JP5634927B2 - フィルム裁断装置及び方法、フィルム製造方法 - Google Patents

フィルム裁断装置及び方法、フィルム製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム裁断装置及び裁断方法と、フィルム製造方法に関する。
セルロースアシレートフィルムや環状ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム等の各種ポリマーフィルムは、製造過程では変形した側端部を裁断したり、製品とするにあたっては所定幅に裁断される。このような裁断工程は、長尺のフィルムに対して行われる場合には、フィルムを搬送し、搬送されているフィルムの搬送方向に連続的に裁断して、フィルムを幅方向に分断する。
裁断装置としては種々のものがあるが、フィルムの搬送方向に連続的に裁断を行う観点で、互いに摺接しながら回転する上刃と下刃との間にフィルムを案内して裁断するいわゆるスリッタが多く使用される。
フィルムを裁断する際には、微小なフィルム屑、すなわち切れ粉が生じることが多く、生じた切れ粉は、フィルムの汚染源となる。切れ粉は、発生して直接フィルムに付着することもあるし、スリッタに一旦付着した後にスリッタからフィルムに移ることも多い。
そこで、スリッタに切れ粉が付着することを防止するために、上刃を覆うカバーの中で、上刃の刃先部にノズルからエアを吹き付け、さらにカバーの中のエアを吸引するとともに、下刃近傍のエアを吸引する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の方法では、上刃を覆うカバーを配し、このカバーの中で、上刃の刃先部にノズルからエアを吹き付ける。また、カバーの中のエアを吸引する。さらに、この特許文献1の方法では、下刃の近傍に、下刃に対向して開放部が形成されているボックスを配し、このボックスの中を吸引する。
特開平06−935688号公報
しかしながら、特許文献1のような裁断方法は、切れ粉がスリッタに付着しにくくする点では一定の効果はあるが、その効果は完全ではない。例えば、スリッタに依然として切れ粉が残ってしまい、残った切れ粉がフィルムの裁断面等に移ってしまう場合や、あるいは周辺に舞った切れ粉がフィルムの裁断面に直接付着する場合がある。
そこで本発明は、フィルムの裁断面に、裁断で生じた切れ粉による汚染がないフィルム裁断装置及び方法、フィルム製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のフィルム裁断装置は、互いに平行な回転軸を中心に回転される上刃と下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配され、回転している前記上刃と前記下刃との間に幅広フィルムを通すことで幅狭フィルムに裁断するスリッタと、前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記スリッタの裁断により生じる前記幅狭フィルムの切り粉を前記幅狭フィルムよりも上刃側で除去する第1除去ユニットと、前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に対向して設けられ、前記幅狭フィルムの切り粉を除去する第2除去ユニットとを備え、前記第1除去ユニットは、前記上刃の刃先部を覆うように前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーと、この上刃側カバーに挿通されて前記上刃の刃先部に向けた先端に開口が形成された1対の上刃側ノズルの前記開口から、エアを吹き出す第1のエア吹き出し部と、前記上刃側カバーの内部のエアを吸引する第1の吸引部とを有し、一方の上刃側ノズルは上刃の下刃と摺接する第1摺接面側に配され、他方の上刃側ノズルは上刃の第1摺接面とは反対側の非摺接面側に配され、第2除去ユニットは、下刃の上刃との第2摺接面側に配されて非オーバーラップ領域の第2摺接面に向けた先端に開口が形成された下刃側ノズルの前記開口からエアを吹き出す第2のエア吹き出し部と、前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引する第2の吸引部とを有し、上刃側ノズルは、上刃とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるように配され、下刃側ノズルは第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴として構成されている。
吹き出すエアが回転中の前記上刃の刃先部に対し向かい風となるように、前記上刃側ノズルの前記先端が前記上刃の刃先部に向けられてあることが好ましい。
第2除去ユニットは、前記下刃の非オーバーラップ領域を覆うように前記下刃周辺を外部空間と仕切る下刃側カバーを有し、前記下刃側ノズルは、前記下刃側カバーに挿通され、前記第2の吸引部は、前記下刃側カバーの内部のエアを吸引することが好ましい。
また、本発明のフィルム裁断方法は、互いに平行な回転軸を中心に回転する円盤状の上刃と円柱状の下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配されたスリッタの前記上刃と前記下刃との間に幅広フィルムを通して幅狭フィルムに裁断し、前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーの内部で、上刃側カバーに挿通された1対の上刃側ノズルの各々により上刃の刃先部にエアを吹き付けることにより、前記裁断により生じた前記幅狭フィルムの切り粉を前記上刃から脱離させ、前記上刃側カバーからエアを吸引することにより、上刃側カバーの内部から前記切り粉を排出し、前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に向けて下刃側ノズルによりエアを吹き付けることにより、前記下刃から前記切り粉を脱離させ、前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引することにより、脱離した切り粉を除去し、上刃の下刃と摺接する第1摺接面側の刃先部に対して一方の上刃側ノズルから、第1摺接面とは反対側の非摺接面側の刃先部に対して他方の上刃側ノズルから、上刃とエアの流れ方向とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるようにそれぞれエアを吹き付け、下刃側ノズルは、下刃の上刃との第2摺接面側にこの第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴として構成されている。
回転中の前記上刃の刃先部に対し向かい風となるように、前記刃先部にエアを吹き付けることが好ましい。
前記下刃の非オーバーラップ領域を覆うように設けられ、前記下刃周辺を外部空間と仕切る下刃側カバーの内部で、前記下刃の前記非オーバーラップ領域に向けてエアを吹き付け、前記下刃側カバーからエアを吸引することにより、下刃側カバーの内部から前記切り粉を排出することが好ましい。
本発明のフィルム製造方法は、ポリマーが溶媒に溶解したポリマー溶液または溶融したポリマーから幅広フィルムを形成するフィルム形成工程と、互いに平行な回転軸を中心に回転する円盤状の上刃と円柱状の下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配されたスリッタの前記上刃と前記下刃との間に前記幅広フィルムを通して幅狭フィルムに裁断する裁断工程とを有し、前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーの内部で、上刃側カバーに挿通された1対の上刃側ノズルの各々により上刃の刃先部にエアを吹き付けることにより、前記裁断により生じた前記幅狭フィルムの切り粉を前記上刃から脱離させ、前記上刃側カバーからエアを吸引することにより、上刃側カバーの内部から前記切り粉を排出し、前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に向けて下刃側ノズルによりエアを吹き付けることにより、前記下刃から前記切り粉を脱離させ、前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引することにより、脱離した切り粉を除去し、上刃の下刃と摺接する第1摺接面側の刃先部に対して一方の上刃側ノズルから、第1摺接面とは反対側の非摺接面側の刃先部に対して他方の上刃側ノズルから、上刃とエアの流れ方向とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるようにそれぞれエアを吹き付け、下刃側ノズルは、下刃の上刃との第2摺接面側にこの第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴として構成されている。
本発明のフィルム裁断装置及び方法、フィルム製造方法によると、フィルムの裁断面が切れ粉により汚染されることなく、フィルムを裁断することができる。
溶液製膜設備の概略図である。 裁断装置の概要を示す平面図である。 裁断装置の一部断面を含む側面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 上刃側のフィルム面の法線方向からみた裁断装置の平面図である。
図1は、本発明を実施した溶液製膜設備の概略図である。溶液製膜設備10は、ポリマー11が溶剤12に溶解したポリマー溶液(以下、ドープと称する)13からフィルム16を形成するフィルム形成装置17と、形成したフィルム16に幅方向での張力を加えながら乾燥をすすめるテンタ装置21と、テンタ装置21を経たフィルム16をローラで搬送しながら乾燥をさらにすすめるローラ乾燥装置22と、フィルム16の各側端部を切除する裁断装置23と、乾燥したフィルム16をロール状に巻き取る巻取装置26とを有する。
フィルム形成装置17は、バックアップローラ27により支持されながら搬送される流延支持体としてのバンド28と、このバンド28の上にドープ13を流出する流延ダイ31とを備える。搬送されているバンド28に流延ダイ31からドープ13を流出することにより、ドープ13はバンド28上で流延されて流延膜32が形成される。流延膜32を、テンタ装置21への搬送が可能な程度にまで固くしてから、バンド28からフィルム16として剥がす。この剥ぎ取りの際には、フィルム16を剥ぎ取り用ローラ33で支持し、流延膜32がバンド28から剥がれる剥ぎ取り位置を一定に保持する。
流延膜32を固める方法としては、流延膜32を乾燥するいわゆる乾燥流延と、流延膜を冷却してゲル化するいわゆる冷却流延とがあり、いずれでもよい。なお、冷却流延の場合には、バックアップローラ27により搬送されるバンド28に代えて、断面円形で周面に流延膜32が形成されるドラムを用いる方が好ましい。
フィルム16は、フィルム形成装置17からテンタ装置21に至る渡り部36に配されたローラ34で搬送されて、テンタ装置21に案内される。テンタ装置21では、フィルム16の側端部を保持手段(図示無し)で保持し、この保持手段で搬送しながらフィルム16を乾燥する。保持手段は、フィルム16を所定のタイミングで幅方向に所定の張力をかけるように、フィルム16の幅方向に変位しながらフィルム16を搬送する。
フィルム16は、テンタ装置21からローラ乾燥装置22へ送られると、搬送方向に並んで配された複数のローラ22aの周面で支持される。これらのローラ22aの中には、周方向に回転する駆動ローラがあり、この駆動ローラの回転により搬送される。
そして、ローラ乾燥装置22で乾燥したフィルム16を裁断装置23へ送り、搬送されているフィルム16の両側をスリッタで連続的に裁断して各側端部を除去する。この裁断により、幅広のフィルム16は、幅がより狭い幅狭のフィルム16とされる。一方の側端部と他方の側端部との間の中央部は、例えば製品フィルムとして巻取装置26へ送り、ロール状に巻き取る。
裁断装置23は、図2に示すように、裁断すべきライン(以降、スリットラインと称する)SLでフィルム16を連続的に裁断するスリッタ41を備える。本実施態様は、フィルム16の両側端部を除去するように、1対の裁断装置23をフィルム16の搬送路の両側に設けてある。幅広のフィルム16から複数の幅狭のフィルム16を複数得る場合には、目的とする幅狭のフィルム16の幅に対応する間隔をもって複数の裁断装置23をフィルム16の幅方向Yに並べて配するとよい。なお、フィルム16の幅方向は、長尺のフィルム16の搬送方向Xと直交する方向である。
スリッタ41は、図2及び図3に示すように、上刃42と、下刃43とを備え、さらに、上刃42、下刃43を回転させる駆動機構(図示無し)を備える。
図示しない保持手段には上刃軸42aが回転自在に保持される。上刃軸42aは、図示しない駆動機構により回転する。上刃42は、上刃軸42aに固定されて、図3の矢線Aで示す方向(以降、A方向と称する)に上刃軸42aと一体に回転する。また、図示しない保持手段には下刃軸43aが回転自在に保持される。下刃軸43aは、図示しない駆動機構により回転する。受け刃としての下刃22は、この下刃軸43aに固定されて、図3の矢線Bで示す方向(以降、B方向と称する)に下刃軸43aと一体に回転する。上刃軸42aと下刃軸43aとは互いに平行であり、それぞれフィルム16の搬送方向Xに直交するように配置される。
上刃42の周縁部として形成されてある刃先部42bは、その一部が下刃43と重なるようにオーバーラップして配される。上刃42と下刃43とが互いにオーバーラップしている領域を、以下の説明においてはオーバーラップ領域と称し、図3において符号Eを付す。
上刃軸42aを保持する保持手段と下刃軸43aを保持する保持手段とは、フィルム16のフィルム面の法線方向と、フィルム16の幅方向Yとにそれぞれ独立して変位自在とされ、シフト部46により所定の方向に所定の変位量で変位する。各保持手段の変位により、上刃42は上刃軸42aと一体に、下刃43は下刃軸43aと一体に、それぞれ変位する。フィルム面の法線方向で上刃42と下刃43との少なくともいずれか一方が変位することで、オーバーラップ領域Eの大きさを調整する。フィルム16の幅方向Yで上刃42と下刃43とが一体に変位することで、裁断する位置を調整する。
シフト部46は、コントローラ47により、上刃42及び下刃43の保持手段を変位させる方向と変位量とを制御される。
裁断装置23について、図3〜図5を参照しながらさらに説明する。なお、図4,図5においては、図の煩雑化を避けるために、図3に図示する部材等の一部の図示を略してある。下刃43は、裁断位置でフィルム16を支持するために幅広のもの、すなわち円柱状のものが用いられる。この下刃43に円柱状のローラ部材51が同軸に一体に形成されている。下刃43とローラ部材51との間には、溝52が形成されている。
円盤状の上刃42は、溝52に刃先部42bが入り込み、下刃43と所定の大きさのオーバーラップ領域Eで互いに重なった状態に調整される。また、刃先部42bは、下刃43に対向する下刃側表面が、下刃と摺接する。上刃42と下刃43とは、下刃43でフィルム16を一方の面から支持しながら、それらの間にフィルム16を挟み込んで裁断する。なお、摺接とは、刃部42bと刃部43bとが必ずしも接している状態だけを意味するものではなく、剪断を行うために両者の間にわずかな間隔がある状態をも含む。
なお、本実施形態では、下刃43の溝とは反対側を円錐台形状(図4参照)にしてあるが、この形状は特に限定されない。
裁断装置23は、スリッタ21に加えて、フィルム16の裁断で生じた切り粉(フィルム屑)を除去する第1除去ユニット55と第2除去ユニット56とを備える。第1除去ユニット55は、スリッタ21のフィルム16の送出側に配され、フィルム16に関して上刃42側の領域に設けられている。第2除去ユニット56は、下刃43の上刃とのオーバーラップ領域Eを除いた非オーバーラップ領域に対向して設けてある。第2除去ユニット56は、フィルム16を介して第1除去ユニット55と対向する位置に設けてもよい。
第1除去ユニット55は、上刃42の刃先部42bを覆う上刃側カバー57と、第1エア吹き出し部58と、第1吸引部59とを有する。上刃側カバー57は、A方向における裁断位置よりも下流の刃先部42bを覆うように、刃先部42b周辺を外部空間と仕切る。この上刃側カバー57は、回転する上刃42に当たらないように、上刃42と対向して開放部60が形成されている。この開放部60に上刃42をはめ込むようにして、上刃側カバー57は配置される。
第1エア吹き出し部58は、1対のノズル61と、送風機62と、コントローラ63とからなる。1対のノズル61は、上刃側カバー57にそれぞれ挿通されており、各々の先端を上刃42の刃先部42bに向けてある。刃先部42bに対向する先端には、エア吹き出し口としての開口61aが形成されている。送風機62は、所定流量のエアをノズル61に供給する。送風機62は、コントローラ63により、ノズル61へ供給するエアの流量が制御される。コントローラ63は、ノズル61の先端の開口61aから出るエアの流速を調整するように、送風機62からのエアの流量を制御する。これにより、ノズル61は供給されたエアを所定流速で開口61aから出して、刃先部42bに向けてエアを吹き付ける。
ノズル61からエアが吹き付けられることにより、裁断した直後の刃先部42bに付着している切り粉を刃先部42bから脱離する。裁断した直後の刃先部42bとノズル61の先端とは上刃側カバー57で囲まれていることから、切り粉がスリッタ23とフィルム16との周辺に舞うことがない。また、刃先部42bから切り粉が脱離するので、上刃42からフィルム16の裁断面へ切り粉が移ることが極めて少なくなる。
ノズル61の開口61aが形成されてある先端は、刃先部42bの回転の向き(A方向)に対して、A方向を含む平面内における反対の向きに向けることがより好ましい。これにより、回転中の上刃42の刃先部42bに対して、エアを向かい風として吹き付けられる。エアを向かい風として吹き付けることにより、切り粉の脱離が、より確実となる。
ノズル61は、上刃42とのなす角θ1が10°以上70°以下の範囲となるように配することが好ましい。このなす角θ1は、15°以上60°以下の範囲とすることがより好ましく、15°以上45°以下の範囲とすることがさらに好ましい。ノズル61と上刃42とのなす角θ1とは、ノズル61の開口が形成されてある先端の向きと、上刃42との角度である。なお、ノズル61の開口が形成されてある先端の向きと、先端の開口からのエアの流れ方向とは一致するものとみなしてよい。
なお、本実施態様では、1対のノズル61の一方を、後述のように、上刃42の下刃43との摺接面側に配し、他方のノズル61を、上刃42の非摺接面側に配してある。このような場合には、摺接面側のノズル61と上刃42とのなす角θ1は、ノズル61と上刃42の摺接面とのなす角であり、非摺接面側のノズル61と上刃42とのなす角θ1は、ノズル61と上刃42の非摺接面とのなす角である。
ノズル61と上刃42とのなす角θ1が10°以上70°以下である場合には、10°未満及び70°より大きい場合と比べて、切り粉の脱離効果が非常に大きい。
第1吸引部59は、ノズル66と、吸引機67と、コントローラ68とからなる。ノズル66は、上刃側カバー57に挿通されており、先端を上刃42の刃先部42bに向けてある。刃先部42bに対向する先端には、エア吸引口としての開口66aが形成されている。吸引機67は、ノズル66の他端に接続し、所定流量でエアを吸引する。これにより、ノズル66を介して上刃側カバー57から所定流量で吸引する。吸引機67は、コントローラ68により、吸引するエアの流量が制御される。コントローラ68は、ノズル66の先端の開口から吸引されるエアの流速を調整するように、吸引機67により吸引するエアの流量を制御する。これにより、ノズル61は先端からエアを所定流速で吸引して、上刃42の刃先部42bから脱離した切り粉を上刃側カバー57の内部から排出する。
本実施態様では、上刃側カバー57にノズル66を挿通して、ノズル66の先端を刃先部42bに向けてある。この態様に代えて、ノズル66を用いず、上刃側カバー57に開口を形成し、この開口から吸引機67によりエアを吸引してもよい。ただし、ノズル66を用いる場合の方が、用いない場合よりも、上刃42の刃先部42aからの切り粉の脱離がより確実になるとともに、仮にフィルム16の裁断面に切り粉が微量に付着してもより確実に裁断面から切り粉が脱離し、上刃側カバー57からの切り粉の排出がより確実になる。
本実施態様では、エアを吸引するノズル66の先端が、エアを吹き付けるノズル61の先端よりも、A方向における上流側となるように、ノズル61及びノズル66を配してある。すなわち、裁断位置、ノズル66の先端、ノズル61の先端は、この順でA方向における上流側から並ぶ。また、ノズル66は、ノズル61によりエアが吹き付けられる刃先42bの吹きつけ位置に、その先端が対向するように配置されている。このようにノズル61,ノズル66を配することにより、刃先42bから脱離した切り粉がより効果的に上刃側カバー57から排出される。
1対のノズル61のうち一方は、上刃42の下刃43との摺接面側に配され、刃先部42bの摺接面に先端を対向させてある。他方のノズル61は、上刃42の非摺接面側に配され、刃先部42bの非摺接面に先端を対向させてある。上刃42の非摺接面とは、摺接面とは反対側の面である。このように、1対のノズル61を、上刃42の摺接面側と非摺接面側とに配することにより、刃先部42の摺接面と非摺接面との両面にエアを吹き付ける。これにより、刃先部42に付着した切り粉をより確実に刃先部42から脱離される。
ノズル61から吹き出すエアの流速をV1、ノズル66の吸引によるエアの流速をV2とするときに、V2がV1よりも大きくなるように、ノズル61からのエアの流量とノズル66の吸引によるエアの流量との少なくともいずれか一方を調整することが好ましい。これにより、フィルムの裁断面における切り粉の付着の防止がより確実になる。
第2除去ユニット56は、下刃43の非オーバーラップ領域を覆う下刃側カバー70と、第2エア吹き出し部71と、第2吸引部72とを有する。下刃側カバー70は、下刃43のうちB方向における裁断位置よりも下流の部分を覆うように、非オーバーラップ領域の周辺を外部空間と仕切る。非オーバーラップ領域とは、下刃43のうち、上刃42とのオーバーラップ領域Eを除く領域である。この下刃側カバー70は、回転する下刃43に当たらないように、下刃43と対向して開放部73が形成されている。この開放部73に下刃43をはめ込むようにして、下刃側カバー70は配置される。
第2エア吹き出し部71は、ノズル76と、送風機77と、コントローラ78とからなる。ノズル76は、下刃側カバー70に挿通されており、先端を下刃43の非オーバーラップ領域に向けてある。下刃43に対向する先端には、エア吹き出し口としての開口76aが形成されている。送風機77は、所定流量のエアをノズル76に供給する。送風機77は、コントローラ78により、ノズル76へ供給するエアの流量が制御される。コントローラ78は、ノズル76の先端の開口76aから出るエアの流速を調整するように、送風機77からのエアの流量を制御する。これにより、ノズル76は供給されたエアを所定流速で開口76aから出して、下刃43の非オーバーラップ領域に向けてエアを吹き付ける。
ノズル76からエアが吹き付けられることにより、裁断した直後の下刃43に付着している切り粉を下刃43から脱離するとともに、フィルム16の裁断面に切り粉が付着した場合でも裁断面から切り粉が脱離する。裁断した直後の下刃43とノズル76の先端とは下刃側カバー70で囲まれていることから、切り粉がスリッタ23とフィルム16との周辺に舞うことがない。
ノズル76の開口76aが形成されてある先端は、上刃42と摺接する下刃の摺接面に向けることが好ましい。これにより、下刃43からの切り粉の脱離に加えて、フィルム16の裁断面からの切り粉の脱離も、より確実となる。なお、スペース上、ノズル76の先端を上刃42との摺接面に向けるようにノズル76を配することが困難な場合には、先端を溝52に向けてもよい。
下刃43の上刃42との摺接面と、ノズル76とが0.5°以上45°以下の範囲の角度θ2となるように、ノズル76を配することが好ましい。このなす角θ2は、0.5°以上40°以下の範囲とすることがより好ましく、0.5°以上30°以下の範囲とすることがさらに好ましい。下刃43の上刃42との摺接面とは、溝52とされているローラ部材51側の面である。このなす角θ2とは、ノズル76の開口76aが形成されてある先端の向きと、下刃43の摺接面との角度である。なお、ノズル76の開口76aが形成されてある先端の向きと、先端の開口からのエアの流れ方向とは一致するものとみなしてよい。
ノズル76と下刃43の摺接面とのなす角θ2が10°以上40°以下である場合には、10°未満及び40°より大きい場合と比べて、切り粉の脱離効果が非常に大きい。
第2吸引部72は、ノズル81と、吸引機82と、コントローラ83とからなる。ノズル81は、下刃側カバー70に挿通されており、先端を下刃43の非オーバーラップ領域に向けてある。この先端には、エア吸引口としての開口81aが形成されている。吸引機82は、ノズル81の他端に接続し、所定流量でエアを吸引する。これにより、ノズル81を介して下刃側カバー70から所定流量で吸引する。吸引機82は、コントローラ83により、吸引するエアの流量が制御される。コントローラ83は、ノズル81の先端の開口81aから吸引されるエアの流速を調整するように、吸引機82で吸引するエアの流量を制御する。これにより、ノズル81は先端からエアを所定流速で吸引して、下刃43から脱離した切り粉を下刃側70の内部から排出する。
本実施態様では、下刃側カバー70にノズル81を挿通して、ノズル81の先端を刃先部42bに向けてある。この態様に代えて、ノズル66を用いず、下刃側カバー70に開口を形成し、この開口から吸引機82によりエアを吸引してもよい。ただし、ノズル81を用いる場合の方が、用いない場合よりも、下刃側カバー70からの切り粉の排出がより確実である。
また、本実施態様では、下刃側カバー70を設けてあるが、必ずしも下刃側カバ−70を設ける必要はない。ただし、下刃側カバー70を用いる場合の方が、用いない場合よりも、下刃43から脱離した切り粉が辺りに舞うことが無くなり、脱離した切り粉が確実に捕捉される。また、捕捉した切り粉は、回収してドープの原料に再利用が可能である。
本実施態様では、エアを吸引するノズル81の先端が、エアを吹き付けるノズル76の先端よりも、B方向における上流側となるように、ノズル76及びノズル81を配してある。すなわち、裁断位置、ノズル81の先端、ノズル76の先端は、この順でB方向における上流側から並ぶ。また、ノズル81は、ノズル76によりエアが吹き付けられる下刃43の吹きつけ位置に、その先端が対向するように配置されている。このようにノズル76,ノズル81を配することにより、下刃43から脱離した切り粉がより効果的に吸引される。
フィルム16から切り離された側端部16aは、回収部(図示無し)に回収されてドープ11に再利用される。
図1及び図3では、切断する際のフィルム16の搬送路を水平に図示してあるが、本発明はこの態様に限定されない。すなわち、水平方向と交差する方向にフィルム16を搬送し、この搬送状態でフィルム16を裁断してもよい。例えば、フィルム16の搬送方向Xを上から下へ向かう方向とし、水平方向に並べて配した上刃42と下刃43との間を通過させてもよい。
また、本実施態様のように、フィルム16から側端部16aを切除する場合には、切除された側端部16aと、側端部16aが切除されたフィルム16とを角度θ3をもって搬送することが好ましい。ここで、側端部16aの搬送路と側端部16aが切除されたフィルム16の搬送路とのなす角θ3(図3参照)とは、フィルム16を側方からみた場合の角度である。このなす角θ3は、1°以上10°以下の範囲とすることがより好ましい。
側端部16が切除されたフィルム16の搬送路は、スリッタ41とスリッタ41の下流のローラ34によって設定してある。また、フィルム16から切り離された側端部16aの搬送路は、スリッタ41とスリッタ41の下流のローラ86により設定してある。ローラ86にはシフト機構87が設けられおり、ローラ86は、このシフト機構87により側端部16が切除されたフィルム16の搬送路との距離が変化するように変位する。このローラ86により、側端部16aと側端部16aが切除されたフィルム16との搬送路のなす角θ3を制御している。ただし、この態様に代えて、あるいは加えて、ローラ34にシフト機構(図示せず)を設け、ローラ34を変位させてもよい。
上記の実施形態は、溶液製膜設備10のローラ乾燥装置22と巻取装置26との間の搬送路に裁断装置23を設け、巻取直前で裁断する場合である。これは、本発明が、切り粉が最も多く発生しやすい固いフィルムを裁断する場合に効果が大きいことに基づく。溶液製膜設備では、上記のようなローラ乾燥装置22と巻取装置26との間の他にも側端部を連続的に裁断することがあり、いずれの切断工程にも本発明は有効である。例えば、フィルム形成装置17とテンタ装置21との間や、テンタ装置21とローラ乾燥装置22との間の各搬送路に裁断装置23をそれぞれ設け、バンド28から剥ぎ取ったフィルム16をテンタ装置21に案内する前に裁断したり、テンタ装置21の保持手段で保持された保持部をローラ乾燥装置22に案内する前に切除したりする場合である。
本実施形態は、ドープからフィルムを製造する溶液製膜でフィルムを形成する場合であるが、フィルムの形成方法は溶液製膜に限られない。例えば、ポリマーを溶融して薄膜状に押し出してフィルムを形成する溶融製膜に代えてもよい。
溶液製膜設備10により、ドープ13からフィルム16を製造した。裁断装置23により、巻取り前にフィルム16の各側端部を切除した。裁断装置23においてノズル61と上刃42とのなす角θ1、ノズル76と下刃43の摺接面とのなす角θ2、側端部16aの搬送路と側端部16aが切除されたフィルム16の搬送路とのなす角θ3とをそれぞれ変えた実施例1〜13を実施した。各実施例1〜13のθ1,θ2,θ3については表1に示す。
得られた各フィルム16について、揮点の個数を調べ、評価した。揮点の個数は以下の方法で調べた。まず、得られたフィルム16を巾方向で10等分し、10個のフィルム試料を採取した。2枚の偏光板を直交状態(クロスニコル)に配置して、透過光を遮断し、2枚の偏光板の間にフィルム試料を置いた。2枚の偏光板のうち一方の偏光板に向けて光を照射し、他方の偏光板から光学顕微鏡(50倍)で観察し、面積1cm当りの直径10μm以上の輝点の個数を数えた。10個のフィルム試料についてこの方法でそれぞれ揮点の個数を数えた。揮点の個数についてのこれら10個の平均値を求め、これをフィルム16の揮点の個数とした。このようにして得られた揮点の個数は、表1に示す。また、揮点の個数について、以下の5段階で評価した。A〜Cが実用上の合格レベルであり、D,Eが不合格のレベルである。
A:5個未満
B:5個以上10個未満
B:10個以上15個未満
D:20個以上50未満
E:50以上
Figure 0005634927
[比較例]
裁断装置23から第2除去ユニット56を取り外してフィルムを製造した。これを比較例1とする。裁断装置23から第1除去ユニット55を取り外してフィルムを製造した。これを比較例2とする。裁断装置23から第1及び第2除去ユニット55,56を取り外してフィルムを製造した。これを比較例3とする、その他の条件は実施例と同じである。
各比較例で得られたフィルムについて、実施例と同じ方法で、揮点の個数を調べた。結果は表1に示す。
16 フィルム
23 裁断装置
41 スリッタ
42 上刃
42b 刃部
43 下刃
55,56 第1,第2除去ユニット
58,71 第1,第2エア吹き出し部
59,72 第1,第2吸引部
61,66.76,81 ノズル
57 上刃側カバー
70 下刃側カバー
48 液供給部

Claims (7)

  1. 互いに平行な回転軸を中心に回転される上刃と下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配され、回転している前記上刃と前記下刃との間に幅広フィルムを通すことで幅狭フィルムに裁断するスリッタと、
    前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記スリッタの裁断により生じる前記幅狭フィルムの切り粉を前記幅狭フィルムよりも上刃側で除去する第1除去ユニットと、
    前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に対向して設けられ、前記幅狭フィルムの切り粉を除去する第2除去ユニットとを備え、
    前記第1除去ユニットは、前記上刃の刃先部を覆うように前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーと、この上刃側カバーに挿通されて前記上刃の刃先部に向けた先端に開口が形成された1対の上刃側ノズルの前記開口から、エアを吹き出す第1のエア吹き出し部と、前記上刃側カバーの内部のエアを吸引する第1の吸引部とを有し、一方の上刃側ノズルは前記上刃の前記下刃と摺接する第1摺接面側に配され、他方の前記上刃側ノズルは前記上刃の前記第1摺接面とは反対側の非摺接面側に配され、
    前記第2除去ユニットは、前記下刃の前記上刃との第2摺接面側に配されて前記非オーバーラップ領域の前記第2摺接面に向けた先端に開口が形成された下刃側ノズルの前記開口からエアを吹き出す第2のエア吹き出し部と、前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引する第2の吸引部とを有し、
    前記上刃側ノズルは、前記上刃とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるように配され、前記下刃側ノズルは前記第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴とするフィルム裁断装置。
  2. 吹き出すエアが回転中の前記上刃の刃先部に対し向かい風となるように、前記上刃側ノズルの前記先端が前記上刃の刃先部に向けられてあることを特徴とする請求項1記載のフィルム裁断装置。
  3. 前記第2除去ユニットは、前記下刃の非オーバーラップ領域を覆うように前記下刃周辺を外部空間と仕切る下刃側カバーを有し、
    前記下刃側ノズルは、前記下刃側カバーに挿通され、
    前記第2の吸引部は、前記下刃側カバーの内部のエアを吸引することを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム裁断装置。
  4. 互いに平行な回転軸を中心に回転する円盤状の上刃と円柱状の下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配されたスリッタの前記上刃と前記下刃との間に幅広フィルムを通して幅狭フィルムに裁断し、
    前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーの内部で、前記上刃側カバーに挿通された1対の上刃側ノズルの各々により前記上刃の刃先部にエアを吹き付けることにより、前記裁断により生じた前記幅狭フィルムの切り粉を前記上刃から脱離させ、
    前記上刃側カバーからエアを吸引することにより、上刃側カバーの内部から前記切り粉を排出し、
    前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に向けて下刃側ノズルによりエアを吹き付けることにより、前記下刃から前記切り粉を脱離させ、
    前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引することにより、脱離した切り粉を除去し、
    前記上刃の前記下刃と摺接する第1摺接面側の前記刃先部に対して一方の前記上刃側ノズルから、前記第1摺接面とは反対側の非摺接面側の前記刃先部に対して他方の前記上刃側ノズルから、前記上刃とエアの流れ方向とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるようにそれぞれエアを吹き付け、
    前記下刃側ノズルは、前記下刃の前記上刃との第2摺接面側にこの第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴とするフィルム裁断方法。
  5. 回転中の前記上刃の刃先部に対し向かい風となるように、前記刃先部にエアを吹き付けることを特徴とする請求項4記載のフィルム裁断方法。
  6. 前記下刃の非オーバーラップ領域を覆うように設けられ、前記下刃周辺を外部空間と仕切る下刃側カバーの内部で、前記下刃側カバーに挿通された下刃側ノズルにより前記下刃の前記非オーバーラップ領域に向けてエアを吹き付け、
    前記下刃側カバーからエアを吸引することにより、下刃側カバーの内部から前記切り粉を排出することを特徴とする請求項4または5に記載のフィルム裁断方法。
  7. ポリマーが溶媒に溶解したポリマー溶液または溶融したポリマーから幅広フィルムを形成するフィルム形成工程と、
    互いに平行な回転軸を中心に回転する円盤状の上刃と円柱状の下刃とを有し、前記上刃の周縁の刃先部の一部が前記下刃とオーバーラップして配されたスリッタの前記上刃と前記下刃との間に前記幅広フィルムを通して幅狭フィルムに裁断する裁断工程とを有し、
    前記スリッタの幅狭フィルムの送出側に配され、前記上刃の刃先部周辺を外部空間と仕切る上刃側カバーの内部で、前記上刃側カバーに挿通された1対の上刃側ノズルの各々により前記上刃の刃先部にエアを吹き付けることにより、前記裁断により生じた前記幅狭フィルムの切り粉を前記上刃から脱離させ、
    前記上刃側カバーからエアを吸引することにより、上刃側カバーの内部から前記切り粉を排出し、
    前記下刃の前記上刃とのオーバーラップ領域を除く非オーバーラップ領域に向けて下刃側ノズルによりエアを吹き付けることにより、前記下刃から前記切り粉を脱離させ、
    前記非オーバーラップ領域の周辺のエアを吸引することにより、脱離した切り粉を除去し、
    前記上刃の前記下刃と摺接する第1摺接面側の前記刃先部に対して一方の前記上刃側ノズルから、前記第1摺接面とは反対側の非摺接面側の前記刃先部に対して他方の前記上刃側ノズルから、前記上刃とエアの流れ方向とのなす角が10°以上70°以下の範囲となるようにそれぞれエアを吹き付け、
    前記下刃側ノズルは、前記下刃の前記上刃との第2摺接面側にこの第2摺接面とのなす角が0.5°以上45°以下の範囲となるように配されたことを特徴とするフィルム製造方法。
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