JP5636721B2 - マルチバンドループアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の帯域で有効に動作するループアンテナに関する。
近年、アンテナには多くの特性が求められている。その中で、複数の周波数帯に対して、有効に動作するマルチバンドアンテナの研究が日々行なわれている。マルチバンドアンテナは、複数の通信規格に対応可能であり、今後更なる重要性が増すと考えられる。
マルチバンドアンテナは、例えば、携帯電話システムの屋内基地局やリピータ、無線LAN機器等の情報通信装置用に用いられる。
携帯電話システムでは、ほとんどの場所で接続・通話可能であることを求められており、屋外基地局からの電波が届かないビルの高層階や地下街での接続・通話に課題を有している。このような場所においては、一般に、天井や壁面にアンテナを設置して、小形の基地局を増設して、携帯電話を使用可能としている。
ビルの高層階や地下街に設置する上記アンテナは、なるべく目立たないように設置されるため、天井や壁面に設置されるが、この場合、これらのアンテナは、目立ちにくい事、すなわち、薄型(低姿勢)であることが強く望まれている。
また、最近の基地局に用いられるアンテナは、例えば、800MHz帯や2GHz帯などの複数のバンドをカバーできるアンテナであることが望まれている。かつ、今後の展開を考えると、コグニティブ無線およびソウトウエア無線といった複数の周波数や通信方式の異なる無線システムに対応することが求められることになる。
これらのことをアンテナの側面から具体的に掘り下げれば、現行の800MHz帯や2GHz帯のバンド以外に、2.4GHz帯の無線LANシステムや、2.6GHz帯のWiMAXのシステムに対応できることが好ましい。また、3.9G(LTE)システムの帯域にも対応することが望ましい。
特開2007−174158号公報
坂口浩一 長澤幸二 長谷部望 著、"UWB用湾曲板状アンテナ"論文 2005年電子情報通信学会ソサエティ大会 B−1−156
上記のように、アンテナの帯域としては、800MHz帯、2GHz帯に代表される通信に割当てられた通信帯域をカバーできるアンテナが求められる。
加えて、薄型、低姿勢であること、構造が簡単で安価であることが求められる。また、使用しない周波数帯域又は使用できない周波数帯域にたいして、干渉の少ないことが求められる。
しかし、例示した、屋内設置の携帯電話基地局の天井設置型アンテナをとれば、上記の要求の特徴を満足するアンテナは見あたらないのが現状である。また、携帯電話基地局以外の使用例を見ても、薄型(低姿勢)安価であることに加え、複数の周波数帯域に良好な特性を有する満足するアンテナは見あたらない。
ここで、本発明に、関連する技術を挙げる。
低姿勢なアンテナの例として、特許文献1に記載されている携帯電話基地局用の天井埋め込み形アンテナが挙げられる。しかし、このアンテナは、同公報[0034]及び同公報の図6にあるように、比帯域が10%程度しか得られていない。また、同公報[0006][0047]に記載されているように、使用周波数の0.1波長程度の高さが必要になり、かつ、同公報の図9のように、複雑な構造をしているという問題がある。また、マルチバンド特性を有するアンテナとしては、非特許文献1に記載されている“UWB用湾曲板状アンテナ”が挙げられる。当該アンテナの外観を、関連する技術のアンテナ例として図25に示す。図25に示すUWB用湾曲板状アンテナは、導体のグランド板500の上に、導体よりなる湾曲板状素子501が配置され、湾曲板状素子501の底辺である広い方をグランド板500に接続導通し、湾曲板状素子501の先端である鋭利な方をグランド板500との間で給電する構造としている。非特許文献1によれば、当該アンテナは、3GHz〜12GHzに渡って、リターンロス−10dB以下となり、広帯域な特性を有しているが、高さに12mm必要であり最低使用周波数である3GHzの波長で換算すると0.12波長となる。この0.12波長という高さを、例えば、現状の800MHz帯の想定される最低使用周波数である810MHzの波長で計算すると、ループ高さは44mmとなり、低姿勢とならないという問題がある。さらに、湾曲な板状素子は、形状が複雑であり、安価に高精度で製作することは難しい。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、薄型、低姿勢であり、且つ安価である良好なアンテナ特性を有するマルチバンドループアンテナを提供することにある。
本発明の別の目的は、薄型、低姿勢、安価であり、且つ所定の周波数帯域に対して非干渉生を担保する良好なアンテナ特性を有するマルチバンドループアンテナを提供することにある。
本発明に係るマルチバンドループアンテナは、一つの側面として、グランド板と、前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を介して第1のループを形成すると共に、前記第1のループ上から、該第1のループの電流経路と異なる方向に、該第1のループよりも共振周波数の低い前記グランド板を介する第2のループを前記グランド板と略並行に形成する、板状導電体で体を成す放射素子と、前記グランド板と前記放射素子に夫々接続されている給電点とを有することを特徴とできる。
また、本発明に係るマルチバンドループアンテナは、一つの側面として、グランド板と、前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を用いて第1のループを作りアンテナ要素となると共に、前記第1のループ経路上の途中から、前記第1のループのアンテナ要素に発生する分岐前の電流方向に対して略垂直方向に電流の流出経路と流入経路を有する前記グランド板を介する第2のループを前記グランド板と略並行に作りアンテナ要素となる板状導電体で体を成す放射素子と、前記グランド板と前記放射素子とに夫々接続する給電点とを有することを特徴とできる。
また、本発明に係るマルチバンドループアンテナは、一つの側面として、グ 導体よりなるグランド板と、前記グランド板に略平行に配置される長方形の上板と前記上板の両端に前記グランド板から略垂直に配置される2つの長方形の壁板とが第1のループの一部を成すコの字状になるように前記グランド板に配設され、該コの字の開放側の一端にあたる一方の壁板を前記グランド板に接続し、かつ、前記グランド板と略平行で前記上板と同一面を成す3つの略長方形導体がコの字状に接続されてコの字の開放側が第2のループの一部を成すように前記上板の側面に接続される、板状導電体で体を成す放射素子と、前記グランド板に接続されていない方の壁板と前記グランド板との間に給電点を有する
ことを特徴とできる。
本発明は、薄型、低姿勢であり、且つ安価である良好なアンテナ特性を有するマルチバンドループアンテナを提供できる。
また、本発明は、薄型、低姿勢、安価であり、且つ所定の周波数帯域に対して非干渉生を担保する良好なアンテナ特性を有するマルチバンドループアンテナを提供できる。
本発明のマルチバンドループアンテナの第1の実施例の構成図である。 本発明の放射素子2の説明図である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第2の実施例の構成図(1)である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第2の実施例の構成図(2)である。 放射素子2の別の実施例(1)の説明図である。 放射素子2の別の実施例(2)の説明図である。 放射素子2の別の実施例(3)の説明図である。 放射素子2の別の実施例(4)の説明図である。 放射素子2の別の実施例(5)の説明図である。 放射素子2の別の実施例(6)の説明図である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第3の実施例の構成図(1)である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第3の実施例の構成図(2)である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第4の実施例の構成図(1)である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第4の実施例の構成図(2)である。 その他の放射素子の実施例の説明図である。 その他の放射素子の実施例(2)の説明図である。 本発明のマルチバンドループアンテナの第5の実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナを壁面設置の照明器具の内部に配置した実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナを壁面設置の照明器具の内部に複数配置した実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナを非常燈の内部に複数配置した実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナを直管形蛍光灯の内部に複数配置した実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナを埋設型照明器具に複数配置した実施例の構成図である。 本発明のマルチバンドループアンテナの構成用件の説明図である。 本発明のマルチバンドループアンテナのリターンロス特性の一例のグラフある。 非特許文献1に記載されているアンテナを示す構成図である。
以下、本発明の実施例を用いて本発明を説明する。
図1は、本発明のマルチバンドループアンテナの第1の実施例の斜視図である。本発明のマルチバンドループアンテナは、導体より成るグランド板1と、導体より成り、マイクロ波を放射する放射素子2と、同軸ケーブル3から構成される。放射素子2は、一端をグランド板1に接続・導通し、もう一端を同軸ケーブル3の同軸中心導体4に接続・導通する。同軸ケーブル3の同軸外部導体5は、グランド板1に接続・導通する。マルチバンドループアンテナへの給電は、同軸ケーブル3によって行われる。尚、同軸ケーブル3に接続される送信機および受信機は、本実施例との関係が薄いので、詳細な説明を省略する。
図2に、放射素子2の詳細図を示す。放射素子2は、グランド板1にほぼ平行に配置される長方形の上板23と、その両端に、グランド板からほぼ垂直に配置される2つの長方形の壁板21、22と、グランド板1と略平行で前記上板と同等の高さに配置した、導体より成る3つの長方形の上付加板24、25、26、および、導体よりなるスタブ27より構成される。
上板23の両端には、壁板21、22の一端が接続され、上板23の両端で壁板21、22の開放側を下側(グランド板側)に向けたコの字状になるように構成されている。このとき、給電は、壁板21の下側に、同軸中心導体4が接続されるため、壁面21の下端は、グランド板1と導通しないようなっている。したがって、壁面21の高さ方向の長さは、壁面22よりも短くなっている。
一方、上付加板24、25、26は、3枚とも同一平面状に配置され、上板25を真ん中とし、その両端側部に、上付加板24、26が、コの字になるよう接続され、その開放側が、上板23と同一平面上の側面に接続される構造になっている。
また、導体よりなるスタブ27は、上板23の側部に配置される。スタブ27は、アンテナとしての電気的な入力インピーダンスの整合を得るために、付加するものであるため、必ずしも、決まった場所にある必要はない。例えば、図2では、上板23の右側面端に付加されているが、右側面中央または手前端でも、それがインピーダンス整合の最適点であればかまわない。同様に視点から、上板23に接続されている必要はなく、壁板21、22、上付加板24、25、26のいずれの場所でもかまわない。
次に、本発明のマルチバンドループアンテナの第2の実施例を説明する。
図3は、本発明のマルチバンドループアンテナの第2の実施例の斜視図である。本実施例では、給電に同軸コネクタ6を用いている。
即ち、第2の実施例のマルチバンドループアンテナでは、同軸コネクタ6の同軸ケーブルの外部導体と導通する部分を、グランド板1の背面に設置導通させ、同軸コネクタ中心導体7を、グランド板1に非接触にグランド板1を貫通させて、放射素子2の下端である壁面21の下端に接続・給電する。
図4は、本発明のマルチバンドループアンテナの第2の実施例を三角法で記した説明図である。放射素子2は、壁板22側でグランド板1に接続され、壁板21側でグランド板1とは接続せずに同軸コネクタ中心導体7に接続されている。
図5は、放射素子2の別の形態を示している。図5(a)の放射素子20は、図2の放射素子2と比較して、スタブ27がない場合を示している。上板23、壁板21、22、上付加板24、25、26の寸法を調整して、電気的な入力インピーダンスの整合を得ることができれば、スタブ27は不要である。
図5(b)の放射素子30は、図2の放射素子2と比較して、壁板31、32が図下向きに広がる台形(テーパ形状)であることに特徴を有する。同様に、図5(c)の放射素子40は、図2の放射素子2と比較して、壁板41、42が図下向きに狭まる台形(逆テーパ形状)であることに特徴を有する。尚、図では、両壁板を同一のテーパ状又は逆テーパ状としているが、必ずしも寸法を揃える必要はなく、片方のみを上辺と下辺の長さが異なる形状としてもよい。
当該特徴では、給電が行われる壁板31、41の下端部の長さによって、グランド板との間の静電容量の値が異なるため、この長さを調整することで、インピーダンス調整が可能になる。
図6は、放射素子2の別の形態を示している。図6(a)の放射素子50は、図2の放射素子2と比較して、上付加板24、25、26の代わりに、上付加板55を用いたことに特徴を有する。上付加板55は、円環または楕円環を切断した形状(楕円弧状)である。図6(b)の放射素子60は、図2の放射素子2と比較して、付加板24、25、26の代わりに、上付加板65を2つ用いて、外形を略三角形状にしたことに特徴を有する。
屋内に設置するアンテナでは屋内での壁面反射される電波によって通信が行われる確率が高いため、純粋な垂直偏波および水平偏波を放射するより傾斜した斜め偏波を放射するほうが、通信を安定的に継続できる場合がある。図6(b)では、放射素子60の斜辺部分が斜め偏波を放射し、また、図6(a)では、放射素子50の曲面部分が、斜め偏波を放射する。このような形状とすることで、多彩な偏波が放射され、より、通信性能が良いアンテナを実現できる場合がある。
図7は、放射素子2の別の形態を示している。図7(a)の放射素子70は、図2の放射素子2と比較して、壁板71と72がグランド板1に向けて垂直ではなく、2つの壁板の間隔が広がるように配置(傾斜)されていることに特徴を有する。同様に、図7(b)の放射素子80は、壁板81と82がグランド板1に向けて垂直ではなく、2つの壁板の間隔が狭まるように配置(傾斜)されていることに特徴を有する。図7(c)の放射素子90は、図2の放射素子2と比較して、壁板91と92が、階段状に形成されていることに特徴を有する。
図7に示した各アンテナでは、高周波電流の分布が、壁面71、72、81、82、91、92のグランド板近傍の領域で腹(極大値)となるため、当該部分に大きな電流が分布する。すなわち、このグランド部分の形状がインピーダンス整合に大きく影響するので、この部分の形状を調整することで、インピーダンス整合を行える場合が多い。例えば、壁面72、82では、その面がグランド板に斜めに傾斜することで、壁面72とグランド板の間で、容量性のインピーダンスを持たせることができる。また、壁面92においても、途中の階段状の部分が、グランド板との間で静電容量をもつため、ループの中途に静電容量を並列に付加したような整合回路と等価になる効果がある。尚、グランド板1との接続部による調整は、片方の壁板のみに対して行なってもよい。また、傾斜した壁板と階段状の壁板とを組み合わせて調整してもよい。
図8は、放射素子2の別の形態を示している。図8(a)の放射素子100は、図2の放射素子2と比較して、グランド板1に対して略垂直となる部分である壁板101、102が、上板23の右側面の両端に配置されている。製造工程において、放射素子2が2回(2ライン)の折り曲げ工程(加工)が必要なのに対し、この構成は、1回(1ライン)の折り曲げ工程(加工)で済む点で優位性がある。同様に、図8(b)の放射素子110は、壁板111、112、113が、上板23の右側面の配置されている。この構成は、図8(a)の構成において、折り曲げの加工位置を壁板101、102の根元でなく、むしろ、上板23の一部まで入り込んで折り曲げた構造と理解できる。さらに、図8(c)の放射素子120は、図8(a)の構成において、折り曲げの加工位置を、壁板101、102の根元でなく、上板23をすべて含み、上付加板24、26の根元で折り曲げたて壁板121を形成した構造である。
図9は、放射素子2の別の形態を示している。図9(a)の放射素子130は、図8(a)の放射素子100と比較して、第2のループ上に折り返し部分を形成するため、放射素子100の上付加板25が途中で折り曲げられ、図9(a)の上付加板135として形成された特徴を有する。これに対し、図9(b)の放射素子140は、図8(a)の放射素子100の上付加板25が、上付加板24、26との境界で折り曲げられ、図9(b)の上付加板145として形成されたことに特徴を有する。同様に、図9(c)の放射素子150は、図8(a)の放射素子100の上付加板25と、上付加板24、26の一部が一緒に折り曲げられ、図9(c)の上付加板155として形成されたことに特徴を有する。
上付加板135、145、155を下側、すなわちグランド板側に曲げる事は、グランド板との間に、静電容量をもたせる効果がある。すなわち、ループアンテナを構成する一部である上付加板135、145、155を下側に曲げる事で、グランド板との間で静電容量を並列にいれた効果があり、インピーダンス整合の一手段として有効である。逆に、上付加板135、145、155部分での容量性のリアクタンスが大きすぎる場合は、これらの部分を上側に曲げる事で、容量性リアクタンスを減らし、場合によっては、誘導性のリアクタンスとすることができる。上側にまげることも、インピーダンス整合の一手段として有効である。
図10は、放射素子2の別の形態を示している。図10(a)の放射素子160は、図2の放射素子2と比較して、放射素子2の上付加板25と、上付加板24、26の一部が一緒に上側に折り曲げられ、さらに、反り返る向きに折り曲げられ、図10(a)の上付加板165として形成されていることに特徴を有する。この構成は、放射素子160の横幅を小さくしたい場合に有効である。
また、図10(b)の放射素子170は、図2の放射素子2と比較して、スタブ27を取り外し、放射素子2の上板23、上付加板24、25、26を併せて、曲面状に反らせた形状とし、それぞれ、上板173、上付加板174、175、176としたことに特徴を有する。この場合は、高さは若干高くなるが、放射素子170の前後方向の長さを小さくしたい場合に有効である。また、図10(b)の形態において、上板173、上付加板174、175、176に加え、壁板21、22も一体化して、全体を曲面で湾曲させる形態としても有効に働く。同様に、曲面ではなく、段階的に、複数の折り曲げ箇所により、擬似的に曲面にする構成方法も可能である。
次に、本発明のマルチバンドループアンテナの第3の実施例を説明する。
図11、図12は、マルチバンドループアンテナの第3の実施例の構成図(1)(2)である。本実施例では、図1、図2と異なり、上板183が、グランド板1に対して平行ではない形態について示す。放射素子180は、図2と同様に、グランド板1に概ね垂直な壁板181、182と、上板183、上付加板184、185、186、スタブ187より構成されている。このとき、本形態のマルチバンドループアンテナは、上板183、上付加板184、185、186、スタブ187が同一平面上に構成され、これらを含む面(第2のループを構成する面)、および、上板183がグランド板1に対して、傾斜した位置関係で構成される。即ち、第2のループがグランド板に対して斜傾に接続されている。また、第1のループの電流経路がグランド板1に対して斜傾に設けられている。
図11、12は、上板183が、グランド板1に対して傾斜しているという特徴を示すものであり、上付加板184、185、186、スタブ187が、必ずしも同一平面上にある必要はない。すなわち、上付加板184、185、186、スタブ187は、適宜、必要な入力インピーダンス調整のため、あるいは、電気的性能、放射特性を得るために、折り曲げ等により調整するケースもあり得る。特に、これらの部位は、その根元等より、上方向または下方向に折り曲げる事により、入力インピーダンスの微調整が可能である。
次に、本発明のマルチバンドループアンテナの第4の実施例を説明する。
図13、図14は、本発明のマルチバンドループアンテナの第4の実施例の構成図(1)(2)である。本実施例では、図8(c)の構成について、壁板121の上辺及び下辺が、グランド板1と平行ではなく、図13、図14の壁板191のように、斜辺になっている。これより、壁板191の上辺に接続されている放射素子190を構成する上付加板194、195、196も、同一平面であるため、グランド板1に対して、傾斜した位置関係で構成される。
図15は、その他の放射素子の実施例である。図15(a)の放射素子200は、壁板201に対してほぼ垂直に側付加板204、206を配置すると共に、壁板201と側付加板205が概ね平行に配置されている構造である。また、スタブ207は、グランド板1に対して概ね平行となっているが、任意の角度でよく、壁板201と同一平面状にあってもよい。
図15(b)の放射素子210は、図15(a)放射素子200の壁板201、側付加板204、205、206が変形した構成である。側付加板214、215、216は、図15(a)のように長方形である必要はなく、かつ、四角形である必要もない。これらが、帯状に、壁板211に接続され、環状となっていればよい。また、壁板211の上辺、下辺も、グランド1に平行である必要はなく、斜辺でも可能である。
図16は、その他の放射素子の実施例(2)である。図16(a)の放射素子220は、スタブ227を除き、図8(a)の放射素子100を垂直に延ばした形状と考えてよい。すなわち、図8(a)の壁板101、102と同一平面上に、上板23、上付加板24、25、26を配置した構造である。図16(a)の壁板221、222は、壁101、102に相当し、側付加板224、225、226は、上付加板24、25、26に相当するものである。なお、スタブ227は、適宜、任意の位置により、入力インピーダンスを整合調整するものである。
図16(b)の放射素子230は、図16(a)の各部分が長方形で構成されているのに対し、任意の直線、曲線、または図形で構成したものである。形状と考えてよい。本例でも、スタブ237は、適宜、任意の位置により、入力インピーダンスを整合調整するものである。
図17は、本発明のマルチバンドループアンテナの第5の実施例の斜視図である。本実施例では、プリント基板300を用いた構成について示している。プリント基板300は、通常、テフロン(登録商標)、ガタスエポキシ材などから成る誘電体301と、銅箔などの金属から形成される層(グランド板302)により構成される。プリント基板300のグランド板302面の逆面(上面)には、給電用のマイクロストリップライン303とランド304が設けられている。ランド304には、スルーホール305が複数配設され、グランド302と導通している。
プリント板300上に配置された放射素子310は、前記のマイクロストリップライン303の左端部とランド304で、ハンダ付けにより固定・接続されている。放射素子310と放射素子2の違いは、壁板311の下先端部に、電極320が設けられている点である。電極320は、壁板311の先端を折り曲げた構造になっていて、マイクロストリップライン303の左端にハンダ付けして、給電する構成になっている。ランド304はグランド302に接続され、壁板312の下端部もランド304にハンダ付けされているので、放射素子310は、電気的に、図1と同じ構成となる。なお、マイクロストリップライン303とランド304との形成方法は、両面プリント基板を用いて形成してもよいし、別の方法で導電層を形成してもよい。
以上は、本発明のマルチバンドループアンテナの様々の形状について説明してきたが、本アンテナの有効な収納方法として、照明器具に内蔵した実施例を説明する。
本アンテナは、低姿勢である上、簡易な板金によって構成可能であるため、壁面や天井に設けられている照明器具に容易に内蔵することが可能である。
図18は、壁面設置の照明器具の内部に、本アンテナを配置した実施例である。蛍光灯404を有する照明器具401をベース板402として、本アンテナ(マルチバンドループアンテナ)400が配置されている。蛍光灯404は、ベース板402に保持具405によって保持される。前面には、カバー403が配置される。このように、照明器具内にアンテナを埋め込むことで、部屋に個別のアンテナ機器を配置する必要がなく、かつ、部屋のデザインを損なう事がないというメリットがある。
図19は、壁面設置の照明器具の内部に、本アンテナを2組配置した実施例である。図19(a)は、2つ、同一偏波となるように配置した例である。図19(b)は、直交した偏波となるように、右側のアンテナを90度回転させて配置している。2つのアンテナ間隔が大きく確保できない場合は、偏波を直交させることで、2つのアンテナの相関を小さくでき、MIMOなどの技術を使用する場合に有効である。
図20は、非常燈などの照明の内部に、本アンテナを2組配置した実施例である。照明器具411は、ベース板412の上に蛍光灯414が配置され、その上からカバー413が置かれる構造である。アンテナ400は、ベース板412の上に配置されている。ここでは、同一偏波となるように配置した例であるが、図19(b)のように、直交した偏波となるように、右側のアンテナを90度回転させて配置することもある。非常燈の中に、アンテナを内蔵することで、個別のアンテナを設置する必要がなくなる。また、非常燈は、見につきやすい場所にあるため、この中にアンテナを組み込む事は、結果として、そのエリアでの通信接続がしやすくなるということになる。
図21は、一般に天井や壁面などに設置される長い蛍光灯424を有する照明器具421の例である。蛍光灯424及びアンテナ400は、ベース板422の上に配置され、その上をカバー423が覆う構成になる。アンテナ400の数量、間隔、設置方向は、任意である。
図22は、一般に天井に設置される長い蛍光灯433を有する照明器具431の例である。蛍光灯433は、側板435の面上に設けられたプラグによって保持されている。一方、アンテナ400の放射素子は、ベース板432の上、または、側板434の上に配置する方法がある。また、スペースが許せば、側板435の上に設置する方法もある。アンテナ400の数量、間隔、設置方向は、任意である。
なお、図18〜22の実施例で、何れかに記載の照明器具について、照明スイッチと該マルチバンドープアンテナの接続される無線機器のスイッチを連動すると、照明消灯時に無線機器の電源も切れ、節電につながる。一般に、フロアにおいて、無線LANなどの通信設備が使用されるのは照明が点灯している時間であるから、照明の電源と連動する事で節電の効果も得られる。
さらに、通常の無線機器は、電源を切る事で再立ち上げ時に時間を要し、照明の点灯と同時に無線機器が動作しないというデメッリが考えられる場合は、照明の電源と、無線機器の一部の電源を連動することで、節電が可能になる。この場合の無線機器の連動する一部の電源とは、無線機器の送信電力増幅部など、アイドリング時の消費電力が大きく、電源投入で、すぐ機器が動作可能な部分が有効である。
以上、本発明のマルチバンドループアンテナの形態および構成について説明してきたが、本発明の構成の用件と原理について、以下に説明する。
本発明のマルチバンドループアンテナの構成の用件は以下である。
(1)導体のグランド板を有する。
(2)導体のグランド板との間で、導体のループ構造(第1のループ:アンテナ要素)を形成し、その一端が解放され、その部分より給電される。
(3)前記(2)の導体ループに接続される別の導体のループ(第2のループ:アンテナ要素)を形成し、給電電流が当該ループにも通る構造である。
前記要素を、図を用いて説明すると、図23のようになる。なお、説明する電流とは、高周波電流を意味する。
上記(1)は、図23(a)、(b)のグランド板に相当する。
上記(2)は、図23(a)の構成で、電流ルートは、電流経路L2の矢印のようにi2が流れる。
上記(3)は、図23(b)の構成で、(a)の構造側面にコの字状の金属が接続され、電流i1のルートである電流経路L1が形成される。
一般に、図23(a)の構造では、電流経路L2が使用波長の1/2波長で共振することが知られている。これより、図23(b)の構成では、L1及びL2の1/2波長の周波数で共振し、使用可能であることが推定できる。なお、図では、L1>L2が明らかであるため、L1のルートを通る電流i1の周波数の方が低くなることがわかる。
なお、電流経路L2では、その経路の導体幅、すなわち、ループの幅を広くする事で、広帯域特性がえられる。これは、幅広とすることで、波長の長い周波数は斜めに分布し、波長の短い周波数は、最短距離で分布するためである。
図23(c)は、図23(b)の構成のアンテナにおけるリターンロスの周波数特性の一例を示している。低い周波数帯域の最低使用周波数をF1(波長をλ1)、高い周波数帯域の最低使用周波数をF2(波長をλ2)とすれば、L1=λ1/2、L2=λ2 /2となるとき、安に考えれば図23(c)の点線のような特性が得られ、F1を下限とする低い周波数帯域と、F2を下限とする高い周波数帯域で良好なリターンロスとなり、使用可能となるはずである。
しかしながら、現実には、電流経路L1とL2はまったく独立に動作する訳ではではない。この場合、L1の電流経路に対して、L2の電流経路の影響は低いが、L2の電流経路に対して、L1の電流経路が少なからず影響する。
L1の電流経路に対して、L2の電流経路が影響しないのは、L1で共振する電流i1の周波数が低く波長が長いため、L2の長さでは共振しないので、i1はL2の経路(上板)に流れ込まないからである。
一方、L2の電流経路に対して、L1の電流経路が少なからず影響するのは、L2の電流経路で共振する周波数の電流i2は、L1の電流経路が、L2の共振長さより長いため、L1の経路に流れ込み、全体としてインピーダンスの整合状態を悪化させる。これは、i2がL2の電流経路(上板)のみに流れ込まないことによる。
上記の事柄から、L1の電流経路は、その経路の長さがL2の電流経路の共振周波数の波長に比べて大きく異なる値とすれば、その経路のインピーダンスは大きくなるので、影響が小さくできる。一般には、L1の電流経路の周波数F1と、L2の電流経路の周波数F2が、2倍以上離れれば、L2の電流経路の周波数にとって、L1の電流経路のインピーダンスは十分高くなり、流入する電流も極端に減少する。したがって、i2の周波数F2が、i1の周波数F1の概ね2倍以上になれば、i2がL1の電流経路に流れ込むことを減少可能であり、L2の電流経路でアンテナ要素として良行に動作すると考えてよい。この特性を考慮し、下限周波数をF1とする低い周波数帯の帯域まで加えて考慮すれば、この帯域の上限周波数F1’の2倍の周波数をF3とおくと、実際のリターンロス特性は、図23(c)の実線のようになる。
以上の特性を利用すれば、アンテナとして使用したい2つの周波数帯で良好な特性を持たせつつ、2つの周波数帯に挟まれる周波数帯にたいして、不感領域(非干渉帯)を設定できる。即ち、図23(c)を用いて説明すれば、低い方の周波数帯(F1〜F1’)のアンテナ要素として動作する電流経路L1長と、高い方の周波数帯(F3〜F3’)のアンテナ要素として動作する電流経路L2長とを考慮し、両方の周波数バンドに対して良好なアンテナであるとともに、中間となる周波数帯(F2〜F3)に対して不感領域を設けられる。
次に、実際の試作したマルチバンドループアンテナのリターンロス特性について説明する。図24に、本発明のマルチバンドループアンテナのリターンロス特性の一例を示す。この例では、以下の条件としている。
アンテナ構成:図3の構成
アンテナサイズ:図3において、H=30mm、S1=60mm、S2=27mmである。
このとき、上記の説明に当てはめれば、以下となる。
(電流経路L1)
電流経路L1の概略経路長=30mm+27mm+60mm+27mm+30mm=174mm
波長λ1=174mm×2=348mm
周波数F1=300×10〔m/s〕/348mm=862MHz
この計算結果と図24の実測結果を比較してみる。図24で、VSWR<2.1、すなわち、リターンロス−9dB以下を使用帯域と設定すると、800MHz〜1GHzの帯域が得られている。これより、測定結果から、F1=800MHz、F1’=1GHzと判断できる。計算値のF1は、実測の800MHzと若干誤差があるが、これは、放射素子の幅による外周部分を通過する電流経路等によって変化したものと言える。
(電流経路L2)
電流経路L2の概略経路長=30mm+60mm+30mm=120mm
波長λ2=120mm×2=240mm
周波数F2=300×10〔m/s〕/240mm=1.25GHz
この計算結果によれば、F2は、1.25GHz近辺となるが、上記の特性により、実際には、F1’(=1GHz)の2倍程度の周波数から帯域が得られるはずである。測定結果より、F1’=1GHzなので、F3=1GHz×2=2GHzとなる。図24の実測結果では、高い周波数帯域では、1.85GHz〜3GHzで良好な値が得られている。これより、F3=2GHzと概ね一致した値となっている。
図24において、VSWR2.1、すなわち、リターンロス−9dBの帯域を見ると、低い周波数帯域では、比帯域で、約22%(800MHz〜1GHz)が得られている。同様に、高い周波数帯域では、比帯域で、約47%(1.85GHz〜3GHz)が得られている。このように、2つの帯域で使用が可能で、かつ、高い周波数帯域では、広帯域な特性が得られることがわかる。
以上説明したように、上記のようにアンテナを構成することによる代表的な効果を以下に示す。
(1)薄型、低姿勢のアンテナが実現できる。
(2)マルチバンド特性を有する。
(3)構造が簡単で、安価に構成できる。
(4)マルチバンド特性の高い周波数帯の低周波数側に、非共振領域(不感領域:非干渉帯)を設けられる。
上記を補足すると、
(1)では、使用帯域の最低使用周波数の波長で、約0.08波長の高さでアンテナを実現できる。
(2)の観点では、本アンテナは、低い周波数帯域と高い周波数帯域をカバーすることができる。低い周波数帯域では、約22%の帯域が得られ、高い周波数帯域では、約47%の帯域が得られる。具体的には、低い帯域として、携帯電話の800MHz帯、高い帯域として、携帯電話の2GHz帯、無線LANの2.4GHz帯、WiMAXの2.6GHz帯をカバーできる。
(3)の観点では、概ね、板金1枚の折り曲げに構成できるので、安価に製造可能である。
(4)の観点では、同一空間で使用される低い周波数帯域(800MHz帯)と高い周波数帯域(2GHz帯、2.4GHz、帯2.6GHz帯)との中間に位置する中間の周波数帯(1.5GHz帯など)に対して不感領域をもてる。これは、例えば隣接して配置される他の通信規格や他社で使用される基地局装置やリピータ装置に対して、非干渉性を担保できる。
更に具体的にいえば、地下街などの閉空間での通信機器設置おいては、多くの通信周波数帯域に対して多くの通信規格を対応させる必要があるものの、後発的に設置する場合の先発的に設置されている機器に対する与干渉、又は後発的に設置される通信機器(上記例では、1.5GHz帯,1.7GHz帯)への与干渉を考慮することが今後求められる。即ち、本発明のアンテナのように、対応させる通信の周波数帯以外に対して干渉しないように非共振領域を設けたアンテナが有効に機能する。なお、既存の基地局装置やリピータであっても、既存のアンテナから交換することで、送信機や受信機、アンプ回路、制御部などに特に変更を加えなくとも当該アンテナの特性を享受できる。
以上説明したように、本発明によれば、薄型、低姿勢であり、且つ安価であるマルチバンドループアンテナを提供できる。
また、本発明によれば、薄型、低姿勢、安価であり、且つ所定の周波数帯域に対して不干渉生を担保するマルチバンドループアンテナを提供できる。
なお、本発明の具体的な構成は前述の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載されうる。尚、以下の付記は本発明をなんら限定するものではない。
[付記1]
グランド板と、
前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を介して第1のループを形成すると共に、前記第1のループ上に、前記第1のループよりも共振周波数の低い第2のループを形成する板状導電体で体を成す放射素子と、
前記グランド板と前記放射素子に夫々接続されている給電点と
を有することを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
[付記2]
グランド板と、
前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を用いて第1のループを作りアンテナ要素となると共に、前記第1のループの端部から、前記第1のループのアンテナ要素に発生する電流方向に対して略垂直方向に電流の流出経路と流入経路を有する第2のループを作りアンテナ要素となる板状導電体で体を成す放射素子と、
前記グランド板と前記放射素子とに夫々接続する給電点と
を有することを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
[付記3]
導体よりなるグランド板と、
前記グランド板に略平行に配置される長方形の上板と前記上板の両端に前記グランド板から略垂直に配置される2つの長方形の壁板とが第1のループの一部を成すコの字状になるように前記グランド板に配設され、コの字の開放側の一端を接続し、かつ、前記グランド板と略平行で前記上板と同一面を成す3つの略長方形導体がコの字状に接続されてコの字の開放側が第2のループの一部を成すように前記上板の側面に接続される放射素子と、
前記壁板のいずれか一方と前記グランド板との間に給電点を有する
ことを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
[付記4]
前記給電点に、同軸コネクタを使用する
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記5]
前記第2のループを、前記グランド板に対して斜傾に接続する
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記6]
前記第1のループの電流経路を、前記グランド板に対して斜傾に設ける
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記7]
前記放射素子の前記第1のループを構成する前記グランド板および給電点との接続部、または、いずれか一方の部分を、テーパ状又は逆テーパ状とする
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記8]
前記放射素子の前記第1のループを構成する前記グランド板および給電点との接続部、または、いずれか一方の部分を、台形状とする
ことを特徴とする上記付記の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記9]
前記第2のループを略円弧状又は略三角形状とする
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記10]
前記第1のループを構成する前記グランド板および給電点との接続部を傾斜又は階段状とする
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記11]
前記放射素子を、一枚の板状導電体から1回の折り曲げ加工によって、前記第1のループの前記グランド板に対して略垂直となる部分を、前記第2のループの前記第1のループとの接続端部から垂直となるように形成する
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記12]
前記第2のループ上で、折り返し部分を形成する
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記13]
前記第1のループおよび前記第2のループを成す板状導電体を、曲面状に反らせた形状とする
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記14]
スタブを前記第1のループおよび/又は前記第2のループに設ける
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記15]
前記放射素子は、一枚の板状導電体から折り曲げ加工で形成されている
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記16]
前記グランド板は、プリント基板上に形成され、前記プリント基板の前記グランド板面の逆面に、前記放射素子を配置する
ことを特徴とする上記付記に記載のマルチバンドループアンテナ。
[付記17]
上記付記に記載のマルチバンドループアンテナを用いて、2つの周波数帯間に非干渉性を有する周波数帯域をもたせた移動体通信システムの屋内基地局。
[付記18]
上記付記に記載のマルチバンドループアンテナを用いて、2つの周波数帯間に非干渉性を有する周波数帯域をもたせた移動体通信システム向けリピータ。
[付記19]
上記付記に記載のマルチバンドループアンテナを内蔵する照明器具。
[付記20]
上記付記に記載のマルチバンドループアンテナを、2つ以上内蔵する照明器具。
[付記21]
上記付記に記載のマルチバンドループアンテナを、2つ以上内蔵し、かつ設置回転角度を2種類以上となるように設置した照明器具。
[付記22]
上記付記に記載の照明器具について、照明スイッチと該マルチバンドープアンテナの接続される無線機器の電源スイッチ、又は無線機器の一部の電源の供給とを連動することを特徴とする照明器具。
本発明は、携帯電話や無線LANなどの複数のシステムに対応した小形基地局のアンテナとして使用可能である。具体的には、800MHz帯の携帯電話、2GHz帯の携帯電話、2.4GHz帯の無線LAN、2.6GHz帯のWiMAXシステムを兼用できる。また、1.5GHz帯および1.7GHz帯に対して、非干渉生を担保し、後発技術に対する与干渉を低減したマルチバンドループアンテナを提供できる。
また、携帯電話システムのリピータ装置や、無線LAN機器用のアンテナ等としても使用可能である。
設置環境としては、低姿勢で実現できるため、天井や壁に取り付けるつけるアンテナとして好適である。
また、多様な通信方式に適合した、コグニティブ無線システム、ソフトウエア無線システムへの応用も可能である。
1 グランド板
2、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、310 放射素子
3 同軸ケーブル
4 同軸中心導体
5 同軸外部導体
6 同軸コネクタ
7 同軸コネクタ中心導体
21、22、31、32、41、42、71、72、81、82、91、92、101、102、111、112、113、121、181、182、191
201、211、221、222 壁板
23、173、183 上板
24、25、26 上付加板
27、187、207、227、237 スタブ
55、65、135、145、155、165、174、175、176、184、185、186、194、195、196 上付加板
204、205、206、214、215、216、224、225、226 側付加板
300 プリント基板
301 誘電体
302 グランド板
303 マイクロストリップライン
304 ランド
305 スルーホール
311、312 壁板
320 電極
400 マルチバンドループアンテナ
401、411、431 照明器具
402、412、422、432 ベース板
403、413、423 カバー
404、414、424、433 蛍光灯
405 保持具
434、435 側板

Claims (14)

  1. グランド板と、
    前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を介して第1のループを形成すると共に、前記第1のループ上から該第1のループの電流経路と異なる方向に、該第1のループよりも共振周波数の低い前記グランド板を介する第2のループを前記グランド板と略並行に形成する板状導電体で体を成す放射素子と、
    前記グランド板と前記放射素子に夫々接続されている給電点と
    を有することを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
  2. グランド板と、
    前記グランド板と一端で接続され、前記グランド板を用いて第1のループを作りアンテナ要素となると共に、前記第1のループ経路上途中から、前記第1のループのアンテナ要素に発生する分岐前の電流方向に対して略垂直方向に電流の流出経路と流入経路を有する前記グランド板を介する第2のループを前記グランド板と略並行に作りアンテナ要素となる板状導電体で体を成す放射素子と、
    前記グランド板と前記放射素子とに夫々接続する給電点と
    を有することを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
  3. 導体よりなるグランド板と、
    前記グランド板に略平行に配置される長方形の上板と前記上板の両端に前記グランド板から略垂直に配置される2つの長方形の壁板とが第1のループの一部を成すコの字状になるように前記グランド板に配設され、コの字の開放側の一端にあたる一方の壁板前記グランド板に接続し、かつ、前記グランド板と略平行で前記上板と同一面を成す3つの略長方形導体がコの字状に接続されてコの字の開放側が第2のループの一部を成すように前記上板の側面に接続される、板状導電体で体を成す放射素子と、
    前記グランド板に接続されていない方の壁板前記グランド板との間に給電点を有する
    ことを特徴とするマルチバンドループアンテナ。
  4. 前記放射素子は、前記第1のループを形成させる板状経路の幅を、前記第2のループを形成させる板状経路の幅よりも、広く形成された形状を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  5. 前記放射素子の前記第1のループを構成する前記グランド板および給電点との接続部、または、いずれか一方の部分を、台形状とすることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  6. 前記第2のループを、前記グランド板に対して斜傾に接続することを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  7. 前記第1のループの電流経路を、前記グランド板に対して斜傾に設けることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  8. 一枚の板状導電体から1回の折り曲げ加工によって、前記第1のループの前記グランド板に対して略垂直となる部分、前記第2のループの前記第1のループとの接続端部とが、略垂直となるように形成された前記放射素子を有することを特徴とする請求項1ないし7の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  9. 前記グランド板は、プリント基板上に形成され、前記プリント基板の前記グランド板面の逆面に、前記放射素子を配置することを特徴とする請求項1ないし8の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナ。
  10. 請求項ないし9の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナを用いて、該マルチバンドループアンテナの提供する2つの周波数帯間に非干渉性を有する周波数帯域を形成させた移動体通信システムの屋内基地局。
  11. 請求項ないし9の何れか一項に記載のマルチバンドループアンテナを用いて、該マルチバンドループアンテナの提供する2つの周波数帯間に非干渉性を有する周波数帯域を形成させた移動体通信システム向けリピータ。
  12. 発光機器と
    前記発光機器を保持するベース板と、
    請求項1ないし9の何れか一項に記載の1ないし複数のマルチバンドループアンテナを、該マルチバンドループアンテナの第2のループを形成する板面を前記ベース板に対して略並行状態に内蔵する
    ことを特徴とする照明器具。
  13. 請求項12に記載の照明器具であって、前記マルチバンドループアンテナを、2つ以上内蔵し、かつ各々の設置回転角度を偏波角が略直交を示す角度となるように設置することを特徴とする照明器具。
  14. 請求項12又は13に記載の照明器具であって、照明スイッチと該マルチバンドープアンテナの接続され無線機器の一部の電源の供給とを連動することを特徴とする照明器具。
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