JP5629895B2 - 溶接構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、大入熱突合せ溶接される鋼板部材とスラブロンジを有する溶接継手により構成された鋼構造物に関し、船舶、海洋構造物及び土木建築物等の溶接構造体に関するものである。
船舶の船型の大型化に伴い使用される鋼材も変化してきており、更なる高強度化・厚板化が求められている。特に、コンテナ船は、コンテナを効率良く積載するために上甲板に大開口を設けた構造になっており、ハッチコーミング等の船体縦強度部材には高強度の極厚板を使用している。通常、鋼構造では脆性破壊を発生させないことが安全上最も重要な要件であり、材料選定から検査に至るまで細心の注意が払われている。更に、何らかの原因で脆性亀裂が発生した場合に、亀裂を停止させるアレスト性能により安全性を高めている。
しかしながら、50mmを超える厚板大入熱溶接部に脆性亀裂を発生させた場合、この亀裂が溶接部に沿って直進伝播する事例が実験的に例証され、厚板大入熱溶接継手を鋼構造に適用することに問題提起がなされている。更に、大入熱突合せ溶接線を脆性亀裂が進展すると、大入熱溶接線を破断させる他、スラブロンジにも亀裂が突入し全断面破断したり、スラブロンジが応力再配分により破断することが懸念される。
この様な問題点を解消するため提案されている従来例に係る溶接構造体について、以下添付図7を参照しながら説明する。図7は従来例に係る溶接構造体における完全溶け込み溶接部の幅Wと長さBを示す図であって、図(a)は骨材と鋼板の突合せ溶接部とが交差する領域の一部を完全溶け込み溶接した溶接構造体の斜視図、図(b)は鋼板表面における骨材と突合せ溶接部との交差領域の部分拡大図、図(c)は図(b)のI−I側面図を示す。
本従来例に係る溶接構造体は、突合せ溶接部22に交差するように配置された骨材23に、表層部および裏層部において3mm以上の厚み領域にわたり、0.5〜5μmの平均円相当粒径を有すると共に板厚面に平行な面において(100)結晶面のX線面強度比が1.5以上である鋼板21を用い、前記突合せ溶接部22と骨材23とが交差する領域のうち、少なくとも突合せ溶接部22のビード幅W以上の幅で、かつ骨材23の表面または裏面から板厚の70%以上の長さBを有する範囲を溶接するものである(特許文献1参照)。
この従来例に係る溶接構造体によれば、脆性亀裂を選択的に前記骨材23に導入させることでエネルギー吸収を行い、クラックアレスターとして脆性亀裂が停止できるとしている。本従来技術の様に、これまで、クラックアレスターを用いたり、亀裂進展停止特性の良い鋼材を用いたりして、脆性亀裂を停止させることで構造物の全体崩壊を防止する対策が採られてきた。
しかしながら、上記の如く部分的に溶接構成を変化させることは大規模な構造物では作業効率の低下を招く外、著しく経済性が悪くなることになる。一方、一般の鋼構造物の設計では各部の材質や寸法は、構造物に作用する荷重に対し、降伏応力に安全率をもって設計され決定されるが、脆性亀裂に対する応力面からの配慮が成されることはなかった。
特開2005−111501号公報
係る状況に鑑み、本発明者らは、大入熱突合せ溶接された厚板鋼板において、この突合せ溶接線に沿う脆性亀裂の進展を防止する技術につき鋭意検討した結果、大入熱溶接線を跨ぐ様にスラブロンジにスカラップを設けることにより、大入熱溶接線を進展する脆性亀裂が、スラブロンジに突入するのを防止できる知見を得て本発明に至ったものである。
従って、本発明の目的は、50mmを超える厚板大入熱溶接部において、万が一脆性亀裂が進展しても構造的に全体崩壊に至らず、疲労強度上も十分な強度を有する作業性、経済性に優れる溶接構造体を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る溶接構造体が採用した手段は、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スカラップが設けられた箇所において前記スラブロンジが、少なくとも、突合せ溶接された前記鋼板同士の接合面積と、この鋼板の降伏比と、前記スラブロンジの降伏比とに基づいて決定される面積を有することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る溶接構造体が採用した手段は、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比/前記鋼板の安全率×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る溶接構造体が採用した手段は、突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記鋼板面に対して垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる一部の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る溶接構造体が採用した手段は、請求項3に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る溶接構造体が採用した手段は、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分構造用の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比×前記鋼板のハイテン係数×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る溶接構造体が採用した手段は、突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される一つまたは複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分の接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記鋼板面に対して垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる船体部分用の溶接構造体に関する。
そして、この様な溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る溶接構造体が採用した手段は、請求項6に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項8に係る溶接構造体が採用した手段は、請求項1乃至7のうちの何れか一つの項に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジ同士の溶接接合部が、前記スカラップと異なる位置に配置されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る溶接構造体によれば、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スカラップが設けられた箇所において前記スラブロンジが、少なくとも、突合せ溶接された前記鋼板同士の接合面積と、この鋼板の降伏比と、前記スラブロンジの降伏比とに基づいて決定される断面積を有するので、全体崩壊に対する論理的に安全な溶接構造を得ることが出来る。
また、本発明の請求項2に係る溶接構造体によれば、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比/前記鋼板の安全率×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
また、本発明の請求項3に係る溶接構造体は、突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記鋼板面に対して垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる一部の溶接構造体に関する。
そして、この様な溶接構造体によれば、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたものであるから、複数のスラブロンジとを備えた接合構造においても、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
更に、本発明の請求項4に係る溶接構造体によれば、請求項3に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
一方、本発明の請求項5に係る溶接構造体によれば、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分構造用の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比×前記鋼板のハイテン係数×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な船体部分構造用の溶接構造とすることが出来る。
また、本発明の請求項6に係る溶接構造体は、突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される一つまたは複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分の接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記鋼板面に垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる船体部分用の溶接構造体に関する。
そして、この様な溶接構造体によれば、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたものであるから、更に作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な船体部分構造用の溶接構造とすることが出来る。
更に、本発明の請求項7に係る溶接構造体によれば、請求項6に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたものであるから、更に作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な船体部分構造用の溶接構造とすることが出来る。
そして、本発明の請求項8に係る溶接構造体によれば、請求項1乃至7のうちの何れか一つの項に記載の溶接構造体において、前記スラブロンジ同士の溶接接合部が、前記スカラップと異なる位置に配置されたものであるから、全体崩壊に対してより安全な溶接構造とすることが出来る。
先ず、本発明の実施の形態1に係る溶接構造体につき、以下図1を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係り、大入熱突合せ溶接された鋼板と、前記鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図である。
本発明の実施の形態1に係る溶接構造体1は、板厚50mm以上の2枚の鋼板2a,2bを大入熱突合せ溶接して形成された鋼板2と、前記突合せ溶接された溶接線2cとほぼ垂直に、かつ前記鋼板2面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジ4とを備えている。
ここで、「大入熱突合せ溶接」とは、エレクトロガスアーク溶接法やエレクトロスラグ溶接法等によって厚板鋼板2a,2bに多量の溶接入熱を加えながら突合せ溶接する
方法を言い、通常、造船分野で一般的に適用されている自動溶接の溶接入熱が20万J/cm程度であるのに対し、この様な大入熱突合せ溶接を用いる大型コンテナ船の分野では、40万〜50万J/cmにも至っている。また、上記における「ほぼ垂直」とは、互いの鋼板面が直角をなす真の垂直から±10度程度の角度範囲は許容することを意味する。
同時に、本発明の実施の形態1に係る溶接構造体1は、前記突合せ溶接線2cを跨ぐ様にスラブロンジ4にスカラップ4aが設けられると共に、このスラブロンジ4のスカラップ4aが設けられた箇所における断面積A0が次式(a)を満足する様に構成される。即ち、突合せ溶接された鋼板が破断した時に、前記スラブロンジ4が破断しない条件が次式(a)で表される。
σB0,act0≧F (a)
σB0,actはスラブロンジ単独で破断する応力であって、次式で近似される。
σB0,act0=βσB00
また、Fは継手全体に作用する荷重の最大値であり、次式で表される。
F=σy00/S0+σy11/S1 (b)
ここで、
β:軟鋼の引張強さに対するスラブロンジ実引張強さの比
σB0:スラブロンジ鋼板の引張強さの規格最小値
σy0:スラブロンジ鋼板の降伏点の規格最小値
σy1:突合せ溶接された鋼板の降伏点の規格最小値
1:突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板同士の接合面積
0:スラブロンジの設計安全率
1:突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板の設計安全率
従って、前式(a)は次の通り書き換えられる。
βσB0≧σy0/S+σy1/S
この式の両辺をβσB0で割ることによって、次式(数1)が求められる。
Figure 0005629895
ここで、
:スラブロンジ鋼材の降伏比(=σy0/σB0
:突合せ溶接された鋼板の降伏比(=σB1/σB0
σB1:突合せ溶接された鋼板の引張強さの規格最小値
α:スラブロンジ鋼材に対する板厚50mm以上の鋼板の強度比
この様な構成をなすことによって、大入熱突合せ溶接された鋼板2に万が一脆性亀裂が進展した場合でも、前記鋼板2は力を分担できなくなりスラブロンジ4に力が再配分されて、スラブロンジ4の応力は上昇するが、前記溶接構造体1の全体としては降伏応力に対して安全率をもって設計されるため、破断応力に対しては安全余裕を有する。
即ち、上式(数1)を満たす様に前記スラブロンジ4のスカラップ4aが設けられた箇所における断面積A0をなすことによって、発生する応力を破断応力以下とすることができ、全体崩壊を防止することができるのである。尚、大入熱溶接される50mm以上の鋼板に関して、異なる強度レベルの鋼材が用いられる場合は、上式(数1)右辺の第2項を異なる鋼材の特性値に関して算出し、右辺第1項との和を取れば良い。
以上、本発明の実施の形態1に係る溶接構造体によれば、大入熱突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板2と、前記突合せ溶接された溶接線2cとほぼ垂直に、かつ前記鋼板2面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジ4とを備えた溶接構造体1において、前記突合せ溶接線2cを跨ぐ様にスラブロンジ4にスカラップ4aが設けられると共に、このスラブロンジ4のスカラップ4aが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、前記鋼板同士の接合面積×(鋼材の降伏比/鋼板の安全率×スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対するスラブロンジ実引張強さの比の和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
次に、本発明の実施の形態2に係る溶接構造体を、添付図2,3を参照しながら説明する。図2は本発明の実施の形態2に係り、大入熱突合せ溶接された対向する鋼板と、対向する夫々の鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図、図3は図2の接合構造を突合せ溶接線に平行かつ鋼板面に対して垂直な断面で切断し、この切断された断面の一部を正面視した図である。但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、溶接構造体の接合構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の溶接構造体が、大入熱突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板2と、前記突合せ溶接された溶接線2cとほぼ垂直に、かつ前記鋼板2面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジ4とを備えた溶接構造体1であるのに対し、本実施の形態2の溶接構造体1は、板厚50mm以上の2枚の鋼板2a,2bを大入熱突合せ溶接して形成された鋼板2と板厚50mm以上の2枚の鋼板3a,3bを大入熱突合せ溶接して形成された鋼板3とが、別の鋼板7に対して夫々垂直をなして溶接されると共に、前記突合せ溶接された夫々の溶接線2c,3cとほぼ垂直に、かつ前記鋼板2,3の各面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジ4,5とを備えている。尚、本実施の形態2では鋼板7により左右の継手がつながっているが、本発明はこれに限るものではなく、多数の鋼板で構成される構造であっても良い。
そして、図2の溶接構造体1を、前記突合せ溶接線2c,3cに平行かつ前記鋼板2,3面に対して垂直な断面で切断し、この切断された断面を正面視した図3において、上下方向に延びる中心線Cに対して左右にほぼ対称となる一部の溶接構造体1において、前記突合せ溶接線2c,3cを跨ぐ様にスラブロンジ4,5にスカラップ4a,5aが夫々設けられると共に、このスラブロンジ4,5の夫々のスカラップ4a,5aが設けられた箇所における断面積A0を以下の通り構成するのが好ましい。ここで、「ほぼ対称」とは、他の部分の構造と取り合い等の理由から、スラブロンジ取付位置や寸法が僅かに異なることは許容することを意味する。
この様な左右ほぼ対称な構造では、万が一脆性亀裂が発生する場合、左右同時に発生する可能性はきわめて低いと考え、前記スラブロンジ4,5の夫々のスカラップ4a,5aが設けられた箇所における断面積A0が次式(c)を満足する様に構成される。即ち、突合せ溶接された鋼板2,3の何れか一方が破断した時、他の残りの鋼板が降伏しない条件が次式(c)で表される。
2σy0,act0+σy1,act1≧F (c)
上式左辺は、突合せ溶接された鋼板2,3の何れか一方の全断面と両方のスラブロンジとで降伏する荷重であって、次式で近似される。
2σy0,act0+σy1,act1≒γ(2σy00+σy11
ここで、
γ:軟鋼の降伏応力に対するスラブロンジ実降伏応力の比
また、Fは継手全体に作用する荷重の最大値であり、次式(d)で表される。
F=2σy0/S+2σy1/S (d)
従って、前式(a)は次の通り書き換えられる。
γ(2σy0+σy1)≧2σy0/S+2Kσy1/S
この式の両辺をγσy0で割り、整理することによって、次式が求められる。
≧(2/S/γ−1)A
+(2/S/γ−1)σB0σy1σB1/σy0σB1σB0
上式を書き換えて次式(数2)が得られる。
Figure 0005629895
大入熱突合せ溶接された鋼板2または3の一方に万が一脆性亀裂が進展した場合、この鋼板2または3の一方は力を分担できなくなり、他方の大入熱突合せ溶接された鋼板2または3と両方のスラブロンジ4,5に力が再配分される。それによりスラブロンジ4,5の応力は上昇するが、溶接構造体1の全体としては降伏応力に対して安全率をもって設計されるため安全余裕を有している。
即ち、スラブロンジ4,5の夫々のスカラップ4a,5aが設けられた箇所における断面積A0が上式(数2)を満たす様に構成することによって、発生する応力を降伏応力以下とすることができ、全体崩壊を防止することができる他、被害を受けた後の補修も限定的とすることができる。尚、大入熱溶接される50mm以上の鋼板2,3に関して、異なる強度レベルの鋼材が用いられる場合は、上式(数2)右辺の第2項に異なる鋼材の特性値を代入して算出し、右辺第1項との和を取れば良い。
更に、スラブロンジ4,5の夫々のスカラップ4a,5aが設けられた箇所における断面積A0が次式(数3)を満たすことにより、想定以上の荷重が作用した場合でも破断が阻止される、より安全な構造とすることができる。
Figure 0005629895
次に、本発明の実施の形態3に係る溶接構造体を、添付図4を参照しながら説明する。図4は本発明の溶接構造体の実施の形態3に係り、コンテナ船のハッチコーミング部を構成する船体部分構造用の溶接構造体を示す斜視図である。但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、溶接構造体1の接合構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の溶接構造体が、大入熱突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板2と、前記突合せ溶接された溶接線2cとほぼ垂直に、かつ前記鋼板2面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される1枚のスラブロンジ4とを備えた溶接構造体1であるのに対し、本実施の形態3の溶接構造体1は、大入熱突合せ溶接された板厚50mm以上のハッチコーミング(鋼板)2と、このハッチコーミング2の上端にハッチコーミング2と垂直に接合されたコーミングトップ12(鋼板12a,12bを長手方向に接合したもの)と、前記突合せ溶接線2cとほぼ垂直に、かつ前記ハッチコーミング2面及びコーミングトップ12面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される複数枚のスラブロンジ4とを備えると共に、前記突合せ溶接線2cを跨ぐ様に各スラブロンジ4に夫々スカラップ4aが設けられている。
前記スラブロンジ4のスカラップ4aが設けられた箇所における総断面積A0を、前式(a)が満足するように取ることによって、万が一脆性亀裂が進展した場合でも、荷重の再配分によりスラブロンジが力を分担し、破断強度以下に抑えられるため全体崩壊を防止することができる。船体構造の設計においては、軟鋼を基準として鋼材の降伏点に応じて高張力鋼の材料定数K(ハイテン係数)が設定され、継手全体に作用する荷重の最大値Fは、前式(b)に代えて次式(e)で表される。
F=K0σy00+K1σy11 (e)
ここで、
:スラブロンジの材料定数
:突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板の材料定数
従って、前式(a)は次の通り書き換えられる。
βσB0≧Kσy0+Kσy1
この式の両辺をβσB0で割ることによって、次式(数4)が求められる。
Figure 0005629895
大入熱突合せ溶接された鋼板2,12に万が一脆性亀裂が進展した場合、鋼板2,12は力を分担できなくなり、スラブロンジ4に力が再配分される。それによりスラブロンジ4の応力は上昇するが、溶接構造体1の全体としては一般に降伏応力に対して安全率をもって設計されるため、破断応力に対しては安全余裕がある。即ち、上式(数4)を満たすスラブロンジ4のスカラップ4aが設けられた箇所における総断面積A0とすることで、発生する応力は破断応力以下とすることができ、全体崩壊を防止することができる。尚、大入熱溶接される50mm以上の鋼反2,12に、異なる強度レベルの鋼板が用いられる場合は、上式(数4)右辺の第2項を異なる鋼材の特性値を代入して算出し、右辺第1項との和を取れば良い。
次に、前記実施の形態2において図2,3を用いて説明したのと同様に、図4において、大入熱突合せ溶接されたハッチコーミング(鋼板)2と、このハッチコーミング2に対向して配設され大入熱突合せ溶接された図示しないハッチコーミング(鋼板)3と、前記ハッチコーミング2,3の各面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される一つまたは複数のスラブロンジ4及び5(図2参照)とを備えた船体部分の接合構造を、前記突合せ溶接線2cに平行かつ前記ハッチコーミング2面に垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視(図3に相当)したとき、この図4を、前記断面の上下方向に延びる中心線(図3のCに相当)に対して左右にほぼ対称となる船体部分用の溶接構造体1の右側のみを示す斜視図と見做して以下説明する。
この様な左右ほぼ対称な船体構造においては、万が一脆性亀裂が発生する場合も、左右同時に発生する可能性は極めて低いと考えて、スラブロンジのスカラップが設けられた箇所における総断面積A0を前式(c)を満足する様に取ることで、大入熱突合せ溶接された鋼板の一方に万が一脆性亀裂が進展した場合でも、荷重の再配分により他方の大入熱突合せ溶接された鋼板及びスラブロンジが力を分担し、降伏応力以下に抑えられるため、安全であると共に、被害を受けた後の補修を限定的とすることができる。
但し、継手全体に作用する荷重の最大値Fは、前式(d)に代えて次式(f)で表される。
F=2Kσy0+2Kσy1 (f)
従って、前式(c)は次の通り書き換えられる。
γ(2σy0+σy1)≧2Kσy0+2Kσy1
この式の両辺をγσy0で割り、整理することによって、次式が求められる。
≧(2K/γ−1)A
+(2K/γ−1)σB0σy1σB1/σy0σB1σB0
そして、上式を書き換えて次式(数5)が得られる。
Figure 0005629895
また、想定以上の荷重が作用した場合でも破断が阻止される。即ち、大入熱突合せ溶接された鋼板の一方に万が一脆性亀裂が進展した場合、鋼板は力を分担できなくなり、他方の大入熱突合せ溶接された鋼板及びスラブロンジに力が再配分される。それによりスラブロンジの応力は上昇するが、鋼構造物では一般に降伏応力に対して安全率をもって設計されるため安全余裕がある。上式(数5)を満たすスラブロンジのスカラップが設けられた箇所における総断面積とすることで、発生する応力は降伏応力以下とすることができ、全体崩壊を防止することができる。尚、大入熱溶接される50mm以上の鋼板に関して、異なる強度レベルの鋼板が用いられる場合は、上式(数5)右辺の第2項を異なる鋼材の特性値を代入して算出し、右辺第1項との和を取れば良い。
更に、次式(数6)を満たすスラブロンジのスカラップが設けられた箇所における総断面積とすることで、想定以上の荷重が作用した場合でも破断が阻止される、より安全な船体部分構造用の溶接構造体とすることができる。
Figure 0005629895
次に、本発明の実施の形態4に係る溶接構造体を、添付図5を参照しながら説明する。図5は本発明の溶接構造体の実施の形態4に係り、大入熱突合せ溶接された鋼板と、前記鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図である。但し、本発明の実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、スラブロンジの構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1のスラブロンジが1枚の鋼板から形成されたスラブロンジ4であるのに対し、本実施の形態4のスラブロンジは、長手方向に2枚の鋼板14a,14bを突合せ溶接して形成されたスラブロンジ14である。そして、この様に、溶接構造体1のスラブロンジ14が長手方向に2枚の鋼板14a,14bを突合せ溶接されてなる場合、前記スラブロンジ14を構成する鋼板14a,14bの溶接接合部4cをスカラップ4aと異なる位置に配置することにより、前記溶接構造体1の全体崩壊に対してより安全な溶接構造とすることができる。
脆性亀裂が厚板鋼板2の突合せ溶接線2cを進展したとき、応力が再配分され衝撃的な応力が加わることが懸念されるが、スラブロンジ14a,14b同士の溶接接合部4cを前記突合せ溶接線2cと交差しない位置に配置することで、応力はスラブロンジ4の母材が受け持つことになり、全体崩壊に対してより安全な溶接構造とすることができる。
以上の通り、本発明に係る溶接構造体によれば、突合せ溶接線を跨ぐ様にスラブロンジにスカラップが設けられると共に、このスラブロンジのスカラップが設けられた箇所における断面積が、スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、鋼板同士の接合面積×(鋼材の降伏比/鋼板の安全率×スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対するスラブロンジ実引張強さの比の和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
<実施例−1>
本発明に係る溶接構造体の効果を検証するために、図6に示す溶接接合による試験体を作製し実験による確認を行った。図6は、本発明の実施例に係る試験体を示し、図(a)は正面図、図(b)は側面図、図(c)は平面図である。スラブロンジ4及び6は降伏応力390MPa級鋼であり、設計応力257MPa、引張強さ604MPaの材料を用いた。
温度−10℃の恒温室内において、この試験体に大入熱突合せ溶接された鋼板2の設計応力282MPaとなる荷重を一様に載荷した。中央の大入熱溶接線2c上端面Aに、熱影響部と溶接金属を含む位置にノッチを設け、ここに楔を打ち込むことで脆性亀裂を進展させた。その結果、亀裂は溶接線2cに沿って進展し貫通したが、スカラップ4aが設けられたスラブロンジ4には全く損傷が無く、継手構造は安定した状態で試験を終了した。
<実施例−2>
図4に示したコンテナ船のハッチコーミング部において、スラブロンジ4をハッチコーミング2及びコーミングトップ12に垂直に配置して溶接すると共に、前記スラブロンジ4に大入熱突合せ溶接線2cを跨ぐ様にスカラップ4aを設けている。コーミングトップ12に接合されたスラブロンジ4についても同様にスカラップ4aを設けている。この様に構成された各部位の仕様と特性値を表1に示す。
Figure 0005629895
表1に示す特性値を、前式(数4)の右辺を左辺で除した式に代入して計算すると、次式(数7)の通り1.0以下であり、ハッチコーミング2やコーミングトップ12に脆性亀裂が進展しても、応力再配分によりスラブロンジ4が荷重を受け持ち、破断することは無い。船舶構造においては、ハッチコーミング部以外にも応力再配分されるため、実際の応力上昇量は小さいものと考えられる。尚、スラブロンジ4が異なる強度レベルの鋼板で構成される場合は、スラブロンジ4の強度比で面積を補正すれば良い。
Figure 0005629895
<実施例−3>
次に、図4に示したコンテナ船のハッチコーミング部において、この溶接構造体1が、前記突合せ溶接線2cに平行かつ前記ハッチコーミング2面に垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる一部の溶接構造体の右側部分を示すものであるとする。この様に構成された各部位の仕様と特性値を表2に示す。
Figure 0005629895
表2に示す特性値を、前式(数5)の右辺を左辺で除した式に代入して計算すると、次式(数8)の通り1.0以下であり、左右何れか一方のハッチコーミング2やコーミングトップ12に脆性亀裂が進展しても、応力再配分により他方の大入熱溶接された鋼板とスラブロンジが荷重を受け持ち、降伏することは無い安全な構造とすることができる。
Figure 0005629895
以上の様に、本発明に係る溶接構造体によれば、突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備えた溶接構造体において、前記突合せ溶接線を跨ぐ様にスラブロンジにスカラップが設けられると共に、このスラブロンジが、少なくとも、突合せ溶接された前記鋼板同士の接合面積と、この鋼板の降伏比と、前記スラブロンジの降伏比とに基づいて決定される面積を有するので、全体崩壊に対する論理的に安全な溶接構造を得ることが出来る。
即ち、本発明に係る溶接構造体によれば、前記突合せ溶接線を跨ぐ様にスラブロンジにスカラップが設けられると共に、このスラブロンジのスカラップが設けられた箇所における断面積が、スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、鋼板同士の接合面積×(鋼材の降伏比/鋼板の安全率×スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対するスラブロンジ実引張強さの比の和より大きくなる様に構成されたものであるから、作業性及び経済性に優れ、全体崩壊に対する安全な溶接構造とすることが出来る。
本発明の実施の形態1に係り、大入熱突合せ溶接された鋼板と、前記鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係り、大入熱突合せ溶接された対向する鋼板と、対向する夫々の鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図である。 図2の接合構造を、突合せ溶接線に平行かつ鋼板面に対して垂直な断面で切断し、この切断された断面の一部を正面視した図である。 本発明の実施の形態3に係り、コンテナ船のハッチコーミング部を構成する船体部分構造用の溶接構造体を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係り、大入熱突合せ溶接された鋼板と、前記鋼板面に対してT継手を形成して溶接されたスラブロンジとを備えた溶接構造体を示す斜視図である。 本発明の実施例に係る試験体を示し、図(a)は正面図、図(b)は側面図、図(c)は平面図である。 従来例に係る溶接構造体における完全溶け込み溶接部の幅Wと長さBを示す図であって、図(a)は骨材と鋼板の突合せ溶接部とが交差する領域の一部を完全溶け込み溶接した溶接構造体の斜視図、図(b)は鋼板表面における骨材と突合せ溶接部との交差領域の部分拡大図、図(c)は図(b)のI−I側面図を示す。
符号の説明
A:ノッチ位置,
C:上下方向に延びる中心線,
1:溶接構造体,
2,3:大入熱突合せ溶接された板厚50mm以上の鋼板(ハッチコーミング),
2a,2b,3a,3b:板厚50mm以上の鋼板,
2c,3c:鋼板の突合せ溶接線,
4,5,6:スラブロンジ, 4a,5a:スカラップ,
4c:スラブロンジ同士の溶接接合部,
7:他の鋼板
12:コーミングトップ, 12a,12b:(板厚50mm以上の)鋼板,
14a,14b:スラブロンジを構成する鋼板

Claims (8)

  1. 突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スカラップが設けられた箇所において前記スラブロンジが、少なくとも、突合せ溶接された前記鋼板同士の接合面積と、この鋼板の降伏比と、前記スラブロンジの降伏比とに基づいて決定される面積を有することを特徴とする溶接構造体。
  2. 突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比/前記鋼板の安全率×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする溶接構造体。
  3. 突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接されるスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記鋼板面に対して垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる一部の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする溶接構造体。
  4. 前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積が、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2/前記スラブロンジの安全率−1)と、前記鋼板同士の接合面積×{(2/前記鋼板の安全率−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする請求項3に記載の溶接構造体。
  5. 突合せ溶接された鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分構造用の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(前記スラブロンジの降伏比×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×(前記鋼板の降伏比×前記鋼板のハイテン係数×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比/軟鋼の引張強さに対する前記スラブロンジの実引張強さの比)との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする溶接構造体。
  6. 突合せ溶接された対向する鋼板と、前記突合せ溶接された溶接線とほぼ垂直に、かつ前記対向する夫々の鋼板面に対してほぼ垂直なT継手を形成して溶接される一つまたは複数のスラブロンジとを備え、前記突合せ溶接線を跨ぐ様に前記スラブロンジにスカラップを設けることで、前記突合せ溶接線に沿って脆性亀裂が進展した際に、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所において再分配された応力を受け持つ船体部分の接合構造を、前記突合せ溶接線に平行かつ前記行鋼板面に対して垂直な断面で切断しこの切断された断面を正面視したとき、前記断面の上下方向に延びる中心線に対して左右にほぼ対称となる船体部分用の溶接構造体において、前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数/軟鋼の降伏応力に対する前記スラブロンジの実降伏応力の比−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする溶接構造体。
  7. 前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における総断面積が、各スラブロンジにおける前記スラブロンジの前記スカラップが設けられた箇所における断面積×(2×前記スラブロンジのハイテン係数−1)の総和と、前記鋼板同士の接合面積×{(2×前記鋼板のハイテン係数−1)×前記スラブロンジに対する前記鋼板の強度比×前記鋼板の降伏比/前記スラブロンジの降伏比}との和より大きくなる様に構成されたことを特徴とする請求項6に記載の溶接構造体。
  8. 前記スラブロンジ同士の溶接接合部が、前記スカラップと異なる位置に配置されたことを特徴とする請求項1乃至7のうちの何れか一つの項に記載の溶接構造体。
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