JP5640714B2 - ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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Description

この発明は、ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置に関する。
デジタルカメラが広く普及し、ユーザの要望も多様化している。ユーザの要望は、従来から「高画質化と小型化」に対するウエイトが大きく、デジタルカメラの撮影レンズとして用いられるズームレンズにも、高性能化と小型化の両立が求められる。
小型化という面では、まず、使用時のレンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)を短縮する必要があり、また、各レンズ群の厚みを短縮して、収納時の全長を抑えることも重要である。
高性能化という面では、少なくとも、1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を全ズーム域にわたって有することが必要である。
また、撮影レンズの広画角化に対する要望も多く、35mm銀塩カメラ(所謂「ライカ版」)換算の焦点距離で28mm相当を広角端としたズームレンズが一般的になり、昨今は広角端の焦点距離として「35mm銀塩カメラ換算で25mm相当」で、半画角41度程度が望まれている。
変倍比についても大きなものが望まれているが、35mm銀塩カメラ換算の焦点距離で25〜200mm相当程度(約8倍)のズームレンズであれば、一般的な撮影のほとんど全てをこなすことが可能と考えられるが、35mm銀塩カメラ換算の焦点距離で25〜250mm相当程度(約10倍)以上を求める声も強い。
デジタルカメラ用のズームレンズで「高変倍化に適したタイプ」として、物体側から順に、正の焦点距離を持つ第1レンズ群、負の焦点距離を持つ第2レンズ群、正の焦点距離を持つ第3レンズ群、正の焦点距離を持つ第4レンズ群を有し、広角端から望遠端への変に際して、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔が変化するものがある。
このタイプのズームレンズでは、第1レンズ群が「広角端よりも望遠端で物体側に位置するように移動」するタイプが好ましい。広角端でのレンズ全長を望遠端に比べて短くすることにより、第1レンズ群の大型化を抑制しつつ十分な広角化が可能となる。
また、第3レンズ群を、物体側から順に、正レンズ・正レンズ・負レンズの3枚で構成することにより、収差補正能力を保ったまま第3レンズ群の主点位置を前方に持っていくことが可能となり、望遠端時の最大全長を抑制しつつ、ズームレンズの高変倍化が可能となる。
上記の如き4レンズ群構成で、第3レンズ群を物体側から正・正・負の3枚のレンズで構成したズームレンズとして、特許文献1〜4に開示されたものが知られている。
これら特許文献に開示されたズームレンズは何れも「変倍比に対する望遠端における全長の短縮化」の点で十分とは言い難い。また、特許文献1のズームレンズは性能良好ながら構成レンズ枚数が多く、収納時全長が大きく、広角端における画角も昨今の要望に応えることができていない。
この発明は上述の事情に鑑みてなされたものであって、上述した4レンズ群構成で、第3レンズ群を物体側から正・正・負の3枚のレンズで構成したズームレンズにおいて、第3レンズ群を構成する2枚の正レンズと1枚の負レンズの形状や材質に工夫を加え、構成枚数:10枚程度の小型なズームレンズで、広角端における半画角:41度以上、10倍以上の変倍比、1000万〜1500万画素の撮像素子に対応可能な解像力の実現を可能とすることを課題とする。
この発明はまた、構成枚数:10枚程度と小型で、広角端の半画角:38度以上、変倍比:10倍以上で、1000万〜1500万画素の撮像素子に対応可能な解像力を持つ高性能なズームレンズの実現を課題とする。また、この発明のズームレンズを用いるカメラ装置、携帯情報端末装置の実現を課題とする。
この発明のズームレンズは「物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群を配し、第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを配してなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が減少し、第1レンズ群および第3レンズ群が広角端よりも望遠端で物体側に位置するように移動するズームレンズ」であって、以下の点を特徴とする。
即ち、前記第1レンズ群は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、物体側に強い凸面を向けた正レンズ、正レンズ、からなり、第2レンズ群は物体側から順に、負レンズ、負レンズ、正レンズ、からなり、第3レンズ群は物体側から順に、両凸形状の正レンズ、物体側に凸面を有する正レンズ、物体側に凸面を有するメニスカス形状の負レンズから成る。
第3レンズ群内の負レンズ(もっとも像側に配置されるレンズ)の、d線に対する屈折率:Ndn、分散:νdn、部分分散比:Pg,Fn、第3レンズ群内の少なくとも1つの正レンズの部分分散比:Pg,Fp3、該正レンズの分散:νdp3が、条件:
(1) 1.9 <Ndn< 2.2
(2A) 15.0 <νdn< 25.0
(3) 0.007<Pg,Fn-(−0.001802×νdn+0.6483)
<0.055
(4) 60.0 <νdp3< 95.0
(5) 0.007<Pg,Fp3−(−0.001802×νdp3+0.6483)
<0.055
を満足する。
部分分散比:Pg,Fは、レンズ材料のg線、F線、C線に対する屈折率:ng、nF、nCにより、
g,F=(ng−nF)/(nF−nC)
により定義される、レンズ材料に固有の物理量である。
請求項1記載のズームレンズは「第3レンズ群内の負レンズと、その物体側に位置する正レンズとが接合されている」ことが好ましい(請求項2)。
この請求項2記載のズームレンズにおいては「第3レンズ群内の負レンズがモールドレンズである」ことが好ましい(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載のズームレンズは、第1レンズ群の焦点距離:f、広角端における全系の焦点距離:fwが、条件:
(6) 5.0 <f/fw< 8.0
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載のズームレンズは、第3レンズ群の負レンズの像側面の曲率半径:r3R、広角端における全系の焦点距離:fwが、条件:
(7) 0.7 <|r3R|/fw< 1.5
を満足することが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍に際する第1レンズ群の総移動量:X、望遠端における全系の焦点距離:fが、条件:
(8) 0.10 <X/f< 0.35
を満足することが好ましい(請求項6)。
請求項1〜6の任意の1に記載のズームレンズは、広角端から望遠端への変倍に際する第3レンズ群の総移動量:X、望遠端における全系の焦点距離:fが、条件:
(9) 0.10 <X/f< 0.30
を満足することが好ましい(請求項7)。
請求項1〜7の任意の1に記載のズームレンズは、第2レンズ群の焦点距離:f、第3レンズ群の焦点距離:fが、条件:
(10) 0.50 <|f|/f< 0.85
を満足することが好ましい(請求項8)。
請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズは「ズームレンズによる像を撮像素子により読取る情報装置」に用いられるものであることができ、この場合、歪曲収差が「撮像素子により情報化されたデータの電子的な処理により補正できる範囲」で許容されていることができる。
請求項9記載のカメラは「請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有するカメラ」であることができる。
カメラは「ズームレンズによる像を撮像素子により読取る機能を持つカメラ」として構成することができ、この場合に、ズームレンズとして請求項1〜8の任意の1に記載のものを用いることができる(請求項10)。
また、この場合、ズームレンズの歪曲収差を「撮像素子により情報化されたデータの電子的な処理により補正」することができる。
この発明の携帯情報端末装置は、請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することを特徴とする(請求項11)。
説明を補足する。
この発明のズームレンズのように、物体側から像側に向かって「正・負・正・正の屈折力配分を持つ4レンズ群を有するズームレンズ」では、負の屈折力を持つ第2レンズ群が「主要な変倍作用を負担する所謂バリエータ」として構成されるのが一般的である。
この発明においては、第2レンズ群以外に第3レンズ群にも変倍作用を分担させることにより、第2レンズ群の変倍機能の負担を軽くし、これによって「広角化・高変倍化に伴って困難になる収差補正の自由度」を確保している。
また、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群を「大きく物体側へ移動させる」ことにより、広角端において第1レンズ群を通過する光線高さを低くし、広角化に伴う第1レンズ群の大型化を抑制するとともに、望遠端では「第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を大きく確保」して、長焦点化を達成する。
即ち、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は大きくなり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は小さくなって、第2レンズ群・第3レンズ群の倍率(絶対値)はどちらも増加し、これら第2レンズ群・第3レンズ群が変倍作用を互いに分担する。
さらに、第3レンズ群が「物体側より順に、両凸形状の正レンズ、物体側に凸面を有する正レンズ、物体側に凸面を有するメニスカス形状の負レンズ」を配した構成とし、第3レンズ群に含まれるレンズの材料として前記条件(1)〜(5)を満足するものを用いている。
第3レンズ群を上記の如く、色収差補正に最低限必要な「正レンズ・負レンズのペア」の物体側にさらに正レンズを1つ配置することで、3枚という比較的少ない構成枚数で、収差補正能力を確保しつつ、「第3レンズ群の主点位置」をより物体側へ配置することが可能となる。
第3レンズ群の主点位置を「より物体側に配置」することにより「望遠端における全長を短縮する」ことに効果がある。
また、第3レンズ群の最も像側の面(負レンズの像側面)を、物体側に凸の面とすることにより、コマ収差、サジタル像面湾曲の良好な補正に効果がある。
しかし、条件(1)の下限値を超えると上記「物体側に凸の面」の曲率半径が小さくなって第3レンズ群厚が増大し、カメラサイズの増大を招来する恐れがある。
第3レンズ群内の負レンズと「少なくとも1枚の正レンズ」とに、条件(2)〜(5)を満足する光学ガラスを採用すると色収差の良好な補正に効果がある。
条件(2)の上限値を超えるか、条件(4)の下限値を超えると「色収差の補正が不十分」となり、条件(3)および条件(5)の下限値を超えると「色収差の2次スペクトルの補正が不十分」となる。
条件(1)、(2A)、(3)、(4)、(5)の上限値を超える光学ガラスは、存在しないか、存在したとしても非常に特殊かつ高価であり、ズームレンズのコストの面から現実的でない。
なお、より好ましくは、条件(1)、(3)〜(5)の各パラメータは、上記のものよりも若干狭い、以下の条件を満足するのが良い。
(1A) 1.95 <Ndn< 2.2
(3A) 0.0085 <P g,F
−(−0.001802×νdn+0.6483 )< 0.055
(4A) 63.0 <νdp3< 95.0
(5A) 0.0085 <P g,F p3
−(−0.001802×νdp+0.6483)< 0.055
請求項2のように、第3レンズ群内において「ペアとなって色収差を補正する正レンズと負レンズ」を接合することにより、これら正・負レンズの偏心による性能劣化を抑制でき、加えて、第3レンズ群内が「2つのレンズ要素(物体側の正レンズと、その像側の正・負の接合レンズ)」で構成されることとなり、第3レンズ群内で偏心調整を行う場合も比較的簡便な構造で対応可能となる。
請求項3のように、第3レンズ群内の負レンズをモールドレンズとすることにより、さらなる高性能の実現が可能となる。即ち、第3レンズ群内の負レンズをモールド成形品としてその有効径外に「物体側に平面を持つランド」を付与すれば、第3レンズ群の最も物体側の正レンズと「正レンズと負レンズの接合レンズ」との光軸上距離を直接「間隔環で規定する」ことが可能となり、「光軸方向の距離のばらつき」による性能劣化を抑制可能となる。
請求項4のように、条件(6)を満足することにより、他の収差を良好に補正しつつ光学系全体を小型化することが容易と成る。
条件(6)の下限値を超えると、第1レンズ群の屈折力が十分に大きくなり、第2レンズ群の結像倍率が等倍に近付いて変倍効率が上がる。このため高変倍化には有利である。しかし、第1レンズ群の各レンズに大きな屈折力が必要になり、特に望遠端での色収差が悪化しやすい。また、第1レンズ群が厚肉化・大口径化し、特に収納状態における小型化の実現に対して不利となる。
条件(6)の上限値を超えると、第1レンズ群の屈折力が小さくなって「第2レンズ群の変倍への寄与」が小さくなり、高変倍化が難しくなる。
さらに、請求項5のように、条件(7)を満足するのがよい。
条件(7)の下限値を越えると、球面収差が補正過剰となり易く、上限値を越えると球面収差が補正不足となり易い。条件(7)の範囲外では球面収差同様、コマ収差のバランスも取りにくく、軸外周辺部で外向性または内向性のコマ収差が発生しやすくなる。
なお、さらに望ましくは、以下の条件式を満足するのが良い。
条件(7)のパラメータは、条件(7)よりも若干狭い、以下の条件:
(7A) 0.9 <|r3R|/Fw < 1.3
を満足するのがよい。
また、広角化・長焦点化のために重要な「第1レンズ群の移動量」に関連して、請求項6の条件(8)を満足するのがよい。
条件(8)の下限値を超えると、変倍に必要な第1レンズ群の変位量が不十分となり、第2レンズ群の変倍への寄与が小さくなって第3レンズ群の負担が増加するか、第1レンズ群・第2レンズ群の屈折力を強めねばならず、いずれにせよ各種収差の悪化を招き、また、広角端におけるレンズ全長が長くなり、第1レンズ群を通過する光線高さが増加し、第1レンズ群の大型化を招く。
条件(8)の上限値を超えると、広角端でのレンズ全長が短くなりすぎるか、望遠端での全長が長くなり過ぎる。
広角端での全長が短くなり過ぎると、第3レンズ群の移動スペースが限定され、第3レンズ群の変倍への寄与が小さくなり、全体の収差補正が困難となる。
望遠端での全長が長くなり過ぎると、全長方向の小型化の妨げになるだけでなく、望遠端での周辺光量確保のために径方向が大型化したり、また、鏡胴の倒れ等の製作誤差による像性能の劣化も招きやすくなったりする。
条件(8)のパラメータは、より好ましくは、条件(8)よりも若干狭い、条件:
(8) 0.15 < X/f < 0.30
また、第2レンズ群とともに変倍作用を分担する第3レンズ群の移動量に関しては、請求項7のように条件(9)を満足するのが良い。
条件(9)の下限値を超えると、第3レンズ群の変倍への寄与が小さくなり、第2ンズ群の負担が増加するか、第3レンズ群自体の屈折力を強めなければならなくなって、いずれにせよ、各種収差の悪化を招く。
条件(9)の上限値を超えると、広角端におけるレンズ全長が長くなり、第1レンズ群を通過する光線高さが増加し、第1レンズ群の大型化を招く。
条件(9)のパラメータは、より好ましくは、条件(9)よりも若干狭い条件:
(9A) 0.14 <X/f< 0.25
を満足するのが良い。
また、請求項8のように、条件(10)を満足するのが、収差補正の面から好ましい。
条件(10)の下限値を超えると「第2レンズ群の屈折力」が強くなりすぎ、上限値を超えると、「第3レンズ群の屈折力」が強くなりすぎて、いずれにしろ変倍に際する収差変動が大きくなりやすくなる。
条件(10)のパラメータは、より好ましくは条件(10)よりも若干狭い条件:
(10A) 0.55 <|f|/f< 0.70
を満足するのが良い。
レンズによる結像画像を「撮像素子」の撮像面上に結像させ、撮像素子により画像を情報化する場合、情報化されたデータに対して電子的な処理を行って、結像された画像における歪曲収差を補正できることが知られている。
従って、このような歪曲収差補正を前提とし、ズームレンズに、上記電子的な処理によって補正できる範囲の歪曲収差を許容すれば、歪曲収差以外の収差を「より良好に補正」することができ、広画角化や高変倍化に資することができる。
歪曲収差は、画角が大きくなるほど発生しやすいので、少なくとも広角端側、好ましくは広角端と中間焦点距離を含む変倍領域で、歪曲収差を補正可能とするのがよい。電子的な処理による歪曲収差補正は、歪曲収差20%程度まで可能である。
第1レンズ群は、請求項1のように、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、物体側に強い凸面を向けた正レンズの2枚と、その後ろにもう1枚の正レンズを加えた構成とする。
高変倍化、特に望遠端の焦点距離を長くするには、望遠端における「第2レンズ群・第3レンズ群・第4レンズ群の合成倍率」を大きくする必要があり、合成倍率が大きい分だけ「第1レンズ群で発生した収差が像面上で拡大される」ことになる。
このため、高変倍化を進めるには、第1レンズ群で発生する収差量を十分に小さく抑える必要があり、そのためには第1レンズ群を上記構成とすることが好ましい。
第2レンズ群は物体側から順に、負レンズ、負レンズ、正レンズを配して構成する。
より好ましくは、物体側から順に、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズ、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズ、物体側に曲率の大きな面を向けた正レンズの3枚で構成するのが良い。
物体側から順に「負レンズ、負レンズ、正レンズという配置」にすることで「第2レンズ群の主点を像側に近づける」ことが可能となり、望遠端における光学系全長の短縮に寄与できる。
このとき、第2レンズ群の各レンズは、以下の条件式を満足することが好ましい。
1.75 <N21< 2.10 、25 <ν21< 55
1.75 <N22< 2.10 、25 <ν22< 55
1.75 <N23< 2.10 、15 <ν23< 35
ただし、N2iおよびν2iは第2レンズ群中で「物体側から数えてi番目のレンズ」の屈折率およびアッベ数を表す。
このような硝種を選択することにより、単色収差を十分に小さく抑えた上で、色収差のより良好な補正が可能となる。
この発明のズームレンズにおいて第4レンズ群は主として、射出瞳距離(テレセントリック性)の確保、移動によるフォーカシングのために設けている。レンズ系の小型化のためには、第4レンズ群はなるべく簡単な構成であるのが良く、正レンズ1枚で構成することが好ましい。
良好な収差補正を保ちながらより小型化を進めるためには非球面の採用が不可欠であり、少なくとも第2レンズ群および第3レンズ群には、それぞれ1面以上の非球面を配することが望ましい。特に第2レンズ群においては「最も物体側のレンズの物体側面」を非球面とすると、広角化に伴って増大しがちな歪曲収差・非点収差等の補正に高い効果が得られる。
なお、非球面レンズは、光学ガラスや光学プラスチックを成型したもの(ガラスモールド非球面、プラスチックモールド非球面)や、ガラスレンズの面上に薄い樹脂層を成型し、その表面を非球面としたもの(ハイブリッド非球面、レプリカ非球面等と称される)等が使用できる。
開口絞りの開放径は変倍に係わらず一定とするのが機構上簡略となって良いが「望遠端の開放径を広角端に比べて大きくすることにより、変倍に伴うFナンバの変化を小さくする」こともできる。像面に到達する光量を減少させる必要があるときには、開口絞り径を小径化しても良いが、絞り径を大きく変えることなく、NDフィルタ等の挿入により光量を減少させた方が、回折現象による解像力の低下を防止できて好ましい。
以上に説明したように、この発明によれば新規なズームレンズを提供できる。このズームレンズは上記のごとき構成により、後述の実施例にも示すように、広角端の半画角が41度以上と十分に広画角でありながら、10倍以上の変倍比を有し、十分に収差補正され、小型でかつ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズとして実現可能である。
そして、請求項2以下の各条件を満足することにより、広角端の半画角が41度以上と十分に広画角でありながら、10倍以上の変倍比を有し、十分に収差補正され、小型でかつ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを実現できる。
そして、このようなズームレンズを搭載することにより性能良好なカメラ、携帯情報端末装置等を実現できる。
実施例1のズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例2のズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例3のズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例1のズームレンズの広角端における収差曲線図である。 実施例1のズームレンズの中間焦点距離における収差曲線図である。 実施例1のズームレンズの望遠端における収差曲線図である。 実施例2のズームレンズの広角端における収差曲線図である。 実施例2のズームレンズの中間焦点距離における収差曲線図である。 実施例2のズームレンズの望遠端における収差曲線図である。 実施例3のズームレンズの広角端における収差曲線図である。 実施例3のズームレンズの中間焦点距離における収差曲線図である。 実施例3のズームレンズの望遠端における収差曲線図である。 携帯情報端末装置の実施の1形態を説明するための図である。 図13の装置のシステムを説明するための図である。 歪曲収差の電子的な補正を説明するための図である。
以下、実施の形態を説明する。
図1〜図3は、ズームレンズの実施の形態を示している。図1〜図3に示すズームレンズはこの順序に、後述する実施例1〜3に関するものである。
後述の実施例1ないし3のうち、実施例1と実施例3とは、条件(2A)を満足せず、従って、この発明の実施例ではないが、繁雑を避けるため、以下において実施例1ないし3として説明する。
繁雑を避けるため、図1〜3において符号を共通化する。符号G1により第1レンズ群、符号G2により第2レンズ群、符号G3により第3レンズ群、符号G4により第4レンズ群を示す。また、符号Sにより開口絞りを示す。
符号Fは「透明平行平板」を示す。透明平行平板Fは、光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種フィルタやCCDセンサ等の撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を「これらに等価な2枚の透明平行平板」として示したものである。
図1〜図3の最上段の図は「広角端におけるレンズ配置」を示し、最下段の図は「望遠端におけるレンズ配置」を示す図である。広角端から望遠端への変倍に際して、ズームレンズの各レンズ群は、図の最上段の状態から最下段の状態へ向かって、矢印で示すように移動する。
ズームレンズは、図1〜図3に示すように、物体側(図の左方)から像側(図の右方)へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配し、第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りSを配してなる。
そして、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減少し、第1レンズ群G1および第3レンズ群G3が広角端(図の最上段)よりも望遠端(図の最下段)で物体側に位置するように移動する。
第3レンズ群G3は物体側から順に、両凸形状の正レンズ、物体側に凸面を有する正レンズ、物体側に凸面を有するメニスカス形状の負レンズから成り、物体側に凸面を有する正レンズと物体側に凸面を有するメニスカス形状の負レンズとは接合されている。
第3レンズ群G3は、広角端から望遠端への変倍に際して「物体側に凸」となる曲線を描いて変位する。
後述の実施例に示すように、図2のズームレンズは、条件(1)および(2A)〜(10)を満足する。
図13、図14を参照して、撮像装置としての「携帯情報端末装置」の実施の形態を説明する。
携帯情報端末装置のシステム構成は、図14に示すように、「ズームレンズ」である撮影レンズ1と「撮像素子」である受光素子13を有し、撮影レンズ1によって形成される撮影対象物の像を受光素子13によって読取るように構成され、受光素子13からの出力を、中央演算装置11の制御を受ける信号処理装置14によって処理してデジタル情報に変換する。
デジタル情報に変換された画像は、液晶モニタ7に表示され、半導体メモリ15に記憶され、あるいは通信カード16により外部への通信に供される。この通信機能を除いた部分は「カメラ装置」を構成する。
撮影レンズ1としては、請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズ、具体的には後述する実施例2のズームレンズを用いる。
液晶モニタ7には「撮影中の画像」を表示することもできるし、半導体メモリ15に記録されている画像を表示することもできる。
撮影レンズ1はカメラの携帯時には、図13(A)に示すように「沈胴状態」にあり、電源スイッチ6の操作により電源が入ると筐体5から鏡胴が繰り出される。鏡胴が繰り出された状態において、鏡胴内部でズームレンズの各群は「例えば広角端の配置」となっており、図示されないズームレバーを操作することで各群の配置が変化し、望遠端への変倍を行うことができる。
このとき、ファインダ2も撮影レンズ1の画角の変化に連動して変倍する。
シャッタボタン4の「半押し」によりフォーカシングがなされる。
フォーカシングは第4レンズ群の移動により行なわれるが、「受光素子の移動」によって行うこともできる。シャッタボタン4をさらに押し込むと撮影がなされ、その後は上記の処理がなされる。
半導体メモリ15に記録した画像を液晶モニタ7に表示したり、通信カード16等を使用して外部へ送信したりする際は、操作ボタン8を操作して行う。半導体メモリ15および通信カード16等は、それぞれ専用または汎用のスロット9に挿入して使用される。
撮影レンズが「沈胴状態」にあるとき、ズームレンズの各レンズ群は、必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、第3レンズ群が、光軸上から退避して「他のレンズ群と並列に収納される」如き機構とすれば、携帯情報端末装置のさらなる薄型化を実現できる。
以下、ズームレンズの具体的な実施例を3例挙げる。
実施例における記号の意味は以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
ω:半画角
R:曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
A4:4次の非球面定数
A6:6次の非球面定数
A8:8次の非球面定数
A10:10次の非球面定数
A12:12次の非球面定数
A14:14次の非球面定数
「非球面形状」は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率):C、光軸からの高さ:H、円錐定数:K、上記各次数の非球面係数を用い、Xを光軸方向における非球面量として、周知の式:
X=CH/[1+√{1−(1+K)C}]+A4・H+A6・H
+A8・H+A10・H10+A12・H12+A14・H14
で表され、近軸曲率半径R(=1/C)と円錐定数:K、非球面係数:A4〜A14を与えて形状を特定する。
なお「長さの次元を持つ量」の単位は「mm」である。
各実施例における「硝種」中の(HOYA)は「HOYA株式会社」、(OHARA)は「株式会社オハラ」であり、これらの製造会社の光学硝種名を挙げている。
「実施例1」
実施例1は図1に示したズームレンズに関するものである。
f=4.507〜14.457〜46.373、 F=3.67〜4.39〜5.78、 ω=42.22〜15.29〜4.74
面番号 R D Nd νd 硝種
1 29.096 0.85 2.00272 19.32 E-FDS2(HOYA)
2 20.164 2.60 1.59282 68.63 FCD505(HOYA)
3 143.666 0.12
4 22.113 1.68 1.74400 44.79 S-LAM2(OHARA)
5 68.476 可変(A)
6* ∞ 0.8 1.86400 40.58 L-LAH83(OHARA)
7* 4.631 1.78
8 ∞ 0.8 1.88300 40.76 S-LAH58(OHARA)
9 11.300 0.1
10 7.930 1.61 2.00272 19.32 E-FDS2(HOYA)
11 29.636 可変(B)
12 絞り 可変(C)
13* 7.160 2.7 1.55332 71.68 M-FCD500(HOYA)
14* -10.070 0.22
15 6.921 1.67 1.60300 65.44 S-PHM53(OHARA)
16 15.867 0.8 2.00069 25.46 TAFD40(HOYA)
17 4.906 可変(C)
18* 9.770 1.81 1.52528 56.20 光学プラスチック
19* 66.139 可変(E)
20 ∞ 0.28 1.53770 66.60 各種フィルタ
21 ∞ 0.5 1.50000 64.00 各種フィルタ
22 ∞ 。
「非球面(面番号に * 記号を付与してある面)」
非球面は、面番号に「*印」を付して示している。
以下の実施例においても同様である。
非球面のデータを以下に示す。
「第6面」
K=0.0, A4= -2.61648E-04, A6= 2.06221E-05, A8= -6.56301E-07,
A10= 7.51281E-09
「第7面」
K=-1.96308, A4= 1.95377E-03, A6= 5.14744E-08, A8= 3.44622E-06,
A10= -1.05149E-07
「第13面」
K=-1.12624, A4=-2.47087E-04, A6= 2.21707E-05, A8=-1.45750E-06,
A10= 4.94643E-08
「第14面」
K= 1.48308, A4= 4.86958E-04, A6= 2.64766E-05, A8=-1.64690E-06,
A10= 5.80989E-08
「第18面」
K=0.0, A4= -2.67963E-04, A6= 2.09676E-05, A8= -3.61155E-07,
A10= 8.28380E-09
「第20面」
K=0.0, A4= -2.76413E-04, A6= 1.76672E-05
上の表記中、例えば「E-05」は「10−5」を意味する。以下においても同様である。
「可変量」
可変量のデータを以下に示す。
広角端 中間焦点距離 望遠端
f=4.507 f=14.457 f=46.373
A 0.5100 8.3210 17.2829
B 7.9000 3.1774 1.4062
C 7.2454 3.0953 0.1500
D 4.4038 8.9223 12.7763
E 3.04309 5.3684 2.7454 。
「条件式のパラメータの値」
(1) 2.00069
(2A) 25.46
(3) 0.0111
(4) 71.68
(5) 0.0211
(6) 6.77
(7) 1.09
(8) 0.243
(9) 0.174
(10) 0.614 。
「実施例2」
実施例2は図2に示したズームレンズに関するものである。
f=4.504〜14.458〜46.408、 F=3.67〜5.98〜5.75、 ω=42.26〜15.32〜4.74
面番号 R D Nd νd 硝種
1 28.956 0.85 2.00272 19.32 E-FDS2(HOYA)
2 19.820 2.61 1.59282 68.63 FCD505(HOYA)
3 133.068 0.12
4 21.183 1.63 1.74400 44.79 S-LAM2(OHARA)
5 67.183 可変(A)
6* 9598.343 0.8 1.86400 40.58 L-LAH83(OHARA)
7* 4.533 1.76
8 ∞ 0.8 1.88300 40.76 S-LAH58(OHARA)
9 11.018 0.1
10 7.809 1.61 2.00272 19.32 E-FDS2(HOYA)
11 29.316 可変(B)
12 絞り 可変(C)
13* 6.881 2.67 1.55332 71.68 M-FCD500(HOYA)
14* -10.586 0.36
15 8.907 1.67 1.48749 70.24 S-FSL5(OHARA)
16 11.786 0.93 2.00178 19.32 M-FDS2(HOYA)
17* 5.680 可変(D)
18* 9.642 1.72 1.52528 65.20 光学プラスチック
19* 41.873 可変(E)
20 ∞ 0.28 1.53770 66.60 各種フィルタ
21 ∞ 0.5 1.50000 64.00 各種フィルタ
22 ∞ 。
「非球面」
非球面のデータを以下に示す。
「第6面」
K=0.0, A4=-2.86348E-04, A6=2.15191E-05, A8=-6.70320E-07,
A10=7.51831E-09
「第7面」
K= -1.90099, A4= 1.98192E-03, A6= -2.85140E-06, A8= 4.19639E-06,
A10= -1.35058E-07
「第13面」
K= -1.03454, A4= -2.15660E-04, A6= 2.09626E-05, A8= -1.60974E-06,
A10= 5.14787E-08
「第14面」
K= 1.65253, A4= 4.62394E-04, A6= 2.38444E-05, A8= -1.72649E-06,
A10= 5.78801E-08
「第17面」
K= 0.09492, A4= 1.23009E-04, A6= 1.33452E-05
「第18面」
K=0.0, A4= -2.91387E-04, A6= 2.12140E-05, A8= -3.80285E-07,
A10= 8.77406E-09
「第19面」
K=0.0, A4= -3.06308E-04, A6= 1.76279E-05 。
「可変量」
可変量のデータを以下に示す。
広角端 中間焦点距離 望遠端
f=4.504 f=14.458 f=46.408
A 0.5502 7.7380 16.8283
B 7.9000 2.8692 1.3082
C 7.1731 3.3130 0.2500
D 4.8165 9.8398 13.1666
E 2.7402 5.0403 2.6363 。
「条件式のパラメータの値」
(1) 2.00178
(2A) 19.32
(3) 0.0311
(4) 71.68
(5) 0.0211
(6) 6.62
(7) 1.26
(8) 0.237
(9) 0.178
(10) 0.604 。
「実施例3」
実施例3は図3に示したズームレンズに関するものである。
f=4.511〜14.463〜46.379、 F=3.67〜5.76〜5.78、 ω=42.22〜15.29〜4.74
面番号 R D Nd νd 硝種
1 37.172 0.85 2.00069 25.46 TAFD40(HOYA)
2 20.044 3.02 1.59282 68.63 FCD505(HOYA)
3 357.921 0.12
4 19.932 1.98 1.71700 47.93 S-LAM3(OHARA)
5 88.804 可変(A)
6* ∞ 0.8 1.86400 40.58 L-LAH83(OHARA)
7* 4.599 1.72
8 ∞ 0.8 1.74400 44.79 S-LAM2(OHARA)
9 10.459 0.1
10 7.372 1.58 1.92283 18.90 S-NPH2(OHARA)
11 23.252 可変(B)
12 絞り 可変(C)
13* 7.251 2.68 1.55332 71.68 M-FCD500(HOYA)
14* -10.041 0.55
15 7.063 1.63 1.60300 65.44 S-PHM53(OHARA)
16 18.132 0.8 2.00069 25.46 TAFD40(HOYA)
17 5.050 可変(D)
18* 9.463 1.75 1.52528 56.20 光学プラスチック
19* 49.437 可変(E)
20 ∞ 0.28 1.53770 66.60 各種フィルタ
21 ∞ 0.5 1.50000 64.00 各種フィルタ
22 ∞ 。
「非球面」
非球面のデータを以下に示す。
「第6面」
K=0.0, A4=-1.57540E-04, A6=1.51516E-05, A8=-5.86449E-07,
A10=7.44384E-09
「第7面」
K=-0.72213, A4=5.60950E-04, A6=2.30094E-05, A8=3.28099E-06,
A10=-1.47820E-07
「第13面」
K=-1.09683, A4=-2.38096E-04, A6=2.41431E-05, A8=-1.70190E-06,
A10=6.99019E-08
「第18面」
K=0.0, A4=-3.00142E-04, A6=2.36075E-05, A8=-4.03054E-07,
A10=9.74962E-09
「第19面」
K=0.0, A4=-3.33406E-04, A6=2.11752E-05 。
「可変量」
可変量のデータを以下に示す。
広角端 中間焦点距離 望遠端
f=4.511 f=14.463 f=46.379
A 0.5100 8.3308 17.8841
B 7.8093 2.5623 1.7191
C 7.3245 4.0361 0.1500
D 4.3665 9.5671 11.7970
E 3.0728 5.1690 2.8042 。
「条件式のパラメータの値」
(1) 2.00069
(2A) 25.46
(3) 0.0111
(4) 71.68
(5) 0.0211
(6) 6.766
(7) 1.12
(8) 0.243
(9) 0.154
(10) 0.606 。
上記の如く、上記実施例2のズームレンズは、条件(1)、(2A)〜(10)を満足している。
図4、図5、図6に順次、実施例1のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。球面収差の図中の破線は正弦条件、非点収差の図中の実線はサジタル、破線はメリディオナルをそれぞれ表す。また、「g」、「d」はそれぞれ、g線およびd線を表す。他の収差図についても同様である。
図7、図8、図9に順次、実施例2のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。図10、図11、図12に順次、実施例3のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。
実施例1〜3において「最大像高」は3.93mmである。
広角端においては、発生させた負の歪曲収差分、画像を拡大して生成する歪曲補正画像処理を適用するため、以下のように、歪曲収差量を考慮して最大像高を小さく設定してある。
広角端における歪曲収差量 広角端における最大像高
実施例1 −16.8% 3.402mm
実施例2 −16.9% 3.402mm
実施例3 −16.9% 3.403mm 。
実施例1〜3のズームレンズとも、広角端において「電子的に補正可能な程度の歪曲収差」を許容しており、これらの歪曲収差を電子的に補正し、理想像高が3.93となるようにするのである。
歪曲収差の電子的な補正は種々考えられるが、1例を図15を参照して説明する。
図15において、符号Im1で示すのは望遠端における「像面形状」であり、撮像素子の受光面と略同一の矩形形状をなしている。一方、破線で示す像面形状Im2は「広角端における像面形状」を説明図的に示す。
像面形状Im2は、負の歪曲収差により「樽型形状」となっている。なお、図15の負の歪曲収差は「やや誇張」して描かれている。
像面形状の中心から縦方向の基準線に対して角:θをなす直線上にある「画素」を考えてみる。
図の如く、この受光素子の上記中心からの距離を「X」、上記中心からの距離:Xにおける歪曲収差をDis(X)[%]とすると、距離「X」の位置にある画素を、上記「直線上」において「100X/(100+Dis(X))」の位置に変換する補正を行えばよい。このようにして「広角端における歪曲収差」を良好に補正した画像を撮像することができる。
この電子的な補正により、中間焦点距離・広角端における理想像高が「所望のイメージサークルの大きさ」である3.93mmとなるようにするのである。即ち、中間焦点距離・広角端における「イメージサークルの大きさ」を所望のイメージサークルの大きさの「(100+Dis(X))/100倍」とすることができる。
歪曲収差は上記の如く電子的な補正が可能であるので、電子的な補正が可能な範囲で、歪曲収差の発生を許容すれば、また、他の収差の補正の自由度や変倍比に対する条件が緩和され、大きい変倍比の実現が可能になる。また、上記のように、中間焦点距離・広角端におけるイメージサークルを小さくできるため、広角化に大きな効果がある。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
S 開口絞り
F 各種フィルタ
特開2010−102096号公報 特開2010−091881号公報 特開2008−203453号公報

Claims (11)

  1. 物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有す
    る第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群を
    配し、第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを配してなり、広角端から望遠端へ
    の変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が増大し、第2レンズ群と第3レン
    ズ群との間隔が減少し、第1レンズ群および第3レンズ群が広角端よりも望遠端で物体側
    に位置するように移動するズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、物体
    側に強い凸面を向けた正レンズ、正レンズ、からなり、
    前記第2レンズ群は物体側から順に、負レンズ、負レンズ、正レンズ、からなり、
    第3レンズ群は物体側から順に、両凸形状の正レンズ、物体側に凸面を有する正レンズ、物体側に凸面を有するメニスカス形状の負レンズから成り、
    レンズ材料の部分分散比:Pg,Fを、上記レンズ材料のg線、F線、C線に対する屈折率:ng、nF、nCにより、
    g,F=(ng-nF)/(nF-nC)
    で定義するとき、第3レンズ群内の負レンズの、d線に対する屈折率:Ndn、分散:νdn、部分分散比:Pg,Fn、第3レンズ群内の少なくとも1つの正レンズの部分分散比:Pg,Fp3、該正レンズの分散:νdp3が、条件:
    (1) 1.9 <Ndn< 2.2
    (2A) 15.0 <νdn< 25.0
    (3) 0.007<Pg,Fn-(-0.001802×νdn+0.6483)
    <0.055
    (4) 60.0 <νdp3< 95.0
    (5) 0.007<Pg,Fp3-(-0.001802×νdp3+0.6483)
    <0.055
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 請求項1記載のズームレンズにおいて、
    第3レンズ群内の負レンズと、その物体側に位置する正レンズとが接合されていることを特徴とするズームレンズ。
  3. 請求項2記載のズームレンズにおいて、
    第3レンズ群内の負レンズがモールドレンズであることを特徴とするズームレンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    第1レンズ群の焦点距離:f、広角端における全系の焦点距離:fwが、条件:
    (6) 5.0 <f/fw< 8.0
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    第3レンズ群の負レンズの像側面の曲率半径:r3R、広角端における全系の焦点距離:fwが、条件:
    (7) 0.7 <|r3R|/fw< 1.5
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    広角端から望遠端への変倍に際する第1レンズ群の総移動量:X、望遠端における全系の焦点距離:fが、条件:
    (8) 0.10 <X/f< 0.35
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    広角端から望遠端への変倍に際する第3レンズ群の総移動量:X、望遠端における全系の焦点距離:fが、条件:
    (9) 0.10 <X/f< 0.30
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  8. 請求項1〜7の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    第2レンズ群の焦点距離:f、第3レンズ群の焦点距離:fが、条件:
    (10) 0.50 <|f|/f< 0.85
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有することを特徴とするカメラ。
  10. ズームレンズによる像を撮像素子により読取る機能を持ち、ズームレンズとして、請求項1〜8の任意の1に記載のものを用いることを特徴とするカメラ。
  11. 請求項1〜8の任意の1に記載のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することを特徴とする携帯情報端末装置。
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