JP5639302B1 - 微粒子吸着素材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い吸着率でPM2.5等の微粒子を吸着する微粒子吸着素材を提供する。【解決手段】イ草の髄を外皮から分離する。続いて、外皮から分離された髄を液体に浸潤させる。続いて、液体に浸潤された髄を剪断粉砕する。続いて、剪断粉砕された髄にでんぷん糊等の粘着剤を付与する。続いて、粘着剤の付与された粉砕された髄を噴霧等により、網目構造を備える素材に塗布する。これにより、PM2.5等の微粒子を高い吸着率で吸着する微粒子吸着素材が製造される。このように製造された微粒子吸着素材は、マスク、空気清浄機のフィルタ等として利用可能である。【選択図】図3

Description

本発明は微粒子を吸着する素材の製造方法に関する。
ホルムアルデヒド等の人体に有害な物質をイ草素材に吸着させることで除去する技術がある。
例えば、特許文献1には、イ草を細かく破砕して粉状体や線状体としたものを用いた、有害物質の吸着作用を備える塗料、結合材、紙、撚り糸、紡糸繊維、壁材、編織物、茣蓙などの材料が提案されている。
特開2002−67006号公報
イ草は外皮と、外皮に覆われた髄で構成され、外皮よりも髄において、ホルムアルデヒド等の気体の化学物質を吸着することが知られている。しかしながら、気体の化学物質より粒径が大きいPM2.5(Particulate Matter 2.5)等の微粒子(本願において、「微粒子」とは、0.1μm〜1μmオーダーの粒子をいうものとする)がイ草に吸着されるか否かは不明であった。
本願の発明者は独自の実験により、以下の知見を得た。
(1)イ草はPM2.5等の微粒子を吸着する。
(2)イ草の外皮よりも髄において微粒子の吸着率(単位面積当たりの吸着数)が遙かに高い。
(3)イ草の髄が備えるスポンジ構造を形成する枝の表面にPM2.5等の微粒子が吸着する。
(4)イ草の外皮と髄を分離せずにイ草を1mmオーダー以下に粉砕すると、髄の枝の多くが破壊される。(粉砕の方法が剪断粉砕であっても、髄の枝構造はほとんど残らない。)
上記の知見に関し補足すると、イ草の髄がスポンジ構造(三次元的な網目構造)を備えていることは従来から知られていた。従って、仮にイ草の髄によりPM2.5等の微粒子が除去されるとすれば、当該スポンジ構造が有する網目がPM2.5等の微粒子を捕捉する、と推測される。ただし、イ草の髄が備える網目構造の目は10μmのオーダーであり、PM2.5のような粒径が10μmオーダーより小さい微粒子はイ草の髄により捕捉されない、と推測される。これらの推測に反して、実際には上記(3)に述べたとおり、イ草の髄が備えるスポンジ構造を形成する枝の表面にPM2.5等の微粒子が吸着することが判明した。
本発明は、上記の知見に基づき、高い吸着率でPM2.5等の微粒子を吸着する微粒子吸着素材を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、イ草の髄を外皮から分離する分離工程と、前記分離工程において外皮から分離されたイ草の髄に液体を浸潤させる浸潤工程と、前記浸潤工程において液体に浸潤されたイ草の髄を剪断粉砕する剪断粉砕工程とを備える微粒子吸着素材の製造方法を第1の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1の態様にかかる製造方法において、前記分離工程の後かつ前記浸潤工程の前に、外皮から分離されたイ草の髄を切断する切断工程を備える、という構成を第2の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1の態様にかかる製造方法において、前記分離工程の後かつ前記浸潤工程の前に、外皮から分離されたイ草の髄を引き裂く引き裂き工程を備える、という構成を第3の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの態様にかかる製造方法において、前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄を、網目構造を備える素材に塗布する塗布工程を備える、という構成を第4の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第4の態様にかかる製造方法において、前記塗布工程における塗布は噴霧による塗布である、という構成を第5の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの態様にかかる製造方法において、前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄を繊維素材と混合し混合素材を生成する混合工程と、前記混合工程により生成された混合素材から脱液を行う脱液工程とを備える、という構成を第6の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第6の態様にかかる製造方法において、前記脱液工程において、または、前記脱液工程の後に、前記混合工程において生成された混合素材を圧縮する圧縮行程を備える、という構成を第7の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1乃至第7のいずれかの態様にかかる製造方法において、前記分離工程の後のいずれかのタイミングにおいて、前記イ草の髄に粘着剤を付与する付与工程を備える、という構成を第8の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの態様にかかる製造方法において、前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄から脱液を行う脱液工程と、基材に粘着剤を塗布する塗布工程と、前記塗布工程において粘着剤の塗布された基材の表面に、前記脱液工程により脱液された、粉砕されたイ草の髄を付着させる付着工程とを備える、という構成を第9の態様として提供する。
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの態様にかかる製造方法において、
前記剪断粉砕工程において剪断粉砕されたイ草の髄を、通気性を有するシート状体に封入する封入工程を備える、という構成を第10の態様として提供する。
また、本発明は、イ草の髄を外皮から分離する分離工程と、基材に粘着剤を塗布する塗布工程と、前記塗布工程において粘着剤の塗布された基材の表面に、前記分離工程により外皮から分離されたイ草の髄を付着させる付着工程とを備える微粒子吸着素材の製造方法を第11の態様として提供する。
また、本発明は、イ草の髄を外皮から分離する分離工程と、前記分離工程により外皮から分離されたイ草の髄を、通気性を有するシート状体に封入する封入工程とを備える微粒子吸着素材の製造方法を第12の態様として提供する。
本発明によれば、外皮から分離され、枝構造の多くが維持されたイ草の髄を含む微粒子吸着素材が製造される。その結果、高い吸着率でPM2.5等の微粒子を吸着する微粒子吸着素材が得られる。
また、当該微粒子吸着素材には、イ草の外皮が実質的に含まれない。なお、この「外皮が実質的に含まれない」とは、分離工程において髄から分離されず混入した微量な外皮が微粒子吸着素材に含まれることを許容する、という意味である。従って、イ草の外皮を含む素材と比較し、高い吸着率で微粒子を吸着し、かつ、外観に優れた微粒子吸着素材が得られる。
イ草の構造を示す顕微鏡写真。 イ草の髄の構造と微粒子が吸着されている様子を示す顕微鏡写真。 一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図。 イ草の髄を外皮から押し出して分離する方法の一例を示す図。 イ草の髄を外皮から押し出して分離するための器具の一例およびその使用方法を示す図。 一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図。 一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図。 一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図。
[実施形態]
図1は、イ草を長手方向に沿った面で半円筒状に切断した断面の顕微鏡写真である。図1に示されるように、イ草1は、外皮11と、外皮11に覆われる髄12で構成される。
図2は、PM2.5等の微粒子が浮遊する外気に所定時間曝露した後のイ草の髄の顕微鏡写真である。図2に示されるように、イ草の髄はスポンジ構造(三次元的な網目構造)を備えており、当該スポンジ構造を形成する枝の表面に微粒子2が吸着される。
[第1実施例]
図3は、本発明の一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図である。まず、イ草の髄を外皮から分離する(分離工程、ステップS11)。ステップS11において髄を外皮から分離する方法としては以下に例示のものが採用され得るが、これらに限られない。
(1)外皮を髄から捲るように剥離することで分離する。
(2)短く切断したイ草の一方の端部を台の上に置いて押さえ、棒等を押し付けながら当該端部から他方の端部に向かい移動させることにより、髄を絞り出すことで分離する(図4)。
(3)短く切断したイ草の軸方向に、外皮の内径より小さい直径の押し出し棒を押し込み、髄を外皮から押し出すことで分離する。
(4)長手方向に沿った面で半円筒状に切断したイ草の切断面に露出した髄を棒等で掻き出すことで分離する。
図5は、髄を外皮から分離するために独自に発明した器具とその使い方を示した図である。図5に示す器具3は、外皮に切れ目を入れるカッター部31と、髄を掻き出すスプーン形状の掻き出し部32を備える。
作業員は、例えば5cm程度に切断したイ草1の一方の端部付近において、カッター部31の刃先をイ草1に差し入れた後、器具3をイ草1の他方の端部方向にスライドさせる。その際、カッター部31がイ草1の外皮を長手方向に沿って切断しつつ、掻き出し部32が切断された外皮の間から髄を掻き出す。
図3に戻り、本実施例にかかる微粒子吸着素材の製造方法の説明を続ける。続いて、外皮から分離された髄をハサミ等の器具やカッターミル等の切断装置により切断する(切断工程)か、もしくは引き裂く(引き裂き工程)ことにより、概ね所定の長さ(例えば、1mm〜1cmオーダー)とする(ステップS12)。なお、ステップS12において髄を切断するか引き裂くかによって、最終的に製造される微粒子吸着素材の外観(風合い)が異なる。なお、切断工程および引き裂き工程は目的に応じて省略されてもよい。
続いて、外皮から分離された髄(または外皮から分離された後、切断または引き裂きにより短くされた髄)に液体を浸潤させる(浸潤工程、ステップS13)。浸潤工程において髄に浸潤させるために用いられる液体は、例えば水であるがこれに限られない。また、浸潤工程において髄に浸潤させるために用いられる液体の量は、例えば当該液体が水の場合、髄1gに対し300cc〜400cc程度が望ましい。本願の発明者は、実験により、左記の範囲外の比率の量の水を用いた場合、次に述べる剪断粉砕工程における粉砕効率が低下することを確認した。
続いて、液体に浸潤された髄(浸潤工程で用いた髄に浸潤していない液体を含む)を剪断粉砕機に投入し、剪断粉砕する(剪断粉砕工程、ステップS14)。ここで、剪断粉砕とは、剪断刃により髄を剪断することにより粉砕することをいい、例えばボールミルや臼等の磨り潰しによる粉砕は含まない。
髄の粉砕において剪断粉砕を採用することで、髄の枝の多くが破壊されずに残る。そのため、粉砕によって枝の表面においてPM2.5等の微粒子を吸着する能力が低下することがない。なお、髄を外皮から分離せず、外皮と髄をそのまま剪断粉砕した場合、外皮が1mmオーダー以下となるまで粉砕すると、髄の枝構造がほとんど残らないことを本願の発明者が発見した点は既述のとおりである。
また、剪断粉砕を行う場合、仮に浸潤工程を経ないで乾燥した髄を剪断粉砕機にかけると、100μmオーダー以下の粒径まで髄を粉砕することができない。これは、髄がスポンジ構造を備えるため、剪断刃の回転等により生じる風力で髄が剪断刃を避けるように移動してしまうためであると推測される。本願の発明者は様々な実験を行い、髄を液体に浸潤させた状態で剪断粉砕することにより、スポンジ構造の髄を、その枝構造を維持しつつ100μmオーダー以下の粒径まで微小化できることを発見した。
続いて、剪断粉砕された髄を含む液体に粘着剤を付与する(付与工程、ステップS15)。付与工程において用いられる粘着剤は、例えばでんぷん糊であるがこれに限られない。ただし、人体に有害な可能性の低い動植物由来の粘着剤(例えば、米糊、膠、布海苔等)が用いられることが望ましい。なお、付与工程は目的に応じて省略されてもよい。
続いて、上記の工程を経て生成された微細化された髄を含む液体状の素材を、網目構造を備える素材に塗布する(塗布工程、ステップS16)。塗布工程において用いられる網目構造を備える素材は、例えばガーゼ、不織布、空気清浄機のフィルタ等であるがこれらに限られない。
また、塗布工程における塗布の方法は例えば噴霧であるがこれに限られず、目的や塗布対象物の特性等に応じて刷毛塗り、含浸等が採用されてもよい。
続いて、微細化された髄を含む液体状の素材の塗布された網目構造を備える素材を乾燥する(乾燥工程、ステップS17)。これにより、本実施例における微粒子吸着素材が製造される。このように製造された微粒子吸着素材は、例えばマスクや空気清浄機のフィルタとして利用されるが、その用途はこれらに限られない。
なお、剪断粉砕工程または付与工程により生成される微細化された髄を含む液体状の素材は、それ自体が微粒子吸着素材として利用者に提供され得る。利用者は当該微粒子吸着素材を、例えば市販のマスクや空気清浄機のフィルタ等に噴霧することによって、既存のマスクやフィルタに微粒子吸着性能を手軽に付加することができる。また、利用者は、自宅の壁等に当該微粒子吸着素材を噴霧、刷毛塗り等により塗布することにより、既存の壁等に微粒子吸着能力を手軽に付加することができる。さらに、利用者は、例えば空中に当該微粒子吸着素材を噴霧することにより、空中に浮遊する微粒子を除去することができる。
[第2実施例]
図6は、本発明の他の一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図である。本実施例の製造方法において行われるステップS21〜S24の工程は、図3に示したフローのステップS11〜S14の工程と同様である。
本実施例においては、ステップS24の剪断粉砕工程に続いて、微細化された髄を含む液体状の素材(液体に浸潤され粉砕された髄)を、繊維素材と混合し、髄と繊維素材の混合素材を生成する(混合工程、ステップS25)。混合工程において用いられる繊維素材は、例えば綿であるがこれに限られない。また、混合工程において微細化された髄を含む液体状の素材と繊維素材を混合する方法としては、例えば攪拌棒で攪拌する、作業者の手で揉みながら混ぜる、等が採用され得るがこれらに限られない。
続いて、混合工程により生成された混合素材から脱液を行う(脱液工程、ステップS26)。脱液の方法としては、例えば混合素材を網の上から落とす、または、混合素材を網で漉く(または抄く)、等が採用され得るがこれらに限られない。
続いて、脱液工程において脱液された混合素材を、厚さが略均等となるように整形する(整形工程、ステップS27)。なお、混合工程において、混合素材が整形された状態で脱液される場合、整形工程は省略されてもよい。
続いて、脱液された混合素材を圧縮する(圧縮工程、ステップS28)。圧縮の方法としては、例えば、混合素材を2枚の圧縮板で挟み込んで加圧する方法が採用され得るが、これに限られない。なお、圧縮工程の主な目的は素材の厚みを薄くするとともに強度を高めることである。
続いて、圧縮された混合素材に粘着剤を付与する(付与工程、ステップS29)。この付与工程は、図3に示したフローのステップS15の工程と同様である。
続いて、粘着剤の付与された混合素材を、さらに圧縮する(圧縮工程、ステップS210)。この圧縮工程は、ステップS28の工程と同様である。なお、ステップS28とステップS210のいずれか一方が省略されてもよい。
続いて、粘着剤が付与され圧縮された混合素材を乾燥する(乾燥工程、ステップS211)。これにより、本実施例における微粒子吸着素材が製造される。このように製造された微粒子吸着素材は、例えば壁材として利用されるが、その用途はこれらに限られない。
[第3実施例]
図7は、本発明の他の一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図である。本実施例の製造方法において行われるステップS31〜S34の工程は、図3に示したフローのステップS11〜S14の工程と同様である。ただし、ステップS33における浸潤工程において、製造する微粒子吸着素材の用途等に応じて髄の粒径が大きくてもよい場合は、ステップS13における浸潤工程における場合と比較し、髄に対する液体の量を少なくしてもよい。このように、髄に対し用いる液体の量を減らすことで、ステップS34における剪断粉砕において生成される髄の粒径を大きくすることができる。
本実施例においては、ステップS34の剪断粉砕工程に続いて、図6に示したフローのステップS26と同様の脱液を行う(脱液工程、ステップS35)。続いて、脱液された微細化された髄を乾燥する(乾燥工程、ステップS36)。
続いて、別途準備した基材の表面に粘着剤を塗布する(塗布工程、ステップS37)。ステップS37において用いられる基材は、例えば板状体、紙等のシート状体、ガーゼ等の繊維素材等が採用され得るが、これらに限られない。また、ステップS37において用いる粘着剤は、例えばでんぷん糊であるがこれに限られない。ただし、人体に有害な可能性の低い動植物由来の粘着剤(例えば、米糊、膠、布海苔等)が用いられることが望ましい。また、ステップS37において粘着剤を基材に塗布する方法は、噴霧、刷毛塗り、含浸等のいずれであってもよい。なお、ステップS37は、ステップS31〜S36と並行して行われてもよい。
続いて、ステップS36において乾燥した微細化された髄を、ステップS37において粘着剤の塗布された基材の表面に付着させる(付着工程、ステップS38)。ステップS38における付着の方法は、例えば微細化した髄の入った容器に粘着剤の塗布された基材を入れてまぶす、微細化した髄を粘着剤の塗布された基材に吹き付ける、等が採用され得るが、これらに限られない。
続いて、微細化された髄を基材の表面に付着させている粘着剤を乾燥させる(乾燥工程、ステップS39)。これにより、本実施例における微粒子吸着素材が製造される。このように製造された微粒子吸着素材は、基材の種別に応じて、例えば壁材、壁紙、マスク等として利用されるが、その用途はこれらに限られない。
なお、基材に付着された髄の剥がれ落ちに備え、通気性を有するシート状体で髄の付着した基材の表面を覆う被覆工程をステップS38またはステップS39の後に行ってもよい。
また、製造される微粒子吸着素材の用途によっては、髄の大きさが1mm〜1cmオーダーの大きさでよい場合がある。この場合、ステップS32において髄の大きさを所望の大きさに切断または引き裂けば、ステップS33〜S36が省略されてもよい。
本実施例にかかる製造方法により製造される微粒子吸着素材は、髄の表面の多くが粘着剤に覆われないため、例えば使用する粘着剤の濃度を高めても、粘着剤により微粒子の吸着効果が低減されず、高い吸着性能を示す。
[第4実施例]
図8は、本発明の他の一実施形態にかかる微粒子吸着素材の製造方法を示すフロー図である。本実施例の製造方法において行われるステップS41〜S44の工程は、図3に示したフローのステップS11〜S14の工程と同様である。ただし、ステップS43における浸潤工程においては、ステップS13における浸潤工程における場合と比較し、髄に対する液体の量を少なくすることが望ましい。例えば、使用する液体として水を用いる場合、髄1gに対し100cc〜200cc程度の水が用いられることが望ましい。このように、髄に対し用いる液体の量を減らすことで、ステップS44における剪断粉砕において生成される髄の粒径を大きくすることができる。ステップS44において生成される髄の粒径は、例えば100μm〜1mmオーダーである。
続いて、脱液工程(ステップS45)および乾燥工程(ステップS46)を行う。ステップS45〜S46は、図7のステップS35〜S36と同様である。
続いて、乾燥された微細化された髄を、通気性を有するシート状体に封入する(封入工程、ステップS47)。ステップS47において用いられるシート状体は、例えば不織布のシート、綿布、麻布、目の細かいナイロンメッシュのシート等が採用可能であるが、これらに限られない。また、ステップS47における封入の方法としては、例えば予め袋状に形成したシート状体の開口部から微細化された髄を投入した後、シート状体の開口部を縫製や接着等により閉じる方法や、2枚のシート状体の間に微細化された髄を挟み込んだ状体で、それらの2枚のシート状体を縫い合わせる方法などが採用され得るが、これらに限られない。
なお、ステップS45は、ステップS47と同時に行われてもよい。この場合、シート状体が脱液のための網の役割を果たす。また、この場合、ステップS46はステップS47の後に行われることになる。
また、製造される微粒子吸着素材の用途によっては、髄の大きさが1mm〜1cmオーダーの大きさでよい場合がある。この場合、ステップS42において髄の大きさを所望の大きさに切断または引き裂けば、ステップS43〜S46が省略されてもよい。
このように製造された微粒子吸着素材は、例えばフィルタや壁材(内装材)等として利用されるが、その用途はこれらに限られない。
上述した製造方法は本発明の一実施形態であって、本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形することができる。
例えば、図3、図6〜図8に示した製造方法のフローは一例であって、それらの製造方法を構成する工程の順序の一部は変更され得る。例えば、素材に粘着剤を付与する付与工程は、分離工程の後のタイミングであれば、例えば浸潤工程、剪断粉砕工程において同時に行われてもよいし、それらの工程の間または前後において行われてもよい。
1…イ草、11…外皮、12…髄、2…微粒子、3…器具、31…カッター部、32…掻き出し部

Claims (10)

  1. イ草の髄を外皮から分離する分離工程と、
    前記分離工程において外皮から分離されたイ草の髄に液体を浸潤させる浸潤工程と、
    前記浸潤工程において液体に浸潤されたイ草の髄を剪断粉砕する剪断粉砕工程と
    を備える微粒子吸着素材の製造方法。
  2. 前記分離工程の後かつ前記浸潤工程の前に、外皮から分離されたイ草の髄を切断する切断工程を備える
    請求項1に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  3. 前記分離工程の後かつ前記浸潤工程の前に、外皮から分離されたイ草の髄を引き裂く引き裂き工程を備える
    請求項1に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  4. 前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄を、網目構造を備える素材に塗布する塗布工程
    を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  5. 前記塗布工程における塗布は噴霧による塗布である
    請求項4に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  6. 前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄を繊維素材と混合し混合素材を生成する混合工程と、
    前記混合工程により生成された混合素材から脱液を行う脱液工程と
    を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  7. 前記脱液工程において、または、前記脱液工程の後に、前記混合工程において生成された混合素材を圧縮する圧縮行程を備える
    請求項6に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  8. 前記分離工程の後のいずれかのタイミングにおいて、前記イ草の髄に粘着剤を付与する付与工程を備える
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  9. 前記剪断粉砕工程において剪断粉砕された、液体に浸潤されたイ草の髄から脱液を行う脱液工程と、
    基材に粘着剤を塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程において粘着剤の塗布された基材の表面に、前記脱液工程により脱液された、粉砕されたイ草の髄を付着させる付着工程と
    を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
  10. 前記剪断粉砕工程において剪断粉砕されたイ草の髄を、通気性を有するシート状体に封入する封入工程
    を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の微粒子吸着素材の製造方法。
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