JP5659333B2 - オーディオシステム及びその操作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オーディオシステム及びその操作方法、排他的ではないが特に、サラウンドサウンドオーディオ再生システムに関する。
マルチチャンネルサウンドを再現するオーディオシステムは、ここ十年で普及し、特に、サラウンドサウンドシステムのような消費者向けサウンドシステムは、例えばホームシアターシステム用に普及してきた。
しかしながら、斯様なシステムの認識される不利な点は、所望のサウンド空間を生成するために種々異なる位置に比較的かなりの数のスピーカを配置しなければならないという実行不可能な点である。実際、ほとんどの消費者にとって、納得のいくマルチチャネルサウンドを再生するために部屋に幾つかの大きなスピーカを置くことは、必ずしも望ましくないか、可能でない(視覚的衝撃、ケーブル、スピーカのための適切な位置の欠如等)。実際、スピーカは、しばしば目障りと考えられ、したがって、これらスピーカをできるだけ小さくすることによりスピーカの視覚的衝撃を最小化しようとするシステムが開発されてきた。特に、高い周波数が各チャネルのために個々のサテライトスピーカにより作られるのに対して、低い周波数が全てのチャネルのために共通なサブウーファに供給されるシステムが開発された。サテライトスピーカは、高い周波数を再生する必要があるだけなので、サテライトスピーカは大幅に小さくできる。
しかしながら、スピーカは、依然目立つ傾向にあるサイズであって、従って、これらスピーカのサイズを更に減少することが所望される。また、スピーカから十分に高い音質を達成するために、比較的高品質のスピーカが使用されなければならず、これによりシステムに更にコストを加えてしまう。更にまた、スピーカサイズの縮小は、しばしば所望の音質により制限され、小さなスピーカを使用する多くのシステムは、比較的低い音質を持つ傾向がある。
特に、サテライトスピーカによりカバーされる帯域幅が、約100Hz―150Hz(サブウーファが低い周波数信号をレンダリング可能である)という比較的低い周波数まで現在広がっていて、高品質のサウンド再生のため比較的大きなスピーカを必要とする傾向がある。更にまた、サイズ及びコストが、例えば200Hz以上という高い方のカットオフ周波数により縮小されるが、周波数帯域の高い比率がサブウーファによりサポートされるので、これは、結果的に全体としてシステムの低減した音質になる傾向がある。
特に、これは、空間的知覚を減らし、マルチチャネルシステムのために感知されるサウンドステージを減らす傾向がある。例えば、音声(ボイス)のようなサウンドの対象物は、低いトーンに対しては部分的にサブウーファを通じて聞こえ、高いトーンに対してはサテライトを部分的に通じて聞こえるように知覚される傾向がある。これは、全体として、減少したサウンドステージ又は空間知覚だけでなく、結果的にサウンドの対象物の位置の知覚される変化となる。
更にまた、サテライトスピーカから十分に高いサウンドレベルを生成するために、比較的高いパワーレベルが、各サテライトスピーカに必要とされる傾向がある。
よって、改良されたマルチチャネルオーディオシステムは有利であり、特に、縮小したスピーカサイズ、減少した電力消費、減少したスピーカコスト、改良された音質、改良された空間知覚、容易な実行及び/又は改良されたパフォーマンスを可能にするシステムが有利である。
従って、本発明は、好ましくは上述の不利な点の一つ以上を単独で若しくは組み合わせて緩和し、軽減し、又は除去しようとする。
本発明の態様によると、マルチチャネル信号をレンダリングするためのオーディオシステムであって、前記マルチチャネル信号を受信する手段と、前記マルチチャネル信号の複数のチャネルの信号を結合することにより、第1のサウンドエミッタに対する第1の駆動信号を生成するための第1の供給手段であって、第1の駆動信号が前記マルチチャネル信号の各チャネルの第1の帯域幅からの信号成分寄与を持つ、当該第1の供給手段と、第2のサウンドエミッタのセットに対する第2の駆動信号を生成するための第2の供給手段であって、第2の駆動信号の各々は、前記マルチチャネル信号の一つのチャネルの単一のチャネル信号から生成され、第2の駆動信号の各々は、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より高い低い方のカットオフ周波数を持つ第2の帯域幅内にある、当該第2の供給手段と、第1の駆動信号の少なくとも一つの信号成分の遅延であって、少なくとも当該信号成分に対応する第2の駆動信号に対する当該遅延を導入するための手段とを有し、第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数を超えて1kHz延在する周波数帯域に対する平均ゲインに対して3dBゲイン減衰する第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数が950Hzより高い、オーディオシステムが提供される。
本発明は、改良されたオーディオシステムを可能にする。特に、例えばサテライトスピーカである第2のサウンドエミッタの縮小したサイズが達成できる。改良された音質が、より小さなスピーカに対して典型的に達成でき、特に、改良された空間知覚が、しばしば達成できる。本発明は、多くの実施例において、知覚される音質レベルを達成するためにスピーカに対するコスト削減を可能にする。
このアプローチは、多くの実施例において、第2のサウンドエミッタにより必要とされる供給パワーを大幅に減らし、従って何れの第2のサウンドエミッタ装置の電力消費も減らす。特に、第2のサウンドエミッタの各々は、増幅手段(例えば、無線サウンドデータ転送を可能にする)を有する個々のスピーカ装置であり、その電力消費は大幅に低減される。例えば、幾つかの実施例では、本発明は、空間オーディオシステムのためバッテリ駆動された無線サテライトスピーカの実用を可能にする。
特に、システムは、第2のサウンドエミッタが、第2の帯域幅内の信号だけをレンダリングできるのに対し、共通のスピーカは、この周波数帯域を拡張しオプションで第1の周波数帯域に対する知覚される信号に更に寄与するために共通の信号を使用する。
本発明は、リスナーの空間知覚に関連する、特に特定のサウンドの対象物に対する方向又は位置を知覚するための周波数帯域に供給されるべき個々のチャネルの知覚への第1のサウンドエミッタの寄与を可能にする。特に、遅延は、方向知覚が第1のサウンドエミッタからよりもむしろ第2のサウンドエミッタからの信号寄与により支配されることを保証するために用いられる。特に、遅延は、第2のサウンドエミッタからの信号成分が、第1のサウンドエミッタからの対応する信号成分がリスナーに到達する前に、リスナーに到達することを保証する。このように、人間の脳は、入って来る音の方向を受信する第1の波面と関連付ける傾向があり、壁反射及び反響として解釈される傾向がある第2の波面を無視する傾向があることを反映する、ハース効果として既知の人間の知覚効果をシステムは利用する。
このアプローチは、第2のサウンドエミッタのために使用されるべき非常に小さく及び/又は効率的な高い周波数サウンドトランスデューサを可能にし、これにより縮小した物理的寸法及び低減したパワー要件を可能にする。特に、1kHz及びそれを超えたあたりの周波数に第2の駆動信号を制限することにより、第2のサウンドエミッタに対する要件は、大幅に減らされる。更にまた、空間知覚が第2のサウンドエミッタからのサウンド信号により支配される一方、個々の信号に対するこの帯域幅限定の知覚される影響は、第1のサウンドエミッタから発するサウンドにより減らされる。
マルチチャネルは、例えば5つ又は7つの空間チャネルを含む、例えばステレオ信号又はサラウンド信号である。幾つかの実施例では、マルチチャネル信号は、関連する低周波数効果(LFE)チャネルを持つ。
帯域幅を決定するための同一の基準が、第1及び第2の帯域幅のために使われてもよい。特に、両方の帯域幅は、X dBカット周波数により定められ、ここでXは、例えば3又は6を含む値である。
遅延は、例えば、第1の駆動信号を遅延させることにより、及び/又は結合の前に複数のチャネルの信号の一つ以上を遅延させることによるようなステージで導入されてもよい。特に、少なくとも一つの信号成分は、対応する第2のスピーカ駆動信号から第1の駆動信号への寄与となる。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、更に、第1のサウンドエミッタと、第1の駆動信号を第1のサウンドエミッタへ供給するための手段と、第2のサウンドエミッタのセットと、第2の駆動信号を第2のサウンドエミッタのセットの各々へ供給するための手段とを有する。
これは、改良されたオーディオシステムを可能にする。特に、小さなスピーカ、改良された音質、コストの削減及び/又は減少した電力消費が達成される。当該システムにおいて、第1のサウンドエミッタは、大きく及び/又は高品質のスピーカであるのに対し、第2のサウンドエミッタは、小さなサテライトスピーカである。装置は、例えば、第1のサウンドエミッタが中心に位置するハイパワー、高品質及び比較的大きなスピーカであるのに対し、第2のサウンドエミッタが空間サウンド生成のため所望の位置に位置される比較的小さなスピーカであることを可能にする。例えば、第2のサウンドエミッタは、空間サラウンドサウンド構成で配置されてもよい。
本発明のオプション的特徴によると、第1のサウンドエミッタはフルの帯域幅のスピーカであるのに対し、第2のサウンドエミッタは低減された帯域幅のスピーカである。
これは、まだ高いオーディオレベル及び/又は高品質を依然可能にしながら、スピーカの縮小したサイズ、コスト及び/又は電力消費を可能にする。更にまた、高い空間パフォーマンスが可能である。
十分な帯域幅のスピーカが、大きくて容易に知覚できる歪みがスピーカの周波数応答により導入されない程度まで、全体のオーディオ帯域幅をカバーするスピーカであるのに対し、低減された帯域幅のスピーカは、結果的にオーディオ帯域の少なくとも一部のかなり容易に感知できる歪みとなる周波数反応を持つ。十分な帯域幅のスピーカは、少なくとも100Hzから4kHzまでの周波数範囲を例えばカバーするのに対し、低減された帯域幅のスピーカは、200Hzより高い周波数である周波数Xより低い周波数帯域をカバーしない。
本発明のオプション的特徴によると、第2のサウンドエミッタの各々は、少なくとも84dB SPL/lW/lmの効率を持つツィータである。
高いオーディオレベル及び/又は高品質を依然可能にしながら、これは、スピーカの縮小したサイズ、コスト及び/又は電力消費を可能にする。特に、個々の第2のサウンドエミッタの駆動電力要件は、例えばバッテリ駆動操作を可能にして、大幅に減らされる。ツィータは、例えば、500Hz以上、又は優先的に多くの実施例で、約1kHz若しくはそれを超えたあたりの3dBダウンのカットオフ周波数を持つ。
ツィータは、特に、IEC標準268に従ってIEC(国際電気標準会議)バッフルで測定される少なくとも84dB SPL/1W/1mの効率を持つ。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、更に、マイクロフォンからマイクロフォン信号を受信するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して、第1のサウンドエミッタから前記マイクロフォンへの第1のサウンド遅延を決定するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して、第2のサウンドエミッタから前記マイクロフォンへの少なくとも第2のサウンド遅延を決定するための手段と、第1のサウンド遅延及び第2のサウンド遅延に応答して、前記遅延を決定するための手段とを有する。
これは、操作が改良された及び/又は容易にされることを可能にする。特に、現在の状況及びオーディオエミッタ設定を整合するために遅延が正確且つ自動的に設定されることを可能にする。マイクロフォンは、特に、典型的な(又は、例えば最悪の場合の)リスニング位置で設定される。
幾つかの実施例では、オーディオシステムは、マイクロフォンからのマイクロフォン信号を受信するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して前記マイクロフォンで第1のサウンドエミッタからの第1のサウンドレベルを決定するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して前記マイクロフォンで第2のサウンドエミッタからの少なくとも第2のサウンドレベルを決定するための手段と、第1のサウンドレベル及び第2のサウンドレベルに応答して第2のサウンドエミッタに対する第1の駆動信号及び第2の駆動信号の少なくとも一つに対するサウンドレベルを決定するための手段とを有する。
これは、操作が改良され及び/又は容易にされることを可能にする。特に、これは、現在の状況及びオーディオエミッタ設定を整合するために放射サウンドレベルが正確且つ自動的に設定されることを可能にする。マイクロフォンは、特に、典型的な(又は、例えば最悪の場合の)リスニング位置に設定される。
本発明のオプション的特徴によると、第1のサウンドエミッタは、第1の駆動信号に対するサウンド信号を放射するため複数のサウンド放射素子を有する。
これは、改良されたパフォーマンスを可能にし、特に空間知覚が、第1のサウンドエミッタからよりもむしろ第2のサウンドエミッタ要素から放射されるサウンドにより空間的知覚が益々決定されることを可能にする。特に、これは、第1のサウンドエミッタの音が、異なる方向へ拡散又は放射されることを可能にする。代わりに又は追加的に、これは、第1のサウンドエミッタとリスニング位置との間の直接経路に向かって放射されるパターンの減衰を可能にする。例えば、サウンド放射要素は、双極子構成に配置される。第1のサウンドエミッタからの放射されたサウンドは、2本のビームで、例えば、両側壁の方向に向けられる。このアプローチは、例えば、反射された信号の増大する重要性を可能にする。特に、複数のサウンド放射要素は、リスナーに到達するために第1のサウンドエミッタからもっと拡散するサウンドを提供するように配され、これにより第2のエミッタからのサウンド信号に対するリスナーの空間知覚への影響を減らす。
複数のサウンド放射要素は、特に、同一周波数帯域幅で動作してもよい。よって、各サウンド放射要素に供給される信号の帯域幅は、実質的に同じである。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、種々異なる方向に複数のオーディオビームで、第1の駆動信号に対する第1のサウンドエミッタからサウンド信号を放射するように配される。
これは、改良されたパフォーマンスを可能にし、特に空間知覚が、第1のサウンドエミッタからよりもむしろ第2のサウンドエミッタ要素から放射されるサウンドにより空間的知覚が次第に決定されることを可能にする。特に、これは、第1のサウンドエミッタの音が、異なる方向へ拡散又は放射されることを可能にする。代わりに又は追加的に、これは、第1のサウンドエミッタとリスニング位置との間の直接経路に向かって放射されたパターンの減衰を可能にする。第1のサウンドエミッタからの放射されたサウンドは、例えば、両側壁の方向に向かう2本のビームに向けられる。このアプローチは、例えば、反射された信号の増大する重要性を可能にする。特に、サウンド放射は、リスナーに到達するために第1のサウンドエミッタからより拡散する音を提供するように配され、これにより第2のエミッタからのサウンド信号と関係するリスナーの空間知覚への影響を減らす。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、第1の駆動信号に対する第1のサウンドエミッタから拡散サウンド信号を放射する。
これは、改良されたパフォーマンスを可能にし、特に空間知覚が、第1のサウンドエミッタからよりもむしろ第2のサウンドエミッタ要素から放射されるサウンドにより空間的知覚が益々決定されることを可能にする。
本発明のオプション的特徴によると、第2の帯域幅は、第1の帯域幅と重なる周波数帯域を持つ。
システムは、第2のサウンドエミッタが、第2の帯域幅内の信号だけをレンダリングできるのに対し、共通のスピーカは、この周波数帯域を拡張し、重畳する帯域内で知覚される信号に更に寄与するためにも共通の信号を使用する。第2の帯域幅の結合信号の寄与は、特に、必要なサウンドレベル及び/又は質レベルを含む第2のサウンドエミッタにより生成される信号に対する要件を減らし、これにより所与の知覚される質及び/又はサウンドレベルのために使用されるべき安価及び/又は小さなスピーカを可能にする。更にまた、個々のチャネルの知覚に対する第1のサウンドエミッタの寄与が、空間知覚のため、特に特定のサウンド対象物に対する方向又は位置を知覚するための高い重要性と通常関連する周波数帯域幅内に提供されてもよい。特に、遅延は、方向知覚が、第1のサウンドエミッタからよりもむしろ第2のサウンドエミッタからの信号寄与により支配されることを保証するために用いられる。特に、遅延は、第1のサウンドエミッタからの対応する信号成分がリスナーに到達する前に、第2のサウンドエミッタからの重なる帯域の信号成分がリスナーに到達することを保証する。従って、人間の脳が、入って来る音の方向を受信する第1の波面と関連付ける傾向があり、壁反射及び反響として解釈される傾向がある第2の波面を無視する傾向があることを反映する、ハース効果として既知の人間の知覚効果を、システムは利用する。
重なっている周波数帯域は、少なくとも1kHzの帯域幅を持つ。
これは、改良されたパフォーマンス、操作及び/又は実行を可能にする。特に、これは、第1のオーディオエミッタにより第2のオーディオエミッタからの信号への強い寄与を可能にし、これにより縮小したスピーカサイズ、減少した電力消費、コストの削減及び/又は増加した音質を可能にする。幾つかの実施例では、特定の好適なパフォーマンスが、4kHzを超えて重なっている帯域幅に対して達成できる。
本発明のオプション的特徴によると、第1の帯域幅は、350Hzよりも低い、低い方の3dBカットオフ周波数と、800Hzよりも高い、高い方の3dBカットオフ周波数とを持つ。
これは、改良されたパフォーマンス、操作及び/又は実行を可能にする。特に、これは、低い周波数に対するオーディオ信号の高品質だけでなく、第1のサウンドエミッタから放射されたサウンドによる個々のチャネルの知覚への強い寄与を可能にする。これは、縮小したスピーカサイズ、減少した電力消費、コストの削減及び/又は増加した音質を可能にする。
幾つかの実施例では、特に好適なパフォーマンスが、200Hzより低い、又は更に150Hzの3dBダウンのカットオフ周波数に対して達成される。
本発明のオプション的特徴によると、信号の結合は、マルチチャネル信号の複数のチャネルの信号の和によってである。
これは、最適に高い音質を供給すると共に、容易な実行及び/又は操作を可能にする。結合は、スケーリングされた信号でもよい。
本発明のオプション的特徴によると、遅延は、第2のサウンドエミッタと第1のサウンドエミッタとの間の最大距離に対するサウンドの伝達時間を超える。
これは、改良されたパフォーマンスを可能にし、特に、第2のスピーカからの信号成分が第1のサウンドエミッタから受信される対応する信号成分の前にリスナーにより受信されることを保証することにより、改良された空間知覚を提供する。
本発明のオプション的特徴によると、遅延は0.5msと30msとの間である。
これは、改良されたパフォーマンスを可能にし、特に改良された空間知覚を提供する。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、マルチチャネル信号の複数のチャネルのローパスフィルタリング信号を結合することにより、低周波駆動信号を生成するための手段を更に有し、前記低周波駆動信号の帯域幅の少なくとも一部が、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より低い。
これは、多くの実施例において、改良されたパフォーマンスを可能にし、第1のサウンドエミッタのサイズを比較的小さく保つと共に、特に所与の低い周波数の良質なレベルを達成可能にする。
本発明のオプション的特徴によると、オーディオシステムは、サラウンドサウンドオーディオシステムであり、前記マルチチャネル信号の複数のチャネルがサラウンドサウンド空間チャネルである。
本発明は、改良されたサラウンドサウンドシステムを提供し、特に縮小したサテライトスピーカサイズ、減少したサテライトスピーカ電力消費、コストの削減及び/又は改善した音質、特に改良された空間知覚を持つサラウンドサウンドシステムを可能にする。
本発明の他の態様によると、マルチチャネル信号をレンダリングする方法であって、前記マルチチャネル信号を受信するステップと、前記マルチチャネル信号の複数のチャネルの信号を結合することによりサウンドエミッタに対する第1の駆動信号を生成する生成ステップであって、第1の駆動信号が前記マルチチャネル信号の各チャネルの第1の帯域幅からの信号成分寄与を持つ当該第1の駆動信号を生成する生成ステップと、複数のサウンドエミッタに対する第2の駆動信号を生成する生成ステップであって、第2の駆動信号の各々が、前記マルチチャネル信号の一つのチャネルの単一のチャネル信号から生成され、第2の駆動信号の各々が、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より高い低い方のカットオフ周波数を持つ第2の帯域幅内にある当該第2の駆動信号を生成する生成ステップと、第1の駆動信号の少なくとも一つの信号成分の遅延であって、少なくとも当該信号成分に対応する第2の駆動信号に対する当該遅延を導入するステップとを有し、第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数を超えて1kHz延在する周波数帯域に対する平均ゲインに対して3dBゲイン減衰する第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数が950Hzより高い、方法が提供される。
これら及び他の態様、特徴及び本発明の利点は、これ以降説明される実施例を参照して明らかに説明されるだろう。
本発明の実施例が、図面を参照して、単なる例示として説明されるだろう。
図1は、本発明の幾つかの実施例に従うオーディオシステムの例を図示する。 図2は、本発明の幾つかの実施例に従うオーディオシステムの要素の例示的帯域幅を図示する。 図3は、本発明の幾つかの実施例に従うオーディオシステムの例を図示する。 図4は、本発明の幾つかの実施例に従うオーディオシステムの要素の例示的帯域幅を例示する。
以下の説明は、3つ以上の空間チャネルを有するサラウンドサウンドシステムに適用できる本発明の実施例にフォーカスする。しかしながら、本発明がこのアプリケーションに限られず、例えばステレオシステムを含む多くの他のシステムに適用されることは理解されるだろう。
図1は、本発明の幾つかの実施例に従うオーディオシステムの例を示す。
システムは、サラウンド構成に配置される一組のサテライトスピーカ101―109を有する。システムにおいて、サテライトスピーカ101―109の各々は、5つのチャネルサラウンド信号の空間チャネルを表す音波を発するように調整される。特に、1台のスピーカ101が中心のチャネル、他のスピーカ103が左フロント信号、他のスピーカ105が左リア信号、他のスピーカ107が右フロント信号、及び他のスピーカ109が右リア信号を表わす。
システムにおいて、生成されたサラウンドサウンドオーディオ経験は、個々の空間チャネルからの信号を結合することにより生成されるサウンド信号を発するメインスピーカ111により、更にサポートされる。よって、個々のサテライトスピーカ101―109から発されるサウンド信号がマルチチャネルシステムの個々の空間チャネルに対応するのに対し、メインスピーカ111から発されるサウンド信号は、特に空間チャネルの全てからの信号を有する共通の信号である。
図1のオーディオシステムは、外部又は内部のソースであるソースからのマルチチャネル信号を受信する受信器113を有する。更にまた、マルチチャネル信号は、ストリーミングリアルタイム信号であるか、又はコンパクトディスク(CD)若しくはデジタル多用途ディスク(DVD)のような特に記憶媒体である信号ストアから検索されてもよい。
マルチチャネル信号は、サテライトスピーカ101―109のための駆動信号を生成するために配される第1のスピーカコントローラ115に供給される。特に、第1のスピーカコントローラ115は、他のチャネルから、独立して個別にチャネルの各々を処理する。マルチチャネル信号のチャネルの各々は、帯域幅を減らすために、第1のスピーカコントローラ115のフィルタプロセッサ117により、特にフィルタリングされる。特に、ハイパスフィルタリングは、各空間チャネル信号により経験される周波数応答の帯域を高い周波数帯域(これ以降、サテライトスピーカ帯域幅と呼ばれる)へ制限するために導入される。例えば、各フィルタリングされた処理空間チャネル信号は、単一の空間サテライトスピーカ101―109に直接供給される前に、一組のモノラルアンプ119により個別に増幅される。
マルチチャネル信号は、更に、受信器113及びメインスピーカ111に結合される第2のスピーカコントローラ121に供給され、メインスピーカ111に対する駆動信号を生成する。
メイン信号は、空間チャネルの2つ以上を結合することにより、例えば特に、全ての空間チャネルの信号を単一の信号に結合することにより生成される。第2のスピーカコントローラ121の周波数応答は、更に、例えば、サテライトスピーカ帯域幅の周波数より低い周波数を含む帯域幅(これ以降、メインスピーカ帯域幅と呼ばれる)を持つ。
特に、システムにおいて、1kHzより低いオーディオチャネルの帯域幅はメインスピーカ帯域幅により大部分カバーされるのに対し、サテライトスピーカ帯域幅は、1kHzの周りで少し上までに制限される。更に特に、サテライトスピーカ帯域幅では、低い方のカットオフ周波数が950Hzより高く、これは、低い方のカットオフ周波数より上の1kHzまで延在する周波数帯域幅の平均ゲインから3dBのゲイン減衰となる周波数である。よって、低い方のカットオフ周波数は、第2のスピーカコントローラ121の通過帯域(通過帯域が、低いカットオフ周波数で始まると考えられる)の1kHz帯域幅の平均ゲインからゲインが3dBダウンする周波数に対応する。
サテライトスピーカ101―109に供給される信号を、約1kHzを上回る周波数に制限することにより、サテライトスピーカ101―109の要件は、大幅に緩くなる。特に、これは、大幅に小さなスピーカ素子を使用可能にし、及び/又は大幅に効率的なスピーカ素子を使用可能にする。例えば、非常に効率的な高周波及び高効率スピーカが用いられる。これは、所与のサウンドレベルのためサテライトスピーカ101―109を駆動するために必要とされるパワーレベルを更に大幅に低下させる。これは、例えば、一体化されたパワーアンプ及びスピーカユニットを使用可能にするのに充分であり、バッテリ電源により実際に駆動できる。
具体例では、サテライトスピーカの帯域幅より低い信号の帯域幅(すなわち、1kHzより下)は、メインスピーカ111から発される結合されたサウンド信号により扱われる。このように、システムでは、個々のチャネルに対するオーディオスペクトルの大部分が、当該チャネルに対する個々のサテライトスピーカ101―109により供給されるのではなく、むしろ1つのスピーカ位置から発した結合信号により供給される。これは、サテライトスピーカ101―109を非常に高い周波数に制限することの知覚劣化が大幅に減少されることを保証する。
具体例では、メインスピーカの帯域幅は、サテライトスピーカの帯域幅より大きいが、このサテライトスピーカの帯域幅と重複している。特に、第2のスピーカコントローラ121は、オーディオ帯域での何れのフィルタリングも含まず、よって、メインスピーカの帯域幅はフルの帯域幅である。
図2は、図1のシステムのあり得る帯域幅の例を図示する。特に、図2は、空間チャネル信号の帯域幅203がハイパスフィルタリングによりサテライトスピーカ101―109のために低減されるシナリオのためのあり得るメインスピーカの帯域幅201及びサテライトスピーカの帯域幅203を図示する。他の実施例では、周波数帯域幅が重複しなくてもよいことは、理解されるだろう。例えば、メインスピーカの帯域幅201の高い方のカットオフ周波数は、サテライトスピーカの帯域幅203の低い方のカットオフ周波数に実質的に一致してもよい。
図1の具体例では、第1の周波数帯域(f3からf1)は、実質的にメインスピーカ111からだけのサウンドの放射によりサポートされる。この周波数帯域は、メインスピーカの帯域幅内の周波数帯域に対応するが、サテライトスピーカの帯域幅内にはない。第2の周波数帯域(f1より上)は、メインスピーカ111及びサテライトスピーカ109―111の両方からのサウンドの放射によりサポートされる。この周波数帯域は、サテライトスピーカの帯域幅203及びメインスピーカの帯域幅201両方の範囲内の周波数に対応する。
幾つかの実施例では、メインスピーカの帯域幅201内にはない、サテライトスピーカの帯域幅203の周波数に対応する第3の周波数帯域(例えば、5kHzを超えるような非常に高い周波数を有する)は、サテライトスピーカ101―109によってのみサポートされる。しかしながら、他の実施例では、メインスピーカ111が、サテライトスピーカ101―109によってもサポートされる全ての周波数をサポートしてもよい。
これ以降、共有帯域と呼ばれる第2の周波数帯域では、リスナーに到達するサウンドは、メインスピーカ111及びサテライトスピーカ101―109両方から生成される。よって、共有周波数帯域内では、信号がサテライトスピーカ101―109によってだけ生成される状況と比較されるとき、所与のサウンドレベルは、減少した信号レベルのサテライトスピーカ101―109で達成される。
システムでは、更に、比較的小さな遅延がメインスピーカ111に対する駆動信号のために導入される。遅延は、例えば、空間チャネル信号を結合した後に、メインスピーカ駆動信号を遅延させることにより導入されるか、又はこれらの信号が結合される前に、空間チャネル信号を遅延させることにより例えば達成されてもよい。特に、システムにおいて、第2のスピーカコントローラ121は、個々の空間チャネル信号を単一の結合モノラル信号にまとめる結合器123を有する。結合器123は、この結合モノラル信号がメインスピーカ111に供給される前に、結合モノラル信号を遅延させる遅延プロセッサ125に結合される。
システムにおいて、サテライトスピーカ101―109の何れのサウンドもメインスピーカ111からのサウンドの前にリスナーに到達するように、メインスピーカ111の発されたサウンドは、サテライトスピーカ101―109に対して遅延される。特に、サテライトスピーカ101―109の一つとメインスピーカ111との両方にレンダリングされるサウンド対象物のための何れの波面も、先ずサテライトスピーカから、その後メインスピーカ111からリスナーに到達する(例えば、メインスピーカ111及びサテライトスピーカ101―109は、波面の種々異なる周波数をレンダリングする)。
ユーザに到達するサウンドが個々のサテライトスピーカ101―109から、及びメインスピーカ111から生成されるが、空間知覚がサテライトスピーカ101―109の位置により支配されることを保証するために、このアプローチは用いられる。よって、空間知覚上でのメインスピーカ111のインパクトが大幅に減らされる。特に、システムは、サウンドがその位置からやって来ることを知覚されるべき当該位置とは異なる位置に置かれた共有スピーカにより信号の一部が実際に生成されるにもかかわらず、空間知覚を維持するというハース効果を利用する。
ハース効果は、最初の波面の先行音効果(又は法則)として既知の一群の聴覚現象に関係する音響心理学的な効果である。知覚されるサウンド間の他の物理的違い(例えば位相差)に対する感覚的反応に関連して、これらの効果は、やって来るサウンドを正確に位置決めするため、2つの耳を持つリスナーの能力に負っている。
2つの同一のサウンド(すなわち、同一の知覚強度の同じ音波)がリスナーから異なる距離で2つのソースから発するとき、最も近い位置で作られるサウンドが最初に聞こえる(到着する)。リスナーにとって、これは、後からの到着の自分の知覚が抑制されるという点で、「無意識の感覚の抑制」として説明される現象により、その位置から単独で音が来るという印象を作る。
よって、約1kHz(又は、より高い)までの周波数帯域が一つの位置(メインスピーカ111)からの単一の結合信号の放射により主にカバーされ、約1kHz(又は、より高い)からの周波数帯域が、種々異なる位置(サテライトスピーカ101―109)からの個々の信号の放射により主にカバーされる実施例では、種々異なる位置からの個々の信号は、リスナーにより高い空間知覚の重みを与えられるだろう。よって、空間情報の大きな部分が、1kHz(又は、より高い)より低い周波数の結合により取り除かれるが、このことは、大幅に緩和される。実際、空間知覚のために通常は重要である周波数帯域から空間情報が取り除かれるにもかかわらず、これは達成される。
重なり合う周波数が使用される図1の具体例において、入って来るマルチチャネル空間信号の全てに対する全体の周波数スペクトルは、メインのワイドバンドラウドスピーカー111により再生される。このスピーカは、高いサウンドレベルを提供する能力及び/又は高品質を保証するために、比較的大きい。例えば、メインスピーカ111は、典型的には従来のHiFiスピーカのサイズである。よって、例えば、メインスピーカは、合理的な品質を持つ全体的なオーディオ帯域幅をカバーするフルの帯域幅のスピーカである。例えば、メインスピーカ111は、100Hzから6kHzまでの範囲を超えて3dB帯域幅を持つ。メインスピーカ111は、意図されたサウンドステージ内の中心に置かれ、特にどちらかというと拡散してルームを満たすサウンドイメージを提供する。
更にまた、システムにおいて、個々の空間チャネルは、空間サウンド経験を供給するために適する位置の部屋に分散される特にミニチュア高周波サテライトユニット(例えば、トランスデューサとしてツィータを使用する)であるサテライトスピーカ101―109により、部分的に再生されてもよい。サテライトスピーカ101―109だけが限定された帯域幅のサウンドを作り、当該限定された帯域幅のサウンドは、メインスピーカ111と更にまた共有されるので、リスナーに到達するこの共有される帯域幅のためのサウンドは、メインスピーカ111及びサテライトスピーカ101―109両方の対応する信号成分を有する混合信号である。よって、サテライトスピーカ101―109は、オーディオ帯域幅範囲の副帯域幅内の所与の閾値を上回る品質/サウンドレベルを生成するのに適するだけの低減された帯域幅のスピーカである。
よって、システムでは、高周波サテライトスピーカ101―109は、各個々の空間チャネルのスペクトルのより高い部分を再生する。更にまた、具体例では、メインスピーカ111によって、空間チャネルのスペクトルの低い部分の再生に加えて、スペクトルの高い部分への寄与も供給される。特に、メインスピーカ111に対する供給信号は、空間チャネル内の対応する信号成分に対して遅れた全ての空間チャネル信号の合計として生成される。当該遅延は、具体的には、何れの関連するリスニング位置においても、サウンド対象物のために最初に入って来る波面が、メインスピーカ111からよりもむしろ対応するサテライトスピーカからであるような遅延である。
従って、ハース効果は、サウンド対象物に対する知覚されたサウンド方向が、メインスピーカ111から受信された成分よりもむしろサテライトスピーカ101―109からの信号により主に決定されることを保証する。
サテライトスピーカ101―109は、高い周波数範囲を作る必要があるだけであり、更に従来のシステムに対して比較的小さめのサウンドレベルを作る必要があるだけなので、より効率的及びより小さなサウンドトランスデューサがこれらのスピーカのために使用できる。当該アプローチは、特に、ワイドバンド、従って低効率(通常は75dB/1W/1m周辺)のスピーカを使用するよりはむしろ、高効率で非常に小さなサテライトスピーカ101―109の使用を可能にする。特に、サテライトスピーカ101―109は、1kHzより高い周波数の用途にだけ使用され、高効率で、小型化のネオジ鉄系磁石ベースのツィータを使用して実行される。斯様なスピーカ(84dB SPL/1W/1mを超える、通常は90dB SPL/1W/1m以上)により達成できる高効率化は、サテライトスピーカ101―109への駆動パワーを大幅に低減できる。これは、メインスピーカ111が共有周波数帯域内のオーディオ信号の付加的な補強を提供する例において、更に低減できる。実際、システムは、各サテライトスピーカが、単一のスタンドアローン、無線、バッテリ式アンプ及びサウンドトランスデューサシステムであるシステムの実際的な実行を可能にする。よって、メインスピーカシステム(例えば、駆動機能及びメインスピーカ111自体を有する)が中央に位置されて電力源(例えばメイン)に結合できるが、各サテライトスピーカが、外部のワイヤ接続がある必要が全くない非常に小さなスタンドアローンボックスとして実行できるサラウンドサウンド実行が達成できる。
幾つかの実施例では、幾つかの空間チャネルだけがメインスピーカによりサポートされるが、他の空間チャネルは、おそらくメインスピーカによりサポートされないことが理解されるだろう。例えば、幾つかの実施例では、左及び右のフロントチャネルがメインスピーカ111によりサポートされるが、左及び右のサラウンドチャネルはメインスピーカ111によりサポートされなくてもよい。幾つかの実施例では、全ての空間チャネルが別々のサテライトスピーカ101―109によりサポートされるわけではないことも理解されるだろう。例えば、幾つかの実施例では、中央チャネルは、メインスピーカ111(通常は、中心に位置される)によってのみサポートされ、加えて、個々のサテライトスピーカ101によりサポートされないだろう。
異なる信号の正確な帯域幅及びメインスピーカ111の信号に対する遅延の正確な値が、個々の実施例の設定及び要件に対して最適化されることが理解されるだろう。帯域幅を決定するための何れか適切な基準が使われてよいことも理解されるだろう。例えば、第1及び第2のスピーカコントローラ115、121の帯域幅は、コントローラのゲインが最大ゲインを持つ周波数のゲインからのオフセットとして与えられる閾値を超える周波数帯域幅として決定されてもよい。例えば、帯域幅は、低い方のカットオフ周波数を上回り、高い方のカットオフ周波数より低い周波数帯域幅として与えられ、ここで、カットオフ周波数は、ゲインが周波数帯域幅の範囲内の最大ゲイン又は平均ゲインに対して値XdBだけ下がった周波数として与えられてもよい。値Xは、例えば3dB又は6dBである。同じ帯域幅基準が、第1及び第2のスピーカコントローラ115、121両方のために使用される。
低い方のカットオフ周波数が、低い方のカットオフ周波数を超えて1kHz拡がる周波数帯域に対する平均ゲインに対して3dBゲイン減衰がある周波数として定義されるとき、第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数は、950Hzより高い。
多くの実施例では、メインスピーカの供給信号(すなわち、第2のスピーカコントローラ121の)の周波数帯域幅は、好適にかなり大きくて、特に、350Hzより低い低い方の3dBカットオフ周波数及び850Hzを超える高い方の3dBカットオフ周波数を持つ。これは、メインスピーカ111により生成されるオーディオ信号が高いオーディオ品質を持つことを保証する。特に、これは、メインスピーカ111が、高い周波数での空間チャネルの再生への大幅な寄与を供給することを保証しながら、全ての空間チャネルの低い周波数成分が効果的に再生されることを可能にする。多くの実施例では、さらに大きな帯域幅を持つことが好適である。特に、低い方の3dBカットオフ周波数は、多くの実施例で好適には300Hzより低い、200Hz又は100Hzでさえある。また、高い方の3dBカットオフ周波数は、多くの実施例で好適には1kHzを超える、2kHz、4kHz、6kHz、8kHz又は10kHzでさえある。
多くの実施例では、サテライトスピーカの(すなわち、第1のスピーカコントローラ115の各チャネルの)供給信号に対する周波数帯域幅は、好適にはかなり大きいが、高い周波数帯域に限られていて、低い周波数をカバーしない。特に、低い方の3dBカットオフ周波数は、好適には少なくとも300Hzを超える。実際、低い方の3dBカットオフ周波数は、多くの実施例で、400Hzを超える、500Hz、600Hz、800Hz又は1kHzでさえある。帯域幅を高い周波数に制限することにより、サテライトスピーカ101―109に対する要件はゆるく、特に、小さく非常に効率的なスピーカが空間チャネルのために使用することを可能にする。
更にまた、多くの実施例では、サテライトスピーカの(すなわち、第1のスピーカコントローラ115の各チャネルの)供給信号に対する周波数帯域幅は、好適には比較的高い周波数まで拡がる。特に、多くの実施例で、帯域幅は能動的に制限されないが、むしろ第1のスピーカコントローラ115はHPFを有するだけである。よって、多くの実施例で、この帯域幅に対する高い方のカットオフ周波数は、少なくとも5kHz、及びおそらく少なくとも6kHz、7kHz、8kHz又は10kHzでさえある。
また、第1及び第2のスピーカコントローラ115、121の周波数帯域幅は、帯域幅間の重複部分がかなり大きく、これによりリスナーによる空間チャネルの知覚に対するメインスピーカ111の寄与が、かなりであることを保証するようになされる。特に、3dB周波数の重複部分は少なくとも2kHzであるが、他の実施例では、少なくとも3kHz、4kHz、5kHz又は8kHzでさえある。
遅延が、種々異なる実施例で、異なって設定されてよいことも理解されるだろう。通常、遅延は、サテライトスピーカ101―109からのサウンドが、メインスピーカ111からの対応するサウンドの前にリスナーに到達することを保証するために十分に長く設定される。多くの実施例では、これは、メインスピーカ111とサテライトスピーカ101―109との間の最大距離をサウンドが伝わるのにかかる時間より長く遅延を設定することにより達成される。ほとんどの実施例では、遅延は魅力的なパフォーマンスを達成するために少なくとも0.5msecを超えて設定され、多くの実施例で、1msec、2msec、3msec又は4msecの最小遅延が好適なパフォーマンスを提供する。
多くの実施例では、遅延は、サテライトスピーカ101―109からのサウンド成分がメインスピーカ111からの対応する成分の前に受信されることを保証するために十分に長く設定される一方、同時に遅延の知覚的影響を低減するために可能な限り低減される。特に、遅延したサウンド成分の遅延が長いと、結果的に益々別々のエコーとして知覚されることになる当該長い遅延に対してハース効果は減少する傾向があるので、遅延は、好適には、多くの実施例では、30msより短く保たれる。
幾つかの実施例では、遅延は、固定の設計パラメータであり、又は、例えばユーザ入力により設定されてもよい。他の実施例では、システムは、自動的に、又は半自動的に遅延を較正するための機能を有してもよい。
図3は、遅延プロセッサ125の遅延を較正するための機能を更に有する図1のオーディオシステムを例示する。特に、オーディオシステムは、遅延プロセッサ125に結合されマイクロフォン入力303に更に結合される較正コントローラ301を有し、マイクロフォン入力303自体は、外部マイクロフォン305に結合されている。
マイクロフォン305は、遅延が較正されるべき所望のリスニング位置に配置される。マイクロフォン信号は、マイクロフォン入力303に供給され、較正コントローラ301に供給する前に当該信号を増幅しフィルタリングする。
更にまた、オーディオシステムは、較正コントローラ(プロセッサ)301及び受信器113に結合される試験信号発生器307を有する。較正プロセスの間、較正コントローラ301は、空間チャネルの各々に異なる試験信号を送りこむように試験信号発生器307を制御する。このように、試験信号は、サテライトスピーカ101―109に供給される。加えて、較正プロセッサ301は、遅延プロセッサ125の遅延を、例えば40ミリ秒のような最大値に設定する。
較正プロセッサ301は、受信マイクロフォン信号を評価し、マイクロフォン信号と各試験信号の遅延バージョンとの間の相関付けを実行する。各試験信号の遅延の種々異なる値に対する相関値は、各試験信号に対する2つのピークの値を見つけるために比較される。各試験信号に対して、第1の相関値ピークに対する遅延は、対応するサテライトスピーカ101―109からマイクロフォン305までの遅延に対応する。第2の相関値ピークに対する遅延は、メインスピーカ111からマイクロフォン305までの遅延に対応する(これは、通常、遅延プロセッサ125により導入される大きな遅延のために、第1の相関値ピークより約40msec後である)。
よって、このアプローチは、各サテライトスピーカ101―109からリスニング位置までの遅延を決定できる。これらの遅延は、最大の遅延を特定するために比較される。更にまた、メインスピーカ111からリスニング位置までの遅延が決定される(例えば、個々の検査信号に対する遅延が平均化される)。サテライトスピーカ101―109に対する最大遅延からメインスピーカ111に対する遅延を減算することにより遅延差が決定され、結果として生じる遅延は、空間スピーカ101―109からのサウンド成分がメインスピーカ111からのサウンド成分の前にリスニング位置に到達することを保証する遅延プロセッサ125のための最小遅延とみなされる。通常、較正プロセッサ301は、適切なマージンを持って遅延プロセッサ125の遅延を設定する。例えば、遅延プロセッサ125の遅延は、決定された最小値より長い2msecが設定される。
他の較正プロセスが使用できることも理解されるだろう。例えば、試験信号の空間チャネルへの同時平行の注入よりはむしろ、試験信号が空間チャネルの各々に順次供給される一方で、他の全ての空間チャネルが沈黙したままである較正信号が使用されてもよい。
同じアプローチが、代替的に又は追加的に、一つ以上のサテライトスピーカに対して、メインスピーカ111の相対的な出力レベルを設定するために使用されてもよいことが理解されるだろう。よって、較正コントローラ309は、個々の試験信号に対するマイクロフォン信号レベルを測定し、これを個々のスピーカ101―111に対するゲインを設定するために使用して、所望の関係がリスニング時に達成される。例えば、マイクロフォン305により測定されるオーディオレベルが全てのスピーカ101―111に対して同じであるように、ゲインが設定される。これは、例えば、特定の配置シナリオへの自動化された、又は半自動化された適応を可能にする。例えば、これは、サテライトスピーカ101―109よりリスナー近くに位置されるメインスピーカ111を補償する。
具体例では、メインスピーカ111は、全体の周波数範囲をカバーするフルの帯域幅スピーカである。しかしながら、他の実施例では、メインスピーカ111は、高品質及び/又は高いサウンドレベルで低周波数を特に再生するための低周波スピーカにより補足されてもよい。よって、幾つかの実施例では、オーディオシステムは、更にまた、サブウーファに供給できる低周波強化信号を生成するように配されてもよい。
特に、低周波強化信号は、これらを増幅してサブウーファに供給する前に、空間チャネルのローパスフィルタリングを組み合わせることにより生成できる。具体例として、結合器123の出力はローパスフィルタにも供給され、このローパスフィルタの出力信号がサブウーファに供給される。
更にまた、斯様な実施例では、結合信号は、遅延プロセッサ125に供給される前にハイパスフィルタリングされてもよい。よって、斯様な実施例は、低周波帯域がサブウーファにより主にサポートされ、より高いがまだ低い周波数帯域がサブウーファ及びメインスピーカ111両方によりサポートされ、ミッドレンジ帯域がメインスピーカ111によってだけサポートされ、高い範囲の帯域がメインスピーカ111及びサテライトスピーカ101―109両方によってサポートされるシステムに結果としてなる。図2に加えて、サブウーファによりサポートされる低周波帯域401も例示する斯様な例が、図4に図示される。
具体例では、メインスピーカ111及び/又は第1のスピーカコントローラ121は、複数のサテライトスピーカ101―109からの結合信号のための拡散サウンド信号を放射するように配される。よって、サウンド信号がメインスピーカ111の位置からリスニング位置までの直接の放射に対して拡がるように、システムのオペレーションが配される。
幾つかの実施例では、メインスピーカ111は、特に複数のスピーカ素子を有する。例えば、生成されたサウンド信号が主に2本の異なるオーディオビームで放射されるように、2つのスピーカ素子は、双極子構成に配置される。これらのオーディオビームは、例えば、メインスピーカ111からリスニング位置までの直線から離れる方向に向く。特に、双極子構成は、横向きである2つの主方向(2本のオーディオビームに対応する)を持つ放射された指向性パターンを提供し、これにより、直接的なオーディオ信号に対してリスニング位置に到達する反射されたオーディオ信号の衝撃を増大させる。
他の例として、メインスピーカ111はスピーカ素子のアレイを有し、第1のスピーカコントローラ121は、各ビームが異なる方向を持つ複数のビームで、結合されたオーディオ信号が放射されるようなオーディオビーム形成を実行するように配される。特定のビーム形成は、例えば、特定のオーディオ環境に動的に適している。例えば、ビームの方向は、リスニング位置の方へ向かってサウンドを反射できる壁との距離及び角度に依存して調整されてもよい。
よって、幾つかの実施例では、メインスピーカ帯域幅の結合されたサウンド信号は、信号の増大された拡散が達成されるように、複数のスピーカ素子に供給されるか、及び/又は複数のオーディオビームで放射される。従って、結合されたサウンド信号が、多くの異なる角度からリスナーに到達し、これにより、拡散空間印象を提供する。よって、メインスピーカ111からの結合信号に対する拡散サウンド放射線を用いて、個々のチャネルの空間知覚に対するこの信号の寄与が低減され、これにより、結果的に改良されたユーザ経験となる。
明確さのための上記説明は、種々異なる機能ユニット及びプロセッサに関して本発明の実施例を説明したことが理解されるだろう。しかしながら、種々異なる機能ユニット又はプロセッサ間の機能の適切な配分が、本発明から逸脱することなく用いられることは、理解されるだろう。例えば、別々のプロセッサ又はコントローラにより実施されるべく例示された機能は、同一のプロセッサ又はコントローラにより実施されてもよい。よって、特定の機能ユニットに対する参照は、厳密に論理的若しくは物理的構造又は組織を表すというよりはむしろ、説明された機能を供給するために適切な手段に対する単なる参照とみなされるべきである。
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組合せを含む適切な形式で実行できる。本発明は、オプションで一つ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサを走らせるコンピュータソフトウェアとして少なくとも部分的に実行されてもよい。本発明の実施例の要素及び部品は、適切な態様で、物理的、機能的、及び論理的に実行されてもよい。実際、機能は、単一のユニット、複数のユニット、又は他の機能ユニットの一部として実行されてもよい。このように、本発明は、単一のユニットで実行されてもよいし、又は種々異なるユニットとプロセッサとの間で物理的に及び機能的に分散されてもよい。
本発明が幾つかの実施例に関連して説明されてきたが、ここで説明された特定の形式に限定されることを意図していない。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定される。加えて、特徴が具体例に関連して説明されていると思われるにもかわらず、当業者は、説明されている実施例の様々な特徴が本発明に従って組み合わされてもよいことがわかるだろう。請求項において、用語「有する」は、他の要素又はステップの存在を除外しない。
更に、個別にリストされているが、複数の手段、要素、又は方法のステップは、例えば単一のユニット又はプロセッサにより実行されてもよい。加えて、個別の特徴が異なる請求項に含まれているが、これらは好適に結合でき、異なる請求項に含まれるものは、特徴の組み合わせが実行可能及び/又は有益であるのではないということを意味しない。また、一つのカテゴリの請求項に特徴を含めることは、このカテゴリの制限を意味するのではなく、むしろ特徴が適当に他の請求項カテゴリに等しく適用可能であることを示す。更に、請求項の特徴の順番は、特徴が働かなければならない特定の順番を意味するのではなく、特に方法の請求項の個別のステップの順番は、ステップがこの順番で実施されなければならないことを意味しない。むしろ、ステップは適当な順番で実施されてもよい。加えて、単一の引用は複数を排除しない。よって、引用「a」、[an」、「第1の」、「第2の」等は、複数を排除しない。請求項内の参照符号は、単に例を明白にするものとして提供されるのであって、何れにおいても請求項の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。

Claims (13)

  1. マルチチャネル信号をレンダリングするためのオーディオシステムであって、
    前記マルチチャネル信号を受信する手段と、
    前記マルチチャネル信号の複数のチャネルの信号を結合することにより、第1のサウンドエミッタに対する第1の駆動信号を生成するための第1の供給手段であって、第1の駆動信号が前記マルチチャネル信号の各チャネルの第1の帯域幅からの信号成分寄与を持つ、当該第1の供給手段と、
    第2のサウンドエミッタのセットに対する第2の駆動信号を生成するための第2の供給手段であって、第2の駆動信号の各々は、前記マルチチャネル信号の一つのチャネルの単一のチャネル信号から生成され、第2の駆動信号の各々は、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より高い低い方のカットオフ周波数を持つ第2の帯域幅内にある、当該第2の供給手段と、
    第1の駆動信号の少なくとも一つの信号成分の遅延であって、少なくとも当該信号成分に対応する第2の駆動信号に対する当該遅延を導入するための手段とを有し、
    第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数を超えて1kHz延在する周波数帯域に対する平均ゲインに対して3dBゲイン減衰する第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数が950Hzより高く、
    第1のサウンドエミッタがフルの帯域幅のスピーカであるのに対し、第2のサウンドエミッタが低減された帯域幅のスピーカである、オーディオシステム。
  2. 第1のサウンドエミッタと、第1の駆動信号を第1のサウンドエミッタへ供給するための手段と、第2のサウンドエミッタのセットと、第2の駆動信号を第2のサウンドエミッタのセットの各々へ供給するための手段とを更に有する、請求項1に記載のオーディオシステム。
  3. 第2のサウンドエミッタの各々は、少なくとも84dB SPL/lW/lmの効率を持つツィータである、請求項に記載のオーディオシステム。
  4. マイクロフォンからマイクロフォン信号を受信するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して、第1のサウンドエミッタから前記マイクロフォンへの第1のサウンド遅延を決定するための手段と、前記マイクロフォン信号に応答して、第2のサウンドエミッタから前記マイクロフォンへの少なくとも第2のサウンド遅延を決定するための手段と、第1のサウンド遅延及び第2のサウンド遅延に応答して、前記遅延を決定するための手段とを更に有する、請求項2に記載のオーディオシステム。
  5. 第1のサウンドエミッタは、第1の駆動信号に対するサウンド信号を放射するため複数のサウンド放射素子を有する、請求項2に記載のオーディオシステム。
  6. 種々異なる方向に複数のオーディオビームで、第1の駆動信号に対する第1のサウンドエミッタからサウンド信号を放射する、請求項2に記載のオーディオシステム。
  7. 第1の駆動信号に対する第1のサウンドエミッタから拡散サウンド信号を放射する、請求項2に記載のオーディオシステム。
  8. 第1の帯域幅が、350Hzよりも低い、低い方の3dBカットオフ周波数と、800Hzよりも高い、高い方の3dBカットオフ周波数とを持つ、請求項1に記載のオーディオシステム。
  9. 前記遅延が、第2のサウンドエミッタと第1のサウンドエミッタとの間の最大距離に対するサウンドの伝達時間を超える、請求項1に記載のオーディオシステム。
  10. 前記遅延が0.5msと30msとの間である、請求項1に記載のオーディオシステム。
  11. 前記マルチチャネル信号の複数のチャネルのローパスフィルタリング信号を結合することにより、低周波駆動信号を生成するための手段を更に有し、前記低周波駆動信号の帯域幅の少なくとも一部が、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より低い、請求項1に記載のオーディオシステム。
  12. 前記オーディオシステムは、サラウンドサウンドオーディオシステムであり、前記マルチチャネル信号の複数のチャネルがサラウンドサウンド空間チャネルである、請求項1に記載のオーディオシステム。
  13. マルチチャネル信号をレンダリングする方法であって、
    前記マルチチャネル信号を受信するステップと、
    前記マルチチャネル信号の複数のチャネルの信号を結合することによりサウンドエミッタに対する第1の駆動信号を生成する生成ステップであって、第1の駆動信号が前記マルチチャネル信号の各チャネルの第1の帯域幅からの信号成分寄与を持つ当該第1の駆動信号を生成する生成ステップと、
    複数のサウンドエミッタに対する第2の駆動信号を生成する生成ステップであって、第2の駆動信号の各々が、前記マルチチャネル信号の一つのチャネルの単一のチャネル信号から生成され、第2の駆動信号の各々が、第1の帯域幅の低い方のカットオフ周波数より高い低い方のカットオフ周波数を持つ第2の帯域幅内にある当該第2の駆動信号を生成する生成ステップと、
    第1の駆動信号の少なくとも一つの信号成分の遅延であって、少なくとも当該信号成分に対応する第2の駆動信号に対する当該遅延を導入するステップとを有し、
    第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数を超えて1kHz延在する周波数帯域に対する平均ゲインに対して3dBゲイン減衰する第2の帯域幅の低い方のカットオフ周波数が950Hzより高く、
    第1のサウンドエミッタがフルの帯域幅のスピーカであるのに対し、第2のサウンドエミッタが低減された帯域幅のスピーカである、方法。
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