JP5697500B2 - 真空蒸着装置及び薄膜の形成方法 - Google Patents
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Description
真空蒸着装置100は、薄膜材料の蒸気を生成する蒸発源133h、133dと、成膜対象物151が配置される真空槽111と、真空槽111内を真空排気する真空排気装置112とを有している。
蒸発源133h、133dは真空槽111内に配置されている。蒸発源133h、133dの上方には膜厚センサ118h、118dが配置されている。
加えて、坩堝161h、161dの容積が大きいため、薄膜材料が少ない場合には、蒸気の生成速度の調整が難しく、成膜が難しかった。
特許文献1で開示された方法によると、成膜対象物に均一な厚みの薄膜を形成することができるが、従来の真空蒸着装置100における膜厚の均一性以外の課題を解決することはできなかった。
さらに、坩堝の容積が大きく、特にホストとドーパントの薄膜材料の共蒸着を行う場合には走査スパンが長いので、移動装置に高いコストがかかっていた。
本発明は真空蒸着装置であって、一の前記放出装置には、前記蒸発源が複数個接続された真空蒸着装置である。
本発明は真空蒸着装置であって、前記真空槽の内部には、前記放出装置が複数個配置され、各前記放出装置には、前記真空槽の外部に配置された異なる前記蒸発源から前記蒸気が供給され、前記移動装置は、複数の前記放出装置を一緒に移動させるように構成された真空蒸着装置である。
本発明は真空蒸着装置であって、前記真空槽の内部には、前記放出装置が二個配置され、前記移動装置は、二個の前記放出装置を別々に移動させるように構成された真空蒸着装置である。
本発明は、真空槽の外部に配置され、薄膜材料が配置された蒸発源で前記薄膜材料の蒸気を生成し、前記蒸気を前記真空槽の内部に配置された放出装置に供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記真空槽の内部に配置された成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、前記蒸発源を前記真空槽の外部に位置させ、前記放出装置を前記真空槽の内部に位置させた状態で、前記蒸発源と、前記蒸発源から前記蒸気が供給される前記放出装置とを一緒に移動させながら、前記成膜対象物の表面に前記薄膜を形成する薄膜の形成方法である。
本発明は薄膜の形成方法であって、前記蒸発源が複数個接続された前記放出装置を用いて、一の前記蒸発源から前記放出装置に薄膜材料の蒸気を供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記放出装置を複数個の前記蒸発源と一緒に移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に一の薄膜を形成した後、前記一の蒸発源から前記放出装置への前記蒸気の供給を停止し、別の前記蒸発源から前記放出装置に薄膜材料の蒸気を供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記放出装置を複数個の前記蒸発源と一緒に移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に別の薄膜を形成する薄膜の形成方法である。
本発明は薄膜の形成方法であって、前記放出装置を複数個用いて、複数の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気をそれぞれ放出させ、複数の前記放出装置を一緒に移動させながら、複数の前記放出装置から放出された前記蒸気を前記成膜対象物に一緒に到達させ、前記成膜対象物の表面に薄膜を形成する薄膜の形成方法である。
本発明は薄膜の形成方法であって、前記放出装置を二個用いて、一の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記一の放出装置を移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に一の薄膜を形成した後、前記一の放出装置からの前記蒸気の放出を停止し、別の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記別の放出装置を移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に別の薄膜を形成する薄膜の形成方法である。
本発明の第一例の真空蒸着装置の構造を説明する。
図1は第一例の真空蒸着装置10aの平面図、図2は同内部側面図である。
放出装置21は筒状の筐体であり、ここでは長手方向を水平面と平行に向けられた状態で真空槽11内に配置され、放出装置21の上方を向いた面には複数の放出孔22が設けられている。各放出孔22は、放出装置21の長手方向に沿って一列に並んで配置されている。
本実施例では、水平面に平行で、放出装置21の長手方向に対して垂直な一の方向を移動方向と呼ぶ。符号5は移動方向を示している。
放出装置21内に供給された蒸気は放出孔22から真空槽11内に放出される。
本実施例では移動装置15はモーターであり、蒸発源31〜36に接続され、動力を蒸発源31〜36に伝達して、蒸発源31〜36を第一、第二の配管251、252と放出装置21と一緒に、移動方向5に沿って同一方向に同一速度で移動させるように構成されている。
本実施例では第一、第二の配管251、252の上方を向いた部分には第一、第二の測定用ノズル271、272が設けられ、第一、第二の配管251、252内を移動する蒸気の一部は第一、第二の測定用ノズル271、272から放出されるようになっている。
図10は第一の膜厚センサ181の拡大側面図である。
筐体19bは、中心軸線を水平面と平行に向けられた状態で、防着板17の開口の真上に配置され、各水晶振動子19aは、筐体19bの外周側面にそれぞれ固定されている。回転装置19cはモーターであり、筐体19bに接続され、動力を筐体19bに伝達して、筐体19bをその中心軸線を中心として回転できるように構成されている。回転装置19cにより筐体19bを中心軸線を中心に回転させると、各水晶振動子19aは防着板17の開口から一つずつ露出するようになっている。
本発明の第一例の真空蒸着装置10aを用いた有機EL素子製造装置の構造を説明する。
図3は有機EL素子製造装置60の内部構成図を示している。
有機EL素子製造装置60は、上述の第一例の真空蒸着装置10aと、搬送室66と、搬入出室61と、基板前処理室62と、電極成膜室63と、封止室64と、マスク室65とを有している。
搬入出室61と、基板前処理室62と、電極成膜室63と、封止室64と、マスク室65とは、搬送室66にはそれぞれ不図示の真空排気装置が接続され、各室61〜66内を真空排気できるように構成されている。
上述の有機EL素子製造装置60を用いた有機EL素子の製造方法を説明する。
各室61〜66内と第一例の真空蒸着装置10aの真空槽11内をそれぞれ真空排気する。以後真空排気を継続して各室61〜66内と真空槽11内の真空雰囲気を維持する。
搬入出室61内の真空雰囲気を維持しながら、搬入出室61内に成膜対象物51を搬入する。本実施例では成膜対象物51には表面にあらかじめ陽極電極が形成された基板を用いる。
搬送装置68により、成膜対象物51を、搬入出室61内から基板前処理室62内に移動させる。
基板前処理室62は、内部に酸素などのプラズマを生成できるように構成されている。
基板前処理室62内にプラズマを生成し、成膜対象物51の表面にラジカルを接触させて、成膜対象物51の陽極電極の表面に付着していたゴミ等を除去する。
次いで、搬送装置68により、成膜対象物51を、基板前処理室62内から第一例の真空蒸着装置10aの真空槽11内に移動させる。
すなわち、ホストの薄膜材料は第一の配管251に接続された蒸発源に配置し、ドーパントの薄膜材料は第二の配管252に接続された蒸発源に配置しておく。
各バルブ41、42、43h、43d、44h、44d、45h、45d、46(以下では41〜46と略す)を閉状態にしておく。
移動装置15により、放出装置21と蒸発源31〜36を一緒に、移動方向5に沿って同一方向に同一速度で移動させて、放出装置21を成膜対象物51の移動方向5の始点側の端部よりも移動方向5の始点側に移動させ、静止させる。このとき、第一、第二の測定用ノズル271、272は第一、第二の膜厚センサ181、182の水晶振動子とそれぞれ対面する。
ホール注入層を形成した後、符号41のバルブを閉状態にして、放出装置21への蒸気の供給を停止する。
第一の膜厚センサ181の筐体を回転させて、別の水晶振動子を防着板17の開口から露出させる。このようにして、第一の膜厚センサ181に異なる種類の薄膜材料の蒸気が入射しても付着膜の膜厚を正確に測定できる。
ホール輸送層を形成した後、符号42のバルブを閉状態にして、放出装置21への蒸気の供給を停止する。
図3を参照し、マスク室65内には、複数枚のマスク板52が配置されている。搬送装置68により、マスク室65からマスク板52を取り出して第一例の真空蒸着装置10aの真空槽11内に搬入する。
成膜対象物51のホール輸送層の表面に、赤色、緑色、青色発光層を成膜すべき成膜領域をあらかじめ定めておく。
第一の膜厚センサ181の筐体を回転させて、別の水晶振動子を防着板17の開口から露出させる。
放出装置21は成膜対象物51の移動方向5の始点側の端部よりも移動方向5の始点側に配置されており、放出孔22から放出された蒸気は成膜対象物51には到達しない。
赤色発光層を形成した後、符号43h、43dのバルブを閉状態にして、放出装置21への蒸気の供給を停止する。
位置合わせ装置55により、成膜対象物51とマスク板52とを分離する。次いで、成膜対象物51の表面の緑色発光層の成膜領域が、マスク板52の開口と重なるように位置合わせし、その位置関係を維持したまま成膜対象物51とマスク板52とを貼り合わせる。
第一、第二の膜厚センサ181、182の筐体を回転させて、別の水晶振動子を防着板17の開口からそれぞれ露出させる。
緑色発光層を形成した後、符号44h、44dのバルブを閉状態にして、放出装置21への蒸気の供給を停止する。
位置合わせ装置55により、成膜対象物51とマスク板52とを分離する。次いで、成膜対象物51の表面の青色発光層の成膜領域が、マスク板52の開口と重なるように位置合わせし、その位置関係を維持したまま成膜対象物51とマスク板52とを貼り合わせる。
第一、第二の膜厚センサ181、182の筐体を回転させて、別の水晶振動子を防着板17の開口からそれぞれ露出させる。
図3を参照し、搬送装置68により、第一例の真空蒸着装置10aの真空槽11からマスク板52を取り出してマスク室65内に収納する。
図1、2を参照し、第二の膜厚センサ182の筐体を回転させて、別の水晶振動子を防着板17の開口から露出させる。
電子輸送層を形成した後、符号46のバルブを閉状態にして、放出装置21への蒸気の供給を停止する。
図3を参照し、搬送装置68により、成膜対象物51を、第一例の真空蒸着装置10aの真空槽11内から電極成膜室63内に移動させる。
電極成膜室63内に電極材料の蒸気を生成し、成膜対象物51の表面に電極材料の蒸気を到達させて、成膜対象物51の電子輸送層の表面に電極材料の薄膜から成る陰極電極を形成する。
搬送装置68により、成膜対象物51を、電極成膜室63内から封止室64内に移動させる。
封止室64内に封止材料ガスを導入し、成膜対象物51の表面で反応させて、成膜対象物51の陰極電極の表面にSiNxの薄膜である封止膜を形成する。
搬送装置68により、成膜対象物51を、封止室64内から搬入出室61内に移動させる。搬入出室61内の真空雰囲気を維持しながら、成膜対象物51を搬入出室61から搬出して、後工程に引き渡す。
このようにして、有機EL素子が形成される。
またバルブ41〜46の開閉により蒸気の放出を制御できるので、薄膜材料の利用効率が高く、また蒸気が真空槽11の壁面に付着してダストが発生することを防止できる。
本発明の第二例の真空蒸着装置の構造を説明する。
図4は第二例の真空蒸着装置10bの平面図である。第二例の真空蒸着装置10bのうち、第一例の真空蒸着装置10aと同じ構造の部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
第一、第二の放出装置211、212の構造は第一例の真空蒸着装置10aの放出装置21と同じであり、説明を省略する。第一、第二の放出装置211、212の放出孔を第一、第二の放出孔と呼び、符号221、222を付して示す。第一、第二の放出装置211、212は、真空槽11内で、長手方向を互いに平行に向けられて、互いに同じ高さに配置されている。
第一、第二の配管251、252は、第一、第二の放出装置211、212にそれぞれ接続されている。
第一、第二の膜厚センサ581、582の構造は、第一例の真空蒸着装置10aの第一、第二の膜厚センサ181、182と同じであり、説明を省略する。
第二例の真空蒸着装置10bは上述の有機EL素子製造装置60において第一例の真空蒸着装置10aの代わりに用いることができる。
ホール注入層成膜工程〜電子輸送層成膜工程における薄膜材料の加熱温度の制御工程は互いに同様であり、ホール注入層成膜工程で代表して説明する。
移動装置15により、第一、第二の放出装置211、212と蒸発源31〜36を一緒に、移動方向5に沿って同一方向に同一速度で移動させて、第一、第二の放出装置211、212を成膜対象物51の移動方向5の始点側の端部よりも移動方向5の始点側に移動させ、静止させる。このとき、第一、第二の放出孔221、222は第一、第二の膜厚センサ581、582の水晶振動子とそれぞれ対面する。
第一の膜厚センサ581の制御装置は水晶振動子に付着した付着膜の膜厚を計測し、計測結果に基づいて符号31の蒸発源での薄膜材料の加熱温度を制御する。
ホール注入層を形成した後、符号41のバルブを閉状態にして、第一、第二の放出装置211、212への蒸気の供給を停止する。
本発明の第三例の真空蒸着装置の構造を説明する。
図5は第三例の真空蒸着装置10cの平面図、図6は同内部側面図である。第三例の真空蒸着装置10cのうち、第一例の真空蒸着装置10aと同じ構造の部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
第三例の真空蒸着装置10cを用いた有機EL素子の製造方法は、第一例の真空蒸着装置10aを用いた有機EL素子の製造方法と比べて、基板搬入工程〜基板前処理工程と、電極成膜工程〜基板搬出工程は同じであり、基板搬入工程〜基板前処理工程と、電極成膜工程〜基板搬出工程の各工程の説明は省略する。
第三例の真空蒸着装置10cを用いた有機EL素子の製造方法の成膜準備工程〜電子輸送層成膜工程を説明する。
基板前処理工程を終えた後、図3を参照し、搬送装置68により、成膜対象物51を、基板前処理室62内から第三例の真空蒸着装置10cの真空槽11内に移動させる。
各バルブ41〜46を閉状態にしておく。各蒸発源31〜36で薄膜材料を加熱して蒸気を発生させる。
主移動装置15aにより、主放出装置21aと符号31、33h、33d、35h、35dの蒸発源を一緒に、移動方向5に沿って同一方向に同一速度で移動させて、成膜対象物51の移動方向5の始点側の端部よりも始点側に主放出装置21aを移動させ、静止させる。このとき、第一、第二の主測定用ノズル27a1、27a2は第一、第二の主膜厚センサ18a1、18a2の水晶振動子とそれぞれ対面する。
第一の主膜厚センサ18a1の制御装置は水晶振動子に付着した付着膜の膜厚を計測し、計測結果に基づいて符号31の蒸発源での薄膜材料の加熱温度を制御する。
第一の副膜厚センサ18b1の制御装置は水晶振動子に付着した付着膜の膜厚を計測し、計測結果に基づいて符号32の蒸発源での薄膜材料の加熱温度を制御する。
ホール注入層を形成し終えた後、符号41のバルブを閉状態にして、主放出装置21aへの蒸気の供給を停止する。
ホール注入層成膜工程の間に、符号32の蒸発源におけるホール輸送層の薄膜材料の加熱温度は調整されており、第一例の真空蒸着装置10aを用いた場合よりも、短い時間でホール輸送層の成膜を開始できる。
副放出装置21bが成膜対象物51の下方を通過する間に、副放出孔22bから放出された蒸気は成膜対象物51の表面に到達して付着し、成膜対象物51のホール注入層の表面にホール輸送層が形成される。
符号43h、43dのバルブを開状態にする。符号33h、33dの蒸発源で生成された赤色発光層のホストとドーパントの薄膜材料の蒸気は第一の主配管25a1と第二の主配管25a2をそれぞれ通って主放出装置21aに供給され、主放出孔22aから放出される。主放出装置21aは成膜対象物51の移動方向5の始点側の端部よりも移動方向5の始点側に配置されており、主放出孔22aから放出された蒸気は成膜対象物51には到達しない。
ホール輸送層を形成し終えた後、符号42のバルブを閉状態にして、副放出装置21bへの蒸気の供給を停止する。
本発明の第四例の真空蒸着装置の構造を説明する。
図7は第四例の真空蒸着装置10dの平面図、図8は同内部側面図である。第四例の真空蒸着装置10dのうち、第一例の真空蒸着装置10aと同じ構造の部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
第四例の真空蒸着装置10dを用いた有機EL素子の製造方法は、第一例の真空蒸着装置10aを用いた有機EL素子の製造方法と比べて、基板搬入工程〜基板前処理工程と、電極成膜工程〜基板搬出工程は同じであり、基板搬入工程〜基板前処理工程と、電極成膜工程〜基板搬出工程の各工程の説明は省略する。
第四例の真空蒸着装置10dを用いた有機EL素子の製造方法の成膜準備工程〜電子輸送層成膜工程を説明する。
基板前処理工程を終えた後、図3を参照し、搬送装置68により、成膜対象物51を、基板前処理室62内から第四例の真空蒸着装置10dの真空槽11内に移動させる。
各バルブ41〜46を閉状態にしておく。
各蒸発源31〜36で薄膜材料を加熱して蒸気を発生させる。
符号41のバルブを開状態にする。符号31の蒸発源で生成されたホール注入層の薄膜材料の蒸気は主配管25aを通って主放出装置21aに供給され、主放出孔22aから放出される。
第二の主膜厚センサ58a2の制御装置は水晶振動子に付着した付着膜の膜厚を計測し、計測結果に基づいて符号31の蒸発源での薄膜材料の加熱温度を制御する。
ホール注入層を形成し終えた後、符号41のバルブを閉状態にして、主放出装置21aへの蒸気の供給を停止する。
ホール注入層成膜工程の間に、ホール輸送層の薄膜材料の加熱温度は調整されており、第一例の真空蒸着装置10aを用いたときよりも、短時間でホール輸送層の成膜を開始できる。
ホール輸送層を形成し終えた後、符号42のバルブを閉状態にして、副放出装置21bへの蒸気の供給を停止する。
図3を参照し、搬送装置68により、マスク室65からマスク板52を取り出して第四例の真空蒸着装置10dの真空槽11内に搬入する。
主放出孔22aと副放出孔22bから放出された蒸気の一部は第一の防着板571の開口から露出する第一の主膜厚センサ58a1と第一の副膜厚センサ58b1の水晶振動子にそれぞれ到達して付着する。
赤色発光層を形成した後、符号43h、43dのバルブを閉状態にして、主放出装置21aと副放出装置21bへの蒸気の供給を停止する。
位置合わせ装置55により、成膜対象物51とマスク板52とを分離する。次いで、成膜対象物51の表面の緑色発光層の成膜領域が、マスク板52の開口と重なるように位置合わせし、その位置関係を維持したまま成膜対象物51とマスク板52とを貼り合わせる。
符号44h、44dのバルブを開状態にして、符号34h、34dの蒸発源で生成された緑色発光層のホスト、ドーパントの薄膜材料の蒸気を主配管25aと副配管25bをそれぞれ通って主放出装置21aと副放出装置21bにそれぞれ供給して、主放出孔22aと副放出孔22bからそれぞれ放出させる。
緑色発光層を形成した後、符号44h、44dのバルブを閉状態にして、主放出装置21aと副放出装置21bへの蒸気の供給を停止する。
位置合わせ装置55により、成膜対象物51とマスク板52とを分離する。次いで、成膜対象物51の表面の青色発光層の成膜領域が、マスク板52の開口と重なるように位置合わせし、その位置関係を維持したまま成膜対象物51とマスク板52とを貼り合わせる。
符号45h、45dのバルブを開状態にして、符号35h、35dの蒸発源で生成された青色発光層のホスト、ドーパントの薄膜材料の蒸気を主配管25aと副配管25bをそれぞれ通って主放出装置21aと副放出装置21bにそれぞれ供給して、主放出孔22aと副放出孔22bからそれぞれ放出させる。
青色発光層を形成した後、符号45h、45dのバルブを閉状態にして、主放出装置21aと副放出装置21bへの蒸気の供給を停止する。位置合わせ装置55により、成膜対象物51とマスク板52とを分離する。
図3を参照し、搬送装置68により、第四例の真空蒸着装置10dの真空槽11からマスク板52を取り出してマスク室65内に収納する。
図7、8を参照し、第二の主膜厚センサ58a2の筐体を回転させて、別の水晶振動子を第二の防着板572の開口から露出させる。
電子輸送層を形成した後、符号46のバルブを閉状態にして、主放出装置21aへの蒸気の供給を停止する。
11……真空槽
12……真空排気装置
21……放出装置
21a……主放出装置
21b……副放出装置
211、212……第一、第二の放出装置
31、32、33h、33d、34h、34d、35h、35d、36……蒸発源
51……成膜対象物
Claims (8)
- 成膜対象物が配置される真空槽と、
前記真空槽の外部に配置され、薄膜材料が配置され、前記薄膜材料の蒸気を生成する蒸発源と、
前記真空槽の内部を真空排気する真空排気装置と、
前記蒸発源から前記蒸気が供給され、前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させる放出装置と、
を有し、前記放出装置から前記真空槽の内部に放出された前記蒸気を前記成膜対象物に到達させ、前記成膜対象物の表面に薄膜を形成する真空蒸着装置であって、
前記放出装置は前記真空槽の内部に配置され、前記蒸発源は前記真空槽の外部に配置された状態で、前記放出装置と、前記放出装置に前記蒸気を供給する前記蒸発源とを一緒に移動させる移動装置を有する真空蒸着装置。 - 一の前記放出装置には、前記蒸発源が複数個接続された請求項1項記載の真空蒸着装置。
- 前記真空槽の内部には、前記放出装置が複数個配置され、
各前記放出装置には、前記真空槽の外部に配置された異なる前記蒸発源から前記蒸気が供給され、
前記移動装置は、複数の前記放出装置を一緒に移動させるように構成された請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の真空蒸着装置。 - 前記真空槽の内部には、前記放出装置が二個配置され、
前記移動装置は、二個の前記放出装置を別々に移動させるように構成された請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の真空蒸着装置。 - 真空槽の外部に配置され、薄膜材料が配置された蒸発源で前記薄膜材料の蒸気を生成し、前記蒸気を前記真空槽の内部に配置された放出装置に供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記真空槽の内部に配置された成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、
前記蒸発源を前記真空槽の外部に位置させ、前記放出装置を前記真空槽の内部に位置させた状態で、前記蒸発源と、前記蒸発源から前記蒸気が供給される前記放出装置とを一緒に移動させながら、前記成膜対象物の表面に前記薄膜を形成する薄膜の形成方法。 - 前記蒸発源が複数個接続された前記放出装置を用いて、
一の前記蒸発源から前記放出装置に薄膜材料の蒸気を供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記放出装置を複数個の前記蒸発源と一緒に移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に一の薄膜を形成した後、前記一の蒸発源から前記放出装置への前記蒸気の供給を停止し、
別の前記蒸発源から前記放出装置に薄膜材料の蒸気を供給して、前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記放出装置を複数個の前記蒸発源と一緒に移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に別の薄膜を形成する請求項5記載の薄膜の形成方法。 - 前記放出装置を複数個用いて、
複数の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気をそれぞれ放出させ、複数の前記放出装置を一緒に移動させながら、複数の前記放出装置から放出された前記蒸気を前記成膜対象物に一緒に到達させ、前記成膜対象物の表面に薄膜を形成する請求項5記載の薄膜の形成方法。 - 前記放出装置を二個用いて、
一の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記一の放出装置を移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に一の薄膜を形成した後、前記一の放出装置からの前記蒸気の放出を停止し、
別の前記放出装置から前記真空槽の内部に前記蒸気を放出させ、前記別の放出装置を移動させながら、前記成膜対象物に前記蒸気を到達させ、前記成膜対象物の表面に別の薄膜を形成する請求項5記載の薄膜の形成方法。
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