JP5651755B1 - 焼却飛灰の洗浄方法 - Google Patents

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【課題】 水の使用量を抑制し、すすぎ排水を活用しつつ、焼却飛灰を十分に洗浄する方法を提供する。【解決手段】 第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、該第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、前記第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程における洗浄水として再利用され、且つ、少なくとも前記第1すすぎ排水が前記再利用される洗浄工程においては、該第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて前記混合工程が実施される方法を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、焼却飛灰の洗浄方法に関し、具体的には、放射性セシウムを含有する焼却飛灰を洗浄する焼却飛灰の洗浄方法に関する。
被焼却物を焼却することにより生じる焼却飛灰は、被焼却物に含まれていた重金属、塩素などの有害物質を含み得る。
焼却によって生じた焼却飛灰は、例えば埋め立てられることにより処分され得るものの、埋め立て後において上記の有害物質が溶出することを抑制すべく、例えば、埋め立て前において、含まれる有害物質を可能な限り減らしてから埋め立てられている。
従来、焼却飛灰に含まれる有害物質を減らす様々な方法が用いられており、具体的には例えば、焼却飛灰を水で洗浄することによって焼却飛灰に含まれる有害物質を減らす焼却飛灰の洗浄方法が用いられている。
この種の焼却飛灰の洗浄方法としては、例えば、焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、前記混合物よりも固形分の濃度が高い濃縮物を得る分離工程と、前記濃縮物をリンス水ですすぐすすぎ工程とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
斯かる焼却飛灰の洗浄方法によれば、焼却飛灰に含まれる塩素などの有害物質を減らすことができる。
また、焼却飛灰の洗浄方法としては、焼却飛灰の量に対する水の使用量を抑制すべく、前記分離工程で排出される洗浄排水や、前記すすぎ工程で排出されるすすぎ排水を洗浄水やリンス水として利用する方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4)。
特開2012−166170号公報 特開平8−126877号公報 特許第3368372号公報 特許第4834936号公報
しかしながら、従来の方法では、洗浄排水に比べてきれいなすすぎ排水が十分に活用されていない。
そこで、本発明は、焼却飛灰の量に対する水の使用量を抑制し、更に、すすぎ排水を十分に活用しつつ、放射性セシウムを含有する焼却飛灰を十分に洗浄する、焼却飛灰の洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明は、第1洗浄工程と、該第1洗浄工程後に実施される第2洗浄工程とを含む複数回の洗浄工程が実施され、
各洗浄工程では、放射性セシウムを含有する焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、前記混合物よりも固形分の濃度が高い濃縮物を得る分離工程と、前記濃縮物をリンス水ですすぐすすぎ工程とが実施され、
前記すすぎ工程で用いる前記リンス水の体積が、前記混合工程で用いる前記洗浄水の体積の0.25倍以上1.0倍未満であり、
前記第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、該第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、前記第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程における洗浄水として再利用され、且つ、少なくとも前記第1すすぎ排水が前記再利用される洗浄工程においては、該第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて前記混合工程が実施される、焼却飛灰の洗浄方法にある。
斯かる焼却飛灰の洗浄方法は、前記第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、該第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、前記第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程における洗浄水として再利用されることにより、焼却飛灰の量に対する水の使用量を抑制することができる。
また、斯かる焼却飛灰の洗浄方法は、前記すすぎ工程で用いる前記リンス水の体積が、前記混合工程で用いる前記洗浄水の体積の0.25倍以上1.0倍未満であり、少なくとも前記第1すすぎ排水が前記再利用される洗浄工程においては、該第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて前記混合工程が実施されることにより、すすぎ排水を十分に活用しつつ、放射性セシウムを含有する焼却飛灰を十分に洗浄することができる。
また、本発明の焼却飛灰の洗浄方法は、好ましくは、前記第1洗浄排水及び前記第1すすぎ排水が、前記第2洗浄工程において前記再利用される。
さらに、本発明の焼却飛灰の洗浄方法は、好ましくは、前記第2洗浄工程後に実施される第3洗浄工程で前記第1すすぎ排水が前記再利用され、
該第3洗浄工程では、前記第2洗浄工程のすすぎ工程で排出される第2すすぎ排水も前記再利用される。
また、本発明の焼却飛灰の洗浄方法は、好ましくは、前記第1洗浄排水を前記再利用する前に、放射性セシウムを吸着する吸着材に該第1洗浄排水を接触させる吸着工程が実施される。
斯かる焼却飛灰の洗浄方法は、前記第1洗浄排水を前記再利用する前に、該第1洗浄排水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減することができるため、焼却飛灰をより一層十分に洗浄し得るという利点を有する。
以上のように、本発明によれば、焼却飛灰の量に対する水の使用量を抑制し、更に、すすぎ排水を十分に活用しつつ、放射性セシウムを含有する焼却飛灰を十分に洗浄することができる。
洗浄装置の概略図。 再利用回数と除去率との関係を示す図。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄工程と、該第1洗浄工程後に実施される第2洗浄工程とを含む複数回の洗浄工程が実施される。
各洗浄工程では、放射性セシウムを含有する焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、前記混合物よりも固形分の濃度が高い濃縮物を得る分離工程と、前記濃縮物をリンス水ですすぐすすぎ工程とが実施される。
前記すすぎ工程で用いる前記リンス水の体積は、前記混合工程で用いる前記洗浄水の体積の0.25倍以上1.0倍未満である。
前記混合工程で用いる前記焼却飛灰の質量(湿質量)1kgに対する、前記混合工程で用いる前記洗浄水の体積と、前記すすぎ工程で用いる前記リンス水の体積との合計の体積は、好ましくは、1〜20Lである。
なお、洗浄に供される焼却飛灰は、焼却飛灰の飛散の防止という観点で加湿されているので、一般的には、含水率が20〜30%の範囲内に調整されており、ほとんどの焼却飛灰は、含水率が20〜25%の範囲内に調整されている。但し、焼却飛灰は、焼却飛灰の飛散をより一層抑制すべく、含水率が30%を超える範囲に調整されている場合もある。また、焼却飛灰は、飛散し難いものであれば、含水率が20%未満に調整されている場合もある。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、前記第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、該第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、前記第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程における洗浄水として再利用され、且つ、少なくとも前記第1すすぎ排水が前記再利用される洗浄工程においては、該第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて前記混合工程が実施される。
本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、例えば、図1に示すような洗浄設備1を用いて行うことができる。
洗浄設備1は、図1に示すように、混合部2と、固液分離部3と、浄化部4と、放流水貯留部5と、洗浄水貯留部6と、浸出水貯留部7とを備える。
また、洗浄設備1は、図1に示すように、第1−1移送経路1aと、第1−2移送経路1bと、第1−3移送経路1cと、第1−4移送経路1dと、第1−5移送経路1eと、第1−6移送経路1fと、第1−7移送経路1gと、第1−8移送経路1hと、第1−9移送経路1iと、第1−10移送経路1jと、第1−11移送経路1kとを備える。
なお、図1における符号Aは、本実施形態の洗浄方法で浄化される放射性セシウムを含有する焼却飛灰を表し、符号Bは、前記リンス水の原水を表している。
さらに、図1における符号Cは、浄化された後の飛灰を表し、符号Dは、洗浄設備外へ放流される放流水を表している。
前記第1−1移送経路1aは、放射性セシウムを含有する焼却飛灰Aを洗浄設備外から洗浄設備1の混合部2に移送する経路である。
該第1−1移送経路1aによって焼却飛灰Aが導入される前記混合部2は、放射性セシウムを含有する焼却飛灰Aと洗浄水とを混合することにより、該洗浄水と前記焼却飛灰Aとを含有する混合物を得るように構成されている。
前記第1−2移送経路1bは、前記混合物を混合部2から固液分離部3に移送する経路である。
該第1−2移送経路1bによって混合物が導入される前記固液分離部3は、該混合物を固液分離することにより、前記焼却飛灰Aよりも放射性セシウム濃度の低い洗浄済み焼却飛灰が前記混合物よりも高い固形分の濃度となって含有されている濃縮物と、前記混合物よりも固形分の濃度が低い使用済み水(使用済み洗浄水)とを得るように構成されている。また、固液分離部3は、前記濃縮物にリンス水たる浸出水を加水し、該リンス水で洗浄済み焼却飛灰をすすぐことにより、すすぎ済み焼却飛灰Cと、使用済み水(使用済みリンス水)とを得るように構成されている。即ち、固液分離部3は、使用済み洗浄水と使用済みリンス水との2つの排水を排出するように構成されている。なお、以下においては、使用済み洗浄水を「洗浄排水」と称し、使用済みリンス水を「すすぎ排水」と称することがある。
なお、リンス水としては、浸出水に限定されず、水道水や工業用水、地下水なども利用可能である。
本実施形態における前記第1−3移送経路1cは、前記洗浄排水を固液分離部3から浄化部4に移送するための経路となっている。
そして浄化部4は、固液分離部3で得られた洗浄排水を浄化処理することにより、該第一排水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減するように構成されている。
前記放流水貯留部5は、浄化部4で浄化処理された使用済み水を放流水Dとして貯留するように構成されている。
前記第1−4移送経路1dは、放射性セシウムの濃度が低減された洗浄排水を放流水Dとして浄化部4から放流水貯留部5に移送する経路であり、前記第1−5移送経路1eは、放流水Dを放流水貯留部5から洗浄設備1外に移送する経路である。
前記洗浄水貯留部6は、混合部2で用いるための洗浄水を貯留するように構成されている。
浸出水貯留部7は、前記固液分離部3で用いるリンス水を貯留するもので、前記原水Bとして廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水が設備外から導入され、各種処理を施した浸出水を前記リンス水として前記固液分離部3に供給し得るように構成されている。
前記第1−6移送経路1fは、原水B(浸出水)を洗浄設備1外から洗浄設備1の浸出水貯留部7に移送する経路である。第1−7移送経路1gは、各種の処理が施された浸出水の一部を放流水Dとして浸出水貯留部7から放流水貯留部5に移送する経路である。第1−8移送経路1hは、各種の処理が施された浸出水の残部を浸出水貯留部7から固液分離部3に移送する経路である。第1−9移送経路1iは、洗浄水を洗浄水貯留部6から混合部2に移送する経路である。第1−10移送経路1jは、使用済みリンス水を固液分離部3から洗浄水貯留部6に移送する経路である。第1−11移送経路1kは、すすぎ済み焼却飛灰Cを固液分離部3から洗浄設備1外に移送する経路である。
以下において、洗浄設備1の主要構成についてさらに詳細に説明する。
混合部2は、処理の流れ方向上流側から順に、破袋機21と、一次粉砕機22と、二次粉砕機23と、混合物収容槽24とを備える。即ち、第1−1移送経路1aは、焼却飛灰Aが収容された袋を洗浄設備1外から洗浄設備1の破袋機21に移送する経路となっている。
また、混合部2は、前記混合物収容槽24の下流側に並列状態で配置された複数の混合物溶解槽25を備える。なお、本実施形態では、混合部2は、複数の混合物溶解槽25を備えるが、混合部2は、混合物溶解槽25を1槽のみ備えてもよい。
また、混合部2は、第2−1移送経路2aと、第2−2移送経路2bと、第2−3移送経路2cと、第2−4移送経路2dとを備える。
破袋機21は、第1移送経路1aで移送された袋を破り、袋から焼却飛灰Aの塊を取り出す機械である。なお、焼却飛灰Aは、通常、飛散防止を目的として袋に密閉状態で収容されて移送される。この焼却飛灰Aは、通常、袋に収容されて保管されている間に、自重や、袋どうしが積み重ねられることによって受ける圧力によって圧縮され、袋内に凝集塊を形成されている。
第2−1移送経路2aは、このような凝集塊を含む焼却飛灰を破袋機21から一次粉砕機22に移送する経路である。
一次粉砕機22は、第2−1移送経路2aを通じて破袋機21から導入される前記塊を含んだ焼却飛灰Aに対し、塊を砕く処理を行う機械である。
第2−2移送経路2bは、一次粉砕機22で砕かれた焼却飛灰を一次粉砕機22から二次粉砕機23に移送する経路である。
二次粉砕機23は、一次粉砕機22で砕かれた焼却飛灰Aを更に砕き、焼却飛灰Aを粉状にする機械である。本実施形態においては、混合部2と洗浄水貯留部6との間を結ぶ前記第1−9移送経路1iが、二次粉砕機23に接続されており、当該混合部2は、前記二次粉砕機23で洗浄水を用いた焼却飛灰Aの湿式粉砕を実施し得るように構成されている。
該二次粉砕機23は、焼却飛灰Aを収容する収容器と、この収容器内に一端部が配され軸周りに回転される棒状の回転軸部と、回転軸部の前記一端部に設けられた羽根部とを有し、回転軸部が回転することにより、羽根部で焼却飛灰Aを収容器内で粉砕するように構成されている。
さらに、二次粉砕機23は、一次粉砕機22で砕かれた焼却飛灰Aと、洗浄水とを混合しながら焼却飛灰Aを砕くことにより、粉状にされた焼却飛灰Aと洗浄水とが混合されて、スラリー状の混合物を得るように構成されている。二次粉砕機23は、一次粉砕機22で砕かれた焼却飛灰Aと、洗浄水とを混合しながら焼却飛灰Aを更に砕くように構成されていることにより、焼却飛灰Aに加水せずに乾式粉砕を行う場合に比べて収容器の内壁や羽根部に焼却飛灰Aが付着することを抑制することができるという利点を有する。
また、二次粉砕機23は、焼却飛灰Aの粉砕方法として湿式粉砕方式が採用されていることにより乾式粉砕方式を採用する場合に比べて収容器外に焼却飛灰Aが飛散することを抑制し易いという利点も有する。
洗浄水としては、例えば、水道水、工業用水、地下水などが利用可能である。また、前記洗浄水としては、焼却飛灰の洗浄に使用された使用済み洗浄水や、洗浄済み焼却飛灰をすすぐために用いられた使用済みリンス水も使用される。
混合部2は、洗浄水と混合する焼却飛灰Aとして、砕いたものを用いることによって、焼却飛灰Aの比表面積が高くなり、水に溶解しやすい、焼却飛灰に含まれる成分(放射性セシウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)が溶解しやすくなり、その結果、焼却飛灰の容積を減らすことができるという利点を有し、また、混合物を移送する配管が詰まるのを抑制できるという利点を有する。
なお、洗浄設備1は、洗浄水貯留槽6の水や、後述する使用済み水流量調整槽41の水を、二次粉砕機23ではなく、例えば混合物溶解槽25に供給するようにしても良い。
第2−3移送経路2cは、混合物を二次粉砕機23から混合物収容槽24に移送する経路である。混合物収容槽24は、各混合物溶解槽25に混合物を分配する前に収容する槽である。
第2−4移送経路2dは、混合物収容槽24の下流側に並列配置された複数の混合物溶解槽25に対して混合物を移送するもので、混合物収容槽24から個々の混合物溶解槽25に対して混合物を移送し得るように複数の配管を備えている。
混合物溶解槽25は、混合物収容槽24から移送された混合物を所定時間混合撹拌して、混合物の焼却飛灰に含まれる放射性セシウム等を溶解させて焼却飛灰中の放射性セシウム濃度を低減する槽である。また、混合物溶解槽25は、後述する第2混合物に含まれる焼却飛灰から更に放射性セシウム等を溶解させて焼却飛灰中の放射性セシウム濃度を低減する槽でもある。洗浄設備1は、混合物溶解槽25に設けられた撹拌翼を備え、該撹拌翼により、焼却飛灰と洗浄水とを混合撹拌するように構成されている。
なお、本実施形態では、混合物溶解槽25において、洗浄効果を高めるために、混合物収容槽24から移送された混合物(第1混合物)に更に洗浄水を加え所定時間混合撹拌して、混合物(第2混合物)を得てもよい。また、第2混合物を作製する場合には、第1混合物に洗浄水を加える前に、第1混合物から洗浄水の一部を抜いてもよい。
また、混合物溶解槽25にて混合物中に酸を混合することにより、混合物中の水のpHを中和させるようにしても良い。該酸としては、硫酸、硝酸、塩酸等が挙げられる。混合物収容槽24から移送された混合物は、通常、pHが11〜12である。この混合物の水を酸で中和させることにより、中性付近の水に溶解しやすい、焼却飛灰に含まれる成分(炭酸カルシウム等)が溶解しやすくなる。それにより、焼却飛灰の容積を減らすことができるという利点がある。また、中性付近の水に溶解しやすい、焼却飛灰に含まれる成分に閉じ込められていた放射性セシウムが水に溶解しやすくなるという利点もある。中和後の混合物中の水のpHとしては、5〜9が好ましく、6〜7がより好ましい。
中和のための酸の添加は1回で行うこともできるが、複数回に分けて間隔をおいて添加することが好ましい。1度に酸を添加してpHが小さくなりすぎると混合物溶解槽25の壁を腐食させるおそれがある。また、酸を加えた後、一定期間撹拌すると飛灰中の炭酸カルシウムが溶解して混合物中の水のpHが高くなってくる。そのため、段階的に酸を添加することによって飛灰中の溶解しやすい成分を確実に水中に溶解させることができ、最終的に埋め立て処分する飛灰の量を低減することができる。
第1−2移送経路1bは、混合物を各混合物溶解槽25から固液分離部3に移送する配管を複数備えている。
固液分離部3は、濾布を有し、濾布を用いたフィルタープレス(圧搾)によって対象物を固液分離するフィルタープレス機を備える。
固液分離部3は、混合物2で得られた混合物をポンプでフィルタープレス機に圧送することで、フィルタープレス機の濾布を介して、混合物を、混合物よりも固形分の濃度が高い濃縮物と、混合物よりも固形分の濃度が低い使用済み水(使用済み洗浄水)とに分離するように構成されている。
固液分離部3は、通常、洗浄設備1に導入された焼却飛灰Aよりも放射性セシウムの含有量が低減された洗浄済み焼却飛灰ともに放射性セシウムを含む僅かな水が濾布上の濃縮物に含有されていることからこの濃縮物に含まれている水よりも放射性セシウム濃度の低いリンス水によってリンスを実施し得るように構成されている。
即ち、固液分離部3は、浸出水貯留部のリンス水たる浸出水Bをポンプでフィルタープレス機に圧送することで、リンス水を濾布上の濃縮物に流下させて加水を実施し、洗浄済み焼却飛灰の表面に付着している放射性セシウムを含む水を洗い流し、洗浄済み焼却飛灰をすすぐすすぎ工程を実施し得るように構成されている。
また、固液分離部3は、濃縮物へのリンス水の加水後、更に、当該フィルタープレス機での圧搾によって洗浄済み焼却飛灰に対して脱水処理を実施し、すすぎ済み焼却飛灰Cと、使用済み水(使用済みリンス水)とに固液分離し得るように構成されている。
なお、固液分離部3は、フィルタープレス機の代わりに、濾布を有し、濾布を用いたベルトプレスによって対象物を固液分離するベルトプレス機を備えてもよい。
本実施形態の洗浄設備1は、前記リンス水を加える前の固液分離によって生じる前記第一排水を第1−3移送経路1cを通じ浄化部4に移送し得るように構成されているとともに、リンス水の流下開始後からフィルタープレスが完了するまでの固液分離によって生じる第二排水を第1−10移送経路1jを通じて前記洗浄水貯留部6に移送し得るように構成されている。
浄化部4は、処理の流れに沿って上流側から順に、使用済み水流量調整槽41と、吸着塔用原水収容槽42と、吸着塔部43と、MF膜部44と、MF膜透過水収容槽45とを備える。
浄化部4は、第4−1移送経路4aと、第4−2移送経路4bと、第4−3移送経路4cと、第4−4移送経路4dとを備える。
前記のように本実施形態の浄化部4は、最も上流側に使用済み水流量調整槽41を有することから当該水流量調整槽41に洗浄排水を導入させるべく前記第1−3移送経路1cを介して固液分離部3と接続されている。なお、前記使用済み水流量調整槽41は、洗浄排水を収容し、下流に移送させる洗浄排水の流量を調整する槽である。
第4−1移送経路4aは、使用済み水を使用済み水流量調整槽41から吸着塔用原水収容槽42に移送する経路である。
吸着塔用原水収容槽42は、吸着塔用原水たる洗浄排水を収容する槽である。
第4−2移送経路4bは、吸着塔用原水たる洗浄排水を吸着塔用原水収容槽42から吸着塔部43に移送する経路である。
吸着塔部43は、吸着材を有する塔を備える。また、吸着塔部43は、吸着塔用原水たる洗浄排水と、吸着材とを接触させ、該吸着材に放射性セシウムを吸着させることにより、吸着塔用原水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減させうるように構成されている。
吸着材としては、例えば、ゼオライト等の無機吸着材、陽イオンを吸着するイオン交換樹脂、又は、フェロシアン化コバルト、フェロシアン化銅、若しくはフェロシアン化第二鉄などのフェロシアン化金属化合物などが採用される。吸着材としては、比較的安価でありながら、放射性セシウムの吸着性能に優れるという点でゼオライトが好ましい。
なお、浄化部4は、RO膜を有するRO膜部を備えてもよく、該RO膜部は、吸着塔部43の前段に設けられる。この場合、浄化部4は、RO膜部で発生する濃縮水のみを吸着塔へ供給するように構成されてもよい。また、この場合、浄化部4は、RO膜部で発生する透過水をリンス水や洗浄水として再利用しても良く、洗浄設備外へ放流水として移送しても良い。
第4−3移送経路4cは、吸着塔部43で放射性セシウムの濃度が低減された使用済み水を吸着塔部43からMF膜部44に移送する経路である。
MF膜部44は、放射性セシウムの濃度が低減された洗浄排水を精密ろ過膜(MF膜)で膜処理し、MF膜透過水を得るように構成されている。MF膜で処理することによって、仮に吸着塔部から吸着材が流出して、MF膜透過水が吸着材を含んでいたとしても、MF膜透過水から吸着材をMF膜で分離することができる。
第4−4移送経路4dは、MF膜透過水をMF膜部44からMF膜透過水収容槽45に移送する経路である。
MF膜透過水収容槽45は、MF膜部44で得られたMF膜透過水を収容するように構成されている。
第1−4移送経路1dは、MF膜透過水をMF膜透過水収容槽45から放流水貯留部5に移送する経路である。
また、洗浄設備1は、図に示すように第1−12移送経路1lを備える。
第1−12移送経路1lは、必要に応じて水流量調整槽41から二次粉砕機23に第一排水を移送するための経路である。
前記浸出水貯留部7は、生物処理、沈殿分離処理、砂濾過処理、活性炭吸着処理、キレート処理、及び、逆浸透濾過処理が実施された浸出水をリンス水として固液分離部3に供給しうるように構成されており、前記原水Bの導入側から前記固液分離部3へのリンス水の供給側に向けての処理の流れの順に浸出水流量調整槽71と、生物処理部72と、凝集沈殿部73と、砂濾過部74と、活性炭処理部75と、キレート処理部76と、キレート水収容槽77と、RO膜部78と、RO膜透過水収容槽79とを備える。
即ち、第1−6移送経路1fは、原水B(浸出水)を洗浄設備外から浸出水流量調整槽71に移送する経路となっている。
なお、浸出水貯留部7は、第7−1移送経路7aと、第7−2移送経路7bと、第7−3移送経路7cと、第7−4移送経路7dと、第7−5移送経路7eと、第7−6移送経路7fと、第7−7移送経路7gと、第7−8移送経路7hとをさらに備えている。
浸出水流量調整槽71は、リンス水の原水Bたる浸出水を収容し、下流に移送させる浸出水の流量を調整する槽である。
なお、前記原水Bは、廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水であれば特に限定されず、例えば、本実施形態の洗浄設備1から排出される廃棄物たるすすぎ済み焼却飛灰Cの埋め立て地から浸出した浸出水を用いてもよい。
前記第7−1移送経路7aは、浸出水を浸出水流量調整槽71から生物処理部72に移送する経路である。
該生物処理部72は、浸出水流量調整槽71からの浸出水Bを生物処理することにより、生物処理水を得るように構成されている。生物処理は、細菌、原生動物、後生動物等の生物種によって水に含まれる有機物やアンモニアを分解する処理である。また、生物処理部72としては、槽と、槽内に配され、且つ、生物種が付着された担体とを備えた生物処理装置等が挙げられる。担体としては、固定式の担体でも流動式の担体でも良い。また、生物処理部72は、浸出水に含まれる有機物の濃度に応じて、担体を備えずに生物種を備える態様であってもよい。
第7−2移送経路7bは、浸出水たる生物処理水を生物処理部72から凝集沈殿部73に移送する経路である。
該凝集沈殿部73は、生物処理水と凝集剤とを混合することにより、生物処理水に含まれる固形物を凝集剤で凝集させ、凝集物を除去することにより、上澄み液たる凝集沈殿処理水を得るように構成されている。凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等が挙げられる。
第7−3移送経路7cは、浸出水たる凝集沈殿処理水を凝集沈殿部73から砂濾過部74に移送する経路である。
該砂濾過部74は、砂の層を備え、凝集沈殿処理水を砂の層で濾過することにより、砂濾過水を得るように構成されている。
第7−4移送経路7dは、浸出水たる砂濾過水を砂濾過部74から活性炭処理部75に移送する経路である。
活性炭処理部75は、活性炭を備え、砂濾過水を活性炭に接触させ、砂濾過水に含まれる難分解性有機物(前記生物処理部72内の生物種で分解しきれなかった有機物や、生物種から排出された代謝物等)を活性炭に吸着させることにより、砂濾過水よりも有機物濃度の低い活性炭処理水を得るように構成されている。
第7−5移送経路7eは、浸出水たる活性炭処理水を活性炭処理部75からキレート処理部76に移送する経路である。
該キレート処理部76は、活性炭処理水とキレート剤とを混合することにより、活性炭処理水に含まれる金属イオンをキレート剤と結合させて、結合物を除去することにより、活性炭処理水よりも金属イオン濃度の低いキレート処理水を得るように構成されている。キレート剤としては、イミノ2酢酸型、アミノリン酸型、アミドキシム型、グルカミン型、特殊金属担持型、ポリアミン型、チオ尿素型、ジチオカルバミン酸型などの官能基を有する高分子樹脂などが挙げられる。
第7−6移送経路7fは、浸出水たるキレート処理水をキレート処理部76からキレート処理水収容槽77に移送する経路である。
キレート処理水収容槽77は、キレート処理水を収容する槽である。
第7−7移送経路7gは、浸出水たるキレート処理水の一部をキレート処理水収容槽77からRO膜部78に移送する経路である。
RO膜部78は、キレート処理水を逆浸透膜(RO膜)で膜ろ過することにより、RO膜透過水とRO膜濃縮水とを得るように構成されている。なお、本明細書におけるRO膜は、ナノろ過膜(NF膜)を含む概念である。
第7−8移送経路7hは、浸出水たるRO膜透過水をRO膜部78からRO膜透過水収容槽79に移送する経路である。
RO膜透過水収容槽79は、RO膜透過水を収容する槽である。
なお、RO膜透過水は、後述するようにリンス水や洗浄水として用いるが、キレート処理水をRO膜で膜処理せずに、該キレート処理水をリンス水や洗浄水として用いても良い。
第1−7移送経路1gは、キレート処理水の一部を放流水Dとしてキレート処理水収容槽77から放流水貯留部5に移送する経路である。
第1−8移送経路1hは、RO膜透過水をリンス水としてRO膜透過水収容槽79から固液分離部3に移送する経路である。
なお、本実施形態においては、浸出水たるキレート処理水をRO膜で膜処理せずに放流しているが、浸出水をRO膜で膜処理することにより透過水を得、浸出水たる透過水を放流してもよい。
さらに、洗浄設備1は、図に示すように第1−13移送経路1mを備える。
第1−13移送経路1mは、浸出水たるRO膜濃縮水をRO膜部78から吸着塔用原水収容槽42に移送する経路である。洗浄設備1は、浸出水たるRO膜濃縮水を、洗浄排水と同様に、吸着塔用原水として浄化処理し、浄化処理されたRO膜濃縮水を、浄化処理された洗浄排水と同様に、放流水Dとして洗浄設備1外に移送するように構成されている。
洗浄設備1では、浸出水たるRO膜濃縮水と、第一排水とをともに浄化処理しても良く、浸出水たるRO膜濃縮水と、第一排水とを別々に浄化処理しても良い。
更に、浸出水貯留部7において、浸出水の処理の処理方法は記載の方法に限定されず、公知の様々な方法を採用することができる。例えば、浸出水の処理の処理方法として、生物処理として浸漬膜を利用した浸漬膜活性汚泥法等を行ってもよい。また、浸出水中に塩分が多い場合、浸出水の処理の処理方法として、蒸発濃縮等の処理を行ってもよい。
次に、上記のような洗浄設備1を用いて焼却飛灰を洗浄する焼却飛灰の洗浄方法について説明する。
焼却飛灰の洗浄方法では、混合部2で焼却飛灰と洗浄水とを混合して混合水を得る混合工程と、脱水ケーキを生成する固液分離部3で混合水を固液分離することにより、混合水よりも固形分の濃度が高い濃縮物を得、そして、固液分離部3において濃縮物をリンス水ですすぐすすぎ工程とを実施する。
より具体的には、以下のようにして焼却飛灰を洗浄する。
まず、焼却飛灰Aが収容された袋を第1−1移送経路1aで洗浄設備1外から洗浄設備1の破袋機21に移送し、破袋機21を用いて、焼却飛灰Aが収容された袋から焼却飛灰Aの塊を取り出す。
そして、焼却飛灰Aの塊を第2−1移送経路2aで破袋機21から一次粉砕機22に移送し、焼却飛灰Aの塊を一次粉砕機22で砕く。
このようにして、第2−2移送経路2bを通じて二次粉砕機23に供給する焼却飛灰Aの前処理を一次粉砕機22によって実施する。
一方で、前記二次粉砕機23に供給する洗浄水として洗浄水貯留部6に、例えば、工業用水などの清水を用意する。なお、後述するように、前記二次粉砕機23に供給する洗浄水として、浸出水、第一排水、第二排水等も利用することができる。
そして、リンス水については、以下のようにして準備する。
まず、浸出水を第1―6移送経路1fで洗浄設備1外から浸出水流量調整槽71に移送する。
そして、生物処理部72に移送する浸出水の流量を浸出水流量調整槽71で調整して、浸出水を第7−1移送経路7aで浸出水流量調整槽71から生物処理部72に移送し、浸出水を生物処理部72で生物処理することにより、生物処理水を得る。
次に、生物処理水を第7−2移送経路7bで生物処理部72から凝集沈殿部73に移送し、生物処理水と凝集剤とを凝集沈殿部73で混合することにより、凝集沈殿処理水を得る。
そして、凝集沈殿処理水を第7−3移送経路7cで凝集沈殿部73から砂濾過部74に移送し、凝集沈殿処理水を砂濾過部74の砂の層で濾過することにより、砂濾過水を得る。
次に、砂濾過水を第7−4移送経路7dで砂濾過部74から活性炭処理部75に移送し、砂濾過水と活性炭とを活性炭処理部75で接触させ、活性炭処理水を得る。
そして、活性炭処理水を第7−5移送経路7eで活性炭処理部75からキレート処理部76に移送し、活性炭処理水とキレート剤とをキレート処理部76で混合することにより、キレート処理水を得る。
次に、キレート処理水を第7−6移送経路7fでキレート処理部76からキレート処理水収容槽77に移送する。
そして、キレート処理水の一部を放流水Dとして第1−7移送経路1gでキレート処理水収容槽77から放流水貯留部5に移送するとともに残部を第7−7移送経路7gでキレート処理水収容槽77からRO膜部78に移送し、RO膜部78のRO膜で膜ろ過する。
該RO膜でキレート処理水を膜ろ過することにより、RO膜透過水とRO膜濃縮水とを得る。
次に、RO膜濃縮水を第1−13移送経路1mでRO膜部78から吸着塔用原水収容槽42に移送する。
そして、RO膜透過水を第7−8移送経路7hでRO膜部78からRO膜透過水収容槽79に移送し、これをリンス水として準備する。
このような状態で、前記一次粉砕機22から第2−2移送経路2bを通じて二次粉砕機23に焼却飛灰Aを供給するとともに洗浄水を第1−9移送経路1iで洗浄水貯留部6から二次粉砕機23に移送し、一次粉砕機22で砕かれた焼却飛灰Aと、洗浄水とを二次粉砕機23で混合しながら、焼却飛灰Aを二次粉砕機23で更に砕き、飛灰と洗浄水とを含むスラリー状の混合物を得る。
このとき混合物は、5質量%〜65質量%の固形分濃度とすることが、スラリー状の混合物の輸送が容易となる点において好ましい。
そして、混合物を第2−3移送経路2cで二次粉砕機23から混合物収容槽24に移送し、混合物を混合物収容槽24から更に混合物溶解槽25へ移送し、混合物溶解槽25でさらに前記混合物を0℃〜40℃の温度で10分間〜24時間攪拌し、焼却飛灰に含まれる成分(放射性セシウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)を水に溶解させる。該混合物溶解槽25では、混合物と酸とを混合することにより、混合物中の水を前記のような好ましいpHとなるように中和させて洗浄済み焼却飛灰の減容化を図るとともに焼却飛灰の粒子の中心部に内包された放射性セシウムをより効率良く溶出させるようにしても良い。
前記の通り、洗浄設備1は、混合物溶解槽25を複数備えているので、混合物溶解槽25での溶解をバッチ式で行っても、混合物溶解槽25に順次混合物を投入できるという利点を有し、また、一つの固液分離部3を効率よく使用できるという利点を有する。
次に、混合物を第1―2移送経路1bでポンプを用いて混合物溶解槽25から固液分離部3に圧送することにより、固液分離部3のフィルタープレス機の濾布を用いて、混合物をろ過して、洗浄済み焼却飛灰を含む濃縮物と使用済み洗浄水(第一排水)とに分離する。
その後、濾布上の洗浄済み焼却飛灰に、RO膜透過水収容槽79から移送されたRO膜透過水をリンス水としてポンプを用いて流下させ、洗浄済み焼却飛灰をリンス水ですすぐ。
該すすぎ工程では、更に、フィルタープレス機でのフィルタープレスによってリンス水に触れた洗浄済み焼却飛灰を脱水させることにより、すすぎ済み焼却飛灰Cを含む脱水ケーキと、使用済みリンス水(第二排水)とを得る。
このとき、前記使用済み洗浄水には、放射性セシウムが含有されていることから、前記濃縮物にリンス水を加水する前に洗浄済み焼却飛灰からできるだけ多くの使用済み洗浄水を除去することが好ましい。一方で濃縮物が過度に固形分濃度が高いものになるとリンス水の浸透性が低下しすすぎ効果が低下してしまうおそれを有する。
従って、前記リンス水を濃縮物に対して流下させるタイミングとしては、混合物をろ過した直後に実施することが好ましい。
このすすぎ工程は、最終的にフィルタープレスによってすすぎ済み焼却飛灰Cと分離される使用済みリンス水の放射性セシウム濃度が10000Bq/L以下となるように実施することが好ましい。
使用済みリンス水の放射性セシウム濃度は、NaI(TI)シンチレーションカウンターを検出器とする測定装置を用いて測定することができる。
また、前記圧搾は、すすぎ済み焼却飛灰Cを含む脱水ケーキを、含水率が、85質量%以下となるように実施することが好ましい。
なお、前記第一排水は、第1−3移送経路1cで使用済み水流調整槽41に移送し、そして、第1−12移送経路1lで二次粉砕機23に移送することにより、洗浄水貯留部6に後述する使用済みリンス水が十分に貯留されるまで、焼却飛灰Aの洗浄に再利用する。なお、第一排水は、焼却飛灰Aの洗浄に繰り返して数回使用した後は、第1−3移送経路1cで固液分離部3から使用済み水流量調整槽41に移送された後、浄化処理を実施する。
洗浄水は、通常、塩濃度が20質量%以下であれば、焼却飛灰Aに対する十分な洗浄性を発揮するため、洗浄設備1での消費水量(洗浄設備1からの放流水量)の削減を図る上においては、上記のような状態となるまで繰り返して使用することが好ましい。
即ち、すすぎ済み焼却飛灰Cを第1−11移送経路1kで固液分離部3から洗浄設備1外に移送するとともに、使用済み洗浄水(第一排水)を第1−3移送経路1cで固液分離部3から使用済み水流量調整槽41に移送する。
該使用済み水流量調整槽41に移送された第一排水は、洗浄水として再利用され、又は、後述する通り浄化処理される。
ここで、第1−12移送経路1lを介して第1排水を使用済み水流量調整槽41から二次粉砕機23へ移送して再利用する形態について説明したが、これに限定されず、洗浄設備1に、使用済み水流量調整槽41とは別に、第一排水を貯留する第一排水貯留槽を設け、第一排水を再利用する時には、固液分離部3から得られる第一排水をこの第一排水貯留部へ供給して、第一排水を第一排水貯留部で一旦貯留した後に、第一排水を第一排水貯留部から二次粉砕機23に移送して、第一排水を洗浄水として再利用しても良い。
また、第1排水を混合物溶解槽25にも移送してもよい。
使用済み水流量調整槽41では、吸着塔用原水収容槽42に移送する洗浄排水の流量を調整して、吸着塔用原水たる洗浄排水を第4−1移送経路4aで使用済み水流量調整槽41から吸着塔用原水収容槽42に移送する。
次に、洗浄排水を第4−2移送経路4bで吸着塔用原水収容槽42から吸着塔部43に移送し、洗浄排水と、吸着材とを接触させることにより、洗浄排水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減させる。
そして、放射性セシウムの濃度が低減された洗浄排水を第4−3移送経路4cで吸着塔部43からMF膜部44に移送し、放射性セシウムの濃度が低減された水をMF膜部44のMF膜で膜処理し、MF膜透過水を得る。
次に、MF膜透過水を第4−4移送経路4dでMF膜部44からMF膜透過水収容槽45に移送し、更に、MF膜透過水を放流水Dとして第1−4移送経路1dでMF膜透過水収容槽45から放流水貯留部5に移送する。
本実施形態においては、前記洗浄水が繰り返し使用されるため、当該洗浄水は、前記濃縮物に含まれる水分量に相当する減量が1バッチごとに発生することになる。
そのため、都度、洗浄水(第一排水)の繰り返しの使用において、洗浄水の減量分に相当する量分、すすぎ排水の一部を洗浄水貯留部6から二次粉砕機23又は混合物溶解槽25に供給して洗浄水の不足分を補ってもよく、また、減量分に相当する量の工業用水を二次粉砕機23又は混合物溶解槽25に加えるようにしてもよい。
そして、洗浄水貯留部6にすすぎ排水が、混合工程で用いる洗浄水1回分の量以上となった場合に、繰り返し使用した洗浄水を第4−1移送経路4aを通じて吸着塔用原水収容槽42に移送する。また、すすぎ排水を混合工程で用いる洗浄水1回分の量分を洗浄水貯留部6から二次粉砕機23及び混合物溶解槽25に移送する。
なお、一の洗浄工程で得られたすすぎ排水を、全量次の洗浄工程で洗浄水として用い、不足分を一の洗浄工程で得られた洗浄排水で補ってもよい。
本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程における洗浄水として再利用されることにより、焼却飛灰の量に対する水の使用量を抑制することができる。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、すすぎ工程で用いるリンス水の体積が、混合工程で用いる洗浄水の体積の0.25倍以上1.0倍未満であり、少なくとも第1すすぎ排水が再利用される洗浄工程においては、第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて混合工程が実施されることにより、すすぎ排水を十分に活用しつつ、放射性セシウムを含有する焼却飛灰を十分に洗浄することができる。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、前記第1洗浄排水及び前記第1すすぎ排水が、前記第2洗浄工程において前記再利用される。
さらに、第2洗浄工程後に実施される第3洗浄工程で第1すすぎ排水が前記再利用され、第3洗浄工程では、第2洗浄工程のすすぎ工程で排出される第2すすぎ排水も再利用される。
本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、放射性セシウムを含有する焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、洗浄済み焼却飛灰を得る分離工程と、洗浄済み焼却飛灰をリンス水ですすぐすすぎ工程とを備えており、すすぎ工程では、廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水を前記リンス水として用いることにより、浸出水を活用しつつ、洗浄済み焼却飛灰を洗浄することができる。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、すすぎ工程で、廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水をRO膜で膜ろ過して得られた透過水を、リンス水として用いることにより、リンス水に含まれる不純物の濃度が低くなり、すすぎ工程における洗浄済み焼却飛灰の洗浄効果を高めることができるという利点を有する。
さらに、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、洗浄工程から排出される洗浄排水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減させる浄化工程を備えることにより、当該浄化工程後の洗浄排水の取扱いを容易なものとすることができる。
本実施形態においては、吸着塔部43での浄化工程後にさらにMF膜による膜処理を行っているが、MF膜による膜処理に代えて浸出水貯留部7の機器を使用して浄化工程後の洗浄排水に対してさらなる浄化処理を実施させてもよい。
例えば、浄化工程後の洗浄排水を砂濾過部74に移送して、該砂濾過部74での砂濾過、活性炭処理部75での吸着処理、キレート処理部76でのイオン除去を実施し放流水Dとして洗浄設備外に放出させることができる。
このとき洗浄排水に対して浄化工程が実施されていることで、砂濾過部74などが放射性セシウムで汚染されることを防止することができる。
このような効果をより顕著に発揮させ得る点において、前記浄化工程は、吸着塔部43を通過した後の洗浄排水が、100Bq/L以下の放射性セシウム濃度となるように実施することが好ましく、10Bq/L以下の放射性セシウム濃度となるように実施することが特に好ましい。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、浄化工程後の洗浄排水を混合工程における洗浄水として再利用してもよい。
すなわち、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄排水を混合工程における洗浄水として再利用する前に、放射性セシウムを吸着する吸着材に該第1洗浄排水を接触させる吸着工程を実施してもよい。本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、前記第1洗浄排水を前記再利用する前に、該第1洗浄排水に含まれる放射性セシウムの濃度を低減することができるため、焼却飛灰をより一層十分に洗浄し得るという利点を有する。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、浄化工程後の洗浄排水をすすぎ工程のリンス水として再利用してもよい。
洗浄排水を浄化した後、リンス水として再利用することにより、系内(洗浄設備内)に外部から供給される水の量を最小限にすることが出来る。すなわち、洗浄排水は、浄化後にリンス水として再利用され、そして、使用済みリンス水となった後、洗浄水として再利用される。このように循環されることで系外から供給される水の量を低減することが出来る。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄工程で洗浄する焼却飛灰の質量を、該第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程で洗浄する焼却飛灰の質量で割った値が、好ましくは0.9〜1/0.9であり、より好ましくは1.0である。
さらに、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄工程の混合工程で用いる洗浄水の体積を、該第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程の混合工程で用いる洗浄水の体積で割った値が、好ましくは0.9〜1/0.9であり、より好ましくは1.0である。
また、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、第1洗浄工程のすすぎ工程で用いるリンス水の体積を、該第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程のすすぎ工程で用いるリンス水の体積で割った値が、好ましくは0.9〜1/0.9であり、より好ましくは1.0である。
なお、上記のような好ましい態様においては、洗浄排水に対するさらなる浄化を上記のようにして実施することができるため、前記の実施形態においては、RO膜で膜ろ過して得られた透過水を、リンス水として用いる場合を例示しているが、例えば、浸出水貯留部7における処理途中、又は、全く無処理の浸出水をリンス水として利用し易くなるという利点も有する。
即ち、浸出水を原水Bの状態のままリンス水として用い、該リンス水によるすすぎ工程で発生したすすぎ排水を洗浄水として用い、該洗浄水による混合工程で発生した洗浄排水に対して浄化工程を実施した後で、該浄化工程後の洗浄排水に砂濾過やキレート処理を実施して放流水Dとするようにしてもよい。
尚、本実施形態の焼却飛灰の洗浄方法は、上記構成により、上記利点を有するものであったが、本発明の焼却飛灰の洗浄方法は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
即ち、本実施形態においては、廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水を専らリンス水として利用し、リンス水として使用済みの浸出水たるすすぎ排水を洗浄水の一部に利用する場合を例示しているが、本発明の焼却飛灰の洗浄方法は、洗浄水の一部、又は、全部を浸出水貯留部7から供給される浸出水としてもよい。
即ち、放射性セシウムを含有する焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、洗浄済み焼却飛灰を得る分離工程と、を備えており、該混合工程では、廃棄物の埋め立て地から浸出した浸出水を前記洗浄水として用いる、焼却飛灰の洗浄方法においても前記に例示の焼却飛灰の洗浄方法と同様に浸出水を活用しつつ、焼却飛灰を洗浄することができる。
また、浸出水貯留部7から供給される浸出水を洗浄水として用いる場合も、分離工程で排出される洗浄排水に対して放射性セシウムの濃度を低減させる浄化工程を実施することで、当該浄化工程後の洗浄排水の取り扱いが容易となり、浸出水貯留部7の各機器を用いてさらなる浄化を行うことが容易である点においても前記に例示の焼却飛灰の洗浄方法と同じである。
なお、ここではこれ以上に詳細な説明は行わないが、飛灰の処理方法や水処理方法について従来公知の技術事項は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて本発明に採用可能であることは当然の事柄である。
<試験例1>
(洗浄工程:1回目(1回のみ))
まず、放射性セシウムを含有する含水率25%の焼却飛灰(放射性セシウムの濃度:25000Bq/kg)を粉砕機で砕きながら、洗浄水(上水)と混合すること(洗浄水の量:焼却飛灰の質量(湿質量)1kgに対して5L)(25℃、60分)により、混合物(固形分の濃度:14質量%)を得た(混合工程)。
次に、混合水をフィルタープレス機に移し、フィルタープレス機の濾布を用いて、ポンプ加圧により、濃縮物と、洗浄排水とに分離した(分離工程)。なお、得られた洗浄排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰1kgに対して約4Lであった。
そして、濾布上の濃縮物にリンス水(上水)をポンプ加圧により流下させ(リンス水の量:混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して5L)、濃縮物の洗浄済み焼却飛灰をリンス水ですすぎ、更に、フィルタープレス機でのフィルタープレスによってリンス水に触れた濃縮物を脱水させることにより、すすぎ済み焼却飛灰を含む脱水ケーキと、すすぎ排水とを得た(すすぎ工程)。なお、得られたすすぎ排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約5Lであった。
<試験例2>
(洗浄工程:1回目)
すすぎ工程で用いたリンス水の量を、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して2.5Lにしたこと以外は、試験例1の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した。
なお、得られた洗浄排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約4Lであり、得られたすすぎ排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約2.5Lであった。
(洗浄工程:2回目)(再利用回数:1回目)
試験例2の1回目の洗浄工程で得られた洗浄排水を洗浄水として用いたこと以外は、試験例2の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した(洗浄水の量:焼却飛灰の質量1kgに対して5L)。なお、不足分の洗浄水として上水を補充した。
<試験例3>
(洗浄工程:1回目)
混合工程で用いた洗浄水の量を、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して10Lにしたこと以外は、試験例1の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した。
なお、得られた洗浄排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約9Lであり、得られたすすぎ排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約5Lであった。
(洗浄工程:2回目)(再利用回数:1回目)
試験例3の1回目の洗浄工程で得られた洗浄排水を洗浄水として用いたこと以外は、試験例3の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した(洗浄水の量:焼却飛灰の質量1kgに対して10L)。なお、不足分の洗浄水として上水を補充した。
<試験例4>
(洗浄工程:1回目)
すすぎ工程で用いたリンス水の量を、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して2.5Lにしたこと以外は、試験例3の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した。
なお、得られた洗浄排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約9Lであり、得られたすすぎ排水の量は、混合工程で用いた焼却飛灰の質量1kgに対して約2.5Lであった。
(洗浄工程:2回目)(再利用回数:1回目)
試験例4の1回目の洗浄工程で得られた洗浄排水を洗浄水として用いたこと以外は、試験例4の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した(洗浄水の量:焼却飛灰の質量1kgに対して10L)。なお、不足分の洗浄水として上水を補充した。
(洗浄工程:3回目)(再利用回数:2回目)
試験例4の2回目の洗浄工程で得られた洗浄排水を洗浄水として用いたこと以外は、試験例4の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した(洗浄水の量:焼却飛灰の質量1kgに対して10L)。なお、不足分の洗浄水として上水を補充した。
(洗浄工程:4回目)(再利用回数:3回目)
試験例4の3回目の洗浄工程で得られた洗浄排水を洗浄水として用いたこと以外は、試験例4の1回目の洗浄工程と同様に洗浄工程を実施した(洗浄水の量:焼却飛灰の質量1kgに対して10L)。なお、不足分の洗浄水として上水を補充した。
<焼却飛灰の放射性セシウムの濃度の測定方法>
焼却飛灰の放射性セシウムの濃度は、NaI(TI)シンチレーションカウンターを検出器とする測定装置を用いて測定した。サンプル量は1L(1Lマリネリ容器を使用した。)、測定時間は10分で行った。
<除去率の求め方>
除去率は、下記式で求めた。
除去率(%) = (洗浄前の焼却飛灰の放射性セシウムの濃度−洗浄後の焼却飛灰の放射性セシウムの濃度)÷洗浄前の焼却飛灰の放射性セシウムの濃度×100%
結果を図2に示す。
1:洗浄設備、1a:第1−1移送経路、1b:第1−2移送経路、1c:第1−3移送経路、1d:第1−4移送経路、1e:第1−5移送経路、1f:第1−6移送経路、1g:第1−7移送経路、1h:第1−8移送経路、1i:第1−9移送経路、1j:第1−10移送経路、1k:第1−11移送経路、1l:第1−12移送経路、1m:第1−13移送経路、
2:混合部、2a:第2−1移送経路、2b:第2−2移送経路、2c:第2−3移送経路、2d:第2−4移送経路、
3:固液分離部、
4:浄化部、4a:第4−1移送経路、4b:第4−2移送経路、4c:第4−3移送経路、4d:第4−4移送経路、
5:放流水貯留部、
6:洗浄水貯留部、
7:浸出水貯留部、7a:第7−1移送経路、7b:第7−2移送経路、7c:第7−3移送経路、7d:第7−4移送経路、7e:第7−5移送経路、7f:第7−6移送経路、7g:第7−7移送経路、7h:第7−8移送経路、
21:破袋機、22:一次粉砕機、23:二次粉砕機、24:混合物収容槽、25:混合物溶解槽、
41:使用済み水流量調整槽、42:吸着塔用原水収容槽、43:吸着塔部、44:MF膜部、45:MF膜透過水収容槽、
71:流量調整槽、72:生物処理部、73:凝集沈殿部、74:砂濾過部、75:活性炭処理部、76:キレート処理部、77:キレート処理水収容槽、78:RO膜部、79:RO膜透過水収容槽、
A:焼却飛灰、B:浸出水、C:すすぎ済み焼却飛灰、D:放流水

Claims (4)

  1. 第1洗浄工程と、該第1洗浄工程後に実施される別の洗浄工程とを含む複数回の洗浄工程が実施され、
    各洗浄工程では、放射性セシウムを含有する焼却飛灰と、洗浄水とを混合することにより、混合物を得る混合工程と、前記混合物を固液分離することにより、前記混合物よりも固形分の濃度が高い濃縮物を得る分離工程と、前記濃縮物をリンス水ですすぐすすぎ工程とが実施され、
    前記すすぎ工程で用いる前記リンス水の体積が、前記混合工程で用いる前記洗浄水の体積の0.25倍以上1.0倍未満であり、
    前記第1洗浄工程の分離工程で排出される第1洗浄排水と、該第1洗浄工程のすすぎ工程で排出される第1すすぎ排水とが、前記別の洗浄工程における洗浄水として再利用され、且つ、少なくとも前記第1すすぎ排水が前記再利用される洗浄工程においては、該第1すすぎ排水よりも多量の洗浄水が用いられて前記混合工程が実施される、焼却飛灰の洗浄方法。
  2. 前記第1洗浄工程後に第2洗浄工程が実施され、
    前記第1洗浄排水及び前記第1すすぎ排水が、前記第2洗浄工程において前記再利用される、請求項1に記載の焼却飛灰の洗浄方法。
  3. 前記第1洗浄工程後に第2洗浄工程が実施され、
    前記第2洗浄工程後に実施される第3洗浄工程で前記第1すすぎ排水が前記再利用され、
    該第3洗浄工程では、前記第2洗浄工程のすすぎ工程で排出される第2すすぎ排水も前記再利用される、請求項1又は2に記載の焼却飛灰の洗浄方法。
  4. 前記第1洗浄排水を前記再利用する前に、放射性セシウムを吸着する吸着材に該第1洗浄排水を接触させる吸着工程が実施される、請求項1〜3の何れか1項に記載の焼却飛灰の洗浄方法。
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