JP5625424B2 - カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法およびそれを備える液晶表示装置 - Google Patents
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(1)基板と、前記基板上に形成され、複数の開口部を備えるブラックマトリクスと、前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第1着色層と、前記ブラックマトリクス上に形成された前記表示用第1着色層と同色の柱用第1着色層と、前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第2着色層と、前記柱用第1着色層上に形成された、前記表示用第2着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第1着色層の上面よりも小さい柱用第2着色層と、前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第3着色層と、前記柱用第2着色層上に形成された、前記表示用第3着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第2着色層の上面よりも小さい柱用第3着色層と、前記柱用第1着色層と、前記柱用第2着色層と、前記柱用第3着色層とが形成する積層柱と、前記ブラックマトリクス、前記各着色層及び前記積層柱を覆う透明の樹脂による透明保護層と、を具備し、前記積層柱は、前記表示用第3着色層の間の前記ブラックマトリクス上に形成され、前記柱用第1着色層の端部が、前記表示用第3着色層の端部より1μm〜5μm離れることでスリット部が形成され、前記スリット部に前記透明の樹脂が流れ込み、前記表示用第3着色層上の前記透明保護層が平坦となることを特徴とするカラーフィルタ
(2)前記柱用第1着色層の底面が円形又は多角形であることを特徴とする(1)に記載のカラーフィルタ
(3)前記柱用第1着色層の底面が四角形であり、前記柱用第1着色層の底面の四角形の辺が、前記開口部を形成する辺に対して斜めであることを特徴とする(2)に記載のカラーフィルタ
(4)(1)ないし(3)のいずれかに記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示装置
(5)基板上に、複数の開口部を有するようにブラックマトリクスを形成する工程(a)と、前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第1着色層と、前記ブラックマトリクス上の、前記表示用第1着色層と同色の柱用第1着色層とを形成する工程(b)と、前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第2着色層と、前記柱用第1着色層上の、前記表示用第2着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第1着色層の上面よりも小さい柱用第2着色層とを形成する工程(c)と、前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第3着色層と、前記柱用第2着色層上の、前記表示用第3着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第2着色層の上面よりも小さい柱用第3着色層とを形成する工程(d)と、前記ブラックマトリクス、前記各着色層及び前記柱用第1着色層、柱用第2着色層、柱用第3着色層による積層柱を覆う透明の樹脂による透明保護層を形成する工程(e)と、を具備し、前記工程(b)において、前記柱用第1着色層を、前記表示用第3着色層が形成される予定の開口部の間の前記ブラックマトリクス上で、前記表示用第3着色層の端部より1μm〜5μm離して形成し、前記柱用第1着色層が前記表示用第3着色層の端部より離れることで形成されたスリット部に、前記透明の樹脂が流れ込み、前記表示用第3着色層上の前記透明保護層が平坦となることを特徴とするカラーフィルタの製造方法
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明のカラーフィルタの実施形態は、カラーフィルタと、共通電極と画素電極を設けた液晶駆動側基板(不図示)と、カラーフィルタと液晶駆動側基板との間に形成される液晶層(不図示)とを具備し、液晶駆動側基板が液晶駆動側基板に対し水平な方向(横方向)に電界を発生させ、液晶を駆動させるIPS方式(In−Plane Switching方式、横電界液晶駆動方式)液晶表示装置(不図示)におけるカラーフィルタとして説明する。
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1について説明する。なお、各図面は、各構成要素を模式的に示したもので、実際の大きさや相対的な大きさの比率を正確に示したものではない。また、図1(a)は、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の部分平面図である。ただし、図1(a)において、保護層13を図示すると、平面図は全面が保護層13となってしまうため、保護層13の図示は省略している。図1(b)は図1(a)でのA−A´断面のB部分を示す部分断面図である。
透明基板3は特に限定されるものではなく、カラーフィルタに一般的に用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。前記フレキシブル材としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等からなるものを挙げることができるが、一般的なプラスチックからなるものも使用可能である。特に、無アルカリガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れており、好ましい。
ブラックマトリクス5は、遮光性粒子を含む感光性樹脂で形成され、0.5μm〜2μm程度の厚さを有し、透明基板3上に、複数の開口部を有するように配置される。各開口部は、液晶表示基板の各画素の位置に対応する。
第1〜第3の着色層7R、7G、7B、9R、9G、9Bは、各色の着色剤を含む感光性樹脂で形成され、0.5μm〜3μm程度の厚さを有し、透明基板3上に孤立パターン形状に配置される。表示用第1〜第3着色層7R、7G、7Bがブラックマトリクス5の開口部を覆うよう配置される。
本実施形態に係る積層柱は、ブラックマトリクス5の上に柱用第1着色層9R、柱用第2着色層9G、柱用第3着色層9Bを積層して形成され、1μm〜5μm程度の高さを有する。本実施形態では、図1(a)に示すように、積層柱は、表示用第3着色層7Bの間のブラックマトリクス5の上に配置される。積層柱は、カラーフィルタ1と、カラーフィルタ1の着色層側で液晶層を挟んで設けられる液晶駆動側基板とが接しないように両者の間に適切な間隔を設ける役割を果たす。この空隙には液晶分子が充填され、液晶層が形成される。
透明保護層13は、可視光域で透明な感光性樹脂で形成され、0.1μm〜2.0μm程度の厚みを有し、ブラックマトリクス5や第1〜第3着色層7R、7G、7B、9R、9G、9Bの表面を覆うように配置される。透明保護層13は、顔料等の各着色層の含有物が、各着色層から液晶層中に溶出しないように設けられる。透明保護層は、オーバーコート層とも呼ばれる。
なお、ポジ型感光性樹脂も特に限定されるものではなく、一般的に使用されるものを用いることができる。具体的には、ノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。
続いて、図2〜図5を用いて、図1に示したカラーフィルタ1を形成するカラーフィルタの製造方法について説明する。図2〜図5の各(a)は、第1の実施形態に係るカラーフィルタ1の製造工程を説明する部分平面図であり、図2〜図5の各(b)は、それぞれ図2〜図5(a)でのA−A´断面のB部分を示す部分断面図である。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、独立したスペーサー形成工程を設けずに、各色の着色層とブラックマトリクスを積層することで、スペーサーとしての役割を果たす積層柱を形成可能であるため、カラーフィルタの製造工程の削減が可能である。
次に、本発明のカラーフィルタの第2の実施形態について図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態に係る積層柱15、17について説明する図である。なお、図6においては、ブラックマトリクス5の図示を省略している。以下の実施形態で第1の実施形態と同一の様態を果たす要素には同一の番号を付し、重複した説明は避ける。
[実施例1]
(感光性樹脂組成物の調製)
重合槽中に、メタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌して溶解させた後、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下において、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させた。さらに、このようにして得られた溶液に、メタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、ハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、これにより、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に、このようにして得られた共重合樹脂溶液(固形分50%)を、下記の材料とともに室温で攪拌して混合し、感光性樹脂組成物を得た。
・共重合樹脂溶液(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
次いで、下記の材料を混合し、サンドミルにて十分に分散させることにより、黒色顔料分散液を調製した。
・黒色顔料(カーボンブラック):23重量部
・高分子分散剤(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111):2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル):75重量部
・黒色顔料分散液:61重量部
・上記の感光性樹脂組成物:20重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30重量部
その後、上記遮光膜を超高圧水銀ランプでパターン露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、200℃で30分間の加熱処理を施すことにより、縦ストライプ線幅10μm、縦ストライプピッチ160μm、横ストライプ線幅80μm、横ストライプピッチ530μmとなる格子状のブラックマトリックスパターンを形成した。これにより、短辺が150μmで、長辺が450μmの開口部が形成された。また、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域のうち、表示用第3着色層が形成される開口部に挟まれる領域を積層柱形成部位とした。
次に、下記組成の赤色用感光性樹脂組成物、緑色用感光性樹脂組成物、および青色用感光性樹脂組成物を調製した。
・C.I.ピグメントレッド177:10重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:5重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:82重量部
<緑色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントグリーン36:10重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:5重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:82重量部
<青色用感光性樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントブルー15:6:10重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記の感光性樹脂組成物:5重量部
・酢酸−3−メトキシブチル:82重量部
上記着色層が形成された基板上に、上記の感光性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布して乾燥させ、乾燥時の厚み2μmの塗膜を形成した。その後、塗膜から100μmの距離のところにフォトマスクを配置し、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて、透明保護層を形成すべき領域にのみ紫外線を10秒間照射した。次いで、塗膜が形成されたガラス基板を0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗膜の未硬化部分のみを除去した。そして、塗膜が形成されたガラス基板に200℃で30分間の加熱処理を施して、膜厚1.0μmの透明保護層を形成した。
以上により、実施例1に係るカラーフィルタ基板を作製した。
カラーフィルタ基板の評価として、透明保護層の形成前と、形成後の積層柱近辺の高さプロファイルを測定した。高さプロファイルは、触針式膜厚計(ケー・エル・エー(株)社製、P−15)により測定した。図8は、実施例1に係るカラーフィルタの積層柱周辺の高さプロファイルを示す図である。
(遮光部および着色層の形成)
実施例1と同様にして、ブラックマトリクスを形成した。次に、ブラックマトリクスの開口部を覆うような幅155μmの赤色着色層からなるストライプ状の第1着色層を形成した。次いで、ブラックマトリクスの開口部を覆うような幅155μmの緑色着色層からなるストライプ状の表示用第2着色層と、ブラックマトリクス上の第1着色層の上に、下底の直径が55μmの円錐台形状の柱用第2着色層を形成した。次いで、ブラックマトリクスの開口部を覆うような幅155μmの緑色着色層からなるストライプ状の表示用第3着色層と、柱用第2着色層の上に、下底の直径が15μmの円錐台形状の柱用第3着色層を形成した。各着色層は、パターンが異なる以外は、実施例1と同様の材料、方法で着色層を形成した。
実施例1と同様にして、透明保護層を形成した。
以上により、比較例1に係るカラーフィルタ基板を作製した。
カラーフィルタ基板の評価として、実施例1と同様に、透明保護層の形成前と、形成後の積層柱近辺の高さプロファイルを測定した。図9は、比較例1に係るカラーフィルタの積層柱周辺の高さプロファイルを示す図である。
一方、図9に示すように、比較例1においては、表示領域において、積層柱の影響を強く受け、透明保護層は高低差が1μm以上であり、傾斜を有している。このようなカラーフィルタを液晶表示装置に使用すると、表示領域の液晶の配列が透明保護層によって乱され、液晶表示装置のコントラストの低下などの不具合を生じる。
3………透明基板
5………ブラックマトリクス
7R………表示用第1着色層
7G………表示用第2着色層
7B………表示用第3着色層
9R………柱用第1着色層
9G………柱用第2着色層
9B………柱用第3着色層
11………スリット部
13………透明保護層
15………積層柱
17………積層柱
21………カラーフィルタ
23R………第1着色層
23G………表示用第2着色層
23B………表示用第3着色層
25G………柱用第2着色層
25B………柱用第3着色層
Claims (5)
- 基板と、
前記基板上に形成され、複数の開口部を備えるブラックマトリクスと、
前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第1着色層と、
前記ブラックマトリクス上に形成された前記表示用第1着色層と同色の柱用第1着色層と、
前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第2着色層と、
前記柱用第1着色層上に形成された、前記表示用第2着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第1着色層の上面よりも小さい柱用第2着色層と、
前記開口部に形成された孤立パターン形状の表示用第3着色層と、
前記柱用第2着色層上に形成された、前記表示用第3着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第2着色層の上面よりも小さい柱用第3着色層と、
前記柱用第1着色層と、前記柱用第2着色層と、前記柱用第3着色層とが形成する積層柱と、
前記ブラックマトリクス、前記各着色層及び前記積層柱を覆う透明の樹脂による透明保護層と、
を具備し、
前記積層柱は、前記表示用第3着色層の間の前記ブラックマトリクス上に形成され、前記柱用第1着色層の端部が、前記表示用第3着色層の端部より1μm〜5μm離れることでスリット部が形成され、
前記スリット部に前記透明の樹脂が流れ込み、前記表示用第3着色層上の前記透明保護層が平坦となることを特徴とするカラーフィルタ。 - 前記柱用第1着色層の底面が円形又は多角形であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
- 前記柱用第1着色層の底面が四角形であり、
前記柱用第1着色層の底面の四角形の辺が、前記開口部を形成する辺に対して斜めであることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする液晶表示装置。
- 基板上に、複数の開口部を有するようにブラックマトリクスを形成する工程(a)と、
前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第1着色層と、前記ブラックマトリクス上の、前記表示用第1着色層と同色の柱用第1着色層とを形成する工程(b)と、
前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第2着色層と、前記柱用第1着色層上の、前記表示用第2着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第1着色層の上面よりも小さい柱用第2着色層とを形成する工程(c)と、
前記開口部を覆うような孤立パターン形状の表示用第3着色層と、前記柱用第2着色層上の、前記表示用第3着色層と同色であり、かつ底面の面積が前記柱用第2着色層の上面よりも小さい柱用第3着色層とを形成する工程(d)と、
前記ブラックマトリクス、前記各着色層及び前記柱用第1着色層、柱用第2着色層、柱用第3着色層による積層柱を覆う透明の樹脂による透明保護層を形成する工程(e)と、
を具備し、
前記工程(b)において、前記柱用第1着色層を、前記表示用第3着色層が形成される予定の開口部の間の前記ブラックマトリクス上で、前記表示用第3着色層の端部より1μm〜5μm離して形成し、
前記柱用第1着色層が前記表示用第3着色層の端部より離れることで形成されたスリット部に、前記透明の樹脂が流れ込み、前記表示用第3着色層上の前記透明保護層が平坦となることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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