JP5606740B2 - シリカ質粉末、その製造方法及び用途 - Google Patents

シリカ質粉末、その製造方法及び用途 Download PDF

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Description

本発明は、シリカ質粉末、その製造方法及び用途に関する。
電子機器の小型化、軽量化、高性能化の要求に対応して、半導体の小型化、薄型化、高密度化が急速に進展している。また、半導体の実装方法も配線基板などへの高密度実装に好適な表面実装が主流になっている。近年、この表面実装型の半導体は、配線基板への実装高さを低くするため、超薄型の半導体パッケージが使用されるようになってきており、パッケージの肉厚が非常に薄くなっている。さらに最近では、半導体の上に、もう一段半導体を実装するPoP(Package on Package)実装法が実用化されており、半導体の薄型化がより一層進展している。
一方、昨今の環境問題への意識の高まりから、半導体の配線基板への実装には、環境負荷の大きい鉛を含有しない鉛フリーハンダが使用されるようになってきており、実装する際の温度が従来よりも、数10℃高くなっている。すなわち、半導体パッケージが従来よりも薄くなった状態で、従来よりも高温にさらされ実装される為、パッケージクラックの問題が多発するようになってきており、半導体封止材には、より一層の曲げ強度の向上、耐ハンダクラック性の向上などが要求されている。
この要求を満たすべく、半導体封止材に使用するエポキシ樹脂やフェノール樹脂硬化剤等を改良する手法などによって、曲げ強度を向上させる、低応力化を図るといった手法がとられている(特許文献1及び特許文献2参照)。しかし、これらの手法では曲げ強度の向上効果は十分ではなく、従来よりも薄いパッケージで、鉛フリーハンダでの実装温度に耐え、耐ハンダクラック性を著しく向上させることができる半導体封止材は未だない。
また、セラミックス粉末を改質する手法としては、半導体封止材の高温放置特性(信頼性)を改善する目的で、アンモニアの化学的吸着量を制御し、半導体封止材中の不純物をトラップさせた例などが挙げられる。(特許文献3参照)
特開2001−233937号公報 特開平10−279669号公報 WO/2007/132771号公報
本発明の目的は、曲げ強度を向上させ、耐ハンダクラック性を更に向上させた半導体封止材などの調製に好適なシリカ質粉末、該シリカ質粉末の製造方法、該シリカ質粉末を含有する樹脂組成物などを提供することである。
本発明者は、上記の目的を達成するべく鋭意研究を進めたところ、これを達成するシリカ質粉末を見出した。本発明はかかる知見に基づくものであり、以下の要旨を有する。
1.ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kが1.3〜5.0であり、SiO、Al、及びBの含有率(酸化物換算)の合計が99.5質量%以上であり、Al及びBの含有率の合計が0.1〜20質量%であり、比表面積が0.5〜5m/gであり、かつ平均粒子径が1〜60μmであることを特徴とするシリカ質粉末。
2.上記1に記載のシリカ質粉末を含有する無機質粉末。
3.無機質粉末がシリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末である上記2に記載の無機質粉末。
4.少なくとも2本のバーナーを、炉体の中心軸に対して2〜10°の角度をつけて炉体に配置し、1本のバーナーからは原料シリカ質粉末を、少なくとも1本のバーナーからはアルミニウム源物質及び/又はホウ素源物質を、それぞれ別のバーナーから火炎に噴射することを特徴とする上記1に記載のシリカ質粉末の製造方法。
5.アルミニウム源物質が酸化アルミニウム粉末であり、原料シリカ質粉末のAlの含有率が1質量%以下である上記4に記載のシリカ質粉末の製造方法。
6.酸化アルミニウム粉末の平均粒子径が0.01〜10μmである上記5に記載のシリカ質粉末の製造方法。
7.上記1に記載のシリカ質粉末、又は上記2又は3に記載の無機質粉末を含有することを特徴とする樹脂組成物。
8.樹脂組成物の樹脂がエポキシ樹脂である上記7に記載の樹脂組成物。
9.上記7又は8に記載の樹脂組成物を用いた半導体封止材。
本発明によれば、曲げ強度、耐ハンダクラック性を向上させた樹脂組成物、特に半導体封止材としての樹脂組成物と、該樹脂組成物を調製するのに好適なシリカ質粉末とが提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシリカ質粉末は、ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kが1.3〜5.0であるシリカ質粉末である。塩基性物質であるピリジンは、シリカ質粉末表面の酸点に吸着するため、この物質の吸着定数Kの値が大きいほどシリカ質粉末表面の酸点の数が多いことを意味する。シリカ質粉末の酸点が多いと、アミノシラン、フェニルアミノシランなどの塩基性シランカップリング剤との結合点が多くなる。このため半導体封止材中のエポキシ樹脂、フェノール樹脂などの樹脂成分とシリカ質粉末表面との密着性がより強固になり、曲げ強度が向上するとともに、樹脂成分とシリカ質粉末との界面に水分が入り込みにくくなるため、耐ハンダクラック性も飛躍的に向上する。
ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kが1.3未満であると、シランカップリング剤とシリカ質粉末との結合点が少なくなるため、半導体封止材の曲げ強度や耐ハンダクラック性を顕著に改善することができない。一方、ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kが5.0を超えると、シリカ質粉末表面の酸点の数が多くなりすぎ、エポキシ樹脂を硬化させてしまう。このため半導体封止材を用いて半導体をパッケージングする際の封止材の粘度が上昇するため、成形性が損なわれてしまうという不具合が生じてしまう。好ましいピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kの値は1.5〜4.5、特に好ましくは2.0〜4.3である。これらの値は、従来のシリカ質粉末のフロイントリッヒ吸着定数Kの値0.07〜0.8と比較すると特異的である。
ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kは以下のような手順で測定することができる。
(1)ピリジン標準溶液の調製:分光分析用ピリジン0.1molを500mlメスフラスコに取り、分光分析用n−ヘプタンで定容する。次に、前記ピリジン溶液を200mlメスフラスコにそれぞれ、0.25ml、0.50ml、1.00ml取り、n−ヘプタンで定容し、0.25mmol/l、0.50mmol/l、1.00mmol/lのピリジン標準溶液を調製する。
(2)シリカ質粉末への吸着:あらかじめ200℃で2時間加熱して乾燥させ、デシケーター中で放冷しておいたシリカ質粉末各4.00gを、25mlメスフラスコ3本に精秤する。この各メスフラスコに0.25mmol/l、0.50mmol/l、1.00mmol/lのピリジン標準溶液20mlを入れ、3分間振り混ぜる。このメスフラスコを25℃に設定した恒温槽に2時間入れ、ピリジンをシリカ質粉末に吸着させる。
(3)ピリジン吸着量の測定:ピリジン標準溶液とシリカ質粉末とを混合した前記メスフラスコから、それぞれ上澄み液を取り、紫外可視分光光度計の測定セルに入れ、吸着されずに残った残留ピリジン濃度を吸光度により定量する。
(4)ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kの算出: logA=logK+(1/n)logCのフロイントリッヒ吸着式によりピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kを算出する。すなわち、logAをY軸に、(1/n)logCをX軸にしたグラフを描くと、Y軸切片からlogKが求まり、Kが算出できる。ここで、Aはシリカ質粉末1gに吸着したピリジン量(μmol/g)、Cは上澄み液中の残留ピリジン濃度(μmol/ml)、K、nは定数である。
なお、測定に使用する紫外可視分光光度計を例示すれば、島津製作所社製商品名「紫外可視分光光度計 モデルUV−1800」である。ピリジン標準溶液を調製するのに用いる試薬を例示すれば、和光純薬工業社製のピリジン(分光分析用グレード)、及びn−ヘプタン(分光分析用グレード)である。また、吸光度の測定波長は251nmとし、n−ヘプタンのみを測定しバックグランド補正をした。検量線の作成には、0.00mmmol/l、0.25mmol/l、0.50mmol/l、1.00mmol/lのピリジン標準溶液を用いた。
また、本発明のシリカ質粉末の特徴は、SiO、Al、及びBの含有率(酸化物換算)の合計が99.5質量%以上であり、Al及びBの含有率の合計が0.1〜20質量%であることである。SiO、Al、及びBの含有率の合計が99.5質量%未満、すなわち、SiO、Al、及びB以外の含有率が0.5質量%を超えると、半導体封止材とした際に、必要でない不純物となる物質が増えてしまうため、好ましくない。例えばNaO、Feなどは、一部がイオンとなり溶出し、半導体チップや配線にダメージを与えてしまう。MgO、KO、CaOなどは、シリカ質粉末の熱膨張率を大きくして、耐ハンダクラック性に悪影響を与えてしまう。
SiO、Al、及びBの含有率の合計は、好ましくは99.6質量%以上、さらに好ましくは99.7質量%以上である。
また、シリカ質粉末のAl及びBの含有率の合計は0.1〜20質量%であることが好ましい。シリカ質粉末中にAl、Bが存在すると、Al、Bの位置が強い酸点になる。この酸点により、塩基性シランカップリング剤とシリカ質粉末表面との結合点が増加するため、曲げ強度、耐ハンダクラック性が改善される。Al及びBの含有率の合計が0.1質量%未満であると、酸点の増加が十分でなく、逆に20質量%を超えると、シリカ質粉末の熱膨張率が大きくなりすぎ、耐ハンダクラック性に悪影響を与えてしまう。より好ましいAl及びBの含有率の合計は0.2〜18質量%、さらに好ましくは0.3〜15質量%である。
本発明のシリカ質粉末のSiO含有率(酸化物換算)は質量減少法、Al含有率(酸化物換算)は原子吸光分析法、B含有率(酸化物換算)は、ICP発光分析法を用いて、下記のような手順で測定することができる。
(1)SiO含有率の測定:シリカ質粉末2.5gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、試薬特級硫酸、純水をそれぞれ20ml、1ml、1ml加える。その白金皿を300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置して粉末を溶解、乾固させる。次に、1000°に加熱されたマッフル炉に白金皿を入れ10分間加熱して、フッ化ケイ酸を蒸発させる。デシケーター内で室温まで放冷後、白金皿の質量を精秤し、質量減少率からシリカ質粉末のSiOの含有率を算出する。
(2)Al含有率の測定:シリカ質粉末1gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、試薬特級過塩素酸をそれぞれ20ml、1ml加える。その白金皿を300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置してから室温まで冷却し、25mlメスフラスコに移しかえ純水で定容する。この溶液中のAl量を原子吸光光度計を用い検量線法により定量する。そのAl量をAlに換算しシリカ質粉末中の含有率を算出する。原子吸光光度計を例示すれば、日本ジャーレルアッシュ社製商品名「原子吸光光度計 モデルAA−969」である。検量線を作成するのに用いる標準液を例示すれば、関東化学社製原子吸光用Al標準液(濃度1000ppm)である。なお、測定の際のフレームにはアセチレン−亜酸化窒素フレームを用い、波長309.3nmにおける吸光度を測定して定量した。
(3)B含有率の測定:シリカ質粉末1gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、試薬特級硝酸、試薬特級マンニトールの1%水溶液をそれぞれ20ml、1ml、1ml加え、300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置して粉末を溶解、乾固させる。次に、白金皿の乾固物に、試薬特級硝酸、純水をそれぞれ1mlずつ加え、再溶解した後、25mlメスフラスコに移しかえ純水で定容する。この溶液中のB量をICP発光分光分析装置を用い検量線法により定量する。そのB量をBに換算しシリカ質粉末中の含有率を算出する。ICP発光分光分析装置を例示すれば、セイコーインスツルメント社製商品名「モデルSPS−1700R」であり、249.8nmの波長の発光強度を測定する。検量線を作成するのに用いる標準液を例示すれば、関東化学社製原子吸光用B標準液(濃度1000ppm)である。
本発明の樹脂組成物における曲げ強度、及び耐ハンダクラック性の向上効果は、シリカ質粉末の比表面積が0.5〜5m/gの範囲、平均粒子径が1〜60μmの範囲にあるときにさらに助長される。比表面積が0.5m/g未満であると、シランカップリング剤とシリカ質粉末表面との結合面積が小さすぎ、曲げ強度、耐ハンダクラック性が改善されにくい。一方、比表面積が5m/gを超えると、シリカ質粉末が小さい粒子を多量に含むか、粒子表面の一部又は全部に凹凸があることを意味し、半導体封止材を用いて半導体をパッケージングする際の封止材の粘度が上昇するため、成形性が損なわれてしまう。好ましい比表面積の範囲は、0.6〜4.8m/g、さらに好ましくは0.7〜4.7m/gである。
また、シリカ質粉末の平均粒子径が1μm未満でも、同様に、半導体封止材を用いて半導体をパッケージングする際の封止材の粘度が上昇するため、成形性が損なわれてしまうため好ましくない。逆に、平均粒子径が60μmを超える場合、半導体パッケージの肉厚が非常に薄くなっているため、半導体チップに傷をつけてしまう問題や、凹凸のない均質なパッケージが得られないという問題が発生してしまう。好ましい平均粒子径の範囲は、2〜55μmであり、さらに好ましい範囲は、3〜50μmの範囲である。また、最大粒子径は、196μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは128μm以下である。
本発明のシリカ質粉末の平均粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度測定に基づいて測定する。使用される測定機としては、例えば、シーラス社製商品名「シーラスグラニュロメーター モデル920」を用い、水にシリカ質粉末を分散させ、さらに超音波ホモジナイザーで200Wの出力で1分間分散処理してから測定する。なお、粒度分布測定は、粒子径チャンネルが0.3、1、1.5、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、64、96、128、196μmにて行なう。測定した粒度分布において、累積質量が50%となる粒子径が平均粒子径、累積質量が100%となる粒子径が最大粒子径である。
本発明のシリカ質粉末の比表面積は、BET法による比表面積測定に基づいて測定する。比表面積測定機を例示すれば、マウンテック社製商品名「マックソーブ モデルHM−1208」である。
本発明のシリカ質粉末は、他の無機質粉末に混合しても、その効果を発現させることができる。無機質粉末中の本発明のシリカ質粉末の含有率は、0.5質量%以上であることが好ましく、さらには2質量%以上であることが好ましい。無機質粉末の種類としては、シリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末であることが好ましい。これらの粉末は単独で用いてもよく、また二種類混合してもよい。半導体封止材の熱膨張率を低くする場合や、金型の摩耗性を低減する場合にはシリカ質粉末が、熱伝導性を付与する場合にはアルミナ質粉末が選択される。なおシリカ質粉末は、後記の方法で測定された非晶質率の値で95%以上であることが好ましい。
本発明のシリカ質粉末は、下記方法で測定された非晶質率が好ましくは95%以上、特には98%以上であることが好ましい。非晶質率は、粉末X線回折装置(例えばRIGAKU社製商品名「モデルMini Flex」)を用い、CuKα線の2θが26°〜27.5°の範囲においてX線回折分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定する。シリカ粉末の場合、結晶質シリカは、26.7°に主ピークが存在するが、非晶質シリカではピークは存在しない。非晶質シリカと結晶質シリカが混在していると、結晶質シリカの割合に応じた26.7°のピーク高さが得られるので、結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する試料のX線強度の比から、結晶質シリカ混在比(試料のX線回折強度/結晶質シリカのX線回折強度)を算出し、式、非晶質率(%)=(1−結晶質シリカ混在比)×100から非晶質率を求める。
本発明のシリカ質粉末、無機質粉末、及びアルミナ質粉末の平均球形度は好ましくは0.80以上、特には0.85以上であることが好ましい。これによって、樹脂組成物の粘度が低下し、成形性も向上させることができる。平均球形度は、実体顕微鏡(例えばニコン社製商品名「モデルSMZ−10型」)等にて撮影した粒子像を画像解析装置(例えばマウンテック社製商品名「MacView」)に取り込み、写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)から測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の球形度はA/Bとなるので、試料の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πrであるから、B=π×(PM/2π)となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)となる。このようにして得られた任意の粒子200個の球形度を求め、その平均値を平均球形度とした。
次に、本発明のシリカ質粉末の製造方法ついて説明する。
本発明の製造方法は、少なくとも2本のバーナーを、炉体の中心軸に対して2〜10°の角度をつけて炉体に配置し、1本のバーナーからは原料シリカ質粉末を、少なくとも1本のバーナーからはAl源物質及び/又はB源物質を火炎に噴射することを特徴とするシリカ質粉末の製造方法である。原料シリカ質粉末とAl源物質及び/又はB源物質とを同一の1本のバーナーから火炎に噴射すると、噴射された原料は必ず円錐状に広がるため、原料シリカ質粉末の表面にAl源物質及び/又はB源物質が融着する割合が少なくなり、Al及びBの含有率の合計が0.1〜20質量%である本発明のシリカ質粉末を製造することができない。また、原料シリカ質粉末とAl源物質及び/又はB源物質とを事前に混合しておいても、噴射時に円錐状に広がる際に、分散・分離されるため、組成が不均質になってしまう。
少なくとも2本のバーナーを、炉体の中心軸に対して2〜10°の角度をつけて、焦点を結ぶように炉体に配置し、1本のバーナーからは原料シリカ質粉末を、少なくとも1本のバーナーからはAl源物質及び/又はB源物質を火炎に噴射することで、本発明のシリカ質粉末を極めて効率よく製造することができる。Al源物質及び/又はB源物質を噴射するバーナーを複数本とすることで、本発明のシリカ質粉末の組成の均質性をより一段と高めることができる。好ましいバーナーの本数は、原料シリカ質粉末の噴射バーナー1本に対し、Al源物質及び/又はB源物質の噴射バーナーが2本の割合である。また、バーナーの配置角度は、炉体の中心軸に対して2〜10°とする必要がある。バーナーの配置角度が2°未満であると、焦点を結ぶ位置が火炎の外になってしまい、原料シリカ質粉末の表面にAl源物質及び/又はB源物質が融着する割合が少なくなる。一方、バーナー配置角度が10°を超えても、原料シリカ質粉末の表面にAl源物質及び/又はB源物質が融着する前に焦点を結んでしまうので好ましくない。より好ましいバーナーの配置角度は、3〜8°の範囲内である。
本発明においては、Al源物質が酸化アルミニウム粉末であることが好ましい。Al源物質としては、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウム有機化合物などが挙げられるが、酸化アルミニウムが原料シリカ質粉末の融点と近いため、バーナーから噴射した際に原料シリカ質粉末の表面に融着しやすく、不純物含有率も少ないため最も好ましい。また、酸化アルミニウム粉末の平均粒子径は0.01〜10μmであることが好ましい。平均粒子径が0.01μm未満であると、粉末が凝集しやすく、シリカ質粉末と融着した際の組成が不均質になる傾向にあり、同様に10μmを超えてもシリカ質粉末と融着した際の組成が不均質になる。好ましい平均粒子径の範囲は、0.03〜8μm、さらに好ましくは0.05〜5μmである。
本発明においては、原料シリカ質粉末のAl含有率が1質量%以下であることが好ましい。シリカ質粉末中のAl、Bのうち、粉末の表面に位置するものだけが強い酸点を形成し、塩基性シランカップリング剤と結合することができる。したがって、元来原料シリカ質粉末内部に存在するAlは、シリカ質粉末の熱膨張率を上昇させる等の悪影響を及ぼしてしまう。原料シリカ質粉末のAl含有率は、好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
原料シリカ質粉末には、前述したAl以外にもFe、NaO、MgO、CaO、Bなどが含有されていてもよいが、原料シリカ質粉末のSiO含有率は、97質量%以上、さらには、98質量%以上であることが好ましい。
原料シリカ質粉末とAl源物質及び/又はB源物質を火炎に噴射し、融着させ、捕集する装置としては、例えばバーナーを備えた炉体に捕集装置が接続されたものが使用される。炉体は、開放型又は密閉型、あるいは縦型、横型のいずれであっても良い。捕集装置には、重力沈降室、サイクロン、バッグフィルター、電気集塵機等の一つ以上が設けられ、その捕集条件を調整することによって、製造したシリカ質粉末を捕集することができる。その一例を示せば、特開平11−57451号公報、特開平11−71107号公報などである。
なお、本発明において、シリカ質粉末のピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kは、原料シリカ質粉末の表面に融着させるAl源物質及び/又はB源物質のサイズ、シリカ質粉末中のAl含有量及びB含有量、シリカ質粉末の比表面積及び平均粒子径などによって増減が可能である。シリカ質粉末中のAl含有率及びB含有率は、原料シリカ質粉末とAl源物質及び/又はB源物質のバーナーへの噴射量の比を調整することによってそれぞれ増減可能である。シリカ質粉末の比表面積、平均粒子径などは、原料シリカ質粉末の粒度構成や火炎温度などによって調整可能である。また、平均球形度、非晶質率は原料シリカ質粉末の火炎への供給量や火炎温度などによって調整可能である。さらには、比表面積、平均粒子径、Al含有率、B含有率などが異なるシリカ質粉末を種々製造しておき、それらの2種以上を適宜混合することによって、フロイントリッヒ吸着定数K、Al含有量、B含有量、比表面積、平均粒子径などが更に特定されたシリカ質粉末を製造することもできる。
本発明の樹脂組成物は、本発明のシリカ質粉末又は無機質粉末を含有する樹脂組成物である。樹脂組成物中のシリカ質粉末又は無機質粉末の含有率は10〜95質量%であり、さらに好ましくは30〜90質量%である。
樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、マレイミド変成樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム・スチレン)樹脂等を使用することができる。なかでも、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が好ましい。
これらの中、半導体封止材としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が好ましい。例示すれば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂;オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの;ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールSなどのグリシジルエーテル;フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポキシ樹脂;線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;アルキル変性多官能エポキシ樹脂;β−ナフトールノボラック型エオキシ樹脂;1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂;2,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂;ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂;更には難燃性を付与するために臭素などのハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂;等である。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点からは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格のエポキシ樹脂等が好適である。
本発明で用いるエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤、又はエポキシ樹脂の硬化剤とエポキシ樹脂の硬化促進剤を含むものである。エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、及びオクチルフェノールからなる群から選ばれた1種又は2種以上をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られるノボラック型樹脂;ポリパラヒドロキシスチレン樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物;ピロガロールやフロログルシノール等の3官能フェノール類;無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸等の酸無水物;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン;等を挙げることができる。
エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させるために、例えばトリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等の硬化促進剤を使用することができる。
本発明の樹脂組成物には、更に以下の成分を必要に応じて配合することができる。
低応力化剤として、シリコーンゴム、ポリサルファイドゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロックコポリマー、飽和型エラストマー等のゴム状物質;各種熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂状物質;更にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂の一部又は全部をアミノシリコーン、エポキシシリコーン、アルコキシシリコーンなどで変性した樹脂;などが挙げられる。
シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン;アミノプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の疎水性シラン化合物;メルカプトシランなどが挙げられる。
表面処理剤として、Zrキレート、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。
難燃助剤として、Sb、Sb、Sbなどが挙げられる。
難燃剤として、ハロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物などが挙げられる。
着色剤として、カーボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などが挙げられる。
更には離型剤として、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィンなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、上記各材料の所定量をブレンダーやヘンシェルミキサー等によりブレンドした後、加熱ロール、ニーダー、一軸又は二軸押し出し機等により混練したものを冷却後、粉砕することによって製造することができる。
本発明の半導体封止材は、樹脂組成物がエポキシ樹脂を含有するものであり、エポキシ樹脂の硬化剤とエポキシ樹脂の硬化促進剤とを含む組成物からなるものである。本発明の半導体封止材を用いて半導体を封止するには、トランスファーモールド法、真空印刷モールド法等の常套の成形手段が採用される。
以下本発明の実施例によりさらに詳細に説明するが、これらに限定して解釈されるものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜7
平均粒子径、及びAl含有率の異なる、種々の原料シリカ質粉末、Al源物質、並びにB源物質を準備し、これを、特開平11−57451号公報に記載された装置に、炉体の中心軸に対して0〜15°の角度をつけられるように調整した複数のバーナーを炉体に配置した装置を用いて、火炎中で溶融、融着、球状化処理し、表1に示される種々のシリカ質粉末を製造した。また、これらの粉末を適宜配合して表2に示されるシリカ質粉末、及び無機質粉末を製造した。
なお、シリカ質粉末のピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kの調整は、原料シリカ質粉末の表面に融着させるAl源物質及び/又はB源物質の平均粒子径、シリカ質粉末中のAl含有量及びB含有量、シリカ質粉末の比表面積及び平均粒子径などを変更することによって行った。シリカ質粉末中のAl含有率及びB含有率の調整は、原料シリカ質粉末とAl源物質及び/又はB源物質のバーナーへの噴射量の比を調整することによって行った。シリカ質粉末の比表面積、平均粒子径などの調整は、原料シリカ質粉末の粒度構成や火炎温度などを調整することによって行なった。また、シリカ質粉末の平均球形度、非晶質率などの調整は、原料シリカ質粉末の火炎への供給量や火炎温度などを調整することによって行った。なお、火炎の最高温度は約2000℃〜2300℃の範囲であった。
シリカ質粉末の非晶質率はいずれも99.5%以上であった。
これらのシリカ質粉末のピリジンのフロイントリッヒ吸着定数K、SiO含有率、Al含有率、B含有率、比表面積、平均粒子径、平均球形度などを測定し、表2に示した。
得られたシリカ質粉末、及び無機質粉末の半導体封止材の充填材としての特性を評価するため、各粉末86.5部(質量部、以下同じ)に対し、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’、5,5’−テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂6.7部、フェノール樹脂5.5部、トリフェニルホスフィン0.3部、フェニルアミノシラン0.6部、カーボンブラック0.1部、及びカルナバワックス0.3部を加え、ヘンシェルミキサーにてドライブレンドした。その後、同方向噛み合い二軸押出混練機(スクリュー径D=25mm、ニーディングディスク長10Dmm、パドル回転数80〜120rpm、吐出量2.5kg/Hr、混練物温度100〜101℃)で加熱混練した。混練物(吐出物)をプレス機にてプレスし、冷却した後、粉砕して半導体封止材を製造し、曲げ強度、耐ハンダクラック性及び成形性(スパイラルフロー)を以下に従って評価した。それらの結果を表2に示した。
(1)曲げ強度
上記で得られた半導体封止材の硬化体の曲げ強度を次のようにして測定した。すなわち、上記各半導体封止材を、トランスファー成型機を用いて成型条件を175℃で120秒とし、幅10mm×長さ80mm×高さ4mmの形状に成型し、175℃の温度で6時間後硬化させて評価用テストピースを各5本作製した。そして、島津製作所社製商品名「オートグラフ モデルAG−5000A」を使用して、JIS K 7171に準拠し曲げ強度を測定した。なお、支点間距離は64mm、加重速度は5mm/分、測定環境は25℃で50%RHとし、各測定値(n=5)の平均値を求めて曲げ強度とした。
数値(MPa)が大きいほど曲げ強度性があることを意味する。
(2)耐ハンダクラック性
上記で得られた半導体封止材の耐ハンダクラック性を次のようにして測定した。すなわち、9.6mm×9.6mm×0.4mmの模擬半導体チップを厚み150μmの銀メッキを施した銅製のリードフレームに銀ペーストで接着した。つぎに、上記各半導体封止材を用いて、トランスファー成型機を使用して成型条件を175℃で120秒として封止した後、175℃の温度で6時間後硬化させて、耐ハンダクラック性評価用15mm×19mm×1.8mmの60ピンQFP(Quad Flat Package)サンプルを作製した。ついで、この評価用サンプル各10個を85℃で85%RHの環境条件で72時間処理した後、温度が250℃のハンダリフロー装置で加熱した。その後、評価用サンプルを半分に切断し、切断面を研磨した後、顕微鏡でクラックの発生の大きさを観察した。クラックの大きさが70μm以上のものを不良とし、10個中の不良個数を求めた。その結果を表2に示した。
(3)スパイラルフロー
EMMI−I−66(Epoxy Molding Material Institute;Society of Plastic Industry)に準拠したスパイラルフロー測定用金型を取り付けたトランスファー成型機を用い、半導体封止材のスパイラルフロー値を測定した。トランスファー成型条件は、金型温度175℃、成型圧力7.4MPa、保圧時間120秒とした。スパイラルフロー値が大きいほど、優れた流動性を持つことを示す。
Figure 0005606740
Figure 0005606740

実施例と比較例の対比から明らかなように、本発明のシリカ質粉末によれば、比較例よりも曲げ強度、耐ハンダクラック性に優れた樹脂組成物、特に半導体封止材を調製することができる。
本発明のシリカ質粉末は、自動車、携帯電子機器、パソコン、家庭電化製品等に使用される半導体封止材、半導体が搭載される積層板、更にはパテ、シーリング材、各種ゴム、各種エンジニアプラスチックスなどの充填材として使用される。また、本発明の樹脂組成物は、半導体封止材の他に、ガラス織布、ガラス不織布、その他有機基材に含浸硬化させてなる例えばプリント基板用のプリプレグや、各種エンジニアプラスチックス等として使用できる。

なお、2008年1月30日に出願された日本特許出願2008−018973号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (9)

  1. ピリジンのフロイントリッヒ吸着定数Kが1.3〜5.0であり、SiO 、Al 、及びB の含有率(酸化物換算)の合計が99.5質量%以上であり、Al 及びB の含有率の合計が0.1〜20質量%であり、比表面積が0.5〜5m /gであり、かつ平均粒子径が1〜60μmであることを特徴とするシリカ質粉末。
  2. 請求項1に記載のシリカ質粉末を含有する無機質粉末。
  3. 無機質粉末がシリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末である請求項に記載の無機質粉末。
  4. 少なくとも2本のバーナーを、炉体の中心軸に対して2〜10°の角度をつけて炉体に配置し、1本のバーナーからは原料シリカ質粉末を、少なくとも1本のバーナーからはアルミニウム源物質及び/又はホウ素源物質を、それぞれ別のバーナーから火炎に噴射することを特徴とする請求項1に記載のシリカ質粉末の製造方法。
  5. アルミニウム源物質が酸化アルミニウム粉末であり、原料シリカ質粉末のAlの含有率が1質量%以下である請求項に記載のシリカ質粉末の製造方法。
  6. 酸化アルミニウム粉末の平均粒子径が0.01〜10μmである請求項5に記載のシリカ質粉末の製造方法。
  7. 請求項1に記載のシリカ質粉末、又は請求項2又は3に記載の無機質粉末を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  8. 樹脂組成物の樹脂がエポキシ樹脂である請求項に記載の樹脂組成物。
  9. 請求項又はに記載の樹脂組成物を用いた半導体封止材。
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