JP5649389B2 - 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5649389B2
JP5649389B2 JP2010208435A JP2010208435A JP5649389B2 JP 5649389 B2 JP5649389 B2 JP 5649389B2 JP 2010208435 A JP2010208435 A JP 2010208435A JP 2010208435 A JP2010208435 A JP 2010208435A JP 5649389 B2 JP5649389 B2 JP 5649389B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charged particle
particle beam
electron beam
deflector
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010208435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012064806A5 (ja
JP2012064806A (ja
Inventor
剛 土屋
剛 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010208435A priority Critical patent/JP5649389B2/ja
Publication of JP2012064806A publication Critical patent/JP2012064806A/ja
Publication of JP2012064806A5 publication Critical patent/JP2012064806A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5649389B2 publication Critical patent/JP5649389B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、半導体集積回路等のデバイスの製造に用いられる荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法に関する。
半導体集積回路の製造に用いられる電子ビーム描画装置においては、近年、半導体集積回路内の素子の微細化、回路パターンの複雑化、パターンデータの大容量化が進み、描画精度の向上と共に、描画スループットの向上が要求されている。このため、複数本の電子ビームを一斉に偏向し、被露光基板の露光部/被露光部に対して電子ビームの照射をオン/オフ(ON/OFF)して描画するマルチビーム方式の電子ビーム描画装置の開発が近年盛んに進められている。
特許文献1には、異常な電子ビームを遮断するマルチ電子ビーム描画装置が提案されている。特許文献1に記載のマルチ電子ビーム描画装置は、電子ビーム行路上に正常な電子ビームを選択的に通過させることの出来る開口部を有する可動式のシャッター機構を備える。そして、特許文献1に記載のマルチ電子ビーム描画装置は、前記可動式のシャッター機構の開口部を選択的に通過させた正常な電子ビームだけを用いて、可能な限り描画処理速度の低下を抑えている。
マルチ電子ビーム描画装置は、ブランキング偏向器によって、複数の電子ビームを個別に基板に入射するオン状態と基板に入射しないオフ状態にするオン/オフ制御を行う。そして、マルチ電子ビーム描画装置は、上記オン/オフ制御を行うことによって、所定の描画データを基板の所定の位置に描画する。ブランキング偏向器は、各電子ビーム開口を通過してくる電子ビームに対し、向かい合うように電極が対向に配置され、また、各電極に配線も形成されている。各電極間に電圧を印加して電子ビームを静電偏向させ、ストッピングアパーチャに衝突させることにより、電子ビームはオフ(遮断)される。従って、電極の不良や、配線の断線が起こると、電極への電圧の印加が出来ず、電子ビームのオフが出来なくなる。電子ビームのオフが出来なくなったブランキング偏向器の開口を、「白欠陥」と呼ぶことにする。また、逆にブランキング偏向器の開口へのゴミの付着などにより電子ビームのオンが完全にできなくなった開口を「黒欠陥」と呼ぶ。さらに、電子ビームが不完全にしかオンできなくなった開口を「グレー欠陥」と呼ぶことにする。黒欠陥及びグレー欠陥については、ブランキング偏向器だけでは無く、アパーチャアレイ、静電レンズ、ブランキングアパーチャ、偏向器等の各開口へのゴミの付着や、配線の断線等においても発生し得る。
半導体集積回路の微細化に伴い、電子ビームのサイズも微細になる傾向がある。また、半導体集積回路の生産性を向上するために、同時に描画可能な電子ビームの数を増加して、描画面積を大きくする手法が採用される傾向がある。電子ビームや開口の微細化、電子ビーム数の増加により、ブランキング偏向器の欠陥の発生確率は高くなる傾向にあり、欠陥が在る場合、正しい描画ができなくなるという課題がある。欠陥を修理するためには交換作業が必要であり、交換作業は煩雑なため装置のダウンタイムも長くなってしまう。そこで、特許文献1には、白欠陥のブランキング偏向器があったとしても使用し続けることを可能となるマルチ電子ビーム描画装置が提案されている。
特開2006−245176号公報
しかしながら、生産性のさらなる向上のために、電子ビーム本数を数万〜数百万本に増やすと共に、電子ビーム間のピッチを数μm〜数十μmとする傾向がある。ここで、特許文献1に記載のマルチ電子ビーム描画装置における可動式のシャッター機構を使用した際の課題を述べる。シャッター機構の駆動における位置決め精度が数十μmオーダー以上となった場合、シャッターブレードによる遮光領域の境界線上、又は、その隣接する領域において、電子ビームを誤って遮光してしまうことが発生する可能性がある。その状態が発生した場合、黒欠陥の状態や、グレー欠陥の状態が発生することになる。そのようにして黒欠陥、グレー欠陥の状態が発生した場合、基板上に正常に描画を行うことができなくなることになる。上記課題を回避するため、シャッター機構の位置決め精度を数μmオーダー以下にしようとすると、シャッター機構に対するコストの増大が懸念されてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、シャッターブレードの位置決め精度の緩和に有利な荷電粒子線描画装置を提供することを例示的目的とする。
本発明は、基板上にパターンを描画する荷電粒子線描画装置であって、入射する荷電粒子線を偏向することで前記基板に入射させず、入射する荷電粒子線を偏向しないことで前記基板に入射させる複数の偏向器、および、入射する荷電粒子線を偏向できない異常偏向器を有するブランキング部と、シャッターブレードを駆動し、駆動した前記シャッターブレードによって前記異常偏向器入射する荷電粒子線を遮断するシャッター機構と、前記ブランキング部および前記シャッター機構を制御する制御部と、を備え、前記複数の偏向器には、前記制御部により前記異常偏向器に入射する荷電粒子線を遮断するように制御された前記シャッター機構が前記シャッターブレードを駆動する際に生じる駆動誤差に起因して、一部分が遮断される荷電粒子線が入射する偏向器が含まれ、前記制御部は、前記一部分が遮断される荷電粒子線を偏向することで前記基板に入射させないように前記ブランキング部を制御して、前記一部分が遮断される荷電粒子線を前記パターンの描画に使用しないようにする、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、シャッターブレードの位置決め精度の緩和に有利な荷電粒子線描画装置を提供することができる。
マルチ電子ビーム描画装置の構成を示す図である。 描画に使用しないビーム領域を算出するフローチャートを示す図である。 第1実施形態におけるアパーチャアレイと白欠陥の開口を示す図である。 従来例におけるシャッター機構による遮光を示す図である。 従来例における駆動誤差を有するシャッター機構による遮光を示す図である。 第1実施形態におけるシャッターブレードの駆動位置を示す図である。 第1実施形態における正常なブランキング偏向器により電子ビームをオフする領域を示す図である。 第2実施形態におけるシャッターブレードの駆動位置と正常なブランキング偏向器により電子ビームをオフする領域を示す図である。 第3実施形態におけるアパーチャアレイの開口の配置を示す図である。 第3実施形態におけるシャッターブレードの駆動位置と正常なブランキング偏向器により電子ビームをオフする領域を示す図である。 シャッターブレードの2枚構成を示す図である。 シャッターブレードの4枚構成を示す図である。 開口部を備えたシャッターブレードの構成を示す図である。
本発明は、複数の荷電粒子線を基板上に照射して描画を行う荷電粒子線描画装置に適用可能であるが、複数の電子ビームを用いて描画を行う電子ビーム描画装置に適用した例を説明する。
[第1実施形態]
図1は、複数の電子ビームで基板上にパターンを描画するマルチ電子ビーム描画装置の構成を示す図である。電子銃211はクロスオーバ像212を形成する。クロスオーバ像212から発散した電子ビームは、電磁レンズで構成されたコリメーターレンズ213の作用により平行ビームとなり、アパーチャアレイ216に入射する。アパーチャアレイ216は、マトリクス状に配列した複数の円形状の開口を有し、入射した電子ビームは複数の電子ビームに分割される。電子銃211、コリメーターレンズ213、アパーチャアレイ216は、複数の電子ビーム(荷電粒子線)を生成する生成部を構成している。
アパーチャアレイ216を通過した電子ビームは、円形状の開口を有した3枚の電極板(図中では、3枚を一体で図示している)から構成される静電レンズ217に入射する。静電レンズ217が最初にクロスオーバ像を形成する位置に、開口がマトリクス状に配置されたブランキングアパーチャ219が配置される。このブランキングアパーチャ219による電子ビームの個別のオン/オフ動作は、マトリクス状に配置された複数のブランキング偏向器(偏向器)218により実行される。各ブランキング偏向器218は、各電子ビームを個別に基板222に入射するオン状態または基板に入射しないオフ状態に制御する。ブランキング偏向器218は、ブランキングを制御する回路105により制御される。ブランキングを制御する回路105は描画パターンを発生する回路102、ビットマップに変換する回路103、エネルギー量の指令を生成する回路104によって生成されるブランキング信号により制御される。ブランキング偏向器218、ブランキングアパーチャ219、ブランキングを制御する回路105等は、ブランキング部を構成している。
ブランキングアパーチャ219を通過した電子ビームは、静電レンズ221により結像され、ウエハ、マスクなどの基板222や、電子ビーム検出部224に元のクロスオーバ像212を結像する。基板222にパターンが描画される間、基板222はY方向にステージ223により連続的にスキャンされ、レーザ測長器などによるステージ223に対する測長結果を基準として、基板222の表面上の像が偏向器220でX方向に偏向される。さらに、ブランキング偏向器218で描画に必要なタイミングで電子ビームがオン/オフされる。偏向器220は、偏向信号を発生する回路109により発生される偏向信号を偏向アンプ110に送信することによって制御される。
シャッター機構225は、電子ビームの通過方向に垂直な平面(荷電粒子線と交差する平面)内においてX方向、Y方向又はXY両方向にシャッターブレードを駆動することによって複数の電子ビームの少なくとも一部を遮断可能である。それによって、シャッター機構225は、ブランキング偏向器218に異常が発生し、オフできなくなってしまった電子ビームを遮光することができる。
信号処理回路107は、電子ビーム検出部224からの信号(出力)を検出し、信号処理を行っている。コリメーターレンズ213、静電レンズ217は、レンズ制御回路101により制御され、静電レンズ221は、レンズ制御回路106により制御され、シャッター機構225は、シャッター制御回路111により制御される。さらに、全ての描画動作に関わるものは、コントローラー100により統括される。データ記憶回路112は、コントローラー100が統括し描画動作等する際に使用する各種データや、各種制御回路等に関わるデータを記憶する。遮断領域を算出する回路113は、電子ビームを遮断する領域を算出する。コントローラー100、シャッター制御回路111等は、制御部を構成している。
図2は、描画に使用しないビーム領域を算出するフローチャートを示す図である。S301で、電子ビーム検出部(検出部)224を使用して全電子ビームの特性が測定される。コントローラー100は、電子ビームをオフ状態(遮断状態)にすることができないブランキング偏向器、つまり、白欠陥の第1異常偏向器を特定する情報を電子ビーム検出部224の出力から取得する。コントローラー100は、単一の電子ビーム検出部224毎に一本ずつ電子ビームをオン/オフさせて、ビーム電流を計測し、各ブランキング偏向器が白欠陥かどうかを判定する。もしくは、コントローラー100は、複数の電子ビーム検出部224で一度に複数の電子ビームについて、白欠陥かどうかを判定する。つまり、コントローラー100は、電子ビーム検出部224により検出され、信号処理回路107により処理された後の検出情報を演算処理してブランキング偏向器の白欠陥かどうかを判定する。コントローラー100は、白欠陥の第1異常偏向器だけではなく、電子ビームをオン状態にすることができない黒欠陥の第2異常偏向器とオン状態にしても電子ビームの一部分を通過させることができないグレー欠陥の第3異常偏向器も一緒に特定することができる。白欠陥の第1異常偏向器、黒欠陥の第2異常偏向器、グレー欠陥の第3異常偏向器をまとめて異常偏向器と総称する。
S302で、コントローラー100は、白欠陥の偏向器があったかどうかを判定する。白欠陥の偏向器が無ければ、S305に進む。S303で、コントローラー100は、シャッター機構225により電子ビームを遮光する領域を決定し、さらに、シャッターブレードの駆動位置を算出する。図3は、マルチ電子ビーム描画装置のアパーチャアレイ216を前段のコリメーターレンズ213側から見た図である。アパーチャアレイ216にはマトリクス状に2次元配置された複数の円形状の開口401を有する。開口401の数は実際には数万〜数百万本になるが、ここではX方向に6列、Y方向に6行の計36個の開口を有するアパーチャアレイとなっている。L1は開口径で数μm〜数百μmとなり、L2は開口間隔で数μm〜数十μmとなる。また、同図の黒く塗りつぶされた開口402は、後段のブランキング偏向器218が白欠陥となってしまっているため、オフできない電子ビームに対応する開口を示す。遮断領域を算出する回路113は、シャッター機構225を使用してどのように遮光するかを決定する。このとき、遮断領域を算出する回路113は、シャッターブレードにより遮光される電子ビーム領域が比較的少なくなるように決定する。次に、コントローラー100は、シャッターブレードの駆動位置を算出する。
図4は、従来例に沿って算出されるシャッターブレード226の駆動目標位置と、シャッター機構225の遮光による効果を示す図である。シャッターブレード226は駆動目標位置に駆動されることで、開口402へ入射する電子ビームを遮光し、白欠陥のブランキング偏向器218があったとしても電子ビームをオフできるようになる。同図の縦の点線は、従来例におけるシャッター機構225の右端の駆動目標位置403を示す。この図では、シャッターブレード226が駆動目標位置まで正確に駆動された場合を示している。この結果、基板222に対してオンし続ける白欠陥の電子ビームが遮光できるため、遮光されていない複数の正常な電子ビームを使用して基板222の所定の位置に描画を行うことが可能性となる。しかしながら、シャッター機構225には駆動動作に対する駆動誤差が必ずある。ここで、駆動誤差が最大±ΔXであるとする。図5はシャッターブレード226の駆動目標位置403に対して、駆動誤差により目標位置からX軸に対して−ΔXずれた位置で止まってしまった場合を示す図である。図5にはシャッターブレード226の駆動可能方向404も示す。この場合、白欠陥の開口402への電子ビームをシャッターブレード226にて適切に遮光できていないため、引き続き電子ビームをオフできていない白欠陥のままになってしまう。そのため、シャッターブレード226の駆動目標位置403は、駆動誤差±ΔXを考慮してより適切に設定される必要がある。駆動誤差は、シャッターブレード226の位置決め精度であり、例えば、「位置ずれ量の平均値の絶対値」+n*「位置ずれ量の標準偏差」(nは正の整数)等、所定の計算式にしたがって求めることができる。
図6は、駆動誤差±ΔXを考慮して算出した本発明における駆動目標位置405を示す図である。遮断領域を算出する回路113は、白欠陥の開口402の右端からX軸のプラス方向に少なくとも+ΔX離れたところに駆動目標位置405を設定する。この結果、シャッターブレードに駆動誤差が発生する場合においても、開口402を完全に遮断されることが保証されるようになる。このように、制御部は、白欠陥の異常偏向器に対応する電子ビーム(第1荷電粒子線)がシャッターブレード226によって完全に遮断されるようにシャッター機構225を制御する第1制御を行う。算出された駆動目標位置405は、データ記憶回路112により記憶される。駆動誤差±ΔXは、シャッター機構225の設計上の位置決め精度から設定することができる。シャッター機構225の製造誤差や組み付け誤差も駆動誤差に含めるようにしても良い。また、アパーチャアレイ216に配置される開口の製造上の配置誤差や、開口径誤差も考慮した数値としても良い。さらに、シャッターブレード226により電子ビームに対し光学的な悪影響を与えてしまうシャッター端からの範囲をあらかじめ算出しておき、この影響範囲を考慮した数値としても良い。駆動誤差±ΔXは、マルチ電子ビーム描画装置上で計測により推定することもできる。シャッターブレード226をある目標位置まで駆動させる。その状態で、全電子ビーム、又は、特定の電子ビームのビーム電流を電子ビーム検出部224により計測し、グレー欠陥、黒欠陥になる電子ビーム領域の対応を調査する。この動作を複数回行ったり、さらには、シャッターブレード226の駆動位置を変えながら複数回行ったりすることで、電子ビームの2次元配置における行単位や、列単位の駆動誤差を推定することが可能となる。上述した駆動誤差に対して、ある程度のマージンを考慮してより大きな数値を最終的な駆動誤差として設定しても良い。駆動誤差(シャッタ-機構の位置決め精度)は、データ記憶回路112にて予め記憶させておいたり、マルチ電子ビーム描画装置上での計測による推定後に記憶されたりする。
S304で、コントローラー100は、正常なブランキング偏向器218により描画中に電子ビームをオフし続ける領域を算出する。図7は、駆動目標位置405に対して、シャッターブレード226が駆動誤差によりX軸方向に+ΔXずれた位置で止まってしまった場合を示す図である。この場合、シャッターブレード226の右端の境界線上において、正常なブランキング偏向器218の開口401を中途半端に遮光してしまい、グレー欠陥の状態を作ってしまっている。図7では6個の開口群406がグレー欠陥になっている。遮断領域を算出する回路113は、シャッター機構225の駆動誤差を考慮して、グレー欠陥となってしまう可能性のある開口群406の領域を算出する。開口群406に対応するブランキング偏向器218は、描画中には電子ビームをオフし続けるようにする。このようにして、制御部は、第1制御によりシャッターブレード226で少なくとも一部分が遮断される可能性がある電子ビーム(第2荷電粒子線)をオフ状態にするようにブランキング偏向器218を制御する第2制御を行う。また、開口群406の領域は、データ記憶回路112により記憶される。
S305で、コントローラー100は、描画中に使用しない電子ビーム領域を記憶する機能を示す。コントローラー100は、S304にて記憶したシャッターブレード226の境界線上のグレー欠陥となってしまう開口群406を、描画中に使用しない電子ビーム領域として改めて記憶する。また、コントローラー100は、シャッター機構225により遮光されてしまう領域も描画に使用しない電子ビーム領域として記憶する。
基板222に描画を実行する場合、コントローラー100は、シャッターブレード226を駆動目標位置405に移動し、さらに、描画に使用しない電子ビーム領域以外の電子ビームを使用して描画を行わせる。その結果、基板222の所定の位置に描画を行うことが可能性となる。
第1実施形態では、S303で、ブランキング偏向器218の白欠陥の開口のみ着目して、シャッター機構225により遮光する領域を算出していたが、黒欠陥やグレー欠陥を含めてシャッター機構225により遮光するように、遮光領域を算出しても良い。また、黒欠陥及びグレー欠陥は、ブランキング偏向器218に起因するものだけでは無く、アパーチャアレイ216、静電レンズ217、ブランキングアパーチャ219、偏向器220等の各要素により発生する欠陥も含めて遮光領域を算出しても良い。第1実施形態では、S305で、シャッター機構225の右端側境界線上のグレー欠陥となりうる電子ビーム領域と、シャッター機構225により遮光される電子ビーム領域とが、描画に使用しない電子ビーム領域として記憶されている。しかし、さらに、シャッター機構225による遮光領域とは異なる領域に存在する黒欠陥やグレー欠陥も描画に使用しない電子ビーム領域として記憶されても良い。第1実施形態では、コントローラー100とデータ記憶回路112とを分けて記載していたが、コントローラー100の内部に、データ記憶回路112と同等の機能を備えても良い。同様にコントローラー100の内部に、遮断領域を算出する回路113と同等の機能を備えても良い。
[第2実施形態]
第2実施形態では、シャッター機構225の駆動誤差が開口径に対して十分に大きい。図8は、シャッター機構225の駆動誤差が開口径に対して十分大きい場合のシャッターブレード226の駆動目標位置405と、グレー欠陥になる可能性のある開口群406を示す図である。図8には、アパーチャアレイ216に配置された開口401と、白欠陥が存在する開口402も示す。図8の±ΔXは、シャッター機構225の駆動誤差範囲を示している。図8では、シャッターブレード226の右端が駆動目標位置405に停止した場合を示している。シャッター機構225の駆動誤差が大きいため、グレー欠陥になる可能性のある開口群406も大きい領域となってしまう。そして、シャッター機構225による遮光領域に隣接する領域のグレー欠陥になる可能性のある電子ビーム開口群406については、正常なブランキング偏向器218を使用して、描画中に電子ビームをオフし続けるように動作させれば良い。
[第3実施形態]
第3実施形態では、図9に示されるように、アパーチャアレイ216が第1実施形態及び第2実施形態とは異なる開口配置を有する。開口401は、X方向にN行、Y方向にM列の完全な格子状の開口配置からX方向に相互に距離L3だけずれた千鳥配置となっている。図9ではX方向の列が上から次の列に順次L3ずつ、ずれていき、ずれ量がL1と同じになる列で、開口401のX方向の位置は周期的に第1行と同じ位置になる。この周期のY方向の長さL5とX方向のビーム領域の長さL4でできる領域を1千鳥ブロックと呼ぶ。
図10は、白欠陥が存在する開口402に対するシャッターブレード226の駆動目標位置405と、グレー欠陥になる可能性のある開口群406を示す図である。図10では、開口402はX方向に6行、Y方向に6列あり、千鳥ブロックが2個構成されたアパーチャアレイ216となっている。図10の±ΔXは、シャッター機構225の駆動誤差範囲を示している。また、図10ではシャッターブレード226の右端が駆動目標位置405に停止した場合を示している。グレー欠陥が発生しうる開口群406については、正常なブランキング偏向器218を使用して、描画中に電子ビームをオフし続けるように動作させれば良い。
[第4実施形態]
第1実施形態〜第3実施形態では、シャッターブレード226が1枚のときのみを説明してきたが、必ずしも1枚である必要はない。図11はアパーチャアレイ216の中に、白欠陥のブランキング偏向器218に対応する開口402が2箇所にある場合を示す。シャッター機構225は、X軸方向にそれぞれ独立駆動可能なシャッターブレード226a,226bを複数備えることができる。そうすると、シャッターブレード226が1枚のときよりも遮光する電子ビームの領域を狭くすることができ、描画時の処理時間の低下をより低く抑えることが可能になる。この場合には、シャッターブレード226aの右端と、シャッターブレード226bの左端からシャッターブレード226a,226bの駆動目標位置が算出される。さらに、正常なブランキング偏向器218を使用して描画中に電子ビームをオフし続ける領域が算出される。X軸方向に駆動可能なシャッターブレードを2枚構成するのではなく、Y軸方向にそれぞれ独立駆動可能なシャッターブレードを2枚構成するようにしたりしても良い。また、互いに直交する2つの方向(X軸方向とY軸方向)にそれぞれ独立駆動可能なシャッターブレードを1枚ずつ構成するようにしたりしても良い。
図12はアパーチャアレイ216の中に、白欠陥のブランキング偏向器218に対応する開口402が4箇所ある場合を示す。白欠陥の開口がアパーチャアレイ216の4辺の近辺に同時に存在する場合もある。図12に示すように、X軸方向にそれぞれ独立駆動可能なシャッターブレード226aと226bの2枚を構成し、Y軸方向にそれぞれ独立駆動可能なシャッターブレード226cと226dの2枚を追加構成するようにしても良い。
以上、X軸方向又はY軸方向の1軸方向にのみ駆動可能なシャッターブレードを使用した場合を説明してきたが、XY軸方向の2軸方向に駆動可能なシャッターブレードを使用しても良い。図13は2軸方向に駆動可能なシャッターブレード226を使用して白欠陥のブランキング偏向器218に対応する開口を遮光した状況を示す図である。さらに、アパーチャを備えた可動式のシャッターブレード226を、Z軸方向に2段構成し、遮光する電子ビームの領域がより狭くなるようにしても良い。
[デバイス製造方法]
本発明の好適な実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、FPDのデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の電子線描画装置を描画する工程と、前記パターンが描画された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。

Claims (7)

  1. 基板上にパターンを描画する荷電粒子線描画装置であって、
    入射する荷電粒子線を偏向することで前記基板に入射させず、入射する荷電粒子線を偏向しないことで前記基板に入射させる複数の偏向器、および、入射する荷電粒子線を偏向できない異常偏向器を有するブランキング部と、
    シャッターブレードを駆動し、駆動した前記シャッターブレードによって、前記異常偏向器に入射する荷電粒子線を遮断するシャッター機構と、
    前記ブランキング部および前記シャッター機構を制御する制御部と、
    を備え、
    前記複数の偏向器には、前記制御部により前記異常偏向器に入射する荷電粒子線を遮断するように制御された前記シャッター機構が前記シャッターブレードを駆動する際に生じる駆動誤差に起因して、一部分が遮断される荷電粒子線が入射する偏向器が含まれ、
    前記制御部は、前記一部分が遮断される荷電粒子線を偏向することで前記基板に入射させないように前記ブランキング部を制御して、前記一部分が遮断される荷電粒子線を前記パターンの描画に使用しないようにする、
    ことを特徴とする荷電粒子線描画装置。
  2. 前記シャッター機構は、前記シャッターブレードの駆動誤差に基づいて前記シャッターブレードを駆動する、ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線描画装置。
  3. 前記異常偏向器を検出する検出部をさらに備え、
    前記一部分が遮断される荷電粒子線は、前記検出部の検出結果と前記駆動誤差とに基づいて、特定される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷電粒子線描画装置。
  4. 前記異常偏向器は、入射する荷電粒子線を一部分のみ偏向できない偏向器を含む、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の荷電粒子線描画装置。
  5. 前記シャッター機構は、前記シャッターブレードを複数備える、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の荷電粒子線描画装置。
  6. 前記シャッター機構は、前記複数の荷電粒子線と直交する平面に沿って前記シャッターブレードを駆動する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の荷電粒子線描画装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の荷電粒子線描画装置を用いて基板にパターンを描画する工程と、
    前記パターンを描画された前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
JP2010208435A 2010-09-16 2010-09-16 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法 Expired - Fee Related JP5649389B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010208435A JP5649389B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010208435A JP5649389B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012064806A JP2012064806A (ja) 2012-03-29
JP2012064806A5 JP2012064806A5 (ja) 2013-10-03
JP5649389B2 true JP5649389B2 (ja) 2015-01-07

Family

ID=46060195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010208435A Expired - Fee Related JP5649389B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5649389B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7073668B2 (ja) * 2017-10-25 2022-05-24 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11195590A (ja) * 1998-01-05 1999-07-21 Canon Inc マルチ電子ビーム露光方法及び装置、ならびにデバイス製造方法
JP4313145B2 (ja) * 2003-10-07 2009-08-12 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビーム描画装置
GB2414111B (en) * 2004-04-30 2010-01-27 Ims Nanofabrication Gmbh Advanced pattern definition for particle-beam processing
JP2007019243A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Canon Inc 電子ビーム装置及びデバイス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012064806A (ja) 2012-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5634052B2 (ja) 荷電粒子線描画装置およびデバイス製造方法
US7105842B2 (en) Method of charged particle beam lithography and equipment for charged particle beam lithography
US7459705B2 (en) Charged particle beam exposure method of character projection system, charged particle beam exposure device of character projection system, program for use in charged particle beam exposure device, and manufacturing method of semiconductor device
JP6239595B2 (ja) マルチ小ビーム露光装置において小ビーム位置を測定するための方法及び2つの小ビーム間の距離を測定するための方法
US9478396B2 (en) Charged particle beam exposure apparatus
US9805905B2 (en) Blanking device for multi-beam of charged particle writing apparatus using multi-beam of charged particle and defective beam blocking method for multi-beam of charged particle
JP2008004597A (ja) 荷電粒子線描画方法、露光装置、及びデバイス製造方法
US20130078577A1 (en) Charged particle beam drawing apparatus, drawing data generation method, drawing data generation program storage medium, and article manufacturing method
JP2012109477A (ja) 電子ビーム描画装置、およびそれを用いた物品の製造方法
JP2006100336A (ja) 電子ビーム露光用マスク、電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置
TW201303524A (zh) 用於多子束微影設備的***圖案的方法
JP5048283B2 (ja) 偏向器アレイ、描画装置およびデバイス製造方法
TWI747196B (zh) 多帶電粒子束描繪裝置及多帶電粒子束描繪方法
TW202044304A (zh) 多帶電粒子束描繪裝置及多帶電粒子束描繪方法
JP4612838B2 (ja) 荷電粒子線露光装置およびその露光方法
KR101790829B1 (ko) 묘화 장치 및 물품의 제조 방법
US9293292B2 (en) Drawing apparatus, and method of manufacturing article
US20130344443A1 (en) Lithography apparatus, and method of manufacture of product
JP5649389B2 (ja) 荷電粒子線描画装置及びデバイス製造方法
JP2015119043A (ja) 描画装置、描画方法及び物品の製造方法
US8927945B2 (en) Drawing apparatus and method of manufacturing article by controlling drawing on shot region side of boundary of shot regions
KR20150018397A (ko) 묘화 데이터 생성 방법, 처리 장치, 기억 매체, 묘화 장치, 및 물품의 제조 방법
US20150129779A1 (en) Drawing apparatus, and method of manufacturing article
KR20190030170A (ko) 하전 입자 빔 묘화 장치 및 블랭킹 회로의 고장 진단 방법
JP2016062939A (ja) 描画装置および描画方法、ならびに物品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130820

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141014

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141111

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees