JP5678455B2 - 有機el素子の製造方法及び有機elパネルの製造方法 - Google Patents

有機el素子の製造方法及び有機elパネルの製造方法 Download PDF

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本発明は、有機薄膜のエレクトロルミネッセンス(以下、ELと略す)現象を利用した有機EL素子の製造方法及び有機ELパネルの製造方法に関するものである。
有機ELパネルは、陽極としての電極と陰極としての電極との間に、少なくともEL現象を呈する有機発光層を挟持してなる構造を有し、電極間に電圧が印加されると、有機発光層に正孔及び電子が注入され、この正孔と電子とが有機発光層で再結合することにより、有機発光層が発光する自発光型の素子である。
さらに、発光効率を増大させるなどの目的から、陽極と有機発光層との間及び有機発光層と陰極との間の少なくとも何れか一方に機能層を設けることも行われており、陽極と有機発光層との間には、前記機能層として正孔注入層及び正孔輸送層のうちの少なくとも何れか一方が設けられ、有機発光層及び陰極間には、前記機能層として電子輸送層及び電子注入層のうちの少なくとも何れか一方が設けられるようになっており、これらは適宜選択して設けられるようになっている。
前記陽極と有機発光層との間や、有機発光層と陰極との間に機能層として設けられる各層は有機材料や無機材料で形成され、有機材料としては低分子系材料と高分子系材料とがある。
低分子系材料を用いた例としては、例えば、正孔注入層に銅フタロシアニン(CuPc)、正孔輸送層にN,N’―ジフェニル―N,N’―ビス(3―メチルフェニル)―1,1’―ビフェニル―4,4’ジアミン(TPD)、有機発光層にトリス(8―キノリノール)アルミニウム(Alq3)、電子輸送層に2―(4―ビフェニリル)―5―(4―tert―ブチル―フェニル)―1,3,4,―オキサジゾール(PBD)、電子注入層にLiFを用いたものなどが挙げられる。
これら低分子系材料よりなる各層は、一般に0.1〜200nm程度の厚みで、主に抵抗加熱方式などの真空蒸着法やスパッタ法などの真空中の乾式法(ドライプロセス)によって成膜されている。
また、低分子系材料は種類が豊富で、その組み合わせによって発光効率や発光輝度、寿命などの向上が期待されている。
一方、高分子系材料としては、例えば、有機発光層に、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾールなどの高分子中に低分子の発光色素を溶解させたものや、ポリフェニレンビニレン誘導体(以下、PPVと略す)、ポリアルキルフルオレン誘導体(以下、PAFと略す)などの高分子蛍光体、希土類金属系などの高分子燐光体が用いられている。
これら高分子系材料は一般に、溶剤に溶解または分散され、塗布や印刷などの湿式法(ウエットプロセス)を用いて、1〜100nm程度の厚みで成膜されている。
湿式法を用いた場合、真空蒸着法などの真空中の乾式法を用いた場合に比べて、大気中で成膜が可能である、設備が安価である、大型化が容易である、短時間に効率よく成膜可能である、などといった利点がある。
また、高分子系材料を用いて成膜した有機薄膜は結晶化や凝集が起こりにくく、さらには他層のピンホールや異物を被覆するため、短絡やダークスポットなどの不良を防ぐことができるという利点もある。
一方、無機材料としては、キャリア輸送層に、Li、Na、K、Rb、Ce、およびFrなどのアルカリ金属元素や、Mg、Ca、SrおよびBaなどのアルカリ土類金属元素、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Db、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luなどのランタノイド系元素、Thなどのアクチノイド系元素、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Ar、Nb、Mo、Ru、Pd、Ag、Cd、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Al、Ga、In、Sn、Tl、Pb、およびBiなどの金属元素、B、Si、Ge、As、Sb、Teなどの半金属元素、更にはこれらの合金系、酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、硫化物、ハロゲン化物などの無機化合物が用いられている。
無機材料は、有機材料より密着性や熱安定性が高いものが多く、リーク電流による誤発光現象の抑制やダークスポットと称される非発光領域発生の低減、発光特性や寿命向上などが期待される。また、無機材料は有機材料に比べ比較的安価で大型のディスプレイや、量産品への応用を考えた場合、コストの低減の点で重要な役割を果たす。
この特徴を利用して有機発光層と正孔注入電極である陽極との間に無機材料を用いた無機正孔注入層を設ける構成が知られている(例えば、特許文献1から特許文献4参照)。
また、有機発光層と電子注入電極である陰極の間に無機材料を用いた無機電子注入層を設ける構成が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献5、特許文献6参照)。
電子注入層および電子輸送層に用いられる無機材料には、仕事関数の小さいアルカリ金属やアルカリ土類金属の単体或いは化合物を選択することが提案されている。これらの材料を設けることで、陰極電極から有機発光層を見た場合の電子対する障壁が低下し、電子の注入効率が向上することが知られている。
また、有機ELパネルにおいて、使用される発光体材料の発光輝度を高めることなどを目的として、多重元素の薄膜発光体組成物の堆積中に蒸発する大気中から望ましくない不純物を除去するために、発光体膜組成物の堆積直前及び堆積中に、堆積チャンバ内で1又は2以上のゲッター種を蒸発させることにより、大気中の不純物が、生成される発光体膜中に含まれてしまうことを回避するようにした方法も提案されている(例えば、特許文献7参照)。
特開平11−307259号公報 特開平5−41285号公報 特開2000−68065号公報 特開2006−155978号公報 特開2002−367784号公報 特願平11−191490号公報 特表2007−529623号公報
上述のように、電子注入層および電子輸送層として無機材料を用いた場合には、アルカリ金属やアルカリ土類金属の単体或いは化合物を、チャンバ内で有機発光層上に堆積させることにより、電子注入層および電子輸送層を形成している。
しかしながら、アルカリ金属やアルカリ土類金属の単体或いは化合物を、チャンバ内で有機発光層上に堆積させる際に、チャンバ内に水や、酸素などの劣化要因因子が存在すると、この劣化要因因子がアルカリ金属やアルカリ土類金属の単体或いは化合物と反応し、劣化要因因子との反応膜が形成されてしまい、電子注入層および電子輸送層としての機能を充分発揮することができず、結果的に、有機ELパネルの発光効率や発光輝度、寿命等の特性の低下につながるという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、有機ELパネルの発光効率や発光輝度を向上させるとともに、長寿命化を図ることの可能な有機EL素子の製造方法及び有機ELパネルの製造方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる有機EL素子の製造方法は、第1電極層が形成された基板上に、有機発光層と第2電極層とがこの順に積層されてなり、且つ前記第1電極層の上に前記有機発光層を積層した後、前記第2電極層を堆積チャンバ内で前記有機発光層の上に堆積させるようにした有機EL素子の製造方法であって、前記基板を、前記第1電極層側を下にして前記堆積チャンバ内の中央上方部に水平に配置し、前記堆積チャンバ内の、防着板で前記基板から隔てられた位置に1又は2以上のゲッター材を配置し、前記防着板を、その上端部が前記基板の下面よりも上に位置し且つ全体が前記基板全体よりも前記堆積チャンバの内壁側に位置するように立てた状態で配置することで、前記堆積チャンバの、前記防着板により区切られた前記基板が配置された領域よりも、前記ゲッター材が配置された領域の方が狭くなるようにし、前記第2電極層を前記堆積チャンバ内で堆積させる際に、当該堆積を行なう前及び/又は堆積中に前記堆積チャンバ内で、前記ゲッター材を前記基板に付着しないように蒸発させることを特徴としている。
また、請求項2にかかる有機EL素子の製造方法は、前記第2電極層は、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも何れか一方と、陰極層との積層構造で形成され、前記有機発光層と前記陰極層との間に、前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも何れか一方が配置されることを特徴としている。
また、請求項3にかかる有機EL素子の製造方法は、前記ゲッター材は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び遷移金属の単体、または、化合物、又は合金系の何れかであることを特徴としている。
また、請求項4にかかる有機EL素子の製造方法は、前記有機発光層は、凸版印刷法により形成されることを特徴としている。
さらに、請求項5にかかる有機EL素子の製造方法は、前記第1電極層は、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも何れか一方と、陽極層との積層構造で形成され、前記有機発光層と前記陽極層との間に、前記正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも何れか一方が配置されることを特徴としている。
また、本発明の請求項6にかかる有機ELパネルの製造方法は、表示素子として有機EL素子を備えた有機ELパネルの製造方法であって、前記有機EL素子を、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法を用いて作製することを特徴としている。
本発明によれば、第1電極層が形成された基板上に有機発光層が堆積されており、チャンバ内で前記有機発光層上に第2電極層を形成する際に、当該堆積を行う前及び/又は堆積中に基板上に堆積しないように1又は2以上のゲッター材を蒸発させることで、チャンバ内に存在し、かつ第2電極層に影響を及ぼす劣化要因因子を除去或いは最小限にし、良好な膜が形成されることで高発光効率、高輝度、長寿命化を可能にできる。
本発明の実施の形態にかかる有機ELパネルの概略断面図である。 本発明の実施の形態にかかるTFT付き基板の概略断面図である。 本発明の実施の形態にかかる凸版印刷装置の概略図である。 本発明の実施の形態にかかる真空チャンバの概略図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
ここでは、本発明を、アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置の有機エレクトロルミネッセンスパネル(有機ELパネル)に適用した場合について説明する。ただし、本発明はアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置に限定されるものではなく、パッシブマトリクス駆動型有機EL表示装置に適用することも可能である。
有機ELパネルは、図1に示すように、少なくとも薄膜トランジスタTFT(図示せず)を備えたTFT基板101と、画素ごとに設けられる、前記薄膜トランジスタTFTと陽極層105と陽極層105の上に形成された正孔輸送層(又は正孔注入層)106とから成る第1電極層102(陽極側)と、第1電極層102の端部を覆うように形成された隔壁となる絶縁層103と、第1電極層102の上に形成された有機発光層104と、有機発光層104の上に形成された電子注入層(又は電子輸送層)108及びこの電子注入層108の上に形成された陰極層109とから成る第2電極層107(陰極側)と、を備える。なお、ここでは、正孔輸送層106(又は正孔注入層)のみを設けているが、正孔輸送層106及び正孔注入層の両方を設けることも可能である。同様に、電子注入層108(又は電子輸送層)のみを設けているが、電子注入層108及び電子輸送層の両方を設けることも可能である。
アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置(以後、有機EL表示装置ともいう)に適用される前記TFT基板(バックプレーン)101の上面には、図2に示すように、薄膜トランジスタTFTと有機EL表示装置の陽極層201(図1の陽極層105に対応)とが設けられており、かつ、薄膜トランジスタTFTのソース電極206と陽極層201とが電気的に接続されている。
薄膜トランジスタTFTや、その上に構成される有機ELパネルは支持体202で支持される。支持体202としては機械的強度、絶縁性を有し寸法安定性に優れていれば、如何なる材料も使用することができる。例えば、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材や、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、シート、板や、前記プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができる。光取出しをどちらの面から行うかに応じて支持体202の透光性を選択すればよい。
これらの材料からなる支持体202は、有機EL表示装置内への水分の侵入を避けるために、無機膜を形成したり、フッ素樹脂を塗布したりして、防湿処理や疎水性処理を施してあることが好ましい。特に、有機発光層への水分の侵入を避けるために、支持体202における含水率およびガス透過係数を小さくすることが好ましい。
支持体202上に設ける薄膜トランジスタTFTは、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域及びチャネル領域が形成される活性層203、ゲート絶縁膜204及びゲート電極205から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられる。
活性層203は、特に限定されるものではなく、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができる。これらの活性層203は、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により積層し、イオンドーピングする方法;SiHガスを用いてLPCVD法によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法;Siガスを用いてLPCVD法により、またSiHガスを用いてPECVD法によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザー等のレーザーによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングする方法(低温プロセス);減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜204を形成し、その上にn+ポリシリコンのゲート電極205を形成し、その後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法(高温プロセス)等が挙げられる。
ゲート絶縁膜204としては、ゲート絶縁膜として通常使用されているものを用いることができ、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiO;ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等を用いることができる。
ゲート電極205としては、ゲート電極として通常使用されているものを用いることができ、例えば、アルミ、銅等の金属;チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属;ポリシリコン;高融点金属のシリサイド;ポリサイド;等が挙げられる。
薄膜トランジスタTFTは、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極205が3つ以上のマルチゲート構造であってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
本発明の有機EL表示装置は、薄膜トランジスタTFTが、有機ELパネルのスイッチング素子として機能するように接続されている必要があり、薄膜トランジスタTFTのソース電極206と有機ELパネルの画素電極(陽極層201)とが電気的に接続されている。
なお、図2において、207は薄膜トランジスタTFTのドレイン電極、208は走査線、209は層間絶縁膜、210は画素間を区切る隔壁となる絶縁層(図1の絶縁層103に対応)である。
次に、図1の陽極層105の成形方法について説明する。
TFT基板101の上に陽極層105を成膜し、形成されるべき画素に応じてパターニングを行う。パターニングされた陽極層105は、後述のように絶縁層103によって区画され、各画素に対応した陽極層105となる。
陽極層105の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができる。
陽極層105を陽極とする場合にはITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。下方から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は透光性のある材料を選択する必要がある。必要に応じて、陽極層105の配線抵抗を低くするために、銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として併設してもよい。
陽極層105の形成方法としては、陽極層105の材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができる。
陽極層105のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィー法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。
なお、TFT基板101として薄膜トランジスタTFTが形成されている基板を用いる場合には、下層の画素に対応して導通を図ることができるように形成する。
隔壁となる絶縁層103は、画素に対応した発光領域を区画するように形成する。図1に示すように、陽極層105の端部を覆うように形成するのが好ましい。陽極層105の端部が露出していると、端部に電場が集中し、素子の短絡などの性能劣化が生じるおそれがあるが、隔壁としての絶縁層103で、電極である陽極層105端部を覆うことによりこれを抑制することができる。
一般的にアクティブマトリクス駆動型の表示装置は各画素に対して陽極層105が形成され、それぞれの画素ができるだけ広い面積を占有しようとする。そのため、画素電極となる陽極層105の端部を覆うように形成される隔壁としての絶縁層103の最も好ましい形状は、画素電極つまり陽極層105を最短距離で区切る格子状を基本とする。
隔壁としての絶縁層103の形成方法としては、従来と同様、TFT基板101上に無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法や、TFT基板101上に感光性樹脂を積層し、フォトリソ法により所定のパターンとする方法が挙げられる。必要に応じて撥水剤を添加したり、また、プラズマやUVを照射することにより、後の有機発光層を生成する工程における有機発光層形成用のインクに対する撥液性を付与したりすることもできる。
隔壁としての絶縁層103の好ましい高さは0.1μm〜10μmであり、より好ましくは0.5μm〜2μm程度である。絶縁層103が高すぎると第2電極層107の形成及び封止を妨げ、低すぎると画素電極としての陽極層105(201)端部を覆い切れない、あるいは有機発光層形成時に隣接する画素とショートしたり混色したりしてしまうからである。
次に、正孔輸送層106の形成方法について説明する。
隔壁103を形成した後、正孔輸送層106を形成する。正孔輸送層106を形成する正孔輸送材料としてはポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVK)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが挙げられる。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。
また正孔輸送材料として無機材料を用いる場合、無機材料としては、CuO,Cr,Mn,FeOx(x≧0.1),NiO,CoO,Pr,AgO,MoO,Bi、ZnO,TiO,SnO,ThO,V,Nb,Ta,MoO,WO,MnOなどが用いられ、蒸着法にて形成される。ただし材料はこれらに限定されるものではない。
正孔輸送層106を形成した後、正孔輸送層106の、陽極層105と対向する直上の位置に、インターレイヤー層(図示せず)を形成する。インターレイヤー層に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられる。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷法、フレキソ印刷法等の公知の印刷方法といった湿式法を用いて形成される。
インターレイヤー層形成後、有機発光層104を形成する。有機発光層104は電流を通すことにより発光する層である。
有機発光層104を形成する有機発光材料は、例えばクマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N‘−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられる。これら材料もインターレイヤー層同様の湿式法を用いて形成される。
これらの有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散させ、有機発光インキとする。有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が有機発光材料の溶解性の面から好適である。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
有機発光インキの塗布法として、凸版印刷法を用いた凸版印刷装置の一例を図3に示す。
凸版印刷法は、塗布液の粘性特性が良好な粘度範囲で、基材を傷つけることなく印刷することができ、塗布液材料の利用効率が良い点から有機ELパネルの製造に適している。
図3に示す、凸版印刷法による凸版印刷装置は、インキタンク301と、インキチャンバー302と、アニロックスロール303と、画線部が凸形状に形成された凸版からなる版305がマウントされた版銅306とを有している。インキタンク301には、溶剤で希釈された前記有機発光インキが収容されており、インキチャンバー302にはインキタンク301より有機発光インキが送り込まれるようになっている。アニロックスロール303はインキチャンバー301のインキ供給部に接して回転可能に支持されている。
アニロックスロール303の回転に伴い、インキチャンバー302によりアニロックスロール303の表面に供給された有機発光インキのインキ層304は均一な膜厚に形成される。このインキ層304のインキはアニロックスロール303に近接して回転駆動される版胴306にマウントされた版305の凸状部に転移する。
前記版305には、予めTFT基板101に形成された画素電極としての陽極層105のパターンに応じて画線部となる凸状部を形成しておく。
一方、平台308には、陽極層105、インターレイヤー層及び正孔輸送層106が形成されたTFT基板101が被印刷基板307として載置されている。そして、被印刷基板307と版305との位置合わせ等が行われた後、版305の凸状部の頂部面のインキが被印刷基板307に対して印刷されることにより、有機発光インキが被印刷基板307に転写され、必要に応じて乾燥工程を経ることにより、被印刷基板307上に有機発光層が形成される。これによって、被印刷基板307であるTFT基板101の絶縁層103間の正孔輸送層106上に有機発光インキからなる有機発光層104が形成される。
次に、図1に示す電子注入層(或いは電子輸送層)108と陰極層109とを含む第2電極層107の形成方法について説明する。
電子注入層(或いは電子輸送層)108には無機材料を用い、電子注入効率と安定性とを両立させることのできる、仕事関数の小さいアルカリ金属やアルカリ土類金属の単体或いは化合物、合金系を選択し、これを、有機発光層を含む全面に数nm形成させる。また、陰極層109には、仕事関数の低い無機材料をMg,Al,Yb等の金属単体を用いたり、電子注入効率と安定性とを両立させるため、仕事関数が低いLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系を用いる。具体的にはMgAg,AlLi,CuLi等の合金系が使用できる。
第2電極層107の形成方法としては、材料に応じてチャンバ内で、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いて形成することができる。
ここで、本発明による、チャンバ内で第2電極層107を構成する陰極層材料及び電子注入層材料を堆積する方法には、チャンバ内に存在する水、酸素等の劣化要因因子との反応を最小限及び除去する工程を含む。前記工程は、陰極層材料の堆積直前又は堆積中に劣化要因因子を除去できるゲッター材を蒸着法又はスパッタリング法で蒸発又は気化させる方法である。それ故、堆積する陰極層材料において劣化要因因子と反応しない或いは最小限にとどまることで良好な膜が形成される。
ゲッター材を蒸発又は気化させる工程は、基板をチャンバ内に導入してから陰極層を堆積するまでの間、あるいは陰極層を堆積させる間に行うことが好ましく、これらを連続して行ってもよい。さらに、基板をチャンバ内に導入する前に行うようにしてもよい。
ゲッター材としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、チタニウムやモリブデンといった遷移金属の単体或いは化合物、合金系でゲッター作用のある材料を選択する。劣化要因因子には、酸素、水、一酸化炭素、二酸化炭素、水素含有分子などが上げられるが、これらに限定されるものではない。したがって、劣化要因因子としては、除去したい劣化要因因子に対してゲッター作用のあるゲッター材を用いる。
第2電極層107の堆積装置として、蒸着チャンバの一例を図4に示す。
蒸着チャンバの、真空チャンバ内に電子注入層108を形成するための電子注入材料(電子輸送層を形成する際には電子輸送材料)及び陰極層109を形成するための抵抗加熱用蒸発源としての電極堆積用蒸発源401を2つ設置した。この2つの電極堆積用蒸発源401の上方となる位置に基板ホルダー部402を設けた。この基板ホルダー部402に、有機発光層104まで形成されたTFT基板101をセッティングする。さらに電極堆積用蒸発源401の周辺にゲッター材を蒸発させるためのゲッター材用蒸発源404を1又は2以上設ける。但し、蒸発したゲッター材がTFT基板101上に堆積しないように、ゲッター材用蒸発源404とTFT基板101との間に防着板405を配置する。なお、ここでは抵抗加熱蒸着法を用いた装置について説明しているが、第2電極材料またはゲッター材を蒸発させるのにイオンプレーティング法やスパッタリング法を用いることも可能である。
真空チャンバには、チャンバ内の酸素、水等の分圧を測定するために分圧測定器406を取り付ける。分圧測定器406には、四重極計質量分析計(Q−MASS)や分圧真空計を用いる。
次に、封止体について説明する。
有機EL表示装置としては電極間に発光材料を挟み、電流を流すことで発光させることが可能であるが、有機発光材料は大気中の水分や酸素によって容易に劣化してしまうため通常は外部と遮断するための封止体(図示せず)を設ける。封止体は例えば封止材上に樹脂層を設けて作製することができる。
封止材としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、材料の一例として、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス、石英、耐湿性フィルムなどを挙げることができる。耐湿性フィルムの例として、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤を塗布した重合体フィルムなどがあり、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m/day以下であることが好ましい。
樹脂層の材料の一例として、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることができる。樹脂層を封止材の上に形成する方法の一例として、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができる。必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機ELパネルの大きさや形状により任意に決定されるが、5〜500μm程度が望ましい。なお、ここでは封止材上に樹脂層として形成したが直接有機ELパネル側に形成することもできる。
最後に、有機ELパネルと封止体との貼り合わせを封止室で行う。封止体を、封止材と樹脂層の2層構造とし、樹脂層に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。熱硬化型接着樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着した後、さらに硬化温度で加熱硬化を行うことが好ましい。光硬化性接着樹脂を使用した場合は、ロールで圧着した後、さらに光を照射することで硬化を行うことができる。
上記手順で生成された有機ELパネルは、第1電極層102が形成されたTFT基板101上に有機発光層104が堆積されており、チャンバ内で前記有機発光層104上に第2電極層107を形成する際に、堆積直前及び堆積中に基板上に堆積しないように1又は2以上のゲッター材を蒸発させて生成している。このため、チャンバ内に存在し、かつ第2電極層107に影響を及ぼす劣化要因因子を除去或いは最小限にすることができ、第2電極層107として良好な層を形成することができる。したがって、第2電極層107が不純物を含むことに起因して発光効率や輝度の低下或いは寿命が短くなることを回避することができ、高発光効率、高輝度、長寿命化を実現することができる。
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。
(実施例)
図1に示すTFT基板101として、支持体202上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタを備えたアクティブマトリクス基板を用いた。基板のサイズは200mm×200mmでその中に対角5インチのディスプレイが中央に設置されており、このTFT基板101の上に陽極層105を形成させた。
その形成方法は、まず、スパッタ法を用いてITO膜を厚さ100nmし、そのITO膜を、フォトリソグラフィー法と酸溶液によるエッチングで幅25μmとなるようにパターニングして、陽極層(画素電極)105を形成した。画素数は320×240とした。
次に、陽極層105を形成したTFT基板101上に、隔壁となる絶縁層103を形成する。
すなわちまず、アクリル系のフォトレジスト材料を全面にスピンコートした。このとき、スピンコートの条件を、150rpmで5秒間回転させた後、500rpmで20秒間回転させ、高さ1.5μmの塗膜を得た。その後、フォトリソ法により、電極間にライン状の絶縁層103を形成した。
次に、正孔輸送層106として陽極層105及び絶縁層103上に、厚さ20nmの酸化モリブデン(MoOx)を、真空蒸着法により積層させた。電極堆積用蒸発源401とTFT基板101との距離は300mm、前記基板表面中心から前記蒸着源方向と前記基板表面の法線方向とのなす角度が0度となる位置に設置した。
次に、インターレイヤー材料であるポリビニルカルバゾール誘導体を濃度0.5%になるようにトルエンに溶解させたインキを用い、TFT基板101を、図3の凸版印刷装置の被印刷基板307として平台308上にセッティングし、隔壁としての絶縁層103に挟まれた陽極層105の真上にそのラインパターンに合わせてインターレイヤー層を凸版印刷法により印刷した。印刷及び乾燥後のインターレイヤー層の膜厚は10nmとなった。
次に、有機発光材料であるポリフェニレンピニレン誘導体を濃度1%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用い、インターレイヤー層形成後のTFT基板101を被印刷基板307として凸版印刷装置にセッティングし、隔壁としての絶縁層103に挟まれた陽極層105のラインパターンに合わせて、狙い膜厚を80nmとして、凸版印刷法により印刷を行った。
次に、図4に示す真空蒸着法を用いた蒸着チャンバにより第2電極層107を堆積させる。材料の選択は電子注入材料としてBa、陰極材料としてAl、ゲッター材としてMoを用いた。
一方の電極堆積用蒸発源401を作動させ、電子注入材料のBaを、メタルマスクを用いて膜厚4nmで堆積した後、他方の電極堆積用蒸発源401を作動させ、陰極材料のAlを、メタルマスクを用いて膜厚150nmで堆積した。なお、第2電極層107の堆積直前及び堆積中は、ゲッター材としてのLiをゲッター材用蒸発源404により蒸発させ、ゲッター材により、チャンバ内に存在する水、酸素等の劣化要因因子の除去または低減を図った。
その結果、水分圧が1.0×10−6、酸素分圧が6×10−7という高真空環境を実現することができ、電子注入層108及び陰極層109の作製環境を向上させることができ、第2電極層107として良好な膜を形成することができた。
次に、キャップ型封止ガラスと接着剤とを、発光領域をカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して密閉封止し、アクティブマトリックス駆動型有機ELパネルを製作した。
このような製造方法を用いて作製したアクティブマトリックス駆動型有機ELパネルは、第2電極層107の特性に影響を及ぼす劣化要因因子と第2電極層107との反応を抑制したことで良好な第2電極層107を形成することができ、かつ電子の注入効率を向上させ、尚且つ印加電圧が7Vで輝度が600cd/m2、初期輝度500cd/m2における輝度半減時間は280時間というように、高発光効率、高発光輝度、長寿命を得られた。
(比較例1)
実施例に対する比較例として、実施例とは異なる手順で有機ELパネルを作製した。具体的には、第2電極層107の堆積直前及び堆積中にゲッター材を蒸発させず、他の工程については上記実施例と同様の条件で有機ELパネルを作製した。
その結果、蒸着チャンバ内の劣化要因因子を除去することができず、水分圧が1.0×10−4、酸素分圧が9×10−5と真空度の悪い環境下で第2電極層が作製された。
選択した材料、膜厚は実施例と同様にした。また、その他工程は、実施例と同じとした。
そして、このように、蒸着チャンバ内に存在する酸素、水等と反応し劣化した第2電極層107が形成されたTFT基板101を用いて有機ELパネルを作製した。
このような製造方法で作製した比較例のアクティブマトリックス駆動型有機ELパネルは、実施例に対して電子の注入効率が悪くなり、尚且つ印加電圧が7Vで輝度200cd/m2、初期輝度500cd/m2における輝度半減時間は90時間となり、発光効率及び寿命が低下した。
このように、第2電極層107の堆積直前及び堆積中にゲッター材を蒸発させることで、良好な第2電極層107を形成することができ、高発光効率、高発光輝度、長寿命の有機ELパネルを得ることができた。
なお、上記実施の形態においては、本発明を、有機EL表示装置の有機ELパネルに適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、照明用の発光パネルに適用することも可能である。
101 TFT基板
102 第1電極層
103、210 絶縁層
104 有機発光層
105、201 陽極層
106 正孔輸送層
107 第2電極層
108 電子注入層(或いは電子輸送層)
109 陰極層
202 支持体
203 活性層
204 ゲート絶縁膜
205 ゲート電極
206 ソース電極
207 ドレイン電極
208 走査線
301 インキタンク
302 インキチャンバー
303 アニロックスロール
305 版
306 版胴
307 被印刷基板
401 電極堆積用蒸発源
402 基板ホルダー
404 ゲッター材用蒸発源
405 防着板
406 分圧測定器

Claims (6)

  1. 第1電極層が形成された基板上に、有機発光層と第2電極層とがこの順に積層されてなり、且つ前記第1電極層の上に前記有機発光層を積層した後、前記第2電極層を堆積チャンバ内で前記有機発光層の上に堆積させるようにした有機EL素子の製造方法であって、
    前記基板を、前記第1電極層側を下にして前記堆積チャンバ内の中央上方部に水平に配置し、
    前記堆積チャンバ内の、防着板で前記基板から隔てられた位置に1又は2以上のゲッター材を配置し、
    前記防着板を、その上端部が前記基板の下面よりも上に位置し且つ全体が前記基板全体よりも前記堆積チャンバの内壁側に位置するように立てた状態で配置することで、前記堆積チャンバの、前記防着板により区切られた前記基板が配置された領域よりも、前記ゲッター材が配置された領域の方が狭くなるようにし、
    前記第2電極層を前記堆積チャンバ内で堆積させる際に、当該堆積を行なう前及び/又は堆積中に前記堆積チャンバ内で、前記ゲッター材を前記基板に付着しないように蒸発させることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 前記第2電極層は、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも何れか一方と、陰極層との積層構造で形成され、前記有機発光層と前記陰極層との間に、前記電子輸送層及び電子注入層の少なくとも何れか一方が配置されることを特徴とする請求項1記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記ゲッター材は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び遷移金属の単体、または、化合物、又は合金系の何れかであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 前記有機発光層は、凸版印刷法により形成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 前記第1電極層は、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも何れか一方と、陽極層との積層構造で形成され、前記有機発光層と前記陽極層との間に、前記正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも何れか一方が配置されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 表示素子として有機EL素子を備えた有機ELパネルの製造方法であって、
    前記有機EL素子を、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法を用いて作製することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
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