JP5630429B2 - 燃料噴射制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射制御システムに関する。
燃料噴射制御システムとしては、インジェクタ及び当該インジェクタを制御する制御装置の夫々に通信手段を設け、インジェクタと制御装置とを共通の通信線にバス接続することで、制御装置とインジェクタとを通信可能に構成したシステムが知られている。更には、制御装置が、インジェクタとの通信によって、各インジェクタに内蔵されたメモリから個体毎の初期特性値を読み出し、あるいは、このメモリに学習値を書き込むシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のシステムによれば、例えば、通信ネットワークを構成する上記通信線にバス接続された通信ノード(インジェクタ及び制御装置)の夫々に対し、個別のノードIDを割り当てる。そして、特定の通信ノードにデータを送信する際には、ノードIDにより宛先を指定した通信データを通信線に出力する。各通信ノードは、宛先を指定するノードIDの情報を含む通信データを、通信線を介して受信すると、宛先として示されるノードIDが自装置のノードIDと一致するか否かを判断し、一致する通信データを自己宛の通信データとして取り込み、一致しない通信データを自己宛の通信データはないとして破棄する。
但し、ノードIDにより宛先を指定して通信データを送信するシステムでは、インジェクタを各気筒に取り付ける前に、各インジェクタに対してノードIDを設定してしまうと、取り付け間違い等によって、ノードIDと気筒番号との対応関係が一定の関係に保証されない。
このような問題に対し、従来では、圧力センサの出力を制御装置に伝送するための伝送線(以下、センサ線と表現する。)が、圧力センサを内蔵するインジェクタ毎に設けられることを利用して、各インジェクタの気筒への取り付け後に、各インジェクタに個別のノードIDを割り当てる方法が提案されている。各インジェクタに通信線を介してノードIDの設定命令を送信する際、この設定命令の有効/無効を、各インジェクタに対してセンサ線を通じて通知することによって、各インジェクタに設定命令を通じて個別のノードIDを割り当てるといった具合である。
特開2010−144692号公報
しかしながら、上記従来技術によれば、上記センサ線を用いなければ、各インジェクタに対して個別のノードIDを割り当てることができない。このため、従来技術によれば、例えば、センサ線が断線した場合等には、インジェクタにノードIDを割り当てることができないといった欠点がある。従来技術としては、通信線を通じた通信により制御装置がインジェクタから特性値を取得し、これを燃料噴射制御に役立てる技術が知られている。このようなケースにおいて、センサ線が断線した場合には、インジェクタから通信によって特性値を取得することができないため、燃料噴射制御の性能が劣化する。また、この技術によれば、ノードIDの割当のために、一時的にセンサ線を介した圧力センサの出力の制御装置への入力を禁止しなければならない。
本発明は、こうした点に鑑みなされたものであり、センサ線を用いなくても、インジェクタの設置後に、各インジェクタに対して個別のノードIDを設定可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた第一の発明としての燃料噴射制御システムは、電気的に駆動される燃料噴射弁を備える複数のインジェクタと、燃料噴射弁の開弁を制御する制御装置とを備える。制御装置は、インジェクタが備える燃料噴射弁の駆動回路部分に電気信号を入力するインジェクタ毎の入力回路を備え、インジェクタ毎の入力回路を介してインジェクタの夫々に開弁用の電気信号を入力する。この動作によって、制御装置は、インジェクタ毎に燃料噴射弁の開弁を制御する。一方、インジェクタ及び制御装置の夫々は、共通する通信線にバス接続された通信手段を備え、通信ネットワークを構成する一つの通信ノードとして機能する。
制御装置は、上記通信ネットワークを構成するインジェクタの夫々に、通信ノード別の識別コードとしてのノードIDを割り当てるID割当手段を備え、ID割当手段は、インジェクタの夫々に対し、ノードID割当用の電気信号として、このインジェクタに割り当てるノードIDに対応する信号波形の電気信号を、このインジェクタに対応した上記入力回路を介して入力する。この動作によって、ID割当手段は、インジェクタの夫々に個別のノードIDを割り当てる。
一方、インジェクタの夫々は、ID設定手段を備え、このID設定手段によって、自インジェクタが備える燃料噴射弁の駆動回路部分に入力される電気信号を監視し、ID割当手段から入力されるノードID割当用の電気信号に基づき、このノードID割当用の電気信号の信号波形に対応するノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する(請求項1)。
この燃料噴射制御システムによれば、燃料噴射弁の開弁制御のためにインジェクタ毎に設けられる入力回路を介して各インジェクタに対してノードIDを割り当てる。従って、従来のようにセンサ線(センサ出力の伝送線)を用いることなく、インジェクタの設置後において、各インジェクタに個別のノードIDを設定することができる。
具体的に、ID割当手段は、インジェクタ毎に、当該インジェクタに対する初回の開弁制御前において、上記ノードID割当用の電気信号を入力する構成にすることができる(請求項)。このようにノードID割当用の電気信号を入力すれば、燃料噴射制御に悪影響が生じるのを抑え、インジェクタの夫々に対し、個別のノードIDを割り当てることができる。
また、ID割当手段は、ノードID割当用の電気信号として、当該電気信号が燃料噴射弁の駆動回路部分に入力されることによって燃料噴射弁に生じる開弁用の動力が、燃料噴射弁が開弁しない範囲内に抑えられる電気信号をインジェクタに入力する構成にすることができる(請求項)。例えば、燃料噴射弁が電磁弁である場合には、電磁弁を構成するソレノイドコイルに対して開弁に必要な量よりも少ない量の電流が流れる電気信号を入力することによって、燃料噴射弁を開弁することなく、ノードID割当用の電気信号をインジェクタに入力する構成にすることができる。
この他、ID割当手段は、上記ノードID割当用の電気信号の入力に合わせて、ノードIDの設定命令を、通信手段を介して上記複数のインジェクタに送信する構成にすることができる。そして、各インジェクタのID設定手段は、ノードID割当用の電気信号の入力に対応するタイミングで上記設定命令を自インジェクタが備える通信手段が受信した場合に限って、入力された上記ノードID割当用の電気信号の信号波形に対応するノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する構成にすることができる(請求項2)。このようにノードIDを設定すれば、ノイズや開弁用の電気信号に基づいて、ID設定手段が誤ってノードIDを設定しまうのを抑えることができ、ノードIDの設定を適切に実行することができる。
この他、ID設定手段は、自インジェクタの起動後、所定時間内に限って、上記ノードID割当用の電気信号の入力を受け付け、入力されたノードID割当用の電気信号の信号波形に対応するノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する構成にすることができる(請求項3)。例えば、制御装置による開弁制御が開始されるまでの時間内に限って、上記ノードID割当用の電気信号の入力を受け付けるように、ID設定手段を構成すれば、開弁用の電気信号に基づいて、ID設定手段が誤ってノードIDを設定しまうのを回避することができる。
また、上記ノードID割当用の電気信号としては、パルス幅、パルス数、及び、パルスの発生時期の一つ又は組合せによって信号波形を規定し、当該信号波形によりノードIDを表現したパルス信号を採用することができる(請求項4)。例えば、パルス幅によってノードIDを表現する場合、インジェクタのID設定手段は、ノードID割当用の電気信号として入力されたパルス信号のパルス幅を計測し、その計測値から設定すべきノードIDを特定する構成にすることができる。また、制御装置は、インジェクタ毎に異なる時期にパルスの発生するノードID割当用の電気信号を出力し、各インジェクタのID設定手段は、このパルスの発生時期に基づいてノードIDを特定する構成にされてもよいし、制御装置は、インジェクタ毎に異なる個数のパルスが発生するノードID割当用の電気信号を出力し、各インジェクタのID設定手段は、このパルス数に基づいてノードIDを特定する構成にされてもよい。
この他、第二の発明としての燃料噴射制御システムは、制御装置が、インジェクタの夫々に対し、異なる時間帯に、ノードID割当用の電気信号としての特定の電気信号を、このインジェクタに対応した入力回路を介して入力する一方、インジェクタ毎に異なる時間帯に入力される上記ノードID割当用の電気信号の夫々の入力に合わせて、ノードID割当用の電気信号の入力先インジェクタに割り当てるノードIDを示すノードIDの設定命令を、通信手段を介して複数のインジェクタに送信するID割当手段を備える。
このシステムにおけるインジェクタの夫々は、ID設定手段として、自インジェクタが備える燃料噴射弁の駆動回路部分に入力される電気信号を監視し、ID割当手段からノードID割当用の電気信号が入力されると、当該電気信号の入力に対応するタイミングで通信手段を介して受信した設定命令が示すノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する手段を備え
上述したように、このシステムにおけるID割当手段は、上記ノードID割当用の電気信号を、インジェクタ毎に異なる時間帯に入力する。従って、複数のインジェクタがノードIDの設定命令を受信する環境にあっても、この設定命令に対応してノードIDを設定するインジェクタは重複しない。従って、この燃料噴射制御システムによれば、第一の発明と同様、センサ線を用いずに、インジェクタの設置後、各インジェクタに対して個別のノードIDを設定することができる。
また、第一及び第二の発明は、燃料噴射弁が上記駆動回路部分にソレノイドコイルを備える電磁弁である燃料噴射制御システムに適用することができ、この燃料噴射制御システムにおいて、上記入力回路は次のように構成され得る。
即ち、入力回路は、ソレノイドコイルの一端に接続される第一の入力回路構成部と、ソレノイドコイルの上記一端とは反対側の端部に接続される第二の入力回路構成部と、を備え、第一の入力回路構成部は、開弁用の電気信号をソレノイドコイルに入力する回路であって第一のスイッチング素子を含み当該第一のスイッチング素子がオンされるとソレノイドコイルと導通する開弁回路を備える一方、開弁回路とは並列に、抵抗を介して電源をソレノイドコイルに接続する構成にされ、第二の入力回路構成部は、第二のスイッチング素子の一端をソレノイドコイルに接続し、第二のスイッチング素子の他端を接地する構成にされ得る。
入力回路が上記構成である場合、制御装置は、第一及び第二のスイッチング素子をオンに設定することによって、インジェクタが備える燃料噴射弁の駆動回路部分であるソレノイドコイルに開弁用の電気信号を入力することができ、第一のスイッチング素子をオフに設定し、第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、ソレノイドコイルに、ノードID割当用の電気信号を入力することができる(請求項)。
即ち、この燃料噴射制御システムの構成によれば、抵抗を介して電源がソレノイドコイルに接続されることによって、開弁現象が生じない程度の電流がソレノイドコイルに印加されるノードID設定用の電気信号をインジェクタに入力することができ、開弁による悪影響を抑えつつ、各インジェクタに、ノードIDを割り当てることができる。
この他、上記の燃料噴射制御システムにおいて、上記入力回路が備える第一の入力回路構成部及び第二の入力回路構成部は次のように構成され得る。
即ち、第一の入力回路構成部は、上記開弁回路を備え、第二の入力回路構成部は、第二のスイッチング素子の一端をソレノイドコイルに接続し、第二のスイッチング素子の他端を接地し、更に、ソレノイドコイルと第二のスイッチング素子との間の地点に抵抗を介して電源を接続する構成にされ得る。
入力回路が上記構成である場合、制御装置は、第一及び第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、インジェクタが備える燃料噴射弁の駆動回路部分であるソレノイドコイルに、開弁用の電気信号を入力する一方、第一のスイッチング素子をオフに設定し、第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、ソレノイドコイルに、ノードID割当用の電気信号を入力する構成にすることができる。また、ID設定手段は、ソレノイドコイルの第二の入力回路構成部との接続地点の電位の変化を観測することによって、ノードID割当用の電気信号の入力を検知する構成にすることができる(請求項)。
この燃料噴射制御システムの構成によっても、開弁現象が生じないようにして、ノードID設定用の電気信号をインジェクタに入力することができ、開弁による悪影響を抑えつつ、各インジェクタに、ノードIDを割り当てることができる。
車両制御システム1の概略構成を表すブロック図である。 第一実施例におけるインジェクタ10の詳細構成を表すブロック図である。 第一実施例のエンジン制御装置50が備える駆動回路57の回路図である。 第一実施例における駆動回路57の制御態様及び、エンジン制御装置50−インジェクタ10間の通信態様を示したタイムチャートである。 第一実施例の制御ユニット55が実行する制御装置側起動後処理を表すフローチャート(A)及び第一実施例の制御ユニット19が実行するインジェクタ側起動後処理を表すフローチャート(B)である。 第二実施例のエンジン制御装置50が備える駆動回路60の回路図である。 第二実施例のインジェクタ10が備える検知回路70の詳細構成を表す図である。 第二実施例における駆動回路60の制御態様及び、エンジン制御装置50−インジェクタ10間の通信態様を示したタイムチャートである。 第二実施例の制御ユニット55が実行する制御装置側起動後処理を表すフローチャート(A)及び第二実施例の制御ユニット19が実行するインジェクタ側起動後処理を表すフローチャート(B)である。
以下に本発明の実施例について、図面と共に説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採りえる。
<第一実施例>
本実施例の車両制御システム1は、多気筒エンジンを搭載した車両に組み込まれるものであり、気筒毎のインジェクタ10と、エンジン制御装置50と、を備える。以下では、上記多気筒エンジンが4気筒エンジンであるものとして車両制御システムの例を説明する。また、各気筒のインジェクタ10を区別する際、第N(N=1,2,3,4)気筒のインジェクタ10を、インジェクタ10#Nと表記する。例えば、第1気筒のインジェクタ10を、インジェクタ10#1と表記し、第2気筒のインジェクタ10をインジェクタ#2と表記する。以下で用いる「#N」は、気筒番号Nを意味するものと理解されたい。
図1に示すように、本実施例の車両制御システム1は、エンジン制御装置50と各気筒のインジェクタ10とが、共通の通信線LN0にバス接続されたものである。この車両制御システム1を構成するエンジン制御装置50及びインジェクタ10の夫々は、通信ネットワークを構成する一つの通信ノードとして機能し、本実施例の車両制御システム1は、エンジン制御装置50と各インジェクタ10とが互いに通信線LN0を介して通信可能なシステムとして構成される。通信ネットワークを用いては、例えば、インジェクタ10の特性値等がインジェクタ10とエンジン制御装置50との間で送受信される。
この車両制御システム1を構成するエンジン制御装置50は、通信線LN0とは別に設けられた駆動信号線LN1〜LN6を介して、各気筒のインジェクタ10に接続される。駆動信号線LN1〜LN6の一群は、各気筒のインジェクタ10に、燃料噴射弁11を駆動するための駆動信号を伝送する伝送線の一群であり、インジェクタ10毎の駆動信号線LN1〜LN4と、インジェクタ10#1及びインジェクタ10#4に共通の駆動信号線LN5と、インジェクタ10#2及びインジェクタ10#3に共通の駆動信号線LN6と、からなる。エンジン制御装置50は、この駆動信号線LN1〜LN6を介して、各気筒のインジェクタ10に駆動信号を入力し、各インジェクタ10が備える燃料噴射弁11の開弁を制御する。
また、各インジェクタ10は、燃料噴射圧力を計測する圧力センサ13を備え、エンジン制御装置50は、インジェクタ10毎に設けられた専用の伝送線であって圧力センサ13の出力信号を伝送する伝送線であるセンサ線SN1〜SN4を介して、インジェクタ10に接続される。エンジン制御装置50は、このセンサ線SN1〜SN4を介して入力される圧力センサ13の出力信号(圧力計測値を表す信号)に基づき、各気筒の燃料噴射制御を行う。
図2に示すように、本実施例のインジェクタ10は、ソレノイドコイルSCを備える電磁弁として構成される燃料噴射弁11と、圧力センサ13とを備える他、通信線LN0に接続される通信回路15と、エンジン制御装置50からソレノイドコイルSCに入力されるノードID割当用の電気信号を検知する検知回路17と、通信回路15を介したエンジン制御装置50との通信に係る処理を実行する制御ユニット19と、を備える。
制御ユニット19は、EEPROM190を内蔵し、このEEPROM190に、自インジェクタの特性値(燃料噴射特性値)や圧力センサ13の特性値を記憶する。制御ユニット19は、エンジン制御装置50から通信回路15を通じて読出命令を受信すると、上記通信に係る処理として、このEEPROM190が記憶する特性値を、EEPROM190から読み出し、これを、通信回路15を通じてエンジン制御装置50に送信する処理を実行する。また、制御ユニット19は、エンジン制御装置50から通信回路15を通じて書込命令を受信すると、上記通信に係る処理として、EEPROM190が記憶する特性値を、上記書込命令に従って更新する処理を実行する。
書込命令や読出命令には、当該命令の宛先を表すノードIDが記されており、制御ユニット19は、自インジェクタのノードIDと、宛先のノードIDとが一致する場合には、この命令を受け付けて、当該命令に係る処理を実行し、自インジェクタのノードIDと、宛先のノードIDとが一致しない場合には、当該命令を破棄する処理を行う。
一方、制御ユニット19は、エンジン制御装置50から通信線LN0を介して送信されてくるノードIDの設定命令を、通信回路15を通じて受信すると、この設定命令と、エンジン制御装置50からソレノイドコイルSCに入力されるノードID割当用の電気信号の検知回路17による検知結果とに基づいて、自インジェクタのノードIDを設定する。制御ユニット19は、このようなノードIDの設定後、上記書込命令及び読出命令を受け付けて、エンジン制御装置50との一対一通信を行う。
また、検知回路17は、図2に示すように、ソレノイドコイルSC両端の電位差である両端電圧を、差動増幅器171で増幅し、差動増幅器171の出力(ソレノイドコイルSCの両端電圧)をコンパレータ173にて閾値と比較することによって、差動増幅器171の出力が予め定められた閾値以上となった時点から閾値未満となった時点までの経過時間をカウンタ175にて計測し、この計測時間を、ノードID割当用の電気信号の検知結果として、制御ユニット19に入力する構成にされたものである。この計測時間は、ノードID割当用の電気信号のパルス幅に対応する。
制御ユニット19は、この計測時間と、予め定義されたデューティー比が100%であるときのパルス幅から、エンジン制御装置50から入力されたノードID割当用の電気信号のデューティー比を特定し、このディーティ比から自インジェクタ10に割り当てられたノードIDを識別(特定)する。そして、このノードIDに従って自インジェクタのノードIDを設定する。デューティー比とノードIDとの対応関係は、制御ユニット19が実行するプログラムに定義されてもよいし、テーブルの形態でEEPROM190等に記憶させてもよい。
一方、エンジン制御装置50は、図1に示すように、通信線LN0に接続される通信回路51と、センサ線SN1〜SN4に接続され、センサ線SNを通じて各インジェクタ10の圧力センサ13から入力される信号(圧力計測値を表す信号)をディジタル信号に変換し制御ユニット55に入力する信号処理回路53と、エンジン制御装置50を統括制御する制御ユニット55と、駆動回路57と、を備える。
制御ユニット55は、図示しないマイクロコンピュータや駆動回路57を制御する回路部を備え、駆動回路57を通じて各気筒のインジェクタ10が備える燃料噴射弁11の開弁制御を行うと共に、インジェクタ10との通信に係る処理を、所定の通信プロトコルに従って実行する。
例えば、制御ユニット55は、通信回路51を通じ、各気筒のインジェクタ10に対して上記読出命令を送信することにより、各気筒のインジェクタ10がEEPROM190において記憶するインジェクタ特性値やセンサ特性値を取得し、この特性値に従って燃料噴射制御(燃料噴射弁11の開弁制御)を行う。例えば、信号処理回路53を通じて得られた圧力センサ13による圧力計測値を、上記取得したセンサ特性値に応じて補正し、又、燃料噴射制御の内容を、上記取得したインジェクタ特性値に応じて補正する。更に、制御ユニット55は、通信回路51を通じて、各気筒のインジェクタ10に上記書込命令を送信することにより、インジェクタ10のEEPROM190が記憶する特性値を、燃料噴射制御での学習結果に基づき更新する処理を行う。
制御ユニット55は、上記読出命令や書込命令を送信する場合等、特定の通信ノード(インジェクタ10)に対してデータ送信する場合、送信データに宛先とする通信ノードの識別コードであるノードIDを記述して、当該データを送信する。この他、制御ユニット55は、通信回路51が受信した通信データを取り込んで、この通信データに対応する処理を実行するが、通信回路51が受信した通信データが宛先を指定する通信データである場合には、その通信データに含まれる宛先情報としてのノードIDと、自装置のノードIDとが一致するか否かを判断し、ノードIDが一致する場合には、通信回路51が受信した通信データを自装置宛のデータとして処理し、一致しない場合には、通信回路51が受信した通信データを破棄する処理を行う。
制御ユニット55は、このようなノードIDを用いたインジェクタ10との個別の通信を実現するために、起動時に、各気筒のインジェクタ10に対してノードIDを割り当てる処理を行う。この処理の詳細については、後述する。一方、エンジン制御装置50のノードIDについては、予め特定のノードIDを当該エンジン制御装置50に設定しておくことができる。
また、エンジン制御装置50が備える駆動回路57は、駆動信号線LN1〜LN6に接続され、各気筒のインジェクタ10に対して駆動信号を入力することで、燃料噴射弁11を開弁する構成にされている。駆動回路57は、具体的に図3に示す構成にされている。
図3に示すように、駆動回路57は、気筒選択回路571と、主駆動回路572と、を備える。気筒選択回路571は、インジェクタ10に駆動信号を入力する気筒を選択するための回路であり、気筒選択用のスイッチとして機能するMOSトランジスタTr1〜Tr4と、抵抗R0と、を備える。この気筒選択回路571が備える各トランジスタTr1〜Tr4のソース電極は、抵抗R0を介して接地され、各トランジスタTr1〜Tr4のゲート電極は、制御ユニット55に接続され、各トランジスタTr1〜Tr4のドレイン電極は、対応する端子INJ1〜INJ4に接続されている。端子INJ1〜INJ4の夫々は、図1に示すように、対応する駆動信号線LN1〜LN4に接続され、駆動信号線LN1〜LN4は、対応する気筒の燃料噴射弁11が備えるソレノイドコイルSCに接続される。この駆動信号線LN1〜LN4を介して、各トランジスタTr1〜Tr4のドレイン電極は、対応する気筒の燃料噴射弁11が備えるソレノイドコイルSCに接続される。
一方、主駆動回路572は、高圧電源回路573と、MOSトランジスタTr21〜Tr24と、抵抗R21,R22と、ダイオードD21〜D24と、を備える。高圧電源回路573は、燃料噴射弁11の開弁に必要な電流の供給を燃料噴射弁11が備えるソレノイドコイルSCに対して行うためのものである。
この高圧電源回路573は、バッテリに繋がる電源線に接続されるインダクタL30と、ドレイン電極側でインダクタL30に接続されソース電極側で抵抗R30を介して接地されるトランジスタTr30と、トランジスタTr30のゲート電極に接続される発振器574と、インダクタL30とトランジスタTr30のドレイン電極との間の地点から延びる二本の線路にアノードが接続された二つのダイオードD31,D32と、一端でダイオードD31,D32のカソードに接続され他端で抵抗R30を介して接地される二つのコンデンサC31,C32と、を主に備え、発振器574によるトランジスタTr30のオン/オフにより、コンデンサC31,C32を高電圧で充電するものである。
この高圧電源回路573においては、ダイオードD31とコンデンサC31との間の地点から延びる線路に、トランジスタTr21のドレイン電極が接続され、ダイオードD32とコンデンサC32との間の地点から延びる線路に、トランジスタTr22のドレイン電極が接続されている。また、トランジスタTr21,Tr22のゲート電極は、制御ユニット55に接続され、トランジスタTr21のソース電極は、端子COM1に接続され、トランジスタTr22のソース電極は、端子COM2に接続されている。高圧電源回路573は、このようにして駆動信号線LN5に繋がる端子COM1に、トランジスタTr21を介して接続され、駆動信号線LN6に繋がる端子COM2に、トランジスタTr22を介して接続されている。
一方、駆動信号線LN5は、図1に示すように、インジェクタ#1及びインジェクタ#4が備えるソレノイドコイルSCの駆動信号線LN1,LN4との接続端部とは反対側の端部に接続され、駆動信号線LN6は、インジェクタ#2及びインジェクタ#3が備えるソレノイドコイルSCの駆動信号線LN2,LN3との接続端部とは反対側の端部に接続される。
従って、トランジスタTr1又はトランジスタTr4がオンにされた状態で、トランジスタTr21がオンに切り替えられると、コンデンサC31の放電が生じて、オンにされたトランジスタTr1又はトランジスタTr4に対応する気筒のインジェクタ10#1又はインジェクタ10#4が備える燃料噴射弁11のソレノイドコイルSCには大きな電流が流れる。この電流によって、インジェクタ10#1又はインジェクタ10#4の燃料噴射弁11は開弁される。同様に、トランジスタTr2又はトランジスタTr3がオンにされた状態で、トランジスタTr22がオンに切り替えられると、コンデンサC32の放電が生じて、オンにされたトランジスタTr2又はトランジスタTr3に対応する気筒のインジェクタ10#2又はインジェクタ10#3が備える燃料噴射弁11のソレノイドコイルSCには大きな電流が流れる。この電流によって、インジェクタ10#2又はインジェクタ10#3の燃料噴射弁11は開弁される。
また、トランジスタTr21と端子COM1との間の線路は、ダイオードD21及びトランジスタTr23を介して電源線に接続され、抵抗R21を介して電源線に接続され、更に、ダイオードD22を介して接地されている。トランジスタTr23は、ドレイン電極側で電源線に接続され、ソース電極側で、ダイオードD21のアノードに接続され、ゲート電極側で、制御ユニット55に接続されている。また、ダイオードD21及びダイオードD22は、カソード側で上記線路に接続されている。
また、トランジスタTr22と端子COM2との間の線路は、ダイオードD23及びトランジスタTr24を介して電源線に接続され、抵抗R22を介して電源線に接続され、更に、ダイオードD24を介して接地されている。トランジスタTr24は、ドレイン電極側で電源線に接続され、ソース電極側で、ダイオードD23のアノードに接続され、ゲート電極側で、制御ユニット55に接続されている。また、ダイオードD23及びダイオードD24は、カソード側で上記線路に接続されている。
従って、この駆動回路57においては、トランジスタTr21〜Tr24のオン/オフに依らず、気筒選択回路571におけるトランジスタTr1〜Tr4がオンに切り替えられると、オンに切り替えられたトランジスタTr1〜Tr4に対応する気筒のソレノイドコイルSCに電流が供給される。但し、抵抗R21,R22は、トランジスタTr21〜Tr24がオフの状態で、トランジスタTr1〜Tr4がオンに切り替わっても、燃料噴射弁11が開弁しない程度の大きな抵抗値を有する。
即ち、本実施例では、抵抗R21,R22を介して電源線と端子COM1,COM2を接続することで、気筒選択回路571におけるトランジスタTr1〜Tr4をオンにするだけで、燃料噴射弁11のソレノイドコイルSCに電流が流れるようにしつつも、トランジスタTr21〜Tr24をオフにした状態でのトランジスタTr1〜Tr4のオンでは、燃料噴射弁11が開弁しない程度の微小電流がソレノイドコイルSCに供給されるように、抵抗R21,R22の抵抗値を調整している。本実施例では、この微小電流によって、上述したノードID割当用の電気信号を各気筒のインジェクタ10に供給する。
このような駆動回路57において、トランジスタTr23,Tr24は、トランジスタTr21,Tr22による燃料噴射弁11の開弁後の定電流制御に用いられる。定電流制御は、周知のように、インジェクタ電流(ソレノイドコイルSCを流れる電流)が開弁維持用の一定電流となるように、定電流供給用のトランジスタをオン/オフする制御である。インジェクタ電流は、例えば、抵抗R0を通じて計測される。定電流制御では、このように計測されるインジェクタ電流に基づいて、定電流供給用のトランジスタをオン/オフし、開弁を維持する。トランジスタTr23,Tr24は、この定電流供給用のトランジスタに該当する。
具体的に、トランジスタTr1又はトランジスタTr4がオンにされた状態で、トランジスタTr23がオンに切り替えられると、オンにされたトランジスタTr1又はトランジスタTr4に対応する気筒のインジェクタ10#1又はインジェクタ10#4が備える燃料噴射弁11のソレノイドコイルSCには電流が流れ、燃料噴射弁11の開弁が維持される。同様に、トランジスタTr2又はトランジスタTr3がオンにされた状態で、トランジスタTr24がオンに切り替えられると、オンにされたトランジスタTr2又はトランジスタTr3に対応する気筒のインジェクタ10#2又はインジェクタ10#3が備える燃料噴射弁11のソレノイドコイルSCには電流が流れ、燃料噴射弁11の開弁が維持される。
図4には、このような制御ユニット55による駆動回路57の制御態様をタイムチャートにより示す。図4に示すように、制御ユニット55は、車両乗員による操作(イグニションスイッチのオン操作等)により起動すると、エンジンに対する燃料噴射制御の開始前(エンジンの初爆前)において、主駆動回路572におけるトランジスタTr21〜Tr24を全てオフに維持した状態で、気筒選択回路571を構成する各トランジスタTr1〜Tr4を、対応する気筒に割り当てるノードIDに対応する時間、オンに設定することにより、気筒毎に異なるデューティー比のパルス信号であるノードID割当用の電気信号を、各気筒のインジェクタ10に入力する。また、ノードID割当用の電気信号を各気筒のインジェクタ10に入力するのに併せて、通信回路51を通じてノードIDの設定命令を、通信線LN0を通じて各インジェクタ10に入力する。
具体的に、エンジン制御装置50の制御ユニット55は、自装置の起動直後において、図5(A)における制御装置側起動後処理を実行し、まず、ノードIDの設定命令を、通信回路51を通じて、各気筒のインジェクタ10に送信する(S110)。その後、トランジスタTr21〜Tr24を全てオフに維持した状態で、気筒選択回路571を構成する各トランジスタTr1〜Tr4を、対応する気筒に割り当てるノードIDに対応する時間、オンすることにより、気筒毎に異なるデューティー比のパルス信号である上記ノードID割当用の電気信号を、各気筒のインジェクタ10に入力する(S120)。
図4に示す例によれば、インジェクタ10#1に対しては、トランジスタTr1のオン/オフにより、デューティー比1/10のパルス信号をノードID割当用の電気信号として入力し、インジェクタ10#3に対しては、トランジスタTr3のオン/オフにより、デューティー比3/10のパルス信号をノードID割当用の電気信号として入力し、インジェクタ10#4に対しては、トランジスタTr4のオン/オフにより、デューティー比5/10のパルス信号をノードID割当用の電気信号として入力し、インジェクタ10#2に対しては、トランジスタTr2のオン/オフにより、デューティー比7/10のパルス信号をノードID割当用の電気信号として入力する。
この制御ユニット55は、例えば、予めインストールされたプログラムに従って、当該プログラムにて規定されるデューティー比のノードID割当用の電気信号を対応する気筒のインジェクタ10に駆動回路57を介して入力する構成にすることができる。その他、制御ユニット55は、自装置が備える図示しない不揮発性メモリ(EEPROM等)に記憶された各気筒とパルス幅(デューティー比)との対応関係に従って、各気筒のトランジスタTr1〜Tr4をオン/オフし、各気筒のインジェクタ10に対して、割り当てるノードIDに対応したパルス幅(デューティー比)の信号を入力する構成にされてもよい。
また、制御ユニット55は、上述したノードIDの設定命令を、S110で一回のみ通信回路51を通じて送信する構成にされてもよいし、S110でノードIDの設定命令の送信処理を開始し、ノードID割当用の電気信号の入力が終了するまでの期間、繰返しノードIDの設定命令を送信する構成にされてもよい。
制御ユニット55は、このような内容の処理(S110,S120)を自装置の起動直後に実行することにより、各気筒のインジェクタ10に対してノードIDを割り当てる。
エンジン制御装置50は、この制御装置側起動処理の終了後、燃料噴射制御の開始タイミングが到来するまで待機し、燃料噴射制御の開始タイミングが到来すると、図4に示すように、インジェクタ10#1の燃料噴射弁11を開弁するために、トランジスタTr1をオンに設定すると共に、トランジスタTr21をオンに設定し、この動作によって燃料噴射弁11が開弁すると、トランジスタTr23のオン/オフにより、定電流制御を行い、目標とする燃料噴射量に対応する時間、燃料噴射弁11の開弁を維持する。
また、インジェクタ10#1による燃料噴射が終了すると、インジェクタ10#3の燃料噴射弁11を開弁するために、トランジスタTr3をオンに設定すると共に、トランジスタTr22をオンに設定し、この動作によって燃料噴射弁11が開弁すると、トランジスタTr24のオン/オフにより、定電流制御を行い、燃料噴射量に対応する時間、燃料噴射弁11の開弁を維持する。
また、その後には、トランジスタTr4をオンにした状態で、トランジスタTr21及びトランジスタTr23のオン/オフ制御を行うことにより、第1気筒と同様の燃料噴射制御を第4気筒に対して行い、トランジスタTr2をオンにした状態で、トランジスタTr22及びトランジスタTr24のオン/オフ制御を行うことにより、第3気筒と同様の燃料噴射制御を第2気筒に対して行う。
一方、上記ノードID割当用の電気信号の入力を受ける各インジェクタ10の制御ユニット19は、自インジェクタの起動後、図5(B)に示すインジェクタ側起動後処理を繰返し実行し、エンジン制御装置50から割り当てられたノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する。
具体的に、インジェクタ側起動後処理を開始すると、制御ユニット19は、既に自インジェクタに対してノードIDを設定済であるか否かを判断する(S210)。そして、設定済であると判断すると(S210でYes)、当該起動後処理を終了し、未設定であると判断すると(S210でNo)、S220に移行する。
S220に移行すると、制御ユニット19は、ノードID割当用の電気信号の受付期間が経過したか否かを判断し、受付期間が経過したと判断すると(S220でYes)、当該起動後処理を終了し、受付期間が経過していないと判断すると(S220でNo)、S230に移行する。受付期間としては、インジェクタの起動後、燃料噴射制御開始(エンジンの初爆)までの期間、又は、これよりも短い期間を定めることができる。
S230に移行すると、制御ユニット19は、検知回路17によりノードID割当用の電気信号が検知されたか否かを判断し、ノードID割当用の電気信号が検知されていないと判断すると(S230でNo)、当該起動後処理を終了し、ノードID割当用の電気信号が検知されたと判断すると(S230でYes)、検知回路17から入力されるパルス幅の情報に基づき、入力信号のデューティー比を特定し、エンジン制御装置50から自インジェクタに割り当てられたノードIDを識別する(S240)。図4に示す例によれば、例えば、デューティー比が1/10であれば、ノードIDを「1」と識別し、デューティー比が3/10であれば、ノードIDを「3」と識別し、デューティー比が5/10であれば、ノードIDを「4」と識別し、デューティー比が7/10であれば、ノードIDを「2」と識別することができる。
このようにしてS240での処理を終えると、制御ユニット19は、自インジェクタの通信回路15を通じてノードIDの設定命令を受信したか否かを判断する(S250)。例えば、制御ユニット19は、S250における上記判断として、S230で肯定判断した時点を基準に、この時点よりも過去所定時間以内に、ノードIDの設定命令を受信したか否かを判断する構成にすることができる。この他、制御ユニット19は、S250における上記判断として、S230で肯定判断した時点から所定時間内に、ノードIDの設定命令を受信したか否かを判断する構成にされてもよい。
そして、ノードIDの設定命令を受信していないと判断すると(S250でNo)、制御ユニット19は、当該起動後処理を終了し、ノードIDの設定命令を受信したと判断すると(S250でYes)、S240で識別したノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する(S260)。例えば、通信処理で参照される自インジェクタのノードIDを表すパラメータに、S240で識別したノードIDを設定することにより、このノードIDを自インジェクタのノードIDとして設定する。その後、当該起動後処理を終了する。
制御ユニット19は、このような手順でインジェクタ起動後処理を、ノードIDを設定するか、受付期間が経過するまで繰返し実行する。この処理によって、各気筒のインジェクタ10では、燃料噴射制御の開始前においてノードIDが設定され、エンジン制御装置50と各気筒のインジェクタ10との間では、エンジン制御装置50と各気筒のインジェクタ10とで構成される通信ネットワークにおける通信ノードの識別コードであるノードIDを用いた1対1通信が可能となる。そして、インジェクタ10の特性値や圧力センサ13の特性値の読出や書込がノードIDを用いて上述したように実行される(図4に示す「通常通信」)。
以上、本実施例の車両制御システム1について説明したが、本実施例によれば、燃料噴射弁11の駆動信号線LN1〜LN6を用いて、インジェクタ10の気筒への取り付け後に、各インジェクタ10に対してノードIDを設定する。従って、本実施例によれば、各気筒への取り付け前に各インジェクタ10に対してノードIDを設定することにより、ノードIDと気筒番号との対応関係が保証されない問題を解決することができる。
即ち、各気筒への取り付け前に各インジェクタ10に対してノードIDを設定してしまうと、例えば、第1気筒に取り付けるべきインジェクタ10に第1気筒に対応したノードID「1」を設定したにも拘らず、当該インジェクタ10が第2気筒に取り付けられ、これによって、エンジン制御装置50が、第2気筒に取り付けられたインジェクタ10から取得した特性値を、第1気筒のものと間違って解釈して、各気筒の燃料噴射制御を実行してしまう可能性があるが、本実施例によれば、このような問題の発生を抑えることができる。
また、本実施例によれば、センサ線SN1〜SN4を用いずに、各気筒のインジェクタ10へのノードIDの設定を実現することができるので、センサ線の断線に依らずノードIDを各インジェクタ10に設定することができるといった利点がある。
この他、本実施例によれば、ノードID割当用の電気信号の受付期間を、燃料噴射制御の開始前までとしているので、開弁用の駆動信号がノードID割当用の電気信号として検知されて誤ったノードIDが設定されるのを抑えることができる。更には、ノードID割当用の電気信号が検知されても、その検知タイミングに対応する時期に、通信線LN0を通じてノードIDの設定命令を受信していない場合には、当該ノードID割当用の電気信号に対応するノードIDの設定を行わないので、一層、ノードIDの設定ミスを抑えることができ、良好な車両制御システム1を構築することができる。
尚、上記実施例では、様々な実施形態を簡単に説明するために、S220及びS250の判断の両者を行って、ノードIDの設定ミスを抑える例を説明したが、ノードIDの設定ミスについては、S220及びS250の判断のいずれか一方のみを行っても抑えることができる。
即ち、ノードID割当用の電気信号の入力を検知し、且つ、通信線LN0を通じてノードIDの設定命令を受信した場合には、その時期に依らず、ノードIDを設定するように、インジェクタ10は構成されてもよい。この他、ノードIDの設定命令の受信に依らず、受付期間に検知回路17がノードID割当用の電気信号の入力を検知した場合には、この検知結果に従ってノードIDを設定するように、インジェクタ10は構成されてもよい。但し、このようなケースではノイズの発生によって誤った検知が行われた場合のノードIDの設定ミスを抑えることが難しいかもしれない。
また、上記実施例では、パルス幅(デューティー比)によりノードIDの情報をエンジン制御装置50からインジェクタ10へ駆動信号線LN1〜LN6を通じて伝達するようにしたが、パルス数によってノードIDの情報をエンジン制御装置からインジェクタ10へ駆動信号線LN1〜LN6を通じて伝達するようにしてもよい。
例えば、検知回路17は、規定パルスが連続して何回入力されたかを検知する構成にすることができ、制御ユニット19は、この検知回路17により検知された入力パルス数の情報に基づき、エンジン制御装置50から自インジェクタに割り当てられたノードIDを識別する構成にされてもよい。
この他、パルスの入力時期によって、ノードIDの情報をエンジン制御装置50からインジェクタ10へ駆動信号線LN1〜LN6を通じて伝達するようにしてもよい。例えば、二つのパルス信号をノードID割当用の電気信号として各インジェクタ10に入力するようにし、第一のパルス信号については、各インジェクタ10に対して同時入力し、第二のパルス信号については、各インジェクタ10に対して異なる時間に入力するようにすれば、各気筒において、第一のパルス信号の入力時から第二のパルス信号が入力されるまでの経過時間に基づき、自インジェクタに割り当てられたノードIDを識別することができる。
この他、上記実施例では、駆動信号線LN1〜LN6を介してノードIDの情報を伝達するようにしたが、この手法に代えて、通信線LN0を通じてノードIDの情報を各インジェクタ10に伝達する一方、この情報に基づいた各インジェクタ10によるノードIDの設定動作の実行/非実行を、駆動信号線LN1〜LN6を通じて制御し、これによって、各インジェクタ10に対して個別のノードIDを設定するようにしてもよい。
<第二実施例>
続いては、第二実施例の車両制御システム1について説明する。但し、第二実施例の車両制御システム1は、第一実施例におけるエンジン制御装置50が備える駆動回路57及びインジェクタ10が備える検知回路17の構成、並びに、制御ユニット19,55の処理内容を変更した程度のものである。このため、以下では、第一実施例と共通する構成に関する説明を適宜省略する。
第二実施例の車両制御システム1を構成するエンジン制御装置50は、第一実施例の駆動回路57に代えて、図6に示す駆動回路60を備える。
この駆動回路60は、気筒選択回路601と、主駆動回路602と、を備え、主駆動回路602は、抵抗R21,R22を備えない以外は、第一実施例の主駆動回路572と同様の構成にされている。
一方、気筒選択回路601は、第一実施例と同様に、気筒選択スイッチとして機能するトランジスタTr1〜Tr4のドレイン電極の夫々が、対応する端子INJ1〜INJ4に接続され、各トランジスタTr1〜Tr4のゲート電極が制御ユニット55に接続され、各トランジスタTr1〜Tr4のソース電極が、抵抗R0を介して接地される一方、端子INJ1が抵抗R1を介してバッテリに繋がる電源線に接続され、端子INJ2が抵抗R2を介してバッテリに繋がる電源線に接続され、端子INJ3が抵抗R3を介してバッテリに繋がる電源線に接続され、端子INJ4が抵抗R4を介してバッテリに繋がる電源線に接続された構成にされている。
本実施例の駆動回路60においては、トランジスタTr21〜Tr24がオフにされた状態では、トランジスタTr1〜Tr4をオンしても、ソレノイドコイルSCに開弁が生じるような電気的作用は生じないが、端子INJ1〜INJ4が抵抗R1〜R4を介して電源線に接続されていることを原因として、オンにされたトランジスタTr1〜Tr4に対応する気筒のソレノイドコイルSCにおける気筒選択回路601側端点の電位が変化する。
本実施例では、このようなソレノイドコイルSC端点における電位の変化を、インジェクタ10の検知回路70にて検知する。
図7には、第二実施例の検知回路70の構成を示す。検知回路70は、ソレノイドコイルSC端点の電位を、閾値と比較して、ソレノイドコイルSC端点の電位が閾値以上であるときにハイ信号を出力し、ソレノイドコイルSCの電位が閾値未満であるときにロー信号を出力するコンパレータ701と、コンパレータ701の出力に基づき、対応するトランジスタTr1〜Tr4がオンであることを検知する主回路703とを備える。主回路703は、コンパレータ701の出力がロー信号であるとき、対応するトランジスタTr1〜Tr4がオンであることを検知し、コンパレータ701の出力がハイ信号であるとき、対応するトランジスタTr1〜Tr4がオフであることを検知し、その検知結果を、制御ユニット19に入力する。
そして、インジェクタ10の制御ユニット19は、自気筒に対応するトランジスタTr1〜Tr4がオンにされていることが検知回路70により検知されたタイミングで、通信回路15を通じてエンジン制御装置50からノードIDの設定命令を受信すると、このノードIDの設定命令にて指定されたノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定する。尚、本実施例では、設定命令に、インジェクタ10に対して割り当てるノードIDの情報であるID割当情報が含まれる。
図8には、エンジン制御装置50の制御ユニット55によるトランジスタTr1〜Tr4及びトランジスタTr21〜Tr24のオン/オフ制御態様と、ノードIDの設定命令の送信態様とを、タイムチャートにて示す。尚、本実施例における燃料噴射制御開始後のTr1〜Tr4及びトランジスタTr21〜Tr24のオン/オフ制御態様は、第一実施例と同様である。
図8からも理解できるように、エンジン制御装置50の制御ユニット55は、各気筒に対応するトランジスタTr1〜Tr4を、重複しない異なる時間帯においてオンに切り替える一方、当該トランジスタをオンに切り替えるタイミングでは、当該トランジスタTr1〜Tr4をオンに切り替える気筒のインジェクタ10に割り当てるノードIDの情報を含むノードIDの設定命令を、通信回路51を通じて通信線LN0に出力することにより、各気筒のインジェクタ10に対して個別のノードIDを割り当てる。
図9(A)には、本実施例においてエンジン制御装置50の制御ユニット55が図5(A)に示す処理に代えて実行する制御装置側起動後処理の内容をフローチャートにより示す。本実施例においてエンジン制御装置50の制御ユニット55は、まず、ノードID割当対象の気筒を選択し(S310)、選択した気筒のインジェクタ10に対して割り当てるノードIDの情報をID割当情報として含む設定命令(ノードIDの設定命令)の通信回路51を通じた送信を開始する(S320)。
続いて、制御ユニット55は、トランジスタTr1〜Tr4の内、ノードID割当対象の気筒に対応するトランジスタを一定時間オンに切り替えることによって、このインジェクタ10に、ノードID割当用の電気信号を入力する。この入力により該当する気筒のインジェクタ10の検知回路70では、ノードID割当用の電気信号の入力が検知される。尚、ノードID割当対象の気筒に対応するトランジスタを一定時間オンに切り替えた後には、当該オンに切り替えたトランジスタをオフに戻すと共に、S320で開始した設定命令の送信を終了する(S330)。
その後、制御ユニット55は、全気筒に対してS320,330の処理動作を実行したか否かを判断し(S340)、実行していないと判断すると(S340でNo)、S310に移行して、ノードID割当対象の気筒を切り替え、S320,S330の処理を実行する。そして、S320,330の処理動作を全気筒に対して実行したと判断すると(S340でYes)、当該制御装置起動後処理を終了する。
一方、本実施例におけるインジェクタ10の制御ユニット19は、自インジェクタの起動後、図5(B)に示す処理に代えて図9(B)に示すインジェクタ側起動後処理を実行する。この処理を開始すると、制御ユニット19は、第一実施例と同様に、自インジェクタに対して既にノードIDを設定済であるか否かを判断する(S410)。そして、設定済であると判断すると(S410でYes)、当該起動後処理を終了し、未設定であると判断すると(S410でNo)、S430に移行する。
S430に移行すると、制御ユニット19は、自インジェクタの通信回路15を通じてノードIDの設定命令を受信したか否かを判断し、受信したと判断すると(S430でYes)、検知回路70の検知結果に基づき、現時点で検知回路70によりノードID割当用の電気信号の入力が検知されているか否かを判断する(S440)。
そして、検知されていると判断すると(S440でYes)、受信した設定命令に含まれるID割当情報が示すノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定し(S450)、当該インジェクタ側起動後処理を終了する。一方、ノードIDの設定命令を受信していないと判断した場合や(S430でNo)、ノードID割当用の電気信号の入力が検知回路70により検知されていない場合には(S440でNo)、自インジェクタのノードIDを設定せずに、当該インジェクタ側起動後処理を終了する。
制御ユニット19は、このような処理を、ノードIDを設定するまで繰返し実行する。この制御ユニット19の動作によって、各インジェクタ10には、エンジン制御装置50から通知されたノードIDが設定される。
以上、第二実施例について説明したが、本実施例のように、通信線LN0を通じた設定命令の送信により、各インジェクタ10に対して設定すべきノードIDを通知し、駆動信号線LN1〜LN6を通じて、各インジェクタ10に対して送信した設定命令の有効/無効を通知する手法によっても、インジェクタ10に対して個別のノードIDを、センサ線を用いずに、インジェクタ10の各気筒への設置後に設定することができる。従って、本実施例によれば、センサ線の断線の影響を受けることなく、特性値を用いた燃料噴射制御を、エンジン制御装置50側で実現可能な車両制御システム1を構築することができる。
尚、本実施例においても第一実施例と同様に、受付期間を設けてもよいことは言うまでもない。この場合、制御ユニット19は、上記インジェクタ側起動後処理を、ノードIDを設定するか、受付期間が終了するまで繰返し実行することになる。
また、上記実施例によれば、エンジンの初爆前に各インジェクタ10にノードIDを設定する例について説明したが、ノードIDの設定命令の受信と、ノードID割当用の電気信号の検知との両イベントが生じた場合に限ってノードIDを設定する例によれば、燃料噴射制御を開始した後においても、開弁が必要な時間帯を外して、ノードID割当用の電気信号をインジェクタ10に入力し、ノードIDの設定命令をインジェクタ10に送信することで、燃料噴射制御に干渉せずに、各インジェクタ10にノードIDを設定することができる。従って、上記実施例においては、このように、初爆後において、各インジェクタ10にノードIDを設定するように、車両制御システム1を構成してもよい。また、この点の技術は、第一実施例にも適用することができる。エンジンの初爆後に、ノードIDを設定する場合には、この処理を従来のようにセンサ線を用いて行うと、圧力センサ13により計測される圧力計測値が、一時的にエンジン制御装置50に伝達されなくなり好ましくない。一方、本実施例によれば、このような圧力センサ13からの入力が途切れるのを抑えることができて、良好な車両制御システム1を構築することができる。
<対応関係>
最後に、用語間の対応関係について説明する。端子INJ1〜INJ4に接続された気筒毎(インジェクタ毎)のトランジスタTr1〜Tr4を備える気筒選択回路571及び主駆動回路572の組合せ、及び、気筒選択回路601及び主駆動回路602の組合せは、インジェクタ毎の入力回路の一例に対応し、気筒選択回路571,601は、第二の入力回路構成部に対応し、主駆動回路572,602は、第一の入力回路構成部に対応する。また、エンジン制御装置50が備える制御ユニット55及び通信回路51によって実現される通信機能、並びに、インジェクタ10が備える制御ユニット19及び通信回路15によって実現される通信機能は、制御装置及びインジェクタの夫々が備える通信手段によって実現される機能の一例に対応する。
この他、エンジン制御装置50の制御ユニット55が実行する制御装置側起動後処理によって実現される機能は、ID割当手段によって実現される機能の一例に対応し、インジェクタ10の制御ユニット19が実行するインジェクタ側起動後処理及び検知回路17,70によって実現される機能は、ID設定手段によって実現される機能の一例に対応する。
1…車両制御システム、10…インジェクタ、11…燃料噴射弁、13…圧力センサ、15…通信回路、17,70…検知回路、19…制御ユニット、50…エンジン制御装置、51…通信回路、53…信号処理回路、55…制御ユニット、57,60…駆動回路、171…差動増幅器、173,701…コンパレータ、175…カウンタ、571,601…気筒選択回路、572,602…主駆動回路、573…高圧電源回路、574…発振器、703…主回路、C31,C32…コンデンサ、COM1,COM2,INJ1〜INJ4…端子、D21〜D24,D31〜D32…ダイオード、L30…インダクタ、LN0…通信線、LN1〜LN6…駆動信号線、R0,R1〜R4,R21〜R22,R30…抵抗、SC…ソレノイドコイル、SN1〜SN4…センサ線、Tr1〜Tr4,Tr21〜Tr24,Tr30…トランジスタ

Claims (8)

  1. 電気的に駆動される燃料噴射弁を備える複数のインジェクタと、
    前記インジェクタ毎に、このインジェクタが備える前記燃料噴射弁の駆動回路部分に電気信号を入力する入力回路を備え、前記インジェクタ毎の入力回路を介して前記インジェクタの夫々に開弁用の電気信号を入力することによって、前記インジェクタ毎に前記燃料噴射弁の開弁を制御する制御装置と、
    を備える燃料噴射制御システムであって、
    前記複数のインジェクタ及び前記制御装置の夫々は、前記複数のインジェクタと前記制御装置との間での通信手段であって、共通する通信線にバス接続された通信手段を備え、通信ネットワークを構成する一つの通信ノードとして機能し、
    前記制御装置は、
    前記通信ネットワークを構成する前記複数のインジェクタの夫々に、前記通信ネットワークにおける通信ノード別の識別コードとしてのノードIDを割り当てる手段であって、前記インジェクタの夫々に対し、ノードID割当用の電気信号として、このインジェクタに割り当てる前記ノードIDに対応する信号波形の電気信号を、このインジェクタに対応した前記入力回路を介して入力するID割当手段
    を備え、
    前記インジェクタの夫々は、
    自インジェクタが備える前記燃料噴射弁の駆動回路部分に入力される電気信号を監視して、前記ID割当手段から入力される前記ノードID割当用の電気信号に基づき、このノードID割当用の電気信号の前記信号波形に対応する前記ノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定するID設定手段
    を備えること
    を特徴とする燃料噴射制御システム。
  2. 前記ID割当手段は、前記ノードID割当用の電気信号の入力に合わせて、前記ノードIDの設定命令を、前記通信手段を介して前記複数のインジェクタに送信し、
    前記ID設定手段は、前記ノードID割当用の電気信号の入力に対応するタイミングで前記設定命令を自インジェクタが備える前記通信手段が受信した場合に限って、前記入力された前記ノードID割当用の電気信号の前記信号波形に対応する前記ノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定すること
    を特徴とする請求項1記載の燃料噴射制御システム。
  3. 前記ID設定手段は、自インジェクタの起動後、所定時間内に限って、前記ノードID割当用の電気信号の入力を受け付け、前記入力された前記ノードID割当用の電気信号の前記信号波形に対応する前記ノードIDを、自インジェクタのノードIDとして設定すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料噴射制御システム。
  4. 前記ノードID割当用の電気信号は、パルス幅、パルス数、及び、パルスの発生時期の一つ又は組合せによって前記信号波形が規定されるものであり、当該信号波形により前記ノードIDが表現されたパルス信号であること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の燃料噴射制御システム。
  5. 前記燃料噴射弁は、前記駆動回路部分にソレノイドコイルを備える電磁弁であり、
    前記入力回路は、前記ソレノイドコイルの一端に接続される第一の入力回路構成部と、前記ソレノイドコイルの前記一端とは反対側の端部に接続される第二の入力回路構成部と、の組合せにより構成され、
    前記第一の入力回路構成部は、前記開弁用の電気信号を前記ソレノイドコイルに入力する回路であって第一のスイッチング素子を含み当該第一のスイッチング素子がオンされると前記ソレノイドコイルと導通する開弁回路を備える一方、前記開弁回路とは並列に、抵抗を介して電源を前記ソレノイドコイルに接続する構成にされ、
    前記第二の入力回路構成部は、第二のスイッチング素子の一端を前記ソレノイドコイルに接続し、前記第二のスイッチング素子の他端を接地する構成にされ、
    前記制御装置は、前記第一及び第二のスイッチング素子をオンに設定することによって、前記インジェクタが備える前記燃料噴射弁の駆動回路部分である前記ソレノイドコイルに前記開弁用の電気信号を入力する一方、前記第一のスイッチング素子をオフに設定し、前記第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、前記ソレノイドコイルに、前記ノードID割当用の電気信号を入力する構成にされていること
    を特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の燃料噴射制御システム。
  6. 前記燃料噴射弁は、前記駆動回路部分にソレノイドコイルを備える電磁弁であり、
    前記入力回路は、前記ソレノイドコイルの一端に接続される第一の入力回路構成部と、前記ソレノイドコイルの前記一端とは反対側の端部に接続される第二の入力回路構成部と、の組合せにより構成され、
    前記第一の入力回路構成部は、前記開弁用の電気信号を前記ソレノイドコイルに入力する回路であって第一のスイッチング素子を含み当該第一のスイッチング素子がオンされると前記ソレノイドコイルと導通する開弁回路を備えた構成にされ、
    前記第二の入力回路構成部は、第二のスイッチング素子の一端を前記ソレノイドコイルに接続し、前記第二のスイッチング素子の他端を接地し、更に、前記ソレノイドコイルと前記第二のスイッチング素子との間の地点に抵抗を介して電源を接続する構成にされ、
    前記制御装置は、前記第一及び第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、前記インジェクタが備える前記燃料噴射弁の駆動回路部分である前記ソレノイドコイルに、前記開弁用の電気信号を入力する一方、前記第一のスイッチング素子をオフに設定し、前記第二のスイッチング素子をオンに設定することにより、前記ソレノイドコイルに、前記ノードID割当用の電気信号を入力する構成にされ、
    前記ID設定手段は、前記ソレノイドコイルの前記第二の入力回路構成部との接続地点の電位の変化を観測することによって、前記ノードID割当用の電気信号の入力を検知すること
    を特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の燃料噴射制御システム。
  7. 前記ID割当手段は、前記インジェクタ毎に、このインジェクタに対する初回の開弁制御前において、前記ノードID割当用の電気信号を入力すること
    を特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の燃料噴射制御システム。
  8. 前記ノードID割当用の電気信号は、当該電気信号が前記燃料噴射弁の前記駆動回路部分に入力されることによって前記燃料噴射弁に生じる開弁用の動力が、前記燃料噴射弁が開弁しない範囲内の電気信号であること
    を特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項記載の燃料噴射制御システム。
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