JP5644343B2 - データ送信方法,送信元情報処理装置,データ送信システムおよびデータ送信プログラム - Google Patents
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Description
図16は、従来のイメージファイルの展開方法を説明するための図である。システム100は、デプロイメントサーバ200と、情報処理装置300をそなえている。デプロイメントサーバ200は、図示しない外部または内部記憶装置に格納されているイメージファイルを、マルチキャスト通信またはユニキャスト通信を用いて各情報処理装置300に、直接展開する。
ここで、イメージファイルは、一部でもデータが欠落すると、イメージファイルを受け取った情報処理装置がイメージファイルを利用できないため、確実にイメージファイルの配信を行なうよう、欠落したデータを補償する必要がある。
本件の目的は、このような課題に鑑み創案されたもので、イメージファイル等のデータの展開に要する時間を短縮することを目的とする。
〔A〕実施形態の説明
図1は実施形態の一例にかかるシステムの構成を示す図である。図1に示すシステム1は、例えば、送信元の情報処理装置2および複数の情報処理装置3をそなえる。また、送信元の情報処理装置2は、複数の情報処理装置3と、それぞれLAN(Local Area Network)を介して相互に通信可能に接続されている。また、複数の情報処理装置3は、それぞれLANを介して相互に通信可能に接続されている。
なお、本願では、イメージファイルの展開とは、イメージファイルを情報処理装置3に送信し、さらに、各情報処理装置3に対応するマシン名やIP(Internet Protocol)アドレスなどの個別設定情報を送信することを指す。
送信元の情報処理装置2は、例えば、中継情報処理装置生成部210および第1展開部214をそなえる。
さらに、第1展開部214は、中継情報処理装置に対してイメージファイルを展開する。これにより、送信元の情報処理装置2が、全ての情報処理装置に対してイメージファイルを、例えばマルチキャスト通信を用いて直接展開することなく、全ての情報処理装置にイメージファイルが展開される。なお、これらの機能についての詳細は後述する。
以下、情報処理装置3を、単に処理装置3という場合がある。
図2は、実施形態の一例にかかる送信元の情報処理装置2の構成を示す図である。
送信元の情報処理装置2は、例えば、CPU21,ストレージ装置22,RAM23,入力ユニット24,出力ユニット25および通信ユニット26をそなえる。
図3に、処理装置性能情報220の一例を示す。図3は、110台の処理装置3に関して、各処理装置3を識別するための情報(本実施形態の一例では、マシン名)に対して、CPUの性能(クロック周波数)とメモリ容量と伝送速度とが対応付けられている。
展開用OSイメージ222は、処理装置3が備えるRAM33上で動作するOSのイメージファイルであり、例えば、Windows(登録商標) PEのイメージファイルである。
具体的には、中継情報処理装置機能実行ファイル224は、処理装置3のCPU31に実行されることによって、例えば、送信元の情報処理装置2から、展開されたイメージファイルをバッファリングし、処理装置3に、さらに送信する機能を実現する。
RAM23は、データやプログラムを一時的に格納する主記憶装置であり、例えば、制御プログラム230や送信元情報処理装置機能実行ファイル231を記憶する。また、RAM23は、送受信バッファとしても機能する。
送信元情報処理装置機能実行ファイル231は、制御プログラム230上で動作する実行ファイルである。すなわち、送信元の情報処理装置2が備えるRAM23上で動作する実行ファイルである。送信元情報処理装置機能実行ファイル231は、CPU21に実行されることによって、後述する中継情報処理装置生成部210,中継情報処理装置選択部211,算出部212,配布部213,第1展開部214および決定部215としての機能を実現する実行ファイルである。
例えば、CPU21は、RAM23に記憶されている送信元情報処理装置機能実行ファイル231を実行することにより、中継情報処理装置生成部210,中継情報処理装置選択部211,算出部212,配布部213,第1展開部214および決定部215として機能する。
さらに、中継情報処理装置生成部210は、中継情報処理装置選択部211,配布部213をそなえる。
そして、中継情報処理装置選択部211は、ストレージ装置22に格納されている処理装置性能情報220を参照し、性能情報の優れた処理装置3を中継情報処理装置として選択する。例えば、後述する算出部212により、必要とする中継情報処理装置の台数が10台であると算出された場合、中継情報処理装置選択部211は、メモリの容量の多い処理装置3から順に10台を選択する。なお、メモリ容量が同一の場合には、中継情報処理装置選択部211は、例えば、伝送速度やCPUの性能を参照し、性能の高い処理装置3を中継情報処理装置として選択する。
すなわち、算出部212を含む選択部211は、複数の情報処理装置の数に基づいて、中継情報処理装置の数を算出し、複数の情報処理装置の性能に基づいて、算出された数の中継情報処理装置を選択する選択部の一例として機能する。
送信元の情報処理装置2が、多数の処理装置3に対して、マルチキャスト通信を用いてイメージファイルの展開を実施する場合、ネットワーク負荷等から、展開にかかる時間は処理装置3の台数とともに増加する。図4は、処理装置3の台数と展開に要する時間との関係を示す図である。
この(1)式を用いて、P台の処理装置3に対してイメージファイルの展開を行なう際に、展開に要する時間が最短となる中継情報処理装置の台数を計算する。
まず、必要となる中継情報処理装置の台数をS,一台の中継情報処理装置が展開対象とする処理装置3の台数をRとすると、Pは(2)式のように表される。
ここで、(1)式より、送信元の情報処理装置2が、S台の中継情報処理装置に対してイメージファイルの展開を行なうのに要する時間T1は、(3)式のように表される。
T1=aS+t1 ・・・(3)
また、中継情報処理装置が、展開対象とするR台の処理装置3に対してイメージファイルの展開を行なうのに要する時間T2は、(4)式のように表される。
なお、(3)式および(4)式において、送信元の情報処理装置2と中継情報処理装置が、それぞれ一の処理装置3へイメージファイルを展開するのに要する時間は、同様であるものとしている。
送信元の情報処理装置2から中継情報処理装置に対する展開が完了するのと同時に、中継情報処理装置から展開対象とする処理装置3に対する展開が完了する場合が、展開に要する時間が最短となる場合である。すなわち、中継情報処理装置が展開対象とする処理装置3への展開が、イメージファイルが全ての処理装置3に展開されるのに要する時間が最短となるのはT1=T2の場合である。従って、(3)式および(4)式から、(5)式が求められる。
∴S=R ・・・(5)
ここで、(2)式に、(5)式を代入し、整理すると、(6)式が求められる。
S2+S−P=0 ・・・(6)
この(6)式を解くことで、イメージファイルを全ての処理装置3に対して展開するのに要する時間が最短となる中継情報処理装置の台数が求められる。
第1展開部214は、ストレージ装置22に格納された図示しないイメージファイルまたは、図示しない外部ストレージ装置に格納されたイメージファイルを断片化して、中継情報処理装置として機能する処理装置3へ送信する。すなわち、第1展開部214は、中継情報処理装置に対して、データを送信する第1送信部として機能する。なお、第1展開部214は、イメージファイルを断片化せずに送信することもできる。
すなわち、第1展開部214は、中継情報処理装置として機能する処理装置3に対して、イメージファイルおよび個別設定情報を送信することで、展開を行なう。
決定部215は、中継情報処理装置として機能する処理装置3が、イメージファイルを展開する展開先としての処理装置3を決定する。言い換えれば、決定部215は、中継情報処理装置がデータを中継送信する中継送信先としての処理装置3を決定する。決定部215は、例えば、全ての処理装置3の台数および中継情報処理装置の台数に基づいて、各中継情報処理装置が、イメージファイルを展開する処理装置3をそれぞれ決定する。すなわち、決定部215は、それぞれの中継情報処理装置がイメージファイルを展開する処理装置3の台数が可能な限り均等になるように、中継情報処理装置がイメージファイルを展開する処理装置3の台数を決定する。具体的には、全ての処理装置3の台数が110台,中継情報処理装置の台数が10台の場合には、それぞれの中継情報処理装置がイメージファイルを展開する処理装置3の台数は10台となる。つまり、全ての処理装置3の台数から中継情報処理装置の台数を引いた値を、中継情報処理装置の台数で除算することで、中継情報処理装置がイメージファイルを展開する処理装置3の台数を求めることができる。すなわち、決定部215は、複数の情報処理装置の数および中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する決定部の一例として機能する。
図5は、処理装置一覧221を示す図である。ここで、図5の例では、処理装置3が110台あり、PC003,PC012,…,PC109(中略、全10台)が中継情報処理装置として機能する。なお、PC001〜PC110は、処理装置3のマシン名を示している。また、一部のマシン名は、簡単のため省略している。
出力ユニット25は、例えば、ディスプレイ等の表示装置をそなえ、例えばCPU21からの指示に従い各種情報を表示する。
図6は、中継情報処理装置生成部210により生成された、実施形態の一例にかかる中継情報処理装置の機能構成を示す図である。
上述のように、処理装置3が一時的に、中継情報処理装置として機能するので、中継情報処理装置のハードウェア構成は、図1で示した処理装置3の構成と同様である。したがって、中継情報処理装置は、処理装置3と同様に、CPU31,ストレージ装置32,RAM33,入力ユニット34,出力ユニット35および通信ユニット36をそなえる。
RAM33は、データやプログラムを一時的に格納する主記憶装置であり、各種情報を記憶する。RAM33は、例えば、制御プログラム330,中継情報処理装置機能実行ファイル331,展開用実行ファイル332,処理装置一覧333,展開先の個別設定情報334を記憶する。
中継情報処理装置機能実行ファイル331は、送信元の情報処理装置2から送信された、中継情報処理装置機能実行ファイル224である。
展開用実行ファイル332は、送信元の情報処理装置2から送信された展開用実行ファイル223である。
展開先の個別設定情報334は、中継情報処理装置の展開先である処理装置3の個別設定情報であり、個別設定情報225の一部である。
さらに、RAM33は、送信バッファ335および受信バッファ336として機能する。
受信バッファ336は、送信元の情報処理装置2から、送信されたイメージファイルや個別設定情報など各種情報を一時的に格納するバッファである。
例えば、CPU31は、RAM33に記憶されている中継情報処理装置機能実行ファイル331を実行することにより、第2展開部310として機能する。さらに、CPU31は、RAM33に記憶されている展開用実行ファイル332を実行することにより、格納部311として機能する。
すなわち、第2展開部310は、展開先の処理装置3に対して、イメージファイルおよび個別設定情報を送信することで展開を行なう。なお、第2展開部310は、マルチキャスト通信とユニキャスト通信とを選択的に使用することができる。
入力ユニット34は、例えば、キーボードやマウスなどの入力装置をそなえ、各種の情報を入力する。
通信ユニット36は、LAN等のネットワークを介して接続される他の装置との通信を制御する。
なお、中継情報処理装置として機能していない処理装置3がそなえるRAM33は、例えば、中継情報処理装置機能実行ファイル331,処理装置一覧333および展開先の個別設定情報334を持たない。さらに、中継情報処理装置として機能していない処理装置3がそなえるCPU31は、第2展開部としての機能を有さない。
図7に示す例では、送信元の情報処理装置2は、6台の処理装置3から2台の中継情報処理装置を生成している。
送信元の情報処理装置2の第1展開部214が、例えば、マルチキャスト通信により断片化されたイメージファイルを中継情報処理装置として機能する処理装置3に送信する。送信されたイメージファイルは、中継情報処理装置の受信バッファ336に格納される。中継情報処理装置の格納部311は、受信バッファ336格納されたイメージファイルを、受信バッファ336より順次ストレージ装置32にイメージファイル320として格納するとともに、送信バッファ335に格納する。中継情報処理装置の第2展開部310が、送信バッファ335からイメージファイルを処理装置3へマルチキャスト通信により中継送信する。2台の中継情報処理装置が、それぞれ、配下にある処理装置3へイメージファイルをマルチキャスト通信により送信することで、中継情報処理装置として機能する処理装置3を含む全ての処理装置3にイメージファイルが送信される。
なお、図7における、記号aは、送信元の情報処理装置の送信バッファを示し、記号b1,b2はそれぞれ中継情報処理装置として機能する処理装置3の送信バッファ335を示している。各送信バッファ中の四角は、断片化されたイメージファイルを示している。なお、図7に示す例において、送信バッファb1とb2とで、保持しているイメージファイルの量が異なるのは、中継情報処理装置と展開先である処理装置3との間の通信状況がそれぞれ異なるためである。
まず、ユーザが、処理装置3に対してOS等のアプリケーションを導入する場合などの所定のタイミングで展開を開始する。ユーザは、送信元の情報処理装置2の入力ユニット24を用いて、展開の開始をCPU21に対して指示する。展開開始の指示を契機に、中継情報処理装置選択部211が、処理装置3の台数および処理装置3の性能情報に基づいて、中継情報処理装置とする処理装置3を選択する(ステップA1)。すなわち、複数の情報処理装置の数に基づいて、複数の情報処理装置の中からデータを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択する。次に、配布部213が、ステップA1において選択された処理装置3に対して、中継情報処理装置として機能させるための情報を配布する(ステップA2)。すなわち、選択された中継情報処理装置に対して、所定の情報を配布する。ステップA1において選択された処理装置3が、中継情報処理装置として機能させるための情報を用いることで、中継情報処理装置として機能する。
次に、中継情報処理装置とする処理装置3を選択するステップの詳細、すなわち図8におけるステップA1の詳細な動作を、図9に示すフローチャート(ステップA11〜A14)を参照しながら説明する。
次に、処理装置3の性能情報に基づいて、ステップA11で算出された台数分の処理装置3を選択するステップの詳細、すなわち図9におけるステップA12の詳細な動作を、図11に示すフローチャート(ステップA121〜A127)を参照しながら説明する。
次に、中継情報処理装置選択部211は、ステップA121にて選択された処理装置3の台数が、図9のステップA11で算出された台数に対して過不足があるか否か判断する(ステップA122)。ここで、ステップA121にて選択した処理装置3の台数が、ステップA11で算出された台数に対して過不足がない場合(ステップA122のNoルート参照)、ステップA12の処理は終了する。ステップA121にて選択した処理装置3の台数が、図9のステップA11で算出された台数に対して過不足がある場合(ステップA122のYesルート参照)、中継情報処理装置選択部211は、伝送速度の速い処理装置3から順に選択する(ステップA123)。また、中継情報処理装置選択部211は、所定の値以上の伝送速度を有する処理装置3のうち、伝送速度の速い処理装置3から順に選択することもできる。
次に、本実施形態の一例としてのシステム1の動作を、図12に示すシステム1の処理の流れを示す図を用いて説明する。
まず、送信元の情報処理装置2は、LANを介して、中継情報処理装置として機能させる処理装置3に対して電源投入を行なう(S1)。電源投入された処理装置3は、送信元の情報処理装置2に対してネットワークブートの要求を行なう(S2)。ネットワークブートは、例えば、PXE(Preboot eXecution Environment)ブートである。ネットワークブート要求を受けた送信元の情報処理装置2は、展開用OSイメージ222を処理装置3へ配布する(S3)。処理装置3は、展開用OSイメージ222を受信するとともに、展開用OSイメージ222を実行することで、RAM33上で展開用OSが起動する(S4)。
処理装置3のそなえるCPU31が、中継情報処理装置機能用実行ファイル331を起動することにより、処理装置3は、中継情報処理装置として起動する(ステップB0)。中継情報処理装置は、送信元の情報処理装置2に作業要求を送信した後、展開先である処理装置3に転送すべく、展開用OSイメージファイル222を取得する(ステップB1)。なお、中継情報処理装置は、展開用OSイメージファイル222を取得すると、展開先である処理装置3への展開を開始する(図14のステップB20;後述)。さらに、中継情報処理装置は、送信元の情報処理装置2に作業要求を送信した後、展開用実行ファイル223を送信元の情報処理装置2から取得する(ステップB2)。
中継情報処理装置が、イメージファイル終了通知を受信するとステップB5のYesルート参照)、中継情報処理装置は、送信元の情報処理装置2に対して作業要求を行い、送信元の情報処理装置2から個別設定情報225を取得する(ステップB10)。ここで受信する個別設定情報225は、中継情報処理装置の個別設定情報および中継情報処理装置の展開先である処理装置3の個別設定情報である。中継情報処理装置は、受信した個別設定情報のうち自身に対する個別設定情報をストレージ装置32に書き込む(ステップB11)。さらに、中継情報処理装置は、展開先である処理装置3の個別設定情報を送信バッファ335に格納する(ステップB12)。その後、中継情報処理装置が、展開先である処理装置3に対して展開が終了した後(図14のステップB32;後述)に、展開完了通知を送信元の情報処理装置2に対して送信する(ステップB13)。
次に、本実施形態の一例としての中継情報処理装置と中継情報処理装置の展開先である処理装置3との間における動作を、図14に示すフローチャートを用いて説明する。
また、処理装置3の台数に基づいて、展開に要する時間が最短となる中継情報処理装置の台数を算出し、この算出された台数に基づいて中継情報処理装置を作成するので、展開に要する時間を短縮することができる。
また、実施形態の一例にかかるシステム1によれば、展開に要する時間を短縮するために、複数の送信元の情報処理装置を設ける必要がなくなる。
さらに、本実施形態の一例によれば、送信元の情報処理装置2が、自動的に、1以上の中継情報処理装置を生成するため、ユーザが、中継情報処理装置を選択する必要がなくなり、ユーザに対する負担が軽減される。
〔B〕変形例の説明
上記実施形態の一例においては、110台の処理装置3が送信元の情報処理装置2と同一のスイッチを介して接続され、全ての処理装置3にイメージファイルAが展開される場合についての算出部212の動作について説明した。
なお、ネットワーク機器を介して接続される送信元の情報処理装置2と処理装置3とのネットワークの一群をセグメントという。
システム1が、複数のセグメントを有する場合には、算出部212は、セグメント毎に必要な中継情報処理装置の台数を算出する。具体的には、算出部212は、各セグメントを構成する処理装置3の台数を上記(6)式に代入することで、必要な中継情報処理装置の台数を算出する。すなわち、セグメントA〜Eにおける、必要な中継情報処理装置の台数は、それぞれ4台,4台,5台,4台,4台となる。すなわち、算出部212は、一のセグメントに属する複数の情報処理装置の数に基づいて、セグメントごとに中継情報処理装置の数を決定する。
すなわち、複数のセグメントに処理装置3が、配置されている場合には、セグメント毎に、中継情報処理装置が生成され、展開が行われるのである。
送信元の情報処理装置2が、複数種のイメージファイルを送信する場合には、算出部212は、送信されるイメージファイルの種類毎に、必要な中継情報処理装置の台数を算出する。具体的には、算出部212は、同一種のイメージファイルが送信される処理装置3の台数を上記(6)式に代入することで、必要な中継情報処理装置の台数を算出する。すなわち、イメージファイルA〜Dに対して、それぞれ中継情報処理装置は、5台、5台,5台,4台必要であることがわかる。すなわち、算出部212は、同一種類のデータが送信される複数の情報処理装置をグループとし、このグループ内の情報処理装置の数に基づいて、グループごとに中継情報処理装置の数を決定する。
すなわち、複数のイメージファイルが展開される場合には、イメージファイルの種類毎に、中継情報処理装置が生成され、展開が行われるのである。
システム1が複数のセグメントをそなえ、かつ、送信元の情報処理装置2が複数種のイメージファイルを送信する場合には、算出部212は、以下のように動作する。算出部212は、セグメント毎かつ送信されるイメージファイル種別毎の処理装置3の台数を(6)式に代入することにより、中継情報処理装置の台数を算出する。すなわち、図15(b)に示すように中継情報処理装置の台数が算出される。つまり、算出部212は、一のセグメントに属する複数の情報処理装置のうち、同一種類のデータが送信される複数の情報処理装置をグループとし、このグループ内の情報処理装置の数に基づいて、グループごとに中継情報処理装置の数を決定する。
このように、算出部212が、セグメント毎、および/またはイメージファイル種別毎に、必要となる中継情報処理装置の台数を算出する。そして、算出部212の算出結果に基づいて、中継情報処理装置生成部210が、中継情報処理装置をして処理装置3を機能させるため、システム1は、効率的にイメージファイルの展開を行なうことができる。
なお、開示の技術は上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本実施形態の一例では、必要な中継情報処理装置の台数を導くために(6)式に、イメージファイルの展開が行なわれる処理装置3の台数を代入して算出するが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態の一例では、中継情報処理装置選択部211が、処理装置3のメモリ容量を最優先として中継情報処理装置とする処理装置3を選択しているが、これに限定されるものではない。例えば、処理装置3の伝送速度を最優先して中継情報処理装置とする処理装置3を選択してもよいし、処理装置3のCPUの性能を最優先して、中継情報処理装置とする処理装置3を選択してもよい。
(付記1)
送信元の情報処理装置からデータを複数の情報処理装置に送信する方法であって、
前記複数の情報処理装置の数に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択し、
前記送信元の情報処理装置は、前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信し、
前記中継情報処理装置は、前記送信元の情報処理装置から受信した前記データを中継送信する
ことを特徴とするデータ送信方法。
前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、中継情報処理装置を選択し、
選択された前記中継情報処理装置に対して、所定の情報を配布し、
配布された前記所定の情報を、中継情報処理装置がそなえる主記憶装置に格納するとともに、該主記憶装置上で前記所定の情報を処理することで、中継情報処理装置として起動する
ことを特徴とする付記1記載のデータ送信方法。
前記所定の情報は、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とである
ことを特徴とする付記2記載のデータ送信方法。
前記複数の情報処理装置の数に基づいて、中継情報処理装置の数を算出し、前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記算出された数の中継情報処理装置を選択する
ことを特徴とする付記2または付記3に記載のデータ送信方法。
(付記5)
前記複数の情報処理装置の数および中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する
ことを特徴とする付記3記載のデータ送信方法。
前記送信元の情報処理装置が、複数の異なるデータを複数の情報処理装置に送信する場合、
中継情報処理装置を選択するに際して、同一種類のデータが送信される複数の情報処理装置をグループとし、該グループ内の情報処理装置の数に基づいて、グループごとに中継情報処理装置の数を決定し、
中継送信先の情報処理装置を決定するに際して、グループ内の情報処理装置の数およびグループ内の中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する
ことを特徴とする付記5記載のデータ送信方法。
前記送信元の情報処理装置が、複数の異なるセグメントに属する複数の情報処理装置に対して、データを送信する場合、
中継情報処理装置を選択するに際して、一のセグメントに属する複数の情報処理装置の数に基づいて、セグメントごとに中継情報処理装置の数を決定し、
中継送信先の情報処理装置を決定するに際して、一のセグメントに属する情報処理装置の数および一のセグメントに属する中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する
ことを特徴とする付記5記載のデータ送信方法。
前記送信元の情報処理装置が、複数の異なるセグメントに属する複数の情報処理装置に対して、複数の異なるデータを送信する場合、
中継情報処理装置を選択するに際して、一のセグメントに属する複数の情報処理装置のうち、同一種類のデータが送信される複数の情報処理装置をグループとし、該グループ内の情報処理装置の数に基づいて、グループごとに中継情報処理装置の数を決定し、
中継送信先の情報処理装置を決定するに際して、グループ内の情報処理装置の数およびグループ内の中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する
ことを特徴とする付記5記載のデータ送信方法。
複数の情報処理装置に対してデータを送信する送信元情報処理装置あって、
前記複数の情報処理装置の数に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択する選択部と、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信する第1送信部と、をそなえた
ことを特徴とする送信元情報処理装置。
前記選択部は、前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、中継情報処理装置を選択し、
前記送信元情報処理装置は、選択部により選択された前記中継情報処理装置に対して、中継情報処理装置が自身の主記憶装置上で処理することで中継情報処理装置として起動する情報である、所定の情報を配布する配布部をそなえる
ことを特徴とする付記9記載の送信元情報処理装置。
前記所定の情報は、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とである
ことを特徴とする付記10記載の送信元情報処理装置。
前記選択部は、
前記複数の情報処理装置の数に基づいて、中継情報処理装置の数を算出し、前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記算出された数の中継情報処理装置を選択する
ことを特徴とする付記10または付記11記載の送信元情報処理装置。
前記複数の情報処理装置の数および中継情報処理装置の数に基づいて、中継送信先の情報処理装置を決定する決定部を更にそなえる
ことを特徴とする付記11記載の送信元情報処理装置。
(付記14)
複数の情報処理装置と、複数の情報処理装置に対してデータを送信する送信元の情報処理装置とをそなえたシステムであって、
前記複数の情報処理装置の数に基づいて前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択部をそなえるとともに、
前記送信元の情報処理装置が、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信する第1送信部をそなえ、
前記中継情報処理装置が、
前記送信元の情報処理装置から受信した前記データを、少なくとも1の情報処理装置に中継送信する第2送信部をそなえる
ことを特徴とするデータ送信システム。
送信元の情報処理装置が、複数の情報処理装置に対してデータを送信する機能を、該送信元の情報処理装置に実行させるデータ送信プログラムであって、
前記複数の情報処理装置の数に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択し、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信することを前記送信元の情報処理装置に実行させる
ことを特徴とするデータ送信プログラム。
2 送信元の情報処理装置
3 情報処理装置
21 CPU
22 ストレージ装置
23 RAM
24 入力ユニット
25 出力ユニット
26 通信ユニット
31 CPU
32 ストレージ装置
33 RAM
34 入力ユニット
35 出力ユニット
36 通信ユニット
210 中継情報処理装置生成部
211 中継情報処理装置選択部
212 算出部
213 配布部
214 第1展開部
215 決定部
220 処理装置性能情報
221 処理装置一覧
222 展開用OSイメージ
223 展開用実行ファイル
224 中継情報処理装置機能実行ファイル
225 個別設定情報
230 制御プログラム
231 送信元情報処理装置機能実行ファイル
310 第2展開部
311 格納部
320 イメージファイル
321 個別設定情報
330 制御プログラム(展開用OS)
331 中継情報処理装置機能実行ファイル
332 展開用実行ファイル
333 処理装置一覧
334 展開先の個別設定情報
335 送信バッファ
336 受信バッファ
Claims (5)
- 送信元の情報処理装置からデータを複数の情報処理装置に送信する方法であって、
前記送信元の情報処理装置は、前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択し、
前記送信元の情報処理装置は、選択された前記中継情報処理装置に対して、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とを有する所定の情報を配布し、
前記送信元の情報処理装置は、前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信し、
前記中継情報処理装置は、配布された前記所定の情報を前記中継情報処理装置がそなえる主記憶装置に格納するとともに、該主記憶装置上で前記所定の情報を処理することで、前記送信元の情報処理装置から受信した前記データを中継送信する、
ことを特徴とするデータ送信方法。 - 前記複数の情報処理装置の数に基づいて、中継情報処理装置の数を算出し、前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記算出された数の中継情報処理装置を選択する
ことを特徴とする請求項1記載のデータ送信方法。 - 複数の情報処理装置に対してデータを送信する送信元情報処理装置であって、
前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記中継情報処理装置に対して、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とを有する所定の情報を配布する配布部と、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信する第1送信部と、をそなえた
ことを特徴とする送信元情報処理装置。 - 複数の情報処理装置と、複数の情報処理装置に対してデータを送信する送信元の情報処理装置とをそなえたシステムであって、
前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択する選択部をそなえるとともに、
前記送信元の情報処理装置が、
前記選択部により選択された前記中継情報処理装置に対して、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とを有する所定の情報を配布する配布部と、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信する第1送信部とをそなえ、
前記中継情報処理装置が、
配布された前記所定の情報を主記憶装置に格納するとともに、該主記憶装置上で前記所定の情報を処理する処理部と、
前記送信元の情報処理装置から受信した前記データを、少なくとも1の情報処理装置に中継送信する第2送信部とをそなえる
ことを特徴とするデータ送信システム。 - 送信元の情報処理装置が、複数の情報処理装置に対してデータを送信する機能を、該送信元の情報処理装置に実行させるデータ送信プログラムであって、
前記複数の情報処理装置の数および前記複数の情報処理装置の性能に基づいて、前記複数の情報処理装置の中から前記データを他の情報処理装置に中継送信する情報処理装置として機能させる中継情報処理装置を選択し、
選択された前記中継情報処理装置に対して、中継情報処理装置が前記データを少なくとも1の情報処理装置に中継送信する機能を実現する実行ファイルと、中継情報処理装置が前記データの中継送信を行なう中継送信先としての情報処理装置を特定する情報とを有し、中継情報処理装置が自身の主記憶装置上で処理することで中継情報処理装置として起動する情報である、所定の情報を配布し、
前記中継情報処理装置に対して、前記データを送信することを前記送信元の情報処理装置に実行させる
ことを特徴とするデータ送信プログラム。
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