JP5628333B2 - 選択溶媒を用いた抽出蒸留によるc4留分の分留方法 - Google Patents

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Description

本発明は、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法に関する。
分解装置等の中で得られるC4留分は、C4炭化水素、特に、1−ブテン、i−ブテン及び1,3−ブタジエンが優位を占める炭化水素の混合物を含む。少量のC3−及びC5−炭化水素とは別に、C4留分は、通常、1−ブチン、ブテニン、プロピン等の、特に、1−ブチン(エチルアセチレン)及びブテニン(ビニルアセチレン)等のC3−及びC4−アセチレンを含む。
そのような混合物からの1,3−ブタジエンの分離は、相対揮発性が小さいために複雑な蒸留の問題がある。それゆえ、分留は抽出分留、すなわち、分留されるべき混合物より高い沸点を有し、且つ分留されるべき成分の相対揮発性の違いを増大させる選択溶媒の添加を伴う分留を用いて実施される。
好適な選択溶媒の選択は、C4留分を、抽残液Iとして知られる1,3−ブタジエン、特に、ブタン及びブテンよりも難溶性の炭化水素を含む塔頂流と、C4留分由来の他の炭化水素、特に、1,3−ブタジエン、ブチン及び事に依ると1,2−ブタジエンを含んだ溶媒とに、抽出分留により分留することを可能にする。続いて、その溶媒から上述の炭化水素はガスとして除去され、溶媒は回復され得る。
抽出蒸留のための既存のプラントの能力は、特に、以下の媒介変数:
−抽出蒸留塔に導入される際の選択溶媒の温度、
−抽残液Iが除去される塔頂部の温度、
−抽残液Iの再循環流の体積流量及び温度、
−抽出蒸留塔における理論段数、
−C4留分が供給される地点の位置、
−抽出蒸留塔の蒸気及び/又は液体容量、
−抽出蒸留塔内の圧力、及び
−循環する溶媒の量
により決定される。
これらの媒介変数は、技術的又は経済的な限界に達しているので、そのプラントの能力を増大させるために限られた範囲でしか変更することができない:
よって、供給される前に選択溶媒が冷却され得る温度及び抽残液Iの塔頂流の濃縮温度は、利用可能な冷却液、一般に、河川水により制限される。抽出蒸留塔に用いられる理論段数は既存プラントの場合には固定されており、そして新しいプラントの場合には、特に、経済的考慮により制限される。最後に、塔の蒸気及び/又は液体の容量は、塔の適切な運転に悪影響を及ぼすことなく特定の範囲を越えては増大し得ない。
4留分から1,3−ブタジエンを分離するために種々の溶媒を使用する、工業的に利用可能なプラントでは、大規模な溶媒循環流が要求される。それゆえ、ポンプ、塔、熱交換器、管等は、それに応じて大きくしなければならず、その大きくすることが新しいプラントのための高い資本コストをもたらす。同時に、能力の増大に対する制限が既存プラントに対して設定されており、よって、非常に多くの装置及び機械が溶媒の増大された循環のために変更あるいは交換されなければならない。溶媒循環流を維持すると同時に能力を増加させることは、経済的な観点からはるかに魅力的である。
それゆえ、EP−A2043977には、既存プラントの能力を、選択溶媒の供給地点と粗ブタジエンを含む塔底流との間の領域におけるエネルギー流の除去(中間冷却)により増加させることが提案されている。液体又は気体流は外部の熱交換器又は内部の熱交換ユニット中で冷却される。その方法は、好ましくは、液体又は蒸気媒体のための接続ラインで直列に接続された二つの塔において、エネルギー流を除去するために好ましい地点である二つの塔の間で実施される。ここで、C4留分は第一の塔の底部に、すなわち、エネルギーを除去するための好ましい地点の上方に供給される。
EP−A2043977の方法では、除去されるべきエネルギー流は非常に大きい。第一の塔からの液体塔底流が10K冷却される場合、C4能力における利得は、第一の塔の頂部に供給されるべき選択溶媒流を約2.5K冷却することにより得られるであろう程度と同じ大きさのものである。その塔底流は、第一の塔の頂部で導入される溶媒流よりも溶解したC4成分の分だけ大きい。よって、EP2043977で提案された手段の効率は、分留されるべきC4留分が下部領域に導入され、且つ選択溶媒が上部領域に導入される第一の塔が液体ライン及び架橋ラインを介して第二の塔に接続され、且つエネルギーが液体ライン及び/又は蒸気ラインから除去される、抽出蒸留のためのプラントに係る好ましい実施の形態では比較的小さい。
EP−A2043977
それゆえ、本発明の目的は、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分の分留のための既存プラントの能力が、同等の経費ではるかに大きな程度に増大し得る方法を提供することであった。特に、分留されるべき供給流は大きな程度で増大されるべきである。
その目的は、蒸留ユニット(KI、KII)内でC4留分及び選択溶媒を液相で向流に移送し、
4留分から、ブタンとブテンを含有する塔頂流を分離し、また選択溶媒及びブタンとブテン以外の他のC4留分成分を含有する塔底流を分離し、その塔底流からブタンとブテン以外の他のC4留分成分を別のプロセス工程でガスとして除去する、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法であって、
エネルギーを、塔頂流を除去する地点とC4留分を蒸留ユニット(KI、KII)に供給する地点との間の蒸留ユニット(KI、KII)から除去することを特徴とする方法により達成される。
図1は、精製及び脱気ユニットKIIIが隣接する、エネルギーが除去されることのない二つの塔KI及びKIIを有する蒸留ユニット(従来技術)を概略的に示す図である。 図2は、二つの塔KI及びKIIを有し、塔KIが図1の配置と比較して短くなっており、塔KIIは長くなっており、且つ好ましい地点でエネルギーを除去する(本発明にかかる)蒸留ユニットを概略的に示す図である。
エネルギーを除去する地点を好ましくは蒸留ユニット内に配置して、C4留分を供給する地点の上方に存在する理論段の総数の15%〜70%、好ましくは30%〜50%を、エネルギーを除去する地点とC4留分を供給する地点の間に配置する。
蒸留ユニットは、1個以上の、好ましくは2個の塔を含む。
これらは、特に、ランダム充填素子、構造充填物又は構造充填棚段の床として形成される、分離作用のある内部構造物を備えている。
分離作用のある内部構造物としてランダム充填素子床を備える塔の場合、エネルギーが除去される地点、並びに冷却された流れが再循環される地点は、好ましくは二つの床の間の領域に配置される。
例えば、6つの床を有する塔の場合、エネルギーが除去される地点は、(床を底部から上方へと数えて)2番目、3番目又は4番目、特に、2番目又は3番目の床の上方に配置される。
5つの床を備える塔の場合、エネルギーが除去される地点は、床を底部から上方へと数えて1番目、2番目又は3番目、特に、2番目の床の上方に配置される。
蒸留ユニットからエネルギーを除去するために、蒸留ユニット中の適当な地点に存在する液体又はガス流、好ましくは液体流が、上記定義された取り出し地点から除去される。
ここで、適当な地点で存在する液体の合計の流れ、すなわち、C4留分からの成分を含有する選択溶媒流が、或いはC4留分の成分を含有する選択溶媒流のサブストリームのみが、特に、その全体の流れの約80〜90%が、好ましくは除去され得る。
実用的な実施のために、煙突状トレイであって、ポンプを用いることにより熱交換器に供給され、且つそのトレイより下方に戻される液体が除去される煙突状トレイが、この目的のためにそれぞれの塔内に取付けられ得る。
全体の流れではなくその液体のサブストリームのみが除去される場合、除去されなかったサブストリームは下部に位置する液分配板又はトレイに溢れ出す。
C4留分の成分を含有する選択溶媒の全体流におけるサブストリームのみの除去は、コスト削減を可能にする;それは液位調節手段を有する容器を省くことを可能とするかもしれない。
塔から除去される流れ、特に、液体流は熱交換器を通過して温度が低下する。この熱交換器は好ましくは水を用いて冷却され得るが、空気によってもまた冷却され得る。
さらに取り出し地点にまで冷却装置が配されていれば、所定の熱除去流でのC4留分の抽出蒸留による処理能力の増大はさらに大きくなる。所定の冷却水温度で、又は空気冷却器の場合に、選択溶媒含有流の冷却には周囲温度の制限が課される。蒸留ユニットの温度はその頂部で最低となり、下方へ向けて増大するので、冷却されるべき流れがより下方で除去されれば、より多くの熱が除去され得る。加えて、その含有溶媒流の冷却は二つの液相(溶媒相とC4留分成分含有相)への相分離をもたらし得る。相分離は、次第に分離性能の低下を生じさせる。この問題は、冷却されるべき流れがより低い位置で除去されるほど、より発生する可能性が低下する。
エネルギーが蒸留ユニットから除去される、流れを除去するための最適地点は、市販のシミュレーションプログラムを用い、公知のプロセス工学の考慮事項に基づき当業者によって決定され得る。
現在の熱交換器及び塔内部の容量は、基本的に現行の水量負荷に一致されなければならない。
最終温度弁が変更されることなくその方法からエネルギーを除去することによって温度プロファイルに影響を与えることにより、装置の面で低支出且つ小さいエネルギー消費の単純な方法でC4留分の抽出蒸留のためのプラントの能力の改良が可能であることがわかった。
例えば、熱エネルギーの適切な量の除去は、最大10℃の、或いは最大15℃の温度の低下をもたらし得る。
本発明は、選択溶媒を用いた抽出蒸留によってC4留分の分留が実施されるための方法が実施される特定の方法に限定されない。特に、アセチレン不純物の選択的水素化が抽出蒸留に加えて実施される方法もまた可能である。
本発明に係る方法は、例えば、抽出蒸留が実施される蒸留ユニットが、相互に液体ライン及び蒸気ラインにより接続される二つの塔で構成されているプロセス変形に適用され得る。このプロセス変形では、エネルギーは液体ライン及び/又は蒸気ラインから、好ましくは液体ラインから有利に除去される。二つの塔を有するプロセス変形では、C4留分が、好ましくは蒸気形態で第一の塔に、好ましくはこの塔の下部領域に、好ましくは供給され、そして、それに対して選択溶媒が対向流で、第一の塔の上部領域に導入される。第一の塔の頂部で、1,3−ブタジエン、特に、ブタン及びブテンより低い沸点を有する炭化水素含有流が抽残液Iとして除去される。
さらなる好ましい実施の形態では、蒸留ユニットは、好ましくは、液体ライン及び蒸気ラインにより相互に接続される第一の塔及び第二の塔を含有している。そして、第一の塔からの液体が液体ラインを介して第二の塔に移送され、第二の塔からの蒸気が蒸気ラインを介して第一の塔に移送され、C4留分が供給される地点が第二の塔の上部領域に配置され、少なくとも一つの理論段がC4留分が供給される地点の上方に供されており、且つエネルギーが液体ライン及び/又は蒸気ラインから除去される。
第一の塔は液体ライン及び蒸気ラインを介して、C4留分からブタンとブテン以外の残留する成分を含有する選択溶媒が塔底部において分離除去される第二の塔に接続される。これ以降、C4留分のさらなる成分が、一以上のさらなる装置中で、特に、粗1,3−ブタジエン流をもたらすために、選択溶媒から除去される。
粗1,3−ブタジエンという用語は、既知の方法で、所望の生成物である少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%、或いは少なくとも95質量%の1,3−ブタジエン生成物、及び残部不純物を含有する炭化水素混合物を示す。
さらに、液体及び/又はガスを外部の熱交換器を通過させてその中でこれを冷却し、そしてそれを液体又はガスが除去される同じ地点で、あるいは異なる地点で蒸留ユニットに再循環することにより、蒸留ユニットの一以上のさらなる地点で液体及び/又はガスを除去することができる。
加えて、又は代わりに、蒸留ユニット内で、内部冷却器を用いて液体及び/又はガスを冷却することが可能である。
4留分は、好ましくは、部分的に又は完全に液体の形態で蒸留ユニットに供給される。
出発混合物としてここで用いられるべきC4留分は、1分子あたり大部分は4個の炭素原子を有する炭化水素の混合物である。C4留分は、例えば、液化石油ガス、軽質ナフサ又は軽油等の石油留分の熱分解によるエチレン及び/又はプロピレンの製造の際に得られる。また、C4留分はn−ブタン及び/又はn−ブテンの接触脱水素反応の際に得られる。C4留分は、通常、ブタン、ブテン、1,3−ブタジエン、また、少量のC3−及びC5−炭化水素、並びにブチンを含み、特に、1−ブチン(エチルアセチレン)及びブテニン(ビニルアセチレン)を含む。1,3−ブタジエン含量は、通常、10〜80質量%、好ましくは20〜70質量%、特に30〜60質量%である一方で、ビニルアセチレン及びエチルアセチレンの含量は、通常、5質量%を越えることはない。
本発明に係る方法のための好適な選択溶媒は、例えば、ブチロラクトン、アセトニトリル(ACN)、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル等のニトリル、アセトン等のケトン、フルフロール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−ホルミルモルホリン等のN−アルキル置換低級脂肪酸アミド、N−アルキルピロリドン、特に、N−メチルピロリドン等のN−アルキル置換環状酸アミド(ラクタム)である。N−アルキル置換低級脂肪酸アミド又はN−アルキル置換環状酸アミドが、通常、用いられる。ジメチルホルムアミド及び、特に、N−メチルピロリドンが、特に有利である。
しかしながら、アセトニトリルとN−メチルピロリドン等のこれらの溶媒のお互いの混合物、並びに、水、メチルtert−ブチルエーテル、エチルtert−ブチルエーテル、プロピルtert−ブチルエーテル、n−ブチル若しくはイソブチルtert−ブチルエーテル等のエーテル、及び/又はイソプロパノール等のアルコール等の共溶媒とこれらの溶媒との混合物もまた使用され得る。
N−メチルピロリドンが、好ましくは水溶液中の、特に7〜10質量%の水を含有する、特に好ましくは8.3質量%の水を含有するものが特に好適である。
DMF、ACN、並びに水及び/又はアルコールとACNの混合物もまた特に好適である。
本発明を、図面及び実施例を用いて以下に説明する。
図面において:
図1は、精製及び脱気ユニットKIIIが隣接する、エネルギーが除去されることのない二つの塔KI及びKIIを有する蒸留ユニット(従来技術)を概略的に示しており、
そして、図2は、二つの塔KI及びKIIを有し、塔KIが図1の配置と比較して短くなっており、塔KIIは長くなっており、且つ好ましい地点でエネルギーが除去される(本発明にかかる)蒸留ユニットを概略的に示している。
図1は、二つの蒸留塔KI及びKIIを含み、選択溶媒の流れ1がその塔KIの上部領域で塔KIに供給され、分留されるべきC4留分である流れ2がその塔KIの下部領域で塔KIに供給される蒸留ユニットを示している。塔頂流3は塔KIから除去され、外部熱交換器で凝縮し、そのプロセスから部分的に除去され、そして残部が塔KIにランバック(runback)として導入される。
塔KIは、液体ライン4及び蒸気ライン5を介して塔KIIに接続されている。ブタンとブテン以外のC4留分の残留成分を含有する選択溶媒を含む塔底流6は塔KIIから除去される。この流れは精製及び脱気ユニットKIIIに供給され、そして、これ以降、粗1,3−ブタジエン含有流9並びにC4−アセチレン及び高沸点物、すなわち、1,3−ブタジエンの沸点より高い沸点を有する化合物含有流10が除去され、精製済み選択溶媒が残留する。この選択溶媒は、流れ8として除去される。
精製及び脱気ユニットKIIIは、蒸気ライン7を介して塔KIIに接続される。
図2に示された好ましい変形では、エネルギーは接続ライン4(液体ライン)から除去され、熱交換器を用いて冷却され、そして冷却された液体は塔KIIに供給される。
以下の実施例は、シミュレーションプログラムを用いた計算により得たものである。
例1(比較例)、中間冷却の無いもの
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、C4流をガス形態で、塔KIの塔底部で導入する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2(C4留分)に対する比は、9.77:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒の利用で、30.7t/hのC4留分を処理することができる。
例2(比較例)、塔KIの塔底部において、C4入口部(流れ2)より下方で直接中間冷却をするもの
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流4を塔KIから除去し、10K冷却し、そしてそれが除去された地点でその方法に再循環させる。このようにして、それ以外は同一の周辺条件下で、塔KIの頂部で導入されるNMP流1のC4留分(流れ2)に対する比を、9.39:1に低下させることができる、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、31.9t/hのC4留分を処理することができ、それは例1に対する3.9%の能力増加に相当する。
例3(本発明に係る)塔KIにおいて、合計6つの床の二番目の上方で中間冷却をするもの
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの下部側で除去し、熱交換器で冷却し、そしてそれが除去された地点の下方で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の2/3が取出し地点の上となり、且つ1/3が取り出し地点の下となるように選択する。熱交換器中で除去された熱流量が例2での熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。温度の低下は10.4Kである。塔KIの頂部で導入される溶媒流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.71:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、34.4t/hのC4留分を処理することができる。それは、中間冷却のない比較のための例1に対して12.1%の能力増加に相当する。例2による、流れ2が塔KIに供給される地点の下方への直接の中間冷却を伴う変形と比較すると、能力増加は7.9%である。
例4(本発明に係る)塔KIにおいて、合計6つの床の3番目の上方で中間冷却をするもの
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの中央で除去し、熱交換器で冷却し、そして取出し地点の下方の地点で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の半分が取出し地点の上となり、他の半分が取出し地点の下となるように選択する。熱交換器で除去した熱流量が例2における熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.55:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、35.1t/hのC4留分を処理することができる。
(比較のための)中間冷却の無い例1と比較して、14.3%の能力増加が得られる。例2による、分留されるべき留分C4である流れ2を塔KIに供給される地点の下方で直接中間冷却する変形例と比較して、能力増加は10.0%である。
例5(本発明に係る)塔KIにおいて、合計6つの床の4番目の上方で中間冷却をするもの
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの中央で除去し、熱交換器で冷却し、そして取出し地点の下方の地点で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の1/3が取出し地点の上となり、且つ2/3が取出し地点の下となるように選択する。熱交換器で除去される熱流量は例2での熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.43:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、35.6t/hのC4留分を処理することができる。
(比較のための)中間冷却の無い例1と比較して、16.0%の能力増加が得られる。例2による、分留されるべきC4留分である流れ2を塔KIに供給される地点の下方で直接中間冷却する変形例と比較して、能力増加は11.6%である。

Claims (13)

  1. 蒸留ユニット内でC4留分(2)及び選択溶媒(1)を液相で向流に移送し、
    4留分から、ブタンとブテンを含有する塔頂流(3)を分離し、また選択溶媒及びブタンとブテン以外の他のC4留分成分を含有する塔底流(6)を分離し、
    その塔底流(6)から前記ブタンとブテン以外の他のC4留分成分を別のプロセス工程でガスとして除去する、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分(2)の分留方法であって、
    エネルギーを、塔頂流(3)を除去する地点とC4留分(2)を蒸留ユニット(KI、KII)に供給する地点との間の蒸留ユニット(KI、KII)から除去することを特徴とする方法。
  2. エネルギーを除去する地点を蒸留ユニット(KI、KII)内に配置して、
    4留分を供給する地点の上方に存在する理論段の総数の15%〜70%を、エネルギーが除去される地点とC4留分が供給される地点との間に配置するようにする請求項1に記載の方法。
  3. エネルギーを除去する地点を蒸留ユニット(KI、KII)内に配置して、
    4留分を供給する地点の上方に存在する理論段の総数の30%〜50%を、エネルギーが除去される地点とC4留分が供給される地点との間に配置するようにする請求項1に記載の方法。
  4. 除去されるエネルギーの量が、15℃までの温度低下に相当する請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記蒸留ユニットが、液体ライン(4)及び蒸気ライン(5)により相互に接続された第一の塔(KI)及び第二の塔(KII)を含み、
    第一の塔(KI)からの液体を液体ライン(4)を介して第二の塔(KII)に移送し、
    第二の塔(KII)からの蒸気を蒸気ライン(5)を介して第一の塔(KI)に移送し、
    4留分(2)を供給する地点を第二の塔(KII)の上部領域に配置し、
    少なくとも一つの理論段を、C4留分(2)を供給する地点の上方に備え、且つ
    エネルギーを液体ライン(4)及び/又は蒸気ライン(5)から除去する請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 液体及び/又はガスを一カ所以上の地点で蒸留ユニット(KI、KII)から除去し、外部冷却器で冷却し、そして液体及び/又はガスを除去した地点と同一の地点で、或いは異なる地点で蒸留ユニット(KI、KII)に戻す請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 液体及び/又は蒸気を蒸留ユニット(KI、KII)の内部冷却器を通過させる請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. N−メチルピロリドンを選択溶媒として用いる請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. ジメチルホルムアミドを選択溶媒として用いる請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  10. アセトニトリル、又は水及び/又は1種以上のアルコールとアセトニトリルとの混合物を選択溶媒として用いる請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  11. N−メチルピロリドン水溶液を選択溶媒として用いる請求項8に記載の方法。
  12. 7〜10質量%の水を含有するN−メチルピロリドン水溶液を選択溶媒として用いる請求項11に記載の方法。
  13. 8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドン水溶液を選択溶媒として用いる請求項11に記載の方法。
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