JP5682551B2 - 孔加工物品の検査装置及び検査方法 - Google Patents

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本発明は、円周方向に沿って一定ピッチで所定個数の孔を形成する孔加工を、少なくとも1列以上施してなる円筒状部を有する孔加工物品に関して、前記孔加工の適否を検査する孔加工物品の検査装置及び検査方法に関する。
この種の孔加工物品として、例えば特許文献1に示されるように、流体制御弁の駆動用のリニアソレノイドに組込まれるコアステータが知られている。この場合、コアステータは、内側の中空部をプランジャが軸方向に移動可能に配置され、外周側にコイルが配置される円筒状をなしている。そして、このコアステータでは、磁気的な性能を向上させるために、軸方向の途中部を全周に渡って薄肉部とし、その薄肉部に対し円周方向に沿って等ピッチで多数個の孔(貫通孔)を例えばレーザ加工により形成し、この部分の磁気抵抗を高めるようになっている。
特開2001−263521号公報(段落[0018])
ところで、上記コアステータを製造するに際しては、上記薄肉部に対する孔加工が正しく行われているかどうかの検査が行われるが、その検査を自動で行うことができる検査装置や検査方法が要望される。このとき、画像処理を用いて孔間ピッチ等を自動で検査する検査装置が考えられるが、上記した孔は、磁気抵抗を高めるために形成されるもので、孔の多少の欠如(例えば60個の孔に対し3個まで)は性能上許容されるため、検査アルゴリズムが複雑となる事情があった。特に、孔加工を、軸方向にずらせて千鳥状に2列に施すものもあるが、従来では、そのような場合に対応できる適当な自動の検査装置(検査方法)は存在しなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、孔加工物品の円筒状部に対する孔加工の適否を自動で検査することが可能で、その際の一部の孔の欠如を許容しながらも、孔加工の適否の検査を適切に行うことができる孔加工物品の検査装置及び検査方法を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の孔加工物品の検査装置は、孔加工物品の円筒状部の孔形成領域を直径方向から全周に渡って撮影する撮影手段と、この撮影手段の撮影した画像データから前記各孔を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された前記孔の全周分の個数を求めると共に隣り合う孔間の孔ピッチを検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記孔の個数及び前記各孔ピッチの良否を判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、前記孔の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔の欠如を許容すると共に、前記各孔ピッチが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、前記孔の一部の欠如を許容するため、該孔の欠如数と、該第1規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての孔ピッチの良否の判定を行うところに特徴を有する。
また、本発明の請求項5の孔加工物品の検査方法は、孔加工物品の円筒状部の孔形成領域を直径方向から全周に渡って撮影装置により撮影する撮影工程と、この撮影工程において撮影された画像データから各孔を抽出する抽出工程と、この抽出工程において抽出された孔の全周分の個数を求めると共に隣り合う孔間の孔ピッチを検出する検出工程と、この検出工程において検出された孔の個数及び各孔ピッチの良否を判定する判定工程とを備え、前記判定工程では、孔の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔の欠如を許容すると共に、各孔ピッチが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、孔の一部の欠如を許容するため、該孔の欠如数と、該第1規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての孔ピッチの良否の判定を行うところに特徴を有する。
本発明によれば、撮影手段(撮影工程)により、孔加工物品の円筒状部の孔形成領域が直径方向から全周に渡って撮影され、撮影された画像データから、抽出手段(抽出工程)により各孔が抽出される。そして、検出手段(検出工程)により、抽出された孔の全周分の個数が求められると共に、隣り合う孔間の孔ピッチが検出され、判定手段により、検出された孔の個数及び各孔ピッチの良否が判定される。
このとき、判定手段(判定工程)は、孔の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔の欠如を許容すると共に、各孔ピッチが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、前記孔の欠如を考慮しながら比較し、全体としての孔ピッチの良否の判定を行うように構成されている。従って、孔加工物品の円筒状部に対する孔加工の適否を自動で検査することが可能なものであって、その際の一部の孔の欠如を許容しながらも、孔加工の適否の検査を適切に行うことができる
本発明の一実施例を示すもので、検査装置の全体構成を概略的に示す正面図 照明装置による照明部分を孔の良品(a)及び不良品(b)の場合の2種類について示す縦断面図 リニアソレノイドの全体構成を示す断面図(a)及びコアステータを示す拡大断面図(b) コアステータの薄肉部部分の外観を概略的に示す斜視図(a)、及びその外周面を展開して示す図(b) 撮影画像を模式的に示す図(a)及びその一部の拡大図(b) 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その1) ノイズ除去等の画像処理の方法を説明するための図 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その2) 孔の抽出の処理の方法を説明するための図 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その3) 列分けの処理の方法を説明するための図 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その4) 孔の数のカウントの処理の方法を説明するための図 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その5) 列間孔ピッチの算出の方法を説明するための図 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その6) 制御装置が実行する検査の処理手順を示すフローチャート(その7) 孔ピッチ及び同列軸方向ズレの算出の方法を説明するための図 孔ピッチについての判定方法を説明するための図 列間孔ピッチについての判定方法を説明するための図 軸方向間隔等についての判定方法を説明するための図
以下、本発明を具体化した一実施例について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施例では、孔加工物品として、流体制御弁の駆動用のリニアソレノイドに組込まれるコアステータを具体例としている。まず、図3及び図4を参照して、リニアソレノイド及びコアステータについて、簡単に説明する。
図3(a)は、リニアソレノイド1の断面構成を示している。このリニアソレノイド1は、作動油の複数の出入口を有するスリーブ2、このスリーブ2内に軸方向(図で左右方向)に移動(摺動)可能に設けられ作動油の流量(油圧)を切替えるためのスプール3、スリーブ2の先端とスプール3との間に配置されたスプリング4、前記スリーブ2の基端部(図で右端部)に連結されたヨーク5等を備えている。
前記ヨーク5内には、図3(b)にも示すように、円筒状をなす孔加工物品としてのコアステータ6が設けられている。そのコアステータ6の内側の中空部には、プランジャ7が軸方向に移動(摺動)可能に配置され、コアステータ6の外周部(ヨーク5の内周部)に、コイル8が設けられている。前記プランジャ7の先端面に、前記スプール3のシャフト3aが当接している。シャフト3aの途中部には、ダイヤフラム9が取付けられている。これにて、前記コイル8への通電制御により、プランジャ7が軸方向に移動し、もって作動油の流量(油圧)が切替えられるようになっている。
図3(b)に示すように、前記コアステータ6は、例えば純鉄棒鋼(ELTH2)から円筒状に構成されていると共に、その先端部(図で左端部)に外周方向に延びる鍔状部6aを一体に有している。そして、コアステータ6の先端側部分には、外周側を切除した如き形態の薄肉部6bが全周に渡って形成されており、その薄肉部6bに、磁気特性を調整する(磁気抵抗を高くする)ための多数個の孔(貫通孔)10が形成されている。図4にも示すように、この孔10は、本実施例では、所定個数(例えば1列につき60個)が円周方向に沿って一定の孔ピッチaで形成され、ここでは、千鳥状に2列に並ぶように形成されている。
このとき、各部の寸法の具体例をあげると、図4(a)に示すように、コアステータ6の薄肉部6bの内径寸法eが例えばφ7.800mm、外径寸法fが例えばφ9.000mmとされている。また、孔10の直径寸法(内径側)dが例えばφ0.24mm、円周方向の孔ピッチaが例えば0.41mm、隣の列の孔10との間の円周方向の列間孔ピッチbが例えば0.2mmとされている。
上記2列に形成された孔10の列を区別する場合には、鍔状部6aに近い側(図4、図20等で下側、図5、図15等で左側)を第1列と称し、鍔状部6aとは反対側(図4、図20等で上側、図5、図15等で右側)を第2列と称することとする。第1列の孔10の軸方向形成位置は、コアステータ6の鍔状部6a側の端部から、例えば11.0mmの位置とされ、第1列の孔10の軸方向形成位置は、コアステータ6の鍔状部6a側の端部から、例えば11.3mmの位置とされている。従って、隣りの列の孔10との間の軸方向間隔cが例えば0.3mmとされている。
尚、詳しい説明は省略するが、コアステータ6の薄肉部6bに対する孔10の加工には、レーザ加工が用いられる。このレーザ加工は、コアステータ6に対して、外周側から直径方向にパルス状にレーザ光を照射することを、該コアステータ6を同軸回転させながら行う。この場合、一周の回転分の孔加工により第1列の孔10の形成が終了すると、更に、軸方向に1ピッチ分、円周方向に半ピッチ分だけずらせて、同様の孔加工を行い、第2列の孔10を形成するようになっている。また、このレーザ加工により、図2に示すように、孔10は、薄肉部6bの外周面から内周側に向けてすぼまるようなテーパ状に形成されることになる。
さて、前記コアステータ6に対する孔加工の適否を検査するための、本実施例に係る検査装置について述べる。図1は、検査装置11の全体構成を概略的に示している。この検査装置11は、撮影手段としての撮影装置12、ワーク保持部(図示せず)、照明装置14、全体の制御、画像処理、解析等を行うコンピュータ15を備えて構成される。
そのうち撮影装置12は、例えば2048画素(画素分解能が0.00713mm/画素)の1次元のCCDイメージセンサ16及びテレセントリックレンズ17等を備えて構成されている。この撮影装置12は、図で左右方向に延びる光軸Lを有し、図で上下方向(矢印A方向)をスキャン方向としている。この撮影装置12は、前記コアステータ6の孔10の形成領域である薄肉部6bを直径方向(図1で左方)から全周に渡って撮影するようになっている。
図示はしないが、前記ワーク保持部は、前記撮影装置12の図で右側において、ワークであるコアステータ6を、その軸心Oが図で上下方向に延びるように保持する保持機構を備えると共に、保持したコアステータ6を軸心Oを中心として例えば矢印B方向に所定速度で回転(同軸回転)させる機構を備えている。前記照明装置14は、LED等を備える光源部18、光ファイバー等からなる導光部19、プリズム20等を備え、光源部18から出射された照明光を、導光部19を通して導き、先端のプリズム20から出力するようになっている。また、この照明装置14は、図示しない移動機構により図で上下方向(矢印C方向)に移動可能に設けられている。
このとき、図2に示すように、プリズム20は、その先端に角度45度傾斜した反射面20aを有し、撮影装置12による撮影時に、前記ワーク保持部に保持されたコアステータ6に対し、その開口端部から内部に挿入され、先端部分が孔10形成部分の内周側に来るように位置決めされる。これにて、照明装置14は、導光部19を通した照明光を反射面20aで反射させて90°折曲げ、図で左方即ち前記撮影装置12に向けて平行光を出力するようになっている。図2(a)に示すように、照明光は孔10を通過して撮影装置12に入力される。尚、図2(b)には、孔10´が不良品である(規格よりも小さい)場合を例示している。
そして、上記のような照明装置14による照明状態で、コアステータ6が所定速度で回転され、撮影装置12がコアステータ6の回転と同期して画像を取込む(スキャン)ようになっている。撮影された画像データは前記コンピュータ15に入力される。これにより、例えば図5(a)に示すような、孔10の形成部分(薄肉部6b)を全周に渡って展開した画像データIが得られるのである。この画像データIは、例えば横2048画素×縦4608画素の二次元画像データとして得られる。
このとき、図5(b)にも一部を拡大して示すように、撮影画像データIは、照明光が透過した孔10部分(図では便宜上円で示す)が白レベル、それ以外(図で円の外側)の部分(コアステータ6の外面)が黒レベルとなる。孔10の画像は、孔10のうち最も径小な(すぼまった)部分、つまりコアステータ6の内周面での開口部分が投影されることになる。尚、撮影装置12により撮影される画像Iは、コアステータ6の1周分よりもやや大きな長さ(360°+α)とされ、つまり円周方向の一部が撮影開始及び終了部分でラップするように撮影される。
前記コンピュータ15は、詳しく図示はしないが、本体部に、キーボードやマウス等の入力装置21、表示装置22、データ記憶装置などを接続して構成されており、検査プログラムの実行により、コアステータ6の孔加工の適否を検査する本実施例に係る検査方法を実行する。このとき、後の作用説明(フローチャート説明)でも述べるように、コンピュータ15は、前記撮影装置12等と共に撮影手段を構成すると共に、抽出手段、検出手段、判定手段として機能し、以下の各工程を自動で実行するようになっている。
即ち、まず、前記撮影装置12により、孔加工物品たるコアステータ6の孔形成領域(薄肉部6b)を直径方向から全周に渡って撮影する撮影工程が実行される。次に、前記撮影工程において撮影された画像データから、画像処理により各孔10を抽出する抽出工程が実行され、その抽出工程において抽出された孔10のコアステータ6全周分の個数を求めると共に隣り合う孔10間の孔ピッチaを検出する検出工程が実行される。
そして、前記検出工程において検出された孔10の個数及び各孔ピッチaの良否を判定する判定工程が実行される。このとき、判定工程においては、孔10の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔10の欠如(抜け)を許容すると共に、各孔ピッチaが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、孔10の欠如を考慮しながら比較し、全体としての孔ピッチaの良否の判定が行なわれる。具体的には、本実施例では、一列の孔10の個数60個に対し、所定個数として3個までの欠如が許容される。
また本実施例では、前記検出工程においては、孔10の全周分の個数を各列毎に求めると共に、各列内における隣り合う孔10間の各孔ピッチaを検出することに加えて、軸方向に並ぶ列間に位置して隣り合う孔10間の列間孔ピッチbを検出し、前記判定工程においては、列間孔ピッチbについても、予め決められた第2規定範囲内にあるかどうかを、各列における孔10の欠如を考慮しながら比較し、全体としての列間孔ピッチbの良否の判定を行う。
更に本実施例では、検出工程において、各列における各孔10の軸方向の形成位置を検出し、判定工程においては、各列内における孔10の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められた列内しきい値と比較することにより、良否を判定する。このとき、判定工程において、図4(b)に示すように、各列内における孔10を円周方向に複数個ずつに区分した複数のグループに分け(具体的には15個ずつの4グループ)、各グループに内における孔10の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められたグループ内しきい値と比較すると共に、各グループの孔10の軸方向の形成位置の平均値に関して、グループ間でのズレ量の最大値を、予め決められたグループ間しきい値と比較することにより、良否を判定するようになっている。
次に、上記構成の検査装置11の作用について、図6〜図21も参照して説明する。図6、図8、図10、図12、図14、図16、図17のフローチャートは、コンピュータ15の実行する検査に関する処理手順を示している。これらフローチャートは、本来、一連の連続したものであるが、スペースなどの関係上、複数に分割して図示している。また、図7、図9、図11、図13、図15、図18は、フローチャートの説明のために付した図である。
上記したように、孔10の加工が施されたコアステータ6に検査を行うにあたっては、コアステータ6をワーク保持部に保持させ、その内周側に照明装置14のプリズム20部分を挿入して照明した状態で、コアステータ6を回転させながら撮影装置12により孔10形成部分の全周分の画像(実際には1周分よりやや余分)が取込まれる。これにより、コンピュータ15の本体部には、図5(a)に示すような、コアステータ6の孔10形成部分の全周分を展開した画像データが入力され、画像メモリに記憶される。尚、以下、画像における位置座標を述べる場合には、図5等で横方向をX座標、縦方向をY座標とする。
図6に示すように、まずステップS1では、表示装置22に入力画像Iが表示される。図7(a)は、入力画像Iの一部を切出した例であり、孔10部分が白いエリア、コアステータ6の外周面が黒いエリアとして撮影される。図7では、便宜上、孔10部分を円で示しており、実際はそれら孔10(各円)の外側部分は黒いエリアとなる。ステップS2では、第2列の孔10の数が設定値と一致するかどうかが判断される。この場合、孔10の数が、57〜60個の場合には一致すると判定される。ステップS3では、同様に、第1列の孔10の数が設定値(57〜60個)と一致するかどうかが判断される。ステップS2、S3のいずれかで孔10の数が設定値から外れていた場合には(ステップS2又はS3でNo)、図17のステップS83にて、エラー報知が行われて、処理が終了する。
孔10の数が設定値と一致した場合には(ステップS2及びS3でYes)、ステップS4では、画像Iにおける孔10内の異物(黒ノイズ)を除去する処理が行われ、ステップS5にて、画像Iにおける孔10周囲の異物(白ノイズ)を除去する処理が行われる。そのうち黒ノイズ除去の処理は、図7(b)で、右側の上から2番目に示したように、白エリア内の黒ノイズを消すための処理であり、例えば白エリアを侵食させて黒ノイズを消した後白エリアを膨張させて元の大きさに戻すことにより行なわれる。また、白ノイズの除去の処理は、図7(c)で、右側の上から3番目に示したように、黒エリア内の白ノイズを消すための処理であり、例えば白エリアを膨張させて黒ノイズを消した後白エリアを侵食させて元の大きさに戻すことにより行なわれる。
次のステップS6では、画像データの二値化処理が行なわれる。ここでは、例えば、画像データは、各画素(ドット)毎に多階調の輝度の値が付されており、予め設定されたしきい値に基づいて各画素が白レベル(明)のエリアと黒レベル(暗)のエリアに分けられる。ステップS7では、ラベリング処理が行なわれる。このラベリング処理では、図7(d)に示すように、複数個の白エリアに対し、例えば面積の大きい順に番号付けがなされる。番号が付された白エリアを、以下「ブロッブ」という。ステップS8では、白エリアが存在するかどうかが判断され、白エリアが存在しない場合には(No)、図17のステップS83にて、エラー報知が行われて、処理が終了する。白エリアが存在する場合には(ステップS8にてYes)、図8のステップS9に進む。
図8に示すように、ステップS9(ループ開始)からステップS17(ループ終了)まで、前記ブロッブの番号順(I番目)に、番号を示す変数Iを1からブロッブの総数まで1ずつインクリメントしながら、各ブロッブに対する以下の値の算出を繰返し、孔10の抽出の処理が行われる。即ち、ステップS10では、I番目のブロッブに対する重心Gの算出が行われる(図9(a)参照)。
ステップS11では、I番目のブロッブの面積が求められる。図9(b)に示すように、この面積の算出は、ブロッブを構成する白レベルの画素数をカウントすることにより行われる。ステップS12では、I番目のブロッブに外接する長方形が算出される。この外接長方形とは、図9(c)に示すように、全ての辺がブロッブ(白エリア)に接している長方形であり、この処理にて、長方形の左上の頂点の位置座標(X,Y)、幅寸法W、高さ寸法Hが算出される。ステップS13では、ステップS12で求められた外接長方形の高さと幅との比率が算出される。図9(d)に示すように、この比率は、高さ(H)/幅(W)で求められる。
ステップS14では、ステップS11で求められた面積から、ブロッブの円の直径が算出される。この直径(画素)は、2×√(面積/π)、の式で求めることができる。結果をmm単位とするために、更に分解能を乗算し、直径(mm)=直径(画素)×分解能、の式により直径を求める。ステップS15では、ステップS12で求められた外接長方形の上端、下端が有効位置にあるかどうかが判断される。ここでは、図9(e)に示すように、画面Iの上下の端部に位置する孔(ブロッブ)が除外される。
有効位置にある(画面の上下端に位置するものではない)場合には(ステップS15にてYes)、ステップS16にて、そのブロッブが検査の対象となる孔として抽出され、孔の総数がカウントアップされ、ステップS17(ループ終了)に進む。有効位置でなかった場合には(ステップS15にてNo)、そのままステップS17(ループ終了)に進む。上記処理を全てのブロッブ(孔)に関して繰返し実行した後、ステップS18にて、対象となる孔の総数が取得され、図10に進む。
図10に示すように、次のステップS19では、対象孔をY座標順に並び替えることが行なわれる。この処理においては、図11(a)に示すように、抽出された対象孔を、その重心のY座標順に番号付けすることが行なわれる。ステップS20〜S26では、抽出された各対象孔を、第1列(図11で左側の列)と第2列(右側の列)とに分ける処理が行なわれる。即ち、まずステップS20では、第1列カウンタ及び第2列カウンタが初期化される。ステップS21では、2列対応かどうかが判断され、2列対応でない、つまり孔10が一列に形成されている場合には(No)、ステップS22にて、第1列カウンタに孔総数を格納して、次(ステップS27)に進む。
2列対応である場合には(ステップS21にてYes)、ステップS23(ループ開始)からステップS26(ループ終了)まで、前記孔の番号順(I番目)に、孔の番号を示す変数Iを1から孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、孔の列分けの処理が行われる。ステップS24では、I番目の孔に対する列分けが行われる。そして、ステップS25にて、対応する列カウンタがカウントアップされる。ステップS24の列分け(第1列、第2列の決定)は、図11(b)(並びに図11(c)〜(f))に示すように、列分けの対象となる孔(重心Gを「+」で記入したもの)を含む周辺の8孔(サンプリング孔)を抽出し、それら8孔の平均X座標X0と、対象孔のX座標とを比較して、対象孔が平均X座標X0に対してどちら側にあるかにより決定される。
このとき、8個のサンプリング孔の抽出方法としては、対象孔に対し、Y座標順で前3個、後4個を選択することにより行われる。但し、図11(c)に示すように、対象孔の前に一つも孔が無い場合には、図に破線で囲んで示すように、7個全て後から選択する。図11(d)に示すように、対象孔の前に孔が不足する場合には、図に破線で囲んで示すように、不足分を後から選択する。図11(e)に示すように、対象孔の後に孔が不足する場合には、図に破線で囲んで示すように、不足分を前から選択する。図11(f)に示すように、対象孔の後に一つもない場合には、図に破線で囲んで示すように、7個全て前から選択する。全ての孔に対する列分けが行なわれると、ループが終了し(ステップS26)、図12に進む。
図12に示すように、ステップS27〜S39では、各列において、ワーク(コアステータ6)の1周分の孔の数をカウントする処理が行なわれる。まずステップS27では、第1列のスタート孔の重心のY座標(重心sy)がセットされる。図13に示すように、例えば列毎に一番上の正常な孔をスタート孔とする。ここで、1番上の孔(1番初めの画像上の孔)は、必ずしも孔全体が写っているとは限らないため、面積や直径等が正常かどうかを確認して、正常な孔をスタート孔(先頭の孔)としている。ステップS28(ループ開始)からステップS32(ループ終了)まで、第1列に関し、上から順に孔に番号を付し、孔の番号を示す変数Iを1から第1列カウンタに示された孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、ワークの1周分の孔の数が求められる。
即ち、ステップS29では、図13に例示するように、第1列I番目の孔の重心のY座標(重心cy)と、前記スタート孔の重心syとの差分dyが求められる。ステップS30では、求められた差分dyがワークの円周よりも短いかどうかが判断される。短い場合には(ステップS30にてYes)、ステップS31にて、カウントした孔数で第1列カウンタが更新された後、ステップS32に進みループが繰返される。求められた差分dyがワークの円周の長さ以上であった場合には(ステップS30にてNo)、及び、I番目の孔まで処理(ループ)が終了すると、次のステップS33に進む。
ステップS33では、2列対応かどうかが判断される。2列対応でない、つまり孔10が一列に形成されている場合には(ステップS33にてNo)、そのまま図14のステップS40に進む。2列対応の場合には(ステップS33にてYes)、上記第1列の場合と同様に、まずステップS34にて、第2列のスタート孔の重心のY座標(重心sy)がセットされる。ステップS35(ループ開始)からステップS38(ループ終了)まで、第2列に関し、上から順に孔に番号を付し、孔の番号を示す変数Iを1から第2列カウンタに示された孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、ワークの1周分の孔の数が求められる。
即ち、ステップS36では、図13に例示するように、第2列I番目の孔の重心のY座標(重心cy)と、前記スタート孔の重心syとの差分dyが求められる。ステップS37では、求められた差分dyがワークの円周よりも短いかどうかが判断される。短い場合には(ステップS37にてYes)、ステップS38にて、カウントした孔数で第2列カウンタが更新された後、ステップS39に進みループが繰返される。求められた差分dyがワークの円周の長さ以上であった場合には(ステップS37にてNo)、及び、I番目の孔まで処理(ループ)が終了すると、次のステップS40に進む。
図14に示すように、ステップS40では、2列対応かどうかが判断される。2列対応でない、つまり孔10が一列に形成されている場合には(ステップS40にてNo)、そのまま図17のステップS69に進む。2列対応の場合には(ステップS40にてYes)、ステップS41〜S54にて、第1列を対象列(第2列を比較列という)として、対象列の対象孔に対しY軸方向に隣り合う(最も近い)比較列の孔との間の列間孔ピッチb及び軸方向間隔(ズレ)cを求める処理が行なわれる。
ステップS41(ループ開始)からステップS54(ループ終了)まで、第1列に関し、孔の番号を示す変数Iを1から第1列カウンタに示された孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、I番目の対象孔に関する処理が繰返し行なわれる。まずステップS42では、前後の列間孔ピッチ、軸方向間隔(ズレ)の初期化が行なわれる。ステップS43では、対象孔の前後に存在する比較列の中から見つけることが行なわれる。この処理は、対象孔の重心Y座標と、前後に夫々一番近い重心Y座標を持つ孔を対象列の中から選択する。
ステップS44では、対象孔の前に比較列の孔が存在するかどうかが判断され、存在する場合には(Yes)、ステップS45にて、図15(a)にも示すように、その対象孔と比較列の孔との間の重心Y座標の差(ピッチ)と、重心X座標の差(ズレ)が算出される。ステップS46では、対象孔の後に比較列の孔が存在するかどうかが判断され、存在する場合には(Yes)、ステップS47にて、図15(a)にも示すように、その対象孔と比較列の孔との間の重心Y座標の差(ピッチ)と、重心X座標の差(ズレ)が算出される。
ステップS48では、前後の両方に比較列の孔が存在するかどうかが判断され、存在する場合には(Yes)、ステップS49にて、ピッチの短い側の孔が選択され、そのピッチ及びズレの値が採用される。前後の両方に比較列の孔が存在しない場合には(ステップS48にてNo)、ステップS50にて、前の孔のみが存在するかどうかが判断され、前の孔のみが存在する場合には(Yes)、ステップS51にて、前の孔との間のピッチ及びズレの値が採用される。前の孔が存在せず後の穴のみが存在する場合には(ステップS52にてYes)、ステップS53にて、前の孔との間のピッチ及びズレの値が採用される。前後双方に孔が存在しない場合には(ステップS52にてNo)、そのままステップS54に進む。
ステップS41からステップS54のループが繰返されることにより、全ての対象列(第1列)の孔について、列間孔ピッチb及び軸方向間隔(ズレ)cが算出される。第1列の孔についてのピッチ及びズレの算出が完了すると、今度は、図16のフローチャート及び図15(b)に示すように、対象列と比較列とを入替えることにより、第2列の孔についても同様に、列間孔ピッチb及び軸方向間隔(ズレ)cの算出が行なわれる。図16のステップS55〜ステップS68の処理は、第1列と第2列とを入替えただけで、図14のステップS41〜ステップS54と同様なので、説明を省略する。このようにして、2列分の列間孔ピッチb及び軸方向間隔(ズレ)cの算出が完了すると、図17のステップS69に進む。
図17に示すように、ステップS69〜S77では、第1列、第2列の各列について、同列内における、隣り合う孔との間の孔ピッチa、及び同列軸方向ズレgが算出される。即ち、図18にも示すように、ステップS69(ループ開始)からステップS72(ループ終了)まで、第1列に関し、孔の番号を示す変数Iを1から第1列カウンタに示された孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、I番目の対象孔に関する、次の(直下の)孔との間の孔ピッチaの算出(ステップS70)、及び、次の孔との間の同列軸方向ズレgの算出(ステップS71)の処理が繰返し行なわれる。
ステップS73では、2列対応かどうかが判断され、2列対応でない場合には(ステップS73でNo)、ステップS78に進む。2列対応の場合には(ステップS73でYes)、ステップS74(ループ開始)からステップS77(ループ終了)まで、同様に、第2列に関し、孔の番号を示す変数Iを1から第2列カウンタに示された孔の総数まで1ずつインクリメントしながら、I番目の対象孔に関する、次の(直下の)孔との間の孔ピッチaの算出(ステップS75)、及び、次の孔との間の同列軸方向ズレgの算出(ステップS76)の処理が繰返し行なわれる。
この後、ステップS78では、判定値が算出され、ステップS79にて、その判定値を用いた判定処理が実行される。ステップS80では、判定結果が良好(適合する)か、不適合(NG)かが判断される。不適合の場合には(ステップS80)には、ステップS81にて、NGがセットされると共に、NGエラーコードがセットされた上で、次のステップS82にて、検査結果の表示がなされ、処理が終了する。
ここで、上記ステップS78で算出される判定値としては、例えば、次のものが挙げられる。即ち、列毎の孔数、孔径dについて列毎に最大値(大きい順)、最小値(小さい順)の各5つの数値、孔ピッチaについて列毎に最大値、最小値の各5つの数値、同列軸方向ズレgについて列毎に最大値、最小値の各5つの数値、孔径dについて列毎の平均及び標準偏差(ばらつき)、孔ピッチaについて列毎の平均及び標準偏差(ばらつき)、孔間孔ピッチbについて列毎の平均及び標準偏差(ばらつき)、同列軸方向ズレgについて列毎の平均及び標準偏差(ばらつき)、同列軸方向ズレgについて列毎のグループ間での位置ずれ判定値、軸方向間隔cについて列毎の平均位置の差、が算出される。
そして、ステップS79の判定処理の具体例について、図19〜図21、図4も参照して以下説明する。
(1)孔数
列毎の孔数については、予め定められた所定個数として、例えば3個までの孔10の欠如(抜け)が許容される。従って、57個≦計測孔数≦60個、の範囲内ならば、適合となり、上記範囲を外れていれば、不適合(NG)となる。
(2)孔ピッチa
列毎の孔ピッチaについては、例えば、孔ピッチa=0.41mm±0.1mmが規格(第1規定範囲)とされている。従って、0.31mm≦計測孔ピッチa≦0.51mm、の範囲内ならば、適合となる。但し、上記のように孔10の一部の欠如を許容するため、孔10の個数毎に、更に次のように条件が付加される。
(a)孔数が60個の場合(図19(a)参照)
全ての孔ピッチaが、0.31mm≦計測孔ピッチa≦0.51mm、の範囲内ならば適合。
(b)孔数が59個の場合
1箇所(最大)の孔ピッチaのみ、0.62mm≦計測孔ピッチa≦1.02mmの範囲内で(図19(b)参照)、
且つ、残りの全ての孔ピッチaが、0.31mm≦計測孔ピッチa≦0.51mm、の範囲内ならば適合。
(c)孔数が58個の場合
孔10が2個連続で抜けているケースが考えられるので、1箇所(最大)の孔ピッチaのみ、0.93mm≦計測孔ピッチa≦1.53mmの範囲内で(図19(c)参照)、
或いは、上記範囲内が存在しなければ、別々の2箇所で夫々1個の孔10が抜けているので、2箇所の孔ピッチaのみ、0.62mm≦計測孔ピッチa≦1.02mmの範囲内で、
且つ、残りの全ての孔ピッチaが、0.31mm≦計測孔ピッチa≦0.51mm、の範囲内ならば適合。
(d)孔数が57個の場合
孔10が3個連続で抜けているケースが考えられるので、1箇所(最大)の孔ピッチaのみ、1.24mm≦計測孔ピッチa≦2.04mmの範囲内で(図19(d)参照)、
或いは、2個連続で抜けている箇所と、1個が抜けている箇所とが存在するケースでは、1箇所(最大)で、0.93mm≦計測孔ピッチa≦1.53mmの範囲内且つ、1箇所(2番目に大きい)で0.62mm≦計測孔ピッチa≦1.02mmの範囲内で、
或いは、別々の3箇所で夫々1個の孔10が抜けているケースでは、3箇所の孔ピッチaのみ、0.62mm≦計測孔ピッチa≦1.02mmの範囲内で、
且つ、残りの全ての孔ピッチaが、0.31mm≦計測孔ピッチa≦0.51mm、の範囲内ならば適合。
(3)列間孔ピッチb
列間孔ピッチbについては、例えば、列間孔ピッチb=0.2mm±0.05mmが規格(第2規定範囲)とされている。従って、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば、適合となる。但し、上記のように孔10の一部の欠如を許容するため、孔10の個数毎に、更に次のように条件が付加される。
(a)比較列の孔数が60個の場合(図20(a)参照)
全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
(b)比較列の孔数が59個の場合
図20(b)に示すように、比較列の1個の孔10が欠如していても、対象列から見れば、隣り合う左右どちらかに関しては比較列の孔10が存在するので、全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
(c)比較列の孔数が58個の場合
比較列の孔10が2個連続で抜けているケースが考えられるので、図20(c)に示すように、1箇所(最大)の列間孔ピッチbのみ、3倍の、0.45mm≦計測列間孔ピッチb≦0.75mmの範囲内で、且つ、残りの全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
或いは、別々の2箇所で夫々1個の孔10が抜けている場合には、上記(b)と同様の考え方で、全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
(d)比較列の孔数が57個の場合
比較列の孔10が3個連続で抜けているケースが考えられるので、図20(d)に示すように、1箇所(最大)の列間孔ピッチbが、3倍の、0.45mm≦計測列間孔ピッチb≦0.75mmの範囲内で、隣りの1箇所(2番目)の列間孔ピッチbも、0.45mm≦計測列間孔ピッチb≦0.75mmの範囲内で、且つ、残りの全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
或いは、比較列の孔10が、1箇所について2個連続で抜けていると共に、別の箇所で1個が抜けている場合には、上記(c)の考え方と同様に、1箇所(最大)の列間孔ピッチbのみが、0.45mm≦計測列間孔ピッチb≦0.75mmの範囲内で、且つ、残りの全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
或いは、比較列の孔10が、3箇所で別々に抜けているケースでは、全ての列間孔ピッチbが、0.15mm≦計測列間孔ピッチb≦0.25mm、の範囲内ならば適合。
(4)平均列間孔ピッチb
各列に関して、列間孔ピッチbの平均値を算出する。このとき、孔数が60に満たない場合でも、列間孔ピッチbの一列の合計を、60で除算した値と平均値とする。
0.10mm≦平均孔ピッチb≦0.30、の範囲内ならば適合とする。
(5)孔径d
個々の孔10の径(直径寸法)dについては、0.00mm<計測列径d≦0.29mm、の範囲内であれば適合。
全ての孔10の孔径dの平均値が、0.22mm≦計測平均孔径d≦0.26mm、の範囲内ならば適合。
個々の孔径d及び平均値の双方において適合した場合に、適合とする。
(6)孔10の軸方向位置
(a)孔位置の規格
個々の孔10の位置(コアステータ6の鍔状部6a側の端部からの軸方向の距離)は、第1列の孔10については、11.0mm±0.03mmの範囲内、第2列の孔10については、11.3mm±0.03mmの範囲内であれば、適合とする。
(b)孔10のグループ毎の平均軸方向位置
図4(b)にも示したように、各列の孔10は15個ずつの4グループ(分割1〜分割4)に分けられる。この際、孔数が60個に満たない場合には、分割4のグループの孔10の個数を減らす。各グループについて、孔10の軸方向位置の平均を求める。平均の最大値と最小値との差が、0.05mm以下であれば適合とする。
(c)個々の孔10の同列軸方向ズレg
各列について、同列軸方向ズレgの最大値(孔10の軸方向位置の最大値と最小値との差)が、最大同列軸方向ズレg≦0.10mmであれば、適合とする。
(d)各列の全ての孔10の軸方向位置の平均値
各列について、全ての孔10の軸方向位置の平均値を算出する。第1列については、
10.95mm≦平均値≦11.05mmの範囲内であれば適合。第2列については、
11.25mm≦平均値≦11.35mmの範囲内であれば適合。
(e)軸方向間隔c
図21に示すように、第1列の全ての孔10の軸方向位置の平均値と、第2列の全ての孔10の軸方向位置の平均値との差を、軸方向間隔cとして求める。
0.27mm≦軸方向間隔c≦0.33mmの範囲内であれば適合とする。
上記全てが適合と判断されたときに、孔10の軸方向位置について適合(OK)と判断される。
以上のように、本実施例の検査装置11(検査方法)によれば、コアステータ6に対する孔加工の適否を自動で検査するものにあって、撮影装置12(撮影工程)により、コアステータ6の孔10形成領域が直径方向から全周に渡って撮影され、撮影された画像データIから、コンピュータ15(抽出工程)により各孔10が抽出される。そして、コンピュータ15(検出工程)により、抽出された孔10の全周分の個数が求められると共に、隣り合う孔間の孔ピッチaが検出され、検出された孔10の個数及び各孔ピッチaの良否が判定される。
このとき、コンピュータ15(判定工程)は、孔10の個数に関して予め決められた所定個数(この場合3個)までの当該孔10の欠如を許容すると共に、各孔ピッチaが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、前記孔10の欠如を考慮しながら比較し、全体としての孔ピッチaの良否の判定を行うように構成されている。従って、コアステータ6の孔加工の適否を自動で検査することが可能なものであって、その際の一部の孔10の欠如を許容しながらも、孔加工の適否の検査を適切に行うことができる。
また、本実施例では、コアステータ6に、2列に渡って複数個の孔10が千鳥状に並ぶように形成された場合にあって、前記コンピュータ15(検出工程)は、孔10の全周分の個数を各列毎に求めると共に、各列内における隣り合う孔間の各孔ピッチaを検出することに加えて、軸方向に並ぶ列間に位置して隣り合う孔10間の列間孔ピッチbを検出し、コンピュータ15(判定工程)は、列間孔ピッチbが、予め決められた第2規定範囲内にあるかどうかを、前記各列における孔10の欠如を考慮しながら比較し、全体としての列間孔ピッチbの良否の判定を行うように構成した。従って、2列に渡って複数個の孔10が千鳥状に並ぶように形成されている場合であっても、各列に関して一部の孔10の欠如を許容しながらも、各列内における隣り合う孔10間の各孔ピッチaの良否に加えて、孔10間の列間孔ピッチbの良否の判定を適切に行うことができる。
本実施例では、更に、前記各列における各孔10の軸方向の形成位置を検出し、コンピュータ15(判定工程)は、前記各列内における孔10の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められた列内しきい値と比較することにより、良否を判定する構成としたので、孔10の軸方向の形成位置に関する良否の判定をも、適切に行うことができる。
このとき、特に本実施例では、各列内における孔10を円周方向に複数個ずつに区分した複数(4つ)のグループに分け、前記各グループに内における孔10の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められたグループ内しきい値と比較すると共に、前記各グループの孔10の軸方向の形成位置の平均値に関して、グループ間でのズレ量の最大値を、予め決められたグループ間しきい値と比較することにより、良否を判定するように構成した。これにより、グループ間でのズレ量の比較によって、孔10の軸方向の形成位置に関する良否の判定を、より適切に行なうことができるものである。
尚、上記実施例では詳しく説明しなかったが、本実施例の検査装置11(検査方法)は、孔10が一列に形成されている場合でも対応することができ、孔ピッチaや同列軸方向ズレg等についての適否の検査を同様に行うことができる。また、詳しく説明はしないが、孔10が千鳥状に3列以上に形成されている場合であっても、本発明は上記実施例とほぼ同様にして実施することができる。
その他、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば、孔加工物品としては、リニアソレノイド1のステータコア6に限定されるものではなく、同様の孔加工を施してある円筒状部を有する部材であれば、同様に実施することができる。さらには、上記実施例で示した各部の寸法や、孔の個数(所定個数)、第1、第2規定範囲などの数値についても、一例を挙げたものに過ぎず、必要に応じて適宜設定することが可能であるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施し得るものである。
図面中、6はコアステータ(孔加工物品)、6bは薄肉部(円筒状部)、10は孔、11は検査装置、12は撮影装置(撮影手段)、15はコンピュータ(抽出手段、検出手段、判定手段)を示す。

Claims (8)

  1. 円周方向に沿って一定ピッチで所定個数の孔を形成する孔加工を、少なくとも1列以上施してなる円筒状部を有する孔加工物品に関して、前記孔加工の適否を検査する孔加工物品の検査装置において、
    前記孔加工物品の円筒状部の孔形成領域を直径方向から全周に渡って撮影する撮影手段と、
    この撮影手段の撮影した画像データから、前記各孔を抽出する抽出手段と、
    この抽出手段により抽出された前記孔の全周分の個数を求めると共に、隣り合う孔間の孔ピッチを検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された前記孔の個数及び前記各孔ピッチの良否を判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段は、前記孔の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔の欠如を許容すると共に、前記各孔ピッチが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、前記孔の一部の欠如を許容するため、該孔の欠如数と、該第1規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての孔ピッチの良否の判定を行うことを特徴とする孔加工物品の検査装置。
  2. 前記孔加工物品の円筒状部には、2列以上に渡って複数個の孔が千鳥状に並ぶように形成されており、
    前記検出手段は、前記孔の全周分の個数を前記各列毎に求めると共に、前記各列内における隣り合う孔間の各孔ピッチを検出することに加えて、軸方向に並ぶ列間に位置して隣り合う孔間の列間孔ピッチを検出し、
    前記判定手段は、前記列間孔ピッチが、予め決められた第2規定範囲内にあるかどうかを、前記各列における孔の一部の欠如を許容するため、該各列の孔の欠如数と、該第2規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての列間孔ピッチの良否の判定を行うことを特徴とする請求項1記載の孔加工物品の検査装置。
  3. 前記検出手段は、更に、前記各列における各孔の軸方向の形成位置を検出し、
    前記判定手段は、前記各列内における孔の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められた列内しきい値と比較することにより、良否を判定することを特徴とする請求項1又は2記載の孔加工物品の検査装置。
  4. 前記判定手段は、前記各列内における孔を円周方向に複数個ずつに区分した複数のグループに分け、
    前記各グループに内における孔の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められたグループ内しきい値と比較すると共に、
    前記各グループの孔の軸方向の形成位置の平均値に関して、グループ間でのズレ量の最大値を、予め決められたグループ間しきい値と比較することにより、良否を判定することを特徴とする請求項3記載の孔加工物品の検査装置。
  5. 円周方向に沿って一定ピッチで所定個数の孔を形成する孔加工を、少なくとも1列以上施してなる円筒状部を有する孔加工物品に関して、前記孔加工の適否を検査する孔加工物品の検査方法において、
    前記孔加工物品の円筒状部の孔形成領域を直径方向から全周に渡って撮影装置により撮影する撮影工程と、
    この撮影工程において撮影された画像データから、前記各孔を抽出する抽出工程と、
    この抽出工程において抽出された前記孔の全周分の個数を求めると共に、隣り合う孔間の孔ピッチを検出する検出工程と、
    この検出工程において検出された前記孔の個数及び前記各孔ピッチの良否を判定する判定工程とを備え、
    前記判定工程では、前記孔の個数に関して予め決められた所定個数までの当該孔の欠如を許容すると共に、前記各孔ピッチが、予め決められた第1規定範囲内にあるかどうかを、前記孔の一部の欠如を許容するため、該孔の欠如数と、該第1規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての孔ピッチの良否の判定を行うことを特徴とする孔加工物品の検査方法。
  6. 前記孔加工物品の円筒状部には、2列以上に渡って複数個の孔が千鳥状に並ぶように形成されており、
    前記検出工程においては、前記孔の全周分の個数を前記各列毎に求めると共に、前記各列内における隣り合う孔間の各孔ピッチを検出することに加えて、軸方向に並ぶ列間に位置して隣り合う孔間の列間孔ピッチを検出し、
    前記判定工程においては、前記列間孔ピッチが、予め決められた第2規定範囲内にあるかどうかを、前記各列における孔の一部の欠如を許容するため、該各列の孔の欠如数と、該第2規定範囲の上限値及び下限値の倍数とを用いた条件を付加しながら比較し、全体としての列間孔ピッチの良否の判定を行うことを特徴とする請求項5記載の孔加工物品の検査方法。
  7. 前記検出工程においては、更に、前記各列における各孔の軸方向の形成位置を検出し、
    前記判定工程においては、前記各列内における孔の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められた列内しきい値と比較することにより、良否を判定することを特徴とする請求項5又は6記載の孔加工物品の検査方法。
  8. 前記判定工程においては、前記各列内における孔を円周方向に複数個ずつに区分した複数のグループに分け、
    前記各グループに内における孔の軸方向の形成位置に関して、位置ずれ量の最大値を、予め決められたグループ内しきい値と比較すると共に、
    前記各グループの孔の軸方向の形成位置の平均値に関して、グループ間でのズレ量の最大値を、予め決められたグループ間しきい値と比較することにより、良否を判定することを特徴とする請求項7記載の孔加工物品の検査方法。
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