JP5621058B2 - カラー撮像素子 - Google Patents

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Description

本発明はカラー撮像素子に係り、特に色モワレの発生の低減及び高解像度化が可能なカラー撮像素子に関する。
単板式のカラー撮像素子では、各画素上にそれぞれ単色のカラーフィルタが設けられるので各画素が単色の色情報しか持たない。このため、単板カラー撮像素子の出力画像はRAW画像(モザイク画像)となるので、欠落している色の画素を、周囲の画素から補間する処理(デモザイキング処理)により多チャネル画像を得ている。この場合に問題となるのが、高周波の画像信号の再現特性であり、カラー撮像素子は白黒用の撮像素子と比較して、撮像した画像にエリアシングが発生し易いため、色モワレ(偽色)の発生を抑圧しつつ再現帯域を広げて高解像化するということが重要な課題である。
デモザイキング処理とは、単板式のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に対応したモザイク画像から画素毎に全ての色情報を算出する処理であり、同時化処理ともいう。例えば、RGB3色のカラーフィルタからなる撮像素子の場合、RGBからなるモザイク画像から画素毎にRGB全ての色情報を算出する処理である。
単板カラー撮像素子で最も広く用いられているカラーフィルタの色配列である原色系ベイヤー配列は、緑(G)画素を市松状に、赤(R)、青(B)を線順次に配置しているため、G信号は斜め方向で、R、B信号は水平、垂直方向の高周波信号を生成する際の再現精度が問題である。
図25のA部分に示すような白黒の縦縞模様(高周波画像)が、図25のB部分に示すベイヤー配列のカラーフィルタを有するカラー撮像素子に入射した場合、これをベイヤーの色配列に振り分けて色毎に比較すると、図25のC部分からE部分に示すようにRは薄い平坦、Bは濃い平坦、Gは濃淡のモザイク状の色画像となる。本来、白黒画像であるのに対し、RGB間に濃度差(レベル差)は起きないものが、色配列と入力周波数によっては色が付いた状態となってしまう。
同様に、図26のA部分に示すような斜めの白黒の高周波画像が、図26のB部分に示すベイヤー配列のカラーフィルタを有する撮像素子に入射した場合、これをベイヤーの色配列に振り分けて色毎に比較すると、図26のC部分からE部分に示すようにRとBは薄い平坦、Gは濃い平坦の色画像となる。仮に黒の値を0、白の値を255とすると、斜めの白黒の高周波画像は、Gのみ255となるため、緑色になってしまう。このようにベイヤー配列では、斜めの高周波画像を正しく再現することができない。
一般に単板式のカラー撮像素子を使用する撮像装置では、水晶などの複屈折物質からなる光学ローパスフィルタをカラー撮像素子の前面に配置し、高周波を光学的に落とすことで回避していた。しかし、この方法では、高周波信号の折り返りによる色付は軽減できるが、その弊害で解像度が落ちてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、カラー撮像素子のカラーフィルタ配列を、任意の着目画素が着目画素の色を含む3色と着目画素の4辺のいずれかにおいて隣接する配列制限条件を満たす3色ランダム配列としたカラー撮像素子が提案されている(特許文献1)。
また、分光感度が異なる複数のフィルタを有し、そのうち第1のフィルタと第2のフィルタが、画像センサの画素格子の一方の対角方向に第1の所定の周期で交互に配置されているとともに、他方の対角方向に第2の所定の周期で交互に配置されているカラーフィルタ配列の画像センサが提案されている(特許文献2)。
更に、RGBの3原色のカラー固体撮像素子において、R、G、Bを水平に配置した3画素のセットを垂直方向にジグザグにずらしながら配置することによって、RGBそれぞれの出現確率を均等にし、かつ撮像面上の任意の直線(水平、垂直、斜めの直線)が全ての色を通過するようした色配列が提案されている(特許文献3)。
更にまた、RGBの3原色のうちのR,Bを水平方向及び垂直方向にそれぞれ3画素置きに配置し、これらのR,Bの間にGを配置したカラー撮像素子が提案されている(特許文献4)。
特開2000−308080号公報 特開2005−136766号公報 特開平11−285012号公報 特開平8−23543号公報
特許文献1に記載のカラー撮像素子は、フィルタ配列がランダムとなるため後段でのデモザイキング処理を行う際に、ランダムパターンごとに最適化する必要があり、デモザイキング処理が煩雑になるという問題がある。また、ランダム配列では、低周波の色モアレには有効であるが、高周波部の偽色に対しては有効でない。
また、特許文献2に記載の画像センサは、G画素(輝度画素)が市松状に配置されているため、限界解像度領域(特に斜め方向)での画素再現精度が良くないという問題がある。
特許文献3に記載のカラー固体撮像素子は、任意の直線上に全ての色のフィルタが存在するため、偽色の発生を抑えることができる利点があるが、RGBの画素数の比率が等しいため、高周波再現性がベイヤー配列に比べて低下するという問題がある。尚、ベイヤー配列の場合、輝度信号を得るために最も寄与するGの画素数の比率が、R、Bそれぞれの画素数の2倍になっている。
一方、特許文献4に記載のカラー撮像素子は、R、Bそれぞれの画素数に対するGの画素数の比率がベイヤー配列よりも高いが、水平又は垂直方向にG画素のみのラインが存在するため、水平又は垂直方向に高周波部の偽色に対しては有効でない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、偽色の発生の抑圧及び高解像度化を図ることができるとともに、従来のランダム配列に比べて後段の処理を簡略化することができるカラー撮像素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係る発明は、水平方向及び垂直方向に配列された光電変換素子で構成される複数の画素上に、カラーフィルタが配設されてなる単板式のカラー撮像素子であって、前記カラーフィルタの配列は、前記カラーフィルタが水平方向及び垂直方向にM×N(M,Nは6以上の偶数)画素に対応する配列パターンで配列されてなる基本配列パターンを含み、かつ当該基本配列パターンが水平方向及び垂直方向に繰り返して配置され、前記基本配列パターンは、前記カラーフィルタが(M/2)×(N/2)画素に対応する配列パターンで配列された2種類の第1サブ配列及び第2サブ配列をそれぞれ2つずつ含み、前記第1及び第2サブ配列は、前記水平方向及び垂直方向に互いに隣接して配置され、前記カラーフィルタは、1色以上の第1の色に対応する第1のフィルタと、輝度信号を得るための寄与率が前記第1の色よりも低い2色以上の第2の色に対応する第2のフィルタとを含み、さらに前記第1のフィルタに対応する第1の色の画素数の比率が、前記第2のフィルタに対応する第2の色の各色の画素数の比率よりも大きくなり、前記第1のフィルタは、前記第1サブ配列の外周部に矩形状に配置されるとともに、前記第2サブ配列の中央部に配置され、前記第2の色の各色に対応する前記第2のフィルタは、前記基本配列パターン内に前記カラーフィルタ配列の水平、垂直方向の各フィルタライン内に1つ以上配置されている。
本発明の一の態様に係る発明によれば、基本配列パターンを、水平方向及び垂直方向に互いに隣接して配置された2種類の第1サブ配列及び第2サブ配列により構成して、第1のフィルタを第1サブ配列の外周部に矩形状に配置するとともに、第2サブ配列の中央部に配置することにより、第1のフィルタがカラーフィルタ配列の水平、垂直、斜め右上及び斜め右下方向の各フィルタライン内に1つ以上配置されるので、高周波領域でのデモザイキング処理の再現精度を向上させることができる。
また、カラーフィルタの配列は、基本配列パターンが水平方向及び垂直方向に繰り返して配置されているため、後段でのデモザイキング処理を行う際に、繰り返しパターンにしたがって処理を行うことができ、従来のランダム配列に比べて後段の処理を簡略化することができる。
また、第1の色以外の2色以上の第2の色の各色に対応する第2のフィルタについても、基本配列パターン内においてカラーフィルタの配列の水平、及び垂直方向の各フィルタライン内に1つ以上配置するようにしたため、色モワレ(偽色)の発生を抑圧して高解像度化を図ることができる。
また、第1のフィルタに対応する第1の色の画素数と第2のフィルタに対応する2色以上の第2の色の各色の画素数との比率を異ならせ、特に輝度信号を得るための寄与率が高い第1の色の画素数の比率を、第2のフィルタに対応する第2の色の各色の画素数の比率よりも大きくするようにしたため、エリアシングを抑制することができ高周波再現性もよい。
さらに、基本配列パターンがM(偶数)×N(偶数)画素に対応する配列パターンで構成されるため、例えばカラー撮像素子がCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子である場合に、偶数個(例えば4個)の画素で1個のアンプ回路を共有させることもできる。
本発明の他の態様に係るカラー撮像素子において、第2のフィルタは、カラーフィルタの配列の斜め右上及び斜め右下方向のライン内に1つ以上配置されることが好ましい。これにより、色モワレ(偽色)の発生を抑圧して高解像度化を図ることができる。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、基本配列パターン内の2つの第1サブ配列の中央部には、それぞれ異なる第2の色の第2のフィルタが配置されている。これにより、基本配列パターン内において2つの第1サブ配列の中央部を通るカラーフィルタの配列の斜め右上及び斜め右下方向のライン内に各色の第2のフィルタが配置される。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、基本配列パターン内の2つの第2サブ配列は、第2の色の各色に対応する第2のフィルタの配置が互いに異なる。これにより、各色の第2のフィルタを、基本配列パターン内においてカラーフィルタの配列の水平、垂直、斜め右上及び斜め右下方向の各フィルタライン内に1つ以上配置することができる。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、第2サブ配列内の第2の色の各色に対応する第2のフィルタは、それぞれ第2サブ配列の中心に対して点対称となるように配置されている。これにより、各色の第2のフィルタを、基本配列パターン内においてカラーフィルタの配列の水平、垂直、斜め右上及び斜め右下方向の各フィルタライン内に配置することができる。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、第1の色は緑色(G)であり、第2の色は赤色(R)及び青色(B)であり、カラーフィルタの配列の任意のカラーフィルタを含む水平ライン及び垂直ラインを基準として、カラーフィルタの配列の水平方向に(M/2)ライン間隔で配置された垂直ラインと、垂直方向に(N/2)ライン間隔で配置された水平ラインとが交差する位置に配置された第1及び第2のフィルタがベイヤー配列となる。これにより、カラー撮像素子を間引き読み出し駆動した場合には、周知のベイヤー配列に対応したデモザイキング処理等を行うことができるので、デモザイキング処理等が複雑化することが防止される。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、M及びNがそれぞれ8以上である場合に、第2サブ配列の中央部には、第1のフィルタで構成される2×2画素に対応する正方配列が含まれる。これにより、2×2画素の画素値を使用して、水平、垂直、斜め右上及び斜め右下方向のうちの相関の高い方向を判別することができる。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、M及びNがそれぞれ10以下であることが好ましい。M及びNが10を超える場合(M,N>10)には、デモザイキング処理等の信号処理が複雑化するのに対し、基本配列パターンのサイズを大きくすることによる格別な効果が得られないからである。
本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、M及びNがM=Nを満たすことが好ましい。また、本発明のさらに他の態様に係るカラー撮像素子において、M及びNがM≠Nを満たすことが好ましい。なお、上記のカラー撮像素子を備える撮像装置も本発明に含まれる。
本発明によれば、輝度信号を得るための寄与率の高い第1の色に対応する第1のフィルタを、カラーフィルタの配列の水平、垂直、斜め右上及び斜め右下方向の各フィルタライン内に1つ以上配置するとともに、第1のフィルタに対応する第1の色の画素数の比率を、第1の色以外の2色以上の第2のフィルタに対応する第2の色の各色の画素数の比率よりも大きくするようにしたため、高周波領域でのデモザイキング処理の再現精度を向上させ、かつエリアシングを抑制することができる。
また、第1の色以外の2色以上の第2の色の各色に対応する第2のフィルタを、基本配列パターン内においてカラーフィルタの配列の水平、及び垂直方向の各フィルタライン内に1つ以上配置するようにしたため、色モワレ(偽色)の発生を抑圧して高解像度化を図ることができる。
更に、本発明に係るカラーフィルタの配列は、基本配列パターンが水平方向及び垂直方向に繰り返されているため、後段でのデモザイキング処理を行う際に、繰り返しパターンにしたがって処理を行うことができ、従来のランダム配列に比べて後段の処理を簡略化することができる。
本発明に係る単板式のカラー撮像素子を備えるデジタルカメラを示す図である 本発明に係る単板式のカラー撮像素子の画素を示す図である。 本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第1の実施形態を示す図である。 第1の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる基本配列パターンを示す図である。 第1の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる6×6画素の基本配列パターンを3×3画素のA配列とB配列に分割し、これらを配置した様子を示す図である。 第1の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる2×2画素のG画素の画素値から相関方向を判別する方法を説明するために使用した図である。 カラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる基本配列パターンの概念を説明するために使用した図である。 本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第2の実施形態を示す図である。 第2の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる基本配列パターンを示す図である。 図9中の第1A配列及び第2A配列を拡大した図である。 図9中の第1B配列及び第2B配列を拡大した図である。 カラーフィルタ配列のGフィルタのみを表示した図である。 カラーフィルタ配列のR、Bフィルタのみを表示した図である。 第2の実施形態のカラー撮像素子を間引き読み出し駆動したときのカラーフィルタ配列を説明するための図である。 第2の実施形態のカラー撮像素子を、図14に示した例とは異なる間引き読み出し駆動したときのカラーフィルタ配列を説明するための図である。 本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第3の実施形態を示す図である。 第3の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる基本配列パターンを示す図である。 第3の実施形態のカラー撮像素子を間引き読み出し駆動したときのカラーフィルタ配列を説明するための図である。 本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第4の実施形態を示す図である。 第4の実施形態のカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に含まれる基本配列パターンを示す図である。 第4の実施形態のカラー撮像素子を間引き読み出し駆動したときのカラーフィルタ配列を説明するための図である。 Rフィルタ(赤フィルタ)、G1フィルタ(第1の緑フィルタ)、G2フィルタ(第2の緑フィルタ)及びBフィルタ(青フィルタ)が配置される受光素子の分光感度特性を示すグラフである。 Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ及びWフィルタ(透明フィルタ)が配置される受光素子の分光感度特性を示すグラフである。 Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ及びエメラルドフィルタE(Eフィルタ)が配置される受光素子の分光感度特性を示すグラフである。 従来のベイヤー配列のカラーフィルタを有するカラー撮像素子の課題を説明するために使用した図である。 従来のベイヤー配列のカラーフィルタを有するカラー撮像素子の課題を説明するために使用した他の図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
[カラー撮像装置の全体構成]
図1は本発明に係るカラー撮像素子を備えるデジタルカメラ9のブロック図である。デジタルカメラ9は、大別して、撮影光学系10、カラー撮像素子12、撮影処理部14、画像処理部16、駆動部18、制御部20などを備えている。
撮影光学系10により被写体が撮像され、被写体像を示す光像がカラー撮像素子12(第1の実施形態のカラー撮像素子)の受光面上に結像される。
カラー撮像素子12は、その撮像面上に図2中水平方向及び垂直方向に配列(二次元配列)された光電変換素子で構成される複数の画素と、各画素の受光面の上方に配置された特定のカラーフィルタ配列のカラーフィルタとを備えた、いわゆる単板式のカラー撮像素子である。ここで、「上方」とは、カラー撮像素子12の撮像面に対して被写体光が入射してくる側の方向を指す。
カラー撮像素子12に結像された被写体像は、各画素の光電変換素子によって入射光量に応じた信号電荷に変換される。各光電変換素子に蓄積された信号電荷は、制御部20の指令に従って駆動部18から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)としてカラー撮像素子12から順次読み出される。カラー撮像素子12から読み出される画像信号は、カラー撮像素子12のカラーフィルタ配列に対応した赤(R)、緑(G)、青(B)のモザイク画像を示すR、G、B信号である。尚、カラー撮像素子12は、CCD(Charge Coupled Device)カラー撮像素子に限らず、CMOS撮像素子などの他の種類の撮像素子であってもよい。
カラー撮像素子12から読み出された画像信号は、撮影処理部14に入力する。撮影処理部14は、画像信号に含まれるリセットノイズを除去するための相関二重サンプリング回路(CDS)、画像信号を増幅し、一定レベルの大きさにコントロールするためのAGC回路、及びA/D変換器を有している。この撮影処理部14は、入力する画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅した後、デジタルの画像信号に変換してなるRAWデータを画像処理部16に出力する。
画像処理部16は、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、デモザイキング処理回路(単板式のカラー撮像素子12のカラーフィルタ配列に伴うRGBのモザイク画像から画素毎にRGBの全ての色情報を算出(同時式に変換)する処理回路)、輝度・色差信号生成回路、輪郭補正回路、色補正回路等を有している。画像処理部16は、制御部20からの指令に従い、撮影処理部14から入力したモザイク画像のRAWデータに所要の信号処理を施して、輝度データ(Yデータ)と色差データ(Cr,Cbデータ)とからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
画像処理部16で生成された画像データは、圧縮/伸張処理回路により静止画に対しては、JPEG規格に準拠した圧縮処理が施され、動画に対してはMPEG2規格に準拠した圧縮処理が施された後、図示しない記録メディア(例えばメモリカード)に記録され、また、液晶モニタ等の表示手段(図示せず)に出力されて表示される。
[カラー撮像素子の第1の実施形態]
図2及び図3は本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第1の実施形態を示す図であり、図2はカラー撮像素子12に設けられている画素の画素配列に関して示し、図3はカラーフィルタのカラーフィルタ配列に関して示している。
図2に示すように、カラー撮像素子12は、水平方向及び垂直方向に配列(二次元配列)された光電変換素子22からなる複数の画素と、各画素の受光面上に配置された、図3に示すカラーフィルタ配列のカラーフィルタとから構成されている。各画素上には、RGBの3原色のカラーフィルタ(以下、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタという)23R,23G,23Bのうちのいずれかが配置される。以下、Rフィルタ23Rが配置された画素を「R画素」、Gフィルタ23Gが配置された画素を「G画素」、Bフィルタ23Bが配置された画素を「B画素」という。
<カラーフィルタ配列の特徴>
第1の実施形態のカラー撮像素子12のカラーフィルタ配列は、下記の特徴(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、及び(6)を有している。
〔特徴(1)〕
図3に示すカラーフィルタ配列は、6×6画素に対応する正方配列パターンからなる基本配列パターンP(図中の太枠で示したパターン)を含み、この基本配列パターンPが水平方向及び垂直方向に繰り返し配置されている。即ち、このカラーフィルタ配列は、R、G、Bの各色のRフィルタ23R、Gフィルタ23G、Bフィルタ23Bが周期性をもって配列されている。
このようにRフィルタ23R、Gフィルタ23G、Bフィルタ23Bが周期性をもって配列されているため、カラー撮像素子12から読み出されるR、G、B信号のデモザイキング処理等を行う際に、繰り返しパターンにしたがって処理を行うことができる。
また、基本配列パターンPの単位で間引き処理して画像を縮小する場合、間引き処理後のカラーフィルタ配列は、間引き処理前のカラーフィルタ配列と同じにすることができ、共通の処理回路を使用することができる。
〔特徴(2)〕
図3に示すカラーフィルタ配列は、輝度信号を得るために最も寄与する色(この実施形態では、Gの色)に対応するGフィルタ23Gが、カラーフィルタ配列の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)方向の各フィルタライン内に配置されている。ここで、NEは斜め右上方向を意味し、NWは斜め右下方向を意味する。例えば、正方形の画素の配列の場合は、斜め右上及び斜め右下方向とは水平方向に対しそれぞれ45°の方向となるが、長方形の画素の配列であれば、長方形の対角線の方向であり長辺・短辺の長さに応じてその角度は変わりうる。
輝度系画素に対応するGフィルタ23Gが、カラーフィルタ配列の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)方向の各フィルタライン内に1つ以上配置されるため、高周波となる方向によらず高周波領域でのデモザイキング処理の再現精度を向上させることができる。
〔特徴(3)〕
図3に示すカラーフィルタ配列の基本配列パターンPは、その基本配列パターン内におけるRGBフィルタ23R,23G,23Bに対応するR画素、G画素、B画素の画素数が、それぞれ8画素、20画素、8画素になっている。即ち、RGB画素の各画素数の比率は、2:5:2になっており、輝度信号を得るために最も寄与するG画素の画素数の比率は、他の色のR画素、B画素のそれぞれの画素数の比率よりも大きくなっている。
上記のようにG画素の画素数とR,B画素の画素数との比率が異なり、特に輝度信号を得るために最も寄与するG画素の画素数の比率を、R,B画素の画素数の比率よりも大きくするようにしたため、デモザイキング処理時におけるエリアシングを抑制することができるとともに、高周波再現性もよくすることができる。
〔特徴(4)〕
図3に示すカラーフィルタ配列は、上記Gの色以外の2色以上の他の色(この実施形態では、R,Bの色)に対応するRフィルタ23R、Bフィルタ23Bが、それぞれ基本配列パターンP内においてカラーフィルタ配列の水平、及び垂直方向の各フィルタライン内に1つ以上配置されている。
Rフィルタ23R及びBフィルタ23Bがそれぞれカラーフィルタ配列の水平、及び垂直方向の各フィルタライン内に配置されるため、色モワレ(偽色)の発生を抑圧することができる。これにより、偽色の発生を抑制するための光学ローパスフィルタを光学系の入射面から撮像面までの光路に配置しないようにでき、又は光学ローパスフィルタを適用する場合でも偽色の発生を防止するための高周波数成分をカットする働きの弱いものを適用することができ、解像度を損なわないようにすることができる。
図4は、図3に示した基本配列パターンPを、3×3画素に4分割した状態に関して示している。
図4に示すように基本配列パターンPは、図中の実線の枠で囲んだ3×3画素のA配列24aと、図中の破線の枠で囲んだ3×3画素のB配列24bとが、水平、垂直方向に交互に並べられた配列となっていると捉えることもできる。
A配列24a及びB配列24bは、それぞれ輝度系画素であるGフィルタ23Gが4隅と中央に配置され、両対角線上に配置されている。また、A配列24aは、中央のGフィルタ23Gを挟んでRフィルタ23Rが水平方向に配列され、Bフィルタ23Bが垂直方向に配列されている。一方、B配列24bは、中央のGフィルタ23Gを挟んでBフィルタ23Bが水平方向に配列され、Rフィルタ23Rが垂直方向に配列されている。即ち、A配列24aとB配列24bとは、Rフィルタ23RとBフィルタ23Bとの位置関係が逆転しているが、その他の配置は同様になっている。
また、A配列24aとB配列24bの4隅のGフィルタ23Gは、図5に示すようにA配列とB配列とが水平、垂直方向に交互に配置されることにより、2×2画素に対応する正方配列のGフィルタ23Gとなる。
これは、輝度系画素であるGフィルタ23Gが、A配列24aまたはB配列24bにおける3×3画素において4隅と中央に配置され、この3×3画素が水平方向、垂直方向に交互に配置されることで2×2画素に対応する正方配列のGフィルタ23Gが形成されるためである。尚、このような配列とすることで、前述の特徴(1)、(2)、(3)、及び後述の特徴(5)が満たされる。
〔特徴(5)〕
図3に示すカラーフィルタ配列は、Gフィルタ23Gが設けられた2×2画素に対応する正方配列25(以下、単にG正方配列25という、図6参照)を含んでいる。
図6に示すように、Gフィルタ23Gが設けられた2×2画素を取り出し、水平方向のG画素の画素値の差分絶対値、垂直方向のG画素の画素値の差分絶対値、斜め方向(右上斜め、左上斜め)のG画素の画素値の差分絶対値を求めることにより、水平方向、垂直方向、及び斜め方向のうち、差分絶対値の小さい方向に相関があると判断することができる。
即ち、このカラーフィルタ配列によれば、最小画素間隔のG画素の情報を使用して、水平方向、垂直方向、及び斜め方向のうちの相関の高い方向判別ができる。この方向判別結果は、周囲の画素から補間する処理(デモザイキング処理)に使用することができる。これにより、画像処理部16によるデモザイキング処理が実行可能となる。
また、図5に示すように3×3画素のA配列24a又はB配列24bの画素をデモザイキング処理の対象画素とし、A配列24a又はB配列24bを中心に5×5画素(モザイク画像の局所領域)を抽出した場合、5×5画素の4隅に2×2画素のG画素が存在することになる。これらの2×2画素のG画素の画素値を使用することにより、4方向の相関方向の判別を最小画素間隔のG画素の情報を使用して精度よく行うことができる。
〔特徴(6)〕
図3に示すカラーフィルタ配列の基本配列パターンPは、その中心(4つのGフィルタ23Gの中心)に対して点対称になっている。また、図4に示したように、基本配列パターンP内のA配列24a及びB配列24bも、それぞれ中心のGフィルタ23Gに対して点対称になっている。
このような対称性により、後段の処理回路の回路規模を小さくしたり、簡略化することが可能になる。
図7に示すように太枠で示した基本配列パターンPにおいて、水平方向の第1から第6のラインのうちの第1及び第3のラインのカラーフィルタ配列は、GBGGRGであり、第2のラインのカラーフィルタ配列は、RGRBGBであり、第4及び第6のラインのカラーフィルタ配列は、GRGGBGであり、第5のラインのカラーフィルタ配列は、BGBRGRとなっている。
いま、図7において、基本配列パターンPを水平方向、及び垂直方向にそれぞれ1画素ずつシフトした基本配列パターンをPa、それぞれ2画素ずつシフトした基本配列パターンをPbとすると、これらの基本配列パターンPa、Pbを水平方向及び垂直方向に繰り返し配置しても、同じカラーフィルタ配列になる。
即ち、基本配列パターンを水平方向及び垂直方向に繰り返し配置することで、図7に示すカラーフィルタ配列を構成することができる基本配列パターンは複数存在する。第1の実施形態では、基本配列パターンが点対称になっている基本配列パターンPを、便宜上、基本配列パターンという。
尚、後述する他の実施形態のカラーフィルタ配列においても、各カラーフィルタ配列に対して複数の基本配列パターンが存在するが、その代表的なものをそのカラーフィルタ配列の基本配列パターンという。
[カラー撮像素子の第2の実施形態]
図8は本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第2の実施形態を示す図であり、特にカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に関して示している。なお、第2の実施形態のカラー撮像素子26は、カラーフィルタ配列が異なる点を除けば、上記第1の実施形態と基本的には同じ構成である。このため、上記第1の実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。また、以下の説明では、カラーフィルタ配列の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)方向の各フィルタラインを、それぞれ「水平ライン」、「垂直ライン」、「斜め(NE,NW)ライン」と省略する。
カラー撮像素子26のカラーフィルタ配列(以下、単にカラーフィルタ配列という)は、RGBフィルタ23R,23G,23Bが6×6画素に対応する配列パターンで配列されてなる基本配列パターンP1を含み、この基本配列パターンP1が水平方向及び垂直方向に繰り返し配置されている。このため、カラーフィルタ配列は前述の特徴(1)を有する。
図9に示すように、基本配列パターンP1は、3×3画素に対応する配列パターンを有する4種類のサブ配列で構成されている。これら4種類のサブ配列は、本発明の第1サブ配列に相当する2種類の第1A配列27a及び第2A配列27bと、本発明の第2サブ配列に相当する2種類の第1B配列28a及び第2B配列28bである。
第1及び第2A配列27a,27bと第1及び第2B配列28a,28bとは、カラーフィルタ配列の水平方向及び垂直方向に互いに隣接して正方行列状に配置されている。具体的には、第1A配列27aと第1B配列28a、第2A配列27bと第2B配列28bがそれぞれ水平方向に隣接している。また、第1A配列27aと第2B配列28b、第2A配列27bと第1B配列28aがそれぞれ垂直方向に隣接している。さらに、第1A配列27aと第2A配列27b、第1B配列28aと第2B配列28bが斜め方向に隣接している。
図10に示すように、第1A配列27aの外周部には、Gフィルタ23Gが矩形状に配置されている。また、第1A配列27aのGフィルタ23Gで囲まれる中央部にはRフィルタ23Rが配置されている。一方、第2A配列27bは、第1A配列27aのRフィルタ23RをBフィルタ23Bに置き換えた配列である。
図11に示すように、第1B配列28aの中央部にはGフィルタ23Gが配置されている。また、第1B配列28aの外周部には、Gフィルタ23Gを囲むようにRフィルタ23R及びBフィルタ23Bが配置されている。具体的には、第1B配列28aの図中左上隅から図中反時計回り方向に沿ってBフィルタ23BとRフィルタ23Rとがそれぞれ2画素ずつ交互に配置(BBRRBBRR)されている。
このような配列により、第1B配列28aでは、Bフィルタ23Bの配置とRフィルタ23Rの配置とが第1B配列28aの中心に対して点対称となる。また、第1B配列28aでは、第1A配列27aのRフィルタ23Rを通る水平ライン上にBフィルタ23Bが配置され、第2A配列27bのBフィルタ23Bを通る垂直ライン上にRフィルタ23Rが配置される(図8参照)。さらに、第1B配列28aの四隅部(Rフィルタ23RまたはBフィルタ23B)を通る水平、垂直ライン上には、RBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1つ以上配置される。
一方、第2B配列28bは、第1B配列28aのBフィルタ23BとRフィルタ23Rとの位置関係を逆転させた配列を有している。このため、第2B配列28bにおいても、Bフィルタ23Bの配置とRフィルタ23Rの配置とが第2B配列28bの中心に対して点対称となる。また、第2B配列28bでは、第1A配列27aのRフィルタ23Rを通る垂直ライン上にBフィルタ23Bが配置され、第2A配列27bのBフィルタ23Bを通る水平ライン上にRフィルタ23Rが配置される。さらに、第2B配列28bの四隅部を通る水平、垂直ライン上には、RBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1以上配置される。
図12に示すように、上記構成の基本配列パターンP1をカラーフィルタ配列の水平方向及び垂直方向に並べて配置した場合に、第1及び第2B配列28a,28bの対角線に沿う斜め(NE,NW)ライン上には、第1及び第2B配列28a,28b内のGフィルタ23Gが位置する。また、その他の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)ライン上には、第1及び第2A配列27a,27b内のいずれかのGフィルタ23Gが位置する。このため、Gフィルタ23Gが水平、垂直、及び斜め(NE,NW)ライン内に配置される。これにより、カラーフィルタ配列は前述の特徴(2)を有する。
図13に示すように、各基本配列パターンP1内の各配列27a,27b,28a,28bの中央部及び四隅部を通る水平、垂直ライン上、すなわち、基本配列パターンP1内の水平、垂直ライン上にはRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1つ以上配置される。これにより、カラーフィルタ配列は前述の特徴(4)を有する。
〔特徴(7)〕
また、上記構成の基本配列パターンP1をカラーフィルタ配列の水平方向及び垂直方向に並べて配置した場合に、第1A配列27aと第2A配列27b、第1B配列28aと第2B配列28bのそれぞれのRBフィルタ23R,23Bの位置関係が逆転しているので、カラーフィルタ配列の斜め(NE,NW)ライン上にもRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1以上配置される(特徴(7))。
RBフィルタ23R,23Bがそれぞれ斜め(NE,NW)ライン内にも配置されるので、前述の特徴(4)を満たすだけの場合に対し、斜め方向(NE,NW)に高周波成分を有する入力像によって発生しうる色モワレ(偽色)を抑圧することができる。これにより、斜め(NE,NW)方向の異方性を有する光学ローパスフィルタを光学系の入射面から撮像面までの光路に配置しなくても斜め方向に高周波成分を有する入力像により発生しうる色モワレ(偽色)を抑えることができ、又は光学ローパスフィルタを適用する場合でも偽色の発生を防止するための高周波数成分をカットする働きの弱いもので特定の色モワレ(偽色)を抑えることができる。その結果、斜め方向の解像度を損なわないようにすることができる。
〔特徴(8)〕
図14のA部分に示すように、例えば図中左上隅の第1B配列28aのGフィルタ23Gを通る水平ライン、垂直ラインをそれぞれ「水平ラインLFs」、「垂直ラインLVs」とする。また、水平ラインLFsを基準としてカラーフィルタ配列の垂直方向に3ライン間隔で配置された水平ラインを「水平ラインLF」とする。さらに、垂直ラインLVsを基準としてカラーフィルタ配列の水平方向に3ライン間隔で配置された垂直ラインを「垂直ラインLV」とする。
図14のB部分、C部分に示すように、各水平ラインLFs,LFと、各垂直ラインLVs,LVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bはベイヤー配列となる。このため、動画撮影時などにカラー撮像素子26の各水平、垂直ラインLFs,LF,LVs,LVに対応するラインを間引き読み出し駆動(1/3間引き駆動)した場合には、周知のベイヤー配列に対応したデモザイキング処理等を行うことができる。その結果、カラー撮像素子26の間引き読み出し駆動を行った場合でもデモザイキング処理等が複雑化することはない。
また、図15のA部分〜C部分に示すように、図中左上隅の第1B配列28aのBフィルタ23Bを通る水平ライン、垂直ラインをそれぞれ水平ラインLFsa、垂直ラインLVsaとする。この場合にも、水平ラインLFsaを基準としてカラーフィルタ配列の垂直方向に3ライン間隔で配置された水平ラインLFと、垂直ラインLVsaを基準としてカラーフィルタ配列の水平方向に3ライン間隔で配置された垂直ラインLVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bがベイヤー配列となる。
このように上記構成のカラーフィルタ配列は、任意のカラーフィルタを通る水平ライン、垂直ラインをそれぞれ基準として、カラーフィルタ配列の垂直、水平方向にそれぞれ3ライン間隔で配置された水平ラインLFと垂直ラインLVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bがベイヤー配列となる(特徴(8))。このため、カラー撮像素子26を1/3間引き駆動した場合には、周知のベイヤー配列に対応したデモザイキング処理等を行うことができる。
図8に戻って、基本配列パターンP1内におけるRGBフィルタ23R,23,23に対応するR画素、G画素、B画素の画素数(以下、適宜RGB画素の各画素数と略す)が、9画素、18画素、9画素となる。このため、RGB画素の各画素数の比率は1:2:1となるので、カラーフィルタ配列は前述の特徴(3)を有する。
なお、第2の実施形態では、基本配列パターンP1はその中心に対して点対称となっておらず、また、カラーフィルタ配列にはG正方配列25が含まれてはいない。
上記のように第2の実施形態のカラーフィルタ配列は、第1の実施形態のカラーフィルタ配列の特徴(1)、(2)、(3)、(4)と同じ特徴の他に、前述の特徴(7)及び(8)を有している。
また、基本配列パターンP1が「偶数×偶数」画素に対応する配列パターンで構成されるため、カラー撮像素子26がCMOS撮像素子である場合に、例えば正方行列状に配置された4個の画素で1個のアンプ回路を共有させることもできる(他の実施形態も同様)。
[カラー撮像素子の第3の実施形態]
図16は本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第3の実施形態を示す図であり、特にカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に関して示している。上記第2の実施形態では、基本配列パターンP1が6×6画素に対応する正方配列パターンであり、各A、B配列27a,27b,28a,28bが3×3画素に対応する正方配列となる。これに対して、第3の実施形態のカラー撮像素子30では、基本配列パターン及び各A、B配列のサイズを第2の実施形態よりも拡大している。
なお、第3の実施形態は、基本配列パターン及び各A、B配列のサイズが異なる点を除けば、上記第2の実施形態と基本的には同じ構成であるので、第2の実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する(第4の実施形態についても同様)。
カラー撮像素子30のカラーフィルタ配列(以下、単にカラーフィルタ配列という)は、RGBフィルタ23R,23G,23Bが8×8画素に対応する配列パターンで配列されてなる基本配列パターンP2を含み、この基本配列パターンP2が水平方向及び垂直方向に繰り返し配置されている。このため、カラーフィルタ配列は前述の特徴(1)を有する。
図17に示すように、基本配列パターンP2は、第1A配列31a及び第2A配列31bと、第1B配列32a及び第2B配列32bとにより構成されている。各配列31a,31b,32a,32bは、第2の実施形態の各A、B配列27a,27b,28a,28bを4×4画素に対応する配列パターンまで拡大した配列である。なお、基本配列パターンP2内での各A,B配列31a,31b,32a,32bの配置は、図9に示した第2の実施形態の各A、B配列27a,27b,28a,28bと同じである。
第1A配列31aの外周部には、Gフィルタ23Gが矩形状に配置されている。また、第1A配列31aのGフィルタ23Gで囲まれる中央部には、Rフィルタ23Rが2×2画素に対応する正方配列パターンで配置されている。一方、第2A配列31bは、第1A配列31aのRフィルタ23RをBフィルタ23Bに置き換えた配列である。
第1B配列32aの中央部には、Gフィルタ23Gが2×2画素に対応する正方配列パターンで配置されてなるG正方配列25が設けられている。これにより、カラーフィルタ配列は、前述の特徴(5)を有する。
また、第1B配列32aの外周部には、Gフィルタ23Gを囲むようにRBフィルタ23R,23Bが配置されている。具体的には、第1B配列32aの図中左上隅から図中反時計回り方向に沿ってBフィルタ23BとRフィルタ23Rとがそれぞれ3画素ずつ交互に配置(BBBRRRBBBRRR)されている。一方、第2B配列32bは、第1B配列32aのBフィルタ23BとRフィルタ23Rとの位置関係を逆転させた配列を有している。
このような第1及び第2B配列32a,32bについても、第2の実施形態と同様に、それぞれの中心に対してBフィルタ23BとRフィルタ23Rとが点対称になるように配置される。また、第1A配列31aのRフィルタ23Rを通る水平、垂直ライン上にはBフィルタ23Bが配置され、第2A配列31bのBフィルタ23Bを通る水平、垂直ライン上にはRフィルタ23Rが配置される。さらに、各B配列32a,32bの四隅部を通る水平、垂直ライン上には、RBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1以上配置される。これにより、基本配列パターンP2内の水平、垂直ライン上にはRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1以上配置される。その結果、カラーフィルタ配列は前述の特徴(4)を有する。
図16に戻って、上記構成の基本配列パターンP2をカラーフィルタ配列の水平方向及び垂直方向に並べて配置した場合にも、第2の実施形態と同様に、Gフィルタ23Gがカラーフィルタ配列の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)ライン内に配置される。また、カラーフィルタ配列の斜め(NE,NW)ライン上にRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1以上配置される。これにより、カラーフィルタ配列は、前述の特徴(2)、(7)を有する。
また、基本配列パターンP2内のRGBフィルタ23R,23,23に対応するRGB画素の各画素数が、16画素、32画素、16画素となる。このため、RGB画素の各画素数の比率は1:2:1となるので、カラーフィルタ配列は前述の特徴(3)を有する。
さらに、図18のA部分に示すように、カラーフィルタ配列の任意のカラーフィルタを通る水平ラインLFs、垂直ラインLVsをそれぞれ基準として、カラーフィルタ配列の垂直、水平方向にそれぞれ4ライン間隔で配置された水平ライン、垂直ラインを「水平ラインLF」、「垂直ラインLV」とする。図18のB部分、C部分に示すように、水平ラインLFと垂直ラインLVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bがベイヤー配列となる。これにより、カラーフィルタ配列は、前述の特徴(8)を有する。
なお、基本配列パターンP2は、その中心に対して点対称とはなっていない。
上記のように第3の実施形態のカラーフィルタ配列は、第1の実施形態のカラーフィルタ配列の特徴(1)、(2)、(3)、(4)、(5)に加えて、第2の実施形態のカラーフィルタ配列の特徴(7)、(8)と同じ特徴を有している。
[カラー撮像素子の第4の実施形態]
図19は本発明に係る単板式のカラー撮像素子の第4の実施形態を示す図であり、特にカラー撮像素子のカラーフィルタ配列に関して示している。上記第2及び第3の実施形態では、基本配列パターンが正方配列パターンを有しているが、第4の実施形態のカラー撮像素子35では基本配列パターンがM×N(第4の実施形態ではM≠N、かつ共に6以上の偶数)画素に対応する配列パターンを有している。
カラー撮像素子35のカラーフィルタ配列(以下、単にカラーフィルタ配列という)は、RGBフィルタ23R,23G,23Bが8×6画素に対応する配列パターンで配列されてなる基本配列パターンP3を含み、この基本配列パターンP3が水平方向及び垂直方向に繰り返し配置されている。このため、カラーフィルタ配列は前述の特徴(1)を有する。
図20に示すように、基本配列パターンP3は、第1A配列36a及び第2A配列36bと、第1B配列37a及び第2B配列37bとにより構成されている。これら各A、B配列36a,36b,37a,37bは、第2及び第3の実施形態の各A、B配列を3×4画素に対応する配列パターンに変更したものである。
第1A配列36aの外周部には、Gフィルタ23Gが矩形状に配置されている。また、第1A配列36aの中央部には、2個のRフィルタ23Rが水平方向に並べて配置されている。一方、第2A配列36bは、第2及び第3の実施形態と同様に、第1A配列36aのRフィルタ23RをBフィルタ23Bに置き換えた配列である。
第1B配列37aの中央部には、Gフィルタ23Gが水平方向に並べて配置されている。また、第1B配列37aの外周部には、Gフィルタ23Gを囲むようにRBフィルタ23R,23Bが配置されている。具体的には、第1B配列37aの図中左上隅から図中反時計回り方向に沿って2個のBフィルタ23Bと3個のRフィルタ23Rとが交互に配置(BBRRRBBRRR)されている。一方、第2B配列37bは、第1B配列37aのBフィルタ23BとRフィルタ23Rとの位置関係を逆転させた配列を有している。
このように各A、B配列36a,36b,37a,37bは、サイズが異なる点を除けば第2及び第3の実施形態の各A、B配列と基本的には同じ配列パターンを有している。このため、第2及び第3の実施形態と同様に、基本配列パターンP3内の水平、垂直ライン上にはRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1つ以上配置される。これにより、カラーフィルタ配列は前述の特徴(4)を有する。
図19に戻って、上記構成の基本配列パターンP3をカラーフィルタ配列の水平方向及び垂直方向に並べて配置した場合にも、第2及び第3の実施形態と同様に、Gフィルタ23Gがカラーフィルタ配列の水平、垂直、及び斜め(NE,NW)ライン内に配置される。また、カラーフィルタ配列の斜め(NE,NW)ライン上にRBフィルタ23R,23Bがそれぞれ1つ以上配置される。これにより、カラーフィルタ配列は、前述の特徴(2)、(7)を有する。
また、基本配列パターンP3内におけるRGBフィルタ23R,23,23に対応するRGB画素の各画素数が、12画素、24画素、12画素となる。このため、RGB画素の各画素数の比率は1:2:1となるので、カラーフィルタ配列は前述の特徴(3)を有する。
さらに、図21A部分、B部分、C部分に示すように、第4の実施形態のカラーフィルタ配列についても、各水平ラインLFと各垂直ラインLVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bがベイヤー配列となる。各水平ラインLFは、任意のカラーフィルタを通る水平ラインLFsを基準として、カラーフィルタ配列の垂直方向に3ライン間隔で配置されている。また、各垂直ラインLVは、同カラーフィルタを通る垂直ラインLVsを基準として、カラーフィルタ配列の水平方向に4ライン間隔で配置されている。これにより、カラーフィルタ配列は、前述の特徴(8)を有する。
なお、基本配列パターンP3は、その中心に対して点対称とはなっておらず、また、カラーフィルタ配列にはG正方配列25が含まれてはいない。
上記のように第4の実施形態のカラーフィルタ配列は、第1の実施形態のカラーフィルタ配列の特徴(1)、(2)、(3)、(4)に加えて、第2の実施形態のカラーフィルタ配列の特徴(7)、(8)と同じ特徴を有している。
[その他]
上記第2の実施形態から第4の実施形態では、基本配列パターンP1〜P3がそれぞれ6×6画素、8×8画素、6×8画素に対応する配列パターンを有しているが、基本配列パターンが上記以外のM×N画素(M、Nは6以上の偶数、かつM=NまたはM≠Nのいずれも可、さらにM≠Nの場合にはいずれが大きくでも可)に対応する配列パターンを有していてもよい。この場合には、第1及び第2A配列と、第1及び第2B配列とはそれぞれ(M/2)×(N/2)画素に対応する配列パターンを有する。また、各配列内のRGBフィルタ23R,23G,23Bの配置は上記各実施形態と基本的には同じである。
さらに、任意のカラーフィルタを通る水平ラインLFs、垂直ラインLVsをそれぞれ基準として、カラーフィルタ配列の垂直方向に(M/2)ライン間隔で配置された水平ラインLFと、水平方向に(N/2)ライン間隔で配置された垂直ラインLVとが交差する位置に配置されたRGBフィルタ23R,23G,23Bがベイヤー配列となる。
なお、M及びNは10以下であることが好ましい。これはM及びNが10を超える場合(M,N>10)には、デモザイキング処理等の信号処理が複雑化するのに対し、基本配列パターンのサイズを大きくすることによる格別な効果が得られないからである。
上記各実施形態のRフィルタ23R及びBフィルタ23Bの配置は、図3〜図21に示した配置に限定されず、少なくとも前述の特徴(4)を満たす範囲内で適宜変更してもよい。また、第1A配列と第2A配列、第1B配列と第2B配列のそれぞれの配置を入れ替えてもよく、さらに、第1及び第2A配列と、第1及び第2B配列との配置を入れ替えてもよい。
[変形例]
また、上述の各実施形態では、第1の色として緑(G)を採用し、第2の色として赤(R)及び青(B)を採用した例について説明したが、カラーフィルタで使用しうる色はこれらの色に限定されるものではなく、以下の条件を満たす色に対応するカラーフィルタを用いることもできる。
<第1のフィルタ(第1の色)の条件>
上記各実施形態では、本発明の第1の色を有する第1のフィルタとしてG色のGフィルタを例に挙げて説明を行ったが、Gフィルタの代わりに、あるいはGフィルタの一部に代えて、下記条件(1)から条件(4)のいずれかを満たすフィルタを用いてもよい。
〔条件(1)〕
条件(1)は、輝度信号を得るための寄与率が50%以上であることである。この寄与率50%は、本発明の第1の色(G色など)と、第2の色(R、B色など)とを区別するために定めた値であって、輝度データを得るための寄与率がR色、B色などよりも相対的に高くなる色が「第1の色」に含まれるように定めた値である。
なお、寄与率が50%未満となる色は本発明の第2色(R色、B色など)となり、この色を有するフィルタが本発明の第2のフィルタとなる。
〔条件(2)〕
条件(2)は、フィルタの透過率のピークが波長480nm以上570nm以下の範囲内にあることである。フィルタの透過率は、例えば分光光度計で測定された値が用いられる。この波長範囲は、本発明の第1の色(G色など)と、第2の色(R、B色など)とを区別するために定められた範囲であって、前述の寄与率が相対的に低くなるR色、B色などのピークが含まれず、かつ寄与率が相対的に高くなるG色などのピークが含まれるように定められた範囲である。したがって、透過率のピークが波長480nm以上570nm以下の範囲内にあるフィルタを第1のフィルタとして用いることができる。なお、透過率のピークが波長480nm以上570nm以下の範囲外となるフィルタが本発明の第2のフィルタ(Rフィルタ、Bフィルタ)となる。
〔条件(3)〕
条件(3)は、波長500nm以上560nm以下の範囲内での透過率が第2のフィルタ(RフィルタやBフィルタ)の透過率よりも高いことである。この条件(3)においても、フィルタの透過率は例えば分光光度計で測定された値が用いられる。この条件(3)の波長範囲も、本発明の第1の色(G色など)と、第2の色(R、B色など)とを区別するために定められた範囲であって、R色やB色などよりも前述の寄与率が相対的に高くなる色を有するフィルタの透過率が、RBフィルタなどの透過率よりも高くなる範囲である。したがって、透過率が波長500nm以上560nm以下の範囲内で相対的に高いフィルタを第1のフィルタとして用い、透過率が相対的に低いフィルタを第2のフィルタとして用いることができる。
〔条件(4)〕
条件(4)は、3原色のうち最も輝度信号に寄与する色(例えばRGBのうちのG色)と、この3原色とは異なる色とを含む2色以上のフィルタを、第1のフィルタとして用いることである。この場合には、第1のフィルタの各色以外の色に対応するフィルタが第2のフィルタとなる。
<複数種類の第1のフィルタ(Gフィルタ)>
したがって、第1のフィルタとしてのG色のGフィルタは一種類に限定されるものではなく、例えば複数種類のGフィルタ(G1フィルタ、G2フィルタ)を第1のフィルタとして用いることもできる。すなわち上述の各実施形態に係るカラーフィルタ(基本配列パターン)のGフィルタが、G1フィルタまたはG2フィルタに適宜置き換えられてもよい。G1フィルタは第1の波長帯域のG光を透過し、G2フィルタはG1フィルタと相関の高い第2の波長帯域のG光を透過する(図22参照)。
G1フィルタとしては、現存のGフィルタ(例えば第1実施形態のGフィルタ)を用いることができる。また、G2フィルタとしては、G1フィルタと相関の高いフィルタを用いることができる。この場合に、G2フィルタが配置される受光素子の分光感度曲線のピーク値は、例えば波長500nmから535nmの範囲(現存のGフィルタが配置される受光素子の分光感度曲線のピーク値の近傍)にあることが望ましい。なお、4色(R、G1、G2、B)のカラーフィルタを決定する方法は、例えば特開2003−284084号に記載されている方法が用いられる。
このようにカラー撮像素子により取得される画像の色を4種類とし、取得される色情報を増やすことにより、3種類の色(RGB)のみが取得される場合と較べて、より正確に色を表現することができる。すなわち、眼で違うものに見える色は違う色に、同じものに見える色は同じ色にそれぞれ再現すること(「色の判別性」を向上させること)ができる。
なお、G1、G2フィルタの透過率は、第1実施形態のGフィルタの透過率と基本的には同じであるので、輝度信号を得るための寄与率は50%よりは高くなる。したがって、G1、G2フィルタは前述の条件(1)を満たす。
また、カラーフィルタ配列(受光素子)の分光感度特性を示す図22において、各G1、G2フィルタの透過率のピーク(各G画素の感度のピーク)は波長480nm以上570nm以下の範囲内にある。各G1、G2フィルタの透過率は波長500nm以上560nm以下の範囲内で、RBフィルタの透過率よりも高くなる。このため、各G1、G2フィルタは前述の条件(2)、(3)も満たしている。
なお、各G1、G2フィルタの配置や個数は適宜変更してもよい。また、Gフィルタの種類を3種類以上に増加してもよい。
<透明フィルタ(Wフィルタ)>
上述の実施形態では、主としてRGB色に対応する色フィルタから成るカラーフィルタが示されているが、これらの色フィルタの一部を透明フィルタW(白色画素)としてもよい。特に第1のフィルタ(Gフィルタ)の一部に代えて透明フィルタWを配置することが好ましい。このようにG画素の一部を白色画素に置き換えることにより、画素サイズを微細化しても色再現性の劣化を抑制することができる。
透明フィルタWは、透明色(第1の色)のフィルタである。透明フィルタWは、可視光の波長域に対応する光を透過可能であり、例えばRGBの各色の光の透過率が50%以上となるフィルタである。透明フィルタWの透過率は、Gフィルタよりも高くなるので、輝度信号を得るための寄与率もG色(60%)よりは高くなり、前述の条件(1)を満たす。
カラーフィルタ配列(受光素子)の分光感度特性を示す図23において、透明フィルタWの透過率のピーク(白色画素の感度のピーク)は波長480nm以上570nm以下の範囲内にある。また、透明フィルタWの透過率は波長500nm以上560nm以下の範囲内で、RBフィルタの透過率よりも高くなる。このため、透明フィルタWは前述の条件(2)、(3)も満たしている。なお、Gフィルタについても透明フィルタWと同様に前述の条件(1)〜(3)を満たしている。
このように透明フィルタWは、前述の条件(1)〜(3)を満たしているので、本発明の第1のフィルタとして用いることができる。なお、カラーフィルタ配列では、RGBの3原色のうち最も輝度信号に寄与するG色に対応するGフィルタの一部を透明フィルタWに置き換えているので、前述の条件(4)も満たしている。
<エメラルドフィルタ(Eフィルタ)>
上述の実施形態では、主としてRGB色に対応する色フィルタから成るカラーフィルタが示されているが、これらの色フィルタの一部を他の色フィルタとしてもよく、例えばエメラルド(E)色に対応するフィルタE(エメラルド画素)としてもよい。特に第1のフィルタ(Gフィルタ)の一部に代えてエメラルドフィルタ(Eフィルタ)を配置しても良い。このようにGフィルタの一部をEフィルタで置き換えた4色のカラーフィルタ配列を用いることで、輝度の高域成分の再現を向上させ、ジャギネスを低減させるとともに、解像度感の向上を可能とすることができる。
カラーフィルタ配列(受光素子)の分光感度特性を示す図24において、エメラルドフィルタEの透過率のピーク(E画素の感度のピーク)は波長480nm以上570nm以下の範囲内にある。また、エメラルドフィルタEの透過率は波長500nm以上560nm以下の範囲内で、RBフィルタの透過率よりも高くなる。このため、エメラルドフィルタEは前述の条件(2)、(3)を満たしている。また、カラーフィルタ配列では、RGBの3原色のうち最も輝度信号に寄与するG色に対応するGフィルタの一部をエメラルドフィルタEに置き換えているので、前述の条件(4)も満たしている。
なお、図24に示した分光特性では、エメラルドフィルタEがGフィルタよりも短波長側にピークを持つが、Gフィルタよりも長波長側にピークを持つ(少し黄色よりの色に見える)場合もある。このようにエメラルドフィルタEとしては、本発明の各条件を満たすものを選択可能であり、例えば、条件(1)を満たすようなエメラルドフィルタEを選択することもできる。
<他の色の種類>
上述の各実施形態では、原色RGBのカラーフィルタで構成されるカラーフィルタ配列について説明したが、例えば原色RGBの補色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)に、Gを加えた4色の補色系のカラーフィルタのカラーフィルタ配列にも本発明を適用することができる。この場合も上記条件(1)〜(4)のいずれかを満たすカラーフィルタを本発明の第1のフィルタとし、他のカラーフィルタを第2のフィルタとする。
<ハニカム配置>
上記各実施形態の各カラーフィルタ配列は、各色のカラーフィルタが水平方向(H)及び垂直方向(V)に2次元配列されてなる基本配列パターンを含み、かつこの基本配列パターンが水平方向(H)及び垂直方向(V)に繰り返し配置されてなるが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上述の各実施形態の基本配列パターンを光軸回りに45°回転させた所謂ハニカム配列状の基本配列パターンを用いて、基本配列パターンを斜め方向(NE、NW)に繰り返し配置してなる配列パターンによってカラーフィルタを構成してもよい。
更にまた、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
9…デジタルカメラ、12,26,30,35…カラー撮像素子、23R…Rフィルタ、23G…Gフィルタ、23B…Bフィルタ、27a,31a,36a…第1A配列、27b,31b,36b…第2A配列、28a,32a,37a…第1B配列、28b,32b,37b…第2B配列、P,P1,P2,P3…基本配列パターン

Claims (11)

  1. 水平方向及び垂直方向に配列された光電変換素子で構成される複数の画素上に、カラーフィルタが配設されてなる単板式のカラー撮像素子であって、
    前記カラーフィルタの配列は、前記カラーフィルタが水平方向及び垂直方向にM×N(M,Nは6以上の偶数)画素に対応する配列パターンで配列されてなる基本配列パターンを含み、かつ当該基本配列パターンが水平方向及び垂直方向に繰り返して配置され、
    前記基本配列パターンは、前記カラーフィルタが(M/2)×(N/2)画素に対応する配列パターンで配列された2種類の第1サブ配列及び第2サブ配列をそれぞれ2つずつ含み、前記第1及び第2サブ配列は、前記水平方向及び垂直方向に互いに隣接して配置され、
    前記カラーフィルタは、1色以上の第1の色に対応する第1のフィルタと、輝度信号を得るための寄与率が前記第1の色よりも低い2色以上の第2の色に対応する第2のフィルタとを含み、さらに前記第1のフィルタに対応する第1の色の画素数の比率が、前記第2のフィルタに対応する第2の色の各色の画素数の比率よりも大きくなり、
    前記第1のフィルタは、前記第1サブ配列の外周部に矩形状に配置されるとともに、前記第2サブ配列の中央部に配置され、
    前記第2の色の各色に対応する前記第2のフィルタは、前記基本配列パターン内に前記カラーフィルタ配列の水平、垂直方向の各フィルタライン内に1つ以上配置されているカラー撮像素子。
  2. 前記第2のフィルタは、前記カラーフィルタの配列の斜め右上及び斜め右下方向のライン内に1つ以上配置される請求項1記載のカラー撮像素子。
  3. 前記基本配列パターン内の2つの前記第1サブ配列の中央部には、それぞれ異なる前記第2の色の前記第2のフィルタが配置されている請求項2記載のカラー撮像素子。
  4. 前記基本配列パターン内の2つの前記第2サブ配列は、前記第2の色の各色に対応する前記第2のフィルタの配置が互いに異なる請求項2または3記載のカラー撮像素子。
  5. 前記第2サブ配列内の前記第2の色の各色に対応する前記第2のフィルタは、それぞれ前記第2サブ配列の中心に対して点対称に配置されている請求項2から4のいずれか1項に記載のカラー撮像素子。
  6. 前記第1の色は緑色(G)であり、前記第2の色は赤色(R)及び青色(B)であり、
    前記カラーフィルタ配列の任意のカラーフィルタを含む水平ライン及び垂直ラインを基準として、前記カラーフィルタの配列の前記水平方向に(M/2)ライン間隔で配置された垂直ラインと、前記垂直方向に(N/2)ライン間隔で配置された水平ラインとが交差する位置に配置された前記第1及び第2のフィルタがベイヤー配列となる請求項4または5記載のカラー撮像素子。
  7. 前記M及びNがそれぞれ8以上である場合に、前記第2サブ配列の中央部には、前記第1のフィルタで構成される2×2画素に対応する正方配列が含まれる請求項1から6のいずれか1項に記載のカラー撮像素子。
  8. 前記M及びNがそれぞれ10以下である請求項1から7のいずれか1項に記載のカラー撮像素子。
  9. 前記M及びNがM=Nを満たす請求項1から8のいずれか1項に記載のカラー撮像素子。
  10. 前記M及びNがM≠Nを満たす請求項1から8のいずれか1項に記載のカラー撮像素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のカラー撮像素子を備えた撮像装置。
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