JP5623540B2 - 生体情報取得解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2種類の波長の光源とフォトセンサアレーを用いて、非侵襲に生体情報を取得し、その解析を行う装置に関する。
日々の健康状態を簡便に把握したいとの社会的なニーズは高まっている。その中で、血糖値(血液内のグルコース濃度)は健康状態を知るバロメータのひとつであり、糖尿病を患う人に限らず、多くの人々が関心を持つところである。このため、近赤外分光を用いて体液中の血統値を知るための開発が以下のように進んでいる。近赤外分光を用いると非侵襲にてこのような生体情報を知ることができるからである。
特許文献1によれば、白色光を生体にスポットで入射し、通過した光をスポットで収集し(又は多点でのスポットを集め)、この光を短冊状の任意波長選択フィルタによって2次元的の広がった光にし、これを2次元イメージセンサによって一度にその強度情報を得ることが開示されている。2次元イメージセンサとしては、InGaAs―CCD受光素子の例が示されている。任意波長選択フィルタ通過後の光を2つにミラーで分けて片方をInGaAs―CCD受光素子によって1200nmから1600nmの範囲の波長別の光信号の受光レベルと検出し、他方を別のCCD受光素子によって400nmから1100nmの範囲の波長別の光信号の受光レベルとして検出する。このように、任意波長選択フィルタと2次元イメージセンサを用いて、スポットで得られた生体情報を一気に解析する装置である。
特許文献2によれば、これは腫瘍を見つけることを目的とした装置であるが、グルコースが吸収する第1の波長と水が吸収する第2の波長を用いて、各々の波長で生体からの出射光を測定する1次元(又はスポット)のプローバが開示されている。これを生体上で動かし、グルコース濃度の高い領域と水の濃度が高い領域とが交互に現れる部分を特定する。
特許文献3によれば、グルコースによる吸収が大きな第1の波長と、水分子やヘモグロビンの吸収が小さい第2の波長を用い、第2の波長でのスペクトルを用いて、第1の波長でのデータのベースラインを補正する技術が述べられている。
特許文献4では、グルコース分子のOH基、CH基、NH基のそれぞれに由来する吸収を対応する3つの波長で調べて、グルコースの濃度を調べる方法が開示されている。
特許文献5によれば、血液の中の成分を知るために、血管が表皮近くに集中する指関節の曲げの部分の内側に光を入射し、血管中を通ってきた部分が多いとした出射光の測定を、グルコースによる吸収が大きな第1の波長と、グルコースによる吸収が無い第2の波長の2つの波長で行い、両者の比からグルコースの濃度を調べる装置が開示されている。検出器はアレーであり、第1の波長での出力より最も吸収が大きいものを選び、これと同じ場所での第2の波長による出力との比を取ることによって、グルコースの濃度を調べることが開示されている。
特開2004−252214号公報 特開2007−26784号公報 特開2004−257835号公報 特開平10−325794号公報 特開平11−137538号公報
血糖値は血液内のグルコースの濃度であるため、血液中のグルコース濃度を測定しなければならない。しかしながら、近赤外分光を用いた測定では、グルコースの吸収波長領域と水の波長領域が重なっているため、血管部位に的を絞った近赤外分光測定及び解析を行うことができない。
本発明で示す代表的な手段は、第1波長の光を照射する第1の光源と、第2波長の光を照射する第2の光源と、第1の光源または第2の光源からの光を照射された生体からの出射光を検出するフォトセンサアレーと、フォトセンサアレーからのデータを解析する解析装置とを有し、解析装置は、第1波長の光を照射された生体からの出射光の強度が所定のしきい値を超える領域を血管部位として特定し、第2波長の光を照射された生体からの出射光の強度に基づくデータを特定された領域のデータとそれ以外の領域のデータとに分離して解析に供する。
生体としては、指の内側、掌、手の甲、唇などが適用できる。
フォトセンサアレーを実現するために、InGaAsを用いたフォトダイオード以外に、Si基板上にGeを成長させたSiGeを用いたフォトダイオードによってより安価にフォトセンサアレーを構成する。
血液の生体情報を高い精度で取得でき、グルコースの濃度などを正確に解析できる装置が実現できる。これにより、血糖値(血液内のグルコースの濃度)を非侵襲にて得ることができる。
図1(a)は指に対して波長Aの光を照射したときの結像、図1(b)は指に対して波長Bの光を照射したときの結像である。 フォトセンサセルの回路図である。 フォトセンサセルのデバイス構成例である。 フォトセンサアレーチップのブロック図である。 生体情報取得解析装置のブロック図である。 生体情報を取得するフローを示す図である。 図7(a)は波長Aの光を照射したときの吸光度、図7(b)は波長Bの光を照射したときの吸光度を示す図である。 図8(a)は波長Aの光を照射して取得したデータ列、図8(b)は波長Bの光を照射して取得したデータ列、図8(c)は波長Aのデータ列を用いて抽出した波長Bのデータ列である。 ヘモグロビンの波長に対する吸光度特性を示す図である。 図10(a)はグルコースの近赤外スペクトルとその2次微分を示す図、図10(b)は水の近赤外スペクトルとその2次微分を示す図である。 フォトセンサアレーの別の構成例を示す図である。 図11のフォトセンサアレーのデバイス構成例である。 フォトセンサの波長に対する感度特性を示す図である。 図14(a)は生体情報取得解析装置のブロック図であり、図14(b)はその動作例を示す図である。 血管の太さとフォトセンサセルサイズの関係を説明するための図である。 物質の吸光度の波長依存性を示す図である。 図17(a)は生体情報取得解析装置のブロック図であり、図17(b)はそのフィルタ板の平面図である。 フィルタを備えたフォトセンサアレーの模式図である。 生体情報取得解析装置の側面照射系の構成を示すブロック図である。 生体情報取得解析装置の側面照射系の構成を示すブロック図である。 図21(a)は生体情報取得解析装置のブロック図であり、図21(b),(c)はその動作原理を示す図である。 生体情報取得解析装置のブロック図である。 生体情報取得解析装置のアレーセンサが指をスキャンする様子を示す図である。
本発明では、生体に対して光(特定波長または白色光)を照射し、生体内部を透過した光をフォトセンサアレーに結像させて生体情報を非侵襲に取得する。図1(a)に指に対して波長Aの光を照射したときの結像、図1(b)に指に対して波長Bの光を照射したときの結像を示す。
マトリックス(破線)は、フォトセンサのセルが2次元に敷き詰められたフォトセンサアレーを模式的に示しており、マトリックスの一つの区画がそれぞれフォトセンサセルである。各々のセルはマトリックスに付した水平方向番号(Xアドレス)と垂直方向番号(Yアドレス)で特定することができる。波長Aとして810〜940nmの波長、例えば860nmを使うと、図1(a)に示すように、マトリックスの右上に影をつけた領域101が表れる(領域101はその周囲よりも暗くなる)。これは、指の内側にある静脈の像である。波長860nm近傍の光は、ヘモグロビンが強く吸収するので、その周囲よりも暗くなる。各フォトセンサセルから光強度データ(または光の吸収の強さを示すデータ)を収集する。ヘモグロビンは、血管にのみ存在するため、血管部分とそれ以外の部分とで吸収強度が著しく異なる。このため、フォトセンサセルの出力に適切のしきい値を設定することにより、暗いセル(血管部を示す)と明るいセル(血管部以外を示す)とを明確に区別できるのである。
次に、同じ測定部位に対して、波長Bとして1500〜1700nmの範囲の光を照射し、フォトセンサアレーに結像させたものが図1(b)である。この波長は、グルコースによって吸収される波長ではあるが、同様に水によっても吸収される。しかしながら、水は体内全体にほぼ均一に分布しているのに対して、グルコースは主に血管に存在している。そのため、波長Bによる結像は、グルコースの存在に起因して図1(a)と同様に、マトリックスの右上に影をつけた領域101が表れる。しかし、領域101とその他の領域とのコントラストは図1(a)と比較して著しく小さいものとなる。そのため、図1(b)のみの測定では、実際の測定では避けられないノイズ等の影響もあり、血管の部分の特定が困難である。これに対して、本発明では、波長Aで測定することによって、血管の位置(領域101)をフォトセンサアレーのXアドレスとYアドレスによって特定することができる。波長Aでの測定により特定した領域101のアドレスを用いて、波長Bで測定したフォトセンサセルのデータを血管部分でのデータとそれ以外の部分でのデータとを分離することができる。すなわち、測定部位のうち、血管部分のデータのみを選び出すことが可能となるのである。
このように血管部位が特定できることにより、血管部位における水とグルコースの割合の経時的変化を当該部位における吸収度の変化から得ることができる。また、血管部位における水とグルコースの割合を算出するにあたっては、血管部位以外の吸収度を基準として算出することで精度を高めることができる。すなわち、光の吸収度は生体の体温の影響を受けるため、同じ血糖値であってもその日の体温によって光の吸収度は異なる値になる。しかしながら、主に水とグルコースに起因する血管部位での吸収度も、主に水に起因する血管以外の部位での吸収度も、同じ体温のもとでの測定となるので、血管部位でのデータと血管以外の部位でのデータとの差をとることで、血液内のグルコースの濃度をより高精度に求めることができるのである。
なお、指の上側または側面から光を当てて、指の内側からの出射光を測定する場合、指の深部を透過する光は体内で拡散し有意な情報としては表れない。皮膚の表面に近い浅い部分で透過、拡散した光のみがフォトセンサアレー上に有意な情報として検出される。このため、検出される血管部位としては、指の皮膚に近い部分にある静脈のみとなる。これにより、指の表面付近の静脈からの出射光とそれ以外の部分からの出射光との状態を比較するにより、血糖値に関する情報を得ることができる。
図2はフォトセンサアレーを構成するフォトセンサセルの回路図である。セルは行信号線Viと列信号線Hjの交差点に設けられ、アノードが基準(接地)電位に接続されたフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDのカソードと列信号線Hjとの間にソース・ドレイン経路を有し、ゲートが行信号線Viによって制御されるアクセストランジスタATとを有する。アクセストランジスタATは限定されないが、MOSトランジスタで構成される。最も単純な例として、例えば、フォトダイオードPDはp型の半導体基板(アノード)にn型の不純物領域(カソード)を設けることで形成される逆方向のpn接合ダイオードで構成することができる。この場合、フォトダイオードPDでは、入射した光(光子)により、Siのバンドギャップを飛び越えるだけのエネルギーを持った電子・正孔対が発生する。これによる電流又は蓄積された電圧をアクセストランジスタATのゲート電圧を制御して取り出す。なお、セルの構造は上述のような単純な構造には限られない。n+領域の電位をMOSトランジスタのゲートで受けて増幅作用を持たせる種々の公知のフォトダイオードの構造を適用することが可能である。
前述のように、本発明では、波長Bとして例えば1500〜1700nmのような比較的長波長の赤外光を使う。このような長波長の光のエネルギーでは、Siのバンドギャップを飛び越えるだけのエネルギーを持った電子・正孔対を発生することが困難である。そのため、よりバンドギャップの小さな半導体でフォトダイオードPDを構成することが望ましい。バンドギャップの小さな半導体としては、化合物半導体、例えばInGaAsが適用できる。一方、日常の健康ケアを目的とする非侵襲での血糖値の把握をフォトセンサセルが低コストに作製できることが望ましい。図3は低コスト化に好適なフォトセンサセルのデバイス断面を模式的に示したものである。Si基板の上に、酸化膜BOXが形成されており、その上に更にSi層が成長される、いわゆるSOI構造である。ここでフォトダイオードPDの部分(破線枠内)は、Sin+層の上に、ドープされていないGe i層とp型にドープされたGe p+層とが順に積み上げられており、Ge p+層は図示しないが接地されている。また、フォトダイオードPDのSin+層と列信号線Hiとの間のチャネル層の上にゲート絶縁膜を介してゲートGT(行信号線Viに相当する)が形成され、アクセストランジスタATが形成される。この構造であれば1500〜1700nmのような比較的長波長の光のエネルギーでも電子・正孔対は発生でき、低コストに光の検出が可能になる。さらに、フォトダイオードPDの開口部の上層に集光レンズLSを作りこんでいる。これはSiOの構造を利用してフォトセンサ毎に作成することが可能である。これによりフォトダイオードPDの開口部よりも広い面積からの光を集めることができる。また、この例ではその上にカラーフィルタCFをその上部に配置している。光源のみで所望の波長の光が得られない場合でも、カラーフィルタCFを用いることにより必要な波長の光でのデータを取り出すことができる。さらに、カラーフィルタCFとしてフォトセンサセル毎に異なる波長を通過させるものを搭載してもよい。これによって、一度の測定で複数の波長でのデータを得ることができる。これにより、測定したいターゲットとしている物質の吸光度の周波数依存性が特徴的であった場合には、高精度な濃度を計算できるデータを得ることができる。
図4は本発明のフォトセンサアレーチップCPの構成を示した実施例である。チップCP上に2次元的に広がったフォトセンサアレーと、これを選択的に制御するための水平方向走査回路401、垂直方向走査回路402、フォトセンサアレーからの信号を増幅する増幅回路AMP、出力バッファDOBとこれらのコントロール回路403が配置されている。チップCPを起動し制御する信号をここでは起動制御信号CEで代表させて示している。Doは出力端子である(複数個ある場合が多い)。フォトセンサセルPSCは図2で説明したようにフォトダイオードPD(ここではレイアウトイメージで示している)とアクセストランジスタATで構成されている。4隅の素子にのみ記号をつけたが、フォトダイオードPD11〜PD54、アクセストランジスタAT11〜AT54とは2次元のアレー状に広がっており、その場所ごとの光の強度を電気信号に変換する。
アクセストランジスタAT11〜AT54のゲートは行信号線V1〜V4に接続され、これは垂直方向走査回路402によって制御される。これによって、行信号線V1〜V4の内、所望の信号線を選択することによって、アクセストランジスタATがオンする。これによって、フォトダイオードPDで検出された信号が列信号線H1〜H5に出力される。列信号線H1〜H5は、増幅回路AMPの入力線と、列方向選択トランジスタM1〜M5で選択的に接続される。この選択的な接続を制御しているのが水平方向走査回路401である。水平方向走査回路401によって、例えば選択トランジスタM1が選択されると列信号線H1の信号が増幅回路AMPへ送られ、増幅された信号が出力バッファDOBを介してチップの出力Doへ出力される。
図5にフォトセンサアレーチップCPに接続する装置を示す。チップCPは図4と同等であり、フォトセンサアレー501と周辺回路502(図4のセンサアレー以外の回路部分をさす)を有する。制御装置503は、起動制御信号CEに代表させる制御信号によって、フォトセンサアレーチップCPの起動やデータの走査、出力端子Doへのデータの払い出しなどを行う。なお、図示していないが、制御装置503は生体に照射する光源の制御も行う。また、データ保存・解析装置504は、フォトセンサアレーチップCPからのデータの保存、解析を行う。装置504も制御装置からの制御信号XCによって制御され、図1に関連して説明したように、2波長で測定したデータを蓄え、第1の波長で特定したフォトセンサアレー上の有意な情報が含まれている場所において第2の波長での測定データを取り出したり、あるいは予め用意されたデータとの比較によりグルコースの濃度を決定したりする。一例としては、直接血液を採取して血液中のグルコースの濃度を測定したデータと同時に測定したフォトセンサのデータとの相関をテーブルとしてデータ保存・解析装置504にあらかじめ蓄えておく。フォトセンサアレーチップCPで測定したデータからこの相関データを参照することによりグルコースの濃度を算出する。制御装置503とデータ保存・解析装置504とは専用の装置として準備する場合もあるし、その一部をコンピュータ(PC)に行わせることもできる。例えば、データ保存・解析装置504はその全体がPC及びこれにインストールしたソフトで実現することができる。この場合、制御信号などのやり取りは例えばUSB端子を経由して行われることができる。
図6に、血管にあたる部分の領域からの出射光のデータを得るためのフローを示す。第1の波長Aで特定したフォトセンサアレー上の有意な情報が含まれている場所において第2の波長Bでの測定データを取り出すための手順である。
まず、波長Aを用いて生体内からの出射光の強度IAをフォトセンサアレーにより測定する。Xアドレスがi、YアドレスがjであるフォトセンサセルPSCijから出力される光の強度データをIAijと記す。フォトセンサアレーを構成する全フォトセンサセルについて強度データIAijを取得する(S601)。次に、強度データIAijと予め定めたしきい値IAtとの大小関係を比較する。しきい値IAtより大きな値を持つIAijを出力したフォトセンサセルの集合が得られる。このようなフォトセンサセルの集合をPSCAとし、アドレス(i,j)で特定する(S602)。次に、波長Bにて測定を行い、このときの強度データIBijを取得する(S603)。最後に、PSCAに属するフォトセンサセルのIBijを取り出す(S604)。波長Aとして血液に特有な成分であるヘモグロビンに対して吸収の大きな波長を用い、波長Bとしてグルコースに対して吸収の大きな波長を用いることで、血管部分のみからのグルコースの強度データを含んだデータを得ることができる。
図7は、場所ごとに表れる吸光度を模式的に示したものであり、横軸は共にある方向に沿った場所を示し、縦軸に吸光度の大きさを示す。図7(a)は波長Aによる像の模式図である。波長Aは血液に特有な成分であるヘモグロビンに対して吸収の大きな波長であるので、血管部位とそうでない部位とで吸光度の差異が顕著に表れる(波形701)。このため、吸光度の大きな場所の特定が容易である。したがって、予め定めたしきい値IAtを用い、この値よりも大きな値を取る場所であるX1からX2に血管があると判定できる。一方、図7(b)は波長Bによる像の模式図である。波長Bはグルコースに対して吸収の大きな波長であるが同時に水に対しても吸収の大きな波長である。かつ、水は体内の至る所にほぼ均等に存在するので、グルコースの検出を目的とすると、水の存在がいわば大きな背景雑音となって表れる。このため、本発明では、波長Aによる測定でX1からX2の部分が血管であることを知ることができるため、波長Bによる像(波形702)を血管部位(X1〜X2)とその他の部位(〜X1及びX2〜)とを分離することができる。このことは波長Bによる測定から生体情報をより精密に取り出すことに寄与する。上述のように、血管部位とそれ以外の部位との差の日々の変動を観察することで、血管部位とそれ以外とで共通する、例えばその日の体温の影響などを取り除くことができる。また、血管部分のみとそれ以外の部位のみとをそれぞれ分離して日々の変動を観察することで、その微小な変化を捉えることが容易になる。
図8はフォトセンサアレーのデータをアドレス空間で示した例である。波長Aによるデータを図8(a)に示す。予め定めたしきい値IAtよりも大きなデータをもつアドレス領域を特定する。すなわち、図8(a)において影をつけた1F000001〜1F001101(アドレス領域801)、1F010011〜1F010100(アドレス領域802)、1F100011〜1F101111(アドレス領域803)、1F110010〜1F111100(アドレス領域804)の部分である。ここで、波長Aによるフォトセンサアレーへの像も、波長Bによるフォトセンサアレーへの像も同一のアドレス空間に変形される。したがって、図8(b)が波長Bによるデータであるが、波長Aによるデータについて特定したアドレス領域の波長Bによるデータを特定し、抽出する(図8(c))。このように、波長Aによるデータも、波長Bによるデータも、共通のアドレス空間で表されることにより、複数の測定結果と測定部位との結び付けが容易になっている。
これまで説明してきたように、波長Aとしては血液に特有な成分であるヘモグロビンに対して吸収の大きな波長を用いる。図9は、ヘモグロビンによる吸光度を波長の関数として示した図である(生体医工学第43巻(2005)小澤利行他著、「近赤外分光画像計測法による血中ヘモグロビン濃度の無侵襲測定」)。Hbが酸素と結合していないヘモグロビンのデータを示す波形であり、HbOは酸素と結合したヘモグロビンのデータを示す波形である。波長Aとしては、血管部位の同定を容易にするため、水による吸光度が比較的低く、ヘモグロビンの吸光度が比較的高い800nmから900nmの波長を用いる。
一方、波長Bとしてはグルコースに対して吸収の大きな波長を用いる。しかしながらこの波長域は水の吸収も大きな領域である。図10に、尾崎幸洋・河田聡編、「近赤外分光法」、学会出版センターの193ページ及び211ページに記載されているグルコースの吸光度(図10(a)の波形1001)と水の吸光度(図10(b)の波形1002)を示す図である。これらの図から、1600nm付近では水の吸収が比較的小さく、かつグルコースの吸収が大きな領域であることがわかる。この領域の波長を用いてグルコースによる吸収を測定する。さらに1600nmより少し波長が短い領域での、グルコースと水のそれぞれの吸光度の波長依存性に着目すると、例えば1500nm〜1600nmの波長帯において、水は波長が長くなるとともにその吸光度が大きく減少しているのに対し、グルコースはこの波長帯で吸光度のなだらかな山を作っている。よって、この波長帯で3点ほどの波長を選び、それぞれで吸光度を測定すればその吸光度の変化の差から、水による吸収の影響を取り除いたグルコースによる吸収のデータを取得できる。
図11は、第1の波長と第2の波長にそれぞれ専用のフォトダイオードを備えたフォトセンサアレーの別の構成例である。例えば、フォトダイオードPDAで行い、第2の波長を検出するのにはフォトダイオードPDBで行う。少なくとも、第1の波長に対してフォトダイオードPDAの感度はフォトダイオードPDBよりも高く、一方、第2の波長に対してフォトダイオードPDBの感度はフォトダイオードPDAよりも高くなっている。それぞれの波長において、フォトダイオードPDAとフォトダイオードPDBの感度の差が大きいほど望ましい。ここではアレー部分のみ図示しているが、図4のような周辺回路により制御される。波長Aの光は、フォトダイオードPDAに電子正孔対を発生させ、これを行信号線Viでアクセストランジスタを制御してその信号を列信号線H1に取り出す。また、波長Bの光はフォトダイオードPDBに電子正孔対を発生させ、これを行信号線Viでアクセストランジスタを制御してその信号を列信号線H2に取り出す。このフォトセンサアレーによれば、それぞれの波長用のフォトダイオードを備えるため、それぞれの波長に対して高感度な測定ができる。また、このように近接した場所で2つの波長でのデータを得ることができる。よって、2種類のフォトダイオードPDAとPDBの面積が測定領域に対して充分に小さければ、近傍のダイオードを合わせてひとつの場所の情報と見ることができる。よって、波長Aで得られたデータでデータの検査領域を指定し、この領域に対する波長Bで得られるデータを特定することができる。なお、図11の例では、列方向に同一波長用のフォトダイオードを配置しているが、行方向に同一波長用のフォトダイオードを配置するようにすることも可能である。
図12は、フォトダイオードPDAとフォトダイオードPDBの構成例を示す図である。フォトダイオードPDBではp型Si層の上にp型Ge層を成長させているのに対し、フォトダイオードPDAでは(フォトダイオードPDBのp型Si層と同時形成される)p型Si層の上には、Ge層を成長させていない。これにより、フォトダイオードPDAではSiでの光による電子正孔対生成を用いるが、フォトダイオードPDBではGeでの光による電子正孔対生成を用いる。Siのバンドギャップは、Geよりも大きい。よって、Siのフォトダイオードでは、Geのフォトダイオードよりも波長が短い光で反応する。この波長に対する電子正孔対生成の大きさを感度として、図13に示す(神保孝志著 「 光エレクトロニクス」 1997 オーム社)。Siはおよそ500〜1000nmの光に感度が高く、Geはおよそ1550nmまでの光に感度が高い。よって、フォトダイオードPDAでは、図9で示したヘモグロビンによる光の吸収を感度良く検出することができ、フォトダイオードPDBでは、図10で示したグルコースによる光の吸収を感度良く検出することができる。なお、図では示さないが、フォトダイオードPDBは、他の材料を混載して作成してもよい。
図14(a)は本発明を実現する装置と人体の一部である指の関係を示した模式図である。指の上部に2つの光源がある。光源1401Aは波長Aの光を発し、光源1401Bは波長Bの光を発する。これによって照射される指1402の断面が示されている。指1402の下にはレンズ1404があり、レンズ1404による結像が得られるところにフォトセンサアレー1405が置かれる。光源1401Aと光源1401Bとは、制御装置1406からの制御信号LA,LBによって制御される。図5の制御装置と同様に、制御装置1406は、フォトセンサアレー1405やデータ保存・制御装置1407も制御する。光源1401から指1402へ照射された光は、指の内を多数回散乱されて広がる。外部に出ていくのは指の比較的表面を通過した光である。散乱が比較的少ない分、光の減衰が小さく抑えられるためである。したがって、指の表面近くの静脈1403の像がフォトセンサアレー1405に結像される。図14(b)に図14(a)の装置の動作例を示す。制御装置1406から、光源1401Aを点灯させる信号LAと光源1401Bを点灯させる信号LBとが図に示したように交互にでる。光源1401Aより光が出ているときは、光源1401Bからは光は出ていない。この状態で、制御装置1406はそれぞれの光源から光が出ているときに信号CEを用いてフォトセンサアレー1405を活性化する。フォトセンサアレー1405からは、像の光強度を電気信号としてDoに出力する。光源1401Aが光っているときは波長Aによるデータ1408Aが、光源1401Bが光っているときは波長Bによるデータ1408Bが得られる。データ1408は、データ保存・解析装置1407に送られ、記録されると共に、解析によってグルコースの濃度が得られる。
なお、2つの光源から交互に光を出す際に、一回の発光の度にフォトセンサアレーの2次元アレーのすべてのセルからデータを得る必要はない。例えば、アドレス空間、又は実空間で10分割し、一回の発光では10分の1ずつのデータを得ても良い。また、一回の一連の測定で、一度のみ全空間のデータを得ることもあれば、複数回のデータを得て、これを用いてより精密な解析を行うこともできる。
図15は、フォトセンサアレーのセルの大きさと血管の太さの関係を説明する図である。この図では、フォトセンサアレーをセルサイズCSZのマトリックス1501として表記し、この上に血管1502が結像している様子を示している。血管の太さをLとする。フォトセンサアレーのセルは指の幅に対して少なくとも10個以上含まれるような大きさ(CSZ<L/10)であることが望ましい。この理由は以下による。波長Aによるデータからしきい値以上の強度である領域として血管部位を特定するが、その境の両側1〜2セルの情報は使わない場合が多い。また、ひとつのフォトセンサセルの強度の分解能は8ビット程度である。一方、グルコースの変化はその検出すべき濃度変化による吸光度の変化は0.1%に過ぎない。よって、最低でも10ビットの分解能(1/210)が必要である。複数のセルからのデータで補間することで10ビットの分解能を得ることが可能である。また、測定に用いる血管の太さも0.3mm以上の血管を特定し、そこからの情報を用いることが望ましい。0.3mm以上の血管は形状、深さなどが安定して存在するために、測定の状態が日々ほぼ同じとなり、測定したいグルコースのより正確なデータを得ることができるためである。
測定の精度を上げるための変形例について説明する。図16に物質(例えば水)の吸光度の波長依存性を示している。この例では波長htで最大の吸光度を示し、そこからhpの波長へ向けて吸光度は急激に減少している。例えば、図10(b)に示されるように、水の場合では1500nm〜1600nmの波長帯がこのような部分に相当する。そこで、この2つの波長の間の波長である、ha,hb,hcのそれぞれで吸光度を測定すれば明確に依存性を確認することができる。特に、この領域の波長に依存をもたない、あるいは異なる傾向の依存性を有する物質(例えばグルコース)が混ざっていた場合、その物質の濃度を吸光度の波長依存性を利用して分離することで求めることができる。波長ha,hb,hcの光はその波長を選択的に通すフィルタを準備するか、または可変波長レーザを用いることにより実現できる。なお、既知である水及びグルコースそれぞれの依存性と測定された水とグルコースの混合物の依存性から水とグルコースの量を推定するため、データとしては少なくとも波長として3点が必要とするものであって、測定する波長は3つに限定されるものではない。また、フィルタを用いる場合は光源1401Bの一部の波長帯を取り出すことになるが、可変波長レーザを用いる場合であっても、その波長ha,hb,hcは、波長Bとして許容される範囲を中心とする波長帯から選択すればよい。
図17(a)にそのようなフィルタを用いた装置構成を示している。図14と同様の機能を有するブロックには同じ符号を付してある。光源1401Aが測定部位の範囲を特定するための光源であり、光源1401Bが目的物質の吸光度を測定するための光源であるため、光源1401Bの前にフィルタ板1701を取り付ける。ここで光源1401Bは単色光を発する光源ではあるが、その出てくる波長には広がりがある。これの広がりの中で、ha,hb,hcを中心とする波長帯を互いに重ならないように選ぶことで、ちょうど図16に示したような波長の光を得ることができる。フィルタ板1701は、図17(b)に示すように円板にそれぞれ透過波長の異なる3つのフィルタ(フィルタ1704A、フィルタ1704B、フィルタ1704C)が装着されたものである。これが図17(a)に示すようにモータ1702で回転できるように配置される。モータ1702の制御は、制御装置1703が信号XMを用いて行う。その他は、図14での説明と同様である。この装置を用いた測定も図6に示したフローと同様である。図6のステップS603、S604が波長Bによる測定として、図16の波長ha,hb,hcによる3回の測定が行われることに基づき変化する。すなわち、光源1401Bの点灯時、フィルタ板1701を回転させて、まずフィルタ1704Aを通した光(波長=ha)を指1402に照射する。この状態で得られたデータをIBFAijとする。さらにフィルタ板1701を回転させ、次にフィルタ1704Bを通した光(波長=hb)を指1402に照射する。この状態で得られたデータをIBFBijとする。さらにフィルタ板1701を回転させ、フィルタ1704Cを通した光(波長=hc)を指1402に照射する。この状態で得られたデータをIBFCijとする。このうち既にわかっているフォトセンサセル集合PSCAに属するデータを取り出せばよい。これによって、特定部位における近接した3波長でのデータを得ることができる。
なお、実際の測定では、制御信号XMで制御されるフィルタ板の回転速を十分に早くし、かつその速度での限られた時間だけ照射された時にフォトセンサアレーを動作させてデータを取得してもよい。
図18は近接した3波長のデータを取得するための別の構成例である。この例ではフォトセンサセルにフィルタを設け、特定波長帯の光のみがフォトセンサセルに検知されるように構成している。図の例では、フィルタなしのセル1801Xが波長A用、フィルタAを設けたセル1801Aが波長ha用、フィルタBを設けたセル1801Bが波長hb用、フィルタCを設けたセル1801Cが波長hc用であり、この4つのフィルタ配置のセルの組が上下左右に繰り返されている。フォトセンサセルの受光領域の大きさが測定する血管の大きさよりも十分に小さい場合このような構成が可能となる。一般に素子の微細化は進展するが、人間の血管の大きさは平均して一定であるため、一度に近接した3波長のデータを取得することができる。点線で囲ったセル群1801の場所は、波長A用のセル1801Xで代表させ、4つのセルは同じ位置として扱えばよい。
図19は光源から指への光の当て方の変形例である。この例では、指が光源とフォトセンサアレーに挟まれないため、使用者の心理的なバリアを下げることができる。2つの光源1401は遮光板1901を介して、装置の下部などに置かれる。光源からの光は2本の光ファイバ1902を介して、指1402の両方の脇から照射される。指の下部が遮光板1901Aと遮光板1901Bの間からのぞき、ここに指の中を通って漏れ出た光がレンズ1404によってフォトサセンサアレー1405上に結像する。光ファイバ1902は一次元的に並んだもの、あるいはもっと多くが束になったものが使用され、指の両側から光を照射する。この光ファイバの光路は鏡やプリズムで構成しても良い。また、図20のように、指1402の両脇に直接光源を配置しても良い。遮光板2001を光源からの光がレンズ1404に漏れないように配置しておく。この例によれば、より簡便な構成で指の側面からの照射が可能となる。なお、本図では光源1401Aと光源1401Bとが両側に一個ずつ配置されているが、指に沿った方向に光源1401Aと光源1401Bとを交互に配置したものを指の両側に配置しても良い。
図21(a)は装置のさらなる変形例であり安価なSiフォトセンサアレー2101を用いる構成例である。これまでの実施例との差は、光源2102を用いていることであり、この光源2102がSiフォトセンサアレーを照らしている。光源2102は制御装置2103からの制御信号LCで制御され、光源1401Bの点灯と同期して点灯する。光源2102からの光2105波長の波長は、その等価なエネルギーと、光源1401Bからの光による結像光2104の波長と等価なエネルギーとの和が、Siのバンドギャップである1.2eVよりも大きくなるように設定する。この構成によれば、安価なSiフォトセンサアレー2102を用いても1600nmの波長のようなグルコースの吸光度を測定するに必要な波長の光を検出することが可能になる。この光源2102の役割を図21(b),(c)を用いて説明する。図21(b)に示すようにSiには価電子帯と伝導帯があり、両者の間にはバンドギャップと呼ばれるエネルギー差Egが存在する。光源1401Bからの光が指を通り、レンズでSiフォトセンサアレー面に結像される。しかし、結像光2104が入射されても、元の光源1401Bに由来するこの結像光がもっている価電子帯の電子を誘起させるエネルギーではSiのバンドギャップを超えることができない。よって、電子正孔対は作られず、電流は流れない。このことは結像光2104を検知することができないことを意味する。図21(a)の装置は、光源2102からこの足りないエネルギーを与えられる長波長の光2105を照射する。この場合は、元々の結像光2104とこの光源2102からの光2105とが合わさって、Siのバンドギャップを超える現象が起きる(図21(c))。この現象を利用して、安価なSiフォトセンサアレーを用いても、波長1600nmのようなグルコースの吸光度を測定することができる。
図22(a)は、本発明の生体情報収集装置の別の構成例であり、1次元フォトセンサアレーを用いる。複数の1次元フォトセンサアレーで同時に生体組織のある面積をスキャンすることにより、等価的に2次元データを取得する。複数の波長帯の光を照射し、第1の波長で血管部位を特定し、その領域での第2の波長でのデータを解析する。
光源1401Aは波長Aの光を発し、光源1401Bは波長Bの光を発する。これによって照射される指の断面が示されているが、本装置ではx方向に指を伸ばした状態で載せる。本図では、指の縦(指差し)方向での断面を筐体2201の上部に模式的に示している。光源1401Aと光源1401Bの光は、指1402の中で散乱され、筐体2201側に近い部分の皮膚の吸収情報(図に示した静脈1403を含む)を主に保ちながら、出射した光は、スリットSLから筐体2201内へ入る。
筐体2201はx方向に移動が可能であり、筐体2201の内部には、少なくとも、レンズに代表させる光学系2202と、光を2つの方向に分けるハーフミラーHMと、第1の1次元アレーセンサ2203と第2の1次元アレーセンサ2204とが、このハーフミラーHMによる2つの光路の先に配置されている。第1の1次元アレーセンサ2203は、例えば860nm付近の光を検知できるSiフォトダイオードによって構成される1次元アレーセンサである。例えば、50μm間隔のSiフォトダイオードが一列に1024個並んでいる。図22(b)はアレーセンサ2203を上から見た模式図である。図22(b)の座標軸2211は、図22(a)の座標軸2210との対応関係を示すためのものである。支持基板/パッケージPKAの上に1次元アレーセンサSAAが配置されている。一方、第2の1次元アレーセンサ2204は、例えば1600nm付近の光を検知できるInGaAsを用いたフォトダイオードによって構成された1次元アレーセンサである。例えば、50μm間隔のInGaAsフォトダイオードが一列に1024個並んでいる。図22(c)はアレーセンサ2204を上から見た模式図である。図22(c)の座標軸2212は、図22(a)の座標軸2210との対応関係を示すためのものである。支持基板/パッケージPKBの上に1次元アレーセンサSABが配置されている。
筐体2201は、機械的な手段でx方向に移動ができる。この制御は、制御装置2205からの信号PMで行う。制御装置2205は、信号LAによって光源1401Aを信号LBによって光源1401Bの制御を行い、信号CEによって、1次元アレーセンサ2203と1次元アレーセンサ2204の制御を行い、また、XCによってデータ保存・解析装置の制御を行う。1次元アレーセンサ2203と1次元アレーセンサ2204のデータはDoとして、データ保存・解析装置1407へ送られる。これによって、制御信号PMにより、スリットSLの穴の大きさ単位で筐体2201を動かしながら、その場所で、光源1401Aと光源1401Bによるデータを1次元アレーセンサ2203と1次元アレーセンサ2204にて取得することが可能となる。
ひとつの1次元アレーセンサについて図23を用いて説明する。図23は、指1402を1次元アレーセンサによりスキャンする様子を示す図である。座標軸2301は、図22(a)の座標軸2210との対応関係を示すためのものである。指は掌側から見た模式図であり、爪の裏側から、手の平へむけて関節2つ分程度を示している。また、指先から2番目の間接のあたりに、肉眼でも透けてみえ容易に確認できる静脈の部分を示している。この血管のパターンは、各々ひとりひとりで異なっており、個人認証にも応用されている。指の置かれた方向と直交する方向(y方向)に、小さなフォトダイオードが1次元に並んでいる。これをx方向に、少し動かしては、図22の光源を用いた散乱光のデータを取得し、また、少し動かしては同様にデータを取得するといったスキャンを行うことによって、等価的に2次元のデータを取得する。1回のスキャンの大きさ(筐体2201の移動の大きさ)はスリットSLの大きさとする。
図22の装置では、ハーフミラーHMにより1次元アレーセンサ2203と1次元アレーセンサ2204とでデータを取得して行く。例えば、1度のスキャンにおいて光源1401Aと光源1401Bを交互に点滅させ、光源1401Aの光が指を透過した光をアレーセンサ2203で、光源1401Bの光が指を透過した光をアレーセンサ2204で取り込む。この所望の面積分のデータの取得は数秒で終わる。使用者は単に指を、筐体2201を含む装置の上に載せ、この装置のスキャン起動スイッチを入れればよい。スキャン起動スイッチを入れても、スキャンは一度だけである必要はなく、測定精度を上げるために複数回のスキャンを行うことができる。
以上、本発明を複数の実施例、変形例を含めて説明してきた。これらの実施例、変形例は、互いに矛盾しない限り、組み合わせて適用することが可能であることはいうまでもない。
PD:フォトダイオード、AT:アクセストランジスタ、BOX:埋め込み酸化膜、Ge i:非ドープゲルマニウム層、Ge p+:p型ドープゲルマニウム層、Si:シリコン基板、n+:n型半導体領域、AMP:増幅回路、DOB:出力バッファ、CE:チップ制御信号、Do:チップ出力、XC:データ保存・解析装置制御信号、Hb:ヘモグロビン、HbO:酸化ヘモグロビン、LA:光源A制御信号、LB:光源B制御信号、LC:光源C制御信号、ht,hp,ha,hb,hc:波長。

Claims (10)

  1. 第1波長の光を照射する第1の光源と、
    第2波長の光を照射する第2の光源と、
    上記第1の光源または上記第2の光源からの光を照射された生体からの出射光を検出するフォトセンサアレーと、
    上記フォトセンサアレーからのデータを解析する解析部とを有し、
    上記解析部は、上記第1波長の光を照射された生体からの出射光の強度が所定のしきい値を超える領域を血管部位として特定し、上記第2波長の光を照射された生体からの出射光の強度に基づくデータから、上記血管部位として特定された領域のデータと対応するデータを分離させることを特徴とする生体情報取得解析装置。
  2. 請求項において、
    上記第1波長及び上記第2波長の光は近赤外線であり、
    上記第1波長はヘモグロビンに対して吸収が相対的に大きい波長帯にあり、上記第2波長はグルコースに対して吸収が相対的に大きい波長帯にあることを特徴とする生体情報取得解析装置。
  3. 請求項において、
    上記第2波長の光を照射された生体からの出射光の強度は少なくとも第1物質と第2物質の量に依存し、
    上記装置は、上記第2波長として許容される範囲を中心とする波長帯から複数の波長の光を照射する機構を有し、
    上記解析部は、複数の波長の光を照射された生体からの出射光の強度データから出射光の強度と照射した波長との依存性を求め、上記依存性に基づき血管部位に含まれる第1物質と第2物質とを分離することを特徴とする生体情報取得解析装置。
  4. 請求項において、
    上記機構として、上記第2の光源から所定の波長帯の光を通過させる複数のフィルタを有することを特徴とする生体情報取得解析装置。
  5. 請求項において、
    上記フォトセンサアレーは、フォトセンサセルが2次元マトリックス状に配置されており、
    上記フォトセンサセルは第1のフォトダイオードを有する第1のフォトセンサセルと第2のフォトダイオードを有する第2のフォトセンサセルとを有し、
    上記第1のフォトセンサセルと上記第2のフォトセンサセルとは上記フォトセンサアレーにおいて隣接して配置され、
    上記第1波長に対して、上記第1のフォトダイオードの感度は上記第2のフォトダイオードよりも高く、
    上記第2波長に対して、上記第2のフォトダイオードの感度は上記第1のフォトダイオードよりも高いことを特徴とする生体情報取得解析装置。
  6. 請求項において、
    上記第1のフォトダイオードはSiでの光による電子正孔対生成を用い、上記第2のフォトダイオードはGeでの光による電子正孔対生成を用いることを特徴とする生体情報取得解析装置。
  7. 請求項において、
    上記光源の光を上記生体の側面から照射する機構を有することを特徴とする生体情報取得解析装置。
  8. 請求項において、
    第3波長の光を照射する第3の光源をさらに有し、
    上記フォトセンサアレーは、Siでの光による電子正孔対生成を用いるフォトダイオードを有するフォトセンサセルで構成されており、
    上記第3の光源は上記第2の光源と同期して発光することを特徴とする生体情報取得解析装置。
  9. 請求項において、
    上記フォトセンサアレーは、フォトセンサセルが1次元に配置された第1のフォトセンサアレーと第2のフォトセンサアレーとを有し、
    上記第1のフォトセンサアレーは、第1のフォトダイオードを有する第1のフォトセンサセルを有し、
    上記第2のフォトセンサアレーは、第2のフォトダイオードを有する第2のフォトセンサセルを有し、
    上記第1波長に対して、上記第1のフォトダイオードの感度は上記第2のフォトダイオードよりも高く、
    上記第2波長に対して、上記第2のフォトダイオードの感度は上記第1のフォトダイオードよりも高く、
    上記第1及び第2のフォトセンサアレーを生体の所定範囲に対してスキャンさせることを特徴とする生体情報取得解析装置。
  10. 請求項において、
    ハーフミラーを有し、
    上記ハーフミラーにより、上記第1波長の光を上記第1のフォトセンサアレーに受光させ、上記第2波長の光を上記第2のフォトセンサアレーに受光させることを特徴とする生体情報取得解析装置。
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