JP5693585B2 - trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンを含有する冷却装置およびその装置で冷却を行う方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エアコンまたは冷凍機器に使用するための冷媒の分野に関する。特に、本開示は、フラデッドエバポレーター(flooded evaporator)冷却装置または直接膨張式冷却装置を含む冷却装置に使用するための冷媒に関する。
たとえあったとしても環境影響の極めて小さい、様々な用途向けの作動流体が捜し求められている。クロロフルオロカーボン(CFC)作動流体の代替品として採用されるハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)およびハイドロフルオロカーボン(HFC)作動流体は、オゾン層破壊係数(ODP)がより低いかまたはゼロであるが、地球温暖化に寄与することが分かっている。さらに、HCFCは、ODPのためにモントリオール議定書によって設定された段階的廃止期限に最終的には達するであろう。規制が地球温暖化係数に基づいて間もなく施行される、ODPゼロのHFCでさえも、環境上許容される作動流体ではなくなりそうである。
それ故、冷媒、伝熱流体、クリーニング溶剤、エアゾール噴射剤、発泡剤および消火剤または火炎抑制剤として現在使用中のCFC、HCFC、およびHFCの代替品が捜し求められている。
既存機器で交換品として役立つために、代替品は、それ用に機器がデザインされた元の作動流体の特性に近いかまたはそれに合致しなければならない。既存冷媒の代替と、類似の用途向けにデザインされた新規機器で冷媒としてもまた役立つこととを可能にする特性のバランスを提供する組成物を特定することが望ましいであろう。
特に冷却装置用途での1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、および/または1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114)の代替品の探求において、不飽和フルオロカーボンを検討することが望ましいであろう。不飽和フルオロカーボンはODPがゼロであり、現在使用されている既存の冷媒より著しくGWPが低い。
trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、所要のパラメータ(良好なエネルギー効率および妥当な冷却能力を意味する)内の冷却性能を提供すること、およびGWPが低く、ODPがゼロで、かつ、不燃性であることが分かっている。
それ故、本発明の一実施形態に従って、冷媒を含有する冷却装置であって、前記冷媒がトランス異性体または主としてトランス異性体であるHFO−1336mzzであることによって特徴づけられる冷却装置が本明細書に開示される。この冷却装置は、エバポレーターで生成した蒸気を圧縮するための圧縮機を含む。この圧縮機は、遠心圧縮機かスクリュー圧縮機かのどちらであってもよい。
別の実施形態では、冷却される本体の近くで、エバポレーターでトランス−HFO−1336mzzを蒸発させ、それによって冷却を行う工程を含む、冷却装置内で冷却を行う方法が開示される。
別の実施形態では、冷却装置でHFC−236faまたはCFC−114冷媒を置き換える方法であって、前記方法が置き換えられる冷媒の代わりにHFO−1336mzzを前記冷却装置に提供する工程を含む方法が開示され;ここで、前記HFO−1336mzzはトランス異性体または主としてトランス異性体である。
トランス−HFO−1336mzzを利用するフラデッドエバポレーター冷却装置の一実施形態の略図である。 トランス−HFO−1336mzzを利用する直接膨張式冷却装置の一実施形態の略図である。
以下に説明される実施形態の詳細を述べる前に、幾つかの用語が定義されるかまたは明確にされる。
地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素の1キログラムの排出と比較して特定の温室効果ガスの1キログラムの大気排出による相対的な地球温暖化寄与を推定するための指数である。GWPは、所与のガスに関する大気寿命の影響を示して異なる対象期間について計算することができる。100年対象期間についてのGWPは一般に参考値である。
オゾン層破壊係数(ODP)は、「The Scientific Assessment of Ozone Depletion,2002,A report of the World Meteorological Association’s Global Ozone Research and Monitoring Project」、1.1.4節,頁1.28−1.31(この節の第1段落を参照されたい)に定義されている。ODPは、フルオロトリクロロメタン(CFC−11)と比べて質量−質量基準でみたときの、ある化合物から予期される成層圏でのオゾン層破壊の程度を表す。
冷凍能力(冷却能力と言われる場合もある)は、循環される冷媒の1ポンド当たりのエバポレーターにおける冷媒のエンタルピーの変化、すなわち、エバポレーターを出る冷媒の単位体積当たりエバポレーターで冷媒によって除去される熱(容積キャパシティ)を定義するための用語である。冷凍能力は、冷媒または伝熱組成物が冷却を行う能力の尺度である。それ故、この容積キャパシティが高ければ高いほど、行う冷却は大きい。冷却速度は、単位時間当たりにエバポレーターで冷媒によって除去される熱を意味する。
性能係数(COP)は、サイクルを運転するために入力される必要エネルギーで割った除熱量である。COPが高ければ高いほど、エネルギー効率は高い。COPは、エネルギー効率比(EER)、すなわち、内温および外温の特有のセットでの冷凍またはエアコン機器についての効率格付けに直接関係する。
本明細書で用いるところでは、伝熱システムは、伝熱組成物を利用する任意の冷凍システム、冷蔵庫、エアコンシステム、エアコン、ヒートポンプ、冷却装置などであってもよい。
本明細書で用いるところでは、伝熱組成物、伝熱流体または冷却媒体は、熱を熱源からヒートシンクに運ぶためにまたは冷却を冷却装置から冷却される本体に移すために使用される組成物を含む。
本明細書で用いるところでは、冷媒は、繰り返しサイクルの中で液体から蒸気へおよび蒸気から液体への相変化を受ける伝熱組成物として、サイクルで機能する化合物または化合物の混合物を含む。
可燃性は、着火するおよび/または火炎を伝播する組成物の能力を意味するために用いられる用語である。冷媒および他の伝熱組成物について、可燃性下限(「LFL」)は、ASTM(米国材料試験協会(American Society of Testing and Materials))E681−2001に明記されている試験条件下に組成物と空気との均質な混合物を通して火炎を伝播することができる空気中の伝熱組成物の最低濃度である。可燃性上限(「UFL」)は、ASTM E−681によって測定されるような組成物と空気との均質な混合物を通して火炎を伝播することができる空気中の伝熱組成物の最高濃度である。単一成分冷媒または共沸冷媒ブレンドについては、組成は漏洩中に変わらず、それ故漏洩中の組成変化は、可燃性を決定する要因でない。多くの冷凍およびエアコン用途向けに、冷媒または作動流体は不燃性であることが要求される。
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「を含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされないか、またはかかるプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、相反する記載がない限り、「または」は、包含的なまたはを意味し、排他的なまたはを意味しない。例えば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
同様に、「a」または「an」の使用は、本明細書に記載される要素および成分を記載するために用いられる。これは、便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われるにすぎない。この記載は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読まれるべきであり、そして単数はまた、それが複数ではないことを意味することが明確でない限り複数を包含する。
特に明確にされない限り、本明細書に用いられるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものに類似のまたは均等の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。本明細書に言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、特に節が言及されない限り、全体が参照により援用される。矛盾が生じた場合には、定義をはじめとして、本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および実施例は例示的であるにすぎず、限定的であることを意図されない。
本開示は、trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンを冷媒として利用する冷却装置で冷却を行う方法を提供する。trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、所要のパラメータ(良好なエネルギー効率および妥当な冷却能力を意味する)内の冷却性能を冷却装置で提供すること、およびGWPが低く、ODPがゼロ、かつ、不燃性であることが分かった。
トランス−HFO−1336mzzとしても知られる、trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンは、米国特許出願公開第2009/0012335 A1号明細書に記載されているなどの、当該技術で公知の方法によって、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンの水素化脱塩素によって製造されてもよい。
HFO−1336mzzは、2つの立体配置異性体、シス−(Z−異性体と言われる場合もある)およびトランス−(E−異性体とも言われる)の1つとして存在する。どちらかの「純」異性体の試料中には、あるレベルの他の異性体が存在するであろう。本明細書で用いるところでは、トランス−HFO−1336mzzは、純トランス−異性体と、組成物の残りの大部分がシス−HFO−1336mzzを含む状態で、主としてトランス−HFO−1336mzzである2つの立体配置異性体の任意の混合物とを意味することが意図される。主としてトランス−HFO−1336mzzである混合物とは、トランス−HFO−1336mzzが組成物の少なくとも50重量パーセントを占める、シス−HFO−1336mzzとトランス−HFO−1336mzzとの混合物を意味する。純トランス異性体と等価にまたは実質的に等価にそれが冷却システム用途で機能するように、本質的にトランス異性体であるHFO−1336mzzが、特に注目すべきである。
一実施形態では、本明細書に開示されるようなトランス−HFO−1336mzzは、湿気の除去に役立つための、乾燥剤と冷却装置で組み合わせて使用されてもよい。乾燥剤は、活性アルミナ、シリカゲル、またはゼオライト−ベースのモレキュラーシーブからなってもよい。代表的なモレキュラーシーブには、MOLSIV XH−7、XH−6、XH−9およびXH−11(UOP LLC(Des Plaines,IL))が含まれる。
一実施形態では、本明細書に開示されるようなトランス−HFO−1336mzzは、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、ポリビニルエーテル、鉱油、アルキルベンゼン、合成パラフィン、合成ナフテン、およびポリ(アルファ)オレフィンからなる群から選択される少なくとも1つの潤滑油と組み合わせて使用されてもよい。
一実施形態では、潤滑油は冷凍またはエアコン装置での使用に好適なものを含む。これらの潤滑油の中には、クロロフルオロカーボン冷媒を利用する蒸気圧縮冷凍装置に通常使用されるものがある。一実施形態では、潤滑油は、圧縮冷凍潤滑の分野で「鉱油」として一般に知られるものを含む。鉱油はパラフィン(すなわち、直鎖および分岐鎖炭素鎖、飽和炭化水素)、ナフテン(すなわち、環式パラフィン)ならびに芳香族化合物(すなわち、交互二重結合によって特徴づけられる1つまたは複数の環を含有する不飽和の環式炭化水素)を含む。一実施形態では、潤滑油は圧縮冷凍潤滑の分野で「合成油」として一般に知られるものを含む。合成油はアルキルアリール(すなわち線状および分枝状アルキルのアルキルベンゼン)、合成パラフィンおよびナフテン、ならびにポリ(アルファオレフィン)を含む。代表的な従来型潤滑油は、商業的に入手可能なBVM 100N(BVA Oilsによって販売されるパラフィン系鉱油)、商標Suniso(登録商標)3GSおよびSuniso(登録商標)5GSでCrompton Co.から商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Sontex(登録商標)372LTでPennzoilから商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Calumet(登録商標)RO−30でCalumet Lubricantsから商業的に入手可能なナフテン系鉱油、商標Zerol(登録商標)75、Zerol(登録商標)150およびZerol(登録商標)500でShrieve Chemicalsから商業的に入手可能な線状アルキルベンゼン、ならびにHAB22(新日本石油株式会社によって販売される分枝状アルキルベンゼン)である。
別の実施形態では、潤滑油はハイドロフルオロカーボン冷媒と一緒の使用をデザインされたものをまた含んでもよく、圧縮冷凍およびエアコン装置の運転条件下で本発明の冷媒と混和性である。かかる潤滑油には、Castrol(登録商標)100(Castrol、United Kingdom)などのポリオールエステル(POE)、Dow(Dow Chemical,Midland,Michigan))製のRL−488Aなどのポリアルキレングリコール(PAG)、ポリビニルエーテル(PVE)ならびにポリカーボネート(PC)が含まれるが、それらに限定されない。
トランス−HFO−1336mzzと共に用いられる潤滑油は、所与の圧縮機の要件および潤滑油が曝されるであろう環境を考慮することによって選択される。
本明細書に開示されるようなトランス−HFO−1336mzzは、相溶化剤、UV染料、可溶化剤、トレーサー、安定剤、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、および官能化パーフルオロポリエーテルからなる群から選択された添加剤をさらに含んでもよい。
一実施形態では、トランス−HFO−1336mzzは、約0.01重量パーセント〜約5重量パーセントの安定剤、フリーラジカル捕捉剤または酸化防止剤とともに使用してもよい。かかる他の添加剤には、ニトロメタン,ヒンダードフェノール、ヒドロキシルアミン、チオール、ホスファイト、またはラクトンが含まれるが、それらに限定されない。単一の添加剤または組み合わせが使用されてもよい。
場合により、別の実施形態では、ある種の冷凍またはエアコンシステム添加剤が、性能およびシステム安定性を高めるためにトランス−HFO−1336mzzに、要望通り、添加されてもよい。これらの添加剤は、冷凍およびエアコンの分野で公知であり、摩耗防止剤、極圧潤滑油、腐食および酸化防止剤、金属表面不活性化剤、フリーラジカル捕捉剤、および泡制御剤を含むが、それらに限定されない。一般に、これらの添加剤は、全体組成物に対して少量で本発明組成物中に存在してもよい。典型的には、約0.1重量パーセント未満から約3重量パーセントほどに多い濃度の各添加剤が使用される。これらの添加剤は、個々のシステム要件に基づいて選択される。これらの添加剤には、トリアリールホスフェートの系統、ブチル化トリフェニルホスフェート(BTPP)、または他のアルキル化トリアリールホスフェートエステル、例えば、Akzo Chemicals製のSyn−0−Ad 8478、トリクレジルホスフェートおよび関連化合物などの、EP(極圧)潤滑性添加剤の系統が含まれる。さらに、金属ジアルキルジチオホスフェート(例えばジチオリン酸ジアルキル亜鉛またはZDDP、Lubrizol 1375およびこの族の化学薬品の他のメンバーが本発明の組成物に使用されてもよい。他の耐摩耗性添加剤には、天然物油、およびSynergol TMS(International Lubricants)などの非対称ポリヒドロキシル潤滑添加剤が含まれる。同様に、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、および水捕捉剤などの安定剤が用いられてもよい。このカテゴリーの化合物には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エポキシドおよびそれらの混合物が含まれ得るが、それらに限定されない。腐食防止剤には、ドデシルコハク酸(DDSA)、アミンホスフェート(AP)、オレイルサルコシン、イミダゾン誘導体および置換スルホネートが含まれる。金属表面不活性化剤には、アレオキサリル(areoxalyl)ビス(ベンジリデン)ヒドラジド(CAS登録番号6629−10−3)、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルヒドラジン(CAS登録番号32687−78−8)、2,2’−オキサミドビス−エチル−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート(CAS登録番号70331−94−1)、N,N’−(ジサリシリデン)−1,2−ジアミノプロパン(CAS登録番号94−91−7)ならびにエチレンジアミン四酢酸(CAS登録番号60−00−4)およびその塩、ならびにそれの混合物が含まれる。
追加の添加剤には、ヒンダードフェノール、チオホスフェート、ブチル化トリフェニルホスホロチオネート、オルガノホスフェート、またはホスファイト、アリールアルキルエーテル、テルペン、テルペノイド、エポキシド、フッ素化エポキシド、オキセタン、アスコルビン酸、チオール、ラクトン、チオエーテル、アミン、ニトロメタン、アルキルシラン、ベンゾフェノン誘導体、アリールスルフィド、ジビニルテレフタル酸、ジフェニルテレフタル酸、イオン液体、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの化合物を含む安定剤が含まれる。代表的な安定剤化合物には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール;ヒドロキノン;t−ブチルヒドロキノン;モノチオホスフェート;および、商標Irgalube(登録商標)63でCiba Specialty Chemicals(Basel,Switzerland)、本明細書では以下「Ciba」から商業的に入手可能な、ジチオホスフェート;それぞれ、商標Irgalube(登録商標)353およびIrgalube(登録商標)350でCibaから商業的に入手可能な、ジアルキルチオホスフェートエステル;商標Irgalube(登録商標)232でCibaから商業的に入手可能な、ブチル化トリフェニルホスホロチオネート;商標Irgalube(登録商標)349(Ciba)でCibaから商業的に入手可能な、アミンホスフェート;Irgafos(登録商標)168としてCibaから商業的に入手可能な、ヒンダードホスファイト;商標Irgafos(登録商標)OPHでCibaから商業的に入手可能な、トリス−(ジ−第三ブチルフェニル)などのホスフェート;(ジ−n−オクチルホスファイト);および商標Irgafos(登録商標)DDPPでCibaから商業的に入手可能な、イソ−デシルジフェニルホスファイト;アニソール;1,4−ジメトキシベンゼン;1,4−ジエトキシベンゼン;1,3,5−トリメトキシベンゼン;d−リモネン;レチナール;ピネン;メントール;ビタミンA;テルピネン;ジペンテン;リコピン;ベータカロテン;ボルナン;1,2−プロピレンオキシド;1,2−ブチレンオキシド;n−ブチルグリシジルエーテル;トリフルオロメチルオキシラン;1,1−ビス(トリフルオロメチル)オキシラン;OXT−101(東亜合成株式会社)などの、3−エチル−3−ヒドロキシメチル−オキセタン;OXT−211(東亞合成株式会社)などの、3−エチル−3−((フェノキシ)メチル)−オキセタン;OXT−212(東亞合成株式会社)などの、3−エチル−3−((2−エチル−ヘキシルオキシ)メチル)−オキセタン;アスコルビン酸;メタンチオール(メチルメルカプタン);エタンチオール(エチルメルカプタン);補酵素A;ジメルカプトコハク酸(DMSA);グレープフルーツメルカプタン((R)−2−(4−メチル−3−シクロヘキセニル)プロパン−2−チオール));システイン((R)−2−アミノ−3−スルファニル−プロパン酸);リポアミド(1,2−ジチオラン−3−ペンタンアミド);商標Irganox(登録商標)HP−136でCibaから商業的に入手可能な、5,7−ビス(1,1−ジメチルエチル)−3−[2,3(または3,4)−ジメチルフェニル]−2(3H)−ベンゾフラノン;ベンジルフェニルスルフィド;ジフェニルスルフィド;ジイソプロピルアミン;商標Irganox(登録商標)PS 802(Ciba)でCibaから商業的に入手可能な、ジオクタデシル3,3’−チオジプロピオネート;商標Irganox(登録商標)PS 800でCibaから商業的に入手可能な、ジドデシル3,3’−チオプロピオネート;商標Tinuvin(登録商標)770でCibaから商業的に入手可能な、ジ−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート;商標Tinuvin(登録商標)622LD(Ciba)でCibaから商業的に入手可能な、ポリ−(N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジルスクシネート;メチルビスタローアミン;ビスタローアミン;フェノール−アルファ−ナフチルアミン;ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン(DMAMS);トリス(トリメチルシリル)シラン(TTMSS);ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;2,5−ジフルオロベンゾフェノン;2’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン;2−アミノベンゾフェノン;2−クロロベンゾフェノン;ベンジルフェニルスルフィド;ジフェニルスルフィド;ジベンジルスルフィド;イオン液体などが含まれるが、それらに限定されない。
イオン液体安定剤は、少なくとも1つのイオン液体を含む。イオン液体は、液体であるかまたは100℃未満の融点を有する有機塩である。別の実施形態では、イオン液体安定剤は、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウムおよびトリアゾリウムからなる群から選択された陽イオンと;[BF、[PF、[SbF、[CFSO、[HCFCFSO、[CFHFCCFSO、[HCClFCFSO、[(CFSON]、[(CFCFSON]、[(CFSOC]、[CFCO、およびFからなる群から選択された陰イオンとを含有する塩を含む。代表的なイオン液体安定剤には、それらのすべてがFluka(Sigma−Aldrich)から入手可能である、emim BF(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート);bmim BF(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラボレート);emim PF(1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート);およびbmim PF(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート)が含まれる。
一実施態様では、本明細書に開示されるようなトランス−HFO−1336mzzは、パーフルオロポリエーテル添加剤と共に使われてもよい。パーフルオロポリエーテルの共通の特性は、パーフルオロアルキルエーテル部分の存在である。パーフルオロポリエーテルは、パーフルオロポリアルキルエーテルと同義語である。頻繁に用いられる他の同義語には、「PFPE」、「PFAE」、「PFPEオイル」、「PFPE流体」、および「PFPAE」が含まれる。例えば、CF−(CF−O−[CF(CF)−CF−O]j’−R’fの式を有するパーフルオロポリエーテルは、商標Krytox(登録商標)でDuPontから商業的に入手可能である。この式中、j’は、2〜100(両端を含む)であり、R’fはCFCF、C〜Cパーフルオロアルキル基であるか、またはそれらの組み合わせである。
商標Fomblin(登録商標)およびGalden(登録商標)でAusimont(Milan,Italy)から商業的に入手可能な、パーフルオロオレフィン光酸化によって製造された、他のPFPEもまた使用することができる。商標Fomblin(登録商標)−Yで商業的に入手可能なPFPEは、CFO(CFCF(CF)−O−)m’(CF−O−)n’−R1fの式を有することができる。CFO[CFCF(CF)O]m’(CFCFO)o’(CFO)n’−R1fもまた好適である。この式中、R1fはCF、C、C、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり;(m’+n’)は、8〜45(両端を含む)であり;m/nは、20〜1000(両端を含む)であり;o’は1であり;(m’+n’+o’)は、8〜45(両端を含む)であり;m’/n’は、20〜1000(両端を含む)である。
商標Fomblin(登録商標)−Zで商業的に入手可能なPFPEは、CFO(CFCF−O−)p’(CF−O)q’CF(式中、(p’+q’)は40〜180であり、p’/q’は0.5〜2である(両端を含む))の式を有することができる。
ダイキン工業株式会社(日本)から商標DemnumTMで商業的に入手可能な、別の系統のPFPEもまた使用することができる。それは、2,2,3,3−テトラフルオロオキセタンの順次オリゴマー化およびフッ素化によって製造することができ、F−[(CF−O]t’−R2f(式中、R2fはCF、C、またはそれらの組み合わせであり、t’は、2〜200(両端を含む)である)の式をもたらす。
パーフルオロポリエーテルの2つの末端基は、独立して、官能化されているかまたは官能化されていないものであることができる。官能化されていないパーフルオロポリエーテルでは、末端基は、分岐鎖かまたは直鎖のパーフルオロアルキルラジカル末端基であることができる。かかるパーフルオロポリエーテルの例は、Cr’(2r’+1)−A−Cr’(2r’+1)(式中、各r’は独立して3〜6であり;Aは、O−(CF(CF)CF−O)w’、O−(CF−O)x’(CFCF−O)y’、O−(C−O)w’、O−(C−O)x’(C−O)y’、O−(CF(CF)CF−O)x’(CF−O)y’、O−(CFCFCF−O)w’、O−(CF(CF)CF−O)x’(CFCF−O)y’−(CF−O)z’、またはそれらの2つ以上の組み合わせであることができ;好ましくはAはO−(CF(CF)CF−O)w’、O−(C−O)w’、O−(C−O)x’(C−O)y’、O−(CFCFCF−O)w’、またはそれらの2つ以上の組み合わせであり;w’は4〜100であり;x’およびy’はそれぞれ独立して1〜100である)の式を有することができる。具体的な例には、F(CF(CF)−CF−O)−CFCF、F(CF(CF)−CF−O)−CF(CF、およびそれらの組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。かかるPFPEでは、30%以下のハロゲン原子は、例えば、塩素原子などの、フッ素以外のハロゲンであることができる。
パーフルオロポリエーテルの2つの末端基はまた、独立して、官能化されていることができる。典型的な官能化末端基は、エステル、ヒドロキシル、アミン、アミド、シアノ、カルボン酸およびスルホン酸からなる群から選択することができる。
代表的なエステル末端基には、−COOCH、−COOCHCH、−CFCOOCH、−CFCOOCHCH、−CFCFCOOCH、−CFCFCOOCHCH、−CFCHCOOCH、−CFCFCHCOOCH、−CFCHCHCOOCH、−CFCFCHCHCOOCHが含まれる。
代表的なヒドロキシル末端基には、−CFOH、−CFCFOH、−CFCHOH、−CFCFCHOH、−CFCHCHOH、−CFCFCHCHOHが含まれる。
代表的なアミン末端基には、−CFNR、−CFCFNR、−CFCHNR、−CFCFCHNR、−CFCHCHNR、−CFCFCHCHNR(式中、RおよびRは独立して、H、CH、またはCHCHである)が含まれる。
代表的なアミド末端基には、−CFC(O)NR、−CFCFC(O)NR、−CFCHC(O)NR、−CFCFCHC(O)NR、−CFCHCHC(O)NR、−CFCFCHCHC(O)NR(式中、RおよびRは独立して、H、CH、またはCHCHである)が含まれる。
代表的なシアノ末端基には、−CFCN、−CFCFCN、−CFCHCN、−CFCFCHCN、−CFCHCHCN、−CFCFCHCHCNが含まれる。
代表的なカルボン酸末端基には、−CFCOOH、−CFCFCOOH、−CFCHCOOH、−CFCFCHCOOH、−CFCHCHCOOH、−CFCFCHCHCOOHが含まれる。
代表的なスルホン酸末端基には、−S(O)(O)OR、−S(O)(O)R、−CFOS(O)(O)OR、−CFCFOS(O)(O)OR、−CFCHOS(O)(O)OR、−CFCFCHOS(O)(O)OR、−CFCHCHOS(O)(O)OR、−CFCFCHCHOS(O)(O)OR、−CFS(O)(O)OR、−CFCFS(O)(O)OR、−CFCHS(O)(O)OR、−CFCFCHS(O)(O)OR、−CFCHCHS(O)(O)OR、−CFCFCHCHS(O)(O)OR、−CFOS(O)(O)R、−CFCFOS(O)(O)R、−CFCHOS(O)(O)R、−CFCFCHOS(O)(O)R、−CFCHCHOS(O)(O)R、−CFCFCHCHOS(O)(O)R(式中、RはH、CH、CHCH、CHCF、CF、またはCFCFであり、RはCH、CHCH、CHCF、CF、またはCFCFであり、RはCH、CHCH、CHCF、CF、またはCFCFである)が含まれる。
冷却装置
一実施形態では、あるいはまた本明細書では冷却装置と言われる、冷媒を含有する冷却装置であって、前記冷媒が、トランス−HFO−1336mzzを含有するトランス異性体または主としてトランス異性体であるHFO−1336mzzであることによって特徴づけられる冷却装置が提供される。本開示は、蒸気圧縮冷却装置に関する。かかる蒸気圧縮冷却装置は、図1に示されるフラデッドエバポレーター冷却装置、または図2に示される直接膨張式冷却装置のどちらかであってもよい。フラデッドエバポレーター冷却装置および直接膨張式冷却装置の両方とも、空冷式かまたは水冷式であってもよい。冷却装置が水冷式である実施形態では、かかる冷却装置は、システムからの放熱のための冷却塔と一般に関係がある。冷却装置が空冷式である実施形態では、冷却装置は、システムから熱を放出するための冷媒−空気フィン付き−チューブ(refrigerant−to−air finned−tube)凝縮器コイルおよびファンを備え付けている。空冷式冷却システムは一般に、冷却塔と水ポンプとを含む等価能力の水冷式冷却システムよりコストがかからない。しかしながら、水冷システムは、凝縮温度がより低いために多くの運転条件下でより効率的であり得る。
フラデッドエバポレーター冷却装置および直接膨張式冷却装置の両方を含む冷却装置は、ホテル、オフィスビル、病院、大学などを含む大きな商業ビルに快適な空調(空気の冷却および除湿)を提供するために、空気処理および分配システムと結合されてもよい。別の実施形態では、冷却装置、最も可能性が高い空冷式の直接膨張式冷却装置は、海軍潜水艦および水上艦で追加の実用性を見いだしてきた。
冷却装置の運転方法を例示するために、図を参照する。水冷式フラデッドエバポレーター冷却装置が図1に例示される。この冷却装置では、水、および、幾つかの実施形態では、グリコール(例えば、エチレングリコールまたはプロピレングリコール)などの、添加物を含む、暖かい液体である第1冷却媒体は、入口および出口を有するエバポレーター6のコイル9を通って、矢印3で入るように示されるビル冷却システムなどの冷却システムから冷却装置に入る。暖かい第1冷却媒体はエバポレーターに配送され、そこでエバポレーターの下方部分に示される液体冷媒によって冷却される。液体冷媒は、コイル9を通って流れる暖かい第1冷却媒体よりも低い温度で蒸発する。冷却された第1冷却媒体は、コイル9のリターン部分を経て矢印4で示されるように、ビル冷却システムへ逆再循環する。図1のエバポレーター6の下方部分に示される液体冷媒は蒸発し、圧縮機7に吸い込まれ、圧縮機は冷媒蒸気の圧力および温度を高める。圧縮機は、冷媒蒸気が、エバポレーターから出るときの冷媒蒸気の圧力および温度よりも高い圧力および温度で、凝縮器5中で凝縮できるようにこの蒸気を圧縮する。水冷式冷却装置の場合には液体である、第2冷却媒体は、冷却塔から凝縮器5のコイル10を経て図1の矢印1で凝縮器に入る。第2冷却媒体はこのプロセスで暖められ、コイル10のリターンループおよび矢印2を経て冷却塔にまたは環境に戻される。この第2冷却媒体は、凝縮器で蒸気を冷却し、蒸気を液体冷媒に凝縮させ、その結果図1に示されるように凝縮器の下方部分には液体冷媒がある。凝縮器中の凝縮した液体冷媒は、オリフィス、毛細管または膨張弁であってもよい、膨張デバイス8を通ってエバポレーターへ逆流する。膨張デバイス8は液体冷媒の圧力を低下させ、液体冷媒を部分的に蒸気に変換する、すなわち、液体冷媒は、圧力が凝縮器とエバポレーターとの間で降下するにつれてフラッシュする。フラッシングは冷媒、すなわち、液体冷媒および冷媒蒸気の両方をエバポレーター圧力での飽和温度に冷却し、その結果、液体冷媒および冷媒蒸気の両方がエバポレーター中に存在する。
トランス−HFO−1336mzzのような単一成分冷媒組成物、または、本発明におけるような、主としてトランス−HFO−1336mzzである組成物については、エバポレーターでの蒸気冷媒の組成は、エバポレーターでの液体冷媒の組成と同じものであることが指摘されるべきである。この場合には、蒸発は一定温度で起こるであろう。しかしながら、冷媒ブレンド(または混合物)が使用される場合、エバポレーターでの(または凝縮器での)液体冷媒および冷媒蒸気は異なる組成を有するかもしれない。これは、機器を運転するのに不十分なシステムおよび困難をもたらす可能性があり、従って単一成分冷媒がより望ましい。
700kWを超える冷却能力の冷却装置は一般に、エバポレーターおよび凝縮器中の冷媒が冷却媒体用のコイルまたは他の導管を取り囲む(すなわち、冷媒がシェル側にある)フラデッドエバポレーターを用いる。フラデッドエバポレーターは、冷媒をより多く装填する必要があるが、より近いアプローチ温度およびより高い効率を可能にする。700kW未満の能力の冷却装置は普通、冷媒がチューブの内側を流れるエバポレーターと、チューブを取り囲む、すなわち、冷却媒体がシェル側にある、エバポレーターおよび凝縮器中の冷却媒体とを用いる。かかる冷却装置は直接膨張式(DX)冷却装置と呼ばれる。水冷式の直接膨張式冷却装置が図2に例示される。図2に例示されるような冷却装置では、暖水などの、暖かい液体である第1液体冷却媒体が入口14でエバポレーター6’に入る。(少量の冷媒蒸気と共に)ほとんど液体の冷媒が矢印3’でエバポレーターのコイル9’に入り、蒸発し、蒸気に変わる。結果として、第1液体冷却媒体はエバポレーターで冷却され、冷却された第1液体冷却媒体は出口16でエバポレーターを出て、ビルなどの、冷却される本体に送られる。図2のこの実施形態では、ビルまたは他の冷却される本体を冷却するのは、この冷却された第1液体冷却媒体である。冷媒蒸気は、矢印4’でエバポレーターを出て、圧縮機7’に送られ、そこでそれは圧縮され、高温、高圧冷媒蒸気として出る。この冷媒蒸気は、1’で凝縮器コイル10’を通って凝縮器5’に入る。冷媒蒸気は、凝縮器で、水などの第2液体冷却媒体によって冷却され、液体になる。第2液体冷却媒体は、凝縮器冷却媒体入口20を通って凝縮器に入る。第2液体冷却媒体は、凝縮する冷媒蒸気から熱を抽出し、冷媒蒸気は液体冷媒になり、これは第2液体冷却媒体を凝縮器で暖める。第2液体冷却媒体は凝縮器を通って凝縮器冷却媒体出口18を通って出る。凝縮した冷媒液体は、図2に示されるように下方コイル10’を通って凝縮器を出て、オリフィス、毛細管または膨張弁であってもよい、膨張デバイス12を通って流れる。膨張デバイス12は液体冷媒の圧力を低下させる。膨張の結果生成した、少量の蒸気は、コイル9’を通って液体冷媒と共にエバポレーターに入り、このサイクルが繰り返される。
蒸気−圧縮冷却装置は、それらが用いる圧縮機のタイプによって特定されてもよい。一実施態様では、トランス−HFO−1336mzzは、以下に記載されるような、遠心圧縮機を利用する冷却装置である、遠心冷却装置で有用である。別の実施形態では、トランス−HFO−1336mzzは、往復式圧縮機、スクリュー圧縮機、またはスクロール圧縮機のいずれかの容積式圧縮機を利用する、容積式冷却装置で有用である。スクリュー圧縮機を利用する冷却装置は本明細書では以下スクリュー冷却装置と言われる。
一実施形態では、trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンを含有する遠心冷却装置が提供される。別の実施形態では、trans−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンを含有するスクリュー圧縮機を利用する容積式冷却装置が提供される。
遠心圧縮機は、冷媒を放射状に加速するための回転要素を用い、典型的にはケーシングに格納された羽根車および拡散器を含む。遠心圧縮機は通常、流体を羽根車アイか、または回転羽根車の中心入口で取り込み、それを外側へ放射状に加速させる。幾らかの静圧上昇が羽根車で起こるが、圧力上昇のほとんどは、速度が静圧に変換されるケーシングの拡散器部分で起こる。各羽根車−拡散器一式は圧縮機の1段階である。遠心圧縮機は、所望の最終圧力および処理されるべき冷媒の容積に依存して、1〜12以上の段階で構築される。
圧縮機の圧力比、または圧縮比は、絶対吐出圧力対絶対入口圧力の比である。遠心圧縮機によって供給される圧力は、比較的広範囲の能力にわたって実質的に一定である。遠心圧縮機が生み出すことができる圧力は、羽根車の先端速度に依存する。先端速度は、その先端で測定される羽根車の速度であり、羽根車の直径およびその回転数毎分に関係する。遠心圧縮機の能力は、羽根車の通過のサイズによって決定される。これは、圧縮機のサイズを能力よりも所要圧力に依存するようにする。
容積式圧縮機は、蒸気をチャンバーへ吸い込み、チャンバーは容積が減少して蒸気を圧縮する。圧縮された後、蒸気は、チャンバーの容積をゼロまたはほぼゼロにさらに減少させることによってチャンバーから押し進められる。
往復式圧縮機は、クランクシャフトによって駆動されるピストンを使用する。それらは、固定式または携帯式のどちらかであることができ、単段式または多段式であることができ、電気モーターまたは内燃エンジンによって駆動されることができる。5〜30馬力の小さい往復式圧縮機は、自動車用途に見られ、典型的には断続使用向けである。100馬力以下のより大きい往復式圧縮機は、大工業用途に見いだされる。吐出圧力は、低い圧力から非常に高い圧力(5000psiまたは35MPa超)までに及ぶことができる。
スクリュー圧縮機は、ガスをより小さい空間へ推し進めるために2つのかみ合わせた回転容積式らせんスクリューを使用する。スクリュー圧縮機は通常、商業および工業用途で連続運転向けであり、固定式または携帯式のどちらかであってもよい。それらの用途は、5馬力(3.7kW)〜500馬力(375kW)超および低い圧力から非常に高い圧力(1200psiまたは8.3MPa超)までであることができる。
スクロール圧縮機はスクリュー圧縮機に似ており、ガスを圧縮するための2つの交互渦巻き形状のスクロールを含む。出力は、回転スクリュー圧縮機のそれよりも脈動する。
スクロール圧縮機または往復式圧縮機を使用する冷却装置については、150kWより下の能力のろう付けプレート熱交換器が普通は、より大きい冷却装置で用いられるシェルアンドチューブ熱交換器の代わりにエバポレーターのために使用される。ろう付けプレート熱交換器は、システム容積および冷媒装填を減少させる。
方法
一実施形態では、冷却を行う方法は、冷却される本体の近くでエバポレーターでトランス−HFO−1336mzzを蒸発させ、それによって冷却を行う工程を含む。この方法はまた、圧縮機のエバポレーターで生成した前記トランス−HFO−1336mzz蒸気組成物を圧縮する工程と、その後前記トランス−HFO−1336mzz蒸気組成物を凝縮器で凝縮させる工程とを含んでもよい。圧縮機は遠心圧縮機かスクリュー圧縮機かのどちらであってもよい。
一実施形態では、冷却される本体は、冷却されてもよい任意の空間、物体または流体であってもよい。一実施形態では、冷却される本体は、部屋、ビル、自動車の客室、冷蔵庫、冷凍庫、またはスーパーマーケットもしくはコンビニエンス・ストアの陳列ケースであってもよい。あるいはまた、別の実施形態では、冷却される本体は、冷却媒体または伝熱流体であってもよい。
一実施形態では、冷却を行う方法は、図1に関連して上に記載されたようなフラデッドエバポレーター冷却装置で冷却を行うことを含む。この方法では、トランス−HFO−1336mzzは、第1冷却媒体の近くで蒸発させられて冷媒蒸気を形成する。冷却媒体は水などの暖かい液体であり、それは冷却システムからパイプを経てエバポレーターへ運ばれる。暖かい液体は冷却され、ビルなどの、冷却される本体に通される。冷媒蒸気は次に、例えば冷却塔から取り込まれる、冷却された液体である第2冷却媒体の近くで凝縮させられる。第2冷却媒体は、冷媒蒸気が凝縮して液体冷媒を形成するように冷媒蒸気を冷却する。この方法で、フラデッドエバポレーター冷却装置はまた、ホテル、オフィスビル、病院および大学を冷却するために使用されてもよい。
別の実施形態では、冷却を行う方法は、図2に関連して上に記載されたような直接膨張式冷却装置で冷却を行うことを含む。この方法では、トランス−HFO−1336mzzは、エバポレーターに通され、蒸発して冷媒蒸気を生成する。第1液体冷却媒体は、蒸発する冷媒によって冷却される。第1液体冷却媒体は、エバポレーターから冷却される本体に通される。この方法で、直接膨張式冷却装置はまた、ホテル、オフィスビル、病院、大学、ならびに海軍潜水艦または海軍水上艦を冷却するために使用されてもよい。
別の実施形態では、冷却装置でHFC−236faまたはCFC−114冷媒を置き換える方法であって、前記方法が、置き換えられる冷媒の代わりにHFO−1336mzzを前記冷却装置に提供する工程を含む方法が提供され;ここで、前記HFO−1336mzzはトランス異性体または主としてトランス異性体である。
気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)(IPCC)によって公表されたGWP計算に基づき、代替を必要としている冷媒および伝熱流体には、HFC−236faが含まれるが、それに限定されない。それ故、本発明に従って、冷却装置でHFC−236fa冷媒をトランス−HFO−1336mzzで置き換える方法が提供される。本方法は、前記冷媒の代わりにトランス−HFO−1336mzzを冷却装置に提供する工程を含む。
HFC−236faを置き換えるこの方法で、トランス−HFO−1336mzzは、当初はHFC−236faで運転するためにデザインされかつ製造されたであろう遠心冷却装置で有用である。別の実施形態では、トランス−HFO−1336mzzは、当初はHFC−236faで運転するためにデザインされかつ製造されたであろうスクリュー冷却装置で有用である。
ODP(ODP=0.94)およびGWP(GWP=10,000)のために代替を必要としている別の冷媒はCFC−114である。HFC−236faは、当初はCFC−114の代替品として冷却装置で使用されていた。しかしCFC−114は、世界の特定の地域では依然として使用されている可能性がある。それ故、本発明に従って、冷却装置内のCFC−114をトランス−HFO−1336mzzに置き換える方法が提供される。この方法は、前記冷媒の代わりにトランス−HFO−1336mzzを冷却装置に提供する工程を含む。
CFC−114を置き換えるこの方法で、トランス−HFO−1336mzzは、当初はCFC−114で運転するためにデザインされかつ製造されたであろう遠心冷却装置で有用である。別の実施形態では、トランス−HFO−1336mzzは、当初はCFC−114で運転するためにデザインされかつ製造されたであろうスクリュー冷却装置で有用である。
既存機器でCFC−114またはHFC−236faを置き換える際に、追加の利点は、機器もしくは運転条件または両方を調節することによって実現することができる。例えば、羽根車直径および羽根車速度は、トランス−HFO−1336mzzが代替冷媒として使用されている遠心冷却装置で調節されてもよい。
あるいはまた、HFC−236faまたはCFC−114を置き換えるこの方法で、本明細書に開示されるようなトランス−HFO−1336mzzは、新しいフラデッドエバポレーター冷却装置または新しい直接膨張式冷却装置などの、新しい機器で有用であるかもしれない。かかる新しい機器では、遠心圧縮機か、スクリュー圧縮機などの容積式圧縮機かのどちらか、およびこれと共に使用されるエバポレーターおよび凝縮器が使用されてもよい。
実施例1
遠心冷却装置でのトランス−HFO−1336mzzについての冷却性能
表1は、遠心冷却装置に典型的な条件下にCFC−114およびHFC−236faと比べてトランス−HFO−1336mzzの性能を示す。表1で、COPは、性能係数(エネルギー効率に類似の)である。データは、次の条件に基づいている。
Figure 0005693585
Figure 0005693585
表1のデータは、トランス−HFO−1336mzzがCFC−114かHFC−236faかのどちらより低いエバポレーターおよび凝縮器圧力を生み出すことを示す。それ故、CFC−114またはHFC−236faによって生じる圧力に耐えるようにデザインされた冷却機器はまた、トランス−HFO−1336mzzによって生じる圧力に耐えるであろう。
表1のデータは、トランス−HFO−1336mzzが、意外にも、CFC−114のそれらと類似のエネルギー効率(COP)および容積冷却能力を提供することをさらに示す。さらに、トランス−HFO−1336mzzは、冷媒をCFC−114についてのものに匹敵するエバポレーター条件から凝縮器条件へ上げるための羽根車先端速度を必要とする。結果として、新規冷媒のために最適化された、新しい冷却装置デザインを開発するコストおよびリスクは低減される。さらに、トランス−HFO−1336mzzは、エネルギー効率の過度の悪化なしに既存の冷却装置でCFC−114を置き換えるために、小さな修正で、使用することができよう。それ故、トランス−HFO−1336mzzは、冷媒GWPの著しい低減(99.7%)を達成するために冷却装置でCFC−114を置き換えるための魅力的な候補である。
表1のデータはさらに、トランス−HFO−1336mzzが、意外にも、HFC−236faのそれよりわずかに良好なCOPを提供し、かつ、HFC−236faについてのそれとほとんど同一の圧縮機羽根車先端速度を必要とすることを示す。結果として、新規冷媒のために最適化された、新しい冷却装置デザインを開発するコストおよびリスクは低減される。さらに、トランス−HFO−1336mzzは、エネルギー効率の過度の悪化なしに、その幾分より低い容積冷却能力にもかかわらず、既存の冷却装置でHFC−236faを置き換えるために、小さな修正で、使用することができよう。それ故、トランス−HFO−1336mzzは、GWPの著しい低減(99.7%)を達成するために冷却装置でHFC−236faを置き換えるための魅力的な候補である。
既存の冷却装置の一改造シナリオでは、CFC−114冷媒は新規冷媒で置き換えられるが、圧縮機羽根車は保持されるであろう。このシナリオでは、羽根車の回転速度の比較的小さい増加が、新規冷媒をエバポレーター条件から凝縮器条件へ上げるために必要とされるより高い先端速度と冷却装置の公称冷却能力を復元するために必要とされるより高い冷媒容積流量とを生み出すであろう。運転条件の新しいセットでの圧縮機効率は、改造前の圧縮機効率から実質的に外れないであろう。圧縮機が改造前の最大効率で動作すると仮定すると、ほんのわずかな効率損失は、最小限の変換コストで新規冷媒の利益と引き換えに受け入れられなければならないであろう。
実施例2
不燃性試験
トランス−HFO−1336mzzの可燃性の欠如は、ASHRAE基準34−2007で要求され、そしてASHRAE基準34−2007の補遺pに記載されているようにASTM E681−2001試験手順に従って測定する。試験条件は、23℃で整えられる50%相対湿度で、60℃および100℃であった。
トランス−HFO−1336mzzは60℃および100℃で不燃性であることが分かる。これは、エアコンおよび冷凍産業にとって重要な別の特性を示す。不燃性冷媒は、多くの用途で要求されている。従って、トランス−HFO−1336mzzの不燃性格付けは、トランス−HFO−1336mzzの幅広い使用を可能にするであろう。
例3−比較
遠心冷却装置でのシス−HFO−1336mzzについての冷却性能
表2は、遠心冷却装置に典型的な条件下にCFC−114およびHFC−236faと比べてシス−HFO−1336mzzの性能を示す。表2で、COPは性能係数(エネルギー効率に類似の)である。データは、次の条件に基づいている。
Figure 0005693585
Figure 0005693585
表2のデータは、容積キャパシティが、CFC−114およびHFC−236faと比べて、62%または70%低減で、シス−HFO−1336mzzがCFC−114かHFC−236faかのどちらのための改造としても効果的に機能を果たすのに十分ではないことを明らかに示す。これに対して、トランス−HFO−1336mzzは、それぞれ、CFC−114およびHFC−236faと比べて約5%または25%差というはるかにより近い値を提供することができる。さらに、シス−HFO−1336mzzについて必要とされる羽根車先端速度は、CFC−114またはHFC−236faについてのそれより29%または20%高いが、トランス−HFO−1336mzzについては、先端速度は、CFC−114より約6.9%高いにすぎず、HFC−236faについてのそれとほぼ同一である。

Claims (10)

  1. 冷媒を含有する冷却装置であって、該冷媒がトランス−HFO−1336mzzのみからなり、ここで前記冷却装置がCFC−114またはHFC−236faでの使用に適している遠心冷却装置であることを特徴とする、上記冷却装置。
  2. 前記冷却装置がフラデッドエバポレーター冷却装置または直接膨張式冷却装置である請求項1に記載の冷却装置。
  3. 冷却しようとする本体の近くでエバポレーターでトランス−HFO−1336mzzのみからなる冷媒を蒸発させ、それによって冷却を生じさせる工程を含んでなり、ここで前記冷却装置がCFC−114またはHFC−236faでの使用に適している遠心冷却装置である、冷却装置で冷却を生じさせる方法。
  4. 冷却媒体を冷却装置のエバポレーターに通す工程と、トランス−HFO−1336mzzをエバポレーターで蒸発させて蒸気組成物を形成し、それによって冷却媒体を冷却する工程と、冷却媒体をエバポレーターから冷却しようとする本体に送る工程とをさらに含んでなる、請求項3に記載の方法。
  5. 冷却装置が、フラデッドエバポレーター冷却装置および直接膨張式冷却装置からなる群から選択される請求項4に記載の方法。
  6. 蒸気組成物を遠心圧縮機で圧縮する工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  7. 遠心冷却装置でHFC−236faまたはCFC−114冷媒を置き換える方法であって、置き換えられる冷媒の代わりにトランス−HFO−1336mzzのみからなる冷媒を前記遠心冷却装置に供給する工程を含んでなる、上記方法。
  8. 置き換えられる冷媒がCFC−114である、請求項7に記載の方法。
  9. 置き換えられる冷媒がHFC−236faである、請求項7に記載の方法。
  10. 前記冷却装置がフラデッドエバポレーター冷却装置または直接膨張式冷却装置である、請求項7に記載の方法。
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