JP5615274B2 - Mekキナーゼインヒビターとしてのイソインドロン誘導体及びその使用方法 - Google Patents

Mekキナーゼインヒビターとしてのイソインドロン誘導体及びその使用方法 Download PDF

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Description

本出願は、2008年7月1日に提出された、米国仮出願番号第61/077432号の優先権を主張し、その開示は、引用によって、その全体がここに含まれる。
本発明は、抗ガン活性を有するイソインドロンに関し、より具体的にはMEKキナーゼ活性を阻害するイソインドロンに関する。本発明は哺乳類の異常細胞成長の阻害、過剰増殖性障害の治療、又は炎症性疾患の治療に有用な組成物及び方法を提供する。本発明はまた、ほ乳類細胞又は関連する病理学的症状のインビトロ、インサイツ、及びインビトロ診断又は治療のための化合物の使用方法に関する。
Rasがどのように細胞外増殖シグナルを伝達するかを理解せんと探求していた際に、MAP(マイトジェン活性化タンパク質)キナーゼ(MAPK)経路が、膜結合Rasと核との間の重大な経路であることが明らかになった。MAPK経路は、3つの主要なキナーゼ、すなわち、Raf、MEK(MAPキナーゼキナーゼ)及びERK(MAPキナーゼ))が関与するリン酸化事象のカスケードを包含する。活性GTP結合Rasは、Rafキナーゼの活性化及び間接的なリン酸化を生じる。ついで、Rafは、MEK1及び2を、2つのセリン残基(MEK1についてはS218及びS222、そしてMEK2についてはS222及びS226)においてリン酸化する(Ahnら,Methods in Enzymology 2001,332,417−431)。ついで、活性化MEKは、その既知の基質(MAPキナーゼであるERK1及びERK2)のみをリン酸化する。MEKによるERKのリン酸化は、ERK1についてはY204及びT202において起こり、ERK2についてはY185及びT183において起こる(Ahnら,Methods in Enzymology 2001,332,417−431)。リン酸化ERKは、二量体化し、ついで核内に移行し、そこに蓄積する(Khokhlatchevら,Cell 1998,93,605−615)。核では、ERKは、限定されないが、核輸送、シグナル伝達、DNA修復、ヌクレオソーム構築及び転座、及びmRNAプロセシング及び翻訳を含む幾つかの重要な細胞機能に関与する(Ahnら,Molecular Cell 2000,6,1343−1354)。全体として、増殖因子を用いての細胞の処置は、ERK1及びERK2の活性化をもたらし、増殖及びある場合には分化を生じる(Lewisら,Adv.Cancer Res.1998,74,49−139)。
MAPキナーゼ経路に関与するプロテインキナーゼの遺伝子の変異及び/又は過剰発現は、増殖性疾患において、制御されない細胞増殖、及び最終的には腫瘍形成をもたらすことの強力な証拠が存在する。例えば、幾つかの癌は、増殖因子の連続的な生産に起因するこの経路の連続的な活性化を生じる変異を含んでいる。他の変異は、活性化GTP結合Ras複合体の不活性化における欠損をもたらし得、これもまた、MAPキナーゼ経路の活性化を生じる。変異したRasの腫瘍形成形態は、50%の結腸癌及び90%を超える膵臓癌において見出され、また他の多くの型の癌において見出されている(Kohlら,Science 1993,260,1834−1837)。最近、bRaf変異が、60%を超える悪性黒色腫において同定されている(Davies,H.ら,Nature 2002,417,949−954)。bRafにおけるこれらの変異は、構成的に活性なMAPキナーゼカスケードを生じる。原発性腫瘍試料及び細胞株の研究もまた、膵臓、結腸、肺、卵巣及び腎臓の癌におけるMAPキナーゼ経路の構成的又は過剰な活性化を示している(Hoshino,R.ら,Oncogene 1999,18,813−822)。
MEKは、MAPキナーゼカスケード経路における、魅力的な治療標的であることが明らかになった。MEK(Ras及びRafの下流)は、MAPキナーゼのリン酸化に対して非常に特異的である。実際に、MEKリン酸化のための既知の基質は、MAPキナーゼであるERK1及びERK2のみである。MEKの阻害は、幾つかの研究において、潜在的な治療的恩恵を有していることが示されている。例えば、低分子MEKインヒビターは、ヌードマウス異種移植片におけるヒト腫瘍増殖を阻害すること(Sebolt−Leopoldら,Nature−Medicine 1999,5(7),810−816;Trachetら,AACR、2002年4月6日〜10日,ポスター番号5426;Tecle,H.IBC 2nd International Conference of Protein Kinases,2002年9月9日〜10日)、動物における静的異痛症を遮断すること(国際公開第01/05390号,2001年1月25日公開)及び急性骨髄性白血病細胞の増殖を阻害すること(Milellaら,J Clin Invest 2001,108(6),851−859)が示されている。
数種の低分子MEKインヒビターはまた例えば国際公開第02/06213号、国際公開第03/077855号及び国際公開第03/077914号において議論されている。種々の増殖性疾患状態、例えば、MEKの過剰活性に関連する状態、並びにMEKカスケードにより調節される疾患を処置するための効果的かつ安全な治療剤としての、新規MEKインヒビターに対する必要性が、依然として存在する。
本発明は、一般に、抗癌活性及び/又は抗炎症活性、より詳細には、MEKキナーゼ阻害活性を有する式Iのイソインドロン類(及び/又はその溶媒和物、水和物及び/又は塩)に関する。ある種の過剰増殖性及び炎症性障害は、MEKキナーゼ機能の調節、例えば該タンパク質の変異又は過剰発現により特徴付けられる。従って、本発明の化合物及びその組成物は、過剰増殖性障害、例えば癌、及び/又は炎症性疾患、例えば関節リウマチの処置において有用である。
Figure 0005615274
ここで、
はCR1a又はNRであり;
及びR1aはH、C-Cアルキル、CF、CHF、CN又はOR から独立して選択されるか;
又はR及びR1aはそれらが結合している炭素と一緒になって3から5員環の炭素環を形成するか;
又はR及びR1aは一緒になって(=O)又は(=CR)であり;
はCR又はNであり;
はH、C-Cアルキル、ハロ、CF、CHF、CN、OR又はNRであり;
それぞれのRは独立してH又はC-Cアルキルであり;
はCR又はNであり;
はH、ハロ、CN、CF、-OCF、-NO、-(CR1415)C(=Y’)R11、-(CR1415)C(=Y’)OR11、-(CR1415)C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR1112、-(CR1415)OR11、-(CR1415)SR11、-(CR1415)NR12C(=Y’)R11、-(CR1415)NR12C(=Y’)OR11、-(CR1415)NR13C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR12SO11、-(CR1415)OC(=Y’)R11、-(CR1415)OC(=Y’)OR11、-(CR1415)OC(=Y’)NR1112、-(CR1415)OS(O)(OR11)、-(CR1415)OP(=Y’)(OR11)(OR12)、-(CR1415)OP(OR11)(OR12)、-(CR1415)S(O)R11、-(CR1415)S(O)11、-(CR1415)S(O)NR1112、-(CR1415)S(O)(OR11)、-(CR1415)S(O)(OR11)、-(CR1415) SC(=Y’)R11、-(CR1415)SC(=Y’)OR11、-(CR1415)SC(=Y’)NR1112、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールから選択され;
はH、C-Cアルキル又はC-Cカルボシクリルであり;
YはW-C(O)-又はW’であり;
Wは
Figure 0005615274
であり;
はH又はC-C12アルキルであり;
はR11’及び-OR11’から選択され;XはR11’の場合、XはR及び結合している窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0から2個の付加的なヘテロ原子を有する4から7員の飽和又は不飽和環を形成してもよく、ここで、前記環はハロ、CN、CF、-OCF、-NO、oxo、-(CR1920)C(=Y’)R16、-(CR1920) C(=Y’)OR16、-(CR1920)C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、-(CR1920)-SR16、-(CR1920) NR16C(=Y’)R17、-(CR1920) NR16C(=Y’)OR17、-(CR1920) NR18C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR17SO16、-(CR1920)OC(=Y’)R16、-(CR1920)OC(=Y’)OR16、-(CR1920)OC(=Y’)NR1617、-(CR1920)OS(O)(OR16)、-(CR1920)OP(=Y’)(OR16)(OR17)、-(CR1920)OP(OR16)(OR17)、-(CR1920)S(O)R16、-(CR1920)S(O)16、-(CR1920)S(O)NR1617、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)SC(=Y’)R16、-(CR1920) SC(=Y’)OR16、-(CR1920)SC(=Y’)NR1617、及びR21から選択される1又は複数の基で置換されていてもよく;
それぞれのR11’は独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり;
11、R12及びR13は独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであるか、
又はR11及びR12は結合している窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0から2個の付加的なヘテロ原子を有する3から8員の飽和又は不飽和環を形成してもよく、ここで、前記環はハロ、CN、CF、-OCF、-NO、C-Cアルキル、-OH、-SH、-O(C-Cアルキル)、-S(C-Cアルキル)、-NH、-NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)、-SO(C-Cアルキル)、-COH、-CO(C-Cアルキル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C-Cアルキル)、-C(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)(C-Cアルキル)、-NHC(O)(C-Cアルキル)、-NHSO(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)SO(C-Cアルキル)、-SONH、-SONH(C-Cアルキル)、-SON(C-Cアルキル)、-OC(O)NH、-OC(O)NH(C-Cアルキル)、-OC(O)N(C-Cアルキル)、-OC(O)O(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)O(C-Cアルキル)、及び-N(C-Cアルキル)C(O)O(C-Cアルキル)から選択される1又は複数の基で置換されていてもよく;
14及びR15はH、C-C12アルキル、アリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールから独立して選択され;
W’は
Figure 0005615274
であり、
ここで、
Figure 0005615274
は、
Figure 0005615274
であり、
はO、S、又はNRであり;
は H、ハロ、CN、CF、-OCF、-NO、-(CR1415)C(=Y’)R11、-(CR1415)C(=Y’)OR11、-(CR1415)C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR1112、-(CR1415)OR11、-(CR1415)SR11、-(CR1415)NR12C(=Y’)R11、-(CR1415)NR12C(=Y’)OR11、-(CR1415)NR13C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR12SO11、-(CR1415)OC(=Y’)R11、-(CR1415)OC(=Y’)OR11、-(CR1415)OC(=Y’)NR1112、-(CR1415)OS(O)(OR11)、-(CR1415)OP(=Y’)(OR11)(OR12)、-(CR1415)OP(OR11)(OR12)、-(CR1415)S(O)R11、-(CR1415)S(O)11、-(CR1415) S(O)NR1112、-(CR1415)S(O)(OR11)、-(CR1415)S(O)(OR11)、-(CR1415) SC(=Y’)R11、-(CR1415)SC(=Y’)OR11、-(CR1415)SC(=Y’)NR1112、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールから選択され;
はC-C12アルキル、アリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールから選択され;
はH、-(CR1415)C(=Y’)R11、-(CR1415)C(=Y’)OR11、-(CR1415)C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR1112、-(CR1415)OR11、-(CR1415)SR11、-(CR1415)NR12C(=Y’)R11、-(CR1415)NR12C(=Y’)OR11、-(CR1415)NR13C(=Y’)NR1112、-(CR1415)NR12SO11、-(CR1415)OC(=Y’)R11、-(CR1415)OC(=Y’)OR11、-(CR1415)OC(=Y’)NR1112、-(CR1415)OS(O)(OR11)、-(CR1415)OP(=Y’)(OR11)(OR12)、-(CR1415)OP(OR11)(OR12)、-(CR1415)S(O)R11、-(CR1415)S(O)11、-(CR1415) S(O)NR1112、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールから選択され;
10はH、C-Cアルキル又はC-Cカルボシクリルであり;
はH、ハロ、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、-OCF、-NO、-Si(C-Cアルキル)、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、又は-(CR1920)-SR16であり;
’はH、ハロ、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール CF、-OCF、-NO、-Si(C-Cアルキル)、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、又は-(CR1920)-SR16であり;但し、R及びR’は同時にHではなく;
pは0、1、2又は3であり;
nは0、1、2又は3であり;
qは2又は3であり;
ここで、R、R、R、R、R’、R、R、R、R10、R11、R11’、R12、R13、R14、及びR15のそれぞれの前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、独立して、ハロ、CN、CF、-OCF、-NO、オキソ、-Si(C-Cアルキル)、-(CR1920)C(=Y’)R16、-(CR1920)C(=Y’)OR16、-(CR1920)C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、-(CR1920)SR16、-(CR1920)NR16C(=Y’)R17、-(CR1920)NR16C(=Y’)OR17、-(CR1920)NR18C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR17SO16、-(CR1920)OC(=Y’)R16、-(CR1920)OC(=Y’)OR16、-(CR1920)OC(=Y’)NR1617、-(CR1920)OS(O)(OR16)、-(CR1920)OP(=Y’)(OR16)(OR17)、-(CR1920)OP(OR16)(OR17)、-(CR1920)S(O)R16、-(CR1920)S(O)16、-(CR1920)S(O)NR1617、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)SC(=Y’)R16、-(CR1920)SC(=Y’)OR16、-(CR1920)SC(=Y’)NR1617、及びR21 から独立して選択される一又は複数の基によって置換されていてもよく;
それぞれのR16、R17及びR18は独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールは ハロ、CN、-OCF、CF、-NO、C-Cアルキル、-OH、-SH、-O(C-Cアルキル)、-S(C-Cアルキル)、-NH、-NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)、-SO(C-Cアルキル)、-COH、-CO(C-Cアルキル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C-Cアルキル)、-C(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)(C-Cアルキル)、-NHC(O)(C-Cアルキル)、-NHSO(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)SO(C-Cアルキル)、-SONH、-SONH(C-Cアルキル)、-SON(C-Cアルキル)、-OC(O)NH、-OC(O)NH(C-Cアルキル)、-OC(O)N(C-Cアルキル)、-OC(O)O(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)O(C-Cアルキル)、及び-N(C-Cアルキル)C(O)O(C-Cアルキル)から選択される一又は複数の基で置換されていてもよいか;
又はR16及びR17は結合している窒素と一緒になって、O、S及びNから選択される0から2個の付加的なヘテロ原子を有する3から8員の飽和又は不飽和又は芳香環を形成してもよく、ここで、前記環はハロ、CN、-OCF、CF、-NO、C-Cアルキル、-OH、-SH、-O(C-Cアルキル)、-S(C-Cアルキル)、-NH、-NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)、-SO(C-Cアルキル)、-COH、-CO(C-Cアルキル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C-Cアルキル)、-C(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)(C-Cアルキル)、-NHC(O)(C-Cアルキル)、-NHSO(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)SO(C-Cアルキル)、-SONH、-SONH(C-Cアルキル)、-SON(C-Cアルキル)、-OC(O)NH、-OC(O)NH(C-Cアルキル)、-OC(O)N(C-Cアルキル)、-OC(O)O(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)O(C-Cアルキル)、及び-N(C-Cアルキル)C(O)O(C-Cアルキル)から選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
19及びR20はから独立して選択されH、C-C12アルキル、-(CH)-アリール、-(CH)-カルボシクリル、-(CH)-ヘテロシクリル、及び-(CH)-ヘテロアリールであり;
21はC-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで、R21のそれぞれのメンバーは、ハロ、オキソ、CN、-OCF、CF、-NO、C-Cアルキル、-OH、-SH、-O(C-Cアルキル)、-S(C-Cアルキル)、-NH、-NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)、-SO(C-Cアルキル)、-COH、-CO(C-Cアルキル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C-Cアルキル)、-C(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)(C-Cアルキル)、-NHC(O)(C-Cアルキル)、-NHSO(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)SO(C-Cアルキル)、-SONH、-SONH(C-Cアルキル)、-SON(C-Cアルキル)、-OC(O)NH、-OC(O)NH(C-Cアルキル)、-OC(O)N(C-Cアルキル)、-OC(O)O(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)NH(C-Cアルキル)、-N(C-Cアルキル)C(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)NH(C-Cアルキル)、-NHC(O)N(C-Cアルキル)、-NHC(O)O(C-Cアルキル)、及び-N(C-Cアルキル)C(O)O(C-Cアルキル)から選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
それぞれのY’は独立してO、NR22、又はSであり;
22はH又はC-C12アルキルである。
本発明は、式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物、水和物及び/又は塩)及びに担体(薬学的に許容可能な担体)を含有する組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本発明はまた式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物、水和物及び/又は塩)及び担体(薬学的に許容可能な担体)を含有し、更に第二の化学療法剤及び/又は第二の抗炎症剤を含有する組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本組成物は、哺乳動物(例えば、ヒト)における異常な細胞増殖を阻害するため、又は過剰増殖障害を処置するために有用である。本組成物はまた哺乳動物(例えば、ヒト)における炎症性疾患を処置するために有用である。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖障害を処置する方法であって、該哺乳動物に、治療有効量の式I−a又はI−bの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)あるいはその組成物を、単独で又は第二の化学療法剤と組み合わせて投与することを含む方法を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式I−a又はI−bの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)あるいはその組成物を、単独でか又は第二の抗炎症剤と組み合わせて投与する工程を包含する。
本発明は、、哺乳動物細胞、生物、又は関連する病理状態のインビトロ、インサイツ、及びインビボでの診断又は治療のために本化合物を使用する方法を包含する。
ここで、本発明の特定の実施態様が詳細に参照される。本発明の特定の実施態様の例は、添付の構造及び式に図示されている。本発明は、列挙される実施態様に関連して記載されるが、本発明をこれらの実施態様に限定することは意図されないことが理解される。逆に、本発明は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内に含まれ得る全ての代替物、改変物、及び均等物を網羅することが意図される。当業者は、本発明の実施に使用され得る、ここに記載されるものと類似か又は等価である多くの方法及び材料を認識するであろう。本発明は、決して記載される方法及び材料に限定されない。援用される文献、特許、及び類似の材料のうちの一つ以上が、限定しないが、定義される用語、用語の使用法、記載される技術などを含む本願と異なるか又は矛盾する場合、本願が優先する。
(定義)
ここで使用される「アルキル」なる用語は、1個〜12個の炭素原子の飽和した直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」なる用語は、少なくとも一の不飽和部位、すなわち、炭素−炭素のsp2二重結合を有する2〜12個の炭素原子の直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基を意味し、ここでアルケニル基は、「シス」配向及び「トランス」配向、あるいは「E」配向及び「Z」配向を有する基を含む。例としては、エチレニル又はビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」なる用語は、少なくとも一の不飽和部位、すなわち、炭素−炭素のsp三重結合を有する2〜12個の炭素原子の直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基を意味する。例としては、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CHC≡CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式環」及び「シクロアルキル」なる用語は、単環式環としては3個〜12個の炭素原子、又は二環式環としては7個〜12個の炭素原子を有する一価の非芳香族の飽和又は部分不飽和環を意味する。7個〜12個の原子を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系又はビシクロ[6,6]系として配置され得、そして9個又は10個の環原子を有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]系又はビシクロ[6,6]系として、あるいは橋架け系(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナン)として配置され得る。単環式炭素環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」とは、親芳香族環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される、6個〜18個の炭素原子の一価の芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリール基は、例示的な構造において、「Ar」と表わされる。アリールは、飽和環、部分不飽和環、又は芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環に縮合した芳香族環を含む、二環式の基を含む。代表的なアリール基としては、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導される基が挙げられるが、これらに限定されない。
「複素環」、「ヘテロシクリル」及び「複素環式環」なる用語は、本明細書中で交換可能に使用され、そして飽和又は部分不飽和(すなわち、環内に一又は複数の二重結合及び/又は三重結合を有する)の、3個〜18個の環原子(このうちの少なくとも一の環原子は、窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、Cであり、一又は複数の環原子は、以下に記載される一又は複数の置換基で必要に応じて独立して置換されている)の炭素環式基をいう。複素環は、3個〜7個の環員(2個〜6個の炭素原子、並びにN、O、P、及びSから選択される1個〜4個のヘテロ原子)を有する単環であっても、7個〜10個の環員(4個〜9個の炭素原子、並びにN、O、P、及びSから選択される1個〜6個のヘテロ原子)を有する二環(例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系、又はビシクロ[6,6]系)であってもよい。複素環は、Paquette,Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A.Benjamin,New York,1968)(特に、第1章、第3章、第4章、第6章、第7章、及び第9章);「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」(John Wiley & Sons,New York,1950年〜現在)(特に、第13巻、第14巻、第16巻、第19巻、及び第28巻);並びにJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載されている。「ヘテロシクリル」はまた、複素環基が、飽和環、部分不飽和環、又は芳香族の炭素環式環又は複素環式環に縮合している基を含む。複素環式環の例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、及びアザビシクロ[2.2.2]ヘキサニルが挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分もまたこの定義の範囲内に含まれる。環原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環式基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。
「ヘテロアリール」なる用語は、5〜18原子(窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含む)の、5員環又は6員環の一価の芳香族基を意味し、縮合環系(これらの環のうちの少なくとも1つが芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルが挙げられる)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルが挙げられる)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、チアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。
複素環基又はヘテロアリール基は、可能である場合、炭素で結合(炭素結合)しても窒素で結合(窒素結合)してもよい。例えば、限定ではなく、炭素結合した複素環又はヘテロアリールは、ピリジンの2位、3位、4位、5位、又は6位、ピリダジンの3位、4位、5位、又は6、ピリミジンの2位、4位、5位、又は6、ピラジンの2位、3位、5位、又は6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール又はテトラヒドロピロールのの2位、3位、4位、又は5位、オキサゾール、イミダゾール又はチアゾールの2位、4位、又は5位、イソオキサゾール、ピラゾール、又はイソチアゾールの3位、4位、又は5位、アジリジンの2位又は3位、アゼチジンの2位、3位、又は4位、キノリンの2位、3位、4位、5位、6位、7位、又は8位、あるいはイソキノリンの1位、3位、4位、5位、6位、7位、又は8位で結合する。
例えば、限定ではなく、窒素が結合した複素環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドール又はイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾール又はβ−カルボリンの9位で結合する。
「ハロ」なる用語は、F、Cl、Br又はIをいう。ヘテロアリール又はヘテロシクリルに存在するヘテロ原子は、酸化形態(例えば、N→O、S(O)及びS(O))を含む。
「処置する」及び「処置」なる用語は、治療処置と予防処置又は予防的処置との両方を意味し、その目的は、望ましくない生理学的変化又は障害(例えば、癌の発生又は広がり)を予防するか又は遅くする(減らす)ことである。本発明の目的で、有利又は望ましい臨床結果としては、検出可能であれ検出不可能であれ、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患の安定化された(すなわち、悪化しない)状態、疾患の進行の遅延又は減速、疾患状態の軽減又は緩和、及び寛解(部分的であれ全体的であれ)が挙げられるが、これらに限定されない。「処置」はまた、処置を受けない場合に予測される生存と比較される場合に、生存を延長することを意味し得る。処置を必要とするものとしては、その状態又は障害をすでに有するもの、及びその状態又は障害を有しやすいもの、あるいはその状態又は障害が予防されるべきであるものが挙げられる。
「治療有効量」なる語句は、(i)本明細書中に記載される特定の疾患、状態、又は障害を処置又は予防するか、(ii)特定の疾患、状態又は障害の一又は複数の症状を減衰、軽減又は排除するか、あるいは(iii)特定の疾患、状態、又は障害の一又は複数の症状の発生を予防又は遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。癌の場合、薬物の治療有効量は、癌細胞の数を減少させ得;腫瘍のサイズを減少させ得;周辺器官への癌細胞の浸潤を阻害し得(すなわち、ある程度まで遅くし得、そして好ましくは停止させ得);腫瘍の転移を阻害し得(すなわち、ある程度まで遅くし得、そして好ましくは停止させ得);腫瘍の増殖をある程度まで阻害し得;そして/又は癌に関連する症状のうちの1つ以上をある程度まで緩和し得る。薬物が、存在する癌細胞の増殖を防止し得、そして/又は殺傷し得る場合、この薬物は、細胞増殖抑制性及び/又は細胞傷害性であり得る。癌治療のためには、効力は、例えば、疾患の無増悪期間(TTP)を評価すること、及び/又は奏効率(RR)を決定することによって測定され得る。
「異常な細胞増殖」及び「過剰増殖性障害」なる用語は、本願において交換可能に使用される。「異常な細胞増殖」とは、本明細書中で使用される場合、他に示されない限り、正常な調節機構に無関係な細胞の増殖(例えば、接触阻止の損失)をいう。これには、例えば、(1)変異したチロシンキナーゼの発現又はレセプターチロシンキナーゼの過剰発現により増殖する腫瘍細胞(腫瘍);(2)異常なチロシンキナーゼ活性化が起こる他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞;(3)レセプターチロシンキナーゼにより増殖する任意の腫瘍;(4)異常なセリン/スレオニンキナーゼ活性化により増殖する任意の腫瘍;並びに(5)異常なセリン/スレオニンキナーゼ活性化が起こる他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞の、異常な増殖が挙げられる。
「癌」及び「癌性」なる用語は、調節されない細胞増殖により代表的に特徴付けられる、哺乳動物における生理学的状態を言うか、又は記述する。「腫瘍」は、一又は複数の癌性細胞を含む。癌の例としては、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、及び白血病又はリンパ悪性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。このような癌のより具体的な例としては、扁平上皮癌(例えば、上皮扁平細胞癌)、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺の腺癌及び肺の鱗状癌腫が挙げられる)、腹膜の癌、肝細胞癌、胃癌(胃腸癌を含む)、膵臓癌、神経膠芽細胞腫、頚部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、ヘパトーマ、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜又は子宮の癌腫、唾液腺癌腫、腎臓癌又は腎性癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝性癌腫、肛門癌腫、陰茎癌腫、急性白血病、並びに頭部/脳及び頸部の癌が挙げられる。
「化学療法剤」は、癌の処置において有用な化合物である。化学療法剤の例としては、エルロチニブ(Erlotinib)(TARCEVA(登録商標),Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(Bortezomib)(VELCADE(登録商標),Millennium Pharm.)、フルベストラント(Fulvestrant)(FASLODEX(登録商標),AstraZeneca)、ステント(Sutent)(SU11248,Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標),Novartis)、PTK787/ZK222584(Novartis)、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標),Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(Rapamycin)(シロリムス(Sirolimus)、RAPAMUNE(登録商標),Wyeth)、ラパチニブ(Lapatinib)(TYKERB(登録商標),GSK572016,Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(Lonafarnib)(SCH66336)、ソラフェニブ(Sorafenib)(BAY43−9006,Bayer Labs)、及びゲフィチニブ(IRESSA(登録商標),AstraZeneca)、AG1478、AG1571(SU5271;Sugen)、アルキル化剤(例えば、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド);スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン、イムプロスルファン及びピポスルファン);アジリジン(例えば、ベンゾデパ(benzodopa)、カルボコン、メツレデパ(meturedopa)、及びウレデパ(uredopa));エチレンイミン及びメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロメラミンが挙げられる);アセトゲニン(acetogenin)(特に、ブラタシン(bullatacin)及びブラタシノン(bullatacinone));カンプトテシン(合成アナログのトポテカンが挙げられる);ブリオスタチン(bryostatin);カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン(adozelesin)、カルゼレシン(carzelesin)及びビゼレシン(bizelesin)合成アナログが挙げられる);クリプトフィシン(cryptophycin)(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン(dolastatin);ドゥオカルマイシン(duocarmycin)(合成アナログのKW−2189及びCB1−TM1が挙げられる);エリュテロビン(eleutherobin);パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチイン(sarcodictyin);スポンジスタチン(spongistatin);ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード);ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン(ranimnustine));抗生物質(例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン(calicheamicin)であり、特に、カリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンωI1(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.(1994)33:183−186));ディネマイシン(dynemicin)(ディネマイシンAが挙げられる);ビスホスホネート(例えば、クロドロネート);エスペラマイシン(esperamicin);並びにネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパクエンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(carminomycin)、カルチノフィリン、クロモマイシン(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン(marcellomycin)、マイトマイシン(例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、プロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン);代謝拮抗物質(例えば、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU));葉酸アナログ(例えば、デノプテリン(denopterin)、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート);プリンアナログ(例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン);ピリミジンアナログ(例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン);アンドロゲン(例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン);抗副腎剤(anti−adrenal)(例えば、アミノグルテチミド、ミトーテン、トリロスタン);葉酸補充剤(例えば、葉酸);アセグラトン;アルドホスファミド(aldophosphamide)グリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル(eniluracil);アムサクリン;ベストラブシル(bestrabucil);ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジコン(diaziquone);エルフオルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン(epothilone);エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン(lonidainine);マイタンシノイド(maytansinoid)(例えば、マイタンシン(maytansine)及びアンサミトシン(ansamitocin));ミトグアゾン;ミトザントロン;モピダモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメト(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン(losoxantrone);ポドフィリン酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジン;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン(rhizoxin);シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(trichothecene)(特に、T−2トキシン、ベラクリンA(verracurin A)、ロリジンA(roridin A)及びアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド(taxoid)(例えば、TAXOL(登録商標)(パクリタキセル;Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、ABRAXANETM(Cremophorを含まない)、パクリタキセルのアルブミン処理されたナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,Illinois)、及びTAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル(doxetaxel);Rho^ne−Poulenc Rorer,Antony,France));クロラムブシル(chloranmbucil);GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン);ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトザントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキセート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート(ibandronate);CPT−11;トポイソメラーゼインヒビターRFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド(例えば、レチノイン酸);並びに上記の任意のものの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体が挙げられる。
「化学療法剤」の定義に含まれるものはまた(i)腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように働く抗ホルモン剤(例えば、抗エストロゲン及び選択的エストロゲンレセプターモジュレーター(SERM)(例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェン)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン(trioxifene)、ケオキシフェン(keoxifene)、LY117018、オナプリストン(onapristone)、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン(toremifine citrate))が挙げられる));(ii)副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素であるアロマターゼを阻害する、アロマターゼインヒビター(例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール(vorozole))、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca));(iii)抗男性ホルモン(例えば、フルタミド、ニルタミド(nilutamide)、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン;並びにトロキサシタビン(troxacitabine)(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ));(iv)プロテインキナーゼインヒビター;(v)脂質キナーゼインヒビター;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド(特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するものであり、例えば、PKC−α、Ralf及びH−Ras);(vii)リボザイム(例えば、VEGF発現インヒビター(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現インヒビター);(viii)ワクチン(例えば、遺伝子治療ワクチンであり、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、及びVAXID(登録商標));PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1インヒビター(例えば、LURTOTECAN(登録商標));ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗脈管形成剤(例えば、ベバシツマブ(bevacizumab)(AVASTIN(登録商標),Genentech));並びに(x)上記のもののいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体である。他の抗脈管形成剤としては、MMP−2(マトリックスメタロプロテアーゼ2)インヒビター、MMP−9(マトリックスメタロプロテアーゼ9)インヒビター、COX−II(シクロオキシゲナーゼII)インヒビター、及びVEGFレセプターチロシンキナーゼインヒビターが挙げられる。本発明の化合物/組成物と組み合わせて使用され得るような有用なマトリックスメタロプロテアーゼインヒビターの例は、国際公開第96/33172号、国際公開第96/27583号、欧州特許出願公開第818442号、欧州特許出願公開第1004578号、国際公開第98/07697号、国際公開第98/03516号、国際公開第98/34918号、国際公開第98/34915号、国際公開第98/33768号、国際公開第98/30566号、欧州特許出願公開第606046号、欧州特許出願公開第931788号、国際公開第90/05719号、国際公開第99/52910号、国際公開第99/52889号、国際公開第99/29667号、国際公開第99/07675号、欧州特許出願公開第945864号、米国特許第5863949号、米国特許第5861510号、及び欧州特許出願公開第780386号に記載されており、これらの全ては、その全体が本明細書中に参考として援用される。VEGFレセプターチロシンキナーゼインヒビターの例としては、4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;国際公開第01/32651号の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−キナゾリン(AZD2171;国際公開第00/47212号の実施例240)、バタラニブ(vatalanib)(PTK787;WO98/35985)及びSU11248(スニチニブ(sunitinib);国際公開第01/60814号)、並びにPCT公開番号第97/22596号、国際公開第97/30035号、国際公開第97/32856号、及び国際公開第98/13354号に開示されるもののような化合物が挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る化学療法剤の他の例としては、PI3K(ホスホイノシチド−3キナーゼ)のインヒビター(例えば、Yaguchiら、(2006)Jour.of the Nat.Cancer Inst.98(8):545−556;米国特許第7173029号;米国特許第7037915号;米国特許第6608056号;米国特許第6608053号;米国特許第6838457号;米国特許第6770641号;米国特許第6653320号;米国特許第6403588号;国際公開第2006/046031号;国際公開第2006/046035号;国際公開第2006/046040号;国際公開第2007/042806号;国際公開第2007/042810号;国際公開第2004/017950;米国特許出願公開第2004/092561号;国際公開第2004/007491号;国際公開第2004/006916号;国際公開第2003/037886;米国特許出願公開第2003/149074号;国際公開第2003/035618号;国際公開第2003/034997号;米国特許出願公開第2003/158212号;欧州特許出願公開第1417976号;米国特許出願公開第2004/053946号;特開2001−247477号;特開08−175990号;特開08−176070号;米国特許第6703414号;及び国際公開第97/15658号に報告されているものであり、これらの全ては、その全体が本明細書中に参考として援用される)が挙げられる。このようなPI3Kインヒビターの具体的な例としては、SF−1126(PI3Kインヒビター,Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3Kインヒビター,Novartis)、XL−147(PI3Kインヒビター,Exelixis,Inc.)、及びGDC−0941(PI3Kインヒビター,PIramed and Gententech,Inc.)が挙げられる。
「炎症性疾患」なる用語は、本願において使用される場合、慢性関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎が挙げられるが、これらに限定されない)、肺における慢性閉塞性肺疾患、肝臓及び腎臓における線維性疾患、クローン病、ループス、皮膚疾患(例えば、乾癬、湿疹及び強皮症)、変形性関節症、多発性硬化症、喘息、糖尿病合併症に関連する疾患及び障害、肺、肝臓、腎臓などの器官における線維症性器官不全、並びに心血管系の炎症性合併症(例えば、急性冠状血管症候群)を含むが、これらに限定されない。
「抗炎症剤」とは、炎症の処置において有用な化合物である。抗炎症剤の例としては、注射可能なタンパク質治療剤(例えば、Enbrel(登録商標)、Remicade(登録商標)、Humira(登録商標)及びKineret(登録商標))が挙げられる。抗炎症剤の他の例としては、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)(例えば、イブプロフェン又はアスピリン(膨潤を減少させ、そして疼痛を軽減する));疾患修飾抗リウマチ薬(DMARD)(例えば、メトトレキサート);5−アミノサリチレート(スルファサラジン及び硫黄を含まない薬剤);コルチコステロイド;免疫調節剤(例えば、6−メルカプトプリン(「6−MP」)、アザチオプリン(「AZA」)、シクロスポリン、並びに生物学的応答調節剤(例えば、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ)及びEnbrel(登録商標)(エタネルセプト)));線維芽細胞増殖因子;血小板由来増殖因子;酵素遮断薬(例えば、Arava(登録商標)(レフルノミド));及び/又は軟骨保護薬剤(例えば、ヒアルロン酸、グルコサミン、及びコンドロイチン)が挙げられる。
「プロドラッグ」なる用語は、本願において使用される場合、酵素又は加水分解により、活性化し得るか又はより活性な親化合物の形態に変換され得る、本発明の化合物の前駆体又は誘導体の形態を意味する。例えば、Wilman,「Prodrugs in Cancer Chemotherapy」Biochemical Society Transactions,14,375−382頁,615th Meeting Belfast(1986)及びStellaら,「Prodrugs:A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery」,Directed Drug Delivery,Borchardtら(編),247−267頁,Humana Press(1985)を参照のこと。本発明のプロドラッグとしては、エステル含有プロドラッグ、ホスフェート含有プロドラッグ、チオホスフェート含有プロドラッグ、スルフェート含有プロドラッグ、ペプチド含有プロドラッグ、D−アミノ酸修飾プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、β−ラクタム含有プロドラッグ、必要に応じて置換されたフェノキシアセトアミド含有プロドラッグ、必要に応じて置換されたフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、より活性な細胞傷害性の遊離薬物に転換され得る5−フルオロシトシンプロドラッグ及び他の5−フルオロウリジンプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。本発明において使用するためのプロドラッグ形態に誘導体化され得る細胞傷害性薬物の例としては、本発明の化合物、及び上に記載されたような化学療法剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「代謝物」とは、身体内で代謝により生成される、特定の化合物又はその塩の生成物である。化合物の代謝産物は、当該分野において知られている慣用的な技術、及び本明細書中に記載されるもののような試験を使用して決定されたそれらの活性を使用して、同定され得る。このようなプロドラッグは、例えば、投与される化合物の、酸化、ヒドロキシル化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素切断などから生じ得る。従って、本発明は、本発明の化合物をその代謝産物を得るのに十分な時間にわたって哺乳動物に接触させることを含む方法によって生産される化合物を含む、本発明の化合物の代謝産物を包含する。
「リポソーム」とは、薬物(例えば、本明細書中に開示されるMEKインヒビター、及び必要に応じて、化学療法剤)を哺乳動物に送達するために有用な、種々の型の脂質、リン脂質及び/又は界面活性剤からなる小胞体である。リポソームの成分は、生物学的膜の脂質配置と同様に、二重層の形成で通常配置される。
「パッケージ挿入物」なる用語は、治療製品の指示、使用、投薬量、投与、禁忌及び/又は使用に関する警告についての情報を含む、治療製品の市販パッケージ内に慣例的に含まれる指示書を指すために使用される。
「キラル」なる用語は、その鏡像パートナーと重ならない特性を有する分子を意味する一方、「アキラル」なる用語は、その鏡像パートナーと重なる分子を意味する。
「立体異性体」なる用語は、同一の化学構成及び結合を有するが、単結合の周りでの回転によっては相互に交換され得ない空間中で異なる原子の配向を有する化合物を意味する。
「ジアステレオマー」とは、2つ以上の不斉中心を有し、その分子が互いの鏡像ではない立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理特性(例えば、融点、沸点、スペクトル特性、及び反応性)を有する。ジアステレオマーの混合物は、高分解能分析手順(例えば、結晶化、電気泳動及びクロマトグラフィー)のもとで分離され得る。
「エナンチオマー」とは、互いの鏡像と重ならない化合物の2つの立体異性体をいう。
本明細書中で使用される立体化学の定義及び規則は、一般に、S.P.Parker編,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York;並びにEliel,E.及びWilen,S.,「Stereochemistry of Organic Compounds」,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1994に従う。本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心を含み得、従って、異なる立体異性体形態で存在し得る。本発明の化合物の全ての立体異性体形態(ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体を含むが、これらに限定されない)、並びにこれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)は、本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物は、光学活性な形態で存在する。すなわち、これらの化合物は、面偏光された光の面を回転させる能力を有する。光学的に活性な化合物を記載する際に、接頭語D及びL、又はR及びSが使用されて、キラル中心の周りでのその分子の絶対配置を表す。接頭語d及びl、又は(+)及び(−)は、面偏光された光の、その化合物による回転の符号を表すために使用され、(−)又は1は、その化合物が左旋性であることを意味する。接頭語(+)又はdを有する化合物は、右旋性である。所定の化学構造に関して、これらの立体異性体は、互いに鏡像であることを除いて、同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーと称され得、このような異性体の混合物は、しばしば、エナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50の混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と称され、これは、キラル反応又はプロセスにおいて、立体選択も立体特異性も存在しない場合に生じ得る。「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」なる用語は、2つのエナンチオマー種の等モル混合物であり、光学活性がないものをいう。
「互変異性体」又は「互変異性形態」なる用語は、低いエネルギー障壁を介して相互変換可能な、異なるエネルギーの構造異性体を意味する。例えば、プロトン互変異性体(プロトン移動互変異性体としてもまた公知)は、プロトンの移動を介する相互変換(例えば、ケト−エノール異性及びイミン−エナミン異性)を包含する。原子価互変異性体は、結合電子のうちのいくつかの再編成による相互変換を包含する。
ここで使用される「薬学的に許容可能な塩」なる語句は、本発明の化合物の薬学的に許容可能な有機塩又は無機塩を意味する。例示的な塩としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシレート」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩)、並びにアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容可能な塩は、別の分子(例えば、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオン)の包含を含み得る。この対イオンは、親化合物の電荷を安定化する、任意の有機部分又は無機部分であり得る。更に、薬学的に許容可能な塩は、その構造中に1より多い荷電原子を有し得る。多重に荷電した原子が薬学的に許容可能な塩の一部分である例は、複数の対イオンを有し得る。従って、薬学的に許容可能な塩は、一又は複数の荷電原子及び/又は一又は複数の対イオンを有し得る。
本発明の化合物が塩基である場合、望ましい薬学的に許容可能な塩は、当該分野において利用可能である任意の適切な方法(例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸など)又は有機酸(例えば、酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸もしくはガラクツロン酸)、αヒドロキシ酸(例えば、クエン酸もしくは酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸もしくはケイ皮酸)、スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸もしくはエタンスルホン酸)などでの、遊離塩基の処理)によって調製され得る。
本発明の化合物が酸である場合、望ましい薬学的に許容可能な塩は、任意の適切な方法(例えば、無機塩基又は有機塩基(例えば、アミン(第一級、第二級もしくは第三級)、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物など)での、遊離酸の処理)によって調製され得る。適切な塩の例示的な例としては、アミノ酸(例えば、グリシン及びアルギニン)、アンモニア、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、及び環状アミン(例えば、ピペリジン、モルホリン及びピペラジン)から誘導される有機塩、並びにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム及びリチウムから誘導される無機塩が挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学的に許容可能な」なる語句は、その物質又は組成物が、その製剤を構成する他の成分、及び/又はこの製剤で処置される哺乳動物と化学的及び/又は毒物学的に適合性でなければならないことを意味する。
「溶媒和物」は、一又は複数の溶媒分子と、本発明の化合物との、会合体又は複合体を意味する。溶媒和物を形成する溶媒の例としては、水、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。「水和物」なる用語は、溶媒分子が水である複合体を意味する。
「保護基」なる用語は、化合物上の他の官能基が反応している間に、この化合物の特定の官能基をブロック又は保護するために通常使用される置換基を意味する。例えば、「アミノ保護基」とは、この化合物中のアミノ官能基をブロック又は保護する、アミノ基に結合した置換基である。適切なアミノ保護基としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。同様に、「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシ官能基をブロック又は保護する、ヒドロキシ基の置換基をいう。適切な保護基としては、アセチル及びトリアルキルシリルが挙げられる。「カルボキシ保護基」とは、カルボキシ官能基をブロック又は保護する、カルボキシ基の置換基をいう。通常のカルボキシ保護基としては、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、ニトロエチルなどが挙げられる。保護基及びこれらの使用の一般的な説明については、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,New York,1991を参照のこと。
「この発明の化合物」、「本発明の化合物」及び「式Iの化合物」、「イソインドロン」及び「式Iのイソインドロン」なる用語は、他に示されない限り、式Iの化合物/イソインドロン並びにその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、塩(例えば、薬学的に許容可能な塩)及びプロドラッグを包含する。別の記載がなされない限り、ここに示された構造は、また、一又は複数の同位体的にリッチにされた原子の存在のみが異なる化合物を含むことを意味する。例えば、一又は複数の水素原子は、重水素又は三重水素で置換されているか、又は一又は複数の炭素原子が13C−又は14C−リッチ化炭素によって置換されている式Iの化合物は、この発明の範囲内にある。
本発明の実施態様では、化合物は式I−a(すなわち、ZがCR1aである)又はI−b(すなわち、ZがCR1aである)及び全ての他の変量は式Iに定義された通りであるか、又は上述の実施態様で定義される通りである。
Figure 0005615274
本発明の別の実施態様では、ZがCR1aであり、RがH又はC-Cアルキルであり;及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、RがHであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、Rがメチルであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがCR1aであり、R1あがH又はC-Cアルキルであり;及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、R1a is H, 及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、R1あがメチルであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがCR1aであり、R及びR1あがH又はC-Cアルキルであり;及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、R及びR1あがHであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。 別の実施態様では、R及びR1あがメチルであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、ZがCR1aであり、R及びR1あはそれらが結合している炭素と一緒になって3から5員の炭素環を形成するか又はR及びR1あは=Oであり得; 全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがCR1aであり、R及びR1あはそれらが結合している炭素と一緒になって3員の炭素環を形成してもよく;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、ZがNRであり、全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがNRであり、RがH又はC-Cアルキルであり;及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。別の実施態様では、RがHであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。 別の実施態様では、Rがメチルであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、ZがRであり、RがH、ハロ、CF、又はC-Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがRであり、RがH、メチル、F又はClであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがRであり、RがH、F又はClであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、ZがRであり、RがH、ハロ、CF、-OCF、-(CR1415)OR11又はC−Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがRであり、RがH、-OCF、メチル、-OMe、-OCHF、F、又はClであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがRであり、RがH、メチル、F、又はClであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、ZがRであり、RがHであり; 及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、ZがNであり、及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、RがH又はC-Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、RがH又はメチルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。 本発明の実施態様では、RがHであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、RがH又はC-Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、RがH又はメチルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、RがHであり;及び全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、XはOR11’であり、ここで、R11’はH又はハロ、CN、CF、-OCF、-NO、オキソ、-(CR1920) C(=Y’)R16、-(CR1920)C(=Y’)OR16、-(CR1920)C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、-(CR1920)SR16、-(CR1920)NR16C(=Y’)R17、-(CR1920) NR16C(=Y’)OR17、-(CR1920)NR18C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR17SO16、-(CR1920)OC(=Y’)R16、-(CR1920)OC(=Y’)OR16、-(CR1920)OC(=Y’)NR1617、-(CR1920)OS(O)(OR16)、-(CR1920)OP(=Y’)(OR16)(OR17)、-(CR1920)OP(OR16)(OR17)、-(CR1920)S(O)R16、-(CR1920)S(O)16、-(CR1920) S(O)NR1617、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)SC(=Y’)R16、-(CR1920)SC(=Y’)OR16、-(CR1920)SC(=Y’)NR1617、及びR21から独立して選択される一又は複数の基で置換されたC-C12アルキルであり(例えば、C-Cアルキル);全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、XはOR11’であり、ここで、R11’はH又はハロ、CN、CF、-OCF、-NO、オキソ、-(CR1920) C(=Y’)R16、-(CR1920)C(=Y’)OR16、-(CR1920)C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、-(CR1920)SR16、-(CR1920)NR16C(=Y’)R17、-(CR1920) NR16C(=Y’)OR17、-(CR1920)NR18C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR17SO16、-(CR1920)OC(=Y’)R16、-(CR1920)OC(=Y’)OR16、-(CR1920)OC(=Y’)NR1617、-(CR1920)OS(O)(OR16)、-(CR1920)OP(=Y’)(OR16)(OR17)、-(CR1920)OP(OR16)(OR17)、-(CR1920)S(O)R16、-(CR1920)S(O)16、-(CR1920) S(O)NR1617、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)SC(=Y’)R16、-(CR1920)SC(=Y’)OR16、-(CR1920)SC(=Y’)NR1617、及びR21から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよいヘテロシクリルであり(例えば、4から6員のヘテロシクリル);全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、XはOR11’であり、ここで、R11’は1個の窒素環原子を有し、ここで、前記ヘテロシクリルは、ハロ、CN、CF、-OCF、-NO、オキソ、-(CR1920) C(=Y’)R16、-(CR1920)C(=Y’)OR16、-(CR1920)C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR1617、-(CR1920)OR16、-(CR1920)SR16、-(CR1920)NR16C(=Y’)R17、-(CR1920) NR16C(=Y’)OR17、-(CR1920)NR18C(=Y’)NR1617、-(CR1920)NR17SO16、-(CR1920)OC(=Y’)R16、-(CR1920)OC(=Y’)OR16、-(CR1920)OC(=Y’)NR1617、-(CR1920)OS(O)(OR16)、-(CR1920)OP(=Y’)(OR16)(OR17)、-(CR1920)OP(OR16)(OR17)、-(CR1920)S(O)R16、-(CR1920)S(O)16、-(CR1920) S(O)NR1617、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)S(O)(OR16)、-(CR1920)SC(=Y’)R16、-(CR1920)SC(=Y’)OR16、-(CR1920)SC(=Y’)NR1617、及びR21から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよく、全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、Xは:
Figure 0005615274
であり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、X
Figure 0005615274
であり、全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、Wは-OR11’であり、ここで、R11’はH又はC-C12アルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、Wは-OR11’であり、ここで、R11’はHであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、Wは-OR11’であり、ここで、R11’はC-Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、W’は-NHSOであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、Rはハロ、C-Cアルキニル、カルボシクリル、又は-SR16であり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、Rはハロ、C-Cアルキニル、C-カルボシクリル、又は-SR16であり全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、RはBr、I、SMe、C-カルボシクリル、又はCアルキニルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、R6’はH、ハロ、又はC-Cアルキルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、R6’はH、F、Cl又はメチルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様では、R6’はF、Cl又はメチルであり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の実施態様では、pは1又は2であり;全ての他の変量は式I、I−a又はI−bに定義される通りであるか、又は上述の実施態様の何れか一で定義される通りである。
本発明の別の実施態様は実施例5に記載の化合物及び下の化合物を含む。
Figure 0005615274
式Iの化合物の調製
式Iの化合物はスキーム1に従って調製し得る。
スキーム1
Figure 0005615274
式(V)の化合物は水素化コバルト(塩化コバルト(II)を用いた水素化ホウ素ナトリウムの反応からインサイツで形成される)のような還元剤を用い、メタノールのような溶媒中で、−20℃から5℃の温度で、還元的環化によって式(IV)の化合物から得てもよい。その代わりに、式(V)の化合物は、水素圧(1から5気圧)において、メタノール又はエタノールのような溶媒中、ラネーニッケルのような触媒の存在下、式(IV)の化合物から還元によって得てもよい。
式(VI)の化合物は、エタノール又はメタノールのような溶媒中、室温から還流までの温度において、R2=Me、エチル、他のアルキルである式(V)の化合物から水酸化ナトリウムのような塩基との反応によって得てもよい。式(VI)のR2=Bu化合物は、式(V)の化合物から、TFAのような酸を用いた処理によって、ニート、又はDCMのような溶媒の存在下、0℃から還流の温度において得ることができる。その代わりに、R2=Meの場合、鹸化は非塩基存在下、ビス(トリ−n−ブチリン)オキシドのようなルイス酸を用いた処理によって、トルエンのような溶媒中、室温から還流の温度において影響され得る。
式(VI)の化合物は、式(VIII)(商業的に利用可能であるか又はスキーム3に従って調製される)の機能化したヒドロキシルアミン又はアミン、及びO−(7−アザ−ベンゾ−トリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラ−メチルウロニウムヘキサフルオロ−フォスフェート、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩又はN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドと、N−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾールの存在下、ジイソプロピルアミン又はトリエチルアミンのような適切な塩基の存在下、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、又はジクロロメタンのような不活性溶媒中、およそ室温において、式(VII)の化合物を得るために、反応し得る。その代わりに、式(VII)の化合物は、式(V)の化合物から直接、アミン又はヒドロキシルアミンDNHR(VIII)を用いた反応によって、トリメチルアルミニウムのようなルイス酸の存在下、DCMのような溶媒中、室温から還流温度までの温度において得ることができる。
式(IV)の化合物は、スキーム2に従って調製し得る。
スキーム2
Figure 0005615274
式(IV)の化合物は式(XII)の化合物から、式(XIV)(適切な置換基R1を含む)のアニリンとの反応によって、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)又は酢酸パラジウム(II)のような触媒、リン酸カリウム又は炭酸セシウムのような塩基、キサントホス又は2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−(ジイソプロポキシ)ビフェニルのようなリガンド、トルエン又はDMEのような適切な溶媒の存在下、室温から溶媒の還流温度までの温度においてか又は70℃から150℃までの温度における超音波照射の存在下、得てもよい。式(XII)の化合物は、式(XI)の化合物から、シアン化亜鉛(II)のような無機シアニドとの反応によって、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)のような触媒の存在下、DMFのような溶媒中、50℃から溶媒の還流の温度までにおいてか又は100℃から190℃までの温度における超音波照射の存在下調製してもよい。式(XI)の化合物は、式(X)の化合物から、亜硝酸ナトリウムのようなジアゾ化試薬との反応によって、アセトンのような溶媒中、硫酸のような酸の存在下、−25℃から室温エーエムでの温度において調製した後、中間体のジアゾ化合物を尿素次いでヨウ化カリウムのようなハライド塩を用いて処理してもよい。式(X)の化合物は、式(IX)の化合物から、臭素のようなハロゲン化剤を用いて、ジクロロメタンのような溶媒中、ピリジンのような塩基の存在下、0℃からおよそ室温において調製してもよい。式(IX)の化合物は、商業的に得るか又は文献に記載の方法を用いて調製し得る。その代わりに、式(XII)の化合物は、式(XIII)の化合物から、式(X)の化合物から式(XI)の化合物を調製するために記載した方法を用いて調製してもよい。式(XIII)の化合物は式(X)の化合物から式(XI)の化合物から式(XII)の化合物を調製するために記載した方法を用いて調製してもよい。
式(VIII)のヒドロキシルアミンは、文献に記載の方法又はスキーム3に概要を示した合成経路を用いて調製してもよい。
スキーム3
Figure 0005615274
式(L)の第一級又は第二級アルコールは文献に記載の方法を用いて調製してもよい。それらを、N−ヒドロキシフタルアミドと、ホスフィン及びジエチルアゾカルボキシレートのようなカップリング試薬を用いて反応させ、一般式(LI)の化合物を得てもよい。
一般式(LI)の化合物を、ヒドラジン又はメチルヒドラジンを用いて脱保護し、一般式(VIII−a)のヒドロキシルアミンを得てもよい。式(VIII−a)の化合物を、アルデヒド又はケトンを用い、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、又はホウ素−ピリジンのような還元化剤を用いて、ジクロロエタンのような溶媒中、室温から還流までの温度において、水素化シアノ還元的アミノ化によって更に改変し得る。更に、式(VIII−a)の化合物を、アルキルハライドを用いたアルキル化によって、トリエチルアミンのような塩基の存在下、ジクロロメタンのような溶媒中更に改変し、一般式(VIII−b)のヒドロキシルアミンを得てもよい。
上述のクロスカップリング反応で用いた一般式(XIV)のアニリンを文献に記載の方法によるか又はスキーム3に従って調製してもよい。
スキーム4
Figure 0005615274
置換1−クロロ−4−ニトロベンゼンを、シクロプロピルホウ酸又はヒキサメチルジシラザンのような金属RMXnと、キシレンのような溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒を用いて、室温から還流温度までの温度において反応させ、式(LII)の化合物を得てもよい。ニトロ基を、水素雰囲気下の反応のような文献に記載の方法を用いて、1から5気圧の気圧において、パラジウム炭素のような触媒の存在下、エタノール又は酢酸エチルのような溶媒中、室温において還元させ、式(LIII)の化合物を得てもよい。
式(XIV)のアニリンは、スキーム5に従って調製してもよい。
スキーム5
Figure 0005615274
式(LIV)の4−ブロモ又はヨードアニリンを、n−ブチルリチウムのような2等量の強力な有機金属塩基と、THFのような溶媒中、−100℃から−20℃の温度において反応させ、その後、中間体のアリールリチウム種を、塩化トリメチルシリルのような、求電子剤を用いてクエンチし、式(LV)の化合物を得てもよい。
適切な官能基が存在する場合、式(I)の化合物、又はこれらの調製において使用される任意の中間体は、置換反応、酸化反応、還元反応、又は切断反応を使用して、1以上の標準的な合成方法によって更に誘導体化され得ることが理解される。特定の置換アプローチとしては、従来のアルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、スルホニル化、ハロゲン化、ニトロ化、ホルミル化及びカップリングの手順が挙げられる。
例えば、アリールブロミド基又はアリールクロリド基は、ヨウ素供給源(例えば、ヨウ化ナトリウム)、触媒(例えば、ヨウ化銅)及び配位子(例えば、トランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン)を用いて、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中で、この反応混合物を還流温度で加熱するFinkelstein反応を使用して、アリールヨージドに変換され得る。アリールトリアルキルシランは、このシランを、ヨウ素供給源(例えば、一塩化ヨウ素)で、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、ルイス酸(例えば、テトラフルオロホウ酸銀)を用いてか又は用いずに、−40℃から還流までの温度で処理することによって、アリールヨージドに変換され得る。
更なる例では、第一級アミン(−NH)基は、アルデヒド又はケトン、及びボロヒドリド(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムもしくはシアノホウ素化水素ナトリウム)を使用して、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、1,2−ジクロロエタン)又はアルコール(例えば、エタノール))中で、必要であれば酸(例えば、酢酸)の存在下で、およそ周囲温度で還元的アルキル化プロセスを使用して、アルキル化され得る。第二級アミン(−NH−)基は、アルデヒドを使用して、同様にアルキル化され得る。
更なる例では、第一級アミン基又は第二級アミン基は、アシル化により、アミド基(−NHCOR’又はNRCOR’)に変換され得る。アシル化は、適切な酸塩化物との、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によってか、又は適切なカルボン酸との、適切なカップリング剤(例えば、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート))の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、達成され得る。同様に、アミン基は、適切な塩化スルホニルとの、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応により、スルホンアミド(−NHSOR’又はNR”SOR’)基に変換され得る。第一級アミン基又は第二級アミン基は、適切なイソシアネートとの、適切な塩基(例えば、トリエチルアミンの存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、ウレア基(−NHCONR’R”又はNRCONR’R”)に変換され得る。
アミン(−NH)は、ニトロ(−NO)基の還元(例えば、金属触媒(例えば、担体(例えば、炭素)上のパラジウム)の存在下で水素を使用する、溶媒(例えば、酢酸エチル又はアルコール(例えば、メタノール))中での触媒的水素化による)によって、得られ得る。あるいは、この変換は、例えば、金属(例えば、スズ又は鉄)を使用する、酸(例えば、塩酸)の存在下での化学的還元によって、行われ得る。
更なる例では、アミン(−CHNH)基は、ニトリル(−CN)の還元(例
えば、金属触媒(例えば、担体(例えば、炭素)上のパラジウム又はラネーニッケル)の存在下で水素を使用する、溶媒(例えば、エーテル(例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル))中での、−78℃からその溶媒の還流温度までの温度での触媒的水素化)によって得られ得る。
更なる例では、アミン(−NH)基は、カルボン酸基(−COH)から、対応するアシルアジド(−CON)への変換、クルティウス転位、及び得られるイソシアネート(−N=C=O)の加水分解により、得られ得る。
アルデヒド基(−CHO)は、アミン及びボロヒドリド(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウム)を使用する、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)又はアルコール(例えば、エタノール))中での、必要であれば酸(例えば、酢酸)の存在下での、およそ周囲温度での還元的アミノ化によって、アミン基(−CHNR’R”)に変換され得る。
更なる例では、アルデヒド基は、適切なホスホラン又はホスホネートを使用して、当業者に公知である標準的な条件下での、Wittig反応又はWadsworth−Emmons反応の使用によって、アルケニル基(−CH=CHR’)に変換され得る。
アルデヒド基は、水素化ジイソブチルアルミニウムを使用する、適切な溶媒(例えば、トルエン)中でのエステル基(例えば、−COEt)又はニトリル(−CN)の還元によって、得られ得る。あるいは、アルデヒド基は、当業者に公知である任意の適切な還元剤を使用する、アルコール基の酸化によって得られ得る。
エステル基(−COR’)は、Rの性質に依存して酸又は塩基により触媒される加水分解によって、対応する酸基(−COH)に変換され得る。Rがt−ブチルである場合、酸により触媒される加水分解は、例えば、有機酸(例えば、トリフルオロ酢酸)での、水性溶媒中での処理によってか、又は無機酸(例えば、塩酸)での、水性溶媒中での処理によって、達成され得る。
カルボン酸基(−COH)は、適切なアミンとの、適切なカップリング剤(例えば、HATU)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、アミド(CONHR’又はCONR’R”)に変換され得る。
更なる例では、カルボン酸は、対応する酸塩化物(−COCl)への変換、引き続くArndt−Eistert合成によって、1炭素だけ(すなわち、−COHから−CHCOHへ)同族体化され得る。
更なる例では、−OH基は、対応するエステル(例えば、−COR’)又はアルデヒド(−CHO)から、例えば、ジエチルエーテル中もしくはテトラヒドロフラン中で複合金属水素化物(例えば、水素化アルミニウムリチウムを使用する還元、又はメタノールなどの溶媒中で水素化ホウ素ナトリウムを使用する還元によって生成され得る。あるいは、アルコールは、対応する酸(−COH)の、例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中で水素化アルミニウムリチウムを使用する還元、又はテトラヒドロフランなどの溶媒中でボランを使用する還元によって、調製され得る。
アルコール基は、当業者に知られている条件を使用して、脱離基(例えば、ハロゲン原子又はスルホニルオキシ基(例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基)又はアリールスルホニルオキシ基(例えば、p−トルエンスルホニルオキシ基))に変換され得る。例えば、アルコールは、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)中で塩化チオニルと反応して、対応する塩化物を与え得る。塩基(例えば、トリエチルアミン)がまた、この反応において使用され得る。
別の例において、アルコール基、フェノール基又はアミド基は、フェノール又はアミドを、アルコールと、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)及び活性化剤(例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、又はアゾジカルボン酸ジメチル)の存在下でカップリングすることによって、アルキル化され得る。あるいは、アルキル化は、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム)を使用する脱保護、引き続くアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキル)の添加によって、達成され得る。
化合物中の芳香族ハロゲン置換基は、塩基(例えば、リチウム塩基(例えば、n−ブチルリチウム又はt−ブチルリチウム))を用いて、必要に応じて低温(例えば、約−78℃)で、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で処理することによるハロゲン−金属交換に供され、次いで求電子試薬でクエンチされて、所望の置換基を導入され得る。従って、例えば、ホルミル基は、N,N−ジメチルホルムアミドを求電子試薬として使用することによって、導入され得る。あるいは、芳香族ハロゲン置換基は、金属(例えば、パラジウム又は銅)により触媒される反応に供されて、例えば、酸置換基、エステル置換基、シアノ置換基、アミド置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、アルケニル置換基、アルキニル置換基、チオ置換基、又はアミノ置換基を導入され得る。使用され得る適切な手順としては、Heck、Suzuki、Stille、Buchwald又はHartwigにより記載された手順が挙げられる。芳香族ハロゲン置換基はまた、適切な求核試薬(例えば、アミン又はアルコール)との反応後に、求核置換を受け得る。有利には、このような反応は、高温で、マイクロ波照射の存在下で行われ得る。
本発明の化合物は、これらの化合物がMEKの活性及び活性化を阻害する能力について(一次アッセイ)、並びに増殖する細胞に対するこれらの化合物の生物学的効果について(二次アッセイ)、以下に記載されるように試験される。実施例1のMEK活性アッセイにおいて5μM未満(より好ましくは0.1μM未満、最も好ましくは0.01μM未満)のIC50、実施例2のMEK活性化アッセイにおいて5μM未満(より好ましくは0.1μM未満、最も好ましくは0.01μM未満)のIC50、実施例3の細胞増殖アッセイにおいて10μM未満(より好ましくは1μM未満、更により好ましくは0.5μM未満、最も好ましくは0.1μM未満)のEC50、及び/又は実施例4のERKリン酸化アッセイにおいて10μM未満(より好ましくは1μM未満、更により好ましくは0.5μM未満、最も好ましくは0.1μM未満)のEC50を有する本発明の化合物は、MEKインヒビターとして有用である。
本発明は、式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び/又は塩)及び担体(薬学的に許容可能な担体)を含有する、組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本発明はまた、式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び/又は塩)及び担体(薬学的に許容可能な担体)を含有し、更に第二の化学療法剤及び/又は第二の抗炎症剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)を含有する、組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本発明の組成物は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するため、又は過剰増殖障害を処置するために有用である。本発明の組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置するために有用である。
本発明の化合物及び組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において、自己免疫疾患、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、ウイルス性疾患、線維性疾患又は神経変性疾患を処置するために有用である。このような疾患/障害の例としては、糖尿病及び糖尿病合併症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、突発性肺線維症、鼻炎及びアトピー性皮膚炎、腎臓疾患及び腎不全、多発性嚢胞腎疾患、うっ血性心不全、神経線維腫症、器官移植拒絶、悪質液、脳卒中、敗血症性ショック、心不全、器官移植拒絶、アルツハイマー病、慢性疼痛又はニューロパシー性疼痛、並びにウイルス感染(例えば、HIV、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、及びエプスタイン−バーウイルス(EBV))が挙げられるが、これらに限定されない。慢性疼痛としては、本発明の目的で、突発性の疼痛、及び慢性アルコール症、ビタミン欠損、***、甲状腺機能低下症、炎症、関節炎に関連する疼痛、並びに手術後疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。ニューロパシー性疼痛は、炎症、手術後疼痛、幻想肢痛、火傷の疼痛、通風、三叉神経痛、急性のヘルペス性疼痛及びヘルペス後疼痛、カウザルギー、糖尿病性ニューロパシー、叢捻除、神経腫、脈管炎、ウイルス感染、挫傷損傷、絞窄損傷、組織損傷、肢切断、関節炎疼痛、並びに末梢神経系と中枢神経系との間の神経損傷が挙げられるがこれらに限定されない多数の状態に関連する。
本化合物及び組成物はまた哺乳動物(例えば、ヒト)において膵臓炎又は腎臓疾患(増殖性糸球体腎炎及び糖尿病により誘発される腎疾患が挙げられる)を処置するために有用である。
本化合物及び組成物はまた哺乳動物(例えば、ヒト)における未分化胚芽細胞の着床の予防のために有用である。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖障害を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式I−a又はI−bの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を投与する工程を包含する。本発明にはまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置する方法が包含され、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式I−a又はI−bの化合物(並びに/あるいはその溶媒和物及び/又は塩)又はその組成物を投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖障害を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式I−a又はI−bの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を、第二の化学療法剤(例えば、ここに記載されるもの)と組み合わせて投与する工程を包含する。本発明はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(並びに/あるいはその溶媒和物及び/又は塩)又はその組成物を、第二の抗炎症剤(例えば、ここに記載されるもの)と組み合わせて投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において自己免疫疾患、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、ウイルス性疾患、線維性疾患又は神経変性疾患を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤を更に含有する)を投与する工程を包含する。このような疾患/障害の例としては、糖尿病及び糖尿病合併症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、突発性肺線維症、鼻炎及びアトピー性皮膚炎、腎臓疾患及び腎不全、多発性嚢胞腎疾患、うっ血性心不全、神経線維腫症、器官移植拒絶、悪質液、脳卒中、敗血症性ショック、心不全、器官移植拒絶、アルツハイマー病、慢性疼痛又はニューロパシー性疼痛並びにウイルス感染(例えば、HIV、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、及びエプスタイン−バーウイルス(EBV))が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において膵臓炎又は腎臓疾患(増殖性糸球体腎炎及び糖尿病により誘導される腎疾患が挙げられる)を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤を更に含有する)を投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において未分化胚芽細胞の着床を予防する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤を更に含有する)を投与する工程を包含する。
本発明は、本発明の化合物を、哺乳動物細胞、生物、又は関連する病理状態の、インビトロ、インサイツ、及びインビボでの診断又は処置のために使用する方法を包含する。
本発明の化合物は、異常な細胞を、このような細胞の殺傷及び/又は増殖の阻害の目的で、放射線を用いる処置に対してより感受性にし得ることがまた考えられる。従って、本発明は更に、哺乳動物(例えば、ヒト)において、放射線を用いる処置に対して異常な細胞を感作するための方法に関し、この方法は、この哺乳動物に、ある量の式I−a又はI−bの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を投与する工程を包含し、この量は、放射線を用いる処置に対して異常な細胞を感作する際に効果的である。
本発明の化合物(以下、「活性化合物」)の投与は、作用の部位への化合物の送達を可能にする、任意の方法によって行われ得る。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、脈管内又は注入が挙げられる)、局所投与、吸入投与及び直腸投与が挙げられる。
投与される活性化合物の量は、処置される被験体、障害又は状態の重篤度、投与の割合、化合物の性質、及び処方する医師の判断に依存する。しかし、有効な投薬量は、単回用量又は分割用量で、1日あたり体重1kgあたり約0.001mg〜約100mg、好ましくは約1mg/kg/日〜約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトについては、この量は、約0.05g/日〜7g/日、好ましくは約0.05g/日〜約2.5g/日の量である。いくつかの例において、上記範囲の下限より低い投薬レベルが充分であり得、一方で、他の場合においては、いかなる危険な副作用も引き起こすことなく、更に大きい用量が使用され得る。ただし、このようなより大きい用量は、最初に、1日にわたる投与のために、数個の小さい用量に分割される。
活性化合物は、単独の治療剤として、又は一又は複数の化学療法剤又は抗炎症剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)と組み合わせて、適用され得る。このような組み合わせの処置は、処置の個々の成分の同時の投薬、連続的な投薬又は別々の投薬によって、達成され得る。
薬学的組成物は、例えば、経口投与のために適切な形態(例えば、錠剤、カプセル、丸剤、散剤、徐放製剤、溶液、懸濁物)、非経口注射のために適切な形態(例えば、滅菌された溶液、懸濁液又はエマルジョン)、局所投与のために適切な形態(例えば、軟膏又はクリーム)、あるいは直腸投与のために適切な形態(例えば、坐剤)であり得る。薬学的組成物は、正確な投薬量の1回の投与のために適切な、単位投薬形態であり得る。薬学的組成物は、従来の薬学的担体又は賦形剤、及び活性成分として本発明による化合物を含有する。更に、この組成物は、他の医薬品又は薬学的薬剤、担体、アジュバントなどを含有し得る。
例示的な非経口投与形態としては、滅菌水溶液(例えば、プロピレングリコール又はデキストロース水溶液)中の、活性化合物の溶液又は懸濁物が挙げられる。このような投薬形態は、所望であれば、適切に緩衝され得る。
適切な薬学的担体としては、不活性な希釈剤又は充填剤、水及び種々の有機溶媒が挙げられる。薬学的組成物は、所望であれば、さらなる成分(例えば、香味料、結合剤、賦形剤など)を含有し得る。従って、経口投与のために、種々の賦形剤(例えば、クエン酸)を含有する錠剤は、種々の崩壊剤(例えば、デンプン、アルギン酸及び特定の複合シリケート)、並びに結合剤(例えば、スクロース、ゼラチン及びアカシア)と一緒に使用され得る。更に、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及び滑石)が、しばしば、打錠プロセスのために有用である。類似の型の固体組成物はまた、軟質又は硬質の充填ゼラチンカプセルにおいて使用され得る。従って、好ましい材料としては、ラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。経口投与のために水性の懸濁物又はエリキシルが望ましい場合、その中の活性化合物は、希釈剤(例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、又はこれらの組み合わせ)と一緒に、種々の甘味剤又は矯味矯臭剤、着色物質又は色素、及び所望であれば、乳化剤又は懸濁剤と組み合わせられ得る。
特定の量の活性化合物を用いて様々な薬学的組成物を調製する方法は、当業者に知られているか、又は明らかであろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Ester,Pa.,第15版(1975)を参照のこと。
略語
nBuLi n−ブチルリチウム
CDCl 重クロロホルム
CDOD 重メタノール
CHCl ジクロロメンタン
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
Dppf 1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI 1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtN トリエチルアミン
EtO ジエチルエーテル
HATU O-(7-アゾベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩酸
HMN ケイ藻土
SO 硫酸
ICl 一塩化ヨウ素
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
IMS 工業用メチル化酒精
LHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
MeOH メタノール
MgSO 硫酸マグネシウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NBS N-ブロモスクシンイミド
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
Pddba トリス-(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Si−PPC プレパックドシリカフラッシュクロマトグラフィーカートリッジ:Isolute(登録商標) SPE, Biotage SNAP(登録商標)又はISCO Redisep(登録商標)
SCX−2 プロピル硫酸官能基に化学的に結合したIsolute(登録商標)シリカ−ベース吸着剤
THF テトラヒドロフラン
一般的な実験条件
H NMRスペクトルを、周囲温度で、三重共鳴5mmプローブを備えるVarian Unity Inova(400MHz)分光計を使用して記録した。化学シフトは、テトラメチルシランに対するppmで表される。以下の略語が使用されている:br=ブロードシグナル、s=一重線、d=二重線、dd=二重二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線。
保持時間(R)及び関連する質量イオンを決定するための高圧液体クロマトグラフィー−質量分析(LCMS)実験を、以下の方法を使用して実施した。
方法A:ダイオードアレイ検出器を備えるHewlett Packard HP1100 LCシステムに接続されたWaters Micromass ZQ四重極質量分析計で実施された実験。Higgins Clipeus 5ミクロンC18 100×3.0mmカラム及び1ml/分の流量を使用する。最初の溶媒系は、最初の1分間については0.1%のギ酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.1%のギ酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)であり、続いて次の14分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、更に5分間にわたって一定に維持した。
方法B:ダイオードアレイ検出器及び100位置オートサンプラーを備えるHewlett Packard HP1100 LCシステムに接続されたWaters Platform LC四重極質量分析計で、Phenomenex Luna C18(2) 30×4.6mmカラム及び2ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、最初の0.50分間については95%の溶媒A及び5%の溶媒Bであり、続いて次の4分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、更に0.50分間にわたって一定に維持した。
方法C:ダイオードアレイ検出器及び225位置オートサンプラーを備えるShimadzu LC−10AC LCシステムに接続されたPE Sciex API 150EX四重極質量分析計で、Kromasil C18 50 x 4.6mmカラム及び3ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、0.05%のTFAを添加した100%の水(溶媒A)及び0.0375%のTFAを添加した0%のアセトニトリル(溶媒B)で開始し、10%の溶媒A及び90%の溶媒Bまで4分かけて上昇させる勾配であった。最終溶媒系を、更に0.50分間にわたって一定に維持した。
方法D:ダイオードアレイ検出器を備えるAgilent Technologies シリーズ LCシステムに接続されたAgilent Technologies液体クロマトグラフィー質量分析計で、Zorbax 1.8ミクロン SB−C18 30 x 2.1mmカラム及び1.5ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、0.05%のトリフルオロ酢酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.05%のトリフルオロ酢酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)で開始し、5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまで9.0分かけて勾配を上昇させた。最終溶媒系を、更に1分間にわたって一定に維持した。
方法E:ダイオードアレイ検出器を備えるAgilent Technologies シリーズ1200LCシステムに接続されたAgilent Technologies液体クロマトグラフィー質量分析計で、Zorbax 1.8ミクロン SB−C18 30 x 2.1mmカラム及び0.6ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、0.05%のトリフルオロ酢酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.05%のトリフルオロ酢酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)で開始し、5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまで9.0分かけて勾配を上昇させた。最終溶媒系を、更に1分間にわたって一定に維持した。
マイクロ波実験を、Personal Chemistry Emrys InitiatorTM又はOptimizerTMを使用して実施した。これは、単一モードの共振子及び動的磁場調整を使用し、これらの両方が、再現性及び制御を与える。40〜250℃の温度が達成され得、20barまでの圧力が達成され得る。
実施例1 MEKアッセイ(MEK活性アッセイ))
昆虫細胞中で発現した、構成的に活性化したヒト変異体MEK1を、酵素活性の供給源として、キナーゼアッセイにおける、15nMの最終濃度で使用する。
該アッセイは、50μMのATPの存在下で、基質としてE.Coli中で産生された組換えGST−ERK1を使用して、30分間実施する。この基質のリン酸化を検出し、Cisbioにより供給されるHTRF試薬を使用して定量する。これらは、アロフィコシアニン(XL665)に結合した抗GST抗体及びユーロピウムクリプテートに結合した抗ホスホ(Thr202/Tyr204)ERK抗体からなる。これらを、それぞれ4μg/ml及び0.84μg/mlの最終濃度で使用する。抗ホスホ抗体は、Thr202及びTyr204で二重にリン酸化されたERK1を認識する。両方の抗体がERK1に結合する場合(すなわち、基質がリン酸化される場合)、クリプテートからアロフィコシアニンへのエネルギー移動が起こり、続いて340nmで励起し、その結果、蛍光が発し、この蛍光は、産生したリン酸化基質の量に比例する。蛍光はマルチウェル蛍光計を使用して検出する。
化合物をDMSOで希釈し、その後、アッセイ緩衝液に添加し、このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1%になる。
IC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。IC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
実施例1の表題化合物は、実施例1に記載したアッセイにおいて、0.1μM未満のIC50を示した。
実施例2 bRafアッセイ(MEK活性化アッセイ)
昆虫細胞中で発現させた構成的に活性化したbRaf変異体を、酵素活性の供給源として使用する。
該アッセイは、200μMのATPの存在下で、E.Coli中で発現した組換えGST−MEK1を基質として使用して、30分間実施する。基質のリン酸化を検出し、HTRF(試薬は、Cisbioにより供給される)を使用して定量する。これらは、アロフィコシアニン(XL665)に結合した抗GST抗体及びユーロピウムクリプテートに結合した抗ホスホ(Ser217/Ser221)MEK抗体からなる。抗ホスホ抗体は、Ser217及びSer221において二重にリン酸化されたMEK、又はSer217で1箇所でリン酸化されたMEKを認識する。両方の抗体がMEKに結合する場合(すなわち、基質がリン酸化される場合)、クリプテートからアロフィコシアニンへのエネルギー移動が起こり、続いて340nmで励起し、その結果、蛍光が発し、この蛍光は、産生したリン酸化基質の量に比例する。蛍光をマルチウェル蛍光計を使用して検出する。
化合物をDMSOで希釈し、その後、アッセイ緩衝液に添加し、このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1%になる。
IC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。IC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
実施例3 細胞増殖アッセイ
化合物を、以下の細胞株を使用して、細胞増殖アッセイにおいて試験する:
HCT116 ヒト結腸直腸癌腫(ATCC)
A375 ヒト悪性黒色腫(ATCC)。
両方の細胞株を、10%のFCSを補充したDMEM/F12(1:1)培地(Gibco)中で、37℃の5%CO加湿インキューベーター内で維持する。
細胞を、96ウェルプレートに2000細胞/ウェルで播種し、24時間後、これらの細胞を、0.83%のDMSO中の様々な濃度の化合物に曝露する。細胞を更に72時間増殖させ、そして等体積のCellTiter−Glo試薬(Promega)を各ウェルに添加する。これにより細胞を溶解し、放出されたATPの量に比例する(従って、ウェル内の細胞の数に比例する)発光シグナルを生成する。この発光シグナルは、マルチウェル発光計を使用して検出し得る。
EC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。EC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
このアッセイにおいて、実施例5の表題化合物は、双方の細胞株において0.5μM未満のEC50を示した。
実施例4 ホスホ−ERK細胞ベースアッセイ
化合物を、細胞ベースのホスホ−ERK ELISAで以下の細胞株を使用して試験する:
HCT116 ヒト結腸直腸癌腫(ATCC)
A375 ヒト悪性黒色腫(ATCC)
両方の細胞株を、10%のFCSを補充したDMEM/F12(1:1)培地(Gibco)中に、37℃の5%CO加湿インキューベーター内で維持する。
細胞を、96ウェルプレートに2000細胞/ウェルで播種し、24時間後、これらの細胞を、0.83%のDMSO中の様々な濃度の化合物に曝露する。細胞を更に2時間又は24時間増殖させ、ホルムアルデヒド(最終2%)で固定し、メタノールを用いて透過化する。TBST−3% BSAでブロックした後に、固定した細胞を一次抗体(ウサギ由来の抗ホスホERK)と一緒に4℃で一晩インキュベートする。細胞をヨウ化プロピジウム(DNA蛍光色素)と一緒にインキュベートし、そして細胞p−ERKの検出を、蛍光性Alexa Fluor 488色素(Molecular probes)に結合した抗ウサギ二次抗体を使用して実施する。蛍光を、Acumen Explorer(TTP Labtech)(レーザー走査マイクロプレートサイトメーター)を使用して分析し、Alexa Fluor 488シグナルをPIシグナル(細胞数に比例する)に対して標準化する。
EC50は、所定の化合物がベースラインと最大応答との間の半分のシグナルを達成する濃度として定義される。EC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
このアッセイにおいて、実施例5の表題化合物は、HCT116の細胞株においても0.5μM未満のEC50を示した。
イソインドロンの合成
2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミン
方法A、工程1:(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−トリメチルシラン
Figure 0005615274
4−クロロ−2−フルオロ−1−ニトロ−ベンゼン(97.2g、0.55mol)をキシレン(208ml)に溶解し、ヘキサメチルジシラン(306g、2.78mol)を添加した。アルゴンで混合物を20分間バブリングし、次いでPd(PPh(16.2g、14mmol)を添加し、混合物をアルゴンの連続フローの下、150℃で1時間加熱した。次いで、アルゴンで満たした風船を付け、混合物を150℃で更に60時間加熱した。冷却後、混合物をEtOで希釈し、4cmのシリカパッドを通して濾過した。濾過ケーキを更にEtOで洗浄し、集めた有機残渣を真空で濃縮した。得た残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SIO、抽出液98:1:1 ペンタン:CHCl:EtO)で精製し、オレンジ色のオイルとして76.7gの標題の化合物及び混合画分を得た。混合画分を集めて濃縮し、次いで蒸留(110℃、6mbar)して、更に7.2gの標題の化合物を得た(全体として、83.9g、71%)。H NMR(DMSO−d)0.30(9H、s)、7.56(1H、d、J=8.02Hz)、7.67(1H、dd、J=11.49、1.14Hz)、8.10(1H、t、J=7.66Hz)。
方法A、工程2: 2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミン
Figure 0005615274
IMS(25mL)中の10%wt.パラジウム炭素(4.0g)のスラリーを、IMS(250mL)中の(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−トリメチルシラン (62.0g、0.29mol)の溶液に添加し、反応混合物を窒素を用いて5回、次いで水素を用いて3回フラッシュした。反応混合物を次いで3気圧の水素の下、室温で4時間攪拌した。酢酸エチル洗浄を伴って、セライト(登録商標)のパッドを通して濾過する前に、反応混合物を次いで水素で再びパージした。濾液を減圧下で濃縮し、淡褐色オイル(53.0g、等量)として標題の化合物を得た。H NMR(CDCl、400MHz)7.16−7.09(1H、m)、7.10(1H、d、J=7.75Hz)、6.81(1H、t、J=8.16Hz)、3.78(2H、s)、0.26(9H、s)。
方法B、2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミン
不活性雰囲気下、−78℃において、無水THF(750mL)中の4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミン(114g、0.6mol)の溶液に、ヘキサン中(1500mL、2.4mol)のnBuLiの1.6Mの溶液を滴下して加え、−60℃以下に内部温度を維持した。反応混合物をTMSCl(256mL、2.0mol)を滴下して処理し、内部温度を−60℃以下に維持した。反応混合物を1時間かけて0℃まで加熱し、氷冷した2MのHCl(約1L)に注いだ。反応混合物を10分間激しく攪拌し、次いで有機相を分離し、水その後炭酸カリウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮して、褐色オイル(89g、81%)として標題の化合物を得た。
2−アミノ−5−シアノ−テレフタル酸ジメチルエステル
Figure 0005615274
2−アミノ−5−ブロモ−テレフタル酸ジメチルエステル(15.0g、52.1mmol)、シアン化亜鉛(II)(6.11g、52.1mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.0g、2.6mmol)をDMF(50ml)中に懸濁し、得られた脱気した反応混合物をアルゴンでパージした。反応混合物を120℃で30分間加熱し、次いで真空で濃縮した。得た残渣を加熱した水(100ml)で砕き、濾過して生成物を回収し、暗灰色固体として標題の化合物(12.0g、98%)を得た。H NMR(d−DMSO、400MHz)8.11(1H、s)、7.62(2H、brs)、7.52(1H、s)、3.89(3H、s)、3.85(3H、s)。
2−ブロモ−5−シアノ−テレフタル酸ジメチルエステル
Figure 0005615274
臭化水素酸(20ml、48%)中の2−アミノ−5−シアノーテレフタル酸ジメチルエステル(11.6g、49.5mmol)の懸濁液に、0℃において、亜硝酸ナトリウム(55mmol、11ml、5M)の水溶液を添加した。反応混合物を0℃で30分間攪拌した。臭化銅(I)(7.1g、49.5mmol)を臭化水素酸(10ml、48%)中に溶液として添加し、65℃で1時間加熱する前に、反応混合物を0℃で10分間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(50ml)で希釈し、得た混合物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。水性画分を濾過して、未反応の2−アミノ−5−シアノ−テレフタル酸ジメチルエステル(7.1g)を回収した。集めた有機画分を食塩水(20ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空で濃縮した。得た残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0から50%のシクロヘキサン中酢酸エチルの勾配)にかけ、褐色固体として標題の化合物(1.0g、7%)を得た。H NMR(CDCl、400MHz)8.43(1H、s)、8.19(1H、s)、4.04(3H、s)、4.00(3H、s)。
2−シアノ−5−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニルフェニルアミノ)−テレフタル酸ジメチルエステル
Figure 0005615274
2−ブロモ−5−シアノ−テレフタル酸ジメチルエステル(620mg、2.1mmol)、2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミン(419mg、2.3mmol)、4,5−ビス(ジフェルニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(62mg、0.10mmol),リン酸カリウム(486mg、2.30mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(29mg、0.05mmol)をジオキサン(20ml)中に懸濁し、得た混合物をアルゴンでパージした。反応混合物を還流して16時間加熱した。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を添加してクエンチし、得た混合物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。集めた有機画分を食塩水(20ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空で濃縮した。得た残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0から40%のシクロヘキサン中酢酸エチルの勾配)にかけ、褐色固体として標題の化合物(0.5g、60%)を得た。LCMS(方法B):R=4.74分、M+H=401。
6−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸メチルエステル
Figure 0005615274
0℃において、メタノール(15ml)とDCM(2ml)中の2−シアノ−5−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニルフェニルアミノ)−テレフタル酸ジメチルエステル(300mg、0.75mmol)に、シリカ(1g)と塩化コバルト(II)七水和物(357mg、1.50mmol)次いで水素化ホウ素ナトリウム(285mg、7.50mmol)を添加した。水素化ホウ素ナトリウムを添加する際に、大量の泡が観察され、反応は黒色に変った。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。反応を濾過し、濾液を真空で濃縮して残渣を得、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中0から20%のメタノールの勾配)にかけ、褐色固体(138mg、49%)として標題の化合物を得た。LCMS(方法B):R=4.18分、2M+H=745(100%)、M+H=373(25%)。
6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸メチルエステル
Figure 0005615274
DCM(5ml)中の6−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸 メチル エステル(284mg、0.76mmol)の溶液に0℃で、DCM(1.5mL)中の一塩化ヨウ素(246mg、1.52mmol)を添加した。反応混合物を0℃で4時間攪拌した。反応を水(10ml)を添加してクエンチし、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)で希釈した。得た混合物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。集めた有機画分を食塩水(20ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空で濃縮した。得た残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0から7%のDCM中メタノール)にかけ、褐色固体として標題の化合物(220mg、68%)を得た。LCMS(方法B):R=3.65分、2M+H=853。
6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸
Figure 0005615274
IMS(7mL)中の6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸メチルエステル(220mg、0.52mmol)の懸濁液に、水酸化ナトリウム水溶液(1.3mL、1M、1.30mmol)を添加した。固体を溶解する間、反応混合物を60℃で3時間加熱した。IMSを除去するために、反応混合物を真空で濃縮し、得た溶液を塩酸水溶液(1M)を添加することによってpH約5の酸性とし、沈殿を形成させた。生成物を濾過して回収し、45℃の真空で乾燥し、褐色固体(250mg、>100%)として標題の化合物を得た。LCMS(方法B):R=3.07分、M+MeCN+H=454。
6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
Figure 0005615274
6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸(209mg、0.52mmol)、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシlアミン(58mg、0.56mmol)、HOBt(77mg、0.56mmol)、EDCI塩酸塩(109mg、0.56mmol)及びDIPEA(96μL、0.56mmol)をDMF(10mL)に溶解した。反応混合物を、室温で16時間攪拌し、次いで真空で濃縮した。得た残渣を酢酸エチル(10mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、水相を2回酢酸エチル(2x10mL)で抽出した。集めた有機相を、食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空で濃縮した。得た残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中、0から10%の勾配)にかけ、褐色固体として標題の化合物(100mg、40%)を得た。LCMS(方法B):R=3.32分、2M+H=995。
実施例5:6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
Figure 0005615274
メタノール(7mL)中の6−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボン酸 (2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(100mg、0.20mmol)の溶液に、塩酸(1mL、1M、1mmol)を添加した。反応溶液を室温で30分間攪拌した。反応混合物を真空で濃縮し、得た残渣を加熱した酢酸エチルで砕いた。生成物を濾過して回収し、淡褐色固体として標題の化合物(58mg、61%)を得た。LCMS (方法A):R=7.64、M+H=472。HNMR(DMSO−d)11.89(1H、s)、9.00(1H、s)、8.68(1H、s)、7.68−7.62(2H、m)、7.49−7.45(1H、m)、7.24(1H、s)、7.17(1H、t、J=8.63Hz)、4.69(1H、s)、4.28(2H、s)、3.89(2H、t、J=4.82Hz)、3.58(2H、t、J=4.73Hz)。

Claims (12)

  1. 式I:
    Figure 0005615274
    [上式中、
    はCR1aであり;
    及びR1aはH又はC-Cアルキルから独立して選択され;
    はCRであり;
    はH、C-Cアルキル又はハロであり;
    はCRであり;
    はH、ハロ又はC-C12アルキルであり;
    はHであり;
    YはW-C(O)-であり;
    Wは
    Figure 0005615274
    であり;
    はH又はC-C12アルキルであり;
    は-OR11’であり;
    それぞれのR11’は独立してH又はC-C12アルキルであり;
    11はH又は-C12アルキルであり;
    及びR6’は独立してH又はハロであり;但し、R及びR’は同時にHではなく;
    pは0、1、2又は3であり;
    nは0、1、2又は3であり;
    ここで、R11’のそれぞれの前記アルキルは、独立して、一又は複数の-(CR1920)OR16によって置換されていてもよく;
    それぞれのR16はHであり;
    19及びR20はH又はC-C12アルキルから独立して選択される]
    化合物又はその塩。
  2. 及びR1aはH及びメチルからなる群から選択される、請求項1の化合物。
  3. はH、メチル、Cl、又はFである、請求項2の化合物。
  4. はH、F、又はClである、請求項2の化合物。
  5. は、
    Figure 0005615274
    から選択される、
    請求項1の化合物。
  6. はハロである、請求項1の化合物。
  7. はI又はBrである、請求項6の化合物。
  8. 6’はH又はハロである、請求項6の化合物。
  9. 6’はF又はClから選択される、請求項8の化合物。
  10. 請求項1から9の何れか一項の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物。
  11. 更に付加的な化学療法剤を含む、請求項10の薬学的組成物。
  12. 更に付加的な抗炎症剤を含む、請求項10の薬学的組成物。
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