動するとともに、吐出通路15b、69e、57eを経てセパレータ50の案内面57bに向けて吐出される。このため、冷媒ガスは、分離室57a内で周回し、潤滑油が遠心分離される。そして、潤滑油が分離された冷媒ガスは、分離筒59の内部に導かれ、吐出口3aから凝縮器に向かって吐出される。
分離された潤滑油は、分離室57a内から連通口57cを経て吐出室53内に貯留される。吐出室53内の潤滑油は、吐出室53が高圧であることから、上述した図示しない潤滑油供給路を介して、圧縮行程及び吐出行程にある各第1背圧室33及び各第2背圧室39に供給される。このため、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1、2圧縮機構1C、2Cがそれぞれ圧縮行程を行う間、各第1背圧室33及び各第2背圧室39内の高圧の潤滑油により、各第1、2ベーン31、37が第1、2シリンダ室5a、7aの内面に好適に押し付けられる。これにより、第1、2圧縮室35、41からの冷媒ガスの漏れが抑制される。
なお、各第1背圧室33に供給された潤滑油は、第1ベーン31と第1ベーン溝27aとの摺動、第1ロータ27と第1サイドプレート11及び第2サイドプレート13との摺動、滑り軸受17、19と駆動軸25との摺動等の潤滑に寄与する。また、各第2背圧室39に供給された潤滑油は、第2ベーン37と第2ベーン溝29aとの摺動、第2ロータ29と第2サイドプレート13及び第3サイドプレート15との摺動、滑り軸受19、21と駆動軸25との摺動等の潤滑に寄与する。
ここで、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機では、第1吐出領域5dにおいて冷媒ガスに含まれる潤滑油が分離し、第1外周吐出室81に溜まる。ただし、このタンデム式ベーン型圧縮機では、各第1吐出領域5d、各第2吐出領域7d及び各吐出連絡路13eが圧縮機における上下方向の中間に位置している。このため、各第1吐出領域5dにおいて冷媒ガスから分離した潤滑油は、第1外周吐出室81の下方に移動し、上下方向の中間に位置する各第1吐出領域5d、各第2吐出領域7d及び各吐出連絡路13eに溜まり難い。その溜まった潤滑油は、排油路62により、以下のようにして、その潤滑油が吐出室53内に移送される。
すなわち、各第2吐出領域7dから吐出されてセパレータ50の分離室57aに移送される冷媒ガスは、吐出通路15b、69e、57eを通過する際に絞られて、圧力が低下する。このため、分離室57a内の圧力が第1外周吐出室81内の圧力よりも低くなる。ここで、仮に、排油路62によって潤滑油が吐出室53の下方の貯油域に直接排出される場合、吐出室53の油面に潤滑油が落下することによって油面が乱れ、冷媒ガスに潤滑油が再び混ざってしまう。この点、本実施例では、排油路62によって吐出室53に排出される潤滑油がまず吐出通路15b、69e、57eを経由してセパレータ50の分離室57aに移送され、その潤滑油が冷媒ガスから分離された後、吐出室53に貯留されるので、冷媒ガスに潤滑油が再び混ざってしまうことを抑制できる。
そして、排油路62の前端側である凹部62aは、冷媒ガスから分離した潤滑油が溜まり易い第1外周吐出室81の最下方に位置し、排油路62の後端側である細孔62cが下方から上方に延びて吐出通路15bに連通している。また、セパレータ55の分離室57a側の圧力に対して凹部62a側の圧力が高い。これらにより、第1外周吐出室81の下方に溜まった潤滑油が第1外周吐出室81の最下方から凹部62aを介して細孔62b、62cに流れ込む。そして、その潤滑油は、各吐出通路15b、69e、57eを介して分離室57a内に移送され、連通口57cを経て吐出室53内に排出される。
また、各第2吐出領域7dにおいて冷媒ガスに含まれる潤滑油が分離し、第2外周吐出室82に溜まったとしても、その溜まる潤滑油は、第1圧縮室35からの吐出冷媒ガスが第2外周吐出室82に入り込むことにより、吐出冷媒ガスとともに第2外周吐出室82から押し流され易い。このため、第2外周吐出室82の容積が減少し難い。
こうして、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1外周吐出室81の容積及び第2外周吐出室82の容積が減少し難いので、第1外周吐出室81及び第2外周吐出室82による吐出冷媒ガスの脈動低減効果を好適に維持でき、脈動が吐出室53に伝わり難い。また、潤滑油は、排油路62によって第1外周吐出室81から吐出室53に移送された後、図示しない潤滑油供給路により圧縮行程及び吐出行程にある第1背圧室33及び第2背圧室39に供給されるなどして、再び圧縮機の潤滑に寄与する。
また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、各第1吐出領域5dと各第2吐出領域7dとをそれぞれ連通する2個の吐出連絡路13eの連通面積を大きくすることによって、各第1吐出領域5dと連通する第1外周吐出室81と、各第2吐出領域7dに連通する第2外周吐出室82とに溜まった潤滑油を吐出室53に移動させるものではない。このため、各吐出連絡路13eによっては、吐出冷媒ガスの脈動が吐出室53に伝わり難い。
さらに、第1外周吐出室81では、他所からの吐出冷媒ガスの入り込みがなく、第2外周吐出室82と比較して潤滑油が溜まり易い。このため、第1外周吐出室81の下方と吐出室53とを連通する排油路62が顕著な効果を発揮できる。
したがって、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機では、優れた静粛性と潤滑性能とを発揮可能である。また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1外周吐出室81の容積及び第2外周吐出室82の容積が減少し難いことから、冷媒ガスの過圧縮を防止でき、動力損失を低減できる。
さらに、このタンデム式ベーン型圧縮機では、第1シリンダブロック5と第2シリンダブロック7とが共通し、第1ロータ27と第2ロータ29とが共通し、第1ベーン31と第2ベーン37とが共通しているので、部品の共通化により製造コストの低廉化を実現することができる。
(実施例2)
図5及び図6に示すように、実施例2のタンデム式ベーン型圧縮機は、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機における排油路62の代わりに、排油路262を採用している。実施例2のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
図5に示すように、第1シリンダブロック5の後面には、凹部262aが形成されている。凹部262aは、実施例1の凹部62aと同一の構成を有している。
図5及び図6に示すように、第2サイドプレート13、第2シリンダブロック7及び第3サイドプレート15には、軸心X1の下方に位置し、軸心X1と平行な前後方向に延びる細孔262bが設けられている。細孔262bの前端は凹部262aに開口し、細孔262bの後端は第3サイドプレート15の後面に開口している。
図6に示すように、ガスケット69の前面、すなわち、図6の紙面奥側を向いて第3サイドプレート15の後面と当接する面には、下方から斜め上方に細長く延びる溝である排油溝269sが凹設されている。排油溝269sは、細孔262bの後端と、一方の吐出通路15bとを連通している。
凹部262a、細孔262b及び排油溝269sにより、排油路262が構成されている。排油路262は、吐出通路15b、69e、57eを介して、第1外周吐出室81とセパレータ55内とを連通している。排油路262は、第1圧縮室35からの吐出冷媒ガス及び第2圧縮室41からの吐出冷媒ガスを吐出室53に吐出するための通路とは独立した経路である。
このタンデム式ベーン型圧縮機も、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、溝加工し易いガスケット69に排油溝269sを形成することにより、排油路262を容易に形成できる。
(参考例)
図7〜図9に示すように、参考例のタンデム式ベーン型圧縮機は、実施例1のタンデム式ベーン型圧縮機における2個の第1吐出領域5d、2個の第2吐出領域7d、排油路62及び2個の吐出連絡路13eの代わりに、第1吐出領域5f、第1吐出領域5g、第2吐出領域7f、第2吐出領域7g、排油路362及び単一の吐出連絡路313eを採用している。参考例のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
図8に示す第1吐出領域5fは、図2の紙面右側に位置する一方の第1吐出領域5dと同一構成である。図8に示す第1吐出領域5gは、図2の紙面左側に位置する他方の第1吐出領域5dと同一構成である。図9に示す第2吐出領域7fは、図3の紙面右側に位置する一方の第2吐出領域7dと同一構成である。図9に示す第2吐出領域7gは、図3の紙面左側に位置する他方の第2吐出領域7dと同一構成である。
図7及び図9に示すように、第2シリンダブロック7の後面には、凹部362aが形成されている。凹部362aは、軸心X1の真下に位置し、第2シリンダブロック7の外周面の後端側最下方から上方に向けて小さく切り欠かれている。
第3サイドプレート15には、軸心X1の真下に位置し、軸心X1と平行な前後方向に延びる細孔362bが設けられている。細孔362bの前端は凹部362aに開口し、細孔362bの後端は第3サイドプレート15の途中で止まっている。
図7に示すように、第3サイドプレート15には、軸心X1に直交する方向に延び、細孔362bの後端と一方の吐出通路15bとを連通する細孔362cが設けられている。
凹部362a及び細孔362b、362cにより、排油路362が構成されている。排油路362は、吐出通路15b、69e、57eを介し、第2外周吐出室82とセパレータ55内とを連通している。排油路362は、第1圧縮室35からの吐出冷媒ガス及び第2圧縮室41からの吐出冷媒ガスを吐出室53に吐出するための通路とは独立した経路である。
図8に示すように、第2サイドプレート13には、単一の吐出連絡路313eが設けられている。吐出連絡路313eは、前後方向に延びる丸穴である。吐出連絡路313eは、軸心X1と略水平に並んでいる。図7では、図示を省略しているが、吐出連絡路313eは、駆動軸25に対して図7の紙面手前側に位置している。
図8及び図9に示すように、第1吐出領域5fと第2吐出領域7fとのみが単一の吐出連絡路313eによって連通している。その一方、第1吐出領域5gと第2吐出領域7gとは、吐出連絡路によって直接連通してはいない。第1吐出領域5gは、第1外周吐出室81、第1吐出領域5f、吐出連絡路313eを介して、第2吐出領域7f、7g及び第2外周吐出室82と連通している。
また、このタンデム式ベーン型圧縮機では、図8に示すように、第1圧縮機構1Cにおいて断続的に行われる吐出行程により、第1圧縮室35から第1吐出領域5gに吐出された冷媒ガスは、第1外周吐出室81に沿って第1吐出領域5fに移動する。そして、その冷媒ガスは、吐出連絡路313eを介して第2吐出領域7f及び第2外周吐出室82に移動する。この際、冷媒ガスを第1外周吐出室81の下方に強制的に流すことによって、第1外周吐出室81の下方に溜まった潤滑油が冷媒ガスによって巻き上げられ、第1外周吐出室81に沿って第1吐出領域5fに移動し、吐出連絡路313eを介して第2吐出領域7f及び第2外周吐出室82に移動する。さらに、セパレータ55の分離室57a内の圧力が第2外周吐出室82内の圧力よりも低いので、各第2吐出領域7f、7gにおいて冷媒ガスから分離して第2外周吐出室82に溜まった潤滑油や、第1外周吐出室81から吐出連絡路313eを介して第2外周吐出室82に移動した潤滑油が下方に位置する凹部362a及び細孔362b、362cを経由して吐出通路15bに移送され、さらに吐出室53に確実に移送される。
このタンデム式ベーン型圧縮機も、実施例1、2のタンデム式ベーン型圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例2の排油路262の細孔362cを無くし、細孔362bを第3サイドプレート15の後面に開口させ、ガスケット69に実施例2の排油溝269sと同様の排油溝を形成し、その排油溝により、細孔362bと、吐出通路15bとを連通させてもよい。
本発明は例えば、車両等の空調装置に利用可能である。
1、3、5、7、9、11、13、15…ハウジング
1…フロントハウジング
3…リヤハウジング
5…第1シリンダブロック
7…第2シリンダブロック
9…シェル
11…第1サイドプレート
13…第2サイドプレート
15…第3サイドプレート
43…吸入室
53…吐出室
35…第1圧縮室
41…第2圧縮室
25…駆動軸
1C…第1圧縮機構
2C…第2圧縮機構
5a…第1シリンダ室
27a…第1ベーン溝
27…第1ロータ
31…第1ベーン
7a…第2シリンダ室
29a…第2ベーン溝
29…第2ロータ
37…第2ベーン
1b…吸入口
3a…吐出口
5d、5f、5g…第1吐出領域
81…第1外周吐出室
7d、7f、7g…第2吐出領域
82…第2外周吐出室
X1…駆動軸の軸心
13e、313e…吐出連絡路
62a、262a…凹部
55…セパレータ
62、262、362…排油路
57b…案内面
59…分離筒
57a…分離室
15b…吐出通路
69…ガスケット
57…セパレータ部材
269s…排油溝

Claims (8)

  1. ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支され、該ハウジング内には、該駆動軸の回転により、該圧縮室が該吸入室から冷媒ガスを吸入する吸入行程と、該圧縮室内で該冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、該圧縮室内の該冷媒ガスを該吐出室に吐出する吐出行程とを行う複数の圧縮機構がタンデム結合され、
    各前記圧縮機構は、前記ハウジングに形成された第1シリンダ室と、該第1シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個の第1ベーン溝が形成された第1ロータと、各該第1ベーン溝に出没可能に設けられ、該第1シリンダ室の内面及び該第1ロータの外面とともに前方に位置する前記圧縮室である第1圧縮室を形成する第1ベーンとを有する第1圧縮機構と、
    該ハウジングに形成された第2シリンダ室と、該第2シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個の第2ベーン溝が形成された第2ロータと、各該第2ベーン溝に出没可能に設けられ、該第2シリンダ室の内面及び該第2ロータの外面とともに後方に位置する該圧縮室である第2圧縮室を形成する第2ベーンとを有する第2圧縮機構とを備えたタンデム式ベーン型圧縮機において、
    前記ハウジングは、外郭を形成し、外部に繋がる吸入口及び吐出口が形成されたシェルと、該シェル内に収納され、該シェルとともに該吸入口と連通する前記吸入室を形成する第1サイドプレートと、該シェル内に収納され、前記第1圧縮機構と前記第2圧縮機構とを区画する第2サイドプレートと、該シェル内に収納され、該シェルとともに該吐出口と連通する前記吐出室を形成する第3サイドプレートと、該第1サイドプレートと該第2サイドプレートとに挟持されて該シェル内に収納され、前記第1シリンダ室を形成する第1シリンダブロックと、該第2サイドプレートと該第3サイドプレートとに挟持されて該シェル内に収納され、前記第2シリンダ室を形成する第2シリンダブロックとを有し、
    該シェルと該第1シリンダブロックとの間には、該第1圧縮機構の前記吐出行程で前記第1圧縮室と連通する第1吐出領域と、該第1吐出領域と連通し、該第1シリンダブロックを周回する第1外周吐出室とが設けられ、
    該シェルと該第2シリンダブロックとの間には、該第2圧縮機構の該吐出行程で前記第2圧縮室と連通する第2吐出領域と、該第2吐出領域と連通し、該第2シリンダブロックを周回する第2外周吐出室とが設けられ、
    該第1吐出領域と該第2吐出領域とは吐出連絡路によって連通しており、
    該第1外周吐出室の下方と前記吐出室とは、該第2外周吐出室を介することなく、該第1外周吐出室内の潤滑油を該吐出室に排出可能な排油路により連通していることを特徴とするタンデム式ベーン型圧縮機。
  2. 前記第3サイドプレートには、各前記第2吐出領域と前記吐出室とを連通する吐出通路が形成され、
    前記排油路は、前記第2サイドプレート、前記第2シリンダブロック及び該第3サイドプレートに連続して形成され、前記第1外周吐出室の下方と該吐出通路とに連通している請求項1記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  3. 前記排油路は、前記第1シリンダブロックの下部に切り欠かれた凹部により前記第1外周吐出室の下方に連通している請求項2記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  4. 前記第1シリンダブロックには、一対の前記第1吐出領域が前記駆動軸の軸心に対して対称であり、かつ水平又は略水平に形成され、
    前記第2シリンダブロックには、一対の前記第2吐出領域が該軸心に対して対称であり、かつ水平又は略水平に形成され、
    各該第1吐出領域と各該第2吐出領域とはそれぞれ前記吐出連絡路によって連通している請求項2又は3記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  5. 前記吐出室には、前記吐出通路に連通し、前記第2吐出領域から吐出される前記冷媒ガスから前記潤滑油を分離し、該潤滑油を前記吐出室に貯留するセパレータが設けられている請求項2乃至のいずれか1項記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  6. 前記セパレータは、円筒状の案内面と、該案内面の内側に設けられ、該案内面と略同軸の円筒状の分離筒とを有し、各前記第2吐出領域から吐出された前記冷媒ガスを該案内面と該分離筒の外周面との間の分離室に周回させて前記潤滑油を分離し、該冷媒ガスを該分離筒の内部に導いて圧縮機の外部に吐出するものである請求項記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  7. 前記セパレータは、前記第3サイドプレートとガスケットを介して当接されるセパレータ部材を有して形成され、
    前記排油路は、該ガスケットに形成された排油溝を有している請求項記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  8. 前記シェルは、前記吸入口が形成され、前記第1サイドプレートとともに前記吸入室を形成するフロントハウジングと、前記吐出口が形成され、前記第3サイドプレートとともに前記吐出室を形成するリヤハウジングとからなり、
    前記第1シリンダブロックと前記第2シリンダブロックとは共通し、
    前記第1ロータと前記第2ロータとは共通し、
    前記第1ベーンと前記第2ベーンとは共通している請求項1乃至のいずれか1項記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
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