JP5641073B2 - 無線通信装置および無線測位システム - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信により測位を行う無線通信装置および無線測位システムに関する。
広域の位置情報サービスとして、GPS(Global Positioning System)がよく知られている。しかしGPSには、ビル影や屋内でサービス圏外になってしまうという問題がある。また、GPSはGPS衛星というインフラに依存しており、インフラ障害やサービス停止の際には位置情報サービスを利用できなくなるという問題もある。
なお、広く普及している無線LANの電測情報を用いることによってGPS衛星によらない測位を可能とする無線LAN測位技術自体は以前から存在した。しかし、測位精度が、受信可能かつ位置特定可能な基地局の数に依存し、広域に展開するには基地局の敷設コストが課題であった。
このような課題を解決するために、通信用に使われている無線LAN基地局の検出情報をクラウドで集約し、それらを位置検出用の基地局として活用可能とすることで敷設コストを低減し、GPS衛星によらない広域な位置情報サービスを可能とするインフラが提供され始めている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−104029号公報
しかし、特許文献1に記載のように無線LAN基地局の検出情報をクラウドで集約する技術であっても、登録された基地局の密度に測位精度が大きく依存するという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、周囲に存在する基地局の密度に依存しない測位を可能とする技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の無線通信装置では、無線通信手段が、データを無線送信する無線送信機から送信されるデータを直接無線通信により受信し、検出手段が、無線通信手段による無線受信状況を検出し、さらに基準情報記憶手段が、無線送信機から送信されるデータを無線通信手段により無線受信するときの無線受信状況と、当該無線通信装置の位置に関連する情報である位置関連情報との対応関係が2点以上設定された対応関係基準情報を記憶する。また距離測定手段が、無線送信機と当該無線通信装置との間の相対距離に関連する情報である相対距離関連情報を測定し、第1作成手段が、検出手段により検出された複数の無線受信状況と、距離測定手段により測定された複数の相対距離関連情報との対応関係を示す第1対応関係測定情報を作成する。そして対応関係決定手段が、対応関係基準情報と第1対応関係測定情報とを比較することにより、位置関連情報と相対距離関連情報との対応関係を決定し、位置決定手段が、対応関係決定手段により決定された、位置関連情報と相対距離関連情報との対応関係と、検出手段により検出された現在の無線受信状況とに基づいて、当該無線通信装置における現在の位置を決定する。
このように構成された無線通信装置では、対応関係基準情報に対応する1機の無線送信機と直接無線通信を行うことにより、当該無線通信装置の現在の位置を決定することができるため、当該無線通信装置周辺に存在する無線送信機の密度によらず、測位を行うことができる。
そして請求項1に記載の無線通信装置では、請求項2に記載のように、無線送信機が、予め設定された設置位置に固定して設置されており、対応関係基準情報における位置関連情報は、無線送信機の付近に敷設されている道路上の位置を示す情報であり、第1対応関係測定情報における相対距離関連情報は、無線送信機の付近に敷設されている道路上で移動した移動距離であるようにするとよい。
このように構成された無線通信装置では、当該無線通信装置が道路上を移動している場合に、対応関係基準情報に対応する1機の無線送信機と直接無線通信を行うことにより、当該無線通信装置の道路上での位置を決定することができる。これは、無線送信機が予め設定された設置位置に固定して設置されており、無線送信機からの無線受信状況と、無線送信機の付近に敷設されている道路上の位置を示す情報との対応関係(すなわち、対応関係基準情報)を設定することができるためである。なお、この場合における上記の「当該無線通信装置における現在の位置」は、「当該無線通信装置における道路上の現在の位置」に相当する。
また請求項1に記載の無線通信装置では、請求項11に記載のように、無線送信機が、道路上を移動する第1移動体に搭載されており、対応関係基準情報における位置関連情報は、第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離を示す情報であり、予め設定された時点における第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離を基準相対距離として、第1対応関係測定情報における相対距離関連情報は、基準相対距離を基準とした、第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離の増減を示す情報であるようにするとよい。
このように構成された無線通信装置では、当該無線通信装置が第1移動体の付近を移動している場合に、対応関係基準情報に対応する1機の無線送信機(すなわち、第1移動体に搭載されている無線送信機)と直接無線通信を行うことにより、第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離を決定することができる。なお、この場合における上記の「当該無線通信装置における現在の位置」とは、「第1移動体を基準とした現在の位置」であり、「第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離」に相当する。
上記目的を達成するためになされた請求項20に記載の無線測位システムは、請求項1に記載の無線送信機と、請求項1に記載の無線通信装置とを備える。
このように構成された無線測位システムは、請求項1に記載の無線通信装置を備えたものであり、請求項1に記載の無線通信装置と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態の無線測位システム1の構成を示す図である。 車載装置3の構成を示すブロック図である。 管理サーバ4の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 基準軌跡を示す図である。 上り車線と下り車線の基準軌跡を示す図である。 基準軌跡とプローブ軌跡を用いた位置決定方法を説明する図である。 第1実施形態の軌跡更新処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における位置推定の具体例を示す図である。 第2実施形態の無線測位システム101の構成を示す図である。 基準局102の構成を示すブロック図である。 車載装置103の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の軌跡更新処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における位置推定の具体例を示す図である。 第3実施形態における位置推定の具体例を示す図である。 第3実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の軌跡更新処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の軌跡更新処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における位置推定の具体例を示す図である。 第5実施形態の無線測位システム201の構成を示す図である。 車載装置203の構成を示すブロック図である。 管理サーバ204の構成を示すブロック図である。 第5実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 車間距離基準軌跡を示す図である。 車間距離プローブ軌跡を示す図である。 第5実施形態の軌跡更新処理を示すフローチャートである。 第5実施形態における車間距離推定の具体例を示す図である。 第6実施形態の位置推定処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における車間距離推定の具体例を示す図である。 第7実施形態における位置推定の具体例を示す図である。 別の実施形態における基準局102の配置を示す屋内駐車場の平面図である。 別の実施形態における基準局102の構成を示す斜視図である。 別の実施形態における位置推定の具体例を示す図である。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の無線測位システム1は、図1に示すように、GPS(Global Positioning System)圏外領域に分散して設置されて直接無線通信を行う複数の基準局2(図1では2台の基準局2a,2bを示す)と、自動車に搭載されて直接無線通信を行う車載装置3(図1では3台の車載装置3a,3b,3cを示す)と、車載装置3の位置を測定するためのデータを管理する管理サーバ4とから構成されている。
基準局2は、基準局2自身の識別情報を含む無線ビーコンを、直接無線通信機能により、周囲の自動車に定期的に送信する。また、複数の基準局2a,2b,2cのうち、一部の基準局2(図1では基準局2b)は、広域無線通信網NW(例えば携帯電話通信網)を介して管理サーバ4とデータ通信可能に構成されている。
車載装置3は、図2に示すように、車速センサ11、位置検出器12、直接無線通信機13、広域無線通信機14、および制御部15を備える。
これのうち車速センサ11は、当該車速センサ11が搭載されている車両の速度を検出する。そして、車速センサ11の検出結果は制御部15に入力される。
また位置検出器12は、GPS衛星からの衛星信号を受信するGPS受信機、車輪の回転から自車の走行距離を検出する距離センサおよび方位センサ等のセンサ類の複数により構成され、これらセンサ類から得られる信号に基づき、自車の位置および進行方位を検出する。そして、位置検出器12の検出結果は制御部15に入力される。
また直接無線通信機13は、基準局2との間で直接無線通信を行う。
また広域無線通信機14は、広域無線通信網NWを介して、管理サーバ4との間でデータ通信を行う。
また制御部15は、CPU21、ROM22、およびRAM23を備え、ROM22が記憶するプログラムに基づく処理をCPU21が実行することにより、通信機13,14を制御する。
管理サーバ4は、図3に示すように、広域無線通信機31と制御部32を備える。これらのうち広域無線通信機31は、広域無線通信網NWを介して、基準局2および車載装置3との間でデータ通信を行う。また制御部32は、CPU41、ROM42、およびRAM43を備え、ROM42が記憶するプログラムに基づく処理をCPU41が実行することにより、広域無線通信機31を制御する。また、制御部32のRAM43には、複数の基準局2それぞれに関する基準軌跡情報(後述)が記憶されている。
このように構成された無線測位システム1において、車載装置3は、後述する位置推定処理を実行する。また管理サーバ4は、後述する軌跡更新処理を実行する。
まず、車載装置3のCPU21が実行する位置推定処理の手順を図4を用いて説明する。この位置推定処理は、CPU21の動作中において繰り返し実行される処理である。
この位置推定処理が実行されると、CPU21は、まずS10にて、広域無線通信機14により管理サーバ4とデータ通信可能に接続されているか否かを判断する。ここで、管理サーバ4と接続されていない場合には(S10:NO)、S40に移行する。一方、管理サーバ4と接続されている場合には(S10:YES)、S20にて、管理サーバ4へ送信していないプローブ軌跡(後述)がある場合には、未送信のプローブ軌跡を示すプローブ軌跡情報を、基準局2の識別情報、および、自車両の車種と進行方向(後述)と現在時刻を示す情報とともに、管理サーバ4へ送信する。そしてS30にて、車載装置3が搭載されている車両(以下、自車両という)が走行している道路の付近において、現在位置から予め設定された距離(本実施形態では例えば1km)以内に存在している基準局2についての基準軌跡を示す基準軌跡情報を管理サーバ4から取得し、RAM23に記憶して、S40に移行する。なお、基準局2の基準軌跡情報は、車種毎に設けられているとともに、進行方向毎に設けられている(図6を参照)。なお進行方向とは、当該道路の上り車線を走行しているか、下り車線を走行しているかを区別するものである。そして車載装置3は、基準局2についての複数の基準軌跡情報のうち、自車両の車種と自車両の進行方向に関する基準軌跡情報のみを管理サーバ4から取得する。但し、この基準局2の基準軌跡情報を過去に取得しており、且つ、前回取得時から基準軌跡情報が更新されていない場合には、基準軌跡情報の取得を行わない。
基準軌跡は、基準局2付近の道路上で基準局2から最も近い地点を基点としてこの道路上を走行した距離(以下、基準移動距離という)と、基準局2に関するプローブ量(本実施形態では、車載装置3が基準局2から受信した無線信号の受信信号強度RSSI)との対応関係を示すものであり(図5を参照)、基準局2付近の道路上において基準局2に最も近い地点でプローブ量が最大となる。なお基準軌跡は、基準局2に最も近い地点から遠ざかるにつれてプローブ量が徐々に小さくなるとは限らず、周辺の建築物での反射、または回折などを反映して(図6の矢印AL00を参照)、極大点を有する場合がある(図6の指示ID01を参照)。
そしてS40に移行すると、無線ビーコンを検出したか否かを判断する。ここで、無線ビーコンを検出していない場合には(S40:NO)、位置推定処理を一旦終了する。一方、無線ビーコンを検出した場合には(S40:YES)、S50にて、検出した無線ビーコンのプローブ量(本実施形態では受信信号強度RSSI)を検出するとともに、S60にて、最初に無線ビーコンを検出した時点からの自車両の移動距離(以下、プローブ移動距離という)を算出する。そしてS70にて、最初に無線ビーコンを検出した時点から現時点までの、プローブ量とプローブ移動距離との対応関係を示すプローブ軌跡(図7を参照)を作成する。
その後S80にて、S30で取得した基準軌跡情報で示される基準軌跡上に、S70で作成したプローブ軌跡を重ね合わせて(図7を参照)、予め設定された軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位があるか否かを判断する。ここで、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がない場合には(S80:NO)、位置推定処理を一旦終了する。一方、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がある場合には(S80:YES)、S90にて、基準軌跡における任意の特徴点CPから現時点までの移動距離TD(図7を参照)を算出する。なお特徴点CPは、プローブ量が例えば最大、最小、極大、極小となる点である。
そしてS100にて、特徴点CPから現時点までの移動距離TDに基づいて、走行している道路上における自車両の現在位置を算出し、位置推定処理を一旦終了する。
次に、管理サーバ4のCPU41が実行する軌跡更新処理の手順を図8を用いて説明する。この軌跡更新処理は、CPU41の動作中において繰り返し実行される処理である。
この軌跡更新処理が実行されると、CPU41は、まずS210にて、プローブ軌跡情報を車載装置3から受信したか否かを判断する。ここで、プローブ軌跡情報を受信していない場合には(S210:NO)、軌跡更新処理を一旦終了する。一方、プローブ軌跡情報を受信した場合には(S210:YES)、S220にて、受信したプローブ軌跡情報を、基準局2の識別情報と、車載装置3が搭載された車両の車種と、この車両の進行方向(上り車線を走行している方向、または下り車線を走行している方向)で分類して記憶する。そしてS230にて、S220で追加されたプローブ軌跡情報と同じ基準局、車種、および進行方向を有する基準軌跡を、S220で追加されたプローブ軌跡を用いて更新して、軌跡更新処理を一旦終了する。具体的には、本実施形態では例えば、これまでに記憶したプローブ軌跡を、同じ基準局、車種、および進行方向を有するもので分類し、分類したプローブ軌跡毎に、プローブ軌跡の平均値を算出し、この平均値を基準軌跡とする。但し、分散が予め設定された除外判定値以上であるプローブ軌跡を除外した上で平均値を算出する。
次に、このように構成された無線測位システム1における位置推定の具体例を図9を用いて説明する。
図9に示すように、道路R1沿いに基準局2a,2bが設置されているとする。なお、基準局2a,2bは、車両の自律センサにより十分な精度で補間できる程度の間隔で配置されている。また、基準局2aは、広域無線通信網NWを介して管理サーバ4と接続されておらず、基準局2bは、広域無線通信網NWを介して管理サーバ4と接続されているとする。
そして、車載装置3aを搭載する車両(以下、第1車両という)が、道路R1上を走行しており、基準局2aに向かっているとする。また、車載装置3bを搭載する車両(以下、第2車両という)が、道路R1上を走行しており、基準局2aから遠ざかり基準局2bに向かっているとする。また、車載装置3cを搭載する車両(以下、第3車両という)が、道路R1上を走行しており、基準局2bから遠ざかっているとする。
まず第1車両は、基準局2aに向かっているため、自車両と同じ車種と進行方向に関する基準局2aの基準軌跡情報を管理サーバ4から取得する(矢印AL01を参照)。
また第2車両は、基準局2aの近傍を走行中であるため、基準局2aに関するプローブ軌跡を作成し、作成したプローブ軌跡と基準局2aの基準軌跡とのマッチング結果に基づいて、自車両の現在位置を算出する。
また第3車両は、管理サーバ4と接続可能な基準局2bの近傍を走行中であるため、基準局2bを介して管理サーバ4と接続されている場合には、未送信のプローブ軌跡情報を、基準局2bを介して管理サーバ4へ送信する(矢印AL02を参照)。
このように構成された車載装置3では、直接無線通信機13が、データを無線送信する基準局2から送信されるデータを直接無線通信により受信し、その後、直接無線通信機13による受信信号強度RSSIを検出する(S50)。さらにRAM23が、基準局2から送信されるデータを直接無線通信機13により無線受信するときの受信信号強度RSSIと、基準局2付近の道路上で基準局2から最も近い地点を基点としてこの道路上を走行した距離(上記の基準移動距離であり、道路上での位置に相当する)との対応関係が2点以上設定された基準軌跡情報を記憶する。
また、最初に無線ビーコンを検出した時点からの自車両の移動距離(プローブ移動距離)を位置検出器12により算出し(S60)、直接無線通信機13による複数の受信信号強度RSSIと複数のプローブ移動距離との対応関係を示すプローブ軌跡情報を作成する(S70)。
そして、基準軌跡情報とプローブ軌跡情報とを比較することにより、基準移動距離とプローブ移動距離との対応関係を決定し(S80)、基準軌跡情報とプローブ軌跡情報との対応関係と、検出された現在の受信信号強度RSSIとに基づいて、車載装置3における現在の位置を決定する(S90,S100)。
これにより、基準軌跡情報に対応する1機の基準局2と直接無線通信を行うことにより、当該車載装置3の現在の位置を決定することができるため、当該車載装置3周辺に存在する基準局2の密度によらず、測位を行うことができる。これは、基準局2が予め設定された設置位置に固定して設置されており、基準局2からの無線受信状況と、基準局2の付近に敷設されている道路上の位置を示す情報との対応関係(すなわち、基準軌跡情報)を設定することができるためである。
また、基準軌跡情報は、当該車載装置3が搭載された車両の車種毎に設けられている。これにより、プローブ量(本実施形態では受信信号強度RSSI)が車種によって変化する場合であっても、車種によって測位精度が大きく変動してしまうという状況の発生を抑制することができる。
また、複数の基準局2毎に設けられた基準軌跡情報を管理する管理サーバ4と広域無線通信網NWを介して無線通信を行うことにより、管理サーバ4から基準軌跡情報を取得する(S30)。これにより、基準局2毎に設けられた多数の基準軌跡情報を予め車載装置3内に記憶しておく必要がなくなり、多数の基準軌跡情報の中から必要に応じて少数の基準軌跡情報を管理サーバ4から取得するようにすることができるため、車載装置3のデータ記憶領域を節約することができる。
また、広域無線通信網NWを介して無線通信を行うことにより、作成されたプローブ軌跡情報を管理サーバ4へ送信する(S20)。これにより、基準軌跡情報を管理する管理サーバ4は、新たに取得したプローブ軌跡情報を用いて、基準軌跡情報を更新することができる。
以上説明した実施形態において、車載装置3は本発明における無線通信装置、基準局2は本発明における無線送信機、直接無線通信機13は本発明における無線通信手段、S50の処理は本発明における検出手段、RAM23は本発明における基準情報記憶手段、S60の処理は本発明における距離測定手段、S70の処理は本発明における第1作成手段、S80の処理は本発明における対応関係決定手段、S90,S100の処理は本発明における位置決定手段である。
また、受信信号強度RSSIは本発明における無線受信状況、「基準局2付近の道路上で基準局2から最も近い地点を基点としてこの道路上を走行した距離」は本発明における位置関連情報、基準軌跡情報は本発明における対応関係基準情報、プローブ移動距離は本発明における相対距離関連情報、プローブ軌跡情報は本発明における第1対応関係測定情報である。
また、S30の処理は本発明における第2基準情報取得手段、S20の処理は本発明における第2測定情報送信手段、管理サーバ4は本発明における第1管理装置である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の無線測位システム101は、図10に示すように、GPS(Global Positioning System)圏外領域に分散して設置されて直接無線通信を行う複数の基準局102(図10では2台の基準局102a,102bを示す)と、自動車に搭載されて直接無線通信を行う車載装置103(図10では3台の車載装置103a,103b,103cを示す)とから構成されている。
基準局102は、基準局102自身の識別情報を含む無線ビーコンを、直接無線通信機能により、周囲の自動車に定期的に送信する。そして基準局102は、図11に示すように、直接無線通信機111と制御部112を備える。これらのうち直接無線通信機111は、車載装置103との間で直接無線通信を行う。また制御部112は、CPU121、ROM122およびRAM123を備え、ROM122が記憶するプログラムに基づく処理をCPU121が実行することにより、直接無線通信機111を制御する。また、制御部112のRAM123には、この制御部112を搭載した基準局102に関する基準軌跡情報が、車両の車種と車両の進行方向とで分類されて記憶されている。
車載装置103は、図12に示すように、車速センサ131、位置検出器132、直接無線通信機133、および制御部134を備える。これらのうち、車速センサ131、位置検出器132、および直接無線通信機133はそれぞれ、第1実施形態の車速センサ11、位置検出器12、および直接無線通信機13と同じであるので説明を省略する。そして制御部134は、CPU141、ROM142、およびRAM143を備え、ROM142が記憶するプログラムに基づく処理をCPU141が実行することにより、直接無線通信機133を制御する。
このように構成された無線測位システム101において、車載装置103は、後述する位置推定処理を実行する。また基準局102は、後述する軌跡更新処理を実行する。
まず、車載装置103のCPU141が実行する位置推定処理の手順を図13を用いて説明する。この位置推定処理は、CPU141の動作中において繰り返し実行される処理である。
この位置推定処理が実行されると、CPU141は、まずS310にて、無線ビーコンを検出したか否かを判断する。ここで、無線ビーコンを検出していない場合には(S310:NO)、S410に移行する。一方、無線ビーコンを検出した場合には(S310:YES)、S320にて、検出した無線ビーコンに含まれる識別情報により特定される基準局2は、車載装置103が基準軌跡を取得していない基準局であるか否かを判断する。ここで、既に基準軌跡を取得している基準局である場合には(S320:NO)、S340に移行する。
一方、基準軌跡を取得していない基準局である場合には(S320:YES)、S330にて、基準軌跡情報の送信を要求する基準軌跡要求指令を、自車両の車種を示す車種情報と進行方向を示す進行方向情報とともに、検出した無線ビーコンに対応する基準局2へ送信し、S340に移行する。
そしてS340に移行すると、検出した無線ビーコンのプローブ量(本実施形態では受信信号強度RSSI)を検出するとともに、S350にて、最初に無線ビーコンを検出した時点からの自車両の移動距離(プローブ移動距離)を算出する。そしてS360にて、最初に無線ビーコンを検出した時点から現時点までの、プローブ量とプローブ移動距離との対応関係を示すプローブ軌跡(図6を参照)を作成する。
その後S370にて、検出した無線ビーコンに対応する基準軌跡情報を既に取得している場合に、この基準軌跡情報で示される基準軌跡上に、S360で作成したプローブ軌跡を重ね合わせて(図6を参照)、予め設定された軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位があるか否かを判断する。ここで、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がない場合には(S370:NO)、S410に移行する。一方、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がある場合には(S370:YES)、S380にて、基準軌跡における任意の特徴点CPから現時点までの移動距離TD(図6を参照)を算出する。
そしてS390にて、特徴点CPから現時点までの移動距離TDに基づいて、走行している道路上における自車両の現在位置を算出し、さらにS400にて、未送信のプローブ軌跡を示すプローブ軌跡情報を、自車両の車種と進行方向と現在時刻を示す情報とともに、検出した無線ビーコンに対応する基準局102へ送信し、S410に移行する。
そしてS410に移行すると、検出した無線ビーコンに対応する基準局102から基準軌跡情報を受信したか否かを判断する。ここで、基準軌跡情報を受信していない場合には(S410:NO)、位置推定処理を一旦終了する。一方、基準軌跡情報を受信した場合には(S410:YES)、S420にて、受信した基準軌跡情報をRAM143に記憶し、位置推定処理を一旦終了する。
次に、基準局102のCPU121が実行する軌跡更新処理の手順を図14を用いて説明する。この軌跡更新処理は、CPU121の動作中において繰り返し実行される処理である。
この軌跡更新処理が実行されると、CPU121は、まずS510にて、車載装置103から基準軌跡要求指令を受信したか否かを判断する。ここで、基準軌跡要求指令を受信していない場合には(S510:NO)、S530に移行する。一方、基準軌跡要求指令を受信した場合には(S510:YES)、S520にて、受信した基準軌跡要求指令とともに受信した車種情報と進行方向情報により特定される車種と進行方向を有する基準軌跡の基準軌跡情報を車載装置103へ送信し、S530に移行する。
そしてS530に移行すると、プローブ軌跡情報を車載装置103から受信したか否かを判断する。ここで、プローブ軌跡情報を受信していない場合には(S530:NO)、軌跡更新処理を一旦終了する。一方、プローブ軌跡情報を受信した場合には(S530:YES)、S540にて、受信したプローブ軌跡情報が、後述のS550で作成された過去のプローブセッションの継続情報であるか否かを判断する。ここで、継続情報でない場合には(S540:NO)、S550にて、新規のプローブセッションを作成する。プローブセッションは、或る1台の車載装置103が基準局102に接近してから遠ざかるまでに車載装置103が基準局102に送信したプローブ軌跡情報を記憶するために設けられる記憶領域である。そしてプローブセッションには、S530で受信したプローブ軌跡情報に対応する車種情報と進行方向情報が設定されている。
その後S560にて、セッションタイマを起動し、S580に移行する。セッションタイマは、例えば100ms毎にインクリメントするタイマであり、起動されると、その値が0からインクリメントする。
一方S540にて、継続情報である場合には(S540:YES)、S570にて、セッションタイマを再起動し、S580に移行する。
そしてS580に移行すると、プローブセッション内に、受信したプローブ軌跡情報を記憶し、S590にて、セッションタイマの値が、予め設定された満了判定値以上であるか否かを判断する。すなわち、プローブ軌跡情報を前回受信してからの経過時間が、満了判定値に対応する時間を超えたか否かを判断する。
ここで、セッションタイマの値が満了判定値未満である場合には(S590:NO)、軌跡更新処理を一旦終了する。一方、セッションタイマの値が満了判定値以上である場合には(S590:YES)、S600にて、プローブセッション内に記憶されているプローブ軌跡情報を、プローブセッションに設定されている車種情報と進行方向情報に基づいて、車載装置103が搭載された車両の車種と、この車両の進行方向(上り車線を走行している方向、または下り車線を走行している方向)で分類してRAM123に記憶する。
そしてS610にて、第1実施形態のS230と同様にして、S600で追加されたプローブ軌跡情報と同じ車種および進行方向を有する基準軌跡を、S600で追加されたプローブ軌跡を用いて更新し、さらにS620にて、セッションタイマのインクリメントを停止させて、軌跡更新処理を一旦終了する。
次に、このように構成された無線測位システム101における位置推定の具体例を図15を用いて説明する。
図15に示すように、道路R2沿いに基準局102a,102bが設置されているとする。なお、基準局102a,102bは、車両の自律センサにより十分な精度で補間できる程度の間隔で配置されている。
そして、車載装置103aを搭載する車両(以下、第1車両という)が、道路R2上を走行しており、基準局102aに向かっているとする。また、車載装置103bを搭載する車両(以下、第2車両という)が、道路R2上を走行しており、基準局102aから遠ざかり基準局102bに向かっているとする。
まず第1車両は、基準局102aからの無線ビーコンを検出可能な距離まで接近すると、自車両と同じ車種と進行方向に関する基準局102aの基準軌跡情報を基準局102aから取得する(矢印AL11を参照)。また第1車両は、未送信のプローブ軌跡情報を基準局102aへ送信する(矢印AL12を参照)。
また第2車両は、基準局102aの近傍を走行中であるため、基準局102aに関するプローブ軌跡を作成し、作成したプローブ軌跡と基準局102aの基準軌跡とのマッチング結果に基づいて、自車両の現在位置を算出するともに、未送信のプローブ軌跡情報を基準局102aへ送信する(矢印AL13を参照)。
このように構成された車載装置103では、直接無線通信機133を用いて、基準局102から送信される基準軌跡情報を取得する(S320,S330,S410,S420)。これにより、広域無線通信網NWを介して無線通信を行う通信機を用いることなく、基準軌跡情報を取得することができる。
また、直接無線通信機133を用いて、作成されたプローブ軌跡情報を基準局102へ送信する(S400)。これにより、基準軌跡情報を記憶する基準局102は、新たに取得したプローブ軌跡情報を用いて、基準軌跡情報を更新することができる。
以上説明した実施形態において、車載装置103は本発明における無線通信装置、基準局102は本発明における無線送信機、直接無線通信機133は本発明における無線通信手段、S340の処理は本発明における検出手段、RAM143は本発明における基準情報記憶手段、S350の処理は本発明における距離測定手段、S360の処理は本発明における第1作成手段、S370の処理は本発明における対応関係決定手段、S380,S390の処理は本発明における位置決定手段である。
また、S320,S330,S410,S420の処理は本発明における第1基準情報取得手段、S400の処理は本発明における第1測定情報送信手段である。
(第3実施形態)
以下に本発明の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第2実施形態と異なる部分のみを説明する。
第3実施形態における無線測位システム101は、図16に示すように、片側2車線の道路R3沿いに基準局102a,102bが設置されている点と、位置推定処理と軌跡更新処理が変更された点以外は第2実施形態と同じである。
まず、制御部112のRAM123には、この制御部112を搭載した基準局102に関する基準軌跡情報が、車両の車種と車両の進行方向とで分類されて記憶されている。そして、各基準軌跡情報には、片側2車線を構成する第1車線と第2車線のそれぞれについての基準軌跡が含まれている(図16の基準軌跡TR1,TR2を参照)。
次に、第3実施形態の位置推定処理は、図17に示すように、S360,S380〜S400の処理が省略されて、S710〜S750の処理が追加された点以外は第2実施形態と同じである。
すなわち、S350の処理が終了すると、S710にて、最初に無線ビーコンを検出した時点から現時点までの、プローブ量とプローブ移動距離との対応関係を示すプローブ軌跡(図6を参照)を作成する。なお、プローブ量には、このプローブ量を検出した時点における自車両の速度と舵角の情報が付加されている。そしてS710の処理が終了すると、S370に移行する。
また、S370にて、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がある場合には(S370:YES)、S720にて、軌跡一致判定値以上の一致度で一致する部位を含む基準軌跡に対応する車線を、現在走行している車線に設定する。その後S730にて、設定した車線に対応する基準軌跡における任意の特徴点CPから現時点までの移動距離TDを算出する。
そしてS740にて、特徴点CPから現時点までの移動距離TDに基づいて、走行している道路上における自車両の現在位置を算出し、さらにS750にて、未送信のプローブ軌跡を示すプローブ軌跡情報を、自車両の車種と進行方向と現在時刻を示す情報とともに、検出した無線ビーコンに対応する基準局102へ送信し、S410に移行する。
次に、第3実施形態の軌跡更新処理は、図18に示すように、S610の処理が省略されて、S810の処理が追加された点以外は第2実施形態と同じである。
すなわち、S600の処理が終了すると、S810にて、第1実施形態のS230と同様にして、S600で追加されたプローブ軌跡情報と同じ車種および進行方向を有する基準軌跡を、S600で追加されたプローブ軌跡を用いて更新する。但し、同じ車種と同じ進行方向の基準軌跡には、第1車線の基準軌跡と第2車線の基準軌跡とが含まれるため、S810では、プローブ軌跡のプローブ量に付加されている速度情報と舵角情報に基づいて、第1車線のプローブ軌跡であるか第2車線のプローブ軌跡であるかを判断して基準軌跡を更新する。そしてS810の処理が終了すると、S620に移行する。
このように構成された車載装置103では、基準軌跡情報が道路R3の車線毎に設けられている。これにより、道路R3の車線毎に設けられている基準軌跡情報と、プローブ軌跡情報とを比較することで、車載装置103を搭載する車両(自車両)が道路R3上において走行している車線を特定することができる。
(第4実施形態)
以下に本発明の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第4実施形態における無線測位システム1は、位置推定処理と軌跡更新処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
まず、第4実施形態の位置推定処理は、図19に示すように、S20の処理が省略されて、S900の処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、S10の処理が終了すると、S900にて、管理サーバ4へ送信していないプローブ軌跡がある場合には、未送信のプローブ軌跡を示すプローブ軌跡情報を、基準局2の識別情報、および、自車両の車種と進行方向と現在時刻を示す情報とともに、管理サーバ4へ送信し、さらに、未送信のプローブ軌跡に対応する期間とその前後の期間とを含む期間において自車両が走行した走行軌跡を示す走行軌跡情報を管理サーバ4へ送信する。そして、S900の処理が終了すると、S30に移行する。
次に、第4実施形態の軌跡更新処理は、図20に示すように、S210〜S230の処理が省略されて、S910〜S960の処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、軌跡更新処理が実行されると、まずS910にて、プローブ軌跡情報と走行軌跡情報を車載装置3から受信したか否かを判断する。ここで、プローブ軌跡情報と走行軌跡情報を受信していない場合には(S910:NO)、軌跡更新処理を一旦終了する。一方、プローブ軌跡情報と走行軌跡情報を受信した場合には(S910:YES)、S920にて、受信したプローブ軌跡情報が、既に登録されている基準局に関するものであるか否かを判断する。具体的には、基準局2の識別情報がプローブ軌跡情報に付加されている場合には、既に登録されている基準局に関するものであると判断する。また、基準局2の識別情報がプローブ軌跡情報に付加されていない場合には、管理サーバ4に記憶されている基準軌跡情報と、受信したプローブ軌跡情報および走行軌跡情報とを比較して判断する。
ここで、受信したプローブ軌跡情報が既に登録されている基準局に関するものである場合には(S920:YES)、S930にて、受信したプローブ軌跡情報と走行軌跡情報を、基準局の識別情報と、車載装置3が搭載された車両の車種と、この車両の進行方向で分類して記憶する。そしてS940にて、S930で追加されたプローブ軌跡情報と同じ基準局、車種、および進行方向を有する基準軌跡を、S930で追加されたプローブ軌跡を用いて更新して、軌跡更新処理を一旦終了する。
一方、受信したプローブ軌跡情報が既に登録されている基準局に関するものでない場合には(S920:NO)、S950にて、受信したプローブ軌跡情報と走行軌跡情報に対して、基準局の識別情報を新たに付して、このプローブ軌跡情報と走行軌跡情報を、基準局の識別情報と、車載装置3が搭載された車両の車種と、この車両の進行方向で分類して記憶する。そしてS960にて、受信したプローブ軌跡情報と走行軌跡情報とに基づいて基準軌跡を新規に作成して、この基準軌跡を、基準局の識別情報と車両の車種と車両の進行方向で分類して記憶し、軌跡更新処理を一旦終了する。
次に、このように構成された無線測位システム1において基準軌跡を新規に登録する具体例を図21を用いて説明する。
図21に示すように、車載装置3aを搭載する車両(以下、第1車両という)が、道路R4上を走行しており、道路R4上の交差点CPで左折するとする(走行軌跡VP41を参照)。そして、交差点CPの手前の道路R4沿いに、未登録の基準局2dが設置されているとする。
第1車両は、道路R4に沿って基準局2d付近を走行することにより、基準局2dからの無線ビーコンを検出し、プローブ軌跡PT41(図21を参照)を作成することができる。そして管理サーバ4は、プローブ軌跡PT41を示すプローブ軌跡情報と、走行軌跡VP41を示す走行軌跡情報を受信すると、走行軌跡VP41で左折している点を交差点の位置であると判断して、この交差点の位置P41を基準として、プローブ軌跡PT41においてプローブ量が最大となる道路R4上の位置P42(特徴点CP42)を特定することができる。これにより管理サーバ4は、プローブ量と道路R4上の位置との対応関係を示す基準軌跡を基準局2dの基準軌跡ST41(図21を参照)として新規に登録することができる。
そして、基準局2dの基準軌跡ST41が登録された後に、車載装置3bを搭載する車両(以下、第2車両という)が、道路R4上を走行しており、道路R4上の交差点CSで直進するとする(走行軌跡VP42を参照)。この場合には、車載装置3bは、基準局2dからの無線ビーコンを用いて作成したプローブ軌跡PT42(図21を参照)を示すプローブ軌跡情報と、基準局2dの基準軌跡ST41とを比較して、プローブ量が最大となる道路R4上の位置P42を特定した後に、位置P42からの走行距離VD41を自律センサで取得して、道路R4上の現在位置P43(図21を参照)を推定することができる。
なお、パワーコントロールしていないWAN基地局WS(図21を参照)も基準局として登録することができる。
このように構成された車載装置3では、プローブ軌跡情報に対応した走行軌跡情報を管理サーバ4へ送信する(S900)。これにより、管理サーバ4は、受信したプローブ軌跡情報および走行軌跡情報に基づいて、プローブ量と道路R4上の位置との対応関係を示す基準軌跡を作成することができるため、管理サーバ4に登録されていない基準局2の基準軌跡情報を新規に登録することができる。
以上説明した実施形態において、S900の処理は本発明における移動軌跡送信手段、走行軌跡情報は本発明における移動軌跡情報である。
(第5実施形態)
以下に本発明の第5実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の無線測位システム201は、図22に示すように、道路沿いに分散して設置されて直接無線通信を行う複数の基準局202(図22では2台の基準局202a,202bを示す)と、自動車に搭載されて直接無線通信を行う車載装置203(図22では3台の車載装置203a,203b,203cを示す)と、車間距離を測定するためのデータを管理する管理サーバ204とから構成されている。
基準局202は、基準局202自身の識別情報を含む無線ビーコンを、直接無線通信機能により、周囲の自動車に定期的に送信する。また、複数の基準局202は、広域無線通信網NW(例えば携帯電話通信網)を介して管理サーバ204とデータ通信可能に構成されている。
車載装置203は、図23に示すように、車速センサ11、位置検出器12、直接無線通信機213、広域無線通信機214、レーダ装置215、および制御部216を備える。
これのうち直接無線通信機213は、基準局202および他車両の車載装置203との直接無線通信を行う。
また広域無線通信機214は、広域無線通信網NWを介して、管理サーバ204との間でデータ通信を行う。
またレーダ装置215は、ミリ波帯のレーダ波を車両の前方に向けて送信し、反射したレーダ波を受信することにより、レーダ波が反射した地点までの距離を検出する。
また制御部216は、CPU221、ROM222、およびRAM223を備え、ROM222が記憶するプログラムに基づく処理をCPU221が実行することにより、通信機213,214およびレーダ装置215を制御する。
また制御部216は、他の車両の車載装置203との間で、自車両の車種および速度を示す情報を、直接無線通信により互いに送受信する制御を行う。
管理サーバ204は、図24に示すように、広域無線通信機231と制御部232を備える。これらのうち広域無線通信機231は、広域無線通信網NWを介して、基準局202および車載装置203との間でデータ通信を行う。また制御部232は、CPU241、ROM242、およびRAM243を備え、ROM242が記憶するプログラムに基づく処理をCPU241が実行することにより、広域無線通信機231を制御する。また、制御部232のRAM243には、車間距離に関する基準軌跡情報(後述)が記憶されている。なお以下、車間距離に関する基準軌跡情報を、車間距離基準軌跡情報という。この車間距離基準軌跡情報は、自車両の車種と前方車両の車種との組合せ毎に設けられている。
このように構成された無線測位システム201において、車載装置203は、後述する車間距離推定処理を実行する。また管理サーバ204は、後述する軌跡更新処理を実行する。
まず、車載装置203のCPU221が実行する車間距離推定処理の手順を図25を用いて説明する。この車間距離推定処理は、CPU221の動作中において繰り返し実行される処理である。
この車間距離推定処理が実行されると、CPU221は、まずS1010にて、広域無線通信機214により管理サーバ204とデータ通信可能に接続されているか否かを判断する。ここで、管理サーバ204と接続されていない場合には(S1010:NO)、S1040に移行する。一方、管理サーバ204と接続されている場合には(S1010:YES)、S1020にて、管理サーバ204へ送信していないレーダ・プローブ軌跡(後述)がある場合には、未送信のレーダ・プローブ軌跡を示すレーダ・プローブ軌跡情報を、自車両の車種を示す自車両車種情報と、前方車両の車種を示す前方車両車種情報とともに、管理サーバ4へ送信する。
そしてS1030にて、未取得または未更新の車間距離基準軌跡情報を管理サーバ204から取得し、RAM223に記憶して、S1040に移行する。なお、車間距離に関する基準軌跡(以下、車間距離基準軌跡という)は、前方車両との車間距離と、前方車両からの無線ビーコンのプローブ量との対応関係を示すものであり(図26を参照)、自車両の車種と前方車両の車種との組合せ毎に設けられている。
そしてS1040に移行すると、他の車両の車載装置203からの無線ビーコンを検出したか否かを判断する。ここで、無線ビーコンを検出していない場合には(S1040:NO)、S1120に移行する。一方、無線ビーコンを検出した場合には(S1040:YES)、S1050にて、検出した無線ビーコンのプローブ量(本実施形態では受信信号強度RSSI)を検出するとともに、S1060にて、最初に無線ビーコンを検出した時点を基準とした自車両と前方車両との車間距離(以下、プローブ車間距離という)を算出する。そしてS1070にて、プローブ量とプローブ車間距離との対応関係を示すプローブ軌跡(以下、車間距離プローブ軌跡という)を作成する(図27を参照)。なお、プローブ車間距離は、自車両の走行速度の情報と、前方車両との直接無線通信により取得した前方車両の走行速度の情報とに基づいて算出される。例えば、他の車両の車載装置203からの無線ビーコンを最初に検出したときの車間距離をD0とする(図27を参照)。その後、自車両が減速するか前方車両が加速した場合には、速度の変化量に応じてプローブ車間距離がD0よりも長くなり、逆に、自車両が加速するか前方車両が減速した場合には、速度の変化量に応じて車間距離がD0よりも短くなる。但し、D0の値が不明であるため、車間距離プローブ軌跡では、プローブ量と実際の車間距離とを対応付けることができない。
次にS1080にて、レーダ装置215により自車両と前方車両と車間距離(レーダ車間距離という)を測定し、S1090にて、プローブ量とレーダ車間距離との対応関係を示すプローブ軌跡(以下、レーダ・プローブ軌跡という)を作成する。
その後S1100にて、既に取得している複数の車間距離基準軌跡情報の中から、自車両の車種と前方車両の車種との組合せで特定される車間距離基準軌跡情報を抽出し、抽出した車間距離基準軌跡情報で示される車間距離基準軌跡上に、S1070で作成した車間距離プローブ軌跡を重ね合わせて、予め設定された軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位があるか否かを判断する。ここで、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がない場合には(S1100:NO)、S1120に移行する。一方、軌跡一致判定値以上の一致度で一致している部位がある場合には(S1100:YES)、S1110にて、車間距離基準軌跡と車間距離プローブ軌跡との重ね合わせの結果に基づいて、D0の値を確定し、車間距離プローブ軌跡において、プローブ量と実際の車間距離とを対応付ける。これにより、現在のプローブ量に基づいて、実際の車間距離を決定し、S1120に移行する。
そしてS1120に移行すると、基準局202からの無線ビーコンを検出したか否かを判断する。ここで、基準局202からの無線ビーコンを検出していない場合には(S1120:NO)、車間距離推定処理を一旦終了する。一方、基準局202からの無線ビーコンを検出した場合には(S1120:YES)、S1130にて、他の車両の車載装置203からの無線ビーコンのプローブ量を示すプローブ量情報と、自車両の現在位置を示す自車両現在位置情報と、自車両の車種を示す自車両車種情報と、前方車両の車種を示す前方車両車種情報と、現在時刻を示す現在時刻情報とを、基準局202を介して管理サーバ4へ送信し、車間距離推定処理を一旦終了する。
次に、管理サーバ204のCPU241が実行する軌跡更新処理の手順を図28を用いて説明する。この軌跡更新処理は、CPU241の動作中において繰り返し実行される処理である。
この軌跡更新処理が実行されると、CPU241は、まずS1210にて、レーダ・プローブ軌跡情報を車載装置203から受信したか否かを判断する。ここで、レーダ・プローブ軌跡情報を受信していない場合には(S1210:NO)、S1240に移行する。一方、レーダ・プローブ軌跡情報を車載装置203から受信した場合には(S1210:YES)、受信したレーダ・プローブ軌跡情報を、自車両の車種と前方車両の車種との組合せで分類してRAM243に記憶する。そしてS1230にて、S1220で追加されたレーダ・プローブ軌跡情報と、自車両の車種と前方車両の車種との組合せが同じ車間距離基準軌跡を、S1220で追加されたレーダ・プローブ軌跡情報を用いて更新し、S1240に移行する。なお、この更新は、自車両の車種、前方車両の車種、道路曲率、車線などの条件別にデータを統計処理することにより行われる。
そしてS1240に移行すると、プローブ量情報を車載装置203から受信したか否かを判断する。ここで、プローブ量情報を受信していない場合には(S1240:NO)、軌跡更新処理を一旦終了する。一方、プローブ量情報を車載装置203から受信した場合には(S1240:YES)、S1250にて、受信したプローブ量情報を、同時に受信した自車両現在位置情報、自車両車種情報、前方車両車種情報、および現在時刻情報とともに記憶する。そしてS1260にて、S1250で記憶した情報に基づいて、車間距離基準軌跡を更新して、軌跡更新処理を一旦終了する。なお、この更新は、自車両の車種、前方車両の車種、道路曲率、車線などの条件別にデータを統計処理することにより行われる。
次に、このように構成された無線測位システム201における車間距離推定の具体例を図29を用いて説明する。
図29に示すように、車載装置203aを搭載する車両(以下、第1車両という)と、車載装置203bを搭載する車両(以下、第2車両という)が基準局202a付近を走行しているとする。そして、第1車両の前方で第2車両が走行しており、第1車両と第2車両との間で直接無線通信が行われているとする(矢印AL51を参照)。この場合には、車載装置203aおよび車載装置203bがそれぞれ、基準局202aを介して管理サーバ204へプローブ量情報等を送信する(矢印AL52,AL53,AL54を参照)。
また、車載装置203cを搭載する車両(以下、第3車両という)の前方で、車載装置203dを搭載する車両(以下、第4車両という)が走行しており、第3車両および第4車両の付近に基準局202が設置されていないとする。そして第3車両は、レーダ装置により、第3車両と第4車両との車間距離を検出するとともに、第4車両との間で直接無線通信を行っているとする(矢印AL55を参照)。この場合には、車載装置203cが、プローブ軌跡情報等を管理サーバ204へ送信する(矢印AL56を参照)。
そして、管理サーバ204は、車載装置203から受信したプローブ量情報およびプローブ軌跡情報等を用いて、車間距離基準軌跡の作成および更新を行う。
さらに、車載装置203eを搭載する車両(以下、第5車両という)の前方で、車載装置203fを搭載する車両(以下、第6車両という)が走行しており、第5車両および第6車両の付近に基準局202が設置されていないとする。そして、第5車両と第6車両との間で直接無線通信が行われているとする(矢印AL57を参照)。この場合に、第5車両は、第6車両との直接無線通信により作成された車間距離プローブ軌跡と、管理サーバ204から既に取得している車間距離基準軌跡とを比較することにより、レーダ装置を用いることなく、第5車両と第6車両との車間距離を推定することができる。
このように構成された車載装置203では、直接無線通信機213が、データを無線送信する他の車両の車載装置203から送信されるデータを直接無線通信により受信し、その後、直接無線通信機213による受信信号強度RSSIを検出する(S1050)。さらにRAM223が、他の車両の車載装置203から送信されるデータを直接無線通信機213により無線受信するときの受信信号強度RSSIと、他の車両の車載装置203と当該車載装置203との間の相対距離との対応関係が2点以上設定された車間距離基準軌跡情報を記憶する。
また、最初に無線ビーコンを検出した時点を基準とした自車両と前方車両との車間距離(プローブ車間距離)を算出し(S1060)、直接無線通信機213による複数の受信信号強度RSSIと複数のプローブ車間距離との対応関係を示す車間距離プローブ軌跡情報を作成する(S1070)。
そして、車間距離基準軌跡情報と車間距離プローブ軌跡情報とを比較することにより、相対距離とプローブ車間距離との対応関係を決定し(S1100)、車間距離基準軌跡情報と車間距離プローブ軌跡情報との対応関係と、検出された現在の受信信号強度RSSIとに基づいて、他の車両の車載装置203との車間距離を決定する(S1110)。
これにより、当該車載装置203が他の車両の車載装置203の付近を移動している場合に、車間距離基準軌跡情報に対応する1機の車載装置203(すなわち、他の車両に搭載されている車載装置203)と直接無線通信を行うことにより、他の車両と当該車載装置203との間の相対距離を決定することができる。
また、車間距離基準軌跡情報を管理する管理サーバ204と広域無線通信網NWを介して無線通信を行うことにより、管理サーバ204から車間距離基準軌跡情報を取得する(S1030)。これにより、自車両の車種と前方車両の車種との組合せ毎に設けられている多数の車間距離基準軌跡情報の中から必要な車間距離基準軌跡情報を管理サーバ204から取得するようにすることができるため、車載装置203のデータ記憶領域を節約することができる。
また、車載装置203は、道路上を移動する車両(自車両)に搭載されており、自車両には、自車両の前方で走行する車両(前方車両)と間の相対距離を測定するレーダ装置215が搭載され、当該車載装置203では、検出された受信信号強度RSSIと、レーダ装置215により測定されたレーダ車間距離との対応関係を示すレーダ・プローブ軌跡情報を作成し(S1090)、広域無線通信網NWを介して無線通信を行うことにより、作成されたレーダ・プローブ軌跡情報を管理サーバ204へ送信する(S1020)。これにより、車間距離基準軌跡情報を管理する管理サーバ204は、新たに取得したレーダ・プローブ軌跡情報を用いて、車間距離基準軌跡情報を更新することができる。
以上説明した実施形態において、車載装置203は本発明における無線通信装置、他の車両の車載装置203は本発明における無線送信機、直接無線通信機213は本発明における無線通信手段、S1050の処理は本発明における検出手段、RAM223は本発明における基準情報記憶手段、S1060の処理は本発明における距離測定手段、S1070の処理は本発明における第1作成手段、S1100の処理は本発明における対応関係決定手段、S1110の処理は本発明における位置決定手段である。
また、受信信号強度RSSIは本発明における無線受信状況、「他の車両の車載装置203と当該車載装置203との間の相対距離」は本発明における位置関連情報、車間距離基準軌跡情報は本発明における対応関係基準情報、プローブ車間距離は本発明における相対距離関連情報、車間距離プローブ軌跡情報は本発明における第1対応関係測定情報である。
また、S1030の処理は本発明における第3基準情報取得手段、S1090の処理は本発明における第2作成手段、S1020の処理は本発明における第3測定情報送信手段、レーダ装置215は本発明における相対距離測定装置、レーダ・プローブ軌跡情報は本発明における第2対応関係測定情報、管理サーバ204は本発明における第2管理装置である。
(第6実施形態)
以下に本発明の第6実施形態を図面とともに説明する。なお第6実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第6実施形態における無線測位システム1は、基準局2が実行する処理が変更された点と、位置推定処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
まず基準局2は、車両の現在位置を示す車両現在位置情報を車載装置3から受信すると、受信した車両現在位置情報を無線ビーコンに含ませる処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。すなわち基準局2は、基準局2自身の識別情報と、受信した車両現在位置情報とを含む無線ビーコンを、直接無線通信機能により、周囲の自動車に定期的に送信する。
次に、第6実施形態の位置推定処理は、図30に示すように、S1210〜S1220の処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、S100の処理が終了すると、S1210にて、S40で検出した無線ビーコンに含まれている車両現在位置情報と、S100で算出した自車両の現在位置とを用いて、車両現在位置情報に対応する車両と自車両との車間距離を算出する。その後S1220にて、S100で算出した自車両の現在位置を示す自車両現在位置情報を基準局2へ送信し、位置推定処理を一旦終了する。
次に、このように構成された無線測位システム1における車間距離推定の具体例を図31を用いて説明する。
図31に示すように、車載装置3aを搭載する車両(以下、第1車両という)と、車載装置3bを搭載する車両(以下、第2車両という)が道路R6上で基準局2a付近を走行しているとする。そして、第2車両の前方で第1車両が走行しており、さらに、第1車両が道路R6のカーブを走行し、第2車両が道路R6のカーブの手前を走行しており、第1車両と第2車両とを結ぶ直線上に障害物が存在するとする(破線DL61を参照)。この場合には、第2車両は、第2車両がレーダ装置を搭載していたとしても、第1車両と第2車両との間の車間距離を精度良く推定することが困難である。
しかし、第1車両が自車両現在位置情報を基準局2aへ送信し(矢印AL61を参照)、さらに基準局2aが第1車両の自車両現在位置情報を第2車両へ送信することにより(矢印AL62を参照)、第2車両は、第1車両と第2車両との間の車間距離を精度良く推定することができる。また、第2車両が自車両現在位置情報を基準局2aへ送信し(矢印AL63を参照)、さらに基準局2aが第2車両の自車両現在位置情報を第1車両へ送信することにより(矢印AL64を参照)、第1車両は、第1車両と第2車両との間の車間距離を精度良く推定することができる。
このように構成された車載装置3では、直接無線通信機13を用いて、自車両現在位置情報を、直接無線通信により自車両現在位置情報を受信する機能と、受信した自車両現在位置情報を直接無線通信により送信する機能とを有する基準局2へ送信する(S1220)。これにより車載装置3は、基準局2との間で自車両現在位置情報を直接無線通信により送受信することで、互いに同じ基準局2付近に位置する他の車載装置3との間の車間距離を決定することができる。
以上説明した実施形態において、S1220の処理は本発明における位置情報送信手段、自車両現在位置情報は本発明における装置現在位置情報である。
(第7実施形態)
以下に本発明の第7実施形態を図面とともに説明する。なお第7実施形態では、第3実施形態と異なる部分のみを説明する。
第7実施形態における無線測位システム101は、図32に示すように、片側4車線の道路R7沿いに基準局102が設置されている点と、基準局102と道路R7との間に障害物150が設置されている点と、位置推定処理が変更された点以外は第3実施形態と同じである。
まず、障害物150が基準局102と道路R7との間に設置されることにより、道路R7の上方において、直接波到達領域A1、回折波到達領域A2および遮蔽領域A3が形成される。
直接波到達領域A1は、基準局102から送信された無線ビーコンのうち、障害物150に遮蔽されない直接波が到達する領域である。なお基準局102は、電波で無線ビーコンを送信する。
回折波到達領域A2は、基準局102から送信された無線ビーコンのうち、障害物150で回折した回折波が到達する領域である。
遮蔽領域A3は、上記の直接波および回折波が到達しない領域である。
また、道路R7の進行方向に沿った遮蔽領域A3の両側にそれぞれ回折波到達領域A2が形成されている。さらに、遮蔽領域A3の両側に設けられた回折波到達領域A2のそれぞれについて、回折波到達領域A2を挟んで遮蔽領域A3とは反対側に直接波到達領域A1が形成されている。
そして、制御部112のRAM123(図11を参照)には、この制御部112を搭載した基準局102に関する基準軌跡情報が、車両の車種と車両の進行方向とで分類されて記憶されている。そして、各基準軌跡情報には、片側4車線を構成する第1〜第4車線のそれぞれについての基準軌跡が含まれている(図32の基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4を参照)。
基準軌跡TR1(TR2,TR3,TR4)は、道路R7の第1(2,3,4)車線上を走行する車両が基準局2に近づくにつれてプローブ量が徐々に大きくなり、まず、第1(2,3,4)車線上における直接波到達領域A1と回折波到達領域A2との境界で、基準局2に近づくにつれてプローブ量が小さくなる方向に屈曲する(図32の屈曲点Pa1(Pa2,Pa3,Pa4)を参照)。そして基準軌跡TR1(TR2,TR3,TR4)は、直接波到達領域A1と回折波到達領域A2との境界から更に基準局2に近づくにつれてプローブ量が徐々に小さくなり、第1(2,3,4)車線上における回折波到達領域A2と遮蔽領域A3との境界で屈曲して(図32の屈曲点Pb1(Pb2,Pb3,Pb4)を参照)、遮蔽領域A3内でプローブ量が一定となる。
次に、第7実施形態の位置推定処理は、S370の処理が変更された点以外は第3実施形態と同じである。
すなわちS370において、プローブ軌跡が基準軌跡と一致しているいか否かを判断する手法が変更されている。
具体的には、まず、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のそれぞれについて、一致判定優先領域と一致判定通常領域を設定する(図32では、基準軌跡TR1の一致判定優先領域と一致判定通常領域を示す)。一致判定優先領域は、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のそれぞれに対応して設定されており、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のそれぞれについて、回折波到達領域A2と遮蔽領域A3を全て含むように設定される。そして一致判定通常領域は、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のそれぞれに対応して設定されており、対応する一致判定優先領域以外の領域である。
そして、基準軌跡上にプローブ軌跡を重ね合わせて、基準軌跡上の複数の点について、基準軌跡のプローブ量とプローブ軌跡のプローブ量との差(以下、プローブ量差という)を算出する。また、算出されたプローブ量差の逆数を算出し、更に、この逆数と予め設定された重み係数との乗算値を算出する。
さらに、基準軌跡上の複数の点における上記乗算値の平均値を算出し、この平均値を一致度とする。なお、一致判定優先領域における重み係数は、一致判定通常領域における重み係数よりも大きくなるように設定されている。
このように構成された無線測位システム101では、基準局102と、基準局102の付近に敷設されている道路R7との間に、無線ビーコンを送信するために基準局102から伝播する電波を遮蔽する障害物150が設置されている。
このため、基準軌跡TR1(TR2,TR3,TR4)は、道路R7の第1(2,3,4)車線上を走行する車両が基準局2に近づくにつれてプローブ量が徐々に大きくなり、第1(2,3,4)車線上における直接波到達領域A1と回折波到達領域A2との境界で、基準局2に近づくにつれてプローブ量が小さくなる方向に屈曲する(図32の屈曲点Pa1(Pa2,Pa3,Pa4)を参照)。なお、この屈曲点Pa1,Pa2,Pa3,Pa4は、直接波到達領域A1と回折波到達領域A2との境界で生じる。
そして、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4の屈曲点Pa1,Pa2,Pa3,Pa4に対応する道路R7上での位置は、環境反射(例えば、基準局102周辺の建築物での電波の反射)の影響を受けにくく、安定している。すなわち、屈曲点Pa1,Pa2,Pa3,Pa4は、道路R7の進行方向の位置と、道路R7の進行方向に垂直な方向(すなわち、道路R7において第1車線から第4車線に向かう方向)の位置の変動が小さい。また、車種の違いによる屈曲点Pa1〜4の変動も小さい。
これは、基準局102が道路R7の付近に設定されているために上記直接波のプローブ量が環境反射よりも大きくなり、屈曲点Pa1,Pa2,Pa3,Pa4が、このようにプローブ量が大きい直接波に由来して生じているからである。
このため車載装置103は、作成したプローブ軌跡で屈曲点が生じた場合に、プローブ軌跡の屈曲点が生じた部分と、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4で屈曲点が生じている部分とを重ね合わせることで、車載装置103における現在の位置と、車載装置103を搭載する車両(自車両)が道路R7上において走行している車線を高精度で推定することができる。
例えば、図32に示すプローブ軌跡は基準軌跡TR1の屈曲点Pa1で一致している。このため、車載装置103を搭載している車両は第1車線上を走行していると推定することができる。
また車載装置103は、基準軌跡情報とプローブ軌跡情報との比較において、基準軌跡情報における道路R7上の位置が一致判定優先領域内に含まれる場合に行った比較結果を、一致判定優先領域内に含まれない場合に行った比較結果よりも優先して、基準移動距離とプローブ移動距離との対応関係を決定する(S370)。
これにより、車載装置103の現在の位置と走行車線を推定する精度が一致判定優先領域よりも低い一致判定通常領域における比較結果が、車載装置103の現在の位置と走行車線の推定に影響を及ぼし難くなり、車載装置103の現在の位置と走行車線の推定精度の低下を抑制することができる。
また、基準局102は電波で無線ビーコンを送信しているため、車載装置103は、無線ビーコンのプローブ量を検出する場合に天候の影響を受け難い。
また車載装置103は、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のプローブ量と、プローブ軌跡のプローブ量との一致度合いを示すパラメータとして、上記プローブ量差の逆数を、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4上の複数の点で算出するとともに、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4上の複数の点で算出された上記プローブ量差の逆数のそれぞれについて、基準軌跡上の対応する点に基づいて予め設定された重み係数を乗じた乗算値を算出し、算出した複数の乗算値を用いて、上記対応関係を決定する。そして、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4上の点が一致判定優先領域に含まれる場合の重み係数は、一致判定優先領域に含まれない場合の重み係数よりも大きくなるように設定されている。
これにより、一致判定優先領域とそれ以外の領域とで重み係数の大きさを変えるという簡便な方法で、一致判定優先領域内に含まれる場合に行った比較結果を、一致判定優先領域内に含まれない場合に行った比較結果よりも優先させることができる。
以上説明した実施形態において、回折波到達領域A2と遮蔽領域A3は本発明における直接波非到達領域、一致判定優先領域は本発明における優先領域、プローブ量差の逆数は本発明における一致度合いを示すパラメータである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記実施形態では、プローブ量として受信信号強度RSSIを用いたものを示したが、プローブ量としてTOF(Time Of Flight)または電波の到来角度を用いるようにしてもよい。
また上記実施形態では、基準軌跡情報が車種毎に設けられているものを示したが、車載装置に搭載された直接無線通信機の機種毎に基準軌跡情報が設けられているようにしてもよい。
また上記実施形態では、速度情報と舵角情報に基づいて第1車線のプローブ軌跡であるか第2車線のプローブ軌跡であるかを判断して基準軌跡を更新するものを示したが、プローブ軌跡の統計が複数の軌跡に収斂する場合に、収斂した軌跡のそれぞれを車線毎の基準軌跡として登録するようにしてもよい。
また上記実施形態では、分類したプローブ軌跡毎にプローブ軌跡の平均値を算出し、この平均値を基準軌跡とするものを示したが、基準軌跡を、過去に受信したプローブ軌跡群に対する類似度の統計指標が最大となる軌跡として導出するようにしてもよい。
また上記第7実施形態では、基準局102と道路R7との間に障害物150が設置されているものを示したが、図33に示すように、特に鉄筋コンクリートなど遮蔽性能の高い構造物がある屋内(例えば屋内駐車場)において、構造物(図では柱160)が基準局102と測位対象領域との間に位置するように基準局102を設置するようにしてもよい。反射が多い屋内環境では、周辺車両などが受信信号強度RSSIへ及ぼす影響が大きく、プローブ軌跡の変動が大きくなる(図33の矢印AR71を参照)。しかし、基準局102からの直接波の減衰が小さい(距離が近い)領域で直接波の遮蔽領域を確保することで、環境要因よりも高いコントラストで特徴点(図33の屈曲点Pc1,Pc2を参照)を抽出できるようにする。
また上記第7実施形態では、基準局102と障害物150とが離れた状態で障害物150が設置されているものを示した。基準局102と障害物150の設置については、基準局102を設置した後に、基準局102と道路の間に位置するように障害物150を設置してもよい。また、基準局102を設置する前に障害物150が道路付近に既に存在している場合には、基準局102と道路の間に障害物150が位置するように基準局102を設置するとよい。
また図34に示すように、障害物150の代わりに遮蔽板170を追加し、基準局102と道路R7との間に遮蔽板170が位置するように遮蔽板130を基準局102に連結することにより、基準局102と障害物とを一体化するようにしてもよい。これにより、基準局102と障害物との位置関係が固定され、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4における屈曲点の位置の変動を抑制することができため、車載装置103の現在位置と走行車線の推定精度を向上させることができる。
また上記第7実施形態では、電波で無線ビーコンを送信するものを示したが、光波で無線ビーコンを送信するようにしてもよい。光波は電波よりも直進性が高いため、環境反射の影響を更に小さくすることができる。但し、光波は、天候の影響を受け易い。天候の影響を受け難くするために、音波で無線ビーコンを送信するようにしてもよい。
また上記第7実施形態では、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4とプローブ軌跡を重ね合わせて、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4の何れに一致しているか否かを判断するものを示しが、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4に基づいて、車両が車線間で移動する経路を推定するようにしてもよい。例えば図35に示すように、車載装置103を搭載している車両が第4車線から第1車線に向かって移動する場合には(図35の矢印AR81を参照)、まず、プローブ軌跡の屈曲点と、基準軌跡TR4の屈曲点Pa4との一致により、車載装置103を搭載している車両の第4車線上での位置を推定することができれば、その後、プローブ軌跡のプローブ量と、基準軌跡TR1,TR2,TR3,TR4のプローブ量との比較により、第4車線から第1車線までの移動経路を推定することができる。
また上記第7実施形態では、一致判定優先領域に含まれる場合の重み係数が、一致判定優先領域に含まれない場合の重み係数よりも大きくなるように設定されているものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、一致判定優先領域と車両の現在位置との距離に応じて、この距離が長くなるほど重み係数が小さくなるようにしてもよい。
また上記第7実施形態では、プローブ量差の逆数を用いて、プローブ軌跡と基準軌跡とを比較するものを示したが、プローブ軌跡で生じた2つの屈曲点の間隔と、基準軌跡で生じた2つの屈曲点の間隔(図32の矢印AR91を参照。矢印AR91は、基準軌跡TR1の2つの屈曲点Pa1の間隔を示す)を用いて、プローブ軌跡と基準軌跡とを比較するようにしてもよい。例えば図32では、プローブ軌跡で生じた2つの屈曲点の間隔と、基準軌跡TR1の2つの屈曲点Pa1の間隔が等しい。このため、車載装置103を搭載している車両は第1車線上を走行していると推定することができる。
1,101,201…無線測位システム、2,102,202…基準局、3,103,203…車載装置、4,204…管理サーバ、11,131…車速センサ、12,132…位置検出器、13,111,133,213…直接無線通信機、14,214…広域無線通信機、15,32,112,134,216,232…制御部、21,41,121,141,221,241…CPU、23,43,123,143,223,243…RAM、31,214,231…広域無線通信機、215…レーダ装置

Claims (20)

  1. データを無線送信する無線送信機(2,102,203)から送信されるデータを直接無線通信により受信する無線通信手段(13,133,213)を備えた無線通信装置(3,103,203)であって、
    前記無線通信手段による無線受信状況を検出する検出手段(S50,S340,S1050)と、
    前記無線送信機から送信されるデータを前記無線通信手段により無線受信するときの前記無線受信状況と、当該無線通信装置の位置に関連する情報である位置関連情報との対応関係が2点以上設定された対応関係基準情報を記憶する基準情報記憶手段(23,143,223)と、
    前記無線送信機と当該無線通信装置との間の相対距離に関連する情報である相対距離関連情報を測定する距離測定手段(S60,S350,S1060)と、
    前記検出手段により検出された複数の前記無線受信状況と、前記距離測定手段により測定された複数の前記相対距離関連情報との対応関係を示す第1対応関係測定情報を作成する第1作成手段(S70,S360,S1070)と、
    前記対応関係基準情報と前記第1対応関係測定情報とを比較することにより、前記位置関連情報と前記相対距離関連情報との対応関係を決定する対応関係決定手段(S80,S370,S1100)と、
    前記対応関係決定手段により決定された、前記位置関連情報と前記相対距離関連情報との対応関係と、前記検出手段により検出された現在の前記無線受信状況とに基づいて、当該無線通信装置における現在の位置を決定する位置決定手段(S90,S100,S380,S390,S1110)とを備える
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記無線送信機(2,102)は、予め設定された設置位置に固定して設置されており、
    前記対応関係基準情報における前記位置関連情報は、前記無線送信機の付近に敷設されている道路上の位置を示す情報であり、
    前記第1対応関係測定情報における前記相対距離関連情報は、前記無線送信機の付近に敷設されている道路上で移動した移動距離である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記対応関係基準情報は、当該無線通信装置が搭載された車両の車種毎に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記道路は、片側複数車線であり、
    前記対応関係基準情報は、前記道路の車線毎に設けられている
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記無線通信手段を用いて、前記無線送信機から送信される前記対応関係基準情報を取得する第1基準情報取得手段(S320,S330,S410,S420)を備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の無線通信装置。
  6. 前記無線通信手段を用いて、前記第1作成手段により作成された前記第1対応関係測定情報を前記無線送信機へ送信する第1測定情報送信手段(S400)を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 複数の前記無線送信機毎に設けられた前記対応関係基準情報を管理する第1管理装置(4)と広域無線通信網を介して無線通信を行うことにより、前記第1管理装置から前記対応関係基準情報を取得する第2基準情報取得手段(S30)を備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の無線通信装置。
  8. 広域無線通信網を介して無線通信を行うことにより、前記第1作成手段により作成された前記第1対応関係測定情報を前記第1管理装置へ送信する第2測定情報送信手段(S20)を備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 当該無線通信装置の移動軌跡を示す情報を移動軌跡情報として、
    広域無線通信網を介して無線通信を行うことにより、前記第1対応関係測定情報に対応した前記移動軌跡情報を前記第1管理装置へ送信する移動軌跡送信手段(S900)を備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 当該無線通信装置の現在位置を示す情報を装置現在位置情報として、
    前記無線送信機は、直接無線通信により前記装置現在位置情報を受信する機能と、受信した前記装置現在位置情報を直接無線通信により送信する機能とを有し、
    当該無線通信装置は、
    前記無線通信手段を用いて、前記装置現在位置情報を前記無線送信機へ送信する位置情報送信手段(S1220)を備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の無線通信装置。
  11. 前記無線送信機(203)は、道路上を移動する第1移動体に搭載されており、
    前記対応関係基準情報における前記位置関連情報は、前記第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離を示す情報であり、
    予め設定された時点における前記第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離を基準相対距離として、前記第1対応関係測定情報における前記相対距離関連情報は、前記基準相対距離を基準とした、前記第1移動体と当該無線通信装置との間の相対距離の増減を示す情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  12. 前記対応関係基準情報を管理する第2管理装置(204)と広域無線通信網を介して無線通信を行うことにより、前記第2管理装置から前記対応関係基準情報を取得する第3基準情報取得手段(S1030)を備える
    ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 当該無線通信装置は、道路上を移動する第2移動体に搭載されており、
    前記第2移動体には、前記第2移動体の前方で走行する前記第1移動体と間の相対距離を測定する相対距離測定装置(215)が搭載され、
    当該無線通信装置は、
    前記検出手段により検出された前記無線受信状況と、前記相対距離測定装置により測定された前記相対距離を示す情報との対応関係を示す第2対応関係測定情報を作成する第2作成手段(S1090)と、
    広域無線通信網を介して無線通信を行うことにより、前記第2作成手段により作成された前記第2対応関係測定情報を前記第2管理装置へ送信する第3測定情報送信手段(S1020)とを備える
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 前記無線送信機と、前記無線送信機の付近に敷設されている道路との間に、データを送信するために前記無線送信機から伝播する波動の一部を遮蔽する障害物(150)が設置され、
    前記障害物に遮蔽されることなく前記無線送信機から前記道路に到達する前記波動を直接波とし、前記道路において前記直接波が到達する領域を直接波到達領域とし、前記波動が前記障害物に遮蔽されることにより前記道路において前記直接波が到達しない領域を直接波非到達領域とし、
    前記対応関係決定手段(S370)は、
    前記対応関係基準情報と前記第1対応関係測定情報との比較において、前記対応関係基準情報の前記位置関連情報が、前記直接波非到達領域と前記直接波非到達領域との境界を含むように予め設定された優先領域内に含まれる場合に行った比較結果を、前記対応関係基準情報の前記位置関連情報が前記優先領域内に含まれない場合に行った比較結果よりも優先して、前記対応関係を決定する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の無線通信装置。
  15. 前記障害物(170)は、前記無線送信機に固定して設置される
    ことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
  16. 前記波動は電波である
    ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の無線通信装置。
  17. 前記波動は光波である
    ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の無線通信装置。
  18. 前記波動は音波である
    ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の無線通信装置。
  19. 前記対応関係決定手段は、
    前記対応関係基準情報の前記無線受信状況と、前記第1対応関係測定情報の前記無線受信状況との一致度合いを示すパラメータを、前記対応関係基準情報の前記位置関連情報が示す複数の算出位置で算出するとともに、複数の前記算出位置で算出された前記パラメータのそれぞれについて、対応する前記算出位置に基づいて予め設定された重み係数を乗じた乗算値を算出し、算出した複数の前記乗算値を用いて、前記対応関係を決定し、
    前記算出位置が前記優先領域に含まれる場合の前記重み係数は、前記算出位置が前記優先領域に含まれない場合の前記重み係数よりも大きくなるように設定されている
    ことを特徴とする請求項14〜請求項18の何れか1項に記載の無線通信装置。
  20. 請求項1に記載の前記無線送信機と、請求項1に記載の前記無線通信装置とを備える
    ことを特徴とする無線測位システム(1,101,201)。
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