以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態における遊技用システム100の構成例を示している。図1において、遊技用システム100は、例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bに代表される遊技機1と、例えば携帯型コンピュータ500Aや携帯電話機500Bに代表される端末装置500と、例えば遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bに代表されるサーバ600とを備えている。端末装置500(例えば携帯型コンピュータ500Aや携帯電話機500Bなど)とサーバ600(例えば遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bなど)は、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、基地局およびパケット網を含む移動体通信網、公衆電話回線、インターネットの一部または全部といった電気通信ネットワーク550を介して接続可能であり、所定のデータ通信を行うことができる。
図2は、遊技機1の構成例を示している。図2に示す遊技機1は、図柄表示装置11と、各種スイッチ12と、各種アクチュエータ13と、遊技制御基板21と、演出制御基板31と、画像表示装置41と、スピーカ42と、演出用発光部材43と、演出用可動部材44と、演出用操作部材45とを備えている。
図柄表示装置11は、予め用意された複数種類の図柄を変動可能に表示(可変表示)して、可変表示結果となる確定図柄を導出表示する。より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、7セグメントやドットマトリクスの発光ダイオード(LED)などを用いて図柄表示装置11を構成し、例えば「00」〜「99」を示す数字や「−−」あるいは「..」を示す記号等の一部または全部といった、互いに識別可能な複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されてもよい。また、スロットマシン1Bでは、「左」、「中」、「右」といった複数(例えば3つ)のリールが水平方向に並設されて図柄表示装置11を構成し、各リールの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。そして、例えば「左」、「中」、「右」の各リールが回転することにより、各リールに付された図柄を可変表示する。こうした図柄の可変表示を行って確定図柄を導出表示する遊技は、可変表示ゲームともいう。
各種スイッチ12は、所定の対象物や対象動作を検出し、その検出結果に応じた検出信号を遊技制御基板21に伝送する。より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、遊技領域内の所定位置に設けられた複数の入賞口にそれぞれ対応して、遊技媒体となる遊技球の通過(進入)を検出する複数の入賞口スイッチが設けられている。また、スロットマシン1Bでは、可変表示ゲームを開始させるためのスタートレバーが遊技者によって所定操作(例えば押下操作)されたことを検出するスタートスイッチや、「左」、「中」、「右」のリールにそれぞれ対応して、各リールの回転を停止させるために遊技者が所定操作(例えば押入操作)したことを検出する「左」、「中」、「右」のストップスイッチなどが設けられている。
各種アクチュエータ13は、特にパチンコ遊技機1Aにおいて、所定の入賞口に対応して設けられた可変入賞部材を作動させ、遊技球が入賞口を通過しにくいまたは通過しない状態と、遊技球が入賞口を通過しやすい状態とに変化させる。例えば、遊技領域内の所定位置に設けられた始動入賞口に対応して設けられた可変入賞部材(ハネ部材)を作動させる始動入賞口開閉用のソレノイドや、遊技領域内の所定位置に設けられた大入賞口に対応して設けられた可変入賞部材(大入賞口扉)を作動させる大入賞口開閉用のソレノイドなどが、各種アクチュエータ13に含まれていればよい。
遊技制御基板21は、遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されたメイン側の制御基板である。遊技制御基板21は、主として、可変表示ゲームなどに用いる乱数値の更新機能、各種スイッチ12からの検出信号を取得して動作状態を検出する機能、演出制御基板31といったサブ側の制御基板に対して指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力する機能、遊技場の管理コンピュータなどに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、遊技制御基板21は、図柄表示装置11による図柄の可変表示を制御する機能も備えている。遊技制御基板21に搭載される各種回路には、遊技制御用マイクロコンピュータ22が含まれている。その他にも、遊技制御基板21には、各種スイッチ12からの検出信号が入力されて遊技制御用マイクロコンピュータ22に供給可能とするスイッチ回路や、各種アクチュエータ13を駆動するための駆動信号生成回路などが、搭載されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ22は、例えば1チップのマイクロコンピュータとして構成され、遊技制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記録するROMと、遊技制御用のワークエリアを提供するRAMと、遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して制御動作を行うCPUと、入出力回路とを備えていればよい。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMから読み出したコンピュータプログラムに対応して、遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータ22の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータの外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ22を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPUの他にRAMが内蔵されていればよく、ROMや入出力回路は外付けされてもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMなどに格納されている遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して遊技の進行を制御するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ22(あるいは、そのCPU)が実行する(あるいは、処理を行う)ということは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUがコンピュータプログラムの記述に従って制御や処理を実行することである。このことは、遊技制御基板21とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ22には、CPUとは独立して乱数値を示す数値データを更新する乱数回路が、内蔵または外付けされてもよい。こうした乱数回路などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUが所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAMとは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPUが定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
演出制御基板31は、遊技機1における演出動作を制御するための各種回路が搭載されたサブ側の制御基板である。演出制御基板31は、主として、画像表示装置41における表示動作の一部または全部や、スピーカ42からの音声出力動作の一部または全部、演出用発光部材43における発光動作の一部または全部、演出用可動部材44の移動や停止といった、演出用の電気部品(演出装置)に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能や、その決定結果に応じた指令信号や駆動信号を各演出装置へと出力する機能などを備えている。演出制御基板31に搭載される各種回路には、演出制御用のマイクロコンピュータ32が含まれている。その他にも、演出制御基板31には、画像表示装置41の表示領域に各種画像を表示させるための画像処理を実行する画像処理プロセッサや、スピーカ42から音声(効果音など)を出力させるための音声合成処理を実行する音声合成用IC、演出用発光部材43を発光させるための駆動信号を生成するドライバ回路などが、搭載されていてもよい。なお、演出制御基板31は、単一の制御基板として構成されたものに限定されず、複数の制御基板に搭載された各種回路により、各種の演出動作が分担して制御されてもよい。
画像表示装置41は、図柄表示装置11による図柄の可変表示などに対応して、所定の演出画像を表示領域に表示することによる演出動作を行う。スピーカ42は、演出制御基板22などから供給される音声信号に対応して、所定の音声(効果音)を出力することによる演出動作を行う。演出用発光部材43は、演出制御基板22などから供給される電飾信号に対応して、点灯や消灯や点滅といった発光動作による演出動作を行う。演出用可動部材44は、演出制御基板22などから供給される駆動信号に対応して、演出用模型の移動(進出または退避)や停止や振動といった演出動作を行う。演出用操作部材45は、遊技者などによる所定操作を検出し、その検出結果に応じた検出信号(操作検出信号)を演出制御基板22に伝送する。
なお、遊技機1におけるサブ側の制御基板としては、演出制御基板31の他にも、例えば電源基板、払出制御基板、外部出力基板、発射制御基板(パチンコ遊技機1Aの場合)、リール中継基板(スロットマシン1Bの場合)などが搭載されていればよい。
遊技機1は、端末装置500といった外部装置との間で無線または有線によりデータ通信などを実行するための機能を備えていてもよい。そのために、例えば演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32などには、データ通信などを実行するための通信処理回路や通信インタフェースが内蔵または外付けされていればよい。遊技機1が無線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定の近距離無線通信規格(具体例としてIEEE802.15.1規格やIEEE802.11規格、ISO/IEC 15693規格、JIS X 6319-4規格あるいはISO/IEC 18092規格など)や赤外線通信規格(具体例としてIrDA規格など)のうち、少なくともいずれか1つに適合する無線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。遊技機1が有線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定のシリアルバス規格(具体例としてUSB-IFが標準化する汎用シリアルバス規格やIEEE1394規格など)に適合する有線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。
あるいは、画像表示装置41における所定画素や演出用発光部材43における所定ランプもしくはLEDを光ビーコンとして、遊技機1からの各種情報を出力するようにしてもよい。一例として、画像表示装置41における所定画素を所定の点滅パターンで点滅させ、これを端末装置500のカメラ511で撮影して所定のデコード処理を実行する。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置500の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置500から出力される光信号を検出するフォトセンサを備えることなどにより、端末装置500との間で双方向の光空間通信を行えるようにしてもよい。こうした光空間通信も、無線通信の一種に含まれる。
あるいは、スピーカ42を用いて遊技者が聴覚的に認識できない超音波などの不可聴信号を出力することにより、遊技機1からの各種情報を伝送可能にしてもよい。スピーカ42から出力された不可聴信号は、例えば端末装置500の各種入出力インタフェース503に含まれるマイクによって検出され、所定のデコード処理が行われる。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置500の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置500から出力される不可聴信号を検出する超音波センサなどを備えることにより、端末装置500との間で双方向の音響通信を行えるようにしてもよい。こうした音響通信も、無線通信の一種に含まれる。
図3は、遊技機1の一例として、パチンコ遊技機1Aにおける主要部材の配置レイアウトを示す正面図である。パチンコ遊技機1Aは、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機用枠とを備えている。遊技盤には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技盤の所定位置には、図柄表示装置11となる特別図柄表示装置や、画像表示装置41、始動入賞口を形成する普通入賞球装置や普通可変入賞球装置、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置、通過ゲート、普通図柄表示装置、一般入賞口を形成する玉受部材、その他に遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘などが設けられている。
パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の所定位置には、スピーカ42に含まれる左スピーカ42Lや右スピーカ42R、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプ43L、43U、43Rが設けられている。また、遊技領域の内部または外部における所定位置には、演出用可動部材44に含まれる演出用模型が設けられてもよい。
パチンコ遊技機1Aの筐体前面において、遊技領域の下方には、上皿形成部材や下皿形成部材が設けられている。上皿形成部材は、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球が、打球発射装置へと供給可能に収納(貯留)される受皿(媒体収納部)となる上皿を形成する。下皿形成部材は、上皿から溢れた余剰球などが、パチンコ遊技機1Aの外部へと排出可能に収納(貯留)される下皿を形成する。
上皿形成部材の上面における所定位置には、演出用操作部材45の一例として、遊技者が所定操作(例えば押下操作など)を可能な操作ボタン45Aが設けられている。操作ボタン45Aは、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっていてもよい。なお、操作ボタン45Aは、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン45Aに代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、演出用操作部材45は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。
こうした操作ボタン45Aに代えて、あるいは操作ボタン45Aとともに、例えば下皿形成部材において、下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央位置など)に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラが取り付けられてもよい。スティックコントローラは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1Aと正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
また、上皿形成部材の上面における所定位置には、端末装置500を保持可能な収容部材(例えばクレードル)が設けられてもよい。例えばパチンコ遊技機1が有線通信機能を備える場合には、端末装置500が収容部材に保持されることで、パチンコ遊技機1Aと端末装置500との有線接続が確立されるように、所定のコネクタなどが配置されていればよい。また、例えばパチンコ遊技機1が無線通信機能を備える場合には、端末装置500が収容部材に保持されることで、パチンコ遊技機1Aと端末装置500との無線通信が円滑に行われるように、収容部材の配置や無線信号の出力範囲などが設定されていればよい。
図3に示すパチンコ遊技機1Aにおいては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。例えば、パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドル(操作ノブ)が遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、遊技領域の所定位置に設けられた始動入賞口を通過(進入)したときには、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチにより遊技球の通過(始動入賞)が検出され、所定の検出信号(始動入賞信号)が遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22へと伝送される。こうして始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、図柄表示装置11による図柄(特別図柄)の可変表示を実行するための始動条件(実行条件)が成立する。なお、可変表示の始動条件が成立したものの、例えば先に成立した始動条件に基づく可変表示が実行されている場合や、遊技状態が大当り遊技状態に制御されている場合などといった、可変表示を開始することができない場合には、所定の上限値(例えば「4」など)に達するまで、可変表示の実行が保留される。始動入賞口を遊技球が通過したときには、所定個数(例えば3個または4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、可変表示の始動条件が成立したときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、可変表示結果を決定するために用いられる可変表示結果決定用の乱数値や、遊技状態を所定の特別遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる遊技状態決定用の乱数値、図柄の変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値などが含まれていればよい。
始動入賞口を遊技球が通過して可変表示の始動条件が成立した後、可変表示を開始するための開始条件が成立したときには、その可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22から演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32へと伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始される。そして、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定図柄が停止表示(導出表示)される。図柄表示装置11による特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置41では、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われるようにしてもよい。
一例として、画像表示装置41には、「左」、「中」、「右」といった複数の飾り図柄表示エリアが設けられ、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となることがある。ここで、飾り図柄の可変表示状態は、いずれかの飾り図柄表示エリアにて停止表示された飾り図柄が予め定められた大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続することにより、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、「リーチ」となる。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動することにより、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる。
また、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置41の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単に「リーチ演出」ともいう)と称する。なお、リーチ演出には、画像表示装置41における表示動作のみならず、スピーカ42による音声出力動作や、演出用発光部材43における点灯動作(点滅動作)、演出用可動部材44の動作などを、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。なお、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」とならない場合を「非リーチ」ともいい、予め定められたチャンス目などの特殊な組合せとならない限り、可変表示結果が「大当り」となる可能性はない。
図柄表示装置11において特別図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定特別図柄)が導出表示されるときには、画像表示装置41において飾り図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定飾り図柄)が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
大当り遊技状態では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドが駆動され、遊技領域の所定位置に設けられた大入賞口が開放状態(第1状態)となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態(第1状態)とするラウンドが実行される。こうしたラウンドの実行期間以外の期間では、大入賞口を遊技者にとって不利な閉鎖状態(第2状態)とする。大入賞口に遊技球が進入したときには、各種スイッチ12に含まれるカウントスイッチにより入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンドは、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。したがって、大当り遊技状態では、遊技者が多数の賞球をきわめて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機1Aは、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。確変状態や時短状態では、通常状態よりも始動入賞口を遊技球が通過しやすくなる有利開放制御が行われるようにしてもよい。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
こうしたパチンコ遊技機1Aにおいて遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1Aで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1Aにおいて付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
なお、パチンコ遊技機1Aとしては、図2に示すような図柄表示装置11を備えないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。
遊技機1がスロットマシン1Bである場合には、遊技媒体としてのメダルなどを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。例えば、スロットマシン1Bの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、各種スイッチ12に含まれるスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置11に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。
スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設定される。
役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、各種スイッチ12に含まれる「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシン1Bの図柄表示装置11では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシン1Bにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシン1Bは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシン1Bでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシン1Bにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシン1Bで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシン1Bにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
図4は、端末装置500の構成例を示している。なお、端末装置500は、図1に示した携帯型コンピュータ500Aや携帯電話機500Bに限定されず、例えば携帯型ゲーム機や携帯型オーディオプレーヤ、デジタルカメラの一部または全部といった、少なくとも情報取得機能(例えば撮影機能)と画像表示機能を備えた情報処理端末であればよい。図4に示す端末装置500は、各種メモリ501と、中央処理回路502と、各種入出力インタフェース503と、周辺機能回路504と、画像処理回路505と、通信処理回路506と、通信インタフェース507と、カメラ511と、ディスプレイ512とを備えている。これらの構成の一部または全部は、内部バスを介して相互に接続されていればよい。
各種メモリ501は、例えばROMなどの書換不能な不揮発性メモリや、フラッシュメモリなどの書換可能な不揮発性メモリ、RAMなどの揮発性メモリ、これらの一部または全部を組み合わせた任意の半導体メモリを含んで構成され、中央処理回路502などによって実行される各種のコンピュータプログラムやデータを記録する。また、各種メモリ501は、磁気メモリ(例えばHDDなど)や光学メモリ(例えばCDなど)といった不揮発性の記録媒体を含んで構成され、各種のコンピュータプログラムやデータを記録または再生できるものであってもよい。
中央処理回路502は、例えばCPUやMPUといったマイクロプロセッサを用いて構成され、端末装置500における動作を制御するためのコンピュータプログラムを実行する。中央処理回路502によって実行されるコンピュータプログラムは、端末装置500のハードウェア制御などを行うための基本ソフトウェア(OS)と、端末装置500において特定の機能を実現する目的で設計された応用ソフトウェア(アプリケーションソフト)とを含んでいればよい。
各種入出力インタフェース503は、例えばテンキーや操作キー、タッチパッド、タッチパネル、マウス、トラックボール、スティックコントローラ、プッシュスイッチ、スライドスイッチ、ロータリースイッチ、マイクの一部または全部を含む入力部材と、例えば動作状況指示器となるランプもしくはLED、スピーカ、振動モータの一部または全部を含む出力部材とを用いて構成され、端末装置500を所持する遊技者による所定操作や所定動作(例えば発声など)を検出したり、端末装置500における処理結果を出力したりといった、所定の入出力動作を行う。
周辺機能回路504は、端末装置500において各種機能を実現するための信号処理などを実行する。例えば、端末装置500は、現在位置特定機能、現在日時特定機能、方位特定機能、音声認識機能、音声再生機能などのうち、一部または全部を含む各種機能を備えている。現在位置特定機能を備える場合、周辺機能回路504は、測地衛星からのGPS信号を受信するGPS受信機を含んでいればよい。現在日時特定機能を備える場合、周辺機能回路504は、時刻情報やカレンダ情報を生成するリアルタイムクロックを含んでいればよい。方位特定機能を備える場合、周辺機能回路504は、地磁気を検出して方位信号を生成する地磁気センサや端末装置500の回転角度を検出するジャイロセンサの一方または双方を含んでいればよい。音声認識機能を備える場合、周辺機能回路504は、音声信号から音声特徴量を抽出する特徴量抽出回路を含んでいればよい。音声再生機能を備える場合、周辺機能回路504は、デジタル形式の音声データをアナログ形式の音声信号に変換する音声コーデックや音声信号を増幅する増幅回路やボリュームを含んでいればよい。
画像処理回路505は、例えばデジタル信号処理回路(DSP)などを用いて構成され、各種の画像データを用いたデジタル演算処理を実行する。画像処理回路505は、ディスプレイ512の表示領域に各種画像を表示させるための描画機能を備えている。また、画像処理回路505は、カメラ511により生成された撮影画像データに基づいて、各種情報を取得する画像データ処理の一部または全部を実行してもよい。
通信処理回路506は、例えば端末装置500から外部装置に対する送信信号の生成や、外部装置から端末装置500への受信信号の復調といった、端末装置500において無線または有線により外部装置とのデータ通信などを実行するための各種処理を実行する。通信インタフェース507は、例えば無線通信用のアンテナや有線通信用のケーブルコネクタの一方または双方を含んで構成され、端末装置500において無線または有線により外部装置とのデータ通信などを実行するための通信信号を送受信する。
端末装置500が無線通信機能を備える場合、通信処理回路506や通信インタフェース507は、例えば所定の近距離無線通信規格や赤外線通信規格のうち、少なくともいずれか1つに適合する無線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。端末装置500が有線通信機能を備える場合、通信処理回路506や通信インタフェース507は、例えば所定のシリアルバス規格に適合する有線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。これらの通信規格は、遊技機1が無線または有線によりデータ通信などを実行するための機能を備える場合の通信規格と、同様または互換性を有するものであればよい。
カメラ511は、例えば平面的(2次元)に配列されたCCDセンサまたはCMOSセンサなどの半導体固体撮像素子を用いて構成され、受光面に結像された光学像を電気信号に変換し、撮影画像データを生成して画像処理回路505に供給する。ディスプレイ512は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)などを用いて構成され、画像処理回路505から供給された画像表示信号に応じた画像表示を行う。
図5は、サーバ600の構成例を示している。なお、サーバ600は、図1に示した遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bのそれぞれを構成する別個のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよいし、遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bとしての機能を提供可能な単一のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよい。また、複数のコンピュータシステムにより、遊技者管理サーバ600Aとしての機能が提供されてもよい。さらに、複数のコンピュータシステムにより、画像提供サーバ600Bとしての機能が提供されてもよい。図5に示すサーバ600は、データベース601と、中央処理回路602と、各種入出力インタフェース603と、通信処理回路604と、通信インタフェース605とを備えている。
データベース601は、遊技用システム100において用いられる各種の情報を書込可能および読出可能に記録して、それぞれの情報を管理するためのものである。より具体的に、サーバ600が遊技者管理サーバ600Aである場合には、端末装置500を所持して操作する遊技者を識別するための遊技者識別情報が、データベース601に記録される。加えて、データベース601には、遊技機1における遊技の履歴(遊技履歴)を特定可能な遊技履歴情報が、遊技者識別情報などと対応付けて記録される。サーバ600が画像提供サーバ600Bである場合には、端末装置500に提供可能な演出画像に対応する画像データや、端末装置500に提供する画像データを選択するために用いられる提供画像選択テーブルなどが、データベース601に記録される。
中央処理回路602は、例えばサーバ600の動作を制御するCPU、CPUによって実行されるコンピュータプログラムや各種データを記録するメモリ(例えばROMやRAMなど)を含んでいる。
各種入出力インタフェース603は、サーバ600の操作者による所定操作や所定動作を検出したり、サーバ600における処理結果を出力したりといった、所定の入出力動作を行うための入力部材と出力部材を含んでいる。入力部材の具体例として、キーボードやマウス、タッチパッド、スキャナ、マイクなどのうち、一部または全部が各種入出力インタフェース603に含まれていればよい。出力部材の具体例として、ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどのうち、一部または全部が各種入出力インタフェース603に含まれていればよい。
通信処理回路604は、サーバ600と外部装置との間で各種情報を伝送するデータ通信などを実行するための各種処理を実行する。通信インタフェース605は、電気通信ネットワーク550に接続されて、端末装置500といった外部装置との間で所定のデータ通信などを実行するための通信信号を送受信する。
次に、本実施例における動作(作用)を説明する。まず、遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合の制御動作例について説明する。パチンコ遊技機1Aでは、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ22や演出制御用マイクロコンピュータ32が起動して所定の初期設定処理が実行され、制御に用いられる各種の初期データなどが設定される。遊技制御用マイクロコンピュータ22では、内蔵するCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などにより、例えば2ms(ミリ秒)といった所定時間ごとにCTCから割込み要求信号がCPUへと送出される。遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、初期設定処理などが終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。そして、CTCからの割込み要求を受け付けると、遊技制御用のタイマ割込処理を実行する。
遊技制御用のタイマ割込処理には、例えば図6のフローチャートに示すような遊技制御プロセス処理が含まれている。図6に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。一例として、ステップS11では、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチから伝送される検出信号となる始動入賞信号の入力状態(オン/オフ)をチェックして、オン状態であれば始動入賞が発生したと判定すればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生した場合には(ステップS11;Yes)、入賞時乱数を格納する(ステップS12)。一例として、ステップS12の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ22に内蔵または外付の乱数回路や、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ22においてRAMとは別個に設けられた内部レジスタを用いて構成されたランダムカウンタなどのうち、少なくとも一部により更新される遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値)を示す数値データの一部または全部を抽出する。このとき抽出された乱数値は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた保留用乱数値記憶部などに、保留番号と対応付けて記憶されればよい。
ステップS12の処理に続いて、始動入賞時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS13)。一例として、ステップS13の処理では、始動入賞の発生を通知する始動入賞指定コマンドを、演出制御基板31に対して送信するための設定が行われればよい。また、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値や変動パターン決定用の乱数値に基づいて、変動パターンがスーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う特定の変動パターンに決定されるか否かの判定(入賞時スーパーリーチ判定)を行うようにしてもよい。この場合、特定の変動パターンに決定されるか否かの判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
特定の変動パターンに決定されるか否かを判定する処理では、まず、可変表示結果決定用の乱数値を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定する。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などには、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に対して判定値が設定された可変表示結果決定テーブルが予め記憶されており、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた決定結果を特定することで、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定することができる。続いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定結果に応じて、複数種類の変動パターンに対して異なる判定値が設定された変動パターン決定テーブルを選択する。この変動パターン決定テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などに予め記憶されていればよい。こうして選択した変動パターン決定テーブルを参照することで、ステップS12の処理により抽出された変動パターン決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた変動パターンを特定することで、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を行う特定の変動パターンに決定されるか否かを判定することができる。
このように、始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したときには、その始動入賞に対応する可変表示ゲームの実行が開始されるより前に、変動パターンが特定の変動パターンに決定されるか否かの判定を行い、その判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドが、遊技制御基板21から演出制御基板31に対して送信されればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生していない場合や(ステップS11;No)、ステップS13の処理を実行した後には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域などに記憶された遊技プロセスフラグの値を判別し(ステップS21)、遊技制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判別値に応じた処理を選択して実行する。
例えば、遊技プロセスフラグの値が“0”であるときには、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。一例として、ステップS101の処理では、保留用乱数値記憶部の記憶内容をチェックすることなどにより、可変表示ゲームの保留数が「0」であるか否かを判定する。そして、保留数が「0」以外であるときには、可変表示の始動条件が成立した後、未だ開始条件が成立していない可変表示の保留が行われていることから、可変表示が開始可能であると判定する。これに対して、保留数が「0」であるときには、可変表示が開始不可能であると判定する。
ステップS101にて可変表示が開始不可能であるときには(ステップS101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示が開始可能であるときには(ステップS101;Yes)、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定する(ステップS102)。このときには、保留用乱数値記憶部において先頭(保留番号が最小の記憶領域)に記憶されている遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値など)を読み出す。保留用乱数値記憶部から読み出した遊技用乱数は、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた可変表示用乱数バッファなどに一時記憶させておけばよい。そして、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを所定割合で決定する。ここで、パチンコ遊技機1Aにおける遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける判定値が設定されていればよい。
ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときには、さらに遊技状態決定用の乱数値と遊技状態決定テーブルとを用いて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態といった特別遊技状態とするか否かの決定を行う。これらの決定結果に対応して、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定すればよい。
ステップS102の処理に続いて、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。一例として、ステップS103の処理では、ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。また、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変確定フラグをオン状態にセットするなどして、確変状態となることを特定可能に記憶しておいてもよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“1”であるときには、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。図7は、パチンコ遊技機1Aにおいて用いられる変動パターンの設定例を示している。各変動パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの所要時間(可変表示時間)や演出態様の概略を特定可能に示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、画像表示装置41において可変表示される飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
ステップS111の処理では、可変表示用乱数バッファに一時記憶されている変動パターン決定用の乱数値と変動パターン決定テーブルとを用いて、使用パターンとなる変動パターンを所定割合で決定する。このときには、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を異ならせることができる。
また、ステップS111の処理では、可変表示結果が「ハズレ」に決定された場合の変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。あるいは、変動パターンを決定するより前に、リーチ決定用の乱数値とリーチ決定テーブルとを用いて、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、ステップS111の処理では、可変表示結果やリーチ有無の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができればよい。
ステップS111の処理に続いて、可変表示開始時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS112)。一例として、ステップS112の処理では、可変表示の開始を指定する可変表示開始コマンドとして、可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドや、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、送信するための設定が行われればよい。また、可変表示の開始により保留数が減少することに対応して、減少後の保留数を通知する保留数通知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS112の処理により変動パターンが決定されたことに対応して、可変表示時間が設定される。また、図柄表示装置11による図柄の可変表示を開始させるための設定が行われてもよい。一例として、図柄表示装置11に対して所定の駆動信号を伝送することにより、図柄の可変表示が開始されればよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“2”であるときには、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。そして、可変表示時間が経過していない場合には(ステップS121;No)、図柄表示装置11による図柄の可変表示制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS121;Yes)、図柄表示装置11による図柄の可変表示を停止させ、確定図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS123)。
ステップS123の処理に続いて、可変表示終了時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS124)。一例として、ステップS124の処理では、可変表示の終了(停止)を指示する可変表示終了コマンドや、可変表示結果が「大当り」の場合に大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(ファンファーレコマンド)などを、送信するための設定が行われればよい。
ステップS124の処理を実行した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS125)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS126)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。なお、ステップS127の処理が実行されるときには、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行い、所定条件の成立に基づき終了させると判定したときに、これらの遊技状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。
遊技プロセスフラグの値が“3”であるときには、所定の大当り終了条件が成立したか否かに応じて、大当り遊技状態を終了させるか否かを判定する(ステップS131)。大当り終了条件は、例えば大当り遊技状態において実行されるラウンドがすべて終了したことなどであればよい。大当り遊技状態を終了させない場合には(ステップS131;No)、大当り時における遊技動作制御を行ってから(ステップ132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、大当り遊技状態を終了させる場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後の遊技状態を制御するための設定を行う(ステップS133)。一例として、ステップS133の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変フラグをオン状態にセットする。これにより、可変表示結果を「大当り」とすることに決定したときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定された場合には、この決定結果に対応して遊技状態を確変状態に制御することができる。時短状態に制御する場合にも、これに相当する設定が行われればよい。その後、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
パチンコ遊技機1Aの演出制御用マイクロコンピュータ32では、初期設定処理などが終了した後、例えば4ms(ミリ秒)といった所定時間ごとにタイマ割込みが発生する。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、このタイマ割込みの発生に応答して、演出制御用のタイマ割込処理を実行する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御用のタイマ割込処理の他に、コマンド受信用の割込処理を実行して、遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22などから伝送される演出制御コマンドを受信できればよい。
演出制御用のタイマ割込処理には、例えば図8のフローチャートに示すような演出制御プロセス処理が含まれている。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、受信コマンドがあったか否かを判定する(ステップS51)。そして、受信コマンドがあるときには(ステップS51;Yes)、その受信コマンドに応じて予め定められた各種設定や制御を行う。ステップS51における制御の一例として、受信コマンドが始動入賞指定コマンドであるときには、画像表示装置41に設けられた始動入賞記憶表示エリアにおける表示を更新する制御を行い、新たな可変表示の保留が発生したことを遊技者が認識可能に報知する。このとき、入賞時判定結果指定コマンドにより特定の変動パターンに決定されることが指定された場合には、そのような指定がない場合とは異なる表示態様で、始動入賞記憶表示エリアにおける表示を更新すればよい。
ステップS51にて受信コマンドがない場合や(ステップS51;No)、ステップS52の処理を実行した後には、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMの所定領域などに記憶された演出プロセスフラグの値を判別し(ステップS61)、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判別値に応じた処理を選択して実行する。
例えば、演出プロセスフラグの値が“0”であるときには、可変表示の開始を指定する所定コマンド(可変表示開始コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS201)。そして、可変表示の開始が指定された場合には(ステップS201;Yes)、演出プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS202)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示の開始が指示されていない場合には(ステップS201;No)、所定の演出用設定処理を実行してから(ステップS203)、演出制御プロセス処理を終了する。演出用設定処理は、端末装置500を所持して操作する遊技者を遊技用システム100において登録するための情報を提供する処理や、遊技機1の遊技者による遊技の履歴を特定可能に設定するための処理などを含んでいる。
演出プロセスフラグの値が“1”であるときには、演出制御パターンなどを決定する(ステップS211)。演出制御パターンは、演出用の電気部品(演出装置)を用いた演出動作の制御を行うためのパターンデータから構成される。演出制御用マイクロコンピュータ32におけるROMの所定領域には、複数種類の演出制御パターンが予め記憶されていればよい。複数種類の演出制御パターンには、図柄変動時演出制御パターンや大当り時演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動時演出制御パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が停止表示されるまでの期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。図柄変動時演出制御パターンは、遊技制御基板21の側で決定される変動パターンごとに予め複数用意されていればよい。画像表示装置41に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアなどにおいて飾り図柄の可変表示が行われる場合には、図柄変動時演出制御パターンにより飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容が指定されればよい。例えば、複数の図柄変動時演出制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。大当り時演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となった後に、大当り遊技状態に制御される期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。
図9(A)は、こうした各種の演出制御パターンの構成例を示している。図9(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMなどの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば遊技制御基板21から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置41の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置41の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ42からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ42からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプや装飾用LEDといった、電飾部材の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、電飾部材の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば演出用操作部材45に対する所定操作を検出した場合の演出動作を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用可動部材44における動作を指定する演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図9(B)は、図柄変動時演出制御パターンとなる演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ42から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ等の演出用発光部材43を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される所定操作が検出されたときに演出動作を変化させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図8に示すステップS211の処理では、遊技制御基板21から伝送された可変表示開始コマンド(可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなど)に示される変動パターンや可変表示結果、さらには遊技履歴の設定の有無などに応じて、異なる演出制御パターンが選択され、使用パターンに決定される。例えばスーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチを伴う変動パターンが指定された場合には、リーチ演出の一部などとして、端末装置500を用いて特別演出を実行するための演出制御パターンを選択する。すなわち、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う変動パターンによる可変表示が行われるときには、所定条件が成立したとして、端末装置500を用いた特別演出の実行が開始される。なお、特別演出が実行されるための所定条件は、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う変動パターンによる可変表示が行われることに限定されず、例えば飾り図柄の可変表示に対応してリーチ演出とは異なる所定の演出動作が開始されること、大当り遊技状態における所定の演出動作が開始されること、確変状態の開始に対応して所定の演出動作が開始されることのうち、いずれかを含むものであってもよい。
この実施の形態では、遊技履歴の設定の有無に応じて異なる演出制御パターンが選択される。遊技履歴は、図8に示すステップS203の演出用設定処理を実行することなどにより、可変表示が開始される以前に、演出用操作部材45の所定操作などに応じて設定できればよい。図10(A)は、遊技履歴が設定されていない遊技履歴なしの場合に、使用パターンとなる演出制御パターンを選択するための設定例を示している。また、図10(B)は、遊技履歴が設定されている遊技履歴ありの場合に、使用パターンとなる演出制御パターンを選択するための設定例を示している。
図10(A)及び(B)に示す設定例では、リーチ演出がスーパーリーチA〜スーパーリーチDのいずれかである場合に、可変表示結果が「ハズレ」と「大当り」のいずれであるかだけでなく、遊技履歴の有無や、遊技履歴がある場合の履歴内容に応じて、異なる演出制御パターンを決定することができる。したがって、スーパーリーチA〜スーパーリーチDのリーチ演出として、遊技履歴を反映した様々な演出動作(履歴反映演出動作)を実行することができる。
なお、遊技履歴の有無や遊技履歴がある場合の履歴内容に応じて異なる演出制御パターンを決定可能とするものに限定されず、例えば所定演出における動作内容(演出内容)の選択設定に応じて異なる演出制御パターンが決定されるように設定してもよい。一例として、図10(B)に示す設定例において、「遊技履歴」の項目に代えて、あるいは「遊技履歴」の項目とともに、「選択動作設定」の項目を設け、予め選択された動作内容(演出内容)の設定に応じて、異なる演出制御パターンを設けてもよい。
図8に示すステップS211の処理では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、可変表示時間が設定されればよい。続いて、可変表示中における演出動作を開始させる制御を行う(ステップS212)。一例として、ステップS211の処理により決定した演出制御パターンに含まれる表示制御データの指定に基づいて、画像表示装置41における表示動作を制御することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて飾り図柄の可変表示を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS213)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“2”であるときには、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS221)。そして、可変表示時間が経過していない場合には(ステップS221;No)、可変表示中における演出動作制御を行ってから(ステップS222)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS221;Yes)、可変表示中における演出動作を終了させる制御を行う(ステップS223)。
ステップS223の処理に続いて、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS224)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS224;Yes)、演出プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS225)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS224;No)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS226)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“3”であるときには、大当り遊技状態が終了するか否かを判定する(ステップS231)。このとき、大当り遊技状態が終了しない場合には(ステップS231;No)、大当り時における演出動作制御を行ってから(ステップS232)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、大当り遊技状態が終了する場合には(ステップS231;Yes)、大当り終了後の演出状態を制御するための設定を行う(ステップS233)。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS234)、演出制御プロセス処理を終了する。
図11は、図8のステップS203にて実行される演出用設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出用設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、例えば演出用操作部材45における所定操作の検出結果などに基づいて、予め用意されたメニュー画面の表示要求があったか否かを判定する(ステップS301)。メニュー画面は、遊技機1による遊技が行われていないときに、画像表示装置41にて表示可能となる。メニュー画面の表示要求は、遊技者が演出用操作部材45に対する所定操作を行うことにより遊技機1に伝達されてもよいし、遊技機1が遊技者の所持する端末装置500との間で無線または有線により通信を行うことで伝達されてもよい。以下、画像表示装置41にメニュー画面が表示される場合を中心に説明するが、これに限定されるものではなく、遊技機1が各種要求を受け付ける場合や各種情報を伝送(入出力)する場合に、無線または有線により端末装置500との通信を行うことで、各種要求や各種情報が伝送されるようにしてもよい。
ステップS301にてメニュー画面の表示要求があったときには(ステップS301;Yes)、画像表示装置41による表示動作を制御して、メニュー画面を表示させる(ステップS302)。メニュー画面には、例えば遊技者登録や遊技履歴入力、遊技履歴出力、遊技履歴消去のそれぞれに対応する項目が含まれており、遊技者が演出用操作部材45に対する所定操作を行うことなどにより、いずれかの項目を選択できればよい。なお、メニュー画面は、遊技機1の画像表示装置41に表示させるものに限定されず、端末装置500のディスプレイ512に表示させてもよい。この場合、遊技機1は、端末装置500のディスプレイ512にメニュー画面を表示させるための各種情報を出力し、端末装置500へと伝送させればよい。
ステップS301にてメニュー画面の表示要求がないときや(ステップS301;No)、ステップS302の処理を実行した後には、遊技者登録の要求があったか否かを判定する(ステップS303)。一例として、ステップS302の処理では、画像表示装置41にメニュー画面が表示されているときに、演出用操作部材45における所定操作が検出され、遊技者登録に対応する項目が選択されることにより、遊技者登録の要求があったと判定すればよい。
ステップS303にて遊技者登録の要求があったときには(ステップS303;Yes)、遊技機1の側において遊技者に関する登録用情報を出力させる制御が行われる(ステップS304)。一例として、ステップS304の処理では、所定規格(具体例としてJIS X 0510規格あるいはISO/IEC 18004規格など)に適合する2次元コードを示す画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる。この2次元コードには、遊技機1の機種や型番を示す機種情報や、遊技者管理サーバ600Aにアクセスするためのネットワークアドレス(具体例としてURLやIPアドレスなど)を示すサーバアドレス情報などが含まれている。こうして表示された2次元コードを端末装置500のカメラ511で撮影することにより、その端末装置500から遊技者管理サーバ600Aにアクセスできればよい。他の一例として、遊技機1と端末装置500との間で無線または有線により通信を行い、端末装置500が遊技機1から取得した登録用情報に基づいて、遊技者管理サーバ600Aにアクセスできるようにしてもよい。
ステップS303にて遊技者登録の要求がないときや(ステップS303;No)、ステップS304の処理を実行した後には、遊技履歴の入力要求があったか否かを判定する(ステップS305)。一例として、ステップS305の処理では、画像表示装置41にメニュー画面が表示されているときに、演出用操作部材45における所定操作が検出され、遊技履歴入力に対応する項目が選択されることにより、遊技履歴の入力要求があったと判定すればよい。
ステップS305にて遊技履歴の入力要求があったときには(ステップS305;Yes)、遊技機1の側において遊技履歴を特定可能な遊技機側履歴情報を入力させる制御が行われる(ステップS306)。一例として、ステップS306の処理では、演出用操作部材45に対する所定操作を検出して、端末装置500を所持する遊技者に付与されたパスワードなどの入力を受け付ける。このパスワードには、遊技機1における遊技履歴を特定可能な履歴関連情報が含まれている。こうして、ステップS306の処理により、遊技機1における遊技の履歴を特定可能な履歴関連情報が入力される。
履歴関連情報により特定可能な遊技履歴として、例えば遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合には、大当り回数、確変回数、総回転数(ゲーム数)などの遊技実行状況、リーチ回数、所定演出出現有無などの演出実行状況、使用金額、遊技日、各遊技日における遊技実行状況や演出実行状況や使用金額などのうち、一部または全部が含まれていればよい。また、遊技機1がスロットマシン1Bである場合には、特別役の入賞回数、総回転数(ゲーム数)、ミッション達成状況などの遊技実行状況、所定演出出現有無などの演出実行情報、使用金額、遊技日、各遊技日における遊技実行状況や演出実行状況や使用金額などのうち、一部または全部が含まれていればよい。演出実行状況における所定演出出現有無は、例えば画像表示装置41に演出画像として所定の特典画像が表示されたか否かを示していればよい。遊技実行状況におけるミッション達成状況は、例えば遊技の進行に応じて提示される様々な条件(ミッション)が達成されたか否かを示していればよい。
ステップS305にて遊技履歴の入力要求がないときや(ステップS305;No)、ステップS306の処理を実行した後には、遊技履歴の出力要求があったか否かを判定する(ステップS307)。一例として、ステップS307の処理では、画像表示装置41にメニュー画面が表示されているときに、演出用操作部材45における所定操作が検出され、遊技履歴出力に対応する項目が選択されることにより、遊技履歴の出力要求があったと判定すればよい。
ステップS307にて遊技履歴の出力要求があったときには(ステップS307;Yes)、遊技機1の側においてこれまでの遊技履歴を特定可能な遊技機側履歴情報を出力させる制御が行われる(ステップS308)。一例として、ステップS308の処理では、所定規格に適合する2次元コードを示す画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる。この2次元コードには、機種情報やサーバアドレス情報の他に、遊技機1における遊技履歴を特定可能な履歴関連情報が含まれていればよい。このとき、履歴関連情報は、例えばステップS306の処理により最後に(最新の)パスワードの入力を受け付けてからの遊技履歴を特定可能なものであればよい。あるいは、履歴関連情報は、例えばステップS308の処理により最後に遊技機側履歴情報が出力されてからの遊技履歴や、ステップS310の処理により最後に遊技履歴を消去してからの遊技履歴のいずれかを、特定可能なものであってもよい。こうして表示された2次元コードを端末装置500のカメラ511で撮影することにより、その端末装置500から遊技者管理サーバ600Aにアクセスして、遊技者管理サーバ600Aにおいて遊技者ごとに管理されている遊技履歴を更新できればよい。
ステップS307にて遊技履歴の出力要求がないときや(ステップS307;No)、ステップS308の処理を実行した後には、遊技履歴の消去要求があったか否かを判定する(ステップS309)。一例として、ステップS309の処理では、画像表示装置41にメニュー画面が表示されているときに、演出用操作部材45における所定操作が検出され、遊技履歴消去に対応する項目が選択されることにより、遊技履歴の消去要求があったと判定すればよい。
ステップS309にて遊技履歴の消去要求がないときには(ステップS309;No)、演出用設定処理を終了する。これに対して、ステップS309にて遊技履歴の消去要求があったときには(ステップS309;Yes)、遊技機1の側においてこれまでの遊技履歴を特定可能な遊技機側履歴情報を消去させる制御が行われ(ステップS310)、その後に演出用設定処理が終了する。一例として、ステップS310の処理では、演出制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域などに記憶されている遊技機側履歴情報が消去される。
図12は、遊技用システム100において遊技者を登録するために実行される処理(遊技者登録処理)の一例を示すフローチャートである。図12に示す処理は、遊技機1、端末装置500、サーバ600のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図12に示す処理では、まず、遊技機1において遊技者登録の要求を受け付ける(ステップSA11)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS303の処理を実行することに対応している。続いて、遊技機1の側において遊技者に関する登録用情報(遊技機側登録用情報)の出力が開始される(ステップSA12)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS304の処理を実行することに対応している。ステップSA12の処理が実行された後には、例えば演出用操作部材45に対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、遊技機側登録用情報の出力を終了する(ステップSA13)。
図12に示す処理において、端末装置500では、まず、遊技者登録用の初期設定が行われる(ステップSA21)。ステップSA21における処理の一例として、端末装置500の中央処理回路502は、各種入出力インタフェース503に含まれる所定の入力部材に対する所定操作を検出したことに基づいて、カメラ511を用いた撮影動作を開始するための設定(具体例として撮影用アプリケーションプログラムの実行開始など)を行う。続いて、例えば遊技者が各種入出力インタフェース503に含まれる所定の撮影開始用ボタンを押下操作したことが検出されると、端末装置500のカメラ511を用いて、遊技機1の画像表示装置41に表示された2次元コードを撮影することなどにより、端末装置500が遊技機側登録用情報を取得する(ステップSA22)。
このように、端末装置500では、遊技者による所定操作に応じて、カメラ511による撮影が行われる。なお、ステップSA21にて撮影動作の開始設定が行われた後、そのままカメラ511による撮影が開始され、撮影開始用ボタンの押下といった別個の操作は不要としてもよい。この場合でも、遊技者による端末装置500の所定操作に応じてステップSA21の処理が実行され、それに引き続いてステップSA22の処理が実行されることから、遊技者による所定操作に応じてカメラ511による撮影が行われるものといえる。以下、カメラ511により撮影を行う任意の動作について、同様である。
こうして端末装置500が取得した遊技機側登録用情報に基づいて、中央処理回路502は、通信処理回路506及び通信インタフェース507により、電気通信ネットワーク550を介して遊技者管理サーバ600Aとなるサーバ600にアクセスし、遊技者に関する登録用の通信要求を行う(ステップSA23)。以下、端末装置500が遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bといったサーバ600との間でデータ通信を行うときには、ステップSA23の処理と同様に、中央処理回路502が通信処理回路506及び通信インタフェース507により、電気通信ネットワーク550を介して各種のサーバ600と通信を行うようにすればよい。
ステップSA23の処理に続いて、例えばアクセスが許可されたことなどに基づいて(認証成功)、端末装置500の側において遊技者に関する登録用情報(端末側登録用情報)が送信される(ステップSA24)。端末側登録用情報には、端末装置500の機種や型番に対応した端末コードや、端末装置500のネットワークアドレスを示す端末アドレス情報などが含まれている。また、例えば端末装置500の各種メモリ501に遊技者のプロフィール情報が予め記録されている場合には、このプロフィール情報を端末側登録用情報に含めてもよい。さらに、遊技機1の機種や型番を示す機種情報を端末側登録用情報に含めてもよい。
遊技者管理サーバ600Aとなるサーバ600の側では、例えば中央処理回路602がアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、端末装置500からのアクセス(登録用アクセス)を検知する(ステップSA31)。そして、所定の認証処理を実行するなどして、アクセスを許可するか否かが決定されればよい。なお、特段の認証処理を実行せずに、任意の登録用アクセスを許可するようにしてもよい。こうして登録用アクセスが許可された場合に、サーバ600の中央処理回路602は、端末装置500から伝送される端末側登録用情報により、端末コードを取得する(ステップSA32)。
また、サーバ600の中央処理回路602は、端末装置500との通信結果に基づいて、端末装置500における動作内容(演出内容)を予め用意された複数種類の動作内容から選択する(ステップSA33)。一例として、ステップSA33では、サーバ600から端末装置500に対して動作内容選択用のウェブページを提供し、端末装置500にて遊技者による所定操作が検出されたことなどに基づいて、ウェブページ上で動作内容を選択できるようにすればよい。このとき選択される動作内容としては、端末側演出となる特別演出などにおいて端末装置500のディスプレイ512に表示させる演出画像として、所定のキャラクタを示す画像を表示可能とするものなどであればよい。端末装置500では、ステップSA24の処理により送信される端末側登録用情報を作成する際に、ディスプレイ512にて複数種類のキャラクタを選択可能に表示し、各種入出力インタフェース503に対する所定操作の検出結果に応じて、いずれかのキャラクタが選択されるようにしてもよい。この場合、キャラクタの選択結果は端末側登録用情報に含まれて、遊技者管理サーバ600Aとなるサーバ600へと送信されればよい。
ステップSA33の処理を実行した後には、遊技履歴の初期設定を行う(ステップSA34)。ここでは、遊技者の登録が行われる段階であり、未だ遊技機1における遊技が行われていないことから、遊技履歴なしを示す情報が、遊技者を特定可能な遊技者識別情報と対応付けて、データベース601に記録されればよい。続いて、遊技履歴などを遊技機1に入力するために用いられる入力用情報の初期設定を行う(ステップSA35)。一例として、ステップSA35の処理では、ステップSA33の処理による動作内容の選択結果や、ステップSA34の処理による遊技履歴の初期設定に対応して、初期パスワードが設定されればよい。こうして初期設定されたパスワードなどの遊技履歴入力用情報は、遊技者識別情報と対応付けて、遊技者管理サーバ600Aのデータベース601に記録されて管理されればよい。パスワードなどの遊技履歴入力用情報は、例えばキャラクタの表示設定といった動作内容(演出内容)の選択設定と、遊技機1における遊技履歴とのうち、少なくともいずれかを特定可能に示すものであればよい。
図13は、遊技者管理サーバ600Aのデータベース601に記録される遊技者管理情報の設定例を示している。図13に示す設定例における遊技者管理情報は、端末装置500を所持して操作する遊技者ごとに、端末コード、選択動作設定、遊技履歴、パスワードを対応付けた情報である。端末コードは、図12に示すステップSA32の処理により取得されたものである。選択動作設定は、図12に示すステップSA33の処理による選択結果に対応した設定である。遊技履歴は、図12に示すステップSA34の処理により初期設定されたものであり、遊技者の登録後には随時、更新可能に記録される。パスワードは、図12に示すステップSA35の処理により初期設定されたものであり、遊技履歴の更新に対応して更新可能に記録される。また、パスワードは、端末装置500を所持して操作する遊技者ごとに固有のものとして、遊技者を識別可能な遊技者識別情報となってもよい。あるいは、パスワードは、遊技者ごとに固有のものではないが、動作内容の選択設定または遊技履歴を特定可能であることから、その選択設定または遊技履歴に対応する遊技者を識別可能な遊技者識別情報となってもよい。
図12に示すステップSA35の処理を実行した後には、遊技者管理サーバ600Aから端末装置500に対して、登録完了時における所定情報が送信される(ステップSA36)。このとき送信される情報には、端末装置500において登録完了を示すメッセージを報知させるための制御情報や、ステップSA35の処理により初期設定されたパスワードなどの遊技履歴入力用情報などが含まれていればよい。
端末装置500の側では、遊技者管理サーバ600Aから登録完了時における所定情報を取得する。このときには、端末装置500の中央処理回路502が画像処理回路505によりディスプレイ512に所定画像を表示させることなどにより、登録完了時における情報報知を行う(ステップSA25)。また、遊技者管理サーバ600Aから伝送された遊技履歴入力用情報を各種メモリ501に記録して保存してもよい。各種メモリ501に記録されたパスワードなどの遊技履歴入力用情報は、各種入出力インタフェース503に対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、ディスプレイ512に表示して遊技者に通知することができればよい。
図14は、遊技機1に遊技履歴を特定可能な履歴関連情報を入力するために実行される処理(履歴関連情報入力処理)の一例を示すフローチャートである。図14に示す処理は、遊技機1、端末装置500のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図14に示す処理では、まず、遊技機1において遊技履歴の入力要求を受け付ける(ステップSB11)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS305の処理を実行することに対応している。
図14に示す処理において、端末装置500では、まず、遊技機1に対する遊技履歴入力用の初期設定が行われる(ステップSB21)。ステップSB21における処理の一例として、端末装置500の中央処理回路502は、各種入出力インタフェース503に対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、パスワードなどの遊技履歴入力用情報を遊技者に通知するためのコンピュータプログラム(具体例としてウェブブラウザプログラムなど)を実行する。続いて、端末装置500の側において遊技履歴を特定可能な端末側履歴情報を出力させる(ステップSB22)。ステップSB22における処理の一例として、端末装置500の中央処理回路502は、各種メモリ501に記録されているパスワードなどの遊技履歴入力用情報を読み出し、画像処理回路505によりディスプレイ512に端末側履歴情報として表示させる。このときには、各種メモリ501に記録されている情報のみに基づいて端末側履歴情報が出力されてもよいし、遊技者管理サーバ600Aに一旦アクセスして取得した情報を用いて、端末側履歴情報が出力されてもよい。例えば、端末装置500では、遊技履歴入力用の初期設定が行われるごとに、遊技者管理サーバ600Aにアクセスして、端末装置500を所持して操作する遊技者に対応する遊技履歴を特定可能な遊技履歴入力用情報を取得してもよい。
遊技機1では、ステップSB11の処理により遊技履歴の入力要求を受け付けたことに基づいて、遊技機1の側において遊技履歴を特定可能な遊技機側履歴情報を入力させる(ステップSB12)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS306の処理を実行することに対応している。こうして入力された遊技機側履歴情報は、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMの所定領域に記録して保存すればよい。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技機側履歴情報により特定される遊技履歴などに応じて、図8に示すステップS211の処理にて演出制御パターンを決定すればよい。
図15は、遊技履歴を更新するために実行される処理(遊技履歴更新処理)の一例を示すフローチャートである。図15に示す処理は、遊技機1、端末装置500、サーバ600のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図15に示す処理では、まず、遊技機1において遊技履歴の出力要求を受け付ける(ステップSC11)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS307の処理を実行することに対応している。続いて、遊技機1の側においてこれまでの遊技履歴を特定可能な遊技機側履歴情報を出力させる(ステップSC12)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図11に示すステップS308の処理を実行することに対応している。ステップSC12の処理が実行された後には、例えば演出用操作部材45に対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、遊技機側履歴情報の出力を終了する(ステップSC13)。
なお、パスワードなどの遊技履歴入力用情報が所定演出における動作内容(演出内容)の選択設定を特定可能に示すものである場合には、ステップSB12の処理により入力されたパスワードに対応する動作内容(演出内容)の選択設定に応じた演出制御パターンが決定されればよい。
図15に示す処理において、端末装置500では、まず、遊技履歴更新用の初期設定が行われる(ステップSC21)。ステップSC21における処理の一例として、端末装置500の中央処理回路502は、各種入出力インタフェース503に対する所定操作を検出したことに基づいて、カメラ511を用いた撮影動作を開始するための設定を行う。続いて、例えば端末装置500のカメラ511を用いて遊技機1の画像表示装置41に表示された2次元コードを撮影することなどにより、端末装置500が遊技機側履歴情報を取得する(ステップSC22)。
こうして端末装置500が取得した遊技機側履歴情報に基づいて、端末装置500が遊技者管理サーバ600Aとなるサーバ600にアクセスし、遊技履歴更新用の通信要求を行う(ステップSC23)。そして、例えばアクセスが許可されたことなどに基づいて、端末装置500の側から遊技履歴を特定可能とする端末側履歴情報が送信される(ステップSC24)。このとき、端末側履歴情報には、端末装置500の端末コードや、遊技者のプロフィール情報などが含まれていればよい。
遊技者管理サーバ600Aの側では、端末装置500からのアクセス(更新用アクセス)を検知する(ステップSC31)。そして、更新用アクセスが許可された場合などに、端末装置500から伝送される端末側履歴情報により、遊技者などを特定する(ステップSC32)。一例として、ステップSC32の処理では、端末側履歴情報に含まれるプロフィール情報などにより、遊技者を特定すればよい。また、端末側履歴情報に含まれる端末コードなどにより、端末装置500を特定してもよい。さらに、端末側履歴情報に基づいて、遊技履歴を更新するための設定が行われる(ステップSC33)。一例として、ステップSC33の処理では、ステップSC32の処理により特定した遊技者などに対応付けてデータベース601に記録されている遊技履歴の情報を、端末側履歴情報で示される遊技履歴に応じて更新する。
ステップSC33の処理により遊技履歴が更新されたときには、更新後の遊技履歴に対応して、パスワードの更新が行われればよい。こうして更新されたパスワードなどの遊技履歴入力用情報は、遊技者識別情報と対応付けて、遊技者管理サーバ600Aのデータベース601に記録されればよい。その後、遊技者管理サーバ600Aから端末装置500に対して、更新完了時における所定情報が送信される(ステップSC34)。このとき送信される情報には、端末装置500において更新完了を示すメッセージを報知させるための制御情報や、更新されたパスワードなどの遊技履歴入力用情報などが含まれていればよい。
端末装置500の側では、遊技者管理サーバ600Aから更新完了時における所定情報を取得する。このときには、端末装置500において更新完了時の情報報知を行う(ステップSC25)。また、遊技者管理サーバ600Aから伝送された遊技履歴入力用情報を各種メモリ501に記録して保存してもよい。
図16は、端末装置500における特別演出を制御するために実行される処理(特別演出制御処理)の一例を示すフローチャートである。図16に示す処理は、遊技機1、端末装置500、サーバ600のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図16に示す処理では、まず、遊技機1において始動入賞が発生することなどにより(ステップSD11)、図柄表示装置11による図柄の可変表示を実行するための始動条件が成立する。この処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUが図6に示すステップS11の処理にて始動入賞が発生したと判定する場合に対応している。
ステップSD11の処理では、入賞時スーパーリーチ判定が行われてもよい。この判定処理は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUが図6に示すステップS12の処理で抽出した可変表示結果決定用の乱数値や変動パターン決定用の乱数値に基づいて、変動パターンがスーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う特定の変動パターンに決定されると判定する処理である。こうして、遊技機1における始動入賞の発生に基づいて、変動パターンがスーパーリーチを伴う特定の変動パターンに決定される旨の判定がなされたときには、スーパーリーチを伴う可変表示の保留を報知することなどにより、特別演出が実行されることを、遊技者が認識可能に予め報知すればよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図8に示すステップS52の処理を実行したときに、入賞時判定結果指定コマンドにより特定の変動パターンに決定されることが指定された場合、画像表示装置41に設けられた始動入賞記憶表示エリアでは、通常の保留表示とは異なる表示態様で保留表示の更新が行われる。
ステップSD11における始動入賞の発生に基づいて、図柄表示装置11による図柄の可変表示が開始される(ステップSD12)。これに対応して、画像表示装置41の表示領域にて飾り図柄の可変表示を開始することといった、演出装置を用いた各種の演出動作も開始される。この処理は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図8に示すステップS211やステップS212の処理を実行することに対応している。ここで、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMの所定領域に遊技機側履歴情報(パスワードなどの遊技履歴入力用情報)が記録されている場合には、ステップS211の処理により演出制御パターンを決定するときに、遊技機側履歴情報に示される遊技履歴や、遊技機側履歴情報が記録されてからの遊技機1における遊技履歴に応じて、図10(B)に示すように、異なる演出制御パターンが使用パターンに選択される。こうして選択された演出制御パターンを用いて図8に示すステップS222の演出動作制御が行われることにより、遊技機1では、遊技履歴に応じて演出態様(演出内容)が異なる演出動作(履歴反映演出動作)が実行される。また、遊技機側履歴情報が記録されていない場合には、ステップS211の処理により演出制御パターンを決定するときに、図10(A)に示すように、遊技機側履歴情報が記録されている場合とは異なる演出制御パターンが使用パターンに選択される。こうして選択された演出制御パターンを用いて図8に示すステップS222の演出動作制御が行われるときには、遊技履歴にかかわらず、変動パターンや可変表示結果に応じた演出動作(遊技演出動作)が実行される。
なお、パスワードなどの遊技履歴入力用情報が所定演出における動作内容(演出内容)の選択設定を特定可能に示すものである場合には、ステップS211の処理により演出制御パターンを決定するときに、パスワードに対応する動作内容(演出内容)の選択設定に応じて、異なる演出制御パターンが使用パターンに選択される。こうして選択された演出制御パターンを用いて図8に示すステップS222の演出動作制御が行われることにより、遊技機1において、選択設定に応じて演出態様(演出内容)が異なる演出動作が実行される。また、パスワードが記録されていない場合には、例えば図10(A)に示すように、パスワードが記録されている場合とは異なる演出制御パターンが使用パターンに選択される。これにより、動作内容(演出内容)の選択設定にかかわらず、変動パターンや可変表示結果に応じた演出動作を実行することができる。
ステップSD12の処理に続いて、特別演出の実行を開始するタイミングになると、演出制御パターンにおける設定などに基づいて、演出開始情報の出力が行われる(ステップSD13)。演出開始情報の出力は、例えば演出制御パターン(図柄変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データに基づいて、画像表示装置41の表示領域における所定画素を用いて可視画像または不可視画像を表示することや、音声制御データに基づいてスピーカ42から可聴信号または不可聴信号を出力させること、演出用発光部材43に含まれるフラッシュランプやLEDをランプ制御データに基づく所定パターンで点灯(点滅)させること、演出用可動部材44に含まれる所定の演出用模型を演出用可動部材制御データに基づく所定パターンで動作させることのうち、一部または全部により行うようにしてもよい。あるいは、遊技機1が外部装置との間で無線または有線によりデータ通信などを実行する機能を備えている場合には、無線または有線により端末装置500との通信を行うことで、演出開始情報の出力を行うようにしてもよい。
図16に示す処理において、端末装置500では、遊技機1から出力された演出開始情報を取得する(ステップSD21)。そして、画像提供サーバ600Bとなるサーバ600にアクセスし、端末側演出用の通信要求を行う(ステップSD22)。また、ステップSD21の処理により取得した演出開始情報に対応した遊技制御情報を特定する(ステップSD23)。その後、画像提供サーバ600Bに対して遊技制御情報が送信される(ステップSD24)。
遊技制御情報は、履歴反映演出動作や遊技演出動作の残り実行時間となる演出実行時間、図柄表示装置11による図柄(特別図柄)の可変表示結果、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)のうち、少なくともいずれかを含んでいればよい。遊技制御情報は、演出開始情報に含まれて遊技機1から端末装置500へと伝送されてもよいし、端末装置500がステップSD21の処理により演出開始情報を取得するときに、その取得処理とは別個に、遊技制御情報を取得するための処理を実行してもよい。
一例として、端末装置500のカメラ511により履歴反映演出動作や遊技演出動作の演出態様を撮影し、生成された撮影画像データの解析結果に基づいて、遊技制御情報を取得すればよい。ここで、履歴反映演出動作や遊技演出動作は、例えば図9(A)に示すように構成された演出制御パターンを用いて、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなどにより演出動作の切換制御が行われる。そのため、履歴反映演出動作や遊技演出動作は、その演出動作が開始されてからの経過時間に応じて、演出態様(演出内容)が変化する。したがって、履歴反映演出動作や遊技演出動作の撮影画像データを解析し、その解析結果に応じた現在の演出態様(演出内容)から、各演出動作の残り実行時間となる演出実行時間を特定することができる。
また、図10(A)及び(B)に示すように、演出制御パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに応じて、異なるパターンが使用パターンに決定される。そのため、履歴反映演出動作や遊技演出動作は、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに応じて、異なる演出態様(演出内容)となる。したがって、履歴反映演出動作や遊技演出動作の撮影画像データを解析し、その解析結果に応じた演出態様(演出内容)から、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかを特定することができる。なお、可変表示結果に応じた演出態様(演出内容)の相違は、遊技者の視覚や聴覚などによっては認識が困難な程度のものであればよい。すなわち、遊技者は、履歴反映演出動作や遊技演出動作の最終段階に至るまでは、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかを認識することが不可能または困難になっている。
さらに、図10(A)及び(B)に示すように、演出制御パターンは、リーチ演出がスーパーリーチA〜スーパーリーチDのいずれであるかに応じて、異なるパターンが使用パターンに決定される。そのため、履歴反映演出動作や遊技演出動作は、リーチ演出がスーパーリーチA〜スーパーリーチDのいずれであるかに応じて、異なる演出態様(演出内容)となる。そして、図6に示すステップS111により変動パターンが決定されるときには、可変表示結果が「ハズレ」または「大当り」のいずれに決定されたかに応じて異なる割合で、各変動パターンが決定される。これにより、リーチ演出としてスーパーリーチA〜スーパーリーチDのいずれが出現するかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を異ならせることができる。したがって、履歴反映演出動作や遊技演出動作の撮影画像データを解析し、その解析結果に応じた演出態様(演出内容)から、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を特定することができる。
なお、履歴反映演出動作は、遊技機1における遊技履歴に応じて、異なる演出態様(演出内容)となる。したがって、履歴反映演出動作の演出態様を撮影対象として撮影を行ったときに生成された撮影画像データの解析を行うことにより、遊技機1における遊技履歴を特定することができる。また、履歴反映演出動作や遊技演出動作は、遊技者による動作内容(演出内容)の選択設定に応じて、異なる演出態様(演出内容)となるようにしてもよい。この場合、履歴反映演出動作や遊技演出動作の演出態様を撮影対象として撮影を行ったときに生成された撮影画像データの解析を行うことにより、遊技機1における動作内容(演出内容)の選択設定を特定することができる。
画像提供サーバ600Bとなるサーバ600の側では、例えば中央処理回路602がアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、端末装置500からのアクセス(画像提供用アクセス)を検知する(ステップSD31)。このときには、遊技者などの特定が行われる(ステップSD32)。一例として、端末側演出用の通信要求には、端末装置500の端末コードや、遊技者のプロフィール情報などが含まれており、このプロフィール情報などにより、遊技者を特定すればよい。また、画像提供サーバ600Bは、遊技者管理サーバ600Aと連携した認証処理を実行し、通信要求が発信された端末装置500を所持して操作する遊技者が、既に登録済みであるか否かを判定してもよい。
ステップSD32の処理に続いて、端末装置500から伝送される遊技制御情報を取得する(ステップSD33)。そして、取得した遊技制御情報などに基づいて、端末装置500への提供画像を選択する(ステップSD34)。ステップSD34にて選択された提供画像は、端末装置500へと送信される(ステップSD35)。
図17(A)は、遊技制御情報に基づいて提供画像を選択するために、画像提供サーバ600Bのデータベース601などに予め記憶される提供画像選択テーブルの構成例を示している。図17(A)に示す提供画像選択テーブルの構成例では、遊技制御状態、選択動作設定、遊技履歴に応じて、異なる提供画像コードが設定されている。選択動作設定や遊技履歴を示す情報は、遊技者の認証時などに遊技者管理サーバ600Aから取得してもよいし、遊技制御情報に含まれて端末装置500から伝送されてもよい。画像提供サーバ600Bの中央処理回路602は、遊技制御情報などに基づいて提供画像選択テーブルを参照することにより、提供画像コードを特定する。そして、特定した提供画像コードと合致する画像コードが付与された画像データを、データベース601から読み出して、端末装置500へと送信すればよい。データベース601に記録される画像データには、例えば図17(B)に示すように、演出表示内容に対応した画像コードが予め付与されていればよい。これにより、遊技制御情報、選択動作設定、遊技履歴に応じて異なる提供画像が選択され、端末装置500に提供することができる。
なお、画像提供サーバ600Bから端末装置500に対して提供される画像データは、特別演出として仮想画像(例えばCG画像)の表示演出を実行するためのものであってもよいし、カメラ511により撮影された画像(実写画像)などとは別個に予め用意された実写画像の表示演出を実行するためのものであってもよい。また、画像提供サーバ600Bから端末装置500に対して提供される画像データは、静止画像を表示するためのものであってもよいし、動画像を表示するためのものであってもよい。端末装置500では、カメラ511により撮影された実写画像としての撮影画像と、撮影画像とは異なる仮想画像とを合成して、例えば拡張現実感(AR:Augmented Reality)や拡張仮想感(AV:Augmented Virtuality)といった複合現実感(MR:Mixed Reality)を与える特別演出を実行することができるようにしてもよい。あるいは、カメラ511による撮影を行うことなく、画像提供サーバ600Bからの提供画像を用いた特別演出が実行されてもよい。また、カメラ511による撮影画像データに基づいて選択される仮想画像または実写画像が、画像提供サーバ600Bから提供される画像データに対応する仮想画像または実写画像と合成されてもよい。これにより、例えば仮想現実感(VR:Virtual Reality)を与える特別演出を実行することができる。
画像提供サーバ600Bが遊技者管理サーバ600Aから選択動作設定や遊技履歴を示す情報を取得するようにした場合には、たとえ遊技機1に動作内容(演出内容)の選択設定や遊技履歴を特定可能な履歴関連情報が入力されておらず、選択動作設定や遊技履歴によらない遊技演出動作が実行される場合でも、画像提供サーバ600Bの側において選択動作設定や遊技履歴に応じて異なる提供画像を選択できる。こうして選択された提供画像を用いた遊技演出画像が端末装置500のディスプレイ512に表示されることで、遊技機1では選択動作設定や遊技履歴によらない遊技演出動作が実行される場合であっても、端末装置500では、選択動作設定や遊技履歴に応じて演出態様が異なる特別演出を実行することができる。
端末装置500において特別演出を実行するときには、常に画像提供サーバ600Bにアクセスして、特別演出における演出表示に用いる画像データが提供されるようにすればよい。この場合には、少なくとも遊技者の登録が完了していれば、特別演出の実行履歴を遊技履歴として、サーバ600の側で管理することができる。そして、遊技者が遊技機1や端末装置500を操作して履歴関連情報を入力するなどの煩雑な手続を履行することなく、画像提供サーバ600Bでは、特別演出の実行履歴に応じて異なる提供画像を選択し、端末装置500では、特別演出の実行履歴に応じて演出態様が異なる特別演出を実行することができる。
こうして、端末装置500の側では、画像提供サーバ600Bからの提供画像に対応した画像データを取得する。こうして取得した画像データに対応する演出画像をディスプレイ512に表示させることなどにより、端末側演出となる特別演出の実行が開始される(ステップSD25)。画像提供サーバ600Bから取得する画像データは、遊技制御情報に含まれる演出実行時間などに応じて、異なる画像データとなる。したがって、ディスプレイ512に表示される演出画像は、遊技機1での演出内容(演出態様)などに応じて、異なるものとなる。
一例として、遊技制御情報に含まれる可変表示結果などに応じて、図18に示すような選択割合で、複数種類の端末側演出表示のいずれかを行うための提供画像が選択されればよい。図18に示す選択割合の設定例では、スーパーリーチA〜スーパーリーチDのリーチ演出ごとに、端末側演出表示の選択割合を、可変表示結果に応じて異ならせている。また、図18に示す設定例では、スーパーリーチAのリーチ演出における大当り信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)は10%であり、スーパーリーチBのリーチ演出における大当り信頼度は20%であり、スーパーリーチCのリーチ演出における大当り信頼度は50%であり、スーパーリーチDのリーチ演出における大当り信頼度は75%である。
そして、可変表示結果に応じた各々の端末側演出表示の選択割合からすると、「バトル敗北」の端末側演出表示が実行されるときには、スーパーリーチのリーチ演出における大当り信頼度よりも低い大当り信頼度が示唆される。その一方で、「バトル単純勝利」の端末側演出表示が実行されるときや、「バトル復活勝利」の端末側演出表示が実行されるときには、スーパーリーチのリーチ演出における大当り信頼度よりも高い大当り信頼度を示唆することができる。このように、複数種類の端末側演出表示は、遊技機1にて実行されるリーチ演出などの遊技演出動作で示唆される大当り信頼度と比較して、高い可能性を示唆する遊技演出画像が表示される端末側演出表示を含んでいればよい。
また、図18に示す設定例において、スーパーリーチBまたはスーパーリーチDのリーチ演出が実行される場合に、「バトル復活勝利」の端末側演出表示は、可変表示結果が「大当り」のときに選択可能となる一方で、可変表示結果が「ハズレ」のときには選択されないように、選択割合が設定されている。したがって、遊技機1にてスーパーリーチBまたはスーパーリーチDのリーチ演出が実行されるとともに、端末装置500にて「バトル復活勝利」の端末側演出表示が実行されるときには、可変表示結果が「大当り」となることが、その可変表示結果を導出表示するより前に確定的に報知することができる。このように、遊技機1における所定演出(例えばリーチ演出)の演出態様と、端末装置500における端末側演出の演出態様との組合せに基づいて、可変表示結果が「大当り」となるか否かなどの遊技結果(所定の遊技価値が付与可能となるか否か)を、確定的に報知することができるようにしてもよい。さらに、遊技機1における所定演出の演出態様にかかわらず、端末装置500における端末側演出の演出態様のみに基づいて、可変表示結果が「大当り」となるか否かなどの遊技結果を、確定的に報知するようにしてもよい。その他にも、例えば可変表示結果が「ハズレ」のときに選択可能となる一方で、可変表示結果が「大当り」のときには選択されることがない端末側演出表示の演出態様を設け、遊技機1における所定演出の演出態様との組合せにより、あるいは端末側演出表示の演出態様のみに基づいて、可変表示結果が「ハズレ」になるなどの所定の遊技結果を、確定的に報知するようにしてもよい。
なお、遊技結果を確定的に報知するものに限定されず、端末装置500において実行される特別演出となる端末側演出表示の演出態様は、遊技機1において実行される所定演出の演出態様と比較して、遊技者が遊技結果をより正確に予測することができる演出態様としてもよい。図18に示す設定例においては、スーパーリーチAまたはスーパーリーチCのリーチ演出が実行される場合に、「バトル復活勝利」の端末側演出表示は、可変表示結果が「ハズレ」となるときと比較して、可変表示結果が「大当り」となるときに大幅に高い割合で選択されるように、選択割合が設定されている。したがって、遊技機1にてスーパーリーチAまたはスーパーリーチCのリーチ演出が実行されるとともに、端末装置500にて「バトル復活勝利」の端末側演出表示が実行されるときには、可変表示結果が「大当り」となる可能性が大幅に高められていることを報知することができる。このように、遊技機1における所定演出の演出態様により示唆される遊技結果の可能性(例えば大当り信頼度)と比較して、端末装置500における端末側演出表示の演出態様により示唆される遊技結果の可能性は、所定の遊技結果により近くなるように、端末側演出表示の選択割合が設定されてもよい。その他にも、例えば可変表示結果が「大当り」となるときと比較して、可変表示結果が「ハズレ」となるときに大幅に高い割合で選択される端末側演出表示の演出態様を設けてもよい。
その後、遊技機1では、例えば図柄表示装置11において可変表示結果となる確定図柄が導出表示されることなどにより、遊技結果が導出される(ステップSD14)。このとき、端末装置500では、例えばディスプレイ512における演出画像の表示演出などにより、遊技結果が報知される(ステップSD26)。一例として、可変表示結果を含む遊技制御情報に基づき画像提供サーバ600Bから取得した画像データに対応する演出画像をディスプレイ512に表示させることにより、遊技機1における遊技結果に対応した表示演出を行って、遊技結果を報知すればよい。
次に、特別演出となる演出動作を実行するための具体的な制御動作の一例について説明する。この制御動作例では、パチンコ遊技機1Aにおいて、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチを伴う変動パターンによる可変表示が行われるときに、特別演出となる演出動作を開始するための所定条件が成立する。このときには、例えば図19に示すように、パチンコ遊技機1Aの付近に置かれた端末装置500の一例となる携帯電話機500Bにおいて、遊技演出画像の表示による特別演出の実行が開始され、遊技機1における遊技結果が報知される。なお、パチンコ遊技機1Aにより所定の演出動作(履歴反映演出動作や遊技演出動作)を実行するための前提として、遊技者がパチンコ遊技機1Aの演出用操作部材45を操作すること、あるいはパチンコ遊技機1Aと携帯電話機500Bとが無線または有線により通信を行うことにより、パチンコ遊技機1Aにおける遊技者の遊技履歴や、動作内容(演出内容)の選択設定を入力するための各種情報が伝送(送受信)されてもよい。
図20及び図21は、パチンコ遊技機1Aにおいてスーパーリーチのリーチ演出が実行されるときに、携帯電話機500Bのディスプレイ512に遊技演出画像を表示させることによる特別演出が実行される演出動作例を示している。この演出動作例では、図20(A)に示すように、パチンコ遊技機1Aの画像表示装置41における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示されているときに、可変表示の保留数が「2」となっている。そこで、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、例えば図20(B)に示すように飾り図柄の可変表示が開始される。その後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、例えば図20(C)に示すような組合せ(ハズレ組合せ)の飾り図柄が停止表示(導出表示)される。
パチンコ遊技機1Aでは、例えば図6のステップS11や図16のステップSD11にて始動入賞が発生したことに基づいて、可変表示ゲームの実行が保留される。このとき、例えば図6のステップS12にて入賞時スーパーリーチ判定がなされたことに対応して、図8に示すステップS52の処理により、例えば図20(C)に示すような、カメラに対応する演出画像H01が画像表示装置41の始動入賞記憶表示エリアに表示されてもよい。この演出画像H01は、通常の保留表示とは異なる表示態様で保留表示を行うものであり、特別演出が実行可能になることや、その特別演出を開始するための演出開始情報が出力されることを、遊技者が認識可能に予め報知する。
その後、可変表示の保留数が「2」であることから、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始される。これに対応して、例えば図20(D)に示すように飾り図柄の可変表示が開始される。そして、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、例えば図20(E)に示すようなハズレ組合せの飾り図柄が停止表示(導出表示)される。このときにも、始動入賞記憶表示エリアにはカメラに対応する演出画像H01が表示されていることから、遊技者は、特別演出が実行可能になることを容易に認識することができる。これにより、特別演出の実行が開始されるより前に、携帯電話機500Bのカメラ511による撮影といった、特別演出を実行可能にするための準備を行うことができる。
図20(E)に示すような飾り図柄の停止表示が行われたことに続いて、演出画像H01の保留表示に対応する可変表示が開始される。このときには、例えば図8のステップS211にて決定された演出制御パターンに応じて、ステップS222にて画像表示装置41の表示動作が制御されることなどにより、例えば図20(F)に示すような演出画像M01が表示される。こうした演出画像M01の表示により、特別演出が開始されることを、遊技者が認識可能に報知すればよい。こうした報知を行うことにより、遊技者が携帯電話機500Bのディスプレイ512において特別演出となる端末側演出表示の実行が開始されることを容易に認識することができ、特別演出に対する遊技者の注目を高めて遊技の興趣を向上させることができる。なお、特別演出が開始されることを報知するために、演出画像M01などの画像表示を画像表示装置41にて行うものに限定されず、例えばスピーカ42から所定の音声(効果音)を出力することや、演出用発光部材43に含まれる所定の報知ランプを点灯させること、演出用可動部材44に含まれる所定の報知用可動部材を動作させること、演出用操作部材45の一部または全部を振動や点灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせて、特別演出が開始されることを報知できればよい。すなわち、携帯電話機500Bなどの端末装置500においてディスプレイ512に遊技演出画像を表示させることによる特別演出の実行を開始させることに対応して、その特別演出が開始されることを予め報知するようにすればよい。このときには、例えばパチンコ遊技機1Aと携帯電話機500Bとが無線または有線による通信を行うことで、パチンコ遊技機1Aから出力された演出開始情報を、図16のステップSD21にて携帯電話機500Bが取得するようにすればよい。図20(F)に示すような演出画像M01が表示されているときには、例えば図20(G)に示すように、携帯電話機500Bのディスプレイ512では、遊技演出画像を表示することによる特別演出が未だ開始されていない。
特別演出の実行が開始されるときには、図16のステップSD23にて特定された遊技制御情報が、ステップSD24にて画像提供サーバ600Bとなるサーバ600へと送信される。画像提供サーバ600Bでは、ステップSD34にて提供画像が選択される。一例として、画像提供サーバ600Bの中央処理回路602は、図17(A)及び(B)さらには図18に示すような設定において、「バトル単純勝利」の端末側演出を行うための提供画像として、画像コードIM0112が付与された演出画像を選択したとする。
携帯電話機500Bでは、図16のステップSD35にて画像提供サーバ600Bから送信された提供画像を用いた遊技演出画像をディスプレイ512に表示させることにより、ステップSD25にて特別演出としての端末側演出を開始する。このときには、まず、例えば図21(A1)に示すように、自己のキャラクタCA1と敵方のキャラクタCBとが格闘(バトル)を行うような演出画像が表示される。このとき、パチンコ遊技機1Aの画像表示装置41では、例えば図21(A2)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部において、飾り図柄が高速変動していればよい。なお、携帯電話機500Bのディスプレイ512では、飾り図柄を示す演出画像が縮小表示されて、飾り図柄の可変表示が行われていることを遊技者が認識可能に報知してもよいし、飾り図柄を示す演出画像の表示は行われなくてもよい。
図21(A1)及び(A2)に示すような表示が行われた後、例えば図21(B2)に示すように飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となったことに対応して、例えば図21(B1)に示すような演出画像を、携帯電話機500Bのディスプレイ512に表示させる。この演出画像は、キャラクタCA1がキャラクタCBに勝利する様子を示している。こうした演出画像の表示などにより「バトル単純勝利」の端末側演出が実行されることで、遊技者は可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いと認識できる。
さらに、例えば図21(C2)に示すように予め定められた大当り組合せとなる飾り図柄が停止表示(導出表示)されて可変表示結果が「大当り」となることに対応して、例えば図21(C1)に示すようなキャラクタCA1による「やったね!」のメッセージを報知する演出画像が、遊技演出画像としてディスプレイ512に表示される。このときには、ディスプレイ512にも大当り組合せとなる飾り図柄が停止表示(導出表示)されてもよい。こうしたディスプレイ512における遊技演出画像の表示により、可変表示結果が「大当り」となる遊技結果が報知される。
遊技演出画像として表示される演出画像は、選択動作設定や遊技履歴といった、パチンコ遊技機1Aの遊技者ごとに異なる記録情報に応じて、異ならせることができる。一例として、図17(A)及び(B)に示す提供画像選択テーブルや画像データ(画像コード)の設定において、選択動作設定CH001である場合にはキャラクタCA1を示す演出画像を含む遊技演出画像が選択される一方で、選択動作設定CH0002である場合にはキャラクタCA1とは異なるキャラクタCA2を示す演出画像を含む遊技演出画像が選択され、携帯電話機500Bなどの端末装置500におけるディスプレイ512に表示される。このように、選択動作設定に応じて、遊技演出画像に含まれる演出画像により示されるキャラクタを異ならせることができる。
また、遊技履歴HI0001である場合には「通常表示」に対応する演出画像の表示が行われる一方で、遊技履歴HI0002である場合には「特典表示#1」に対応する演出画像の表示が行われ、遊技履歴に応じて演出画像の表示態様を異ならせる。演出画像の表示態様を異ならせるために、キャラクタCA1やキャラクタCA2とは異なるキャラクタを示す演出画像といった、選択動作設定に対応するキャラクタとは異なるキャラクタが出現するか否かを、遊技履歴に応じて異ならせるようにしてもよい。あるいは、選択動作設定に対応するキャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色、大きさ、動作速度、動作距離、動作方向、キャラクタが所持するアイテムの種類、キャラクタのセリフとして報知されるメッセージ、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の表示態様の組合せ)を、遊技履歴に応じて異ならせるようにしてもよい。
携帯電話機500Bなどの端末装置500は、画像提供サーバ600Bなどのサーバ600が図16のステップSD32にて特定した遊技者などに応じた画像データの提供を受け、その画像データに対応する演出画像が含まれる遊技演出画像をディスプレイ512に表示することで、特定された遊技者に応じて演出態様が異なる特別演出を実行することができる。
携帯電話機500Bなどの端末装置500では、例えば端末コードや遊技者のプロフィール情報などから、端末装置500を操作する遊技者を識別することができる。この場合、図12に示すステップSA21〜SA25の処理により、例えばパスワードといった、遊技者を識別可能にする情報を取得してもよい。あるいは、遊技者を識別するために、各種入出力インタフェース503に対する所定操作により遊技者の識別コードを入力させるようにしてもよい。こうした遊技者を識別可能にする情報に基づいて、選択動作設定や遊技履歴といった、遊技者ごとに異なる記録情報が特定され、その特定結果に応じて遊技演出画像として表示される演出画像を異ならせ、遊技演出画像の表示態様を異ならせることができる。すなわち、遊技者を識別可能にする情報に基づき、特別演出となる端末側演出において端末装置500のディスプレイ512に表示させる遊技演出画像を決定することができる。
なお、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1における演出開始情報の出力は、遊技機1と端末装置500とが無線または有線による通信を行うことにより端末装置500が取得するものに限定されず、遊技機1が備える演出装置を用いた演出動作によるものであってもよい。例えば、遊技者が携帯電話機500Bのカメラ511を用いて図20(F)に示す演出画像M01を撮影することで、図16のステップSD21にて演出開始情報が取得されるようにしてもよい。
また、遊技機1における画像表示装置41の表示動作により特別演出の開始を示す演出開始情報が出力され、その表示態様を携帯電話機500Bなどの端末装置500が備えるカメラ511の撮影対象として撮影を行うものに限定されず、遊技機1における任意の演出装置による演出動作が演出開始情報の出力となり、その演出態様をカメラ511の撮影対象としてもよい。一例として、演出用可動部材44の所定位置に所定模様を有するサインマーカが設けられ、この演出用可動部材44による演出動作をカメラ511で撮影することで、端末装置500が演出開始情報を取得するようにしてもよい。この場合、複数の演出用可動部材44に異なるサインマーカを描写しておき、演出動作に用いられる演出用可動部材44に付されたサインマーカに応じて、異なる演出開始情報の出力が行われるようにすればよい。あるいは、同一のサインマーカであっても、演出用可動部材の動作態様(例えば動作方向、動作速度、往復回数、振動の有無、回転方向、回転速度、回転量、発光の有無、発光色などの一部または全部)を異ならせることにより、異なる演出開始情報の出力が行われるようにしてもよい。
端末装置500のディスプレイ512にて表示される遊技演出画像は、カメラ511により撮影された画像(実写画像)とは別個の仮想画像や実写画像であってもよいし、カメラ511により撮影された画像と、画像提供サーバ600Bから取得した画像データに対応する仮想画像や実写画像とを合成した演出画像であってもよい。
遊技機1がスロットマシン1Bである場合にも、画像表示装置41の表示動作や、その他の演出装置による演出動作の演出態様を、カメラ511の撮影対象として、端末装置500が演出開始情報を取得するようにしてもよい。
端末装置500が遊技者管理サーバ600Aや画像提供サーバ600Bといったサーバ600とのデータ通信などを行って、遊技履歴の管理や演出画像の提供を受けるものに限定されず、端末装置500において遊技履歴の管理や遊技演出画像の保存などが行われてもよい。一例として、端末装置500ごとに、それを所持して操作する遊技者の遊技履歴を各種メモリ501に記録することで、遊技履歴を管理できるようにしてもよい。また、各種メモリ501に提供画像と同様の演出画像を記録しておき、演出開始情報に対応した遊技演出画像を、ディスプレイ512に表示してもよい。各種メモリ501に記録される演出画像を更新するために、画像提供サーバ600Bにアクセスして、各種画像の提供を受けるようにしてもよい。また、端末装置500は、汎用のパーソナルコンピュータとの間で無線あるいは有線によりデータ通信などを行って、各種メモリ501に記録されて遊技演出画像の表示に使用可能な演出画像(画像データ)を取得してもよい。選択動作設定(動作内容の選択設定)についても、遊技履歴と同様の管理が可能である。
以上説明したように、上記実施の形態における遊技用システム100では、例えば図16に示すステップSD13の処理などにて、遊技機1から演出開始情報が出力され、ステップSD21の処理などにて、端末装置500が演出開始情報を取得する。ステップSD25の処理では、演出開始情報に応じてサーバ600から提供された画像データを取得し、その画像データに対応する遊技演出画像を、端末装置500のディスプレイ512に表示させる。その後、ステップSD26の処理では、遊技機1における遊技結果が、端末装置500において報知される。こうして、端末装置500のディスプレイ512では、遊技機1から出力された演出開始情報に応じて異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を表示して、遊技機1における遊技結果が報知される。これにより、様々な演出画像が含まれる遊技演出画像を用いた表示演出が遊技機1とは別個の端末装置500において可能となり、また、端末装置500における表示演出から遊技機1での遊技結果を遊技者が確実に認識することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技演出画像の表示に用いられる画像データは、端末装置500と電気通信ネットワーク550を介して接続された画像提供サーバ600Bなどのサーバ600から取得する。これにより、様々な演出画像が含まれる遊技演出画像による表示演出が可能となり、演出内容を多様化して遊技の興趣を向上させることができる。また、画像提供サーバ600Bなどのサーバ600から画像データを随時取得して遊技演出画像を表示すればよい。したがって、遊技機1における演出動作を変更しなくても、サーバ600から提供する画像データを変更することで、端末装置500による表示演出を変化させることができ、演出内容を容易に多様化することができる。また、遊技機1の入替えを行うことなく、端末装置500による新たな表示演出を追加することができ、演出内容を容易に多様化して、遊技の興趣を向上させることができる。
端末装置500は、図16に示すステップSD13の処理により遊技機1から出力される演出開始情報を、ステップSD21の処理により取得する。そして、取得した演出開始情報に基づいてステップSD23の処理を実行することにより、演出実行時間や可変表示結果や大当り信頼度のうち、少なくともいずれかを含む遊技制御情報を取得する。あるいは、演出開始情報の取得処理とは別個に遊技制御情報を取得するための処理を実行してもよい。こうして取得した遊技制御情報をステップSD24の処理にて画像提供サーバ600Bなどのサーバ600へと送信して、提供画像となる演出画像が決定される。これにより、演出動作時間や大当り信頼度などに応じて、ディスプレイ512に表示される遊技演出画像を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図18に示すような選択割合の設定例では、各リーチ演出における大当り信頼度と比較して、「バトル単純勝利」の端末側演出が実行されるときや、「バトル復活勝利」の端末側演出が実行されるときに、高い大当り信頼度が示唆される。これにより、端末装置500のディスプレイ512における表示演出に対する遊技者の注目度を高め、また、遊技者がディスプレイ512に遊技演出画像を表示させるための操作を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
図6に示すステップS12の処理により入賞時スーパーリーチ判定がなされたときには、図8に示すステップS52の処理により、例えば図20(C)に示す演出画像H01のような、通常の保留表示とは異なる表示態様の保留表示が行われて、特別演出が実行可能になることを、遊技者が認識可能に予め報知する。これにより、遊技者が端末装置500を事前に用意して、遊技演出画像の表示により遊技結果を確実に報知させ、遊技の興趣を向上させることができる。
端末装置500では、図12に示すステップSA21〜SA25の処理などにより、例えばパスワードといった、遊技者を識別可能な遊技者識別情報を取得する。この遊技者識別情報に基づいて、例えば選択動作設定や遊技履歴といった、遊技者ごとに異なる記録情報が特定され、その特定結果に応じて異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を、ディスプレイ512に表示する。こうして、遊技者に応じて異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を表示することで、様々な演出画像を用いた表示演出が遊技機1とは別個の端末装置500において可能となり、演出内容を多様化して遊技の興趣を向上させることができる。
なお、遊技機1では遊技履歴にかかわらず変動パターンや可変表示結果に応じた演出制御パターンに基づく演出動作が実行される一方で、端末装置500では、遊技者を識別可能な遊技者識別情報を取得し、その遊技者識別情報に基づいて決定された演出画像を含む遊技演出画像が、ディスプレイ512に表示されるようにしてもよい。このようにしても、遊技者に応じて異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を表示することで、様々な演出画像を用いた表示演出が可能となる。
遊技機1における遊技履歴を特定可能な情報は、例えば図13に示すように、遊技者管理サーバ600Aのデータベース601にて遊技者ごとに記録されて管理される。そして、例えば図17(A)に示すような提供画像選択テーブルを参照して提供画像を選択することなどにより、遊技履歴に応じて異なる提供画像が選択される。このように、端末装置500のディスプレイ512では、遊技者管理サーバ600Aのデータベース601などにより管理される遊技履歴の情報に応じて、異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を表示する。これにより、遊技履歴に応じて様々な演出画像を用いた表示演出が遊技機1とは別個の端末装置500において可能となり、また、端末装置500における表示演出から遊技機1での遊技結果を遊技者が確実に認識することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技履歴を特定可能な情報は、例えば遊技機側履歴情報となるパスワードとして、図11に示すステップS308や図14に示すステップSB12の処理により遊技機1に入力される。こうして、遊技機1では、遊技履歴に応じて異なる演出制御パターンを選択するなどして、遊技履歴に応じて異なる演出開始情報が出力される。そして、端末装置500が取得した演出開始情報などから遊技制御情報を特定することなどにより、遊技履歴に応じて異なる演出画像が含まれる遊技演出画像をディスプレイ512に表示する特別演出(端末側演出)が実行される。したがって、端末装置500のディスプレイ512では、遊技機1に入力された遊技履歴に基づく演出開始情報に応じて、異なる演出画像が含まれる遊技演出画像を表示する。これにより、遊技履歴に応じて様々な演出画像を用いた表示演出が遊技機1とは別個の端末装置500において可能となり、また、端末装置500における表示演出から遊技機1での遊技結果を遊技者が確実に認識することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技用システム100は、端末装置500が備える様々な機能や、これに対応してサーバ600に備えられた様々な機能により、上記実施の形態とは異なる利用を可能にしてもよい。図22は、端末装置500やサーバ600が備える各種機能や、それらの機能に応じた様々な利用例を示している。
図22に示すように、端末装置500が備える端末側機能としては、現在位置特定機能、現在日時特定機能、方位特定機能、パネル接触位置特定機能、導入済みアプリ特定機能、音声認識機能、音声再生機能のうち、一部または全部が含まれていればよい。
例えば、端末装置500の現在位置を特定する現在位置特定機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、位置対応画像配信機能を含ませる。位置対応画像配信機能は、端末装置500により特定された現在位置と予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、例えば地域限定画像(現在位置が含まれる地域に限定して配信される画像)の提供や、遊技場限定画像(現在位置にある遊技場に限定して配信される画像)の提供、周辺店舗宣伝画像(現在位置の周辺にある遊技場などを宣伝するための画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
また、端末装置500が現在日時を特定する現在日時特定機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、日時対応画像配信機能を含ませる。日時対応画像配信機能は、端末装置500により特定された現在日時と予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、例えば季節限定画像(現在日時に対応する季節に限定して配信される画像)の提供や、イベント時限定画像(現在日時にて開催されているイベントに限定して配信される画像)の提供、営業時間帯対応画像(現在日時が属する営業時間帯に対応して配信される画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
端末装置500が筐体の向きや方角を特定する方位特定機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、方位対応画像配信機能を含ませる。方位対応画像配信機能は、端末装置500により特定された筐体の向きや方角と予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、例えば方角占い画像(方角に応じた運勢を示す画像)の提供や、端末向き対応画像(端末装置500における筐体の向きに対応して配信される画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
例えば端末装置500のディスプレイ512などがタッチパネルとして構成され、遊技者の指などが接触した位置を特定するパネル接触位置特定機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、接触位置対応画像配信機能を含ませる。接触位置対応画像配信機能は、端末装置500により特定されたタッチパネルの接触位置と予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、例えば接触選択用画像(ディスプレイ512に表示された複数の画像のうち、タッチパネルの接触位置に対応して配信される画像)の提供や、接触態様対応画像(タッチパネルに接触する行為態様に対応して配信される画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
端末装置500が導入済みのアプリケーションプログラムを特定する導入済みアプリ特定機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、アプリ対応画像配信機能を含ませる。アプリ対応画像配信機能は、端末装置500に導入済みのアプリケーションプログラムと予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、限定アプリ専用画像(特定のアプリケーションプログラムで専用の処理が施される画像)の提供や、アプリ利用者特典画像(特定のアプリケーションプログラムを導入している利用者に特典として配信される画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
端末装置500が音声認識機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、音声対応画像配信機能を含ませる。音声対応画像配信機能は、端末装置500による音声認識の結果と予め対応付けられた所定画像を配信することができればよい。これにより、会話型メッセージ画像(端末装置500を操作する遊技者の発声に応答するメッセージを示す画像)の提供や、効果音対応画像(端末装置500が備えるマイクに入力された効果音に対応して配信される画像)の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
端末装置500が音声再生機能を備える場合には、サーバ600が備えるサーバ側機能として、音声データ配信機能を含ませる。これにより、端末装置500のディスプレイ512における遊技演出画像の表示に伴う演出用音声の提供や、遊技演出画像の表示にかかわらず着信音などとなる汎用音声の提供のうち、少なくともいずれかを行うようにしてもよい。
こうした各種機能による様々なコンテンツの提供は、例えば遊技機1からの演出開始情報の出力に基づく端末装置500における遊技演出画像の表示と連動して実行可能にするなど、遊技用システム100において様々な条件と組み合わせて行われるようにしてもよい。
遊技演出画像に含まれる演出画像を決定するために参照される遊技履歴は、遊技機1における遊技の履歴だけでなく、例えば端末装置500に導入されたアプリケーションプログラムの実行による所定遊技の履歴を含んでいてもよい。こうして、遊技機1における遊技の履歴と端末装置500における遊技の履歴とに連動して、遊技演出画像に含まれる演出画像を変化させることができ、様々な演出画像を用いた表示演出が遊技機1とは別個の端末装置500において可能となり、演出内容を多様化して遊技の興趣を向上させることができる。
遊技用システム100が備える遊技機1や端末装置500、サーバ600などの各構成は、上記実施の形態で示したすべての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
その他にも、遊技機1や端末装置500、サーバ600などの装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、遊技演出画像を表示することによる特別演出を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
本発明を実現するためのコンピュータプログラム及びデータは、遊技用システム100の各構成に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態としてもよいし、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態としてもよい。さらに、本発明を実現するためのコンピュータプログラム及びデータは、所定の通信処理機能により、通信回線等を介して接続された電気通信ネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態としてもよい。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたコンピュータプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等と電気通信ネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。