JP5612406B2 - 光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物及び光ファイバ素線 - Google Patents

光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物及び光ファイバ素線 Download PDF

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本発明は、光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物に関する。
光ファイバ素線は、石英等のガラスファイバの保護を目的として、表面に柔軟な一次被覆層を設け、その外側に剛性の高い二次被覆層を設けた構造が知られている。さらに二次被覆層の外側に識別のための着色層(インキ層ともいう)を設ける場合もある。また、これらの樹脂被覆を施された光ファイバ素線を実用に供するため、平面上に複数並べて結束材料で固め、テープ状被覆層を設けた光ファイバテープが知られている。この一次被覆層を形成するための樹脂組成物をソフト材、二次被覆層を形成するための樹脂組成物をハード材、テープ状の被覆層を形成するための樹脂組成物をテープ材と称している。
さらに、光ファイバ素線の外径は250μm程度であるが、手作業による作業性を改善する目的で、この外周をさらに別の樹脂層で被覆して、外径を500〜900μm程度に増大させることが行われている。このような樹脂被覆層を通常アップジャケット層という。
これらの樹脂被覆方法としては、液状硬化性樹脂組成物を塗付し、熱又は光、特に紫外線により硬化させる方法が広く用いられている。
一方、光ファイバを一般家庭の中に引き込む用途(Fiber to the homeの頭文字を採ってFTTHと略称されることがある。)には、多数の光ファイバ素線を光ケーブルの中に収容する必要があるため、光ファイバ素線と他の光ファイバ素線やケーブル外被との摩擦や曲げ等の外部応力に対する適度な強度や破断伸び等の耐久性が求められる。このため、従来は、光ファイバ素線の最外層に耐久性に優れるナイロン等の熱可塑性樹脂からなる被覆層を設けて光ファイバ素線の外径を500〜900μm程度とする対策が多数報告されてきた(特許文献1〜3参照)。
また、高弾性、高延伸性を有する光ファイバ素線の二次被覆層用材料やテープ材として、プロピレンオキサイドを構成単位として有するポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートと環構造を有するポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートの混合物を配合した液状硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献4参照)。さらに、表面滑り性や印字性に優れた光ファイバテープ材として、脂肪族ポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートと環式ポリエーテルポリオールを用いて得られたウレタン(メタ)アクリレートの混合物と変性シリコーンを配合した液状硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献5)。
しかしながら、従来の組成物は、光ファイバの生産性や、硬化速度などの点で十分満足できるものではなく、さらに、光ファイバ素線と他の光ファイバ素線やケーブル外被との摩擦や曲げ等の外部応力に対する適度な強度や破断伸び等の力学的特性を有し、複数の光ファイバ素線をボビン等に巻き取った場合の相互の粘着性が低減され(表面滑り性の改善)、しかも、光ケーブルや光ファイバテープに収納された各光ファイバ素線を視覚的に区別するインキ層の色を見分けるために、透明性に優れた光ファイバ素線の最外層被覆用材料が求められていた。
特開平9−197205号公報 特開2005−4031号公報 特開2005−283624号公報 特開2003−246826号公報 特開2009−227988号公報
本発明の目的は、他の光ファイバ素線やケーブル外被との摩擦や曲げ等の外部応力に対する耐久性に優れ、光ファイバ素線相互間の粘着性が低く、かつ、透明性に優れた光ファイバ素線の最外層被覆用材料を提供することにある。
そこで本発明者は、液状硬化性樹脂組成物を光ファイバ素線の被覆層として耐久性について検討してきたところ、柔軟な構造を有するポリオールに由来する構造及び剛直な構造を有するポリオールに由来する構造を有するウレタン(メタ)アクリレートと、一定の分子量を有するシリコーン化合物を配合すれば、かかる目的が達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、液状硬化性樹脂組成物全量を100質量%として、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造及び芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールに由来する構造を有するウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
(B)ウレタン(メタ)アクリレート以外のエチレン性不飽和基を有する化合物 1〜60質量%、
(C)重合開始剤 0.1〜10質量%
(D)数平均分子量1,000〜30,000のシリコーン化合物 0.1〜10質量%
を含有する光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、当該液状硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる光ファイバ素線の最外被覆層、及びこれを有する光ファイバ素線を提供するものである。
本発明の液状硬化性樹脂組成物から得られる被覆層は、生産性に優れ、適度な強度と破断伸び等の耐久性を有しており、光ファイバ素線相互間の粘着性が低く、透明性も良好である。光ファイバ素線の最外層、すなわちアップジャケット層を形成するための材料に好適である。
本発明に用いる成分(A)は、脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造及び芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールに由来する構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである。
脂肪族構造を有するポリオールは、柔軟な構造を有しているため、破断伸びに優れた硬化物を形成することができる。一方、芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールは、剛直な構造を有しているため、硬化物のヤング率を高めることができる。
そして、柔軟な構造を有するポリオールに由来する構造と剛直な構造を有するポリオールに由来する構造とを一分子中に有するウレタン(メタ)アクリレートであることにより、(D)成分との相溶性を改善して、透明性に優れる硬化物を得ることができる。
なお、例えば、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオールは、芳香族構造を有するビスフェノールA由来の剛直な構造部分及び脂肪族構造を有するアルキレンオキサイド由来の柔軟な構造部分を有するということもできる。本発明では、剛直な構造及び柔軟な構造を1分子中に有するポリオールの場合、柔軟な構造部分の分子量が300未満である場合には、(A)成分においてこのポリオールに由来する構造全体を剛直な構造を有するポリオールに由来する構造として扱う。
具体的には、ポリプロピレン変性ビスフェノールAであるユニオールDB−400(日油製)は、下記式(0)で表される分子量400のジオールである。ここで、(C36O)nで表される部分の分子量は約90である。このため、(A)成分中においてDB−400に由来する構造は、その構造全体として剛直な構造を有するポリオールに由来する構造として扱う。
HO−(C36O)n−Ph−C(CH32−Ph−(C36O)n−OH (0)
[式(0)において、Phはフェニレン基である。nは、繰り返し数を示す。]
本発明の組成物は、柔軟な構造を有するポリオールに由来する構造及び剛直な構造を有するポリオールに由来する構造を有するウレタン(メタ)アクリレートを配合することにより、優れた破断伸びと高いヤング率を両立させた硬化物を得ることができる。
(A)脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造及び芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールに由来する構造を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、脂肪族構造を有するポリオール、芳香族構造若しくは脂環式構造を有するポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることにより製造される。すなわち、ジイソシアネートのイソシアネート基を、ポリオールの水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、それぞれ反応させることにより製造される。
この反応としては、例えばポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方法;ポリオールおよびジイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させる方法;ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールを反応させ、最後にまた水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法等が挙げられる。特に、ポリオールおよびジイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法が好ましい。
なお、本発明においては、ポリオールとして、脂肪族構造を有するポリオールと、芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールの2種を用いるが、これら2種のポリオールとジイソシアネートを反応させるには、2種同時であっても良いし、いずれか一方のポリオールをジイソシアネートと反応させた後、更に他方のポリオールを加えて反応させても良い。
以下、成分(A)であるウレタン(メタ)アクリレートの製造に用いられるポリオール、ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートについて説明する。
脂肪族構造を有するポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールおよびその他のポリオールが挙げられる。
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールあるいは二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。上記イオン重合性環状化合物としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル等の環状エーテル類が挙げられる。また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミン等の環状イミン類、β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチド等の環状ラクトン酸、あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルポリオールを使用することもできる。上記二種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとしては、例えば、テトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド、エチレンオキシドの3元重合体等を挙げることができる。これらのイオン重合性環状化合物の開環共重合体はランダムに結合していてもよいし、ブロック状の結合をしていてもよい。
これらの脂肪族ポリエーテルポリオールは、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学製)、PPG−400、PPG1000、PPG2000、PPG3000、EXCENOL720、1020、2020(以上、旭硝子ウレタン製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、DC1800(以上、日本油脂製)、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTGL2000(以上、保土谷化学製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000A、PBG2000B(以上、第一工業製薬製)等の市販品としても入手することができる。また、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドとの共重合体であるジオールは、EO/BO500、EO/BO1000、EO/BO2000、EO/BO3000、EO/BO4000(以上、第一工業製薬製)などの市販品として入手できる。
脂肪族ポリエステルポリオールとしては、例えば二価アルコールと二塩基酸とを反応して得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。上記二価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンポリオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンポリオール、1,9−ノナンポリオール、2−メチル−1,8−オクタンポリオール等が挙げられる。二塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等の二塩基酸が挙げられる。市販品としては、クラポールP−2010、P−2050、PMIPA、PKA−A、PKA−A2、PNA−2000(以上、クラレ製)等が入手できる。
また、脂肪族ポリカーボネートポリオールとしては、例えばポリテトラヒドロフランのポリカーボネート、1,6−ヘキサンポリオールのポリカーボネート等が挙げられ、市販品としては、DN−980、981、982、983(以上、日本ポリウレタン製)、PC−8000(米国PPG製)、PC−THF−CD(BASF製)等が挙げられる。
さらに脂肪族ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンポリオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンポリオール等の2価のポリオール若しくはこれらの重合体と、ε−カプロラクトンとを反応させて得られるポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。これらのポリオールは、プラクセル205、205AL、212、212AL、220、220AL(以上、ダイセル化学工業製)等の市販品として入手することができる。
これらの脂肪族構造を有するポリオールは、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
また、芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールとしては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオール、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ポリオール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ポリオール、ビスフェノールFのアルキレノキシド付加ポリオール等のビスフェノール構造を有するポリオール;ハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ポリオール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ポリオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ポリオール、1,4−シクロヘキサンポリオールおよびそのアルキレンオキサイド付加ポリオール、トリシクロデカンポリオール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンポリオール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、キシレンオキシド付加ポリオール、1,4−シクロヘキサンポリオールのアルキレンノキシド付加ポリオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジシクロペンタジエンのジメチロール化合物、トリシクロデカンジメタノール等が挙げられる。これらの中で特に、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ポリオール等のビスフェノール構造を有するポリオールが好ましい。
これらのポリオールは、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DB400(以上、日本油脂製)等の市販品として入手することもできる。
これらの芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールは、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
また、脂肪族構造を有するポリオールの数平均分子量は、特に限定されないが、700〜2000が好ましく、700〜1500がより好ましい。芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールの数平均分子量は、300〜1000が好ましく、300〜800がより好ましい。分子量が上記範囲内であることにより、光ファイバ素線の最外層として適切なヤング率を得ることができる。
なお、数平均分子量は水酸基価より求められ、水酸基価は、JIS−K0070に基づいて測定される。
ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環構造を有するジイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、2,5(または2,6)−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の脂環式構造を有するジイソシアネート;1,6−ヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族構造を有するジイソシアネートなどが挙げられる。これらの中では、芳香環構造を有するジイソシアネート、脂環式構造を有するジイソシアネートが好ましく、特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等が好ましい。
これらのジイソシアネートは、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンポリオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、下記式(1)または(2)
Figure 0005612406
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜15の数を示す)
で表される(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物を使用することもできる。
これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましい。
これらの水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
成分(A)ウレタン(メタ)アクリレートが有する脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造と、芳香族構造又は脂環式構造を有するポリオールに由来する構造のモル比は、0.5:2〜2:0.5が好ましく、0.8:1.5〜1.5:0.8が好ましい。
成分(A)のウレタン(メタ)アクリレートを製造する場合の、ポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合は、ポリオールに含まれる水酸基1当量に対してジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が1.1〜3当量、水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基が0.2〜1.5当量となるようにするのが好ましい。
これらの化合物の反応においては、例えばナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量100質量部に対して0.01〜1質量部用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常10〜90℃、特に30〜80℃で行うのが好ましい。
(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートは、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に、30〜90質量%配合され、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは45〜70質量%配合される。30質量%未満では破断伸びの低下が大きく、90質量%を超えると液状硬化性樹脂組成物の粘度が高くなることがある。
本発明の組成物に用いられる成分(B)は、ウレタン(メタ)アクリレート以外のエチレン性不飽和基を有する化合物である。成分(B)としては、(B1)エチレン性不飽和基を1個有する化合物(「重合性単官能化合物」ともいう。)及び(B2)エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(「重合性多官能化合物」ともいう。)を挙げることができる。成分(B)としては、(B1)重合性単官能化合物又は(B2)重合性多官能化合物をそれぞれ単独で用いることもでき、(B1)重合性単官能化合物及び(B2)重合性多官能化合物を組み合わせて用いることもできる。
(B1)重合性単官能化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム;イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、下記式(4)又は(5)で表される(メタ)アクリレート等の脂環式構造を有する(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、下記式(6)で表される(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等の芳香族構造を有する(メタ)アクリレート(本発明では、複素芳香族構造を有する(メタ)アクリレートも芳香族構造を有する(メタ)アクリレートとして扱う。)が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005612406
(式中、R2は水素原子またはメチル基を示し、R3は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、rは0〜12、好ましくは1〜8の数を示す)
Figure 0005612406
(式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、R6は炭素数2〜8、好ましくは2〜5のアルキレン基を示し、R7は、各々独立に、水素原子またはメチル基を示し、pは1〜4の数を示す。)
Figure 0005612406
(式中、R8、R9、R10およびR11は互いに独立に、水素原子またはメチル基であり、qは1〜5の整数である)
これら(B1)重合性単官能化合物は、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
これら(B1)重合性単官能化合物のうち、脂環式構造を有する(メタ)アクリレート、芳香族構造を有する(メタ)アクリレートが、硬化物のヤング率を高めることができるため好ましく、中でもイソボルニル(メタ)アクリレートが特に好ましい。また、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタムは硬化速度を向上させるため好ましい。
これら重合性単官能化合物の市販品としてはIBXA(大阪有機化学工業製)、アロニックスM−111、M−113、M114、M−117、TO−1210(以上、東亞合成製)等を使用することができる。
これらの成分(B1)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に1〜60質量%、さらに10〜55質量%、特に20〜50質量%配合されるのが好ましい。
また(B2)重合性多官能化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、1,4−ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテルおよび下記式(7)
Figure 0005612406
(ここで、R12およびR13は互いに独立に水素原子またはメチル基でありそしてnは1〜100の数である)
で表わされる化合物等が挙げられる。
これら(B2)重合性多官能化合物は、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
これら(B2)重合性多官能化合物のうち、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のポリオールのジ(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの成分(B2)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に0〜20質量%、さらに0〜10質量%、特に0〜5質量%配合されるのが好ましい。20質量%を超えると、硬化物中の架橋密度が過大となって硬化物のヤング率が過大となり、また、破断伸びが過小となる場合がある。
また、成分(B)の全量を100質量%として、(B1)重合性単官能化合物は90質量%以上であるのが好ましく、95質量%以上がより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
これらの成分(B)は、成分(B1)及び(B2)の合計で、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に1〜60質量%配合され、好ましくは10〜55質量%、より好ましくは20〜50質量%配合される。
さらに、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、(C)成分として重合開始剤を含有する。重合開始剤としては、熱重合開始剤または光開始剤を用いることができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物が熱硬化性の場合には、通常、過酸化物、アゾ化合物等の熱重合開始剤が用いられる。具体的には、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、本発明の液状硬化性樹脂組成物が光硬化性の場合には、光重合開始剤を用い、必要に応じて、さらに光増感剤を併用するのが好ましい。ここで、光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製);LucirinTPO(BASF製);ユベクリルP36(UCB製)等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB製)等が挙げられる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物を熱および紫外線を併用して硬化させる場合には、前記熱重合開始剤と光重合開始剤を併用することもできる。
成分(C)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に0.1〜10質量%配合され、好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは1〜5質量%配合される。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、(D)数平均分子量1,000〜30,000のシリコーン化合物を含有する。当該成分(D)を配合することにより、光ファイバ素線の最外層の表面滑り性を改善することができる。
また、透明性に優れる光ファイバ素線の最外層を得るためには、硬化物中における(D)成分の相溶性が重要である。(D)成分と(A)成分の組合せによって透明性に優れた硬化物を得ることができる。
成分(D)の数平均分子量が1,000未満では、十分な透明性の効果が得られず、数平均分子量が30,000を超えると、表面滑り性の効果が不十分となり、ヤング率の低下につながる。より好ましい数平均分子量は1,000〜28,000であり、さらに1,000〜25,000が好ましい。
成分(D)のシリコーン化合物の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で求めたポリスチレン換算数平均分子量である。
(D)シリコーン化合物としては、エチレン性不飽和基等の重合性基を有しないシリコーン化合物とエチレン性不飽和基等の重合性基を有するシリコーン化合物のいずれでも良く、ジメチルポリシロキサン構造を有するもの好ましい。具体的には、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ウレタンアクリレート変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、エポキシポリエーテル変性シリコーン、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、ポリエーテル変性シリコーンが特に好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、少なくとも1個のケイ素原子に基R14−(R15O)s−R16−(ここで、R14は水酸基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、R15は炭素数2〜4のアルキレン基を示し(ここでR15は2種以上のアルキレン基が混在していてもよい)、R16は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、sは1〜20の数を示す)が結合しているポリジメチルシロキサン化合物が好ましい。このうちR15としては、エチレン基、プロピレン基が好ましく、特にエチレン基が好ましい。
シリコーン化合物の市販品としては、例えばSH28PA、SH−190;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング製)、ペインタッド19、54;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング製)、FM0411;サイラプレーン(チッソ製)、SF8428;ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(側鎖OH含有)(東レ・ダウコーニング製)、BYK UV3510;ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(ビックケミー・ジャパン製)、DC57;ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング製)、Tego Rad 2300、2200N;シリコンポリエーテルアクリレート(テゴ・ケミー製)等を挙げることができる。
これら(D)シリコーン化合物は、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
成分(D)は、光ファイバ素線の最外層の表面滑り性や透明性の点から、本発明の液状硬化性樹脂組成物の全組成中に0.1〜10質量%配合され、好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは0.8〜6質量%配合される。
本発明の液状硬化性樹脂組成物には、必要に応じて本発明の特性を損なわない範囲で各種添加剤、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を配合することができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、熱および/または放射線によって硬化されるが、ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。
このように硬化させることにより、光ファイバ素線の最外被覆層として好適である。
最外被覆層(アップジャケット層)を形成させるには、膜厚100〜400μmに被覆するのが好ましい。
本発明の液状硬化性組成物は、25℃における粘度が、1〜20Pa・sを示すのが好ましく、さらに1〜10Pa・sが好ましい。
また、本発明の液状硬化性組成物を硬化させて得られる被膜は、300MPa〜800MPaのヤング率を示すのが好ましく、さらに300〜600MPaが好ましい。破断伸びは、150〜300%を示すのが好ましく、さらに160〜200%が好ましい。破断強度は、1〜70MPaを示すのが好ましく、さらに1〜60MPaが好ましい。表面滑り性は2〜15N/cm2を示すのが好ましく、さらに5〜13N/cm2が好ましい。透明性(ヘイズ)は3%以下を示すのが好ましく、さらに2%以下が好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1:(A)ウレタンアクリレートの合成1]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボニルアクリレート30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.01g、トルエンジイソシアナート13.6g、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール26.4g、数平均分子量400のビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール(日本油脂製、DA400)10.6gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃以下になるまで氷冷した。15℃以下になったことを確認した後、ジブチル錫ジラウレート0.02gを仕込み、液温が60℃以下になるように制御しながら2時間攪拌して反応させた。次に、ジブチル錫ジラウレート0.02gを加え、ヒドロキシエチルアクリレート6.02gを液温が60℃以上にならないように注意しながら滴下を行い、すべてを滴下し終わった後、65〜70℃で2時間撹拌した。残留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とした。得られたウレタン(メタ)アクリレートを、UA1−1とする。
UA1−1は、柔軟な構造を有する数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコールに由来する構造及び剛直な構造を有する数平均分子量400のビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオールに由来する構造を有するウレタンアクリレートである。柔軟な構造を有するポリテトラメチレングリコールと剛直な構造を有するビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオールのモル比は1:1である。
[製造例2:(A)成分に該当しないウレタンアクリレートの合成1]
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、2,4−トリレンジイソシアネート272g、数平均分子量が1000であるポリテトラメチレングリコール546g加え、液温が15℃になるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.80g添加した後、液温が40℃以上にならないように1時間攪拌した。これらを撹拌しながら液温度が15℃以下になるまで氷冷した。その後、ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら181g滴下した後、さらに、1時間撹拌して反応させた。液温度70〜75℃にて3時間撹拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られたウレタン(メタ)アクリレートを、UA2−1とする。
[製造例3:(A)成分に該当しないウレタンアクリレートの合成2]
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.12g、2,4−トリレンジイソシアネート355g、ジブチル錫ジラウレート0.24g添加した後攪拌しながら、15℃まで冷却した。ヒドロキシエチルアクリレートを液温度が20℃以下になるように制御しながら237g滴下した後、湯浴にして40℃にし1時間攪拌した。その後、液温を20℃に冷却し、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール(日本油脂製,DA400)を408gを添加した。発熱を確認した後に、65℃で3時間攪拌させ、残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られたウレタン(メタ)アクリレートを、UA2−2とする。
実施例1〜2及び比較例1〜4
表1に示す組成の各成分を攪拌機を備えた反応容器に仕込み、液温度を50℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性樹脂組成物を得た。
試験例
前記実施例及び比較例で得た液状硬化性樹脂組成物を以下のような方法で硬化させ、試験片を作製し、下記の各評価を行った。結果を表1に併せて示す。表1中の配合量は、質量部である。
1.粘度:
組成物を25℃の恒温水槽で30分間放置した後、B型粘度計を用いて粘度を測定した。
2.ヤング率:
250μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状硬化性樹脂組成物を塗布し、これを空気下で1J/cm2のエネルギーの紫外線で照射して硬化させ、測定用フィルムを得た。このフィルムから、延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるように短冊状サンプルを作成し、温度23℃、湿度50%で引っ張り試験を行った。引っ張り速度は1mm/minで2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
3.破断強度及び破断伸び:
引張試験器(島津製作所社製、AGS−50G)を用い、上記のサンプルの破断強度及び破断伸びを下記測定条件にて測定した。
引張速度 :50mm/分
標線間距離(測定距離):25mm
測定温度 :23℃
相対湿度 :50%RH
4.表面滑り性:
(試験片の作成)
250μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状硬化性樹脂組成物を塗布した。これを窒素下で0.5J/cm2のエネルギーの紫外線を照射した。この硬化物を23℃、湿度50%雰囲気下で12時間以上状態調整したのち、硬化物をガラス板から剥離し、3cm幅に裁断して試験片とした。
(剪断滑り試験)
上記試験片のガラス板に接していた面をアルミ板に密着させ、両面テープにて固定した。この試験片を2枚用い、硬化物の表面同士を重ね合わせ、ダブルクリップで挟み、表面滑り性試験に供した。引っ張り速度50mm/min、硬化物表面の接触面積5.4cm2、ダブルクリップによる加圧は4.7N/cm2で剪断滑り試験を行い、滑り始めの荷重より剪断滑り力を計算した(単位:N/cm2)。
5.透明性(ヘイズ):
硬化膜の全光線透過率を、カラーヘイズメーター(スガ試験機社製)を用い、JIS K7105に準拠して測定した。
Figure 0005612406
表1において、
IRGACURE907:2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)。
LucirinTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)。
IRGACURE184;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)。
IRGANOX245:エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)。
FM0411;数平均分子量1,170のジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(チッソ製)。
SH28PA;数平均分子量3,700のジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング製)。
SH190:数平均分子量22,000のジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体(東レ・ダウコーニング製)。
表1から明らかなように、各実施例に示された本発明の樹脂組成物から形成された硬化物は、ヤング率が高く破断伸びが大きく、表面滑り性が良好であり、しかも透明性が良好であった。これに対して、柔軟な構造を有するポリオールに由来する構造を有するが剛直な構造を有するポリオールに由来する構造を有しないウレタン(メタ)アクリレートUA2−1を用いて形成された比較例1では、硬化物のヤング率が不足していた。剛直な構造を有するポリオールに由来する構造を有するが柔軟な構造を有するポリオールに由来する構造を有しないウレタン(メタ)アクリレートUA2−2を用いて形成された比較例2では、ヤング率が過大であり、破断伸びや透明性が不十分であった。ウレタン(メタ)アクリレートUA2−1と、ウレタン(メタ)アクリレートUA2−2と組み合わせて形成された比較例3,4は、破断伸びが低く、透明性が不十分であった。比較例3では、ヤング率が過大であった。また、比較例2〜4に記載の組成物から(D)成分を除去した場合には硬化膜の透明性が向上することが別途確認されており、従って、比較例2〜4において透明性が不十分であった原因は硬化膜中における(D)成分の相溶性が不十分であったためと考えられる。
本発明の樹脂組成物で形成された硬化物は、光ファイバ素線の最外層被覆用として有用である。

Claims (9)

  1. 液状硬化性樹脂組成物全量を100質量%として、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造及び芳香族構造を有するポリオールに由来する構造を一分子中に有するウレタン(メタ)アクリレート 30〜90質量%、
    (B)ウレタン(メタ)アクリレート以外のエチレン性不飽和基を有する化合物 1〜60質量%、
    (C)重合開始剤 0.1〜10質量%、
    (D)数平均分子量1,000〜30,000のシリコーン化合物 0.1〜10質量%
    を含有する光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  2. 成分(A)が有する脂肪族構造を有するポリオールに由来する構造と芳香族構造を有するポリオールに由来する構造のモル比が0.5:2〜2:0.5である請求項1に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  3. 成分(A)において、脂肪族構造を有するポリオールの数平均分子量が700〜2000であり、かつ、芳香族構造を有するポリオールの数平均分子量が300〜1000である請求項1又は2に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  4. 成分(A)において、脂肪族構造を有するポリオールがポリエーテルポリオールである請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  5. 成分(A)において、芳香族構造を有するポリオールがビスフェノール構造を有するポリオールである請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  6. 成分(B)ウレタン(メタ)アクリレート以外のエチレン性不飽和基を有する化合物の全量を100質量%として、(B1)重合性単官能化合物を90質量%以上含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  7. 成分(D)数平均分子量1,000〜30,000のシリコーン化合物が、ジメチルポリシロキサン構造を有するシリコーン化合物である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光ファイバ素線の最外層被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の液状硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる光ファイバ素線の最外被覆層。
  9. 請求項8に記載の最外被覆層を有する光ファイバ素線。
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