JP5687896B2 - 建物管理システム及び建物管理方法 - Google Patents
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Description
かかる建物管理システムによれば、建物内に入るまでのユーザの行動履歴、及び、建物内に入る前の時点でユーザが居た環境のうち、少なくとも1つに関する情報をユーザから取得する。これらの情報は、建物外に居た時点でのユーザに関する情報であり、当該情報を建物内の設備の制御に活用することにより、建物内における居心地やユーザの健康状態を管理することが可能になる。この結果、建物内におけるユーザの快適性が向上することになる。特に、ユーザから収集する情報は、外出中のユーザの行動履歴、及び、帰宅前の時点でユーザが居た環境のうち、少なくとも1つに関する内容であるので、帰宅時のユーザのコンディションや環境及び時刻に応じて最適な住宅空間となるように住宅内の設備を制御することが可能になる。
さらに、上記の情報の送受信は、日常的にユーザによって行われる生活動作が通信経路形成部にて受け付けられると自動的に実行される。つまり、建物内におけるユーザの快適性を向上させるのに有用な情報を、ユーザから積極的に、かつ、簡便に収集することが可能となる。
かかる構成であれば、より簡便にユーザから情報を収集することが可能になる。
かかる構成であれば、ユーザがドアを開く際に情報の送受信が実行され、ユーザからの情報収集がより簡便なものとなる。
かかる構成であれば、ドアを開くための操作に伴って、ユーザからの情報収集と、ドアの開錠と、住宅内の設備の制御が一斉に行われる結果、ユーザにとって利便性が更に向上することになる。
あるいは、上記の建物管理システムにおいて、前記送信部が、前記環境に関する前記情報として、前記ユーザが帰宅する際の外気温を示す前記情報を送信し、前記受信部が前記情報を受信すると、前記設備制御部は、前記情報が示す前記外気温に基づいて、前記設備としての空調設備の運転を制御することとしてもよい。
あるいは、前記取得部は、前記ユーザが前記住宅に帰宅する際の帰宅時刻に関する情報を更に含む前記情報を取得し、前記送信部が、前記帰宅時刻を示す前記情報を送信し、前記受信部が当該情報を受信すると、前記設備制御部は、前記情報が示す前記帰宅時刻に基づいて、前記設備としての照明設備の点灯状態を制御することとしてもよい。
上述した3つの構成のうち、少なくとも1つに該当する構成であれば、帰宅時におけるユーザのコンディションや環境及び時刻に応じて最適な住宅空間となるように住宅内の設備を制御することが可能になる。
かかる方法によれば、上述したように、ユーザが建物内に入る前のコンディションや環境に関する情報を収集すると共に、当該情報に基づき建物内におけるユーザの快適性を向上させることが可能になる。
さらに、上記の情報の送受信は、日常的にユーザによって行われる生活動作が通信経路形成部によって受け付けられると自動的に実行される。
以上のように、本発明の建物管理システムにより、ユーザが建物内に入る前のコンディションや環境に関する情報を収集すると共に、当該情報に基づき建物内におけるユーザの快適性を向上させることが可能になる。
本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る建物管理システム1について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る建物管理システム1の構成図である。図2は、携帯端末10の構成図である。図3は、ホームサーバ20の構成図である。
携帯端末10は、PDA(Personal Digital Assistant)やウェアラブルコンピュータなど、ユーザが携帯する情報端末であり、建物管理システム1においては情報を送信する送信機として機能する。なお、携帯端末10は、情報を送信する機能の他、情報を受信する機能を備えていてもよい。
本実施形態の携帯端末10は、CPU、メモリ、外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを有しており、携帯端末10が諸機能を発揮するためのプログラムがインストールされている。さらに、本実施形態の携帯端末10には、図1に示すように、第1の電極としての携帯端末側電極11と、絶縁膜12とが備えられている。
なお、電界を誘起させる上で携帯端末側電極11と対をなす電極(第2の電極)は、住宅HのドアノブDNに取り付けられている。当該電極(第2の電極)については後述する。
ホームサーバ20は、情報処理機器の一例であり、本実施形態では、住宅H内に設置されたサーバコンピュータである。このホームサーバ20は、建物管理システム1において、携帯端末10と電界通信してユーザ情報やユーザID情報を受信する受信機として機能する。また、ホームサーバ20は、エアコンや照明等、住宅H内に設けられた各設備と宅内ネットワークを通じて通信可能である。さらに、ホームサーバ20は、携帯端末10から受信したユーザ情報等に基づいて、住宅H内の各設備の運転や状態を制御する。
なお、本実施形態に係る受信部20aは、センサユニット30から出力された信号を受信した後に当該信号を解析して、当該信号に応じた情報(すなわち、携帯端末10の送信部10cが送信した情報)を取得する。
また、設備制御部20cは、風呂用給湯設備Bの起動・停止や給湯温度を自動制御することにより、所定時期に風呂の準備をすることが可能であり、設備制御部20cが照明設備Cの点灯状態を自動制御することにより、時刻に応じて住宅H内の明るさを調整することが可能である。
なお、当然ながら、上記の設備以外の設備(例えば、窓、太陽光発電装置、蓄電設備、電気自動車の充電設備など)についても、設備制御部20cによる制御の対象に含めることとしてもよい。
具体的に説明すると、ユーザ認証部20dは、ユーザ認証においてユーザID情報からユーザIDを特定して、当該ユーザIDと、居住者として登録されている登録者IDとを照合し、両IDが一致した場合にユーザが居住者であると識別する。
なお、登録者IDを示す情報は、蓄積部20bに保存されており、ユーザ認証部20dは、ユーザ認証にあたり蓄積部20bから当該情報を読み出すこととしている。
センサユニット30は、建物管理システム1において電界通信を行うために、携帯端末側電極11と協働してユーザに電界を誘起させると共に、ユーザの身体表面を経由して伝達された電界を検出し、当該検出結果に応じた信号をホームサーバ20に向けて出力する。すなわち、本実施形態において、センサユニット30は、携帯端末10とホームサーバ20との通信経路を形成するための通信経路形成部として機能する。
そして、本実施形態では、ユニット側電極31が住宅HのドアDに取り付けられており、より具体的にはドアノブDNに取り付けられている。このため、携帯端末10を携帯している状態のユーザがドアノブDNを操作すると、携帯端末側電極11とユニット側電極31との協働により、ユーザに電界が誘起されるようになる。
ここで、住宅Hに帰宅してきたユーザが行うドアノブDNの操作は、住宅HのドアDを開くための操作の一例であるが、これに限定されるものではなく、ドアDを開くために行う操作であれば他の操作(例えば、ドアDの前に立つ行為)であってもよい。
以上までに説明してきた構成の建物管理システム1を用いた建物管理方法について説明するために、以下、図4〜図6を参照しながら、当該建物管理方法を採用して実施される建物管理プロセスについて説明する。図4及び図5は、建物管理プロセスの流れを示す図である。図6は、ユーザがドアノブ操作をすることにより通信経路が形成される状況を示すイメージ図である。
外気温を示す情報については、携帯端末10の機能により外気温が計測された際に取得される。なお、外気温の計測は、所定時間毎に定期的に実施されることとしてもよく、あるいは、ユーザが帰宅時にドアノブ操作をして通信用の電界がユーザに誘起された際に携帯端末10が誘起された電界を検知することを契機に実施されることとしてもよい。
帰宅時刻を示す情報については、携帯端末10が帰宅時刻を特定することにより取得され、当該帰宅時刻の特定は、例えば、ユーザが帰宅時にドアノブ操作をして通信用の電界がユーザに誘起された際に携帯端末10が誘起された電界を検知することを契機に実施される。
そして、ユーザ情報取得後には、当該ユーザ情報を携帯端末10の記憶部10bに記憶させる処理(記憶処理)が実行される(S002)。
なお、上述したように、本実施形態では、送信処理の際、取得処理にて取得されたユーザ情報と共にユーザID情報を送信するために、ユーザ情報及びユーザID情報に応じた電界をユーザに誘起させる。
以上までに説明してきたように、本実施形態の建物管理システム1及び建物管理方法では、ユーザが帰宅時に住宅HのドアノブDNを操作すると、通信経路形成部であるセンサユニット30が当該ドアノブ操作を受け付け、携帯端末10とホームサーバ20との通信経路を形成する。そして、通信経路が形成されると、外出中の行動履歴や外気温及び帰宅時刻に関するユーザ情報の送受信が自動的に実行され、ユーザ情報が受信されると、設備制御部20cがユーザ情報に基づいて住宅H内の各設備の運転又は状態を制御する。
このように本実施形態では、ユーザがドアノブDNに接触しただけでユーザ情報の送受信が実行され、より簡便な情報収集が実現されることとなる。
すなわち、上記の処理(ユーザ情報の収集、ドアの開錠、及び、住宅H内の設備の制御)の各々を実行するための動作を個別に行う場合に比べ、本実施形態は、ユーザに手間を要しない点で好適である。
なお、上述したように、本実施形態では、各設備について、制御の際に用いる情報が対応付けられているが(例えば、空調設備Aの制御には外気温に関する情報を用いる)、住宅H内の全設備の制御が、共通した一の情報に基づいて行われることとしてもよい。ただし、設備毎に、制御の際に用いられる情報が分かれていれば、より細かな制御が可能となる結果、住宅H内におけるユーザの快適性を向上させるのに、的確な制御が実現されることになる。かかる点において本実施形態は好適である。
上記の実施形態には、主として本発明の建物管理システム及び建物管理方法について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
なお、住宅Hに帰宅する際の生活動作は、上記のドアノブ操作に限定されず、他の動作であってもよい。例えば、玄関前の所定位置に立つ動作や、高層マンション住宅であればエレベータ内の操作ボタンを押す動作であってもよい。さらに、玄関に上がる動作や住宅H内の座椅子やソファに座る動作など、住宅H内に居る期間中にユーザが日常的に行う生活動作であってもよい。ただし、ドアノブ操作はユーザが住宅H内に入る際に必ず行う生活動作であり、かかる点においては、上記の実施形態の方が好適である。
ただし、上記の情報は、快適な住宅空間を提供する目的でユーザの帰宅に合わせて住宅H内の設備を制御する際に用いる情報として適当なものであり、さらに簡易に取得することが可能である。特に、本実施形態では、外気温に基づいて空調設備Aを、歩数に基づいて風呂用給湯設備Bを、帰宅時刻に基づいて照明設備Cを、それぞれ制御する。かかる対応関係により、空調設備A、風呂用給湯設備B、及び、照明設備Cの各々は、ユーザのコンディションや環境、時刻に応じて最適な住宅空間となるように制御されることになる。ここで、空調設備A、風呂用給湯設備B、及び、照明設備Cは、一般的に、ユーザが帰宅した直後に取り扱う可能性が高い設備である。したがって、上記の情報については、ユーザの帰宅に合わせて制御されることが必要な設備の制御に際して用いる情報として適当である。かかる点において、上記の実施形態の方が好適である。
10c 送信部、10d 携帯端末側制御部、11 携帯端末側電極、12 絶縁膜、
20 ホームサーバ、20a 受信部、20b 蓄積部、20c 設備制御部、
20d ユーザ認証部、20e ホームサーバ制御部、21 制御回路、
30 センサユニット、31 ユニット側電極、32 絶縁膜、33 電界センサ、
A 空調設備、B 風呂用給湯設備、C 照明設備、D ドア、DN ドアノブ、
H 住宅
Claims (8)
- ユーザが携帯する携帯端末と、
該携帯端末と通信する情報処理機器と、
前記携帯端末と前記情報処理機器との通信経路を形成するための通信経路形成部と、を有し、
前記携帯端末は、
建物内に入るまでの前記ユーザの行動履歴に関する情報、及び、前記建物内に入る前の時点で前記ユーザが居た環境に関する情報のうち、少なくともいずれか一方を含む情報を取得する取得部と、
該取得部が取得した前記情報を記憶する記憶部と、
該記憶部に記憶された前記情報を読み込んで送信する送信部と、を備え、
前記情報処理機器は、
前記送信部が送信した前記情報を前記通信経路を通じて受信する受信部と、
前記建物内に設けられた設備を制御するための設備制御部と、を備え、
前記通信経路形成部は、前記建物内に入る際又は前記建物内に居る期間中に前記ユーザが日常的に行う生活動作を受け付けると前記通信経路を形成し、
該通信経路が形成されると、前記送信部が前記情報を送信し、かつ、前記受信部が前記情報を受信し、
前記受信部が前記情報を受信すると、前記設備制御部が前記情報に基づいて前記設備の運転又は状態を制御することを特徴とする建物管理システム。 - 前記情報処理機器は、前記ユーザを電界伝達媒体として前記携帯端末と電界通信し、
前記送信部は、前記情報を送信するために、前記情報に応じた電界を前記ユーザに誘起させ、
前記通信経路形成部は、前記ユーザに誘起された前記電界を検出し、検出結果に応じた信号を出力するセンサを有し、
前記受信部は、前記センサからの前記信号を受信することにより前記情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の建物管理システム。 - 前記建物は、前記ユーザが居住する住宅であり、
前記送信部は、前記電界を前記ユーザに誘起させるための第1の電極を備え、
前記通信経路形成部は、前記第1の電極と対をなす第2の電極を備え、
該第2の電極は、前記住宅のドアに取り付けられ、
前記ユーザが前記生活動作として前記ドアを開くための操作を行うと、前記第1の電極が前記第2の電極と協働して前記電界を前記ユーザに誘起させ、前記センサが前記ユーザに誘起された前記電界を検出し、検出結果に応じた前記信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の建物管理システム。 - 前記記憶部は、前記取得部が取得した前記情報と、前記ユーザを識別するための識別情報とを記憶し、
前記ユーザが前記ドアを開くための操作を行うと、前記送信部が、前記情報と共に前記識別情報を送信するために、前記情報及び前記識別情報に応じた前記電界を前記ユーザに誘起させ、
前記受信部は、前記センサからの前記信号を受信することにより前記情報及び前記識別情報を受信し、
前記識別情報に基づいて前記ユーザが前記住宅の居住者であるか否かを識別する識別部が前記情報処理機器に備えられ、
前記ユーザが前記居住者であると前記識別部が識別すると、前記設備制御部は、施錠状態にある前記ドアを開錠するとともに、前記情報に基づいて前記設備の運転又は状態を制御することを特徴とする請求項3に記載の建物管理システム。 - 前記送信部が、前記行動履歴に関する前記情報として、前記ユーザが前記住宅を出てから帰宅するまでの間の歩数を示す前記情報を送信し、前記受信部が前記情報を受信すると、前記設備制御部は、前記情報が示す前記歩数に基づいて、前記設備としての風呂用給湯設備の運転を制御することを特徴とする請求項4に記載の建物管理システム。
- 前記送信部が、前記環境に関する前記情報として、前記ユーザが帰宅する際の外気温を示す前記情報を送信し、前記受信部が前記情報を受信すると、前記設備制御部は、前記情報が示す前記外気温に基づいて、前記設備としての空調設備の運転を制御することを特徴とする請求項4に記載の建物管理システム。
- 前記取得部は、前記ユーザが前記住宅に帰宅する際の帰宅時刻に関する情報を更に含む前記情報を取得し、
前記送信部が、前記帰宅時刻を示す前記情報を送信し、前記受信部が当該情報を受信すると、前記設備制御部は、前記情報が示す前記帰宅時刻に基づいて、前記設備としての照明設備の点灯状態を制御することを特徴とする請求項4に記載の建物管理システム。 - ユーザが携帯する携帯端末と、該携帯端末と通信する情報処理機器と、前記携帯端末と前記情報処理機器との通信経路を形成するための通信経路形成部と、を用いた建物管理方法であって、
建物内に入るまでの前記ユーザの行動履歴に関する情報、及び、前記建物内に入る前の時点で前記ユーザが居た環境に関する情報のうち、少なくともいずれか一方を含む情報を、前記携帯端末に設けられた取得部により取得する取得処理と、
該取得処理にて取得された前記情報を、前記携帯端末に設けられた記憶部に記憶させる記憶処理と、
該記憶処理にて記憶された前記情報を、前記携帯端末に設けられた送信部により、前記記憶部から読み込んで送信する送信処理と、
該送信処理にて送信された前記情報を、前記情報処理機器に設けられた受信部に、前記通信経路を通じて受信させる受信処理と、
該受信処理にて受信された前記情報に基づき、前記情報処理機器に設けられた設備制御部に、前記建物内に設けられた設備の運転又は状態を制御させる設備制御処理と、を有し、
前記建物内に入る際又は前記建物内に居る期間中に前記ユーザが日常的に行う生活動作を前記通信経路形成部にて受け付けて、前記通信経路形成部に前記通信経路を形成させ、
該通信経路が形成されると前記送信処理及び前記受信処理が実行され、
該受信処理にて前記受信部が前記情報を受信すると前記設備制御処理が実行されることを特徴とする建物管理方法。
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