JP5610777B2 - 全熱交換素子 - Google Patents
全熱交換素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5610777B2 JP5610777B2 JP2010006000A JP2010006000A JP5610777B2 JP 5610777 B2 JP5610777 B2 JP 5610777B2 JP 2010006000 A JP2010006000 A JP 2010006000A JP 2010006000 A JP2010006000 A JP 2010006000A JP 5610777 B2 JP5610777 B2 JP 5610777B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- total heat
- heat exchange
- path forming
- exchange element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Description
しかし、流路形成部材の素材となるプラスチックは、水を吸う能力が低く、熱交換素子内で発生した結露水を吸収できないという欠点があった。即ち、冬期の暖房に於て、熱交換素子からポタポタと結露水が滴下するという問題を生じる。また、プラスチックは可燃性であり、難燃性を与えるのは難しいという問題がある。
また、上記補強層は、熱可塑性樹脂から成るものである。
また、上記難燃性向上剤は、グアニジン塩系難燃剤から成るものである。
図1に示すように、Xは、直交流型の全熱交換素子であって、室内41と屋外42との間で給排気を行なう換気装置としての熱交換器40に収容されている。Aは、屋外42からの新鮮な給気側空気の流れを示し、Bは、室内41からの汚れた排気側空気の流れを示し、給気側空気の流れAと排気側空気の流れBとは相互に直交している。熱交換器40は、給気側空気を流す給気ファン44と排気側空気を流す排気ファン45とを備え、全熱交換素子Xに温度と湿度の異なる二種類の気体を流通させ熱交換するように構成されている。
図2乃至図4に示す熱交換部材10…は、全て同一形状の正方形板状熱交換部材10A…から成り、平行な多数の流路3…を形成する正方形状の流路形成部材2A…を有している。
熱交換部材10A…は、給気側空気の流れAと排気側空気の流れBとが直交するように、一段置きに流路3の方向を直交させて積み重ねられている。全熱交換素子Xの両端は、正方形板状の保護板11,11で保護されている。
図5に示すように、流路形成部材2は、平面板材7及び間隔保持材6を、紙で作製したものである。流路形成部材2は、間隔保持材6と平面板材7との間に平行な流路3…を形成し、空気を直線的に流通するように構成されている。
なお、本発明に於て、「紙」とは、セルロース(植物の細胞膜や繊維の主要成分)等の植物繊維を膠着させて製造したものであって、薄く平に形成したものである。
また、間隔保持材6の一表面には、剛性向上用の補強層4がコーティングされている。補強層4は、常温固体の熱可塑性樹脂から成り、加熱して溶融した粘着性ホットメルト樹脂を、間隔保持材6に薄膜状に塗布し、固化して形成されている。剛性の低い紙から成る間隔保持材6の表面を、補強層4で被覆することにより、外部から加わる力に対して形状を保持する剛力が補強される。つまり、補強層4は、波板状の間隔保持材6の形状を保つように、剛性を向上させている。
さらに、望ましくは、上記補強層4に、難燃性向上剤12を含有させる。これにより、燃えにくくなり、火災予防に寄与できる。
なお、図6及び図7の補強層4のコーティング処理は、流路形成部材2の加工前段階で行われ、流路形成部材2を正方形状に成型する際、及び、流路形成部材2に窓部8,8…を打ち抜き形成する際の切断面9は、補強層4で被われていない。
また、補強層4は、その厚さ寸法T4を、間隔保持材6の肉厚寸法T6の30%〜60%に設定している。
図9では、間隔保持材6が、剛性向上用の親水性硬化剤5を含有(含浸固化)している。親水性硬化剤5は、間隔保持材6を構成する紙に含浸した水分散系エマルジョン樹脂溶液が、繊維と繊維の間に入り込んで固化したものである。親水性硬化剤5は、紙の繊維の結合力を強化し、間隔保持材6の剛性を向上し、かつ、間隔保持材6の吸水性を保持したまま補強している。また、望ましくは、難燃性向上剤12を含有(含浸固化)させる。これにより、火災予防に役立つ。
本発明に於て、上述の難燃性向上剤12としては、例えば、リン酸グアニジンやスルファミン酸グアニジンが好ましい。
図1及び図2に示すように、熱交換器40内の直交流型全熱交換素子Xに、屋外42から取り込んだ新鮮な給気側空気を流入し、かつ、室内41から排出される排気側空気を流入する。排気側空気は、空調設備等で温度調整されているため、外気である給気側空気とは温度差が生じている。全熱交換素子Xは、給気側空気と排気側空気とを換気する際に、顕熱と潜熱とを熱交換させる。
これは、図6〜図9に示したように、流路形成部材2の加工段階に於て、流路形成部材2の間隔保持材6が、補強層4をコーティング乃至印刷され、もしくは、親水性硬化剤5を含有させて、切断面9を波形状に保持し得る程度に剛性を与えられていることに起因する。
図10及び図11に示すように、Yは、対向流型の全熱交換素子であって、室内41と屋外42との間で給排気を行なう換気装置としての熱交換器50に収容されている。全熱交換素子Yは、平面視で長六角形状に形成され、長方形状の中間部49と、中間部49の短辺側に三角形部48,48を組み合わせた形状を有している。
A´は、屋外42からの給気側空気の流れを示し、B´は、室内41からの排気側空気の流れを示している。給気側空気の流れA´と排気側空気の流れB´とは、中間部49で相互に平行かつ反対向き(対向状)に流れている。熱交換器50は、給気側空気を流す給気ファン44と排気側空気を流す排気ファン45とを備え、全熱交換素子Yに温度と湿度の異なる二種類の気体を流通させ熱交換するように構成されている。
図11乃至図14に示す熱交換部材10…は、二種類の長六角形板状熱交換部材10B,10Cから成る。熱交換部材10B及び熱交換部材10Cは、共に中間部49に平行な多数の流路3…を形成し、給気側空気の流れA´と排気側空気の流れB´とが、中間部49で対向するように重ね合わされている。全熱交換素子Yの両端は、六角形板状の保護板15,15で保護されている。
図13に示す熱交換部材10Cは、長六角形状の第2流路形成部材2Cを備えている。第2流路形成部材2Cは、第1流路形成部材2Bと同様に中間部49に6つの窓部8…を配設している。第2流路形成部材2Cは、三角形部48,48に配設された流路3…が、第1流路形成部材2Bとは反対の所定角度をもって斜めに偏向する点で相違している。
仕切膜1は、温度(顕熱)を伝熱し、水蒸気を透過して湿度(潜熱)の交換も同時に行なうように作製されたものであり、流路形成部材2の窓部8…に、平面板材7側から張着されている。
また、補強層4は、熱可塑性樹脂から成るので、短時間で容易に形成でき、作業性を向上できる。
また、難燃性向上剤12は、グアニジン塩系難燃剤から成るので、容易に難燃性を向上することができ、火災予防に寄与できる。
2 流路形成部材
3 流路
4 補強層
5 親水性硬化剤
6 間隔保持材
7 平面板材
8 窓部
9 切断面
10 熱交換部材
12 難燃性向上剤
Claims (8)
- 平面板材(7)と該平面板材(7)に接着された波板状の間隔保持材(6)とをもって複数の流路(3)が形成された流路形成部材(2)に窓部(8)を打ち抜き形成し、該窓部(8)に全熱交換用の仕切膜(1)を張設した熱交換部材(10)を、複数枚積層して成る全熱交換素子に於て、
上記流路形成部材(2)は、紙で構成され、かつ、該流路形成部材(2)の間隔保持材(6)は、剛性向上用の補強層(4)が少なくとも一表面にコーティングされ、
上記窓部(8)の切断面(9)において、上記補強層(4)による剛性向上にて上記流路(3)の形状が保持されていることを特徴とする全熱交換素子。 - 平面板材(7)と該平面板材(7)に接着された波板状の間隔保持材(6)とをもって複数の流路(3)が形成された流路形成部材(2)に窓部(8)を打ち抜き形成し、該窓部(8)に全熱交換用の仕切膜(1)を張設した熱交換部材(10)を、複数枚積層して成る全熱交換素子に於て、
上記流路形成部材(2)は、紙で構成され、かつ、該流路形成部材(2)の間隔保持材(6)は、剛性向上用の補強層(4)が少なくとも一表面に網目状乃至縞目状に印刷され、
上記窓部(8)の切断面(9)において、上記補強層(4)による剛性向上にて上記流路(3)の形状が保持されていることを特徴とする全熱交換素子。 - 上記剛性向上用の補強層(4)が、難燃性向上剤(12)を含有している請求項1又は2記載の全熱交換素子。
- 上記補強層(4)は、熱可塑性樹脂から成る請求項1,2又は3記載の全熱交換素子。
- 平面板材(7)と該平面板材(7)に接着された波板状の間隔保持材(6)とをもって複数の流路(3)が形成された流路形成部材(2)に窓部(8)を打ち抜き形成し、該窓部(8)に全熱交換用の仕切膜(1)を張設した熱交換部材(10)を、複数枚積層して成る全熱交換素子に於て、
上記流路形成部材(2)は、紙で構成され、かつ、該流路形成部材(2)の間隔保持材(6)は、吸水性を保持しつつ剛性を向上する親水性硬化剤(5)を含有し、
上記窓部(8)の切断面(9)において、上記硬化剤(5)による剛性向上にて上記流路(3)の形状が保持されていることを特徴とする全熱交換素子。 - 平面板材(7)と該平面板材(7)に接着された波板状の間隔保持材(6)とをもって複数の流路(3)が形成された流路形成部材(2)に窓部(8)を打ち抜き形成し、該窓部(8)に全熱交換用の仕切膜(1)を張設した熱交換部材(10)を、複数枚積層して成る全熱交換素子に於て、
上記流路形成部材(2)は、紙で構成され、かつ、該流路形成部材(2)の間隔保持材(6)は、吸水性を保持しつつ剛性を向上する親水性硬化剤(5)、及び、難燃性向上剤(12)を、含有し、
上記窓部(8)の切断面(9)において、上記硬化剤(5)による剛性向上にて上記流路(3)の形状が保持されていることを特徴とする全熱交換素子。 - 上記親水性硬化剤(5)は、上記紙に含浸した水分散系エマルジョン樹脂溶液を固化させて成る請求項5又は6記載の全熱交換素子。
- 上記難燃性向上剤(12)は、グアニジン塩系難燃剤から成る請求項6又は7記載の全熱交換素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010006000A JP5610777B2 (ja) | 2010-01-14 | 2010-01-14 | 全熱交換素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010006000A JP5610777B2 (ja) | 2010-01-14 | 2010-01-14 | 全熱交換素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011145003A JP2011145003A (ja) | 2011-07-28 |
JP5610777B2 true JP5610777B2 (ja) | 2014-10-22 |
Family
ID=44460018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010006000A Active JP5610777B2 (ja) | 2010-01-14 | 2010-01-14 | 全熱交換素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5610777B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019168132A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | 三菱電機株式会社 | 熱交換素子の製造方法、および流路板 |
JP7389514B1 (ja) * | 2022-08-02 | 2023-11-30 | 株式会社テクノフロンティア | 熱交換素子 |
JP7428421B1 (ja) | 2022-08-23 | 2024-02-06 | 株式会社テクノフロンティア | 熱交換素子 |
JP7428420B1 (ja) | 2022-08-23 | 2024-02-06 | 株式会社テクノフロンティア | 熱交換素子 |
KR102567869B1 (ko) * | 2022-08-31 | 2023-08-17 | 주식회사 제이앤지 | 전열교환기용 전열교환소자 및 상기 전열교환기용 전열교환소자를 포함하는 전열교환기 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5444255A (en) * | 1977-09-13 | 1979-04-07 | Sanyo Electric Co Ltd | Heat exchanger |
JP4221708B2 (ja) * | 2003-07-04 | 2009-02-12 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JP2005140362A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 熱交換器 |
JP4305530B2 (ja) * | 2007-03-05 | 2009-07-29 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JP3156162U (ja) * | 2009-10-06 | 2009-12-17 | 有限会社テクノフロンティア | 全熱交換素子 |
-
2010
- 2010-01-14 JP JP2010006000A patent/JP5610777B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011145003A (ja) | 2011-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8550151B2 (en) | Heat exchanger | |
TWI525294B (zh) | Heat exchange components and air conditioning devices | |
JP5110641B2 (ja) | 全熱交換器 | |
KR100893819B1 (ko) | 열교환기 및 열교환 환기장치 | |
JP5602429B2 (ja) | 高効率の熱交換器および除湿器 | |
JPH1054691A (ja) | 熱交換器の間隔板及び熱交換器用部材及び熱交換器並びにその製造方法 | |
JP5610777B2 (ja) | 全熱交換素子 | |
US8726978B2 (en) | Heat exchanger element and heat exchanger | |
WO2010125644A1 (ja) | 全熱交換素子 | |
US9404689B2 (en) | Heat exchange matrix | |
JP2008089199A (ja) | 全熱交換器 | |
JP5987854B2 (ja) | 熱交換素子及び熱交換器 | |
JP4928295B2 (ja) | 顕熱交換素子 | |
JP2008070070A (ja) | 全熱交換器 | |
WO2009110494A1 (ja) | 熱交換素子及びそれを用いた空気調和機または加熱・冷却装置 | |
KR101443053B1 (ko) | 현열 교환 소자 | |
JP2009210236A (ja) | 熱交換器および熱交換器の製造方法 | |
JP2013137179A (ja) | 全熱交換素子及び全熱交換器 | |
JP2006097958A (ja) | 熱交換器 | |
JP7026794B2 (ja) | 熱交換器の製造方法 | |
JP5781221B2 (ja) | 熱交換素子及び空気調和装置 | |
WO2022172339A1 (ja) | 対向流型全熱交換素子用の仕切板、対向流型全熱交換素子および熱交換換気装置 | |
JP5790600B2 (ja) | 熱交換素子 | |
WO2019180834A1 (ja) | 全熱交換素子および全熱交換器 | |
KR20080084569A (ko) | 전열 교환기 및 그 제조법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121025 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130926 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131008 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140422 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140819 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140902 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5610777 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |