背景
パーソナライゼーション、インタラクティビティ(双方向性:interactivity)、複合サービス及び固定網−移動網集約(fixed-mobile convergence)は様々な方法で達成することができるが、新規のサービスの開発を成功させ、かつ技術間の相互運用を達成するためには、業界は、オープンスタンダードかつオープンインタフェースに基づく方法に従わなければならない。最も有望な方法の1つは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)フレームワークを使用することである。IMSは、本来は、第3世代移動体端末に対してマルチメディアサービスを可能にするために設計されているが、既に、パブリック無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)及びプライベートネットワークからのアクセスを扱うように拡張されていて、また、ブロードバンド固定線アクセスを含む、サービス配信用のプラットホーム非依存のアクセスへの拡張が継続している。IMSは、広範囲のサービスのために、移動網、パブリックWLAN及びプライベートネットワーク間のシームレスなローミングを提供する。このサービスには、ゲームを行うためのインタラクティブIPテレビジョン(IPTV)装置がある。また、この装置には、セットトップボックス、マルチメディアプレーヤ及びデジタルカメラがある。
複合サービスを配信するためのIMSの機能は、TV、通信及びインターネットサービスをシームレスに統合して、より便利でかつ魅力的な経験をカスタマーにもたらすことを可能にする。また、IMSベースのIPTVは、サービスローミングのためのすべてのIMSの機能を受け継ぐ、つまり、一般的なセットトップボックスを用いて、IPTV体験をユーザプロファイルとリンクさせる。ここで、用いる装置としては、このセットトップボックスに限定されない。それゆえ、IPTVサービスは、IMSインタフェースに適合する任意の装置に配信することができ、また、IMSドメインの範囲内に配置することができる。
消費者は、TVサービス及び配信されるコンテンツを、いつでもどこでも、そしてどんな装置を用いてでも制御することをますます要望している。パーソナライゼーションは、これらの消費者に、個人のプリフェレンスに従ってTV及びビデオオンデマンド(VoD)パッケージをカスタマイズすることを可能にし、かつチャネルコンテンツの制御をますます与えることを可能にする。TVプログラムでの、SMSベースの投票及びチャットサービスの評判が益々高まっていることは、インタラクティブサービスの分野におけるビジネス機会を高めることも示している。
IMSが実現するIPTVは、セッション開始プロトコル(SIP)を使用している。これは、あらゆるタイプのメディアセッション及びアプリケーションサービスを制御するために使用することができる統一された制御スキームを提供するものである。異なる通信パラダイムを完全なマルチメディアユーザ経験に組み込むことによって、複合サービス及びインタラクティビティをサポートする。
QRコード(クイックレスポンスコード)は、マトリックスコードあるいは2次元バーコードである。これは、高速でその内容を復号することを可能にするコードを導出する目的で生成されている。今日、QRコードは、広範囲の様々な業種における、在庫管理のために使用されていて、日本では、2次元バーコードが最も一般的なタイプのものになっている。当初は、自動車製造業における部品を追跡するために使用されていたが、日本のカメラ付き携帯電話の読出ソフトウェアとしてQRコードを導入することで、多種多様の新規の消費者向けアプリケーションをもたらしており、これは、自身の移動電話への面倒なデータ入力作業をユーザから解放することが目的とされている。アドレス及びURLを記憶するQRコードは、日本において、雑誌や広告に対してますます普及している。名刺にQRコードを付加することはもなかり普及していて、これは、ユーザの移動電話のアドレス帳へ新規の知人の個人情報の詳細の入力作業を大幅に簡略化するものである。消費者は、キャプチャプログラムと、RS−232Cインタフェースを有するPCを用いて、スキャナからQPコードのデータを取得することができる。
ユーザは、関心のある製品を登録する(ブックマークする)ことによって、パーソナルプロファイルを構築することができる。製品をブックマークするために、ユーザは、QRコードをスキャンすることによって、あるいは、選択的には、RFIDタグ、カラーコードあるいはマトリクスコード等を読み取ることによって、その製品に付加されているコードを登録し、関連する製品アイデンティティを記憶する。その製品に関連する情報は、データベース及び、ネットワークパーソナルビデオレコーダ(NPVR)のようなメディアプレーヤの少なくとも一方に記憶することができる。このような情報がパーソナライズ化広告(個別広告)を含んでいる場合、これらは、パーソナルプリファレンスに従って、別の機会に、例えば、TV、PCあるいは移動体装置上で確認することができる。
今日利用可能な多くの商用システムで適用される、パーソナライズ化広告を配信する方法は、ユーザによって入力されるデータの解析に基づいている。パーソナライズ化広告を行うことは、ユーザ及びコンテンツプロバイダの両方に対してより多くの価値をもたらすものである。既存の技術では、配信されるコンテンツのパーソナライゼーションは、ユーザが実行した過去の検索、あるいは以前に作成されたメッセージに基づいている。この情報が記憶されているという事実は、ユーザに対して透過的にすることもできる。
オンライン及びオフラインの両方で、アナログコンポーネントばかりでなくデジタルコンポーネントを統合する3次元コードシステムは、カラーコードの使用に基づいている。このシステムでは、カメラが、特有データを含むインデックス化コードを認識する。色数に関係するブロック及びアナログデータのマトリクスは、コードのそれぞれに対して登録されている固有のアドレスを使用して、専用サーバによってデジタル化され、かつ処理される。典型的なカラーコード対話フローは、メディアプレーヤによるカラーコードの認証で開始する。次に、カラーコードに関連付けられている番号が、サーバへ送信される。そして、その番号に関連付けられている、カラーコードによって表現されているコンテンツあるいは動作のセットが、更なる処理のためにそのメディアプレーヤに送信される。
図1は、IMSベースのIPTVアーキテクチャを示している。これは、複合サービスと、固定網−移動網集約を提供する。IPTVサービスに対しては特定されているが、同様のアーキテクチャを他のインタラクティブサービスに対しても使用することができ、これは、共通のIMSシステムを介してアクセスされる。図1のアーキテクチャは、IMSクライアント環境100、IMSアプリケーションサーバ101、共通IMSシステム102、トランスポートレイヤ103及びサービス配信プラットホーム(SDP)104を含んでいる。サービス配信プラットホームは、標準化されたサポート機能群のセットを提供し、これは、様々なサービスコンポーネントに渡って共有することができる。
IMSクライアント環境の主要機能部群には、IPTVアプリケーション105、複合IMSサービスのような他のアプリケーション106、メディアクライアント107、SIPクライアント108がある。
クライアント環境では、IPTVアプリケーションは、自身のメディアプレーヤ110上で、IPTVサービスとユーザ間のすべての対話を担当する。このメディアプレーヤ110には、例えば、セットトップボックス/TV、PCあるいはセルラーフォンがある。各メディアプレーヤはメディアクライアント及びSIPクライアントも担い、これは、デジタルTV信号を構成するビデオ及びオーディオストリームを受信して復号する。ここで、SIPクライアントは、IMSコアに対する制御インタフェースを提供する。
アプリケーションに依存して、メディアプレーヤは、専用ハードウェア111をサポートするために必要とされる。このハードウェア111には、例えば、カメラ、スキャナあるいはマイクがあり、これは、メディアプレーヤに接続されている、あるいは組み込まれている。
IPTVサービスの中心となるIPTVアプリケーションサーバ112は、IMSインタフェースを介して提供されないすべてのIPTV専用機能を管理し、これは、コンテンツプロバイダ113に接続されている。各IPTVアプリケーションサーバは、サービス配信プラットホームによって提供されるIMSコア及び機能と接続している。
共通IMSシステムは、呼セッション制御機能(CSCF)115及びホーム加入者サーバ(HSS)116を備えるIMSコア114、及びIMSイネーブラ117を含んでいる。このIMSコアは、固定アクセスネットワーク及び移動体アクセスネットワークを介して提供されるサービスを制御する制御レイヤーを提供する。IMSの中心的な制御点となる呼セッション制御機能(CSCF)は、SIPルーティングサービスを提供し、かつ認証及び認可(AA)を実行する。HSSは、一般的には、IMSにユーザデータを記憶し、提供する。追加の複雑なものは、追加のデータベースに含まれていても良い。パーソナライズ化TVサービスに対し最も関係するIMSイネーブラ群には、プレゼンス及びグループ管理(PGM)と、IMSメッセージング(IMSM)がある。
サービス配信プラットホーム(SDP)は、様々なサポート機能を提供し、これは、異なるタイプのサービスに渡って共有することができる。このサポート機能は、異なる課金モデル(課金)118のようなサービスプロバイダサポート機能、オペレーション及びメインテナンス(O&M)サポート機能119、及び電子サービスガイド(ESG)120のようなコンテンツ関連サポート機能がある。ESGは、利用可能なサービスについての情報を提供し、かつ電子プログラムガイドを含んでいる。この電子プログラムガイドは、視聴者に、日時、タイトル、チャネル及びジャンル別に、プログラム及びコンテンツを案内し、検索しかつ選択することを可能にする。
既存のソリューションに伴う問題は、サービスを使用するユーザに関係する情報収集が、通常は、ユーザを積極的に介在させることなく、自動的に実行されることである。ユーザは、サービスの実行中に発生するこの情報収集にすら認識していない可能性がある。この種の情報収集は、例えば、パーソナライゼーション目的のために、記憶されている情報をユーザに更新させ、かつ再使用させることはしない。
別の問題は、情報収集は、インターネット検索及び注文について制限がある一方で、人間行動に関連付けられている他のアクティビティは記録されていないことである。
加えて、スキャンされるコードあるいは読み取られるRFIDタグから収集される情報によって、即時動作が起動されることは必ずしも適切でない。この問題は、どのようにして、あるアクティビティに関連する情報の更新を可能にし、かつそのアクティビティの起動を可能にするかについての問題を発生し、それによって、長期に渡って記憶されかつ処理されているパーソナライズ化情報に基づいて、そのアクティビティが、様々な方法でスケジュールされ得る。
現在使用されているシステムに伴う更なる別の問題は、例えば、TVのような共有デバイスに表示されているコンテンツを様々な家族の一員が見ている場合に、個々のユーザのパーソナライズ化(個別)対話をどのようにして実行するかである。今日、この種の問題は、家族の一員それぞれに対してアクティブログイン処理の使用を課している。ここで、家族の一員は、シークレットPINコードを共有しているTVのリモートコンに入力することによって自身を認可させることができる。この方法は、ユーザプリファレンスの更新を柔軟に行う方法を提供するものでもなく、また、個々のユーザのインタラクティビティ(双方向性)に関係するユーザパーソナライゼーションを実行するものではない。
要約
本発明の目的は、上述の問題の少なくともいくつかに向けたものである。特に、IMSのようなマルチメディアネットワーク内のメディアプレーヤに登録されているユーザに対して、パーソナライズ化サービスを提供することを目的とする。この目的及びそれ以外の目的は、例えば、カラーコード、QRコードあるいはRFIDタグのような、コードから取得される情報に基づいて、パーソナライズ化サービス命令を提供する方法及びアプリケーションサーバを提供することによって達成される。
第1実施形態では、メディアプレーヤ、例えば、移動電話は、プリファレンスデータベースに記憶されているパーソナルデータを生成するあるいは更新するために使用される。ユーザは、第2メディアプレーヤからサービスをリクエストすることができ、ここで、プリファレンスデータベースに記憶されているパーソナルデータは、パーソナライゼーションのために使用される。
第1アイデンティティ(ID_1)で、マルチメディアネットワークへ第1メディアプレーヤ(UE A)を登録している第1ユーザは、第1メディアプレーヤに組み込まれているあるいは接続されているビジュアルインタフェースを使用してコードを読み取る。このコードは、メディアプレーヤで復号され、そのコードの内容と少なくとも1つのアイデンティティを備えるユーザプリファレンスメッセージが、メディアプレーヤのアプリケーションによって生成され、かつそれは、本発明に従ってパーソナライズ化サービスを提供するように構成されているアプリケーションサーバへ転送される。アプリケーションサーバにおいて、ユーザプリファレンスメッセージの各アイデンティティに対する1つのユーザプリファレンスデータレコードが生成される、あるいはそれが既に存在している場合には、ユーザプリファレンスメッセージの内容に基づいて、そのユーザプリファレンスデータレコードが更新される。パーソナライズ化サービスを起動したいユーザは、パーソナライズ化サービスに対するリクエストと第1アイデンティティを備えるサービスリクエストを送信し、これは、第2の登録されているメディアプレーヤ(UE B)で受信される。アプリケーションサーバでは、ユーザプリファレンスデータレコードは、プリファレンスデータベースから取得される。サービスリクエストの内容と、ユーザプリファレンスデータレコードの内容とに基づいて、コンテンツデータベースから、サービスにおけるパーソナライズ化命令を備えるパーソナライゼーションメッセージをアプリケーションサーバはリクエストする。パーソナライゼーションメッセージは、リクエストされたサービスを実行するために第2メディアプレーヤへ送信される。
第2実施形態では、第1メディアプレーヤ、例えば、第1アイデンティティでマルチメディアネットワークに登録されている移動電話は、第2メディアプレーヤ、例えば、セットトップボックス/TVに表示されるサービスと対話するために使用される。
パーソナライズ化サービスに対するリクエストは、第2メディアプレーヤ(UE B)からアプリケーションサーバへ送信される。ユニキャストサービス配信の場合、リクエストされたサービスに関連付けられているサービス特有コンテンツと、第2メディアプレーヤを登録している第2ユーザアイデンティティはコードに符号化され、それが表示される第2メディアプレーヤに転送される。一方、マルチキャストサービス配信の場合、コンテンツ特有データだけが第2メディアプレーヤへ転送される。ここで、第2アイデンティティ(グループ_ID)とともに符号されているコンテンツ特有データを備えるカラーコードが、第2メディアプレーヤで提示される。
ユーザは、第1メディアプレーヤ(UE A)のビジュアルインタフェースを介して、コードを読み取ることによってサービスとの対話を行うことができる。コードの内容は、アプリケーションによって復号されることで、コードの内容と、第1メディアプレーヤが登録されている第1アイデンティティ(ID_1)を備えるユーザプリファレンスメッセージが生成されて、アプリケーションサーバへ転送される。この動作は、第1メディアプレーヤとアプリケーションサーバ間の追加の対話によって続けられても良い。対話の終了時には、第1アイデンティティと第2アイデンティティに関連付けられていて、かつリンクされているユーザプリファレンスデータレコードが生成される。あるいは、それが既に存在している場合は、プリファレンスデータベースで更新される。
次の工程では、ユーザプリファレンスデータレコードと、サービスリクエストに関連付けれているコンテンツそれぞれに従って、パーソナライズ化フィードバックメッセージが生成される。このパーソナライズ化フィードバックメッセージは、リクエストされたサービスを実行するように構成されているアプリケーションを呼び出すための第1メディアプレーヤへ転送される。選択されたサービスに依存して、転送されるパーソナライズ化フィードバックメッセージは、第1ユーザの装置とアプリケーションサーバ間の1つ以上の追加の対話を起動しても良く、それによって、継続的な対話サービスの実行のために、追加のパーソナライズ化フィードバックメッセージを生成して、第1メディアプレーヤ及び第2メディアプレーヤの少なくとも一方へ転送する。
第3実施形態では、第1メディアプレーヤを備える第1ユーザが、第2メディアプレーヤを有する第2ユーザのプレゼンス情報と、コード、例えば、パーソナルアイデンティティを備えるカラーコードへのアクセスを取得する。コードを読み取ることによって、第1ユーザは、パーソナルグループリストを更新し、第2ユーザのプレゼンス情報をアクセスするためのプロセスを開始することができる。
マルチメディアネットワークに登録されている第2メディアプレーヤの第2アイデンティティを備えるコードは、第1アイデンティティでマルチメディアネットワークに登録されている第1メディアプレーヤのビジュアルインタフェースを介して読み取られる。このコードは第1メディアプレーヤで復号され、第2メディアプレーヤに関連付けられているプレゼンス情報に対するリクエストを示す、第1及び第2アイデンティティを備えるユーザプリファレンスメッセージが生成され、そして、アプリケーションサーバへ転送される。アプリケーションサーバで、グループリストが生成される。あるいは、それが既に存在している場合、第1アイデンティティによってリンクされているユーザプリファレンスデータレコード内で更新される。
セキュリティ目的のために、第1ユーザは、第2メディアプレーヤから、第2ユーザのプレゼンス情報へアクセスするための認可をリクエストする。認可の成功を受信すると、リクエストされたプレゼンス情報に対する加入を開始することができ、そして、第2メディアプレーヤがグループリストに追加される。
本明細書で説明されるメディアプレーヤは、上述の実施形態に従ってパーソナライズ化サービスを実行するように構成されている任意のタイプの装置であっても良く、これには、例えば、移動体装置、PC、ラップトップ、TVあるいはPDAに接続されているセットトップボックスがある。上述の実施形態に従ってサービスのパーソナライゼーションを適切に提供するためのマルチメディアネットワークは、上述の信号送受信を処理し、かつ符号化情報を処理することができる機能を有する任意のタイプのネットワークとすることができ、これには、例えば、IPマルチメディアシステム(IMS)がある。
本願発明は、マルチメディアネットワークにおいて少なくとも1つのメディアプレーヤを登録しているユーザへ、パーソナライズ化マルチメディアサービスを提供するように構成されているアプリケーションサーバについても言及する。
このアプリケーションサーバは、少なくとも1つのアイデンティティを介して、マルチメディアネットワークに登録されているメディアプレーヤと通信するように構成されている通信手段を備える。このアプリケーションサーバの通信手段は、登録されているメディアプレーヤに関連付けられているパーソナライゼーションコンテンツを備えるプリファレンスデータベースと通信するようにも構成されている。パーソナライゼーションコンテンツは、ユーザプリファレンスデータレコードに記憶されていて、また、アイデンティティは、メディアプレーヤとレコードとをリンクさせている。
アプリケーションサーバは、プリファレンスデータ制御手段も備えていて、これは、メディアプレーヤによって読み取られるコードの内容とアイデンティティとを備えるユーザプリファレンスメッセージがメディアプレーヤで受信される場合に、ユーザプリファレンスデータレコードを生成あるいは更新するように構成されている。そのアイデンティティによってリンクされているユーザプリファレンスデータレコードがまだ存在していない場合、コードの内容に基づいて、ユーザプリファレンスデータレコードが生成される。一方、そのアイデンティティによってユーザプリファレンスデータレコードがリンクされている場合、ユーザプリファレンスデータレコードがコードの内容に基づいて更新される。
アプリケーションサーバは、サービス特有データを備える、1つ以上のコンテンツプロバイダと通信するように構成されている。コンテンツプロバイダは、サービス特有命令を備えるコンテンツデータベースとして、あるいは、例えば、プレゼンスサーバのような専用サーバとして定義されていても良い。
アプリケーションサーバのサービス制御手段は、登録されているメディアプレーヤから受信されるサービスリクエスト、ユーザプリファレンスデータレコードの内容、及びコンテンツプロバイダから取得されるデータに基づいて、パーソナライズ化命令を生成するように構成される。このサービス制御手段は、最終的には、その生成した命令をメディアプレーヤへ転送し、ここで、その命令は、特有のアプリケーションを呼び出すことができる。
上述の任意の実施形態に従うプリファレンスデータベースは、それが接続されているアプリケーションサーバとは分けられていても、あるいは統合されていていも良い。
詳細説明
簡単に説明すると、本発明は、メディアプレーヤに接続されているあるいは組み込まれているコード読取エンティティを用いて読み出される、コードの内容(コンテンツ)に基づいて、マルチメディアネットワークに登録されているメディアプレーヤにパーソナライズ化サービスを提供する方法及びアプリケーションサーバを提供する。
本発明の一実施形態に従うメディアプレーヤ201へパーソナライズ化サービスを提供する、共通IMSベースシステム200が図2に示される。それぞれがSIPクライアント(不図示)を備える、様々なタイプのメディアプレーヤは、この共通IMSシステムへのメディアプレーヤアクセスを提供する。この共通IMSシステムとの対話を行うように構成されているメディアプレーヤは、SIPクライアント機能を担うように適合されている任意の電子機器とすることができる。これには、例えば、移動体装置、セットトップボックス/TV(STB/TV)、PCあるいはPDAがある。各メディアプレーヤは、メモリ空間に記憶されている1つ以上のアプリケーションを有することができ、これらは、パーソナライゼーションメッセージによって起動され、サービスリクエストに応じてアプリケーションサーバから送信される。各アプリケーションは、メディアプレーヤとアプリケーションサーバ間の通信の結果として起動されても良く、メディアプレーヤあるいはコンテンツプロバイダからリクエストされるサービスを提供するための専用のものとされても良い。サービスをパーソナライズすることを意図する、メディアプレーヤのユーザは、最初に、例えば、スキャナあるいはカメラのようなコード読取エンティティを介して、サービス特有情報及び1つ以上のアイデンティティの少なくとも一方をもたらすコードを読み出すことができる。図中の各メディアプレーヤは、例えば、QRコード、カラーコードあるいはRFIDタグのようなコード203を読み取り、かつ復号する手段を有している。
コードが読み取られる場合、メディアプレーヤは、IMSコアのCSCFを介して、IMSアプリケーションサーバ204との接続を確立する。図に示されるIMSシステムは、いくつかのIMSアプリケーションサーバを備え、それぞれが異なるタイプのメディアプレーヤにサービスを提供するように構成されている。移動電話へサービスを提供するIMSアプリケーションサーバ1、テレビションサービスを提供するIMSアプリケーションサーバ2及び、PC用に構成されているサービスを提供するIMSアプリケーションサーバ3、及びデフォルトサーバであるIMS Xは、他のタイプに専用に構成されているメディアプレーヤにサービスを提供することができる。IMSコアを介して、リクエストされたサービスを担当する、複数のIMSアプリケーションサーバ(204、IMS AS1−X)の1つが割り当てられる。ここで、各メディアプレーヤが登録されているパーソナルアイデンティティとともに、コードの内容(コンテンツ)が復号され、かつ各IMSアプリケーションサーバへ転送される。IMSアプリケーションサーバは、ユーザプリファレンスデータレコードを生成する。これは、プリファレンスデータベース(207)に記憶される。このプリファレンスデータベースは、例えば、各サービスプロバイダによって選択されるビジネスモデル及びO&D構造に依存して、IMSコアあるいはコンテンツプロバイダに配置されていても良い。このプリファレンスデータは、以下の図6を参照して更に説明する。
IMSアプリケーションサーバは、例えば、特定された広告のような、パーソナライズ化サービスからメディアプレーヤへのパーソナライズ化命令をセットアップする場合に使用される、サービス特有コンテンツを備える1つ以上のコンテンツプロバイダ206へのアクセスを備える。このコンテンツプロバイダは、メディアプレーヤからのパーソナライズ化サービスに対するリクエストの受信に応じて、IMSアプリケーションからもアクセスされ得る。
パーソナライズ化サービスは、メディアプレーヤのユーザによって積極的にリエクストされても良いし、あるいは、日時のような所定の状態によって起動されても良い。本発明の実施形態に従えば、サービスに対するリクエストは、メディアプレーヤから、SIPメッセージとして送信され、これは、リクエストされたサービスに関連付けられている命令を特定する特徴タグを備えている。特徴タグがSIPメッセージに付加されていない場合、デフォルトの命令がSIPメッセージの本体(body)に付加されても良い。特徴タグ、あるいはリクエストされたサービスを配信するように構成されているIMSアプリケーションサーバによるデフォルトの命令を含む、SIPメッセージの受信に応じて、IMSアプリケーションサーバは、プリファレンスデータベースに記憶されている、各ユーザプリファレンスデータレコードからの情報に対するリクエストを行う。サービスリクエストの内容とユーザプリファレンスデータレコードの内容に依存して、コンテンツプロバイダから送信される関連するコンテンツが集められ、IMSアプリケーションサーバ内のアプリケーションによってパーソナライゼーションメッセージを形成するように組み立てられる。コンテンツプロバイダから取得されるコンテンツは、拡張可能マークアップ言語XMLの形式とすることができる。IMSアプリケーションサーバは、サービスリクエストに対応する特徴タグ(FT1−FTX)を、XMLに付加する。このメッセージ、ここでは、XMLと特徴タグを含むメッセージは、リクエストされたサービスが意図されている各メディアプレーヤへ転送され、パーソナライズ化サービスはメディアプレーヤへ配信される。
品定めをしている(strolling)ユーザは製品に出くわすことで、興味のあるものを見つけることができる。IMSに登録されているメディアプレーヤに接続されているあるいは組み込まれているQRコードリーダを用いて、その製品に付加されている製品アイデンティティを備えるQRコードを読み取ることによって、QRコードリーダで取得されるコンテンツは、メディアプレーヤが登録されているパーソナルIMSアイデンティティによってリンクされ、かつ関連付けられているユーザプリファレンスデータレコードを生成するあるいは更新するための処理を起動する。上述のQRコードから取得される情報は、ユーザプリファレンスデータレコードがメディアプレーヤのユーザの行動に従って変更されるようにすることで、そのユーザプリファレンスデータレコードを更新するためにも使用することができる。各ユーザを、そのユーザのアイデンティティによって特定のユーザプリファレンスデータレコードにリンクさせることによって、メディアプレーヤを複数のユーザで共有することができる。サービスのパーソナライズを行いたい各ユーザは、パーソナルアイデンティティを使用してメディアプレーヤを登録することができる。このアイデンティティは、ユーザと、専用のユーザプリファレンスデータレコードとリンクさせていて、このレコードには、そのユーザに関連付けられているパーソナライズ化データが記憶されていて、かつ更新される。
コードから読み取られるユーザプリファレンスをどのようにして、コンテンツプロバイダから取得されるコンテンツへ反映するかについては、本発明の範囲ではないので、本明細書では、この処理についてはこれ以上説明しない。
IMSネットワーク内に登録されているメディアプレーヤを有するユーザが、インタラクティブパーソナライズ化サービスへ加入する場合の、本発明の一実施形態を示すシグナリング処理を、図3のシグナリング図を参照して説明する。図では、例えば、移動端末のような、第1メディアプレーヤであるUE A300は、例えば、SIP:user@net.comであるようなパーソナルIMSアイデンティティ(ID_1)に登録されている。第1ステップ3:1では、ユーザは、組み込まれているあるいは接続されているコードリーさ302を用いてQRコード301を読み取る。ここでは、ステップ3:2で、アプリケーションが、そのQRコードの内容を復号し、QR_コードの内容とID_1とを備えるメッセージを生成する。UE Aでは、ステップ3:3で、QRコードの内容とID_1をCSCFへ送信し、かつステップ3:4でそれをIMSアプリケーションサーバ305へ送信するために、特徴タグであるQR_ADを用いるSIP MESSAGE方法を使用してユーザプリファレンスメッセージを生成することによって、SIPクライアント303は、CSCF304を介してIMSネットワーク(IMSコア)との通信を開始する。IMSアプリケーションサーバが、読み取られた情報を受信すると、ステップ3:5で、ID_1によってリンクされているユーザプリファレンスデータレコードが、プリファレンスデータベース306内で生成される。あるいは、既に存在している場合には、ユーザプリファレンスデータレコードの関連部分が、受信したユーザプリファレンスメッセージの内容に従って更新される。ステップ3:6で、この生成/更新処理は、CSCFへ送信される200OKメッセージで検証され、ステップ3:7で、UE Aにおいて終了される。
別のメディアプレーヤであるUE B307、即ち、STB/TVを介してパーソナライズ化サービスを受信したいユーザは、QRコードから以前に取得された情報に依存して、IMSに登録されているUE Bにおけるパーソナライズ化サービスに対するリクエストを行うことができる。UE Aとして、UE Bを同一のパーソナルIMSアイデンティティに、即ち、SIP:user@net.comに登録することによって、それぞれのメディアプレーヤは、同一のユーザプリファレンスデータレコードにリンクされることになる。特徴タグ内に特有の命令を含むこのサービスリクエストをUE BからIMSアプリケーションサーバへ転送することによって、ユーザは、IMSアプリケーションサーバに、パーソナライズ化サービスを、UE BのTV画面に配信することを命令する。この命令は、例えば、ある所定の機会に、家族のTV画面上に、あるカテゴリの広告を受信することを要望することを命令することができる。このメッセージは、SIP REGISTERメッセージとして構成され、また、リクエストされたサービスは、添付されている特徴タグであるTV_QR_ADによって特定される。ステップ3:8で、メッセージは、IMSアプリケーションサーバへ送信される。UE Bからのサービスリクエストを受信するIMSアプリケーションサーバは、ステップ3:9で、プリファレンスデータベースから、パーソナルID_1によってリンクされているユーザプリファレンスデータレコードに対するリクエストを行う。次に、ステップ3:10で、IMSアプリケーションサーバは、コンテンツデータベース308から、例えば、XML命令のようなサービス特有命令に対するリクエストを行う。リクエストを行うIMSアプリケーションサーバでは、それぞれのプリファレンスデータレコードの内容とサービスリクエストに従うように構成されている、特徴タグ、TV_QR_AD及びXML記述を含むパーソナライゼーションメッセージを形成するSIP MESSAGEが構成される。ステップ3:11で、パーソナライゼーションメッセージはCSCFへ送信され、ステップ3:12で、それは、UE Bへ転送される。UE Bでは、アプリケーションは、受信したパーソナライゼーションメッセージを解釈し、また、リクエストされたサービスがパーソナライズされた方法で実行される。
ファミリーIMSアイデンティティ(グループIMSアイデンティティ)を介してIMSに登録されているメディアプレーヤ、即ち、STB/TVを所有する家庭では、何人かの個人、例えば、家族の一員は、同一のSTB/TVを共有することができる。また、複数の家族の一員はそれぞれ、固有のメディアプレーヤ、例えば、移動電話を所有することができる。これらはそれぞれ、異なる固有のパーソナルIMSアイデンティティを介してIMSに登録されている。共有デバイス、例えば、TV画面にコンテンツが表示される、パーソナライズ化サービスを複数のユーザに同時に提供することを可能にするために、また、各ユーザプリファレンスデータレコードに記憶されている個人のユーザプリファレンス、また、グループユーザプリファレンスの自動生成/更新を提供するためには、別の実施形態が必要となる。このような別の実施形態を、図4を参照して説明する。
図4の実施形態では、例えば、移動電話のような、UE Aで示される第1メディアプレーヤ400と、例えば、STB/TVのような、UE Bで示される第2メディアプレヤ401の両方がIMSに登録されていて、各メディアプレーヤは、UE Bに対しては、グループIMSアイデンティティ、即ち、SIP:group1@net.comを介してユーザプリファレンスデータレコードにリンクしていて、UE Aに対しては、個人IMSアイデンティティ、即ち、SIP:user1@net.comを介してユーザプリファレンスデータレコードにリンクしている。複数の追加のメディアプレーヤを、個人IMSアイデンティティに登録することができる。つまり、パーソナライズ化サービスを追加のユーザに対して提供することができる。ユーザは、UE Bへ命令を入力して、CSCF403を介して、専用のIMSアプリケーションサーバ402へ転送することによって、サービス、例えば、TV番組を選択する。
ユニキャストサービス配信の場合では、UE Bが登録されているグループIMSアイデンティティには、サービスリクエスト、カラーコードが含まれていて、これらは、コンテンツ特有情報とグループIMSアイデンティティの両方を搬送する。また、これらは、そのサービスを提供することができるIMSアプリケーションサーバによって生成される。カラーコードは、初期ステップ4:1aで、UE Bに転送され、UE Bのディスプレイに提示される。
しかしながら、マルチキャストサービス配信状況の場合には、TV画面への提示用のIMSアプリケーションサーバによって、コンテンツ特有データだけがUE Bへ送信される。マルチキャストサービス配信に対しては、カラーコード自身は、UE BのIPTVコード生成アプリケーション404によって生成される。ここで、UE Bが登録されているグループIMSアイデンティティも、ステップ4:1bで、カラーコードに符号化される。
TV画面に表示されるカラーコードは、コンテンツ特有情報、即ち、投票情報を備えている。これは、ディスプレイ上の各番組に関連付けられている。ビジュアルインタフェース、例えば、UE Aに組み込まれているあるいは接続されているカメラを介して、ステップ4:2で、コード読取アプリケーション405によってカラーコードは登録される。ステップ4:3で、UE AのSIPクライアント406は、カラーコードを復号し、ユーザプリファレンスメッセージを形成する。これには、コード特有情報とパーソナルIMSアイデンティティID_1が含まれている。レコードとの関係(対話)を終了する際には、特徴タグであるTV_CC_1が、SIPメッセージを形成するユーザプリファレンスメッセージに付加される。これは、ステップ4:4で、CSCFへ転送される。ステップ4:5で、このメッセージは、IMSアプリケーションサーバへ転送される。また、UE Aのグラフィックユーザインタフェース(GUI)は、ユーザに、IMSアプリケーションサーバと対話することを可能にする。このオプションの対話は、UE AとIMSアプリケーションサーバ間で送信される様々なメッセージをもたらすこととなり、これについては、ステップ4:6で示される。このような対話は、特有サービスの追加のパーソナライゼーションを導入することができる。IMSアプリケーションサーバでは、パーソナルIMSアイデンティティとグループIMSアイデンティティの両方が、その対話中に抽出される。その対話の結果に依存して、ステップ4:7で、各IMSアイデンティティによってリンクされているユーザプリファレンスレコードの1つあるいは両方の関連セクションが、プリファレンスデータベース407から各レコードをアクセスすることで、更新される。各アイデンティティによってリンクされているプリファレンスデータレコードがまだ存在していない場合、このようなレコードが、ユーザプリファレンスメッセージの受信に応じて生成される。
IMSアプリケーションサーバでは、ステップ4:8で、ユーザプリファレンスデータレコードの1つあるいは両方の内容(コンテンツ)がアプリケーションを起動し、パーソナライゼーションメッセージを生成する。ここで、関連サービス特有コンテンツが、コンテンツデータベース408から取得される。ステップ4:9で、パーソナライゼーションメッセージは、CSCFへ転送され、ステップ4:10で、UE Aへ転送される。ここで、UE AのSIPクライアントは、アプリケーションを起動して、リクエストされたパーソナライズ化サービスを実行する。
オプションとしては、パーソナライズ化サービスは、グループIMSアイデンティティに登録されているUE Bにも関与することができる。ステップ4:11で、最終的にUE Bへ転送される、このようなパーソナライゼーションメッセージは、UE Aへ送信されるものと同一の情報を備えることができる、あるいはグループIMSアイデンティティに関連付けられているユーザプリファレンスデータレコードの内容に依存する、別の構成に従う情報を備えることができる。UE B SIPでは、UE Bのクライアント409は、アプリケーションを起動して、受信したパーソナライゼーションメッセージに従って、リクエストされたサービスを実行する。
ビジネストランザクションに関係するサービスが、登録されているメディアプレーヤのいずれから選択される場合、追加のステップが必要とされる場合がある。このような対話は、例えば、各メディアプレーヤとサードパーティのビジネスアプリケーション間の相互接続を可能することができる。
図5を参照して説明する、更なる別の実施形態では、読取コード、例えば、カラーコード500の内容は、メディアプレーヤ(UE A)501を使用する第1ユーザAに、第2メディアプレーヤ(UE B)502を使用する第2ユーザBのプレゼンス(存在)情報へアクセスすることを可能にする。ここで、両方のメディアプレーヤは、IMSに登録されている。UE AはID_A、例えば、SIP:userA@net.comに登録されていて、UE BはID_B、例えば、SIP:userB@net.comに登録されている。ユーザBに付加されていて、ユーザBのユーザアイデンティティ、ID_Aを備えるカラーコードは、第1ステップ5:1で、ユーザAによって、例えば、スキャナであるコードリーダ503によって読み取られる。ステップ5:2で、読取内容が、UE Aに記憶されている復号アプリケーションによって復号され、ID_Aがカラーコードに付加される。特徴タグを備える、SIPメッセージであるSIP MESSAGE FT:GLM_ASは、UE AのSIP クライアント504によって形成される。ステップ5:3で、SIP MESSAGEはCSCF405へ転送され、ステップ5:4で、各IMSアプリケーションサーバ406へ転送される。IMSアプリケーションサーバで、既存のグループリストが、ID_Aによって、IMSアプリケーションサーバとは別に存在するあるいはIMSアプリケーションサーバに統合されているプリファレンスデータベース(不図示)のプリファレンスデータレコードに記憶され、ステップ5:5で、ユーザB(ID_B)に関連するデータとともに更新される。次に、ステップ5:6で、通知が200OKメッセージとしてCSCFへ送信され、次のステップ5:7で、UE Aへ送信される。ユーザAがユーザBのプレゼンス(存在)情報へアクセスする前に、認可リクエストがユーザBによって承認されなければならない。UE AとUE B507のSIPクライアントが関与する、このような認可は、ステップ5:8で実行される。認可される場合、ユーザAは、ステップ5:9で示されるように、プレゼンスサーバ508へアクセスすることによって、ユーザBのプレゼンス(存在)情報へアクセスすることになる。
請求項で定義される本発明の一実施形態に従って、パーソナライズ化サービスをユーザを提供するように構成されているIMSアプリケーションサーバについて、図6を参照して説明する。
本明細書で説明される一実施形態に従う、マルチメディアネットワーク(607)に登録されているユーザに、パーソナライズ化マルチメディアサービスを提供するように構成されているIMSアプリケーションサーバ600が、図6で示される。コードと少なくとも1つのアイデンティティから取得されるコンテンツを備えるユーザプリファレンスメッセージは、IMSアプリケーションサーバの通信手段601によって受信される。この通信手段は、1つ以上のプリファレンスデータベース603と通信し、このデータベースには、パーソナライゼーションコンテンツがユーザプリファレンスデータレコードに記憶されている。メディアプレーヤ(606)が登録されているアイデンティティは、ユーザプリフェレンスメッセージを各ユーザプリファレンスデータレコードにリンクさせている。この通信手段は、1つ以上のコンテンツデータベースとも接続していて、このコンテンツデータベースから、サービスをパーソナライズするために使用されるパーソナライズ化命令、即ち、パーソナライゼーションメッセージをセットアップするために、サービス関連情報を検索することできる。選択的には、IMSアプリケーションサーバは、例えば、プレゼンスサーバのような専用サーバにアクセスすることができ、このサーバから、各リクエストされたサービスに関連付けられているサービス特有情報を検索することができる。
ユーザプリファレンスメッセージの内容は、プリファレンスデータ制御手段602に転送される。このプリファレンスデータ制御手段602は、ユーザプリファレンスメッセージに含まれるアイデンティティに関連付けられていて、かつリンクされているユーザプリファレンスデータレコードを生成するように構成されている。生成されたユーザプリファレンスデータレコードの内容は、コードの内容に基づいている。プリファレンスデータレコードが既に存在している場合、プリファレンスデータ制御手段は、コードの内容に基づいて、各レコードを更新するように構成される。IMSアプリケーションサーバは、1つ以上のプリファレンスデータベース603とのアクセスを持っていて、このプリファレンスデータベース603で、ユーザプリファレンスデータレコードが記憶される。破線の矩形で示されるように、プリファレンスデータベースは、IMSアプリケーションサーバに統合されていても良い。
実線の矩形は、別の代替のアーキテクチャを示していて、ここでは、プリファレンスデータベースは、アプリケーションサーバとは別に構成されている。
別の実施形態では、破線で示されるように、プリファレンスデータ制御手段は、通信手段を介して接続されるのではなく、プリファレンスデータベースに直接接続されていても良い。
一実施形態に従えば、通信手段601によって受信されるパーソナライズ化サービスに対するリクエストは、サービス制御手段604へ転送される。このサービス制御手段604は、サービスリクエスト、そのリクエストのアイデンティティによってリンクされているユーザプリファレンスデータの内容、及び接続されるコンテンツプロバイダ605から取得されるデータに基づいて、リクエストされたサービスをパーソナライズするように構成されている。コンテンツプロバイダは、サービス特有命令を備えるコンテンツデータベースであっても良く、あるいはプレゼンスサーバAのような専用サーバであっても良い。専用サーバは、所定ルールに従ってパーソナライズ化サービスを開始することができる。この所定ルールには、例えば、その日が到来する場合、即ち、登録されているメディアプレーヤと同様の方法で動作することができる状況下になる日時を迎える場合がある。サービス制御手段のあるアプリケーションによって、サービスリクエストから取得される内容、各プリファレンスデータレコード、及びコンテンツプロバイダからのコンテンツを考慮することによって、パーソナライズ化メッセージの形態でのパーソナライズ化命令が構成され、そして、リクエストしているメディアプレーヤへ更に配信するための通信手段へ転送される。
図7は、プリファレンスデータベース603の内容を示している。1つ以上のプリファレンスデータベースは、本明細書で提案される任意の実施形態に従って、IMSネットワークのIMSアプリケーションサーバからアクセスすることができる。コードから読み取られる内容と以前から未知のアイデンティティ(ID_1、ID_2)を備えるプリファレンスメッセージが、IMSアプリケーションサーバで受信される場合、ユーザプリファレンスデータレコード(700、701)がIMSアプリケーションサーバによって生成される。但し、ユーザプリファレンスデータレコードへのリンクが既に存在している場合、そのユーザプリファレンスデータレコードの関連コンテンツは、プリファレンスデータベースで更新される。各ユーザプリファレンスデータレコードは、ある特徴タグで設定されるトリガールールによって示される、ユーザプリファレンスデータ(702)を備えていても良い。ユーザプリファレンスデータレコードに記憶されているこのルールは、サービスリクエストを受信する際に起動されても良いし、あるいは特有の日時のような所定のルールに従って、ユーザアイデンティティに登録されているメディアプレーヤにパーソナライズ化サービスへ配信するために自動的に起動されても良い。
本発明は例示の実施形態を参照して説明しているが、その説明は、本発明の概念を示すことのみ意図されており、請求項によって定義される本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきでない。