JP5650479B2 - 電極及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ処理装置に用いられる電極及びその電極を用いたプラズマ処理装置に関する。より詳しくは、プラズマの生成に消費される高周波の電界強度分布を制御可能な電極及びその電極を用いたプラズマ処理装置に関する。
近年の微細化の要請に伴い、比較的高い周波数の電力を供給し、高密度プラズマを生成することが不可欠になってきている。図7に示したように、高周波電源150から供給される電力の周波数が高くなると、表皮効果により高周波電流は、下部電極110の表面を伝搬して、下部電極110の上部表面を端部から中央部に向けて伝搬する。これにより、下部電極110の中心側の電界強度は下部電極110の端部側の電界強度より高くなるため、下部電極110の中心側では端部側よりガスの電離や解離が促進される。この結果、下部電極110の中心側のプラズマの電子密度は、端部側のプラズマの電子密度より高くなる。プラズマの電子密度が高い下部電極110の中心側ではプラズマの抵抗率が低くなるため、対向する上部電極105においても上部電極105の中心側に高周波による電流が集中し、プラズマ生成空間の中心では周辺よりもプラズマ密度が高くなり、プラズマが不均一となる。
プラズマの均一性を高めるために、特許文献1では、サセプタに対向する電極板とその上部にて電極板を支持する電極支持板とを有する上部電極であって、電極板と電極支持板の接合部分の中央に空洞部を有する上部電極が開示されている。これによれば、空洞部の作用により空洞部の下方にて電界強度分布を低下させることによって電極下部中央のプラズマ密度を低下させ、これによりプラズマの均一性を図ることができる。
特開2007−250838号公報
しかしながら、特許文献1では、上部電極の空洞部とチャンバ内のプラズマ処理空間は連通している。また、空洞部とガス供給通路も連通している。よって、空洞部にガスやプラズマが入り込み易く、空洞部内にて異常放電が生じる場合がある。
上記問題に対して、本発明の目的とするところは、電極内の空間で異常放電を発生させずに、プラズマ生成に消費される高周波の電界強度分布を制御することが可能な、電極及びプラズマ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ガスを供給可能なプラズマ処理装置用の電極であって、平面視における中央部の内部に所定の空間が形成された誘電体の基材と、前記所定の空間を気密に閉塞する部材であって前記電極がプラズマ処理装置に装着された際に該空間をプラズマ生成空間から隔絶するための部材と、前記基材及び前記部材を貫通して、前記所定の空間を通るガス孔柱であってガス孔が前記所定の空間と隔絶された複数のガス孔柱と、を備えることを特徴とするプラズマ処理装置用の電極が提供される。
かかる構成によれば、基材に形成された所定の空間は、空間誘電率εが1の誘電層として見なすことができる。これを利用して、ベースとなる基材の誘電率εと所定の空間誘電率εとの差を作り出す。ここで、所定の空間の誘電率εの値1は、誘電物質の誘電率の中で最も低い。これを静電容量的にいえば、例えば、図4の左側に示した空間の存在するエリアだけ、図4の右側の突出部分Aにて示したように基材の誘電体が厚くなったのと同等の効果を有する。よって、本発明では、電極内の空間に仕切りや細孔等を設けることなく、全体を空洞とすることにより、基材のキャパシタンスと空間部分のキャパシタンスとの差を最大にすることができる。つまり、図4の突出部分Aを最も突出させる効果を奏することができる。
前記所定の空間は、大気状態であってもよい。
前記所定の空間は、前記基材に形成された凹部であり、前記部材は、前記凹部を閉塞する蓋体であり、酸化シリコンから形成された前記基材と前記蓋体とを拡散接合することにより、前記凹部を気密に閉塞してもよい。
前記凹部は、テーパ状又は階段状に形成されてもよい。
前記凹部は、中央側で最も深く、周辺側ほど浅くなるように形成されてもよい。
前記複数のガス孔柱は、シャワー状にガスを供給可能なように等間隔に点在して配置されてもよい。
前記電極の前記プラズマ生成空間側の面に隣接して前記基材と同材質の板状の電極カバーを更に備えてもよい。
前記複数のガス孔柱の直径は、5〜10mmであってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、処理容器と、前記処理容器の内部にて互いに対向し、その間にプラズマ生成空間が形成される第1及び第2の電極と、前記処理容器の内部にガスを供給するガス供給源と、を備えるプラズマ処理装置であって、前記第1の電極は、平面視における中央部の内部に所定の空間が形成された誘電体の基材と、前記所定の空間を気密に閉塞する部材であって前記電極がプラズマ処理装置に装着された際に該空間をプラズマ生成空間から隔絶するための部材と、前記基材及び前記部材を貫通して、前記所定の空間を通るガス孔柱であってガス孔が前記所定の空間と隔絶された複数のガス孔柱と、を有することを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
前記第1の電極は、上部電極であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、電極内の空間で異常放電を発生させずに、プラズマ生成に消費される高周波の電界強度分布を制御することができる。
本発明の一実施形態に係るRIEプラズマエッチング装置の縦断面図である。 図2(a)は一般的な上部電極の縦断面図であり、図2(b)は同実施形態に係る電極の縦断面図である。 同実施形態に係る電極の基材に配置されたガス孔柱の配置を示した面である。 同実施形態に係る電極の基材に設けられた空間の作用を説明するための図である。 図5(a)(b)に示した同実施形態の基材内と、図5(c)に示した比較例の空間の作用を説明するための図である。 図6(a)(b)(c)は、同実施形態に係る電極の基材に設けられた空間の例を示した図である。 一般的なプラズマ装置に印加される高周波の電流を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
まず、本発明の一実施形態に係る電極を用いたRIEプラズマエッチング装置(平行平板型プラズマ処理装置)について図1を参照しながら説明する。RIEプラズマエッチング装置10はウエハWをエッチングする装置であり、被処理体に所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の一例である。
RIEプラズマエッチング装置10は、減圧可能な処理容器100を有する。処理容器100は、小径の上部チャンバ100aと大径の下部チャンバ100bとから形成されている。処理容器100は、たとえばアルミニウム等の金属から形成され、接地されている。
処理容器100の内部では、上部電極105及び下部電極110が上部、下部に対向して配置され、これにより一対の平行平板電極が構成されている。ウエハWは、ゲートバルブVから処理容器100の内部に搬入され、下部電極110に載置される。
上部電極105は、基材105a及び基材105a直上のベースプレート105bを有している。基材105aは、石英から形成されている。ただし、基材105aは石英に限られず、アルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、イットリア(Y)、テフロン(登録商標:ポリテトラフルオロエチレン)等の誘電体から形成されてもよい。
基材105aの上部中央には凹部105a1が形成されている。凹部105a1の底面は階段状になっている(図5(b)参照)。ただし、凹部105a1はテーパ状に形成されていてもよい(図5(a)参照)。いずれの場合も、凹部105a1は中央側で最も深く、周辺側ほど浅くなるように形成される。
凹部105a1の上部には凹部105a1を閉塞する蓋体107が設けられている。これにより、基材105aに所定の空間Uが画成される。蓋体107は、基材105aと同一材料である石英から形成されている。蓋体107は、所定の空間Uを気密に閉塞することにより、上部電極105がRIEプラズマエッチング装置10に装着された際に該空間Uをプラズマ生成空間から隔絶するための部材の一例である。なお、基材105aと蓋体107との接合方法については後述する。
ガス供給源115から供給されたガスは、導電体のベースプレート105bと処理容器100とで形成される拡散空間にて拡散される。図2(b)に上部電極105の縦断面を拡大して示したように、ガスは、ベースプレート105bに設けられた複数のガス通路105dを通り、基材105aに形成された、複数のガス通路105dと連通する複数のガス孔柱105eのガス孔105cから処理容器内に導入される。このようにして、上部電極105は、シャワーヘッドとしても機能するようになっている。なお、上部電極105は、ベースプレート105bを有さず、基材105aが処理容器100の天板に直接密着する構造でもよい。
図3は、本実施形態に係る上部電極105の基材105aの横断面(図2(b)の1−1断面)を示す。基材105aには多数のガス孔柱105eが貫通している。ガス孔柱105eは、シャワー状にガスを供給可能なように等間隔に点在して配置されている。また、ガス孔柱105eは、所定の空間である凹部105a1を通りながら基材105a及び蓋体107を貫通する。ガス孔柱105e内のガス孔105cの空間は、凹部105a1の空間と隔絶される。ガス孔105cの配置は、ガスを真空容器内に均等に供給することができれば、図3に示した配置に限られない。
図1に戻って、下部電極110は、アルミニウム等の金属から形成された基材110aが絶縁層110bを介して支持台110cに支持されている。これにより、下部電極110は電気的に浮いた状態になっている。支持台110cの下方部分はカバー110dにて覆われている。支持台110cの下部外周には、バッフル板120が設けられていてガスの流れを制御する。
下部電極110には、冷媒室110a1が設けられていて、冷媒導入管110a2のイン側から導入された冷媒が、冷媒室110a1を循環し、冷媒導入管110a2のアウト側から排出される。これにより、下部電極110を所望の温度に制御する。
下部電極110直上の静電チャック機構125では、絶縁部材125aに金属シート部材が埋め込まれ電極部125bとなっている。電極部125bには直流電源135が接続され、直流電源135から出力された直流電圧が電極部125bに印加されることにより、ウエハWは下部電極110に静電吸着される。静電チャック機構125の外周には、たとえばシリコンにて形成されたフォーカスリング130が設けられていて、プラズマの均一性を維持する役割を果たしている。
下部電極110は、第1の給電棒140を介して第1の整合器145及び第1の高周波電源150に接続されている。処理容器内のガスは、第1の高周波電源150から出力されたプラズマ励起用の高周波の電界エネルギーにより励起され、これにより生成された放電型のプラズマによってウエハWにエッチング処理が施される。本実施形態では、上部電極105が第1の電極、下部電極110が第2の電極として説明を続けるが、第1の電極は上部電極105であっても下部電極110であってもよく、同様に第2の電極も上部電極105であっても下部電極110であってもよい。プラズマ励起用の高周波は、60MHz以上であり、好ましくは、100MHz以上がよい。
また、下部電極110は、第1の給電棒140から分岐した第2の給電棒155を介して第2の整合器160及び第2の高周波電源165に接続されている。第2の高周波電源165から出力された、たとえば3.2MHzの高周波はバイアス電圧として下部電極110へのイオンの引き込みに使われる。
処理容器100の底面には排気口170が設けられ、排気口170に接続された排気装置175を駆動することにより、処理容器100の内部を所望の真空状態に保つようになっている。
上部チャンバ100aの周囲には、マルチポールリング磁石180a、180bが配置されている。マルチポールリング磁石180a、180bは、複数の異方性セグメント柱状磁石がリング状の磁性体のケーシングに取り付けられていて、隣接する複数の異方性セグメント柱状磁石同士の磁極の向きが互いに逆向きになるように配置されている。これにより、磁力線が隣接するセグメント磁石間に形成され、上部電極105と下部電極110との間の処理空間の周辺部のみに磁場が形成され、処理空間にプラズマを閉じこめるように作用する。
以上に説明した構成によれば、上部電極105は、RIEプラズマ処理装置用の電極の一例であり、内部に所定の空間Uが形成された誘電体の基材105aと、所定の空間Uを気密に閉塞することにより、上部電極105がRIEプラズマ処理装置10に装着された際に該空間Uをプラズマ生成空間から隔絶する蓋体107と、基材105a及び蓋体107を貫通して、空間Uを通るガス孔柱であってガス孔105cが所定の空間Uと隔絶された複数のガス孔柱105eと、を有する。
(電極構造)
次に、本実施形態に係るRIEプラズマエッチング装置10に取り付けられた上部電極105の構造及び作用についてさらに詳しく説明する。図2(a)は一般的な上部電極の縦断面図であり、図2(b)は本実施形態に係る上部電極105の縦断面図である。
(電界強度分布の制御)
図2(a)に示したキャパシタンス成分(静電容量)の分布は、誘電体で形成された基材105aがフラットであるため、これに応じて一様な分布となっている。図2(a)には、プラズマが生成されるプラズマ空間にてプラズマ密度分布が中央部で高く端部で低くなった状態が示されている。その理由については前述した通り、図7に示した高周波電源150から供給される電力の周波数が高くなると、表皮効果により高周波の電流は、下部電極110の表面を伝搬して下部電極110の上部表面を端部から中央部に向けて伝搬し、下部電極110の中心側では端部側より電界強度が高くなり、ガスの電離や解離が促進される。これにより下部電極110の中心側では端部側よりプラズマの電子密度が高くなる。この結果、下部電極110の中心側では端部側よりプラズマの抵抗率が低くなるため、上部電極105においても上部電極105の中心側に高周波による電流が集中して、中央部では端部よりプラズマ密度分布が高くなる。
これに対して、図2(b)に示した本実施形態に係る上部電極105には、基材105aの上部中央に凹部105a1があり、蓋体107により気密に閉塞されて空間Uが形成されている。かかる構成によれば、凹部105a1内部の空間Uは、空間誘電率εが1の誘電層として見なすことができる。これを利用して、ベースとなる基材105aの誘電率εと空間Uの空間誘電率εとの差を作り出す。ここで、空間Uの空間誘電率εは1であり、誘電物質の誘電率の中で最も低い。これを静電容量的にいえば、例えば、図4の左側に示した空間U1の存在するエリアだけ、図4の右側の突出部分Aにて示したように基材の誘電体が、フラット部分Bより厚くなったのと同等の効果を有する。よって、図5の例では、図5(c)のように空間の内部に細孔90が設けられる場合に比べて、図5(a)(b)のように空間U全体を空洞とした場合には、空間部分と空間がない部分のキャパシタンスの差を最も大きくすることができる。つまり、図4でいえば、フラット部分Bに対して突出部分Aを最も大きく突出させることができる。
この原理を用いて、本実施形態に係る上部電極105の基材105aに空間Uを形成することにより、基材105aの中央側の静電容量を周辺側の静電容量より低くする。これによって、基材105aの誘電体が中央側において周辺側より厚くなったのと同様の効果、つまり、空間Uではその他の部分より高周波を通り抜けにくくする効果を奏する。この結果、本実施形態では、均質素材の基材105aと蓋体107から主に構成される上部電極105を用いて基材中央のプラズマ密度を低下させ、プラズマ生成に消費される高周波の電界強度分布を均一化することができる。この結果、プラズマ密度分布を均一にすることができる。
さらに、本実施形態では、プラズマ空間側に貫通しない範囲で凹部105a1の深さを変えている。具体的には、凹部105a1の深さは、中央部が深く周辺部が浅く形成されている。これにより、図2(b)に示したように、基材105a内の静電容量の分布を、中央部が周辺部より低くなるように、なだらかに変化させることができ、プラズマ密度分布をより均一にすることができる。
なお、凹部105a1の深さや幅は、本実施形態の例に限られない。例えば、凹部105a1の深さは、プラズマ密度が高くなる部分を深くし、プラズマ密度が低くなる部分を浅くするように調節することが好ましい。具体的には、図6(a)の凹部105a1の幅を図6(b)の凹部105a1の幅より広くする等、凹部105a1の深さ方向は同じで幅方向を調節してもよい。また、図6(b)の凹部105a1の深さを図6(c)の凹部105a1の深さより深くする等、凹部105a1の幅方向は同じで深さ方向を調節してもよい。また、図6(a)の凹部105a1の幅及び深さの両方を図6(c)の凹部105a1の幅及び深さのように調節してもよい。このようにして、本実施形態によれば、凹部105a1を所望の深さ及び幅に機械加工するだけで、プロセス毎及び装置毎に適正化された上部電極105を製作することができ、プラズマ密度分布をより均一にすることができる。
(拡散接合)
基材105aと蓋体107とは、いずれも酸化シリコンから形成され、拡散接合されている。これにより、凹部105a1に気密な空間Uを形成することができる。具体的には、まず、基材105aと蓋体107とを密着させ、真空状態や不活性ガスで充填される等の制御された雰囲気中で、加熱及び加圧する。基材105aと蓋体107の素材(酸化シリコン)の融点より少し低い温度条件で、接合面間に生じる原子の拡散を利用して基材105aと蓋体107を接合する(拡散接合)。
空間Uは、減圧状態よりも大気状態であることが好ましい。大気圧は、760mTorr±100mTorrの範囲をいう。これによれば、空間U内での異常放電を防止することができる。ただし、空間Uは、処理容器内のプラズマ生成空間と連通していなければよく、内部が大気で満たされる替わりに、真空状態であってもよく、大気圧または減圧で不活性ガスを封入した状態であってもよい。
ガス供給用のガス孔をシャワー状に設けるために、例えば図6(a)にCで示したように、空間Uにて基材105aを等間隔に柱状に残し、そのガス孔柱105eに穴を開ける。これにより、ガス孔105cが空間Uと隔絶されたガス孔柱105eを形成することができる。
このようにして、凹部105a1に蓋体107をしっかりと取り付けて空間Uを形成し、かつ、空間Uと隔絶されたガス孔柱105eを設けることによって、凹部105a1内の空間Uを処理容器内のプラズマ生成空間やガス孔105cから隔絶することにより、空間Uにガスやプラズマが入り込むことを回避することができる。これにより、空間Uの内部で異常放電が発生することを防止し、空間Uの部分と空間Uがない部分のキャパシタンスの差を最も大きくすることができる。特に、上部電極105または下部電極110に印加される高周波が100MHz以上の場合であっても、空間U内での異常放電の発生を防止することができる。
図6に示したように、基材105aのプラズマ生成空間側の面(ここでは下面)は、隣接する基材105aと同材質の板状の電極カバー117で覆われている。これにより、プラズマによって基材105aが消耗することを抑止することができる。電極カバー117は、消耗の程度に応じて適宜交換可能である。
ガス孔105cの径は、0.3〜1mm程度である。ガス孔柱105eについては、ガス孔柱105eの材質によりガス孔柱105eの肉厚を考慮する必要があるため、ガス孔柱105eの内径は0.3〜1mm程度、外径は5〜10mm程度になる。
なお、ガス孔柱105eの肉厚部分では、空間誘電率εが適用されないため、強度や加工性を考慮した最小の占有面積にすることが望ましい。例えば、ガス孔柱105eの材質が酸化シリコン(SiO2)の場合には基材105aと蓋体107との接合に拡散接合を行うことができるため、ガス孔柱105eの肉厚はそれほど厚くする必要はなく、有利である。一方、ガス孔柱105eの材質がアルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)の場合には基材105aと蓋体107との接合に接着剤を使う必要があるため、肉厚をある程度確保する必要があり、拡散接合の場合より不利になる。なお、蓋体107を基材105aに接着する際には、貼り付け加工に限界があるため、蓋体107と基材105aとの接合面をなるべく小さくするように、蓋体107の径をなるべく小さくすることが好ましい。
以上に説明したように、本実施形態に係る電極によれば、上部電極105内に設けられた空間Uによって、上部電極105内での異常放電の発生を防止して、プラズマ生成に消費される高周波の電界強度分布を制御することにより、プラズマ密度を均一化することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、蓋体107の接合面をなるべくプラズマ面側にはもっていきたくないため、蓋体107の接合面がプラズマ面から遠い方(上側)になるように基材105aの上部に開口するように凹部105a1を形成した。しかしながら、基材105aの下部に凹部105a1を形成し、基材105aの下側に蓋体107を接合してもよい。
本実施形態では、空間Uを有する電極を第1の電極である上部電極105に適用し、第2の電極である下部電極110には空間Uは設けなかった。しかしながら、下部電極を第1の電極とし、上部電極を第2の電極として、下部電極に空間Uを設けてもよい。さらに、上部電極及び下部電極の両方に空間Uを設けてもよい。
また、上記実施形態では、下部電極にプラズマ励起用の高周波電力を印加したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、上部電極及び下部電極のいずれか、若しくは上部電極及び下部電極の両方にプラズマ励起用の高周波電力を印加してもよい。
本発明に係るプラズマ処理装置は、平行平板型のプラズマ処理装置に限られない。本発明に係るプラズマ装置は、容量結合型(平行平板型)プラズマ処理装置の他に、誘導結合型プラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ処理装置等他のプラズマ処理装置のいずれにも用いることができる。
また、上記実施形態では、プラズマ処理装置をプラズマエッチング装置に限定したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、成膜装置やアッシング装置等、プラズマを励起させて被処理体にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に適用することができる。
被処理体は、シリコンウエハであってもよく、ガラス基板であってもよい。
10 RIEプラズマエッチング装置
100 処理容器
105 上部電極
105a 基材
105a1 凹部
105b ベースプレート
105c ガス孔
105d ガス通路
105e ガス孔柱
107 蓋体
110 下部電極
A 突出部分
B フラット部分
U 空間

Claims (11)

  1. ガスを供給可能なプラズマ処理装置用の電極であって、
    平面視における中央部の内部に所定の空間が形成された誘電体の基材と、
    前記所定の空間を気密に閉塞する部材であって前記電極がプラズマ処理装置に装着された際に該空間をプラズマ生成空間から隔絶するための部材と、
    前記基材及び前記部材を貫通して、前記所定の空間を通るガス孔柱であってガス孔が前記所定の空間と隔絶された複数のガス孔柱と、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置用の電極。
  2. 前記所定の空間は、大気状態であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  3. 前記所定の空間は、前記基材に形成された凹部であり、
    前記部材は、前記凹部を閉塞する蓋体であり、
    酸化シリコンから形成された前記基材と前記蓋体とを拡散接合することにより、前記凹部を気密に閉塞することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  4. 前記凹部は、テーパ状又は階段状に形成されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  5. 前記凹部は、中央側で最も深く、周辺側ほど浅くなるように形成されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  6. 前記複数のガス孔柱は、シャワー状にガスを供給可能なように等間隔に点在して配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  7. 前記電極の前記プラズマ生成空間側の面に隣接して前記基材と同材質の板状の電極カバーを更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  8. 前記複数のガス孔柱の直径は、5〜10mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置用の電極。
  9. 処理容器と、前記処理容器の内部にて互いに対向し、その間にプラズマ生成空間が形成される第1及び第2の電極と、前記処理容器の内部にガスを供給するガス供給源と、を備えるプラズマ処理装置であって、
    前記第1の電極は、
    平面視における中央部の内部に所定の空間が形成された誘電体の基材と、
    前記所定の空間を気密に閉塞する部材であって前記電極がプラズマ処理装置に装着された際に該空間をプラズマ生成空間から隔絶するための部材と、
    前記基材及び前記部材を貫通して、前記所定の空間を通るガス孔柱であってガス孔が前記所定の空間と隔絶された複数のガス孔柱と、
    を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 前記所定の空間は、大気状態であることを特徴とする請求項9に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記第1の電極は、上部電極であることを特徴とする請求項9または10に記載のプラズマ処理装置。
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