以下、図面を参照して、本発明による口コミ情報管理システム及び口コミ情報管理プログラムの実施の形態を説明する。
最初に、図1を参照して、本発明による口コミ情報管理システムの全体構成を説明する。本発明による口コミ情報管理システム11は、インターネットのような通信ネットワーク13を通して一つ又は二つ以上の予め定められた登録ウェブサイト15,17,19,21の各々にアクセスして、登録ウェブサイト15,17,19,21上に投稿された口コミ情報を自動的に収集し、口コミ情報の傾向を把握しやすいように、収集した口コミ情報を分類して使用者に提示すると共に口コミ情報を管理する口コミ情報管理サービスを提供する。登録ウェブサイト15,17,19,21は、例えば、サービスの予約の受付及び口コミの投稿を行うことができるサービス予約用ウェブサイトや、商品の購入及び口コミの投稿を行うことができる商品販売用ウェブサイトである。以下では、説明を簡単にするために、登録ウェブサイト15,17,19,21が楽天トラベル(登録商標)やじゃらん(登録商標)netのような宿泊予約用ウェブサイトであるものとして説明を行う。しかしながら、登録ウェブサイト15,17,19,21は宿泊予約用ウェブサイトに限定されるものではなく、他のサービス予約用ウェブサイトや、楽天市場(登録商標)やAmazon(登録商標).co.jpのような商品販売用ウェブサイトであってもよい。
口コミ情報管理システム11は、登録ウェブサイト情報データベース23と、口コミ情報収集部25と、口コミ情報記憶部27と、口コミ分析部29と、キーワードデータベース31と、分析結果記憶部33と、情報表示部35とを備える。
登録ウェブサイト情報データベース23には、口コミ情報管理システム11の使用者(以下、システム使用者と記載する。)に割り当てられた使用者ID(識別コード)に関連付けて、一つ又は二つ以上の予め定められた登録ウェブサイト15,17,19,21に関する情報、登録ウェブサイト15,17,19,21において口コミを収集すべきサービス又は商品の提供者(以下、登録提供者と記載する。)に関する情報などが記憶されている。登録ウェブサイト15,17,19,21に関する情報は、口コミ情報管理システム11上で登録ウェブサイト15,17,19,21に割り当てられたウェブサイトID(識別コード)、登録ウェブサイト15,17,19,21の名称、登録ウェブサイト15,17,19,21のトップページのURL(アドレス)、各登録ウェブサイト15,17,19,21のトップページから登録提供者のサービス又は商品に対する口コミが掲載されているページ(以下、単に口コミ掲載ページとも記載する。)にアクセスするために必要となる一連の操作命令などの情報であり、登録提供者に関する情報は、システム上で登録提供者に割り当てられた提供者ID、登録提供者の登録名称、住所、登録提供者のための管理画面にログインするために必要となる登録提供者のユーザIDやパスワードなどである。登録提供者は、システム使用者であってもよく、競合他社のようなシステム使用者以外の者であってもよい。また、登録ウェブサイト情報データベース23には、各登録ウェブサイト又はそこにおける登録提供者の口コミ掲載ページに最後にアクセスした日時に関する情報も記憶されている。この情報は、投稿された口コミがすでに収集されたものであるか、まだ収集されていないものであるかの判断のために使用される。
口コミ情報収集部25は、その内部で、一般的なウェブブラウザと同様にウェブサイトの表示のための情報を取得するためのプログラムを実行しており、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、各登録ウェブサイト15,17,19,21における登録提供者の口コミ掲載ページにアクセスして、ウェブサーバから、そのページの表示情報をHTML(Hypertext Markup Language)形式ファイルとして読み込み、登録提供者のサービスや商品に対して投稿された口コミに関する情報(以下、単に口コミ情報とも記載する。)を判別して、収集、取得する。口コミに関する情報には、口コミの収集元のウェブサイト15,17,19,21のウェブサイトID、投稿された口コミのタイトル、投稿者名、投稿者の属性(性別、年齢など)、口コミの内容、各ウェブサイト上での予約番号又は購入番号(投稿者が予約又は購入した際に各ウェブサイト上で割り振られた番号)、サービス利用日又は商品購入日、利用したサービスのプラン名又は購入した商品名、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格、投稿日時などが含まれる。宿泊予約用ウェブサイトの場合、宿泊した部屋のタイプなどについての情報を含んでもよい。各情報の識別は、画面上での表示内容や表示位置などに基づいて行われる。
登録ウェブサイト情報データベース23に、各登録ウェブサイド15,17,19,21における登録提供者用の管理画面にログインするための情報が記憶されている場合には、口コミ情報収集部25は、管理画面にログインして、口コミ情報を収集、取得する。このように管理画面にログインした上で、口コミ情報を収集する場合、投稿者に関するデータ、例えば投稿者が予約又は購入した際に各ウェブサイト上で割り振られた番号、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格など、一般利用者向けの画面では得られない情報が得られることがある。一方、管理画面にログインできない他社のサービスや商品に対する口コミ情報では、管理画面にログインできる自社のサービスや商品に対する口コミ情報とは異なり、得られないもの(例えばウェブサイト上での予約番号又は購入番号など)もあるが、この場合には、取得できる範囲の口コミ情報を収集、取得する。
口コミ情報記憶部27は、ハードディスク装置、USBメモリなどのような記憶装置によって構成されており、口コミの収集元のウェブサイト15,17,19,21に割り当てられたウェブサイトID、登録提供者に割り当てられた提供者ID、口コミ情報収集部25によって収集、取得された口コミのタイトル、投稿者名、投稿者の属性(性別、年齢など)、口コミの内容、各ウェブサイト上での予約番号又は購入番号(投稿者が予約又は購入した際に各ウェブサイト上で割り振られた番号)、サービス利用日又は商品購入日、利用したサービスのプラン名又は購入した商品名、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格、投稿日時などの口コミ情報が、各口コミに割り振られた口コミIDと関連付けて口コミ情報記憶部27に記憶される。
口コミ分析部29は、口コミ情報記憶部27に記憶された口コミ情報の口コミの内容を分析して、キーワードデータベース31を参照しながら、口コミにおける評価対象がキーワードデータベース31に登録されているどの評価対象の分類に関するものであるかの特定と、当該評価対象についての評価が肯定的か否定的かの判定と、当該評価対象についての評価を表すために使用されている評価語がキーワードデータベース31に登録されているどの評価語の分類に含まれるものであるかの特定を行う。口コミの内容の分析の手法については、後述するが、上述したような特定及び判定が可能であれば、様々な手法を採用することができる。また、好ましくは、口コミ分析部29は、口コミにおける各評価対象についての評価や各口コミにおいて言及されている全ての評価対象についての総合的な評価を数値化することができる。
キーワードデータベース31は、複数の階層を有しており、各階層には、口コミにおいて使用されると予測されるキーワードが分類されて登録され、各階層に属するキーワードの分類が他の階層のキーワードの分類と階層的に関連付けられて登録されている。具体的には、キーワードデータベース31の階層は、上位階層と中間階層と下位階層とから構成されており、上位階層には、使用者が口コミから把握したい評価対象や関心のある評価対象などについての複数の評価対象の分類と各分類に含まれる評価対象を表すキーワードが区分して登録され、中間階層には、上位階層で区分された各分類に従属するように各分類に含まれる評価対象についての評価が肯定的であるときに使用される一つ又は二つ以上の評価語の分類の区分と各分類に含まれる評価対象についての評価が否定的であるときに使用される一つ又は二つ以上の評価語の分類が区分して登録され、下位階層には、中間階層で区分された各分類に従属するように各分類に含まれる評価語群が区分して登録されている。
ここで、評価語とは、評価対象の評価において使用される表現を意味し、一つの形態素(単語)からなる単純語及び二つ以上の形態素(単語)からなる合成語を含む。また、評価語群とは、複数の評価語の集まりを意味する。評価語の分類には、特定の分類の評価対象に対する特定の評価項目についての評価に使用され得る評価語の集まりすなわち評価語群を代表的に表す表現、すなわち特定の分類の評価対象についての特定の評価項目に対応する表現が登録される。すなわち、評価語の分類は、評価対象についての評価項目に対応する。評価対象を表すキーワードや、評価語の各分類を表す表現、各評価語群に含まれる評価語は、口コミ情報管理システムの使用者が自由に登録できるようになっていてもよく、口コミ情報管理システムの管理者によって予め設定されていてもよい。
キーワードデータベース31におけるキーワードの階層構造の一例が図2に示されている。図2に示されているキーワードデータベース31の階層構造では、上位階層に、評価対象の分類A,B,Cと各評価対象の分類に含まれる評価対象を表す同種のキーワードが登録されている。また、図2に示されているキーワードの階層構造では、中間階層が二つの階層に分けられており、中間階層として、上位階層に属する評価対象の分類の各々に従属するように、その分類に含まれる評価対象についての評価が肯定的か否定的かの分類(以下、単に「評価の肯定的・否定的の分類」と記載する。)が関連付けられて登録されていると共に、評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」に従属するように、各分類の評価対象についての評価が肯定的であるときに使用される一つ又は二つ以上の評価語の分類(例えば、図2におけるA−1,A−2,A−3)が関連付けて登録され、評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」に従属するように、各分類の評価対象についての評価が否定的であるときに使用される一つ又は二つ以上の評価語の分類(例えば、図2におけるA´−1,A´−2,A´−3)が関連付けられて登録されている。さらに、下位階層として、中間階層で区分された評価語の分類の各々に従属するように、評価語の分類の各々に含まれる評価語群(例えば、図2におけるa−1,a−2,a−3,a´−1,a´−2,a´−3)が関連付けられて登録されている。
なお、図2に示されているキーワードデータベース31の階層構造では、評価対象の分類(及び各分類に含まれる評価対象を表すキーワード)を区分する階層が一つの階層として登録されているが、図3に示されているように、評価対象の大分類(例えば図3におけるA)を区分する第一の階層と、第一の階層の大分類の各々に従属する一つ又は二つ以上の評価対象の小分類(例えば図3におけるA1及びA2)及び各小分類に含まれる評価対象を表すキーワードを区分する第二の階層とからなる二つの階層に、評価対象の分類を区分する階層を分けて登録してもよい。また、図4に示されているように、評価対象の大分類(例えば図4におけるA)を区分する第一の階層と、上位階層の大分類の各々に従属する評価対象の中分類(例えば図4におけるA1,A2,A3)を区分する第二の階層と、第二の階層の中分類の各々に従属する評価対象の小分類(例えば図4におけるA11,A12,A13,A21,A22,A31,A32)を区分する第三の階層とからなる三つの階層など、評価対象の分類を区分する階層を三つ以上の階層に分けて関連付けて登録してもよい。
なお、キーワードデータベース31では、最上位の階層の評価対象の分類に従属する下位の階層は、図2、図3及び図4に示されているように、全て同じ階層数に揃えることが好ましい。しかしながら、最上位の階層の評価対象の分類に従属する下位の階層の数が異なるようにすることも可能である。
さらに、キーワードデータベース31には、後述するように各口コミにおける評価を点数化するために、例えば評価語の分類を区分する階層に属する各分類に点数が割り当てられて登録されていることが好ましい。
キーワードデータベース31に登録されるキーワードを具体的な例を挙げて説明すると、宿泊予約用ウェブサイトの口コミ情報の場合、最上位の階層として、評価対象の分類を表すキーワードとして「客室」、「料理」、「スタッフ」、「ロケーション」を登録すると共に、例えば評価対象の分類「客室」に、「客室」と同義の「部屋」、「ルーム」、「室」などや「客室」の詳細である「床」、「壁」など客室の評価を行うときに評価対象を表すキーワードとして使用され得るキーワード群を関連付けて登録する。さらに、例えば、図5に示されているように、上位階層の評価対象の分類の「客室」に、中間階層として、評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」とこれに従属し且つ「客室」についての評価項目「綺麗さ」、「清潔さ」、「広さ」及び「その他」に対する肯定的評価で使用される評価語の分類を表す代表的キーワード「綺麗」、「清潔」、「広い」、「その他」を関連付けて登録すると共に、評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」とこれに従属し且つ「客室」についての評価項目「綺麗さ」、「清潔さ」、「広さ」及び「その他」に対する否定的評価で使用される評価語の分類を表す代表的キーワード「古い」、「不潔」、「狭い」、「その他」を関連付けて登録する。加えて、下位階層として、各評価語の分類に従属するように、各評価語の分類に含まれる評価語群を関連付けられて登録する。各評価語の分類に属する評価語群は、同じ評価対象についての同じ評価項目において使用され得る表す評価語の集まりであり、例えば、評価語の分類「広い」には、評価項目「広さ」の肯定的評価において使用され得る評価語として、「広い」と同様に客室が広いことを表す「広かった」、「広く」、「広い」、「ゆったり」、「ひろびろ」などのキーワードが登録され、評価語の分類「狭い」には、評価項目「広さ」の否定的評価において使用され得る評価語として、「狭い」と同様に客室が狭いことを表す「狭かった」、「狭く」、「こじんまり」、「狭々しい」などのキーワードが登録される。なお、評価語の分類「その他」には、他の評価語の分類に属さない全ての評価語を含む評価語群が含まれる。
また、評価対象の分類を区分する階層を複数階層によって構成する場合、例えば、図6に示されているように、評価対象の大分類として登録された「客室」に評価対象「客室」の小分類である「部屋」、「ベッド」、「風呂」、「トイレ」、「その他」などを従属させ、その下にさらに、評価の肯定的・否定的の分類、評価語の分類、評価語群を従属させればよい。なお、評価対象の分類を区分する階層を一つの階層によって構成する場合、「客室」の上記の小分類を表すキーワードは上位階層において分類「客室」に含まれる評価対象を表すキーワードとして「客室」に関連付けて登録しておくことができる。
なお、これらの階層分け、各階層に属する評価対象の分類及びそれに関連付けられるキーワード群、評価語の分類などは、例示にすぎず、システム使用者が適宜に選択して登録すればよい。例えば、評価対象の分類を表すキーワード「客室」に代えて、「部屋」又は「ルーム」を登録してもよい。
口コミにおける評価を点数化する場合には、評価語の分類を区分する階層(すなわち、評価対象についての評価項目に対応する階層)に属する各分類に点数を割り振り、評価が肯定的か否定的かに応じてその点数を加点又は減点すればよい。例えば、評価対象「客室」についての評価項目「広さ」に対応するものであり評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」に従属する評価語の分類である「綺麗」、「清潔」、「広い」、「その他」に、それぞれ、10点、10点、5点、5点を割り振り、評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」に従属する評価語の分類である「古い」、「不潔」、「狭い」、「その他」に、それぞれ、−10点、−10点、−5点、−5点を割り振ってキーワードデータベース31に登録しておき、それぞれの評価語の分類に属する評価語群が口コミ中に含まれる場合に、その点数を加算することによって、口コミにおける評価を点数化することが可能となる。
図2に示されているキーワードデータベース31は、中間階層において、評価の肯定的・否定的の分類を区分する階層に評価語の分類を区分する階層を従属させている。しかしながら、キーワードデータベース31は、図7に示されているように、中間階層において、評価語の分類を区分する階層に評価の肯定的・否定的の分類を区分する階層を従属させるようにしてもよい。この場合、評価対象の分類を区分する階層に属する評価対象の分類を表す複数のキーワードA,B,Cの各々に従属するように、その評価対象についての各評価項目に対する評価において使用される一つ又は二つ以上の評価語の分類(例えば、図7におけるA−1,A−2,A−3)が関連付けて登録されると共に、各評価語の分類に従属するように、評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」及び上位階層の評価語の分類についての評価が肯定的なときに使用される評価語群(例えば、図7におけるa−1,a−2,a−3)と、評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」及び上位階層の評価語の分類についての評価が否定的なときに使用される評価語群(a´−1,a´−2,a´−3)とが関連付けられる。口コミにおける評価を点数化する場合には、評価語の分類を区分する階層(すなわち、評価対象についての評価項目に対応する階層)に属する各分類に点数を割り振り、評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」に従属する評価語群に含まれる評価語が口コミにおいて使用されたときには、評価語の分類に割り振られた点数を加点し、評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」に従属する評価語群に含まれる評価語が口コミにおいて使用されたときには、評価語の分類に割り振られた点数を減点すればよい。
分析結果記憶部33には、口コミ分析部29の分析によって特定又は判定された項目、すなわち、各口コミにおける評価対象の分類と、評価対象についての評価の判定結果(評価が肯定的か否定的か)と、各口コミにおいて評価対象についての評価に使用されている評価語の分類とが、口コミの分析結果として、各口コミ又はその口コミIDに関連付けて記憶される。分析結果記憶部33には、口コミ分析部29の分析によって算出された口コミにおける評価の点数(口コミにおける評価の高低を点数で表したもの)が各口コミ又はその口コミIDに関連付けられて記憶されてもよい。
情報表示部35は、口コミ情報記憶部27に記憶されている口コミ情報と分析結果記憶部33に記憶されている口コミの分析結果とを参照して、口コミにおける評価対象の分類、評価の肯定的・否定的の分類、評価語の分類などに基づいて、後述するように、ディスプレイなどの表示装置(図示せず)上に口コミ情報を分類して表示する。
例えば、特定の宿泊施設に対する口コミ情報を調べるために口コミ情報管理システム11を使用しているときに、情報表示部35は、指定した登録ウェブサイト15,17,19,21に特定の期間内に投稿されたその宿泊施設に関する口コミの総数、各口コミの内容、投稿者の情報、肯定的な評価の口コミの総数、否定的な評価の口コミの総数、肯定的な評価の口コミの数の期間的推移、否定的評価の口コミの数の期間的推移、投稿された口コミにおける評価対象の分類ごとの比率、口コミ全ての合計点数の期間的推移などを表示することができ、また、各登録ウェブサイト15,17,19,21毎に、上述したような表示を行い、登録ウェブサイト15,17,19,21間で比較できるようにすることもできる。
さらに、口コミ情報管理システム11では、評価対象の分類、評価の肯定的・否定的の分類、評価語の分類が口コミ情報に関連付けて分析結果記憶部33に記憶されているので、情報表示部35は、全ての口コミについてだけでなく、特定の評価対象に限定して、口コミの数、肯定的又は否定的口コミの数又はその期間的推移、口コミにおいて使用されている評価語の分類の比率などを表示したり、さらに特定の分類の評価対象についての肯定的又は否定的評価に限定して、口コミの数又はその期間的推移、口コミにおいて使用されている評価語の分類の比率などを表示したりすることができる。すなわち、対象となる口コミを階層的に絞りながら、上述した情報を整理して表示することができる。したがって、口コミ投稿者がどのような評価対象や評価項目について関心を寄せ、それを肯定的又は否定的に評価しているかについて、階層的に傾向を把握することができるので、広い視点や狭い視点など視点を変えて口コミ情報の分析を行うことができる。
また、情報表示部35は、口コミ情報記憶部27に記憶される口コミ情報に含まれるサービス名又は商品名、サービス又は商品の金額、サービス利用者又は商品購入者の属性(性別、年代など)などを口コミの内容と共に表示したり、これらと分析結果記憶部33に記憶される口コミ分析の結果との相関性を表示したりすることもできる。例えば、サービス又は商品別、サービス又は商品の金額帯別、サービス利用者又は商品購入者の属性別に口コミ分析の結果を表示することができる。
好ましくは、口コミ情報管理システム11は、各登録ウェブサイト15,17,19,21におけるサービス利用者の予約番号や商品購入者の購入番号、利用サービス名又は購入商品名、サービス利用金額又は商品購入金額、サービス利用者又は商品購入者の属性(性別、年代など)が記憶されている売上データベース37をさらに備える。この場合、口コミ情報管理システム11は、各登録ウェブサイト15,17,19,21から収集、取得した口コミ情報に、サービス利用金額又は商品購入金額やサービス利用者又は商品購入者の属性が含まれていなかったときに、サービス利用者の予約番号や商品購入者の購入番号などに基づいて、売上データベース37から不足している情報を取得することが可能となる。
口コミ情報管理システム11は、口コミ返信入力部39と、口コミ返信記憶部41と、口コミ返信自動登録部43とをさらに備えることが好ましい。口コミ入力部39は、キーボードやタッチパネルなどによって構成されており、口コミ入力部39を通して、システム使用者が口コミに対する返信を入力することができるようになっている。口コミ返信記憶部41は、ハードディスク、USBメモリなどの記憶装置によって構成され、口コミ返信入力部39から入力された口コミに対する返信の内容及び返信の登録が行われたか否かをその口コミ又は対応する口コミIDと関連付けて記憶する。口コミ返信自動登録部43は、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、口コミ又は対応する口コミIDと関連付けて口コミ情報記憶部27に記憶されているウェブサイトID及び口コミ掲載ページにアクセスするために必要となる一連の操作命令に基づき、口コミの収集元の登録ウェブサイト15,17,19,21の口コミ掲載ページにアクセスし、口コミの位置、投稿タイトルや投稿者などの情報から、口コミIDに対応する口コミを見つけ、各登録ウェブサイト15,17,19,21に固有の予め定められた手順で口コミに対する返信を登録し、返信の登録が完了すると返信の登録記録及び返信登録日時を口コミ返信記憶部41に記憶する。
返信テンプレート(すなわち、口コミに対する返信の内容の定型)を記憶する返信テンプレート記憶部45をさらに設け、口コミ返信入力部39から口コミに対する返信を入力するときに、システム使用者が、口コミの内容に応じて、返信テンプレート記憶部45に記憶されている返信テンプレートの中から適するものを選択し、そのまま返信文としたり、これを少し修正して返信文としたりしてもよい。また、口コミ返信入力部39から入力した口コミに対する返信の内容を新しい返信テンプレートとして返信テンプレート記憶部45に記憶させ、次回以降で利用できるようにすることもできる。
このように、口コミ入力部39、口コミ返信記憶部41、口コミ返信自動登録部43が設けられていれば、複数の登録ウェブサイト15,17,19,21に個別にアクセスして各登録ウェブサイト15,17,19,21に投稿された口コミに対する返信を作成し登録するのではなく、収集した口コミに対する返信を口コミ情報管理システム11上でまとめて作成した後、作成した返信を口コミの収集元の登録ウェブサイト15,17,19,21に自動的に一括して登録することができる。すなわち、複数の登録ウェブサイト15,17,19,21に投稿された口コミに対する返信の作成及び登録のための作業を口コミ情報管理システム11上で一元的に行うことができるようになる。この結果、口コミに対する返信の作成及び登録のための労力を減らすことができ、口コミに対する迅速な対応が可能となる。また、返信テンプレート記憶部45が設けられていれば、返信テンプレートを利用することにより、返信の入力又は作成の労力を低減させることができる。
なお、上述したように、口コミ情報記憶部27、分析結果記憶部33、口コミ返信記憶部41では、各口コミ又はその口コミIDと対応させて、口コミ情報、分析結果、口コミ返信などが登録されているので、図1に示されているように、口コミ情報記憶部27、分析結果記憶部33、口コミ返信記憶部45を一体的に構成して一つの口コミデータベース47とすることが好ましい。
また、口コミ情報管理システム11は、新商品データ入力部49と、新商品データ記憶部51と、新商品データ自動登録部53とをさらに備えることが好ましい。新商品データ入力部49は、キーボードやタッチパネルなどによって構成されており、システム使用者が、新商品データ入力部49を通して、各登録ウェブサイト15,17,19,21に新商品を登録するために必要となるデータを入力できるようになっている。また、新商品データ入力部49から、新商品を登録することを所望する登録ウェブサイト15,17,19,21も選択して登録できる。新商品データ記憶部51は、ハードディスク、USBメモリなどの記憶装置によって構成され、新商品データ入力部49から入力された新商品データ(新しいサービスプランのデータを含む)と登録すべきウェブサイト15,17,19,21のウェブサイトIDとを記憶する。新商品データ自動登録部53は、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、新商品データ記憶部51に記憶されているウェブサイトID及び新商品データ入力ページへのログイン手順に基づき、登録ウェブサイト15,17,19,21にアクセスして各登録ウェブサイト15,17,19,21の新商品データ入力ページにログインし、新商品データ入力ページから、各ウェブサイト15,17,19,21に固有の予め定められた手順で新商品データを登録する。なお、各登録ウェブサイト15,17,19,21ごとに新商品の登録に際して必要な設定項目は異なる可能性があるので、登録ウェブサイト15,17,19,21に共通する新商品設定項目データと登録ウェブサイト15,17,19,21に固有の新商品設定項目データとを含む全ての新商品設定項目データを新商品データ入力部49から入力して新商品データ記憶部51に記憶しておき、登録ウェブサイト情報データベース23に登録されている情報に基づいて、記憶されている新商品設定項目データの中から必要となる設定項目データのみを選択して各登録ウェブサイト15,17,19,21に登録する。
また、すでに何れかの登録ウェブサイト15,17,19,21に登録されている新商品設定項目データを取得して新商品データ記憶部51に記憶できるようにしてもよい。
このように、新商品データ入力部49、新商品データ記憶部51、新商品データ自動登録部53が設けられていれば、一度の新サービスプラン又は新商品の設定項目データの入力で複数の登録ウェブサイト15,17,19,21に一括して新サービスプラン又は新商品を登録することができるので、新サービスプラン又は新商品を登録するときに複数の登録ウェブサイト15,17,19,21に個別にアクセスして設定項目データを繰り返し入力する必要がなくなり、新サービスプラン又は新商品の登録の労力を低減させる。
図8は、口コミ情報管理システム11のハードウエア構成の一例を示す図である。図8に示されている例では、口コミ情報管理システム11は、情報処理サーバー55と、情報処理サーバー55上で実行されるプログラムと、クライアント端末57と、情報処理サーバー55とクライアント端末57とを接続するインターネットなどの通信ネットワーク13とによって構成されている。この場合、システム使用者は、通信ネットワーク13を介して情報処理サーバー55と接続されるパーソナルコンピュータや携帯電話端末などのクライアント端末57から口コミ情報管理システム11にアクセスして、口コミ情報処理サービスを利用する。
また、口コミ情報管理システム11は、図9に示されているようなシステム使用者の所有するパーソナルコンピュータ59と、パーソナルコンピュータ59上で実行されるプログラムとして構成されてもよい。パーソナルコンピュータ59は、CPU(中央演算装置)61と、CPU61にバスを介して接続されているRAM(Random Access Memory)63、ROM(Read Only Memory)65、ハードディスクドライブなどの記憶装置67、インターフェイス69、通信ネットワーク回線に接続するためのネットワークアダプタ71などとを備え、インターフェイス69には、キーボード73、マウス75、ディスプレイ77が接続されている。この場合、例えば、口コミ情報管理システム11の口コミ情報収集部25、口コミ分析部29、情報表示部35、口コミ返信自動登録部43、新商品データ自動登録部53の機能が、パーソナルコンピュータ59上で実行されるプログラムによって実現され、口コミ情報記憶部27、キーワードデータベース31、分析結果記憶部33、売上データベース37、口コミ返信記憶部41、新商品データ記憶部51の機能が記憶装置67によって実現され、口コミ返信入力部39及び新商品データ入力部49の機能がキーボード73及びマウス75によって実現される。各種機能を実現するプログラムは、記憶装置67に記憶され、RAM63に読みだされた後に、CPU61によって実行される。
次に、図10を参照して、図1に示されている口コミ情報管理システム11の動作について説明する。
口コミ情報管理システム11の使用者(システム使用者)又は管理者(以下、システム管理者と記載する。)は、システム使用者に割り当てられた使用者IDに対応させて、口コミを収集するために巡回すべき一つ又は二つ以上の登録ウェブサイト15,17,19,21の各々について、割り当てたウェブサイトID、名称、トップページのURL、登録ウェブサイト15,17,19,21上でサービス又は商品を提供する登録提供者の提供者ID、登録提供者の登録名称、住所、トップページから登録提供者の口コミ掲載ページにアクセスするために必要となる一連の操作命令などの情報などを登録ウェブサイト情報データベース23に予め登録しておく。また、登録ウェブサイト情報データベース23には、登録提供者のシステムIDと対応させて、登録提供者の登録名称、住所などの付加情報をさらに登録しておいてもよい。さらに、登録提供者がシステム使用者である場合には、登録ウェブサイト15,17,19,21の登録提供者専用の管理画面にログインすることが可能であるので、管理画面にログインするために必要となる登録提供者のユーザIDやパスワードなどを登録ウェブサイト情報データベース23に予め登録しておいてもよい。
口コミ情報管理システム11は、システム使用者が口コミ情報管理システム11の使用を開始したとき又は更新ボタンを押したときに、予め定められたプログラムに従って自動的に登録ウェブサイト15,17,19,21の巡回を開始し、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、各登録ウェブサイト15,17,19,21において登録提供者のサービス又は商品に対する口コミが掲載されているページ(口コミ掲載ページ)にアクセスして、ウェブサーバからそのページの表示情報をHTML形式ファイルとして読み込み、口コミに関する情報(口コミ情報)を識別して、収集、取得する(ステップS101)。口コミ情報管理システム11は、予め定められた時刻になったとき又は前回の巡回から一定時間が経過したときに、予め定められたプログラムに従って自動的に登録ウェブサイト15,17,19,21の巡回を開始し、口コミ情報を収集、取得するようになっていてもよい。また、登録提供者がシステム使用者と一致しており、登録ウェブサイト情報データベース23に、各登録ウェブサイト15,17,19,21における登録提供者専用管理画面にログインするための情報が記憶されている場合には、管理画面にログインしてから口コミ情報を収集、取得する。このように、管理画面にログインしてから口コミ情報を取得すれば、投稿者に関するデータ、例えば投稿者が予約又は購入した際に各ウェブサイト上で割り振られた予約番号又は購入番号、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格など、一般利用者向けの画面では得られない情報を得ることができる場合がある点で、有利である。
口コミ情報には、口コミの内容の他に、投稿された口コミのタイトル、投稿者名、投稿者の属性(性別、年齢など)、各ウェブサイト上におけるサービスの予約番号又は商品の購入番号、サービス利用日又は商品購入日、利用したサービスプラン名又は購入した商品名、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格、投稿日時などが含まれる。各情報の識別は、画面上での表示内容(例えば「投稿内容」「口コミ」などの文字)や表示位置などに基づいて行われる。
なお、登録提供者の口コミ掲載ページにアクセスするときは、トップページを経由しないとアクセスを拒否される場合があるので、登録ウェブサイト15,17,19,21のトップページのURLと共にトップページから口コミ掲載ページにアクセスするために必要となる一連の操作命令を登録ウェブサイト情報データベース23に予め記憶しておき、トップページにアクセスした後トップページを経由して口コミ掲載ページにアクセスすることが好ましい。しかしながら、登録ウェブサイト情報データベース23に口コミ掲載ページのURLを記憶しておき、登録ウェブサイト15,17,19,21を経ずに、直接、口コミ掲載ページにアクセスしてもよい。
口コミ情報収集部25は、各登録ウェブサイト15,17,19,21にアクセスして口コミを収集したときは、登録ウェブサイト15,17,19,21又はその口コミ掲載ページに最後にアクセスした日時に関する情報を登録ウェブサイト情報データベース23上で更新することが好ましい。このように登録ウェブサイト15,17,19,21などに最後にアクセスした日時に関する情報を更新して登録ウェブサイト情報データベース31に記憶しておけば、次に登録ウェブサイト15,17,19,21にアクセスしたときに、口コミの投稿日時と最後にアクセスした日時とを比較することによって登録ウェブサイト15,17,19,21に最後にアクセスした日時以降に投稿された最新の口コミ情報のみを収集、取得することが可能になる。
次に、口コミ情報収集部25は、取得した各口コミに個別に口コミIDを割り振り、口コミIDと関連付けて、口コミ情報の収集元のウェブサイト15,17,19,21のウェブサイトID、及び、取得された口コミのタイトル、投稿者名、投稿者の属性(性別、年齢など)、口コミの内容、各ウェブサイト上での予約番号又は購入番号、サービス利用日又は商品購入日、利用したサービスプラン名又は購入した商品名、利用したサービスの料金又は購入した商品の価格、投稿日時などの口コミ情報を口コミ情報記憶部27に記憶させる(ステップS103)。
次に、口コミ分析部29が、口コミ情報記憶部27に記憶された口コミ情報の口コミの内容を分析し(ステップS105)、口コミにおける評価対象の分類及び口コミにおいて使用される評価語の分類を特定すると共に、口コミにおいてその評価対象に対する評価が肯定的か否定的かの分類(以下、単に評価の肯定的・否定的の分類と記載する。)を判定する(ステップS107)。評価対象の分類及び評価語の分類の特定並びに評価の肯定的・否定的の分類の判定は、後述するように、全文一致検索、形態素解析、係り受け解析などを行って、評価対象を表すキーワード及び評価語に相当するキーワードを口コミから抽出した後、抽出された評価対象を表すキーワードがキーワードデータベース31に登録されている評価対象の分類の何れに含まれるか、抽出された評価語に相当するキーワードがキーワードデータベース31に登録されている評価語の分類の何れと関連付けられた評価語群に含まれるか、抽出された評価語を含む評価語群とキーワードデータベース31において上位階層として関連付けられた評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」か「否定的」の何れであるかを調べることによって行われる。キーワードデータベース31において評価対象の分類が複数の階層を有するときは、抽出された評価対象を表すキーワードが含まれる下位階層の評価対象の分類と共に、その上位階層として関連付けられた評価対象の分類の全てが、評価対象の分類として特定される。
また、このとき、口コミ分析部29は、各口コミにおける評価対象についての評価又は口コミ全体としての総合的な評価を点数化するようにしてもよい。評価の点数化は、図2又は図3に示されるようなキーワードデータベース31の階層構造の場合、例えば、キーワードデータベース31に記憶されている評価語の分類に対して、その評価語の分類と関連付けられた上位階層の評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」であるときはプラスの点数となり否定的であるときはマイナスの点数となるように予め点数を割り振っておき、口コミから抽出した評価語を含む評価語群と関連付けられた評価語の分類に割り振られた点数を評価の点数として加算することによって行う。また、図7に示されるようなキーワードデータベース31の階層構造の場合、評価の点数化は、例えば、キーワードデータベース31に記憶されている評価語の分類に対して予め点数を割り振っておき、口コミから抽出した評価語を含む評価語群の上位階層として関連付けられた評価語の分類に割り振られた点数を、口コミから抽出した評価語を含む評価語群と関連付けられた評価の肯定的・否定的の分類が肯定的であるときは加算し、否定的であるときは減算することによって行うことができる。評価語の分類に割り振られる点数は、システム使用者が重視する評価項目に対応する評価語の分類により大きな点数を割り振り、重視しない評価項目に対応する評価語の分類により小さな点数を割り振るなど、各評価項目に対するシステム使用者の関心に応じて適宜に変更すればよい。
このように口コミにおける評価が点数化されれば、口コミに複数の評価対象についての評価が含まれる場合でも、各評価対象についての評価を点数化してその合計点を求めることにより、口コミ全体としての総合評価を点数化することができ、口コミ全体として評価が肯定的か否定的かを判断することも可能になる。例えば「部屋はゆったりとしていたが汚かった」のように評価対象「部屋」の評価項目「広さ」と「清潔さ」について評価がなされている場合に、肯定的評価語である「ゆったり」が含まれる評価語群に関連付けられた評価語の分類に割り振られた点数を加点すると共に否定的評価語である「汚かった」が含まれる評価語群に関連付けられた評価語の分類に割り振られた点数を減点することにより、口コミにおける評価が総合的に肯定的であるか否定的であるかを判定できる。
また、同じ評価語群に含まれる評価語が繰り返される回数に応じて係数を定めておき、例えば評価項目「広さ」について「ゆったりとして広かった」のように同じ評価語の分類に関連付けられた肯定的評価語群に含まれる評価語(「ゆったり」と「広かった」)が2回使われている場合などのように、同じ評価語群に含まれる評価語が繰り返し使用されていた場合には、繰り返された回数に応じて評価語の分類に割り当てられた点数に係数を掛け算して得られた点数を評価点として加点又は減点するようにしてもよい。
次に、口コミ分析部29は、分析した口コミに対応する口コミIDと関連付けて、口コミにおける評価対象の分類、使用されている評価語の分類、及び評価の肯定的・否定的の分類を分析結果記憶部33に記憶する(ステップS109)。キーワードデータベース31において評価対象の分類が複数の階層を有する場合には、評価対象の分類についての各階層毎に一つの評価対象の分類が口コミ分析部29によって特定されるので、特定された全ての評価対象の分類が分析結果記憶部33に記憶される。また、口コミ分析部29において口コミにおける評価対象についての評価を点数化した場合には、上記に加えて評価の点数も、口コミIDと関連付けて分析結果記憶部33に記憶される。
次に、ステップS105からステップS109までの処理、すなわち口コミ分析部29による分析と分析結果記憶部33への分析結果の記憶が、口コミ情報記憶部27に記憶されている全ての口コミ情報に対して行われたかが確認され(ステップS111)、処理が行われていない口コミ情報が残っている場合には、全ての口コミ情報に対する処理が完了するまでステップS105からステップS109が繰り返し行われ、全ての口コミ情報に対する処理が完了すると、処理が終了される。
分析結果記憶部33に記憶された分析結果は、情報表示部35によって処理され、様々に分類されて口コミ情報管理システム11の使用者に表示される。以下では、図11から図15を参照して、登録ウェブサイト15,17,19,21が宿泊予約用ウェブサイトである場合を例にして、情報表示部35による表示の例を説明する。
図11は、登録提供者がホテルAである場合の情報表示部35による表示の第1の例を示しており、複数の登録ウェブサイトに新しく投稿された口コミの総件数の表示(右上部)、登録ウェブサイト15,17,19,21毎の新しく投稿された口コミの件数と内容と投稿日時を表示する表(右中央部)、口コミに対する返信が行われていない口コミ情報(口コミが投稿されたウェブサイト、口コミの内容、投稿者、投稿日時)を表示するリスト(右下部)、評価が肯定的である口コミの総件数と評価が否定的である口コミの総件数の期間的推移を表すグラフ(左上部)、投稿された口コミの総件数と口コミに対して行った返信の総件数の期間的推移を表すグラフ(左中央部)、ホテルAについて投稿された口コミにおける評価対象の分類の比率(左下部)を表すグラフが画面に表示されている。
新しく投稿された口コミの総件数は、使用者が口コミ情報管理システムに前回アクセスした日時に関する情報と各口コミに対応する口コミIDと関連付けて口コミ情報記憶部27に記憶されている各口コミの投稿日時に関する情報とを比較して、口コミ情報記憶部27に記憶された口コミの中から前回アクセス日時以降に投稿された口コミを抽出し、抽出された口コミの件数を集計することにより求められる。
各登録ウェブサイト毎の新着口コミの総件数は、使用者が口コミ情報管理システムに前回アクセスした日時に関する情報と各口コミに対応する口コミIDと関連付けて口コミ情報記憶部27に記憶された各口コミの投稿日時に関する情報とを比較して、口コミ情報記憶部27に記憶された口コミの中から前回アクセス日時以降に投稿された口コミを抽出し、当該口コミの口コミIDと関連付けられた収集元の登録ウェブサイトのウェブサイトIDを利用して、共通するウェブサイトIDと関連付けられた口コミ情報の件数を集計することにより求められる。
未返信の口コミ情報のリストの表示は、口コミ返信記憶部41における口コミに対する返信の登録記録の有無を確認して、登録記録がない口コミIDに対応する口コミ情報を口コミ情報記憶部27から抽出し、当該口コミIDと関連付けられた収集元の登録ウェブサイトのID、口コミの内容、投稿者、投稿日時に関する情報を利用して、投稿日時が新しい順に、収集元の登録ウェブサイト名、口コミの内容、投稿者、投稿日時に関する情報を表示することにより行われる。
なお、情報表示部35によって表示されている未返信の各口コミに対しては、図12に示されている口コミ返信作成画面を呼び出すことにより、返信を作成することができる。情報表示部35は、返信の作成を補助するために、口コミ返信作成画面に、各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている口コミ情報を利用して、口コミの収集元の登録ウェブサイト名、宿泊日などのサービス利用日又は商品購入日に関する情報、投稿日時に関する情報、投稿者名や性別や年齢など投稿者に関する情報、利用したサービスプランや購入した商品に関する情報、利用したサービス又は購入した商品の価格帯などの情報を併せて表示する。また、口コミに対する返信を作成する際には、図12に示されている画面上の「テンプレートの選択」ボタンを押すことにより、返信テンプレート記憶部45に記憶されている返信テンプレートの中から適したものを選択して、これをそのまま使用したり、修正を加えて使用することもできる。さらに、作成した返信は、図12に示されている画面上の「テンプレートとして保存」ボタンを押すことにより、新しい返信テンプレートとして返信テンプレート記憶部45に記憶したり、「プレビュー」ボタンを押すことにより投稿したイメージを表示したり、「編集する」ボタンを押すことにより再度編集したりすることもできる。返信の作成が完了すると、「保存する」ボタンを押すことにより、作成された返信が、口コミIDと関連付けて、入力者名と共に、口コミ返信記憶部41に記憶され、口コミ返信自動登録部43が、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、口コミの収集元の登録ウェブサイト15,17,19,21にアクセスし、予め定められた手順に従って各登録ウェブサイト15,17,19,21の管理画面にログインして、口コミのタイトル、投稿者名、口コミの内容などから返信すべき口コミを特定し、特定された口コミに対して、口コミ返信記憶部41に記憶されている口コミ返信を自動的に登録し、口コミに対する返信の登録記録と返信の登録日時を口コミ返信記憶部41に記憶する。口コミ返信自動登録部43によって口コミに対する返信が登録されると、返信の登録記録が口コミ返信記憶部41に記憶されるので、その後は、図11に示されている未返信の口コミのリストには掲載されなくなる。
評価が肯定的である口コミの件数及び評価が否定的である口コミの件数の期間的推移は、各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている各口コミの投稿日時に関する情報と各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて分析結果記憶部33に記憶されている評価の肯定的・否定的の分類を利用して、一定期間(図11では、1カ月)毎に、その期間内に投稿された口コミ情報について、評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」である口コミ情報と評価の肯定的・否定的の分類が「否定的」である口コミ情報とをそれぞれ抽出して、抽出された口コミ情報の件数をそれぞれ集計することにより求められる。
投稿された口コミの総件数と口コミへの返信の総件数の期間的推移は、各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている各口コミの投稿日時に関する情報と各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて口コミ返信記憶部41に記憶されている口コミ返信の登録記録及び返信登録日時に関する情報とを利用して、一定期間(図11では、1カ月)毎に、その期間内に投稿された口コミ情報とその期間内に返信を行った口コミ情報とをそれぞれ抽出して、抽出された口コミ情報の件数をそれぞれ集計することにより求められる。
ホテルAについて投稿された口コミにおける評価対象の分類の比率は、各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている提供者IDと各口コミ又は各口コミIDと関連付けられて分析結果記憶部33に記憶されている評価対象の分類を利用して、ホテルAに対応する提供者IDと関連付けられた口コミ情報を抽出した後、各評価対象の分類毎にその評価対象の分類と関連付けられた口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計し、各評価対象の分類毎の口コミ情報の件数の比率を計算することにより求められる。
図13は、登録提供者がホテルAである場合の情報表示部35による表示の第2の例であり、評価が肯定的である口コミについての評価対象の分類別の口コミ件数の期間的推移を示すグラフが画面上に表示されている。評価が肯定的である口コミについての評価対象の分類別の件数の期間的推移は、各口コミに対応する口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている各口コミの投稿日時に関する情報と各口コミに対応する口コミIDと関連付けられて分析結果記憶部33に記憶されている各口コミにおける評価対象の分類及び評価の肯定的・否定的の分類とを利用して、評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」である口コミ情報を抽出した後、一定期間(図11では、1カ月)毎に、その期間内に投稿された口コミについて、各評価対象の分類毎にその評価対象の分類と関連付けられた口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数をそれぞれ集計することにより求められる。評価が否定的である口コミについての評価対象の分類別の件数の期間的推移も、評価の肯定的・否定的の分類が「否定的」である口コミ情報を抽出した後、同様の処理を行うことにより求められる。
また、評価対象の分類が複数の階層に分けれられている場合には、例えば「客室」、「料理」、「スタッフ」、「ロケーション」のような評価対象の大分類の一つを選択して、その大分類に属する小分類について、図13に示されているような期間的推移を表示することも可能である。この場合、特定の評価対象の大分類に属する小分類の期間的推移は、評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」又は「否定的」であり且つ評価対象の分類が選択されたものである口コミ情報を抽出した後に、一定期間(図11では、1カ月)毎に、その期間内に投稿された口コミについて、特定の評価対象の分類に属する小分類毎にその小分類と関連付けられた口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計することにより求められる。
このように、評価が肯定的又は否定的である口コミについて、評価対象の分類別の件数の期間的推移を表示させることができれば、サービスプラン又は商品のどのような評価対象について肯定的又は否定的に評価されているか、各評価対象についての評価がどのように変化しているか(評価が改善されたか、変わらないか、悪化しているかなど)を把握でき、登録提供者のサービスプランや商品の強みや弱みの理解やサービスプランや商品の改善などに役立てることができる。
図14は、情報表示部35による表示の第3の例であり、各登録提供者毎に、評価が肯定的である口コミにおける評価対象の分類の比率が画面上に表示されている。各登録提供者についての評価が肯定的である口コミにおける評価対象の分類の比率は、各口コミに対応する口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている提供者ID(口コミ投稿先の登録提供者に対応するID)及び各口コミの投稿日時に関する情報と各口コミに対応する口コミIDと関連付けられて分析結果記憶部33に記憶されている各口コミにおける評価対象の分類及び評価の肯定的・否定的の分類とを利用して、各登録提供者の提供者ID及び評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」と関連付けられた口コミの中で特定の期間内に投稿された口コミを抽出した後、各評価対象の分類毎にその評価対象の分類と関連付けられた口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計し、各評価対象の分類についての口コミの件数の比率を計算することにより求められる。各登録提供者についての評価が否定的である口コミにおける評価対象の分類の比率も、各登録提供者の提供者ID及び評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」と関連付けられた口コミの中で特定の期間内に投稿された口コミを抽出した後、各評価対象の分類毎にその評価対象の分類と関連付けられた口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計し、各評価対象の分類についての口コミの件数の比率を計算することにより求められる。
このように、各登録提供者毎に、評価が肯定的又は否定的である口コミにおける評価対象の分類の比率を表示させることができれば、他社との比較で、自社のサービスプラン又は商品のどのような評価対象が高く評価されているか又は低く評価されているかを把握でき、自社のサービスプラン又は商品の強みと弱みがより明確になり、サービスプランや商品の改善も容易になる。
図15は、情報表示部35による表示の第4の例であり、評判が肯定的である口コミ及び評判が否定的である口コミの件数の期間的推移がそれぞれ複数の登録提供者について比較できるように同時に表示されている。各登録提供者についての評判が肯定的である口コミの件数の期間的推移は、各口コミに対応する口コミIDと関連付けられて口コミ情報記憶部27に記憶されている提供者ID及び各口コミの投稿日時に関する情報と各口コミと対応する口コミIDと関連付けて分析結果記憶部33に記憶されている各口コミにおける評価の肯定的・否定的の分類とを利用して、各登録提供者の提供者ID及び評価の肯定的・否定的の分類の「肯定的」と関連付けられた口コミを抽出した後、特定の期間内に投稿された口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計することにより求められる。各登録提供者についての評判が否定的である口コミ情報の件数の期間的推移も、各登録提供者の提供者ID及び評価の肯定的・否定的の分類の「否定的」と関連付けられた口コミ情報を抽出した後、特定の期間内に投稿された口コミ情報をさらに抽出して抽出された口コミ情報の件数を集計することにより求められる。
このように、評価が肯定的又は否定的である口コミの件数の期間的推移を他社と比較して表示させることができれば、他社との比較で自社のサービス又は商品に対する評価が変化しているかを把握することができ、自社のサービスプランや商品の改善に役立てることが可能となる。
また、口コミ情報管理システム11は、図11から図15に示されている表示とは異なる表示も可能である。例えば、図11において、各口コミの内容と共に、利用したサービスプラン名やサービスプランの料金を表示してもよく、また、各口コミに対応する口コミIDと関連付けて記憶されているサービスプラン名やサービスプランの料金などの情報を利用して、各サービスプランや料金帯毎の口コミの分類を表示することも可能である。
さらに、口コミ情報管理システム11は、情報表示部35の表示を利用して改善したサービスプランや商品を各登録ウェブサイト15,17,19,21に自動的に登録することができるようになっている。具体的には、新しいサービスプランや商品に関するデータを各登録ウェブサイト15,17,19,21に登録しようとする場合、まず、新商品データ入力部49から、図16に示される画面に新サービスプラン又は新商品のデータを入力する。図16に示されている画面では、複数の登録ウェブサイト15,17,19,21に対するサービスプラン又は商品の登録に共通して必要となる設定項目データを入力するようになっている。例えば、宿泊予約用ウェブサイトに登録する場合、サービスプラン名、掲載期間、実施機関、受付開始日時及び受付終了日時、チェックイン可能時刻、チェックアウト時刻、宿泊可能連泊数、夕食及び朝食の有無、決済方法、そのサービスプランについての備考、そのサービスプランについての注意事項、予約者へすべき質問事項、宿への要望欄の有無、検索キーワードなどの入力欄が画面に表示される。一方、各登録ウェブサイト15,17,19,21に固有の設定項目については、新サービスプランの登録を所望する登録ウェブサイト15,17,19,21にチェックを入れて、図17及び図18に示されているような各登録ウェブサイト15,17,19,21に固有の設定項目データ入力欄を画面上で開いて、設定項目データを入力する。例えば、図17に示されている登録ウェブサイトAに固有の設定項目データ入力欄では、対応できる部屋タイプを設定するようになっている一方、登録ウェブサイトBに固有の設定項目データ入力欄では、対応できる部屋タイプの選択に加えて、夕食及び朝食を部屋出しにするか個室を利用するかを食事条件として設定するようになっている。
次に、図16から図18に示されているような設定項目データ入力入力欄を利用して新商品データ入力部49から新サービスプラン又は新商品の設定項目データの入力が完了すると、入力されたデータは、選択された登録ウェブサイト15,17,19,21に対応するウェブサイトIDと関連付けられて新商品データ記憶部51に記憶され、新商品データ自動登録部53が、登録ウェブサイト情報データベース23を参照して、新サービスプランの登録を所望する登録ウェブサイト15,17,19,21にアクセスし、予め定められた手順に従って、登録ウェブサイト15,17,19,21の管理画面にログインして、新商品データ記憶部51に記憶されている新サービスプランの設定項目データを自動的に登録する。
新しいサービスプラン又は新商品のデータは、新商品データ入力部49が何れかの登録ウェブサイト15,17,19,21に既に登録した設定項目データを図16に示される画面に取り込むことにより入力することも可能である。
以上で説明したように、図1に示されている口コミ情報管理システム11では、複数の登録ウェブサイト15,17,19,21から自動的に収集した口コミ情報を分析して、各口コミにおける評価対象の分類及び評価語の分類を特定すると共に、特定された分類の評価対象についての評価が肯定的であるか否定的であるかを判定し、特定結果及び判定結果を各口コミに関連付けて記憶している。したがって、これらを分類タグとして利用して口コミ情報を分類して表示することができ、サービスの利用者や商品の購入者が関心をもっている評価対象の分類、肯定的評価又は否定的評価を受けている評価対象の分類などを把握でき、サービス又は商品についての満足点や不満点の傾向の把握が容易になって、口コミ情報を商品やサービスの改善などに活用しやすくなる。
また、キーワードデータベース31では、各分類の評価対象についての評価が肯定的又は否定的なときに使用され得る評価語の集まりが、評価対象の分類、評価が肯定的であるか否定的であるかを表す評価の肯定的・否定的の分類、及び評価対象についての肯定的又は否定的な評価を表す評価語の分類と階層的に関連付けて登録されている。したがって、口コミ分析部29は、評価対象を表すキーワードと評価語となるキーワードとを口コミから抽出すれば、キーワードデータベース31を参照することにより、評価対象の分類及び評価語の分類の特定並びに評価が肯定的であるか否定的であるかの判定を容易に行うことができる。
図19は、口コミ情報を解析するための方法の第1の実施形態を示すフローチャートであり、各口コミにおいて、キーワードデータベース31に登録されている全ての評価語の一致検索を行うことにより、評価対象の分類の特定、評価対象についての評価が肯定的であるか否定的であるかの判定、評価語の分類の特定を行う。
本実施形態では、まず、口コミ分析部29は、口コミ情報記憶部27に記憶されている口コミの本文からHTMLタグを除去した後、キーワードデータベース31の最下位階層の評価語群に含まれる全ての評価語についてこれと一致するキーワードが口コミに含まれているかを検索により調べる(ステップS201)。ステップS203で、一致するキーワードが一つも含まれていない場合には、評価語を特定することができないので、口コミにおける評価対象の分類、評価対象についての評価が肯定的か否定的か、及び評価語の分類を不明として処理を終了する。
他方、ステップS203で、キーワードデータベース31に登録されている評価語と一致するキーワードが口コミに含まれている場合には、一致するキーワードの各々について、キーワードデータベース31においてそのキーワードと一致する評価語が含まれる評価語群と関連付けられている中間階層の評価語の分類を口コミにおける評価語の分類として特定する(ステップS205)。さらに、キーワードデータベース31においてそのキーワードと一致する評価語が含まれる評価語群と関連付けられている上位階層の評価対象の分類を口コミにおける評価対象の分類として特定する(ステップS207)と共に、キーワードデータベース31においてそのキーワードと一致する評価語が含まれる評価語群と関連付けられている中間階層の評価の肯定的・否定的の分類に基づいて、特定された評価対象の分類についての評価が肯定的であるか否定的であるかを判定する、すなわち評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が肯定的であると判定し、評価の肯定的・否定的の分類が「否定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が否定的であると判定する(ステップS209)。さらに、口コミにおける評価を点数化する場合には、特定された評価語の分類に割り振られた点数を口コミにおける評価の点数に加算する、又は評価が肯定的か否定的かに応じて口コミにおける評価の点数に加算又は減算する。
こうして、キーワードデータベース31に登録されている評価語と一致するキーワードについて特定された評価対象の分類、その評価対象の評価に使用された評価語の分類、及びにその評価対象についての評価が肯定的か否定的かの判定結果は、一組として、口コミに対応する口コミIDと関連付けて分析結果記憶部33に記憶される。
なお、図19に示されているフローチャートでは、評価語の分類、評価対象、評価が肯定的か否定的かの順番で特定又は判定を行っているが、これは例示であり、実行の順番は変えてもよい。例えば、ステップS207とステップS209の順番は、逆でもよく、評価が肯定的か否定的かを判定した後に、評価対象の分類を特定してもよい。
次に、ステップS211で、評価語群に含まれる評価語と一致するキーワードの全てについて上記ステップS205からステップS209までの処理が完了したかが確認され、一致するキーワードの中に上記の処理が行われていないものが残っていれば、ステップS205に戻ってステップS205からステップS209までの処理が繰り返され、一致するキーワードの全てについて上記の処理が完了した場合には、処理が終了される。
なお、評価語群に含まれる評価語と一致する複数のキーワードが口コミに含まれている場合、キーワードと一致する評価語が含まれる評価語群と関連付けられてキーワードデータベース31に登録されている評価語の分類に割り振られた点数を全て加算して評価を点数化することにより、点数がプラスかマイナスかに基づいて、口コミにおける総合的な評価が肯定的であるか否定的であるかを判定できるようになる。
第1の実施形態による口コミ情報を解析する方法では、口コミに含まれるキーワードの中に、キーワードデータベース31に登録されている評価語群に含まれる評価語と一致するものがあるか否かのみに基づいて、評価対象の分類が特定される。したがって、キーワードデータベース31に登録されている評価語群に含まれる評価語と一致するキーワードを調べるだけで、キーワードデータベース31においてその評価語が含まれる評価語群と階層的に関連付けられた評価対象の分類、評価の肯定的・否定的の分類及び評価語の分類が定まるので、評価対象の分類の特定、評価が肯定的か否定的かの判定、評価語の分類の特定を容易に行うことができる一方、キーワードデータベース31において一つの評価語に関連付けられ得る評価対象の分類は一つに限定されてしまうので、複数の評価対象の分類に対して使用され得る評価語が存在する場合、評価対象の分類を正確に特定できなくなるという欠点がある。このような欠点を回避する場合には、以下のような第2の実施形態や第3の実施形態による解析方法を採用することが好ましい。
図20は、口コミ情報を解析するための方法の第2の実施形態を示すフローチャートであり、各口コミにおいて、形態素解析を実行することにより、評価対象の分類の特定、評価対象についての評価が肯定的であるか否定的であるかの判定、評価語の分類の特定を行う。形態素解析自体は、周知の技術であるのでここでは詳しく説明を省略する。
本実施形態では、まず、口コミ分析部29は、口コミ情報記憶部27に記憶されている口コミの本文からHTMLタグを除去した後、口コミに対して形態素解析を実行し(ステップS301)、口コミから形態素の形容詞を抽出する(ステップS303)。次に、抽出された形容詞の各々について、形容詞の前で且つ句点の後に位置する名詞の抽出を試みる(ステップS305)。次に、ステップS307で、抽出された名詞がある場合には、その名詞を評価対象を表す名詞とし、キーワードデータベース31に登録されている上位階層の評価対象の分類の中でその名詞を含むものを口コミにおける評価対象の分類として特定する(ステップS309)。他方、ステップS307で、抽出された名詞がない場合には、抽出された形容詞の直後の名詞の抽出を試みて(ステップS311)、ステップS313に進む。そして、ステップS313で、抽出された名詞があれば、その名詞を評価対象を表す名詞として、キーワードデータベース31に登録されている評価対象の分類の中でその名詞を含むものを口コミにおける評価対象の分類として特定し(ステップS309)、ステップS313で、抽出された名詞がなければ、口コミにおける評価対象の分類を「その他」と特定する(ステップS315)。
評価対象の分類が特定されると、次に、口コミ分析部29は、ステップS303で抽出された形容詞を評価語とし、キーワードデータベース31において、特定された評価対象の分類に従属する下位階層の評価語群のうちでその評価語が含まれるもののと関連付けられている中間階層の評価語の分類を口コミにおける評価語の分類として特定すると共に、キーワードデータベース31において、特定された評価対象の対象に従属する下位階層の評価語群のうちでその評価語が含まれるもののと関連付けられている中間階層の評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が肯定的であると判定し、関連付けられている中間階層の評価の肯定的・否定的の分類が「否定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が否定的であると判定する(ステップS317)。さらに、口コミにおける評価を点数化する場合には、特定された評価語の分類に割り振られた点数を口コミにおける評価の点数に加算する、又は評価が肯定的か否定的かに応じて口コミにおける評価の点数に加算又は減算する。
こうして、特定された評価対象の分類、その評価対象の評価に使用された評価語の分類、及びその評価対象についての評価が肯定的か否定的かの判定結果は、一組として、口コミに対応する口コミIDと関連付けて分析結果記憶部33に記憶される。
次に、ステップS319で、口コミから抽出された形容詞の全てについて上記ステップS305からステップS317までの処理が完了したかが確認され、抽出された形容詞の中に上記の処理が行われていないものが残っていれば、ステップS305に戻ってステップS305からステップS317までの処理が繰り返され、抽出された形容詞の全てについて上記の処理が完了した場合には、処理が終了される。
なお、一つの口コミに複数の評価対象についての評価が含まれている場合、口コミにおいて評価語となる形容詞が含まれる評価語群とキーワードデータベース31において関連付けられて登録されている評価語の分類に割り振られた点数を全て加算して評価を点数化することにより、点数がプラスかマイナスかに基づいて、口コミにおける総合的な評価が肯定的であるか否定的であるかを判定できるようになる。
第2の実施形態による口コミ情報を解析方法では、評価対象と評価語との関係性を考慮して、キーワードデータベース31において評価語が含まれる評価語群と階層的に関連付けられた評価対象の分類、評価の肯定的・否定的の分類及び評価語の分類が特定される。したがって、一つの評価語が異なる評価対象の分類に対して使用され得る場合でも、異なる評価対象の分類の下に同じ評価語が含まれる評価語群を従属させることができ、同じ評価語が使用されている場合でも正確に評価対象の分類を特定することが可能となる。
図21は、口コミ情報を解析するための方法の第3の実施形態を示すフローチャートであり、各口コミにおいて、日本語係り受け解析を実行することにより、評価対象の分類の特定、評価対象についての評価が肯定的であるか否定的であるかの判定、評価語の分類の特定を行う。日本語係り受け解析自体は、周知の技術であるのでここでは詳しい説明を省略する。
本実施形態では、まず、口コミ分析部29は、口コミ情報記憶部27に記憶されている口コミの本文からHTMLタグを除去した後、口コミに対して日本語係り受け解析を実行し(ステップS401)、口コミから形態素の形容詞を抽出する(ステップS403)。次に、抽出された形容詞の各々について、形容詞の係り受けの名詞の抽出を試みる(ステップS405)。次に、ステップS407で、抽出された名詞がある場合には、その名詞を評価対象を表す名詞とし、キーワードデータベース31に登録されている上位階層の評価対象の分類の中でその名詞を含むものを評価対象の分類として特定する(ステップS409)。他方、ステップS407で、抽出された名詞がない場合には、評価対象の分類を「その他」と特定する(ステップS411)。
評価対象の分類が特定されると、次に、口コミ分析部29は、ステップ403で抽出された形容詞を評価語とし、キーワードデータベース31において、特定された評価対象の分類に従属する下位階層の評価語群のうちでその評価語が含まれるもののと関連付けられている中間階層の評価語の分類を口コミにおける評価語の分類として特定すると共に、キーワードデータベース31において、特定された評価対象の分類に従属する下位階層の評価語群のうちでその評価語が含まれるもののと関連付けられている中間階層の評価の肯定的・否定的の分類が「肯定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が肯定的であると判定し、関連付けられている中間階層の評価の肯定的・否定的の分類が「否定的」である場合には特定された評価対象の分類についての評価が否定的であると判定する(ステップS413)。さらに、口コミにおける評価を点数化する場合には、特定された評価語の分類に割り振られた点数を口コミにおける評価の点数に加算する、又は評価が肯定的か否定的かに応じて口コミにおける評価の点数に加算又は減算する。
こうして、特定された評価対象の分類、その評価対象の評価に使用された評価語の分類、及びその評価対象についての評価が肯定的か否定的かの判定結果は、一組として、口コミに対応する口コミIDと関連付けて分析結果記憶部33に記憶される。
次に、ステップS415で、口コミから抽出された形容詞の全てについて上記ステップS405からステップS413までの処理が完了したかが確認され、抽出された形容詞の中に上記の処理が行われていないものが残っていれば、ステップS405に戻ってステップS405からステップS413までの処理が繰り返され、抽出された形容詞の全てについて上記の処理が完了した場合には、処理が終了される。
以上、図示されている実施形態に従って、本発明による口コミ情報管理システム及び口コミ情報処理プログラムを説明したが、本発明は図示される例や実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の説明では、登録ウェブサイトが宿泊予約用ウェブサイトであるとして説明しているが、本発明による口コミ情報管理システム及び口コミ情報処理プログラムは、商品販売用ウェブサイトに投稿される口コミの処理にも適用することが可能である。