JP5606832B2 - 画像診断支援装置、方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、3次元医用画像を表示して診断支援を行う画像診断支援装置、画像診断方法および画像診断プログラムに関する。
近年、医療分野においては、超音波診断装置、CT装置或いはMRI装置、PET等の医用撮像装置で撮影された複数の撮影画像データに基づいて、3次元の医用画像を再構成して表示する医用画像表示技術が発達し、医療分野で行われる画像診断を支援している。このような画像診断支援において、3次元医用画像中の所望の領域を、診断目的に応じて詳細に可視化できるような技術が注目されている。
例えば、特許文献1には、診断上の課題設定に応じて断層画像データ内の目標構造が求められ、目標構造に対応して解剖学的標準モデルが選択され、解剖学的標準モデルが自動的に断層画像データ内の目標構造にマッチングされ、断層画像データが標準モデルに基づいてセグメント化され、標準モデルの部分モデル内の断層画像データ内の全画素が選択されることにより、検査対象の解剖学的構造が部分モデルごとに分離されて可視化される検査対象の結果画像の作成方法が開示されている。
特開2005−169120号公報
しかしながら、特許文献1の方法によれば、予め設定された部分モデルの輪郭でのみ、解剖学的構造物が分離されて表示されるため、診断目的によって要求される所望の位置に応じて、柔軟に診断対象の解剖学的構造物を分離表示することはできなかった。このため、異常陰影等の診断など、部分モデルによってモデル化されていない領域を分離表示する等の、診断目的に沿った分離表示が行えない場合があった。また、各部分モデルごとに分離された位置を、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を介して手動で指定する必要があり、3次元画像に複数の解剖学的構造物が存在する場合などは特に分離表示させるための操作が煩雑であった。
本発明は、上記事情に鑑み、簡単な操作により、診断目的に沿って指定される位置に対応する位置で、より柔軟に3次元医用画像を分離表示することにより、より効果的に3次元医用画像の可視化を行う画像診断支援装置、画像診断方法および画像診断プログラムを提供することを目的とする。
本発明による画像診断支援装置は、被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段と、該記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示する表示手段と、前記3次元医用画像データ中の、複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段と、前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる前記複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する指定手段と、前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定手段によって指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段と、前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定する設定手段と、前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させる分離画像生成手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明による画像診断方法は、被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段に記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示し、前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定し、前記3次元医用画像データ中の、前記複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段および、前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段を参照して、前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定し、前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させることを特徴とするものである。
本発明による画像診断プログラムは、コンピュータを、被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段と、該記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示する表示手段と、前記3次元医用画像データ中の、複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段と、前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる前記複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する指定手段と、前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定手段によって指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段と、前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定する設定手段と、前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させる分離画像生成手段として機能させることを特徴とするものである。
本明細書における、解剖学的構造物には、被写体内で認識可能なものであれば臓器、骨、血管等の機能や形状で分類される構造物に限られず解剖学的構造物に含む。一例として、皮下脂肪、内臓脂肪等の脂肪や、腫瘍等の病変も解剖学的構造物に含む。また、別の例として、解剖学的構造物の一部を構成する構造物も解剖学構造物に含む。具体的には、肝臓を構成する肝臓内の血管、肝臓の右葉、左葉等、心臓を構成する右心房、右心室、左心房、左心室等も例えば解剖学的構造物に含む。さらに、臓器を支配する支配領域によってセグメント化された領域も解剖学的構造物に含む。
また、指定位置とは、点、線、面、立体のいずれにより指定されてもよい。さらには、例えば、線は曲線及び直線のいずれかまたはこれらの組み合わせで指定されてもよく、面は曲面及び平面のいずれかまたはこれらの組み合わせで指定されてもよく、立体は曲面及び平面のいずれかまたはこれらの組み合わせにより構成された立体で指定されてもよい。
また、「境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定する」とは、分離条件に応じて、複数の解剖学的構造物の全てに境界面を設定する場合もあり、複数の解剖学的構造物のうち一部の解剖学的構造物に境界面を設定し、その他の解剖学的構造物には切断面を設定する場合もあるということを意味する。
「指定位置からの所定の範囲に存在する複数の解剖学的構造物を切断対象構造物として抽出する」とは、指定位置から所定の範囲の近傍に存在する解剖学的構造物を判断する手法であれば、様々な判断方法により定義することができる。
例えば、指定位置が点で指定される場合には、点と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、内部に指定位置である点を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。また、指定位置が直線で指定される場合には、直線上の点と解剖学的構造物上または解剖学的構造物内の特定点の最短距離が所定の範囲内である切断対象構造物としてもよく、指定された直線の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。指定位置が面である場合には、面と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との最短距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、指定された面の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。指定位置が立体である場合には、立体内の点と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との最短距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、指定された立体の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。
また、「分離表示されるための境界面」とは、切断対象構造物である複数の解剖学的構造物が距離をおいて表示される境界となる面をいう。境界面は、平面および曲面のいずれかまたはこれらの組み合わせのいずれであってもよい。さらに、境界面は複数の解剖学的構造物を完全に分離するように設定されたものでもよく、複数の解剖学的構造物の一部のみに境界面を設け、複数の解剖学的構造物の一部が分離するように境界面が設定されたものでもよい。
本発明の画像診断支援装置において、前記分離条件は、前記分離対象構造物の輪郭を前記境界面として決定することが望ましい。
本発明の画像診断支援装置において、前記分離条件は、前記複数の解剖学的構造物のうち他の解剖学的構造物の一部を構成する所定の解剖学的構造物については、該所定の解剖学的構造物の輪郭を前記境界面として決定するものであることが望ましい。例えば、前記他の解剖学的構造物が肝臓であり、前記所定の解剖学的構造物が肝臓を構成する血管であってもよい。
本発明の画像診断支援装置において、前記分離条件は、前記境界面を、前記解剖学的構造物を一部のみ分離表示するように決定するものであってもよい。
本発明の画像診断支援装置において、前記表示手段により表示された前記3次元医用画像表示上で前記分離条件の変更を受け付けて、前記分離条件記憶手段に記憶された前記分離条件を変更する分離条件変更手段をさらに備えることが好ましい。
本発明の画像診断支援装置において、前記指定手段が、前記指定位置を前記3次元医用画像上で所定の領域を区切って指定するものであってもよい。
「所定の領域を区切って」とは、領域を限定して指定位置を指定することを指し、例えば、線分、多角形、円盤、多角柱、円柱、多面体、半球等の様々な形状に領域を区切ることを含む。
本発明の画像診断支援装置において、前記解剖学的構造物が骨であってもよい。例えば、解剖学的構造物が、膝関節を構成する大腿骨、膝蓋骨、頸骨等の各関節を構成する骨や脊椎を構成する椎骨であってもよい。
また、前記分離条件は、前記解剖学的構造物を回転表示するための回転方向および回転量をさらに決定するものであり、前記分離画像生成手段は、前記分離条件に基づいて前記解剖学的構造物を分離するとともに回転させた3次元医用画像を生成するものであることが好ましい。一例として、分離した境界面が画面に表示されるように解剖学的構造物を回転してもよく、種々の方向、および任意の回転量の回転を行うことができる。
また、前記指定手段は、前記3次元医用画像上での指定に替えて、前記3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像を指定することにより指定位置を指定してもよい。また、所定の断層像は、CT装置等による断層撮影により取得した複数のスライス画像であってもよく、3次元医用画像からMPR法等により生成した任意の断面における断層像であってもよく、これらの断層像を縮小表示したものであってもよく、これらの断層像の一部分を表す断層像であってもよい。また、前記指定手段は3次元医用画像を構成する複数の断層像を一覧表示させて、一覧表示された複数の断層像から所定の断層像を指定してもよく、3次元医用画像を構成する複数の断層像を、3次元座標系における位置に応じて順次切り替えて表示し、所望の断層像が表示された時点で、マウス等の入力装置等により所定の断層像を指定してもよい。
本発明の画像診断支援装置、画像診断方法および画像診断プログラムによれば、表示手段により表示された3次元医用画像上で、3次元医用画像に含まれる複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定し、指定される指定位置に基づいて、複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段を参照して、指定された指定位置から所定の範囲に存在する複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、分離条件に基づいて抽出された分離対象構造物と指定された指定位置に対応する境界面を設定するとともに必要に応じて切断面を設定するため、複数の解剖学的構造物ごとに、指定された位置に応じた適切な境界面および必要に応じて切断面を自動的に設定でき、所望の位置を指定するだけの簡単な操作により診断目的に沿った所望の位置に応じてより柔軟に3次元医用画像を分離表示することが可能となり、より効果的に3次元医用画像の可視化を行うことができる。
前記分離条件は、前記分離対象構造物の輪郭を前記境界面として決定するものである場合には、解剖学的構造物の輪郭を可視化したいという要求に応じ、指定位置に応じて容易に指定位置から所定の範囲内の輪郭で分離表示を行えるため、容易な操作により所望の分離表示が可能である。
前記分離条件は、前記複数の解剖学的構造物のうち他の解剖学的構造物の一部を構成する所定の解剖学的構造物については、該所定の解剖学的構造物の輪郭を前記境界面として決定するものである場合には、他の解剖学的構造物が境界面または切断面によって分離表示される場合でも所定の解剖学的構造物については切断面によって分離表示されることなく輪郭を保って表示できるため、他の解剖学的構造物と、他の解剖学的構造物を構成する所定の解剖学的構造物を個々に診断容易に分離表示できる。
前記分離条件は、前記境界面を、前記解剖学的構造物を一部のみ分離表示するように決定するものである場合は、診断目的に応じて所望の一部のみを分離させて分離表示できる。
前記表示手段により表示された前記3次元医用画像表示上で前記分離条件の変更を受け付けて、前記分離条件記憶手段に記憶された前記分離条件を変更する分離条件変更手段をさらに備える場合には、分離条件を診断目的に応じて柔軟に変更できるため、所望の分離表示を容易に行うことができる。
前記指定手段が、前記指定位置を前記3次元医用画像上で領域を区切って指定するものである場合は、所望の領域で境界面および必要に応じて切断面を設定でき、所望の領域のみを分離させて表示できる。
また、分離条件が、解剖学的構造物を回転表示するための回転方向および回転量をさらに決定するものであり、分離画像生成手段が、分離条件に基づいて解剖学的構造物を分離するとともに回転させた3次元医用画像を生成するものである場合には、分離した境界面が画面に表示されるように解剖学的構造物を回転するなど、解剖学的構造物を種々の方向、および任意の回転量だけ回転させて表示を行うことができるため所望の分離表示を容易に行うことができる。
また、指定手段が、3次元医用画像上での指定に替えて、3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像を指定することにより指定位置を指定する場合には、所望の断層像の位置に基づいて所望の指定位置を容易に指定できる。
第1の実施形態による画像診断支援装置の機能ブロック図 第1の実施形態の構成を示すブロック図 第1の実施形態による分離条件テーブルの例 第1の実施形態による肝臓の位置指定の例を示す図 第1の実施形態による肝臓の分離画像のイメージ図 第1の実施形態による肝臓の分離画像の変形例のイメージ図 第1の実施形態による画像診断支援処理の流れを表すフロー図 第1の実施形態による心臓の位置指定方法を示すイメージ図 第1の実施形態による心臓の分離画像のイメージ図 第1の実施形態による皮下脂肪分離の位置指定の例を示す図 第1の実施形態による腸の位置指定の例を示す図 第2の実施形態による頭部の位置指定の例を示す図 第2の実施形態による頭部の分離画像を示すイメージ図(階層1) 第2の実施形態による頭部の分離画像を示すイメージ図(階層2) 第2、3、4の実施形態による分離条件テーブルの例 第2の実施形態の多層表示の処理の流れを表すフロー図 第3の実施形態による肝臓の位置指定の例を示す図 第3の実施形態による肝臓の分離画像のイメージ図 第3の実施形態の一部分離表示の処理の流れを表すフロー図 第4の実施形態による指定位置の選択指定の例を示す図 第4の実施形態による悪性部位の位置指定の例を示す図(曲線指定) 第4の実施形態による悪性部位の位置指定の例を表す図(立体指定) 第4の実施形態による歯の位置指定の例を表す図(点指定) 第4の実施形態による皮下脂肪の位置指定の例を表す図(Z指定) 第5の実施形態による画像診断支援装置の構成を示すブロック図 第5の実施形態による画面表示例 第6の実施形態による位置の指定および画面表示方法を説明するイメージ図 第6および第7の実施形態による分離条件テーブルの例 第7の実施形態による機能ブロック図 第7の実施形態による椎骨抽出手段19の機能ブロック図 第7の実施形態による指定位置の指定方法を説明するイメージ図 第7の実施形態による椎骨抽出方法を説明するためのイメージ図 第7の実施形態による椎骨抽出方法のフローチャート 第7の実施形態による各断面位置における第1特徴量(被積分関数)の二次元分布を表す模式図(椎骨中心位置) 第7の実施形態による各断面位置における第1特徴量(被積分関数)の二次元分布を表す模式図(椎間位置) 第7の実施形態による椎体の三次元形状と、その内部点におけるヘッセ行列の固有ベクトルとの対応関係を示す模式図 第7の実施形態による、Z’軸方向における第1及び第2特徴量のプロファイル、および第2特徴量にLOGフィルタを作用させた後のプロファイル、およびZ’軸方向における第3特徴量のプロファイルを表す図
以下、本発明の画像診断支援装置の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による画像診断支援装置の機能を表すブロック図である。図1に示す画像診断支援装置は、被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段12と、記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示する表示手段16と、3次元医用画像データ中の、複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段11と、表示手段により表示された3次元医用画像上で、3次元医用画像に含まれる複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する指定手段13と、被写体中の解剖学的構造物ごとに、指定手段13によって指定される指定位置に基づいて、複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段17と、指定された指定位置から所定の範囲に存在する複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、分離条件に基づいて抽出された分離対象構造物と指定された指定位置に対応する境界面を設定するとともに必要に応じて切断面を設定する設定手段14と、境界面および必要に応じて切断面ならびに3次元医用画像データに基づいて、分離対象構造物が境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、表示手段に表示させる分離画像生成手段15とから構成されている。
次いで、第一の実施形態の画像診断支援装置に関連する構成を説明する。なお、本明細書においては、同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
図2は画像処理ワークステーション100の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、本発明の実施形態による画像診断支援装置は、各種表示を行う液晶モニタ等の表示部101、各種入力を行うキーボードおよびマウス等からなる入力部103、本発明の医用画像処理プログラムを含む、本実施形態による画像診断支援装置を制御するための各種プログラムおよび画像データ等の各種データを保存するハードディスク105、各種プログラムを実行することにより本実施形態による画像診断支援装置を制御するCPU107、プログラム実行時の作業領域となるメモリ109、バス113を介してネットワークと接続する通信インターフェース111を備えた画像処理ワークステーション100で構成されている。
なお、全ての実施形態において、本発明の機能は、外部からインストールされるプログラムによって、コンピュータにより遂行される。そして、そのプログラムは、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を供給されてインストールされたものであってもよい。
3次元医用画像データ記憶手段12は、主にハードディスク105を含み構成され、CT装置、MRI装置、PET、超音波診断装置等のスライス画像、およびこれらのスライス画像を再構成してなる3次元医用画像を記憶する。代表的なものとして、ボリュームレンダリング法で表された画像を記憶する。本実施形態に限られず、本発明の画像診断支援装置に種々の疑似3次元画像生成法を適用でき、例えば、マーチングキューブ法またはサーフィスレンダリング法を適用できる。画像データの格納形式やネットワーク経由での他の装置への通信する際の形式は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)等のプロトコルに基づいている。
表示手段16は、3次元医用画像を表示するための表示部101を含み構成され、3次元医用画像データ記憶手段12から取得した3次元医用画像を表示部101に表示する。
構造物情報記憶手段11は、3次元医用画像データ中の認識された複数の解剖学的構造物構造物を記憶している。ここでいう解剖学的構造物には、被写体内で認識可能なものであれば臓器、骨、血管等の機能や形状で分類される構造物に限られず解剖学的構造物に含む。一例として、皮下脂肪、内臓脂肪等の脂肪や、腫瘍等の病変も解剖学的構造物に含む。また、別の例として、解剖学的構造物の一部を構成する構造物も解剖学構造物に含む。具体的には、肝臓を構成する肝臓内の血管、肝臓の右葉、左葉等、心臓を構成する右心房、右心室、左心房、左心室等も例えば解剖学的構造物に含む。さらに、臓器を支配する支配領域によってセグメント化された領域も解剖学的構造物に含む。臓器を支配するとは、その臓器に対し酸素や栄養分を供給することにより、臓器の機能を正常に保つことを意味する。例えば、心臓であれば右冠動脈と左冠動脈(左前下行枝と左回旋枝)、脳であれば上矢状静脈洞、下矢状静脈洞、大大脳静脈等、肝臓であれば門脈が、臓器を支配する血管に相当する。
なお、周知の種々の方法を用いて算出した支配領域を解剖学的構造物に含んでよい。一例として、心臓においては、本出願人の出願「診断支援装置、診断支援プログラムおよび診断支援方法」(特願2009-158434)で示す方法等により推定された支配領域を解剖学的構造物に含む。本出願人の出願「診断支援装置、診断支援プログラムおよび診断支援方法」(特願2009-158434)で示す方法は、具体的には、三次元画像から心臓を支配する複数の冠動脈の領域を抽出し、各冠動脈を基準として、冠動脈の中心線を構成する複数の候補点について、それぞれ、その候補点から、冠動脈の主軸方向と垂直且つ心筋の表面に沿う方向に、距離Δdだけ離れた座標点を求める。この処理により求められた複数の座標点は、冠動脈支配領域の仮の境界線を表すものとなる。すなわち、幅Δdの冠動脈支配領域が、仮設定される。各冠動脈について設定された仮の境界線の位置関係に基づいて、仮設定された複数の冠動脈支配領域(LAD領域、LCX領域、RCA領域)について、互いに重なる領域が有るか否かを判定する。冠動脈支配領域士が重なる領域がない場合には、上記候補点から距離2Δdだけ離れた位置に、仮の境界線を設定しなおし、冠動脈支配領域間に重なりが発生するまで同様の処理を繰り返す。そして、重なりが発生したときの領域幅をnΔd(nは正の整数)とすると、1つ前の段階で仮設定された幅(n−1)Δdの領域を、冠動脈支配領域と推定する。もしくは2つ以上前の段階で仮設定された領域を冠動脈支配領域と推定してもよい。
また、肝臓においては、例えば、肝臓領域内の血管を抽出し、ボロノイ図(Voronoi diagram)を用いて、肝臓領域内の血管以外の領域(肝臓実質等)がどの血管の支配領域に属するかを特定することによって、各血管の支配領域を肝区域として特定する方法等(特開2003-033349号公報や、R Beichel et al.、“Liver segment approximation in CT data for surgical resection planning”、Medical Imaging 2004: Image Processing. Edited by Fitzpatrick, J. Michael; Sonka, Milan、2004年、Proceedings of the SPIE, Volume 5370, pp. 1435-1446等参照)によって得られた支配領域を解剖学的構造物に含む。
さらに、肺野においては、気管支小領域の支配領域等の支配領域も解剖学的構造物に含む。なお、具体的には、領域拡張法により気管支領域内の画素の集合を抽出し、抽出された気管支領域に対して細線化処理を行い、得られた気管支を表す細線の連結関係に基づいて細線上の各画素を端点・エッジ(辺)・分岐点に分類することによって、気管支を表す木構造データを得る(詳細については、小林 大祐、他5名、「血管形状記述のための枝ベース木構造モデル構築の試み」、[online]、2005年3月9日、理化学研究所、理研シンポジウム 生体形状情報の数値化及びデータベース構築研究、pp.84-92、[2010年1月6日検索]、インターネット〈URL:http://www.comp-bio.riken.jp/keijyo/products/2005_1_files/kobayashi_print.pdf〉、中村 翔、他4名、「木構造解析による胸部X線CT像からの肺動脈・肺静脈の自動分類」、電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像、日本、社団法人電子情報通信学会、2006年1月21日、Vol.105, No.580、pp.105-108、[2009年11月20日検索]、インターネット〈URL:http://www.murase.nuie.nagoya-u.ac.jp/~ide/res/paper/J05-kenkyukai-snaka-1.pdf〉等参照)。そして、得られた気管支構造を母点集合として3次元ボロノイ分割を行い、肺野領域内の各画素が気管支構造を構成する気管支のうちのどの気管支に最も近いか、すなわち、肺野領域内の各画素がどの気管支に支配されているかを求め、同じ気管支に支配されている領域をその気管支の支配領域に決定できる(詳細については、平野 靖、他5名、「3次元ボロノイ分割を用いた胸部CT像における肺葉収縮の定量化と腫瘤影鑑別への応用」、[online]、2001年7月、日本医用画像工学会第20回大会講演論文集、pp.315-316、[2009年11月20日検索]、インターネット〈URL:http://mase.itc.nagoya-u.ac.jp/~hirano/Papers/JAMIT2001.pdf〉等参照)。
本明細書において、解剖学的構造物は、周知の様々な手法によって認識された構造物であってよく、例えば、計算機支援画像診断(CAD;Computer Aided Diagnosis)によって抽出されたものであってよい。各解剖学的構造物における各臓器の抽出の具体例を挙げると、肺野について、特開2001−137230号、特開2008−253293号、肝臓抽出について特開2001−283191号、特開2002−345807号、骨について、特開2008−43564号、心臓について、特開2004−141612号の技術が利用でき、その他の臓器認識技術も指定された病変の位置が所属する臓器を抽出できるものであれば利用可能である。
病変領域検出に利用できる技術は、具体的には、特開2003−225231号、特開2003−271924号、および、久保田等、「ヘリカルCT像を用いた肺がん計算機診断支援システムの評価」、電子情報通信学会、信学技報、pp.41-46、MI2001-41(2001-09)に示す肺がんを検出する技術、脇田等、「びまん性肺疾患の知的CAD」、文部科学省科学研究費補助金特定領域研究"多次元医用画像の知的診断支援"、第4回シンポジウム論文集、pp. 45-54、2007に示すコンソリデーション、Ground-Glass Opacity(GGO)、Crazy-Paving、蜂巣状陰影、肺気腫陰影、粒状影等のびまん性肺疾患の検出技術、脇田等、「多時相腹部X線CT像の時相間濃度特徴計測に基づく肝臓がん検出」、コンピュータ支援画像診断学会論文誌、Vol.10、No.1、Mar 2007に示す肝臓がん検出技術、「正常構造の理解に基づく知的CAD」、文部科学省科学研究費補助金特定領域研究"多次元医用画像の知的診断支援"、第4回シンポジウム論文集pp.55-60、2007に示す肝細胞がん、肝のう胞、肝血管種、肝臓領域における出血、脳領域における出血を検出する技術を用いることができる。
また、特開2004−329929号に示すような血管の異常を検出する技術、本出願人の出願である特開平10−97624号に示す異常陰影候補の検出技術、特開平8−215183号に示すような石灰化領域の検出技術を用いることもできる。
指定手段13は、マウス、ペンタッチツール、タッチパネル等の入力ツールを含み構成され、表示手段16により表示された3次元医用画像上で、3次元医用画像に含まれる複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する。
本第1の実施形態に限定されず、指定位置は、位置を指定可能あれば、様々な周知の方法を用いて点、線、面、立体のいずれかのみより指定されてよく、さらに、線は曲線及び直線のいずれかまたはこれらの組み合わせで指定されてもよく、面は曲面及び平面のいずれかまたはこれらの組み合わせで指定されてもよく、立体は曲面及び平面のいずれかまたはこれらの組み合わせにより構成された立体で指定されてもよい。
分離条件記憶手段17は、主にハードディスク105を含み構成される。分離条件は、被写体中の解剖学的構造物ごとに、指定手段13によって指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する。また、第1の実施例においては、被写体の解剖学的構造物の移動量および移動方向を表す情報からなる移動条件を、分離条件に含む。移動条件は、解剖学的構造物ごとに解剖学的構造物の移動量および移動方向を決定する条件である。なお、この移動条件は、本明細書中の実施形態に限定されず、分離条件とは別に、ハードディスク等の記憶手段からなる移動条件記憶手段に記憶し、設定手段または分離画像生成手段が移動条件記憶手段を参照して各解剖学的構造物に対応する移動条件を決定してもよい。ただし、移動条件は、移動量がゼロである場合、すなわち移動しない場合には、移動距離のみを表す情報であってよい。移動量は、移動する量を直接的または間接的に表す量であればよく、一例として、移動する距離や角度などがある。移動条件は、原則指定位置に基づく移動量および指定位置に基づく移動方向からなるが、移動しない場合は移動量のみからなるものであってもよい。
また、分離条件は、解剖学的構造物が分離される境界面または切断面を解剖学的構造物ごとに対応付けるものであれば、周知の種々の方法で規定することができる。また、切断面の指定方法は、周知の様々な面の設定方法を適用可能である。また、移動条件も、移動量と移動方向を間接又は直接的に設定するものであれば、周知の様々な方法において設定できる。
分離条件は、解剖学的構造物に設定可能な種々の形状を境界面として設定可能であり、分離対象構造物の輪郭を境界面として決定することが望ましい。切断対象構造物の輪郭を境界面として決定するものである場合には、解剖学的構造物の輪郭を可視化したいという要求に応じ、指定位置を指定するだけで解剖学的構造物を輪郭で分離して表示できるため、容易な操作により画像診断を効率化できる。また、分離条件には、切断面を観察したい場合や、輪郭を境界とすることがふさわしくないまたは必要がない場合などには、必要に応じて、指定された面を切断面として設定しても良い。
第1の実施形態による分離条件テーブル170には、一例として、各解剖学的構造物について、指定手段13による面による位置指定の場合のみが記載されているが、点や立体などの指定位置ごとに、解剖学的構造物が分離される境界面または切断面を一部または全部異ならせて対応付けてもよい。
設定手段14は、主にCPU307を含み構成され、構造物情報記憶手段11を参照し、指定手段13によって指定された指定位置から所定の範囲に存在する複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、分離条件に基づいて抽出された分離対象構造物と指定された指定位置に対応する境界面を設定するとともに必要に応じて切断面を設定する。
本第1の実施形態に限られず、指定位置からの所定の範囲に存在する複数の解剖学的構造物を切断対象構造物として抽出する際には、指定位置から所定の範囲に存在する解剖学的構造物を判断する手法であれば、様々な判断方法により定義してよい。
例えば、指定位置が点で指定される場合には、点と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、内部に指定位置である点を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。また、指定位置が直線で指定される場合には、直線上の点と解剖学的構造物上または解剖学的構造物内の特定点の最短距離が所定の範囲内である切断対象構造物としてもよく、指定された直線の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。指定位置が面である場合には、面と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との最短距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、指定された面の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。指定位置が立体である場合には、立体内の点と解剖学的構造物上または解剖学的構造内の特定点との最短距離が所定の範囲内である解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよく、指定された立体の一部または全部を含む解剖学的構造物を切断対象構造物としてもよい。
そして、設定手段14は切断対象構造物のそれぞれについて、先述の分離条件に基づいて境界面または必要に応じて切断面を決定する。設定手段14は、境界面または切断面の一部のみで解剖学的構造物を分離表示するよう設定してもよく、境界面または切断面の全部で解剖学的構造物を分離表示するよう設定しても良い。
分離画像生成手段15は、主にCPU307を含み構成され、境界面および必要に応じて切断面ならびに3次元医用画像データに基づいて、分離対象構造物が境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、表示手段に表示させる。
分離対象構造物である複数の解剖学的構造物を移動させた分離表示において、分離画像生成手段15は、分離対象構造物である複数の解剖学的構造物の各画素ごとに移動後の位置を計算し、画素値をコピーする等して、分離後の3次元医用画像を再構成する。なお、3次元医用画像データ中を用いて3次元医用画像中の構造物を分離表示した新たな3次元医用画像を再構成するための周知の方法を用いることができる。この再構成された3次元医用画像を本明細書中では、場合により分離画像と称する。また、再構成した画像は、表示手段16に生成後すぐに表示する必要はなく、一旦ハードディスク等の記憶手段に記憶し、または、ネットワーク等を介して送受信された後に表示されても良い。
また、解剖学的構造物の境界面または切断面の一部のみを平行移動または回転して移動させて、解剖学的構造物の境界面または切断面の一部については分離表示しない3次元医用画像を再構成してもよい。この場合、分離された部分と分離されない部分をつなぐ部分については、必要に応じ、周知の方法により画素の濃度値等を線形補間等で適宜保管して分離画像を生成してもよい。
分離画像は、分離画像上でさらに周知の編集ツール等で解剖学的構造物の位置を移動および回転可能であり、分離画像に含まれる構造物等の縮尺や色を変更可能であり、その他様々な要求に応じて編集可能に構成されることが望ましい。
以下、図3から図5を用いて、具体例に沿って第1の実施形態による画像診断支援処理の流れを説明する。図3に、第1の実施形態による分離条件テーブル170を示す。図4Aは、第1の実施形態における肝臓の指定位置の例を示す。図4Bは、第1の実施形態における肝臓の分離画像の例を示す。図5に、第1の実施形態による画像診断支援処理の流れを表すフローチャートを示す。
まず、指定手段13が指定位置を指定する(S101)。指定手段13は、図4Aに示すように、直線を指定するナイフ型ツール131を備える。ナイフ型ツール131は、表示手段16上に表示されるコンピュータの操作画面上でマウス等の入力ツールの入力の現在位置を指し示すポインタである。表示手段16により表示された3次元医用画像上で、指定位置設定を可能とするモードを選択すると、3次元医用画像上のポインタとしてナイフ型ツール131が表示される。ナイフ型ツール131を例えば、3次元医用画像上で始点でマウスを左1回クリックして始点を指定し、次いで終点でマウスを左1回クリックして終点を指定することで、ナイフ型ツール131によって所望の直線131Aを指定できる。
次に、設定手段14が、指定位置から所定の範囲にある解剖学的構造物を切断対象構造物として抽出する(S102)。
図4Aに示すごとく、肝臓を表す3次元医用画像上でナイフ型ツール131をマウスでユーザが操作することにより直線13Aが指定される。この直線13Aを含み3次元医用画像上の表示画面と垂直方向に広がる面13Bが指定位置である。以下、本明細書中、指定位置である面を指定面と場合により称する。図4Aにおいては、指定面13Bから所定の範囲d内に肝臓の右葉36、肝臓の左葉37、肝臓内部の血管38の一部が存在するため、肝臓の右葉36、肝臓の左葉37、肝臓内部の血管38が切断対照構造物として抽出される。
さらに、設定手段14が、分離条件テーブル170を参照して、解剖学的構造物と指定位置から境界面および必要に応じて切断面を設定する(S103)。
図3に示すごとく、分離条件テーブル170は、被写体中の解剖学的構造物について、解剖学的構造物ごとに、解剖学的構造物が分離される、指定位置に基づいて、移動方向と移動量からなる境界面または必要に応じて切断面が対応付けられている例を表している。図3、図4Aに示すように、設定手段14は、分離条件テーブル170に従って、肝臓の右葉36については、肝臓の右葉36の輪郭を境界面とすることを設定し、移動しないことを設定する。肝臓の左葉37については、肝臓の左葉37の輪郭371を境界面とし、指定面13Bから離れる方向に垂直方向に移動距離d37することを設定する。肝臓内部の血管38については、肝臓内部の血管38の輪郭381を境界面として設定し、肝臓内部の血管38は移動しないことを設定する。なお、移動条件を、分離条件とは別に、ハードディスク等の記憶手段からなる移動条件記憶手段に、例えば、解剖学的構造物ごとに移動量と移動方向を記憶しておいて、上記のS103のステップで、設定手段14が、境界面および必要に応じて切断面を設定すると共に別途移動条件記憶手段を参照して各解剖学的構造物に対応する移動条件を設定してもよい。
次いで、分離画像生成手段15は、境界面または切断面において、設定された移動条件に基づいて移動した分離画像である3次元医用画像を再構成する(S104)。最後に、表示手段16は、再構成された分離画像を表示する(S105)。
本第1の実施形態においては、図4Bに示すように、肝臓の左葉37のみが輪郭371を境界面として、指定面13Bから離れる方向に垂直にd37だけ移動した3次元医用画像が再構成され表示される。図4Bでは、肝臓の左葉37のみが移動した例を示したが、図4Cには、肝臓の右葉36も移動させた変形例を示す。この変形例では、分離条件テーブル170において、肝臓の右葉36が輪郭361を境界面として、肝臓の左葉と同じ方向にd37だけ移動するように設定したものであり、肝臓の左葉37および肝臓の右葉36が同じ方向に同じ距離移動している。また、肝臓の血管38が輪郭381を境界面として、指定面13Bから離れる方向に垂直にd38だけ移動するように設定したものであり、肝臓の左葉37および肝臓の右葉36とは反対方向に移動している。
または、さらなる変形例として、肝臓の左葉37および肝臓の左葉37がそれぞれ輪郭を境界面とし、指定面に垂直に互いに反対向きに移動し、肝臓の血管38は輪郭を境界面とし、移動しないように分離条件を設定してもよい。また、肝臓の左葉37についてのみ、指定面13Bが肝臓の左葉37を横断する面を切断面とするよう分離条件を設定してもよく、様々な組み合わせで、境界面および必要に応じて切断面を設定できる。
また、第1の実施例においては、被写体の解剖学的構造物ごとに解剖学的構造物の移動量および移動方向を決定する移動条件を、分離条件に含んだが、この移動条件を、分離条件とは別に、ハードディスク等の記憶手段からなる移動条件記憶手段に記憶しておいて、上記のS104のステップで、分離画像生成手段が移動条件記憶手段を参照して各解剖学的構造物に対応する移動条件を決定して、分離画像を生成してもよい。
以下本実施形態における画像診断支援装置1による解剖学的構造物の分離表示を適用した様々な具体例を説明する。
図6Aおよび図6Bに、本発明の実施形態による心臓の分離表示の例を示す。図6Aは、分離表示前の3次元医用画像のイメージ図であり、図6Bは心臓の分離画像のイメージ図である。図6Aにおける点線は心臓内部の輪郭を表す線であり、右心室31と右心房32との間および右心室31および左心室33との間および左心室33および左心房34の間にもそれぞれ輪郭311、331、332が予め認識されている。右心房32と左心房34の間にも不図示の輪郭が先述の周知技術を用いて認識されているものとする。
図6Aでナイフ型ツール131によって直線13Aが指定され、指定位置である指定面13Bが指定される。
次に、設定手段14が、指定面13Bから所定の距離dの範囲内(所定の範囲内d)に解剖学的構造物の一部が存在する、右心房32、右心室31、左心房34、左心室33を切断対象構造物として抽出する。
次いで、設定手段14が、図3の分離条件テーブル170を参照し、右心房32、右心室31、左心房34、左心室33のそれぞれに対する、移動量および移動方向を設定し、それぞれの輪郭を境界面として設定する。
そして、分離画像生成手段15は、境界面または切断面において、設定された移動条件に基づいて移動させ分離画像である3次元医用画像を再構成する。図6Bに示すごとく表示される右心房32および左心房34はいずれも指定面13Bに垂直に移動距離d32(d34)だけ移動する、右心室31および左心室33はいずれも指定面13Bと垂直に移動距離d31(d32)だけ移動する。ここでd31とd32は同じ距離であり、d32とd34は同じ距離であるため、左心房34および右心房32は同じ方向(図6A左上矢印方向)に同じ距離だけ移動し右心室31および左心室33は同じ方向(図6A右下矢印方向)に同じ距離だけ移動している。また、本第1の実施形態においては、移動方向は、各解剖学的構造物の重心を基準に、重心が指定面13Bから離れる方向に、移動している。最後に、表示手段16は、分離画像生成手段15が生成した分離画像を表示する。最後に図6Bに示すように、心臓の分離画像が表示される。
図7は、本発明の実施形態による皮下脂肪分離の位置指定の例を表すイメージ図である。図7には指定手段13によって先述同様指定面13Bが指定される。設定手段14は分離条件テーブル170を参照して、皮下脂肪51について指定面13Bを切断面として設定する。また、設定手段14は皮下脂肪51のうち、指定面13Bによって区切られる皮下脂肪51Aは指定面13Bから垂直に皮下脂肪51Aが離れる方向(矢印71の方向)に、皮下脂肪51Bは指定面13Bから垂直に皮下脂肪51Bが離れる方向(矢印72)にそれぞれ移動距離d51分移動し、内臓脂肪52は輪郭を境界面とし、移動しないように設定する。分離画像生成手段15は、皮下脂肪51Aが矢印71方向、皮下脂肪51Bが矢印72方向に移動し、内臓脂肪52は移動しない分離画像を生成し表示手段16に表示させる。なお、指定面13Bから垂直に皮下脂肪51A、51Bが離れる方向は、皮下脂肪51Aまたは51Bの重心を基準とし、皮下脂肪51Aまたは51Bの重心が指定面13Bから離れる向きとする。
図8は、本発明の実施形態による腸の位置指定の例を表すイメージ図である。図8には指定手段13によって指定面13Bが指定される。設定手段14は分離条件テーブル170を参照して、大腸53について大腸53の輪郭を境界面として設定し、小腸54について小腸の輪郭を境界面として設定する。設定手段14は、大腸53は指定面13Bから大腸53が離れる方向(矢印73の方向)に、小腸54は指定面13Bから小腸54が離れる方向(矢印74の方向)それぞれ大腸53は移動距離d53、小腸54は移動距離d54分移動するように設定する。指定面13Bから大腸53または小腸54が離れる方向は、先述の皮下脂肪の例と同様、解剖学的構造物の重心を基準に判断する。そして、先述同様、分離画像生成手段15は大腸53が矢印73方向に移動距離d53、小腸54が矢印74方向に移動距離d54移動した分離画像を生成し表示手段16に表示させる。
以上のように、本実施形態における画像診断支援装置は、指定位置に基づいて、構造物ごとに境界面および必要に応じて切断面が設定されているため、複数の解剖学的構造物ごとに、指定された位置に応じた適切な境界面および必要に応じて適切な切断面を自動的に設定でき、所望の位置を指定するだけの簡単な操作により診断目的に沿った所望の位置に応じてより柔軟に3次元医用画像を分離表示することが可能となり、より効果的に画像診断を支援する。
また、第1の実施形態における肝臓の右葉36および左葉37の一部を構成する肝臓内の血管の分離表示例のように、分離条件を、複数の解剖学的構造物のうち他の解剖学的構造物の一部を構成する所定の解剖学的構造物については、所定の解剖学的構造物の輪郭を境界面として決定した場合には、他の解剖学的構造物が境界面または切断面によって分離表示される場合でも所定の解剖学的構造物については切断面によって分離表示されることなく輪郭を保って表示できるため、複数の解剖学的構造物の相対位置に応じて、他の解剖学的構造物と、他の解剖学的構造物を構成する所定の解剖学的構造物を個々に診断容易に分離表示でき、精度よく画像診断が行えるよう診断を効果的に支援する。また、第1の実施形態における皮下脂肪と内臓脂肪の分離表示例のように他の解剖学的構造物に内包される解剖学的構造物においても、分離条件を、内包される解剖学的構造物について輪郭を境界面とした場合は同様の効果が顕著である。
本第1の実施形態における画像診断支援装置は、指定面によって解剖学的構造物が横断された面を切断面として分離するか、解剖学的構造物の輪郭を境界面として分離するかを分離条件において任意に決定することができ、指定手段13の指定のみによって容易に分離条件に基づいて境界面または必要に応じて切断面で解剖学的構造物を分離させて表示することができ、切断面を観察したいという要望と解剖学的構造物ごとに分離させて表示したいという要望を容易に実現でき、画像診断支援を効果的に行うことができる。
また、第1の実施形態の変形例として、画像診断支援装置が、様々な周知の方法により解剖学的構造物の相対的な配置を記憶したデータベースをさらに備えてもよい。そして、分離条件を、解剖学的構造物とその中に内包される解剖学的構造物に対し、外側の解剖学的構造物については指定手段13で指定された面を切断面とし、内側の解剖学的構造物を輪郭を境界面として分離するように自動的に設定しても良い。また、他の解剖学的構造物の一部を構成する解剖学的構造物については輪郭を境界面とし、他の解剖学的構造物を構成する解剖学的構造物を指定手段13で指定された面を切断面として自動的に設定しても良い。煩雑な分離条件の設定をすることなく、段階を追って分離表示させることができ、効率よく画像による診断支援を行うことができる。
さらに、第1の実施形態の変形例として、分離画像において、複数の解剖学的構造物を、時系列的に表示する4D表示も行ってよい。所望の境界または切断面の解剖学的構造物の時間的な変化を表示でき、精度よく画像診断を行えるよう支援できる。例えば、図4Bに示すように肝臓の右葉36、肝臓の左葉37および肝臓の血管38を分離表示させた肝臓の分離画像において、肝臓に造影剤を投影し、分離画像の肝臓内での造影剤の変化を時系列的に表示する4D表示も行ってよい。また、図6Bに示すように心臓を分離させた状態で、時系列に心臓の動きを確認できるよう4D表示を行ってもよい。
本実施形態の第2の実施形態として、第1の実施形態における分離条件に、さらに階層表示オプションを備える。階層表示オプションは、階層表示の階層がそれぞれ設定されている複数の解剖学的構造物を、階層の低いものから段階的に表示させるオプションである。
図9Aから9Cは、本発明の実施形態による頭部の階層表示の例である。図9Aは、分離表示前の頭部の3次元医用画像のイメージ図であり、図9Bは、本発明の実施形態による頭部の階層表示オプションによる階層1の分離表示の例であり、図9Cは、同オブションによる階層2の分離表示の例である。図10は階層表示オプション付きの分離条件の例を含む分離条件テーブル171を表している。図11は、第2の実施形態の画像診断支援装置による階層表示オプションの処理の流れを表すフローチャートである。
図11のフローチャートに従って、階層表示オプションによる分離表示の処理を説明する。S201はS101と、S202はS102と同様の処理を行う。つまり、指定手段13が指定位置を指定する(S201)。次に、設定手段14が、指定位置から所定の範囲にある解剖学的構造物を切断対象構造物として抽出する(S202)。第2の実施形態においては、設定手段14は、ナイフ型ツール131によって指定された直線13Aを含み図9Aで示す画面に垂直な指定面13Bから所定の範囲内に存在する頭蓋骨41、右大脳半球42、左大脳半球43、脳梁44、大脳内の血管45を切断対象構造物として抽出する。次に、設定手段14が、分離条件テーブル171を参照して、解剖学的構造物と指定位置から境界面および必要に応じて切断面を参照する(S203)。
次いで、階層表示オプションが分離条件に設定されているかを確認する(S204)。図10に示すように、分離条件テーブル171には、頭蓋骨41、右大脳半球42、左大脳半球43、脳梁44、大脳内の血管45には、オプション欄に示すように、階層表示オプションが設定され、各解剖学的構造物の各階層ごとに、移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が対応付けられている。例えば、右大脳半球42に対し階層1での表示に使用される移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面、階層2での表示に使用される移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が別個に設定されている。
オプション欄を確認して、もし階層表示オプションが設定されていなければ、第1の実施形態に示したようにS103からS105までの通常の分離画像の表示処理を行う(S204のN)。オプション欄を確認して、階層表示オプションが設定されていれば、最も階層の低い移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が設定される(S205)。つまり、図10の分離条件テーブル171に従って、左大脳半球43、右大脳半球42、脳梁44、脳内の血管45には、それぞれの階層1の移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が設定される。具体的には、左大脳半球43、右大脳半球42、脳梁44、脳内の血管45については、解剖学的構造物の輪郭を境界面とし、移動量(移動距離)が0(ゼロ)、移動方向は設定なし、と設定される。頭蓋骨41は、切断面によって区切られた切断片411、422に対し、切断片ごとに、移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が設定される。切断片411については、指定面13Bが頭蓋骨41を横断する面413が切断面として設定され、指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d41だけ移動することが設定される。切断片412については、指定面13Bが頭蓋骨41を横断する面414が切断面として設定され、指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d41移動することが設定される。
次いで、分離画像生成手段15は、境界面または切断面において、設定された移動条件に基づいて移動した分離画像である3次元医用画像を再構成する(S206)。最後に、表示手段16は、分離画像生成手段15が生成した分離画像を表示する(S207)。S205はS104と、S206はS105と同様の処理を行う。設定手段14が設定した解剖学的構造物ごとの階層1の分離条件に基づいて、図9Bに示すように、頭蓋骨41のみが面413、414を切断面として切断片411、412が、それぞれ指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d41移動し、左大脳半球43および右大脳半球42、脳梁44、脳内の血管45は移動しない画像が表示される。
次に、設定手段14は、各解剖学的構造物ごとに現在表示している階層1よりもさらに高い階層が設定されているか分離条件テーブル171を確認する(S209)。複数の階層が設定されている場合は(S209のY)、現在の階層より大きい階層の中で最小の、すなわち、最も現在の階層に近い階層の分離情報および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面を設定する(S208)。なお、切断対象構造物のうち一部の解剖学的構造物にさらに高い階層が設定されたもの残っている限り、S208のステップを実行する。この場合、切断対象構造物のうちさらに高い階層の設定がない解剖学的構造物については、現在の階層の分離条件を維持する。
頭蓋骨41、右大脳半球42、左大脳半球43、脳梁44には、階層2まで設定されているので、それぞれの構造物に対して、階層2の分離情報および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面が設定される。なお、大脳内の血管45には、階層1のみ設定されているので、階層1の分離情報および分離される面として輪郭を境界面とすることが設定される。つまり、図10の分離条件テーブル171に従って、頭蓋骨41には、指定面13Bによって頭蓋骨41が横断された面413、414を切断面として切断片411、422がそれぞれ指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d411移動することが設定される。左大脳半球43は、輪郭を境界面とし、指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d43移動することが設定される。右大脳半球42は、輪郭を境界面とし、指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d42移動することが設定される。脳梁44は、輪郭を境界面とし、指定面13Bから離れる方向に移動量(移動距離)d44移動することが設定される。脳内の血管45は、移動量(移動距離)が0(ゼロ)、移動方向は設定なし、と設定される。なお、本第2の実施形態においては指定面13Bから垂直に離れる方向とは、解剖学的構造物の重心が指定面13Bから垂直に離れる方向とする。また、左大脳半球43と脳梁44は、指定面13Bよりもそれぞれの重心が同じ側に存在し、移動距離d43と移動距離d44は同じに設定されているものとする。
上記の階層2の移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面に従って、分離画像生成手段15は、境界面または切断面において、設定された移動条件に基づいて移動した階層2の分離画像である3次元医用画像を再構成する(S205)。そして、表示手段16は、分離画像生成手段15が生成した階層2の分離画像を表示する(S206)。図9Cに示すように、階層2では、右大脳半球42は移動量(移動距離)が0(ゼロ)のため移動せず表示され、左大脳半球43および脳梁44は同じ距離d43(d44)だけ画面右方向に移動して表示され、右大脳半球42は距離d42だけ画面左方向に移動して表示され、頭蓋骨41の切断片411、422はそれぞれ階層1よりも大きい移動距離であるd411だけ指定面13Bから離れる方向に移動して表示される。
次に、設定手段14は、各解剖学的構造物ごとに現在表示している階層2よりもさらに高い階層が設定されているか分離条件テーブル171を確認する(S209)。切断対象構造物のうち、分離条件テーブル171には階層2よりも高い階層が設定されている解剖学的構造物がない場合は(S209のN)、処理を終了する。図10に示すように、分離条件テーブル171には階層2よりも高い階層が設定されている解剖学的構造物がないため、処理を終了する。
本第2の実施形態に限定されることなく、解剖学的構造物ごと、かつ、階層ごとに分離条件を設定できるのであれば、周知の様々な方法を用いて、階層表示オプションを実現できる。また、第2の実施形態においては、各階層の分離画像を生成後すぐに表示するものとして説明したが、必ずしも生成後すぐ表示する必要はなく、ハードディスク等の記憶装置に記憶しておいて、マウス等による選択に応じて、選択された階層の表示を行えるように構成してもよい。
階層表示オプションを設けた場合には、容易な操作で診断目的に応じて解剖学的構造物を設定した階層ごとに分離表示でき、効率よく画像による診断支援を行うことができる。
分離条件が、複数の解剖学的構造物のうち他の解剖学的構造物の内部に存在する所定の解剖学的構造物については、階層表示は特に有効である。第2の実施形態の頭部の分離表示のように、複数の解剖学的構造物を、外側に位置する解剖学的構造物から順に分離表示する等、複数の解剖学的構造物の相対的な位置に応じて、容易な操作で診断目的に応じて複数の解剖学的構造物を、段階を追って分離表示させることができ、効率よく画像による診断支援を行うことができる。
また、分離条件の階層表示オプションの設定は、複数の解剖学的構造物を表す3次元医用画像を含む画像データを学習することにより得られた複数の解剖学的構造物の相対的位置を記録するデータベース等、様々な周知の方法により解剖学的構造物の相対的な配置を記憶した記憶手段をさらに備え、解剖学的構造物が分離される境界面または切断面について、外側の解剖学的構造物から内側の解剖学的構造物の順に階層を異ならせるように自動的に設定しても良い。煩雑な分離条件の設定をすることなく、段階を追って分離表示させることができ、効率よく画像による診断支援を行うことができる。
本実施形態の第3の実施形態として、分離条件に境界面の一部でのみ分離表示させる一部分離オプションを備える。
図12A、12Bは、本発明の第3の実施形態による肝臓の分離表示の例である。図12Aは、3次元医用画像上で一部分離表示のための指定位置を指定するイメージ図であり、図12Bは、一部分離表示オプションによる分離表示のイメージ図である。図13は、第3の実施形態による一部分離表示の処理の流れを表すフローチャートである。
まず、図12Aを用いて、分離条件の一部分離表示オプションについて説明する。本第3の実施形態においては、第1の実施形態において図4Aで説明したのと同様の方法で、ナイフ型ツール131により直線13A’が指定され、この結果指定面13B’が指定される。図4Aとは、指定手段13によって肝臓を途中まで横切る直線13A’が指定された点のみである。
図13に従って、第3の実施形態による一部分離表示の処理を説明する。
S301はS101と、S302はS102と同様の処理を行う。つまり、指定手段13が指定位置を指定する(S301)。次に、設定手段14が、指定位置から所定の範囲にある解剖学的構造物を切断対象構造物として抽出する(S302)。さらに、設定手段14が、分離条件テーブル171を参照して、解剖学的構造物と指定位置から移動条件および境界面および必要に応じて切断面を設定する(S303)。すなわち、設定手段14は、肝臓の右葉36および肝臓の左葉37および肝臓内の血管38を切断対象構造物として抽出し、それぞれの解剖学的構造物ごとに移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面または切断面を選択する。
次に、設定手段14は、図10の分離条件テーブル171を参照して、一部分離オプションの設定があるか否かを確認する(S304)。本第3の実施形態によれば、肝臓の左葉37のみに一部分離表示オプションが設定されている。分離条件テーブル171に従って、肝臓の左葉37には、輪郭を境界面とし、所定の中心軸において肝臓の右葉36から離れる向きにr37回転することが設定される。なお、分離条件テーブル171の肝臓の右葉36、肝臓内の血管38には、分離条件テーブル170と同条件が設定されている。このため、肝臓の右葉36、肝臓内の血管38には、第1の実施形態における分離表示処理と同じ移動条件および解剖学的構造物が分離される境界面が設定される。
次に設定手段14は、切断対象構造物に一部分離オプションの設定がある場合には(S304のY)、指定位置から所定範囲に一部分離面の一部のみを含むか否かを確認する(S305)。一部分離面は、一部のみが分離されて表示される面であり、予め分離条件のオプション欄に設定されているものとする。また、一部分離面は他の解剖学的構造物と隣接している面である。本第3の実施形態においては、肝臓の左葉37のうち、肝臓の右葉36と肝臓の左葉37と隣接する領域371Aおよび371Bからなる曲面が一部分離面である。本第3の実施形態においては、一部分離面のうち、肝臓の右葉の面361Aと肝臓の左葉の領域371Aの間の相対距離を変化させて一部分離表示を行う。
設定手段14は、指定位置から所定範囲に一部分離面の一部のみを含む場合には(S305のY)、一部分離面のうち分離されて表示される領域と、分離されずに表示される領域を、指定位置に応じて抽出し、分離されて表示される領域が、一部分離面と隣接する他の解剖学的構造物と相対的に分離された表示となるよう移動条件を設定し、分離されずに表示される領域が、一部分離面と隣接する他の解剖学的構造物との相対的な移動量がゼロになるよう設定する(S306)。
第3の実施形態においては、一部分離面のうち指定位置から所定の範囲にない領域の移動量をゼロに設定し、一部分離面のうち指定位置から所定の範囲にある領域の移動条件をゼロでない移動量となるように設定する。具体的には、図10および図12Aに示すように、分離条件テーブル171によれば、肝臓の左葉37の輪郭のうち、肝臓の右様36と隣接する輪郭371を構成する曲面が一部分離面として設定されている。輪郭371のうち、指定面13Bから所定の範囲d内にある領域371Aには、肝臓の左葉37と肝臓の右葉36の間の相対的な移動量がゼロでない移動量および移動方向を設定し、指定面から所定の範囲にない領域371Bには、肝臓の左葉37と肝臓の右葉36の間の相対的な移動量が移動量をゼロとするという条件が設定される。一部分離面である輪郭371のうち領域371Aには、移動方向を、所定の回転軸の周りに、肝臓の右葉36から離れる向きに移動量として所定角度r36回転させることが設定されている。所定の回転軸は任意に決定してよいが、本実施形態では、指定面から所定の範囲にない領域371Bと指定面から所定の範囲にある領域371Aとの境界線の中点を通り、3次元医用画像の画面から垂直奥行きに向かう直線を回転軸として設定しているものとする。なお、図12Bは、領域371Aを視認しやすいよう、図12Aとは視点の位置を変化させた図を示している。
なお、一部分離表示において、一部分離面が視認しやすいよう、一部分離面が設定された解剖学的構造物の移動方向及び移動量を設定することが好ましい。例えば、本例の変形例として回転軸を、3次元医用画像の画面から垂直奥行きに向かう方向から若干傾けて、肝臓の左葉37を所定角度r36回転移動させ、一部分離面が画面で視認するように構成してもよい。
なお、切断対象構造物に一部分離オプションの設定がない場合(S304のN)、および、指定位置から所定範囲に一部分離面の全部を含む場合には(S305のN)、第1の実施形態で示したように通常の分離表示処理を行う。分離条件テーブル171の肝臓の右葉36、肝臓内の血管38には、一部分離オプションが設定されていないため、第1の実施例に示したように通常の分離表示処理を行う。
次いで、分離画像生成手段15は、境界面または切断面において、設定された移動条件に基づいて移動した分離画像である3次元医用画像を再構成する(S307)。最後に、表示手段16は、分離画像生成手段15が生成した分離画像を表示する(S308)。S307はS104と、S308はS105と同様の処理を行う。
上記のように、一部分離表示オプションを設け、分離条件が、境界面を、解剖学的構造物を一部のみ分離表示するように決定するものである場合は、診断目的に応じて所望の一部のみを分離させて分離表示できる。このことにより、所望の領域のみの解剖学的構造物の切断面または境界面容易に観察可能に分離表示でき、さらに境界面または切断面から構造物の内部を容易に観察可能に表示でき、さらに必要以上に解剖学的構造物が分離表示されることにより分離画像が見にくくなるのを避けることができ、画像による診断支援を効果的に行うことができる。
また、本第3の実施形態に限られず、一部分離面は、境界面であってもよく切断面であっても良い。また、解剖学的構造物に複数の一部分離面が設定されてもよい。また、一つの一部分離面において分離される領域が複数設定可能に構成されても良い。より所望の位置で3次元医用画像を一部分離させて表示でき、画像による診断支援を効果的に行うことができる。
また、予め分離される領域を設定しておいても良いが、好ましくは、指定手段13によって、分離される領域を指定できることが望ましい。予め分離される領域を設定しておいた場合には、指定手段13により分離される領域を選択しなくても容易な操作で一部分を分離表示できる。指定手段13により分離される領域を選択可能である場合は、目的に応じた分離の表示を的確に行うことが出来る。
なお、本第3の実施形態に限られず、一部分離面のうち分離される領域は、様々な指定方法により、指定されて良い。また、分離条件の分離される領域と分離されない領域の移動条件は、一部分離表示を可能とするものなら、種々の方法で設定されて良い。
本実施形態の第4の実施形態として、指定手段13はさらに様々な位置指定が可能なものとして構成されている。
図14に示すように、第4の実施形態においては、直線を指定するナイフ型ツール131、132と曲面を指定するスプーン型ツール133、134と立体である円柱を指定するスポイト型ツール135、136と点を指定するげんこつ型ツール137と円盤状に領域を区切られた面を指定する円盤型ツール138と3本の直線からなる折れ線を指定するZ型ツール139からなる様々な位置指定ツールを備える。ナイフ型ツール131は、第1の実施形態において説明したものと同じである。また、ナイフ型ツール131、スプーン型ツール133、スポイト型ツール135は、それぞれに対応する多層分離オプションを指定可能であり、多層分離オプションは、ナイフ型ツール132、スプーン型ツール134、スポイト型ツール136で選択できる。これらの多層分離オプションツールで指定した場合、切断対象構造物となった複数解剖学的構造物の分離条件において、多層分離オプションが設定されているものがあった場合は、多層表示が行われる。これらの位置指定ツールはマウスおよびペンタッチツールおよびタッチパネルのいずれによっても操作できる。
本実施形態における種々の位置指定ツールによって指定される指定位置を、具体例を用いて説明する。
図15、16は、本発明の実施形態による大腸内部の異常部位56の位置指定の例を表すイメージ図である。図15は、スプーン型ツール133によって指定位置を指定した図を表し、図16は、スポイト型ツール135で指定位置を指定した図を表す。
スプーン型ツール133、134は、所望の解剖学的構造物をスプーン型ツール133で指定した曲面でくりぬくように分離させて表示するためのツールである。スプーン型ツール133、134を3次元医用画像上で操作することで、スプーンのように片側にふくらんだ曲面が指定できる。図15に示すように大腸53の異常部位56をくりぬくような形に指定位置として曲面133Aを指定する。設定手段14は、指定された曲面133Aの凹状の側に所定の範囲にある異常部位56を切断対象構造物として抽出する。なお、異常部位56として輪郭561内の領域が予め自動抽出されているものとする。そして、図10の分離条件テーブル171に示すように異常部位の移動方向を図15矢印方向に設定し、移動距離d56を設定する。
スポイト型ツール135は、図16に示すようにスポイトの先端の円135Aを垂直に移動させた円柱135Dを指定位置として、指定位置に基づいて抽出された解剖学的構造物のみを他の解剖学的構造物から吸い出すように分離させて表示するためのツールである。設定手段14は、指定された円柱135Dの内部に含まれる解剖学的構造物である異常部位56を切断対象構造物として抽出する。線135B、135Cは、円柱135D内と大腸53の図16上方側の表面、および図16下方側の表面との交線をそれぞれ示す。
図10の分離条件テーブル171により、設定手段14は、異常部位56について、異常部位56の輪郭561を境界面とし、移動方向を、指定手段13によってスポイトの先端の円135Aを移動させた方向と設定する。具体的には、スポイト型ツール135の先端の円135Aの中心を基準として、円柱135Dの指定開始位置から指定終了位置に向かう向き(図16上向き方向)を移動方向とする。分離画像生成手段15は、輪郭561において異常部位56を図16矢印方向に設定したい同移動距離d56だけ移動した分離画像を生成し、表示手段16に表示させる。
指定手段が、曲線や立体により指定位置を3次元医用画像上で所定の領域を区切って指定するものである場合には、所定の領域に応じた領域のみを切断対象構造物として抽出できるため、分離する必要のない解剖学的構造物については分離させず、必要な解剖学的構造物のみを分離表示できるため、必要としない複数の構造物が分離した分離画像が生成され、画像が見にくくなるのを避け、効率よく分離画像の可視化を行える。
げんこつ型ツール137については、げんこつ型ツール137で指定した点が指定位置となる。図17は、本発明の実施形態による歯の位置指定の例を表すイメージ図である。設定手段14は、指定された点から所定の範囲内に存在する解剖学的構造物である歯55を切断対象構造物として抽出する。図10に示す分離条件テーブル171に従って、歯の輪郭を境界面とし、歯の重心から指定した点に向かう方向(図17矢印方向)にd55移動する。点指定による指定位置の指定方法によれば、微小な解剖学的構造物を容易に指定でき、好ましい。
図18は、本発明の実施形態による皮下脂肪の位置指定の例を表すイメージ図である。Z型ツール139は、図18に示す如く、3本の直線139A、139B、139CがZ型に連結した折れ線を指定することができ、直線139Aを含み3次元医用画像上の表示画面と垂直方向に広がる面139A’、直線139Bを含み3次元医用画像上の表示画面と垂直方向に広がる面139B’および直線139Cを含み3次元医用画像上の表示画面と垂直方向に広がる面139C’、の3つの平面が指定位置である。
Z型ツール139で指定位置が指定された場合、Z型を構成する面139A’、139B’、139C’区切られる4つの領域ごとに移動条件及び境界面又は必要に応じて切断面を設定する。
設定手段14は、指定面139A’、139B’、139C’から、それぞれ所定範囲に存在する解剖学的構造物を抽出する。この結果、切断対象構造物として、皮下脂肪51および内臓脂肪52を抽出する。図示しない分離条件テーブルは、内臓脂肪52は輪郭を境界とし、移動しないことを設定し、皮下脂肪51は切断面を境界とし、Z型の指定位置に区切られる複数の領域511、512、513、514は、領域ごとに異なる移動方向を設定し、全ての領域511、512、513、514にそれぞれ同じ移動距離d51を設定する。なお、4つの領域は、Z型の真ん中の直線である線139Bの中点を中心として平面139A’より遠い領域511、平面139C’より遠い領域514、平面139A’および平面139B’によって区切られる領域512、平面139B’および平面139C’によって区切られる領域513である。
分離条件テーブルは、領域511を、中心から直線139Aに垂直に向かう向き(図18画面上向き)、領域514を、中心から直線139Cに垂直に向かう向き(図18画面下向き)、領域512を直線139Aが直線139Bと連結された端から直線139Aの連結されない端に向かう向き(図18画面左向き)、領域513を直線139Bが直線139Cと連結された端から直線139Cの連結されない端に向かう向き(図18画面右向き)に向きに、移動方向を設定する。
分離画像生成手段15は、図示しない分離条件テーブルに従って、領域511が図18上向き、領域512が図18左向き、領域513が図18右向き、領域514が図18下向きにそれぞれd51移動した分離画像を生成し、表示手段16に表示させる。
円盤型ツール138について、円盤型ツール138は、3次元医用画像上で指定手段13により移動する向きを指定し、指定した向きに投げるように動かすことのできるツールである。この円盤型ツール138には、3次元医用画像の手前から奥行き方向に向かう向きであって、かつ、3次元医用画面上の上下、左右方向には任意の方に向かう向きを指定できる。円盤型ツール138の軌跡である平面が指定位置(指定面)となる。指定面に基づく移動条件および分離表示方法は、ナイフ型ツールによる場合と同じである。
また、本実施形態における指定手段13は、多数の位置指定ツールから使用したい位置指定ツールをGUI上で選択できるよう構成されている。位置指定ツールの選択方法は、特許第4179661号の選択方法を好適に用いることができる。すなわち、マウスの左ボタンをクリックするごとにナイフ型ツール131、ナイフ型ツール132、スプーン型ツール133、スプーン型ツール134と順に位置指定ツールを表すカーソルが切り替わり、表示されたカーソルが表す位置指定ツールが選択される。GUIに様々な選択可能なツールを煩雑に表示することなく、マウス等の操作だけでツールの切り替えができ操作性が高いためである。
また、本実施形態に限定されず、位置指定ツールを選択できる方法であれば、様々な周知の方法が適用でき、一例として、周知の方法のように、位置指定ツールを選択可能に表示したツールバーまたはツール選択パレットをGUIに表示させ、使用したい位置指定ツールの上にマウスのカーソルを合わせクリックする等により位置指定ツールを選択してもよい。
このように、様々な位置指定方法を選択可能に指定手段13を設けることにより、希望通りの位置および形状に指定位置を指定することができるため、指定位置に応じて抽出される切断対象構造物をより的確に抽出でき、目的に応じた分離表示を容易に、より的確に行うことができる。本第4の実施形態に限定されず、指定手段13が、点、線、面、立体のうちの少なくとも2つ以上の指定位置を可能に構成されていれば、様々な位置指定ツールを適用可能である。
また、位置指定ツールは、図14に示す如く、編集ツール等他のツールと組み合わせて選択可能に構成されてもよい。ここで、本実施形態における画像診断支援装置は、分離前または分離表示後に分離された3次元医用画像上の解剖学的構造物の位置を、GUI上でさらに編集できる編集ツールを備えている。これらの編集ツールは必ずしも必要ではないが、3次元画像上の解剖学的構造物を医療分野の診断の目的に応じて自在に観察することが容易になるため、備えることが好ましい。図14は、その1例を示し、解剖学的構造物を選択、移動等の編集を行える矢印ツール140、矢印ツール等で選択された解剖学的構造物を回転させる回転ツール141、分離前または分離後の3次元医用画像の表示サイズを変更する虫眼鏡ツール142が備えられている。
図19、20を用いて本発明の第5の実施形態について説明する。図19は、本発明の第5の実施形態による画像診断支援装置の構成概略図であり、図20は、本発明の第5の実施形態による画面表示例のイメージ図である。
第5の実施形態では、表示手段16により表示された3次元医用画像表示上で分離条件の変更を受け付けて、分離条件記憶手段に記憶された分離条件を変更する分離条件変更手段18をさらに備えた点のみが第1の実施形態による画像診断装置と異なる。そこで、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
分離条件変更手段18は主にCPUによって構成され、表示手段16上に表示された画像上で、ユーザによる分離条件の変更を受け付ける。図20は、第5の実施形態による画像診断支援装置の画面表示例190の一例を示している。第5の実施形態による画像診断支援装置の画面表示例190は、分離条件テーブル170の情報が変更できる分条件変更領域181が備えられている。分離条件変更領域181は、画面右の3角形のボタンをクリックするとプルダウン形式で解剖学的構造物が選択できる解剖学的構造物選択欄182と、選択された解剖学的構造物を分離する境界面または切断面を選択する境界面選択欄183と、移動量を設定可能な移動量選択欄184と、画面右の3角形のボタンをクリックするとプルダウン形式で移動方向を選択可能である移動方向選択欄185を備える。図20では、解剖学的構造物として、肝臓の左葉が選択され、輪郭を境界とすることが選択され、指定面からの距離を指定面から両側に4mmにすることが選択され、移動方向は指定面から垂直に離れる向きが選択されている。第5の実施形態に限定されず、分離条件変更手段18は、分離条件を変更可能に構成されるのであれば、周知の様々な変更の受付方法を適用できる。
なお、本第5の実施形態における画像診断支援装置の画面表示には、種々の周知の編集ツールやボタン等をさらに表示してもよく、第4の実施形態で説明した位置指定ツールをさらに表示してもよい。画面表示例190には、一例として3次元医用画像上で指定位置を指定する等の作業領域191および各種編集ツール等が適宜表示されているものとする。図20、画面表示例190は、編集ツール等として作業領域191に原画像を表示させる原画像表示選択領域192および作業領域191に分離画像を表示させる分離画像表示選択領域193および分離画像や作業ウインドウでの作業内容の保存やキャンセルを選択できる領域194を備える。
本発明の第5の実施形態に示すように、表示手段16により表示された3次元医用画像表示上で分離条件の変更を受け付けて、分離条件記憶手段に記憶された分離条件を変更する分離条件変更手段18をさらに備えた場合には、分離条件を診断目的に応じて柔軟に変更できるため、所望の分離表示を容易に行うことができる。例えば、ユーザはマウス等の入力機器を用いて、作成した分離画像を視認した後、所望の分離条件を変更して、新たな分離画像を生成表示させることができ、ユーザーの要求に応じた3次元医用画像の分離画像を、所望の分離画像が得られるまで何度でも柔軟に作成できるため、医療上の目的に応じた分離画像を効率よく作成できる。
図21、22を用いて本発明の第6の実施形態について説明する。図21は、第6の実施形態による指定位置の指定方法および分離画像の表示方法の例を示すイメージ図であり、図22は、第6の実施形態の分離条件テーブル172の例を示す図である。第6の実施形態では、分離条件が、解剖学的構造物を回転表示するための回転方向および回転量をさらに決定するものであり、分離画像生成手段15が、分離条件に基づいて解剖学的構造物を分離するとともに回転させた3次元医用画像を生成するものである点が第1の実施形態と異なる。以下、膝関節を構成する大腿骨57と頸骨58を例として、第6の実施形態について第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
ユーザのマウス等の操作を検出して、指定手段13は、ナイフ型ツール131により、図21の左に示すように、表示画面上で第1の実施形態と同様に直線13Aから表示画面に直交する面を指定面13Bとして指定する。設定手段14は、指定位置に基づいて抽出された解剖学的構造物である、大腿骨57と頸骨58を切断対象構造物として抽出する。
指定面13Bおよび図22の分離条件テーブル172に基づいて、設定手段14は、大腿骨57について、大腿骨57の輪郭571を境界面とし、移動方向を、指定面13Bから、指定面13Bの垂線に沿って大腿骨57の重心が離れる方向に、移動量d57移動するとともに、所定の回転方向Rdに回転量Raだけ回転することを設定する。本実施形態においては、所定の回転方向Rdは、分離対象構造物の重心を含み指定面に平行な回転軸を軸として、指定面側の境界面が表示画面に表示されるような方向とする。具体的には、所定の方向Rdは、分離対象構造物を構成する画素のうち、指定面との距離が最も短い画素を検出し、指定面との距離が最も短い画素が表示画面の手前側に表示される方向を算出し、該算出した方向とする。また所定の回転量Raは90度とする。
ここでは、設定手段14は、分離対象構造物である大腿骨57の重心を含み指定面13Bに平行な回転軸を軸として、指定面側の境界面571が表示画面に表示されるような所定の方向Rdに、回転量Raだけ回転することを設定する。
続いて、設定手段14は、頸骨58について、頸骨58の輪郭581を境界面13Bとし、移動方向を、指定面13Bから、指定面13Bの垂線に沿って頸骨58の重心が離れる方向に、移動量d58移動するとともに、頸骨58の重心を含み指定面13Bに平行な回転軸を軸として、指定面側の境界面581が表示画面に表示されるような所定の方向Rdに、回転量Raだけ回転することを設定する。そして、分離画像生成手段15は、図21Bに示すように、大腿骨57と頸骨58をそれぞれ指定面側の境界面を画面に表示するような分離画像を生成し、表示手段16に表示させる。
第6の実施形態によれば、分離条件が、解剖学的構造物を回転表示するための回転方向および回転量をさらに決定するものであり、分離画像生成手段15が、分離条件に基づいて解剖学的構造物を分離するとともに回転させた3次元医用画像を生成するものであるため、分離した境界面が画面に表示されるように解剖学的構造物を回転するなど、解剖学的構造物を種々の方向、および任意の回転量だけ回転させて表示を行うことができるため所望の分離表示を容易に行うことができる。
また、第6の実施形態によれば、指定位置に基づいて分離対象である骨を関節部分で分離して骨同士の関節部分を視認しやすいよう回転表示を行うことができ、関節部分の分離表示を容易に行うことができる。医師らは、医療上の目的に応じて、骨の関節の観察を効率よく行える。
第6の実施形態は、脊椎を構成する複数の椎骨など、他のあらゆる関節に適用可能である。また、第6の実施形態は、本明細書の各実施形態と同様、同じ種類の複数の解剖学的構造物に対して適用されてもよく、骨と臓器など、種類の異なる複数の解剖学的構造物に対しても適用可能である。なお、骨の抽出方法は、本明細書の各実施形態と同様、種々の周知の抽出方法が適用できる。
図23から図26を用いて、人体の椎骨を例に本発明の第7の実施形態について説明する。図23は、第7の実施形態による画像診断支援装置の構成概略図であり、図24は、第7の実施形態による画像診断支援装置の椎骨抽出手段19の構成概略図であり、図25は、第7の実施形態による位置の指定方法を説明するイメージ図であり、図26は、第7の実施形態による椎骨抽出方法を説明するイメージ図であり、各椎骨の配列を表すサジタル画像を表す模式図である。
図26に示すように、椎体群60は、略円筒状の皮質を有する15個の椎骨62から構成されている。各椎骨62は、体軸(Z軸)方向に対しS字状に湾曲するように配置されている。すなわち、各椎骨62は、そのS字状の中心線Aに沿って配置されているともいえる(以下、中心線Aに沿った座標軸を「Z’軸」という。)。また、隣接する椎骨62の間には椎間板64が介在する。説明の便宜上、図26において椎間板64の線図による表示を省略し、椎骨62間の隙間として表現する。
さらに、椎骨62、椎間板64の区別をするため、これらの参照符号62、64の後に数字をそれぞれ付加する。つまり、上方から順番に、椎骨62−62、椎間板64−64とする。なお、最下部の椎間板64の下面側と骨盤66とは接続されている。
第7の実施形態では、指定手段13が、3次元医用画像上での指定に替えて、3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像を指定することにより指定位置を指定する点と、椎骨抽出手段19を設けた点とが第1の実施形態による画像診断装置と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
椎骨抽出手段19は、主にCPUおよびメモリによって構成され、3次元医用画像データ記憶手段12から患者の椎骨を含む3次元医用画像Vを取得し、取得した3次元医用画像Vから椎骨62を抽出し、抽出した椎骨62を特定する情報を構造物情報記憶手段11に記憶させるものである。本実施形態における椎骨抽出方法は、本出願人による出願である特願2009−270837号公報に記載された方法を適用する。かかる方法の詳細については、後述する。また、本実施形態に限定されず、椎骨を抽出可能な方法であれば、周知の種々の方法を適用できる。
第7の実施形態では、まず、椎骨抽出手段19が、椎骨を含む3次元医用画像から複数の椎骨62及び椎骨中心線Aおよび椎間64を抽出し、椎骨62及び椎骨中心線Aおよび椎間64を特定する情報を構造物情報記憶手段11に記憶する。
次に、図26に示すように、指定手段13は、構造物情報記憶手段11から椎骨62及び椎骨中心線Aおよび椎間64を特定する情報を取得し、抽出された中心軸に沿って隣接する椎骨62と椎骨62i+1の椎間64に、n個の指定面13Cを設定する。そして、該指定面13Cの設定を椎間64の数nだけ繰り返す(0<i≦n,nは自然数)。なお、かかるn個の断面13C,13C、…、13Cn−1、13Cは、椎骨の中心線Aに沿った、椎骨の中心線Aに直交する断面であり、該各断面は、脊椎を構成する複数の椎骨のそれぞれに対する指定面13C(0<i≦n)として、構造物情報記憶手段11に記憶される。なお、本実施形態では、指定位置を設定する解剖学的構造物の位置、指定位置の形状(面、線、点、立体)、指定位置の個数は、ユーザが任意に設定可能であり、椎骨中心線Aに沿って、n個の椎間64に指定面13Cを設定することは、予めユーザが設定したものとする。
そして、設定手段14は、図22に示す分離条件テーブル172に基づいて、指定面13Cから所定の範囲d内に存在する切断対象構造物として、指定面13Cを挟んで隣接する椎骨62と椎骨62i+1を抽出する。そして、椎骨62に対して、椎骨62の輪郭を境界面とし、移動方向を、指定面13Cから、指定面Cの垂線に沿って椎骨62の重心が離れる方向に、移動量d62だけ移動するとともに、第6の実施形態における回転条件と同じ回転方向Rdおよび回転量Raだけ回転することを設定する。すなわち、椎骨62の重心を含み指定面13Cに平行な回転軸を軸として、指定面側の境界面62Aが表示画面に表示されるような所定の方向Rdに、回転量Raだけ回転することを設定する。また、椎骨62i+1に対しても、椎骨62i+1の輪郭を境界面とし、移動方向を、指定面13Cから、指定面Cの垂線に沿って椎骨62i+1の重心が離れる方向に、移動量d62だけ移動するとともに、所定の回転方向Rdおよび所定の回転量Raだけ回転することを設定する。すなわち、椎骨62i+1の重心を含み指定面13Cに平行な回転軸を軸として、指定面側の境界面62i+1Aが表示画面に表示されるような所定の方向Rdに、回転量Raだけ回転することを設定する。
そして、分離画像生成手段15は、図25の領域196に示されるような、椎骨62と椎骨62i+1のそれぞれ指定面側の境界面62Aおよび62i+1Aを画面に表示するような分離画像を生成し、ハードディスク105に記憶する。
本実施形態において、設定手段14は、図26に示すn個の指定面13Cのそれぞれに対し、切断対象構造物62、62i+1の抽出及び、境界面および該境界面に基づいた分離条件の設定を行い、分離画像生成手段15は、n個の指定面13Cのそれぞれに対し、各設定された境界面及び分離条件に基づいて、n個の分離画像を生成し、ハードディスク105に記憶する。
また、分離画像生成手段15は、n個の指定面13Cにそれぞれ対応する分離画像とともに、n個の指定面13Cのそれぞれの断層像であるインデックス画像Idxを生成し、ハードディスク105に記憶する。なお、本実施形態においては、複数のインデックス画像を画面に一覧表示できるよう、インデックス画像Idxは指定面13Cにおいて椎骨62から椎骨62i+1に向かう方向に被写体を表す断層像を小さく縮小した画像である。
そして、指定手段13は、3次元医用画像上での指定に替えて、3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像を指定することにより指定位置を指定する。具体的には、指定手段13は、ユーザの画面上のマニュアル操作による本実施形態の位置指定オプション(断層像による位置指定オプション)の選択を検出し、図25の領域197に示すように、n個のインデックス画像Idx(0<i≦n)を表示手段16に表示させる。
図25に示す画面表示例には、本実施形態の画像表示の一例として患者の椎骨を表す3次元医用画像を表示する作業領域195と、指定位置を指定するためにユーザのインデックス画像Idxの選択を受け付けるインデックス画像選択領域197と、指定された指定面に対応する分離画像を表示する分離画像表示領域196が模式的に表されている。
そして、指定手段13は、ユーザの入力装置のマニュアル操作により選択されたインデックス画像Idxを検出し、該インデックス画像に対応する指定面13Cにおける分離対象画像をハードディスク105からメモリにロードして、図25に示すように分離画像表示領域196に表示させる。
第7の実施形態によれば、指定手段13が、3次元医用画像上での指定に替えて、3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像Idxを指定することにより指定位置を指定するため、所望の断層像Idxの位置に基づいて所望の指定位置13Cを容易に指定できる。
また、第7の実施形態において、設定手段14が複数の指定面13Cを自動的に設定し、分離画像生成手段15が指定位置に対応する断層像の生成を自動的に行い、複数の断層像から所望の断層像Idxを指定可能としたため、指定位置の指定に慣れないユーザも容易に指定面を指定できるため、画像診断の精度及び効率の向上を支援できる。
なお、複数の断層像を生成する位置の設定は、ユーザが手動で行ってもよい。例えば、椎骨中心線上の任意の位置をユーザがマウス等によりクリックし、クリックされた位置を検出して、該位置における断層像をインデックス画像Idx(0<i≦k、kはユーザが指定した指定位置の数)としてもよい。なお、第7の実施形態における3次元医用画像を構成する複数の断層像は、CT等の断層撮影により得られる断層像でもよく、MPR法等により得られる任意の断面による断層像であってもよい。
また、第7の実施形態における複数の断層像を椎骨中心軸Aに沿った椎骨の断層像としたために、椎間板の疾患を特に効率よく容易に観察することができ、有用である。
また、第7の実施形態において、複数の指定面の各断層像である複数のインデックス画像Idx(0<i≦n)を一覧表示し、一覧表示されたインデックス画像Idxから所定の断層像を指定することにより指定位置を指定するために、ユーザが容易に分離表示を希望する位置を把握して指定面を指定できるため、画像診断の精度及び効率の向上を支援できる。また、本実施形態に限定されず、複数の断層像を一覧表示する場合に、一覧表示する場合n個のインデックス画像Idx(0<i≦n)のうち一部のみを表示してもよい。
さらに、本第7の実施形態の指定手段13の変形例として、図25に示すように、領域196に指定面13Cを変更するプラスマイナスボタン186を設けて、ユーザによる指定位置の変更を受け付けてもよい。例えば、先述のように、インデックス画像Idxの指定により領域196に指定面13Cに対応する分離画像が表示された状態で、指定手段13は、プラスボタンをユーザがクリックした回数hを検出し、クリックした回数h分シフトさせた指定面13Ci+hに対応する分離画像を表示手段16に表示させる。同様に、領域196に指定面13Cに対応する分離画像が表示されている状態で、マイナスボタンをユーザがクリックした回数hを検出し、クリックした回数h分シフトさせた指定面13Ci-hに対応する分離画像を表示手段16に表示させることが考えられる。椎骨中心軸に沿った位置の順に連続する断層像を指定でき、ユーザが物理的な位置を徐々に変更しつつ分離表示を希望する指定面を容易に指定できるため、画像診断の精度及び効率の向上を支援できる。また、インデックス画像Idxの一覧表示により断層像の指定を指定した後、さらに指定位置を微調整することが容易である。
また、第7の実施形態による指定位置の指定方法は、断層像を指定できる方法であればいかなる方法であってもよく、上記の変形例のように、指定手段13が、複数のインデックス画像を一覧表示することに加えて、椎骨中心軸Aに直交する椎骨のインデックス画像Idx(0<i≦n)を、椎骨中心軸Aに沿って順に切り替えて表示してもよい。また、別の例として、指定手段13は、第7実施形態において、複数のインデックス画像を一覧表示することに替えて、領域197に椎骨中心軸Aに直交する1つの椎骨のインデックス画像Idxを表示し、領域197の右端に垂直スクロールバーを表示し、ユーザのスクロール操作に応じて、椎骨中心軸Aに沿ってインデックス画像Idxを0<i≦nの範囲で順に切り替えて表示してもよい。なお、この場合、垂直スクロールバーのノブ(つまみ)の位置が指定面13Cの位置に対応し、垂直スクロールバーのスクロール位置の最上端が指定面13Cの位置に対応し、垂直スクロールバーのスクロール位置の最下端が指定面13Cの位置に対応するものとする。
以下に、本実施形態の椎骨抽出処理について詳細に説明する。図24に示すように、椎骨抽出手段19は、3次元医用画像データ記憶手段12から3次元医用画像を取得し、被写体の各椎骨の中心軸に沿って、中心軸に直交する複数の断層画像を生成する画像生成部81と、複数の断層画像から椎骨の中心線を検出する椎骨中心線検出部82と、断層画像に基づいて中心軸に直交する方向のプロファイルを表す第1特徴量を、中心軸上の点毎に算出する第1特徴量算出部83と、断層画像に基づいて中心軸方向のプロファイルを表す第2特徴量を、中心軸上の点毎に算出する第2特徴量算出部84と、各椎骨の配列の規則性を表す第3特徴量を、算出された第1特徴量および第2特徴量に基づいて中心軸上の点毎に算出する第3特徴量算出部85と、第3特徴量算出部85に基づいて中心軸上における各椎骨の位置を推定する椎骨位置推定部86を備える。
画像生成部81は、画像生成部81が取得した椎体を含む三次元医用画像に基づいて、所定の軸方向(例えば、体軸方向)に沿った複数の第1断層画像(例えば、アキシャル断層画像)を生成する。画像生成部81は、生成した複数の第1断層画像をメモリ109に記録する。また、画像生成部81は、取得した三次元医用画像に基づいて、各椎骨の中心軸に沿った複数の第2断層画像を生成する。さらに、画像生成部81は、生成する画像空間領域の範囲を適宜変更できる。
椎骨中心線検出部82は、画像生成部81が生成した複数の第1断層画像のそれぞれに含まれる各椎骨の中心線を検出する。
複数の第1断層画像を用いて各椎骨62の中心線Aを直接的に検出するには、きわめて高度な画像処理技術を要する。そこで、椎体の構造的特徴に着目した種々の検出手法を採り得る。例えば、画像処理による検出が比較的容易である図示しない脊髄の中心線を予め求めておき、該脊髄と椎骨62との相対的位置関係に基づいて、各椎骨62の中心線Aを正確に検出することができる(詳細は、特開2009−207886号広報参照)。
なお、この脊髄の中心線の検出方法として、テンプレートマッチング手法や、画定手法を用いてもよいし、統合学習機械を作る手法であるAdaboostに基づいたラーニング手法を用いてもよい。
第1特徴量算出部83は、椎骨62(図26参照)についてのZ’軸方向に直交する断面形状の鮮明度を表す第1特徴量を算出する。第1特徴量として、例えば、Z’軸上の所定の点Pを中心とする円環状の模様を抽出する特徴量を用いる。この特徴量の算出には、後述するヘッセ行列の固有値解析法を用いる。第1特徴量算出部83は、算出した第1特徴量をメモリ109に記録する。
第2特徴量算出部84は、椎骨62(図26参照)についてのZ’軸方向に平行する断面形状の鮮明度を表す第2特徴量を算出する。第2特徴量として、例えば、Z’軸上の所定の点Pを中心として該Z’軸方向に延在する円盤状の模様を抽出する特徴量を用いる。この特徴量の算出には、後述するヘッセ行列の固有値解析法を用いる。第2特徴量算出部84は、算出した第2特徴量をメモリ109に記録する。
第3特徴量算出部85は、各椎骨62の配列の規則性を表す第3特徴量を算出する。第3特徴量として、例えば、第1及び第2特徴量の加重和を用いる。第3特徴量算出部85は、算出した第3特徴量をメモリ109に記録する。
椎骨位置推定部86は、第3特徴量に基づいてXYZ座標上での各椎骨62の位置を推定する。椎骨位置推定部86は推定した各椎骨62の位置をメモリ109に記録する。椎骨位置推定部86は、椎骨位置推定部86が推定した各椎骨62の位置を外部に出力する。本実施形態では、構造物情報記憶手段11に記憶する。ここでは、椎骨に対して複数箇所の基準位置(椎骨62又は椎間板64の端点や中心位置等)を予め定めておき、各椎骨の基準位置をそれぞれ記憶する。
次に、椎骨抽出手段19の動作を図27のフローチャートにしたがって説明する。
先ず、画像生成部81は、画像生成部81が取得した椎体を含む三次元医用画像に基づいて、体軸方向(Z軸)に沿ったX−Y断面画像、すなわち、複数の第1断層画像を生成する(S401)。
なお、画像生成部81がアキシャル断面である複数の第1断層画像を取得した場合は、画像生成部81は、画像生成部81が取得した複数の第1断層画像を取得する。
次いで、椎骨中心線検出部82は、S401で取得した複数の第1断層画像から、それぞれに含まれる椎骨62の中心線Aを検出する(S402)。そして、椎骨中心線検出部82は、上述した検出方法を用いて図2に示す椎骨62の中心線Aを検出する。その後、中心線Aは、新たな座標軸(Z’軸)として設定される。
次いで、画像生成部81は、S401で取得した三次元医用画像に基づいて、S402で検出した中心線A(Z’軸)に沿ったX’−Y’断面画像、すなわち、複数の第2断層画像を生成する(S403)。なお、画像生成部81は、取得した三次元医用画像のうちすべての画像情報を用いることなく、椎体群60の存在領域を網羅するZ’軸周辺の一部領域において再構成可能な画像情報のみを用いて、複数の第2断層画像を生成すればよい。そうすれば、メモリ109の使用量や、CPU107による演算時間を低減することができる。
次いで、第1特徴量算出部83は、S403で取得した複数の第2断層画像から第1特徴量を算出する(S404)。
脊椎は、頚椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨から構成され、そのうち、頚椎、胸椎、腰椎は外形が円柱形であり、表面が皮質(Cortical bone)、内部は海綿骨(Spongy bone)で構成され、椎体の円柱形状の両端はほぼ平らであり、椎体間に椎間板が存在するという特徴を有する。
このため、椎体の円柱形状の両端を除いた椎骨の胴部において、椎骨の表面の皮質が円筒形状をなすという特徴に起因して、円筒形状に画素値(CT値)の高い領域が表れる。第1特徴量は、この円筒形状の模様を定量的に表すものであればよく、本実施形態では、円筒形状の模様を、椎骨中心線に直交する断層像に表れる輪状の模様として捉え、椎骨中心線を結ぶベクトルに直交する特徴量として式(1)のように定量化し、第1特徴量とする。
第1特徴量は、次の(1)式で示される。
なお、(x’,y’,z’)は、X’Y’Z’座標系での位置を表す。また、積分領域Rは第2断層画像上の点であって、椎骨62の皮質領域を表す。
さらに、3×3ヘッセ行列における固有値及び固有ベクトルは、それぞれ(λ1,λ2,λ3)、及び(E1,E2,E3)とする。さらにまた、λ1≦λ2≦λ3である。ベクトルpは、Z’軸上の点(0,0,z’)から(x’,y’,z’)に向かうベクトルであり、p=(x’,y’,0)である。なお、εは、ゼロ割防止のために設けられた、微小な正の整数である。
図28A及び図28Bは、各断面位置における第1特徴量(被積分関数)の二次元分布を表す模式図である。つまり、第2断層画像上での第1特徴量(被積分関数)の数値を画像の濃淡として可視化している。第1特徴量が大きい位置での濃度は濃く、第1特徴量が小さい位置での濃度は薄くなるように表示されている。
図28Aは、断面位置T1(図26参照)における第1特徴量の算出値を表す可視画像67の模式図である。断面位置T1は椎骨62の中間位置であるから、その第2断層画像には椎骨62の皮質の断面形状が含まれている。よって、可視画像67上には、円環状の黒い模様67Aが鮮明に現れている。その結果、積分領域R内での被積分関数の総和である第1特徴量は大きくなる。なお、積分領域R椎骨の表面(皮質)領域を表す。
一方、図28Bは、断面位置T2(図2参照)における第1特徴量の算出値を表す可視画像68の模式図である。断面位置T2は椎間板64n−2の位置であるから、その第2断層画像には椎骨62の皮質の断面形状が含まれず、代わりに椎間板64n−2の辺縁部が含まれている。よって、可視画像68上には、円環状の薄い模様68Aが僅かに現れている。その結果、積分領域R内での被積分関数の総和である第1特徴量は小さくなる。
第1特徴量の別の算出例として、例えば、エッジの強度を検出するラプラシアンフィルタ(2次微分フィルタ)を用いてもよい。また、局所領域の画素にガウス分布の重み付けして平滑化した後、ラプラシアンを作用してそのゼロクロスをエッジとして検出するラプラシアンオブガウシアンフィルタ(Laplacian Of Gaussian Filter;以下、「LOGフィルタ」という。)を用いてもよい。
次いで、第2特徴量算出部84は、S403で取得した複数の第2断層画像から第2特徴量を算出する(S405)。
第2特徴量は、椎骨が、両端が円盤状をした円柱形状であり、椎体間に椎間板が存在するという特徴に起因して、椎骨間に椎間板を表す円盤状(ディスク状)の画素値(CT値)の低い領域が表れる。なお、画素値の低い領域として該模様が表れる理由は、椎間板は椎骨に比して画素値が低いためである。第2特徴量は、この円盤状の模様を定量的に表すものであればよい。
本実施形態では、各椎骨中心線に沿って、椎骨中心線に直交する断層像の椎骨中心線付近に表れる円盤上の模様を、椎骨中心線付近にZ軸に垂直する断面の特徴量として式(2)のように定量化し、第2特徴量とする。
第2特徴量は、次の(2)式で示される。
なお、(x’,y’,z’)は、X’Y’Z’座標系での位置を表す。また、積分領域Cは中心線A(Z’軸)の周辺領域を表す。
(1)式と同様に、3×3ヘッセ行列における固有値及び固有ベクトルは、それぞれ(λ1,λ2,λ3)、及び(E1,E2,E3)とする。また、λ1≦λ2≦λ3である。さらに、ezは、Z’軸における単位ベクトル(0,0,1)である。なお、εは、ゼロ割防止のために設けられた微小な正の整数である。
図29は、椎骨62n−2の三次元形状と、その内部点Pにおけるヘッセ行列の固有ベクトルE1−E3との対応関係を示す模式図である。ヘッセ行列の最小固有値λ1に対応する固有ベクトルE1は、椎骨62n−2の延在方向(Z’軸方向)を指向する。したがって、(2)式の被積分関数の形状から諒解されるように、第2特徴量は、点Pを基準として濃度勾配がない平坦な形状、特にZ’軸方向のベクトル成分のみを抽出する。すなわち、第2特徴量は、Z’軸方向に延在する円盤状の模様を抽出する特徴量であるといえる。
次いで、第3特徴量算出部85は、S404で算出した第1特徴量と、S405で算出した第2特徴量とに基づいて第3特徴量を算出する(S406)。
第1特徴量は椎体の円柱形上の胴部を明確に表し、第2特長量は椎間板部を明確に表すものであるため、両者を組み合わせることにより、椎体と椎間板の繰り返しの周期をより明確に表すことができる。さらに、第1特徴量及び第2特徴量は2つの特徴量の符号も相反するものであるため、両者を組み合わせることにより、その周期性をさらに顕著に表すことができる。
第3特徴量は、次の(3)式で示される。
なお、αは任意の重み付け係数であり、G(z’,σ)は標準偏差をσとするガウス関数である。
図30は、Z’軸方向における第1−第3特徴量のプロファイルである。
図30(a)は、Z’軸方向における第1及び第2特徴量のプロファイルである。第1特徴量(実線)及び第2特徴量(破線)は、椎骨62の中央位置(図26に示す断面位置T1)で極大値をとり、椎間板64の位置(図26に示す断面位置T2)で極小値をとる。
図30(b)は、第2特徴量にLOGフィルタを作用させた後のプロファイルである。第2特徴量のプロファイル(図30(a)参照)のうち2次微分が0になっている箇所が抽出されるので、図30(b)に示すプロファイルは周期的な関数形状を有している。このプロファイルは、椎骨62の中央位置(図26に示す断面位置T1)で極大値をとり、椎間板64の位置(図26に示す断面位置T2)で極小値をとる。
ところで、ガウス関数G(z’,σ)におけるσの値に応じて、図6(b)に示すプロファイルの形状が変化する。本実施の形態では、所定の範囲σ0−σ1において、そのプロファイルの値が最大となるσを選択する。
図30(c)は、Z’軸方向における第3特徴量のプロファイルである。第3特徴量は、第1特徴量f1(z’)と、第2特徴量f2(z’)にLOGフィルタを作用した特徴量とを加算した値である。
これにより、各椎骨62の配列の規則性を表す第3特徴量f3(z’)が生成される。
次いで、Z’軸上における各椎骨62の位置を推定する(S407)。第3特徴量は、椎骨62の中央位置(図26に示す断面位置T1)で極大値をとり、椎間板64の位置(図26に示す断面位置T2)で極小値をとるため、Z’軸上における各椎骨62の位置を推定できる。
最後に、Z軸上における各椎骨62の位置を変換する(S408)。椎骨位置推定部86は、S408で推定した各椎骨62のZ’軸上の位置をXYZ座標の位置に変換する。なお、Z’軸上の点PとXYZ座標との位置関係は既知であるので、このような座標変換は容易である。以上により、椎骨抽出手段19により各椎骨62の位置が抽出される。
本第7の実施形態では、上記椎骨抽出方法を適用することにより、精度よく椎骨中心線に沿った各椎骨の位置を抽出できるため、正確に椎骨中心線に沿った椎間の位置の指定および境界面における分離表示を行うことができる。
以上の全ての実施形態は、その本質を変容させることなく、他の実施形態にも適用できる。
100 画像診断支援装置
11 構造物情報記憶手段
12 3次元医用画像データ記憶手段
13 指定手段
13A 指定した直線
13B 指定面
14 設定手段
15 分離画像生成手段
16 表示手段
17 分離条件記憶手段
18 分離条件変更手段
19 椎骨抽出手段
170、171 分離条件テーブル
131 ナイフ型ツール

Claims (12)

  1. 被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段と、
    該記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示する表示手段と、
    前記3次元医用画像データ中の、複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段と、
    前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる前記複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する指定手段と、
    前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定手段によって指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段と、
    前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定する設定手段と、
    前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させる分離画像生成手段とを備える画像診断支援装置。
  2. 前記分離条件は、前記分離対象構造物の輪郭を前記境界面として決定するものであることを特徴とする請求項1記載の画像診断支援装置。
  3. 前記分離条件は、前記複数の解剖学的構造物のうち他の解剖学的構造物の一部を構成する所定の解剖学的構造物については、該所定の解剖学的構造物の輪郭を前記境界面として決定するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像診断支援装置。
  4. 前記分離条件は、前記境界面を、前記解剖学的構造物を一部のみ分離表示するように決定するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像診断支援装置。
  5. 前記表示手段により表示された前記3次元医用画像表示上で前記分離条件の変更を受け付けて、前記分離条件記憶手段に記憶された前記分離条件を変更する分離条件変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像診断支援装置。
  6. 前記指定手段が、前記3次元医用画像上で前記指定位置を所定の領域を区切って指定するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の画像診断支援装置。
  7. 前記他の解剖学的構造物が肝臓であり、前記所定の解剖学的構造物が肝臓を構成する血管であることを特徴とする請求項3記載の画像診断支援装置。
  8. 前記解剖学的構造物が骨であることを特徴とする請求項2から6いずれか1項記載の画像診断支援装置。
  9. 前記分離条件は、前記解剖学的構造物を回転表示するための回転方向および回転量をさらに決定するものであり、
    前記分離画像生成手段は、前記分離条件に基づいて前記解剖学的構造物を分離するとともに回転させた3次元医用画像を生成するものであることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の画像診断支援装置。
  10. 前記指定手段は、前記3次元医用画像上での指定に替えて、前記3次元医用画像を構成する複数の断層像のうち所定の断層像を指定することにより指定位置を指定するものであることを特徴とする請求項1から9いずれか1項記載の画像診断支援装置。
  11. 被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段に記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示し、
    前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定し、
    前記3次元医用画像データ中の、前記複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段および、前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段を参照して、前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定し、
    前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させることを特徴とする画像診断支援方法。
  12. コンピュータを、
    被写体の3次元医用画像データを記憶する3次元医用画像データ記憶手段と、
    該記憶された3次元医用画像データに基づいて3次元医用画像を表示する表示手段と、
    前記3次元医用画像データ中の、複数の解剖学的構造物を記憶する構造物情報記憶手段と、
    前記表示手段により表示された3次元医用画像上で、該3次元医用画像に含まれる前記複数の解剖学的構造物を分離するための少なくとも1つの指定位置および必要に応じて切断面を指定する指定手段と、
    前記被写体中の解剖学的構造物ごとに、前記指定手段によって指定される指定位置に基づいて、前記複数の解剖学的構造物を分離表示するための境界面および必要に応じて切断面を決定する分離条件を記憶する分離条件記憶手段と、
    前記指定された指定位置から所定の範囲に存在する前記複数の解剖学的構造物を、分離対象構造物として抽出し、前記分離条件に基づいて前記抽出された分離対象構造物と前記指定された指定位置に対応する前記境界面を設定するとともに必要に応じて前記切断面を設定する設定手段と、
    前記境界面および必要に応じて切断面ならびに前記3次元医用画像データに基づいて、前記分離対象構造物が前記境界面および必要に応じて切断面で分離された3次元医用画像を生成し、前記表示手段に表示させる分離画像生成手段として機能させることを特徴とする画像診断支援プログラム。
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