JP5615600B2 - インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法及びインクジェット印画物 - Google Patents

インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法及びインクジェット印画物 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法及びインクジェット印画物に関する。
インクジェット記録方式は、圧力、熱、電界などを駆動源として液状のインク組成物をノズルから被記録媒体に向けて吐出させ、記録する記録方式である。このようなインクジェット記録方式は、ランニングコストが低く、高画質化が可能であるために、近年、オフィス用のみならず民生用としても急速に普及している。
近年では、A−0サイズにも対応できる大型のインクジェットプリンターが開発され、屋外用ポスターなどの屋外用途での使用形態が増大している。
ここで、特許文献1には、マレイミド構造を有する重合体及び顔料等を含有する屋外塗料用組成物が開示されている。また、有機溶剤を用いた溶剤顔料インクとして、顔料とオレイルアルコールとを用いたジェットプリンタ用溶剤系顔料インク(例えば、特許文献2参照)や、顔料を含みノルマルパラフィン類、イソパラフィン類又はそれらの混合物を溶媒とした溶剤系のインクジェットインク(例えば、特許文献3参照)などが開示されている。
特開2002−241702号公報 特開2000−38533号公報 特開2001−329193号公報
しかしながら、特許文献1は屋外塗料用組成物に関する技術であり、インクジェット法により画像を形成する際のインク組成物の吐出性については何ら検討されていない。また、特許文献2及び特許文献3で開示されている溶剤系の顔料インクを使用して画像を記録する場合、画像部の耐溶剤性等の点で未だ満足できるものではない。さらに上記各技術では、記録した画像の基材への密着性を向上させることについては未だ十分な検討がなされていない。
本発明が解決しようとする課題は、上記の事情に照らし、インクジェット法により画像を記録する際の吐出性に優れ、記録した画像の耐溶剤性および基材への密着性にも優れたインクジェット記録用インク組成物を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (成分A)下記一般式(1)で表される基を2つ以上有する化合物、(成分B)下記一般式(2)及び(3)からなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤、並びに(成分C)色材、を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
式(1)中、R及びRは各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。
式(2)中、R及びRは各々独立に、−CH−、−NR−又は−O−を表し、R及びRが同時に−CH−であることはなく、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2m−、−C2m−2−又は−C2m−4−で表される炭化水素基を表し、mは2〜8の整数を表す。
式(3)中、Rは−NR−又は−O−を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2n−、−C2n−2−又は−C2n−4−で表される炭化水素基を表し、nは2〜8の整数を表す。
<2> 前記式(1)中、R 及びR は、メチル基であるか、互いに結合して6員環を形成している、<1>に記載のインクジェット記録用インク組成物。
<3> 前記式(1)中、R 及びR は、メチル基である、<1>に記載のインクジェット記録用インク組成物。
> 前記(成分A)が、前記一般式(1)で表される基を側鎖に有する高分子化合物である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインク組成物。
> 前記一般式(2)において、R及びRが共に−O−である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインク組成物。
> 前記一般式(2)において、Rが−C−又は−C−である、<1>〜<>のいずれか1つに記載のインク組成物。
> さらに、(成分B)以外の溶剤(成分D)としてグリコールエーテル類を含む<1>〜<>のいずれか1つに記載のインク組成物。
> <1>〜<>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インク組成物を被記録媒体上に付与するインク付与工程と、前記インク組成物を加熱して乾燥させる加熱乾燥工程と、前記加熱乾燥工程を経た前記インク組成物に光を照射する光照射工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
> <>に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とするインクジェット印画物。
本発明によれば、インクジェット法により画像を記録する際の吐出性に優れ、記録した画像の耐溶剤性及び基材への密着性にも優れたインクジェット記録用インク組成物を提供することができる。
[インクジェット記録用インク組成物]
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、(成分A)下記一般式(1)で表される基を2つ以上有する化合物、(成分B)下記一般式(2)及び(3)からなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤、並びに(成分C)色材を含有することを特徴とする。
なお、本明細書において「〜」とは、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
式(1)中、R及びRは各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。
式(2)中、R及びRは各々独立に、−CH−、−NR6−又は−O−を表し、R及びRが同時に−CH−であることはなく、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2m−、−C2m−2−又は−C2m−4−で表される炭化水素基を表し、mは2〜8の整数を表す。
式(3)中、Rは−NR−又は−O−を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2n−、−C2n−2−又は−C2n−4−で表される炭化水素基を表し、nは2〜8の整数を表す。
本発明では、インクジェット記録に好適なインク組成物を鋭意検討した結果、マレイミド構造を有する特定の化合物と色材を用い、さらにそれらの分散状態等を好適にするために特定構造の有機溶剤を使用することで、吐出性等が向上することを見出した。マレイミド構造を有する特定の化合物と、特定構造の有機溶剤の相互作用により、色材の分散状態等が良好に保持され、インクジェット記録に好適なインク組成物が得られると推測される。ただし、上記の内容はあくまで発明者の推察であり、本発明はこれに限定されない。
以下、本発明のインクジェット記録用インク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)について詳細に説明する。
((成分A)式(1)で表される基を2つ以上有する化合物)
本発明に用いられる式(1)で表される基を2つ以上有する化合物は、分子中に式(1)で表される基を2つ以上有する化合物であれば、制限することなく使用することができる。式(1)で表される基を2つ以上有する化合物を使用することで、インク組成物の架橋反応を進めることができる。
式(1)中、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。
式(1)において、R及びRは置換基を有していても、置換基を有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を表す。R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。インク組成物を硬化した後の耐溶剤性及び基材への密着性等といった、インク硬化膜の膜物性の観点から、R及びRは各々独立に、炭素数1〜2のアルキル基、即ち、メチル基、又は、エチル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。また、R及びRが互いに結合して4〜6員環を形成する場合は、5〜6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。
これらの基が置換基を有する場合の置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアルキルオキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜7のアルキルカルバモイル基、炭素数7〜11のアリールカルバモイル基等が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子がより好ましい。R及びRの少なくとも一方がこれらの置換基を有しその置換基に炭素が含まれる場合、その置換基の炭素数は、上記R及びRに記載の炭素数が1〜4のアルキル基の炭素数として含めないものとする。以下、本発明において、置換基を有する場合の炭素数の数え方はこれと同様とする。
(成分A)は、分子量300〜2,000の低分子化合物であっても、重量平均分子量5,000以上の高分子化合物であってもよい。インク組成物を硬化した後の耐溶剤性及び基材への密着性等の観点から、(成分A)は重量平均分子量が5,000以上の高分子化合物であることが好ましい。
(成分A)が、分子量300〜2,000の低分子化合物である場合、(成分A)の1分子中に、式(1)で表される基は2〜6であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2〜3であることがさらに好ましく、2であることが特に好ましい。
(成分A)が分子量300〜2,000の低分子化合物である場合、以下の一般式(1−L)で表される化合物であることが好ましい。
式(1−L)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。Qはg価の連結基を表す。gは2以上の整数を表す。
式(1―L)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。式(1―L)におけるR及びRは、既述の式(1)におけるR及びRとして例示したものと(好ましい例示も含めて)同様である。
式(1―L)において、Qはg価の連結基を表す。Qは炭化水素基からg個の水素原子が除去された残基であることが好ましい。Qが炭化水素基である場合、炭化水素基中にはエーテル基、エステル基、アミノ基、アミド結合、シリルエーテル基、チオール基等が存在していてもよい。Qが炭化水素基である場合、炭素数1〜30の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基であることがより好ましい。
式(1―L)において、gは2以上の整数を表し、2〜6であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2〜3であることがさらに好ましく、2であることが特に好ましい。
(成分A)が分子量300〜2,000の低分子化合物である場合、本願では以下の化合物(1−1)〜(1−8)を好ましく用いることができる。
(成分A)が、重量平均分子量5,000以上の高分子化合物である場合、(成分A)の1分子中に、式(1)で表される基は2つ以上含有されればよく、特に制限はないが、2つ以上500以下が好ましく、10以上200以下がさらに好ましい。また(成分A)が高分子化合物である場合、式(1)で表される基の少なくとも1つが高分子化合物の側鎖に存在することが好ましく、式(1)で表される基の2つ以上が高分子化合物の側鎖に存在することがより好ましい。
インク組成物をインクジェット法により吐出する際の吐出性等の観点から、重量平均分子量は5,000〜200,000であることが好ましく、7,000〜100,000であることがより好ましく、10,000〜50,000であることがさらに好ましく、10,000〜30,000であることが特に好ましい。
なお重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。
(成分A)が、重量平均分子量5,000以上の高分子化合物である場合、高分子化合物の側鎖または末端に式(1)で表される基を有する高分子化合物であれば、その他の高分子構造に限定はなく、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエチレンイミン、ポリスチレン等の高分子構造を使用することができる。インクジェット法によるインク組成物の吐出性、インク組成物を硬化した後の耐溶剤性及び基材への密着性等の観点から、(成分A)は、ポリアクリレート構造を有することが好ましい。
(成分A)が高分子化合物である場合、(成分A)は下記一般式(1´)で表される構造を含む高分子化合物であることが好ましい。
式(1´)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。Rは水素原子又はメチル基を表す。Zは−COO−、−CONR−を表し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは2価の有機基を表す。
式(1´)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。式(1´)におけるR及びRは、既述の式(1)におけるR及びRとして例示したものと(好ましい例示も含めて)同様である。
式(1´)において、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rはメチル基であることが好ましい。
式(1´)において、Zは−COO−、−CONR−を表す。Zは−COO−であることが好ましい。
また、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基を表す。Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、即ち、メチル基、又は、エチル基であることが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。なお、Rは置換基を有していても、置換基を有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。置換基としては既述のものが挙げられる。
式(1´)において、Xは2価の有機基を表す。2価の有機基としては、炭素数2〜20のアルキレン基であることが好ましい。前記アルキレン基は−(C2i)−または−(Ci+12i)−であり、かつiが2〜20の整数であることが好ましい。前記アルキレン基は直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよい。また、アルキレン基中には、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、アリーレン基が存在していてもよい。Xがアルキレン基である場合の炭素数は2〜20であることが好ましく、炭素数2〜12であることがより好ましく、炭素数2〜8であることがさらに好ましい。
式(1´)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜2のアルキル基であり、Rはメチル基であり、Zは−COO−であり、Xは−(C2i)−または−(Ci+12i)−であり、iが2〜12の整数であることが好ましい。
(成分A)が上記一般式(1´)で表される構造を含む高分子化合物である場合、当該高分子化合物は下記一般式(1´−1)で表される単量体を重合して得られる高分子化合物であることが好ましい。前記重合は一般式(1´−1)で表される単量体を単独で重合したものであっても、共重合が可能なその他の単量体と共重合したものであってもよいが、インク組成物を硬化した後の膜物性を制御する観点から共重合物であることが好ましい。
式(1´−1)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。Rは水素原子又はメチル基を表す。Zは−COO−、−CONR−を表し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは2価の有機基を表す。
式(1´−1)において、R、R、R、Z、及びXは、式(1´)における定義と好ましい範囲も含めて同様である。
式(1´−1)で表される単量体の好ましい例としては以下の化合物(1−1−1)〜(1−1−16)を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
式(1´−1)で表される単量体と共重合し得る単量体としては、スチレン、p−メトキシスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトシキメチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、p−スルファモイルフェニル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。式(1´−1)で表される単量体と共重合し得る単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜8程度のアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。なお、上記以外の公知のモノマーを、必要に応じて使用することもできる。
(成分A)が共重合体である場合、下記一般式(A´)の構造を有することが好ましい。
式(A´)において、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。R、Rcx及びRcyはそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。Zは−COO−、−CONR−を表し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは2価の有機基を表す。a、b及びcは高分子化合物における共重合比を表し、a、b及びcの総和は100となる。dは0又は1を表す。
式(A´)において、R、R、R、Z、及びXは、式(1´)における定義と好ましい範囲も含めて同様である。
式(A´)において、Rcx及びRcyはそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。Rcx及びRcyは共にメチル基であることが好ましい。
式(A´)において、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表す。これらの基は置換基を有していても、置換基を有していなくてもよい。また、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。これらは必要に応じて塩を形成していてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ナフチル基等を表す。炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることが最も好ましい。
これらの基は置換基を有していてもよい。置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、炭素数2〜7のアルキルオキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜7のアルキルカルバモイル基、炭素数7〜11のアリールカルバモイル基等が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子がより好ましい。Rx及びRyの少なくとも一方がこれらの置換基を有しその置換基に炭素が含まれる場合、その置換基の炭素数は、上記R及びRに記載の炭素数が1〜10のアルキル基の炭素数として含めないものとする。
式(A´)において、a、b及びcは高分子化合物における共重合比を表し、a、b及びcの総和は100となる。30≦a+b≦90かつ10≦c≦70であることが好ましく、40≦a+b≦90かつ10≦c≦60であることがさらに好ましい。
式(A´)において、dは0又は1を表し、1であることが好ましい。
(成分A)として、以下の化合物(A−1)〜(A−15)を挙げることができるが、本願はこれに限定されない。
本発明において、(成分A)として、(A−1)〜(A−6)を好ましく使用することができ、(A−2)〜(A−4)が特に好ましい。
本発明における(成分A)やその前駆体は、一般的には公知慣用の方法により製造することができる。例えば、例示化合物(1−1)〜(1−8)のような低分子化合物は、米国特許公開公報US2009/0224203A1、Synlett 13巻2172〜2176頁(2009年)、Journal of Polymer Science Part A−1 Polymer Chemistry 10巻6号1687〜1699頁(1972年)等に記載の方法により製造でき、例示化合物(1−1−1)〜(1−1−16)のような高分子化合物の前駆体となるアクリレート類は、特開昭52−988号公報、特開平4−251258号公報等に記載の方法で製造でき、例示化合物(A−1)〜(A−15)のような高分子化合物は、前記の前駆体を公知の重合方法により重合することにより得ることができ、例えば、特開昭52−988号公報、特開昭55−154970号公報、Langmuir 18巻14号5414〜5421頁(2002年)等に記載の重合方法準じた方法で製造することができる。
(成分A)のインクジェット記録用インク組成物中における含有量としては、1〜50重量%が好ましく、2〜35重量%がより好ましく、5〜30重量%がさらに好ましい。(成分A)の含有量は、1重量%以上であると、良好な硬化膜物性が得られ、50重量%以下であると、インク粘度を適性に保てる。
((成分B)式(2)及び(3)からなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤)
本発明のインク組成物は、式(2)及び(3)からなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤を含有する。
式(2)中、R及びRは各々独立に、−CH−、−NR−又は−O−を表し、R及びRが同時に−CH−であることはなく、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2m−、−C2m−2−又は−C2m−4−で表される炭化水素基を表し、mは2〜8の整数を表す。
式(3)中、Rは−NR−又は−O−を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2n−、−C2n−2−又は−C2n−4−で表される炭化水素基を表し、nは2〜8の整数を表す。
式(2)中、R及びRは各々独立に、−CH−、−NR−又は−O−を表し、R及びRが同時に−CH−であることはなく、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは置換基を有していても、置換基を有していなくてもよい。Rは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は水素原子であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子であることがより好ましい。R及びRのうち、少なくとも1つは−O−であることが好ましく、両方とも−O−である、すなわち、式(2)で表される有機溶媒がカーボネート基を有する化合物であることがより好ましい。
式(2)中、Rは−C2m−、−C2m−2−又は−C2m−4−で表される炭化水素基を表し、mは2〜8の整数を表す。Rにおけるmは、2〜6の整数であることが好ましく、2〜4の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。Rは−C2m−又は−C2m−2−であることが好ましく、−C2m−であることがより好ましい。Rは直鎖であっても、分岐であってもよい。
また、Rとして具体的には、エチレン基、1−メチルエチレン基及びプロピレン基などが好ましく例示できる。中でもエチレン基又は1−メチルエチレン基が特に好ましい。
式(2)で表される有機溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、3−プロピル−2−オキサゾリジノン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。ただし、本発明はこれらに限定されない。
式(2)で表される化合物としては、R及びRが共に−O−であり、かつRが−C−又は−C−であることが好ましい。これらの化合物としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが挙げられる。
式(3)中、Rは−NR−又は−O−を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは置換基を有していても、置換基を有していなくてもよい。Rは−NR−であることがより好ましい。Rは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は水素原子であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子であることがより好ましい。
式(3)中、Rは−C2n−、−C2n−2−又は−C2n−4−で表される炭化水素基を表し、nは2〜8の整数を表す。Rにおけるnは、2〜6の整数であることが好ましく、2〜4の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。Rは、−C2n−又は−C2n−2−であることが好ましく、−C2n−であることがより好ましい。Rは直鎖であっても、分岐であってもよい。
の具体例は、上述した式(2)におけるRで例示したものと(好ましい例示も含めて)同様である。
式(3)で表される有機溶媒の具体例としては、N−エチルコハク酸イミド、グルタル酸無水物、3−メチルグルタル酸無水物等を挙げることができる。ただし、本発明はこれらに限定されない。
本発明において、式(2)で表される有機溶媒の方が、式(3)で表される有機溶媒よりも好ましく使用できる。
また、本発明のインク組成物は、式(2)で表される有機溶媒を少なくとも含有することが好ましく、式(2)で表されるカーボネート基を有する化合物を少なくとも含有することがより好ましい。
本発明のインクジェットインク組成物は、(成分B)として、少なくとも1種の環状ウレア化合物、オキサゾリジノン化合物(例えば、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、3−プロピル−2−オキサゾリジノン等)、環状カーボネート化合物を含有することが好ましく、環状カーボネート化合物を含有することがより好ましく、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートを含有することが特に好ましい。これらの有機溶媒を含有することにより、吐出性、耐溶剤性及び密着性に優れたインク組成物を得ることができる。
(成分B)のインクジェット記録用インク組成物中における含有量としては、10〜90重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましく、30〜75重量%がさらに好ましい。
((成分C)色材)
本発明のインク組成物は、(成分C)色材を含有する。
本発明に用いることができる色材としては、特に制限はなく、顔料、油溶性染料、水溶性染料、分散染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用することができる。この中でも、着色剤としては、耐候性に優れ、色再現性に富む点から、顔料及び油溶性染料からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、顔料を含むことがより好ましい。
<顔料>
顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の有機顔料及び無機顔料などが挙げられ、また、染料で染色した樹脂粒子、市販の顔料分散体や表面処理された顔料(例えば、顔料を分散媒として水、液状有機化合物や不溶性の樹脂等に分散させたもの、及び、樹脂や顔料誘導体等で顔料表面を処理したもの等)も挙げられる。なお、前記顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年、朝倉書店発行)、橋本勲著「有機顔料ハンドブック」(2006年、カラーオフィス発行)、W. Herbst, K. Hunger編「Industrial Organic Pigments」(1992年、Wiley−VHC発行)、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報、特開2009−235370号公報に記載のものが挙げられる。
前記有機顔料及び無機顔料としては、例えば、黄色顔料、赤色顔料、マゼンタ顔料、青色顔料、シアン顔料、緑色顔料、橙色顔料、紫色顔料、褐色顔料、黒色顔料、白色顔料等が挙げられる。
前記黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、10、65、73、74、75、97、98、111、116、130、167、205等のモノアゾ顔料、61、62、100、168、169、183、191、206、209、212等のモノアゾレーキ顔料、12、13、14、16、17、55、63、77、81、83、106、124、126、127、152、155、170、172、174、176、214、219等のジスアゾ顔料、24、99、108、193、199等のアントラキノン顔料、60等のモノアゾピラゾロン顔料、93、95、128、166等の縮合アゾ顔料、109、110、139、173、185等のイソインドリン顔料、120、151、154、175、180、181、194等のベンズイミダゾロン顔料、117、129、150、153等のアゾメチン金属錯体顔料、138等のキノフタロン顔料、213等のキノキサリン顔料が好ましい。
前記赤色又はマゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド 193等のモノアゾレーキ顔料、38等のジスアゾ顔料、2、5、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、22、23、31、32、112、114、146、147、150、170、184、187、188、210、213、238、245、253、256、258、266、268、269等のナフトールAS顔料、3、4、6等のβ−ナフトール顔料、49、53、68等のβ−ナフトールレーキ顔料、237、239、247等のナフトールASレーキ顔料、41等のピラゾロン顔料、48、52、57、58、63、64:1、200等のBONAレーキ顔料、81:1、169、172等のキサンテンレーキ顔料、88、181、279等のチオインジゴ顔料、123、149、178、179、190、224等のペリレン顔料、144、166、214、220、221、242、262等の縮合アゾ顔料、168、177、182、226、263等のアントラキノン顔料、83等のアントラキノンレーキ顔料、171、175、176、185、208等のベンズイミダゾロン顔料、122、202(C.I.ピグメントバイオレット 19との混合物を含む)、207、209等のキナクリドン顔料、254、255、264、270、272等のジケトピロロピロール顔料、257、271等のアゾメチン金属錯体顔料が好ましい。
前記青色又はシアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー 25、26等のナフトールAS顔料、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17:1、75、79等のフタロシアニン顔料、1、24:1、56、61、62等の染付けレーキ顔料、60等のアントラキノン系顔料、63等のインジゴ顔料、80等のジオキサジン顔料が好ましい。
前記緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン 1、4等の染付けレーキ顔料、7、36等のフタロシアニン顔料、8等のアゾメチン金属錯体顔料が好ましい。
前記橙色顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ 1等のモノアゾ顔料、2、3、5等のβ−ナフトール顔料、4、24、38、74等のナフトールAS顔料、13、34等のピラゾロン顔料、36、60、62、64、72等のベンズイミダゾロン顔料、15、16等のジスアゾ顔料、17、46等のβ−ナフトールレーキ顔料、19等のナフタレンスルホン酸レーキ顔料、43等のペリノン顔料、48、49等のキナクリドン顔料、51等のアントラキノン系顔料、61等のイソインドリノン顔料、66等のイソインドリン系顔料、68等のアゾメチン金属錯体顔料、71、73、81等のジケトピロロピロール顔料が好ましい。
前記褐色顔料としては、C.I.ピグメントブラウン 5等のBONAレーキ顔料、23、41、42等の縮合アゾ顔料、25、32等のベンズイミダゾロン顔料が好ましい。
前記紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット 1、2、3、27等の染付けレーキ顔料、13、17、25、50等のナフトールAS顔料、5:1等のアントラキノンレーキ顔料、19等のキナクリドン顔料、23、37等のジオキサジン顔料、29等のペリレン顔料、32等のベンズイミダゾロン顔料、38等のチオインジゴ顔料が好ましい。
前記黒色顔料としては、C.I.ピグメントブラック 1等のインダジン顔料、7であるカーボンブラック、10であるグラファイト、11であるマグネタイト、20等のアントラキノン顔料、31、32等のペリレン顔料が好ましい。
前記白色顔料としては、C.I.ピグメントホワイト 4である酸化亜鉛、6である酸化チタン、7である硫化亜鉛、12である酸化ジルコニウム(ジルコニウムホワイト)、18である炭酸カルシウム、19である酸化アルミニウム・酸化ケイ素(カオリンクレー)、21又は22である硫酸バリウム、23である水酸化アルミニウム(アルミナホワイト)、27である酸化ケイ素、28であるケイ酸カルシウムが好ましい。
白色顔料に使用される無機粒子は単体でもよいし、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン等の酸化物や有機金属化合物、有機化合物との複合粒子であってもよい。
中でも前記酸化チタンは、他の白色顔料と比べて比重が小さい、屈折率が大きい、隠蔽力や着色力が大きい、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れていることから、好適に使用される。なお、前記酸化チタンに加えて他の白色顔料(上述した白色顔料以外のものであってもよい。)を併用してもよい。
顔料粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.45μm、更に好ましくは0.015〜0.4μmとなるよう、顔料、分散剤、媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定することが好ましい。平均粒径を上記の範囲とすることで、本発明の効果をより向上させることができる。
なお、本発明においては、粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)等の市販の粒径測定装置を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められるものである。
<油溶性染料>
以下に、本発明に用いることができる油溶性染料について説明する。
本発明に用いることができる油溶性染料とは、水に実質的に不溶な染料を意味する。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解できる染料の質量)が1g以下であり、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下であるものを指す。したがって、油溶性染料とは、いわゆる水に不溶性の顔料や油溶性色素を意味し、これらの中でも油溶性色素が好ましい。
本発明に用いることができる油溶性染料のうち、イエロー染料としては、任意のものを使用することができる。
例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料;等が挙げられ、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
本発明に用いることができる油溶性染料のうち、マゼンタ染料としては、任意のものを使用することができる。
例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料;例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系染料等を挙げることができる。
本発明に用いることができる油溶性染料のうち、シアン染料としては、任意のものを使用することができる。
例えば、インドアニリン染料、インドフェノール染料あるいはカップリング成分としてピロロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;インジゴ・チオインジゴ染料等を挙げることができる。
前記の各染料は、クロモフォア(発色性の原子団)の一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、第四級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
以下に限定されるものではないが、好ましい油溶性染料の具体例としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック 3,7,27,29及び34;C.I.ソルベント・イエロー 14,16,19,29,30,56,82,93及び162;C.I.ソルベント・レッド 1,3,8,18,24,27,43,49,51,72,73,109,122,132及び218;C.I.ソルベント・バイオレット 3;C.I.ソルベント・ブルー 2,11,25,35,38,67及び70;C.I.ソルベント・グリーン 3及び7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ 2等が挙げられる。
これらの中で特に好ましいものは、Nubian Black PC−0850、Oil Black HBB 、Oil Yellow 129、Oil Yellow 105、Oil Pink 312、Oil Red 5B、Oil Scarlet 308、Vali Fast Blue 2606、Oil Blue BOS(オリエント化学(株)製)、Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ谷化学(株)製)、NeopenYellow 075、Neopen Mazenta SE1378、Neopen Blue 808、Neopen Blue FF4012、Neopen Cyan FF4238(BASF社製)等である。
<水溶性染料>
本発明に用いることができる水溶性染料としては、例えば酸性染料や直接染料が挙げられる。酸性染料、直接染料は、可溶化基として、酸性基をもつ構造となっている。酸性基としては、スルホン酸基およびその塩、カルボン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩が挙げられる。酸性基の数はひとつでも複数でもよく、組み合わせでもよい。水溶性染料が含有する発色団の化学構造としては、アゾ系、フタロシアニン系、トリフェニルメタン系、キサンテン系、ピラゾロン系、ニトロ系、スチルベン系、キノリン系、メチン系、チアゾール系、キノンイミン系、インジゴイド系、ローダミン系、アントラキノン系、アンスラキノン系のものなどが挙げられる。
以下に限定されるものではないが、好ましい油溶性染料の具体例としては、例えば、C.I.アシッドイエロー19、C.I.アシッドレッド37、C.I.アシッドブルー62、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドブルー83、C.I.アシッドブラック01、C.I.ダイレクトイエロー44、C.I.ダイレクトイエロー142、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトブルー15、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー249、C.I.ダイレクトレッド81、C.I.ダイレクトレッド9、C.I.ダイレクトレッド31、C.I.ダイレクトブラック154、C.I.ダイレクトブラック17等が挙げられる。
<分散染料>
また、本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で、分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。
分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99、100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9等が挙げられる。
本発明に用いることができる着色剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(成分C)のインクジェット記録用インク組成物中における含有量は、着色剤の物性(比重、着色力や色味等)、インク組成物を何色組み合わせて印刷物を作製するかといった条件により適宜選択することができるが、インク組成物全体の重量に対して、0.1〜30重量%であることが好ましく、0.5〜20重量%であることがより好ましく、1〜10重量%であることが特に好ましい。
(分散剤)
本発明において、色材は、インク組成物の調製に際して、各成分とともに直接添加により配合してもよいが、予め本発明に用いることができる極性有機溶剤に添加し、分散させて顔料分散物(「ミルベース」ともいう。)を作製した後、配合することもできる。
本発明のインク組成物において、色材として顔料を使用することが好ましく、使用する場合には、インク組成物中に安定に顔料を分散させるため、分散剤を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。なお、本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
高分子分散剤の主鎖骨格は、特に制限はないが、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリウレア骨格等が挙げられ、インク組成物の保存安定性の点で、ポリウレタン骨格、ポリアクリル骨格、ポリエステル骨格が好ましい。また、高分子分散剤の構造に関しても特に制限はないが、ランダム構造、ブロック構造、くし型構造、星型構造等が挙げられ、同様に保存安定性の点で、ブロック構造又はくし型構造が好ましい。
高分子分散剤としては、ビックケミー社より市販されている湿潤分散剤DISPERBYKシリーズの101、102、103、106、108、109、110、111、112、116、130、140、142、145、161、162、163、164、166、167、168、170、171、174、180、182、183、184、185、2000、2001、2020、2050、2070、2096、2150、チバ・ジャパン社より市販されているEFKAシリーズの4008、4009、4010、4015、4020、4046、4047、4050、4055、4060、4080、4300、4330、4340、4400、4401、4402、4403、4406、4800、5010、5044、5054、5055、5063、5064、5065、5066、5070、5244、ルーブリゾール社より市販されているSOLSPERSEシリーズの3000、11200、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000SC、24000GR、26000、28000、31845、32000、32500、32550、32600、33000、34750、35100、35200、36000、36600、37500、38500、39000、53095、54000、55000、56000、71000、楠本化成(株)より市販されているDISPARLONシリーズの1210、1220、1831、1850、1860、2100、2150、2200、7004、KS−260、KS−273N、KS−860、KS−873N、PW−36、DN−900、DA−234、DA−325、DA−375、DA−550、DA−1200、DA−1401、DA−7301、味の素(株)より市販されているアジスパーシリーズのPB−711、PB−821、PB−822、PN−411、PA−111、エアープロダクツ社より市販されているサーフィノールシリーズの104A、104C、104E、104H、104S、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、420、440、DF110D、DF110L、DF37、DF58、DF75、DF210、CT111、CT121、CT131、CT136、GA、TG、TGE、日信化学工業(株)より市販されているオルフィンシリーズのSTG、E1004、サンノプコ(株)製SNスパースシリーズの70、2120、2190、(株)ADEKAより市販されているアデカコール及びアデカトールシリーズ、三洋化成工業(株)より市販されているサンノニックシリーズ、ナロアクティーCLシリーズ、エマルミンシリーズ、ニューポールPEシリーズ、イオネットMシリーズ、イオネットDシリーズ、イオネットSシリーズ、イオネットTシリーズ、サンセパラー100が挙げられる。
また、高分子分散剤としては、上記の市販品以外にも、塩基性基を含有するカチオン性モノマーと酸性基を有するアニオン性モノマーと疎水基を有するモノマーと必要によりノニオン性モノマーや親水基を有するモノマーなどの他のモノマーとを共重合させて合成したものを用いることができる。カチオン性モノマー、アニオン性モノマー、疎水基を有するモノマー及びノニオン性モノマーや親水基を有するモノマーなどの他のモノマーの詳細については、特開2004−250502号公報の段落0034〜0036に記載のモノマーを挙げることができる。
また、高分子分散剤は、分子内に疎水基を含むものが好ましく、水に不溶性であるものがより好ましい。疎水基を含む高分子顔料分散剤は、記録物の耐水性をより向上させることができる。好ましい高分子顔料分散剤の例として、分子内にポリエステル鎖を有するポリエステル系分散剤を挙げることができる。柔軟なポリエステル鎖を含むことにより、顔料に対する吸着性が増し分散性が向上する。具体的には、例えば、特開昭54−37082号公報、特開昭61−174939号公報などに記載のポリアルキレンイミンとポリエステル化合物を反応させた化合物、特開平9−169821号公報に記載のポリアリルアミンの側鎖のアミノ基をポリエステルで修飾した化合物、特開平9−171253号公報に記載のポリエステル型マクロモノマーを共重合成分とするグラフト重合体、特開昭60−166318号公報に記載のポリエステルポリオール付加ポリウレタン等が好適に挙げられる。
ポリエステル系高分子分散剤として、例えば、ルーブリゾール社製の「SOLSPERSE」(例えば、SOLSPERSE17000、24000GR、28000、32000、38500)、ビックケミー社製の「DISPERBYK」(例えば、DISPERBYK−161、162、167、168)、チバ・ジャパン社製の「EFKA」(例えば、EFKA4047、4050)、味の素(株)製の「アジスパー」(例えば、アジスパーPB711、PN411、PA111、PB821、PB822)などが挙げられ、いずれも上市されている。
これらの高分子分散剤の中でも、高分子分散剤の酸価とアミン価との差の絶対値が、0mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることが好ましく、0mgKOH/g以上60mgKOH/g以下であることがより好ましく、0mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが更に好ましい。
なお、酸価とは、高分子分散剤固形分1gあたりの酸価を表し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法によって求めることができる。
アミン価とは、高分子分散剤固形分1gあたりのアミン価を表し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法によって求めたのち、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。複数の分散剤を用いる場合はその重量平均として表すことができる。
インク組成物中の分散剤の好ましい添加量は、インク組成物中における顔料の重量をP、インク組成物中における高分子分散剤の重量をDとした場合、その重量比(D/P)が、0.01≦D/P≦2.0であることが好ましく、0.03≦D/P≦1.5であることがより好ましく、0.05≦D/P≦0.6であることが更に好ましい。上記範囲であると、顔料の凝集・沈降、インク粘度上昇が生じず、保存安定性に優れるインク組成物が得られ、インク粘度が低粘度で吐出安定性にも優れるインク組成物が得られる。
さらに、分散時には、分散剤に加えて、一般にシナジストと呼ばれる分散助剤(例えば、ルーブリゾール社より市販されているSOLSPERSEシリーズの5000、12000、22000、チバ・ジャパン社より市販されているEFKA6745等)や、各種界面活性剤、消泡剤を添加して、顔料の分散性、濡れ性を向上させることも好ましい。
本発明において、顔料の分散を行う場合には、顔料と分散剤とを混合した後、極性有機溶媒に添加して分散する、又は、極性有機溶媒と分散剤とを混合した後、顔料を添加して分散することが好ましい。分散には、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、ソルトミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各分散装置を用いることができる。中でもビーズミル分散装置は、分散性に優れるので好ましい。
ビーズミル分散を行う際に使用するビーズは、好ましくは0.01〜3.0mm、より好ましくは0.05〜1.5mm、更に好ましくは0.1〜1.0mmの体積平均径を有するものを用いることにより、安定性に優れた顔料分散物を得ることができる。
((成分B)以外の溶剤)
本発明のインク組成物は、(成分B)以外の溶剤(以後(成分D)とも称する。)を含有することが好ましい。(成分B)以外の溶剤としては、例えば、アルコール系化合物、ケトン系化合物、エステル系化合物、アミン系化合物、グリコール系化合物、グリコールエーテル系化合物、芳香族系化合物などの溶剤や、炭化水素系溶剤、水などを挙げることができる。
<グリコールエーテル類>
本発明のインク組成物に用いることができる(成分D)としては、グリコールエーテル類が好ましい。本発明のインク組成物にグリコールエーテル類をさらに含有することで、吐出性等がさらに向上する。このメカニズムは明らかではないが、発明者らは次のように推察している。ただし、以下の記載はあくまで推察であり、本発明はこれに限定されない。(成分B)と共に(成分D)としてグリコールエーテル類を併用することで、(成分C)の分散状態を維持、(成分A)と(成分B)の混和性の向上によるインク組成物の析出抑制、および、インクジェットヘッドのノズル近傍での溶剤の揮発性が適正な状況となったことにより、吐出性等がさらに向上したものと考えられる。
前記グリコールエーテル類は、以下の一般式(4)で表される構造を分子内に有する化合物である。
式(4)中、kは2又は3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。
(成分D)として好ましく用いられるグリコールエーテル類としては、ポリオキシエチレングリコール又はポリオキシプロピレングリコールいずれかのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル等が挙げられる。詳しくは、下記の式(α)、式(β)又は式(γ)で示される有機溶剤が好ましい。
有機溶剤としては、式(α)で表されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルが好ましい。
21−(OC)−OR22 ・・・(α)
式(α)において、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表す。nは、1〜4の整数を表し、2又は3であることが好ましい。
21及びR22で表される炭素数1〜3のアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
式(α)で表されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルの具体例としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル等が挙げられる。中でも、好ましくは、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルである。
式(α)で表されるポリオキシプロピレングリコールジアルキルエーテルの具体例としては、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
また、好ましい有機溶剤として、ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテルが挙げられる。具体的には、式(β)で表されるポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテル及び/又は、式(γ)で表されるポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。
31−(OC)−OH ・・・(β)
41−(OC)−OH ・・・(γ)
前記の式(β)において、R31は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、nは1〜6の整数を表す。R31は直鎖であっても分岐であってもよい。R31で表される炭素数1〜6のアルキル基の中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が好ましい。前記の式(β)で表されるポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
また、前記の式(γ)において、R41は炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜3の整数を表す。R41は直鎖であっても分岐であってもよい。R41で表される炭素数1〜4のアルキル基の中でも、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が好ましい。
前記の式(γ)で表されるポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
上記のほか、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物が挙げられる。具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノエチルエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノブチルエステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノエチルエステル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノエチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノブチルエステル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル等が例示される。
これらの中では、ジ又はトリエチレングリコール系化合物に比べ、ジ又はトリプロピレングリコール系化合物の方が、より安全性が高い点で好ましく、インク溶媒として特に好適である。
(成分D)として、式(α)で示される有機溶剤を含有することが、(成分A)及び(成分B)との相溶性や、(成分C)の分散性等の理由により好ましい。
前記式(α)で表される化合物は、沸点が大気圧下で150℃以上が好適であり、より好ましくは180℃以上のものである。上限値は、特に制限はないが、インクジェット記録用としての機能上240℃以下であることが好ましい。また、20℃での密度は0.9g/cm以上のものが好ましい。
前記式(β)で表される化合物は、揮発抑制性をインクに付与する観点から、沸点が大気圧下で200〜305℃であることが好ましく、240〜305℃であることがより好ましい。
前記式(γ)で表される化合物は、揮発抑制性をインクに付与する観点から、沸点が大気圧下で170〜245℃であることが好ましく、180〜240℃であることがより好ましい。
本発明のインク組成物に使用する(成分D)として、式(α)で表される化合物の好ましい具体例には、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びトリエチレングリコールジエチルエーテルが含まれ、式(β)及び式(γ)で表される化合物の好ましい具体例には、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル及びトリエチレングリコールモノメチルエーテルが含まれる。
上記のほか、揮発抑制性をインクに付与する点では、クエン酸トリエチルも好ましい有機溶剤として用いることができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物中における(成分B)及び(成分D)の総含有量としては、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。溶剤の割合が前記範囲内であると、本発明のインク組成物により形成された画像の基材への密着性等が向上する。
本発明のインク組成物において、(成分A)の総量を100重量部とした場合に、(成分B)の総量は、100〜1,000重量部使用することが好ましく、300〜800重量部使用することがより好ましい。
さらに、(成分A)の総量を100重量部とした場合に、(成分D)の総量は、50〜2,000重量部使用することが好ましく、50〜1,000重量部使用することがより好ましく、100〜500重量部使用することが特に好ましい。
(成分A)の総量を100重量部とした場合に、(成分B)及び(成分D)の総含有量は、100〜2,000重量部使用することが好ましく、200〜1,500重量部使用することがより好ましい。
<炭化水素系溶剤>
本発明のインク組成物に含有することができる(成分D)として、炭化水素系溶剤が挙げられる。炭化水素系溶剤を用いる場合、全有機溶剤に対して1〜30重量%とすることが好ましく、3〜20重量%とすることがより好ましい。
炭化水素系溶剤は、炭素原子と水素原子だけでできた化合物であり、通常は単一の成分又は混合物からなる天然又は合成の炭化水素混合物からの留出物であり、その分子構造によりアルカン、アルケン、アルキン、シクロアルカン、芳香族炭化水素などが含まれる。このような炭化水素系溶剤としては、例えば、ノルマルパラフィンやイソパラフィンなどのパラフィン、ナフテン、パラフィン/ナフテン混合系などが挙げられる。炭化水素系溶剤の性状は、流動状でも固体状でもよい。これらの中でも、イソパラフィン系溶剤、ノルマルパラフィン系溶剤、流動パラフィン系溶剤、パラフィン/ナフテン系溶剤などが好ましく、これらは市販品として容易に入手可能である。
(その他の成分)
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、上記の(成分A)、(成分B)及び(成分C)に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ポリマーバインダー、重合性化合物、光重合開始剤、増感色素、界面活性剤、表面調整剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、電荷付与剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤、皮はり防止剤、香料、顔料誘導体などの公知の添加剤を任意成分として添加してもよい。
<ポリマーバインダー>
本発明のインク組成物には、さらにポリマーバインダーを含有してもよい。ポリマーバインダーは本インク組成物に溶解または分散でき、画像形成後に被膜性を発現するポリマー化合物であれば限定されない。具体的にはポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル等を挙げることができる。ポリマーバインダーとしては、アルキル(メタ)アクリレートの単独または共重合体であるポリアクリレート等を用いることが好ましい。画像形成後のインク膜の物性調整の観点から、本発明のインク組成物にポリマーバインダーを含有することが好ましい。
<増感色素>
本発明のインク組成物には、さらに増感色素を含有してもよい。増感色素は分光増感作用により(成分A)の光架橋反応を増感できる化合物であれば限定されない。具体的には、チオキサントン類、ベンゾフェノン類、チオクロマノン類、ミヒラーケトン、アントラキノン類、アントラセン、クリセン、p−ジニトロベンゼン、2−ニトロフルオレノン、特開平6−107718号公報に記載のメロシアニン類等が挙げられる。これらの中でも、本発明では、チオキサントン類、ベンゾフェノン類、メロシアニン類等を用いることが好ましく、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類がより好ましい。画像形成後の耐溶剤性の観点から、本発明のインク組成物に増感色素を含有することが好ましい。
(インク組成物の調製方法)
本発明に係るインクジェット記録用インク組成物の調製方法としては、特に制限はなく、各成分を、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により撹拌、混合し、分散させることにより調製することができる。各成分の添加順序については任意である。好ましくは、前記の式(1)で表されるアゾ顔料、高分子分散剤及び有機溶媒をプレミックスした後に分散処理し、得られた分散物を樹脂(例えばアニオン性樹脂)と有機溶剤とともに混合する。この場合、添加時や添加後、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な撹拌機にて均一に混合する。ラインミキサーなどの混合機を用いて混合してもよい。また、分散粒子をより微細化するために、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて混合してもよい。また、顔料や高分子分散剤の種類によっては、顔料分散前のプレミックス時にアニオン性樹脂を添加するようにしてもよい。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、25℃における表面張力が20〜40mN/mであることが好ましい。表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。また、粘度は、1〜40mPa・sが好ましく、3〜30mPa・sがより好ましい。インク組成物の粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYOCO.LTD製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。
[インクジェット記録方法]
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インク組成物を被記録媒体上に付与するインク付与工程と、前記インク組成物に光を照射する光照射工程とを含むことを特徴とする。これらの工程を行うことで、被記録媒体上に定着したインク組成物による画像が形成される。
<インク付与工程>
以下、本発明のインクジェット記録方法における、インク付与工程について説明する。本発明におけるインク付与工程は、前記インクジェット記録用インク組成物を被記録媒体上に付与する工程であれば限定されない。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。すなわち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法における被記録媒体へのインク組成物の吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、加熱手段を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
本発明のインク組成物は、吐出されるインク組成物を一定温度にすることが望ましいことから、インクジェット記録装置には、インク組成物温度の安定化手段を備えることが好ましい。一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。すなわち、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物の流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記のインクジェット記録装置を用いて、インク組成物の吐出はインク組成物を好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃に加熱して、インク組成物の粘度を、好ましくは3〜15mPa・s、より好ましくは3〜13mPa・sに下げた後に行うことが好ましい。特に、本発明のインク組成物として、25℃におけるインク組成物の粘度が50mPa・s以下であるものを用いると、良好に吐出が行えるので好ましい。この方法を用いることにより、高い吐出安定性を実現することができる。
インク組成物の粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインク組成物の温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物の温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
本発明において、被記録媒体としては、特に限定されず、支持体や記録材料として公知の被記録媒体を使用することができる。被記録媒体としては、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。中でも、本発明のインク組成物は密着性に優れるため、被記録媒体として非吸収性被記録媒体に対して好適に使用することができ、密着性の観点から、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等のプラスチック基材が好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂基材がより好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂シート又はフィルムがさらに好ましい。
<光照射工程>
以下、本発明のインクジェット記録方法における、光照射工程について説明する。本発明における光照射工程は、前記被記録媒体上に付与されたインクジェット記録用インク組成物に光を照射する工程であれば限定されない。本発明のインク組成物に光を照射することで、インク組成物中の化合物の架橋反応が進行し、画像を定着させ、印画物の耐溶剤性等を向上させることが可能となる。この光照射工程により、(成分A)の架橋反応が起こり、インク組成物中に下記一般式(5)の架橋構造が形成される。
式(5)中、R、R、R及びRは各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。R及びRは、好ましい範囲も含めて、式(1)に記載されたものと同様である。Rは好ましい範囲も含めて式(1)に記載されたRと同様である。Rは好ましい範囲も含めて式(1)に記載されたRと同様である。
前記光照射工程で用いることができる光としては、紫外線(以下、UV光とも称する)、可視光腺、電子線等をあげることができ、UV光を使用することが好ましい。
UV光のピーク波長は、必要に応じて用いられる増感色素の吸収特性にもよるが、例えば、200〜405nmであることが好ましく、250〜405nmであることがより好ましく、250〜390nmであることが更に好ましい。
UV光の出力は、2,000mJ/cm以下であることが好ましく、より好ましくは、10mJ/cm〜2,000mJ/cmであり、更に好ましくは、20mJ/cm〜1,000mJ/cmであり、特に好ましくは、50mJ/cm〜800mJ/cmである。
更に、UV光は、露光面照度が、例えば、10mW/cm〜2,000mW/cm、好ましくは、20mW/cm〜1,000mW/cmで照射されることが適当である。
UV光源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。また、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用であり、LED(UV−LED)、LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、UV光源として期待されている。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、このようなUV光に、例えば、0.01秒〜120秒、好ましくは、0.1秒〜90秒照射されることが適当である。
照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査する方式や、駆動を伴わない別光源によって行われ、駆動を伴わない別光源によって行われる方式が好ましい。活性放射線の照射は、インク着弾、熱定着後、一定時間(例えば、0.01秒〜60秒、好ましくは、0.01秒〜30秒、より好ましくは、0.01秒〜15秒)をおいて行われることになる。
<加熱乾燥工程>
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、加熱手段により(成分B)および(成分D)が蒸発されることにより定着されることが好ましい。吐出された本発明のインクジェット記録用インク組成物に熱を加え、定着する工程について説明する。
加熱手段としては、(成分B)および(成分D)を乾燥させることができればよく、限定されないが、ヒートドラム、温風、赤外線ランプ、熱オーブン、ヒート版加熱などを使用することができる。
加熱温度は、インク組成物中に存在する(成分B)および(成分D)が蒸発し、かつ(成分A)および、必要に応じて添加されるポリマーバインダーの皮膜を形成することができれば特に制限はないが、40℃以上であればその効果が得られ、40℃〜150℃程度が好ましく、より好ましくは、40℃〜80℃程度である。温度が100℃を超えてくると、記録媒体が変形等を生じ搬送に不具合を生じたりする場合がある。
なお、乾燥/加熱時間は、インク組成物中に存在する(成分B)および(成分D)が蒸発し、かつ樹脂剤の皮膜を形成することができれば特に制限はなく、用いるインク組成物の組成・印刷速度を加味して適宜設定することができる。
加熱により定着された前記溶剤型インクジェット記録用インク組成物は、必要に応じ、UV光を照射して、さらに光定着することができる。印刷物の強度、耐水性、耐溶剤性を向上するためにUV光による定着をすることが好ましい。
[インクジェット印画物]
本発明のインクジェット印画物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする。本発明のインクジェット印画物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印画物であることから、記録された画像の耐溶剤性及び基材への密着性に優れた印画物となる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は重量基準である。
実施例、比較例で使用した色材分散物、インク組成物の素材を以下に示す。
<色材>
・IRGALITE BLUE GLVO(シアン顔料、C.I.Pigment Blue 15:3、チバ・ジャパン社製)
・CINQUASIA MAGENTA RT355D(マゼンタ顔料、C.I.Pigment Red 42、チバ・ジャパン社製)
・NOVOPERM YELLOW 4G01(イエロー顔料、C.I.Pigment Yellow 155、クラリアント社製)
・SPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、カーボンブラック、デグサ社製)
・KRONOS2300(ホワイト顔料、酸化チタン、KRONOS社製)
<溶剤>
・プロピレンカーボネート(4−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン、日本曹達(株)製)
・エチレンカーボネート(1,3−ジオキソラン−2−オン、東亞合成(株)製)
・γ−ブチロラクトン(BASFジャパン(株)製)
・1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(川研ファインケミカル(株)製)
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(東邦化学工業(株)製)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(東邦化学工業(株)製)
・トリエチレングリコールジメチルエーテル(東邦化学工業(株)製)
<高分子分散剤>
・アジスパーPB821(ポリエステル系高分子分散剤、味の素(株)製)
・SOLSPERSE32000(ポリエステル系高分子分散剤、ルーブリゾール社製)
・SOLSPERSE36000(ポリエステル系高分子分散剤、ルーブリゾール社製)
<ポリマーバインダー>
・ELVACITE 2013(メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体、デュポン(株)製)
<比較低分子C>
比較低分子Cは以下の構造を有する化合物である。
比較低分子Cは、特開平5−88372号公報の段落0068に記載の方法で合成を行った。
実施例及び比較例で使用する化合物のうち、製造元の記載のない化合物は、公知の方法、又は、公知の方法を応用し、合成した。
<色材分散物の作製>
下記の表1に示す配合で色材分散物を作製した。なお、表1における配合量の各数値は、重量部を表す。
具体的には、撹拌機で均一になるまで撹拌し、得られた予備分散液を、さらに縦型ビーズミル(アイメックス(株)製レディーミル)で0.1mmジルコニアビーズを用いて3〜6時間分散し、色材分散物A〜Fをそれぞれ作製した。
色材分散物における色材の体積平均粒子径を、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定したところ、A(190nm)、B(180nm)、C(250nm)、D(360nm)、E(280nm)、F(160nm)であった。
(実施例1〜10、及び、比較例1〜3)
<インク組成物の調製>
得られた色材分散物A〜Fを用い、下記表2に示す組成の実施例1〜10、及び、比較例1〜3のインク組成物を、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて2,500回転/分にて撹拌して、それぞれ調製した。得られたインク組成物は、プラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の孔径5μmフィルタ(ミリポア社製のMillex−SV、直径25mm)にて濾過して完成インクとした。なお、表2における配合量の各数値は、重量部を表す。成分Aとして用いた「A−3」「A−1」「1−1」は、成分Aの項で既述した例示化合物である。
次に、インクジェット記録装置として、市販のインクジェットプリンタ(ローランド ディー.ジー.社製SP−300V)を用意した。
得られた各インク組成物を上記インクジェットプリンタに装填し、ポリ塩化ビニルシート(エイブリィ・デニソン社製、AVERY 400 GLOSS WHITE PERMANENT)に画像を形成し、以下の各評価用の印画物を得た。
さらに、メタルハライドランプ(GSユアサ社製、MAN400L、最大波長365nm、パワー120W/cm)の光線下に20m/minの速度で印画物を通過させることにより、UV光照射を行った。
得られた各インク組成物及び印刷物を使用し、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<密着性評価(クロスハッチテスト)>
基材との密着性評価方法としてクロスハッチテスト(JIS K 5600−5−6)を行った。上記インクジェット画像記録方法に従い、画像部の平均膜厚が12μmのベタ画像を描画した。
その後、各々の印刷物に対して、クロスハッチテストを実施した。なお、評価は、JIS K5600−5−6に従い、0〜5の6段階評価とした。ここで、評価0がカットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがないことを意味する。
<耐溶剤性評価>
上記インクジェット画像記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行った後、印刷物の表面をイソプロピルアルコールを含浸した綿棒にてこすり、以下の基準で評価した。
A:10回以上こすっても、画像に変化が認められなかった。
B:5〜9回のこすりで、画像の濃度が低下した。
C:2〜4回のこすりで、画像の濃度が低下した。
D:1回こすっただけで、画像の濃度が著しく低下した。
<吐出性評価>
上記インクジェットプリンタを用いて、ヘッドから30分間吐出し、停止後、5分間経過した後に記録媒体(エイブリィ・デニソン社製、AVERY 400 GLOSS WHITE PERMANENT)上にベタ画像及び細線を記録して得られた画像(5cm×5cm)を観察した。観察した画像を下記の評価基準に従って目視により評価した。
A:抜けの発生等によるドット欠けの発生が認められず、良好な画像が得られた。
B:抜けの発生等によるドット欠けの発生がわずかに認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
C:抜けの発生等によるドット欠けの発生があり、実用に耐えない画像であった。
D:吐出ができなかった。
<インク組成物の保存安定性評価>
得られたインク組成物を容器に密封し、60℃で2週間経時させたのち、上記の吐出性評価と同様の評価を実施し、同様の基準で評価した。
前記表2に示すように、実施例では、密着性、耐溶剤性及び吐出性のいずれにおいても優れた効果が得られた。これに対し、比較例では、密着性、耐溶剤性及び吐出性のすべてにおいて優れた効果が得られたものはなかった。さらに、実施例4〜9より、成分Aとし高分子化合物を使用し、さらに成分Dとしてグリコールエーテル類を使用した場合に、より優れた効果が得られることが分かった。また、実施例4〜10より、成分Dを使用した場合に、保存安定性が向上するという更なる効果が得られることが分かった。

Claims (9)

  1. (成分A)下記一般式(1)で表される基を2つ以上有する化合物、
    (成分B)下記一般式(2)及び(3)からなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤、並びに
    (成分C)色材、
    を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。

    (式(1)中、R及びRは各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R及びRは互いに結合して4〜6員環を形成してもよい。)

    (式(2)中、R及びRは各々独立に、−CH−、−NR−又は−O−を表し、R及びRが同時に−CH−であることはなく、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2m−、−C2m−2−又は−C2m−4−で表される炭化水素基を表し、mは2〜8の整数を表す。)

    (式(3)中、Rは−NR−又は−O−を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。Rは−C2n−、−C2n−2−又は−C2n−4−で表される炭化水素基を表し、nは2〜8の整数を表す。)
  2. 前記式(1)中、R 及びR は、メチル基であるか、互いに結合して6員環を形成している、請求項1に記載のインクジェット記録用インク組成物。
  3. 前記式(1)中、R 及びR は、メチル基である、請求項1に記載のインクジェット記録用インク組成物。
  4. 前記(成分A)が、前記一般式(1)で表される基を側鎖に有する高分子化合物である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
  5. 前記一般式(2)において、R及びRが共に−O−である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  6. 前記一般式(2)において、Rが−C−又は−C−である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
  7. さらに、(成分B)以外の溶剤(成分D)としてグリコールエーテル類を含む請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインク組成物。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インク組成物を被記録媒体上に付与するインク付与工程と、
    前記インク組成物を加熱して乾燥させる加熱乾燥工程と、
    前記加熱乾燥工程を経た前記インク組成物に光を照射する光照射工程と
    を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 請求項8に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とするインクジェット印画物。
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