JP5594677B2 - 電気事故防止シミュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、電気工事・維持作業において、漏電、作業者の人為的ミスによる感電、地絡及び短絡事故の怖さを体感させ、作業者の人為的ミスが誘発する電気事故防止のための作業者教育シミュレータに関するものである。
今まで建設現場、工場、配電作業現場において、多くの漏電、感電、地絡及び短絡事故が起きていることについて、原因を追及してみると、作業者が電気の怖さを理解していない場合が多い。電気は見えないので、事故を安全に体得することができない。体得することが死亡に繋がる。このため、理解度の低いものが、うっかり感電事故を起こしていることがある。例えば、高圧配電盤の前で指差しを行い感電した例、高圧配電盤で充電状態の電圧をテスターで電圧を図ろうとして感電した例など枚挙にいとまがない。
体感型の教材については、特許文献1の「太陽電池・燃料電池発電システムの教材」や特許文献2の「体感型家庭電気設備模擬装置」を挙げることができる。特に特許文献2では、家屋模型内にエアコンなどの家電製品を縮小模擬した家電製品模型とそれが動作していることを示す光源と光源に電力を供給する電源とこれを接続・切断するスイッチと操作パネルと、電源に繋がる配線用遮断器、漏電遮断器を備えている。家庭内の電気配線の仕組みと動作が理解できる教材となっている。光源の光は、装置が稼動していることを示すためのもので、事故を表現するものではない。
ここでは、電圧を低減した電源装置と配線用遮断器、漏電遮断器を組み合わせ実短絡を発生させ短絡エネルギーを短絡音、閃光、熱、短絡臭等で体感することができることも示されている。短絡や漏電では、配線用遮断器、漏電遮断器が動作することも目で見ることができ、動作の理解に役立っている。
然しながら、短絡現象を実際に起こすものなので、短絡音、閃光、熱、短絡臭等は、本物であり、火災警報器が作動したり、火災になる可能性もあり、環境を汚したり、人体に良くない危険性をはらんでいて教育機器としては好ましい状態でない。
しかしながら、特許文献2では、家庭内の電気製品と配線用遮断器、漏電遮断器を含む電源系のシステム動作の理解が目的の教材となっているため、電気工事・維持作業において、作業者の人為的ミスによる電気事故につながる電気工事・維持作業とその結果の被災効果を模擬するものとなっていないこと、及び、電気事故がどこを原因として、なぜ、どのように起こり、電流はどのように流れて、どのような結果をもたらすかを示すことができていないため、作業者に真の理解を与えることに至ってないため、被災を防止するための作業時の注意に繋がる具体的行動にはなりえていない。
又、作業のシミュレータとしては、天候や音などの実環境で起こることを、教育訓練を行う局所空間に発生させて、実環境らしくみせ、訓練の効果を上げようとする試みが、特許文献4、特許文献5、特許文献6に見ることが出来る。特許文献4では、天候などの映像発生装置や、VTR装置、模擬の高所作業車などを手段として使用している。特許文献6では、夜間道路環境を具現する照明装置や、雨天を具現する散水ノズル、送風装置などを具備している。特許文献5では、ダム操作訓練用シミュレータで、ゲートの動作音、放流音などの音を発生する音声合成、出力装置を備えている。これらの操作訓練用のシミュレータからは、電気事故を防止するための手段はみえてこない。
電気工事・維持作業に従事する作業者、監督者の立場からは、作業者が作業行動において、電気の怖さと結果のようなその見える現象だけではなく、見えない真の事故メカニズムと原因を理解させることで、作業者に人為的ミスを防ぐ行動に繋がる作業者教育装置が望まれてきた。このような事情に対して、作業時に電気事故を発生させる行動と電気の怖さを安全に体感させる教育ができないかという電気事故体感型の作業者教育装置への要求が出てきていた。
このような要求に対して、本出願人は、特許文献3にて、模擬作業をする作業現場の模擬環境をハードウェアで実現する出願をしたが、電気事故に関する模擬作業をする作業現場の模擬環境を作業盤として作成するには、以下の制約があり、補う必要がでてきた。
ハードウェアでは、全ての場合の事故例に対する作業盤を作成するには、費用面が大きくなる。又、ハード面は修正も厄介である。従って、電気事故の一部しか構成できないことが多い。多くの電気事故の作業環境を用意するには、大きな設置空間が必要となる。
これに対して、非特許文献1から非特許文献7では、多くの電気事故例が示されていて、
これら多くの事故に対応する教育ができる環境が望まれる。これらの電気事故例に関係する事柄を図11と図12にて、低圧電気事故と高圧電気事故について纏めてある。
更に多数の人の教育をするには、作業盤のみでは対処しきれず、複数人の同時作業には向いていない。作業盤で見ることが出来るものは分かるが、電気事故の全貌、その作業盤の位置づけが見えない。電気事故の全貌から個別の作業を選択して学習できないなどである。
特開2004−280033 特開2008−191199 特願2009−078740 特開2000−50445 特開平6−282220 特開平9−269722
「電気工事作業指揮者安全必携」中央労働災害防止協会編 「低圧電気取扱い安全必携」中央労働災害防止協会編 「電気設備事故事例集」日本電気協会編 「電気保全作業べからず集」日本プラントメンテナンス編 「配電線波及事故と対策」森田/佐野共著 オーム社発行 「6kv高圧受電設備の保護協調Q&A」川本著 エネルギーフォーラム発行 「電気設備の基礎技術 防災設備」電気設備学会編オーム社発行
本発明の課題は、電気工事・維持作業に携わる作業者に、作業時に電気事故を発生させる行動とその結果起こる事故現象と、実際の事故では見えないところのその現象を起こす事故メカニズムと遮断器、保護具などの作用を理解させ、電気の怖さを安全に体感させる電気事故防止シミュレータを提供することであり、模擬作業盤等のハードウェアの制約を補い、更にハードウェアの臨場感と、感電等の災害効果と融合して、複数の作業者が幅広い電気事故作業環境に接することを可能としたものである。
以上の制約を考慮して電気事故防止のための作業者教育を行う教育システムとして、真の理解を通じて教育の効果をあげ、事故防止を図るために、電気事故作業環境をソフトウェアとして構成することがこの制約を回避する必須のことであり、このソフトウェアと模擬作業盤等のハードウェアが連係した動作を可能とするものである。更に最も重要なことは、実際の事故では見えないところのその現象を起こす事故メカニズムと遮断器、保護具などの作用を理解させ、電気の怖さを安全に体感させる手段を与えるものである。
本発明にかかる電気事故防止シミュレータは、電気事故の災害例を考慮して、ソフトウェア上で、電気作業区分、災害区分、保護策区分などの分類から階層的に下位層に模擬作業画面を用意して、電気事故の全貌を把握させるようにし、その画面上で必要な模擬作業をするか、予め用意された作業盤のハードウェアとこれとの連動を可能とし、ソフトウェア上からハードウェア上の作業、結果の出力を制御することが可能とするものとなっている。
ソフトウェア上では、予め設定されたプログラムにより作業順が指示され、作業を選択実行すると、予め定められた手順に照らしてその選択が事故に至るかどうかを判定し、評点を計算し表示する。ソフトウェア上でも臨場感をもって、安全に事故を体験することが出来る。ハードウェア上では、電気事故生成具と電気事故災害効果具によりソフトウェアとの連動で作業盤の上で操作ができ、その結果がソフトウェア上に戻って、評点が計算される。電気事故災害効果具からは、感電刺激などの効果を体感できるように出力できる。
即ち、使用者である作業者が電気作業を模擬した行動を電気事故生成具に対して行うことで、電気事故生成具に対応した模擬の電気事故が起こり、電気事故災害効果具により、実際の災害を安全な状態で模したしびれ、痛みなどの電気刺激、スピーカからの音の大きさ、ランプの光の明るさと形状、臭い、温度上昇、煙、電流の大きさなどの災害効果で体感させ、どのような行動をするとどのような災害を被るかを実感させ、不安全行動を取らないよう教育することが可能である。同時に安全状態を獲得するためには、保護安全対策具が必須であり、これにより不安全状態を回避して、状態と行動の両面から作業者の電気事故を防ぐものである。
更に、現実の電気配線の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象、即ち、所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電電流、漏電電流、短絡電流の配線、人体中の電流の流れ、大きさ等を人間の五感(特に視覚)に感じさせることで、見えない動作とそのメカニズムを画面上に顕示して、事故の結果のみでなく、どこで、どのように、なぜ起こった、その結果どうなったかといったメカニズム顕示手段を与えることで、事故の真の姿を理解させるものである。
以下請求項に沿って説明する。
請求項1記載の発明は、電気事故防止シミュレータであって、電気事故防止シミュレータは、この使用者が教育のための作業において使用し、操作するための操作器を含むコンピュータと、予め設定された電気事故をシミュレートするプログラムと、前記プログラムにより規定された電気作業画面と前記作業結果を表示する表示器を少なくとも含み、前記作業結果による災害効果を前記使用者に体感させる出力器と、を有し、
前記電気作業画面は、前記電気作業により区分けする電気作業区分、前記電気作業により発生した電気事故により区分けする電気事故区分、前記電気作業時の保護安全策により区分けする保護策区分の少なくともひとつの区分から、その下に所望の電気作業画面が得られるように階層構造を有し、前記電気作業画面は、その画面上で所望の電気作業についての模擬環境を表示し、画面上で作業を行わせるための電気作業画域部と、その作業画面上での「実行」、「中止」、「終了」を含む作業行動を選択するための行動選択ボタンをもつ行動選択画域部を有し、
前記所望の電気作業の実行を行うと、前記プログラムが規定する質問・指令に対する応答又は、前記操作器による操作により画面上で模擬作業を行うことが可能となり、予め決められた不安全な作業又は不安全な手順に合致したかどうかで、前記災害効果と前記作業に対する評価結果を出力することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電気事故防止シミュレータにおいて、現実の電気配線の事故現場環境では、電気配線、電気機器又は人体の感電、漏電、短絡の少なくともひとつを含む電気事故又は前記電気事故に関する電気機器の動作での認識することが出来ない又は気付かない現象を前記作業画面上で顕示又は注意喚起するものであって、前記感電、漏電、短絡の少なくとも1つを含む前記電気事故の電流の流れを表す矢印パターン、ランプパターン又は、その点滅パターンの少なくとも1つである潜在的現象顕示手段と、
前記電気機器、前記電気配線又は前記人体の前記電気事故に付随して生じた変化部を前記使用者に気付かせるために前記変化部が点滅する注意喚起手段と、の少なくとも1つを前記電気作業画面上の前記電気機器、前記電気配線又は人体を表す画像と共に表示せしめ、
電気事故で起こっている認識することが出来ない現象又は気付かない前記変化部を認識させることで、電気事故のメカニズムを理解させるようにしたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記潜在的現象顕示手段又は/及び前記注意喚起手段により前記作業画面上に顕示又は注意喚起する前又は後に、前記電気事故の現実の音声付きの動画映像を前記表示器を含む出力器に出力することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記模擬作業を行った結果、予め前記プログラムで決められた不安全な作業、不安全な手順に合致した場合に、所定の災害効果を出力するに合わせて、前記使用者に相当する画面上の作業者の画像に被災の衝撃反応動作をさせたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記模擬作業に現実の電気作業で付随する作業音をスピーカから発生、付加したことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記模擬作業の評価結果の履歴を残すようにしたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記電気配線が前記所望の電気作業にかかる施設のどこに配置されているかを示したものであって、前記作業画面から参照可能な電気配線配置図を含む資料を各作業毎に定まったものとせず、前記プログラムで変更することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記コンピュータから出力する前記災害効果の出力具は、前記使用者の腕又は足に付設する感電事故感電刺激具であって、前記使用者の腕又は足に取り付けるための帯状部とその内側に取り付けられた複数の電気端子を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記画面上で所望の電気作業を選択する場合に複数の電気作業を集団として前記画面上でまとめ、一括して集団ごとに選択を可能としたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータにおいて、前記コンピュータの外部に接続したハードウェアで構成した模擬作業盤との連動を通じて前記作業画面上の操作以外に作業現場を模擬したハードウェア作業環境で模擬電気作業を行わせ、模擬作業盤上の作業結果を前記コンピュータに入力し、前記プログラム上で評価し、又は、前記プログラム上での評価結果を災害効果として、模擬作業盤又は前記表示器を含む出力器に出力するようにしたことを特徴とする。
以上の様に構成されているので、本発明の電気事故防止シミュレータでは、作業者の不安全行動に対応した電気事故の災害を安全な状態で実感できるので、教育効果が上がり、不安全状態と不安全行動の確認、注意をして実作業に入ることができ、事故防止に役立つことができる。しかも、電気事故の全貌を把握でき、複数の人数の使用者にも対応ができ、
ソフトウェアの柔軟性とハードウェアの臨場感をもって、安全に体感させることが可能となる。
図1は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの一実施態様を示す図である。 図2は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに使用される電気作業・事故プログラムで規定された電気作業画面の例を説明する図である。 図3は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに使用される電気作業・事故プログラムで規定された電気作業画面の例を説明する図である。 図4は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの作業画面での「チェック」ボタンを押したときに得られるチェックリストの一実施態様を示す図である。 図5は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの事故区分からの画面の一実施態様を示す図である。 図6は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの作業区分からの画面の一実施態様を示す図である。 図7は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータで教育効果を上げる事故メカニズム顕示手段の一実施態様を示す図である。 図8は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに連動する高圧電気配線事故模擬作業盤の一実施態様を示す図である。 図9は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの災害効果の画面上の出力の一実施態様を示す図である。 図10は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの主画面の例を示す図である。 図11は、低圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(漏電、短絡、感電、火災)を起こさないための低圧電気事故防止策が示された図である。 図12は、高圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(地絡、短絡、感電、火災、波及事故)を起こさないための高圧電気事故防止策が示されている。
発明を実施するための形態として、電気事故防止シミュレータは、操作器を含むコンピュータと表示器と、予め設定された電気事故をシミュレートするプログラムとを有し、プログラムで規定された電気作業画面は、作業区分、事故区分、保護策区分等の区分ごとにその下に希望の電気作業画面が得られるように階層構造を有し、選択した電気作業の実行を行うと、質問・指令に対する応答・操作器による操作により画面上で模擬作業を行うことが出来て、予め決められた危険な作業、手順に合致した場合には、所定の災害を出力し、評点を算出し、現実の電気配線の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象、即ち、電気事故のメカニズムである所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電・漏電電流、短絡電流の配線、人体中の電流の流れ、大きさ等を画面上に顕示することで人間の五感(特に視覚)に感じさせ、事故の結果のみでなく、どこで、どのように、なぜ起こり、その結果どうなったかの事故の一連の流れを理解させるものであり、更に、外部に接続したハードウェアで構成した模擬作業盤との連動を通じて画面上の操作以外に作業現場を模擬した作業環境で電気作業を行うことで、作業結果をコンピュータに入力し、ソフトウェア上で評価し、或いは、ソフトウェア上で評価結果を災害効果として、模擬作業盤又は電気事故災害効果具から出力するようになっている。
図11は、低圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(漏電、短絡、感電、火災)を起こさないための低圧電気事故防止策が示された図である。図12は、高圧電気配線系統図とその配線環境で起こる電気事故(地絡、短絡、感電、火災、波及事故)を起こさないための高圧電気事故防止策が示されている。これらの低圧電気事故防止策、高圧電気事故防止策を作業者教育で模擬体験させる電気事故シミュレータを提供することが本発明の趣旨となる。電気事故は、災害や事故の形態から分けた事故区分と、事故を与える作業の形態から分けた作業区分に大きく分けられ、他に保護具や安全対策の形態から分けた保護策区分という形で、電気作業、電気事故を分けることができ、その分け方に従って、所望の電気作業にアクセスして擬似的な電気作業を行い、電気事故が起こらない正しい作業かどうかをシミュレータ上で体験し評価することが出来る。勿論、このわけ方は別の分け方も可能である。以下、実施例により説明する。
図1は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの一実施態様を示す図である。電気事故防止シミュレータ100は、操作器101を含むコンピュータ102とCRTやLCD等の画面の表示器103と、予め設定された電気事故をシミュレートする電気作業事故プログラム104とを有し、電気作業事故プログラム104で規定された電気作業画面は、主画面、作業区分画面、事故区分画面、保護策区分画面、作業画面、資料画面、手順/指示画面、予防処置画面、事故処理画面、チェックリスト等の画面が階層構造で配置され、選択により詳細な画面に到達することが可能となっている。その内容を更に詳細に述べると、表示器103の表示画面構成110は、最上層に主画面111があり、そこは、「作業区分から」ボタン112、「事故区分から」ボタン113、「保護策区分から」ボタン114という3つの選択ボタンがあり、いずれかを画面上で操作器101により選択することが出来る。
例えば、「事故区分から」ボタン113をクリックして、「事故区分」を選択すると、事故区分画面120に入ることが出来る。その中には、漏電、感電、過熱/火災/やけど、短絡、地絡、アーク発生、波及事故/停電などの電気事故が区分されていて、その中の1個又は複数個を選別すると、それに対応した事故が起こりえる作業画面に入ることが出来る。例えば、「短絡」を選択すると、短絡に関する作業画面に入り、作業画面130では、作業を行うことが出来る。短絡が起こりえる事態が事態リスト画域131に表示される。事態リスト131の中から、壁ドリル穴あけ作業を選ぶと、事態リスト画域131は、壁ドリル穴あけ作業の作業画域132に切り替わる。
事態リスト画域131又は、作業画域132の周辺には、作業や操作の内容を選ぶ行動選択画域133があって、ここには、「目的」、「手順」、「実行」、「中止」、「終了」、「分析」、「対策」、「保護」、「資料」「チェック」等の選択ボタン140〜149があって、ボタンクリックにより選択できる。「目的」ボタン140を選択すると、この作業の目的を作業画域132に示してくれる。「手順」ボタン141ボタンを選択すると、手順に関する表示を行うことが出来る。例えば、作業のフローや、作業順、安全確認手順などである。「実行」ボタン142を選択すると、作業画域132又は、外部に接続した模擬作業盤(後述)において、作業や操作の開始が出来る。作業画域132には、予めプログラムされた作業や操作の手順により質問、指示がなされ、対応して作業や操作を行う又は、その選択を行うと、予め設定された基準に照合されて、事故に繋がる作業・操作、手順であるかどうかを評価され、評点が付けられる。同時に災害効果が出力される。災害効果の出力は、画面上に画像として与えられるか、スピーカから音として与えられるか、感電の痺れとして作業者に与えられるか、種々の形態をとることが可能である。尚、作業者毎の評価結果の履歴をとることも出来て、理解の程度や教育の進行状況を把握することが出来、その成績リストや分布も出力できて、各人やどのグループが成績がよいなどの把握が可能であり、一定以上の評点にならないと実作業が出来ないなどの対応も行える。他にここに示されないが、資料ボタンをクリックすると、その中から、例えば配線見取り図を得ることができて、それで充電配線の位置を確認して作業が行える。また、確認した結果や履歴を残すことで、手順が遵守されているかを評価することが可能である。このように確実な業務の進め方を教えることが出来る。
更に電気事故シミュレータの目的を考えると、電気事故の怖さを体験させ、その原因、理由といった電気事故のメカニズムを理解させることで、作業において正しい手順を行わせることである。結果を示すのみでなく、怖さと、なぜ起こるのかという理解があって真の行動になる。ところが、実際の電気事故では、感電事故が起こって、作業者が死亡したとか、漏電遮断器がトリップした、接地がとられてなかった等の顕在化した結果(見える現象)や状態は分かるが、どこで、なぜ、どのように起こったのかはわからない。結果のみしか分からないのが実際の環境である。更に、事故の一瞬しか現象は起こらない。死亡という結果のみ存在する。このため、実際のものをそのまま見せても教育効果は上がらない。どこで、なぜ、どのようにおこったことで、どうなったかを実際の場面では示されない潜在的なことがらを顕示的に示す手段が必要である。現実の電気配線の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象、即ち、所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電・漏電電流、短絡電流の配線・人体中の電流の流れ、大きさ等を意図的に顕示して、人間の五感(特に視覚)に感じさせることがひつようである。電気事故のメカニズム顕示手段は実際には見えないことを画面上で見えるようにする模擬手段である。これは、教育効果を十分にするために必要なことである。これは、図7において詳述する。尚、実際の作業環境の臨場感を出すには、電気事故防止シミュレータにおいて、前記模擬作業に現実の電気作業で付随する作業音をスピーカから発生、付加することも効果がある。
さらに、電気事故シミュレータ100は、ハードウェアシミュレータとしての模擬作業盤150を接続し、連動させることが可能である。作業画面130上にある「作業盤」ボタン134をクリックすると、「作業盤」ボタン134が点灯し、模擬作業盤連動モードになる。コンピュータ画面上で行っていたことが、より現実の見かけを有する模擬作業盤150上で作業又は操作を行うことが可能となり、その手順や指示が画面や音声で示される。模擬作業盤150上で実行したことは、電気事故シミュレータ100に入力して、事故が起こる作業であったかどうかの評価が行われ、評点が付けられる。事故の災害効果は、コンピュータ上で画面や音で出力する以外に、模擬作業盤150の上で表示や音声、光として出力される。
模擬作業盤150は、コンピュータ表示画面上で動作させるのと違って、実際の電気作業に近い実物環境や実物模擬環境を作業盤として構成したもので、作業盤上に配置された電気部品やその模擬物に向かって作業又は操作を行うと、対応する電気事故の模擬結果を出力する作業入力/電気事故生成具151と、その結果を災害効果(例えば、感電しびれ)として作業者が感知できるように出力する電気事故災害効果具152を有しているものである。それぞれを更に例をもって示すと、作業入力/電気事故生成具151は、前出の壁ドリル穴あけ作業の場合は、壁ドリル穴あけ模擬作業部分図160Aのようであり、模擬壁161に向かって、模擬ドリル162で穴を開けるのであるが、模擬であるので、予め複数の穴A、B,C・・・を準備しておくほうが好ましい。壁の内側には、実際の現場では、充電状態の電気配線がある場所があるのであるが、実際にこれをつついて短絡事故を起こすことは、シミュレータの目的ではないので、充電状態の電気配線の代わりに、プッシュスイッチ163があり、模擬ドリル162の先端で、プッシュスイッチ163の押しボタン部164を押すと、接片165が接点166を接続状態にする。作業入力/電気事故生成具151は、模擬動作のため、実際の回路とは違っているが、見掛け上の動作のみ同じように見せている。模擬作業盤上の回路表示は、ここで示すようにプッシュスイッチ163を持った模擬回路ではなく実際の回路のような表示、例えば、壁内配線の回路を表示することで、作業者には実際の回路と思い込ませている。従って、模擬作業部分図160Bのように、模擬壁161のみしか示されない。電気配線167は、本当の作業現場では、見えないので、これも隠した存在である、このようにして、模擬作業盤上の回路表示は、見える表に出た回路であり、現実の作業環境を表すようにし、壁ドリル穴あけ模擬作業部分図160Aは、隠れて動作や結果のみ真似をする裏(隠れた)の回路である。勿論、模擬作業盤であるから、この絵のように壁を断面で表現したものではなく、表面を持った壁である。
電気事故災害効果具152は、災害効果具詳細図170のようになっている。短絡検出制御/効果装置171は、接点166の接続状態の信号を受けて、短絡を感知し、災害効果具への出力を行う。この例では、災害効果具として、死亡や災害に至らない程度の感電刺激(痺れ感)を与える、ここでは腕に巻きつけ二つの電極から電流を与える形の感電刺激具172と、配線が短絡をしたことを示す表示ランプ173と、短絡の状態を音の大きさで示すスピーカ174と、同じく光の大きさで示すランプ175を有している。尚、模擬作業盤150がなくとも、電気事故災害効果具152は、電気事故シミュレータ100上での作業の結果で直接駆動されることも可能である。例えば、コンピュータの画面上で、ドリルで壁に穴あけを行った際に、コンピュータ上で短絡になることを検出したとき、同時に感電になるとすると、コンピュータから感電刺激具172に刺激電流を適当な大きさと時間で流すことを行わせる。コンピュータに向かって画面上で作業をしている作業者の腕が電流により痺れを感じることなる。実際のものとは違って、大きな短絡電流も流れず、付随的な感電もないので、安全な模擬動作を行える。又、短絡電流があったときに動作する模擬的な過電流遮断器をトリップさせる動作を行わせることが出来る。
図2は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに使用される電気作業事故プログラムで規定された電気作業画面の例を説明する図である。主画面200は、最上位層であり、電気事故の階層と分類で大まかな分類を示している。「電気事故防止シミュレータ」201は、画面の名盤である。主画面200は、「作業区分から」ボタン202、「事故区分から」ボタン203、「保護策区分から」ボタン204の3つの区分選択ボタンを有している。「事故区分から」ボタン203をクリックし選択すると、画面は、事故区分画面210が表示される。「作業区分から」ボタン202をクリックし選択すると、画面は、作業区分画面220が表示される。「保護策区分から」ボタン204をクリックし選択すると、画面は、保護策区分画面230が表示される。事故区分画面210、作業区分画面220、保護策区分画面230の各々には、図示のように更に細かい分類が示されているので、その中から1つ又は複数を選択することが可能である。選択により対応した作業画面に移行することが出来る。
尚、作業区分では、図示のように低圧作業項目221と高圧作業項目222に分けて、小分類が示されている。この小分類の項目もその中から1つ又は複数を選択することが可能であり、選択により対応した作業画面に移行することが出来る。尚、作業画面の上で、手順ボタン141をクリックした場合に作業画面に示される作業フロー240の例が示される。ここでは、実際の作業、例えば、電気ドリルでの壁穴あけの前に、確認する確認フローを示している。管理者との打ち合わせ、危険予知訓練、手順の確認、充電配線など環境の確認が示されている。その後に穴あけ作業のフローが示される。死亡事故に至るような作業では、作業前の安全確認が最も重要なことである。やるべきことをしなかったことによる事故が多いからである。
図3は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに使用される電気作業・事故プログラムで規定された電気作業画面の例を説明する図である。事故区分画面210の小分類の中から更に詳細な分類に入った例を示す。漏電区分301、感電区分302、過熱/火災/やけど区分303、短絡/地絡区分304、アーク発生区分305、停電波及事故306とその中の詳細が示され、この中から単数又は複数の項目を選ぶことが出来る。尚、階層の深さと分類の仕方は、示されたものにこだわらず可能である。
図4は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの作業画面での「チェック」ボタン149をクリックしたときに得られるチェックリストの一実施態様を示す図である。作業前に安全管理者を交えて確認のチェックを行うための作業前確認リスト401、不安全な行動を認識するチェックを行うための不安全行動リスト402、事故後の処理を示した事故処理リスト403が例として示され、その中に必要な事項がチェック事項、又は指示事項として示されている。あるいは、質問に答えさせるテスト形式で示されている。
図1を使った説明と重複があるが、図5と図6では、事故区分からの作業画面例と作業区分からの作業画面例を説明する。図5は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの事故区分からの画面の一実施態様を示す図である。主画面500において、「事故区分から」ボタン501をクリックして事故区分画面510に入り、感電ボタン511をクリックして、感電に関する作業画面520に入る。感電画面の事態リスト画域521から、「周辺充電部あり」ボタンをクリックすると、これに対応する作業画域522に変わる。ここでは、壁ドリル穴あけ作業画面が現れる。実行ボタン523をクリックすると、画面上のドリルを図示されていないマウス等の操作器で操作することが出来る。模擬壁524のどの位置もドリルを当てることが出来る。このとき、現実感を与えるためにドリルの回転音をスピーカから流すのも効果がある。適度にドリルを当てていると、穴が開いていく様子を画像で示すことも現実感を与えることが出来る。穴が開いて、その裏に充電電気配線がなければ、「穴が開きました」の音声、又は表示があるのも効果的である。その裏に充電電気配線があると、短絡事故が発生する想定に対応して、「ドン」という効果音がスピーカから発生し、表示されていない過電流遮断器がトリップさせる。同時に感電があることに対応して、作業者の腕につけた図示されていない感電刺激器から痺れが腕に走らせる。このような作業毎に評価が行われる。何度かの作業を行って実行結果の評価結果が集計される。ここでは、最も基本的な作業の実行のみを示したが、例えば、「手順」ボタン525、「チェック」ボタン526、「資料」ボタン527を有効に使うと、安全な作業が身に付くようになっている。例えば、「手順」ボタンでは、図2の作業フロー240のように、守るべき手順がしめされ、その中から各種の確認を行える。確認のために、「チェック」ボタン526をクリックすると、図4の作業前確認リスト401のように必要なチェックが行なえる。例えば、「周辺部に充電部はないか」という問いには、具体的な作業を要求される。図示されないが「充電部調査」を選択すると、「資料」ボタン527をクリックしたときと同じく、図示されない資料リストに入り、ここから更に、充電配線配置図を参照することが出来る。配置図で、充電線がないかどうかを確認することが出来る。確認結果は、作業前確認リスト401に記録することが出来る。希望の場所に充電線の配置がある場合は、充電配線配置図を拡大して、どの程度の距離を離せばよいか、充電線の電源を切れないかも検討が可能である。その結果も記録可能である。更に、安全手袋、安全靴、絶縁防具の使用もチェックを行うことができ、記録が可能である。このような、基本の手続きにも評点が与えられるので、単に穴あけ作業を行うより高い評点が与えられる。これは、安全な基本手順を身につけ作業を行うことに通じるので、安全作業の教育には重要なことである。尚、充電配線配置図上の充電線の配置は、毎回同じでは、覚えられてしまうし、実際のものは、違った現場を作業することに対応して、プログラムで毎回変えることが望ましい。変えることで、基本の手順を踏まないと安全を確保できないことを教えることができる。同様に資料は、現場ごとに違うものは、内容をスクランブルして変えることが好ましい。
図6は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの作業区分からの画面の一実施態様を示す図である。主画面600の上で「作業区分から」601のボタンをクリックすると、作業区分画面610に入り、ここで、「低圧作業」ボタン611を選ぶと、その中から、作業を1つ又は複数個選ぶことができる。ここでは、(1)配電盤周り(2)回転機械漏電(3)携帯移動機械/ドリル(4)電工ドラム(6)(12)・・・と、低圧の複合作業が選ばれている。尚、「低圧作業」ボタン611を再度クリックすると、各項目を組み合わせた複合の集団が示され、そこから複合作業を集団ごとに選択できるので、各項目をクリックする必要がない。尚、他の作業に行きたいときのために、「→」「←」の「戻り」ボタン612や「主画面へ」ボタン613などを用意している。
低圧複合画面は、作業画面620に切り替わる。作業画面620は、選択された複合作業画面となる。ここでは、選択した複合作業に対応して、配電盤630、回転機械としてのモータ650、携帯移動機械としての電動ドリル660、電工ドラム670と、図1で示した壁ドリル穴あけ作業の部分画面680等が示されている。「実行」ボタン614をクリックすると、作業プログラムに沿って、作業が指示され、操作を行うことができる。
例えば、
1)配電盤の接地による漏電/感電テスト
配電盤周りの作業では、配電盤630の筺体631は接地された状態が安全な状態である。
接地の有無による差異を調べる作業。
(1)接地した場合
配電盤の匡体を接地するかどうかの問いに、「接地をする」を選択すると、作業画面620上で筺体631が接地スイッチ632が動いて接続され、接地される。このため、筺体631の電位を示す電圧計633が「零電位」になる。この状態で、電圧計633の上の電位確認ボタン634をクリックすると、次に漏電スイッチ635が動き接続して、電気配線636が筺体631の適当な場所に接続される。ここでは、分かりやすいように漏電を知らせる漏電ランプパターン637を介して接続される。漏電電流が接地した経路を通じて流れる。漏電電流が適当に大きければ、漏電遮断器638がトリップし、トリップを示すランプパターン639が点灯する。この漏電電流の値は、漏電電流電流計640で見ることができる。模擬的なので、電流が大きい場合と小さい場合を選択できる。小さい場合を選択すると漏電遮断器638がトリップせずに、漏電電流が流れ続ける。この場合の電流は、筺体631とアース641間の接地抵抗分と電気配線636と筺体631間の漏電抵抗分により決まる。筺体631の電位は、電気配線の電源の電位を両抵抗で分割した値で決まる。通常は、漏電抵抗分が接地抵抗分より大きいので、筺体631の電位は、電源電圧より小さくなっていて、接地しないのに比べて、これに触れても比較的安全な範囲になることが可能である。腕又は足に感電刺激具(図1の172)を付けて、「感電体験」を選ぶと、画面の人体モデル642が動いて、その手が筺体631に接触する。感電をシミュレートする回路が繋がって、人体モデル642を通じて、アース641に電流が流れる。これが感電である。感電電流は感電電流電流計643で見ることが出来る。この場合の等価回路690は、接地抵抗Rgと人体抵抗RMが並列になり、これに直列に漏電抵抗RLが繋がるので、人体モデル642に流れる感電電流iは、
i=電源電圧/{RL+RM+(RL・RM/RG)}となる。
接地ありでは、RGがRL・RMよりはるかに小さくすれば、RL・RM/RGは無限大になり、電流は無限に小さくなるので、死亡にいたらない。
感電電流電流計643の値も致死量よりはるかに少ない値とすることができる。
勿論、人体モデル642の動作も何も起こらない。感電の場合は、痺れ動作或いは驚いて飛び跳ねる、或いは、倒れるなどの動作を表示することになる。
(2)接地しない場合
「接地しない」を選択すると、作業画面620上で接地スイッチ632が開放状態となり、接地されない。接地されないことを確認させるため、接地スイッチ632が開放状態を保ったまま点滅する。このように、電気事故防止シミュレータを効果的にするには、通常の電気回路ではない表現をすることが大切である。例えば、動作が変わるものは、動作の結果のみでなく、変化を点滅という注意喚起手段を持たせて示すことである。スイッチが切れるという動作を点滅させながら「切れる」変化を示すことが好ましい。
筺体631の電位を示す電圧計633は、「開放」の表示になる。電圧計633上の電位確認ボタン634をクリックすると、次に漏電スイッチ635が動き接続して、電気配線636が筺体631の適当な場所に接続される。ここでは、分かりやすいように漏電を知らせる漏電ランプパターン637を介して接続される。接地がされていないのでこの時点では、漏電電流が流れない。腕又は足に感電刺激具(図1の172)を付けて、「感電体験」を選ぶと、画面の人体モデル642が動いて、その手が筺体631に接触する。感電をシミュレートする回路が繋がって、人体モデル642を通じて、アース641に電流が流れる。
人体モデルに流れる感電電流iは、
i=電源電圧/{RL+RM+(RL・RM/RG)}から、ここで、RGを無限大(接地なし)と置けば、i=電源電圧/{RL+RM}となり、感電電流は、大きくなり、人体は被災する。従って、人体モデルには、痺れ動作或いは驚いて飛び跳ねる、或いは、倒れるなどの動作をさせることになる。腕又は足の感電刺激具からは、致死量以下で災害にならない程度の刺激を作業者に与える。同時に、感電電流電流計643には接地の場合より大きな電流値を示させる。同時に「ドン」という効果音を発するのも良い。
尚、通常は、漏電電流がある程度大きいと、漏電ブレーカ638がトリップして電源をOFFしてしまう。又、匡体631の接地により、人体モデル642に流れる感電電流iを感電電流電流計643または等価回路690上の表示を点滅しながら大きさを示すことで接地による差を明確に認識させ、接地の重要性を示すことができる。その際、接地スイッチ632と等価回路690上の接地抵抗RGを接続/切断状態の変化を点滅を持って表示すると感電電流iとの関係を明確に表現することができる。
2)モータの配線ミスによる事故のテスト
配電盤のテストが終了すると、次のテストに移る。
モータ650等の電気機器は一般に筺体への漏電による感電は起こりえるので、接地が重要である。ここでモータ650を示したのは、漏電ではなく、実際に起こった配線ミスによる事故をシミュレートして示すためである。以下にこれを説明する。
三相交流の電気配線636から、3つの充電配線がコンセント652に接続されている。実は、この配線が間違いである。2層を使い、1相は配線しないことが正解である。
先ず、コンピュータから、コンセント652の一端子の処理を聞いてくる。端子を「電源につなぐ」か「接地する」かどうかである。「電源につなぐ」を接続すると、スイッチ653は、3相電源側に繋がったことを点滅表示する。モータ650の電源プラグ651はコンセント652に差し込まれる。モータ650を動かす2線は、3相の2線につながり、他の1線は、本来はアースに行く線である。このアースに行く線にコンセント652において3相の電源が与えられるのであるから、モータ650のアースに繋がるモータ筺体654等は、電源の電位が与えられて、大変危険であり、接触により感電する。従って、「電源につなぐ」を選択すると、モータ筺体654が点滅して、充電状態であることを表示し、図示されない人体モデルが接触すると、配電盤と同様に感電する状態が示される。
次に、「接地する」を選択すると、スイッチ653は、接地側に繋がったことを点滅表示する。この場合は、モータ筺体654は、点灯しないか、安全である「緑」ランプパターンがついて、人体モデルが接触しても、感電することはなく、「ニコニコ顔の表情」をする。
3)壁内配線ドリル短絡事故のテスト
これは、図1、図5で説明したので省略する。
4)電工ドラム過熱短絡事故のテスト
「コンセント671にプラグ672を差し込んで下さい。」の指示があるので、それを行う。電工ドラム670に負荷、この場合には、電気ドリル660が接続されている。模擬作業として電気ドリル660を動作させると、動作電流が電工ドラム670の線材を流れる。電流の流れを見えるようにするため、矢印673を点滅して電流表示代わりとする。ドリルは負荷が変わると、音が鈍く大きくなり、動作電流も大きくなるので、現実感を出すため、スピーカからドリル音と電流計674の指示値を変動させる。画面上の電工ドラム670には、温度計675が付いていて、ケーブル676の温度を点滅しながら示している。電流計674の指示値の変動に応じて温度も変動する。温度が上限値を超えると図示されない危険ブザーがなる。これが過剰になると、ケーブル676の過熱により、ケーブル676の絶縁性能が劣化して短絡事故になる。ケーブル676を過熱程度の表現のために次第に赤く光らせる。最後は、閃光を発して短絡事故を表す。
同時に、配電盤630の過電流遮断器677がトリップして遮断する。「パチン」という音とともに過電流遮断器677が点滅し、ボタンが落ちることを確認させる。
ケーブル676を引き出して使用した場合は、ケーブル676から放熱するため、温度が上がらない。このため過熱状態になりにくい。従って、電工ケーブルは、巻いたまま使うのは危険であり、引き出して使うことが正しい使い方であることを教えることができる。
図7は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータで教育効果を上げる事故メカニズム顕示手段の一実施態様を示す図である。
所定の電気事故に対応する漏電遮断器、過電流遮断器等の電気機器の動作、感電・漏電電流、短絡電流の配線、人体中の電流の流れなどの現実の電気配線の事故現場環境では、認識することが出来ないところの潜在的現象が、なぜ、どこで、どのようにおこったことで、どうなったかを電気事故に特有な事柄について、作業者の真の理解のために、人間の五感(特に視覚)に訴える形で示す必要があった。図7で説明する。図7には、作業画面上に描かれた作業環境の一例で図1、図5、図6に示された壁内配線ドリル短絡事故の例である。
第一の過電流遮断器701と第一の漏電遮断器702を介して、電源が配線703に与えられ、配線はコンセント704に接続されている。電工ドラム705のプラグ706をコンセント704に接続する。電工ドラムには、電気ドリル707が接続されている。
一方、第二の過電流遮断器721と第二の漏電遮断器722を介して、電源が配線723に与えられ、配線723の一部は、模擬壁724の内側に配置された壁内配線725として存在している。以上が、現実の回路環境の構成に対応する。現実の回路環境で電気ドリルで壁に穴を開ける作業をして、壁内配線をドリルの歯が破ったときには、短絡事故が起こり、第二の過電流遮断器がトリップして電源が切れる。或いは、人体に感電する等の怖い結果があるだけで、そのままでは、教育効果が期待できない。なぜ、どこで、どのようになど現象の内容が見えないから理解にいたらず記憶に残らないのである。そのため、これを顕示する手段、更に誇張する手段が必要である。以下にその手段を示す。
電気ドリル707が壁内配線725を破った瞬間に短絡を起こす。短絡電流が壁内配線725、配線723を流れる。この電流は実際には見えないが、見せる手段が欲しい。その手段には色々考えられるが、画面上の壁内配線725、配線723に沿って矢印726を点灯又は点滅する。この矢印726が電流の流れを感じさせる手段となる。または、壁内配線725、配線723に沿って、整列した画像上のランプパターン727を点灯又は点滅させる。
作業者には短絡した壁内配線725の箇所を認識させる必要がある。このような効果を与えるために、画面上で閃光ランプパターン728をフラッシュする。第二の過電流遮断器721がトリップし、そのつまみ729が中間位置に落ちる。実際の場合は、トリップの瞬間を見ないと、トリップしたことを気づかない場合がある。その原因も分からない。ここで、顕示する手段として、つまみ729を点滅させる。例えば、図のようにトリップ前の状態を点滅で示し、トリップ後の状態を点灯で示すことも理解しやすい。なぜトリップしたかという理解のためには、第二の過電流遮断器721の中の配線730を表示し、その中を流れる電流に対応して矢印731を点灯又はフラッシュする。その大きさ(矢印の長さ)は電流の大きさに対応させる。配線730に電流をセンスする第一の検出コイル732を付属させる。実際の回路にもあることだが、実際の過電流遮断器は、検出コイルがあることは、過電流遮断器自体からは見えないので、確認できないことである。従って、これを見えるようにする必要がある。画像上の第一の検出コイル732には、配線730に流れる電流の大きさに比例した誘導電流が流れるので、これを矢印などで表示すれば効果がある。画像上で短絡電流用電流計733を配置して、誘導電流の出力から、短絡電流の大きさを表示させる。その大きさが限度値を越えると、第二の過電流遮断器721の中のスイッチ接点734の切片735が動いて、トリップ動作となる。切片735でトリップ前の位置が点滅し、トリップ後の位置のものが点灯するようにすれば理解しやすい。更に、配線730を流れる短絡電流の矢印、誘導電流を表す矢印、誘導電流の出力による短絡電流電流計733の電流表示値、スイッチ接点734の切片735、つまみ729を連動して点滅させることで、これらの動作が理解できる。このような電気事故に関係する見えない動作を顕示する手段を通じて、どの作業により、どこで短絡し、その電流がどのような経路で流れて、どのように検知されて過電流遮断器がトリップしたかが理解できる。この場合では、第二の漏電遮断器722はトリップしない。第二の検出コイル736は、配線723の両方を同時に検出している。このような検出を零相検流という。一方、過電流遮断器の場合の第一の検出コイル732は配線の一方側の検出であった。両方を検出すると、電流の往復は同じ値で、向きが逆なので、その発生する磁束は互いに打ち消して誘導電流の値は零となり、誘導電流を示す矢印も表示されない。従って、漏電電流電流計737の指示値は零であり、トリップ動作も起こさない。過電流遮断器は、漏電を検出する機器となっている。
次に、電気ドリル707を使用した作業者750の感電事故について説明する。電気ドリル707は通常は、二重構造で絶縁されているので感電しないが、たまたま絶縁が劣化して、電気ドリル707のドリル筺体に漏電していることを想定する。漏電しているそのものでは、電流はアースに向かって流れないので、電流としては未だ顕在化していない。
ドリル筺体751に作業者750が触れた瞬間に漏電による感電が起こる。現実の環境では、感電の被災がおこり、第一の漏電遮断器702がトリップするという結果があるだけである。これでは理解には不十分なので、短絡の場合と同じように現実の環境に追加される画面上の顕示手段を以下に説明する。漏電による感電が起こると、感電電流は、画面上の作業者750の手から人体を通過し、その場所、例えば、足からアースに流れる。これを見える化するため画面上の人体上で電流の流れを示す矢印752を表示し、点灯又は点滅する。整列した画像上のランプパターン753を点灯又は点滅させる。
同時に、電工ドラム705からの配線にも電流の流れを示す矢印754又は、整列した画像上のランプパターン755を点灯又は点滅させる。流れた感電電流の大きさを示すため、感電電流電流計756に大きさを表示する。作業者が感じる感電を示すため、痺れ衝撃を示す閃光、作業者画像に被災衝撃反応動作を行わせる。電気配線703には、流れる漏電電流を示す矢印を点滅する。矢印は、往復の配線で大きさ(長さ)が異なる。この大きさの差が作業者を通じてアースに漏れた漏電(感電)電流である。第一の漏電遮断器702の往復の配線には、零相検流器としての第三の検知コイル757を見える化して表示してある。これには、電気配線703の上の二つの電流の差異に比例した誘導電流を表す矢印758が点滅で表示される。
画像上で漏電電流電流計759を配置して、誘導電流の出力から、漏電電流の大きさを表示させる。その大きさが限度値を越えると、第一の漏電遮断器702の中のスイッチ接点760の切片761が動いて、トリップ動作となる。切片761でトリップ前の位置が点滅し、トリップ後の位置のものが点灯するようにすれば理解しやすい。更に、配線703を流れる漏電電流の矢印、誘導電流を表す矢印、誘導電流の出力による漏電電流電流計759の電流表示値、スイッチ接点760の切片761、つまみ762を連動して点滅させることで、これらの動作が理解できる。このような電気事故に関係する見えない動作を顕示する手段を通じて、どの作業により、どこで漏電し、その電流がどのような経路で流れて、どのように検知されて漏電遮断器がトリップしたかが理解できる。この場合では、第一の過電流遮断器701はトリップしないこともできるし、トリップさせることもできる。第四の検出コイル763は、配線703の片側を別々に検出している。この図では、一方のみに第四の検出コイル763があり、小さい電流しか検出していないので、トリップしない状態である。短落電流電流計764の指示値はトリップ限度を下回る値である。
以上の例のように、現実の環境では、見えない現象を顕示する手段を画面に与えることで
動作を深く理解させることができる。
図9は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの災害効果の画面上の出力の一実施態様を示す図である。特に、一瞬の電気事故の怖さを安全に与える実事故動画を出力した例であり、これに、前後して、図7の教育効果を上げる事故メカニズム顕示手段による表示が行われた場合には、教育効果が絶大になる。以下、図9を説明する。
第一の点線枠900内には、図7に示す第二の過電流遮断器721と第二の漏電遮断器722と模擬壁724と壁内配線725が示されていて、事故を起こす前の状態である。ここでは、事故前なので、通常の電気配線の環境と同じく、事故メカニズム顕示手段は示されていない。これに図7と同じく、壁内配線725が短絡する事故が起こったことを想定する。第二の点線枠901内には、事故瞬間の状態が示されている。短絡が起こると、短絡による過大電流が流れて、一瞬の間に、金属が溶け飛沫902となって飛び散り、閃光903と短絡音が発生し、付近が焼けて煙904が舞い上がり、そのすさまじさは、驚きと恐怖を見る者に与える。恐怖を感じさせるには絶大の効果であるので、この画像は、実際の短絡を起こさせた現場の状況を撮影した実事故動画を音声付でシミュレータの画面に挿入することが教育上効果的である。この画面では、一瞬の事故動画表示のなかで、焦げた電気配線や過電流遮断器721が示される。これにより、実際の事故の現実を知らせることができる。これに前後して、図7の事故メカニズム顕示手段による表示に切り替わり、事故メカニズムと結果の説明が入ると、作業者は事故を体感を持って、原因を理解し、事故を起こさないための手段や手順を体得することができる。
図1では、本発明にかかる電気事故防止シミュレータと連動が可能な模擬作業盤150の例として低圧電気配線に係る例をあげたので、ここで高圧電気配線に係る模擬作業盤の例の概要を説明する。図8は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータに連動する高圧電気配線事故模擬作業盤の一実施態様を示す図である。模擬作業盤800の表示或いは表示衝立板801の上に、高圧電気配線用の部品、例えば、区分開閉器802、零相変流器803、電力供給用計器用変成器804、断路器805、真空遮断器806、変流器807、高圧カットアウト808、変圧器809、配線用遮断器810、計器用変圧器811、直列リアクトル812、進相用コンデンサ813、高圧交流気中負荷開閉器814等の高圧配線部品とその間を結ぶ配線815が、高圧配線部品、配線の実物又は、形状模擬物、又はイラスト(絵)で示されている。これら本物の動作については、本当の高圧電気回路で一般に知られているので記述を省略する。表示衝立板801の左側の壁には、赤外線ランプ等のランプ816があり、これに電源817が供給され、光を横方向に発散している。表示衝立板801の右側の壁には、ランプ816の光を受けるフォトセンサ818が存在し、人体の例えば手を高圧電気部品又は配線に近づけると、その場所でのランプ816の光が遮られてフォトセンサ818への光入射がなくなり、その結果で感電表示用ランプ819、短絡表示用ランプ820又は地絡表示用ランプ821を光らせたり、スピーカまたはブザー823を鳴らすことができる。即ち、高圧電気回路に向かって、近づいたり、指差しをしたり、触れると感電するという事故を模擬することができる。このとき、フォトセンサ818の出力で駆動し、人体につけた図1の感電刺激具172を動作させると、音や光だけでなく感電の怖さをしびれという形で体感させることができる。尚、人体の感知を光とフォトセンサで行ったが、これに縛られず多くの手段を取ることができる。感電表示用ランプ819、短絡表示用ランプ820又は地絡表示用ランプ821の代わりに、複数のLEDの順次点滅や、ネオン管による形状と点滅で電流の流れを示す手段も事故の見かけを演出できて都合がよい。特に短絡や地絡では、2相間や、アースとの間にラインランプやバイブラランプを入れると、光が雷光のように走らせることができて、短絡や地絡でアーク放電が走る様子を演出することができる。
この作業盤では、作業において左手と右手の感電の差異と絶縁マットを使用した場合の効果を示すことができる。作業者は、作業対象物822、ここで1枚のプレートに手を掛ける。このとき本当の感電では、手を通じて感電電流が流れる。模擬なので感電させることはなく、大きく明るい左手用感電表示用ランプ824又は小さくやや暗い右手用感電表示用ランプ825を光らせる。スピーカまたはブザー823の音を左手の場合は大きく、右手の場合は小さく鳴らす。又、人体につけた図1の感電刺激具172を動作させてしびれ体感させてもよい。左手と右手の判断は、この例では、カメラ826で画像を見て判断している。写った手の画像の親指から小指の配置を見れば、左手か右手かは判断できる。左手の場合は、感電の危険が心臓に近いだけ危ないので、感電効果も大きく表現することになる。尚、絶縁マット827を使用してこれを敷いてその上で作業した場合は、感電電流の値も小さくなるため、保護の効果がある。これを模擬するためには絶縁マット827にフットスイッチや押圧センサ828を設置してある。この押圧センサ828の出力で作業者が絶縁マット827に乗っていることを感知して、その場合は、模擬感電電流を小さくする。絶縁マット827と同じように絶縁手袋や絶縁シートを使い、これを使ったことを検知すれば保護具や防具の模擬動作をさせることができる。
低圧電気配線又は高圧電気配線に関する電気事故を模擬したハードウェアでの作業盤は、ソフトウェアによる電気事故防止シミュレータの連動モードでつながり、コンピュータ作業画面上での作業以外に、作業盤上でも作業が可能となり、その結果は、コンピュータに取り込まれて、評価され、結果を逆に作業盤上においても出力することが可能である。
勿論、ソフトウェアによる電気事故防止シミュレータのみでも作業画面と操作器により作業が可能であることは言うまでもない。
図10は、本発明にかかる電気事故防止シミュレータの主画面の例を示す図である。
10−Aに示すものは、図1等で示したので、説明は省略する。10−Bに示したものは、10−Aで階層構造で下位階層に示したものを、画面全体にツリー構造で示したもので、
画面でほぼ全体の構成が俯瞰できる点が好ましい。図示されたように、作業区分枠1001の下に低圧作業枠1002と高圧作業枠1003があり、それぞれに、多くの作業項目1004がぶら下がっていて、ここをクリックして作業画面に入ることができる。10−Cでは、全ての作業項目リスト1005が表示された例であり、ここをクリックして、実際の作業画面に入ることができる。10−Dでは、10−Cの作業項目リストを文字列で示す代わりに作業画面のイラストで表したものである。イラストをクリックすると作業画面に入ることができる。D部のみイラストで示したが、A,B,C・・・他の部分も各作業画面に対応するイラストになっている。10−Cと10−Dを合わせた表現も可能である。
尚、表示器以外の出力器の例としては、事故の効果を音声として出力するためのスピーカ、感電電流を流すための感電刺激具、模擬作業盤上のランプ、閃光ランプなどの電気事故災害効果具などがあり、実施例の中で説明した通りである。
以上のような低圧電気配線、及び高圧電気配線の環境で起こる電気事故の影響をコンピュータ上のソフトウェアに予め格納されたプログラムの手順に従って、所望の電気事故に関する模擬動作で体感させ、実際の事故環境では見えない電気事故の現象の仕組みを顕示化して体験することで、事故結果にいたる真の事故メカニズムと原因を理解でき、更にハードウェアによる作業盤との連動による理解も手伝って、安全確保のためにどうするべきかを教育することができるので、建設作業、工場保全・保安作業に従事する者、また、これを目指す電気作業の講習を行う学校等の施設にとって極めて有用な教育装置を提供できて好都合であり、産業上利用性が極めて大きい。
100、201 電気事故防止シミュレータ
101 操作器
102 コンピュータ
103 表示
104 電気作業事故プログラム
110 表示画面構成
111、200、500、600 主画面
112、202、601 「作業区分から」ボタン
113、203、501 「事故区分から」ボタン
114、204 「保護策区分から」ボタン
120、210、510 事故区分画面
130、520、620 作業画面
131、521 事態リスト画域
132、522 作業画域
133 行動選択画域
134 「作業盤」ボタン
140 「目的」ボタン
141、525 「手順」ボタン
142、523、614 「実行」ボタン
150、800 模擬作業盤
151 作業入力/電気事故生成具
152 電気事故災害効果具
153 保護安全具
160A、160B 壁ドリル穴あけ模擬作業部分図
161、524、724 模擬壁
162 模擬ドリル
163 プッシュスイッチ
164 押しボタン部
165 接片
166 接点
167、636 電気配線
170 災害効果具詳細図
171 短絡検出制御/効果装置
172 感電刺激具
173 表示ランプ
174 スピーカ
727、753、755、639 ランプパターン
175、816 ランプ
220、610 作業区分画面
221 低圧作業項目
222 高圧作業項目
230 保護策区分画面
240 作業フロー
301 漏電区分
302 感電区分
303 過熱/火災/やけど区分
304 短絡/地絡区分
305 アーク発生区分
306 停電波及事故
401 作業前確認リスト
402 不安全行動リスト
403 事故処理リスト
511 感電ボタン
526「チェック」ボタン
527「資料」ボタン
611「低圧作業」ボタン
612「戻り」ボタン
613 「主画面へ」ボタン
630 配電盤
631 筺体
632 接地スイッチ
633 電圧計
634 電位確認ボタン
635 漏電スイッチ
637 漏電ランプパターン
638 漏電ブレーカ
640、759 漏電電流電流計
641 アース
642 人体モデル
643、756 感電電流電流形
650 モータ
651、672、706 プラグ
652、671、704 コンセント
653 スイッチ
654 モータ筺体
660、707 電動ドリル
670、705 電工ドラム
673、726、731、752、754、758 矢印
674 電流計
675 温度計
676 ケーブル
677 過電流遮断器
680 壁ドリル穴あけ作業の部分画面
690 等価回路
701 第一の過電流遮断器
702 第一の漏電遮断器
703、723、730、815 配線
721 第二の過電流遮断器
722 第二の漏電遮断器
725 壁内配線
728 閃光ランプパターン
729、762 つまみ
732 第一の検出コイル
733 短絡電流用電流計
734、760 スイッチ接点
735、761 切片
736 第二の検出コイル
737 漏電電流電流計
750 作業者
751 ドリル筺体
757 第三の検知コイル
763 第四の検出コイル
764 短落電流電流計
801 表示衝立板
802 区分開閉器
803 零相変流器
804 電力供給用計器用変成器
805 断路器
806 真空遮断器
807 変流器
808 高圧カットアウト
809 変圧器
810 配線用遮断器
811 計器用変圧器
812 直列リアクトル
813 進相用コンデンサ
814 高圧交流気中負荷開閉器
817 電源
818 フォトセンサ
819 感電表示用ランプ
820 短絡表示用ランプ
821 地絡表示用ランプ
822 作業対象物
823 スピーカまたはブザー
824 左手用感電表示用ランプ
825 右手用感電表示用ランプ
826 カメラ
827 絶縁マット
828 押圧センサ
900 第一の点線枠
901 第二の点線枠
902 飛沫
903 閃光
904 煙
1001 作業区分枠
1002 低圧作業枠
1003 高圧作業枠
1004 作業項目
1005 作業項目リスト

Claims (10)

  1. 電気事故防止シミュレータは、この使用者が教育のための作業において使用し、操作するための操作器を含むコンピュータと、予め設定された電気事故をシミュレートするプログラムと、前記プログラムにより規定された電気作業画面と前記作業結果を表示する表示器を少なくとも含み、前記作業結果による災害効果を前記使用者に体感させる出力器と、を有し、
    前記電気作業画面は、前記電気作業により区分けする電気作業区分、前記電気作業により発生した電気事故により区分けする電気事故区分、前記電気作業時の保護安全策により区分けする保護策区分の少なくともひとつの区分から、その下に所望の電気作業画面が得られるように階層構造を有し、前記電気作業画面は、その画面上で所望の電気作業についての模擬環境を表示し、画面上で作業を行わせるための電気作業画域部と、その作業画面上での「実行」、「中止」、「終了」を含む作業行動を選択するための行動選択ボタンをもつ行動選択画域部を有し、
    前記所望の電気作業の実行を行うと、前記プログラムが規定する質問・指令に対する応答又は、前記操作器による操作により画面上で模擬作業を行うことが可能となり、予め決められた不安全な作業又は不安全な手順に合致したかどうかで、前記災害効果と前記作業に対する評価結果を出力することを特徴とする電気事故防止シミュレータ。
  2. 現実の電気配線の事故現場環境では、電気配線、電気機器又は人体の感電、漏電、短絡の少なくともひとつを含む電気事故又は前記電気事故に関する電気機器の動作での認識することが出来ない又は気付かない現象を前記作業画面上で顕示又は注意喚起するものであって、前記感電、漏電、短絡の少なくとも1つを含む前記電気事故の電流の流れを表す矢印パターン、ランプパターン又は、その点滅パターンの少なくとも1つである潜在的現象顕示手段と、
    前記電気機器、前記電気配線又は前記人体の前記電気事故に付随して生じた変化部を前記使用者に気付かせるために前記変化部が点滅する注意喚起手段と、の少なくとも1つを前記電気作業画面上の前記電気機器、前記電気配線又は人体を表す画像と共に表示せしめ、
    電気事故で起こっている認識することが出来ない現象又は気付かない前記変化部を認識させることで、電気事故のメカニズムを理解させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電気事故防止シミュレータ。
  3. 前記潜在的現象顕示手段又は/及び前記注意喚起手段により前記作業画面上に顕示又は注意喚起する前又は後に、前記電気事故の現実の音声付きの動画映像を前記表示器を含む出力器に出力することを特徴とする請求項2記載の電気事故防止シミュレータ。
  4. 前記模擬作業を行った結果、予め前記プログラムで決められた不安全な作業、不安全な手順に合致した場合に、所定の災害効果を出力するに合わせて、前記使用者に相当する画面上の作業者の画像に被災の衝撃反応動作をさせたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  5. 前記模擬作業に現実の電気作業で付随する作業音をスピーカから発生、付加したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  6. 前記模擬作業の評価結果の履歴を残すようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  7. 前記電気配線が前記所望の電気作業にかかる施設のどこに配置されているかを示したものであって、前記作業画面から参照可能な電気配線配置図を含む資料を各作業毎に定まったものとせず、前記プログラムで変更することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  8. 前記コンピュータから出力する前記災害効果の出力具は、前記使用者の腕又は足に付設する感電事故感電刺激具であって、前記使用者の腕又は足に取り付けるための帯状部とその内側に取り付けられた複数の電気端子を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  9. 前記画面上で所望の電気作業を選択する場合に複数の電気作業を集団として前記画面上でまとめ、一括して集団ごとに選択を可能としたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
  10. 前記コンピュータの外部に接続したハードウェアで構成した模擬作業盤との連動を通じて前記作業画面上の操作以外に作業現場を模擬したハードウェア作業環境で模擬電気作業を行わせ、模擬作業盤上の作業結果を前記コンピュータに入力し、前記プログラム上で評価し、又は、前記プログラム上での評価結果を災害効果として、模擬作業盤又は前記表示器を含む出力器に出力するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の電気事故防止シミュレータ。
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