JP5644224B2 - 原稿照明装置及び原稿読取装置、並びに画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、LEDを光源とする場合、照明効率が高いほど省エネルギー効果が高いため、LED光源を用いた照明効率の高い読取照明系(原稿照明装置)を提供することは環境側面から重要である。
〔1〕 原稿読取装置における原稿面の読取対象領域を光照射する原稿照明装置であって、
光照射される照射領域の主走査方向に沿って配列した複数の発光ダイオードと、
前記複数の発光ダイオードから出射された光を前記照射領域に導く導光体と、
前記導光体を保持する保持部材とを備え、
前記導光体の前記発光ダイオードからの光の入射面は、前記発光ダイオードの発光面と当接して配置され、かつ、前記光照射される照射領域の副走査方向に対して垂直であり、
前記導光体は可撓性を有し、厚さ1.0mm以下のシート状部材からなることを特徴とする原稿照明装置である。
〔2〕 前記導光体の厚さ方向は、前記複数の発光ダイオードから出射された光の前記導光体における伝搬方向に対して垂直であることを特徴とする前記〔1〕に記載の原稿照明装置である。
〔3〕 前記導光体が、表面のうち前記発光ダイオードからの光の入射面及び出射面を除く少なくとも一面に、表面保護層を備えることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の原稿照明装置である。
〔4〕 前記導光体は、前記発光ダイオードからの光の入射面から出射面までの間の少なくとも一部が湾曲して配置されていることを特徴とする前記〔1〕から〔3〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔5〕 前記導光体の前記発光ダイオードからの光の出射面と、前記原稿面との間に光拡散手段を有し、前記出射面から出射した光が該光拡散手段を介して前記読取対象領域に照射されることを特徴とする前記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔6〕 前記導光体がコア層及びクラッド層を備える部材からなり、前記表面保護層が前記クラッド層であることを特徴とする前記〔3〕から〔5〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔7〕 前記表面保護層が、前記導光体における光の導光部の部材よりも低い屈折率のシート部材であることを特徴とする前記〔3〕から〔5〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔8〕 前記表面保護層が、金属製の反射シート部材であることを特徴とする前記〔3〕から〔5〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔9〕 前記発光ダイオードが、サイドビュータイプのLEDであることを特徴とする前記〔1〕から〔8〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔10〕 前記導光体と前記光拡散手段とが、光透過性を有する部材により接着されていることを特徴とする前記〔5〕から〔9〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔11〕 前記〔1〕から〔10〕のいずれかに記載の原稿照明装置を備えることを特徴とする原稿読取装置である。
〔12〕 前記〔11〕に記載の原稿読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の原稿照明装置において、前記導光体が、表面のうち前記発光素子からの光の入射面及び出射面を除く少なくとも一面に、表面保護層を備えるため、導光体表面の損傷や光の漏れを防止して光利用効率を高めることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2に記載の原稿照明装置において、前記導光体は、前記発光素子からの光の入射面から出射面までの間の少なくとも一部が湾曲して配置されているため、装置を小型化かつ薄型化することができ、照明効率も改善することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1から3に記載の原稿照明装置において、前記導光体の前記発光素子からの光の出射面と、前記原稿面との間に光拡散手段を有し、前記出射面から出射した光が該光拡散手段を介して前記読取対象領域に照射されるため、照明均一性をさらに改善することができるとともに、ユーザに対する安全性を確保することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1から4のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記導光体の前記発光素子からの光の入射面が、前記発光素子の発光面と当接して配置されているため、導光体への光結合効率を高めることができ、可撓性を有する導光体であるため、衝撃による発光体へのダメージを少なくすることができる。
請求項6の発明によれば、請求項2から5のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記導光体がコア層及びクラッド層を備える部材からなり、前記表面保護層が前記クラッド層であるため、コア層を保護して光の漏れを防止して光利用効率を高め、湾曲させたときの光損失を低減し、導光性能を安定化させることができる。
請求項7の発明によれば、請求項2から5のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記表面保護層が、前記発光素子からの光の導光部の部材よりも低い屈折率のシート部材であるため、コア層を保護して光の漏れを防止して光利用効率を高め、湾曲させたときの光損失を低減し、導光性能を安定化させることができる。
請求項8の発明によれば、請求項2から5のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記表面保護層が、金属製の反射シート部材であるため、コア層を保護して光の漏れを防止して光利用効率を高め、湾曲させたときの光損失を低減し、導光性能を安定化させることができる。
請求項9の発明によれば、請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記発光素子が、サイドビュータイプのLEDであるため、薄い導光体に光結合させやすく、装置をさらに薄型化、小型化することができる。
請求項10の発明によれば、請求項4から9のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記導光体と前記光拡散手段とが、光透過性を有する部材により接着されているため、前記光拡散手段の位置ズレを防止し、光拡散特性の安定性を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、請求項1から10のいずれかに記載の原稿照明装置を備える原稿読取装置であるため、照明効率が高く、原稿読取面の照明色度のばらつき低減効果に優れ、読取り性能の動的安定性の高い小型化された原稿読取装置が提供される。
請求項12の発明によれば、請求項11に記載の原稿読取装置を備える画像形成装置であるため、原稿読取時における照明効率が高く、原稿読取面の照明色度のばらつき低減効果に優れるとともに、小型化された画像形成装置が提供される。
本発明の原稿照明装置は、光照射される照射領域の主走査方向に沿って配列した複数の発光素子と、前記複数の発光素子から出射された光を前記照射領域に導く導光体と、前記導光体を保持する保持部材とを備える。前記導光体は可撓性を有するシート状部材からなり、容易に湾曲させることができる。
図1に示すように、複数の発光素子(LEDチップ)1は、実装基板(以下、単に「基板」という)2上に離間し配置される。図中のX方向は主走査方向である。図1に示すようにX方向中央部におけるLEDチップの間隔(ピッチ)P2よりも、周辺部におけるピッチP1を狭くすることにより、撮像素子上での照度均一性に改善効果が得られる。
図2は、原稿台3に対し、副走査方向(Z方向)の左右に原稿照明装置を対向させて設けた態様を示している。
基板2上に配置されたLEDチップ1は、シート状部材からなる導光体(以下、「導光体シート」という)4の入射面に近接配置され、該入射面に入射した光は、導光体4シートの出射面から原稿台3の原稿読取り領域に照明される。
サイドビュータイプは、トップビュータイプよりもLEDチップ1のY方向の高さが低く発光面も小さいので、薄い導光体シート4に光結合させやすく、装置全体を薄くすることができる。導光体シート4の伝搬方向長が同一の場合には、シートが薄い方がシート面と表面保護層との境界面(例えば、後述するコア層とクラッド層を有する態様では、その境界面)での反射回数が多くなる。このため、LEDチップ1から発光した光の拡散効果が高くなり、発光体チップ1が擬似白色LEDの場合には、青色光と黄色光のミキシング効果が高くなり、原稿読取り面での色度ムラが少なくなる。導光体シート4内で既にミキシングされているので、原稿面上のみでなく、原稿が浮いた位置でも色度ムラは低い。このようにLEDチップ1及び導光体シート4の双方が薄いため、照明装置を薄型化することができる。
なお、図3は図1と同様、LEDチップ1のピッチを変化させた配置の例を示しているが、このような配置とすることにより、平坦な照度分布が得られ、光利用効率が高くなる。
従来の導光板はLEDチップのサイズより厚い部材であり、少なくとも1.5mm以上(例えば、5mm程度)の厚みであったが、本発明の照明装置が備える導光体シート4は、図16に示すように、LEDチップ1のY方向のサイズより薄い部材であってもよく、具体的には、1.0mm以下(例えば、0.5mm)の厚みの部材を用いることができる。
図4に、コア層4Aとクラッド層4Bとを備える導光体シート4を備える原稿照明装置の例を示す。表面保護層であるクラッド層4Bによってコア層4Aが保護されるので、導光体シート4の表面の傷などによる光損失の発生が低減し、ハンドリングしやすくなる。また、クラッド層4Bを設計で最適化することにより、導光体シート4を湾曲(ベンディング)させたときの光損失を低減させ、導光性能を安定化させることができる。
なお、導光体シート4と接する基板2の面を高反射面とすることにより、基板への光吸収をより低減させてもよい。
図6に、導光体シート4を湾曲させて配置した例を示す。
導光体シート4の全体をY−Z面内で傾斜配置させる構成よりも、Y方向に薄くZ方向に短い構成とすることで、装置を薄型化・小型化できる。例えば、導光体シート4の厚みを約1mmとして、基板2の厚みが約1mmとして、導光体シート4の一部を湾曲させても全体の厚みは3mm程度である。
導光体シート4の入射端側をテーパ化することにより、結合効率を向上させるとともに、基板2と導光体シート4との接触を回避させることができる。なお、導光体シート4は、表面保護層としてクラッドを上下に設けてもよい。また、図2及び図4に示した態様のように、右側にも原稿照明装置を追加して、一対の対向照明とすることもできる。
本発明の原稿読取装置は、上述の本発明の原稿照明装置からなる読取照明系と、反射ミラー及び結像レンズからなる読取光学系と、撮影素子とを少なくとも備える。図20に、原稿読取装置の構成例を示す。
図20に示すように、原稿面22で反射した照明光を、読取光学系を介して、撮像素子25上で受光する。撮像素子25としては、例えば、CCDが挙げられる。撮像素子25上に結像した原稿面情報の光信号を電気信号に変換して、原稿23の画像情報を読み取ることができる。
原稿照明装置と第1の反射ミラー26とを保持する第1の走行体29aは走査速度Vで、第2,第3の反射ミラーを保持する第2の走行体29bは走査速度V/2で走査し、原稿情報を読み取る。原稿面22から撮像素子25までの光路長、換言すると読取光学系の共役長を一定に保ちながら読取走査を行うことができる。
図21に示す例において、原稿読取装置は、本発明の原稿照明装置と、結像レンズ24と、反射ミラー26と、撮像素子25をひとつの走行体29で保持している。走行体29を副走査方向に線速Vで走査駆動させることにより、原稿台21上の原稿23の画像情報を読み取る。
図21に示す装置においては、走査読取の際に反射ミラー26を駆動する必要はないので、駆動機構装置を簡素化し、装置全体を小型化、軽量化することができる。また、走行体29を走査駆動する際に振動等が発生しても、照明装置と読取光学系(反射ミラー26、結像レンズ24)、および、撮像素子25の相対的な位置ズレがさらに少なくなるため、撮像素子25の受光面上で受光する光信号特性がより安定化される。本発明の照明装置が薄く小型に構成されているため、本発明の原稿読取装置もコンパクトな装置となる。
本発明の画像形成装置は、上述の本発明の原稿読取装置を備える。本発明の画像形成装置の構成と動作について以下に説明する。
図22は一実施形態であるフルカラーの複写機101の内部構造を示す概略正面図である。複写機101の装置本体102内の中央部にはカラー画像を形成するための画像形成部103が設けられている。この画像形成部103は、等間隔に離間させて水平向きに並列に配設された4つのドラム状の感光体104、感光体104の外周面を一様に帯電する帯電ローラ105、帯電ローラ105により帯電された各感光体104の外周面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する露光装置106、静電潜像にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として顕像化する現像装置107、感光体104上のトナー像が順次転写される中間転写ベルト108、中間転写ベルト108上へのトナー像の転写後に感光体4上に残留したトナーを除去するクリーニング装置109、中間転写ベルト108上に転写されたトナー像を記録媒体Sに転写させる転写ローラ110等により構成されている。なお、4つの感光体104上にはそれぞれ異なる色のトナー像(Y;イエロー、M;マゼンタ、C;シアン、K;ブラック)が形成され、これらの各色のトナー像が中間転写ベルト108上に転写されることにより、中間転写ベルト108上ではカラーのトナー像が形成され、このカラーのトナー像が記録媒体Sに転写される。
原稿読取装置113は、コンタクトガラス112と平行に2:1の速度で走行可能な第1・第2走行体114,115、レンズ116、画像読取部であるCCD117等により構成されている。第1走行体114には、コンタクトガラス112上に載置された原稿、又は、ADF11で搬送される原稿の原稿面を照明するための本発明の原稿照明装置118と、原稿面で反射されて読取光軸に沿って進行する読取光を反射させる第1ミラー119とが搭載されている。第2走行体115には、第1ミラー119で反射された光をさらに反射させる第2ミラー120と第3ミラー121とが搭載されている。第1〜第3ミラー119,120,121で順次反射された読取光の進行方向前方には、レンズ116とCCD117とが配置されている。
なお、原稿読取装置113はスキャナ装置として独立に動作させることも可能である。
2 基板(LED実装基板)
3 原稿台
4 導光体(導光体シート)
4A コア層
4B クラッド層
5 光拡散手段
Claims (12)
- 原稿読取装置における原稿面の読取対象領域を光照射する原稿照明装置であって、
光照射される照射領域の主走査方向に沿って配列した複数の発光ダイオードと、
前記複数の発光ダイオードから出射された光を前記照射領域に導く導光体と、
前記導光体を保持する保持部材とを備え、
前記導光体の前記発光ダイオードからの光の入射面は、前記発光ダイオードの発光面と当接して配置され、かつ、前記光照射される照射領域の副走査方向に対して垂直であり、
前記導光体は可撓性を有し、厚さ1.0mm以下のシート状部材からなることを特徴とする原稿照明装置。 - 前記導光体の厚さ方向は、前記複数の発光ダイオードから出射された光の前記導光体における伝搬方向に対して垂直であることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明装置。
- 前記導光体が、表面のうち前記発光ダイオードからの光の入射面及び出射面を除く少なくとも一面に、表面保護層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明装置。
- 前記導光体は、前記発光ダイオードからの光の入射面から出射面までの間の少なくとも一部が湾曲して配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記導光体の前記発光ダイオードからの光の出射面と、前記原稿面との間に光拡散手段を有し、前記出射面から出射した光が該光拡散手段を介して前記読取対象領域に照射されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記導光体がコア層及びクラッド層を備える部材からなり、前記表面保護層が前記クラッド層であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記表面保護層が、前記導光体における光の導光部の部材よりも低い屈折率のシート部材であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記表面保護層が、金属製の反射シート部材であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記発光ダイオードが、サイドビュータイプのLEDであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 前記導光体と前記光拡散手段とが、光透過性を有する部材により接着されていることを特徴とする請求項5から9のいずれかに記載の原稿照明装置。
- 請求項1から10のいずれかに記載の原稿照明装置を備えることを特徴とする原稿読取装置。
- 請求項11に記載の原稿読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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