JP5627569B2 - 新規基質に基づくpet造影剤 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年4月30日に出願された米国仮特許出願番号61/049392の利益を主張するものである。
前記出願、前記出願又は前記出願経過中に引用された全文献(「出願引用文献」)、出願引用文献で引用又は参照されている全文献、本明細書で引用又は参照されている全文献(「本明細書の引用文献」)、及び本明細書の引用文献で引用又は参照されている全文献は、本明細書又は本明細書に参照として組み込まれるいずれかの文献に記載されている任意の製品に関するあらゆる製造者取扱説明書、説明書、製品仕様書及び製品データシートとともに、その全体が本明細書に参照として組み込まれており、また、本発明の実施に利用することができる。
本発明の実施態様は、ペプチド基質と細胞透過性ベクターとを含有してなる放射性標識化造影剤、前記放射性標識化造影剤を含有してなる医薬組成物、及び前記放射性標識化造影剤の使用方法を対象とする。本発明は、また、前記造影剤の調製法を対象とする実施態様をも包含する。このような造影剤は、本明細書で開示されているように、ポジトロン断層撮影法(PET)又は単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)等の画像解析に利用することができる。
アポトーシス、即ち、プログラムされた細胞死は、それによって生命体が不必要な細胞を排除する主な機序である。アポトーシスの制御解除は、過剰なアポトーシスであれアポトーシス不全であれ、癌、急性炎症性疾患及び自己免疫障害、虚血性疾患、並びに特定の神経変性障害等の、多くの疾病に関係している(非特許文献1及び非特許文献2を参照のこと)。カスパーゼ類は、システインプロテアーゼ酵素のファミリーの一つであって、アポトーシス及び細胞分解のシグナル伝達経路において重要な仲介物質である(非特許文献3)。12個のヒトカスパーゼが知られているが、これらは、いずれも、アスパルチル残基で特異的に開裂し、開裂部位のN−末端側に少なくとも4つのアミノ酸残基を与えるという厳しい要件を必要とする。
前記カスパーゼ類は、好適な又は主に認識されるアミノ酸配列に応じて、3つのグループに分類される。第1グループであるカスパーゼ1、4及び5は、開裂部位のN−末端側の4位に疎水性芳香族アミノ酸を好むことが分かっている。第2グループであるカスパーゼ2、3及び7は、開裂部位のN−末端側の1位と4位の両方でアスパルチル残基、好適には、Asp−Glu−X−Asp配列、を認識する。第3グループであるカスパーゼ6、8、9及び10は、主要認識配列内の多数のアミノ酸を容認する。
酵素基質に関してカスパーゼによって主に認識される四アミノ酸配列は究明されている(非特許文献4〜5)。CH3CO−[P4]−[P3]−[P2]−CH(R)CH2CO2H構造を有する可逆性テトラペプチド阻害剤が調製されている。式中、P2〜P4は、最適なアミノ酸認識配列を表わし、また、Rは、カスパーゼシステインスルフヒドリルと結合可能なアルデヒド、ニトリル又はケトンである(非特許文献6〜8)。細胞性アポトーシスの増大と関わりのある様々な哺乳動物の疾病を治療するためのカスパーゼ阻害剤の有用性は、ペプチド性カスパーゼ阻害剤を用いて証明されている。一般に、先行文献に記載のペプチド性阻害剤は、一部のカスパーゼ酵素に対しても有効である。更に、カスパーゼ阻害剤として前記病状を検出し又は治療するのにも有効な放射性標識化剤を含有してなる基質を設計して利用する能力も、また、望ましい。
ポジトロン断層撮影法(PET)や単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)を始めとする多数の医療用診断手順では、放射性標識化化合物が利用される。PET及びSPECTは、非常に感度の高い技術であり、トレーサと呼ばれる少量の放射性標識化化合物を必要とする。前記標識化化合物は、対応する非放射性標識化化合物と全く同じように、生体内で輸送され、蓄積され、そして転換される。トレーサ、つまりプローブ、は、11C、13N、15O、18F、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、68Ga、124I、125I及び131I等の、PET撮像に有用な放射性核種で放射性標識化されても、99Tc、75Br、61Cu、153Gd、125I、131I及び32P等の、SPECT撮像に有用な放射性核種で放射性標識化されてもよい。PETプローブの一例は、[18F]−フルオロデオキシグルコース([18F]−FDG)である。
PETは、患者の組織内におけるポジトロン放出同位体を担持する分子イメージングトレーサの分布に基づいて画像を形成する。PET法は、調査対象の組織又は器官内にある、細胞レベルの機能障害を検出する可能性を有する。PETは、臨床腫瘍学において腫瘍や腫瘍転移を画像処理するのに用いられきたが、また、或る脳疾患の診断だけでなく、脳や心臓の機能を図示するのにも用いられてきた。同様に、SPECTは、どのようなガンマ線画像解析の補足にも利用可能であり、その正確な三次元表示が、例えば腫瘍、感染(白血球)、甲状腺又は骨の、造影に役立つこともある。
患部組織の正確な検出には、空間的フィードバック及び生化学的フィードバックの両方が必要である。例えば、CTに基づく分析及び組織生検の両方を伴う二段階診断は、臨床医が、疑われる疾患の存在及び性質を、解明する助けとなる。これらの2つの段階は、何らの生化学情報を持たないCT解析が補足情報なしでは限られた利点しか有しないので、必要である。対照的に、別の画像診断法では、空間情報及び生化学的情報の両方が即座に提供される可能性がある。バイオケミカルレポータの生体内画像化は、特定の細胞レポータの増減に由来する重要な生化学情報をもたらし、それと連携して、主要な空間的情報も提供する。例えば、臨床医が通常使用する、18F−FDGによるポジトロン断層撮影法(PET)造影では、腫瘍が正確に検出され、かつ腫瘍の進行が時間の関数として観測される。
18F−FDG造影は、腫瘍等の患部組織の検出において広い臨床用途を有する。しかし、腫瘍における18F−FDGの吸収は、ヘキソキナーゼ活性、即ちグルコース代謝、と厳密に相関関係があり、従って、18F−FDGが、腫瘍の表現型や受容体発現又は特殊なタイプの治療への応答の可能性に関して重要な情報が得られないことがある。そのため、幾つかの腫瘍造影法では、腫瘍の臨床的に意義のある情報を集めるために、小分子配位子又は小分子基質の利用に着目している。一例として、18F−標識エストロゲン類似体は、FDGには不可能な、***の腫瘍ER+とER−との識別をし、ホルモン療法の使用を含む治療計画に関する情報をもたらす。別のトレーサである3’−デオキシ−3’−[18F]フルオロチミジン(18[F]−FLT)は、脳グリオーマにおける増殖S期細胞の位置を決定し、この用途ではFDGよりも優れている。また、18F−フルオロミゾニダゾール(18F−MISO)は、標準型の癌治療を古典的に受け付けない低酸素性腫瘍を正確に標的とし、特殊化した有効な治療法を導くのに役立つ。腫瘍の検出、特性評価、及び治療に対するその潜在的な応答反応が、患者のためにより効果的な治療法を誘導する、重要な情報をもたらすことは明らかである。
大部分のPET造影剤は、放射性標識化され易く、最適な薬物動態学的特性を有し、そして、標的部位に効率よく局在化する小分子配位子である。残念なことに、それらは、一時的に発現したレポータ又は低密度に発現したレポータを含む患部組織では、あまり機能しない傾向がある。というのも、配位子が標的に対して化学量論的に結合するので信号出力が低下するためである。或いは、PET撮像に有用な、18F−FDGや18F−FLT等の、小分子基質類似体は、酵素に媒介された細胞内代謝回転のために、強化された信号増幅をもたらす可能性がある。信号増大にも拘らず、高度に最適化された高感度の基質−標的間相互作用は、基質骨格の大きな変化を許さず、困難なことで有名なこの種の薬剤の開発を成功させる。
ありふれたものではない変性をしているにも拘らずレポータと結合するトレーサーがある。例えば、放射標識化ペプチドに基づく造影剤は、生体内で標的に対する高い結合親和性及び選択性を有するが、全体的に変性されたキレート配位子を持つこれらのペプチドも、その効率的な結合親和性を維持していると考えられる。これらのトレーサは、必ずしもその標的のための基質ではないが、全体的な変性にも拘らず、これらの薬剤が有効なトレーサとして機能することは明らかである。この良好な結果にも拘らず、トレーサとしてのその有用性は限られている。その寸法と全体的な帯電のせいで、それらは望ましくないクリアランス半減期を有して、代謝プロファイルが悪く、また、細胞透過性が低いままであることから、細胞内レポータに非効率的に局在化する。
サイエンス(Science)、1998年、第281巻、1283〜1312頁 エリス(Ellis)ら著、Ann.Rev.Cell.Biol.,1991年、第7巻、663頁 3ソーンベリー(Thornberry)、Chem.Biol.、1998年、第5巻、R97−R103頁 タラニアン(Talanian)ら著、J.Biol.Chem.1997年第272巻、9677〜9682頁 ソーンベリー(Thornberry)ら、J.Biol.Chem.1997年、第272巻、17907〜17911頁 ラーノ(Rano)及びソーンベリー(Thornberry)著、Chem.Biol.、1997年、第4巻、149〜155頁 ミャーリ(Mjalli)ら著、Bioorg. Med. Chem. Lett.、1993年、第3巻、2689〜2692頁 ニコルソン(Nicholson)ら著、ネイチャー(Nature)、1995年、第376巻、37〜43頁
従って、基質類似体に関連する信号の増強を、放射性標識ペプチドに関連する特異性及び普遍性とともに、提供する造影トレーサを開発したことは、当技術分野における進歩であろう。細胞内レポータを効率よく標的にしながら、細胞の輸送及び透過性の困難性を解決することも、当技術分野における進歩であろう。
発明が解決するための手段
本発明の実施態様は、生体内での異常なアポトーシスを検出するために開発された、式(I)で表される効果的な造影剤又はその薬学的に受容可能な塩に関する。
Figure 0005627569
(式中、Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、n、p及びsは、独立して、0〜4であり;
tは、0又は1であり;そして
uは、1又は2である。)
本出願の標識化基質において、基質は細胞透過性ベクターに共有結合的に付着しており、基質は、更に、放射性核種を含有する部位とカップリングしている。カップリングプロセスは、アミドに基づく共役化学、オキシムカップリング、又は「クリック化学」結合(即ち、1,4−又は1,5−二置換1,2,3−トリアゾール)によって生じ得る。これらクリック化学由来化合物類は、本明細書に開示の方法を用いて、容易に調製されて放射性標識化される。
本発明の実施態様は、極めて有効な基質に基づく、新規な造影剤類を包含する。これら新規造影剤は、その標的に対しては基質として働き、高い細胞透過性を有し、しかも容易に放射性標識化される。更には、局在化機構が化学量論的結合よりも受容体の代謝回転によって決まるため、標的部位では信号増幅が生じる。このことは、一時的な又は最小限のレポータ発現を示す病状には有利でもある。
従って、本発明の目的は、出願人らがその権利を保有するようないかなる既知の製品、前記製品の製造プロセス、又は前記製品の使用方法をも、本発明に包含せず、ここに既知の製品、プロセス又は方法のディスクレーマーを告知してある。更に、本発明は、本出願人らがその権利を保有する、USPTO(米国特許法第112条第1段落)又はEPO(EPC83条)の明細書及び実施可能要件に適合しないいかなる製品、プロセス、又は前記製品の製造又は前記製品の使用方法を本発明の範囲に包含することを意図せず、いかなる既知の製品、前記製品の製造方法又は前記製品の使用方法のディスクレーマーを告知してある。
本開示内容、特に請求項及び/又は段落では、「含有してなる(comprise)、「含有されてなる(comprised)」、「含有してなる(comprising)」等のような用語は、それの米国特許法に帰属する意味を表わす可能性があることに留意する。例を挙げると、それらは、「包含する(include)」、「包含された(included)」、「包含する(including)」等の意味を表わし、また、「から本質的になること」及び「から本質的になる」等の用語は、それの米国特許法に帰属する意味を表わす可能性もある。例えば、それらは、明白に列挙されていない構成要素は考慮するが、先行技術に見出される構成要素又は本発明の基本特性若しくは新規特徴に影響を及ぼす構成要素は排除する。
前記及びその他の実施態様は、以降の発明の詳細な説明に開示されており、又はそれから明白であり、そしてそれに包含される。
以下の詳細な説明は、例として挙げているのであって、記載された具体的な実施態様のみに本発明を制限するものではなく、添付の図面と照らし合わせることで最もよく理解することができる。
基質をベースとする放射性トレーサの機序を図解する、本出願の化合物の一実施態様を表わす略図である。 一般的な放射性標識化プロセスと放射性トレーサの製造における工程管理とをまとめたフローチャートである。 カスパーゼ基質の開裂を表わすグラフである。
本発明には、生体内での異常なアポトーシスを検出するために開発された、式(I)で表される造影剤又はその薬学的に受容可能な塩に関する実施態様が包含されている。
Figure 0005627569
(式中、Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、n、p及びsは、独立して、0〜4であり;
tは、0又は1であり;そして、
uは、1又は2である。)
本明細書には、細胞透過性ベクター及び放射性標識化タグの両方を含有してなる基質が記載されている(図1)。本明細書に提示される理論に束縛されるものではないが、細胞透過性ベクターは、基質を細胞内に輸送するのを助けると考えられる。一旦、基質が細胞内に入ると、プロテアーゼは、基質と反応して細胞透過性ベクターを切り離す。遊離ベクターは、細胞から自由に拡散する。しかしながら、基質は、放射性標識に結合しており、細胞不透過性となって、細胞内に捕捉されて留まる。
一実施態様では、好ましいタイプのレポータと基質は、プロテアーゼとその基質ペプチドである。
別の実施態様では、好ましい放射性標識は、18F−フッ素である。
更に別の実施態様では、好ましいベクターは、Lys4(「(Lys)4」と称される場合もある)、ポリエチレングリコール(PEG)又は両親媒性部分である。
この種の新規造影剤の具体例は、アポトーシス細胞を検出するのに有用な活性システインプロテアーゼである、カスパーゼ3の検出に重点を置いている。
更に別の実施態様では、本明細書に開示される造影剤が提供されており、ここで、PEG(ポリ(エチレングリコール))の前記造影剤への結合(即ち、ポリエチレングリコール化)によって、改良された特性の造影剤が提供される。かかる改良された特性としては、プラズマ安定性、高い免疫原性及び改良された薬物動態学的特性を挙げることができる。
驚くべきことに、本発明は、このようなペプチド基質が造影剤としてはうまく機能しないと予想する先行技術での意見(J.Med.Chem.、2008年、第51巻、8057頁)にも拘らず、驚くべきほど優れた腫瘍局在化、つまり生体内での高い腫瘍対筋肉比を示す。その上、カスパーゼ活性の画像化のために設計された123I−標識化テトラペプチド類の不安定性についての公表記録(PCT国際特許出願GB2006/000398)とは対照的に、本発明のトレーサは、その放射性標識を生体内で容易には失わない。
2005年に公表された論文は、131Iで標識化されたTAT由来のDEVV配列のインビトロ吸収について述べている(J.Nucl.Med.、2005年、第46巻、1066頁)。基質の多くでは、被誘導細胞内において、時間と十分に相関性があるトレーサの局在化が見られなかった。驚くことに、本発明では、対照細胞と被誘導細胞との間に良好な経時的相関性が現れる。
定義:
本明細書において特に断りのない限り、用いられる用語の定義は、有機合成及びペプチド合成並びに薬学の技術分野において用いられる標準的な定義である。
「アルキル」基は、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子が鎖中の炭素原子間に又は表示されるように挿入されていてもよい炭素原子鎖を有する、直鎖又は分枝の、飽和又は不飽和の脂肪族基である。アルキル基は、置換されていてもよい。(C1〜C6)アルキルには、例えば、1〜6個の炭素原子の鎖を有する各アルキル基が包含され、例えば、メチル(即ち、C1アルキル)基、エチル(即ち、C2アルキル)基、プロピル(即ち、C3アルキル)基、イソプロピル(即ち、C3アルキル)基、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1,3−ブタジエニル(C4アルキル)基、ペンタ−1,3−ジエニル(C5アルキル)基等が挙げられる。アルキル基、例えば「C1〜C6アルキル」は、基又は連結基の一部を形成するものであって、二価のアルキル基であり、「アルキレン」基又は「アルキレニル」基と呼ぶ場合もある。同様に、二価の基として表される構造中のアルケニル基、アルキニル基、アリール基等は、それぞれ、アルケニレニル基、アルキニレニル基及びアリーレニル基と呼ぶ場合もある。例えば、「(C13)アルキル」という表現は、同じ意味を表わす「C1〜C3アルキル」と互換的に用いられる。
例えば「アリールアルキル」ように表される、アリール基のような別の基と合わせて記されるアルキルは、アルキル基中に(例えば(C1〜C6)アルキルに)及び/又はアリール基中に示された原子数の、直鎖又は分枝鎖の、飽和又は不飽和の二価の脂肪族基を意味し、或いは原子が示されていなければ、アリール基とアルキル基の間の結合を意味する。このような基の例としては、これらに限られないが、ベンジル、フェニルエチル等が挙げられる。
「アルキレン」基又は「アルキレニル」基は、アルキル基中に示された原子数の、直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和の二価の脂肪族基であって、例えば−(C1〜C3)アルキレン−又は−(C1〜C3)アルキレニル−である。
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む不飽和基を指し、直鎖基、分枝鎖基及び環式基を包含する。アルケン基は置換されていてもよい。典型的な基としては、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びエテニルが挙げられる。
用語「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」には、二価の酸素と結合している直鎖又は分枝鎖アルキル基が包含される。アルキル基は、上で定義したとおりである。このような置換基の例としては、メトキシ、エトキシ、t−ブトキシ等が挙げられる。用語「アルコキシアルキル」は、1つ以上のアルコキシ基で置換されたアルキル基を指す。アルコキシ基は、置換されていてもよい。用語「アリールオキシ」は、フェニル−O−等の、酸素と結合したアリール基を指す。
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む不飽和基を指し、直鎖基、分枝鎖基及び環式基を包含する。アルキン基は、置換されていてもよい。典型的な基としては、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−プロピニル、2−プロピニル及びエチニルが挙げられる。
用語「両親媒性」は、分離されていてもよい2つ以上の官能基又はドメインを有する分子を指し、それぞれの基は、対応した異なる物理的性質を有する。例えば、前記分子は、疎水性基及び親水性基の両方を含む場合がある。このような異なる物理的性質としては、ある基が水溶性の基であって、その他の基が水不溶性の基であるといった、水に対する親和性の違いが挙げられる。従って、第1の基は疎水性であり、1つ以上の第2の基は親水性であってよい。
用語「アリール」とは、1つ以上の芳香環を表わし、それぞれが5又は6個のコア炭素原子を含有していてよい。アリールには多重アリール環も包含され、これは、ナフチルのように融合していても、ビフェニルのように非融合性であってもよい。アリール環は、また、1つ以上の環式炭化水素、ヘテロアリール又は複素環式環と融合していても非融合であってもよい。本明細書では、「アリール」は、ヘテロアリールを包含する。
本明細書においては、用語「炭素環」(又は炭素環式)は、C3〜C14の単環式若しくは二環式の、飽和した、部分的に飽和した又は芳香環を指す。炭素環式化合物中、「−−−」で表される結合は、単結合又は2重結合のいずれかであり得る結合を表わしている。炭素環式化合物は、置換されていてもよい。炭素環式化合物の例としては、これらに限られないが、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ベンジル、ナフテン、アントラセン、フェナントラセン、ビフェニル及びピレンが挙げられる。
本明細書においては、用語「細胞透過性ベクター」(又はCPV)とは、細胞膜を越えてペプチド又は小分子の輸送を増強する分子又は化合物を意味する。CPVは、当技術分野では知られており、例を挙げると、これらに限られないが、国際公開第06/082434号パンフレット及びBioconj.Chem.、2000年、(第11号)、762〜771頁にも更に記載されている。本明細書で提示するとき、このような小分子又はペプチドは、CPVを化合物の一部として含有する場合がある。このようなCPVの例としては、これらに限られないが、本明細書で提示しているように、ポリアルキレングリコール誘導体、ポリエチレングリコール誘導体(PEG類)、PEI、胆汁酸、コレステロール、ステロイド、脂肪酸、ポリアルギニン[例えば、(Arg)79]、ポリ−リジン、アンテナペディア及びTATペプチド断片が挙げられる。CPVは、糖類誘導体からなっていてもよく、その例としては、これらに限られないが、グルコース又はガラクトース誘導体が挙げられる。更にCPVは、細胞送達媒体、薬物送達分子及び細胞透過性配列と称される場合もある。
糖類誘導体は、単糖類、二糖類又は三糖類に由来するものであり得る。糖類は、また、一般には、ペントース又はヘキソースとも呼ばれる。好適な単糖類には、例を挙げると、これらに限られないが、グルコース、ガラクトース、マルトース、マンノース及びラクトースが包含される。糖類を官能化して、隣接する連結基又はアミノ酸とのカップリングを促進させてもよい。例えば、これらに限られないが、ガラクトース等の糖類は、以下のようなアミン類及び/又は酸類等の基で更に誘導体化することも可能である。
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本発明の一実施態様では、糖類誘導体は次の化合物である。
Figure 0005627569
本発明の別の実施態様では、糖類誘導体は次の化合物である。
Figure 0005627569
本発明の更に別の実施態様では、糖類誘導体は次の化合物である。
Figure 0005627569
本明細書においては、用語「診断する」又は「診断すること」は、患者が一定の疾病又は病気を患っているか否かを当業者が評価して決定することができる手法を指す。診断的評価は、例えばマーカーを有する1つ以上の診断標識に基づいて行なうことができ、その有無又は量が、疾病又は病気の有無又は重症度を示す。
用語「ハロ」又は「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを表わす。
「複素環」(heterocycle又はheterocyclyl)は、その環を形成する1つ以上の原子がN、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子である、炭素環式化合物基である。複素環は、飽和していても、部分的に飽和してしても又は芳香族であってもよい。複素環中、「−−−」で表される結合は、結合を表わしており、単結合又は2重結合のいずれか一方であり得る。複素環類は置換されていてもよい。複素環式(又は複素環)の例としては、これらに限られないが、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾール)、ピペリジル、4−モルホリル、4−ピペラジニル、ピロリジニル、1,4−ジアザペルヒドロエピニル、アセトニジル−4−オン、1,3−ジオキサニル、チオフェニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラニル等が挙げられる。
本明細書においては、用語「連結基」は、結合又は1〜10原子の炭素鎖を指し、これらは、1つ、2つ又は3つの隣接し若しくは隣接していない原子又は基、例えば−NR−、O、S、−S(O)−、−S(O)2−、C(O)−、−C(O)NR−、−C(NR)−、−C=N−O−等、で置換されていてもよい。ここで、Rは、Hであるか又は(C110)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アリール(C1〜C5)アルキル、ヘテロアリール(C1〜C5)アルキル、アミノ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、(C1〜C10)アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシからなる群から選択され、それぞれ、置換されていても非置換でもよい。また、本明細書においては、用語「連結基」は、アリール、ヘテロアリール、アミノ酸又は糖類誘導体から構成されていてもよい。即ち、その例として、連結基は、これらに限られないが、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−O−CH2−、−CH2−CH2−O−CH2−CH2−、−CH2−NH−CH2−、−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−、−CH2−NHC(O)−CH2−、−CH2−C(O)NH−CH2、−CH2−C(O)−CH2−、−CH2−NHS(O)2−CH2−、−CH2−S(O)2NH−CH2−、−CH2−S(O)2−CH2−等の基のうちいずれかから構成することができる。また、連結基は、多環式の環及び複素芳香環を包含する、飽和環、不飽和環又は芳香環の一部を構成してもよい。本出願の化合物の或る実施態様では、連結基は、結合、連結基又は連結基鎖(例えば、2つ以上の連結基が連続して結合したもの)であってもよい。
本明細書においては、用語「極性アミノ酸部位」は、極性天然又は非天然型アミノ酸の側鎖Qを指す。極性天然アミノ酸としては、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン及びリジンが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「置換されていてもよい」又は「置換された」とは、その1〜4個の水素原子が、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ペルハロアルコキシ、複素環、アジド、アミノ(例えば、−NH2−、−NH(C1〜C10)アルキル、−N[(C1〜C10)アルキル]2−NHアリール、−N(アリール)(C1〜C10)アルキル、等)、グアニジノ、アミジノ、ハロ、アルキルチオ、オキソ(−C(O)−)、アシルアルキル、カルボキシエステル類、カルボキシ、カルボキシアミド、ニトロ、アシルオキシ、アミノアルキル、アルキルアミノアリール、アルキルアミノアルキル、アルコキシアリール、アリールアミノ、ホスホノ、スルホニル、カルボキサミドアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、シアノ、アルコキシアルキル及びペルハロアルキルから独立して選択される1〜4個の置換基で置き換えられていてよい、特定の基を指す。更に、X又は連結基に関する「置換されていてもよい」又は「置換された」という用語には、例えば、前記と同様に定義される1〜4つの置換基で置換された基が挙げられ、前記置換基は更に、陽電子放出体又はγ放出体も含む。このような陽電子放射体としては、11C,13N、15O、18F、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、68Ga、124I、125I、131I、99Tc、75Br、153Gd及び32Pが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書においては、天然又は非天然型アミノ酸の「側鎖」という用語は、例えばアミノ酸部位NH2CH(Q)CO2Hで例示されるように、アミノ酸の式中の「Q」基を指す。
本明細書においては、「天然アミノ酸」とは、天然産生アミノ酸類、即ち、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、メチオニン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、システイン、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン及びリジンを指す。1文字コードで表されるペプチド類は、当技術分野において公知であり、次の表に示すとおりである。
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用語「非天然型アミノ酸」とは、例えば、D型及びL型、N−アルキル化アミノ酸(例えば、N(アルキル)−AA又はN−アルキルAAとも表される。式中、AAは、任意のアミノ酸又はアミノ酸誘導体であってよい。)並びにα−及びβ−アミノ酸誘導体を始めとする天然アミノ酸の任意の誘導体を指す。本明細書において非天然型アミノ酸に分類される或るアミノ酸、例えばヒドロキシプロリン、は、ある種の有機体又は特定のたんぱく質に本来含まれている可能性があることに言及しておく。非天然型アミノ酸及びアミノ酸誘導体についての次の例(これらに限られないが)は、本発明に従って用いることができる(括弧内は、一般的な略語である)。β−アラニン(β−ALA)、γ−アミノ酪酸(GABA)、オルニチン、2−アミノ酪酸(2−Abu)、α,β−デヒドロ−2−アミノ酪酸(8−AU)、1−アミノシクロプロパン−1−カルボン酸(ACPC)、アミノイソ酪酸(Aib)、γ−カルボキシグルタミン酸、2−アミノ−チアゾリン−4−カルボン酸、5−アミノ吉草酸(5−Ava)、6−アミノヘキサン酸(6−Ahx)、8−アミノオクタン酸(8−Aoc)、11−アミノウンデカン酸(11−Aun)、12−アミノドデカン酸(12−Ado)、2−アミノ安息香酸(2−Abz)、3−アミノ安息香酸(3−Abz)、4−アミノ安息香酸(4−Abz)、4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸(スタチン、Sta)、アミノオキシ酢酸(Aoa)、2−アミノテトラリン−2−カルボン酸(ATC)、4−アミノ−5−シクロヘキシル−3−ヒドロキシペンタン酸(ACHPA)、パラ−アミノフェニルアラニン(4−NH2−Phe)、ビフェニルアラニン(Bip)、パラ−ブロモフェニルアラニン(4−Br−Phe)、オルト−クロロフェニルアラニン(2−Cl−Phe)、メタ−クロロフェニルアラニン(3−Cl−Phe)、パラ−クロロフェニルアラニン(4−Cl−Phe)、メタ−クロロチロシン(3−Cl−Tyr)、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン(Bpa)、tert−ブチルグリシン(TLG)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、2,3−ジアミノプロピオン酸(Dpr)、2,4−ジアミノ酪酸(Dbu)、3,4−ジクロロフェニルアラニン(3,4−Cl2−Phe)、3,4−ジフルオロフェニルアラニン(3,4−F2−Phe)、3,5−ジヨードチロシン(3,4−I2−Tyr)、オルト−フルオロフェニルアラニン(2−F−Phe)、メタ−フルオロフェニルアラニン(3−F−Phe)、パラ−フルオロフェニルアラニン(4−F−Phe)、メタ−フルオロチロシン(3−F−Tyr)、ホモセリン(Hse)、ホモフェニルアラニン(Hfe)、ホモチロシン(Htyr)、5−ヒドロキシトリプトファン(5−OH−Trp)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、パラ−ヨードフェニルアラニン(4−I−Phe)、3−ヨードチロシン(3−I−Tyr)、インドリン−2−カルボン酸(Idc)、イソニペコチン酸(Inp)、メタ−メチルチロシン(3−Me−Tyr)、1−ナフチルアラニン(1−Nal)、2−ナフチルアラニン(2−Nal)、パラ−ニトロフェニルアラニン(4−NO2−Phe)、3−ニトロチロシン(3−NO2−Tyr)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、オルニチン(Orn)、オルト−ホスホチロシン(H2PO3−Tyr)、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸(Oic)、ペニシラミン(Pen)、ペンタフルオロフェニルアラニン(F5−Phe)、フェニルグリシン(Phg)、ピペコリン酸(Pip)、プロパルギルグリシン(Pra)、ピログルタミン酸(PGLU)、サルコシン(Sar)、テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic)、チエニルアラニン及びチアゾリジン−4−カルボン酸(チオプロリン、Th)。更には、N−アルキル化アミノ酸類だけでなく、アミンがアシル化又はアルキル化されたアミン含有側鎖(例えば、Lys及びOrn)を有するアミノ酸も同様に使用できる。
本明細書においては、用語「ペプチド断片」は、少なくとも2つの隣接するアミノ酸を含む二価のぺプチドを指し、当該ペプチド断片は、その両末端において異なる2つの基が二価で連結し又は結合している。ペプチド断片中のこのようなアミノ酸は、天然若しくは非天然型アミノ酸、又は天然若しくは非天然型アミノ酸の誘導体であってよい。このような誘導体には、例として、これらに限られないが、官能基含有側鎖が保護基で保護されたアミノ酸、N−アルキル化アミノ酸、及び側鎖が更に置換されていてもよいアミノ酸を挙げることができる。代表的なペプチド断片は、各アミノ酸の1文字コードの組み合わせとして表わすことができ、例えば、−DEVD−、−LEHD、−YVAD−、−LEVD−、−VEID−、−IETD−、−LEHD−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−等である。ペプチド断片、ペプチド基質又はそれらの誘導体は、当業者に公知の方法で合成することができ、その例は、これに限られないが、液相化学と、樹脂を取り入れた固相化学である。また、自動ペプチド合成法も利用可能である。様々なペプチド合成技術については、P.ロイド−ウィリアムズ(Lloyd−Williams p.)、F.アルベリッチオ(Albericio, F.)及びE.ジラルド(Girald, E.)著、「ペプチド及びタンパク質の化学合成法(Chemical Approaches to the Synthesis of Peptides and Proteins)」、CRCプレス(CRC Press)、1997年に記載されている。また、バラニー(Barany)ら著、Int. J. Peptide Protein Research、1987年、(第30号)、705〜739頁も参照のこと。使用できる樹脂類の例としては、これらに限られないが、リンクアミド(Rink Amide)樹脂類及びCl−トリチル樹脂類が挙げられる。
保護基もまた、当業者に公知であり、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)、第3版」、T.W.グリーン(Greene, T.W.)、P.G.M.ワッツ(Wuts, P.G.M)著、ジョンワイリー&サンズ(John Wiley & Sons)、1999年にも記載されている。
本明細書においては、「アルキレングリコール」は、アルキレンオキサイドのポリマーであるポリ(アルキレングリコール)のフラグメントを指す。この例としては、これらに限られないが、ポリプロピレングリコール及びポリエチレングリコールが挙げられる。ポリプロピレングリコールは、式(CH2CH2CH2O)rで表され、式中、rは、1〜200或いは1〜110又は10〜90までの整数であり、rは、また、50〜75までの整数でもあり得る。
本明細書においては、「PEG」又は「PEG部位」は、エチレンオキサイド重合体であるポリ(エチレングリコール)のフラグメントを指す。PEGは、式(CH2CH2O)rで表され、式中、rは1〜200或いは1〜110又は10〜90までの整数であり、rはまた、50〜75までの整数でもあり得る。
本発明の一実施態様では、rは、式Iの化合物に結合しているPEG基では3〜10である。
本発明の更なる実施態様では、PEG又はプロピレングリコール基の末端ヒドロキシル基を(C1〜C6)アルキル基でキャップしてもよい。その例としては、これらに限られないが、メチル、エチル、プロピル基等が挙げられ、それに対応するキャップされたメトキシ基、エトキシ基又はプロピルオキシ基が形成される。
本明細書においては、用語「キャッピング基」は、(C1〜C6)−アルキル基、(C1〜C6)−ハロアルキル基、(C5〜C6)−アリール基又は(C5〜C6)−ヘテロアリール基から構成されていてよく、それぞれ、これらに限らないが、ハロゲン、−OR’−、−C(O)NH2、−C(O)NHR’、−C(O)NR’、CO2R’、SO2R’、−SO2NHR’、−SO2NR’、−NHC(O)R’、−NR’C(O)R’又は−NR’SO2R’で置換されていてもよい。ここで、R’は、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール又はヘテロアリールである。
本発明の一実施態様では、キャッピング基は、プロピオン酸又はプロピオン酸エステルであってよい。
本明細書においては、用語「前駆体」には、同位体で放射性標識された所望の薬剤への転換が最小限の精製要件で効率的に実行できるように意図された、基質の非放射性標識化誘導体からなっていてもよい。
本明細書においては、「薬学的に受容可能なキャリア」という表現は、所望により本出願の組成物に含むことができる賦形剤であって、しかも生体内に投与したときに毒物学的な悪影響をほとんど生じさせないものを指す。
本明細書においては、用語「患者」とは、マウス、イヌ又はヒト等の任意の温血動物を指す。
用語「患者」及び「被験者」は、任意のヒト又は動物被験者を指し、特に哺乳動物を全て包含する。
本明細書においては、「放射化学試薬」は、共有結合した放射性同位元素(放射性標識)を含む、任意の有機化合物、無機化合物若しくは有機金属化合物、又は任意の無機放射性イオン溶液(例えば、Na[18F]Fイオン溶液)、或いは任意の放射性ガス(例えば、[11C]CO2)、特に、組織を造影する目的で患者に(例えば吸入、経口、又は静脈注射による)投与することを意図する放射性分子イメージングプローブ類、を包含することを意図している。これらは、また、当技術分野では、放射性医薬品、トレーサ、放射性トレーサ又は放射性配位子とも呼ばれる。本発明は、PET撮像システムで用いるための陽電子放出性分子イメージングプローブの合成を主目的としているが、本発明は、他の撮像システム、例えば、単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、にも有用な放射性化学試薬を始めとする、放射性核種を含む任意の放射性化合物の合成にも容易に適用することができる。
本明細書においては、用語「放射性標識」、「放射性同位元素」又は「放射性元素」とは、放射性崩壊を示す同位体(即ち、陽電子を放出するもの)、及び放射性同位元素を含む放射性標識化剤を指す。その例としては、これらに限られないが、[11C]メタン、[11C]一酸化炭素、[11C]二酸化炭素、[11C]ホスゲン、[11C]尿素、臭化[11C]シアノゲン、並びに炭素−11を含有する様々な酸塩化物、カルボン酸、アルコール、アルデヒド及びケトンを挙げることができる。このような同位体又は元素は、当技術分野では放射性同位元素又は放射性核種とも呼ばれる。放射性同位元素は、本明細書では、元素の名前又は記号とその質量数との、通常使用される、様々な組み合わせを用いて命名される(例えば、18F、F−18又はフッ素−18)。代表的な放射性同位元素としては、I−124、F−18フッ化物、C−11、N−13及びO−15が挙げられ、半減期は、それぞれ、4.2日、110分、20分、10分及び2分である。放射性同位元素は、好ましくは非プロトン性極性溶媒等の有機溶媒に溶解される。好ましくは、本発明の方法で用いられる放射性同位元素としては、F−18、C−11、I−123、I−124、I−127、I−131、Br−76、Cu−64、Tc−99m、Y−90、Ga−67、Cr−51、Ir−192、Mo−99、Sm−153及びTl−201が挙げられる。本発明の方法で用いられる放射性同位元素は、好ましくは、F−18である。利用可能なその他の放射性同位元素としては、As−72、As−74、Br−75、Co−55、Cu−61、Cu−67、Ga−68、Ge−68、I−125、I−132、In−111,Mn−52,Pb−203及びRu−97が挙げられる。
本明細書においては、「置換(された)」又は「置換基」とは、1個以上の水素原子を含む化合物又は官能基が、−C1〜C5アルキル、C2〜C5アルケニル、ハロゲン又はハロ(塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ハロアルキル(例えば、−CF3、トリフルオロメチル等)、ニトロ、アミノ(−NH2、−NHR、−NR2等)、オキソ(つまり、−C(=O)−を構成するもの)、−OH、カルボキシ(−COOH)、−C(O)OC1〜C5アルキル、−OC1〜C5アルキル、−C(O)NHC1〜C5アルキル、−NHC(O)C1〜C5アルキル、−OSOC1〜C5アルキル、−SO21〜C5アルキル、−SO2NHC1〜C5アルキル、−NHSO21〜C5アルキル、アリール、ヘテロアリール等の基(置換基)で置換されていることを表わし、これらはそれぞれ更に置換されていてもよい。
本明細書においては、用語「基質」とは、酵素の作用対象である物質又は元素又は化合物の一部若しくはセグメントを表わす。本出願の化合物の場合、基質は、カスパーゼ3を始めとするカスパーゼ等の酵素の活性部位と結合し、本明細書に開示しているように開裂される、ペプチド配列、ペプチドセグメント、ペプチド断片又はそれらの誘導体であってよい。
本明細書においては、「トリアゾール」とは、1,3,4−又は1,2,3−トリアゾールのいずれか或いはこれらの混合物を表わす。好ましい実施態様では、「トリアゾール」は、1位及び5位(「シン−」)若しくは1位及び4位(「アンチ」)で置換された1,2,3−トリアゾール又はこれらの混合物である。特に好ましい実施態様では、1,2,3−トリアゾールは、1位及び4位で置換されている。
本出願の化合物は、遊離塩基又はその薬学的に受容可能な酸付加塩の形態であってよい。用語「製薬上受容可能な塩」とは、アルカリ金属塩の形成や、遊離酸若しくは遊離塩基の付加塩を形成するのに通常用いられる塩である。製薬上許容されるのであれば、前記塩の性質は様々であってよい。本発明の方法で使用するのに好適な化合物の製薬上受容可能な酸付加塩は、無機酸又は有機酸から製造することができる。このような無機酸の例は、これらに限られないが、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸及びリン酸である。適切な有機酸は、有機脂肪族(又はアルキル)酸、シクロアルキル有機酸、芳香族有機酸、アリールアルキル有機酸、複素環式有機酸、有機カルボン酸及び有機スルホン酸から選択することができ、その例としては、これらに限られないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、酪酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモン酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸(algenic)、ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸及びガラクツロン酸が挙げられる。本発明の方法で使用する化合物の好適な製薬上受容可能な塩基付加塩としては、これらに限定されないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から製造される金属塩、又はN,NT−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン−(N−メチルグルカミン)及びプロカインから製造される有機塩が挙げられる。アスコルビン酸は、賦形剤としても使用可能である。前記の各投与方法に好適な製剤は、例えば、レミントンの薬学と薬務(Remington: Science and Practice of Pharmacy)、A.ゲナーロ(A. Gennaro)、第20版、ペンシルバニア州フィラデルフィアのリッピンコット、ウィリアムズ&ウィルキンズ(Lippincott, Williams & Wilkins)に見出すことができる。
クリック化学法
クリック化学によって、化学者らには、候補造影剤のライブラリを迅速に製造する可能性が与えられ、それにより、最適な薬理学的特性と薬物動態学的特性とを備える可能性のあるPET撮像用小分子トレーサを特定することができる。クリック化学は、最も実用的で信頼性のある化学転換のみを利用する、モジュール方式の化学合成法である。クリック化学法は、例えば次の文献に記載されており、これら全体を参照として本明細書に組み込む。
H.C.コルブ(KoIb, H. C)、M.G.フィン(Finn, M. G.)、K.B.シャープレス著、Angewandte Chemie、2001年海外版、第40巻、2004〜2021頁。H.C.コルブ、K.B.シャープレス著、Drug Discovery Today、2003年、第8巻、1128〜1137頁。V.V.レストフツェフ(Rostovtsev, V. V.)、L.G.グリーン(Green, L. G.)、V.V.フォルキン(Fokin, V. V.)、K.B.シャープレス著、Angewandte Chemie、2002年海外版、第41巻、2596〜2599頁。C.W.トルニオ(Tornoe, C. W.)、C.クリステンセン(Christensen, C)、M.メルダル(Meldal, M.)著、Journal of Organic Chemistry、2002年、第67巻、3057〜3064頁。Q.ワン(Wang, Q.)、T.R.チャン(Chan, T. R.)、R.ヒルグラフ(Hilgraf, R.)、V.V.フォルキン、K.B.シャープレス、M.G.フィン著、Journal of the American Chemical Society、2003年、第125巻、3192〜3193。L.V.リー(Lee, L. V.)、M.L.ミッチェル(Mitchell, M. L.)、S.−J.ファン(Huang, S.−J.)、V.V.フォルキン、K.B.シャープレス、C−H.ワン(Wong, C−H.)著、Journal of the American Chemical Society、2003年、第125巻、9588〜9589頁。W.G.ルイス(Lewis, W. G.)、L.G.グリーン、F.グリンスパン(Grynszpan, F.)、Z.ラディック(Radic, Z.)、P.R.キャリア(Carlier, P. R.)、P.テイラー(Taylor, P.)、M.G.フィン、K.バリー(Barry, K.)著、Angew. Chem.、2002年海外版、第41巻、1053〜1057頁。R.マネット(Manetsch, R.)、A.クラシンスキー(Krasinski, A.)、Z.ラディック、J.ラウシェル(Raushel, J.)、P.テイラー、K.B.シャープレス、H.C.コルブ著、Journal of the American Chemical Society、2004年、第126巻、12809〜12818頁。V.P.モカーラ(Mocharla, V. P.)、B.コラッソン(Colasson, B.)、L.V.リー、S.ルーパー(Roeper, S.)、K.B.シャープレス、C−H.ワン、H.C.コルブ著、Angew. Chem.、2005年海外版、第44巻、116〜120頁。M.ウィッティング(M. Whiting)、J.マルドゥーン(J. Muldoon)、Y.−C.リン(Y.−C Lin)、S.M.シルバーマン(S. M. Silverman)、W.リンドストロム(W. Lindstrom)、A.J.オルソン(A. J. Olson)、H.C.コルブ、M.G.フィン、K.B.シャープレス、J.H.エルダー(J. H. Elder)、V.V.フォルキン(V. V. Forkin)著、Angew. Chem.、2006年、第118巻、1463〜1467頁、Angew. Chem.、2006年海外版、第45巻、1435〜1439頁。
前記文献に記載されているような、その他のクリック化学官能基も利用できるが、環化付加反応を利用することが好ましく、特にアジド類とアルキニル基との反応が好ましい。末端アルキン類等のアルキン類とアジド類とは、1,3−双極性環化付加反応を受け、1,4−二置換1,2,3−トリアゾールを形成する。別法としては、アジドとアルキニル試薬とを用いて1,5−二置換1,2,3−トリアゾールを形成することも可能である(A.クラシンスキー(Krasinski, A.)、V.V.フォルキン(Fokin, V. V.)、K.B.シャープレス(Sharpless, K.B.)著、Organic Letters、2004年、1237〜1240頁)。ヘテロディールス−アルダー反応又は1,3−双極性環状付加反応を利用してもよい(ヒュスゲン(Huisgen)著、1,3−双極性環状付加反応(1,3−Dipolar Cycloaddition Chemistry)(第1巻)(A.パドゥワ(Padwa, A.)編)、1〜176頁、ワイリー(Wiley)、ヨルゲンセン(Jorgensen)著、Angew. Chem.、2000年海外英語版、第39巻、3558〜3588頁、L.F.ティエッツェ(Tietze, L.F.)及びG.ケッチョー(Kettschau, G.)著、Top. Curr. Chem.、1997年、第189巻、1〜120頁を参照のこと)。ある特別な実施態様では、本明細書のクリック化学法によって、PET標識を更に組む込んだ新規化合物が提供される。
本発明の一実施態様では、a)放射性標識;b)基質;及びc)細胞透過性ベクターを含有してなる造影剤であって、前記放射性標識、前記基質及び前記細胞透過性ベクターが互いに共有結合している造影剤又はその薬学的に受容可能な塩が提供される。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、式(I)の構造又はその薬学的に受容可能な塩から構成される。
Figure 0005627569
式中、Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、n、p及びsは、独立して、0〜4であり;
tは、0又は1であり;そして、
uは、1又は2である。
本発明のその他の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、p及びsは、独立して、0〜4であり;
nは、0であり;
tは、1であり;そして、
uは、1である。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
mは、結合又はX234であり、ここで、X2は、(C110)アルキレニル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、X3は、ヘテロアリール基又は−C=N−O−であり、X4は、(C110)アルキレニル基であり、ここで、(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−、−CONR”−、−NR”CO−、−NR”−、−O−又は−S−で置換されていてもよく;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、11C及び18Fからなる群から選択される放射性標識であり;
Subは、−DEVD−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−、−VDVAD−、−VDVADGW−、−RGVDQQDGKNHW−、−GVDQQDGKNW、−VDQQDGKNW−、−DQQDGKNW−、−QQDGKNW−、−VDQQDGKW−、−VDQQDGW−、−VDQQDW−、−WEHD−、−YVAD−、−AEVD−、−IETD−、−AEVD−、−VEHD−、−XEXDAMC−、−DEVDAMC−、−VEHDAMC−、−VADFMK−、−YEVDGW−、−LEVDGW−、−VDQMDGW−、−VDVADGW−、−VQVDGW−、VDQVDGW−、−DEVDAMC−、−VD−fmk−、−VAD−fmk−、−YVAD−fmk−、−ID−fmk−、LD−fmk、−FD−fmk−、−AD−fmk−、−GD−fmk−、−KD−fmk−、−ED−fmk−及び−DEVDAFC−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVは、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体並びにポリリジンからなる群から選択され;
Zは、キャッピング基であり;
pは、0〜4であり;
nは、0であり;そして、
sは、1である。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
mは、X234であり、ここで、X2は、−(CH22−であり、X3はトリアゾールであり、X4は、−CH2C(O)−であり;
Yは、−AlaNH−であり;
RLは、18Fであり;
Subは、−DEVD−であり;
CPVは、(−CH2CH2O−)4であり;
Zは、−CH2CH2CO2Hであり;
nは、0であり;そして、
sは、1である。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、p及びnは、独立して、0〜4であり;そして、
sは、0である。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
mは、X234であり、ここで、X2は、C1〜C6アルキレンであり、X3は、ヘテロアリール基であり、X4は、(C110)アルキレニル基であり、前記(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−で置換されていてもよく;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、18Fであり;
Subは、−DEVD−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVは、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体並びにポリリジンからなる群から選択され;
Zは、キャッピング基であり;
pは、0〜4であり;
nは、1であり;そして、
sは、0である。
本発明の別の実施態様では、前記造影剤は、前記式(I)の構造から構成される。
式中、
mは、X234であり、ここで、X2は、C1〜C6アルキレンであり、X3は、ヘテロアリール基であり、X4は、(C110)アルキレニル基であり、ここで、(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−で置換されていてもよく;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、18Fであり;
Subは、−DEVD−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVは、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体並びにポリリジンからなる群から、独立して、選択され;
Zは、キャッピング基であり;
pは、0〜4であり;
nは、1であり;そして、
sは、1である。
本発明の一実施態様では、放射性標識は、11C、13N、15O、18F、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、68Ga、124I、125I、131I、99Tc、75Br、153Gd及び32Pからなる群から選択される。
別の実施態様では、放射性標識は、11C及び18Fからなる群から選択される。
本発明の一実施態様では、放射性標識は、PET又はSPECT用の同位体である。
本発明の別の実施態様では、PET又はSPECT用の同位体は、18F、64Cu及び99mTcからなる群から選択される。
一実施態様では、放射性標識は、クリック化学、キレート化学、オキシム形成法、又はアミドをベースとする共役化学を利用して、基質に結合される。
別の実施態様では、放射性標識は、クリック化学を利用して、基質に結合される。
本発明の別の実施態様では、基質は、ペプチド断片を含有してなる。
本発明の更に別の実施態様では、ペプチド基質は、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド及びノナペプチドからなる群から選択される。
本発明の更に別の実施態様では、ペプチド断片は、N−アルキルバリンから構成される。
本発明の更に別の実施態様では、ペプチド断片は、Asp−Glu−N−メチルVal−Aspである。
本発明の更に別の実施態様では、ペプチド断片は、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−、−VDVAD−、−VDVADGW−、−RGVDQQDGKNHW−、−GVDQQDGKNW、−VDQQDGKNW−、−DQQDGKNW−、−QQDGKNW−、−VDQQDGKW−、−VDQQDGW−、−VDQQDW−、−WEHD−、−YVAD−、−AEVD−、−IETD−、−AEVD−、−WEHD−、−VEHD−、−XEXDAMC−、−DEVDAMC−、−VEHDAMC−、−VADFMK−、−YEVDGW−、−LEVDGW−、−VDQMDGW−、−VDVADGW−、−VQVDGW−、VDQVDGW−、−DEVDAMC−、−VD−fmk−、−VAD−fmk−、−YVAD−fmk−、−ID−fmk−、−LD−fmk、−FD−fmk−、−AD−fmk−、−GD−fmk−、−KD−fmk−、−ED−fmk−及び−DEVDAFC−からなる群から選択される。本明細書において、fmkは、フルオロメチルケトンである。
本発明の一実施態様では、ペプチド基質は、固相合成法で合成される。
本発明の別の実施態様では、ペプチド基質は、Rink又はCl−トリチル樹脂を用いて合成される。本発明の特定の実施態様では、Xは、結合、又は、非置換の若しくは1つ、2つ、3つ若しくは4つのX1で置換された(C110)アルキレニル基であって、ここで、前記(C1〜C10)アルキレニル炭素原子のうち1つは、−C(O)−、−C(O)NR'−、−NR'C(O)−、−NR'−、−O−及び−S−から選択される基で置換されていてもよく;Yは、結合、又は、非置換の若しくは1つ、2つ、3つ若しくは4つのX1で置換された(C110)アルキレニル基であって、ここで、前記(C1〜C10)アルキレニル炭素原子のうち1つは、−C(O)−、−C(O)NR”−、−NR”C(O)−、−NR”−、−O−及び−S−から選択される基で置換されていてもよく、ここで、R’及びR”は、独立して、H、(C1〜C6)アルキル、−C(O)(C1〜C3)アルキル、−C(O)NH(C1〜C3)アルキル及び−CO2(C1〜C3)アルキルからなる群から選択され;X1は、それぞれ独立して、ヒドロキシ、チオール、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、チオ(C1〜C6)アルキル及びハロからなる群から選択される。
別の実施態様では、Xは、非置換の又は1つ若しくは2つのX1で置換された(C1〜C10)アルキレニルである。
一実施態様では、細胞透過性ベクターは、ポリエチレンイミン(PEI、MW=25kDA)、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体、TATペプチド断片並びにポリリジンからなる群から選択される。
特別な実施態様では、細胞透過性ベクターは両親媒性部分である。
別の実施態様では、前記両親媒性部分は、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、並びにポリリジンからなる群から選択される。
その他の実施態様では、細胞透過性ベクターは、糖類誘導体である。
細胞透過性ベクターが、ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、ポリリジン又はTATペプチド断片のような、ポリペプチドである実施態様では、アミノ酸のC末端は、アルデヒド(即ち、−CHO)、アミド又は、保護されたアミドのような、アミド誘導体として存在する場合がある。
なお更なる実施態様では、細胞透過性ベクターは、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、ポリリジン並びに糖類誘導体からなる群から選択され;ペプチド基質は、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−から成る群から選択され;Xは、−CH2CH2−トリアゾールCH2C(O)−であり;そして、放射性標識は18Fである。
更に別の実施態様では、造影剤は、次の化合物群から選択される。
Figure 0005627569
本明細書では、また、生体内のレポータを画像化するための方法であって、前記実施態様のいずれかの造影剤及びその変性体を細胞に接触させ、生体内の前記レポータを画像化することからなる方法が提供される。
一実施態様では、レポータは、プロテアーゼ又はヌクレアーゼである。
別の実施態様では、プロテアーゼは、カスパーゼである。
更に別の実施態様では、プロテアーゼは、カスパーゼ3である。
本明細書においては、哺乳動物における異常なアポトーシスを伴う疾病の検出又は診断方法であって、前記のうちいずれか1つの造影剤を前記哺乳動物に投与し、前記哺乳動物内の残存放射能の有無を検出することからなる方法も、また、提供される。
なお更なる実施態様では、前記検出工程が、体内における又はその一部における造影剤の分布をモニターするために、ポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用するものである、前記方法が提供される。
なお更なる実施態様では、患者の体内におけるカスパーゼ活性を視覚化する方法であって、
(a)前記のうちいずれか一つの造影剤を前記患者に投与し;
(b)ポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用して、前記体内又はその一部における前記造影剤の分布を視覚化する
ことからなる、方法が提供される。
本明細書に開示する化合物はいずれも、単一の鏡像異性体であっても、ジアステレオマーの混合物であってもよい。
本発明の一実施態様は、本明細書に記載の化合物及び造影剤のうちいずれかと、製薬上受容可能な担体と、を含んでなる医薬組成物である。
本発明の別の実施態様では、製薬上受容可能な担体は、アスコルビン酸を含む。
本発明の別の実施態様は、ポジトロン断層撮影法(PET)又は単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)におけるトレーサとしての前記医薬組成物の使用方法である。
本発明の更なる実施態様は、患者の体内のカスパーゼ活性を視覚化する方法であって、
(a)前述の化合物及び組成物のうちいずれかを前記患者に投与し;
(b)ポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用して、前記体内又はその一部における前記化合物の分布を視覚化することからなる方法が含まれる。
本発明の化合物類又はその誘導体類からなる医薬組成物類は、非経口投与のために溶液又は凍結乾燥粉末として処方することができる。粉末は、使用前に、好適な希釈剤又は製薬上受容可能な担体を加えることで再構成することができる。液剤は、一般に、等張緩衝水溶液である。好適な希釈剤の例は、これらに限られないが、等張生理食塩水、5%デキストロース水溶液、又は酢酸ナトリウム若しくはアンモニウム緩衝液である。このような製剤は、特に非経口投与に適しているが、経口投与に用いてもよい。例えばアスコルビン酸、ポリビニルピロリジノン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウム又はクエン酸ナトリウム等の賦形剤を添加することも可能である。その代わりに、これら化合物は、カプセル化しても錠剤化してもよく、又は経口投与のためにエマルジョン又はシロップに調製してもよい。製薬上受容可能な固体又は液体担体を添加して、組成物を活性化又は安定化してもよく、また、組成物を調製し易くすることができる。液体担体としては、これらに限定されないが、シロップ、ピーナツ油、オリーブ油、グリセリン、生理食塩水、アルコール類又は水を挙げることができる。固体担体としては、これらに限定されないが、デンプン、ラクトース、硫酸カルシウム二水和物、石膏、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸、タルク、ペクチン、アラビアゴム、寒天又はゼラチンを挙げることができる。担体としては、更に、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリル等の徐放物質の単体又はこれらとろうとの混合物を挙げることができる。医薬品製剤は、任意の薬学的な常套法に従って製造することができる。例えば、これらに限定されないが、錠剤形態の場合は、必要に応じて、粉砕、混合、造粒及び圧縮を、また、硬質ゼラチンカプセル形態の場合は、例えば、これらに限られないが、粉砕、混合及び充填を伴う。液体担体を用いる場合、前記製剤は、シロップ、エリキシル剤、エマルジョン又は水性若しくは非水性懸濁液の形態であってよい。このような液剤は、これらに限られないが、経口的に又は経皮的に直接投与してもよく、或いは軟質ゼラチンカプセルに充填してもよい。前記投与方法それぞれに好適な製剤は、例えば、レミントンの薬学と薬務(REMINGTON: THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY)、A.ジナーロ(A. Gennaro)編、第20版、ペンシルバニア州フィラデルフィアのリッピンコット、ウィリアムズ&ウィルキンズ(Lippincott, Williams & Wilkins)に見出すことができる。
本発明の医薬組成物は、また、滅菌注射製剤の形態であってもよい。非経口投与に適した製剤としては、これらに限られないが、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤及び、この製剤を対象レシピエントの血液と等浸透圧にする、溶質を含んでいてもよい水性及び非水性の等張滅菌注射液;並びに、懸濁剤及び増粘剤を含んでいてもよい、水性及び非水性の滅菌懸濁液が挙げられる。
一実施態様では、本明細書に開示する化合物は、クリック化学を部分的に利用して製造することができる。本出願において、クリック化学は、アルキルアジド類及び末端アルキン類を原料として、1,4−又は1,5−二置換1,2,3−トリアゾールを迅速に選択的に克特異的に形成することを表わす。放射性標識タグを含む1つ以上のトリアゾール部分を基質と結合させ、それを更に、細胞透過性ベクターと結合させる。本明細書に開示されているように、クリック化学は、高収率のモジュール方式であり、そのため、前記基質及び類似物の薬物動態学的特性を容易に改変することができる。
別の実施態様では、[F−18]標識化トレーサは、先ず[F−18]フルオロアジドを調製し、この基を、好適な前駆体に存在する末端アルキンとカップリングすることによって製造することができる。この種のカップリングも、また、当技術分野では公知である(Bioconjugate Chem.、2007年、第18巻(第3号)、989〜993頁)。一例を、例として、スキームAに示す。
スキームA:クリック化学による放射性標識化トレーサ合成の一般的な合成法
Figure 0005627569
別の実施態様では、[F−18]標識化トレーサのカップリングを、例えばスキームBに示すように、[F−18]標識アジド類又はアルキン類のいずれかと相補的アジド又はアルキン官能基を含む前駆体との熱カップリングによって行なうこともできる。
スキームB:クリック化学による放射性標識化トレーサ合成の一般的な合成法
Figure 0005627569
なお更なる実施態様では、[F−18]標識化トレーサは、先ず[F−18]フルオロエチルアミンを合成し、好適な前駆体上の前記遊離酸とカップリングした後、脱保護し、そしてRP−HPLCで精製することにより、製造することもできる。[F−18]フルオロエチルアミンと遊離酸を有するペプチドとのカップリングも、当技術分野では公知である(J.Labelled Cmpds. Radiopharm.、2002年、第45巻(第3号)、217〜229頁)。幾つかの例を、例としてスキームCに示す。
スキームC:アミドカップリングによる放射性標識化トレーサ合成の一般的な合成法
Figure 0005627569
本発明を、以下の実施例(これらに限られない)により更に説明する。
実施例1:
スキーム1
Figure 0005627569
化合物5の合成:
10mLの丸底フラスコに2−アジド酢酸(50mg、0.48ミリモル)のTHF(2mL)溶液を入れて、それを室温でEDC(1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド)(92mg、0.48ミリモル)、HOBt(1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール)5mg、0.48ミリモル)で処理して、2時間撹拌した。2時間後、化合物4(250mg、0.161ミリモル)のジメチルホルムアミド(DMF)(2mL)溶液及びDIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン、0.14mL、0.8ミリモル)を室温で加えて、12時間撹拌した。反応物を濃縮し、酢酸エチルで洗浄して、生成物を白色固体として得た。前記生成物(250mg、0.152ミリモル)を入れた0℃の10mL丸底フラスコに、4MのHClジオキサン溶液(3mL)を加えた。温度を室温まで上げて、2.5時間撹拌した。反応完了後、ジオキサンを除去し、残渣をH2Oに溶解し、HPLCで精製して、化合物5を白色固体として得た(84mg、52%)。
質量分析(低分解能):C44781615の計算値:1070.6;実測値:1071.6(M+H)。
化合物6の合成:
磁気撹拌子を装備した5mL丸底フラスコにMeOH:H2O(1:1、1mL)を入れ、そこに化合物5(14mg、0.013ミリモル)及び5−フルオロペンタ−1−イン(2mg、0.026ミリモル)を入れた。この溶液にCuSO4(0.3mg、0.001ミリモル)及びアスコルビン酸ナトリウム(0.5g、0.003ミリモル)を加えて、2時間撹拌した。MeOHを蒸発させて、残渣をH2Oに溶解し、HPLCで精製して、生成物6を白色固体として得た(9mg、60%)。
質量分析(低分解能):C4985FN1615の計算値:1156.6;実測値:1157.5(M+H)。
実施例2:
スキーム2
Figure 0005627569
化合物8の合成:
10mLの丸底フラスコに2−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニルアミノ)酢酸(140mg、0.47ミリモル)のDCM(ジクロロメタン)(3mL)溶液を入れて、それを室温でEDC(90mg、0.47ミリモル)、HOBt(60mg、0.47ミリモル)で処理して2時間撹拌した。2時間後、化合物7(100mg、0.311ミリモル)のDCM(1mL)溶液及びDIPEA(0.08mL、0.47ミリモル)を室温で加えて、3時間撹拌した。反応物をシリカゲルで濃縮し、溶出液としてEtOAc:ヘキサン(1:1)を用いてシリカゲルで精製精製して、化合物8を白色固体として得た(178mg、95%)。
質量分析(低分解能):C324429の計算値:600.3;実測値:601.3(M+H)+
化合物10の合成
10mLの丸底フラスコに化合物8(178mg、0.297ミリモル)のDCM(5mL)溶液を入れて、それを室温で4−メチルピぺリジン(0.07mg、0.593ミリモル)で処理して2時間撹拌し、そして溶媒を蒸発させて、残渣をエーテルで2〜3回洗浄して、次の工程に使用した。10mLの丸底フラスコに化合物9(180mg、0.417ミリモル)のDCM(3mL)溶液を入れて、それを室温でEDC(80mg、0.417ミリモル)、HOBt(60mg、0.417ミリモル)で処理して、2時間撹拌した。2時間後、アミン(105mg、0.278ミリモル)のDCM(1mL)溶液及びDIPEA(0.07mL、0.417ミリモル)を室温で加えて、12時間撹拌した。反応物をシリカゲルで濃縮し、溶出液としてEtOAc:MeOH(95:5)を用いてシリカゲルで精製して、化合物10を白色固体として得た(119mg、35%)。
質量分析(低分解能):C6294619の計算値:1226.7;実測値:1227.5(M+H)+
化合物11の合成:
10mLの丸底フラスコに化合物10(119mg、0.1ミリモル)のDCM(2mL)溶液を入れて、それを室温において4−メチルピぺリジン(0.1mg、1.0ミリモル)で処理して2時間撹拌し、溶媒を蒸発させて、残渣をエーテルで2〜3回洗浄して、次の工程に使用した。10mLの丸底フラスコにアジド酸(20mg、0.189ミリモル)のDCM(2mL)溶液を入れて、室温でEDC(40mg、0.189ミリモル)、HOBt(30mg、0.189ミリモル)で処理して、2時間撹拌した。2時間後、アミン(95mg、0.09ミリモル)のDCM(1mL)溶液及びDIPEA(0.03mL、0.189ミリモル)を室温で加えて、12時間撹拌した。反応物をシリカゲルで濃縮し、溶出液としてMeOH:DCM(1:9)を用いてシリカゲルで精製して、化合物11を白色固体として得た(83mg、81%)。
質量分析(低分解能):C4985918の計算値:1087.6;実測値:1088.5(M+H)+
化合物12の合成:
磁気撹拌子を装備した5mLの丸底フラスコにTHF(1mL)を入れ、そこに化合物11(41mg、0.038ミリモル)と5−フルオロペンタ−1−イン(6mg、0.078ミリモル)を入れた。この溶液にCuI(0.7mg、0.004ミリモル)及びDIPEA(0.007mL、0.04ミリモル)を加えて、2時間撹拌した。THFを蒸発させて、次の工程で使用した。前記生成物(44mg、0.041ミリモル)を入れた0℃の5mL丸底フラスコに、4MのHClジオキサン(1mL)溶液を加えた。温度を室温まで上げて、2時間撹拌した。反応完了後、ジオキサンを除去し、残渣をH2Oに溶解し、HPLCで精製して、生成物を白色固体として得た(15mg、39%)。
質量分析(低分解能):C3860FN918の計算値:949.4;実測値:950.4(M+H)+
実施例3:
スキーム3
Figure 0005627569
化合物13の合成:
Fmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)で保護したL−セリン(286mg、0.747ミリモル)のDCM(1ml)溶液に、HOBt(101mg、0.747ミリモル)及びEDC(143mg、0.747ミリモル)を加えた。20分後、NH2−d(PEG)4−O−tBu化合物7(200mg、0.622ミリモル)及びDIPEA(121mg、0.933ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、そして濃縮した。その後、残渣をシリカゲルカラム(EtOAc:ヘキサン=4:1)に注入して、無色のオイル状化合物13を得た(310mg、0.451ミリモル、収率72.5%)。
質量分析(低分解能):C3754210の計算値:686.4;実測値:686.4(M+H+)。
化合物14の合成:
化合物13(310mg、0.451ミリモル)を4−メチルピぺリジン(224mg、2.26ミリモル)及びDCM(2ml)に溶解した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、MeCN(X2)と共蒸発させて、残留4−メチルピぺリジンを全て除去した。反応混合物をシリカゲルカラム(EtOAc、続いてMeOH:DCM=1:3)で精製して、無色のオイルとして化合物14を得た(200mg、0.430ミリモル、収率95%)。
質量分析(低分解能):C224428の計算値:464.3;実測値:465.3(M+H)+
化合物15の合成:
化合物9(85mg、0.098ミリモル)のDMF溶液(0.5ml)に、HOBt(14.5mg、0.108ミリモル)及びEDC(20.6mg、0.108ミリモル)を加えた。反応物を室温で20分間撹拌した、その後、化合物14(50mg、0.108ミリモル)をDIPEA(0.026ml、0.147ミリモル)のDCM(0.500ml)溶液とともに加えた。得られた混合物を室温で更に2時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルカラムで精製(MeOH:DCM=15:85)して、化合物15を得た(111mg、0.085ミリモル、収率86%)。
質量分析(低分解能):C6396620の計算値:1256.7;実測値:1257.6(M+H)+
化合物17の合成:
化合物15(111mg、0.085ミリモル)をDCM(3ml)に溶解した。この混合物に4−メチルピぺリジン(41.9mg、0.423ミリモル)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を真空下に濃縮して、脱保護された中間体を得た。この2−(4−(3−フルオロプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)酢酸16(27.4mg、0.147ミリモル)のDMF(2ml)溶液に、HOBt(19.81mg、0.147ミリモル)及びEDC(28.1mg、0.147ミリモル)を加えた。20分後、この混合物に前記の脱保護された中間体(80mg、0.073ミリモル)のDMF(1ml)溶液及びDIPEA(0.026mg、0.147ミリモル)を加えた。反応物を室温で15時間撹拌した。反応物を濃縮して、再度真空乾燥した。この残渣に、TFA(トリフルオロ酢酸):TIS(トリイソプロピルシラン):水(比率、95:2.5:2.5、10ml)を加えた。30分後、反応物を濃縮し、水に溶解して濾過し(0.45μm)、HPLCで精製して、生成物を得た(20mg、0.020ミリモル、収率27.8%)。
1H NMR(D2O,400MHz),δ:8.38(b,1H),8.01(b,1H),7.84(b,1H),7.65(s,1H),5.12(d,2H,J=2.0Hz),4.55−4.50(m,2H),4.40(t,1H,J=5.2Hz),4.28(t,1H,J=5.2Hz),4.25−4.16(m,2H),3.88−3.84(m,1H),3.70−3.58(m,4H),3.48(m,13H),3.43(t,2H,J=6.0Hz),3.26−3.20(m,2H),2.82−2.62(m,6H),2.46(t,2H,J=6.0Hz),2.27−2.18(m,2H),2.00−1.74(m,4H),0.70−0.67(m,6H)。
19F NMR(D2O,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−219.2(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C3962FN919の計算値:979.4;実測値:980.3(M+H)+
実施例4:
スキーム4
Figure 0005627569
化合物18の合成:
Fmocで保護したL−アラニン(246mg、0.747ミリモル)のDCM(1ml)溶液に、HOBt(101mg、0.747ミリモル)及びEDC(143mg、0.747ミリモル)を加えた。反応物を室温で20分間撹拌した。この反応物に、NH2−d(PEG)4−OtBu(200mg、0.622ミリモル)及びDIPEA(121mg、0.933ミリモル)を加えた。反応物を更に2時間撹拌した。その後、混合物を濃縮して、シリカゲルカラム(EtOAc:ヘキサン=4:1)で精製して、化合物18を得た(240mg、0.390ミリモル、収率62.7%)。
質量分析(低分解能):C334629の計算値:614.3;実測値:615.3(M+H)+
化合物19の合成:
化合物18(240mg、0.390ミリモル)をDCMに溶解して、4−メチルピぺリジン(194mg、1.95ミリモル)を室温で加えた。反応物を一晩撹拌した。この反応物を濃縮して、シリカゲルカラムで精製(EtOAc、続いてMeOH:DCM=1:3)して、無色のオイルとして化合物19を得た(110mg、0.280ミリモル、収率71.8%)。
質量分析(低分解能):C183627の計算値:392.3;実測値:393.2(M+H)+
化合物20の合成:
化合物9(100mg、0.116ミリモル)のDMF(1ml)溶液に、HOBt(17.2mg、0.127ミリモル)及びEDC(24.4mg、0.127ミリモル)を加えた。反応物を室温で20分間撹拌した。化合物19(50mg、0.127ミリモル)をDCM(1.0ml)に加え、次いで、DIPEA(22.5mg、0.174ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。その後、得られた混合物を濃縮して、シリカゲルカラムで精製(MeOH:DCM=1:9)して、化合物20を得た(100mg、0.081ミリモル、収率69.6%)。
質量分析(低分解能):C5988619の計算値:1184.6;実測値:1185.5(M+H)+
化合物21の合成:
化合物20(100mg、0.081ミリモル)をDCM(1ml)に溶解した。この溶液にピぺリジン(343mg、4.03ミリモル)を加えた。2時間後、反応物を真空下に濃縮して、脱保護された中間体を得た。2−(4−(3−フルオロプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)酢酸(29.4mg、0.157ミリモル)のDCM(1ml)溶液に、HOBt(21.2mg、0.157ミリモル)及びEDC(30.1mg、0.157ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物に、前記脱保護された中間体(80mg、0.078ミリモル)のDMF(1.00ml)溶液及びDIPEA(0.027mg、0.157ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を真空下に濃縮した。残渣に、TFA:TIS:水(比率、95:2.5:2.5、10ml)を加えた。30分後、反応物を濃縮して、水に溶解し、濾過(0.45μm)して、HPLCで精製して、化合物21を得た(30mg、0.031ミリモル、収率39.7%)。
1H NMR(D2O,400MHz),δ:7.98(b,1H),7.82(b,1H),7.65(s,1H),5.14(d,2H,J=2.4Hz),4.57−4.50(m,2H),4.40(t,1H,J=5.4Hz),4.28(t,1H,J=5.4Hz),4.20(m,1H),4.08(m,1H),3.86−3.82(m,1H),3.58(t,2H,J=6.4Hz),3.48(m,13H),3.41(t,2H,J=5.6Hz),3.23−3.17(m,2H),2.82−2.58(m,6H),2.47(t,2H,J=6.0Hz),2.27−2.20(m,2H),2.00−1.74(m,5H),1.17(d,3H,J=7.2Hz),0.69−0.67(m,6H)。
19F NMR(D2O,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−219.9(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C3962FN918の計算値,計算値:963.4,実測値:964.3(M+H)+
実施例4の化合物は、また、次のようにして合成することもできる。
放射性標識化化合物21用前駆体の合成
スキーム5
Figure 0005627569
化合物22の合成:
化合物20(95mg、0.077ミリモル)をDCM(1ml)に溶解した。この溶液にピぺリジン(326mg、3.83ミリモル)を加えた。2時間後、反応物を真空下に濃縮して、脱保護された中間体を得た(78mg)。2−アジド酢酸のDCM(1mL)溶液(258mg、6重量%DCM溶液、0.153ミリモル)に、HOBt(20.7mg、0.153ミリモル)及びEDC(29.3mg、0.153ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物に、前記の脱保護された中間体(78mg、0.077ミリモル)のDMF(1.00ml)溶液及びDIPEA(0.027mg、0.153ミリモル)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。この混合物を真空下に濃縮し、水(15mL)で希釈した。白色固体沈殿物を濾過して乾燥して、化合物22を得た(71mg、0.064ミリモル、収率84%)。
質量分析(低分解能):C5087918の計算値,計算値:1,101.6実測値:1,102.5(M+H)+
化合物23の合成:
化合物22(120mg、0.109ミリモル)をTFA:TIS:水の混合物(比率、95:2.5:2.5、1.1ml)に加えた、室温で2時間撹拌してから、この反応物を濃縮し、そして水(5mL)に溶解して濾過し(0.45μm)、HPLCで精製して(フェノメネックスC−18ルナ(Phenomenex C−18 LUNA)、10%MeCN水溶液から40%MeCN水溶液へ傾斜的に変化、前記両方の溶出液中、0.05重量%のTFAを含む。)、化合物23を得た(80mg、0.091ミリモル、収率84%)。
1H NMR(D2O,400MHz),δ:4.60−4.50(m,2H),4.25−4.20(m,1H),4.10−4.06(m,1H),3.88(s,2H),3.60(t,2H,J=6.0Hz),3.48(m,13H),3.43(t,2H,J=6.0Hz),3.22−3.18(m,2H),2.82−2.60(m,4H),2.46(t,2H,J=6.0Hz),2.30−2.25(m,2H),2.00−1.74(m,3H),1.18(d,J=7.2Hz,3H),0.74(t,J=6.8Hz,6H). 13C NMR(D2O,100MHz),δ:176.9,176.0,174.6,173.8,173.8,173.1,173.0,172.1,171.5,170.4,69.5,69.5,69.4,69.4,69.4,69.3,68.6,66.0,59.7,53.0,51.5,49.9,49.8,38.8,35.1,35.0,34.1,29.8,29.7,25.6,18.1,17.7,16.6.
質量分析(低分解能):C3455918の計算値,計算値:877.4,実測値:878.2(M+H)+
実施例5:
スキーム6
Figure 0005627569
化合物25の合成:
丸底フラスコにアジド酢酸のDMF(6mL)溶液(1.185mg、0.293ミリモル、2.5%)を室温で入れて、そこにHATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロリン酸塩)(67mg、0.176ミリモル)及び2,4,6−コリジン(35.5mg、0.293ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、この混合物に化合物24(220mg、0.117ミリモル)を加えた。LC/MSが反応完了を示すまで、反応物を室温で一晩撹拌した。この混合物を真空下に濃縮してから、EtOH(5mLで3回)で洗浄して、生成物を得た(160mg、収率80%)。
質量分析(低分解能):C781371724の計算値:1696.00;実測値:1696.9(M+H)+
化合物26の合成:
化合物25(60mg、0.035ミリモル)をTFA:TIS:H2O=95:2.5:2.5の混合溶液(5mL)に溶解して、室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、水に再度溶解し、濾過して、セミ分取HPLCで精製し、凍結乾燥して、生成物を得た(20mg、収率70%)。
1H NMR(400MHz,D2O)δ0.74−0.76(dd,6H,J=6.8Hz),1.24−1.28(m,9H),1.46−1.53(m,10H),1.55−1.67(m,7H),1.78−1.82(m,1H),1.87−1.93(m,1H),2.20−2.29(m,1H),2.64−2.74(m,3H),2.77−2.84(m,10H),3.74(s,2H),3.89−3.92(m,3H),4.04−4.17(m,4H),4.24−4.28(m,1H),4.49−4.53(m,1H)。
質量分析(低分解能):C46811716の計算値:1127.60;実測値:1128.3(M+H)+
化合物27の合成:
丸底フラスコに化合物26(14mg、0.012ミリモル)のMeOH(0.8mL)溶液を入れて、そこにCuSO4溶液(0.012mL、0.1M)、アスコルビン酸ナトリウム溶液(5μL、0.5M)及びフルオロペンチン1滴を加えた。LC/MSが反応完了を示すまで、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、水に再度溶解し、濾過して、セミ分取HPLCで精製し、凍結乾燥して、生成物を得た(10mg、収率66%)。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.82−0.95(dd,6H),1.43−1.55(m,9H),1.65−1.90(m,17H),2.00−2.11(m,4H),2.40−2.44(m,1H),2.81−2.97(m,13H),3.75−3.80(d,1H),3.89(s,1H),3.93−3.97(t,1H),4.26−4.33(m,6H),4.41−4.45(m,2H),4.47−4.51(q,1H),4.52−4.55(t,1H),4.69−4.72(t,1H),5.19−5.31(q,1H,J=13.6Hz),7.83(s,1H)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.9(TFA,−CF3),−222.05(tt,J=47.8Hz,25.6Hz)。
質量分析(低分解能):C5188FN1716の計算値:1213.66;実測値:1214.3(M+H)+
実施例6:
スキーム7
Figure 0005627569
化合物28の合成:
丸底フラスコに室温でペンタ−4−イン酸(15.68mg、0.16ミリモル)のDMF(5mL)溶液を入れ、そこにHATU(61mg、0.16ミリモル)及び2,4,6−コリジン(32mg、0.266ミリモル)を加えた。反応物を室温で45分間撹拌した。次いで、この混合物に化合物24(200mg、0.107ミリモル)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌して、LC/MSが反応完了を示した。混合物を真空下に濃縮してから、水(5mLで3回)及びエーテル(5mLで3回)で洗浄して、生成物を得た(151mg、収率84%)。
質量分析(低分解能):C811401424の計算値:1693.02;実測値:1594.9(M+H−Boc)+。Boc=t−ブチルオキシカルボニル
化合物29の合成:
化合物28(38mg、0.022ミリモル)をTFA:TIS:H2O=95:2.5:2.5の混合溶液(2mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、水に再度溶解し、濾過して、セミ分取HPLCで精製し、凍結乾燥して、生成物を得た(24mg、収率94%)。
1H NMR(400MHz,D2O)δ0.84−0.86(t,6H,J=6.0Hz),1.35−1.37(m,8H),1.56−1.73(m,17H),1.89−1.92(m,1H),1.98−2.02(m,2H),2.29(s,1H),2.33−2.43(m,6H),2.73−2.84(m,3H),2.90−2.93(m,10H),3.85(s,1H),4.00−4.02(d,1H),4.15−4.28(m,3H),4.36−4.39(m,1H),4.58−4.60(m,2H)。
質量分析(低分解能):C49841416の計算値:1124.62;実測値:1125.4(M+H)+
化合物30の合成:
バイアル瓶に、化合物29(15mg、0.013ミリモル)とフッ化アジドエチルのDMF溶液を加え、続いてCuSO4溶液(8μL、0.1M)及びアスコルビン酸ナトリウム溶液(8μL、0.2M)を加えた。2時間後、LC/MSは、出発原料が消費されたことを示した。その後、溶媒を蒸発させた。残渣をCANに溶解し、セミ分取HPLCを用いて精製し、凍結乾燥して、生成物が12mg得られた(収率75%)。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.87−0.94(dd,6H),1.44−1.55(m,8H),1.68−1.88(m,17H),2.03−2.09(m,lH),2.19−2.25(m,2H),2.38−2.42(m,1H),2.50−2.58(m,1H),2.62−2.68(t,3H),2.78−2.86(m,3H),2.90−2.95(m,10H),3.09−3.18(m,2H),3.78−3.82(d,1H),3.90−3.94(m,2H),4.27−4.39(m,3H),4.39−4.50(m,2H),4.55−4.62(m,1H),4.63−4.68(m,1H),4.71−4.76(m,1H),7.83(s,1H)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.9(TFA,−CF3),−224.49(tt,J=47.4Hz,26.7Hz)。
質量分析(低分解能):C5188FN1716の計算値:1213.66;実測値:1214.5(M+H)+
実施例7:
スキーム8
Figure 0005627569
化合物31の合成:
β−D−ガラクトース五酢酸(50g、0.12モル)のニトロメタン(200mL)溶液を、室温においてトリメチルシリルシアニド(TMSCN、15mL、0.21モル)及びBF3・OEt2(3mL、0.05モル)で処理した。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。追加量のTMSCN(15mL、0.21モル)とBF3・OEt2(3mL、0.05モル)を加えて、室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下に除去して、粗反応混合物を酢酸エチル(1L)に再度溶解して、NaHCO3溶液(250mLで2回)、水(500mLで1回)及びブライン(250mLで1回)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。有機相を真空下に濃縮してその体積を半減し、0℃まで冷却して再結晶した。淡黄色固体を濾過してEtOAcで洗浄し、真空下に乾燥して、化合物31を得た(32g、0.08モル、収率75%)。
1H NMR(CDCl3,400MHz),δ:5.54(t,1H),5.43(dd,1H,J=3.2Hz,1.2Hz),5.01(dd,lH,J=10Hz,3.2Hz),4.30(d,1H,J=10Hz),4.12(d,2H,J=6.4Hz),3.95(td,1H,J=1.2Hz,6.4Hz),2.19−2.00(4s,12H,アセチル−CH3)。
質量分析(低分解能):C1519NO9の計算値:357.11;実測値:380.1(M+Na)+
化合物32の合成:
水素化リチウムアルミニウム(17.7g、444ミリモル)をTHF(無水、75ml)に加えて懸濁液を形成した。化合物31(39.7g、111ミリモル)の無水THF(420ml)溶液を、この懸濁液に0℃で滴下漏斗から2時間かけて滴下して、淡黄色懸濁液を形成した。この混合物を室温に戻して一晩撹拌した。氷浴中で撹拌しながら、前記混合物にEtOH 80mLを滴加し、水酸化アンモニウム溶液(28〜30%水溶液)86mLを加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、水(25mLで3回)及びジエチルエーテル(30mLで3回)で洗浄した。濾塊を減圧下、P25上で2日間乾燥して、無機塩と少量の水とを含む白色固体32を得た(約128g、純度16%、収率95%)。これを精製せずに次の工程へ移動させた。前記生成物は、そのD2O懸濁液を濾過した後、NMRで同定することができる。
1H NMR(D2O,400MHz),δ:3.74(d,1H,J=3.6Hz),3.56−3.51(m,2H),3.44−3.29(m,2H),3.29(t,1H,J=9.6Hz),3.05(m,1H),2.83(m,1H),2.51(dd,1H,J=13.6Hz,J=8.0Hz)。
質量分析(低分解能):C715NO5の計算値:193.10;実測値:194.1(M+H)+
化合物33の合成:
化合物32(132g、109ミリモル、純度16%)をNaHCO3の水溶液(10重量%、300mL)に溶解した。この混合物に氷浴温度でFmoc−Cl(26.5g、93ミリモル)のTHF(150mL)溶液を滴加した。滴下時間は1.5時間であった。滴下後、LC/MSは反応完了を示した。HCl(37%濃塩酸、90mL)をpHが3〜4に到達するまで滴下して、反応を停止した。懸濁液を真空下に濃縮してTHFを除去した。得られた粘稠懸濁液を高温のTHFで超音波を用いて洗浄した(250mLで5回)。液相を混合して真空下に濃縮して、白色固体粗生成物を得た(90g)。この粗生成物を高温のEtOAc(400mL)を用いて砕いて、水(50mL)及びジエチルエーテル(50mLで2回)で洗浄し、P25で一晩真空下に乾燥した後、所望の生成物33を白色固体として得た。(40g、106ミリモル、収率97%)。
1H NMR(DMSO,400MHz),δ:7.89(d,2H,J=7.2Hz),7.70(d,2H,J=7.2Hz),7.42(t,2H,J=7.2Hz),7.33(t,2H,J=7.2Hz),7.24(t,1H,J=4.4Hz),4.85(b,1H),4.69(b,1H),4.49(b,1H),4.25−3.72(m,3H),3.64(b,1H),3.60−3.41(m,3H),3.31−3.26(m,4H),3.02(t,1H,J=7.6Hz),2.91(m,1H)。
質量分析(低分解能):C2225NO7の計算値:415.16;実測値:416.0(M+H)+
化合物34の合成:
化合物33(1.65g、3.97ミリモル)をDCM(20ml)に溶解した。この溶液にピぺリジン(8mL、79ミリモル)を加えた。室温で3時間撹拌した後、反応物を真空下に濃縮し、MeCNと共蒸発させ、そして一晩凍結乾燥して、褐色固体34を得た(1.1g、4.0ミリモル、純度70%(1当量のピぺリジン炭酸塩を含む)、収率100%)。
質量分析(低分解能):C715NO5の計算値,計算値:193.1,実測値:194.2(M+H)+.。
化合物35の合成:
化合物34(300mg、1.087ミリモル)とN−Boc−L−アラニン活性化エステル(622mg、2.17ミリモル)のDMF(2ml)溶液に、DIPEA(0.568mL、3.26ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。この混合物をジエチルエーテル(50mL)で希釈した。不溶の残渣を単離し、水に溶解して、RP−HPLCで精製して、化合物35を得た(80mg、0.22ミリモル、収率20%)。
質量分析(低分解能):C152828の計算値:364.2;実測値:365.1(M+H)+
化合物36の合成:
化合物35(80mg、0.22ミリモル)にHCl(4Mのジオキサン溶液、2mL)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を濃縮し、水に溶解し、凍結乾燥して、黄色固体36を得た(32mg、0.121ミリモル、収率55%)。
質量分析(低分解能):C102026の計算値:264.1;実測値:265.2(M+H)+
化合物37の合成:
化合物9(103mg、0.119ミリモル)、HOBt(15.3mg、0.114ミリモル)及びEDC(21.8mg、0.114ミリモル)をDMF(0.5mL)に溶解した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。化合物36(30mg、0.116ミリモル)及びDIPEA(0.02mL、0.114ミリモル)のDMF(0.5mL)溶液を加えた。反応物を室温で5時間撹拌した。この混合物に水(20mL)を添加した。濾過によって白色沈殿物を回収して、化合物37を得た(120mg、0.112ミリモル、98%)。
質量分析(低分解能):C5580618の計算値:1112.6;実測値:1113.4(M+H)+
化合物38の合成:
化合物37(100mg、0.09ミリモル)のDCM(5mL)溶液にピぺリジン(382mg、4.49ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮して、エーテル(30mL)に懸濁させた。濾過によって固体を回収した。粗生成物を水に溶解し、RP−HPLCで精製して、化合物38を得た(50mg、0.056ミリモル、収率63%)。
質量分析(低分解能):C4070616の計算値:890.5;実測値:891.4(M+H)+
化合物39の合成:
アジド酢酸(349mg、0.224ミリモル、DCM中6重量%)、HOBt(15.2mg、0.112ミリモル)及びEDC(43mg、0.224ミリモル)を、室温でDCM(1mL)中で撹拌した。30分後、化合物38(50mg、0.056ミリモル)のDMF(1ml)溶液をDIPEA(0.02mL、0.112ミリモル)と共に加えた。反応物を室温で30分間撹拌してから、水で希釈して、HPLCで精製して、化合物39を得た(35mg、0.036ミリモル、収率64%)。
質量分析(低分解能):C5988619の計算値:973.6;実測値:974.4(M+H)+
化合物40の合成:
化合物39(35mg、0.036ミリモル)にTFA/TIS/水(95:2.5:2.5、1mL)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮し、水に再度溶解し、RP−HPLCで精製して、化合物40を得た(25mg、0.031ミリモル、収率86%)。
1H NMR(D2O,400MHz),δ:8.35(b,1H),8.00(b,2H),7.92(b,1H),4.25−4.20(m,1H),4.10−4.06(m,1H),3.88(s,2H),3.80(m,1H),3.60−3.42(m,6H),3.43(t,1H,J=6.0Hz),3.22−3.14(m,2H),2.82−2.60(m,4H),2.30−2.25(m,2H),2.30−2.25(m,2H),2.00−1.74(m,3H),1.18(d,J=7.2Hz,3H),0.74(t,J=6.8Hz,6H)。
質量分析(低分解能):C3047917の計算値:805.3;実測値:806.2(M+H)+
化合物41の合成:
化合物40(2mg、2.5マイクロモル)のMeOH(0.2ml)溶液にCuSO4(5滴、0.1M水溶液)、アスコルビン酸ナトリウム(3mg)及びフルオロペンチン(3滴)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮して、HPLCで精製して、化合物41を得た(1.4mg、1.6マイクロモル、収率63%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz),δ:7.81(s,1H),5.22(s,2H),4.70(m,2H),4.53(t,J=5.4Hz,1H),4.41(t,J=5.4Hz,1H),4.35−4.30(m,1H),4.08−4.04(m,1H),3.83−3.60(m,4H),3.54−3.20(m,8H),2.95−2.75(m,6H),2.45−2.43(m,2H),2.20−1.95(m,5H),1.37(d,J=7.2Hz,3H),0.92(d,J=6.8Hz,6H)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−221.6(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C3554917の計算値:891.2;実測値:892.3(M+H)+
実施例8:
スキーム9
Figure 0005627569
化合物42の合成:
丸底フラスコに室温で化合物9(300mg、0.346ミリモル)のDMF(5mL)溶液を入れ、そこへHATU(145mg、0.381ミリモル)及びDIPEA(0.181mL、1.038ミリモル)を加えた。反応物を室温で45分間撹拌した。その後、この混合物に2−アミノアセトアミド塩酸塩(38.3mg、0.346ミリモル)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌すると、LC/MSが反応完了を示した。この混合物を真空下に濃縮した後、水(5mLで3回)とエーテル(5mLで3回)で洗浄して、生成物を得た(300mg、収率94%)。
質量分析(低分解能):C4766613の計算値:922.47;実測値:923.4(M+H)+
化合物43の合成:
丸底フラスコに化合物42(300mg、0.325ミリモル)のDCM(5mL)溶液を入れ、そこへピぺリジン(0.161mL、1.625ミリモル)を加えた。一晩撹拌した後、LCMSが反応完了を示した。反応物を濃縮してピぺリジンを除去した。アセトニトリル(10mLを3回)を加えて共蒸発を促進した。残渣を2時間真空下に乾燥した。次いで、超音波を用いてエーテル(10mLで3回)で白色固体残渣を洗浄した。固体残渣を濾過し、一晩真空下に乾燥して、化合物43を得た(200mg、収率88%)。
質量分析(低分解能):C3256611の計算値:700.40;実測値:701.3(M+H)+
化合物45の合成:
丸底フラスコに室温で化合物44(43mg、0.1ミリモル)のDMF(5mL)溶液を入れ、そこへHATU(42mg、0.11ミリモル)及びDIPEA(0.052mL、0.3ミリモル)を加えた。反応物を室温で1分間撹拌した。次いで、この混合物に化合物43(70mg、0.1ミリモル)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌し、そしてLC/MSが反応完了を示した。この混合物を真空下に濃縮してから、水(5mLで3回)及びエーテル(5mLで3回)で洗浄して、生成物を得た(70mg、収率63%)。
質量分析(低分解能):C5477718の計算値:1111.53;実測値:1112.3(M+H)+
化合物46の合成:
丸底フラスコに化合物45(65mg、0.058ミリモル)のDCM(3mL)溶液を入れ、そこへピぺリジン(0.029mL、0.292ミリモル)を加えた。4時間後に、LCMSが反応完了を示した。反応物を濃縮してピぺリジンを除去した。アセトニトリル(5mLを3回)を加えて共蒸発を促進した。残渣を2時間真空下に乾燥した。その後、超音波を用いて白色固体残渣をエーテル(5mLで3回)で洗浄した。固体残渣を濾過し、一晩真空下に乾燥して、化合物46を得た(46mg、収率88%)。
質量分析(低分解能):C3967716の計算値:889.46;実測値:890.4(M+H)+
化合物47の合成:
丸底フラスコに室温でアジド酢酸(21mg、0.103ミリモル、50%THF溶液)のDMF(5mL)溶液を入れて、そこへHATU(41.3mg、0.109ミリモル)及びDIPEA(45μL、0.258ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。その後、この混合物に化合物46(46mg、0.052ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌して、LC/MSが反応完了を示した。この混合物を真空下に濃縮してから、EtOH(5mLで3回)で洗浄して、生成物を得た(40mg、収率80%)。
質量分析(低分解能):C41681017の計算値:972.48;実測値:973.4(M+H)+
化合物48の合成:
化合物47(20mg、0.021ミリモル)をTFA:TIS:H2O=95:2.5:2.5の混合溶液(2mL)に溶解して、室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、水に再度溶解して濾過し、セミ分取HPLCで精製し、そして凍結乾燥して、生成物を得た(11.5mg、収率69.5%)。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.95−0.98(dd,8H,J=7.6Hz),1.95−2.03(m,1H),2.10−2.17(m,2H),2.39−2.45(m,2H),2.80−2.89(m,2H),2.92−3.00(m,2H),3.33−3.36(m,1H),3.48−3.65(m,4H),3.72−3.80(m,2H),3.89−3.90(m,1H),3.93−3.95(m,2H),4.04−4.07(m,2H),4.19−4.21(m,1H),4.35−4.39(m,1H),4.59−4.62(t,1H),4.70−4.73(t,1H)。
質量分析(低分解能):C29441017の計算値:804.29;実測値:805.2(M+H)+
化合物49の合成:
丸底フラスコに化合物48(11.5mg、0.014ミリモル)のMeOH(0.8mL)溶液を入れて、そこへCuSO4溶液(0.014mL、0.1M水溶液)、アスコルビン酸ナトリウム溶液(6μL、0.5M)及びフルオロペンチン1滴を加えた。反応物を室温で2時間撹拌して、LC/MSが反応完了を示した。反応物を濃縮し、水に再度溶解し、濾過し、セミ分取HPLCで精製し、凍結乾燥して、生成物を得た(8mg、収率63%)。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ0.95−0.98(t,8H,J=6.8Hz),1.96−2.16(m,5H),2.40−2.46(m,1H),2.80−2.99(m,7H),3.36−3.38(m,1H),3.48−3.55(m,4H),3.73−3.78(m,2H),3.89−3.93(d,1H),4.05−4.09(m,2H),4.19−4.21(m,1H),4.37−4.43(m,2H),4.52−4.55(t,1H),4.59−4.62(t,1H),4.71−4.74(t,1H),5.20(s,2H),7.84(s,1H)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.9(TFA,−CF3),−222.08(tt,J=47.0Hz,25.9Hz)。
質量分析(低分解能):C3451FN1017の計算値:890.34;実測値:891.3(M+H)+
実施例9:
スキーム10
Figure 0005627569
化合物22の合成:
化合物20(95mg、0.077ミリモル)をDCM(1mL)に溶解した。この溶液にピぺリジン(326mg、3.83ミリモル)を加えた。2時間後、反応物を真空下に濃縮して、脱保護された中間体(78mg)を得た。2−アジド酢酸(258mg、6重量%DCM溶液、0.153ミリモル)のDCM(1mL)溶液に、HOBt(20.7mg、0.153ミリモル)及びEDC(29.3mg、0.153ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物に、前記脱保護された中間体(78mg、0.077ミリモル)のDMF(1.00ml)溶液及びDIPEA(0.027ml、0.153ミリモル)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。この混合物を真空下に濃縮し、水(15mL)で希釈した。白色固体沈殿物を濾過し、乾燥して、RP−HPLCで精製して、化合物22を得た(71mg、0.064ミリモル、収率84%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz)δ:4.72−4.62(m,2H),4.38−4.28(m,2H),4.07(d,J=7.2Hz,1H),3.93(s,2H),3.69(t,J=7.2Hz,2H),3.62−3.58(m,13H),3.55(t,J=7.2Hz,2H),3.40−3.35(m,2H),2.87−2.81(m,2H),2.71−2.65(m,2H),2.47(t,J=6.0Hz),2.36−2.30(m,2H),2.15−2.06(m,2H),1.95−1.88(m,1H),1.45−1.44(m,36H),1.35(d,J=7.2Hz,3H),0.97(t,J=6.4Hz,6H)。
質量分析(低分解能):C5087918の計算値,計算値:1101.6実測値:1102.5(M+H)+
化合物50の合成:
化合物22(10mg、9.1ミリモル)のMeOH(0.5ml)溶液に、CuSO4(5滴、0.1M水溶液)、アスコルビン酸ナトリウム(20mg)及びフルオロペンチン(2滴)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮し、HPLCで精製して、化合物50を得た(6mg、5.1マイクロモル、収率56%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz)δ:8.75(d,J=7.2Hz,1H),8.40(d,J=6.8Hz,1H),8.23(d,J=7.2Hz,1H),7.95(d,J=7.2Hz,1H)7.88−7.84(m,2H),7.80(s,1H),5.19(s,2H),4.74−4.62(m,2H),4.53(t,J=5.6Hz,1H),4.41(t,J=5.6Hz,1H),4.38−4.30(m,2H),4.06(t,J=6.4Hz,1H),3.69(t,J=6.4Hz,2H),3.64−3.52(m,13H),3.36(m,2H),2.85−2.81(m,2H),2.72−2.64(m,1H),2.46(t,J=6.0Hz,1H),2.35(m,1H),2.21−1.90(m,3H),1.44(m,36H),1.35(d,J=7.2Hz,3H),0.93(d,J=6.8Hz,6H)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−221.6(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C5594FN918の計算値:1,187.7;実測値:1,188.6(M+H)+
実施例10:
スキーム11
Figure 0005627569
化合物51の合成:
THF(115ml)及び水(115ml)に溶解した化合物33(10g、24ミリモル)に、重炭酸ナトリウム(12g、143ミリモル)を加えた。この混合物にTEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ、遊離基)(0.752g、4.81ミリモル)及び臭化ナトリウム(0.743g、7.22ミリモル)を滴加した。この混合物を氷浴で0℃まで冷却して、次亜塩素酸ナトリウム溶液(水溶液、塩素10%〜13%)(39.4g、53.0ミリモル)を45分かけて滴下した。滴下後、反応混合物を加熱せずに真空下に濃縮して、有機揮発物質を除去した。水層をEt2O(50mLで2回)で抽出してから、pH2に達するまでHCl(37%濃水溶液、15mL)で酸性化した。水層を酢酸エチル(100mLで4回)で抽出した。混合した有機層を濃縮して、粗生成物を白色固体として得た。この粗生成物を、超音波処理しながら高温のジエチルエーテル(75mLで3回)を用いて粉砕して、白色固体51を得た(9.2g、収率89%)。
1H NMR(DMSO,400MHz),δ:12.10(b,1H),7.89(d,2H,J=7.2Hz),7.70(d,2H,J=7.2Hz),7.42(t,2H,J=7.2Hz),7.34(t,2H,J=7.2Hz),7.26(t,1H,J=4.4Hz),4.93(b,1H),4.89(b,1H),4.76(b,1H),4.31(d,2H,J=6.8Hz),4.24(d,1H,J=6.8Hz),4.04(s,1H),3.94(s,1H),3.58−3.51(m,1H),3.30−3.25(m,1H),3.17−2,97(m,3H)。
質量分析(低分解能):C2223NO8の計算値:429.14;実測値:430.1(M+H)+
化合物53の合成:
化合物20(1.0g、0.81ミリモル)をDCM(25mL)に溶解した。この溶液にピぺリジン(0.399mL、4.03ミリモル)を加えた。反応物を室温で6時間撹拌した。混合物を濃縮し、そしてヘキサンで洗浄した(15mLで3回)。得られた白色固体(580mg、0.569ミリモル、収率71%)は、それ以上精製せず、そのままカップリング反応に使用した。化合物51(120mg、0.279ミリモル)をDMF(1mL)に溶解し、そこへHOBt(37.8mg、0.279ミリモル)及びEDC(58.9mg、0.279ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。この反応混合物に、前記白色固体(285mg、0.279ミリモル)のDMF溶液及びDIPEA(0.107mL、0.615ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌してから、水(30mL)で希釈して、白色固体化合物52(350mg)を得た。次に、前記中間体52をDCM(5mL)に溶解した。この反応懸濁液にピぺリジン(104mg、1.22ミリモル)を添加して撹拌した。30分後、反応物を濃縮した。残渣をヘキサン(5mLで2回)とエーテル(5mLで2回)で洗浄して、化合物53を得た(140mg、0.116ミリモル、収率47%)。
質量分析(低分解能):C5597722の計算値:1,207.7;実測値:1,208.5(M+H)+
化合物54の合成:
2−アジド酢酸(1,171mg、6重量%DCM溶液、0.695ミリモル)のDCM(2mL)溶液に、HOBt(94mg、0.695ミリモル)及びEDC(133mg、0.695ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物に化合物53(140mg、0.116ミリモル)及びDIPEA(45mg、0.348ミリモル)のDMF(1.00ml)溶液を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、そして水(20mL)で希釈した。白色沈殿物を回収し、MeOH(3mL)に再度溶解して、HPLCで精製して、化合物54を得た(40mg、0.031ミリモル、収率27%)。
質量分析(低分解能):C57981023の計算値,計算値:1,290.8;実測値:1,291.6(M+H)+
化合物55の合成:
化合物54(40mg、0.031ミリモル)に、TFA/TIS/水(95:2.5:2.5、2mL)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮し、水に溶解して、RP−HPLCで精製して、化合物55を得た(30mg、0.028ミリモル、収率91%)。
1H.NMR(CD3OD,400MHz),δ:8.30(d,1H,J=6.8Hz),8.22(m,1H),8.04(d,1H,J=7.2Hz),8.00(d,1H,J=8.0Hz),7.93(d,1H,J=6.8Hz),7.80(t,1H,J=6.0Hz),4.76−4.64(m,2H),4.40−4.29(m,2H),4.20(dd,1H,J=3.2,1.6Hz),4.08−4.04(m,2H),3.95(s,2H),3.74−3.70(m,3H),3.64−3.58(m,13H),3.57−3.44(m,5H),3.38−3.34(m,2H),3.00−2.74(m,6H),2.55(t,2H,J=6.0Hz),2.46−2.34(m,2H),2.20−2.08(m,2H),2.02−1.92(m,1H),1.36(d,3H,J=6.8Hz),0.96(t,6H,J=6.8Hz)。
質量分析(低分解能):C41661023の計算値:1,066.4;実測値:1,067.3(M+H)+
化合物56の合成:
化合物55(7.0mg、6.6マイクロモル)のMeOH(1ml)溶液に、CuSO4(5滴、0.1M水溶液)、アスコルビン酸ナトリウム(5mg)及びフルオロペンチン(2滴)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮し、HPLCで精製して、化合物56を得た(4.5mg、3.9マイクロモル、収率60%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz),δ:8.42(t,1H,J=5.6Hz),8.32(d,1H,J=7.2Hz),8.23(d,1H,J=7.6Hz),8.05(d,1H,J=7.2Hz),7.99(d,1H,J=8.0Hz),7.93(d,1H,J=7.2Hz),7.86(s,1H),7.81(t,1H,J=5.6),5.20(s,2H),4.76−4.64(m,2H),4.53(t,1H,J=6.0Hz),4.44−4.26(m,3H),4.21(dd,1H,J=3.2,1.6Hz),4.08−4.04(m,2H),3.80−3.71(m,3H),3.64−3.58(m,13H),3.57−3.44(m,5H),3.38−3.34(m,3H),3.00−2.74(m,6H),2.55(t,2H,J=6.0Hz),2.46−2.34(m,2H),2.20−1.92(m,6H),1.35(d,3H,J=7.2Hz),0.96(t,6H,J=6.8Hz)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−221.85(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C4673FN1023の計算値:1,152.5;実測値:1,153.3(M+H)+
実施例11:
スキーム12
Figure 0005627569
化合物57の合成:
化合物23(25mg、0.028ミリモル)のMeOH(3ml)溶液に、塩化チオニル(0.042mL、0.57ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物を水(3mL)で希釈して、HPLCで精製して、化合物57を得た(20mg、0.021ミリモル、収率75%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz),δ:7.82(b,1H),4.75−4.68(m,2H),4.36−4.28(m,2H),4.06(d,1H,J=7.2Hz),3.93(s,2H),3.73(t,2H,J=6.4Hz),3.69−3.60(m,21H),3.57−3.51(m,2H),3.38−3.34(m,2H),2.96−2.89(m,2H),2.83−2.75(m,2H),2.58(t,2H,J=6.4Hz),2.48−2.42(m,2H),2.20−2.10(m,2H),2.03(s,3H),2.02−1.92(m,1H),1.36(d,3H,J=7.2Hz),0.97(t,6H,J=7.2Hz)。
質量分析(低分解能):C3863918の計算値:933.4;実測値:934.3(M+H)+
化合物58の合成:
化合物57(4.0mg、4.28マイクロモル)のMeOH(1mL)溶液に、CuSO4(5滴、0.1M水溶液)、アスコルビン酸ナトリウム(5mg)及びフルオロペンチン(2滴)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌した。反応物を濃縮し、HPLCで精製して、化合物58を得た(3.0mg、2.94マイクロモル、収率68.7%)。
1H NMR(CD3OD,400MHz),δ:7.80(s,1H),5.19−5.20(s,2H),4.72−4.68(m,2H),4.54−4.52(m,2H),4.42−4.40(m,2H),4.25(s,2H),4.09(t,2H,J=6.4Hz),3.69−3.60(m,21H),3.57−3.51(m,2H),3.38−3.34(m,2H),2.96−2.89(m,2H),2.83−2.75(m,2H),2.58(t,2H,J=6.4Hz),2.48−2.42(m,2H),2.20−1.90(m,6H),1.80−1.60(m,2H),2.02−1.92(m,1H),1.36(d,3H,J=7.2Hz),0.95(t,6H,J=7.2Hz)。
19F NMR(CD3OD,376MHz),δ:−76.55(TFA,−CF3),−221.72(tt,J=47Hz,27Hz)。
質量分析(低分解能):C4370FN918の計算値:1,019.5;実測値:1,020.4(M+H)+
実施例12:
スキーム13
Figure 0005627569
化合物59の合成:
Fmocで保護されたD−アラニン(685mg、2.2ミリモル)及びNH2−d(PEG)4−OtBu(575mg、1.8ミリモル)のDCM(4mL)溶液に、HATU(895mg、2.6ミリモル)、次いでDIPEA(349mg、2.7ミリモル)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NH4Cl(飽和水溶液、30mL)で、次いでH2O(30mL)で、洗浄した。この混合物を濃縮し、シリカゲルカラムで溶出液としてEtOAcを用いて精製して、化合物59を得た(993mg、1.6ミリモル、収率73%)。
質量分析(低分解能):C334629の計算値:614.3;実測値:615.3(M+H)+
化合物60の合成:
化合物59(990mg、1.6ミリモル)のDCM(4mL)溶液にピぺリジン(682mg、8.0ミリモル)を加えた。反応物を室温で8時間撹拌した。反応物をロータリーエバポレータで濃縮してから、MeCNと共蒸発させた(5mLで3回)。次いで、残渣を、EtOAc、次いでDCM:MeOH(3:1)を用いて、シリカゲルカラムで精製して、化合物60を溶出させた(569mg、1.5ミリモル、収率90%)。
質量分析(低分解能):C183627の計算値:392.3;実測値:393.2(M+H)+
化合物61の合成:
化合物9(2.0mg、2.3ミリモル)のDMF(7mL)溶液に、HOBt(360mg、2.7ミリモル)及びEDC(507mg、2.7ミリモル)を加えた。反応物を室温で20分間撹拌した。化合物60(569mg、1.5ミリモル)をDCM(6.0mL)に加え、次いで、DIPEA(491mg、3.8ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。次に、得られた混合物をDCM(30mL)で希釈して、H2O(30mLで2回)で洗浄し、乾燥して(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムでEtOAcで溶出させて精製して、化合物61を得た(850mg、0.68ミリモル、収率46%)。
質量分析(低分解能):C6396619の計算値:1,240.67;実測値:1,241.7(M+H)+
化合物62の合成:
化合物61(25mg、0.020ミリモル)をDCM(1mL)に溶解した。この溶液にピぺリジン(86mg、1.0ミリモル)を加えた。2時間後、反応物をロータリーエバポレータで濃縮した。残渣をMeCN(2mLで3回)と共蒸発させて、脱保護された中間体を得た。2−アジド酢酸(60mg、0.060ミリモル)のDCM(1mL)溶液に、HOBt(9mg、0.067ミリモル)及びEDC(15mg、0.078ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20分間撹拌した。この混合物に前記の脱保護された中間体(20mg、0.020ミリモル)のDMF(1.0mL)/DIPEA(0.013ml、0.070ミリモル)溶液を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。その後、反応物をDCM(20mL)で希釈して、H2Oで洗浄した(10mLで2回)。DCM層をMgSO4で乾燥してから真空下に濃縮した。残渣をMeCN(5mLで2回)と共蒸発させた。残渣にTFA:TIS:水(比率、95:2.5:2.5、1ml)を加えた。30分後、反応物を濃縮し、水に溶解して、濾過し(0.45ミクロン)、HPLCで精製して、化合物62を得た(5mg、0.006ミリモル、収率30%)。
質量分析(低分解能):C3455FN918の計算値,計算値:877.37,実測値:878.3(M+H)+
化合物63の合成:
化合物62(5mg、5.7マイクロモル)のMeOH(0.5mL)溶液に、0.1M CuSO4水溶液(5.7μL、0.57マイクロモル)、0.2M アスコルビン酸ナトリウム水溶液(5.5μL、1.1マイクロモル)、最後に5−フルオロペンタ−1−イン2滴を、加えた。室温で20分間撹拌してから、反応物を0.45μmシリンジフィルターで濾過し、蒸発させ、水に溶解し、HPLCで精製して、化合物63を得た(1.3mg、1.3マイクロモル、収率23%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−CD3OD)δ0.93−0.96(dd,6H,J=6.8Hz),1.40(d,3H,J=7.2Hz),1.99−2.15(m,5H),2.39−2.56(m,5H),2.77−2.99(m,7H),3.12−3.13(m,1H),3.35−3.45(m,1H),3.48−3.65(m,12H),3.71−3.74(m,2H),3.95−3.99(m,1H),4.29−4.32(m,2H),4.40−4.43(m,1H),4.52−4.55(m,1H),4.65−4.74(m,2H),5.23(s,2H),7.78−7.87(m,5H),8.61−8.75(m,2H)。
質量分析(低分解能):C3962FN918の計算値:963.42,実測値:964.3(M+H)+
実施例13:
スキーム14
Figure 0005627569
化合物64の合成:
HATU(0.044g、0.115ミリモル)を、化合物9(0.1g、0.115ミリモル)及びDIPEA(0.100ml、0.577ミリモル)を含むDMF(1.153ml)溶液に、加えた。この反応物を10分間撹拌した。N−Me−ALA(0.024g、0.231ミリモル)を加えて、この溶液を1時間撹拌した。この溶液中で、スパチュラを用いてアミノ酸を粉砕し、そして2分間超音波処理した。その後、反応混合物を飽和NH4Cl(水溶液)で希釈して、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、MgSO4で乾燥し、濾過して濃縮して、化合物64を白色固体として得た(0.1g、0.105ミリモル、収率91%)。
質量分析(低分解能):C4969514の計算値:951.5;実測値:952.4(M+H)+
化合物65の合成:
HATU(0.040g、0.105ミリモル)を、化合物64(0.1g、0.105ミリモル)、アミノ−PEG4−tブチルエステル(0.068g、0.210ミリモル)及びDIPEA(0.055ml、0.315ミリモル)を含むDMF(1.050ml)溶液に、加えた。反応物を15分間撹拌した。次いで、反応物を水で希釈して、酢酸エチルで洗浄した。有機層を集め、乾燥して、濾過して濃縮し、酢酸エチルのDCM溶液によるフラッシュクロマトグラフィを用いて精製して、化合物65を得た(0.07g、0.056ミリモル、収率53.1%)。
質量分析(低分解能):C6498619の計算値:1,254.7;実測値:1,277.6(M+Na)+
化合物66の合成:
ピぺリジン(0.028ml、0.279ミリモル)を、化合物65(0.07g、0.056ミリモル)のDCM(0.558ml)溶液に加えた。この反応混合物を2時間撹拌した。その後、反応混合物を水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、MgSO4で乾燥し、濾過して濃縮して、粗化合物66を得た(0.056g、0.054ミリモル、収率97%)。
質量分析(低分解能):C4988617の計算値:1,032.6;実測値:1,033.6(M+H)+
化合物67の合成:
HATU(0.032g、0.084ミリモル)を、化合物66(0.058g、0.056ミリモル)、アジド酢酸の10%THF溶液(0.113g、0.112ミリモル)及びDIPEA(0.015ml、0.084ミリモル)を含むDMF(0.561ml)溶液に、加えた。反応物を10分間撹拌した。その後、反応物を水で希釈して、酢酸エチルで洗浄した。有機層を集め、MgSO4で乾燥して、濾過して濃縮し、セミ分取HPLCを用いて精製して、化合物67を得た(0.049g、0.044ミリモル、収率78%)。
質量分析(低分解能):C5189918の計算値:1,115.6;実測値:1,138.5(M+Na)+
化合物68の合成:
トリフルオロ酢酸(0.338mL、4.39ミリモル)を、化合物67(0.049g、0.044ミリモル)及びトリイソプロピルシラン(8.99μL、0.44ミリモル)を含む溶液に、加えた。この反応混合物を20分間撹拌し、濃縮し、セミ分取HPLCを用いて精製して、化合物68を得た。
1H NMR(400MHz,D2O)δ4.97−4.93(m,1H),4.72−4.67(m,1H),4.57−4.54(m,1H),4.22−4.19(m,1H),3.89−3.87(m,3H),3.59(t,J=5.9Hz,2H),3.48−3.46(m,12H),3.41(t,J=5.8Hz,2H),3.20(t,J=5.7Hz,2H),2.88(s,3H),2.78−2.61(m,4H),2.55−2.45(m,3H),2.27−2.23(m,2H),1.89−1.78(m,4H),1.17−1.14(m,3H),0.74−0.69(m,6H)。
質量分析(低分解能):C3557918の計算値:891.4;実測値:892.3(M+H)+
化合物69の合成:
0.001Mの5−フルオロペンチンTHF溶液(1.9mg、0.022ミリモル)を、化合物68(5mg、0.011ミリモル)、アスコルビン酸ナトリウム(20mg、0.101ミリモル)及び硫酸銅(II)(4.48μL、1.121マイクロモル)を含むDMF(112μL)/水(56.0μL)溶液に、加えた。この反応物を1時間撹拌した。反応物を水で希釈し、濾過し、セミ分取HPLCを用いて濾液を精製して、化合物69を得た(1mg、1.02マイクロモル、収率18.24%)。
質量分析(低分解能):C4064FN918の計算値:977.4;実測値:978.3(M+H)+
代表的な標準物質についての更なるリストを表2に示すが、その多くは実施例1〜13の方法と同様にして製造することができる。
Figure 0005627569
実施例14:
スキーム15
Figure 0005627569
化合物81の合成:
固相反応容器において、DEVD−Cl−Trt−樹脂(トリチルクロリド樹脂)(200mg、添加量0.43ミリモル/g)を、2−(4−(3−フルオロプロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)酢酸(32mg、0.172ミリモル、2当量)、HBTU(65mg、0.172ミリモル、2当量)、HOBt(23mg、0.172ミリモル、2当量)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン2,4,6−コリジン(0.27ml、2.04ミリモル)のDMF(5ml)溶液に、15時間懸濁させた。この溶液を乾固して、樹脂をDMF(10mlで3回)、MeOH(10mLで2回)及びDCM(10mlで3回)で洗浄した。カップリングの首尾は、TNBS試験を行なって評価した。
固相反応容器において、化合物81(200mg、添加量0.43ミリモル/g)を、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2−オールのDCM(5ml)溶液(20%)に2時間懸濁させた。この溶液を乾固して、樹脂をDCMで洗浄した(10mlで3回)。濾液を回収して、真空下に蒸発させた。その残渣にTFA:TIS:水(95:2.5:2.5、10ml)を加えた。30分後、反応を濃縮し、水に溶解して濾過し(0.45μm)、そしてHPLCで精製して、生成物を得た(41mg、収率74%)。
質量分析(低分解能):C2536FN712の計算値:645.24;実測値:646.2(M+H)。
実施例15:18F標識化プロセス及び[F−18]トレーサのプロセス制御についての説明
Cu(I)で触媒された「クリック化学」を利用して、実施例1〜14の18F放射性標識化基質類似体を調製することができる。例えば、[18F]フルオロアルキンは、対応するトシル化アルキンを前駆体として用いて調製することができる。[18F]フルオロアルキンの、アジド基で誘導体化された基質(例えば、実施例1〜14に示した典型的な標準物質の前駆体)への、Cu(I)媒介1,3−双極性環化付加を用いた接合により、所望の18F標識化生成物が良好な収率と優れた放射化学的純度で得られる。
各工程についての総論は、図2に示すフローチャートに従う。自動化合成手順は好ましい方法であるが、その全過程は、遠隔操作用具を用いて遮蔽アイソレータ内部で手動により操作することも可能である。典型的な標識化手順をスキーム16に示す。簡潔に言えば、[F−18]中間体を製造し、それを合成された前駆体骨格に接合させて、最終[F−18]標識生成物が得られる。この特別の実施例において、接合はクリック化学を利用して行われる。
スキーム16
Figure 0005627569
[F−18]フッ化物イオン製造法
フッ素−18[F−18]は、次の反応スキームで表されるように、安定な同位体である酸素−18(O−18)のプロトン照射によって生成する。
Figure 0005627569
照射する場合、富化O−18の化学式は[O−18]H2Oである。生成される[F−18]フッ素は、水性[F−18]フッ化物イオンである。標的水を標的約1〜2mLに添加して、約350psiまで加圧する。タンタル標的体に、高強度で耐久性のある金属箔を取り付ける。この箔は、「ハーバー(Havar)(登録商標)」と称される合金である。ハーバー(Havar)(登録商標)の主成分は、コバルト、ニッケル、クロム及び鉄である。この薄いハーバー(Havar)(登録商標)箔の窓によってプロトンの侵入が可能となり、しかも、加圧水やプロトン照射に対しても十分な耐久性を示す。標的は、いずれも、金属タンタル製であり、F−18生成専用に用いられる。
プロトン照射後に、[F−18]フッ化物イオンを含む[O−18]H2Oを遮蔽筐体(「ホットセル」)へ移動させる。次いで、水性[F−18]フッ化物を[O−18]H2Oから分離する。
[F−18]フッ化物の抽出と無水物形態への転化
サイクロトロン標的中で生成された水性[F−18]フッ化物イオンを、前節に記載されているように、アニオン交換樹脂カートリッジに通す。[O−18]H2Oは、アニオン交換樹脂を容易に通過するが、[F−18]フッ化物は保持される。炭酸カリウム(3mg)の水(0.4mL)溶液を用いてカラムから[F−18]フッ化物を溶出して、反応容器に回収する。アセトニトリル(1mL)に溶解したクリプトフィックス(Kryptofix)(登録商標)222(20mg)を、反応容器内の水性[F−18]フッ化物混合物に加える。クリプトフィックス(Kryptofix)は、カリウムイオンを封鎖して、強力なK+/Fイオン対の形成を阻止する。これにより、[F−18]フッ化物イオンの化学反応性が増強される。
別法としては、炭酸カリウム及びクリプトフィックス(Kryptofix)(登録商標)222に代えて、TBA(テトラブチルアンモニウム)−HCO3を用いることもできる。TBA−HCO3を用いて[F−18]TBAF(テトラブチルアンモニウムフルオライド)を生じさせて18F標識化反応を行なうことは、当技術分野では周知である。
前記混合物は、不活性ガス流の存在下及び/又は減圧下(250mbar)で70〜95℃に加熱して乾燥し、そして更にアセトニトリルを数回添加して、フッ素化のためにフッ化物混合物を確実に十分に乾燥させてもよい。この蒸発工程によって水が除去され、水性[F−18]フッ化物よりも反応性が更に高い[F−18]を無水物形態に変わる。
無水[F−18]フッ化物とトシル酸ペンチンとの反応
トシレート前駆体(20mg±5mg、75マイクロモル)を18F−フッ素化に適した、DMSO、テトラヒドロフラン、DMF又はMeCN等の、極性非プロトン溶媒(0.5mL)に溶解した溶液を、無水[F−18]フッ化物を入れた反応容器に加える。この容器を約110±5℃に3分間加熱して、スキーム17に示すように、[F−18]フッ化物によるトシレート離脱基の置換を生じさせる。18F−フルオロペンチンを反応容器から、前駆体を含む混合物の中へ蒸留する。この蒸留は、トシレートを反応混合物に加えて直ぐに開始してもよい。
スキーム17.トシル酸ペンチニルと無水[F−18]フッ化物との置換反応
Figure 0005627569
18F−フルオロペンチンと前駆体との一般的なカップリングによる標識化[F−18]生成物の調製
18F−ペンチンを、200μLのDMF:MEOH=1:1に溶解した前駆体(3.0〜4.0mg)、TBTA(15mg)、アスコルビン酸ナトリウム(40mg)及び250μLの0.1M CuSO4を含む溶液中に蒸留する。この反応は、室温において10〜20分間で反応させる。HPLCで精製する前に、4mLのHPLC充填ループに注入するために、この反応物を水(3.5mL)で希釈する。
[F−18]生成物のHPLC精製
粗[F−18]生成物を含む反応混合物を、HPLCサンプルループに移して、セミ分取HPLCカラムを用いるクロマトグラフィー分離により精製する(アイザー(Either)製エースC18ピラミッド(ACE C18 Pyramid)、7μ、250×10mm、フェノメネックス(Phenomenex)製ルナ、C18(Luna, C18)、5μ、10×250mm、フェノメネックス(Phenomenex)製ジェミニC18(Gemini C18)、250×10mm、又はフェノメネックス(Phenomenex)製サイナージハイドロ−RP C18(Synergi HydroRP C18)、250×10mm、クラジエントシステム利用、最大毎分5.5mL。但し、高い背圧がある場合は、より少ない流量を用いてもよく、又は前記システムをより少ない流量で始動して、その後、最大流量まで増加させてもよい。)。直列に接続したUV検出器(254nm又は280nm)と放射量検出器を用いて、カラム溶出液をモニターする。対応するCP参照基準で求めた、放射量検出器がメインピークを表示し始める時間と一致する、保持時間枠で、精製された[F−18]生成物トレーサをカラムから回収する。このシステムでの[F−18]生成物の保持時間は、約20〜40分の間で変化する。
どの[F−18]生成物を調製するかに応じて、2つの異なる濃度勾配を利用する。2つの異なる濃度勾配を次に示す。
Figure 0005627569
Figure 0005627569
精製された[F−18]生成物の一般的な処方、滅菌濾過及び無菌充填
HPLC精製カラムから溶出された精製[F−18]生成物画分を、水(40〜100mL)で希釈して、C18 SepPakカートリッジに捕捉させる。C18 SepPakカートリッジを、水(10mL)で洗浄した後、0.5〜1.0mLのEtOHで前記生成物を溶出させる。次に、試料を滅菌水(水4.5〜9.0mL)で希釈して、最終製剤である、最大10%のEtOH/水中に溶解された[F−18]生成物が得られる。滅菌用量を製造するために、この最終溶液を0.22μmの滅菌フィルターで濾過する。
最終生成物の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
移動相:A−0.05%TFAのアセトニトリル溶液、B−0.05%TFAの脱イオン水溶液
流量:毎分1mL
Figure 0005627569
Figure 0005627569
Figure 0005627569
実施例16
スキーム18
Figure 0005627569
化合物84の合成:
2−(tert−ブトキシカルボニルアミノオキシ)酢酸(0.036g、0.186ミリモル)と2,4,6−コリジン(0.041ml、0.310ミリモル)とを含むDMF(5mL)溶液に、HATU(0.071g、0.186ミリモル)を加えた。反応物を5分間撹拌した。化合物24(0.2g、0.124ミリモル)をこの反応混合物に加えて、30分間撹拌した。次いで、この混合物を水で希釈して濾過した。未精製の白色固体として化合物84が単離された(0.2g、0.112ミリモル、収率90%)。
質量分析(低分解能):C831471527の計算値:1,786.1;実測値:1,793.9[(M−2Boc)/2+l]+
化合物85の合成:
化合物84(0.2g、0.112ミリモル)にTFA(1mL)を加えた。この混合物を10分間撹拌し、そして濃縮した。その残渣を水に再度溶解し、セミ分取HPLCで精製して、化合物85を白色固体として得た(0.05g、0.041ミリモル、収率36.3%)。
質量分析(低分解能):C46831517の計算値:1,117.6;実測値:1,118.4(M+H)+
化合物86の合成:
化合物85(3.9mg、3.16マイクロモル)を含む水(0.013mL)とMeOH(0.051mL)との溶液に、4−フルオロベンズアルデヒド(0.017mL、3.48マイクロモル)を加えた。反応物を60℃まで30分間加熱した。次いで、この混合物をセミ分取HPLCを用いて精製して、化合物86を白色固体として得た(1.5mg、1.225マイクロモル、収率38.7%)。
1H NMR(400MHz,D2O)δ:4.63−4.56(m,2H),4.53−4.50(m,1H),4.46(s,2H),4.27−4.24(m,1H),4.15−4.04(m,4H),3.93−3.90(m,1H),3.79−3.69(m,2H),2.84−2.78(m,8H),2.75−2.64(m,3H),2.34−2.20(m,2H),1.93−1.75(m,3H),1.70−1.45(m,15H),1.35−1.18(m,8H),0.74(m,3H)。
質量分析(低分解能):C5386FN1517の計算値:1,223.6;実測値:1,224.4(M+H)+
別法として、前駆体化合物85は、18F−4−フルオロベンズアルデヒドで処理することによって、放射性標識化された類似体に転換することも可能である。
実施例17
スキーム19
Figure 0005627569
代表的な造影剤標準物質についての更なるリストを表8に示すが、これらの多くは実施例1〜16に記載の方法と同様にして製造することができる。
Figure 0005627569
実施例18:カスパーゼ−3活性アッセイ
蛍光性の開裂生成物AFC(7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン)の蓄積を調べることで、カスパーゼ−3の酵素活性を求めた。カスパーゼ−3は、DとAFCとの間でテトラペプチドを開裂して、UV蛍光分光分析で定量化可能な蛍光性AFCを放出する。酵素と基質、細胞溶解物又は組織均質化物、とを、150mM NaCl、50mM HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン エタンスルホン酸)、5mM EDTA、1mM DTT(ジチオトレイトール)及び10%グリセロールを含むpH7.0の分析緩衝液で、希釈した。反応試薬を混合してから、37℃で、UV蛍光分光分析によってカスパーゼ−3活性を測定する。
二重腫瘍移植されたマウス由来の腫瘍中カスパーゼ−活性を表9に示す。カスパーゼ−3活性は、mUで表示しており、(細胞溶解物又は組織についての)タンパク質濃度で正規化している。
Figure 0005627569
実施例19:質量分析による定量化を利用して測定した、カスパーゼ基質の開裂
カスパーゼ基質の開裂は、開裂生成物の蓄積又は基質の減少を測定して評価した。これらは、質量分析で測定した。基質とカスパーゼ−3酵素とを試験緩衝液(150mM NaCl、50mM HEPES、5mM EDTA、1mM DTT、10%グリセロール、pH7.0)中に混合する。様々な時点における基質又は開裂生成物の量を、MSで測定した。基質の開裂速度は、時間当たりの単位カスパーゼ−3酵素当たりの、全基質に対する開裂した基質の百分率で表される。
トレーサ化合物である18F−21、18F−63及び18F−69についてのカスパーゼ基質の開裂を図3に示す。
実施例20:癌細胞株への[18F]−トレーサ化合物の取り込み手順
6穴プレートで一晩増殖させて約80%コンフルエンスに達した細胞を、1mMのアポトーシス誘発剤5FUに、細胞培養インキュベータ内で2日間暴露した。 [18F]−標識化トレーサを、各穴(対照用と5FU処理用の3個一組)に、10μCi/穴で添加した(阻害剤としてカスパーゼ3抑制剤を用いる必要がある実験の場合は、[18F]−トレーサの添加1時間前に前記抑制剤を細胞に加えた。)。次いで、細胞を2時間インキュベートした。細胞を掻き集めて、遠心分離した。細胞ペレットを1X PBSで2回洗浄した。細胞内及び培地内のトレーサ量をy−カウンタで計測した。取り込み率(%)=(細胞内部の総CPM(毎分当りカウント)/全トレーサCPM)×100%。取り込み率(%)は、細胞タンパク質抽出物量(mg)で正規化した(取り込み率(%)/タンパク質抽出物mg)。
4種のトレーサについての細胞株U87、A498及びHT29についての結果を、表10に示す。
表10.細胞株U87、A498及びHT29におけるトレーサ取り込み百分率の例
Figure 0005627569
実施例21:アポトーシス誘発剤で処理した細胞における低温[19F]標準化合物の取り込み手順
6穴プレートで増殖させた細胞が80%コンフルエンスに達したときに、成長培地を、1mMの5FUを含む新たな培地2mlと交換した。アポトーシス誘発から2日後に、前記標準化合物を培養液(対照及び5FU処理したもの)に最終濃度10μMで添加した。化合物の取り込みのために、細胞をインキュベータで2時間培養した。(阻害剤としてカスパーゼ3抑制剤を用いる必要がある実験の場合は、標準化合物を添加する1時間前に前記抑制剤を細胞に加えた。)。次いで、各試料から細胞培養液100μlを収集し、遠心分離によって細胞を採取した。細胞ペレットを1X PBSで2回洗浄して、溶解緩衝液100μlに溶解した。細胞溶解物及び培養液を、いずれも5分間、煮沸してタンパク質を変性させて、氷で冷却してからクロロホルム/メタノール(50/50比)100μlを加えた。ボルテックスして抽出した後、試料をエッペンドルフ(Eppendorf)チューブに入れて、微量遠心機で4℃において13,000rpmで15分間遠心分離した。上澄み50μlをHPLCバイアル瓶に移した。細胞内及び培養液中の化合物(又はカスパーゼ3開裂生成物)の量をLC/MSで測定した。取り込み率(%)=(細胞の総取り込み量/化合物総量)×100(%)。取り込み率(%)は、細胞タンパク質抽出物の量(mg)で正規化した(取り込み率(%)/タンパク質抽出物(mg))。
4種の化合物についての細胞株U87とA498の結果を表11に示す。
表11.細胞株U87、A498及びHT29内での化合物の取り込み百分率の例
Figure 0005627569
実施例22:PET研究プロトコル:
本発明の化合物を投与した後で、麻酔したFoxnlnu(ホモ接合体nu/nu)マウスに関するマウスのインビボマイクロPET撮像を行なう。
全動物について、腫瘍細胞を皮下に移植した。その腫瘍の容積と型に基づいて研究するためにマウスを選定する。約1〜1.5cm3の腫瘍を持つマウスを、腫瘍容積の中央値が全動物でほぼ同じとなるように分類する。実験に適しているとみなされた動物(指定容積範囲内の腫瘍容積)の腫瘍を処理する前に測定する。
全体的な実験計画の概要を表12に示す。
Figure 0005627569
ATCC(アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection))から入手した様々なヒト癌細胞株をそのまま用いた。腫瘍株細胞は、SBR細胞培養標準操作手順(SOP)及びATCC勧告に従って細胞培地で増殖させた。
細胞移植
腫瘍細胞を、SBR手順に従ってトリパンブルー色素排除法で計数した。マウス当たり約5百万〜1千万個の細胞を滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)約0.2mLの容積で皮下移植した。
生前実験評価
ポジトロン断層撮影法/コンピュータ断層撮影(PET/CT)走査
試験造影化合物の投与後に、動物のPET走査を行なう。得られるデータを解析して、異種移植腫瘍による試験化合物の取り込みを評価する。動物には、麻酔するまでは5%のイソフルラン/酸素を吸入させ、その後、各PET/CT走査法中(最大2時間)は2〜2.5%のイソフルラン/酸素吸入を維持する。各PET/CT走査の間、麻酔した動物は加熱パッドの上に置く。
ポジトロン断層撮影法の説明
線量レベル
1走査当たり、動物当たり最大250μCi
投与量
最大投与量200μL
F18−試験造影化合物の投与直後に、連続した動的PET走査を開始した。予想走査時間は最大2時間である。データを解析して、試験造影化合物の異種移植腫瘍による取り込み率ID/g(%)(1グラム当たりの注入投与量割合)とT:M(腫瘍/筋肉)比を評価した。典型的な結果を表13に示す。
安楽死の方法
特に断りのない限り、二酸化炭素吸入により安楽死させた後、採血を行った。
Figure 0005627569
インビボマイクロPET撮像からは、本発明の化合物が、腫瘍の取り込みと保持に優れかつ筋肉や他の健康な組織からの洗い流し速度が速い、極めて有効なトレーサであることが分かる。
本明細書に提示したのと同様にして製造された造影剤をマウスに同様に投与する。そのマウスを用いたマイクロPET撮像実験からは、製造された前記化合物が有効なトレーサであり、しかも、優れた腫瘍の取り込み及び保持と、筋肉や他の健康な組織からの速い洗い流し速度をもたらすことが分かる。
本発明の実施態様、並びにその様々な特徴及び利点の詳細は、添付の図で説明され及び/又はそれに示された非限定的な実施態様及び実施例並びに本明細書に詳述された非限定的な実施態様及び実施例を通じて、更に十分に説明されている。一実施態様の特徴は、本明細書に明確に示されていない場合でも、当業者に認められているものとして他の実施態様で利用できることに留意すべきである。本明細書で用いられる実施例は、単に、本発明が実行され得る方法を理解するのに役立てることと、本出願の実施態様の実施を当業者に更に奨励することを目的としている。従って、本明細書の実施例及び実施態様は、本出願の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
本明細書に引用した文献はいずれも、それぞれがその全体を参照として独立して組み込まれているかのように、参照して組み込まれる。本出願の実施態様の説明では、明瞭にするために特殊な専門用語を用いている。但し、本発明は、このように選択された特殊な専門用語に限定されるものではない。本出願には、本発明の範囲を制限するものは何もないと考えるべきである。提示した実施例はいずれも、代表的なものであり、かつ非限定的なものである。本明細書に記載した実施態様は、本発明の範囲又は精神を逸脱しない限り、本明細書に組み込まれた前記内容及び文献を踏まえて当業者が理解するとおりに修正又は変更が可能である。従って、本発明は、請求項の範囲及びその等価物の範囲内であれば、本明細書に明確に記載した以外の別の方法でも実行可能であると理解すべきである。
本発明を、以下、番号を付けた段落によって更に説明する。
1.式Iで表される化合物又はその薬学的に受容可能な塩を含有してなる造影剤。
Figure 0005627569
(式中、
Xは、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yは、結合又は連結基であり;
RLは、放射性標識であり;
Subは、ペプチド基質であり;
CPVは、細胞透過性ベクターであり;
Zは、キャッピング基であり;
m、n、p及びsは、独立して、0〜4であり;
tは、0又は1であり;そして、
uは、1又は2である。)
2.Xが、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、放射性標識であり;
Subが、ペプチド基質であり;
CPVが、細胞透過性ベクターであり;
Zが、キャッピング基であり;
m、p及びsが、独立して、0〜4であり;
nが0であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1に記載の造影剤。
3.Xmが、結合又はX234であり、ここで、X2は、(C110)アルキレニル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、X3はヘテロアリール基又は−C=N−O−であり、X4は、(C110)アルキレニル基であって、前記(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−、−CONR”−、−NR”CO−、−NR”−、−O−又は−S−で置換されていてもよく;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、11C及び18Fからなる群から選択される放射性標識であり;
Subが、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−、−VDVAD−、−VDVADGW−、−RGVDQQDGKNHW−、−GVDQQDGKNW、−VDQQDGKNW−、−DQQDGKNW−、−QQDGKNW−、−VDQQDGKW−、−VDQQDGW−、−VDQQDW−、−WEHD−、−YVAD−、−AEVD−、−IETD−、−AEVD−、−VEHD−、−XEXDAMC−、−DEVDAMC−、−VEHDAMC−、−VADFMK−、−YEVDGW−、−LEVDGW−、−VDQMDGW−、−VDVADGW−、−VQVDGW−、VDQVDGW−、−DEVDAMC−、−VD−fmk−、−VAD−fmk−、−YVAD−fmk−、−ID−fmk−、−LD−fmk、−FD−fmk−、−AD−fmk−、−GD−fmk−、−KD−fmk−、−ED−fmk−及び−DEVDAFC−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVが、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体、並びにポリリジンからなる群から選択され;
Zが、キャッピング基であり;
pが0〜4であり;
nが0であり;
sが1であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1又は2に記載の造影剤。
4.Xmが、X234であり、ここで、X2は、(C26)アルキレニル基又はアリール基であり、X3はヘテロアリール基又は−C=N−O−であり、X4は、(C110)アルキレニル基であって、ここで、(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−で置換されていてもよく;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、18Fであり;
Subが、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVが、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体、並びにポリリジンからなる群から選択され;
Zがキャッピング基であり;
pが0〜4であり;
nが0であり;
sが1であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1から3のいずれか1つに記載の造影剤。
5.Xmが、X234であり、ここで、X2が−(CH22−であり、X3がトリアゾールであり、X4が−CH2C(O)−であり;
Yが、−AlaNH−であり;
RLが、18Fであり;
Subが、−DEVD−であり;
CPVが、(−CH2CH2O−)4であり;
Zが、−CH2CH2CO2Hであり;
nが0であり;
sが1であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1から4のいずれか1つに記載の造影剤。
6.Xが、ペプチド基質のN−末端に結合した結合又は連結基であり;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、放射性標識であり;
Subが、ペプチド基質であり;
CPVが、細胞透過性ベクターであり;
Zが、キャッピング基であり;
m、p及びnが、独立して、0〜4であり;
sが、0であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1に記載の造影剤。
7.Xmが、X234であり、ここで、X2が、C1〜C6アルキレンであり、X3がヘテロアリール基であり、X4が、(C110)アルキレニル基であり、前記(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−で置換されていてもよく;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、18Fであり;
Subが、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、−VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVが、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体、並びにポリリジンからなる群から選択され;
Zが、キャッピング基であり;
pが0〜4であり;
nが1であり;
sが0であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1又は6に記載の造影剤。
8.式(I)で表される化合物が、
Figure 0005627569
である、段落1、6又は7に記載の造影剤。
9.Xmが、X234であり、ここで、X2が、C1〜C6アルキレンであり、X3がヘテロアリール基であり、X4が、(C110)アルキレニル基であり、前記(C110)アルキレニル炭素原子のうち一つは、−CO−で置換されていてもよく;
Yが、結合又は連結基であり;
RLが、18Fであり;
Subが、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−及び−VDVAD−からなる群から選択されるペプチド基質であり;
CPVが、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、Lys4、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、糖類誘導体、並びにポリリジンからなる群から、独立して、選択され;
Zが、キャッピング基であり;
pが0〜4であり;
nが1であり;
sが1であり;
tが1であり;そして、
uが1である、段落1に記載の造影剤。
10.式(I)で表される化合物が、
Figure 0005627569
である、段落1又は9に記載の造影剤。
11.前記放射性標識が、11C,13N、15O、18F、61Cu、62Cu、64Cu、67Cu、68Ga、124I、125I、131I、99Tc、75Br、153Gd及び32Pからなる群から選択される、段落1から10のいずれか1つに記載の造影剤。
12.前記放射性標識が、11C及び18Fからなる群から選択される、段落1から11のいずれか1つに記載の造影剤。
13.前記放射性標識が、PET又はSPECT用の同位体である、段落1から12のいずれか1つに記載の造影剤。
14.前記PET又はSPECT用の同位体が、18F、64Cu及び99mTcからなる群から選択される、段落13に記載の造影剤。
15.前記放射性標識が、クリック化学、キレート化学、オキシム形成法、又はアミドをベースとする共役化学を利用して基質に結合される、段落1から14のいずれか1つに記載の造影剤。
16.前記基質がペプチド断片を含んでなる、段落1から15のいずれか1つに記載の造影剤。
17.前記ペプチド断片が、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド及びノナペプチドからなる群から選択される、段落16に記載の造影剤。
18.ペプチド断片が、−DEVD−、−DE(N−アルキルV)D−、−DEVDD−、−DNLD−、−DQTD、−DMQD−、−YVDA−、−YEVD−、−LEVD−、−LEHD−、−DQMD−、VDQQD−、−VDVDA−、−VEID−、−VQVD−、−YVADGW−、−VDVAD−、−VDVADGW−、−RGVDQQDGKNHW−、−GVDQQDGKNW、−VDQQDGKNW−、−DQQDGKNW−、−QQDGKNW−、−VDQQDGKW−、−VDQQDGW−、−VDQQDW−、−WEHD−、−YVAD−、−AEVD−、−IETD−、−AEVD−、−WEHD−、−VEHD−、−XEXDAMC−、−DEVDAMC−、−VEHDAMC−、−VADFMK−、−YEVDGW−、−LEVDGW−、−VDQMDGW−、−VDVADGW−、−VQVDGW−、VDQVDGW−、−DEVDAMC−、−VD−fmk−、−VAD−fmk−、−YVAD−fmk−、−ID−fmk−、−L−D−fmk、−FD−fmk−、−AD−fmk−、−GD−fmk−、−KD−fmk−、−ED−fmk−及び−DEVDAFC−からなる群から選択される、段落16又は17に記載の造影剤。
19.前記基質が、核酸又はポリヌクレオチドを含んでなる、段落1から15のいずれか1つに記載の造影剤。
20.前記細胞透過性ベクターが、ポリエチレンイミン、PEG、PEI−PEG、PEG−PEI、(Lys)4、TATペプチド断片及び糖類誘導体からなる群から選択される、段落1から19のいずれか1つに記載の造影剤。
21.前記細胞透過性ベクターが両親媒性部分である、段落1から19のいずれか1つに記載の造影剤。
22.前記両親媒性部分が、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ヒスチジル化ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、カチオン性リポソーム及び脂質、並びにポリリジンからなる群から選択される、段落21に記載の造影剤。
23.前記段落1から22のいずれか1つに記載の造影剤を細胞に接触させ、
生体内の前記レポータを画像化することからなる、生体内のレポータを画像化する方法。
24.前記レポータが、プロテアーゼ又はヌクレアーゼである、段落23に記載の方法。
25.前記プロテアーゼがカスパーゼ3である、段落24に記載の方法。
26.前記段落1から22のいずれか1つに記載の造影剤を哺乳動物に投与し、
前記哺乳動物内の残存放射能の有無を検出することからなる哺乳動物での異常なアポトーシスを伴う疾病の検出又は診断方法。
27.前記検出工程において、体内又はその一部における造影剤の分布をモニターするためにポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用する、段落26に記載の方法。
28.(a)前記段落1〜19のいずれか1つに記載の造影剤を患者に投与し、
(b)体内又はその一部における前記造影剤の分布を視覚化するためにポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用することからなる
患者の体内のカスパーゼ活性を視覚化する方法。
このように、本発明の好ましい実施態様を詳述してきたが、本発明の精神又は範囲から逸脱しない限り、その多くの明白な変更が可能であることから、上記段落で規定した本発明は、上記の説明部に記載した特定の詳細に限定されるものではないと理解すべきである。

Claims (10)

  1. 式Iで表される化合物又はその薬学的に受容可能な塩を含有してなる造影剤。
    Figure 0005627569
    (式中、
    Xは、X からなる連結基であり、ここで、Xは−(CH、−(CH −又は−(CH であり、Xはトリアゾールであり、Xは−CHC(O)−又は−CH CH C(O)−であり;
    Yは、−AlaNH−及び−NHCH CO−から選ばれる連結基であり;
    Subは、−DEVD−を含有してなるペプチド基質であり、
    CPV 及びCPV は、それぞれ、−(CHCHO)
    Figure 0005627569
    Figure 0005627569
    Figure 0005627569
    からなる群から選ばれる細胞透過性ベクターであり;
    Zは、−CHCHCO、CH CONH 及びNH からなる群から選ばれるキャッピング基であり;
    mが1であり
    nが0又は1であり;
    pが1であり;
    sが0又は1であり;
    但し、nとsとが同時に0となることはなく;
    tが1であり;そして、
    uが1である。)
  2. 式(Id)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物21である、請求項1に記載の造影剤。
  3. 式(Id)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物27である、請求項1に記載の造影剤。
  4. 式(Id)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物30である、請求項1に記載の造影剤。
  5. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物49である、請求項1に記載の造影剤。
  6. 式(Id)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物56である、請求項1に記載の造影剤。
  7. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 0005627569
    で表わされる化合物21bである、請求項1に記載の造影剤。
  8. 前記18Fが、クリック化学、キレート化学、オキシム形成法、又はアミドをベースとする共役化学を利用して基質に結合される、請求項1から7のいずれか1項に記載の造影剤。
  9. 請求項1からのいずれか1つに記載の造影剤を用いて、哺乳動物内の残存放射能の有無を検出することからなる、カスパーゼ3によって仲介される異常なアポトーシスが誘導された細胞を検出する方法。
  10. 前記検出工程において、体内又はその一部における造影剤の分布をモニターするためにポジトロン断層撮影法(PET)及び単一光子放出型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される放射線画像法を利用する、請求項に記載の方法。
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