JP5606152B2 - 取鍋の地金除去方法 - Google Patents
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Description
特許文献1では、鍋排出口付着物除去装置において、上部可動フレームに鍋運搬車の走行方向に直交する方向に取付けられた前後進装置と、この前後進装置により前進・後退する油圧ブレーカーとからなり、この油圧ブレーカーにはロッド先端に鍋の溝とほぼ同じ断面寸法の板が取り付いており、この板に先端の尖ったビットが板の下端寄りに、ロッドの下面とビットの下面が一直線状になるように取付けられていることが開示されている。
特許文献2では、耐火物及び耐火物表面の付着物を強制的に冷却する方法において、冷却する箇所にドライアイスを吹き付けて冷却することが開示されている。また、特許文献3では、鋳型への溶湯注入と傾転排滓とを繰り返してタンディッシュを連続的に使用するにあたり、前記タンディッシュの排滓口の通路に、予め該タンディッシュより外側に先端が突出した排滓口取付具を取り付け、複数回の傾転排滓で該取付け具上に付着、肥大した付着物を、前記取付具の突出部に衝撃を加え、共に排滓口から剥離させ、落下除去することが開示されている。
そこで、本発明では、取鍋に付着した地金を除去するにあたって、除去した地金の除去率を向上させることができると共に、地金除去後に行われる吹き付け材の定着率も向上させることができる取鍋の地金除去方法を提供することを目的とする。
本発明の技術的手段は、製鋼用取鍋の耐火物に付着した地金を除去するに際し、前記取鍋内の溶湯を払い出した後、除去する地金温度が800℃〜300℃であるときに前記地金を打撃又は引っ掛けて除去する点にある。
製鋼工場において、取鍋は溶銑や溶鋼を搬送したり精錬するときに用いられるのが一般的である。例えば、取鍋は、高炉から出銑した溶銑を搬送したり、混銑車から出銑した溶銑を搬送したり、転炉から出鋼した溶鋼を搬送するために用いられる。また、二次精錬を行うときや連続鋳造装置に溶鋼を注入する際にも用いられる。
まず、図1を用いて取鍋の構造から説明する。なお、取鍋は、図1に示すものに限定されない。また、取鍋には、溶銑用の取鍋と溶鋼用の取鍋とがあるが、本発明は、どちらの取鍋であっても適用することができる。以降、溶銑や溶鋼をまとめて溶湯ということがある。
このような取鍋1を使用した場合、取鍋1の開口部(上部側)7であって、例えば、胴部5の開口部7側に位置する耐火物3の内壁に地金8が付着したり、取鍋1の胴部5の長手方向中央部に位置する耐火物3に地金8が付着することがある。また、取鍋1の敷部4に位置する耐火物3の内壁などにも地金8が付着してしまう。
具体的には、まず、溶湯が入っていない取鍋1を取鍋整備工場に搬送する。そして、図2に示すように、取鍋整備工場に搬送した取鍋1を傾動させる傾動装置10に設置する。
この取鍋設置体13は、底面側が円弧状となっていてローラ12に接地することで揺動自在に支持された底部14と、この底部14から上方に起立した一対の側部15とを備えている。側部15には、取鍋1のトラニオン軸又は取鍋1の外面に設けられた突出部16と係止する凹上の係止部17が設けられている。したがって、取鍋1のトラニオン軸または突出部16を係止部17に係止することによって取鍋1を取鍋設置体13に設置することができる。
そこで、本発明では、地金8を除去するにあたり、除去しようとする地金温度が800℃以下となるように自然冷却や強制冷却してから打撃や引っ掛けによって地金8を除去することとしている。
また、地金温度を800℃以下に冷却すると地金8が収縮し、地金8と耐火物との収縮率が大きくなることによって、地金8が耐火物から剥離し易くなる。表1は、純鉄と耐火物との収縮差をまとめたものであり、図3は、表1の結果をグラフにしたものである。表1の純鉄は、「C.Li、B.G.Thomas : Met Trans 35B 1151 (2004)」に示された密度により求めたものである。
さて、地金8を除去するにあたって、地金温度を800℃以下にすることが必要であるが、地金8(耐火物)を冷やし過ぎると、取鍋の温度(耐火物の温度)が下がり過ぎ、整備後に取鍋を使用する際に、取鍋を加熱する手間が掛かると共に、加熱するために多大なエネルギーが必要となる。また、操業上、取鍋を加熱する時間が確保できず、加熱不足である場合には、耐火物3の膨張不足となる。その結果、耐火物3の目地などの隙間に溶湯が入り込んで漏鋼などの懸念がある。加えて、地金除去の際の下限温度を300℃としてかないと、地金除去後に不定形耐火物を吹き付けたときに、水分が十分に蒸発せずに吹き付け作業が旨く行えないことがある。言い換えれば、地金除去の際の下限温度を300℃以上としていなければ、吹き付け作業を行ったときの不定形耐火物の付着率が悪くなる虞がある。
地金除去量W2は、整備後における地金8の除去量を示したもので、整備開始直前の取鍋1の重量と、整備終了直後の取鍋1の重量との差を示したものである。地金除去率Rは、地金8の除去を行った割合を示したもので、地金除去量W2から地金付着量W1を割ったものである(R=W2/W1)。吹き付け材定着率は、地金8の除去後に取鍋の敷部に吹き付けた不定形耐火物の敷部の面積に対する定着した割合を示したものである。即ち、吹き付け材定着率は、耐火物を吹き付けた後において、敷部に定着した新たな吹き付け材の面積を、取鍋の敷部の面積で割ることによって求めることができる。この実施形態では、整備後に目視にて新たな吹き付け材の面積を決定して、吹き付け材定着率を求めた。吹き付け材として、例えば、Al2O3:61質量%、SiO2:18質量%、SiC:11質量%、C:3質量%、その他:7質量%を含有するものを用いた。なお、吹き付け材は、当然の如く、これに限定されない。
図5は、実施例及び比較例において、溶銑用の取鍋を整備したときの地金温度に対する地金除去率と吹き付け材定着率とをまとめたものである。図6は、実施例及び比較例において、溶鋼用の取鍋を整備したときの地金温度に対する地金除去率と吹き付け材定着率とをまとめたものである。
2 鉄皮
3 耐火物
4 敷部
5 胴部
7 開口部
8 地金
10 傾動装置
11 ベース台
12 ローラ
13 取鍋設置体
14 底部
15 側部
16 突出部
17 係止部
18 機械
19 ブレーカ
R 地金除去率
W1 地金付着量
W2 地金除去量
Claims (1)
- 製鋼用取鍋の耐火物に付着した地金を除去するに際し、前記取鍋内の溶湯を払い出した後、除去する地金温度が800℃〜300℃であるときに前記地金を打撃又は引っ掛けて除去することを特徴とする取鍋の地金除去方法。
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