JP5663723B2 - 関節リウマチの診断のための方法およびキット - Google Patents
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Description
本願は、2008年5月14日に出願された欧州特許出願EP08305167.2に対する優先権を主張するものである。この欧州特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書を通して、以下の段落において定義されるいくつかの用語が用いられる。
上述したように、本発明は、患者から得られる生物学的試料におけるRA特異的自己抗体の存在を検出するために用いることができる自己抗原マーカーを提供するものである。また、RAの診断のためにこれらの自己抗原マーカーを用いるための方法も提供される。
実施例の節において記載されるように、本出願人らは、Invitrogenから市販されているProtoArrayヒトタンパク質マイクロアレイを用いてRA患者の血清をスクリーニングすることにより、RAのバイオマーカーを同定した。このマイクロアレイは、プロテアーゼ/ペプチダーゼ、分泌タンパク質、転写因子、細胞死タンパク質、プロテインキナーゼ、核タンパク質、膜タンパク質、および代謝タンパク質を含む、8000個を超えるヒトタンパク質を含む。より具体的には、本出願人らは、RA患者、ならびに脊椎関節症(AS)、全身性エリテマトーデス(SLE)、および全身性硬化(SSC)に罹患している患者と健康な個体とを含む様々な対照から得られる血清試料をスクリーニングし、試験した様々な群について結合パターンを比較した。本出願人らは、RA患者の血清により認識されるタンパク質の大部分が対照の血清によっても認識されることを見出した(図3を参照されたい)。
BRAF(B−rafとも呼ばれる)は、RAFタンパク質ファミリーのセリン−スレオニンキナーゼタンパク質である。これは、細胞の成長を調節する保存された経路であるマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路に関与する。この経路を介したシグナル伝達は、ヒトの癌のおよそ30%において上昇している。この経路はまた、関節の炎症および破壊をもたらす炎症性サイトカインの産生に関与することが知られている(C.M.CrewsおよびR.L.Erikson、Cell、1993、74:215〜217;T.Thalhamerら、Rheumatology、2008、47:409〜414)。
PAD4(ペプチジルアルギニンデイミナーゼ4)は、アルギニン残基をシトルリンに変換するCA2+依存性酵素である。PAD4遺伝子におけるRA関連の突然変異は様々な個体群において同定されており(A.Suzukiら、Nat.Genet.、2003、34:395〜402;T.Iwamotoら、Rheumatology、2006、45:804〜807;およびY.H.Leeら、Rheumatol.Int.、2007、27:827〜233)、また、RA患者はシトルリン含有タンパク質を認識する自己抗体を産生するため、PAD4は、RA疾患の発病および進行の原因となると広く考えられている。PAD4が一部のRA患者において立体構造依存性の自己抗原であることが既に示されている(Y.Takizawaら、Scand.J.Rheumatol.、2005、3:212〜215)。
本発明の自己抗原マーカーは、化学的合成および組換え方法を含む任意の適切な方法によって調製することができる。
本発明の自己抗原マーカーは、対象から得られる生物学的試料において、RAの指標となる自己抗体の存在を検出するために用いることができる。
本発明の診断方法は、1つまたは複数の本発明のバイオマーカーをアッセイすることを可能にする、任意のタイプの生物学的試料の研究に適用され得る。適切な生物学的試料の例には、限定はしないが、尿、全血、血清、血漿、唾液、および滑液が含まれる。本発明の実施において用いられる生物学的試料は、対象から回収された新鮮なもしくは凍結された試料、または診断、治療、および/もしくは転帰の履歴が知られている保存された試料であり得る。生物学的試料は、例えば、対象からの血液の採取または細針吸引もしくは針生検の使用による、任意の非侵襲的手段により回収することができる。
本発明の診断方法は通常、自己抗原マーカーと生物学的試料内に存在するRA特異的自己抗体との間で形成される複合体の検出を伴う。本発明の実施において、このような抗原抗体複合体の検出は、任意の適切な方法によって行うことができる(例えば、E.HarlowおよびA.Lane、「Antibodies:A Laboratories Manual」、1988、Cold Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbor、NYを参照されたい)。
本発明の方法において、抗原抗体複合体の検出は、試験される生物学的試料におけるRA特異的自己抗体の存在の指標となり、したがって、生物学的試料を得た対象におけるRAの指標となる。したがって、本発明の方法は、患者におけるRAの診断のために用いることができる。とりわけ、本発明の方法は、RAを有することが疑われる対象を試験するために用いることができる。さらに、BRAF触媒ドメインまたはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカーを用いる本発明の方法は、CCP陰性の患者におけるRAを診断するために用いることができる。実際、本出願人らは、BRAF触媒ドメインについて陽性のRA患者の33%がCCP陰性であったことを示している。
別の態様において、本発明は、本発明に従った診断方法を実施するために有用な材料を含むキットを提供する。本明細書において提供される診断手順は、診断研究所、実験研究所、または開業医により実施され得る。本発明は、これらの様々な状況において用いることができるキットを提供する。
BRAF触媒ドメインは、RAの治療またはRAの進行の予防に潜在的に有用な化合物または物質を同定するための魅力的な標的であり得る。例えば、BRAF触媒ドメインに対する中和活性または阻害活性を有する化合物または物質を同定するためのスクリーニングが開発され得る。
HLA−DR遺伝子および自己抗体という2つの要素が、RAの発症に重要である。RAは、対立遺伝子多型を示すHLA−DR遺伝子の制御下にある。HLA−DR対立遺伝子は、RAの発症に対して感受性を有し得るか(例えば、HLA−DRB1*0401、*0404、*0101、*0102、*1001)、中立であり得るか(例えば、HLA−DR15)、または防御的であり得る(例えば、HLA−DRB1*07、*08、*0402)(P.K.Gregersenら、Arthritis and Rheumatism、1987、30:1205〜1213;D.Revironら、Arthritis and Rheumatism、2001、44:535〜540)。RAを発症するリスクは、個体が発現する2つのHLA−DR対立遺伝子によって制御されており、HLA−DRについて個体を遺伝子型決定することにより評価することができる(W.Thomsonら、Arthritis Rheum.、1999、42:757〜762)。
タンパク質マイクロアレイ分析のためのRA患者の血清
フランス、マルセイユのLa Conception Hospitalのリウマチ棟の19人のRA患者を、この研究のために選択した。全てのRA患者は、American College of Rheumatology 1987改定基準(F.C.Arnettら、Arthritis Rheum.、1988、31:315〜324)を満たしていた。HLA−DRのオリゴ型決定を、それぞれの患者について行った(O.Ollerupら、Tissue Antigens、1992、39:225〜235)。患者のうち3人は、HLA−DRB1*0401およびHLA−DRB1*0404の両方を発現することが明らかになり、4人の患者はHLA−DRB1*0401についてホモ接合型であり、3人の患者はHLA−DRB1*0404についてホモ接合型であり、2人の患者はHLA−DRB1*0401およびHLA−DR7の両方を発現し、2人の患者はHLA−DRB1*0404およびHLA−DR7の両方を発現し、1人の患者はHLA−DR7およびHLA−DR13を発現し、2人の患者はHLA−DR7についてホモ接合型であり、2人の患者は予想外のハイリスクな遺伝子型HLA−DR7/DR9を発現した。
対象群は、マルセイユのLa Conception Hospitalのリウマチ棟の、7人の脊椎関節症(AS)患者および2人の全身性エリテマトーデス(SLE)患者、ならびに、フランス、パリのHospital Cochin、Hospital Saint Antoine、およびHospital Saint Louis、フランス、リールのHospital Claude Huriez、およびマルセイユのHospital La Conceptionとの協力で作られた全国的なコホートの、4人の全身性硬化(SSC)患者からなるものであった。10人の健康な対照は、自己免疫的な病状を排除するための健康評価の後に、研究所スタッフのボランティアおよびボランティアの骨髄ドナーから採用した。全ての参加者からインフォームドコンセントを得た。
Invitrogenから市販されている「ProtoArrayヒトタンパク質マイクロアレイ」を本研究において用いた。このマイクロアレイは8268個のヒトタンパク質を含むものである(G.A.Michaudら、「Biomarker identification using Protoarray high density protein microarrays:Profiling autoantibodies in disease」、Invitrogen Note Information;M.E.Hudsonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、2007、44:17494〜17499)。
アレイスライドを1%BSA/PBSTでブロックし、次に、(tween20を含むリン酸緩衝生理食塩水内の)血清試料の存在下で、4℃で1時間にわたりインキュベートした。アレイスライドを次に、希釈した(1:500)ヒト血清を用いて4℃で1.5時間にわたりプローブした。PBSTで洗浄した後、Alexa Fluor(登録商標)647染料に結合した1μg/mLの抗ヒトIgGをスライドに添加した。スライドを次に洗浄し、乾燥させた(Partnership、Evry、France)。並行して、別のスライド上で、陰性対照の実験を行った。対照においては、血清の不存在下で緩衝液とインキュベートしたことを除いて、上記と同じ条件下でスライドを処理した。この対照の目的は、データの取得および分析のための基準点を得ることである。
アレイのスライドを、GenePix(登録商標)4000B蛍光スキャナを用いてスキャンした。データは、GenePix(登録商標)Proソフトウェアを用いて取得し、ProtoArray(商標)Prospector 2.0を用いて処理した。
マイクロアレイのタンパク質の間の自己抗原を同定するために、それぞれのアレイタンパク質について、Zスコア、CI P値(チェビシェフの不等式の精度値)、およびCVを含む、一連の値を計算した。Zスコアは、全てのタンパク質特性と比較した、アレイ上のタンパク質スポットから得られるシグナルに基づいて計算した。Zスコアは、シグナル使用値から、アレイ上の全てのヒトタンパク質特性から得られるシグナル使用値の平均を引き、全てのヒトタンパク質特性についてのシグナル使用値に対する標準偏差で割ったものである。CI P値は、全ての陰性対照のスポットに対する強度を評価し、観察されたシグナルが陰性対照の分布に由来する可能性を計算する。CI P値が低いほど、シグナルがランダムな事象によるものではない可能性が高い。CVは、2つ組間の類似性を評価する。タンパク質は、Zスコア>3.0、CI P値<0.05、かつCV<0.5である場合、免疫反応性自己抗原として同定された。
これらの実験のために、マルセイユのLa Conception Hospitalのリウマチ病棟の、RA患者および脊椎関節症(AS)患者を選択した。全てのRA患者は、RAについての1987年のAmerican College of Rheumatology基準を満たしていた。研究所スタッフおよびMarseille Blood Transfusion Centerのスタッフからのボランティアが、正常な対照として参加した。それぞれの患者および正常な対照に対して、HLA−DRオリゴ型決定を行った。全ての参加者からインフォームドコンセントを得た。
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4で希釈した、0.1μg/mLの目的のタンパク質(すなわち、マイクロアレイ実験で同定された候補自己抗原マーカー)で、プレートを一晩被覆した。プレートを、5%ミルクを含むPBSでブロックし、次に、PBS内で1:100に希釈した血清の存在下で3時間にわたりインキュベートした。0.1%Tween20で洗浄した後、ペルオキシダーゼに結合した抗ヒトIgG(Sigma、France)をプレートに添加した。光学密度(OD)を405nmで読み取った。目的のタンパク質を含まないプレートのウェルに添加したそれぞれの血清の光学密度を測定することにより、バックグラウンドのODを得た。測定したOD値がバックグラウンドのODの2倍を超えた場合、血清はタンパク質について陽性であると判断された。
タンパク質(すなわち、マイクロアレイ実験において同定された候補自己抗原マーカー)を、10%SDS PAGEゲル上で分離し、PVDF膜に転写した。ブロットを患者または対照の血清の存在下でインキュベートし、その後、ペルオキシダーゼに結合した抗ヒトIgGを添加した。検出は化学発光により行った(Roche Diagnostics、Meylan、France)。
RA患者に関する自己抗体パターン
19人のRA患者、ならびに23人の対照(脊椎関節症(AS)から7人、全身性エリテマトーデス(SLE)から2人、および全身性硬化(SSC)から4人、および健康な個体から10人)を用いて、8268個のヒトタンパク質を含むアレイをプローブした。アレイ上のタンパク質に結合した自己抗体の存在を、蛍光標識した抗ヒトIgG抗体によって検出した。免疫反応性自己抗原は、Zスコア>3.0、CI P値<0.05、およびCV<0.5により規定した。
疾患を発症するリスクの高さまたは低さに関連するHLA−DR遺伝子型を有するRA患者の血清を試験して、タンパク質アレイ上でのそれらの反応性パターンを比較した。既に上述したように、2つの感受性対立遺伝子を含むHLA−DR遺伝子型は、感受性対立遺伝子を1つだけ含む遺伝子型よりも高いリスクを付与し、感受性対立遺伝子を1つだけ含む遺伝子型はそれ自体、感受性対立遺伝子を含まないDR遺伝子型よりも高いリスクを付与する。HLA−DRB1*0401およびHLA−DRB1*0404の両方を発現する3人の患者、HLA−DRB1*0401についてホモ接合型である4人の患者、HLA−DRB1*0404についてホモ接合型である3人の患者、HLA−DRB1*0401およびHLA−DR7の両方を発現する2人の患者、HLA−DRB1*0404およびHLA−DR7の両方を発現する2人の患者、HLA−DR7およびHLA−DR13を発現する1人の患者、HLA−DR7についてホモ接合型である2人の患者、ならびにHLA−DR7/DR9を発現する2人の患者を試験した。
図3は、少なくとも1人のRA患者、少なくとも2人のRA患者、少なくとも3人のRA患者などにより認識される様々なタンパク質の総数を示す。図3ではまた、AS患者の少なくとも20%、SSC患者の少なくとも20%、および健康な個体の少なくとも20%によっても認識される、RA患者により認識されるタンパク質も示される。この図に表される結果により、RA患者の血清における自己抗体によって標的化される多くのタンパク質が、RAに特異的ではないが、対照群から得られる自己抗体とも反応性を有することが実証される。
タンパク質アレイの検出の有効性を確認するため、様々なアッセイを用いて同一のタンパク質を試験した。
既に上述したように、RAを発症するリスクは、個体により発現される2つのHLA−DR対立遺伝子により制御される。HLA−DR対立遺伝子は、RAの発症に対して感受性であり得るか、防御的であり得るか、または中立であり得る。さらに、個体により発現される2つのHLA−DR対立遺伝子は相互作用する。実際、RA患者においてほぼ例外なく見られるHLA−DRB1−0401/0404遺伝子型におけるように、2つの感受性対立遺伝子は協働し得、その結果、RAを発症する非常に高いリスクをもたらす。この相乗効果は依然として説明されておらず、RAの発症機序に対する各対立遺伝子のそれぞれの寄与は理解されていない。過去に、本出願人らは、HLA−DRB1*0401と0404との間の並はずれた相乗効果に焦点を当てており、これらの2つの対立遺伝子について固有の特性を記載した。HLA−DRB1*0401は、構成的な熱ショックタンパク質hsp73との相互作用を介して並はずれて良好な抗原のプロセシングを可能にする、QKRAAモチーフを含む(I.Augerら、Nature Medicine、1996、3:306〜310;I.Augerら、Arthritis and Rheumatism、2002、46:929〜933;S.Rothら、J.Immunol.、2002、169:3015〜3020)。HLA−DRB1−0404は、並はずれて良好な抗体産生に関連すると考えられる。これは抗シトルリン化フィブリン、抗カルパスタチン、抗CCP抗体にも当てはまり、HLA−DRB1*0404の広いペプチド結合特性にも関連し得る(I.Augerら、Arthritis and Rheumatism、2005、52:3424〜3432;I.Augerら、Annals of Rheumatic Diseases、2007、66:1588〜1593;C.Charpinら、Clin.Exp.Rheumatol.、2008、26:627〜631)。
本発明の他の実施形態は、本明細書において開示される発明の明細事項および実施の検討から、当業者に明らかとなろう。明細事項および実施例は例示的なものにすぎないと見なされるべきものであり、本発明の真の範囲は以下の特許請求の範囲により示される。
Claims (19)
- 対象における関節リウマチのインビトロ診断のために、抗原抗体複合体の存在または不存在を検出する方法であって、
BRAF触媒ドメインまたはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカーを提供するステップと、
対象から得られる生物学的試料を、自己抗原マーカーと、抗原抗体複合体の形成を可能にする時間および条件下で接触させるステップと、
形成された抗原抗体複合体の存在または不存在を検出するステップと
を含み、前記抗原抗体複合体の存在が対象における関節リウマチの指標となる方法。 - 対象がCCP陰性である、請求項1に記載の方法。
- 生物学的試料が、全血、血清、血漿、尿、および滑液からなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 自己抗原マーカーが固体の担体または支持体上に固定化される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 抗原抗体複合体の存在または不存在の検出が免疫アッセイによるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- BRAF触媒ドメインがヒト由来のものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- BRAF触媒ドメインが、配列番号2のアミノ酸416からアミノ酸766にわたるアミノ酸配列を有する、請求項6に記載の方法。
- 前記対象から得られる生物学的試料における抗PAD4抗体を検出するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記対象から得られる生物学的試料においてC反応性タンパク質、血清アミロイドA、インターロイキン6、S100タンパク質、オステオポンチン、リウマチ因子、マトリクスメタロプロテアーゼ1、マトリクスメタロプロテアーゼ3、ヒアルロン酸、sCD14、血管新生マーカー、および骨、軟骨、または滑膜の代謝産物からなる群から選択される少なくとも1つのマーカーの濃度を測定することをさらに含む、請求項1または請求項8に記載の方法。
- 対象から得られる生物学的試料における抗BRAF自己抗体を検出するためのキットであって、
BRAF触媒ドメインまたはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカーと、
自己抗原マーカーと生物学的試料内に存在する自己抗体との間で形成される抗原抗体複合体を検出するための試薬であって、前記自己抗体が、関節リウマチの指標となる抗BRAF自己抗体であり、前記試薬がヒト抗体を特異的に認識する標識抗体である、試薬と
を含むキット。 - 試薬が標識抗ヒトIgGである、請求項10に記載のキット。
- 自己抗原マーカーが固体の担体または支持体上に固定化される、請求項10または11に記載のキット。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法を実施するための指示をさらに含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のキット。
- PAD4またはその抗体結合断片を含む第2の自己抗原マーカーと、
第2の自己抗原マーカーと生物学的試料内に存在する自己抗体との間で形成される抗原抗体複合体を検出するための第2の試薬であって、前記自己抗体が、関節リウマチの指標となる抗PAD4自己抗体であり、前記第2の試薬がヒト抗体を特異的に認識する第2の標識抗体である、試薬と
をさらに含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載のキット。 - 第2の試薬が標識抗ヒトIgGである、請求項14に記載のキット。
- 対象における関節リウマチを診断するためのアレイであって、
その表面に付着した、
(i)BRAF触媒ドメインもしくはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカー、
または、
(ii)BRAF触媒ドメインもしくはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカー、および、PAD4もしくはその抗体結合断片を含む第2の自己抗原マーカー
を含むアレイ。 - その表面に付着した、生物学的試料におけるRA特異的自己抗体の存在を検出するための少なくとも1つのさらなる自己抗原マーカーをさらに含む、請求項16に記載のアレイ。
- RA特異的自己抗体が抗核抗体および抗CCP抗体より選択される、請求項17に記載のアレイ。
- 関節リウマチのマーカーとしての、BRAF触媒ドメインまたはその抗体結合断片を含む自己抗原マーカーの使用。
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