JP5705588B2 - バラスト水処理システム、船舶および浮体式構造物 - Google Patents

バラスト水処理システム、船舶および浮体式構造物 Download PDF

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Description

本発明は、船舶のバラストタンクに積み込まれるバラスト水中の水生生物や細菌類等の滅菌を行うバラスト水処理システムに関し、特に、石油および/または液化ガスを輸送する船舶と石油および/または液化ガスを生産・荷役する浮体式構造物とに係るものである。
通常、船舶には、複数のバラストタンクが設けられおり、このバラストタンクに海水等のバラスト水を貯水することによって船体の姿勢制御や復原性の確保が行われている。バラスト水は、空船時等にバラストタンク内に取水され、港などでの荷役の進行に応じてバラストタンクから船外へと排出される。そのため、バラスト水は、取水地と異なる地域で排水される。これにより、バラスト水と共に水生生物や細菌類等が移動し、新たな環境に定着するおそれがあり、その場合には生態系を破壊したり、水産業等の経済活動に影響を与えたりすることが懸念される。また、バラスト水と共に移動した病原菌によって、人体の健康に直接影響を与えることも危惧される。
このような背景に基づいて、国際海事機構(IMO:International Maritime Organization)において、船舶のバラスト水管理に関する条約「船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約」が採択され、船舶には、バラスト水の管理実施が義務付けられている。
上記の条約を満足するために、例えば、図4に示すように、船舶101には、各バラストタンク102に貯水されている未処理のバラスト水(以下、「未処理バラスト水」という)をバラストポンプ104よってバラスト水処理装置106等の処理設備に送出して滅菌処理等が行われている。このように、バラストタンク102内に貯水されていた未処理バラスト水をバラスト水処理装置106によって処理して浄化することにより、条約に定められている基準値をクリアしたバラスト水として船外へ排出することができる。
しかし、条約を満足するためには、船舶101毎にバラスト水漲排水能力に応じて未処理バラスト水を処理することができるバラスト水処理装置106を搭載する必要がある。しかし、特に、既存船に設置する場合には、配置上の制約や、バラスト水処理装置106の運転に必要な電力を賄えないなどの理由により、新たにバラスト水処理装置106等の処理設備や関連配管を増設することは困難である。
特許文献1には、外洋の海水中に微生物等が少ないことに着目した発明が開示されている。すなわち、船舶に複数設けられているバラストタンクを少なくとも2つのグループに区分して、出港地では、あるグループに区分されるバラストタンクに取水してバラスト水を貯水する。出港後、出港地から十分に離れた外洋において貯水されていたバラスト水を排出し、その代わりに、他のグループに区分されるバラストタンクに外洋からのバラスト水を取水する。その後、入港地において外洋において取水されたバラスト水を排出する。
特許文献2には、バラスト水処理装置を有していない船舶に貯水されている未処理バラスト水をバラスト水処理装置を有しているバラスト水処理船に移送して、バラスト水処理船内において滅菌処理等を行ってからバラスト水処理船の船外に排水することが開示されている。
特開2007−22446号公報 特開2009−248854号公報
しかしながら、図5に示すように、例えば、浮体式海洋石油および/または液化ガス生産貯蔵積出設備(FPSO:Floating Production Storage and Offloading system、以下、「FPSO」という)201を用いた場合には、図4に示した船舶101は、FPSO201から船舶101への石油および/または液化ガスの払出(以下、「荷役」という)に合わせて、船舶101のバラストタンク102内に貯水されている未処理バラスト水を排出して船舶101の喫水制御を行う。
そのため、FPSO201から船舶101への荷役中には、船舶101に搭載されているバラスト水処理装置106によって船舶101のバラストタンク102内に貯水されている未処理バラスト水を滅菌処理して浄化して船外へ排水する必要がある。
これについて、特許文献2に記載されている発明では、未処理バラスト水を貯水している船舶からバラスト水処理船へと未処理バラスト水を移送して、バラスト水処理船において未処理バラスト水を処理することについて開示されているが、荷役作業中に未処理バラスト水が船舶からFPSO等のバラスト水処理船に移送された際の船舶の姿勢制御や復原性の確保といった喫水制御については開示されていない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、荷役作業中の船舶の姿勢制御や復原性を確保しつつ、バラスト水処理装置の全容量を削減することが可能なバラスト水処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明に係るバラスト水処理システム、石油および/または液化ガスを生産・荷役する浮体式構造物と、前記石油および/または液化ガスを該浮体式構造物から荷役する船舶と、を備え、該船舶は、未処理バラスト水を貯水する舶用バラストタンクと、該舶用バラストタンク内の前記未処理バラスト水の送出を行う舶用バラストポンプと、該舶用バラストポンプに接続されて、前記未処理バラスト水を移送する舶用移送配管と、を有し、前記浮体式構造物は、前記舶用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を移送する浮体用移送配管と、該浮体用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を送出する浮体用バラストポンプと、該浮体用バラストポンプが送出した前記未処理バラスト水を貯水する浮体用バラストタンクと、該浮体用バラストタンクから前記浮体用バラストポンプによって送出された前記未処理バラスト水中の水中生物および/または細菌を滅菌処理するバラスト水処理装置と、を有し、前記船舶から前記浮体式構造物への前記未処理バラスト水の移送は、前記浮体式構造物から前記船舶への荷役と共に行われ、前記石油および/または液化ガスの生産時に前記浮体式構造物から外部へ排出される単位時間あたりの浄化されたバラスト水の水量は前記石油および/または液化ガスの荷役時に前記船舶から前記浮体式構造物へ移送される単位時間あたりの前記未処理バラスト水の水量よりも小さいことを特徴とする。
舶用バラストタンクに貯水された未処理バラスト水は、重力効果により、または必要に応じて舶用バラストポンプを運転して舶用移送配管から浮体用移送配管に移送され重力効果により、または必要に応じて浮体用バラストポンプを運転して浮体用バラストタンクに送出されて貯水される。その後、石油および/または液化ガスの生産に合わせて浮体用バラストタンクに貯水された未処理バラスト水は、浮体式構造物に備えられたバラスト水処理装置によって滅菌処理されて浮体式構造物から排出される。浮体式構造物における石油および/または液化ガスの単位時間当たりの生産量は、浮体式構造物から船舶へと石油および/または液化ガスが荷役される単位時間当たりの荷役量よりも小さいため、石油および/または液化ガスの生産時に排出される単位時間当たりのバラスト水量は、荷役時に移送される単位時間当たりのバラスト水量よりも小さくなる。したがって、バラスト水処理システムに用いるバラスト水処理装置の全容量の低減および/または台数を削減することができる。また、該浮体式構造物にてバラスト水処理を行うことから該浮体式構造物との荷役に供せられる船舶にはバラスト水処理装置を装備する必要が無い。
本発明の参考例に係る船舶、未処理バラスト水を貯水する舶用バラストタンクと、該舶用バラストタンク内の前記未処理バラスト水の送出を行う舶用バラストポンプと、該舶用バラストポンプに接続されて、前記未処理バラスト水を移送する舶用移送配管と、を備え、石油および/または液化ガスを生産・荷役する浮体式構造物から前記石油および/または液化ガスを荷役すると共に、前記舶用移送配管から前記未処理バラスト水を前記浮体式構造物に移送することを特徴とする。
浮体式構造物から船舶への荷役と共に船舶から浮体式構造物への未処理バラスト水の移送を行うこととした。これにより、未処理バラスト水を船舶で行うことなく浮体式構造物に移送して、荷役時における船舶の喫水制御をすることができる。荷役後、未処理バラスト水は浮体式構造物側単独で浄化処理されるため、船舶側にバラスト水処理装置を設置する必要がない。したがって、船舶の建造または改造コストの低減を図ることができる。
本発明に係る浮体式構造物石油および/または液化ガスを生産するとともに未処理バラスト水を貯水する船舶に石油および/または液化ガスを荷役する浮体式構造物であって、前記船舶から移送された前記未処理バラスト水を移送する浮体用移送配管と、該浮体用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を送出する浮体用バラストポンプと、該浮体用バラストポンプが送出した前記未処理バラスト水を貯水する浮体用バラストタンクと、該浮体用バラストタンクから前記浮体用バラストポンプによって送出された前記未処理バラスト水中の水中生物や細菌を滅菌処理するバラスト水処理装置と、を備え、前記浮体用バラストポンプによる前記船舶からの前記未処理バラスト水の移送は、前記船舶への荷役と共に行われ、前記石油および/または液化ガスの生産時に外部へ排出する単位時間あたりの浄化されたバラスト水の水量は前記石油および/または液化ガスの荷役時に前記船舶から移送される単位時間あたりの前記未処理バラスト水の水量よりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るバラスト水処理システムによれば、舶用バラストタンクに貯水された未処理バラスト水は、重力効果により、または必要に応じて舶用バラストポンプを運転して舶用移送配管から浮体用移送配管に移送され重力効果により、または必要に応じて浮体用バラストポンプを運転して浮体用バラストタンクに送出されて貯水される。また、浮体用バラストタンクに貯水された未処理バラスト水は、浮体式構造物に備えられたバラスト水処理装置によって滅菌処理されて浮体式構造物から排出される。浮体式構造物における石油および/または液化ガスの単位時間当たりの生産量は、浮体式構造物から船舶へと石油および/または液化ガスが荷役される単位時間当たりの荷役量よりも小さいため、石油および/または液化ガスの生産時に排出される単位時間当たりのバラスト水量は、荷役時に移送される単位時間当たりのバラスト水量よりも小さくなる。例えば、浮体式構造物から船舶への荷役は約12時間で計画されることが多いが、浮体式構造物における石油および/または液化ガスの生産に必要な時間は、場合によっては約120時間となる。石油および/または液化ガス荷役中の移送バラスト水量と石油および/または液化ガス生産中の排出バラスト水量は同じであるため、より長い時間が掛かる石油および/または液化ガス生産中にバラスト水を浄化処理することとすれば、バラスト水処理装置の単位時間当たりの処理容量を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るバラスト水処理システムを形成するFPSOの概略構成を示し、未処理バラスト水を受け入れることを示す図である。 図1に示したFPSOと共にバラスト水処理システムを形成する船舶の概略構成を示し、未処理バラスト水を移送することを示す図である。 図1に示したFPSOであって、未処理バラスト水を処理して船外へ排水することを示す図である。 従来のバラスト水処理システムを形成する船舶の概略構成を示し、未処理バラスト水を処理して船外へ排水することを示す図である。 図4に示した船舶に対応し、バラスト水処理装置を装備していないFPSOの概略構成を示し、未処理バラスト水を船外から受け入れることを示す図である。FPSOは移動しない為、FPSOが船外から取り入れたバラスト水を浄化処理する必要はない。
以下、本発明の一実施形態に係るバラスト水処理システムについて、図1から図3を参照しながら説明する。図1および図3は、本実施形態に係るバラスト水処理システムを形成しているFPSOを上方から見た図であって、図1では、未処理バラスト水を受け入れることを示しており、図3では、未処理バラスト水を処理して船外へ排出することを示している。また、図2は、図1および図3に示したFPSOと共に本実施形態に係るバラスト水処理システムを形成している船舶を上方から見た図であって、未処理バラスト水をFPSOに移送することを示している。
本発明に係るバラスト水処理システムは、FPSO用バラストタンク(浮体用バラストタンク)2およびバラスト水処理装置6を具備した浮体式海洋石油および/または液化ガス生産貯蔵積出設備(FPSO:Floating Production Storage and Offloading system、以下、「FPSO」という)1と、舶用バラストタンク52を具備した船舶51とに係るシステムである。
本実施形態に係るFPSO(浮体式構造物)1は、洋上で貨物(石油および/または液化ガス)を生産し、生産した貨物を船内の貨物タンク(図示せず)内に貯蔵して直接船舶51に積出(荷役)を行うと共に、船舶51から移送された未処理のバラスト水(以下、「未処理バラスト水」という)をFPSO1内に設置されているバラスト水処理装置6によって処理する設備である。
FPSO1は、FPSO用シーチェスト3と、2台のFPSO用バラストポンプ(浮体用バラストポンプ)4と、バラスト水処理装置6と、FPSO用未処理バラスト水移送配管(浮体用移送配管)5と、FPSO用バラスト配管7とを備えている。
FPSO用バラストタンク2は、FPSO用バラストポンプ4が送出した未処理バラスト水を貯水するものであって、FPSO1の船首部や船底、あるいは舷側に複数個(本実施形態では23個)設けられている。
FPSO用バラスト配管7は、FPSO用未処理バラスト水移送配管5から移送された未処理バラスト水をFPSO用バラストタンク2へと移送するものである。FPSO用バラスト配管7は、主管7aと、この主管7aから枝分かれしてFPSO用バラストタンク2またはFPSO用シーチェスト3に向かって延びている枝管7bとを備えている。
FPSO用シーチェスト3から取り入れられた海水は、枝管7bを介して主管7aの一端部(図1において左側に位置する船尾側の端部)に流入するようになっている。
FPSO用バラストポンプ4は、FPSO用シーチェスト3から取り入れられた海水またはFPSO用未処理バラスト水移送配管5から移送された未処理バラスト水を必要に応じて主管7aに送出するものである。FPSO用バラストポンプ4は、本実施形態では、2台として説明するが、台数に制限はない。
FPSO用バラストポンプ4は、FPSO用シーチェスト3に接続されている枝管7bと主管7aとが合流する合流点31と、最も船尾側(上流側)に位置しているFPSO用バラストタンク2に接続されている枝管7bと主管7aとが合流する合流点32との間を接続している主管7aから分岐して接続されている。
バラスト水処理装置6は、重力効果により、または必要に応じてFPSO用バラストポンプ4を運転してFPSO用バラストタンク2から排出された未処理バラスト水中の水中生物や細菌を死滅、滅菌処理する装置である。バラスト水処理装置6により水中生物や細菌の死滅、滅菌処理方法としては、フィルター、電気分解、オゾン殺菌、UV照射、凝縮分離等がある。未処理バラスト水は、バラスト水処理装置6によって滅菌処理が行われることによって浄化されたバラスト水となって排出される。
例えば、バラスト水処理装置6は、4台設けられている。そのうちの2台のバラスト水処理装置6は、FPSO用バラストポンプ4に接続されている枝管7bと主管7aとが合流する合流点35と、前述した合流点32との間を接続している主管7aに平行するように設けられている。また、残りの2台のバラスト水処理装置6は、各FPSO用バラストポンプ4の下流側に設けられている。
主管7aから各FPSO用バラストタンク2に向かって延びている各枝管7bの途中には、バルブ21がそれぞれ設けられている。これらバルブ21は、対応するFPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水するとき、または対応するFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これら以外のとき(すなわち、対応するFPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水しないとき、または対応するFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
各FPSO用バラストタンク2に接続されている枝管7bが主管7aに合流するうち、最も船尾側(上流側)に位置する枝管7bと主管7aとの合流点32の船尾側の近傍の主管7aには、バラスト水処理装置6を主管7aに平行になるように接続している枝管7cが合流している。バラスト水処理装置6の入口および出口に接続されている各枝管7c上には、バルブ22が設けられている。このバルブ22は、各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水するとき、またはFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
バラスト水処理装置6の入口および出口に接続されている各枝管7cと主管7aとが合流している合流点33、34との間を接続している主管7a上には、バルブ23が設けられている。なお、合流点33は、合流点34よりも船尾側に設けられている。バルブ23は、FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全閉とされ、これ以外のとき(FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水するとき、またはFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全開とされる。
FPSO用シーチェスト3に接続されている枝管7bが主管7aに合流している合流点31と、FPSO用バラストポンプ4に接続されている枝管7bが主管7aに合流している合流点35との間を接続している主管7a上には、サクションバルブであるバルブ24が設けられている。このバルブ24は、各FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水するときに全開とされ、これ以外のとき(すなわち、各FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水しないとき、または各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するとき)に全閉とされる。
合流点35と、バラスト水処理装置6を主管7aに平行になるように接続している枝管7cが主管7aに合流している合流点33との間を接続している主管7aには、FPSO用バラストポンプ4の出口とFPSO用バラストポンプ4の下流側に設けられているバラスト水処理装置6の入口との間を接続している枝管7eから分岐して接続されている枝管7dが合流している。枝管7d上には、バルブ25が設けられている。このバルブ25は、各FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するときに全開とされ、これ以外のとき(すなわち、各FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水しないとき、またはFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するとき)に全閉とされる。
FPSO用バラストポンプ4の出口とバラスト水処理装置6の入口との間を接続している枝管7e上であって、枝管7dが分岐して接続されている分岐点37よりも上流側には、逆止弁30とバルブ29とが設けられている。逆止弁30は、バルブ29よりも上流側に設けられている。バルブ29は、各FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するとき、および、FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(すなわち、各FPSO用バラストタンク2に未処理バラスト水を注水しないとき、またはFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
なお、逆止弁30は、各FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するとき、および、FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水する際に、枝管7eに導出された未処理バラスト水がFPSO用バラストポンプ4に逆流することを防止している。
また、FPSO用バラストポンプ4に接続されている枝管7bが主管7aに合流している合流点35と、枝管7dが主管7aに合流している合流点36との間を接続している主管7a上には、バルブ26が設けられている。このバルブ26は、各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するとき、または各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
バラスト水処理装置6の出口には、船外排水ライン用の枝管8bが接続されている。船外排水ライン用の枝管8bの他端は、船幅方向に沿って舷側外板に向かって延びている船外排水ライン8に合流している。船外排水ライン用の枝管8b上には、バルブ27が設けられている。このバルブ27は、各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するとき、または各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
船外排水ライン8は、船首尾方向と直交する方向に船幅に渡って設けられている。船外排水ライン8の端部には、船外に開口している船外吐出口9が設けられている。船外吐出口9近傍の船外排水ライン8上には、船外弁であるバルブ28が設けられている。船外弁28は、バラスト水処理装置6によって処理されて浄化されたバラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(FPSO用バラストタンク2へと未処理バラスト水を注水するとき、またはバラスト水処理装置6により処理されて浄化されたバラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
なお、バルブ21、22、23、25、26、27、28、29及び後述するバルブ41は、それぞれ、船橋(図示せず)、機関室(図示せず)、機関制御室(図示せず)または荷役制御室(図示せず)に配置されている図示しないコントロールパネルから遠隔操作可能なように構成されている。
FPSO用未処理バラスト水移送配管5は、FPSO用シーチェスト3に接続されている枝管7bが配置されている船底近傍から船尾の甲板(図示せず)に向かって延在している。
FPSO用未処理バラスト水移送配管5の他端は、後述する舶用未処理バラスト水移送配管55と接続可能となっている。FPSO用未処理バラスト水移送配管5の途中位置には、バルブ41が設けられており、このバルブ41は、FPSO1の船外から未処理バラスト水をFPSO1へ移送するときに開とされ、これ以外のとき(各FPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水を排水するとき)に全閉とされる。
本実施形態に係る船舶51は、FPSO1において生産・積出される貨物を目的地に輸送する船舶である。船舶51は、舶用シーチェスト53と、舶用バラストポンプ54(本実施形態では2台)と、舶用未処理バラスト水移送配管(舶用移送配管)55と、舶用バラスト配管57とを備えている。
舶用バラストタンク52は、重力効果により、または必要に応じて舶用バラストポンプ54を運転して送出した未処理バラスト水を貯水するものであって、船首部や船底、あるいは舷側に複数個(本実施形態では23個)設けられている。
舶用バラスト配管57は、舶用バラストタンク52内に貯水されている未処理バラスト水を舶用未処理バラスト水移送配管55へと移送するものである。舶用バラスト配管57は、主管57aと、この主管57aから枝分かれして舶用バラストタンク52または舶用シーチェスト53に向かって延びている枝管57bとを備えている。
舶用シーチェスト53から取り入れられた海水は、枝管57bを介して主管57aの一端部(図2において左側に位置する船尾側の端部)に流入するようになっている。
舶用バラストポンプ54は、船舶51の喫水制御のために舶用シーチェスト53から海水を取水して舶用バラストタンク52に送水したり、舶用バラストタンク52内に貯水されている海水である未処理バラスト水を舶用バラスト配管57から舶用未処理バラスト水移送配管55へと送出したりするものである。
例えば、主管57aから各舶用バラストタンク52に向かって延びている枝管57bの途中には、バルブ71がそれぞれ設けられている。これら舶用バルブ71は、対応する舶用バラストタンク52に未処理バラスト水を注水するとき、または対応する舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これら以外のとき(すなわち、対応する舶用バラストタンク52に未処理バラスト水を注水しないとき、または対応する舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水しないとき)に全閉とされる。
各舶用バラストタンク52に接続されている枝管57bが合流する主管57aのうち最も船尾側(上流側)に位置する枝管57bと主管57aとの合流点82と、舶用シーチェスト53に接続されている枝管57bが主管57aに合流している合流点81との間を接続している主管57aには、舶用バラストポンプ54との間を接続している枝管57bが合流点85において合流している。
合流点85と、合流点81との間を接続している主管57a上にはサクションバルブであるバルブ74が設けられている。このバルブ74は、各舶用バラストタンク52に未処理バラスト水を注水するときに全開とされ、これら以外のとき(すなわち、各舶用バラストタンク52に未処理バラスト水を注水しないとき、または各舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するとき)に全閉とされる。
合流点85と、最も船尾側(上流側)に位置する舶用バラストタンク52に接続されている枝管57bと主管57aとの合流点82との間を接続している主管57aには、舶用バラストポンプ54の出口に接続されている枝管57dが合流している。枝管57d上には、バルブ75が設けられている。このバルブ75は、各舶用バラストタンク52へと未処理バラスト水を注水するときに全開とされ、これ以外のとき(舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するとき)に全閉とされる。
舶用バラストポンプ54の下流側に接続されている枝管57dが主管57aに合流している合流点86と、舶用バラストポンプ54の上流側に接続されている枝管57bが主管57aに合流する合流点85との間を接続している主管57a上には、バルブ76が設けられている。このバルブ76は、各舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(舶用バラストタンク52へと未処理バラスト水を注水するとき)に全閉とされる。
舶用バラストポンプ54の下流側に接続されている枝管57d上であって、バルブ75の上流側には、逆止弁80が設けられている。逆止弁80と、バルブ75との間には、船外排水ライン用の枝管58bが接続されている。船外排水ライン用の枝管58bの他端は、船幅方向に沿って舷側外板に向かって延びている船外排水ライン58に合流している。船外排水ライン用の枝管58b上には、バルブ77が設けられている。このバルブ77は、各舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するときに全開とされ、これ以外のとき(舶用バラストタンク52へと未処理バラスト水を注水するとき)に全閉とされる。
船外排水ライン58は、船首尾方向と直交する方向に船幅に渡ってもうけられている。船外排水ライン58の端部には、船外に開口している船外吐出口59が設けられている。船外排水ライン58の船外吐出口59近傍には、船外弁であるバルブ78が設けられている。バルブ78は、例えば、逆止弁や、各舶用バラストタンク52から未処理バラスト水を排水するときには、全閉とされるインターロック機構を有するなどして、船外吐出口59から未処理バラスト水を排水することができないようになっている。
なお、バルブ71、74、75、76、77および後述するバルブ91は、それぞれ、船橋、機関室、機関制御室または荷役制御室に配置されている図示しないコントロールパネルから遠隔操作可能なように構成されている。
舶用未処理バラスト水移送配管55は、舶用シーチェスト53に接続されている枝管57bが配置されている船底近傍から船尾の甲板(図示せず)に向かって延在しており、さらに、船尾の甲板上に延びている。
舶用未処理バラスト水移送配管55の他端は、前述したFPSO用未処理バラスト水移送配管5(図1参照)と接続可能となっている。舶用未処理バラスト水移送配管55の途中位置には、バルブ91が設けられており、このバルブ91は、船舶51の各舶用バラストタンク52からからFPSO1へと未処理バラスト水を移送するときに開とされ、これ以外のとき(未処理バラスト水を舶用バラストタンク52に注水するとき)に全閉とされる。
次に、船舶51からFPSO1への未処理バラスト水の移送方法について図1および図2を用いて説明する。
船舶51からFPSO1への未処理バラスト水の移送は、FPSO1から船舶51への荷役中に行われる。
すなわち、FPSO1から船舶51への荷役が行われる際には、FPSO用未処理バラスト水移送配管5の端部と舶用未処理バラスト水移送配管55の端部とが接続される。その後、FPSO1から船舶51への荷役の状況に応じて、例えば、船舶51より、未処理バラスト水を排水する舶用バラストタンク52を選定する。
FPSO1から船舶51への荷役状況に合わせて、船舶51の舶用バラストタンク52内に貯水されていた未処理バラスト水をFPSO用バラストタンク2へと移送する。そのため、船舶51内で未処理バラスト水を処理して、船舶51の船外弁78から船外に処理したバラスト水を排水する必要がない。したがって、船舶51内にバラスト処理装置を装備する必要がなくなる。
例えば、排水する舶用バラストタンク52に対応するバルブ71、バルブ74、75、77の開閉状態を選定(決定:入力)する。コントロールパネルより、つづいて、バルブ76を全開状態にする。
コントロールパネルから舶用バラストポンプ54の運転スイッチをONにし(入れ)、舶用バラストポンプ54を運転(起動)する。舶用バラストポンプ54の運転が開始されると、選択された舶用バラストタンク52から未処理バラスト水が主管57aを経て舶用バラストポンプ54への注水が開始される。
舶用バラストポンプ54によって吸引された未処理バラスト水は、船外排水ライン用の枝管58bから船外排水ライン58へと導出される。なお、この際、船外排水ライン58に設けられている船外弁78から船外吐出口59へと未処理バラスト水が送水されないように、インターロック機構等が働いている。船外排水ライン58に導出された未処理バラスト水は、舶用未処理バラスト水移送配管55へと送出される。
一方、FPSO1では、FPSO1から船舶51への荷役の状況に応じて、例えば、FPSO1の荷役制御室内に設けられているコントロールパネルより、未処理バラスト水を注水するFPSO用バラストタンク2が選定(決定:入力)される。
次に、注水する舶用バラストタンク2に対応するバルブ21、バルブ22、23、25、26、27、28、29の開閉状態を選定(決定:入力)する。
コントロールパネルからFPSO用バラストポンプ4の運転スイッチをONにし(入れ)、FPSO用バラストポンプ4を運転(起動)する。さらに、主管7aに設けられているサクションバルブであるバルブ24を全開状態にする。
これにより、FPSO用未処理バラスト水移送配管5に設けられているバルブ41および舶用未処理バラスト水移送配管55に設けられているバルブ91が全開状態にされた際には、船舶51内に貯水されていた未処理バラスト水がFPSO1へと移送可能となる。
船舶51から舶用未処理バラスト水移送配管55、FPSO用未処理バラスト水移送配管5を経てFSPO1に移送された未処理バラスト水は、FPSO用バラストポンプ4に吸引されて枝管7e、7d、合流点36を経て主管7aへと導出される。
主管7aに導出された未処理バラスト水は、バルブ23、未処理バラスト水が貯水されているFPSO用バラストタンク2に対応したバルブ21を経て、選択されたFPSO用バラストタンク2へと注水されることとなる。
また、FPSO1から船舶51への荷役状況に合わせて、船舶51の舶用バラストタンク52内に貯水されていた未処理バラスト水をFPSO用バラストタンク2へと移送するため、未処理バラスト水の移送および荷役に伴う船舶51の姿勢制御や復原性を確保することができる。
次に、船舶からFPSOへ移送された未処理バラスト水の処理方法について図3を用いて説明する。
図3には、前述した図2に示した船舶51から移送された未処理バラスト水をFPSO1において処理して船外に排水することが示されている。
例えば、FPSO1から未処理バラスト水を処理して排水する場合には、例えば、FPSO1の荷役制御室内に設けられているコントロールパネルより、未処理バラスト水を排水するFPSO用バラストタンク2を選定(決定:入力)する。
つぎに、排水するFPSO用バラストタンク2に対応するバルブ21、バルブ23、24、25、27の開閉状態を選定(決定:入力)する。コントロールパネルより、つづいて、バルブ22、バルブ26を全開状態にする。
コントロールパネルからFPSO用バラストポンプ4の運転スイッチをONにし(入れ)、FPSO用バラストポンプ4を運転(起動)する。FPSO用バラストポンプ4の運転が開始されると、選択されたFPSO用バラストタンク2から未処理バラスト水が主管7a、合流点34を経て主管7aに平行に接続されているバラスト水処理装置6へと注水される。
枝管7cを経てバラスト水処理装置6へと注水された未処理バラスト水は、バラスト水処理装置6によって未処理バラスト水中の水中生物や細菌が死滅、滅菌処理される。未処理バラスト水は、バラスト水処理装置6によって処理されて浄化されることによって、浄化されたバラスト水となってバラスト水処理装置6の出口から枝管7cへと排出される。
浄化されたバラスト水は、枝管7cが主管7aと合流する合流点33から主管7aに導出される。主管7aに導出たバラスト水は、バルブ26、合流点35を経てFPSO用バラストポンプ4へと導かれる。
重力効果により、または必要に応じてFPSO用バラストポンプ4の運転により吸引されたバラスト水は、FPSO用バラストポンプ4の出口側から吐出されてバルブ29、バルブ29の下流側に設けられているバラスト水処理装置6へと導かれる。
バラスト水処理装置6へと導かれたバラスト水は、バラスト水処理装置6によってバラスト水中の残存している水中生物や細菌がさらに死滅、滅菌処理されて浄化されたバラスト水となってバラスト水処理装置6の出口から船外排水ライン用の枝管8bへと排出される。
船外排水ライン用の枝管8bに排出されたバラスト水は、船外排水ライン用の枝管8bから船外排水ライン8へと導かれる。ここで、船外排水ライン8上に設けられている船外弁28が開状態とされている。そのため、船外排水ライン8に導かれたバラスト水は、船外弁28を経て船外吐出口9から船外へと排水される。
ここで、FPSO1において貨物の単位時間当たりの生産量は、FPSO1から船舶51へと貨物を荷役する際の単位時間当たりの荷役量よりも小さいため、貨物の生産時に排出される単位時間当たりのバラスト水量は、荷役時に移送される単位時間当たりのバラスト水量よりも小さくなる。
貨物荷役中の移送バラスト水量と貨物生産中の排出バラスト水量は同じであるため、より長い時間が掛かる貨物生産中にバラスト水を浄化処理することとすれば、バラスト水処理装置の単位時間当たりの処理容量を低減することができる。例えば、FPSO1から船舶51への荷役は約12時間で計画されることが多いが、FPSO1における貨物の生産に必要な時間は、場合によっては約120時間となる。この場合、貨物生産中にバラスト水を浄化処理することとすれば、バラスト水処理装置6の容量は従来の10分の1となる。
以上説明したように、本実施形態にかかるバラスト水処理システム、船舶51およびFPSO1によれば、以下の作用効果を奏する。
舶用バラストタンク52に貯水された未処理バラスト水は、重力効果により、または必要に応じて舶用バラストポンプ54を運転して舶用未処理バラスト水移送配管(舶用移送配管)55からFPSO用未処理バラスト水移送配管(浮体用移送配管)5に移送され、重力効果により、または必要に応じてFPSO用バラストポンプ(浮体用バラストポンプ)4を運転してFPSO用バラストタンク(浮体用バラストタンク)2に送出されて貯水される。その後、貨物の生産時にFPSO用バラストタンク2に貯水された未処理バラスト水は、FPSO(浮体式構造物)1に備えられているバラスト水処理装置6によって滅菌処理されてFPSO1から排水される。FPSO1において貨物の単位時間当たりの生産量は、FPSO1から船舶51へと貨物を荷役する際の単位時間当たりの荷役量よりも小さいため、貨物の生産時に排出される単位時間当たりのバラスト水量は、荷役時に移送される単位時間当たりのバラスト水量よりも小さくなる。貨物荷役中の移送バラスト水量と貨物生産中の排出バラスト水量は同じであるため、より長い時間が掛かる貨物生産中にバラスト水を浄化処理することとすれば、バラスト水処理装置6の単位時間当たりの処理容量を低減することができる。
FPSO1から船舶51への荷役と共に船舶51からFPSO1への未処理バラスト水の移送を行うこととした。これにより、未処理バラスト水の処理を船舶51内で行うことなくFPSO1に移送して行うことと共に、荷役時における船舶51の喫水制御をすることができる。そのため、船舶51内のバラスト水処理装置の設置を不要にすることができる。したがって、船舶51の建造コストの低減を図ることができる。
なお、本実施形態では、浮体式構造物をFPSO1として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、浮体式海洋石油および/または液化ガス貯蔵積出設備(FSO:Floating Storage and Offloading system)であってもよい。浮体式構造物がFSOの場合には、陸上の石油および/または液化ガス生産設備によって生産された石油および/または液化ガスがFSOに貯蔵された後、FSOから船舶51へと荷役が行われる。
さらに、本実施形態では、船舶51を新造船として説明したが、本発明はこれに限定されものではなく、既存船であっても良い。船舶51が既存船の場合には、舶用未処理バラスト水移送配管55を追設する工事が必要となる。
また、既存の舶用バラストポンプ54では、吐出能力が十分ではない場合には、舶用バラストポンプ54を船内に増設する必要がある。これによって、未処理バラスト水を甲板まで上げて舶用未処理バラスト水移送配管55からFPSO1へと未処理バラスト水を移送することが可能となる。
さらに、本実施形態では、船舶51からのバラスト水の排水がないとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、船舶51内に小容量のバラスト水処理装置を設けるものとしても良い。
1 FPSO(浮体式構造物)
2 FPSO用バラストタンク(浮体用バラストタンク)
4 FPSO用バラストポンプ(浮体用バラストポンプ)
5 FPSO用未処理バラスト水移送配管(浮体用移送配管)
6 バラスト水処理装置
51 船舶
52 舶用バラストタンク
54 舶用バラストポンプ
55 舶用未処理バラスト水移送配管(舶用移送配管)

Claims (2)

  1. 石油および/または液化ガスを生産・荷役する浮体式構造物と、
    前記石油および/または液化ガスを該浮体式構造物から荷役する船舶と、を備え、
    該船舶は、
    未処理バラスト水を貯水する舶用バラストタンクと、
    該舶用バラストタンク内の前記未処理バラスト水の送出を行う舶用バラストポンプと、
    該舶用バラストポンプに接続されて、前記未処理バラスト水を移送する舶用移送配管と、を有し、
    前記浮体式構造物は、
    前記舶用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を移送する浮体用移送配管と、
    該浮体用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を送出する浮体用バラストポンプと、
    該浮体用バラストポンプが送出した前記未処理バラスト水を貯水する浮体用バラストタンクと、
    該浮体用バラストタンクから前記浮体用バラストポンプによって送出された前記未処理バラスト水中の水中生物および/または細菌を滅菌処理するバラスト水処理装置と、を有し、
    前記船舶から前記浮体式構造物への前記未処理バラスト水の移送は、前記浮体式構造物から前記船舶への荷役と共に行われ
    前記石油および/または液化ガスの生産時に前記浮体式構造物から外部へ排出される単位時間あたりの浄化されたバラスト水の水量は前記石油および/または液化ガスの荷役時に前記船舶から前記浮体式構造物へ移送される単位時間あたりの前記未処理バラスト水の水量よりも小さいことを特徴とするバラスト水処理システム。
  2. 石油および/または液化ガスを生産するとともに未処理バラスト水を貯水する船舶に石油および/または液化ガスを荷役する浮体式構造物であって、
    前記船舶から移送された前記未処理バラスト水を移送する浮体用移送配管と、
    該浮体用移送配管から移送された前記未処理バラスト水を送出する浮体用バラストポンプと、
    該浮体用バラストポンプが送出した前記未処理バラスト水を貯水する浮体用バラストタンクと、
    該浮体用バラストタンクから前記浮体用バラストポンプによって送出された前記未処理バラスト水中の水中生物や細菌を滅菌処理するバラスト水処理装置と、を備え、
    前記浮体用バラストポンプによる前記船舶からの前記未処理バラスト水の移送は、前記船舶への荷役と共に行われ、
    前記石油および/または液化ガスの生産時に外部へ排出する単位時間あたりの浄化されたバラスト水の水量は前記石油および/または液化ガスの荷役時に前記船舶から移送される単位時間あたりの前記未処理バラスト水の水量よりも小さいことを特徴とする浮体式構造物。
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