JP5604150B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両に関する。
自動二輪車には、メインフレーム上方に配置されるダミータンク型収納ボックスの内壁に、面ファスナ付きの緩衝材を介して車載工具であるツールを配した構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この構造によれば、ツールを収納ボックス内に配することで、ツールの使い勝手を向上させることができる。
特許第3141416号公報
ところで、自動二輪車等の鞍乗り型車両は、部品レイアウトスペースが制約される車両であるため、収納ボックスの配置や形状が変更されると、それに合わせて他の部品のレイアウト等を変更する必要が生じる。
従来の構造では、メインフレーム上方に大容量の収納ボックスを設け、この収納ボックス内にツールを配置している。しかしながら、この構造では、ツールによって収納ボックスの容量が減ってしまう課題があった。また、ツールの内側に膨出する凸部ができてしまい、収納物の形状によっては収納し難くなってしまう課題もあった。
また、従来の構造では、収納ボックスの後部下方に隣接してエアクリーナが配され、エアクリーナの両側には、車体フレームが配されるため、エアクリーナをメンテナンスする際に、配置の都合上、収納ボックスを取り外す必要がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、車体フレームの上方に収納ボックスを配した構成で、収納ボックスの容量を大きくしつつ、周囲部品のレイアウトを最適化できる鞍乗り型車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、車体フレーム(2)と、当該車体フレーム(2)の上方に配されるとともに、上方に開放する収納室を有する収納ボックス(25)と、当該収納ボックス(25)の収納室の上部開放端縁に密着するパッキン(26P)を有するとともに、前記収納室を開閉自在に設けられるリッド部材(26)と、上方に開放するとともに、前記収納ボックス(25)の外壁に沿うツールボックス(151)とを備える鞍乗り型車両において、前記リッド部材(26)は、前側収納ボックス(25)よりも車幅方向外側に張り出して、車体カウル(3)の側縁(3S)に沿って延びる張り出し部(26R)を備え、前記ツールボックス(151)を、前記収納ボックス(25)の前記パッキン(26P)よりも車幅方向外側で上方に開口する室にするとともに、前記リッド部材(26)を閉じた状態の前記張り出し部(26R)の下方に配したことを特徴とする。
この構成によれば、ツールボックスを、車体フレームの上方に配される収納ボックスのリッド部材の下方、かつ、リッド部材のパッキンよりも外方に配したので、収納ボックスの容量を低減させることなく、ツールボックスを収納ボックス周りに使い勝手良く配置することができる。これにより、車体フレームの上方に収納ボックスを配した構成で、収納ボックスの容量を大きくしつつ、ツールボックスのレイアウトを最適化できる。
上記構成において、前記収納ボックス(25)と前記ツールボックス(151)とが一体成形されるようにしてもよい。この構成によれば、部品点数を削減できる。
また、上記構成において、前記鞍乗り型車両は、エンジン(23)と、当該エンジン(23)に浄化空気を供給するエアクリーナ(24)とをさらに備え、前記エアクリーナ(24)は、下側ケース(24A)と、当該下側ケース(24A)の開放面に配されるエレメント(24C)と、前記下側ケース(24A)と合わせられる上側カバー(24B)とを有し、前記エアクリーナ(24)は、前記収納ボックス(25)の前方に隣接し、かつ、前記下側ケース(24A)と前記上側カバー(24B)との取付部(24F)を前記収納ボックス(25)の前壁(105)に臨ませるように後方に傾斜して配されるとともに、前記前壁(105)に、前記取付部(24F)に向けて工具をアクセスするためのメンテナンス孔部(173)が設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、収納ボックスに設けられたメンテナンス孔部を用いて、収納ボックスの前方に隣接するエアクリーナの取付部に向けて工具をアクセスできるため、エアクリーナのメンテナンス性を確保しつつ、エアクリーナと収納ボックスとを近接させてコンパクトに配置することができる。
また、上記構成において、前記収納ボックス(25)の最大幅は、前記エアクリーナ(24)の最大幅より大きく、かつ、前記収納ボックス(25)の前部の幅は、前記エアクリーナ(24)の最大幅よりも小さく、前記ツールボックス(151)は、前記エアクリーナ(24)と前記収納ボックス(25)の前部との間に設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、ツールボックスは、エアクリーナと、このエアクリーナの最大幅よりも小さい幅とされた収納ボックス前部との間に設けられるので、エアクリーナと収納ボックスとの間に空くスペースを効率よく利用してツールボックスを配置でき、ツールボックスの車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
また、上記構成において、前記エアクリーナ(24)と前記収納ボックス(25)との間に、バッテリー(162)を備え、前記バッテリー(162)は、その上面を前記エアクリーナ(24)の下側ケース(24A)の後下面と平行となるように、側面視で斜めに傾斜して配され、前記収納ボックス(25)の前壁(105)には、バッテリーカバー(105A)が設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、バッテリーが、エアクリーナと収納ボックスとの間で、その上面を前記エアクリーナの下側ケースの後下面と平行となるように、側面視で斜めに傾斜して配され、収納ボックスの前壁には、バッテリーカバーが設けられるため、エアクリーナ、バッテリー及び収納ボックスをコンパクトに配置することができるとともに、収納ボックス側からバッテリーへアクセス可能にすることで、バッテリーのメンテナンス性も確保できる。
また、上記構成において、前記収納ボックス(25)内には、U字状アーム(121A)と当該U字状アーム(121A)の開放側端部をロック可能なロックバー(121B)とを有するU字ロック(121)が、前記ロックバー(121B)を下側にして前記収納ボックス(25)の前壁(105)へ立てかけて収納可能であるとともに、前記前壁(105)の下部には、前記ロックバー(121B)を係止する係止リブ(105C)が設けられるようにしてもよい。
この構成によれば、U字ロックが、ロックバーを下側にして収納ボックスの前壁へ立てかけられた場合に、ロックバーが前壁の下部に設けた係止リブに係止するので、U字ロックを出し入れし易く、かつ、収納ボックスの使い勝手を妨げずに収納することができる。
また、上記構成において、前記ツールボックス(151)上方に、当該ツールボックス(151)を覆うツールボックスリッド(155)が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、ツールボックスリッドによって、ツールボックス内へ雨水等がより侵入し難くなり、かつ、ツールボックス内で工具が上下に揺れることを抑えることができる。
また、上記構成において、前記車体フレーム(2)は、乗員用シート(41)を支持するとともに前記乗員用シート(41)下方に燃料タンク(42)を支持するシートレール(15)を備え、前記乗員用シート(41)の前方に前記収納ボックス(25)が隣接して配置され、前記車体フレーム(2)の前後中央下部にエンジン(23)を配設し、このエンジン(23)の上方に前記収納ボックス(25)を配設し、この収納ボックス(25)の後方に前記燃料タンク(42)を配設してもよい。
本発明は、ツールボックスを、車体フレームの上方に配される収納ボックスのリッド部材の下方、かつ、リッド部材のパッキンよりも外方に配したので、車体フレームの上方に収納ボックスを配した構成で、収納ボックスの容量を大きくしつつ、ツールボックスのレイアウトを最適化できる。
また、収納ボックスとツールボックスとが一体成形されるようにすれば、部品点数を削減できる。
また、鞍乗り型車両は、エンジンと、当該エンジンに浄化空気を供給するエアクリーナとをさらに備え、エアクリーナは、下側ケースと、当該下側ケースの開放面に配されるエレメントと、下側ケースと合わせられる上側カバーとを有し、エアクリーナは、収納ボックスの前方に隣接し、かつ、下側ケースと上側カバーとの取付部を収納ボックスの前壁に臨ませるように後方に傾斜して配されるとともに、前壁に、取付部に向けて工具をアクセスするためのメンテナンス孔部が設けられるようにすれば、エアクリーナのメンテナンス性を確保しつつ、エアクリーナと収納ボックスとを近接させてコンパクトに配置することができる。
また、収納ボックスの最大幅は、エアクリーナの最大幅より大きく、かつ、収納ボックスの前部の幅は、エアクリーナの最大幅よりも小さく、ツールボックスは、エアクリーナと収納ボックスの前部との間に設けられるようにすれば、エアクリーナと収納ボックスとの間に空くスペースを効率よく利用してツールボックスを配置でき、ツールボックスの車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
また、エアクリーナと収納ボックスとの間に、バッテリーを備え、バッテリーは、その上面をエアクリーナの下側ケースの後下面と平行となるように、側面視で斜めに傾斜して配され、収納ボックスの前壁には、バッテリーカバーが設けられるようにすれば、エアクリーナ、バッテリー及び収納ボックスをコンパクトに配置することができるとともに、収納ボックス側からバッテリーへアクセス可能にすることで、バッテリーのメンテナンス性も確保できる。
また、収納ボックス内には、U字状アームと当該U字状アームの開放側端部をロック可能なロックバーとを有するU字ロックが、ロックバーを下側にして収納ボックスの前壁へ立てかけて収納可能であるとともに、前壁の下部には、ロックバーを係止する係止リブが設けられるようにすれば、U字ロックを出し入れし易く、かつ、収納ボックスの使い勝手を妨げずに収納することができる。
また、ツールボックス上方に、当該ツールボックスを覆うツールボックスリッドが設けられるようにすれば、ツールボックスリッドによって、ツールボックス内へ雨水等がより侵入し難くなり、かつ、ツールボックス内で工具が上下に揺れることを抑えることができる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車の車体フレームを側方から見た図である。 収納ボックスを周辺構成とともに車体左側から見た図である。 (A)は収納ボックスの側面図、(B)は上面図、(C)は前面図である。 収納ボックスを周辺構成とともに上方から見た図である。 U字ロックを収納した状態を上方から見た図である。 空の収納ボックスを周辺構成とともに上方から見た図である。 収納ボックスの下側前壁を外した状態を示す図である。 変形例の説明に供する図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
この自動二輪車1の車体フレーム2は、複数種の金属部品を溶接等により一体に結合してなり、ヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後下方に延出する左右一対のメインフレーム12と、メインフレーム12から下方に延びてエンジン23の前端部を支持する左右一対のダウンフレーム(「クレードルフレーム」とも言う)13と、メインフレーム12の後端部に連結される左右一対のピボットフレーム14と、ピボットフレーム14後部に連結されて後上方に延びる左右一対のシートレール15と、ピボットフレーム14とシートレール15との間を架橋するバックステー16とを備えている。
この車体フレーム2のピボットフレーム14以外のフレーム(ヘッドパイプ11、メインフレーム12、ダウンフレーム13、シートレール15、バックステー16)は、鋼材等の金属材料からなる金属パイプで形成されており、ピボットフレーム14は、金属材料からなる板状部材で形成されている。なお、図1中、符号3は、車体フレーム2を覆う車体カウルであり、符号4は、車体を地面に対して垂直姿勢で駐車するためのセンタースタンドであり、符号5は、車体を左側に傾動させた姿勢で駐車するためのサイドスタンドである。
図2は、自動二輪車1の車体フレーム2を側方から見た図である。なお、図中、符号L1は、ヘッドパイプ11の軸線である。
ヘッドパイプ11は、車両前部の車幅方向中心で後上がりに傾斜して配置され、左右一対のフロントフォーク20(図1参照)を左右に操舵自在に支持する。図1に示すように、これらフロントフォーク20の下部には、前輪21が回転自在に支持され、これらフロントフォーク20の上部には、操舵用のハンドル22が支持される。すなわち、ヘッドパイプ11は、自動二輪車1の操舵系を構成する操舵装置を支持している。
左右一対のメインフレーム12は、ヘッドパイプ11の下部左右から側面視で後下方に傾斜して延びるとともに、車幅方向外側に拡がって後方へ延び、その後端が左右のピボットフレーム14の前上部に連結される。
左右のメインフレーム12は、内燃機関であるエンジン23、エアクリーナ24及び収納ボックス25等を支持するフレームである。図1に示すように、エアクリーナ24は、左右のメインフレーム12の前部上方にて、ヘッドパイプ11の軸線L1と平行に後上がりに傾斜した姿勢で支持され、後上方に開口するエアクリーナ下側ケース24Aと、エアクリーナ下側ケース24Aの開放面を覆うエアクリーナ上側カバー24Bとを備えている。
また、収納ボックス25は、図1に示すように、エアクリーナ24後方であって、左右のメインフレーム12の後部上方に支持され、この収納ボックス25の上方開口を開閉自在に覆うリッド部材26を回動自在に支持している。
エンジン23は、左右のメインフレーム12の下方、左右のダウンフレーム13の後方かつピボットフレーム14の前方に支持され、これによって、車体フレーム2の前後中央下部に懸架される。
図2に示すように、左右のピボットフレーム14は、左右のメインフレーム12の後部(メインフレーム後部)12R(図2参照)との連結部分から下方に延在し、その上下中間部にピボット軸31が貫通して支持される。このピボット軸31は、車幅方向に平行に配置され、このピボット軸31を介して、後部に後輪27(図1参照)を軸支するリヤアーム(「スイングアーム」とも言う)28(図1参照)が上下に揺動自在に支持される。また、左右のピボットフレーム14には、ピボット軸31の上下に車幅方向に延びるクロスパイプ32,33が設けられる。
上側のクロスパイプ32には、車幅方向中央に設けられた上側クッション支持部を介して単一のリヤクッション35(図1参照)の上端部が回動自在に連結される。このリヤクッション35の下端部は、リンク機構36(図1参照)を介してリヤアーム28に連結される。
また、下側のクロスパイプ33には、このクロスパイプ33から前方に延びてエンジン23の後下部を支持するエンジンハンガ33Aが設けられるとともに、クロスパイプ33から後方に延びてリンク機構36を支持するリンク支持部33Bが設けられる。
また、左右のピボットフレーム14には、車幅方向外側にステップホルダ37が取り付けられる(図1参照)。このステップホルダ37は、ピボットフレーム14よりも後方に延出し、このステップホルダ37の前部に、運転者が足を置くメインステップ38が取り付けられ、ステップホルダ37の後部に、同乗者が足を置くピリオンステップ39が取り付けられる。
これらピボットフレーム14の後上部には、シートレール15とバックステー16とが上下に間隔を空け、かつ、互いに平行に連結される(図2参照)。
図2に示すように、シートレール15は、ピボットフレーム14に溶接され、ピボットフレーム14から後上方へ直線状に延びるシートレール前部15Fと、シートレール前部15Fから後上方へ延びるシートレール後部15Rとを有している。
バックステー16は、シートレール15の下方でピボットフレーム14に溶接され、ピボットフレーム14から後上方へ直線状に延びるバックステー前部16Fと、バックステー前部16Fから後上方へ直線状に延びた後に上方へ屈曲してシートレール後部15Rに溶接されるバックステー後部16Rとを有している。このバックステー16のバックステー前部16Fは、シートレール前部15Fと平行となる傾斜で後上方に直線状に延びている。
このようにして、左右のシートレール15とバックステー16とで自動二輪車1のリヤフレーム17が構成される。このリヤフレーム17では、シートレール15とピボットフレーム14との間をバックステー16が架橋するので、バックステー16によりシートレール15の撓みを抑えることができ、フレーム剛性を高めることができる。
そして、シートレール15は、図1に示すように、乗員用シート41を支持するとともに、乗員用シート41下方に燃料タンク42を支持する。また、シートレール15は、乗員用シート41後方ではリヤフェンダ43や後方灯火類44等を支持する。
この乗員用シート41は、運転者用シートと同乗者用シートとを一体にした前後に長いシートに形成され、この乗員用シート41の前方に収納ボックス25が隣接して配置される。
この自動二輪車1は、車体フレーム2の前後中央下部にエンジン23を配設し、このエンジン23の上方に大容量の収納ボックス25を配設し、この収納ボックス25の後方に燃料タンク42を配設するため、比較的重量を有する部品(エンジン23、燃料が貯留された燃料タンク42、収納物が積載された収納ボックス25)を車両前後中央に寄せて配置でき、マスの集中化を図ることができる。
図1及び図2に示すように、左右のダウンフレーム13は、メインフレーム12の前部(「メインフレーム前部」と言う)12Fから下方に直線状に延びた後、後方に屈曲してピボットフレーム14に連結される。
図2に示すように、車体フレーム2の前下部であるヘッドパイプ11下部からダウンフレーム13に至る部分には、単一のガセットプレート46が設けられている。
このガセットプレート46は、ヘッドパイプ11から左右一対のダウンフレーム13に渡って延在する略U字形状の金属板状部品であり、ヘッドパイプ11とメインフレーム12との連結部を下方から覆う第1覆い部46Aと、第1覆い部46Aから連続してメインフレーム12とダウンフレーム13との連結部を前下方から覆う左右の第2覆い部46Bと、第2覆い部46Bから下方に延在してダウンフレーム13の中間位置まで延びる左右の第3覆い部46Cとを一体に備える。
これら第1〜第3覆い部46A〜46Cは、その周縁がヘッドパイプ11、メインフレーム12及びダウンフレーム13に連続溶接で接合される。これによって、この単一のガセットプレート46によってヘッドパイプ11、メインフレーム12及びダウンフレーム13の各連結部を補強でき、車体フレーム2の剛性を高めることができる。
エンジン23は、図1に示すように、クランクケース51の前上部から前上がりに前傾するシリンダ部52を備える前傾エンジンであり、車幅方向に複数(本構成では2つ)の気筒を並べて配置した並列多気筒(並列2気筒)の4サイクルエンジンである。
このエンジン23は、クランクケース51の前部がダウンフレーム13にエンジンハンガ(不図示)を介して支持され、クランクケース51の上部がメインフレーム12にエンジンハンガ47Bを介して支持され、クランクケース51の後部がピボットフレーム14間のクロスパイプ33にエンジンハンガ33A(図2参照)を介して支持される。
シリンダ部52は、クランクケース51の前上部に連結されるシリンダブロック52Aと、シリンダブロック52Aの上部に連結されるシリンダヘッド52Bと、シリンダヘッド52Bの上部を覆うシリンダヘッドカバー52Cとを備えている。
このエンジン23のクランクケース51の左側後部には、エンジン出力軸51Aが設けられる。このエンジン出力軸51Aと後輪27とは、ドライブチェーン(「チェーン」と言う)55を介して動力伝達可能に連結され、このチェーン55を介してエンジン23の動力が後輪27に伝達される。
エンジン23のシリンダ部52背面には、スロットルボディ30を介してエアクリーナ24が接続される。これによって、スロットルボディ30やエアクリーナ24からなるエンジン吸気系が、エンジン23の前上方に集約して配設される。
また、シリンダ部52前面には、排気管56が接続され、この排気管56は、シリンダ部52から下方に延びた後に後方に屈曲してエンジン23の左側方を通って後方へ延び、エンジン23と後輪27との間を車幅方向反対側(右側)へ延びてマフラー57に接続される。この排気管56とマフラー57とによってエンジン排気系が構成される。
この排気管56の途中には、触媒コンバータ58が設けられる。この触媒コンバータ58は、排気管56の入口近傍(シリンダ部52近傍)であって、エンジン23の左下方に設けられ、これによって、触媒コンバータ58にシリンダ部52から排出された直後の高温の排気ガスを流すとともに、触媒コンバータ58とマフラー57とを左右に振り分け配置することができる。
また、このエンジン23は、水冷式のエンジンであり、エンジン冷却水を冷却するラジエータ59を、シリンダ部52の前上方にて車体フレーム2(ダウンフレーム13)に支持している(図1参照)。
ところで、この自動二輪車1では、左右のメインフレーム12上方に収納ボックス25を配置するため、この収納ボックス25の配置に合わせて収納ボックス25の形状を含めた部品レイアウトを自動二輪車1に最適に適合させることが望まれる。
そこで、本構成では、収納ボックス25及び部品レイアウトを以下のように構成している。
図3は、収納ボックス25を周辺構成とともに車体左側から見た図であり、図4(A)は収納ボックス25の側面図であり、図4(B)は上面図、図4(C)は前面図である。また、図5は、収納ボックス25を周辺構成とともに上方から見た図である。
収納ボックス25は、上方が開口する収納室を形成するボックス本体101を有し、このボックス本体101は、合成樹脂等の樹脂材料を成型して形成され、左右一対のメインフレーム12上に支持される。
詳述すると、ボックス本体101には、図4(A)〜(C)に示すように、車体フレーム2側への固定部として、ボックス本体101の底板102の前側左右に設けられた締結孔である左右一対の前側固定部102Aと、底板102の後部左右に設けられた締結孔である左右一対の後側固定部102Bと、ボックス本体101の後壁103の左右中央に設けられた締結孔を有する後中央固定部103Aとが設けられる。
一方、左右一対のメインフレーム12には、図3に示すように、ボックス本体101の前側固定部102Aが締結部材(本構成では締結ボルト)61で固定される左右一対の前側支持ステー110と、ボックス本体101の左右一対の後側固定部102Bが締結部材(本構成では締結ボルト)62で固定される後側支持ステー112を支持する左右一対の支持台114が設けられている。
この前側支持ステー110は、エンジン23のクランクケース51前後略中間位置における上方に位置し、後側支持ステー112及び支持台114は、クランクケース51後部上方のメインフレーム後部12Rに位置し、ボックス本体101は、クランクケース51上方でメインフレーム12に支持される。
また、左右一対の支持台114には、左右の支持台114から上方に立ち上がる、前面視で門形状のシート支持ステー116が、後側支持ステー112と共通の締結部材63で共締めされており、このシート支持ステー116によって、乗員用シート41の前部が支持されている。
このシート支持ステー116には、上記ボックス本体101の後中央固定部103Aが締結部材(本構成では締結ボルト)64によって締結される後中央支持ステー118が一体的に設けられている。つまり、このシート支持ステー116は、当該ステー116後側に配設される乗員用シート41と、当該ステー116前側に配設される収納ボックス25との両方を支持する支持部材を兼用しており、その分、部品点数を低減可能である。
このようにして、本構成の収納ボックス25は、メインフレーム12側に前後、左右及び上下に間隔を空けた複数箇所で支持され、収納ボックス25の前後方向の倒れ等を効果的に防止可能な支持強度が確保される。
図3に示すように、このボックス本体101は、底板102がメインフレーム12に近接し、前壁105が、ボックス本体101前方に配設されたエアクリーナ24に近接し、後壁103が、ボックス本体101の後方に立設するシート支持ステー116、つまり、乗員用シート41に近接する。これによって、エアクリーナ24、メインフレーム12及び乗員用シート41に囲まれる空間を効率よく利用して大型のボックス本体101を配置することができる。
また、このボックス本体101は、上面視では、図5に示すように、前壁105の幅W0が、左右のメインフレーム12間の幅W1よりも狭く、かつ、エアクリーナ24の最大幅W2よりも狭い幅に形成されており、この前壁105の左右端から後方にいくに従って徐々に幅広となって最大幅W3となった後に、後方にいくに従って徐々に幅狭となる略楕円形状に形成されている。
つまり、ボックス本体101の左右の側壁107は、前壁105の左右両端から後方に向かって車幅方向外側に延びる左右の前側傾斜側壁107Aと、前側傾斜側壁107Aの後端から後方に向かって車幅方向内側に延びる左右の後側傾斜側壁107Bとを備え、この左右の後側傾斜側壁107Bが後壁103に滑らかにつながるように形成されている。
図5に示すように、左右の後側傾斜側壁107B及び後壁103は、ヘルメット(図中、符号HMを付して示す)を収容できるように、一般的な卵形状を有するヘルメットHMの外形状に沿って湾曲し、ヘルメットHMを収容可能なヘルメット収容室を形成している。
図6は、収納ボックス25にU字ロック121を収納した状態を上方から見た図であり、図7は、空の収納ボックス25を周辺構成とともに上方から見た図である。
図6に示すように、左右の前側傾斜側壁107Aは、盗難防止用のU字ロック121を収容するロック収容室を形成する。U字ロック121は、U字状アーム121Aと、U字状アーム121Aの開放側端部をロック可能なロックバー121Bとを有する盗難防止品であり、一般に、ヘルメットHMより幅狭に形成される。このため、左右の前側傾斜側壁107A間の幅が、左右の後側傾斜側壁107B間の幅よりも狭くても、U字ロック121を収納可能である。
U字ロック121は、ロックバー121Bを下側にして収納ボックス25の前壁105に立てかけられ、ボックス本体101の前壁105の下部を構成する下側前壁105Aには、ロックバー121Bの車幅方向一端側である右側を係止する係止リブ105Cが一体に設けられている。この係止リブ105CによってU字ロック121が前壁105に立てかけた状態に保持される。
また、この左右の前側傾斜側壁107Aが形成する室は、図3に示すように、左右の後側傾斜側壁107B及び後壁103で形成されるスペースに収まらなかったヘルメットHMの一部、具体的には、フルフェイスタイプのヘルメットHMの幅狭部分であるマウスガード部HM1を収容可能な室としても適宜機能するようになっている。
また、図7に示すように、この収納ボックス25の底板102の上面には、この自動二輪車1の付属書類(オーナーズマニュアル等)を保持する書類保持体125が複数の締結部材(例えば、ねじ)65で取り付けられている。
このボックス本体101の前壁105は、図3に示すように、エアクリーナ24の下側部品であるエアクリーナ下側ケース24Aの後方に位置する平板状の下側前壁105Aと、エアクリーナ24の上側部品であるエアクリーナ上側カバー24Bの後方に位置する平板状の上側前壁105Bとを有しており、上側前壁105Bが下側前壁105Aよりも前方に位置し、ボックス本体101の前後長を大きく確保している。
また、このボックス本体101の後壁103の上部には、ボックス本体101の上方を覆うリッド部材26の後下端が連結されるヒンジ部26A(図3参照)が取り付けられ、リッド部材26は、ヒンジ部26Aにより上下に開閉自在に支持される。
リッド部材26は、合成樹脂等の樹脂材料を成型して一体に形成される板状部品であり、図5に示すように、上面視で、ボックス本体101の上部開口を覆うとともに、後方にいくに従って徐々に幅狭となる後方凸の略三角板形状を有している。
このリッド部材26の裏面には、リッド部材26を閉じたときに、ボックス本体101の上部開放端縁101Aと上面視で重なる位置に、パッキン26Pが設けられている。このパッキン26Pは、ボックス本体101の上部開放端縁101Aに沿って無端状に延び、リッド部材26を閉じた場合に、リッド部材26とボックス本体101の上部開放端縁101A(図6,図7参照)との間の隙間を閉塞する。
ここで、この自動二輪車1は、車体カウル3についても、車体前部から後方の乗員用シート41に向かって徐々に幅狭となっており、リッド部材26の左右側縁26Sは、車体カウル3の左右側縁3Sに沿って延びている。このように、車体カウル3及びリッド部材26を乗員用シート41に向かって幅狭にすることで、乗員用シート41近傍を幅狭にでき、乗員用シート41に着座する運転者の足つき性等を良好にすることができるとともに、車体カウル3とリッド部材26との外観形状に統一性を持たせることができ、外観性が向上する。
図5に示すように、この自動二輪車1では、リッド部材26を、乗員用シート41に向かって徐々に幅狭となる車体カウル3の側縁3Sに沿った形状にしているため、リッド部材26の前部左右に、上面視で、ボックス本体101の前側傾斜側壁107Aよりも車幅方向外側に張り出す左右一対の張り出し部26L,26Rが形成されることとなる。
これら張り出し部26L,26Rは、リッド部材26に設けられたパッキン26Pよりも外側に位置している。すなわち、このリッド部材26は、このパッキン26Pを含んだ内側領域が、ボックス本体101の上方開口を覆うリッド本体部26Mとして機能し、このリッド本体部26Mの外側(パッキン26Pよりも外側)が、ボックス本体101を覆わない張り出し部26L,26Rとなっている。
なお、このリッド部材26は、不図示のロック機構を介して閉じた状態にロック可能に構成されており、図5に示すように、シート支持ステー116の車幅方向一側である右側には、リッド部材26のロック状態を解除可能な収納ボックス25用のキーシリンダ126が設けられている。また、このシート支持ステー116の車幅方向他側である左側には、乗員用シート41を車体側にロックする不図示のロック機構のロック状態を解除するシート41用のキーシリンダ127が設けられている。また、図3中、符号Kは、キーシリンダ127に挿入されたキーを示している。
<ツールボックス>
本構成では、このリッド部材26の張り出し部26Rの下方スペースを利用して、車載工具収納用のスペースとなるツールボックス151を設けている(図5参照)。
このツールボックス151は、樹脂成形により収納ボックス25の外壁に沿って一体に形成されており、図4(A)〜(C)及び図7に示すように、ボックス本体101の前側傾斜側壁107Aから車幅方向外側に突出する底板151Aと、この底板151Aの前縁、車幅方向外側縁及び後縁から上方に立ち上がる横断面がコ字状の壁部151Bとを有し、この前側傾斜側壁107Aとコ字状の壁部151Bとによって、上方が開口して車載工具(図5中、符号TLで示す)を収容する工具収容室を形成している。
図5に示すように、このツールボックス151は、リッド部材26を閉じた場合に、このリッド部材26の車幅方向一側である右側の張り出し部26Rで覆われる範囲内に形成される。これによって、リッド部材26を閉じると、リッド部材26がツールボックス151の上方開口を覆い、ツールボックス151内に外部からの雨水等が侵入し難くなる。
図4(A)〜(C)及び図7に示すように、このツールボックス151のコ字状の壁部151Bのうち、前壁151Cは、ボックス本体101の前側傾斜側壁107Aの前端から、この前側傾斜側壁107Aに対して直角の角度で車幅方向外側に延びる。また、この前壁151Cの車幅方向外側に連設される側壁151Dは、前側傾斜側壁107Aと平行に後方へ延び、この側壁151Dの後端に連設される後壁151Eは、前壁151Cと平行の角度で前側傾斜側壁107Aに向かって延在し、前側傾斜側壁107Aの後端に連結される。
これにより、ツールボックス151は、リッド部材26に覆われる範囲で可能な限り前寄りに配置するとともに、ツールボックス151の前後長を効率よく確保し、かつ、工具収容室を、多数の工具からなる車載工具TL(図5参照)を収容し易い直方体形状にすることができる。
また、図4(C)に示すように、このツールボックス151の底板151Aは、収納ボックス25の前側傾斜側壁107Aの下端と略同じ高さに設けられる。従って、ツールボックス151の上下長を確保でき、比較的長い工具でも収容することができる。
しかも、この底板151Aは、後方に向かって下方へ緩やかに傾斜する傾斜底板に形成されるとともに、この底板151Aの最後端位置、つまり、後壁151Eと前側傾斜側壁107Aとからなる角部近傍には、水抜き孔153が形成される。このため、ツールボックス151内に雨水等が入った場合でも確実に排出することができる。
<収納ボックス25周辺のレイアウト構造>
次に、収納ボックス25周辺のレイアウト構造を説明する。
図3に示すように、本構成では、収納ボックス25の前方には、エアクリーナ24が後上がりに傾斜した姿勢で配置されるので、収納ボックス25とエアクリーナ24との間には、下方に行くに従って前後方向に拡がる側面視で上方に凸の三角形状を有するスペースSが形成される。
本構成では、このスペースSのうち、比較的前後に狭い上側スペースに、自動二輪車1の左右方向への傾斜を検出する傾斜センサ161を配設し、比較的前後に広い下側スペースに、傾斜センサ161より大型部品であるバッテリー162と、ヒューズボックス163とを横並びで配設している。
この傾斜センサ161は、収納ボックス25に設けられたセンサ取付部25Sに取り付けられる(図4(A)〜(C)参照)、図4(A)〜(C)に示すように、このセンサ取付部25Sは、ボックス本体101の左側の前側傾斜側壁107Aの車幅方向外側、つまり、ボックス本体101の左前部に一体に設けられている。
このボックス本体101の左前部は、リッド部材26の左側の張り出し部26Lの下方に位置するため(図5参照)、センサ取付部25S及びこれに取り付けられた傾斜センサ161は、その上方が、リッド部材26の張り出し部26Lで覆われるようになっている。このため、リッド部材26を開けば、傾斜センサ161へのアクセスが容易となり、かつ、リッド部材26を閉めれば傾斜センサ161へ雨水等が付着することを防止できる。
バッテリー162は、一般的なバッテリーと同様に直方体形状を有しており、バッテリーボックス165(図3参照)を介してメインフレーム12間に支持される。
このバッテリーボックス165は、収納ボックス25側が開口する箱形状を有しており、その内部に、バッテリー162に隣接してヒューズボックス163が取り付けられる。なお、このバッテリーボックス165は、メインフレーム12に設けられた左右の前側支持ステー110に収納ボックス25とともに共締めされて支持される。
図3に示すように、バッテリー162は、側面視で斜めに傾斜して配置され、より具体的には、このバッテリー162の端子類を有する面(「端子側の面」と言う)162Aを、後上方に位置する収納ボックス25の下側前壁105Aに向け、端子側の面162Aに対向する面162Bを、前下方に位置するスロットルボディ30に向けた姿勢で支持される。
この配置によれば、バッテリー162が、収納ボックス25の下側前壁105Aの前方、エアクリーナ下側ケース24Aの下方、スロットルボディ30の後方、かつ、クランクケース51の上方に配設され、すなわち、収納ボックス25とエアクリーナ24との間のスペースSを利用して配設することができる。
しかも、バッテリー162は、その上面162Cをエアクリーナ下側ケース24Aの後下面24Eと平行にした姿勢で傾斜配置される。このため、バッテリー162をエアクリーナ下側ケース24Aに近接させて配置することができ、スペースSを効率よく利用して、十分な容量を有するバッテリー162を配置することができる。
さらに、本構成の収納ボックス25では、下側前壁105Aが、ボックス本体101と別体に形成され、ボックス本体101から着脱自在に構成されている。
なお、図4(C)中、符号172は、下側前壁105Aをボックス本体101に固定するための締結孔である。この締結孔172は、ボックス本体101の上側前壁105Bに左右に間隔を空けて設けられており、締結部材66(図7参照)によって下側前壁105Aの上部を上側前壁105Bの下部に連結する。
図8は、下側前壁105Aを外した状態を示す図である。
この図に示すように、収納ボックス25には、下側前壁105Aを取り外すことによって、ボックス本体101の前下部に略全幅に渡って開口する矩形状の開口部171を空けることができる。
そして、この開口部171からは、バッテリー162の端子側の面162A及びバッテリー162の車幅方向他側である左側に配設されたヒューズボックス163が露出し、これらに容易にアクセス可能となっている。つまり、収納ボックス25の下側前壁105Aは、バッテリー162及びヒューズボックス163を露出させるバッテリーカバーとして機能する。
図3に示すように、収納ボックス25前方のエアクリーナ24は、エアクリーナ下側ケース24Aと、エアクリーナ上側カバー24Bと、エアクリーナ下側ケース24Aの開放面に配設されるエレメント24Cとを備えて構成され、上面視では、図8に示すように、車幅方向中心LCから左右に膨出する横長の楕円形状を有している。
このエアクリーナ24は、エアクリーナ上側カバー24Bに外気導入用のダクト24Dが設けられ、このダクト24Dからエアクリーナ上側カバー24B内に外気を吸入し、この外気をエレメント24Cで清浄化し、浄化空気をエアクリーナ下側ケース24A、スロットルボディ30を順に通してエンジン23へと供給する。
図3に示すように、このエアクリーナ下側ケース24Aとエアクリーナ上側カバー24Bとは、側面視で後ろ下方に傾斜する合わせ面24Mに沿って延在するフランジ部24Fを互いに連結することによって、ケース24Aとカバー24Bとがエレメント24Cを挟持した状態で連結される。
この締結を行うための締結部材(本構成では、ねじ)67A〜67Cは、図8に示すように、フランジ部24Fに沿って間隔を空けて複数設けられており、このうちの、エアクリーナ24の左右両端を連結する両端締結部材67Aと、エアクリーナ24前側を連結する左右の前側締結部材67Bについては、エアクリーナ24の上方から着脱用工具(本構成ではドライバー)を使って着脱可能にアクセスできる。
一方、エアクリーナ24後側を連結する左右の後側締結部材67Cについては、エアクリーナ24と収納ボックス25との間に着脱用工具(ドライバー)を入れるスペースがなく、収納ボックス25の外からは着脱がし難い。
このため、本構成では、図8に示すように、収納ボックス25のボックス本体101に、ボックス本体101内から、後側締結部材67Cに着脱用工具をアクセス可能にするメンテナンス孔部173が設けられている。
このメンテナンス孔部173は、ボックス本体101の上側前壁105Bに左右に間隔を空けて形成されており、ボックス本体101内から左右の後側締結部材67Cに個別にアクセス可能となっている。
以上説明したように、本実施の形態では、ツールボックス151を、リッド部材26の下方、かつ、収納ボックス25のパッキン26Pよりも外方に配したので、収納ボックス25の容量を低減させることなく、収納ボックス25周りの直接雨水にさらされない位置にツールボックス151を配置することができる。また、仮にツールボックス151内に雨水が入ったとしても、ツールボックス151内に収納される車載工具TLには機能上問題が生じない。従って、収納ボックス25の容量を大きくしつつ、車載工具TLを収納ボックス25周りに使い勝手良く配置することができる。
これにより、車体フレーム2の上方に収納ボックス25を配した構成で、収納ボックス25の容量を大きくしつつ、ツールボックス151のレイアウトを最適化できる。
また、この収納ボックス25とツールボックス151とが一体成形されるので、部品点数を削減できるとともに、ツールボックス151の支持剛性を容易に確保できる。
また、エアクリーナ24が、収納ボックス25の前方に隣接し、かつ、エアクリーナ下側ケース24Aとエアクリーナ上側カバー24Bとの取付部であるフランジ部24Fを、収納ボックス25の前壁105に臨ませるように後方に傾斜して配するとともに、その前壁105に、フランジ部24Fに向けて着脱用工具をアクセスするためのメンテナンス孔部173を設けたので、エアクリーナ24のメンテナンス性を確保しつつ、エアクリーナ24と収納ボックス25とを近接させてコンパクトに配置することができる。
また、図5に示すように、収納ボックス25の最大幅W3が、エアクリーナ24の最大幅W2より大きく、かつ、収納ボックス25の前部を構成する前側傾斜側壁107A間の幅W0が、エアクリーナ24の最大幅W2よりも小さく形成され、このエアクリーナ24と収納ボックス25の前側傾斜側壁107Aとの間に、ツールボックス151を設けたので、エアクリーナ24と収納ボックス25との間に空くスペースを効率よく利用してツールボックス151を配置でき、ツールボックス151の車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
さらに、エアクリーナ24と収納ボックス25との間にバッテリー162を備え、このバッテリー162は、その上面162Cをエアクリーナ下側ケース24Aの後下面24Eと平行となるように、側面視で斜めに傾斜して配され、収納ボックス25の前壁105には、バッテリーカバーとして機能する下側前壁105Aが着脱自在に設けられるので、エアクリーナ24、バッテリー162及び収納ボックス25をコンパクトに配置することができる。しかも、この配置では、収納ボックス25側からバッテリー162へアクセス可能にすることで、バッテリー162のメンテナンス性も確保することができる。
また、収納ボックス25内には、U字ロック121が、ロックバー121Bを下側にして収納ボックス25の前壁105へ立てかけて収納可能であるとともに、この前壁105の下部である下側前壁105Aには、ロックバー121Bを係止する係止リブ105Cが設けられるので、U字ロック121を出し入れし易く、かつ、収納ボックス25の使い勝手を妨げずに収納することができる。
しかも、係止リブ105Cが設けられる下側前壁105Aを着脱自在に構成したので、収納ボックス25内の下側に係止リブ105Cを容易に設けることができ、かつ、それ以外の部分(ボックス本体101)は一体成形で形成することができる。
従って、本実施の構成では、左右のメインフレーム12上方に大容量の収納ボックス25を配置した構成で、収納ボックス25と、収納ボックス25の周囲部品であるツールボックス151、エアクリーナ24及びバッテリー162等をコンパクト性とメンテナンス性とを両立させて配置することが可能である。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、図9に示すように、ツールボックス151上方にツールボックス151の上方開口を塞ぐ開閉自在なリッド部材であるツールボックスリッド155を設けるようにしてもよい。この場合、ツールボックスリッド155を、例えば、ボックス本体101の右側の前側傾斜側壁107Aにヒンジ部を介して開閉自在に取り付けるようにすればよい。
このように、ツールボックスリッド155を設ければ、その分、ツールボックス151内へ雨水等がより侵入し難くなり、かつ、ツールボックス151内で車載工具が上下に揺れることを抑えることができる。この場合、ツールボックスリッド155に、ツールボックス151の上部開放端縁に密着するパッキンを設けてもよい。パッキンを設ければ、より確実に雨水等の侵入を防止することができる。
また、上記実施形態では、図1に示す自動二輪車1のレイアウト構造に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、鞍乗り型車両のレイアウト構造に本発明を広く適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 車体フレーム
23 エンジン
24 エアクリーナ
24A エアクリーナ下側ケース
24B エアクリーナ上側カバー
24C エレメント
24F フランジ部(取付部)
25 収納ボックス
26 リッド部材
26P パッキン
101 ボックス本体(収納室)
105 前壁
105A 下側前壁(バッテリーカバー)
105B 上側前壁
121 U字ロック
121A U字状アーム
121B ロックバー
105C 係止リブ
151 ツールボックス
155 ツールボックスリッド
162 バッテリー
173 メンテナンス孔部

Claims (8)

  1. 車体フレーム(2)と、当該車体フレーム(2)の上方に配されるとともに、上方に開放する収納室を有すると、当該収納ボックス(25)の収納室の上部開放端縁に密着するパッキン(26P)を有するとともに、前記収納室を開閉自在に設けられるリッド部材(26)と、上方に開放するとともに、前記収納ボックス(25)の外壁に沿うツールボックス(151)とを備える鞍乗り型車両において、
    前記リッド部材(26)は、前側収納ボックス(25)よりも車幅方向外側に張り出して、車体カウル(3)の側縁(3S)に沿って延びる張り出し部(26R)を備え、
    前記ツールボックス(151)を、前記収納ボックス(25)の前記パッキン(26P)よりも車幅方向外側で上方に開口する室にするとともに、前記リッド部材(26)を閉じた状態の前記張り出し部(26R)の下方に配したことを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記収納ボックス(25)と前記ツールボックス(151)とが一体成形されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記鞍乗り型車両は、エンジン(23)と、当該エンジン(23)に浄化空気を供給するエアクリーナ(24)とをさらに備え、前記エアクリーナ(24)は、下側ケース(24A)と、当該下側ケース(24A)の開放面に配されるエレメント(24C)と、前記下側ケース(24A)と合わせられる上側カバー(24B)とを有し、
    前記エアクリーナ(24)は、前記収納ボックス(25)の前方に隣接し、かつ、前記下側ケース(24A)と前記上側カバー(24B)との取付部(24F)を前記収納ボックス(25)の前壁(105)に臨ませるように後方に傾斜して配されるとともに、前記前壁(105)に、前記取付部(24F)に向けて工具をアクセスするためのメンテナンス孔部(173)が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記収納ボックス(25)の最大幅は、前記エアクリーナ(24)の最大幅より大きく、かつ、前記収納ボックス(25)の前部の幅は、前記エアクリーナ(24)の最大幅よりも小さく、
    前記ツールボックス(151)は、前記エアクリーナ(24)と前記収納ボックス(25)の前部との間に設けられることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記エアクリーナ(24)と前記収納ボックス(25)との間に、バッテリー(162)を備え、
    前記バッテリー(162)は、その上面を前記エアクリーナ(24)の下側ケース(24A)の後下面と平行となるように、側面視で斜めに傾斜して配され、
    前記収納ボックス(25)の前壁(105)には、バッテリーカバー(105A)が設けられることを特徴とする請求項3又は4に記載の鞍乗り型車両。
  6. 前記収納ボックス(25)内には、U字状アーム(121A)と当該U字状アーム(121A)の開放側端部をロック可能なロックバー(121B)とを有するU字ロック(121)が、前記ロックバー(121B)を下側にして前記収納ボックス(25)の前壁(105)へ立てかけて収納可能であるとともに、
    前記前壁(105)の下部には、前記ロックバー(121B)を係止する係止リブ(105C)が設けられることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。
  7. 前記ツールボックス(151)上方に、当該ツールボックス(151)を覆うツールボックスリッド(155)が設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
  8. 前記車体フレーム(2)は、乗員用シート(41)を支持するとともに前記乗員用シート(41)下方に燃料タンク(42)を支持するシートレール(15)を備え、
    前記乗員用シート(41)の前方に前記収納ボックス(25)が隣接して配置され、
    前記車体フレーム(2)の前後中央下部にエンジン(23)を配設し、このエンジン(23)の上方に前記収納ボックス(25)を配設し、この収納ボックス(25)の後方に前記燃料タンク(42)を配設したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
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