JP5600909B2 - 有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法 - Google Patents

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Description

本発明は、有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法に関する。
アスベスト等の有害物質を含む有害物質含有部材が付着した部材から有害物質含有部材を除去する場合には、有害物質含有部材の飛散を防ぐために、例えば、有害物質含有部材面となる施工面の周囲を囲み得る開口部を有する袋体を用い、施工面を包囲するように袋体の開口部を、施工面の隣接域に気密に貼り付け、密閉された袋体内にて除去具により有害物質含有部材を除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、有害物質含有部材が付着した部材を解体する場合にも、切断や撤去の際に有害物質含有部材が飛散するので、有害物質含有部材の飛散を防止しなければならない。
特公平3−68189号公報
しかしながら、有害物質含有部材が付着した部材が所定方向に長い長尺部材の場合には、有害物質含有部材全体の周囲を囲むように気密に包囲することは難しい。このため、有害物質含有部材が付着した部材が長尺部材の場合には、長尺部材が設けられている空間全体を密封することが必要であり、莫大な費用を要する虞があるという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、有害物質含有部材が付着した長尺部材を安価に解体することが可能な有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法を提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法は、前記長尺部材の長手方向と交差する周方向に沿って設けられた密閉空間内にて前記有害物質含有部材を除去する第1除去工程と、前記第1除去工程にて前記長尺部材の前記有害物質含有部材が除去された部位を切断して、当該長尺部材の一部を切り離す切断工程と、切り離された前記長尺部材の一部を密閉設備内に搬入する搬入工程と、切り離された前記長尺部材の一部の前記有害物質含有部材を前記密閉設備内にて除去する第2除去工程と、を有し、前記有害物質含有部材は前記長尺部材の外周面に付着しており、前記第1除去工程は、前記長尺部材の前記外周面の一部分を視認可能に覆って作業空間を形成する覆い部材内にて実施され、前記覆い部材が覆う作業空間を周方向に移動させて前記有害物質含有部材を周方向に沿って除去することを特徴とする有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法である。
このような有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法によれば、解体する長尺部材は、切断する前に、切断する部位に周方向に沿って設けられた密閉空間内にて有害物質含有部材が除去されるので、長尺部材を切断する部位には有害物質含有部材が付着していない。このため、長尺部材を切断することによる有害物質含有部材の飛散を防止することが可能である。
また、長尺部材は有害物質含有部材が除去された部位にて切断されるので、有害物質含有部材を飛散させることなく長尺部材を搬送しやすい短いサイズに切断することが可能である。このため、長尺部材の一部である、切り離された部分を密閉設備内に搬入することが可能であり、切り離された部位に付着している有害物質含有部材を密閉設備内にて容易に除去することが可能である。このため、有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体において、長尺部材が設けられている空間を覆ったり、長尺部材全体を収容可能な密閉空間を必要としないので、有害物質含有部材が付着した長尺部材を安価に解体することが可能である。
また、有害物質含有部材の除去は、長尺部材の外周面の一部分を視認可能に覆って作業空間を形成する覆い部材内にて実施されるので、長尺部材の外周面の全周を覆って有害物質含有部材の除去する場合より作業規模を小さく抑えることが可能である。このため、より安価に有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体することが可能である。また、覆い部材が覆う作業空間を周方向に移動させて有害物質含有部材を周方向に沿って除去するので、作業規模を小さく抑えながらも、長尺部材の周方向における全周に亘って有害物質含有部材を除去することが可能である。
かかる有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法であって、前記作業空間内の前記有害物質含有部材が除去された部位に、飛散防止剤を噴霧する飛散防止剤噴霧工程を有することが望ましい。
このような有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法によれば、作業空間内の有害物質含有部材が除去された部位に、飛散防止剤を噴霧するので、有害物質含有部材が覆い部材に覆われた状態で飛散防止剤が噴霧される。このため、有害物質含有部材及び飛散防止剤の作業空間外への飛散を防止することが可能である。また、有害物質含有部材が除去された部位は、長尺部材の一部を切り離す切断工程の前に飛散防止剤が噴霧されているので、長尺部材を切断する際にも有害物質含有部材が飛散することを防止することが可能である。
本発明によれば、有害物質含有部材を安価に解体することが可能な有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法を提供することが可能である。
本発明に係る有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法を説明するための図である。 本発明に係る有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法の作業手順を示す図である。 有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法に用いる覆い部材の構成を説明するための図である。 除去工程にて用いる有害物質含有部材の除去装置を説明するための正面の模式図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法を説明するための図である。図2は、本発明に係る有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法の作業手順を示す図である。
本実施形態においては、アスベスト等の有害物を含む有害物質含有部材が付着した長尺部材として、例えば建物の室内空間8を貫通し、配管本体2の外周面1aに有害物質含有部材としての保温材3が付着された大型配管1の解体工法を例に挙げて説明する。本実施形態の大型配管1の配管本体2は、内径が1mを超える大口径の配管である。
本実施形態の保温材3が付着された大型配管1の解体工法は、図1、図2に示すように、大型配管1の周方向に沿って設けられた密閉された作業空間12内にて保温材3を除去する第1除去工程S1と、保温材3が除去された部位1dに飛散防止剤を噴霧する飛散防止剤噴霧工程S2と、大型配管1の保温材3が除去された部位1dを切断して大型配管1の一部分を切り離す切断工程S3と、切り離された大型配管1の一部分を密閉設備としての作業室5内に搬入する搬入工程S4と、切り離された大型配管1の一部の保温材3を作業室5内にて除去する第2除去工程S5と、を有している。
保温材3が付着された大型配管1をそのまま解体すると、外周面1aに付着している、有害物質含有部材としての保温材3が飛散する。このため、例えば大型配管1を切断する際には、切断作業を行う現場を密閉した状態で切断しなければならず、現場全体の養生や装備等、作業が大がかりになり、費用が高騰する。このため本実施形態の保温材3が付着された大型配管1の解体工法では、大型配管1を短いサイズに分断した後に、現場よりも狭い密閉された作業室5にて保温材3を除去することとしている。そして、大型配管1を分断する際にも保温材3が飛散する虞があるため、切断する前に切断する部位の近傍のみを覆って、切断する部位近傍の保温材3を第1除去工程にて除去している。
第1除去工程では、保温材3の除去装置10を用いて、大型配管1の長手方向における所定幅において周方向の全域に渡り保温材3を除去する。たとえば、大型配管1を周方向における一部分を保温材3の除去装置10が有する覆い部材20にて覆い、密閉した作業空間12を形成し、作業空間12内にて保温材3を除去し、除去した部位1dに飛散防止剤を噴霧した後に、覆い部材20を周方向に移動させ、移動した覆い部材20にて覆われた部分の保温材3を除去する作業を繰り返す。
図3は、保温材が付着した長尺部材の解体工法に用いる保温材の除去装置の構成を説明するための図である。図4は、除去工程にて用いる保温材の除去装置を説明するための正面の模式図である。
保温材の除去装置10は、配管本体2に保温材3が付着された大型配管1の外周面1aの周方向における一部分1bを視認可能に覆い作業空間12、14(図3)を形成する覆い部材20と、覆い部材20に設けられ、作業空間12と連通し除去された保温材3を収容する収容部材16と、外周面1aに取り付けられ、覆い部材20が係合される係合部材としてのバンド30と、覆い部材20に設けられ、作業空間12、14と区画されて覆い部材20の外側から作業空間12、14側に挿入され作業者の手が収容される作業用手袋部18と、を有している。
覆い部材20は、例えば、樹脂製の複数のフレーム21と、複数のフレーム21を互いに適宜間隔を隔てて配置可能に、当該複数のフレーム21に取り付けられるシート部材22と、を有している。
フレーム21は、例えば「U」字状に屈曲された細長い部材であり、「U」字状の開放された側が外周面1a側に配置され、閉塞している側が外周面1aと反対側に位置するように配置される。以下の説明では、各フレーム21について、「U」字状の開放された側をフレーム21の開放側、「U」字状の閉塞している側をフレームの閉塞側という。
シート部材22は、可撓性を有する透明又は半透明な部材であり、複数(ここでは7本)のフレーム21が、互いのU字状をなす部位が対面するように配置された状態にて、U字の外側の輪郭に相当する部位と、両端に位置するフレーム21a、21bがなすU字の内側部分とを覆うように形成されている。また、隣接するフレーム21間の数カ所に、フレーム21の開放側に位置させて作業用手袋部18が取り付けられる開孔22aが、対向するように設けられている。また、シート部材22は、互いに隣接するフレーム21間に複数回折り曲げられて蛇腹状に形成されている。
本実施形態の覆い部材20は、7本のフレーム21が互いに間隔を隔てて配置された外側にシート部材22にて接合され、フレーム21が連なる方向(以下、伸縮方向という)に伸縮自在に構成されている。このため、各フレーム21は、伸縮方向への自由度が高いので、各フレーム21間においてフレーム21の開放側及び閉塞側の間隔が広がったり狭くなったりする。このため、覆い部材20は、フレーム21が伸縮方向における両端のフレーム21a、21bが中央のフレーム21cより閉塞側に位置するように湾曲させたり、両端のフレーム21a、21bが中央のフレーム21cより開放側に位置するように湾曲させること、また、その湾曲する曲率も容易に変更可能で可能である。そして、この覆い部材20が大型配管1の外周面1aに設置されると、覆い部材20の内側が作業空間12、14となる。そして、覆い部材20の大きさは、例えば、覆い部材20を伸長させた状態で、伸縮方向の長さが900mm、フレーム21の端部間の幅が350mm、高さが350mmである。以下の説明では、フレーム21の端部間の距離を覆い部材の幅という。
シート部材22の対向する位置に設けられた開孔22aには、先端が手袋状に形成された作業用手袋部18が、開孔22aとの間に隙間が形成されることなく、気密に取り付けられている。この作業用手袋部18は、作業者が、対向する位置に設けられた開孔22aから手を挿入した際に、フレーム21とシート部材22とにて形成される作業空間12、14の中央に届く長さを有している。
収容部材16は、覆い部材20を構成するシート部材22と一体に形成されており、覆い部材20の伸縮方向における一方の端部を覆う部位に設けられている。すなわち、収容部材16は、覆い部材20の両端のいずれかに設けられて、作業空間12、14と連通する空間形成し、作業空間12,14の外方側に突出させて配置される。このため、除去されて保温材3は、作業空間12、14内の外周面1aの外側にて収容される。
バンド30は、例えば、作業対象物である大型配管1の外周長より長く設けられた平板状のゴム製のバンドであり、端部に面ファスナー(不図示)が設けられている。このため、バンド30は、大型配管1の外周に巻き付けて面ファスナーにより端部を接合することにより、大型配管1に取り付けることが可能である。
第1除去工程では、まず、バンド30を、大型配管1の外周面1aに取り付ける。このとき、バンド30を2本用い、大型配管1の長手方向において互いに間隔を隔てて、大型配管1の外周面1aにおける作業箇所を挟むように配置する。2本のバンド30の間隔は、覆い部材20の幅、すなわち、フレーム21の幅(350mm)より僅かに広く隔てておく。
次に、大型配管1の外周面1aにおける作業箇所を覆うように、収容部材16及び作業用手袋部18が設けられた覆い部材20を配置する。このとき、覆い部材20にて覆う領域内に、保温材3を除去するために必要な、例えば除去具や保温材3の飛散防止剤を配置しておく。また、覆い部材20は、伸縮方向が大型配管1の周方向に沿うように、かつ、伸長した状態にて配置し、覆い部材20は、配置した覆い部材20の幅方向における外側に、すなわちフレーム21及びシート部材22の外側にバンド30が位置するように覆い部材20を配置する。このとき、覆い部材20にて囲まれた空間が作業空間12となる。また、覆い部材20の伸縮方向における両端のフレーム21a、21bの、開放側の端部間には、2本のバンド30の間に架け渡すようにバンド30が、外周面1aに当接させて設けられている。
次に、大型配管1に取り付けられたバンド30と外周面1a上に配置された覆い部材20とを、例えば布粘着テープなどのテープ部材31により全周にわたって接合して、作業空間12内を密閉する。
作業者は、作業空間12の外側から作業用手袋部18に手を挿入し、作業空間12内に配置した除去具を用いて保温材3を掻き取る。掻き取った保温材3を作業空間12と連通する収容部材16に収容する。覆い部材20に覆われた第1作業空間内の外周面1aの保温材3を除去した後に、飛散防止剤を噴霧する(飛散防止剤噴霧工程S4)。
作業空間12内にて保温材3を除去し、飛散防止剤を噴霧して保温材3の飛散の虞がなくなった後に、覆い部材20を、外周面1aの一部分1bとは異なる他の部分1cに配置して新たな作業空間14を形成すべく覆い部材20を移設する。このとき、まず作業空間12を形成している覆い部材20を移動させるために、テープ部材31を剥がす。
次に、覆い部材20の、伸縮方向において収容部材16が設けられていない側の一端20a側を他端20b側、すなわち収容部材16が設けられている側に引き寄せることにより覆い部材20を縮める。このとき、収容部材16に除去された保温材3が詰められて、継続して使用できない場合には、新たな収容部材16を取り付ける。このとき、収容部材16とシート部材22との連結部分をクランプ材23で密封し、密封した部位の覆い部材20側にて切断する。その後、シート部材22の切断した端部に新たな収容部材16を気密に取り付ける。
次に、新たに収容部材16が取り付けられた覆い部材20の他端20b側を、収容部材16が設けられていない一端20a側から離れる方向に伸長させて、覆い部材20を、外周面1aの一部分1bとは異なる他の部分1cに配置して新たな作業空間14を形成する。このとき、覆い部材20にて覆う領域内に、除去具や保温材3の飛散防止剤を配置しておく。また、覆い部材20は、配置した覆い部材20の幅方向における外側に、すなわちフレーム21及びシート部材22の外側にバンド30が位置するように覆い部材20を配置する。このとき、覆い部材20にて囲まれた空間が大型配管1の周方向に沿って移動し、移動された覆い部材20内が新たな作業空間14となる。
大型配管1に取り付けられたバンド30と外周面1a上に配置された覆い部材20とを、テープ部材31により接合して、新たな作業空間14内を密閉する。
そして、作業者は、新たな作業空間14の外側から作業用手袋部18に手を挿入し、新たな作業空間14内に配置した除去具を用いて保温材3を掻き取る。掻き取った保温材3を新たな作業空間14と連通する収容部材16に収容する。覆い部材20に覆われた新たな作業空間14内の外周面1aの保温材3を除去した後に、飛散防止剤を噴霧する。
このように、大型配管1の外周面1aの周方向における一部分1bの保温材3を除去した後に、周方向に覆い部材20を移動させて他の部分1cの保温材3を除去する作業を繰り返すと、大型配管1の外周面1aの周方向に繋がった領域の保温材3を除去することが可能である。
次に、既に保温材3を除去した領域から、大型配管1の長手方向において、切り離したい長さ分だけ間隔を隔てた位置に2本のバンド30及び覆い部材20を設置して、大型配管1の外周面1aの周方向に繋がった領域の保温材3を、上述した方法と同様にして除去する。これにより、大型配管1から切り離したい長さ分間隔を隔てた位置に、保温材3が除去された部位が形成される。
次に、切断工程S3では、大型配管1から覆い部材20を外し、保温材3が除去された部位1d(2カ所)をカッター50等により切断する。このとき、切断する部位は、クレーン51や支持台等により支持した状態にて切断する。切断する部分は、既に保温材3が除去されて飛散防止剤が噴霧されているので、切断作業によって保温材3が飛散することはない。
次に、大型配管1の切断した部位を、クレーン51、台車、コンベアー等により、密閉された作業室5に搬入する(搬入工程S4)。
作業室5は、例えば、室外の気圧(大気圧)よりも低い気圧に維持されており、作業室5内を外気に対して密閉するように養生された部屋である。例えば、室内と室外の通路を遮断するようにPET製のシート(PETシート)が貼り付けられ、室外に室内からの空気が流出しないようにして、保温材3等の有害物質含有部材が室外へ流出することを防止している。
室外には、負圧集塵装置(不図示)が設置され、室内の空気を吸引し、その空気をフィルタで濾過し、空気に含まれる有害物を除去して室内の外部に排気するように構成されている。
また、作業者の出入り口にも、PETシートが設けられ、PETシートがカーテンのように取り付けられることにより、外気と室内との間に小さな空気流路が設けられる。これは、負圧集塵装置によって室内の空気が吸い出されるため、外気を取り入れ可能とし、必要以上に室内の気圧が低圧にならないようにするためである。
このような作業室5の中では、防塵服を着用した作業者により、大型配管1の切断した
部位の外周面1aに付着している保温材3が、除去具により掻き落とされる(第2除去工程S5)。
このように、大型配管1を、作業室5内に搬入可能なサイズに切断して、作業室5内にて保温材3を除去することにより、作業規模を大きくすることなく、保温材3を飛散させずに保温材3が付着された大型配管1を解体することが可能である。
本実施形態の保温材3が付着された大型配管1の解体方法によれば、解体する大型配管1は、切断する前に、切断する部位に周方向に沿って設けられた覆い部材20内の密閉された作業空間12内にて保温材3を除去するので、大型配管1を切断する部位には保温材3が付着していない。このため、大型配管1を切断することによる保温材3の飛散を防止することが可能である。
また、大型配管1は保温材3が除去された部位にて切断されるので、保温材3を飛散させることなく大型配管1を、搬送しやすい短いサイズに切断することが可能である。このため、切り離された大型配管1の一部を密閉設備としての作業室5内に搬入することが可能であり、切り離された部位に付着している保温材3を作業室5内にて確実に除去することが可能である。このため、保温材3が付着した大型配管1の解体において、大型配管1が設けられている室内空間8を覆ったり、また、大型配管1全体を収容可能な密閉された大きな空間を必要としないので、安価に保温材3が付着した大型配管1を解体することが可能である。
また、保温材3の除去は、大型配管1の外周面1aの一部分1bを視認可能に覆って作業空間12を形成する覆い部材20内にて実施されるので、大型配管1の外周面1aの全周を覆って保温材3の除去する場合より作業規模を小さく抑えることが可能である。このため、より安価に保温材3が付着した大型配管1を解体することが可能である。また、覆い部材20が覆う作業空間12を周方向に移動させて保温材3を周方向に沿って除去するので、作業規模をより小さく抑えながらも、大型配管1の全周に亘って保温材3を除去することが可能である。
また、作業空間12内の保温材3が除去された部位1dに、飛散防止剤を噴霧するので、保温材3が除去された部位1dが覆われた状態で飛散防止剤が噴霧される。このため、保温材3の作業空間12外への飛散を防止することが可能である。また、大型配管1の一部分を切り離す切断工程S3の前に保温材3が除去された部位1dは飛散防止剤が噴霧されているので、大型配管1を切断する際にも保温材3が飛散することを防止することが可能である。
<その他の実施形態>
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
上記実施形態においては、作業対象物を筒状の大型配管1としたが、断面が矩形状をなし、有害物質含有部材が付着したダクト等であっても構わない。この場合には、例えば、矩形状の一辺に相当する部位を周方向に覆う覆い部材を用い、4回に分けて有害物質含有部材を除去しても良い。
また、上記実施形態においては、覆い部材20が伸縮可能な蛇腹状をなしている例について説明したが、この限りではない。たとえば、覆い部材は伸縮する必要はなく、トンネル状に形成された、透光性を有する樹脂製の覆い部材であっても構わない。また、作業対象物は、中空の部材に限るものではない。
上記実施液体においては、第1除去工程では、覆い部材が覆う、大型配管1の外周面の一部分を順次移動させて、大型配管1の保温材3を周方向に沿って除去する例について説明したが、これに限るものではなく、大型配管1を切断可能に、周方向に沿って保温材3が除去できる方法であればよい。
1 大型配管、1a 外周面、1b 一部分、1c 他の部分、
1d 保温材が除去された部位、2 配管本体、3 保温材、5 作業室、
8 室内空間、10 保温材の除去装置、12 作業空間、14 作業空間、
16 収容部材、18 作業用手袋部、20 覆い部材、20a 覆い部材の一端、
20b 覆い部材の他端、21 フレーム、21a フレーム、21c フレーム、
22 シート部材、22a 開孔、23 クランプ材、30 バンド、
31 テープ部材

Claims (2)

  1. 有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法であって、
    前記長尺部材の長手方向と交差する周方向に沿って設けられた密閉空間内にて前記有害物質含有部材を除去する第1除去工程と、
    前記第1除去工程にて前記長尺部材の前記有害物質含有部材が除去された部位を切断して、当該長尺部材の一部を切り離す切断工程と、
    切り離された前記長尺部材の一部を密閉設備内に搬入する搬入工程と、
    切り離された前記長尺部材の一部の前記有害物質含有部材を前記密閉設備内にて除去する第2除去工程と、
    有し、
    前記有害物質含有部材は前記長尺部材の外周面に付着しており、
    前記第1除去工程は、前記長尺部材の前記外周面の一部分を視認可能に覆って作業空間を形成する覆い部材内にて実施され、前記覆い部材が覆う作業空間を周方向に移動させて前記有害物質含有部材を周方向に沿って除去することを特徴とする有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法。
  2. 請求項1に記載の有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法であって、
    前記作業空間内の前記有害物質含有部材が除去された部位に、飛散防止剤を噴霧する飛散防止剤噴霧工程を有することを特徴とする有害物質含有部材が付着した長尺部材の解体工法。
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