JP5704529B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、幅方向に遅相軸を有する複屈折層を含む光学フィルムの製造方法に関する。
位相差板は、所定の位相差を有する複屈折層を含む光学フィルムの1種である。通常、複屈折層は、所定のフィルムを製膜後、そのフィルムを延伸することにより得られる。そして、TD方向に遅相軸を有する複屈折層を作製する方法として、一般に下記のような2つの方法が知られている。
第1の方法は、固有複屈折が負の材料を製膜してフィルムを形成し、そのフィルムをMD方向に延伸する方法である。固有複屈折が負の材料は、配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の屈折率よりも小さくなる材料である(特許文献1の[0062]など)。このような材料としては、例えば、スチレン系ポリマーなどが挙げられる。
第2の方法は、固有複屈折が正の材料を製膜してフィルムを形成し、そのフィルムをTD方向に延伸する方法である。固有複屈折が正の材料は、配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の屈折率よりも大きくなる材料である(特許文献2の[請求項1]、[0029]など)。このような材料としては、例えば、ノルボルネン系ポリマーなどが挙げられる。
上記各方法は、フィルムをMD方向又はTD方向に延伸するだけであるので、TD方向に遅相軸を有する複屈折層を簡便に作製できる。
しかしながら、上記第1の方法においては、延伸後のフィルムの幅が、延伸前のフィルムの幅よりも狭くなる、つまり、延伸後のフィルムの幅残存率が低いので、幅広の位相差板が得られ難いという問題点がある。
一方、上記第2の方法においては、TD方向におけるポリマーの配向分布に差が生じる。この配向分布の差は、ボーイング現象と呼ばれる延伸加工におけるフィルムの歪みによって生じると考えられる。この配向分布の差に起因して、第2の方法によって得られた位相差板は、配向軸の角度の精度が低いという問題点がある。
特開2005−309110号公報 特開2008−102498号公報
本発明の目的は、配向軸の精度に優れた複屈折層を含み且つ幅広な光学フィルムの製造方法を提供することである。
本発明の光学フィルムの製造方法は、TD方向に遅相軸を有する複屈折層を含む光学フィルムの製造方法であって、MD方向に収縮可能な収縮性フィルムに、下記式で表される厚み方向の複屈折率Δnxzが0.0007以上の非液晶性材料及び溶媒を含む複屈折層形成材料を塗工することにより、前記収縮性フィルム上に塗膜を形成した後、前記塗膜を乾燥することにより、溶媒含有量が5重量%〜15重量%(但し、5重量%を除く)の乾燥塗膜を形成する工程と、前記収縮性フィルムを、そのTD方向の両側端部を自由端部としつつMD方向に収縮させ、前記収縮に伴う体積変化によってTD方向に拡幅させることにより、複屈折層を形成する複屈折層形成工程と、を有する。
Δnxz=nx’−nz’
前記nx’は、前記非液晶性材料を固化層としたときのその層の面内において屈折率が最大となる方向の屈折率を表し、前記nz’は、前記固化層の厚み方向の屈折率を表し、前記溶媒含有量は、前記乾燥塗膜の総重量を100重量%とした場合における溶媒の比率を表す。
本発明の好ましい光学フィルムの製造方法は、前記複屈折層形成工程を行うことによって形成される複屈折層の屈折率楕円体がnx>nz>ny、nx>ny>nz、nx>ny≒nz、nx≒nz>ny、又はnz>nx>nyのいずれかの関係を満たしている。
ただし、前記nxは、前記複屈折層の面内の遅相軸方向の屈折率を表し、前記nyは、前記複屈折層の面内において前記遅相軸方向と直交する方向の屈折率を表し、前記nzは、前記複屈折層の厚み方向の屈折率を表す。前記遅相軸方向は、複屈折層の面内で屈折率が最大となる方向である。
本発明の他の好ましい光学フィルムの製造方法は、前記複屈折層形成工程において、前記乾燥塗膜が形成された収縮性フィルムが加熱ゾーンにおいて加熱され、前記収縮性フィルムの前記加熱ゾーンへの送り出し速度を、加熱ゾーンからの引き取り速度よりも速くすることにより、前記収縮性フィルムをMD方向に収縮させると同時にTD方向に拡幅させる。
本発明の他の好ましい光学フィルムの製造方法は、前記複屈折層形成工程において、前記収縮性フィルムのMD方向の収縮倍率が0.50倍〜0.99倍であり且つTD方向の拡幅倍率が1.01倍〜1.50倍である。
本発明の他の好ましい光学フィルムの製造方法は、前記非液晶性材料が、固有複屈折が正のポリマーである。
本発明の他の好ましい光学フィルムの製造方法は、前記非液晶性材料が、ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリビニルアルコール、ポリエーテルサルフォン、及びポリサルフォンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
本発明の製造方法によれば、TD方向に遅相軸を有する複屈折層を含む光学フィルムを簡単に形成できる。また、本発明の方法によれば、配向軸の角度のぶれが小さく、配向軸の精度に優れた複屈折層を形成できる。さらに、本発明の方法は、収縮性フィルムをTD方向に拡幅させるので、前記複屈折層の幅が狭まることがなく、広幅な複屈折層を含む光学フィルムを形成できる。
光学フィルムの製造工程の概略を示す参考側面図。 本発明の収縮性フィルムをMD方向に収縮させ且つTD方向に拡幅させたときの概略を示す参考平面図。 実施例1及び比較例1、2の各複屈折層の幅方向における配向軸の角度のずれ量を示すグラフ図。
本発明の光学フィルムの製造方法は、MD方向に収縮可能な収縮性フィルムに、式:Δnxz=nx’−nz’で表される厚み方向の複屈折率Δnxzが0.0007以上の非液晶性材料を含む複屈折層形成材料を塗工することにより、前記収縮性フィルム上に塗膜を形成する塗膜形成工程と、前記収縮性フィルムをMD方向に収縮させ且つTD方向に拡幅させることにより、複屈折層を形成する複屈折層形成工程と、を有する。
前記nx’は、前記非液晶性材料を固化層としたときのその層の面内において屈折率が最大となる方向の屈折率を表し、前記nz’は、前記固化層の厚み方向の屈折率(前記nx’の方向及び前記固化層の面内において前記nx’の方向と直交する方向の、各方向に対して直交する方向の屈折率)を表す。
かかる方法によって、TD方向に遅相軸を有し、配向軸の角度の精度に優れ且つ幅広な複屈折層を含む光学フィルムが得られる。
前記複屈折率(Δnxz)の定義において、前記固化層は、例えば、基材上に、前記非液晶性材料を溶剤に溶解した溶液を直接塗工して形成された塗膜を固化した層であって、無延伸及び無収縮の層を意味する。ただし、その固化層の厚みは何ら制限されない。
前記複屈折率(Δnxz)は、0.0007以上であり、好ましくは、0.0007〜0.05の範囲であり、より好ましくは、0.001〜0.04の範囲である。
[光学フィルムの製造方法の概要]
図1及び図2は、本発明の光学フィルムの製造工程を示す参考図である。なお、フィルムや各装置の相対的な大きさは実際のものと異なることに留意されたい。また、フィルムは、通常、テンションローラなどを含めて多数本のローラを介して送出されるが、これらのローラは、図示しない。
収縮性フィルムは、長尺のフィルムが用いられる。前記長尺とは、長手寸法が幅寸法よりも十分に大きいことを意味する。その長手寸法は、通常、幅寸法の2倍以上であり、好ましくは3倍以上である。本発明で用いられる長尺の収縮性フィルムは、ロール状に巻かれていてもよい。その巻き長さは、好ましくは300m以上であり、より好ましくは1,000m〜50,000mである。収縮性フィルムの幅寸法は、製造装置の規模に応じて適宜設定できるが、通常、500mm〜4,000mmである。
なお、MD方向は、前記収縮性フィルムの長手方向であり、TD方向は、同幅方向である。
図1において、ロール2に巻かれた長尺の収縮性フィルム1が引き出され、その長手方向に送出される途中で、収縮性フィルム1上に塗膜3が形成され、次に、連続してその塗膜3に収縮処理が加えられた後、再び、ロール4に巻き取られる。
長尺の収縮性フィルム1の送出経路中において、上流側から順に、塗工装置91、塗膜固化装置92、及び加熱装置93が配置されている。
塗工装置91は、収縮性フィルム1の表面に複屈折層形成材料を塗工して、未固化の薄い塗膜3aを収縮性フィルム1上に形成するための装置である。
前記未固化の塗膜3aは、収縮性フィルム1の送出に従い、固化ゾーンに導かれる。前記固化ゾーンに配置された塗膜固化装置92は、未固化の塗膜3aを固化するための装置である。複屈折層形成材料が、蒸発性又は揮発性の溶媒を含む場合には、前記塗膜固化装置92は、未固化の塗膜3aを乾燥し且つその中に含まれる溶媒を回収する。以下、本明細書において、「蒸発又は揮発」を単に「揮発」という。前記溶媒が揮発性に優れる場合には、自然乾燥によって未固化の塗膜3aを固化させることもできるので、乾燥目的の塗膜固化装置は固化ゾーンに設けられていなくてもよい。
前記固化された塗膜3が収縮性フィルム1に積層された積層体は、加熱ゾーンに導かれる。前記加熱ゾーンに配置された加熱装置93は、収縮性フィルム1に熱を加えるための装置である。加熱装置93によって加熱された収縮性フィルム1は、MD方向に収縮すると共にTD方向に拡幅する。この収縮性フィルム1の収縮及び拡幅に追従して、図2に示すように、そのフィルム1上に形成された塗膜3もMD方向に収縮され且つTD方向に拡幅される。図2において、MD方向の収縮とTD方向の拡幅を矢印で表現している。収縮及び拡幅された塗膜3は、TD方向に遅相軸を有する複屈折層となる。
上述のように加熱ゾーンにおいて、塗膜が形成された収縮性フィルム1が加熱される。この収縮性フィルム1の前記加熱ゾーンへの送り出し速度は、加熱ゾーンからの引き取り速度よりも速くなるように設定されていることが好ましい。このような速度差で収縮性フィルム1を加熱ゾーンへ送ることにより、収縮性フィルム1に外力が加わりにくい。このため、収縮性フィルム1は、それ自身の収縮力に従ってMD方向に良好に収縮すると同時に、その体積変化によりTD方向に良好に拡幅する。この収縮性フィルム1の収縮及び拡幅に追従して、塗膜3もMD方向に良好に収縮され且つTD方向に良好に拡幅される。
以下、各工程に分けて本発明を説明する。
[塗膜形成工程]
塗膜形成工程は、複屈折層形成工程の前に実施される工程であって、所定の複屈折を発現する前の塗膜を、収縮性フィルム上に形成するために行われる。
収縮性フィルムは、長尺のフィルムであり、そのMD方向に収縮性を有する。好ましくは、収縮性フィルムは、MD方向に熱収縮性を有するフィルムである。ただし、熱収縮性とは、所定温度に加熱すると所定方向に収縮する性質をいう。なお、前記収縮性フィルムは、TD方向に実質的に熱収縮しない又はTD方向に若干熱伸張するフィルムであることが好ましいが、TD方向に若干熱収縮し得るものでもよい。
前記収縮性フィルムの形成材料としては、特に制限されないが、熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、その形成材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロースなどのセルロース樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアクリル、アセテート樹脂、ポリアリレート、ポリビニルアルコール、及びこれらの混合物などが挙げられる。また、液晶ポリマーなども使用できる。前記収縮性フィルムは、1種又は2種以上の前記形成材料から形成された一軸又は二軸の延伸フィルムであることが好ましい。
好ましくは、前記収縮性フィルムは、ポリオレフィン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアクリル、アセテート樹脂、ポリアリレート、ポリビニルアルコール及び液晶ポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の形成材料から形成された延伸フィルムである。
前記収縮性フィルムは、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、東京インキ(株)製の「ノーブレン」、三菱化学(株)製の「ノバクリアー」、東洋紡績(株)製の「スペースクリーン」、グンゼ(株)製の「ファンシーラップ」、東レ(株)製の「トレファン」、東レ(株)製の「ルミラー」、JSR(株)製の「アートン」、日本ゼオン(株)製の「ゼオノア」、旭化成(株)製の「サンテック」などが挙げられる。
前記収縮性フィルムの厚みは、特に制限されないが、例えば、10μm〜300μmの範囲であり、好ましくは、20μm〜200μmの範囲であり、より好ましくは、40μm〜150μmの範囲である。前記収縮性フィルムの表面には、前記複屈折層との密着性向上などを目的に、表面処理を施してもよい。前記表面処理としては、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理などの化学的又は物理的処理が挙げられる。また、前記収縮姓フィルムの表面には、下塗り剤(例えば、粘着物質)の塗布によるプライマー層が形成されていてもよい。
複屈折層形成材料は、前記複屈折率(Δnxz)が0.0007以上の非液晶性材料を含む。
好ましくは、前記非液晶性材料は、固有複屈折が正のポリマーである。固有複屈折が正のポリマーは、所定方向に配向させたときに、その配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の屈折率よりも大きくなるポリマーである。
具体的には、前記非液晶性材料としては、例えば、ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリビニルアルコール、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、及びこれらの混合物などが挙げられる。
本発明の製造方法で用いられる非液晶性材料は、これらのポリマー群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
このような非液晶性材料を用いることにより、屈折率楕円体がnx>nz>ny、nx>ny>nz、nx>ny≒nz、nx≒nz>ny、又はnz>nx>nyのいずれかの関係を満たす複屈折層を形成することができる。
中でも、前記ポリアリレートが、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
Figure 0005704529
前記式(I)において、A及びBは、それぞれ置換基を表し、例えば、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基である。A及びBは、同一でもよいし、異なっていてもよい。a及びbは、対応するA及びBの置換数を表し、それぞれ1〜4の整数である。Dは、共有結合、不飽和二重結合、不飽和三重結合、CH基、C(CH基、C(CZ基(ここで、Zはハロゲン原子である)、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(CHCH基、又はN(CH)基である。R1は、炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であり、R2は、炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であり、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ水素原子、又は炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基である。R3、R4、R5及びR6は、同一でもよいし、それぞれ異なっていてもよい。ただし、R3、R4、R5及びR6が全て水素原子である場合、R2は炭素数2〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基であってもよい。また、R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つが水素原子以外である場合には、R2はメチル基であってもよい。p1は、0〜3の整数であり、p2は、1〜3の整数であり、nは、2以上の整数である。
前記式(I)において、前記無置換アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、トリフェニルフェニル基などが挙げられる。また、前記置換アリール基としては、前記無置換アリール基の水素原子のうち1つ以上が、炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基、炭素原子数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、シリル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、又はフェニル基に置換されたものなどが挙げられる。また、前記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
前記式(I)において、R1がメチル基であり、且つR2が炭素原子数2〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基であることが好ましく、R2がエチル基又はイソブチル基であることが特に好ましい。このようなポリアリレートは、トルエンやキシレンなどの低極性溶剤への溶解性に優れるとともに、複屈折の発現性が高く、耐熱性に優れる(ガラス転移温度が高い)。
前記式(I)において、R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つが炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基であることが好ましく、R3、R4、R5及びR6の全てが炭素原子数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基であることがより好ましく、R3、R4、R5及びR6の全てがメチル基であることが特に好ましい。
前記ポリアリレートは、環境負荷低減の観点から、分子中にハロゲン原子を有さない非ハロゲン化ポリアリレートであることが好ましい。前記ポリアリレートは、前述のとおり、R1〜R6の特定の組み合わせにより、分子中にハロゲン原子を含まなくても、溶剤に対する高い溶解性を有し得る。
前記ポリアリレートは、前記式(I)における、A、B、D、R1〜R6、p1、p2及びnが異なる2種以上のモノマー単位を有するもの、すなわち、共重合体であってもよい。
また、溶剤に対する溶解性と複屈折発現性を両立する観点からは、前記式(I)において、Dが共有結合であり、p1=0、p2=1であることが好ましい。すなわち、前記ポリアリレートが、下記一般式(II)で表される構造を有することが好ましい。さらに、酸成分としてテレフタル酸誘導体を用いた下記一般式(III)で表されるものや、下記一般式(IV)で表されるテレフタル酸誘導体とイソフタル酸誘導体とを用いた共重合体の構造を有するものが好ましい。特に、汎用溶剤に対する溶解性の観点からは、下記一般式(IV)で表される構造を有する共重合体が好ましい。
Figure 0005704529
Figure 0005704529
Figure 0005704529
なお、前記式(II)〜(IV)において、B、R1〜R6及びbは、前記式(I)と同様であり、B’、R7、R8、R9〜R12及びb’は、それぞれ、前記B、R1、R2、R3〜R6及びbと同様であり、n、l及びmは、いずれも2以上の整数である。また、前記式(IV)においては、便宜上、前記ポリアリレートをブロック共重合体として表しているが、これに限定されず、ランダム共重合体であってもよい。
前記式(IV)で表されるポリアリレートにおいて、酸成分のうちテレフタル酸誘導体由来構造の含有率、すなわちl/(l+m)は、0.3以上であることが好ましい。l/(l+m)を前記範囲とするポリアリレートは、複屈折の発現性がより高く、耐熱性により優れる。l/(l+m)は、より好ましくは、0.5以上であり、さらに好ましくは、0.6以上である。
前記ポリアリレートにおいて、前記式(I)〜(IV)で表される構造の含有率は、特に制限されないが、50モル%以上であることが好ましく、より好ましくは、75モル%以上であり、さらに好ましくは、80モル%以上である。
前記ポリアリレートの重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(ポリスチレン標準)で測定した値が、3,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。Mwを前記範囲とすることで、溶剤溶解性などの作業性に優れるとともに、高強度で、高温環境における光学特性の変化が抑制された光学フィルムを得ることができる。Mwは、より好ましくは、5,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは、10,000〜500,000であり、最も好ましくは、50,000〜350,000である。
前記ポリアリレートのガラス転移温度は、特に制限されないが、耐熱性の観点から、好ましくは、100℃以上であり、より好ましくは、120℃以上であり、さらに好ましくは、150℃以上である。また、成型性、加工性の観点から、前記ガラス転移温度は、300℃以下であることが好ましく、より好ましくは、250℃以下である。
前記ポリアリレートの製造方法は、特に制限されず、公知の方法を用い得る。一般的には、前記ポリアリレートは、ビスフェノール化合物とジカルボン酸若しくはその誘導体を重縮合させることで製造できる。
前記重縮合法としては、例えば、脱酢酸による溶融重縮合法、脱フェノールによる溶融重縮合法、ビスフェノール化合物とジカルボン酸クロライドとを有機塩基の存在下、有機溶媒系で反応させる脱塩酸均一重合法、ビスフェノール化合物とジカルボン酸クロライドとをアルカリ水溶液と水非混和性有機溶媒の2相系で反応させる界面重縮合法、ビスフェノール化合物とジカルボン酸とを用い、縮合剤を用いて反応系中で活性中間体を生成させる直接重縮合法などが挙げられる。これらの中でも、透明性、耐熱性の向上及び高分子量化の観点から、界面重縮合法が好ましい。
前記界面重縮合法によって前記ポリアリレートを製造する場合には、モノマー(ビスフェノール化合物及びジカルボン酸クロライド)、有機溶媒、アルカリ、触媒などが用いられる。
前記ビスフェノール化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,4−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(3,4−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
前記ジカルボン酸クロライドとしては、例えば、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、フタル酸クロライド、4,4’−ジフェニルジカルボン酸クロライド、4,4’−スチルベンジカルボン酸クロライドなどの無置換芳香族クロライド、及びこれらに前記式(I)におけるA及びBの例として示した置換基などを有する芳香族クロライドなどが挙げられる。
前記有機溶媒としては、特に制限されないが、水との混和性が低く、且つ前記ポリアリレートを溶解するものが好ましい。前記有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、又はアニソールなどが好適である。また、これらの溶剤を2種以上混合して用いてもよい。
前記アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。前記アルカリの使用量は、例えば、前記ビスフェノール化合物の2モル倍〜5モル倍(1〜2.5モル当量)である。
前記触媒は、相間移動触媒を用いることが好ましい。前記触媒としては、例えば、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、テトラフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルホスホニウムクロライドなどの第4級ホスホニウム塩、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロへキシル−18−クラウン−6などのポリエチレンオキサイド化合物などが挙げられる。これらの中でも、反応後の除去などの取り扱い易さの点で、テトラアルキルアンモニウムハライド類が好適である。また、その他、必要に応じて、酸化防止剤、分子量調整剤などを任意で使用できる。
前記ポリアリレートの分子量を調整する方法としては、例えば、水酸基とカルボキシル基の官能基比を変えて反応させる方法や、分子量調整剤として、一官能の物質を反応時に添加する方法などが挙げられる。前記分子量調整剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノールなどの一価フェノール類、安息香酸クロライド、メタンスルホニルクロライド、フェニルクロロホルメートなどの一価酸クロライド類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどの一価アルコール類などが挙げられる。また、重縮合反応後に一価酸クロライドを反応させることで末端フェノールを封止でき、フェノールの酸化による着色を抑制できる。また、重縮合反応中に酸化防止剤を併用してもよい。
前記界面重縮合法において、重縮合反応後は、水相及び有機相の混合状態であり、ポリアリレート、有機溶媒、及び水以外に、触媒や残存モノマーなどの不純物が含まれる。前記ハロゲン系溶剤を用いて前記界面重縮合法を実施した場合、一般的に、水溶性不純物を除去する方法として、水相を分離、除去する分液操作を繰り返して水洗する方法が取られる。また、水洗後、必要に応じて、アセトン、メタノールなどの前記ポリアリレートの貧溶媒となる水混和性有機溶媒を用いて再沈殿を行ってもよい。前記再沈殿を行うことで、脱水、脱溶媒ができ、前記ポリアリレートを粉体として取り出すことが可能となり、さらに、ビスフェノール化合物などのような疎水性不純物も低減できる。前記水混和性有機溶媒としては、水との相溶性が高く、且つ前記ポリアリレートを0.5重量%以上溶解しない溶媒を用いることが好ましい。また、加熱乾燥により容易に除去可能という点において、前記水混和性有機溶媒の沸点は、120℃以下であることが好ましい。このような水混和性有姓溶媒の好ましい例としては、前記ポリアリレートの種類により溶解性が異なるため一概には言えないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類などが挙げられる。
界面重縮合反応時のモノマー仕込み濃度、及び後処理時のポリアリレート濃度は、生産性の点から、高いほど好ましい。水相及び有機相も含めた反応後の総液量に対するポリアリレート量は、1重量%以上であることが好ましく、より好ましくは、3重量%以上であり、さらに好ましくは、5重量%以上である。
反応温度は、特に制限されないが、好ましくは、−5℃〜50℃の範囲である。反応温度が前記範囲であれば、反応中の粘度、温度の調整が容易であり、加水分解や酸化着色などの副反応も少なくなる。反応温度は、より好ましくは、5℃〜35℃であり、さらに好ましくは、10℃〜30℃の室温付近である。
また、副反応を抑制するために、重縮合反応に伴う発熱を考慮して、予め温度を低く設定しておくことも可能である。或いは、反応を徐々に進めるために、前記アルカリやジカルボン酸クロライドを徐々に添加することもできる。このようなアルカリやジカルボン酸クロライドの添加は、10分未満など短時間で行ってもよいが、発熱を抑制するために、10分〜120分かけて添加することが好ましく、15分〜90分かけて添加することがより好ましい。また、酸化着色の抑制を目的に、窒素などの不活性ガス雰囲気下で反応を進行させることが好ましい。
アルカリやジカルボン酸クロライドを添加した後の反応時間は、モノマーの種類、アルカリの使用量、及びアルカリの濃度などによって異なるため一概には言えないが、例えば、10分〜10時間であり、好ましくは、30分〜5時間であり、より好ましくは、1時間〜4時間である。
このようにして得られたポリアリレートは、界面重縮合反応を終了した後、分液、水洗を行った後、そのまま樹脂溶液として用いてもよく、或いは、さらに貧溶媒を用いて粉体化して用いてもよい。また、環境負荷の観点から、前記ポリアリレートのハロゲン系溶剤含有量は、1000ppm(0.1重量%)以下であることが好ましく、より好ましくは、300ppm(0.03重量%)以下であり、さらに好ましくは、100ppm(0.01重量%)以下であり、特に好ましくは、50ppm(0.005重量%)以下である。前記ポリアリレートは、溶剤溶解性に優れ、ハロゲン系溶剤以外の溶剤にも可溶であることから、重縮合反応時にハロゲン系溶剤以外の溶剤(例えば、トルエン、シクロヘキサン、アニソールなど)を用いることで、前記ポリアリレート中のハロゲン系溶剤含有量を減少させることも可能である。
前記複屈折層形成材料は、前記非液晶性材料以外に、これを溶解する溶媒を含むことが好ましい。前記溶媒としては、前記非液晶性材料の種類に応じて、適宜決定できるが、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどが挙げられる。前記溶媒は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
特に、環境負荷低減の観点から、前記溶媒は、非ハロゲン系溶媒を用いることが好ましい。前記非ハロゲン系溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類や、ケトン類、エステル類などが好適であり、中でも、トルエン、キシレン、シクロペンタノンがより好ましく、トルエンを用いることがさらに好ましい。また、前記非ハロゲン系溶媒を含む混合溶媒も使用できる。
前記混合溶媒を用いる場合には、全体の50重量%以上の割合で前記非ハロゲン系溶媒を含有する溶媒が好ましく、より好ましくは、全体の80重量%以上の割合で前記非ハロゲン系溶媒を含有する。中でも、全体の50重量%以上の割合でトルエンを含有する溶媒が好ましく、より好ましくは、全体の80重量%以上の割合でトルエンを含有する。この場合において、トルエン以外の溶媒としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン(メチルイソブチルケトン、MIBK)、テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などを用いることができる。前記非液晶性材料として前記ポリアリレートを用いた場合には、前記ポリアリレートは溶剤溶解性に優れるため、これらの低極性の溶媒にも可溶である。
後述する複屈折層形成工程において、収縮性フィルムを収縮させるときの熱によって、塗膜中の溶媒が揮発することが好ましい。このように収縮性フィルムの収縮時に、溶媒が揮発するようにすれば、残存溶媒量が小さい複屈折層を最終的に得ることができる。
例えば、収縮性フィルムを収縮させる時の温度よりも、沸点が低い溶媒を用いることが好ましい。かかる溶媒は、収縮性フィルムの収縮と同時に、塗膜から揮発するので好ましい。
前記複屈折層形成材料の調製方法は、特に限定されず、公知の方法を用い得る。例えば、前記溶媒の撹拌下に、粉末状、又はペレット状若しくはタブレット状などに成型した前記非液晶性材料を所望の濃度となるまで前記溶媒に徐々に加えて溶解させることにより、複屈折層形成材料を調製できる。
前記複屈折層形成材料における前記非液晶性材料の濃度は、特に制限されない。塗工に適した粘度とするために、前記非液晶性材料の濃度は、例えば、1重量%〜30重量%とすることが好ましく、より好ましくは、1重量%〜20重量%である。ここで、「塗工に適した粘度」とは、塗工時にスジ状の塗工ムラなどの欠陥が生じない程度に流動性を有する粘度をいう。前記粘度は、前記収縮性フィルムの種類、収縮性フィルムの送出速度(塗工速度)、塗工厚などによって異なるため一概には言えないが、例えば、300mPa・s〜1,000mPa・sが好ましく、400mPa・s〜800mPa・sがより好ましい。なお、前記粘度は、30℃での測定値である。
前記複屈折層形成材料は、必要に応じて、さらに、添加剤を含んでいてもよい。前記添加剤としては、例えば、劣化防止剤、紫外線防止剤、光学異方性調節剤、可塑剤、赤外線吸収剤、フィラーなどが挙げられる。前記添加剤は、固体又は液体のいずれでもよい。すなわち、前記添加剤は、その融点や沸点において特に限定されるものではない。
前記収縮性フィルム上に、前記複屈折層形成材料を直接塗工して塗膜を形成する。前記複屈折層形成材料の塗工方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法などが挙げられる。また、前記塗工に際しては、必要に応じて、多層コーティングを採用することもできる。
前記複屈折層形成材料を塗工した直後の塗膜は、通常、多量の溶媒を含んだ未固化の状態である。このため、後述する複屈折層形成工程の前又はこの工程と併行して、前記未固化の塗膜を乾燥させることが好ましい。前記乾燥の方法としては、例えば、自然乾燥、風を吹き付けての風乾、加熱乾燥、又はこれらを組み合わせた方法などが挙げられる。乾燥条件は、前記収縮性フィルムの種類、前記非液晶性材料及び前記溶媒の種類、前記非液晶性材料の濃度などに応じて適宜決定できる。具体的には、乾燥温度が、例えば、25℃〜300℃の範囲であり、好ましくは、50℃〜200℃であり、より好ましくは、60℃〜180℃である。なお、前記乾燥は、一定温度で行ってもよいし、段階的に温度を上昇又は下降させながら行ってもよい。複屈折層形成工程の前に前記乾燥を行う場合には、前記収縮性フィルムの収縮が起こらない温度条件で実施することが好ましい。また、乾燥時間も、特に制限されないが、例えば、10秒〜60分の範囲であり、好ましくは、30秒〜30分である。
前記乾燥により、未固化の塗膜が固化する。固化した塗膜中の溶媒含有量は、5重量%〜15重量%であることが好ましい。
前記溶媒含有量が前記範囲の塗膜が積層された収縮性フィルムを収縮及び拡幅させることにより、非液晶性材料を良好に配向させることができる。溶媒含有量が5重量%未満であると、塗膜が硬すぎるので、収縮性フィルムの収縮及拡幅を阻害するおそれがあり、さらに、塗膜中の非液晶性材料が余り動かず、これを良好に配向させることができない。また、溶媒含有量が15重量%を超えると、残存溶媒量が大きい複屈折層が得られるおそれがある。
溶媒含有量が前記範囲である塗膜は、上記乾燥条件を適宜設定することにより形成できる。
固化後の塗膜の厚みは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは、1μm〜20μmであり、さらに好ましくは、3μm〜15μmである。
[複屈折層形成工程]
複屈折層形成工程は、上記塗膜が積層された収縮性フィルムをMD方向に収縮させ且つTD方向に拡幅させることにより、塗膜に所定の位相差を発現させる工程である。前記収縮及び拡幅によって、塗膜のTD方向(幅方向)に遅相軸が発現する。かかる遅相軸が発現した塗膜が、本発明の複屈折層である。
上記塗膜は、収縮性フィルムに積層されているので、収縮性フィルムをMD方向に収縮させ且つTD方向に拡幅させることにより、それに追従して、塗膜がMD方向に収縮され且つTD方向に拡幅される。
収縮性フィルムは、MD方向に熱収縮性を有するフィルムであるので、この収縮性フィルムを所定温度に加熱することにより、収縮性フィルムをMD方向に収縮させることができる。また、収縮性フィルムのTD方向への拡幅は、収縮性フィルムをTD方向へ拡がるように機械的な力を加えて引張る処理(いわゆるTD方向への延伸処理)を行ってもよい。配向軸角度の精度が良い複屈折層を得ることができることから、収縮性フィルムのMD方向への収縮に伴って体積変化を生じさせることによって、収縮性フィルムをTD方向に拡幅させることが好ましい。
具体的には、収縮性フィルムに加熱処理を施すと、前記収縮性フィルムは、MD方向に収縮する。この縮みに相当する分だけフィルム材料がTD方向に押し出されるので、前記収縮性フィルムは、MD方向への収縮と同時にD方向に拡幅する。この収縮及び拡幅を規制しないようにするため、収縮及び拡幅時には、収縮性フィルムに外力ができるだけ加わらないようにすることが好ましい。例えば、上述のように、加熱ゾーンへの収縮性フィルムの送り出し速度を、加熱ゾーンからの引き取り速度よりも速くすることにより、収縮性フィルムを良好に収縮及び拡幅させることができる。
収縮性フィルムの加熱ゾーンへの送り出し速度及び加熱ゾーンからの引き取り速度は、収縮倍率及び拡幅倍率などを考慮して適宜設定できる。例えば、前記送り出し速度は、2m/分〜100m/分であり、好ましくは、5m/分〜80m/分であり、前記引き取り速度は、1m/分〜50m/分であり、好ましくは、2m/分〜30m/分である。前記送り出し速度と引き取り速度の差は、例えば、1m/分〜50m/分であり、好ましくは、3m/分〜40m/分である。
前記加熱処理の条件としては、特に制限されず、前記収縮性フィルムの種類などに応じて適宜決定できるが、例えば、加熱温度は、25℃〜300℃の範囲であり、好ましくは、50℃〜200℃であり、より好ましくは、60℃〜180℃である。
また、収縮させる時の熱によって、塗膜中に残存する溶媒を揮発させることから、前記加熱温度は、複屈折層形成材料に用いられた溶媒の沸点よりも高くすることが好ましい。具体的には、収縮時の温度が、前記溶媒の沸点よりも5℃以上高くすることが好ましい。
このようにすれば収縮性フィルムの収縮時に溶媒が揮発するので、残存溶媒量の小さい複屈折層を簡便に得ることができる。
残存溶媒量の小さい複屈折層は、その位相差が経時的に変化し難い。特に、バックライトの熱などで位相差が変化し難いので、かかる複屈折層を含む光学フィルムは、画像表示装置の構成部材として好適に利用できる。
本発明の製造方法によれば、残存溶媒量が0.2%以下、好ましくは0.1%以下という、残存溶媒量が極めて小さい複屈折層を得ることも可能である。
本発明の製造方法において、前記複屈折層形成工程における前記収縮性フィルム(及び塗膜)のMD方向の収縮倍率及びTD方向の拡幅倍率は、適宜設定される。例えば、前記収縮性フィルム(及び塗膜)の収縮倍率は、0.50倍〜0.99倍の範囲であり、好ましくは、0.70倍〜0.95倍である。前記収縮性フィルム(及び塗膜)の拡幅倍率は、1.01倍〜1.50倍の範囲であり、好ましくは、1.02倍〜1.20倍である。
また、収縮性フィルムのTD方向における拡幅倍率を(1+W)倍で表した場合に、MD方向における収縮倍率は、約(1−2W)倍とされていることが好ましい。ただし、前記Wは、0.01〜0.25である。
なお、前記収縮倍率は、式:収縮後のMD方向の長さ/収縮前のMD方向の長さ、に基づいて求められる。前記拡幅倍率は、式:拡幅後のTD方向の長さ/拡幅前のTD方向の長さ、に基づいて求められる。
[光学フィルムの特性及び用途]
以上のようにして、TD方向に遅相軸を有する複屈折層が収縮性フィルムの上に積層された光学フィルムを得ることができる。
得られた複屈折層は、配向軸の角度のぶれが小さく、配向軸の精度に優れている。また、本発明の光学フィルムは、前記収縮性フィルムをTD方向に拡幅させるので、その幅が狭まることがない。従って、本発明によれば、広幅な複屈折層を含む光学フィルムを提供できる。
また、本発明の製造方法によれば、一軸性又は二軸性の複屈折層を得ることができる。例えば、前記収縮性フィルムの収縮倍率及び拡幅倍率を小さくすれば、屈折率楕円体がnx>ny>nzを満たす二軸性の複屈折層が得られ得る。さらに、これよりも収縮性フィルムの収縮倍率及び拡幅倍率を大きくすれば、例えば、屈折率楕円体がnx>ny≒nzを満たす一軸性の複屈折層が得られ、さらに、これよりも両倍率を大きくすれば、例えば、屈折率楕円体がnx>nz>nyを満たす二軸性の複屈折層が得られ得る。
つまり、本発明の製造方法によれば、上記屈折率楕円体以外にもnx≒nz>nyやnz>nx>nyなどの任意の屈折率楕円体を有する複屈折層を得ることができる。
本発明の複屈折層の面内位相差置及び厚み方向位相差値は、前記屈折率楕円体に従い、適宜設定できる。
例えば、本発明の複屈折層の面内位相差値Re[590]は、20nm〜300nmであり、その厚み方向位相差値Rth[590]は、−300nm〜300nmである。
ただし、前記面内位相差値Re[590]は、23℃で波長590nmにおける面内の位相差値である。これは、複屈折層の厚みをd(nm)としたとき、Re[λ]=(nx−ny)×dによって求めることができる。前記厚み方向位相差値Rth[590]は、23℃で波長590nmにおける厚み方向の位相差値である。これは、複屈折層の厚みをd(nm)としたとき、Rth[λ]=(nx−nz)×dによって求めることができる。
前記複屈折層は、前記収縮性フィルムとの積層体としてそのまま本発明の光学フィルムとして使用してもよい。或いは、前記収縮性フィルムから剥離した複屈折層のみを本発明の光学フィルムとして使用してもよい。また、前記収縮性フィルム上に形成した前記複屈折層を、粘着剤などを介して、偏光子のような他の光学部材と接着してもよい。
本発明の光学フィルムは、通常、それ単独で、又は、前記光学フィルムに偏光子を積層した偏光板の形態で使用される。
本発明の光学フィルム又は偏光板の好ましい用途は、画像表示装置の構成部材である。
この画像表示装置は、本発明の光学フィルム又は偏光板を用いること以外は、従来の画像表示装置と同様の構成である。例えば、LCDの場合、液晶セルの光学部材、及び必要に応じ照明システム(バックライトなど)の各構成部品を適宜組み立てて駆動回路に組み込むことなどにより製造できる。
つぎに、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をさらに詳述する。ただし、本発明は、下記実施例及び比較例によって制限されない。なお、下記実施例及び比較例における各種特性は、下記の方法により評価又は測定を行った。
(複屈折層の屈折率)
複屈折層の屈折率は、収縮性フィルムから複屈折層を剥離して、王子計測機器(株)製の商品名「KOBRA−WPR」を用いて測定した。
複屈折層のRe[590]及びRth[590]は、収縮性フィルムから複屈折層を剥離し、それを23℃で波長590nmにおいて、王子計測機器(株)製の商品名「KOBRA−WPR」を用いて測定した。
(複屈折層の配向軸精度)
複屈折層の配向軸精度は、王子計測機器(株)製の商品名「KOBRA−WPR」を用いて測定した。
[実施例1]
(非液晶性材料の合成)
撹拌装置を備えた反応容器中で、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン2.70kg及びベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.06kgを、水酸化ナトリウム溶液25Lに溶解させた。この溶液に、テレフタル酸クロライド2.0kgを30Lのクロロホルムに溶解させた溶液を、撹拌しながら一度に加え、室温で90分間撹拌することにより、重縮合溶液を得た。その後、前記重縮合溶液を静置分離することにより、ポリアリレートを含んだクロロホルム溶液を分離した。次に、前記分離したクロロホルム溶液を酢酸水で洗浄し、さらにイオン交換水で洗浄した後、これをメタノールに投入することにより、ポリアリレートを析出させた。析出したポリアリレートを濾過し、減圧下で乾燥することにより、白色のポリアリレート3.41kgを得た(収率92%)。前記ポリアリレートの厚み方向の複屈折率(Δnxz)は、0.023であった。
(光学フィルムの製造)
上記で得られたポリアリレート10kgをトルエン73kgに溶解させることにより、複屈折層形成材料を調製した。
その後、図1に示す装置を用い、前記形成材料を、縦一軸延伸ポリプロピレンフィルム(東京インキ(株)製、商品名「ノーブレン」)の上に直接塗工し、乾燥後、加熱することで収縮させることによって、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。その際のMD方向の収縮量は、前記PPフィルムの送り出し速度と引き取り速度の比によって調整することができ、この調整によって、前記フィルムのMD方向の収縮倍率を0.90倍とし、且つTD方向の拡幅倍率を1.05倍とした。
実施例1の光学フィルムの複屈折層について、その軸精度、各屈折率、Re及びRthを測定した。その結果を、表1に示す。
また、下記実施例2乃至実施例6及び比較例1乃至比較例4の各複屈折層について、その軸精度、各屈折率、Re及びRthをそれぞれ測定した。その結果を、表1に併せて示す。
さらに、図3に、実施例1及び比較例1、2の各複屈折層の幅方向における配向軸の角度のずれをグラフ化している。
Figure 0005704529
[実施例2]
収縮倍率を0.85倍、拡幅倍率を1.07倍としたこと以外は、上記実施例1と同様にして、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[実施例3]
収縮倍率を0.70倍、拡幅倍率を1.15倍としたこと以外は、上記実施例1と同様にして、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[実施例4]
(非液晶性材料の合成)
特開2006−133626号の[0105]に記載された方法と同様にして、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)と、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TFMB)と、からポリイミドの合成を行った。
(光学フイルムの製造)
上記で得られたポリイミド10kgをMIBK73kgに溶解させることにより、複屈折層形成材料を調製した。
上記ポリアリレートを含む複屈折層形成材料に代えて、このポリイミドを含む複屈折層形成材料を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[実施例5]
ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製、商品名「J40」)10kgを水157kgに溶解させ、複屈折層形成材料を調製した。
その後、図1に示す装置を用い、前記形成材料を、A−PETフィルム(三菱化学(株)製、「ノバクリアー」)を一軸延伸した収縮性フィルムの上に直接塗工し、乾燥後、加熱することで収縮させ、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。その際、前記PETフィルムの送り出し速度と引き取り速度の比によって、前記フィルムのMD方向の収縮倍率を0.70倍とし、且つTD方向の拡幅倍率を1.15倍とした。
[実施例6]
収縮倍率を0.65倍、拡幅倍率を1.03倍としたこと以外は、上記実施例1と同様にして、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[実施例7]
収縮倍率を0.60倍、拡幅倍率を1.05倍としたこと以外は、上記実施例1と同様にして、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[比較例1]
上記実施例1で調製したポリアリレートを含む複屈折層形成材料を、トリアセチルセルロースフィルムの上に塗工し、乾燥後、テンター式延伸機を用いて、前記フィルムをTD方向に1.3倍延伸することにより、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[比較例2]
上記実施例4で調製したポリイミドを含む複屈折層形成材料を、トリアセチルセルロースフィルムの上に塗工し、乾燥後、テンター式延伸機を用いて、前記フィルムをTD方向に1.2倍延伸することにより、複屈折層を有する光学フィルムを作製した。
[比較例3]
ノルボルネン系フィルム(JSR(株)製、商品名「アートン」)を、テンター式延伸機を用いて、TD方向に3.0倍延伸することにより、光学フィルムを作製した。比較例3においては、延伸したフィルムそのものが複屈折層に相当する。
[比載例4]
ポリカーボネートフィルム(帝人化成(株)製、商品名「ピュアエース」)を、テンター式延伸機を用いて、TD方向に2.5倍延伸することにより、光学フィルムを作製した。比較例4においては、延伸したフィルムそのものが複屈折層に相当する。
本発明は、TD方向に遅相軸を有する複屈折層を含む光学フィルムの製造の際に利用できる。この光学フィルムは、偏光板や画像表示装置の構成部材などとして利用できる。
1…収縮性フィルム、3…塗膜、91…塗工装置、93…加熱装置

Claims (6)

  1. TD方向に遅相軸を有する複屈折層を含む光学フィルムの製造方法であって、
    MD方向に収縮可能な収縮性フィルムに、下記式で表される厚み方向の複屈折率Δnxzが0.0007以上の非液晶性材料及び溶媒を含む複屈折層形成材料を塗工することにより、前記収縮性フィルム上に塗膜を形成した後、前記塗膜を乾燥することにより、溶媒含有量が5重量%〜15重量%(但し、5重量%を除く)の乾燥塗膜を形成する工程と、
    前記収縮性フィルムを、そのTD方向の両側端部を自由端部としつつMD方向に収縮させ、前記収縮に伴う体積変化によってTD方向に拡幅させることにより、複屈折層を形成する複屈折層形成工程と、
    を有する光学フィルムの製造方法。
    Δnxz=nx’−nz’
    前記nx’は、前記非液晶性材料を固化層としたときのその層の面内において屈折率が最大となる方向の屈折率を表し、前記nz’は、前記固化層の厚み方向の屈折率を表し、前記溶媒含有量は、前記乾燥塗膜の総重量を100重量%とした場合における溶媒の比率を表す。
  2. 前記複屈折層形成工程を行うことによって形成される複屈折層の屈折率楕円体がnx>nz>ny、nx>ny>nz、nx>ny≒nz、nx≒nz>ny、又はnz>nx>nyのいずれかの関係を満たす請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
    前記nxは、前記複屈折層の面内の遅相軸方向の屈折率を表し、前記nyは、前記複屈折層の面内において前記遅相軸方向と直交する方向の屈折率を表し、前記nzは、前記複屈折層の厚み方向の屈折率を表す。
  3. 前記複屈折層形成工程において、前記乾燥塗膜が形成された収縮性フィルムが加熱ゾーンにおいて加熱され、
    前記収縮性フィルムの加熱ゾーンへの送り出し速度を、加熱ゾーンからの引き取り速度よりも速くすることにより、前記収縮性フィルムをMD方向に収縮させると同時にTD方向に拡幅させる請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記複屈折層形成工程において、前記収縮性フィルムのMD方向の収縮倍率が0.50倍〜0.99倍であり且つTD方向の拡幅倍率が1.01倍〜1.50倍である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記非液晶性材料が、固有複屈折が正のポリマーである請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 前記非液晶性材料が、ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリビニルアルコール、ポリエーテルサルフォン、及びポリサルフォンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
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