JP5653047B2 - 溶射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コークス炉の壁面を補修するため、前記壁面に溶射材料を吹き付ける溶射装置に関する。
コークス炉は、建設されてからずいぶんと年数を経たものが増加しており、適宜壁面が補修される。この場合、コークス炉を完全に停止させて壁面を補修することは、労力、手間、時間及びコストの観点から好ましくないことから、専ら操業しながら壁面が補修される。このコークス炉の壁面の補修方法には、大型溶射装置を用いるプラズマ溶射方法、レーザー溶射方法又は火炎溶射方法等もある。しかし、実際にはテルミット反応を利用する方法、すなわち溶射装置により、金属粉末と耐火物との混合物である溶射材料を送り出し、ランスから溶射材料を補修箇所に吹き付けて溶着させる方法が多用されている(特許文献1参照)。
特開2009-107865号公報
溶射材料を壁面の補修箇所に吹き付ける方法は、溶射材料の搬送にテルミット反応を促す酸素が用いられる。このため、溶射材料と酸素とが順調にランスから噴射され、壁面の補修面でテルミット反応を起こしている場合は問題がないが、補修箇所の火が燃え移ってランスの噴射口で発火する事態=「先端着火」や、ランスから供給ホースを伝って溶射機本体まで火が遡る事態=「逆火」が発生すると、問題となる。先端着火は逆火を誘引する場合があり、問題である。そして、逆火は、体積膨張を伴いながら音速を超える爆発(「爆轟」と呼ばれる)を引き起こし、供給ホースを破裂させたり、溶射機本体から分離した供給ホースが跳ね回る危険をもたらす。
このように逆火は大変危険な事態を招くほか、復旧作業に時間を要するが、原因が特定しづらいために発生そのものを回避することが難しい。これから、逆火が発生することは不可避との前提に立ち、溶射装置には何らかの逆火対策の採られることが通例となっている。最も簡易には、逆火を誘引する先端着火が発生した時点で、ランスを持つ作業者により供給ホースからランスを分離させ、供給ホースからランスへの溶射材料及び酸素の供給を遮断する操作=逆火回避操作を義務づける対策である。これにより、供給ホースに達する逆火を防いで供給ホースの破裂を回避させる。
しかし、逆火回避操作は、逆火が発生した場合、かえってランスを持つ作業者のところで爆発を生じさせ、前記作業者を危険に晒しかねない。これから、溶射機本体と供給ホースとをクイックジョイント(通称「カプラ」)により接続し、逆火による体積膨張又は爆発を利用して溶射機本体と供給ホースとを分離させ、爆発時に発生する燃焼ガスを排出することにより、供給ホースの破裂を回避する対策が採られる。この対策では、溶射機本体のところで爆発が生じ、溶射機本体を破損する虞があるが、作業者を危険に晒すより好ましいと考えられている。
溶射機本体と供給ホースとを分離させる対策では、分離した供給ホースが遠くへ離れたり、暴れたりしないように、ワイヤで溶射機本体と連結されることが義務づけられるが、ワイヤによる連結が不十分であったり、連結をし忘れたりして、供給ホースが遠くへ離れたり、暴れ回ったりすることを完全に防止できずにいる。供給ホースが遠くへ離れることだけなら問題ないが、分離した供給ホースが暴れ回ることは、溶射機本体の作業者に大きな危険をもたらす。
また、いずれの対策でも、ランスを持つ作業者が溶射機本体の作業者に先端着火の発生を大声で告げ、溶射材料及び酸素の供給を停止させるが、溶射機本体の作業者が不在だったり、作業周辺の環境騒音のために掛け声が伝達できなかったりして、溶射材料及び酸素の供給をうまく停止させることができず、先端着火が逆火を誘引する可能性を高めていた。また、噴射する溶射材料が供給ホース端や溶射機本体の供給口にこびりつき、復旧作業を困難にすることもあった。
このように、不可避である逆火についての現在の対策は不十分であり、溶射材料及び酸素の供給を確実に停止させる手段もなかった。そこで、溶射材料及び酸素の供給を確実に停止させる手段を含めた、より安全な逆火対策を施した溶射装置を提供するため、前記手段及び対策について検討した。
検討の結果開発したものが、溶射機本体から供給ホースを通じてランスに溶射材料及び酸素を供給する溶射装置において、溶射機本体の供給口に接続する供給ホースの接続端に掛止フランジを設け、前記供給口の対向位置である溶射機本体の部位に前記掛止フランジが掛合するストッパを設けた溶射装置である。本発明の溶射装置は、逆火による体積膨張又は爆発を利用して溶射機本体と供給ホースとを分離させ、供給口から外れた供給ホースが掛止フランジをストッパに係合させて、供給ホースが遠くに離れることや暴れることを防止する。
溶射機本体は、例えば移動用の車輪を有するフレームに、溶射材料を貯留したホッパを搭載して構成され、前記ホッパの下端出口に溶射材料を吸引するエジェクタを設け、酸素ボンベから延びるガスホースを前記エジェクタの入力口に接続し、同エジェクタの出力口を供給口として構成される。また、溶射機本体は、酸素ボンベから延びるガスホースのガスバルブやホッパの下端出口の材料バルブを開閉操作する制御装置をフレームに備える。供給ホースは、前記供給口に嵌合するだけで接続し、逆火による体積膨張又は爆発で抜けやすくする。この供給ホースは、交換ホースを介して溶射機本体の供給口に接続される場合が多く、本発明は前記交換ホースの接続端に掛止フランジを設けても成立する。これから、本発明に言う供給ホースの接続端は、供給ホースそのものの接続端だけでなく、交換ホースの接続端をも含む。
ストッパは、供給ホースを通す貫通溝又は貫通孔を設けるとよい。ストッパは、溶射機本体から分離した供給ホースに設けた掛止フランジと掛合すれば、形状は問わない。しかし、供給ホースをストッパの貫通溝又は貫通孔に通すことにより、供給口から外れた供給ホースがストッパに向かって移動し、掛止フランジが確実にストッパと掛合することができるようになる。これにより、供給ホースが遠くに離れたり、暴れ回ることを確実に防止できる。貫通溝を設けたストッパは、供給口から見てU字状で、供給ホースを貫通溝に嵌め込むように通す。貫通孔を設けたストッパは、供給口から見て閉鎖環状で、供給ホースを貫通孔に直接通す。
本発明の溶射装置は、供給口からストッパにかけて、溶射機本体の供給口に接続した供給ホースを覆うボンネットを溶射機本体に設けるとよい。本発明の溶射装置は、逆火による体積膨張又は爆発を利用して溶射機本体と供給ホースとを分離させることから、供給口近傍で爆発が生じる。ボンネットは、供給口から外れて掛止フランジがストッパに掛合するまでの範囲を覆い、前記爆発が周囲に影響を与えないように封じ込める。また、ストッパの貫通溝が上方に開口している場合、上方からボンネットを被せることにより、貫通溝とボンネットとで囲まれる範囲に供給ホースを閉じ込め、掛止フランジをストッパに確実に掛合させ、貫通溝から供給ホースが逸脱することを防止できる。
本発明の溶射装置は、供給口からストッパの間に、溶射材料及び酸素の供給手段に停止信号を発信するリミットスイッチを溶射機本体に設けるとよい。ストッパの貫通溝又は貫通孔に通し、ボンネットに覆われた供給ホースは、供給口から外れると、ボンネットに覆われた範囲で、貫通溝又は貫通孔に規制された軌道に沿ってストッパに向けて接続端を移動させる。リミットスイッチは、こうして規制された軌道に沿って移動する接続端に設けた掛止フランジがピンと確実に干渉することにより作動し、溶射材料及び酸素の供給手段に停止信号を発信して、溶射材料及び酸素の供給を停止させる。
上述したように、溶射機本体が、フレームに設けたホッパの下端出口に溶射材料を吸引するエジェクタを設け、酸素ボンベから延びる供給パイプを前記エジェクタの入力口に接続し、同エジェクタの出力口を供給口とし、フレームに設けた制御装置が、酸素ボンベから延びる供給パイプのガスバルブやホッパ下端出口の材料バルブを開閉操作する構成であれば、リミットスイッチは、制御装置に停止信号を発信し、ガスバルブ及び材料バルブを閉鎖させることにより、エジェクタへの溶射材料及び酸素の供給を停止させる。
本発明の溶射装置は、溶射機本体と供給ホースとを分離させる対策を採用しながら、溶射機本体から分離した供給ホースが遠くへ離れたり、暴れたりしないようにし、しかも作動を確実にするリミットスイッチを併用することで、溶射材料及び酸素の供給をも停止させることができる。供給ホースの接続端に掛止フランジを設け、溶射機本体にストッパを設けて、供給口から外れた供給ホースの掛止フランジをストッパに掛合させることにより、溶射機本体から分離した供給ホースが遠くへ離れたり、暴れたりしないようにする効果を得る。また、ストッパに設けた貫通溝又は貫通孔に供給ホースを通したり、供給ホースを覆うボンネットを溶射機本体に設けたりすることにより、前記効果をより確実なものとする。そして、供給口から外れた供給ホースの掛止フランジの軌道が規制されることを利用してリミットスイッチを作動させることにより、溶射材料及び酸素の供給をも停止させる効果を得る。
本発明に基づく一例の溶射装置における溶射機本体を前方から見た斜視図である。 本例の溶射装置における溶射機本体を後方から見た斜視図である。 本例の溶射装置における溶射機本体の主要部を構成するブロック図である。 ボンネットを開いて、供給口に交換パイプを接続した状態を表した図1相当斜視図である。 交換パイプを接続した供給口付近を拡大した部分斜視図である。 供給口に交換パイプを接続した後、ボンネットを閉じた状態を表した図1相当斜視図である。 交換パイプが分離した後の供給口付近を拡大した部分斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明に基づく溶射装置における溶射機本体1は、例えば図1〜図3に見られるように、主要部を構成するホッパ12、制御装置13、ストッパ14、リミットスイッチ15、ボンネット16、受信装置17及びバッテリ18をフレーム11に搭載して構成される。本例の溶射装置は、ランス(図示略)を操る作業者が無線通信機能を有するペダルスイッチ3により操作信号を送信して、溶射機本体1を遠隔操作できるようにした例である。このため、溶射機本体1は、ペダルスイッチ3からの操作信号を受信する受信装置17を備えている。
フレーム11は、金属丸パイプを組んだ枠体で、ホッパ12を支持する垂直部分を挟んで後方に斜め上方に立ち上がるハンドルが延び、前記垂直部分下端から前方に水平枠を張り出した構成である。フレーム11の垂直部分とハンドルとの間には、複数の補強梁が架け渡され、フレーム11全体の剛性を高めている。制御装置13、受信装置17及びバッテリ18や各種バルブ等の主要部は、垂直部分とハンドルとの間に搭載されている。また、フレーム11は、ハンドルの基部付近に車輪111が設けられ、溶射機本体1を移動自在にしている。
フレーム11の垂直部分は、前方から上方にかけて回動するボンネット16が軸着されている。ボンネット16は、コ字状に曲げた金属丸パイプに金属板を張って構成され、水平枠全体を上方から覆うように、水平に張り出した閉じた姿勢と上方に跳ね上げた開いた姿勢との間で回動する。閉じた姿勢は、ボンネット16が水平枠を覆い、水平枠に設けたストッパ14の貫通溝141を上方から塞いだ姿勢、開いた姿勢は、ボンネット16が水平枠から外れ、前記ストッパ14の貫通溝141を開放した姿勢である。ボンネット16を閉じた姿勢にすると、貫通溝141に通した交換ホース2をボンネット16及び貫通溝141に囲まれた範囲に拘束でき、逆火による体積膨張又は爆発により供給口122から外れた交換ホース2の掛止フランジ21が確実にストッパ14に掛合させることができる。
フレーム11の水平枠は、供給口122の対向位置である前辺にストッパ14が取り付けられ、供給口122とストッパ14とを結ぶ軸線上にピン151が突出するように、リミットスイッチが右辺(図1中右側)に取り付けられている。ストッパ14は、上方に開いた貫通溝141を形成した金属板で、貫通溝141を挟んで一対のフック142,142を設けている。フック142,142は、閉じた姿勢のボンネット16のレバー161,161に掛合し、前記ボンネット16を保持するファスナーを構成する。閉じた姿勢で保持されたボンネット16は、既述したように、逆火による体積膨張又は爆発で供給口122から分離した交換ホース2の移動を規制し、必ずストッパ14に掛止フランジ21が掛合する働きのほか、前記逆火による体積膨張又は爆発が上方に拡散しないようにする働きもある。
交換ホース2は、後端(接続端)に平板状の金属リングから構成される掛止フランジ21を取り付け、前端に供給ホース(図示略)を接続する中継部材で、図4及び図5に見られるように、ボンネット16を開いた姿勢にし、ホッパ12の下端に材料バルブ133を介して接続されるエジェクタ121の供給口122に、逆火による体積膨張又は爆発で容易に分離できる程度に接続端を外嵌する。交換ホース2は、逆火による体積膨張又は爆発で容易に供給口122から外れればよいので、本例と逆に供給口122に接続端を内嵌したり、供給口122に接続端を磁石により吸着させてもよい。リミットスイッチ15のピン151は、供給口122に接続した交換ホース2の下面に添わせて、交換ホース2が延在方向に移動すると確実に掛止フランジ21がリミットスイッチ15のピン151に接触し、押し倒せるようにしている。
供給口122に交換ホース2を接続した後、図6に見られるように、ボンネット16を閉じた姿勢にし、ストッパ14のフック142,142をそれぞれ対応するレバー161,161に掛け回し、前記レバー161,161を倒すことで、ボンネット16を閉じた姿勢に保持する。ボンネット16を閉じた姿勢にした状態で逆火による体積膨張又は爆発で供給口122から外れた交換ホース2は、図7(図示の便宜上、ボンネット16は開いた姿勢にしている)に見られるように、閉じた姿勢のボンネット16下方で延在方向に移動し、掛止フランジ21がストッパ14に掛合して停止する。この過程で、掛止フランジ21がリミットスイッチ15のピン151を押し倒し、停止信号を制御装置13に向けて発信させる。ここで、従来同様、交換ホース2をワイヤにより溶射機本体1に連結しておくと、万一ボンネット16が跳ね上がっても交換ホース2が遠くに離れる虞をなくすことができる。
酸素O2は、図3に見られるように、酸素ボンベ(図示略)から延びるガスホース(図示略)を接続した分岐バルブ136から流量計137、ガスバルブ131を経てエジェクタ121に供給される。ガスバルブ131は、制御装置13が開信号を送ってガスバルブ操作用ソレノイド132を作動させ、分岐バルブ136から分岐された酸素O2が供給されることにより、開く。溶射材料TSM(Thermal Spraying Material)は、ホッパ12から材料バルブ133を介してエジェクタ121に供給される。材料バルブ133は、制御装置13が開信号を送ってシリンダ操作用ソレノイド135を作動させ、分岐バルブ136から分岐された酸素O2が供給されて材料バルブ操作用シリンダ134を伸縮させることにより、開く。
ガスバルブ131及び材料バルブ133は、制御装置13がガスバルブ操作用ソレノイド132又はシリンダ操作用ソレノイド135に開信号を送り続ける限り、開いている。これは、バッテリ18の残量が「0」になると、制御装置13から開信号が送り出せなくなり、溶射機本体1が作動しなくなることを意味するが、後述するように、どのような状況であっても、ペダルスイッチ3からの操作信号がなくなると、ランスに対する酸素O2及び溶射材料TSMの供給を停止させることができる利点をもたらし、作業者に対する安全性を高めることできる(いわゆるフェールセーフ)。
本例の溶射装置は、既述したように、ランス(図示略)を操る作業者が無線通信機能を有するペダルスイッチ3により操作信号を溶射機本体1に送信してガスバルブ131及び材料バルブ133の開閉を遠隔操作し、逆火による体積膨張又は爆発で交換ホース2が供給口122から外れた場合のみ、交換ホース2の掛止フランジ21がピン151を押し倒すことによりリミットスイッチ15を働かせて停止信号を発信させ、ガスバルブ131及び材料バルブ133を緊急閉鎖させる。このように、ランスを操る作業者により作業機本体1を操作できるようにしたことは、前記作業者が溶射作業の主体となって溶射装置を操作できる利便性をもたらす。
本例の溶射装置は、次のように使用する。準備作業は、酸素O2を供給する酸素ボンベ(図示略)から延びるガスホース(図示略)を分岐バルブ136に接続し、ホッパ12に溶射材料TSMを入れ、供給口122に交換ホース2を接続してからボンネット16を閉じた姿勢にして、ファスナー(フック142及びレバー161)によりボンネット16を固定する。交換ホース2に繋がる供給ホース(図示略)の先端にランス(図示略)を接続し、前記ランス(図示略)を操る作業者近傍に、無線通信機能を有するペダルスイッチ3を配置すれば、完了する。
ペダルスイッチ3は、2段階に踏み込むことで、踏み込み量に応じて2種類の操作信号を発信できる2段式である。まず、作業者がペダルスイッチ3を1段階踏み込むと、操作信号が受信装置17から制御装置13に伝達され、ガスバルブ操作用ソレノイド132が作動してガスバルブ131が開き、酸素O2がエジェクタ121に供給され始める。更に、作業者がペダルスイッチ3を2段階目まで踏み込むと、操作信号が受信装置17から制御装置13に伝達され、シリンダ操作用ソレノイド135を作動して材料バルブ133が開き、溶射材料TSMがエジェクタ121に吸引され始める。
エジェクタ121に対する酸素O2及び溶射材料TSMの供給及び吸引を停止する際は、上記手順の逆にペダルスイッチ3の踏み込みをやめればよい。具体的には、2段階目まで踏み込んでいたペダルスイッチ3の踏み込みを1段階目まで戻すと溶射材料TSMの吸引が停止し、続いてペダルスイッチ3から足を離すと酸素O2の供給が停止する。このように、作業開始時にはエジェクタ121に対して先行して供給された酸素O2に溶射材料TSMを吸引させることで、ランスへ確実に溶射材料TSMを供給する。また、作業終了時にはエジェクタ121に対して先に溶射材料TSMの吸引を停止させてから酸素O2の供給を停止することで、交換ホース2、供給ホース及びランスに溶射材料TSMを残留させないようにできる。
2段階の踏み込みにより2種類の操作信号を発信するペダルスイッチ3から足が離れると、操作信号を発信しなくなり、エジェクタ121に対する酸素O2及び溶射材料TSMの供給及び吸引を停止させる。これにより、例えばランスの先端着火を確認した場合、作業者自身がペダルスイッチ3から足を離しさえすれば直ちにランスへの酸素O2及び溶射材料TSMの供給を停止させることができる。また、万一作業者が熱中症等で倒れた場合、作業者の足は自然とペダルスイッチ3から離れると考えられるから、ランスへの酸素O2及び溶射材料TSMの供給を自動的に停止させて、作業者の安全性を確保できる。
ペダルスイッチ3から一気に足を離すと、エジェクタ121に対して酸素O2及び溶射材料TSMが同時に供給及び吸引が停止する。この場合、交換ホース2、供給ホース及びランスに溶射材料TSMが若干残留することが考えられるので、作業再開に際し、ペダルスイッチ3を1段階踏んだ状態でO2のみを数秒間供給させてから、2段階目まで踏み込ませるようにするとよい。ここで、制御装置13にタイマーリレーを組み込んでおき、前記作業再開に際して仮に作業者が一気に2段階目までペダルスイッチ3を踏み込でも、タイマーリレーに設定した時間が経過するまでTSMの供給ができないようにしておく、すなわち必ずO2のみが先行して数秒間供給されるようにしておくと、より好ましい。
本発明の特徴は、逆火による体積膨張又は爆発が溶射機本体1側で発生し、ランスを扱う作業者に危険が及ばないようにすると共に、供給口122から外れる交換ホース2が掛止フランジ21でピン151を押し倒すことによりリミットスイッチ15を働かせて、酸素O2及び溶射材料TSMの供給を停止する点にある。これは、リミットスイッチ15により、交換ホース2が供給口122から外れたこと、すなわち溶射機本体1側で逆火による体積膨張又は爆発の発生を検知することを意味する。
逆火による体積膨張又は爆発の発生を検知したリミットスイッチ15は、停止信号を制御装置13に送り、受信装置17から送られてくるペダルスイッチ3の操作信号を遮断する。これにより、ガスバルブ操作用ソレノイド132及びシリンダ操作用ソレノイド135の作動が停止してガスバルブ131及び材料バルブ133を閉じ、エジェクタ121に対する酸素O2及び溶射材料TSMの供給及び吸引を停止させる。このように、リミットスイッチ15は、受信装置17から制御装置13へ送られてくるペダルスイッチ3の操作信号を遮断するので、以後、ペダルスイッチ3をいくら踏んでも、ランスへの酸素O2及び溶射材料TSMの供給は再開されない。
ランスを操る作業者の足がペダルスイッチ3から離れた場合(通常作業で足を離す場合や、例えば前記作業者が熱中症で倒れてペダルスイッチ3から足が離れた場合等)、制御装置13に操作信号が送信されなくなってランスへの酸素O2及び溶射材料TSMの供給が停止する。これに対し、上述のようにリミットスイッチ15が停止信号を制御装置13に送った場合、制御装置13は、受信装置17から送られてくるペダルスイッチ3の操作信号を遮断することに加えて、ランプ又はブザーの一方又は双方により、逆火による体積膨張又は爆発の発生を報知させるとよい。これにより、ランスを操る作業者だけでなく、周辺にいる別の作業者にも逆火の発生を知らせることができる。受信装置17からの操作信号を遮断する状態や前記ランプ又はブザーによる外部への報知は、制御装置13に設けられたリセットボタンを押すことにより解除する。その後、溶射作業を再開する場合、既述したところに従い、ランスを操る作業者がペダルスイッチ3を踏み込むことにより、ランスへの酸素O2及び溶射材料TSMの供給が再開する。
1 溶射機本体
11 フレーム
12 ホッパ
121 エジェクタ
122 供給口
13 制御装置
131 ガスバルブ
133 材料バルブ
14 ストッパ
141 貫通溝
15 リミットスイッチ
151 ピン
16 ボンネット
2 交換ホース
21 掛止フランジ

Claims (4)

  1. 溶射機本体から供給ホースを通じてランスに溶射材料及び酸素を供給する溶射装置において、
    溶射機本体の供給口に接続する供給ホースの接続端に掛止フランジを設け、前記供給口の対向位置である溶射機本体の部位に前記掛止フランジが掛合するストッパを設けたことを特徴とする溶射装置。
  2. ストッパは、供給ホースを通す貫通溝又は貫通孔を設けた請求項1記載の溶射装置。
  3. 供給口からストッパにかけて、溶射機本体の供給口に接続した供給ホースを覆うボンネットを溶射機本体に設けた請求項1又は2いずれか記載の溶射装置。
  4. 供給口からストッパの間に、溶射材料及び酸素の供給手段に停止信号を発信するリミットスイッチを溶射機本体に設けた請求項1〜3いずれか記載の溶射装置。
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