JP5619395B2 - 有機電界発光素子及びカルバゾール化合物 - Google Patents

有機電界発光素子及びカルバゾール化合物 Download PDF

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Description

本発明は、特定の構造を有するカルバゾール化合物を含有する有機電界発光素子に関し、特に、該材料を湿式製膜で形成した有機電界発光素子に属する。
有機材料を利用したデバイスとして、有機電界発光素子(以下、OLEDともいう)の研究が活発に行われている。特に、有機電界発光素子は、固体発光型の大面積フルカラー表示素子や安価な大面積な面光源としての照明用途としての発展が期待されている。一般に、有機電界発光素子は発光層を含む有機化合物層及び該有機化合物層を挟んだ一対の対向電極から構成される。このような有機電界発光素子に電圧を印加すると、有機化合物層に陰極から電子が注入され陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出することにより発光が得られる。
このような有機材料を用いたデバイスにおいては、従来から真空蒸着プロセスで形成されている。真空蒸着プロセスは、大面積デバイスを作成することが難しい、材料利用効率が低い、製造プロセスに多大なエネルギーを使用するという課題が指摘されている。一方、湿式製膜プロセスは、大面積デバイスの作成が容易である、材料利用効率が高い、常圧で作成できるため製造プロセスにあまり多くのエネルギーを使用しないという特徴を有している。そのため、湿式製膜プロセスを利用した有機デバイスの作成について、従来から多くの検討がなされているが、真空蒸着と比較して効率及び安定性の高い有機デバイスが得られない等の問題があった。。
特に、有機電界発光素子に関しては、高分子系材料と低分子系材料を用いた2種類の方式が提案されている。高分子系材料は湿式製膜プロセスで良好な膜を形成しやすいが、一方で、不純物の影響を受けやすい。低分子系材料は高い純度を得ることが容易であり高い性能を示すものがあるが、一般的に湿式製膜プロセスにおいて良好な膜を形成することは困難である。これまでにも、低分子系材料を用いた湿式製膜プロセスによる有機デバイスの作成について報告がなされているが、充分な性能が得られない場合があった(特許文献1〜3、非特許文献1〜3)。
カルバゾール化合物は、有機電界発光素子として比較的高い性能を与える骨格として広く知られており、これまでも、湿式製膜プロセスへの適用例が報告されているが、充分な性能が得られない場合があった(特許文献4)。特に、カルバゾール骨格に対して、溶解度を向上させることを目的として、特定の置換基を3位と6位に導入された化合物が報告されているが、充分な性能が得られない場合があった(非特許文献4、特許文献5)。また、カルバゾール骨格に対して、トリチル基を導入した化合物が報告されているが、この場合にも充分な性能が得られない場合があった(特許文献6)。
特開2006−176699号公報 特開2007−284408号公報 米国特許7,285,432号公報 特開2007−67383号公報 特開2004−311410号公報 特開2008−1621号公報
Organic Electronics, 第10巻,第189頁,2009年 Organic Electronics, 第10巻,第581頁,2009年 Journal of Material Chemistry, 第18巻,第1799頁,2008年 Macromolecules, 第33巻,第801頁,2000年
本発明の目的は、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、かつ、駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機電界発光素子を提供する。特に、湿式製膜により、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機電界発光素子を提供することが可能な、優れた有機電界発光素子用組成物を提供することである。
また、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機電界発光素子を提供することが可能な、化合物の製造方法及び、その製造中間体を提供することである。
上記状況を鑑み、本発明者は、鋭意研究を行なったところ、特定の置換基を有するカルバゾール化合物を用いることで、高温、高湿の環境下での経時後においても非常に高い効率を与える有機デバイスを実現可能である。本発明者らは更に、本発明のカルバゾール化合物は湿式製膜プロセスに好適であることを見いだし、該カルバゾール化合物を含む有機電界発光素子用組成物を用いることで、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示す有機電界発光素子を提供することが可能であることを見いだした。更に、湿式製膜塗布を経て製造することにより、高温、高湿の環境下での経時後においても非常に高い効率を与える有機デバイス、特に駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機デバイスを実現できるという知見を得、この知見に基づいて更に検討して本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
〔1〕
基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子に用いる組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする組成物。
一般式(1)
(一般式(1)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R〜Rの少なくとも1つ以上は下記置換基(2)を表す。なお、RとRが共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。)
置換基(2)
(一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)
〔2〕
前記一般式(1)中、Rが、前記置換基(2)であることを特徴とする〔1〕に記載の組成物。
〔3〕
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の組成物。
(一般式(3)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R16〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R16〜R23の少なくとも1つ以上は上記置換基(2)を表す。なお、R18とR21が共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。nは2以上の整数を表す。)
〔4〕
前記一般式(3)中、Arがフェニレン、又はビフェニレンを表すことを特徴とする〔3〕に記載の組成物。
〔5〕
前記一般式(3)中、nが2であることを特徴とする〔3〕又は〔4〕に記載の組成物。
〔6〕
基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子であって、前記有機層のいずれかが〔1〕〜〔5〕に記載の一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
〔7〕
前記発光層が〔1〕〜〔5〕に記載の一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物と燐光発光材料とを含むことを特徴とする〔6〕に記載の有機電界発光素子。
〔8〕
前記燐光発光材料がIr又はPt錯体であることを特徴とする〔7〕に記載の有機電界発光素子。
〔9〕
前記有機層のいずれかが〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物を用いて形成されたことを特徴とする〔6〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔10〕
前記有機層のいずれかが〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物を用いて湿式製膜により形成されたことを特徴とする〔6〕〜〔9〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔11〕
前記湿式製膜が、コーティング法、インクジェット法、スプレー塗布法から選択されることを特徴とする〔10〕に記載の有機電界発光素子。
〔12〕
下記一般式(3)で表される化合物を、下記一般式(4)を用いて製造することを特徴とする製造方法。
(一般式(3)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R16〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R16〜R23の少なくとも1つ以上は上記置換基(2)を表す。なお、R18とR21が共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。nは2以上の整数を表す。)
(一般式(4)中、R〜Rは水素原子又は置換基を表すが、R〜Rの少なくとも1つ以上は上記置換基(2)を表す。なお、RとRが共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。)
〔13〕
下記の構造式で表されるカルバゾール化合物。
本発明によれば、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、かつ、駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機電界発光素子を提供し得る組成物、化合物の製造方法及びその製造中間体が提供できる。また、それらを用いた有機電界発光素子を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
〔有機電界発光素子用組成物〕
本発明の有機電界発光素子用組成物は、基板上に、一対の電極と、該電極間に少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子に用いる組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
一般式(1)で表される化合物は、カルバゾール基に特定の置換基を有するという構造的特徴により、アモルファス性が高く、欠陥の少ない膜を短時間に形成することが可能となり、高い素子性能として、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、かつ、特に駆動時の初期における発光輝度の低下が小さくなるという効果を奏する。
(一般式(1)で表される化合物)
(一般式(1)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R〜Rの少なくとも1つ以上は下記置換基(2)を表す。なお、RとRが共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。)
置換基(2)
(一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)
水素原子としては、重水素原子であってもよい。
〜Rが表す置換基としては、下記の置換基群Vが挙げられる。
<置換基群V>
炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の無置換のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基)、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜10の置換アルキル基{例えばトリフェニルメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチル基、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする};炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜15の置換もしくは無置換のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えばN−カルバゾイル基、3−カルバゾイル基、2−ピリジル基、5−メチル−3−ピリジル基、2−チエニル基、2−フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、ピリジミジル基);ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素);シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モルホリノカルバモイル基);炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルファモイル基);ニトロ基;炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基);
炭素数0〜20、好ましくは炭素数0〜12、更に好ましくは炭素数0〜8の置換もしくは無置換のアミノ基(例えば、無置換のアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基);炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ基、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ基);炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ基、3−ピリジルチオ基、4−ピリジルチオ基、2−キノリルチオ基、2−フリルチオ基、2−ピロリルチオ基);
炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基);が挙げられる。これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。更に、これらの置換基上に更に置換基群Vから選ばれるいずれかの置換基が置換していてもよい。
〜Rとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素原子である。特に好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、カルバゾリル基である。置換基は重水素置換されていてもよい。
Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。
Arが表すアリール基としては、炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜15の置換もしくは無置換のアリール基(例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル、カルバゾリル基で置換されたフェニル基、カルバゾリル基で置換されたビフェニル基)であり、好ましくは、フェニル基、ビフェニル基であり、特に好ましくは、カルバゾリル基で置換されたフェニル基、カルバゾリル基で置換されたビフェニル基である。
Arが表すヘテロアリール基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えばN−カルバゾイル基、3−カルバゾイル基、2−ピリジル基、5−メチル−3−ピリジル基、2−チエニル基、2−フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、ピリジミジル基)である。
Arとして好ましくは、アリール基であり、フェニル基、ビフェニル基であり、更に置換基を有していてもよい。
更なる置換基としては、上記置換基群Vが挙げられるが、好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であり、特にカルバゾリル基が好ましい。
一般式(2)中、波線は結合位置を表す。
、R10、R11が表すアルキル基としては、上記置換基群Vに記載のものが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基である。
、R10、R11が表すアリール基としては、上記置換基群Vに記載のものが挙げられ、好ましくはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基であり、より好ましくはフェニル基である。
、R10、R11が表すヘテロアリール基としては、上記置換基群Vに記載のものが挙げられ、好ましくは2−ピリジル基、3−ピリジル基、2−チエニル基、2−キノリル基、2−フリル基であり、より好ましくは 2−ピリジル基 である。
、R10、R11は更に置換基を有していてもよい。この場合の置換基としては、上記置換基群Vが挙げられ、好ましくは アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、ハロゲン原子であり、より好ましくはアルコキシ、ハロゲン原子である。
、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。
、R10、R11の組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
=R10=R11=アルキル基
=R10=アルキル基、R11=アリール基
=R10=アルキル基、R11=ヘテロアリール基
=アルキル基、R10=R11=アリール基
=アルキル基、R10=R11=ヘテロアリール基
上記の中でも、R、R10がメチル基であり、R11がエチルであることがより好ましい。
前記一般式(1)中、Rが、前記置換基(2)であることが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(3)
(一般式(3)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R16〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R16〜R23の少なくとも1つ以上は上記置換基(2)を表す。なお、R18とR21が共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。nは2以上の整数を表す。)
置換基(2)
(一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)
Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。
Arが表すアリール基としては、炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜15の置換もしくは無置換のアリール基(例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル)である。
Arが表すヘテロアリール基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えばN−カルバゾイル基、3−カルバゾイル基、2−ピリジル基、5−メチル−3−ピリジル基、2−チエニル基、2−フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、ピリジミジル基)である。
Arとして好ましくは、アリール基であり、フェニル基、ビフェニル基であり、更に置換基を有していてもよい。
更なる置換基としては、上記置換基群Vが挙げられるが、好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であり、特にカルバゾリル基が好ましい。
16〜R23は水素原子又は置換基を表し、R16〜R23の少なくとも1つ以上は下記置換基(2)を表す。なお、R16とR23が共に置換基(2)を表す場合、R16とR23は異なる置換基を表す。置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
nは2以上の整数であるが、好ましくは、n=2、3、4であり、特に好ましくはn=2である。
一般式(1)で表される化合物の膜状態でのTレベル(最低三重項励起状態のエネルギーレベル)は、45Kcal/mol以上(188.3KJ/mol以上)、85Kcal/mol以下(355.6KJ/mol以下)が好ましく、55Kcal/mol以上(251.0KJ/mol以上)、85Kcal/mol以下(355.6KJ/mol以下)がより好ましく、60Kcal/mol以上(272.0KJ/mol以上)、85Kcal/mol以下(355.6KJ/mol以下)が更に好ましい。
レベルは、化合物の膜状態でのりん光スペクトルを測定し、スペクトルの短波端の波長から求めることができる。
一般式(1)で表される化合物のガラス転移温度(Tg)は80℃以上400℃以下であることが好ましく、100℃以上400℃以下であることがより好ましく、120℃以上400℃以下であることが更に好ましい。
以下に、本発明に使用可能な一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
一般式(1)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。例えば、Chemical Review,第46巻,第359〜380頁,1947年に記載の方法を用いることができる。
本発明の組成物には、一般式(1)で表される化合物以外に、ホスト化合物、発光材料、ポリマー、素子性能を向上させる機能を有する化合物(例えば、酸化防止剤、水分補足剤、酸素補足剤など)、塗布溶剤、界面活性剤などを含有させることができる。
一般式(1)で表される化合物の含有量は、組成物の全質量に対して0.1〜99質量%含ませることが好ましく、1〜95質量%含ませることがより好ましく、5〜95質量%含ませることがより好ましい。
また、本発明は一般式(3)で表される化合物の製造方法にも関する。
以下、本発明の製造方法について説明する。
〔一般式(3)で表される化合物の製造方法〕
本発明の製造方法は一般式(3)で表される化合物を、下記一般式(4)を用いて製造することを特徴とする製造方法である。
この方法を用いることにより、純度が高く素子性能の高い化合物を得ることが可能となる。
(一般式(3)中、Arはアリール基又はヘテロアリール基を表す。R16〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、R16〜R23の少なくとも1つ以上は下記置換基(2)を表す。なお、R18とR21が共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。nは2以上の整数を表す。)
置換基(2)
(一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)
(一般式(4)中、R〜Rは水素原子又は置換基を表すが、R〜Rの少なくとも1つ以上は上記置換基(2)を表す。なお、RとRが共に置換基(2)を表す場合、RとRは異なる置換基を表す。)
一般式(3)で表される化合物を、一般式(4)を用いて製造する方法は、カップリング反応を利用する方法が挙げられ、なかでも、一般式(4)で表される化合物とハロゲン化合物とをカップリング反応により連結させる方法で合成することが好ましい。
一般式(3)で表される化合物及び一般式(4)で表される化合物の好ましい範囲及び具体例は前記と同様のものを挙げることができる。
本発明の方法によれば、一般式(4)で表される化合物を高収率で得ることができる。
カップリング反応としては、遷移金属触媒、特に、銅、ニッケル、パラジウム触媒を用いる方法が好ましく、具体的な方法は、たとえば、Mauger,C.C.Mignani,G.A.著AldrichimicaActa第39巻、17頁、2006年、Schlummer,B.、Scholz,U.著Advanced.Synthetic.Catalyst.第346巻、第1599頁、2004年、Anderson,K.W.著.Angew.Chem.Int.Ed.第45巻、第6523頁、2006年、Altman,R.A.、Buchwald,S.L.著Organic Letters第8巻,第2779頁、2006年、Kiyomori,A.著Tetrahedron Letters第40巻,第2657頁、1999年、Shafir,A.、Buchwald,S.L.著Journal of the American Chemical Society第128巻,第8742頁,2006年に記載の方法が挙げられる。
一般式(3)で表される化合物を、一般式(4)を用いて製造する方法は溶媒の存在下で行うことが好ましい。溶媒としては、エーテル系、アミド系、ハロゲン化炭化水素、芳香族系炭化水素、エステル系が適宜用いられる。触媒としては、パラジウム、銅、ニッケルなどが挙げられるが、好ましくは、パラジウム、銅である。反応温度は、50℃〜300℃の範囲が好ましく、より好ましくは、60℃〜200℃の範囲である。反応時間は10分間〜10日間の範囲が好ましく、より好ましくは1時間〜24時間の範囲である。
〔カルバゾール化合物〕
本発明は下記カルバゾール化合物にも関する。本発明のカルバゾール化合物は新規化合物であり、高温、高湿の環境下での経時後においても高い効率を示し、かつ、駆動時の初期における発光輝度の低下が小さな有機電界発光素子を提供し得る化合物の製造中間体として有用である。
〔有機電界発光素子〕
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子であって、前記有機層のいずれかが前記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物を含む。
本発明において、一般式(1)で表される化合物は、有機層のいずれの層に含有されてもよい。一般式(1)で表される化合物の導入層としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、もしくは複数に含有されるのが好ましく、正孔輸送層、電子輸送層又は発光層に含まれていることが好ましく、発光層に含まれていることがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物は発光層に含有させる場合、発光層の全質量に対して1〜99質量%含ませることが好ましく、5〜95質量%含ませることがより好ましく、10〜95質量%含ませることがより好ましい。一般式(1)で表される化合物を発光層以外の層に更に含有させる場合は、50〜100質量%含まれることが好ましく、60〜100質量%含まれることがより好ましい。
本発明の有機電界発光素子は通常、その透明電極と背面電極との間に2〜40ボルト程度の直流電圧(交流成分を含んでもよい)又は直流電流を印加すると発光する。また、本発明の発光素子を駆動する際には、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号、米国特許5828429号、同6023308号、日本特許第2784615号等に記載の駆動方法を利用することができる。以下、本発明で用いる発光積層体をなす各層について詳述するが、本発明はそれらにより限定されない。
(A)基材
本発明で使用する基材は、水分を透過させない材料又は水分透過率が極めて低い材料からなるのが好ましい。該材料は、好ましくは有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルやポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料等が挙げられる。中でも、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性及び加工性に優れ、かつ低通気性及び低吸湿性である有機材料が特に好ましく使用できる。基材は単一材料で形成しても、2種以上の材料で形成してもよい。基材の材料は透明電極材料に応じて適宜選択してよく、例えば透明電極が酸化インジウムスズ(ITO)である場合には、ITOとの格子定数の差が小さい材料を用いるのが好ましい。
基材の形状、構造、大きさ等は発光素子の用途及び目的に応じて適宜選択することができる。形状は板状とするのが一般的である。構造は単層構造であっても積層構造であってもよい。基材は無色透明であっても有色透明であってもよいが、発光層から発せられる光を散乱又は減衰させることがない点で無色透明であるのが好ましい。
基材の電極側の面、電極と反対側の面又はその両方に透湿防止層(ガスバリア層)を設けてもよい。透湿防止層を構成する材料としては窒化ケイ素、酸化ケイ素等の無機物を用いるのが好ましい。透湿防止層は高周波スパッタリング法等により成膜できる。また、基材には必要に応じてハードコート層やアンダーコート層を設けてもよい。
(B)透明電極
通常、透明電極は有機化合物層に正孔を供給する陽極としての機能を有するが、陰極として機能させることもでき、この場合背面電極を陽極として機能させる。以下、透明電極を陽極とする場合について説明する。
透明電極の形状、構造、大きさ等は特に制限されず、発光素子の用途及び目的に応じて適宜選択することができる。透明電極を形成する材料としては、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料を用いる。具体例としては、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)、半導性金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等)、金属(金、銀、クロム、ニッケル等)、これら金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、無機導電性物質(ヨウ化銅、硫化銅等)、有機導電性材料(ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等)及びこれとITOとの積層物等が挙げられる。
透明電極は印刷法、コーティング法等の湿式方法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方法、CVD、プラズマCVD法等の化学的方法等によって基材上に形成することができる。形成方法は透明電極材料との適性を考慮して適宜選択すればよい。例えば、透明電極の材料としてITOを用いる場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等を用いればよい。また透明電極の材料として有機導電性材料を用いる場合には、湿式製膜法を用いてよい。
透明電極のパターニングはフォトリソグラフィー等による化学的エッチング、レーザー等を用いた物理的エッチング等により行うことができる。また、マスクを用いた真空蒸着やスパッタリング、リフトオフ法、印刷法等によりパターニングしてもよい。
透明電極の形成位置は発光素子の用途及び目的に応じて適宜選択してよいが、基材上に形成するのが好ましい。このとき透明電極は基材の表面全体に形成しても一部のみに形成してもよい。
透明電極の厚みはその材料に応じて適宜選択すればよいが、通常10nm〜50μmであり、好ましくは50nm〜20μmである。透明電極の抵抗値は10Ω/□以下とするのが好ましく、10Ω/□以下とするのがより好ましい。透明電極は無色透明であっても有色透明であってもよい。透明電極側から発光を取り出すためには、その透過率は60%以上とするのが好ましく、70%以上とするのがより好ましい。透過率は分光光度計を用いた公知の方法に従って測定することができる。
また、「透明導電膜の新展開」(沢田豊監修、シーエムシー刊、1999年)等に詳細に記載されている電極も本発明に適用できる。特に耐熱性の低いプラスチック基材を用いる場合は、透明電極材料としてITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で製膜するのが好ましい。
(C)背面電極
通常、背面電極は有機化合物層に電子を注入する陰極としての機能を有するが、陽極として機能させることもでき、この場合上記透明電極を陰極として機能させる。以下、背面電極を陰極とする場合について説明する。
背面電極の形状、構造、大きさ等は特に制限されず、発光素子の用途及び目的に応じて適宜選択することができる。背面電極を形成する材料としては、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができ、好ましくは仕事関数が4.5eV以下の材料を用いる。具体例としては、アルカリ金属(Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(Mg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、希土類金属(イッテルビウム等)等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させるためには2種以上を併用するのが好ましい。これら材料の中で、電子注入性の観点からはアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性の観点からはアルミニウムを主体とする材料が好ましい。ここでアルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金又は混合物(リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金等)を指す。背面電極の材料としては、特開平2−15595号、特開平5−121172号等に詳述されているものも使用できる。
背面電極は印刷法、コーティング法等の湿式方法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方法、CVD、プラズマCVD法等の化学的方法等によって形成することができる。形成方法は背面電極材料との適性を考慮して適宜選択すればよい。例えば、背面電極の材料として2種以上の金属等を用いる場合には、その材料を同時又は順次にスパッタして形成できる。
背面電極のパターニングはフォトリソグラフィー等による化学的エッチング、レーザー等を用いた物理的エッチング等により行うことができる。また、マスクを用いた真空蒸着やスパッタリング、リフトオフ法、印刷法等によりパターニングしてもよい。
背面電極の形成位置は発光素子の用途及び目的に応じて適宜選択してよいが、有機化合物層上に形成するのが好ましい。このとき背面電極は有機化合物層の表面全体に形成しても一部のみに形成してもよい。また、背面電極と有機化合物層との間にアルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物等からなる誘電体層を0.1〜5nmの厚みで設置してもよい。誘電体層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
背面電極の厚みはその材料に応じて適宜選択すればよいが、通常10nm〜5μmであり、好ましくは50nm〜1μmである。背面電極は透明であっても不透明であってもよい。透明背面電極は、上述した材料の層を1〜10nmの厚みに薄く製膜し、更にITOやIZO等の透明導電性材料を積層して形成してよい。
(D)発光層
本発明の発光素子において、発光層は蛍光発光性化合物(蛍光発光材料)もしくは燐光発光性化合物(燐光発光材料)を含有する。好ましくは燐光発光性化合物である。燐光発光性化合物は、三重項励起子から発光することができる化合物であれば特に限定されることはない。燐光発光性化合物としては、オルトメタル化錯体又はポルフィリン錯体を用いるのが好ましく、オルトメタル化錯体を用いるのがより好ましい。ポルフィリン錯体の中ではポルフィリン白金錯体が好ましい。本発明においては、燐光発光材料がIr又はPt錯体であることが好ましい。燐光発光性化合物は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
オルトメタル化錯体とは、山本明夫著「有機金属化学 基礎と応用」,150頁及び232頁,裳華房社(1982年)、H.Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」,71〜77頁及び135〜146頁,Springer−Verlag社(1987年)等に記載されている化合物群の総称である。オルトメタル化錯体を形成する配位子は特に限定されないが、2−フェニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体又は2−フェニルキノリン誘導体であるのが好ましい。これら誘導体は置換基を有してもよい。また、これらのオルトメタル化錯体形成に必須の配位子以外に他の配位子を有していてもよい。オルトメタル化錯体を形成する中心金属としては、遷移金属であればいずれも使用可能であり、本発明ではロジウム、白金、金、イリジウム、ルテニウム、パラジウム等を好ましく用いることができる。中でもイリジウムが特に好ましい。このようなオルトメタル化錯体を含む有機化合物層は、発光輝度及び発光効率に優れている。オルトメタル化錯体については、特願2000−254171号の段落番号0152〜0180にもその具体例が記載されている。
本発明で用いるオルトメタル化錯体は、Inorg.Chem.,30,1685, 1991、Inorg.Chem.,27,3464,1988、Inorg.Chem.,33,545,1994、Inorg.Chim.Acta,181,245,1991、J.Organomet.Chem.,335,293,1987、J.Am.Chem.Soc.,107,1431,1985等に記載の公知の手法で合成することができる。
発光層中の発光性化合物の含有量は特に制限されないが、例えば0.1〜70質量%であり、1〜20質量%であるのが好ましい。燐光発光性化合物の含有量が0.1質量%未満であるか、又は70質量%を超えると、その効果が十分に発揮されない場合がある。
本発明の発光素子の外部量子効率としては、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、13%以上が更に好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、もしくは、20℃で素子を駆動した時の100〜300cd/m付近(好ましくは200〜300cd/m)での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の発光素子の内部量子効率としては、30%以上が好ましく、50%以上が更に好ましく、70%以上が更に好ましい。素子の内部量子効率は 内部量子効率=外部量子効率/光取り出し効率 で算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能で有る。
本発明の発光層に含まれるホスト材料、電子輸送層、及び、ホール輸送材料のガラス転移点は90℃以上400℃以下であることが好ましく、100℃以上380℃以下であることがより好ましく、120℃以上370℃以下であることが更に好ましく、140℃以上360℃以下であることが特に好ましい。
本発明において、発光層は必要に応じてホスト化合物、正孔輸送材料、電子輸送材料、電気的に不活性なポリマーバインダー等を含有してもよい。
ホスト化合物としては、本発明の一般式(1)で表される化合物であることが好ましいが、更に、別のホスト化合物を含んでいてもよい。そのようなホスト材料としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン化合物、ポルフィリン化合物、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾール等を配位子とする金属錯体、ポリシラン化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等が挙げられる。ホスト化合物は1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
本発明の化合物を含有する発光素子の有機層の形成方法は、特に限定されるものではないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、湿式製膜方法として、各種コート法(スプレーコート法、ディップコート法、含浸法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、スピンコート法、フローコート法、バーコート法、マイクログラビアコート法、エアードクターコート、ブレードコート法、スクイズコート法、トランスファーロールコート法、キスコート法、キャストコート法、エクストルージョンコート法、ワイヤーバーコート法、スクリーンコート法等)、インクジェット法、印刷法、転写法、スプレー塗布法などの方法が用いられ、特性面、製造面で湿式製膜方法、抵抗加熱蒸着が好ましく、湿式製膜方法としては、コーティング法、スプレー塗布、インクジェット法が好ましい。
湿式製膜方法を用いると有機化合物層を容易に大面積化することができ、高輝度で発光効率に優れた発光素子が低コストで効率よく得られ、好ましい。湿式製膜方法は有機化合物層の材料に応じて適宜選択できる。湿式製膜方法により製膜した場合は製膜した後に乾燥してよい。乾燥は湿式製膜層が損傷しないように温度、圧力等の条件を選択して行う。
上記湿式製膜方法で用いる塗布液は通常、有機化合物層の材料と、それを溶解又は分散するための溶剤からなる。溶剤は特に限定されず、有機化合物層に用いる材料に応じて選択すればよい。溶剤の具体例としては、ハロゲン系溶剤(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、n−プロピルメチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メントン等)、芳香族系溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン、デカリン、ナフタレン、ビフェニル、アルキル置換ビフェニル等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢酸 n−プロピル、酢酸 n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、炭酸ジエチル等)、エーテル系溶剤(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、アミド系溶剤(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。なお、塗布液中の溶剤に対する固形分量は特に制限はなく、塗布液の粘度も製膜方法に応じて任意に選択することができる。
使用する反応溶媒については、特に限定されない。これらの溶媒の好ましい例には、水、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類が含まれる。
アルコール類としては、例えば1価アルコール又は2価アルコールを挙げることができ、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec −ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルなどを挙げることができる。
また、芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。
好ましい有機溶媒は、沸点が100℃以上のものであり、より好ましくは沸点が120℃以上である。沸点がこの範囲にあると、均一な膜を形成するのに好ましい。
更に、有機溶剤は2種以上混合して用いても良い。2種以上混合する場合、第一の溶媒として発光層に含まれる発光材料及びホスト材料を溶解し、沸点が200℃以上の溶媒から選ばれる少なくとも一種を含有し、第一の溶媒の沸点は200〜300℃であることが好ましく、200〜250℃であることがより好ましい。
これにより、発光層塗布膜の平滑性の向上と、隣接層との密着性の向上し、有機EL素子の発光効率、及び素子耐久性の向上が可能になる。
第一の溶媒としては、例えばアミド系溶媒、アミド系を除く非プロトン性極性溶媒、高沸点疎水性溶媒が挙げられる。
アミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(沸点202℃)、2−ピロリドン(沸点245℃)、1−アセチル−2−ピロリドン(沸点231℃)、N−エチル−2−ピロリドン(沸点218℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(沸点220℃)、ホルムアミド(沸点210.5℃)、N,N−ジブチルホルムアミド(沸点243℃)、m−キシリレンジアミン(沸点245℃)など、もしくはこれらの誘導体を挙げることができる。
アミド系を除く非プロトン性極性溶媒としては、炭酸プロピレン(沸点243℃)、γ―ブチロラクトン(沸点204℃)、γ―バレロラクトン(沸点207℃)、α−アセチル−γ−ブチロラクトン(沸点235℃)など、もしくこれらの誘導体を挙げることができる。
高沸点疎水性溶媒としては、シクロヘキシルベンゼン(沸点240℃)、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン(沸点203℃)、3−メチルビフェニル(沸点272℃)、4−メチルビフェニル(沸点262℃)、1−メチルナフタレン(沸点244.8℃)など、もしくはこれらの誘導体を挙げることができる。
発光材料の溶解性の観点から、アミド系溶媒が好ましく。中でもN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンがより好ましい。
第一の溶媒は、更に2種以上混合したものであってもよい。
第二の溶媒としては、水との共沸温度が99℃以下の溶媒から選ばれる少なくとも一種のものが好ましい。この場合、水との共沸温度は98〜50℃であることが好ましく、80〜50℃であることが好ましい。
これにより、製膜した有機層中の水分を除去でき、有機電界発光素子の長寿命化を可能にすることができる。
第二の溶媒としてはエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−n−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、ヘキサン、トルエン、クメン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピルなどを挙げることができる。
第二の溶媒は、更に2種以上混合したものであってもよい。
第一の溶媒と第二の溶媒の好ましい組み合わせとしては、第一の溶媒としてアミド系溶媒から選択される溶媒と、第二の溶媒として、アルコール系溶媒から選択される溶媒とを用いることが好ましい。また、第一の溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選択される溶媒と、第二の溶媒として、2−n−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートから選択される溶媒とを用いることがより好ましい。
第一の溶媒と第二の溶媒の使用量は、質量比で50:50〜95:5が好ましく、60:40〜90:10がより好ましい。この範囲であれば、発光材料、ホスト材料の溶解性を維持することができ、析出、相分離することなく、本発明のホスト材料中に発光材料が均一に分散された有機膜を製膜できるためである。
更に、塗布液中には、更に第三の溶媒として多価アルコールを含有することが好ましい。これにより、塗布液中の溶存酸素濃度を低減することができる。かかる第三の溶媒としては、例えばグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられ、これらを2種以上混合したものであってもよい。多価アルコールがエチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンより選択される少なくとも一つであることが好ましく、より好ましくはエチレングリコール、又はジエチレングリコールである。 第三の溶媒の添加量としては、塗布液全体量に対し2〜20質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
なお、第一の溶媒、第二の溶媒、及び第三の溶媒は、精製処理したものが好ましい。具体的には、(1)シリカゲル、アルミナ、カチオン性イオン交換樹脂、アニオン性イオン交換樹脂等のカラム精製処理、(2)無水硫酸ナトリウム、無水硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、モレキュラーシーブス、ゼオライト等の脱水処理、(3)蒸留処理、(4)不活性ガス(窒素、アルゴン)等によるバブリング処理、(4)濾過、遠心沈降等による不純物の除去処理等、任意の方法を用いることができる。より好ましくは、カラム精製処理と脱水処理による精製方法である。
本発明の有機EL素子用塗布液の粘度は、1mPa・s〜50mPa・sであることが好ましく、2mPa・s〜10mPa・sであることがより好ましい。
また、本発明の有機EL素子用塗布液は、表面張力が20mN/m〜70mN/mであって、25mN/m〜40mN/mが好ましい。この範囲の表面張力にすることにより、はじきやムラがない平滑な塗布膜を形成することができる。
また、本発明の有機EL素子用塗布液は、上述した粘度及び表面張力の少なくとも1つについて、前記数値範囲を満足することが好ましいが、2以上の任意の組合せの特性について条件を満足するもの、更にはすべての特性について満足するものであってもよい。これによって、塗布に適した組成物とすることができる。
正孔輸送材料は陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、及び陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば特に限定されず、低分子材料であっても高分子材料であってもよい。その具体例としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン化合物、ポルフィリン化合物、ポリシラン化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等が挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
電子輸送材料は陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、及び陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているものであれば特に限定されず、例えばトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタロフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾール等を配位子とする金属錯体、アニリン共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等が使用可能である。
ポリマーバインダーとしては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等が使用可能である。ポリマーバインダーを含有する発光層は、湿式製膜法によって、容易にかつ大面積に塗布形成することができる。
発光層の厚みは10〜200nmとするのが好ましく、20〜80nmとするのがより好ましい。厚みが200nmを超えると駆動電圧が上昇する場合があり、10nm未満であると発光素子が短絡する場合がある。
(E)電子輸送層
本発明の発光素子は、必要に応じて上述した電子輸送材料からなる電子輸送層を有してよい。電子輸送層は上述のポリマーバインダーを含有してもよい。電子輸送層の厚みは10〜200nmとするのが好ましく、20〜80nmとするのがより好ましい。厚みが200nmを越えると駆動電圧が上昇する場合があり、10nm未満であると発光素子が短絡する場合がある。
(F)正孔輸送層
本発明の発光素子は、必要に応じて上述した正孔輸送材料からなる正孔輸送層を有してよい。正孔輸送層は上述のポリマーバインダーを含有してもよい。正孔輸送層の厚みは10〜200nmとするのが好ましく、20〜80nmとするのがより好ましい。厚みが200nmを越えると駆動電圧が上昇する場合があり、10nm未満であると発光素子が短絡する場合がある。
(G)その他
本発明の発光素子は、特開平7−85974号、同7−192866号、同8−22891号、同10−275682号、同10−106746号等に記載の保護層を有していてもよい。保護層は発光素子の最上面に形成する。ここで最上面とは、基材、透明電極、有機化合物層及び背面電極をこの順に積層する場合には背面電極の外側表面を指し、基材、背面電極、有機化合物層及び透明電極をこの順に積層する場合には透明電極の外側表面を指す。保護層の形状、大きさ、厚み等は特に限定されない。保護層をなす材料は、水分や酸素等の発光素子を劣化させ得るものが素子内に侵入又は透過するのを抑制する機能を有しているものであれば特に限定されず、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム等が使用できる。
保護層の形成方法は特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子センエピタキシ法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等が適用できる。
また、発光素子には水分や酸素の侵入を防止するための封止層を設けるのが好ましい。封止層を形成する材料としては、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとの共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン又はジクロロジフルオロエチレンと他のコモノマーとの共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質、金属(In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Tl、Ni等)、金属酸化物(MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等)、金属フッ化物(MgF、LiF、AlF、CaF等)、液状フッ素化炭素(パーフルオロアルカン、パーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等)、該液状フッ素化炭素に水分や酸素の吸着剤を分散させたもの等が使用可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。なお、下記の実施例5〜7はそれぞれ参考例5〜7と読み替えるものとする。
〔合成例1〕(3−t−アミルカルバゾールの合成)
4−t−アミルシクロヘキサノン 20g(0.12mol)(東京化成品)とフェニルヒドラジン 12.85g(0.12mol)(東京化成品)のエタノール溶液に、濃塩酸(0.2mol相当)を滴下して、加熱還流を6時間させた後、冷却後、析出した固体をロ別した。得られた粗結晶をシリカゲルカラム(溶離液、ヘキサン/酢酸エチル)により精製して、化合物M−1 18.5g(収率65%)を白色固体として得た。
H NMR(CDCl):δ7.6(s,1H)、7.45(d,1H,J=10Hz)、7.26(d,1H,J=10Hz)、7.1−7.0(m,2H)、2.8−2.7(m,3H)、2.4(t,1H,J=15Hz)、2.05(d,1H,J=15Hz)、1.7−1.55(m,1H)、1.51.3(m,3H)、0.95(s,6H)、0.85(t,3H,J=10Hz)
化合物M−1 5.0g(21mmol)をキシレン中に溶解させて、パラジウム/カーボン触媒(東京化成品)を0.1g添加した後、窒素雰囲気下、加熱還流を80時間行った。冷却後、触媒をロ別し、ロ液を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム(溶離液、ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、3−t−アミルカルバゾール(Cz−1)を白色固体として4.0g(収率82%)得た。
H NMR(CDCl):δ8.05(d,1H,J=10Hz)、8.0(s,1H)、7.95(s,1H)、7.5−7.4(m,4H)、7.2−7.15(m,1H)、1.75(q,2H,J=10Hz)、1.4(s,6H,J=15Hz)、0.7(t,3H,J=10Hz)
〔合成例2〕(本発明の化合物No.35の合成)
Cz−1 2.0g(8.4mmol)、4,4‘−ジブロモベンゼン1.1g(3.4mmol)、酢酸パラジウム61mg、炭酸ルビジウム3.1gをキシレンに添加した後、P−(t−Bu) 218mgを添加し、窒素雰囲気下、加熱還流を4時間行った。反応液を冷却後、1規定塩酸を加え、酢酸エチルエステルで有機物を抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(溶離液、ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、目的化合物(No.35)を白色固体として1.7g(収率81%)得た。
H NMR(CDCl):δ8.18(d,2H,J=10Hz)、8.10(s, 2H)、7.92(d,4H,J=12Hz)、7.70(d,4H,J=12Hz)、7.5−7.3(m,8H)、7.3(t,2H,J=10Hz)、1.8(q,4H,J=12Hz)、1.42(s,6H)、0.74(t,3H,J=12Hz)
〔実施例1〕(緑色蒸着型OLED素子)
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α―NPDを100nm蒸着した。この上に、Ir(ppy)と本発明の化合物No.35を5:95の比率(質量比)で50nm蒸着し、この上に、Balqを6nm蒸着し、この上に、Alqを20nm蒸着した。この上に、マグネシウムと銀を10:1の比率(モル比)で100nm共蒸着し、EL素子を作製した。作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内で、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加して発光させると、520nm付近に極大発光波長を有する発光が得られた。
(性能評価)
(1)湿熱経時耐久性
上記素子を、湿度95%、温度80℃の環境下にて1週間放置させた。放置させた後の効率を評価した。結果を表1に示す。
評価基準は以下の通りである。
◎:湿熱経時前の外部量子効率に比べ、効率の低下幅が5%未満
○:湿熱経時前の外部量子効率に比べ、効率の低下幅が5%〜10%未満の範囲内
△:湿熱経時前の外部量子効率に比べ、効率の低下幅が10%〜20%未満の範囲内
×:湿熱経時前の外部量子効率に比べ、効率の低下幅が20%以上
(2)駆動時初期における発光輝度変化
駆動電流密度2.5mA/cmにて駆動させた発光輝度を測定し、駆動開始時点における発光輝度に対する、1時間駆動させた後の発光輝度の低下の割合を求めた。測定は、有機EL素子の正面における分光放射輝度を分光放射輝度計(コニカミノルタ(株)製CS−1000)を用いて測定した。結果を表1に示す。評価基準は以下の通りである。
◎:駆動開始時の発光輝度に比べ、発光輝度の低下幅が1%未満
○:駆動開始時の発光輝度に比べ、発光輝度の低下幅が1%〜2%未満の範囲内
△:駆動開始時の発光輝度に比べ、発光輝度の低下幅が2%〜5%未満の範囲内
×:駆動開始時の発光輝度に比べ、発光輝度の低下幅が5%以上
〔比較例1〕
実施例1の発光素子の作成において、本発明の化合物No.35の代わりに下記の比較化合物1を用いた以外は、実施例1と同様にして発光素子を作成した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例2〕(青色蒸着型OLED素子)
実施例1の発光素子の作製において、Ir(ppy)の代わりにFirpicを用いた以外は、実施例1と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様の手法で素子を発光させると、485nm付近に極大発光波長を有する発光が得られた。
実施例1と同様の評価を行った。
〔比較例2〕
実施例2の発光素子の作成において、本発明の化合物No.35の代わりに比較化合物1を用いた以外は、実施例1と同様にして発光素子を作成した。
実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
〔実施例3〕
(塗布液の調整)
イリジウム錯体(Ir(ppy))0.15質量%、下表に示したホスト化合物No.35 1.85質量%、メチルエチルケトン98質量%を混合し、有機電界発光素子用塗布液(塗布液A)を得た。
(有機EL素子の作製)
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。
このITOガラス基板上に、正孔注入層(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、150℃で1時間真空乾燥し、正孔注入層とした(膜厚約40nm)。
この上に塗布液Aをグローブボックス(露点‐68度、酸素濃度10ppm)内でスピンコートし、発光層とした(膜厚約40nm)。
次いで、その上に、真空蒸着法にてBalqを膜厚40nmに蒸着し電子注入層とした。そして、この上にフッ化リチウムを1nm蒸着し、更に金属アルミニウムを70nm蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
〔比較例3〕
実施例3の発光素子の作成において、本発明の化合物No.35の代わりに比較化合物1を用いた以外は、実施例3と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
〔実施例4〕
(塗布液Bの調整)
イリジウム錯体(Ir(ppy))0.23質量%、ホスト化合物No.35 1.77質量%、溶媒(N−メチル−2−ピロリドンと、2−n―ブトキシエタノールと、エチレングリコールとを質量比率55/35/10で混合した溶媒)を質量比率55/35/10で混合した溶媒)98質量%を混合し、有機電界発光素子用塗布液(塗布液B)を得た。
(有機EL素子の作製)
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。
このITOガラス基板上に、正孔注入層(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、100℃で1時間真空乾燥し、正孔注入層とした(膜厚約40nm)。
この上に塗布液Bをグローブボックス(露点‐68度、酸素濃度10ppm)内でスピンコートし、発光層とした(膜厚約40nm)。
次いで、その上に、真空蒸着法にてBalqを膜厚40nmに蒸着し電子注入層とした。
そして、この上にフッ化リチウムを1nm蒸着し、更に金属アルミニウムを70nm蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。
(性能評価)
実施例1と同様に評価を行った。
(評価結果)
得られた結果を表4に示した。
〔比較例4〕
実施例4の発光素子の作成において、本発明の化合物No.35の代わりに比較化合物1を用いた以外は、実施例4と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
〔実施例5〕
(塗布液Cの調整)
イリジウム錯体(Ir(ppy))0.23質量%、ホスト化合物No.1 1.77質量%、溶媒(N−メチル−2−ピロリドンと、2−n―ブトキシエタノールと、エチレングリコールとを質量比率55/35/10で混合した溶媒)を質量比率55/35/10で混合した溶媒)98質量%を混合し、有機電界発光素子用塗布液(塗布液C)を得た。
(有機EL素子の作製)
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。
このITOガラス基板上に、正孔注入層(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、100℃で1時間真空乾燥し、正孔注入層とした(膜厚約40nm)。
この上に塗布液Cをグローブボックス(露点‐68度、酸素濃度10ppm)内でスピンコートし、発光層とした(膜厚約40nm)。
次いで、その上に、真空蒸着法にてBalqを膜厚40nmに蒸着し電子注入層とした。
そして、この上にフッ化リチウムを1nm蒸着し、更に金属アルミニウムを70nm蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。実施例1と同様に評価を行った。得られた結果を表5に示した。
〔比較例5〕
実施例5の発光素子の作成において、本発明の化合物No.1の代わりに下記の比較化合物2〜4を用いた以外は、実施例5と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様に評価した。結果を表5に示す。
〔実施例6〕
(塗布液Dの調整)
イリジウム錯体(Ir(ppy))0.23質量%、ホスト化合物No.18 1.77質量%、溶媒(N−メチル−2−ピロリドンと、2−n―ブトキシエタノールと、エチレングリコールとを質量比率55/35/10で混合した溶媒)を質量比率55/35/10で混合した溶媒)98質量%を混合し、有機電界発光素子用塗布液(塗布液D)を得た。
(有機EL素子の作製)
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。
このITOガラス基板上に、正孔注入層(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、100℃で1時間真空乾燥し、正孔注入層とした(膜厚約40nm)。
この上に塗布液Dをグローブボックス(露点‐68度、酸素濃度10ppm)内でスピンコートし、発光層とした(膜厚約40nm)。
次いで、その上に、真空蒸着法にてBalqを膜厚40nmに蒸着し電子注入層とした。
そして、この上にフッ化リチウムを1nm蒸着し、更に金属アルミニウムを70nm蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。実施例1と同様に評価を行った。得られた結果を表6に示した。
〔比較例6〕
実施例6の発光素子の作成において、本発明の化合物No.18の代わりに下記の比較化合物5を用いた以外は、実施例6と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様に評価した。結果を表6に示す。
〔実施例7〕
(塗布液Eの調整)
イリジウム錯体(Ir(ppy))0.23質量%、ホスト化合物No.52 1.77質量%、溶媒(N−メチル−2−ピロリドンと、2−n―ブトキシエタノールと、エチレングリコールとを質量比率55/35/10で混合した溶媒)98質量%を混合し、有機電界発光素子用塗布液(塗布液E)を得た。
(有機EL素子の作製)
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上にITOを150nmの厚さで蒸着し製膜したものを透明支持基板とした。この透明支持基板をエッチング、洗浄した。
このITOガラス基板上に、正孔注入層(PEDOT−PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)をスピンコートした後、100℃で1時間真空乾燥し、正孔注入層とした(膜厚約40nm)。
この上に塗布液Eをグローブボックス(露点‐68度、酸素濃度10ppm)内でスピンコートし、発光層とした(膜厚約40nm)。
次いで、その上に、真空蒸着法にてBalqを膜厚40nmに蒸着し電子注入層とした。そして、この上にフッ化リチウムを1nm蒸着し、更に金属アルミニウムを70nm蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止した。実施例1と同様に評価を行った。得られた結果を表7に示した。
〔比較例7〕
実施例7の発光素子の作成において、本発明の化合物No.52の代わりに下記の比較化合物6を用いた以外は、実施例7と同様にして発光素子を作成した。実施例1と同様に評価した。結果を表7に示す。
評価の結果、本発明の化合物を用いた有機電界発光素子は、湿熱経時における耐久性及び駆動時初期における輝度変化が小さいという高い耐久性を有することがわかった。

Claims (11)

  1. 基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子に用いる組成物であって、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする組成物。
    一般式(1)

    (一般式(1)中、Arは4−ビフェニル基を表す。R、R、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子又は、炭素数1〜18の無置換のアルキル基、炭素数1〜30の置換アルキル基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のカルバモイル基、炭素数0〜10のスルファモイル基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアシルアミノ基、炭素数1〜20のスルホニル基、炭素数1〜20のスルフィニル基、炭素数1〜20のスルホニルアミノ基、炭素数0〜20の置換もしくは無置換のアミノ基、炭素数0〜15のアンモニウム基、炭素数0〜15のヒドラジノ基、炭素数1〜15のウレイド基、炭素数1〜15のイミド基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜80のアリールチオ基、炭素数1〜80のヘテロアリールチオ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、および炭素数6〜20のアリーロキシカルボニル基からなる群より選択される置換基を表し、Rは下記置換基(2)を表す。)
    置換基(2)

    (一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。



    (一般式(3)中、Arは4−ビフェニレンを表す。R16、R17、R19〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は、炭素数1〜18の無置換のアルキル基、炭素数1〜30の置換アルキル基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のカルバモイル基、炭素数0〜10のスルファモイル基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアシルアミノ基、炭素数1〜20のスルホニル基、炭素数1〜20のスルフィニル基、炭素数1〜20のスルホニルアミノ基、炭素数0〜20の置換もしくは無置換のアミノ基、炭素数0〜15のアンモニウム基、炭素数0〜15のヒドラジノ基、炭素数1〜15のウレイド基、炭素数1〜15のイミド基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜80のアリールチオ基、炭素数1〜80のヘテロアリールチオ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、および炭素数6〜20のアリーロキシカルボニル基からなる群より選択される置換基を表し、R18は上記置換基(2)を表す。nは2以上の整数を表す。)
  3. 前記一般式(3)中、nが2であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも1層の有機層を有する有機電界発光素子であって、前記有機層のいずれかが請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式(1)または(3)のいずれかで表される化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  5. 前記発光層が請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式(1)または(3)のいずれかで表される化合物と燐光発光材料とを含むことを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記燐光発光材料がIr又はPt錯体であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記有機層のいずれかが請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成されたことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記有機層のいずれかが請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を用いて湿式製膜により形成されたことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 前記湿式製膜が、コーティング法、インクジェット法、スプレー塗布法から選択されることを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光素子。
  10. 下記一般式(3)で表される化合物を、下記一般式(4)で表される化合物とハロゲン化合物とをカップリング反応により連結させることにより製造することを特徴とする製造方法。



    (一般式(3)中、Arは4−ビフェニレンを表す。R16、R17、R19〜R23はそれぞれ独立に水素原子又は、炭素数1〜18の無置換のアルキル基、炭素数1〜30の置換アルキル基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のカルバモイル基、炭素数0〜10のスルファモイル基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアシルアミノ基、炭素数1〜20のスルホニル基、炭素数1〜20のスルフィニル基、炭素数1〜20のスルホニルアミノ基、炭素数0〜20の置換もしくは無置換のアミノ基、炭素数0〜15のアンモニウム基、炭素数0〜15のヒドラジノ基、炭素数1〜15のウレイド基、炭素数1〜15のイミド基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜80のアリールチオ基、炭素数1〜80のヘテロアリールチオ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、および炭素数6〜20のアリーロキシカルボニル基からなる群より選択される置換基を表し、R18は下記置換基(2)を表す。nは2以上の整数を表す。)
    置換基(2)

    (一般式(2)中、R、R10、R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R、R10、R11のうち少なくとも1つはアルキル基であり、かつ、R、R10、R11は同時に全て同じ置換基を表すことはない。波線は結合位置を表す。)

    (一般式(4)中、R、R、R〜Rは水素原子又は置換基を表すが、Rは上記置換基(2)を表す。)
  11. 下記の構造式で表されるカルバゾール化合物。
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