JP5708439B2 - 燃料タンク構造及びタンク内燃料物理量検出方法 - Google Patents

燃料タンク構造及びタンク内燃料物理量検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料タンク構造及びタンク内燃料物理量検出方法に関する。
自動車の燃料タンクには、空燃費の異なる複数種の燃料が混合された状態で収容されることがある。この場合、たとえば航続可能距離を高精度で求める等の観点から、混合燃料の発熱量を混合燃料の濃度(混合燃料濃度)等に基づいて高精度で知ることが望まれる。
特許文献1には、混合燃料の混合比率から算出した単位体積当りの発熱量と、燃料残量算出手段で算出した燃料残量とから、燃料タンク内の残存燃料の総発熱量を算出する構成が記載されている。
ところで、燃料タンクに残存している燃料と異なる燃料(異種燃料)を給油した場合に、これらの燃料が不均一な状態で燃料濃度等を検知すると、混合燃料の濃度を正確に知ることができず、混合燃料の発熱量(航続可能距離)を高精度で知ることも難しくなる。
特開平3−59423号公報
本発明は上記事実を考慮し、燃料タンク内で異種燃料が不均一に収容されていても、異種燃料が混合した状態の発熱量を得るための物理量を高精度で検出可能な燃料タンク構造及びタンク内燃料物理量検出方法を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、前記燃料タンク内の燃料量を検知可能なタンク内燃料量センサと、前記燃料タンク内の燃料濃度を検知可能なタンク内燃料濃度センサと、前記燃料タンクに給油される燃料の燃料濃度を検知可能な給油燃料濃度センサと、前記タンク内燃料量センサで検知されたタンク内燃料量と、前記タンク内燃料濃度センサで検知されたタンク内燃料濃度と、前記給油燃料濃度センサで検知された給油燃料濃度と、用いて前記燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量を求める検出手段と、前記燃料タンクに給油するためのインレットパイプが接続され前記燃料タンクのとの間に満タン液位より高い隔壁が備えられると共に上部で前記燃料タンクと連通し、前記給油燃料濃度センサが配置される燃料貯留部と、を有する。
ここでいう「物理量」としては、たとえば、燃料タンク内で異種燃料が混合した状態での濃度(混合燃料濃度)が該当する。また、給油前のタンク内燃料濃度及び、給油される燃料の燃料濃度であってもよい。
この燃料タンク構造では、タンク内燃料量センサにより、給油前の燃料タンク内の燃料量(給油前燃料量)と、給油後の燃料タンク内の燃料量(給油後燃料量)を検知できる。また、タンク内燃料濃度センサにより、給油前の燃料タンク内の燃料濃度を検知できる。さらに、給油燃料濃度センサにより、給油される燃料(給油前に燃料タンク内に収容されていた燃料とは異なる濃度である可能性がある燃料)の燃料濃度を検知できる。これらを用いて、燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量、たとえば混合燃料濃度を検出手段により、高精度で求めることができる。得られた物理量から、燃料タンク内の燃料が有する発熱量を検出でき、さらには、高精度で航続可能距離を算出することも可能である。
燃料貯留部には、インレットパイプが接続されており、さらに、燃料タンクとの間に隔壁が備えられている。したがって、燃料タンクに給油される燃料が、給油前に燃料貯留部に貯留される。燃料貯留部には給油燃料濃度センサが配置されるので、給油される燃料の燃料濃度をより高精度で検知できる。燃料貯留部の上部は燃料タンクと連通しているので、隔壁を越えた燃料は、燃料タンクに流れる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記燃料タンクが、燃料を収容する複数の収容部を備え、前記タンク内燃料量センサ及び前記タンク内燃料濃度センサが前記収容部ごとに配置されている。
収容部ごとにタンク内燃料量センサ及びタンク内燃料濃度センサが配置されているので、燃料タンク内での混合燃料の濃度を、より高精度で知ることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記タンク内燃料量センサ、前記タンク内燃料濃度センサ及び前記給油燃料濃度センサのうちの少なくとも2つが一体化されている。
これにより、タンク内燃料量センサ、タンク内燃料濃度センサ及び給油燃料濃度センサをそれぞれ別体とした構成と比較して、部品点数が少なくなり、低コストで燃料タンク構造を構成できる。
請求項4に記載の発明では、燃料タンクに収容された燃料から検知されるタンク内燃料量及びタンク内燃料濃度と、前記燃料タンクに給油される前に、燃料タンクに給油するためのインレットパイプが接続され前記燃料タンクのとの間に満タン液位より高い隔壁が備えられると共に上部で前記燃料タンクと連通する燃料貯留部に貯留された燃料の給油燃料濃度と、用いて燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量を求める。
この「タンク内燃料量」としては、給油前の燃料タンク内の燃料量(給油前燃料量)と、燃料タンクに給油した燃料量(給油燃料量)が含まれる。そして、これら給油前燃料量及び給油燃料量の他に、給油前のタンク内燃料濃度と、燃料タンクに給油される前にインレットパイプから燃料貯留部に貯留された燃料の濃度(給油燃料濃度)を用いることで、燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量、たとえば混合燃料濃度を高精度で求めることができる。得られた物理量から、高精度で航続可能距離を算出することも可能である。
より具体的には、たとえば、請求項5に記載のように、給油後の燃料量に対する給油前の燃料量比率と給油前の燃料濃度との積と、給油後の燃料量に対する給油燃料の燃料量比率と給油燃料の燃料濃度との積と、の和から前記物理量として燃料タンク内の混合燃料濃度を求める。
なお、請求項2に記載のように、燃料タンクが複数の収容部を有する構成において、請求項5に記載の燃料濃度算出方法を適用する場合には、給油後の燃料量に対する給油前の燃料量比率と給油前の燃料濃度との積を各収容部で求め、これらの総和に対し、給油後の燃料量に対する給油燃料の燃料量比率と給油燃料の燃料濃度との積をさらに加算すればよい。
本発明は上記構成としたので、燃料タンク内で異種燃料が不均一に収容されていても、異種燃料が混合した状態の発熱量を得るための物理量を高精度で検出可能となる。
本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を給油後の状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を給油前の状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造に用いられる静電容量ユニットを折り曲げ前の状態で示す正面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造におけるブロック図である。 比較例の燃料タンク構造を給油後の状態で示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造を給油後の状態で示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造を給油前の状態で示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造に用いられる静電容量ユニットを折り曲げ前の状態で示す正面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造におけるブロック図である。
図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係る燃料タンク構造12が示されている。また、図3には、燃料タンク構造12に用いられる静電容量センサユニット22が示されている。さらに、図3には、燃料タンク構造12に備えられる燃料量検出装置40のブロック図の一例が示されている。
この燃料タンク構造12は、内部に燃料FEを収容可能な燃料タンク14を有している。燃料タンク14は、全体として略直方体の箱状に形成されている。燃料タンク14内には、たとえば、複数種の燃料(たとえば、ガソリンとアルコール燃料が混合した混合燃料)が収容される。アルコール燃料の場合には、そのアルコール濃度(燃料の総量に占めるアルコールの割合)は、給油される地域や給油所等に応じて異なる場合がある。
燃料タンク14の上壁14Uの略中央には、挿入口16が形成されている。挿入口16からは、燃料タンク14内の燃料を図示しないエンジンに送出するための燃料ポンプユニット(図示省略)等の機器類を挿入することができる。挿入口16は、燃料タンク14の外側から蓋部材18で閉塞される。
挿入口16の周囲では、上壁14Uを下方に凹ませることにより、凹部20が形成されている。この凹部20を形成したことで、挿入口16に装着された蓋部材18は、上壁14Uから上方に突出しない、もしくは突出量が少なくなる構造とされている。相対的に、上壁14Uを、車体の図示しないフロアパネルに接近させ、燃料タンク14の容量を大きく確保することが可能な構造になっている。
燃料タンク14の側壁14Sの上部には、側壁14Sをさらに側方に突出させることにより、燃料貯留部24が形成されている。燃料貯留部24は上角部にインレットパイプ26の下部が接続されている。燃料貯留部24と燃料タンク14の間には、側壁14Sによって隔壁34が構成されているが、燃料貯留部24と燃料タンク14は互いの上部において連通している。
隔壁34は、燃料タンク14の満タン液位FL(図1参照)よりは高い所定の高さを有している。したがって、燃料タンク14に燃料を給油するときには、インレットパイプ26を流下した燃料が、一時的に燃料貯留部24に貯留されるが、隔壁34を越えた分は、燃料タンク14に流れる。燃料貯留部24における上限液位LLの高さは、隔壁34の上端の高さと一致し、満タン液位FLよりは高くなっている。
燃料タンク14及び燃料貯留部24には、静電容量センサユニット22が配置されている。静電容量センサユニット22は、燃料タンク14内の底壁14Lに沿って配置されるタンク内燃料濃度センサ44と、燃料タンク14内で上下方向に沿って(図示の例では底壁14Lに対し垂直に)配置されるタンク内燃料量センサ46、及び、燃料貯留部24の底壁24Lに沿って配置される給油燃料濃度センサ48を有している。
本実施形態では特に、図3に示すように、静電容量センサユニット22は、樹脂フィルム等の折り曲げ可能な絶縁体によって、全体として長尺状に形成されたベース28を有している。ベース28の表面には複数の電極30がベース28の長手方向の所定位置に配置されている。この電極30の部位に応じて、1つのベース28上に、タンク内燃料濃度センサ44、タンク内燃料量センサ46、及び燃料貯留部24が構成されている。換言すれば、タンク内燃料濃度センサ44、タンク内燃料量センサ46、及び給油燃料濃度センサ48が一体化されて静電容量センサユニット22が構成されている。
ベース28には、所定位置に折り曲げ部50が設けられている。折り曲げ部50でベース28を折り曲げることで、燃料タンク14内の所定位置にタンク内燃料濃度センサ44及びタンク内燃料量センサ46が配置され、燃料貯留部24内に給油燃料濃度センサ48が配置される所定形状の静電容量センサユニット22が構成される。
複数の電極30は、燃料と接している部分と接していない部分とで、静電容量の値が異なる。また、接触している燃料の種類よっても、静電容量の値が異なる。この静電容量の値の違いを用いて、静電容量センサユニット22における燃料の接触範囲の広狭に応じた信号や、燃料の種類に応じた信号を出力できる。
ここで、タンク内燃料濃度センサ44は、燃料タンク14の底壁14Lに沿って配置されているため、図2に示すように燃料タンク14内の燃料量が少なくなっていても、タンク内燃料濃度センサ44の全体が燃料に浸漬される可能性が大きい。したがって、タンク内燃料濃度センサ44は、接触している燃料の種類に応じて静電容量が異なることを利用し、燃料タンク14内の燃料濃度を検知することが可能である。
同様に、給油燃料濃度センサ48は、燃料貯留部24の底壁24Lに沿って配置されており、全体が燃料貯留部24に貯留された燃料(燃料タンク14に給油される燃料)に浸漬される可能性が大きい。このため、給油燃料濃度センサ48は、接触している燃料の種類に応じて静電容量が異なることを利用して、燃料貯留部24内の燃料(燃料タンク14に給油される前の燃料)の燃料濃度を検知することが可能である。
これに対し、タンク内燃料量センサ46は、燃料タンク14内において、上下方向に沿って配置されている。このため、図1及び図2を比較すれば分かるように、燃料タンク14内の燃料量に応じて、燃料に浸漬される部分の長さが変化し、静電容量も異なった値をとる。これを利用して、燃料タンク14内の燃料量を検知することが可能である。
静電容量センサユニット22の端部には、端子32が設けられている。端子32は、図4に示す制御装置36と電気的に接続されている。タンク内燃料濃度センサ44、タンク内燃料量センサ46、及び給油燃料濃度センサ48からの信号は、制御装置36に送られる。制御装置36では、後述するように、これらのデータから、燃料タンク14内に異種燃料が存在している状態での異種燃料の混合後の燃料濃度(混合燃料濃度)を算出可能である。この「混合燃料濃度」は、燃料タンク14内の燃料が有する発熱量を得るための物理量の例である。
そして、この混合後燃料濃度と、燃料タンク14内の燃料量とから航続可能距離を算出し、たとえば車両のインストルメントパネルに設けられた表示装置38に出力可能である。なお、制御装置36は、燃料タンク14に備えられていてもよいが、車両(燃料タンク14以外の部位)に備えられていてもよい。
次に、本実施形態の燃料タンク構造12の作用、及び、タンク内物理量検出方法によって燃料タンク14内での異種燃料の混合燃料濃度を検出する方法を説明する。
図2に示すように、燃料タンク14に給油する前の状態において、制御装置36は、タンク内燃料量センサ46で検知された燃料タンク14内の燃料量Vbと、タンク内燃料濃度センサ44で検知された燃料タンク14内の燃料濃度Xbとを記憶している。
燃料タンク14への燃料の給油時には、給油燃料はまず、燃料貯留部24に一時的に貯留される。給油燃料は、燃料タンク14内に残存している燃料と異なる燃料濃度の燃料であってもよい。そして、給油燃料濃度センサ48で検知された給油燃料の燃料濃度Xrが、制御装置36に送られる。給油燃料のうち、隔壁34を超えた分は、燃料タンク14内に流入する。この場合、給油燃料が燃料タンク14内に流入すると、異種燃料(アルコール濃度の異なる燃料)が燃料タンク14内に存在する状態となる。
給油が終了すると、タンク内燃料量センサ46で検知された燃料タンク14内の燃料量Vaが制御装置36に送られる。
ここで、制御装置36は、燃料タンク14内において、異種燃料が混合した状態の燃料濃度Xaを、
Figure 0005708439
によって算出する。この式の第1項は、給油後の燃料量Va対する給油前の燃料量Vbの比率と、給油前の燃料濃度Xbとの積になっている。
また、第2項のVa−Vbは、実質的に燃料タンク14に給油した燃料の量(これを給油燃料量Vrとする)である。したがって、第2項は、給油後の燃料量Vaに対する給油燃料量Vrの比率と、給油燃料濃度Xrとの積になっている。そして、これらの積を加えることで、混合燃料濃度Xaを得ている。
図5には、比較例として、本実施形態に係る燃料貯留部24や給油燃料濃度センサ48を有さず、タンク内燃料濃度センサ44及びタンク内燃料量センサ46を有する構成の燃料タンク構造102が、燃料タンク14への給油直後の状態で示されている。
比較例の燃料タンク構造102では、図5から分かるように、給油直後の状態で、給油前に燃料タンク14に残存していた燃料FE−1と、給油された燃料FE−2とが不均一になっていることが想定される。この場合でも、タンク内燃料濃度センサ44では、一方の燃料(図5の例では燃料タンク14に残存していた燃料FE−1)の濃度を検知してしまう。このため、異種の燃料が均一に混合した状態での燃料濃度を正確に知ることができない。
これに対し、本実施形態の燃料タンク構造12では、燃料貯留部24や給油燃料濃度センサ48を有している。そして、上記式(1)によって、異種燃料が混合した状態の燃料濃度Xaを算出することで、混合燃料濃度Xaを高精度で得る(推定する)ことが可能になっている。
また、このように、混合燃料濃度Xaが高精度で得られるので、この値と、燃料タンク14内の給油後の燃料量Vaとから、制御装置36は、燃料タンク14内の燃料が有する発熱量(換言すれば、エンジンでの燃焼によって得られるエネルギー)を求めることができる。そして、発熱量が得られることから、たとえば、この燃料タンク構造12を備えた自動車の航続可能距離を高精度で(実際の航続可能距離に近い数値で)算出することも可能である。航続可能距離の算出には、他の要素、たとえば路面状態や積載重量等を加味してもよい。算出された航続可能距離は、表示装置38等により表示される。
図6及び図7には、本発明の第2実施形態の燃料タンク構造72が示されている。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態の燃料タンク74は、底壁14Lの中央部分からは上方に向けて膨出する山部14Mが形成されており、内部が主室14A及び副室14Bに区画された構造(いわゆる鞍型タンク)となっている。
そして、主室14Aと、副室14Bのそれぞれに、タンク内燃料濃度センサ44M、44S及びタンク内燃料量センサ46M、46Sが備えられている。
図8に示すように、第2実施形態では、1つのベース28上に、タンク内燃料濃度センサ44M、タンク内燃料量センサ46M、タンク内燃料濃度センサ44S、タンク内燃料量センサ46S、及び燃料貯留部24が順に構成されており、これらのセンサが一体化されて、第2実施形態に係る静電容量センサユニット76が構成されている。そして、ベース28を、所定位置の折り曲げ部50で折り曲げることで、燃料タンク74内の所定位置にタンク内燃料濃度センサ44M、タンク内燃料量センサ46M、タンク内燃料濃度センサ44S、タンク内燃料量センサ46Sが配置され、燃料貯留部24内に給油燃料濃度センサ48が配置される。
第2実施形態では、タンク内燃料濃度センサ44M、44S、タンク内燃料量センサ46M、46S及び燃料貯留部24からの信号が、図9に示すように、制御装置36に送られる。制御装置36では、これらのデータから異種燃料の混合後の燃料濃度、及び、航続可能距離を算出し、表示装置38等に出力可能である。
このような構成とされた第2実施形態の燃料タンク構造72では、燃料タンク74に給油する前の状態において、制御装置36は、タンク内燃料量センサ46Mで検知された主室14Aの燃料量Vb、タンク内燃料濃度センサ44Mで検知された主室14Aの燃料濃度Xb、タンク内燃料量センサ46Sで検知された副室14Bの燃料量Vb、タンク内燃料濃度センサ44Sで検知された副室14Bの燃料濃度Xbをそれぞれ記憶している。
燃料タンク74に燃料が給油されると、この燃料は、第1実施形態の燃料タンク構造12と同様に、燃料貯留部24に一時的に貯留される。そして、給油燃料濃度センサ48で検知された給油燃料濃度Xrが、制御装置36に送られる。
給油が終了すると、図6から分かるように、燃料液面は、山部14Mよりも高い位置となっており、主室14Aと副室14Bとで液位が同じになっている。ここで、タンク内燃料量センサ46M(又はタンク内燃料量センサ46S)で検知された燃料タンク74内の燃料量Vaが制御装置36に送られる。
制御装置36は、燃料タンク74内において、異種燃料が混合した状態の燃料濃度Xaを、
Figure 0005708439
によって算出する。式(2)においても、Vaは給油後の燃料タンク14内の燃料量であり、Vbは給油前の燃料タンク14内の燃料量である。この式(2)の第1項は、給油後の燃料量Vaに対する給油前の燃料量Vbの比率と、給油前の燃料濃度Xbとの積になっている。第2項は、給油後の燃料量Vaに対する給油前の燃料量Vbの比率と、給油前の燃料濃度Xbとの積になっている。第3項は、給油後の燃料量Vaに対する給油燃料の燃料量Vr(Vr=Va−Vbである)の比率と、給油燃料の燃料濃度Xrとの積になっている。そして、これらの積を加えることで、混合燃料濃度Xaを得ている。すなわち、第2実施形態においても、異種燃料が混合した状態の混合燃料濃度Xaを高精度で得ることが可能である。またこの値と、燃料タンク74内の燃料量とから、制御装置36は、混合燃料の発熱量や航続可能距離を高精度で検出することも可能である。
特に、第2実施形態のような形状の燃料タンク74では、燃料液面が山部14Mより高い位置にあっても、主室14Aと副室14Bとで燃料が混合して完全に均一になるには長い時間を要する(実質的には均一にならない)可能性もあるが、その場合であっても、混合燃料濃度Xaが得られる。
なお、第2実施形態では、燃料タンク74として、2つの収容部(主室14A及び副室14B)を備えた構造を挙げているが、3つ以上の収容部を有する燃料タンク構造であってもよい。この場合には、収容部の数をnとすると、異種燃料が混合した状態の混合燃料濃度Xaを、
Figure 0005708439
によって算出できる。ここで、Xbは、i番目の収容部における給油前の燃料濃度を示す。Vbはi番目の収容部における給油前の燃料量を示す。
上記第2実施形態では、複数の収容部を有する燃料タンクの例としていわゆる鞍型タンクを挙げたが、たとえば、複数の収容部が完全に分離されている構造の燃料タンクであってもよい。
本発明に係る「燃料タンク内の混合燃料が有する発熱量を得るための物理量」として、上記実施形態では混合燃料濃度Xaを挙げているが、混合燃料濃度Xaを算出しない場合でも、燃料タンク内の混合燃料が有する発熱量(及び航続可能距離)を得ることは可能である。たとえば、上記した式(1)において、第1項で現れる燃料濃度Xb及び燃料量Vbから発熱量を計算すると共に、第2項で現れる燃料濃度Xr及び燃料量(Va−Vb)から発熱量を計算し、これらの発熱量を加算すれば、混合燃料濃度Xaは算出することなく、燃料タンク内の混合燃料が有する発熱量を得ることができる。
また、上記式(1)〜(3)を用いる代わりに、燃料量と燃料濃度とに基づくデータのテーブルをあらかじめ制御装置36等に格納しておき、このテーブルを用いて混合燃料濃度を検出するようにしてもよい。
上記では、タンク内燃料濃度センサ、タンク内燃料量センサ及び給油燃料濃度センサが一体化された構造の静電容量センサユニット22、76を挙げたが、これらのセンサは一体化されていなくてもよい。ただし、これらのセンサのうち、少なくとも2つを一体化すれば、その分だけ部品点数が少なくなる。上記各実施形態のように、すべてのセンサを一体化して静電容量センサユニットを構成すると、部品点数の削減という観点からは、より好ましい。
また、複数のセンサを一体化することで、燃料タンク内及び燃料貯留部材へのセンサの設置も容易になる。
本発明の燃料量センサとしては、燃料の有無(接触状態)による静電容量の違いを利用したセンサ(静電容量センサ)を用いた例を挙げたが、燃料量センサとしては、燃料の有無を検知できれば、静電容量センサに限定されない。たとえば、レーザ光や超音波等を用いて燃料有無あるいは液面高さを検知するセンサであってもよいし、燃料に浮遊するフロートを用いたセンサであってもよい。ただし、燃料量センサとして静電容量センサを用いると、燃料の液面高さの検知が簡単かつ低コストな構造で実現できる。
上記では、燃料貯留部24を備えた燃料タンク構造を挙げているが、燃料貯留部24を有さない構成でも、燃料タンクに給油される燃料の燃料濃度を検知することは可能である。たとえば、インレットパイプ26内の下部に給油燃料濃度センサ48を設けると、この給油燃料濃度センサ48に給油燃料が接触しつつ通過するときに、給油燃料濃度を検知できる。ただし、上記各実施形態のように、燃料貯留部24を設けて給油燃料を一時的に貯留すると、給油燃料濃度センサ48と給油燃料との接触状態をより確実に維持でき、給油燃料濃度の高精度な検知という観点からは好ましい。
12 燃料タンク構造
14 燃料タンク
22 静電容量センサユニット
24 燃料貯留部
36 制御装置(検出手段)
44 タンク内燃料濃度センサ
46 タンク内燃料量センサ
48 給油燃料濃度センサ
72 燃料タンク構造
74 燃料タンク
76 静電容量センサユニット
FE 燃料
FL 満タン液位

Claims (5)

  1. 内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、
    前記燃料タンク内の燃料量を検知可能なタンク内燃料量センサと、
    前記燃料タンク内の燃料濃度を検知可能なタンク内燃料濃度センサと、
    前記燃料タンクに給油される燃料の燃料濃度を検知可能な給油燃料濃度センサと、
    前記タンク内燃料量センサで検知されたタンク内燃料量と、前記タンク内燃料濃度センサで検知されたタンク内燃料濃度と、前記給油燃料濃度センサで検知された給油燃料濃度と、用いて前記燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量を求める検出手段と、
    前記燃料タンクに給油するためのインレットパイプが接続され前記燃料タンクのとの間に満タン液位より高い隔壁が備えられると共に上部で前記燃料タンクと連通し、前記給油燃料濃度センサが配置される燃料貯留部と、
    を有する燃料タンク構造。
  2. 前記燃料タンクが、燃料を収容する複数の収容部を備え、
    前記タンク内燃料量センサ及び前記タンク内燃料濃度センサが前記収容部ごとに配置されている請求項1に記載の燃料タンク構造。
  3. 前記タンク内燃料量センサ、前記タンク内燃料濃度センサ及び前記給油燃料濃度センサのうちの少なくとも2つが一体化されている請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク構造。
  4. 燃料タンクに収容された燃料から検知されるタンク内燃料量及びタンク内燃料濃度と、前記燃料タンクに給油される前に、燃料タンクに給油するためのインレットパイプが接続され前記燃料タンクのとの間に満タン液位より高い隔壁が備えられると共に上部で前記燃料タンクと連通する燃料貯留部に貯留された燃料の給油燃料濃度と、用いて燃料タンク内の燃料が有する発熱量を得るための物理量を求めるタンク内燃料物理量検出方法。
  5. 給油後の燃料量に対する給油前の燃料量比率と給油前の燃料濃度との積と、給油後の燃料量に対する給油燃料の燃料量比率と給油燃料の燃料濃度との積と、の和から前記物理量として燃料タンク内の混合燃料濃度を求める請求項4に記載のタンク内燃料物理量検出方法。
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