JP5676737B2 - 冷却装置、及び、該冷却装置を備えたモータとインバータ - Google Patents

冷却装置、及び、該冷却装置を備えたモータとインバータ Download PDF

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Description

本発明は冷却装置、及び該冷却装置を備えたモータとインバータに関し、特に、高い冷却性能を備えた冷却装置、及び該冷却装置を備えたモータとインバータに関する。
近年、電気自動車、ハイブリッド自動車、電車等の輸送機器等の分野においては、環境負荷低減の観点から、小型軽量でありながら、高効率かつ高トルクを達成できるモータの開発が急速に進められている。また、当該分野では、このようなモータ自体の高効率化に加えて、モータとインバータを組み合わせて回転速度や出力トルクを調整することで、例えば交流モータ等のモータの高効率化が促進されている。
ところで、一般に、上記モータやインバータ、バッテリ等の電動機器は、駆動される際のエネルギ損失によって発熱することが知られている。例えば、ロータ内部に磁石が埋設されたIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)の場合、鉄損に起因する発熱によって磁石温度が上昇し、磁石温度が自らの限界温度を超えてしまうと、磁石が減磁してモータトルクが低下してしまう。このように、電動機器においては、自らの発熱等によってそれ自体の温度が耐熱温度に到達すると、電動機器の各種性能が低下してしまう可能性が高い。特に、小型且つ高出力の電動機器においては発熱等による温度上昇が顕著となるため、電動機器の性能低下や損傷を抑制するために、電動機器内部の熱を如何にその外部へ放熱して冷却するかが当該分野における急務の課題となっている。
このような電動機器の冷却性能を向上させる技術が特許文献1,2に開示されている。特許文献1に開示されているモータの冷却装置は、モータの外側にフレームを設けると共にこのフレームに冷却ジャケットを設け、当該冷却ジャケットに冷媒を還流させることによってモータを冷却するものである。
また、特許文献2に開示されているモータの冷却構造は、モータの外周面に冷却水パイプを巻き付け、この冷却水パイプを流れる冷却水によってモータを冷却するものである。
特開平8−251872号公報 特開平7−213019号公報
特許文献1に開示されているモータの冷却装置によれば、冷却水よりも低温となり得る冷媒を用いてモータを冷却することで、比較的高い冷却性能を確保することができる。一方で、モータケースを構成する部材を組み合わせて冷媒流路が形成されているために、その冷媒流路内に高圧冷媒を流す場合には、その部材間の接続部から冷媒が漏れて冷却性能が低下する可能性がある。このように例えばアルミ等の部材を組み合わせて形成した冷媒流路においては、部材間の接続部のシール性を高める必要があり、高圧冷媒に対して高い密閉性を確保することは極めて困難である。
また、特許文献2に開示されているモータの冷却構造によれば、接続部の少ないパイプをモータ外周面に巻き付けるという簡易な構造を用いることで、冷却水流路の密閉性を高めてモータの冷却効率を高めることができる。一方で、モータ外周面と円形断面を有する冷却水パイプとは線接触しているため、モータと冷却水パイプ間に空隙が存在し、モータ外周面と冷却水パイプ間の熱抵抗が大きくなる。したがって、例えば冷却水に代えて比較的低温の冷媒を使用したとしても十分な冷却効果を得ることができない。また、パイプ内部を流れる冷媒がモータ周囲の雰囲気よりも低温である場合には、上記パイプがモータ周囲の雰囲気に曝されていることで、モータを冷却すべき冷媒が逆に周りの雰囲気から熱を吸収してしまい、モータの冷却効率が低下してしまう可能性がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、冷凍サイクルの冷媒を用いてモータ等の電動機器を冷却する際に、電動機器の熱を効率良く冷媒へ伝達することのできる冷却装置、及び該冷却装置を備えたモータとインバータを提供することにある。さらに、当該冷却装置の周りの雰囲気の熱が冷媒へ吸熱されることを効果的に防止して、より高い冷却性能を確保することのできる冷却装置、及び該冷却装置を備えたモータとインバータを提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係る冷却装置は、被冷却体を冷媒によって冷却する冷媒パイプを備えた冷却装置であって、前記冷媒パイプは、長いパイプを全体として面形状に形成したものであり、該面形状の一面側がハウジングにより覆われ、他面側が前記被冷却体との接触部とされ、前記ハウジングと前記接触部との間の空隙には、空気よりも熱伝導率の高い物質が充填されていることを特徴とする冷却装置である。
上記の構成によれば、長いパイプを全体として面形状に形成した接続部の少ない冷媒パイプを用いることで、例えば電動機器等の被冷却体の冷却用に冷凍サイクルの高圧冷媒を用いる場合にも冷媒流路からの冷媒の漏れを抑制して冷却装置の冷却性能の低下を抑制することができる。また、冷却装置が被冷却体に取り付けられた際に被冷却体に接触して冷媒パイプを配置することで、冷媒を被冷却体に近接して配置することができ、効率的に被冷却体から放出される熱を吸熱して該被冷却体を冷却することができる。さらに、被冷却体の面形状の一面側を覆うハウジングを設け、そのハウジングと被冷却体との接触部との間の空隙を空気よりも熱伝導率の高い物質で満たすことで、冷媒パイプと被冷却体との間に部分的に存在する空隙を前記物質で満たすことができ、被冷却体から放出される熱を前記物質を介して効率的に冷媒パイプ内の冷媒へ伝達させることができ、冷却装置の冷却性能を一層高めることができる。
以上の説明から理解できるように、本発明によれば、冷媒パイプと被冷却体との間に生じ得る空隙を熱伝導率の高い物質で満たすことで、被冷却体から放出される熱を効率的に冷媒パイプ内の冷媒に伝達することができ、被冷却体の温度上昇を抑制して当該被冷却体の効率的な運転を実現することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る冷却装置の実施例1であり、モータに適用した状態を示した縦断面図。 図1のモータにおける冷媒パイプの配管を模式的に示した斜視図。 本発明に係る冷却装置の実施例2であり、モータに適用した状態を示した縦断面図。 図3のモータにおける冷媒パイプの配管を模式的に示した斜視図。 本発明に係る冷却装置の実施例3であり、モータに適用した状態を示した図であり、(a)はその縦断面図、(b)は(a)のB−B矢視図。 図5のモータのおける冷媒パイプの配管を模式的に示した斜視図。 実施例3のモータにおける冷媒パイプの配管の他の実施の形態を模式的に示した斜視図。 本発明に係る冷却装置の実施例4であり、インバータに適用した状態を示した斜視図。 本発明に係る冷却装置の実施例5であり、モータに適用した状態を示した縦断面図。 図9に示すモータと冷却装置の間にインバータを介在配置した縦断面図。 図10に示す冷媒パイプの配管の他の実施の形態を示した縦断面図。
1 ロータ
2 ステータ
3 コイル
4 段差
11 モータケース
11A モータケース外周面
12 モータカバー
13 回転角センサ
14,15 ベアリング
16 段差
20,30,40,50,60 冷凍機器
20A,30A,40A,50A,60A 圧縮機
20B,30B,40B,50B,60B 熱交換器
20C,30C,40C,50C,60C 冷媒ポンプ
21,31,41,51,61 冷媒パイプ
22,32,42,52,62 冷媒排出部
23,33,43,53,63 冷媒供給部
24,25,34,35,44,45,54,55,64,65 冷媒ホース
26,36,46,56,66 ハウジング
26A,36A,46A,56A ハウジング内周面
26B,36B 流動体注入口
26C,36C 流動体排出口
47,67 循環路
70 熱交換器
71,72 連結路
100 モータ本体
101 電気素子
111 インバータケース
111A インバータケース上面
112 基板
150 インバータ本体
200,300,400,500,600 冷却装置
330,550,660 ラジエータ
330A,550A,660A 流動体ポンプ
331,551,661 循環路
332,552,662 流動体流出口
333,553,663 流動体流入口
1000,2000,3000,5000 モータ
4000 インバータ
F 流動体(物質)
L ロータ回転軸線
R 冷媒
以下、本発明に係る冷却装置、及び該冷却装置を備えたモータとインバータの実施の形態について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1及び図2は、本発明に係る冷却装置の実施例1であり、モータに適用した状態を示したものである。
図1に示すモータ1000は、モータ本体100と該モータ本体100を冷却するための冷却装置200とから大略構成されている。モータ本体100は、回転するロータ1と該ロータ1の周りに配置され、コイル3が巻き付けられたステータ2とを備えると共に、それらを収容するためのモータケース11を備えている。
また、モータ本体100は、内面12Aに回転角センサ13を備えたモータカバー12を側部に備えていて、モータケース11の側面にモータカバー12が取り付けられることで、内部に収容されるロータ1やステータ2が外部環境から保護されている。
なお、回転角センサ13で検出したロータ1の回転速度等の信号は、不図示の回転制御装置に送信されてロータ1を回転制御するのに使用されるようになっている。また、モータケース11とロータ1との間と、モータカバー12とロータ1との間とには、ベアリング14,15が設けられており、モータケース11が車両等に固定して取り付けられた際には、モータケース11やモータカバー12に対してロータ1が回転軸線Lを回転中心として回転できるようになっている。
モータ本体100の外側には、該モータ本体100を冷却するための冷却装置200が配置される。この冷却装置200は、モータケース11の外周面11Aに当接するように螺旋状に構成される冷媒パイプ21と、該冷媒パイプ21の外周側を覆うハウジング26と、冷媒Rを冷却して循環させるための熱力学的サイクルの一種である冷凍サイクルを構成する冷却機器20、即ち圧縮機20A、熱交換器20B、及び冷媒ポンプ20Cから大略構成されている。ここで、冷媒パイプ21は複数部材を組み合わせて形成された他の部分で構成される冷媒流路と比較して接続部が少ないので、例えば前記接続部に用いられるゴム等のシール部材が少ないので、該シール部分から冷媒が漏れることが少なく、冷凍機器20等を介して冷媒パイプ21内に高圧の冷媒が循環する場合においても、優れた密閉性・非漏洩性を確保することができる。また、冷媒パイプ21は、モータケース11の外周面11Aに位置する部分の断面が略楕円形状で、前記外周面11Aに直接当接する部分の断面は、直線状で扁平になっていて、冷媒パイプ21とモータケース11の外周面11Aとが面接触する断面形状に構成されている。冷媒パイプ21が前記形状を呈していることで、例えば冷媒パイプ21が円形断面を有している場合と比較して、冷媒パイプ21とモータ本体100の接触面積を増加させることができ、モータ本体100から放熱される熱を効果的に冷媒パイプ21内の冷媒Rへ伝達させることができる。なお、この冷媒パイプ21の断面形状としては、図示する楕円形状の他、略三角形状や略四角形等状の多角形状が挙げられる。
モータケース11の外周面11Aに沿って螺旋状に巻き付けられた冷媒パイプ21の両端部には、ロータ1の回転軸線L方向と平行に延びる冷媒排出部22と冷媒供給部23が設けられており、螺旋状の冷媒パイプ21を通り、モータ本体100から放熱される熱を吸熱した冷媒Rが冷媒排出部22と該冷媒排出部22に取り付けられた冷媒ホース24を介して冷凍機器20へ送られるように構成されている。冷媒機器20では、既述する圧縮機20Aや熱交換器20B等によって冷媒Rの熱が外部へ放出され、冷却された冷媒Rは冷媒ポンプ20Cによって冷媒ホース25と冷媒供給部23を介して再びモータ本体100周りの冷媒パイプ21へ圧送されるように冷凍サイクルが構成されている。
この冷却装置200は、冷媒パイプ21と、冷媒排出部22と冷媒供給部23の一部と、モータケース11(モータ本体100)の外周面11Aとを覆う非金属性材料(例えば樹脂)からなるハウジング26をさらに備えており、該ハウジング26の内周面26Aとモータケース11の外周面11Aとで画定された領域のうち冷媒パイプ21以外の領域、即ち、ハウジング26と冷媒パイプ21とモータケース11の接触する部分21Aとの間の空隙は、空気よりも熱伝率の高い物質F、特に、流動性の高い流動体Fで満たされている。ここで、冷媒パイプ21とモータケース11の外周面11Aとの間に存在する空隙29にも前記流動体Fが充填されている。この流動体F(物質)は液体または樹脂であって、液体としては例えば不凍液や熱伝導率の高い不活性液体等を挙げることができ、樹脂としては例えば高熱伝導性樹脂を挙げることができる。なお、この流動体Fは、当該領域に充填される際に流動性を有していれば、充填後に固化される形態でも良い。
なお、モータ本体100の発熱が比較的少なく、冷凍サイクルの冷却機器20による冷却が不要な場合には、例えば内部の圧縮機20Aの回転速度を低下させ、または圧縮機20Aの回転を停止して、冷媒ポンプ20Cによってのみ冷媒Rを循環させることもできる。このように冷凍サイクルの冷却性能を低下させた場合にも、冷却装置200の表面からの放熱によって冷媒Rを冷却することができるため、冷却装置200を効率的に運転して、モータ本体100の温度上昇を抑制することができる。
次いで、この冷却装置200を備えたモータ1000を組み立てるための手順(工程)を説明する。モータ本体100を組み立てるための手順としては、まず、ロータ1と、コイル3が巻き付けられたステータ2と、一方の端部にベアリング14を備えたモータケース11を準備する。その後、モータケース11の内周面に設けられた段差16とステータ2の角部が当接するまでモータケース11内にステータ2を挿入し、次いでモータケース11に設けられたベアリング14とロータ1の段差4が当接するまでロータ1を挿入する。そして、予め一方の面にベアリング15と回転角センサ13を配置したモータカバー12をモータケース11に取り付ける。
前記モータ本体100を組み立てる工程とは別の工程で冷却装置200を組み立てる。まず、冷媒パイプ21を略螺旋状に形成した後、該冷媒パイプ21の両端部を直線状として冷媒排出部22と冷媒供給部23を形成する。そして、冷媒パイプ21と冷媒排出部22と冷媒供給部23の一部を覆うようにハウジング26を取り付ける。
上記手順で組み立てたモータ本体100の外周面11Aを覆うように冷却装置200をロータ1の回転軸線L方向(矢印A方向)へ移動させ、モータ本体100に冷却装置200を取り付けて一体とする。このとき、冷媒パイプ21の扁平面はモータケース11の外周面11Aと接触するように配置される。その後、ハウジング26に設けられた流動体注入口26B(図2参照)からハウジング26内に空気よりも熱伝導率の高い流動体Fを注入し、モータケース11の外周面11Aとケース26の内周面26Aとで画定された領域を流動体Fで充満する。ここで、流動体Fがハウジング26内に注入される際に所定の流動性を有していることで、冷媒パイプ21とモータケース11の外周面11Aに空隙29が存在する場合にも、この空隙29に流動体Fが入り込んで、空隙29を流動体Fで満たすことができる。
また、前記冷媒排出部22には冷媒ホース24を取り付け、それを冷凍機器20(圧縮機20A、熱交換器20B、冷媒ポンプ20C)と接続する。この冷媒ポンプ20Cは、冷媒供給部23に取り付けられた冷媒ホース25と接続される。
なお、冷却装置200をモータ本体100から取り外す際には、ハウジング26に設けられた流動体排出口26C(図2参照)から流動体Fを排出することができる。ここで、例えば流動体Fとして樹脂を用い、当該樹脂が固化している場合には、その流動体Fを流動体排出口26Cから排出する工程が不要となる。なお、流動体注入口26Bや流動体排出口26Cはハウジング26の任意の位置に設けることができる。
既述のように、モータ本体100と冷却装置200を個別に組み立て、それらを一体とした後も分離可能とすることで、例えばモータ本体100を分解せずに冷却装置200を当該モータ本体100から脱着することができ、モータ本体100と冷却装置200の組立性やメンテナンス性を向上させることができる。
図2は、実施例1のモータにおける冷媒パイプの配管を模式的に示したものである。図示するように、冷媒パイプ21がモータケース11の周りに螺旋状に巻き付けられており、冷媒ホース25を介して冷媒供給部23から供給された冷媒Rは、冷媒パイプ21内をロータ1の回転軸線Lを中心として螺旋状に流れ、冷媒排出口22からハウジング26の外部へ排出される。なお、本実施例1においては、図示するように、隣接する冷媒パイプ21同士は、互いに当接してモータケース11に螺旋状に巻き付けられている。
実施例1においては、インバータ回路(不図示)によってロータ1が回転駆動されることで、主としてステータ2の銅損が熱に変換されてステータ2が発熱した場合にも、密閉性の高い冷媒パイプ21をモータ本体100の外周面11Aに近接もしくは当接して配置し、冷凍サイクルの冷凍機器20を流れる高圧の冷媒Rを漏れにくい密閉構造からなる冷媒パイプ21を使用することで、モータ本体100から放出される熱(主にステータ2からの発熱)は冷媒Rにより効率的に吸収することができる。即ち、モータ本体100から放出される熱は、モータケース11を介して効率的に冷媒パイプ21内の冷媒Rへ伝達することができる(矢印X1方向)。また、モータケース11の外周面11Aとハウジング26の内周面26Aとで画定された領域、特にモータケース11の外周面11Aと冷媒パイプ21との間に生じ得る空隙29は、流動体Fで満たされることで、例えば当該空隙29に空気が存在する場合と比較して、ステータ2で発生してモータケース11に伝達された熱を、空隙29内の流動体Fを介して効率的に冷媒パイプ21内の冷媒Rへ伝達することができ(矢印X2方向)、モータ本体100から放出される熱を効果的にモータ本体100の外部へ放出することができる。
また、前記空隙29等の領域に流動性の高い流動体Fを充填することで、製造ばらつき等に起因する形状ばらつきの大きな冷媒パイプ21を使用する場合にも、流動体Fがそれらの形状ばらつきに追従して充満することができ、当該領域を容易且つ均一に流動体Fで満たすことができる。
さらに、モータ本体100から放出される熱は、熱伝導率の高い流動体Fを介して伝達されることができるため、モータケース11に対して冷媒パイプ21を強固に密着して取り付ける必要がない。したがって、冷媒パイプ21の取付時に作用する圧力は低減できることで、冷媒パイプ21の破損等を抑制することができると共に、冷却装置200は、モータ本体100から取り外してそれらを別個にメンテナンスする際にも、モータケース11から冷媒パイプ21を容易に取り外すことが可能となり、それらのメンテナンス性を更に向上させることができる。
また、本実施例1においては、例えばロータ1の回転数が比較的小さい場合には、モータ本体100が比較的低温のままで駆動されることとなる。即ち、このような場合には、一般に冷媒パイプ21を循環する冷媒Rの温度は、モータ1000の外気温よりも相対的に低くなる。しかし、例えばハウジング26が金属のような熱伝導率の高い材料から構成されていると、冷媒パイプ21内の低温の冷媒Rが外気の熱を吸収して冷媒Rの温度が上昇し、冷却装置200の冷却効率が低下してしまう可能性がある。
そこで、本実施例1においては、ハウジング26を比較的熱伝導率の低い非金属性材料で作製し、冷媒Rと外気との間の熱交換を抑制することで、冷媒Rの温度が大気温度よりも相対的に低い場合にもハウジング26の断熱効果によって冷媒Rの吸熱を抑制して冷媒Rの温度上昇を抑制し、冷却装置200の冷却効率の低下を抑制することができる。
[実施例2]
図3及び図4は、本発明に係る冷却装置の実施例2であり、モータに適用した状態を示したものである。なお、実施例2で使用するモータ本体は実施例1で使用するモータ本体100と同様であるため、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図3に示す実施例2の冷却装置300は、主としてモータ本体100の外周面11Aに巻き付けられた隣接する冷媒パイプ31同士が、所定の間隔を置いて配置されている点で、図1に示す実施例1の冷却装置200に対して相違している。また、冷却装置300は、ハウジング36内の流動体Fを循環させるための循環路331とそのための流動体ポンプ330Aと、循環中に流動体Fを冷却するためのラジエータ330とを備えている。
このように、冷媒パイプ31が所定の間隔を置いてモータ本体100の外周面11Aに巻き付けられることで、例えば実施例1の空隙29内に存在している流動体Fは、隣接する冷媒パイプ31同士の間に形成された流路(空隙)39を通ってモータ本体100の外周面11Aに対して径方向外側へ流動することができる。これにより、流動体Fは、モータケース11側から外側方向への伝熱経路を確保することができ、冷媒パイプ31間にある流動体Fは、モータ本体100の外側へ流動させることができることで高温とはならず、且つ流動体Fによってモータ本体100を直接冷却することが可能となり、効率的にモータ本体100を冷却することができる。
また、モータ本体100の熱を吸熱してモータ本体100の外周面11Aに対して径方向外側へ流動した流動体Fは、流動体流出口332を介して循環路331へ流出し、その後循環路331に接続して設けられたラジエータ330へ送られる。そして、ラジエータ330で流動体Fの熱が熱交換されて外気へ放熱され、ラジエータ330で冷却された流動体Fは、流動体ポンプ330Aによって再び流動体流入口333を介してハウジング36内へ圧送される。なお、流動体Fとして例えば流動性の高い液体を用いることで、ハウジング36内や循環路331内で流動体Fを円滑に循環させることができる。
図4は、実施例2のモータにおける冷媒パイプの配管を模式的に示したものである。図示するように、冷媒パイプ31は、モータ本体100のモータケース11の外側で隣接する冷媒パイプ31同士は、互いに間隔を置いて巻き付けられている。また、ハウジング36の上方には、流動体Fを循環路331に循環させるための流動体流出口332が設けられていると共に、ハウジング36の下方には、循環路331から循環された流動体Fがハウジング36内に流入するための流動体流入口333が設けられている。また、ハウジング36には、流動体Fを注入するための流動体注入口36Bと流動体排出口36Cとが設けられている。前記流動体流出口332と流動体流入口333とは、前記ハウジング36内に流動体Fを注入するための流動体注入口又は流動体排出口としても用いることができる。
実施例2においては、冷媒パイプ31を間隔を置いて配置してハウジング36内の流動体Fの流動性を高めると共に、流動体Fを循環して冷却するための循環路331を設けたことで、ハウジング36内で高温となり得る流動体Fを効率的に冷却して冷却装置300の冷却効率を向上させることができる。ここで、図示するように、ロータ1の回転軸線Lが水平となるようにモータ本体100を配置して使用する場合には、ロータ1の回転時に放熱される熱は主としてモータ本体100の上方(鉛直上方)へ放熱されると共に、ハウジング36内で高温となった流動体Fも鉛直上方へ流動することとなる。すなわち、ハウジング36内においては、特に鉛直上方の流動体Fが鉛直下方の流動体Fに対して相対的に高温となる。そこで、図示するように、鉛直上方に循環路331への流動体流出口332を設けることで、ハウジング36内で高温となり得る流動体Fを効率的に冷却用のラジエータ330へ送出することができる。また、ラジエータ330によって冷却された流動体Fを、ハウジング36の鉛直下方に設けられた流動体流入口333を介してハウジング36内へ戻すことで効率的な循環を実現することができ、冷却装置300の運転効率を更に高めることができる。なお、回転軸線Lを垂直となるようにモータ2000を配置した場合には、循環路331の流動体流出口332をハウジング36の鉛直上方側となるように配置し、流動体流入口33を鉛直下方側に設けるのが好ましい。
なお、モータ本体100の発熱が比較的少なく、冷凍サイクルの冷却機器30による冷却が不要な場合には、例えば冷凍機器30の圧縮機30Aや冷媒ポンプ30Cを停止して、流動体ポンプ330Aのみを駆動することができる。すなわち、モータ本体100から放出された熱をハウジング36内の流路39の流動体Fで吸熱し、その流動体Fを循環路331へ送出してラジエータ330で熱交換して、外気へ放熱して冷却することで、冷媒Rによるモータ本体100の冷却を行うことなく、モータ本体100の温度上昇を抑制することができるため、冷却装置300を効率的に運転することができる。
また、ラジエータ330から外気へ放熱する場合にも、モータ本体100から放出される熱の一部はモータケース11を介して冷媒パイプ31内の冷媒Rへ伝達されて流動体Fへと伝達される。よって、冷凍機器30の圧縮機30Aを停止した場合であっても冷媒ポンプ30Cのみを駆動させることで、冷媒Rを介した伝熱量を増加させることができ、流動体Fの伝熱性能をより一層向上させることができる。
[実施例3]
図5及び図6は、本発明に係る冷却装置の実施例3であり、モータに適用した状態を示したものである。なお、この実施例3において使用するモータ本体は実施例1で使用するモータ本体100と同様であるため、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
実施例2で説明したように、実施例3においても、モータ3000がロータ1の回転軸線Lが水平となるように車両に配置されている場合、ロータ1の回転時に放熱される熱は主としてモータ本体100の上方(鉛直上方)へ放熱されると共に、ハウジング46内で高温となった流動体Fも鉛直上方へ流動され、ハウジング46内においては、特に鉛直上方の流動体Fが鉛直下方の流動体Fに対して相対的に高温となる。
そこで、実施例3においては、図5(a)に示すように、冷媒パイプ41をモータ本体100の鉛直方向上方側に集中して配置する。これにより、モータ本体100から放熱される熱を効率的に冷媒パイプ41内の冷媒Rへ伝達できると共に、鉛直上方側の流動体Fを効率的に冷媒Rで冷却することができる。よって、冷却装置400の冷却性能を維持しながら冷却装置400の小型軽量化を図ることができ、もってモータ3000の小型軽量化を実現することができる。
図6は、図5に示すモータ3000の冷媒パイプ41の配管を模式的に示したものである。図示するように、実施例3においては、冷媒パイプ41が主としてロータ1の回転軸線Lと略平行となるように配置され、モータケース11の外側を周方向に向かって蛇行(ジグザグ状)するように全体として面形状に配置されている。
この形態とすれば、冷媒供給部43と冷媒排出部42をモータ本体100の外周面11Aの異なる位置に設けることができると共に、モータ本体100の回転軸線L方向の同方向、及び反対方向のいずれの方向にも設けることができる。特に、図示するように、冷媒供給部43と冷媒排出部42をモータ本体100の回転軸線L方向の同方向に設けることで、ハウジング46をモータ本体100に取り付けた状態で、冷媒パイプ41をハウジングキャップ46B等と共にモータ本体100の外周面11Aから(矢印C方向へ)引き抜いて取り外すことができる。これにより、モータ本体100やハウジング46を分解することなく冷媒パイプ41を分離することが可能となり、冷却装置400の組立性やメンテナンス性を更に向上させることができる。

なお、冷媒パイプ41の断面形状は、実施例1,2と同様の断面形状、即ち、モータケース11の外周面と面接触できる断面形状とすることができる。
図7は、実施例3のモータにおける冷媒パイプの配管の他の実施の形態を模式的に示したものである。この形態とすれば、冷媒パイプ41が主としてモータ本体100の回転軸線Lと垂直となるように配置され、モータケース11の外側を回転軸線L方向に向かって蛇行するように配置されている。これにより、冷媒供給部43と冷媒排出部42を、モータ本体100の回転軸線Lの反対向きであってモータケース11の外周面11Aの同じ位置に設けることができる。
なお、図5(a)に示すように、冷媒Rは、モータ本体100から放熱される熱や流動体Fの熱を吸熱し、ハウジング46に取り付けられた冷媒ホース44を介して冷凍機器40に送られ、冷凍機器40の圧縮機40Aや熱交換器40B等で冷却されて、冷媒ポンプ40Cによって冷媒ホース45を介して再び冷媒パイプ41に圧送される。ここで、冷媒パイプ41と冷媒ホース44,45は、ハウジングキャップ46Bを介して接続されており、ハウジング46は、このハウジングキャップ46Bによって密閉されている。
また、実施例3においては、流動体Fを循環させるための循環路や流動体ポンプ、流動体Fを冷却させるためのラジエータ等を備えていない。しかしながら、モータケース11の外周面11Aとハウジング46の内周面46Aで画定される領域の循環路47を備えていることで、熱を吸熱して相対的に高温となり、比重が軽くなった流動体Fが鉛直上方に流動し、鉛直上方に設けられた冷媒Rで冷却され、比重が重くなった流動体Fは鉛直下方へ流動する。即ち、循環路やポンプ等を使用しなくてもハウジング46内の流動体Fの比重差を利用した自然対流によって、モータ本体100の周りに設けられた循環路47によって流動体Fを循環させることができる。これにより、上記流動体ポンプ等が不要となり、更なる構成の簡略化と体格の小型化を図ることができる。
なお、ハウジング46内での流動体Fの流動性を高めるために、図5(b)に示すように、モータケース11の外周面11Aに配される冷媒パイプ41同士は、互いに間隔を置いて配置され、流動体Fのための流路(空隙)49が形成されている。また、図示する円形断面の冷媒パイプ41を実施例1,2と同様の構成として冷媒パイプ41とモータ本体100の外周面11Aを面接触させることもできる。
[実施例4]
図8は、本発明に係る冷却装置の実施例4であり、インバータに適用した状態を示したものであり、インバータ本体150と冷却装置500の内部を視認できるように一部を切り欠いて示したものである。
図示するインバータ4000は、略直方体形状のインバータ本体150と該インバータ本体150を冷却するための冷却装置500から大略構成されている。インバータ本体150は、基板112とインバータケース111と半導体素子や受動素子からなる電気素子101とを備え、基板112上に電気素子101が載置されてインバータケース111で覆われている。
インバータ本体150の外周側(インバータケース111の上面111A側)には、インバータ本体150を冷却するための冷却装置500が配置される。この冷却装置500は、冷媒パイプ51と、該冷媒パイプ51の外側を覆うための非金属性材料からなるハウジング56と、冷媒Rを冷却して循環させるための冷凍サイクルを構成する冷凍機器50(圧縮機50A、熱交換器50B、冷媒ポンプ50C)から大略構成されている。また、冷媒パイプ51は、インバータケース111の上面111Aに当接するように蛇行(ジグザグ状)して全体として面形状に配置されている。なお、本実施例4においても、冷媒パイプ51は、インバータケース111の上面111Aと当接する前記接触部分51Aが実施例1と同様の構成になっていて、冷媒パイプ51とインバータケース111の上面111Aとが面接触している。また、ハウジング56内の冷媒パイプ51が、特に発熱量の大きいトランジスタ等の電気素子101の上方に配置されることで、電気素子101から放熱される熱を効率的に冷媒パイプ51内の冷媒Rに伝達できるようになっている。なお、この冷媒パイプ51をインバータ本体150の下面にも設けたり、インバータ本体150の周りを周回するように設けたりすることもできる。
他の実施例と同様に、インバータケース111の上面111Aに設けられた冷媒パイプ51の両端部には冷媒排出部52と冷媒供給部53が設けられており、冷媒パイプ51を通り、電気素子101から放出される熱を吸熱した冷媒Rは冷媒排出部52とこの冷媒排出部52に取り付けられた冷媒ホース54を介して冷凍サイクルの冷凍機器50へ送られる。冷媒機器50では、圧縮機50Aや熱交換器50B等によって冷媒Rの熱が外部へ放出され、それにより冷却された冷媒Rは冷媒ポンプ50Cによって冷媒ホース55と冷媒供給部53を介して再び冷媒パイプ51へ圧送される。
また、この冷却装置500は、ハウジング56の内周面56Aとインバータケース111の上面111Aとで画定された領域のうち冷媒パイプ51以外の領域、即ちハウジング56と冷媒パイプ51の接触部分51Aとの間の空隙が、流動体Fで満たされていると共に、実施例2と同様に、循環路551やインバータ550、流動体ポンプ550Aを備えている。これにより、ハウジング56内で高温となった流動体Fは、流動体流出口552を介して循環路551に送られ、循環路551と接続されたラジエータ550で熱交換されて流動体Fの熱が外気へ放熱され、冷却された流動体Fは流動体ポンプ550Aによって流動体流入口553を介してハウジング56内へ圧送される。なお、ハウジング56内の流動体Fの流動性を高めるために、インバータ本体150の上面111Aに設けられた隣接する冷媒パイプ51同士は、互いに間隔を置いて配置されており、インバータケース111から流動体Fへ伝達された熱の伝熱経路が確保されている。
[実施例5]
図9は、本発明に係る冷却装置の実施例5であり、モータに適用した状態を示したものである。なお、本実施例5で使用するモータ本体は、実施例1〜4で使用するモータ本体100と同様の構成であるため、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図示するモータ5000は、ハウジング66内の流動体Fを循環させるための循環路661と流動体ポンプ660Aと、流動体Fを冷却するためのラジエータ660を備えている。なお、モータ5000においては、モータケース11の外周面11Aの周りに循環路67が設けられた一体用ハウジング69によって、モータ本体100と冷却装置600のハウジング66とが一体に構成されており、該冷却装置600のハウジング66と循環路67とは連結路72によって接続されている。これにより、ハウジング66内を流れ、モータ本体100から放出される熱を吸熱した流動体Fは連結路72によって循環路67へ送られる。その後、流動体Fは、モータ本体100から放出される熱を更に吸熱しながら循環路67に沿ってモータ本体100周りを流れ、流動体流出口662を介して循環路661に設けられた流動体ポンプ660Aへ送られ、ラジエータ660でそれらの熱が熱交換により外気へ放熱されて、冷却された流動体Fが流動体流入口663を介して熱交換器70へ送られた後、再びハウジング66へ圧送される。
本実施例5においては、流動体Fが流れる冷却装置600のハウジング66に熱交換器70が設けられている。すなわち、モータ本体100の外周面11Aに設けられた循環路67を流れる際に、モータ本体100から放熱される熱によって高温となり、ラジエータ660を介して熱交換器70へ送られた流動体Fは、この熱交換器70で冷凍サイクルの冷凍機器60によって更に冷却される。即ち、冷媒供給部63Aを介して熱交換器70へ供給された冷媒パイプ61A内の冷媒Rと、循環路661を流れてきた流動体Fとの間で熱交換を行い、流動体Fが更に冷却される。なお、流動体Fの有する熱を吸熱した冷媒Rは、冷媒排出部62Aを介して冷媒ホース64Aと接続された冷凍サイクルの冷却機器60(圧縮機60A、熱交換器60B、冷媒ポンプ60C)へ送られ、再び冷媒ホース65と冷媒供給部63を介してハウジング66内の冷媒パイプ61へ圧送される。そして、該ハウジング66内の例えばジグザグ状に配置された冷媒パイプ61でモータ本体100の熱を吸熱した冷媒Rは、冷媒排出部62を介して冷媒ホース64へ送られて冷媒ホース65Aと冷媒供給部63Aを介して熱交換器70へ送られる。
また、冷媒パイプ61A内の冷媒Rによって冷却された流動体Fは、連結路71を介してハウジング66内へ送られ、既述するようにハウジング66内を流れる間にモータ本体100から放熱される熱を吸熱して、連結路72によって再びモータ本体100の周りに配置された循環路67へ供給されて、モータ本体100が冷却される。
このように、循環路661等を使用してハウジング66内の流動体Fを循環させると共に、熱交換器70でモータ本体100の冷却に使用される流動体Fと冷媒パイプ61A内の冷媒Rとの熱交換を行うことで、冷却装置600のハウジング66内を流れる流動体Fをより効率的に冷却することができ、流れる流動体Fの流量を更に抑制することができるため、流動体F全体の熱容量を低減して流動体Fを応答性良く冷却することができる。
図10は、図9に示すモータと冷却装置の間にインバータを介在配置したものであり、インバータ本体150とモータ本体100とを一体構成としたものに前記冷却装置を適用したものである。なお、図示するインバータ本体150は、実施例4で使用するインバータ本体150と同様であるため、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図示するように、モータ本体100の一体用ハウジング69によって該モータ本体100とインバータ150が一体とされ、その上方に冷却装置600Aが取り付けられている。
このように、モータ本体100と冷却装置600Aとの間にインバータ本体150を介在配置することで、冷却装置600Aでインバータ本体150から放熱される熱を吸収することができ、モータ本体100とインバータ本体150の双方を冷却することができる。また、モータ本体100とインバータ本体150を個別に配置して冷却装置で冷却する場合と比較して、モータ5000A全体を流れる流動体Fの配管の長さを抑制することができ、モータ5000A全体の小型軽量化を図ることができる。また、例えば流動体Fが水等の熱容量が大きな液体からなる場合には、流動体Fの全体流量を少なくすることで、流動体Fの熱容量を低減して流動体Fを応答性良く冷却することができ、冷却装置600Aの冷却効率を高めることができる。
なお、モータ本体100とインバータ本体150を一体としたものに冷却装置を取り付ける場合には、モータ本体100とインバータ本体150の双方にそれぞれ別個の冷却装置を取り付けてもよい。また、モータ本体100の冷却装置が取り付けられた側とは反対側にインバータ本体150を取り付けてもよいし、冷却装置をモータ本体100とインバータ本体150の間に介在配置してもよい。
また、図11は、図10に示す冷媒パイプの配管の他の実施の形態を示したものである。
図示するように、冷却装置600Bのハウジング66内を流動体Fのみで充填し、この流動体Fを循環路67,661を介して循環させ、ラジエータ660での熱交換により冷却することで、モータ本体100やインバータ本体150を冷却することもできる。なお、モータ5000Bには熱交換器70が設けられており、モータ本体100やインバータ本体150から放熱され、流動体Fにより吸熱された熱は、熱交換器70内の冷媒パイプ61A内を流れる冷媒Rに伝達されてモータ5000Bの外部へ放熱される。
以上、本発明の5つの実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱することなく、設計において種々の変更ができるものである。上記実施例においては、本発明に係る冷却装置を用いてモータやインバータ等の電動機器からなる被冷却体を冷却する実施例について説明したが、当該冷却装置をバッテリに適用することもできる。
以上の説明から理解できるように、実施例1〜5によれば、高圧の冷媒が漏れにくい密閉構造からなる冷媒パイプを用いながら、冷却装置の冷却性能を高めて、例えば電動機器等の被冷却体から放熱される熱を効率的にその外部へ放熱することができる。これにより、被冷却体の温度上昇を抑制して被冷却体を効率的に運転することができる。また、冷媒パイプの配置を最適化することによって冷却装置の小型軽量化を図ることができ、それが電動機器等に取り付けられた際にもその全体の体格の小型化を図ることができる。さらに、モータやインバータ、バッテリ等の電動機器を分解せずに冷却装置を電動機器に着脱自在とすることで、冷却装置や被冷却体である電動機器の組立性やメンテナンス性を向上させることもできる。
なお、本発明は上記した実施例1〜5に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例1〜5は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例1〜5の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。

Claims (20)

  1. 被冷却体を冷媒によって冷却する冷媒パイプを備えた冷却装置であって、
    前記冷媒パイプは、長いパイプを全体として面形状に形成したものであり、該面形状の一面側がハウジングにより覆われ、他面側が前記被冷却体との接触部とされ、
    前記冷媒パイプは、圧縮機、熱交換器、冷媒ポンプ等の冷却機器とで冷媒を循環させる冷凍サイクルを構成しており、
    前記ハウジングと前記接触部との間の空隙には、空気よりも熱伝導率の高い不凍液もしくは不活性液体からなる液体が充填されており、
    前記冷却装置は、前記ハウジングと前記接触部との間の空隙に充填された前記液体を循環させる循環路と流動体ポンプを更に備えていることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプを螺旋状に形成した面形状であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプをジグザグ状に形成した面形状であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記冷媒パイプは、前記面形状の隣接する各パイプを平行な方向にジグザグ状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の冷却装置。
  5. 前記冷媒パイプは、前記面形状の隣接するパイプ間が相互に間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  6. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプの前記被冷却体との接触部が該被冷却体と面として接触できる断面形状であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  7. 前記断面形状は、楕円形状、三角形状や四角形状等の多角形状であることを特徴とする請求項6に記載の冷却装置。
  8. 前記被冷却体は、電動機器であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  9. 前記電動機器は、バッテリ、モータ及び/又はインバータであることを特徴とする請求項に記載の冷却装置。
  10. 請求項1に記載の冷却装置を備えたモータであって、
    前記モータは、回転するロータと、該ロータの周囲に配置されるステータと、該ロータと該ステータとを覆うモータケースと、を有するモータ本体を備え、
    前記冷却装置は、前記冷媒パイプの前記面形状の前記接触部を、前記モータケースの外周に接触して配置していることを特徴とするモータ。
  11. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプを螺旋状に形成した面形状であり、前記面形状の隣接するパイプ間が相互に間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項10に記載のモータ。
  12. 前記冷却装置は、記液体を冷却するラジェータを更に備えていることを特徴とする請求項11に記載のモータ。
  13. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプをジグザグ状に形成した面形状であり、前記面形状の隣接するパイプ間が相互に間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項10に記載のモータ。
  14. 前記冷媒パイプは、前記面形状の隣接する各パイプが前記ロータの回転軸線方向と平行な方向もしくはその方向と直行する方向にジグザグ状に形成されていることを特徴とする請求項13に記載のモータ。
  15. 前記モータは、前記ハウジングと前記接触部との間の空隙以外に、前記ハウジングの内周面と前記モータケースの外周面との間に前記液体の循環路を備えていることを特徴とする請求項14に記載のモータ。
  16. 前記冷却装置は、記液体を冷却するラジェータを更に備えていることを特徴とする請求項14に記載のモータ。
  17. 前記モータは、前記ラジエータを通過した前記液体を前記冷却装置の前記冷媒で冷却する熱交換器を備えていることを特徴とする請求項16に記載のモータ。
  18. 前記モータ本体と前記冷却装置の前記ハウジングとの間に、インバータ本体が介在配置されていることを特徴とする請求項17に記載のモータ。
  19. 請求項1に記載の冷却装置を備えたインバータであって、
    前記インバータは、基板と電気素子とインバータケースとを有するインバータ本体を備え、
    前記冷却装置は、前記冷媒パイプの前記面形状の前記接触部を、前記インバータケースの外周に接触して配置していることを特徴とするインバータ。
  20. 前記冷媒パイプは、該冷媒パイプをジグザグ状に形成した面形状であり、前記面形状の隣接するパイプ間が相互に間隔を置いて配置され、
    記冷却装置は、記液体を冷却するラジェータを更に備えていることを特徴とする請求項19に記載のインバータ。
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