JP5653861B2 - 温水器 - Google Patents
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- Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
Description
(i)従来の真空式温水器では、熱媒水の温度を通常80℃〜90℃に加熱した状態で保持し、減圧蒸気室の熱交換器で冷水を温水に熱交換する。従来の構造では排ガス温度を熱媒水温度以下にすることができないため、構造的に大幅なボイラの高効率化は難しいという課題があった。
(ii)一方、加温−冷却を伴う循環系を形成する熱媒体と熱交換される燃焼排ガスには飽和に近い水分が含まれ、燃焼排ガスの減温・冷却による多量の凝縮水の発生に伴い、燃料が都市ガス等のガス焚きの場合には白煙の発生、重油等の油焚きの場合には低温腐食が生じるおそれがある(以下「低温腐食等」という)。特に燃焼熱をより効率的に回収するためには、燃焼排ガスを極力冷却することが好ましいことから、油焚きの場合の低温腐食等が生じない燃焼排ガスあるいは熱媒体の温度制御が要求される。
(i)本体ユニットに還流される熱媒体の温度が低温の場合、本体ユニットでの燃焼排ガスとの熱交換において多量の凝縮水の発生に伴う低温腐食等が生じるおそれがある。第1熱交換部での熱交換は供給水の温度条件によって影響されることから、供給水の温度が低温の場合、供給水の一部をバイパスさせ、あるいはバイパス流量を増加して第1熱交換部に導入する供給水の流量を減少させることによって、還流される熱媒体の温度の低温化を抑制して低温腐食等を防止することが可能となる。
(ii)温水器全体において、例えば、冷缶起動時において、供給水を第1熱交換部に導入せずにバイパス流路を介して第2熱交換部に導入させることによって、本体ユニット内の熱媒体の温度上昇を早め、効率よく本温水器の立ち上げを図ることができる。その後、徐々に第1熱交換部への供給水の導入量を増やすことによって、燃焼排ガスの燃焼熱を効率的に回収するとともに、冷缶起動時における燃焼排ガスの凝縮水発生を低減させることが可能となる。
温水器においては、燃焼器において発生する温熱を、熱媒体に吸熱させ、さらに熱媒体を介して供給水に吸熱させるという2段階の熱交換が行なわれる。本発明は、このとき、温熱移送の媒体となる燃焼排ガスや熱媒体および吸熱側の供給水を如何に流通させて温熱を最大限に活用できるかを検証したもので、燃焼排ガス,熱媒体,供給水を、それぞれ上記のような流通を形成することによって、従前にない非常に効率的かつ安定的に供給水から加温水を取り出すことができることを見出した。また、熱媒体と燃焼排ガスとの熱交換において、多量の凝縮水の発生に伴う本体ユニットでの低温腐食等を防止するには、本体ユニットに還流する熱媒体の温度管理が重要であり、バイパス流量を増加して第1熱交換部に導入する供給水の流量を減少させることによって、還流される熱媒体の温度の低温化を抑制して低温腐食等を防止することが可能となった。
既述のように、本体ユニットにおける凝縮水の発生防止は、特に重油等の油焚きの温水器の長期使用において重要である。一方、凝縮水の発生は、短時間の燃焼排ガス温度の低下によっても生じることから、燃焼排ガスと熱交換される本体ユニットへ還流される熱媒体の温度制御は、特に迅速性が要求される。本発明は、第1熱交換部がバイパス流路を有する複数の熱交換単位によって構成され、第1熱交換部に供給される供給水、特に、より燃焼排ガスと熱媒体の熱交換が行われる部位に近い熱交換単位への供給水の水量を調整・制御することによって、迅速に当該熱媒体の温度の安定性を確保することができる。
上記のように、本発明は、熱交換ユニットにおいて、本体ユニットにおいて加熱された高温の熱媒体を流下させ、上方に第2熱交換部、下方に第1熱交換部を配設して低温の供給水を下方から上方に流通させて向流的に各熱交換部において熱交換させるとともに、第1熱交換部をバイパスさせる流路を設けて第1熱交換部に供給する供給水の流量を調整することによって、熱媒体の温熱を回収効率の向上を図るとともに、本体ユニットへ還流する熱媒体の温度を調整し、燃焼排ガスの凝縮による低温腐食等の防止を図ることを可能とした。特に、熱交換ユニットにおける上方から高温の熱媒体を供給し、下方から低温の熱媒体を回収する機能は、同相の熱媒体内部に温熱の逆流の発生を防止し、温熱の自然な流れを維持することができることから、同相の熱媒体の循環流が形成されることを特徴とする無圧式温水器にとって非常に有効である。
燃焼排ガスと熱媒体のように異相間での熱交換は、多段階で行ない順次所定の温度管理を行なう方が、燃焼熱を高い効率で回収することができる。本発明は、無圧式温水器を構成する本体ユニットにおいて既に熱交換がされ低温化された燃焼排ガスと、熱交換ユニットにおいて既に熱交換がされ低温化され、次に本体ユニットにおいて加温されるべき熱媒体(燃焼排ガス温度よりも低い)との間に向流的に熱交換を行なう熱回収部を備えることによって、燃焼排ガスからの温熱の吸収と熱媒体への温熱の給熱の促進を図ると同時に、燃焼排ガスの低温化を抑制し低温腐食等の防止を図ることが可能となった。
上記のように、燃焼熱の回収に際して、熱交換ユニットにおいて、熱媒体と加温の対象となる供給水とを2段階の熱交換を行なうとともに、両流体を各段階において向流的に熱交換させることによって、非常に高い熱交換効率を得ることができることを見出した。本発明は、本体ユニットに対して、同様の技術思想を適用することによって、さらに熱交換効率の向上を図った。つまり、本体ユニットにおいて、上方に燃焼室、下方に対流室を配設して上方から下方に燃焼排ガスを流通させることによって、上方の高温条件と下方の低温条件を形成するとともに、熱媒体を下方から上方に流通させて各段階において向流的に熱交換させることによって、非常に効率よく燃焼排ガスの燃焼熱を回収し、上方から気化させた熱媒体を取出すことを可能にした。
(i)燃焼排ガスは、本体ユニットにおいて、燃焼室で発生し、水管群で熱媒体と熱交換され、減温されて排気部から排出される。
(ii)熱媒体は、本体ユニットにおいて、水管群の内部を充たし、燃焼排ガスとの熱交換によって燃焼熱を吸収して加温され、上部流通路を介して熱交換ユニットの上部熱交換空間に移送される。熱交換ユニットにおいて、第2熱交換部で熱交換して減温されて下部熱交換空間に流下し、第1熱交換部で熱交換して減温され、下部流通路を介して本体ユニットの水管群の内部を流通する。本体ユニットと熱交換ユニットの間を跨って循環流が形成される。
(iii)供給水は、熱交換ユニットにおいて第1熱交換部および第2熱交換部に流通され、加温されて加温水として供出されるとともに、下部連通流路に設けられた温度センサの出力が入力され、温水流路あるいはバイパス流路に設けられた制御弁を制動する制御部によって、バイパス流路に流通させる供給水の流量が調整される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本温水器の1つの実施態様として、その基本構成の概略を図1に示す(第1構成例)。本温水器は、無圧式温水器を構成し、本体ユニット10と熱交換ユニット20が上部流通路Tu−上部連通流路Luおよび下部連通流路Lb−下部流通路Tbで連通され、熱媒体が、本体ユニット10から上部流通路Tu−上部連通流路Luを介して熱交換ユニット20へ移送され、熱交換ユニット20から下部連通流路Lb−下部流通路Tbを介して本体ユニット10へ移送される。こうした熱媒体の循環的な動きによって、効率的な温熱移動を行うことができる。また、本体ユニット10は、温熱の源であり、かつ1次的伝熱の場である燃焼室1を有し、熱交換ユニット20は、温熱の放出端であり、かつ2次的伝熱の場である第2熱交換部6、3次的伝熱の場である第1熱交換部7を有し、温熱移送の場である上部熱交換空間8と下部熱交換空間9を形成する。さらに、熱交換ユニット20において、第1熱交換部7から第2熱交換部6に流通され、加温水として供出される供給水の一部あるいは全量が、第1熱交換部7をバイパスして第2熱交換部6に供給できるようにバイパス流路Bが設けられる。バイパス流路Bに流通させる供給水の流量(以下「バイパス流量」という)は、下部連通流路Lbを流通する熱媒体の温度(具体的には、該流路に設置された温度センサSの出力)を指標として、制御部5によって制御弁Vが制御され、調整される。ここで、熱媒体は、通常市水等の水が利用される。本温水器において循環系を形成する液相の熱媒体は、循環ポンプPによって同相で移送される。
本体ユニット10には、図1に例示するように、燃焼バーナ1aと水管群1bと排気部1cが備えられた燃焼室1が設けられる。燃焼室1では、別途供給された燃料と燃焼空気(図示せず)の燃焼反応により火炎1dが発生し、熱エネルギーの放射が行われる。これらの熱エネルギーは、複数の水管が配設された水管群1b内を流通する熱媒体によって吸収される。つまり、燃焼排ガスの燃焼熱は、主として水管群1bを介して吸収され、火炎1dの放射熱エネルギーは、燃焼室1の水冷壁を介して吸収される。このように、燃焼室1の水冷壁および水管群1bを燃焼室1内に適切に配設することによって、効率よく吸熱させることができる。
熱交換ユニット20は、2つの熱交換部が配設された空間を備える。ここでは、高温条件の熱媒体が存在する空間を上部熱交換空間8とし、低温条件の熱媒体が存在する空間を下部熱交換空間9とする。第2熱交換部6が上部熱交換空間8に配設され、第1熱交換部7が下部熱交換空間9に配設される。上方に配設された第2熱交換部6において、高温の熱媒体と第2熱交換部6内部を流通する供給水の高温条件の熱交換が行なわれる。熱媒体は、第2熱交換部6から下方の下部熱交換空間9へ流下し、貯留される。供給水として使用する水は、通常市水等を用いることができる。
(a)開閉弁V1,V2を設け、その一方を開,他方を閉としてそれぞれの流路切換えを行い、バイパス流量を調整する。各開閉弁V1,V2の開閉時間は、温度センサSの出力を指標として決定される。
(b)開閉弁V1,V2を設け、通常開閉弁V1を開として第1熱交換部7に供給水を供給するとともに、バイパス流量を開閉弁V2のみ開閉させて調整する。さらに多くのバイパス流量が必要な場合には、開閉弁V2を開とするとともに、開閉弁V1のみ開閉させてバイパス流量を調整する。各開閉弁V1,V2の開閉時間は、温度センサSの出力を指標として決定される。
(c)制御弁V1,V2を設け、制御弁V1の開度(閉を含む)を調整して第1熱交換部7への供給水量を制御するとともに、制御弁V2の開度を調整してバイパス流量を制御する。各制御弁V1,V2の開度は、温度センサSの出力を指標として決定される。
導入流路Waに供給された供給水は、弁V1,第1熱交換部7を介して接続流路Wbに流通されるとともに、バイパス流路B,弁V2を介して接続流路Wbに流通され、集合して第2熱交換部6に流通される。バイパス流量は、下部連通流路Lbに設けられた温度センサSの出力を指標とし、本体ユニット10へ還流される熱媒体の温度が所定の範囲内(例えばガス焚きの場合は約45〜55℃,油焚きの場合は約55℃)になるように制御される。第2熱交換部6に流通された供給水は、供出流路Wcから加温水として供出される。
(i)第2熱交換部6へ供給される供給水の予熱機能を主として熱交換単位7bが担い、(ii)本体ユニットへ還流される熱媒体の温度制御機能を、熱交換単位7aが担う
ことによって、温熱の効果的な回収を図るとともに、迅速に当該熱媒体の温度の安定性を確保することができる。具体的には、第1熱交換部7への供給流路Wd,分岐流路Baおよびバイパス流路Bに、弁(開閉弁または制御弁)V1,V2,V3を配設し、以下の構成・機能を挙げることができる。
(a)開閉弁V1〜V3を設け、その1つを開,他を閉としてそれぞれの流路切換えを行い、第1熱交換部7全体を通過する供給水量,熱交換単位7bのみを通過する供給水量およびバイパス流量を調整する。各開閉弁V1〜V3の開閉時間は、温度センサSの出力を指標として決定される。
(b)開閉弁V1〜V3を設け、通常開閉弁V1のみを開として第1熱交換部7に供給水を供給するとともに、熱交換単位7bのみに供給する場合には開閉弁V3のみを開とし、全量バイパスさせる場合には開閉弁V2のみを開とすることによって、第1熱交換部7への供給水量(バイパス流量)を調整する。各開閉弁V1〜V3の開閉時間は、温度センサSの出力を指標として決定される。
(c)制御弁V1〜V3を設け、制御弁V1の開度(閉を含む)を調整して第1熱交換部7への供給水量を制御するとともに、制御弁V2の開度を調整してバイパス流量を制御する。と同時に、制御弁V3の開度を調整して熱交換単位7bへの供給水量を制御する。各制御弁V1〜V3の開度は、温度センサSの出力を指標として決定される。
導入流路Waに供給された供給水が、(i)弁V1,第1熱交換部7(熱交換単位7aおよび熱交換単位7b)、(ii)分岐流路Ba,弁V3,熱交換単位7b、(iii)バイパス流路B,弁V2、という3つの流路のいずれか、あるいはそのいくつかを介して接続流路Wbに流通され、集合して第2熱交換部6に流通される。バイパス流路Bおよび分岐流路Baを流通するバイパス流量は、下部連通流路Lbに設けられた温度センサSの出力を指標とし、本体ユニット10へ還流される熱媒体の温度が所定の範囲内(例えばガス焚きの場合は約45〜55℃,油焚きの場合は約55℃)になるように制御される。調整されたバイパス流量の、バイパス流路Bと分岐流路Baに流れる流量比率は、供給水の温度や流量によって制御される。第2熱交換部6に流通された供給水は、供出流路Wcから加温水として供出される。
本温水器においては、3つの流体は移送され、その流体間において温熱が移送される。具体的には、本体ユニット10において燃焼室1で発生した燃焼排ガス、本体ユニット10と熱交換ユニット20間を循環する熱媒体、および熱交換ユニット20において加温される供給水という、3つの流体が該当する。
(1)燃焼排ガスは、燃焼室1では、発生直後の高温の状態から(約700〜800℃)、水管群1bで熱交換して減温され(約150〜200℃)、排気部1cから排出される。
(2)熱媒体は、燃焼室1では、水管群1bの内部を流通し、燃焼排ガスとの熱交換によって燃焼熱を吸収して一部が加温され(約80〜90℃)、上部流通路Tu−上部連通流路Luを介して上部熱交換空間8に移送される。上部熱交換空間8では、第2熱交換部6で熱交換して減温され、下部熱交換空間9に流下し、さらに第1熱交換部7で熱交換して減温される(約45〜60℃)。下部熱交換空間9の低温条件の熱媒体は、下部連通流路Lb−下部流通路Tbを介して水管群等1bの内部を流通し、熱交換して加温,上方へ移送され(約80〜90℃)、循環流を形成する。
(3)供給水(入口温度約20〜30℃)は、第1熱交換部7に流通,加温され、次いで第2熱交換部6に流通,加温され(約70〜80℃)、加温水として供給される。このとき、供給水の入口温度が例えば5℃以下の場合等、本体ユニット10に還流される熱媒体の温度が所定の温度(例えばガス焚きの場合は約45〜55℃,油焚きの場合は約55℃)を下回る場合には、供給水のバイパス流量を増加させて所望の温度となるように制御される。
本温水器は、図2に例示するように、下部連通流路Lbに熱回収部Eを備え、本体ユニット10の燃焼室1で発生した燃焼排ガスと熱交換ユニット20から下部連通流路Lbに流通される熱媒体との熱交換を行なうことが好適である(第2構成例)。燃焼排ガスからの温熱の吸収と熱媒体への温熱の給熱の促進を図ると同時に、燃焼排ガスの段階的な減温によって、低温腐食等の可能性あるいはその影響の大きい水管群での燃焼排ガスと熱媒体との熱交換の負荷を低減し、低温腐食等の防止を図ることができる。以下、第1構成例と共通する事項については、説明を省略することがある。
本温水器は、上記第1構成例における無圧式温水器に代えて、図3に例示するような、真空式温水器を構成することができる(第3構成例)。以下、第1構成例と共通する事項については、説明を省略することがある。
本体ユニット10内において、温熱の源であり、かつ1次的伝熱の場である燃焼室1に加え、2次的伝熱の場である対流室2、温熱移送の場である接続路3および減圧蒸気室4を有する。上方に燃焼室1、下方に対流室2を配設して上方から下方に燃焼排ガスを流通させることによって、上方の高温条件と下方の低温条件を形成するとともに、熱媒体を下方から上方に流通させて各段階において向流的に熱交換させることによって、非常に効率よく燃焼排ガスの燃焼熱を回収し、上方から気化させた熱媒体を取出すことができる。
熱交換ユニット20においては、気相の熱媒体が存在する上部熱交換空間8に第2熱交換部6が配設され、液相の熱媒体が存在する下部熱交換空間9の液層内に第1熱交換部7が配設される。上方に配設された第2熱交換部6において、高温(約80〜90℃)の気相の熱媒体と第2熱交換部6内部を流通する供給水の高温条件の熱交換(潜熱の吸熱)が行なわれる。気相の熱媒体は、その潜熱を放出しながら第2熱交換部6の表面で凝縮し、液滴状の液相の熱媒体を形成する。液相の熱媒体は、所定の大きさに拡大した状態で、第2熱交換部6の上部から流下する熱媒体の流れに沿って下方の下部熱交換空間9へ落下し、貯留される。
本温水器において、以下のように、燃焼排ガス,熱媒体および供給水という3つの流体間において温熱が移送される。
(1)燃焼排ガスは、燃焼室1では、発生直後の高温の状態から(約700〜800℃)、上部水管群1bで熱交換して減温され(約150〜200℃)、上部排気部1c,接続路3を介して対流室2に導入される。対流室2では、下部水管群等2bで熱交換して減温され、排ガス流通路2aを流通して下部排気部2cから排出される。
(2)熱媒体は、燃焼室1では、上部水管群1bの内部を流通し、燃焼排ガスとの熱交換によって燃焼熱を吸収して一部が加温,気化され(約80〜90℃)、減圧蒸気室4,上部連通流路Luを介して上部熱交換空間8に移送される。上部熱交換空間8では、第2熱交換部6で熱交換して減温,凝縮され(約80〜90℃)、凝縮液として下部熱交換空間9に滴下し、液相の熱媒体として貯留される。液相の熱媒体は、さらに第1熱交換部7で熱交換して減温される。下部熱交換空間9の液相の熱媒体は、下部連通流路Lbおよび下部熱媒体室5を介して対流室2に導入され、下部水管群等2bの内部を流通し、熱交換して加温,上方へ移送され(約80〜90℃)、再度上部水管群1bの内部を流通する(循環流を形成)。
(3)供給水(入口温度約20〜30℃)は、第1熱交換部7に流通,加温され、次いで第2熱交換部6に流通,加温され(約70〜80℃)、加温水として供給される。また、第2構成例同様、供給水のバイパス流量が制御される。
20 熱交換ユニット
1 燃焼室
1a 燃焼バーナ
1b 水管群
1c 排気部
1d 火炎
2 対流室
2a 排ガス流通路
2b 下部水管群等
2c 下部排気部
3 接続路
4 減圧蒸気室
5 制御部
6 第2熱交換部
7 第1熱交換部
7a,7b 熱交換単位
8 上部熱交換空間
9 下部熱交換空間
B バイパス流路
Ba 分岐流路
E 第3熱交換部
S 温度センサ
Lu 上部連通流路
Lb 下部連通流路
P 循環ポンプ
S 温度センサ
Tu 上部流通路
Tb 下部流通路
V 制御弁
V1,V2,V3 弁(開閉弁または制御弁)
W 温水流路
Wa 導入流路
Wb 接続流路
Wc 供出流路
Wd 供給流路
Claims (6)
- 燃焼バーナと内部を熱媒体が流通する水管群が備えられた燃焼室と、該燃焼室の上部に配設されて前記水管群と接続する上部流通路と、前記燃焼室の下方に配設されて前記水管群と接続する下部流通路と、を備えた本体ユニットと、
前記上部流通路と上部連通流路で連通し、高温の熱媒体が流下する上部熱交換空間と、前記下部流通路と下部連通流路で連通し、低温の熱媒体が流通する下部熱交換空間と、が形成され、前記上部熱交換空間に第2熱交換部が配設され、前記下部熱交換空間に第1熱交換部が配設されるとともに、
前記第1熱交換部への導入流路に供給された供給水が、前記第1熱交換部から接続流路を介して前記第2熱交換部に流通され、前記第2熱交換部の供出流路から加温水として供出される温水流路と、前記導入流路から分岐され、前記接続流路と接続されるバイパス流路と、を備えた熱交換ユニットと、
を有することを特徴とする温水器。 - 前記燃焼室で発生した燃焼排ガスが、前記水管群で前記熱媒体と熱交換され、減温されて排気部から排出され、
前記水管群の内部を充たす熱媒体が、前記燃焼排ガスとの熱交換によって燃焼熱を吸収して加温され、前記上部流通路を介して前記上部熱交換空間に移送され、前記第2熱交換部で熱交換して減温されて前記下部熱交換空間に流下し、前記第1熱交換部で熱交換して減温され、前記下部流通路を介して前記水管群の内部を流通する、循環流が形成され、
供給水が、前記第1熱交換部および前記第2熱交換部に流通され、加温されて加温水として供出されるとともに、前記下部連通流路に設けられた温度センサの出力が入力され、前記温水流路あるいは前記バイパス流路に設けられた制御弁を制動する制御部によって、前記バイパス流路に流通させる供給水の流量が調整されることを特徴とする請求項1記載の温水器。 - 前記第1熱交換部が直列に配設された複数の熱交換単位によって構成され、各熱交換単位の接続部が分岐され前記バイパス流路に接続されるとともに、前記第1熱交換部に流通させる供給水の流量が調整されることを特徴とする請求項1または2記載の温水器。
- 前記本体ユニットが、無圧式温水器を構成し、
前記水管群において加温された液相の前記熱媒体が、前記上部流通路を介して前記上部熱交換空間に移送され、前記第2熱交換部で熱交換して減温されて前記下部熱交換空間に流下し、前記第1熱交換部で熱交換して減温され、前記下部流通路を介して前記水管群の内部を流通する、同相の熱媒体の循環流が形成されることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の温水器。 - 前記下部連通流路に熱回収部を備え、前記本体ユニットの燃焼室で発生した燃焼排ガスと前記熱交換ユニットから前記下部連通流路に流通される熱媒体との熱交換を行なうことを特徴とする請求項4記載の温水器。
- 前記本体ユニットが、減圧式温水器を構成し、
前記燃焼バーナと上部排気部を有し、内部を熱媒体が流通する上部水管群が備えられた燃焼室と、
該燃焼室の下方に配設され、排ガス流通路と下部排気部を有し、内部を熱媒体が流通し前記上部水管群と前記下部流通路に接続される下部水管群が備えられた対流室と、
前記上部排気部と前記排ガス流通路とを接続する接続路と、
前記燃焼室の上部に配設され、前記上部水管群と前記上部流通路に接続される減圧蒸気室と、
を備えるとともに、前記熱交換ユニットが、
前記上部流通路を介して前記減圧蒸気室と上部連通流路で連通し、気相の熱媒体が充たされる上部熱交換空間と、
前記下部流通路を介して前記下部水管群と下部連通流路で連通し、液相の熱媒体が充たされる下部熱交換空間が形成されるとともに、
前記上部熱交換空間に前記第2熱交換部、前記下部熱交換空間に前記第1熱交換部が配設されることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の温水器。
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