JP5704549B1 - 引出し切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペーパーの引出・切断を容易に衛生的に行う「切断と同時に掴み代を確保」される簡便な機構の引出し切断装置の提供。【解決手段】一端が回動可能に支持され、他端にペーパーの流出方向を変える転向棒(転向手段)が設けられ、ロールに被せる蓋様の形状をした可動基板を備える。可動基板の中央前方に、一端がストッパーで他端がカッターである切断板を、カッターと転向棒とが近接し略平行に配置し、回動可能に軸支持されている。ペーパー切断時には、可動基板が動き難くする逆行抵抗手段を備えている。カッターにペーパーを絡ませて引き上げ、切断板を回動させると、転向棒とカッターとの間隔が増え、ある間隔において切断板が停止する。その停止状態では切断が容易で、切断と同時に次回の掴み代となるペーパー端が露出する。衛生的で使い易く構造簡単である。【選択図】 図1

Description

本発明は、トイレットペーパー、キッチンペーパー、テープ等の帯状の薄いペーパーであって、ロール状に巻かれて提供されるペーパーを引出し切断する装置に関する。
従来、ロール状に巻かれたペーパーは、ロールの中心部の穴を利用し、軸等を用いて支持する保持具が使用されることが多い。一端が蝶番などで回動可能に支持され、他端(自由端)にカッターが設けられた蓋がロールの上表面に載せられることも多い。この蓋は、防塵やペーパーの切断を容易にすることや、ロールが自然には回転しないようにする目的を担っていた。蓋は、その自重だけでなく、弾性体(バネ)でロール表面に軽く押圧される場合もある。
尚、ロールの中心の穴を軸等で支持する保持具や、箱型の容器状の保持具もある。箱型保持具の場合、ロール外周と箱内面との摩擦によって、ペーパーの引出し抵抗が増え、ロールが自然には回り難いという特長がある。
なお、ペーパーの引出し抵抗は大き過ぎず小さ過ぎず、適切な値であることが望ましい。
ペーパーを引出す際のペーパー端(掴み代)は、カッターの位置より内面側に隠れているのが一般で、掴み難い。掴むためには蓋を持ち上げるか、ロールを回してペーパー端を探る必要がある。これは、両手を必要とする等、身障者だけではなく誰にとっても不便である。特に、箱型の保持具では構造上、ペーパー端を探ることは困難である。
さらに、ペーパー端を探る際にロールや保持具に触れることになり、他の使用者に不潔感を与え、カッターに指が触れるかもしれないという危惧を与えるという難点があった。
引き出したペーパーを切断する際には、ペーパーを蓋の端のカッターに当て、引き切るが、カッターが動くので切り難い。このため他方の手で蓋を押さえて切る、又は蓋の慣性による静止力を利用して、急激に引いて切る等が行われている。前者では切断に両手が必要であり、後者では上手に切るためには、引く方向や加速度などに関して慣れが必要である等難点となっている。
これらの不具合に対処する発明や考案は従来から多く見られ、以下のようなものがある。
特許文献1では、切断時にカッターを静止させ切り易くすること、切断と同時にペーパー端を露出させ掴み易くする事が示されている。しかし、従来のように蓋の先端にカッターを設けるのではなく、切断装置として独立しており、構造がやや複雑でコンパクトな設計が困難であると思われる。
特許文献2では、切断時の蓋は動かない構成で切断し易く、ペーパー端は蓋の下方に垂れ下がり、引出しも切断も片手のみで行うことが出来る。また、巻紙(ロールペーパー)の補充が容易であることが示されている。しかし、刃部(カッター)が前方に突出しており、ペーパー端は奥まった所に露出している。これは使用者に危険な感じを強く与える懼れがある。
特許文献3では、既存の蓋に追加して装着するもので簡単であり、ペーパーの先端部(掴み代)が露出することも示されているが、切断に際して蓋が動き切りがたいという難点が推認できる。
特開2014−018337 特開2005−230061 特開2003−93267
ペーパーを引き出すとき掴み代となるペーパー端を露出させること、ペーパーを引き切る時はカッターを静止させ切り易くすること、カッターが手前方向に突出していると言う危険感を減らすこと、自分が使用するペーパー以外のロール等に触れないで使用できる衛生的なものであること、従来の蓋に相当する部分の改良のみの簡単な構造とすること等を解決するロールペーパーの引出し切断装置の提供を課題としている。
なお、ペーパーの補充は従来のものと同様に簡単容易なものとする。
本明細書における紛らわしい言葉を定義する。
「装置の前と後」については、使用者の手前側、ペーパーを引出す側を前とする。
「内面側」は、装置の前面から見た後方側または左右の外側から見た内側とする。
「ロール」は円筒状に巻かれているペーパーであって、「ペーパーロール」と同じ。
「ペーパー端」は、ロールから引き出すための掴み代となる部分。
「ペーパー先端」は、ペーパーの先端であって、必ずしもペーパー端(掴み代)ではない部分とする。
「ペーパー」は、ロールから巻き戻されているペーパーの総称。
本発明は、前記の課題を解決するため、以下の解決手段を採っている。
即ち、請求項1に記載のように、
ペーパーを滑らかに引出すことが可能なロール保持部を備え、
一端が前記ロール保持部に回動可能に支持され、他端にペーパーとの摩擦が低い転向手段が設けられ、ロールの外周に軽く当接させることができる可動基板を備え、
前記可動基板には前記ロールから離れる動きに対して抵抗を与える逆行抵抗手段を備え、一端がストッパーで他端がカッターである切断板を備えている。
前記カッターが前記転向手段に対して近接して平行であるように、前記切断板の中央近くを前記可動基板に回動可能に支持し、
前記カッターにペーパーを絡ませて引くと前記切断板が回動し、前記カッターと前記転向手段との間隔が増し、前記ストッパーが前記切断板の回動を停止する状態でペーパーを引き切ると、前記切断板が元の状態に復帰し、ロール側のペーパー端が前記カッターから露出することを特徴とする引出し切断装置。
請求項2に記載のように、
前記切断板が回動し、前記ストッパーが前記ロールを押圧し、ペーパーの引出しを妨げることを特徴とする前記(請求項1)に記載の引出し切断装置。
ペーパーを引き出す際の掴み代であるペーパー端が露出して便利なこと、ペーパーを引き切る際にカッターが動かず切り易いこと、従来のペーパーホルダーの蓋に相当する簡単な構造であること、カッターが手前側に突出していると言う危険な感じを与えない構造であること、自分で使うペーパー以外に触れないで使える衛生的なものであること等を満たすロールペーパーの引出し切断装置を提供する。なお、ペーパーの補充は、従来のものと同様に簡単である。
図1~6は、第1実施例の構造と使用法を示している。
図7~9は第1実施例で提示したものとは異なる逆行抵抗手段や慣性による逆行抵抗機能によるペーパーの切断について示している。
図10はペーパー切断時の引き切る方向について示している。
図11~15は第2実施例の構造と使用法を示している。
図16は第1及び第2実施例と異なるストッパーの機構について示している。
第1実施例の斜視図。 分解組立斜視図。組立の方法を白抜き矢印で示している。 3面図。(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図。 ロール直径が大きい時の引出し図。 ロール直径が大きい時の切断図。図10参照。 ロール直径が小さい時の側面図。(a)通常時の図、(b)切断時の図。 回動逆行抵抗部の断面図。(a)側面図、(b)正面断面図(矢視A―A)、(c)平面断面図(矢視B―B)。 回動逆行抵抗部の機能説明断面図。 可動部(可動基板と切断板)と転向棒の側面図。 ペーパーを斜め上方向に引いて切断する説明図(斜視図)。 第2実施例の斜視図。 第2実施例の分解組立斜視図。 2面図。(a)側面図、(b)正面図。 ロールの直径が大きい時の、(a)切断図、(b)ペーパー端の図。 ロールの直径が小さい時の、(a)ペーパー端の図、(b)切断の図。 ストッパー受けを設けた可動基板、切断板等の分解組立図(斜視図)。
第1実施例は、従来から用いられている保持具の「ロールに載せる蓋」に相当する部分に引出し切断装置の機能を付加した発明である。蓋に逆行抵抗手段や切断等の機能を担わせた切断板を備えた構成と成っている。ロールに蓋を載せる事の特徴は、「適度な引出し抵抗が得られる」、「ロールの消費に従って折り畳まれコンパクトになる」、「簡便な機構になる」ことである。
第2実施例は、第1実施例においてロールの上方に配設されていた、逆行抵抗手段や切断等の機能を担っている蓋に相当する機構を、ロールの前方に設けたものである。
第1実施例の機構構造について、図1から図3を用いて述べる。
ロール保持部10、可動基板部20、逆行抵抗部30、切断板部40及びロール1で構成されている。
ロール保持部10は、ロール1(図1、図3)の中心穴に片持ち梁様のロール保持軸13を挿入するタイプである。後面板11、保持具側板15(図2、図3)、ロール保持軸13及び可動基板21を回動可能に支持するための可動基板軸受12で構成されている。なお、16は挿入したロール1の抜け止めであり、14は後面板11を壁等に固定する際の保持具取付穴である。
本発明にとって、ロール保持部10は上述のもののほか、一般に広く用いられているロール穴の両側から支えるタイプや箱収容タイプ等どのような保持方法でも良い。
可動基板部20の可動基板21は、従来の保持具の蓋に相当する機能も担っている。可動基板21は、後面板11に固定されている可動基板軸受12に、可動基板軸26(図2、3)、可動基板軸穴27(図2)を用いて、滑らかな回動が可能なように軸支持されている。
可動基板21の中央より後面板寄りの位置に抵抗板軸受22、中央より前(手前)寄りの位置に切断板軸受23が固定されている。
可動基板21の中央部にあるストッパー穴24(図2、3)は切断板41のストッパー44をロール1の外周を押圧する際に通過させるために設けている。
可動基板21の円弧状に動く端(自由端)には転向手段である転向棒25が固定されている。転向手段は、ペーパー2(図5)との摩擦が低いことが望ましく、棒状(転向棒)ではなくローラ構造としても良い。
逆行抵抗手段である逆行抵抗部30の抵抗板31は、抵抗板軸受22に抵抗板軸32(図2、3)と抵抗板軸穴34(図2)を用いて回動可能に軸支持されている。抵抗板31の可動端(滑動端)は、後面板11に傾倒させ、滑動させて使用される。滑り摩擦を増やす必要があれば、可動端に抵抗板摩擦材33を貼付しても良い。
抵抗板31は後面板11に傾倒しているので、抵抗板31と後面板11との側面から見た接触点の下方の角A(図3(b)に示している。)は鋭角に成っている。このため、抵抗板31が下がる動作、即ち可動基板21がロール1に近づく方向の動き(順方向)、に対する滑り抵抗は無視できる程度に小さい。これとは逆に、抵抗板31が上がる方向(逆方向)の滑り抵抗は小さくない。これは、抵抗板31を押す力の一部(後面板11に垂直な方向の分力)が摩擦力を(自励的に)増やすからである。抵抗板31と後面板11が作る内角Aが90°に近いほど、逆方向の滑り抵抗は大きく、90°では全く滑らない。
前記内角Aが90°でなくても、90°に近いある値以上では、全く動かないセルフロック状態になる。ロックする具体的な角度は摩擦係数に依存する。
本願発明に必要な滑り抵抗は完全なロックではなく、ヘーパー2を切断する際にカッター42が容易には動かないで、快適な切断が行い得る程度が良い。
ロールを補充する際には、抵抗板31を後面板11から離す。そうすれば、可動基板21はどの方向にも容易に動くことができる。
切断板部40について述べる。
切断板41の前端(手前)にカッター42、後方にストッパー44が設けられ、切断板の41の中央部が切断板軸受23に切断板軸穴46(図2)、切断板軸43(図2)を用いて、カッター42と転向棒25が近接して平行になるように、回動可能に軸支持されている。ストッパー44には、必要に応じて、ストッパー摩擦材45(図2、3)が貼付される。
通常時には、カッター42と転向棒25は近接しているが、切断時にはこれらの間隔が増加し、切断後元の状態に復帰する。復帰は、切断板41の自重に依っているが、弾性体(バネ)等に依っても良い。
図4~図6を用いて、第1実施例の動作機能について述べる。
ロール1の外径はペーパー2の消費に従って小さくなる。図4、図5は外径が大きいロール1、図6は小さくなったロール1aについての引出しと切断の様子を示している。
図4は、図3に示されているペーパー端3(掴み代)を掴んで、引出し方向5(ほぼ水平)にペーパーを引き出している様子を示している。この時、カッター42がペーパー2と接触してはいるが、カッター42が少し持ち上げられている状態であって、カッター42とペーパー2が絡んではいない。必要な長さのペーパー2を滑らかに引き出すことができる。3aは引き出しているペーパーの先端である。
図5は、ペーパー2を上寄り(切断方向6)に引き、カッター42とペーパー2を絡ませ切断板41を回動させ、ストッパー44をロール1の外周に当接させている様子である。ペーパー2は滑らないで、カッター42の位置で曲折している。ストッパー44がロール1に当接しているので、ペーパー2のそれ以上の引出しは出来ない状態である。
この状態を保ちながらペーパー2を引き切ると、切断板41bは元の状態に復帰し、ペーパー端3が露出し垂れさがる。
垂れ下がる長さL(図3)は図5における転向棒25とカッター42との間隔Lとほぼ等しい長さとなる。
なお、切断時にペーパー2を引く方向は、図10に示すように、真上ではなく左右のどちらかに寄った斜め方向にすると、少ない力で切断できるので切り易い。また、カッター42の所で曲折するペーパー2の内角は、180°より小さいことは必要だが、ペーパーが滑らない程度に大きいほうが良い。これは、切断後のペーパー端3がカッター42と絡み、垂れ下がり難くなることを避けるためである。
図6は、外径が小さくなったロール1aの切断の様子を示している。
図6(a)の垂下露出しているペーパー端3の長さSは、転向棒25とカッター42との間隔Sにほぼ等しい。
この長さ(間隔)Sは、図5の長さLと大差無く、ロールの外径の変化による垂下するペーパー端3の長さに大きな変動は無い。
図6(b)は切断板41が回動し、ストッパー44がロール1aに当接し、ヘーパー2を矢印6の方向に引いている切断途中を示している。41bは切断状態の切断板41である。
図7は、既述の逆行抵抗部30と異なる機構の逆行抵抗手段である回動逆行抵抗部60を示す。なお、回動逆行抵抗部60の内、逆行抵抗機能に関連しない部分は第1実施例と同じものである。
図7(a)において、回後面板61は第1実施例の後面板11に比べ、回動逆行抵抗部60を設けるための僅かな面積が増やされているだけである。回抵抗枠62が回後面板61に回抵抗枠取付けねじ63によって固定されている。
回抵抗軸65は可動基板21に固定され、可動基板21と共に回動する。64は回抵抗軸65を支える回抵抗軸受であり回後面板61に固定されている。
回抵抗軸65には板バネ66(弾性体)が略直交するように固定されている。板バネ66の長さは、回抵抗枠62の内面までの距離より少し長く、円弧状に弾性変形して回抵抗枠62の内面に軽く押し当てられている。
図8は回動逆行抵抗部60の動作について示している。初め、図8(a)の状態である。既述のように、板バネ66の一端は回抵抗軸65に略直角に固定され、他の端は回抵抗枠62の内面に、下に凸の円弧状に変形させて押し当てられている。
図8(b)では、可動基板21は矢印67aの方向(図8での右回転;順方向)に駆動されているので、板バネ66は回抵抗枠62の内面を軽く滑動する。
図8(c)では、可動基板21は、前述とは逆転して、矢印67bの方向(図8での左回転;逆方向)に回されようとしている。この回転方向は、板バネ66と回抵抗枠62の内面との滑り抵抗が自励的に大きくなる方向なので滑り難い。可動基板21の動きはペーパーの切断に必要な程度には制止される。ロールの補充の際には、それ以上の力で可動基板21は逆方向に回される。
板バネ66と回抵抗枠62の内面が作る内角が90°に近くなると摺動しないで動きがロックされる。この場合には、板バネ66が過渡的に図8(c)の66bに示すように“S”字形に変形し、図8(d)の66cように上に凸の円弧状へと移る。
図8(d)では、可動基板21は左回転(図の矢印67c、逆方向)に軽く回動する。これは、可動基板21を持ち上げて(開いて)、新しいロールを補充する際に必要である。補充後、板バネ66は“S”字形の図8(c)と類似の変形を経て、図(a)の状態に戻し、通常の使用状態とする。
なお、板バネ66の挙動は、自動車のワイパーブレードの動きに似ている。ワイパーブレードの反転時の駆動力は通常時の滑る動力より大きい。
「ペーパーを切断する時、カッターが動いて切り難い」ことに対する対策として、滑り摩擦を応用する逆行抵抗手段を2例述べた。
次に、図9を用いて、可動部47(可動基板21と切断板41)の慣性モーメント(回転運動に対する抵抗量、並進運動の質量に相当)による逆行抵抗の方法について述べる。
図9において、ペーパー2をゆっくりと(準静的に)引き上げる場合と、勢いよく(動的に、加速度的に)引き上げる場合とでは、可動部47の動き易さに大きな違いがある。ゆっくりと引き上げる時の力f(図9)に比べ、急激に引き上げる力F(図9)には、慣性力が加わるため大きい。換言すれば、前者の場合の可動部47は動き易く、後者では慣性力が加わり動き難い。
可動部47の慣性力を利用して動き難くし、切り易くするには、「急な引き上げ」と伴に「大きな慣性モーメント」が効果的である。
不特定多数の人々が使用することを考えれば、「急な引き上げ」に期待するには限界があり、可動部47の慣性モーメントの増加が望ましい。
慣性モーメントの増加には、回転中心から離れた位置の質量を増加するのが良く、本発明では、回転中心から離れた位置(距離x)の転向棒25の質量mを増加するのが一つの有効な方法である。この慣性モーメントはxの2乗とmの積で与えられる。
転向棒25の材料を変え、可動基板21の先端の質量を増加することは、逆行抵抗手段の一つとして有効な方法である。なお、新たな質量を可動基板21の先端に付加しても良い。
切断時のペーパーの引き方について述べる。
図5、6、9は側投影図ため、ペーパーの切断方向6は、刃筋に垂直方向(紙面内)のようにしか描けなく、ペーパーの全幅を同時に切断するように見える。しかし、図10に示すように、ペーパーの左右のどちらか片方(図10では左側)から順次切断するように、刃筋方向に対して斜め方向(切断方向6a)に引くと小さな力で切断でき、逆行抵抗も小さくて済む。図10における71はペーパーの破断部である。
図11から図15は第2実施例を示す。その内、図11から図13は機構構造図を示し、図14、図15は使用方法について示している。なお、第1及び第2実施例において、同じ機能要素には同じ番号を付している。
図11は斜視図、図12は分解組立図(斜視図)、図13は左側断面図と正面図の2面図である。
第1実施例の可動基板21に相応する要素は、第2実施例では前可動基板21aであり前部に配設されている。これは上方からのロールの補充等にも対応可能にするためである。ただし、この実施例では上からの補充には対応していない。
右側板81、左側板82、上幅板83および下幅板84の4要素で、略長方形の筐体を構成している。右側板81にはロール保持軸13が垂直に固定され、その先端には抜け止め16が固定されている。
第1実施例の可動基板26と第2実施例の前可動基板26aとを比べ、後者には抵抗板軸受22が無く、前逆行抵抗板91が傾斜して固定されている。両者の側面から見た曲率半径は、前者では小さく後者では大きく描かれているが本質的な違いを示すものではない。
なお、両者ともストッパー穴24、切断板軸受23、転向棒25は同様に設けられている。切断板41は両者とも同じものを使用している。
前切断板軸43aを用いて、切断板41が前可動基板21aに滑らかに回転できるように軸支持されている。
前可動基板21aは前可動基板軸26aを用いて、左右側板81、82の前可動基板軸穴85に対して、滑らかな回転が可能なように軸支持されている。
前切断板軸43a、前可動基板軸26aは共に一本の軸であり、左右に2分割されていた第1実施例の場合と異なるが、格別な意味の違いは無くどちらであっても良い。
逆行抵抗手段は、図11、図13に示すように、固定されている上幅板83と前可動基板21aの上方に固定されている前逆行抵抗板91との間に逆行抵抗棒92を挟む方法である。ペーパーが消費されロール1の直径が小さくなると、前可動基板21aはロール外周面を追うように回動し、上幅板83と前逆行抵抗板91との挟角が増え逆行抵抗棒92が自重によって下方へ移動する。逆行抵抗棒92は一度下がると、前逆行抵抗板91に力を加えても容易には元に戻らず、逆行抵抗機能を満たす。
新しいロール1を補充する際は、逆行抵抗棒92を取り除き、前可動基板21aを元に戻してから、新ロール1をセットした後、逆行抵抗棒92を元に戻す。
図14を用いて、第2実施例の使用方法を述べる。図14は、ロール外径が大きな場合を示している。
図14(a)の様に、必要な長さのペーパー2を引き出した後、切断方向(矢印6、紙面に垂直な左右に傾斜した上方向、図10の矢印6a参照)に引いて切る。転向棒25とカッター42との間隔Tに相当する長さのペーパーが、図14(b)の様に、長さTのペーパー端3として垂下露出する。
切断後、切断板41bは元の位置に戻る。
図15は、外径が小さくなったロール1aの切断の様子を示している。
図15(a)のように、転向棒25から垂下露出しているペーパー端3の長さUは、図14(b)の垂下露出長さTに比べ長い。これは、ストッパー44がロール1aの外周に当接して停止するので、図15(b)の様に、切断時の転向棒25とカッター42との距離Uが大きいからである。
ロール外径の変化で、露出するペーパー端3の長さが変わると同時に、垂下位置も変わる。ロールが大きい時には手前近くに垂下しペーパー端3は短く、ロールが小さくなれば、掴み難い奥まった位置(後寄り)で垂下しペーパー端3は長い。掴み難い位置では長いペーパー端3となるとは、使い勝手から見て理にかなっており、ペーパー端3の長さが変化することは都合が良い。
前述のように、ロール外径の大小によりペーパー端3の露出長さが変化する。図16はこの変化を、敢えて少なくする方法の一つとして示している。
前可動基板21aの中央部にあったストッパー穴24を設けないで、前可動基板21aの外面にストッパー受け28を設け、切断板41aの上部にあるストッパー(傾)44aを傾斜して設ける。ストッパー(傾)44aはストッパー受け28に当接して停止する。
こうすると、切断時の転向棒25とカッター42との間隔は、ロールの外径に依らずほぼ一定となり、垂下露出するペーパー端3の長さの変動は少なくなる。
図16のように、ストッパー(傾)44aはロール1に当接しないから、ペーパーの引出しを止める機能は無い。一方、引き出したペーパー2をカッター42に絡め引き上げ切断するには、ペーパー2にある程度の引出し抵抗が必要である。このため、ロール保持軸13の摩擦を増やす、前可動基板21aのロール1への当接圧を大きくする、または、箱型のロール保持手段を用いる等の処置が必要となることもある。
1 ロール
2 ペーパー
3 ペーパー端(掴み代)
10 ロール保持部
11 後面板
12 可動基板軸受
13 ロール保持軸
14 保持具取付穴
15 保持具側板
16 抜け止め
20 可動基板部
21 可動基板
21a 前可動基板
22 抵抗板軸受
23 切断板軸受
24 ストッパー穴
25 転向棒
28 ストッパー受け
30 逆行抵抗部
31 抵抗板
32 抵抗板軸
33 抵抗板摩擦材
40 切断板部
41 切断板
42 カッター
44 ストッパー
47 可動部
60 回動逆行抵抗部
61 回後面板
62 回抵抗枠
64 回抵抗軸受
65 回抵抗軸
67a 回転方向(順)
67c 回転方向(逆)
71 ペーパー破断部
81 右側板
82 左側板
83 上幅板
84 下幅板
91 前逆行抵抗板
92 逆行抵抗棒

Claims (2)

  1. ペーパーを滑らかに引出すことが可能なロール保持部を備え、
    一端が前記ロール保持部に回動可能に支持され、他端にペーパーとの摩擦が低い転向手段が設けられ、ロールの外周に軽く当接させることができる可動基板を備え、
    前記可動基板には前記ロールから離れる動きに対して滑り摩擦力による抵抗を与える逆行抵抗手段を備え、
    一端がストッパーで他端がカッターである切断板を備え、
    前記カッターが前記転向手段に対して近接して平行であるように、前記切断板の中央近くを前記可動基板に回動可能に支持し、
    前記カッターにペーパーを絡ませて引くと前記切断板が回動し、前記カッターと前記転向手段との間隔が増し、前記ストッパーが前記切断板の回動を停止する状態でペーパーを引き切ると、前記切断板が元の状態に復帰し、ロール側のペーパー端が前記カッターから露出することを特徴とする引出し切断装置。
  2. 前記切断板が回動し、前記ストッパーが前記ロールを押圧し、ペーパーの引出しを妨げることを特徴とする請求項1に記載の引出し切断装置。
JP2014129797A 2014-06-25 2014-06-25 引出し切断装置 Expired - Fee Related JP5704549B1 (ja)

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