JP5589683B2 - 情報表示端末 - Google Patents

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本発明は、電子書籍などに適応しうる情報表示端末に関する。
従来の情報表示端末は、例えば特許文献1や特許文献2に記載されている様に、長方形の液晶ディスプレイを外箱が収納していた。外箱はその内部に液晶ディスプレイを制御する主回路基板や電池を含んでいた。液晶ディスプレイはガラス基板に作製されて割れやすい為に、液晶ディスプレイの外周四辺の総てとその背面(表示面と反対の面)は、外箱で囲われて保護されていた。例えば、外箱を構成する背面側の平板はポリカーボネートなどのプラスティックにて作られ、このポリカーボネートと液晶ディスプレイとの間に金属製の弾性構造体を、補強部材として、挟み込んでいた。弾性構造体とは金属板をU字形状に折り曲げた物で、これにより外箱裏側に加えられた衝撃が液晶ディスプレイのガラス基板に直接伝わる事を防いでいた。
こうした構成の結果、従来の情報表示端末は、表示装置を為すガラス基板自身が重い事に加え、金属製の補強部材を使用することから、携帯用であっても、500g近く、又はそれ以上の重量に達していた。
特開2003−316342号公報 特開2005−242436号公報
情報表示端末を携帯して使用する際には、多くの場合、片手の親指とその他の指とで情報表示端末を挟んで掴むことになる。例えば図24に示す様に、幅(x方向)が151mmで長さ(y方向)が181mmの情報表示端末をつかむ場合を考えて見る。この情報表示端末の重量を400gとし、端末右下(原点O)から内側に1cmの位置に親指TBを掛け、親指TBから重心方向に1cmの位置の背面に人差し指IFを置いたとする。この場合、機器の重心Cは中心付近にあるので、親指TBに掛かるトルクは3600g重となり、人差し指IFに掛かる荷重は4000gに達する。この様に、従来技術の情報表示端末はその重量が大きい為に、指への負担が大きく、長時間に渡る使用が困難であるという課題があった。又、この課題は情報表示端末の表示面積が大きくなる程、顕著となり、それ故に比較的大きな表示面積を有し、且つ長時間使用可能な携帯用の情報表示端末を実現する事が困難であるという課題があった。換言すれば、使い勝手の良い情報表示端末を実現する事が困難であるという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例に係わる情報表示端末は、柔軟性を有する表示装置と、表示装置を保持するための筐体と、表示装置を制御するための主回路基板とを含み、表示装置は、電気光学パネルと、電気光学パネルを被覆する保護部とを少なくとも有し、筐体は、筐体上部と筐体下部とを含み、表示装置の外縁部の一部に配置されて、筐体上部と筐体下部とが外縁部の一部を挟持しており、主回路基板は、その裏面が筐体下部の内側の底面に接し、その表面が粘着材を介して表示装置の背面に接した状態で、筐体下部の内側に収納されている事を特徴とする。
この構成によれば、表示装置が柔軟であるために、落下などの衝撃が加わっても、表示装置自体の緩衝作用により、破損し難くなる。好適例に於いては、表示装置が軽量なプラスティックフィルムに形成されている事に由来する。また、この構成によれば、保護部により、電気光学パネルの機械的な耐久性や化学的な耐久性を高める事ができる。
従って、従来の様に補強部材を用いて表示装置全体を外箱に収納しなくても、筐体を表示装置の外縁部の一部に配置するだけで、実用強度を確保する事ができる。また、この構成によれば、表示装置は筐体上部と筐体下部とで挟まれているので、この表示装置の表示面の法線方向で、表示装置を筐体に固定する事ができる。さらに、筐体下部とは粘着材で固定されている。その結果、情報表示端末全体を薄く且つ軽くできるので、疲労感を覚えることなく、長時間に渡って使用できる。又、表示装置を大きくしても重量は僅かしか増えないので、比較的大きな表示面積を有して、且つ長時間使用可能な携帯用の情報表示端末が実現できる。換言すれば、使い勝手の良い情報携帯端末を実現する事ができる。
[適用例2] 上記適用例に係わる情報表示端末において、表示装置と主回路基板との間に回路保護フィルムが配置され、回路保護フィルムには、主回路基板の凹凸に相補的な凹凸が設けられている事が好ましい。
この構成によれば、簡単に主回路基板の凹凸を吸収して、組み立て時に於ける表示装置の破損確率をほぼゼロ%に低減する事ができる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、情報表示端末の重心が筐体内に位置する事が好ましい。
表示装置が筐体に比べて軽量であるので、情報表示端末の重心を筐体の内部に位置させる事ができる。筐体は表示装置の外縁部に配置されているので、重心も外縁部近傍に位置する事になる。こうすると情報表示端末を誤って落下させても、多くの場合は筐体が下向きとなって落ちて行き、筐体が最初に床と衝突する。それ故に落下の衝撃は筐体が一番強く受ける事になり、表示装置は筐体ほど強い衝撃を受けない。加えて、表示装置が被る衝突の衝撃は、筐体が最初に床と衝突するので、落下速度と表示装置の質量とで定まり、情報表示端末の質量とは関係なくなる。表示装置自身は柔軟性を有して軽いので、この事からも表示装置が被る衝撃は弱くなる。即ち、筐体だけが落下衝撃に対して高い耐久性を有していれば、たとえ表示装置自体の落下衝撃耐久性が低くても、情報表示端末全体が落下衝撃に対して高い耐久性を有する事になる。かくして表示装置への補強部材が不要と化し、薄くて軽く、丈夫な情報表示端末とする事ができる。
加えて、情報表示端末の重心が外縁部に位置するので、使用者が情報表示端末の筐体を手でつかみ持つと、即ちそれは情報表示端末の重心近傍をつかむ事になる。重心の近傍をつかむので、使用者が受ける情報表示端末のトルクは極めて小さくなる。こうして情報表示端末を片手で保持しても、疲労せずに長時間使用する事が可能となる。
[適用例4] 上記適用例に係わる情報表示端末において、表示装置は、保護部であって電気光学パネルと正面視にて重ならぬ部位に固定用切り欠き部を有し、筐体は固定用切り欠き部に対応する固定用突起を有し、固定用突起が固定用切り欠き部にはめ合わされている事が好ましい。
この構成によれば、表示装置の表示面に平行な方向で、表示装置を筐体に固定する事ができる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、筐体上部は表示部とは正面視に於いて重ならず、筐体下部は表示部の背面(表示面と反対の面)と背面視に於いて重なる事が好ましい。
この構成によれば、正面視で表示部全域を利用して、これに情報を表示する事ができる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、筐体上部は筐体上部長と筐体上部幅と筐体上部厚とを有する平板状であり、筐体下部は筐体下部長と筐体下部幅と筐体下部厚とを有する平板状であり、筐体上部幅は筐体下部幅よりも短い事が好ましい。
この構成によれば、情報表示端末を制御する主回路基板や電池を相対的に大きな筐体下部に組み入れられると共に、筐体上部が小さいので、正面視では情報表示端末の大半が表示部とできる。即ち、正面視では情報表示端末の大きさを表示部の大きさとほぼ同じにする事ができる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、筐体下部幅は3cm以上6cm以下である事が好ましい。
人が手を軽く丸めた際に手のひら下部(親指の近位指節間関節筋肉部)から中指先又は薬指先までの距離はおおよそ3cmから6cmである。従って、この構成によれば、筐体下部の一つの辺を手のひらに当て、その辺と平行する他方の辺に中指や薬指を掛ける事ができ、情報表示端末を容易に保持する事が可能になる。又、前述の如く、情報表示端末の重心は筐体下部の内部乃至はその近傍に位置するので、重心が手のひらの上となり、使用者は殆どトルクを感じなくなる。即ち、手や指に疲労感を覚えさせることなく、情報表示端末を活用できる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、表示装置は平板状の多角形であり、外縁部の一部とは、多角形をなす一辺である事が好ましい。
この構成によれば、正面視では情報表示端末の大半を表示部とできると共に、重心を外縁部近傍に位置させる事が可能になる。
[適用例] 上記適用例に係わる情報表示端末において、表示装置は平板状の多角形であり、外縁部の一部とは、多角形をなす一つの角と、この一つの角をなす隣接する二辺である事が好ましい。
この構成によれば、正面視では情報表示端末の大半を表示部とできると共に、重心を外縁部近傍に位置させる事が可能になる。
表示部には複数の画素が行列状に配置され、各画素を選択して画像信号を供給する行配線と列配線が設けられる。これらの行配線と列配線を一つの角をなす隣接する二辺に集める事でこの部位に筐体を配置する事ができる。
[適用例10] 上記適用例に係わる情報表示端末において、保護部は背面衝撃緩衝シートを含み、背面衝撃緩衝シートは電気光学パネルの背面を被覆する事が好ましい。
この構成によれば、表示装置に背面から衝撃や応力が加えられても破損する恐れを低くできる。加えて、この情報表示端末は筐体下部が表示部まで延びており、筐体下部の端部(エッジ)が表示部と重なっている。表示部は柔軟性を有する為に、表示部が曲げられた際に筐体下部の端部が表示装置に対する支点となり、表示装置に局所的な強い応力を加える恐れがある。この場合にも背面衝撃緩衝シートが応力を緩和するので、応力による表示装置の破損を防ぐ事ができる。
加えて情報表示端末は筐体下部に主回路基板や電池を積み、その表面には鋭い凹凸が存在する。情報表示端末の製造途中で、この凹凸が表示装置に押しつけられる事があり得るが、その際にも背面衝撃緩衝シートが凹凸とそれに伴う空間的圧力分布を緩和する。この結果、製造途中で情報表示端末が破損される確率が小さくなり、生産性(歩留まり)を向上させる事ができる。
[適用例11] 上記適用例に係わる情報表示端末において、保護部は正面衝撃緩衝シートを含み、正面衝撃緩衝シートは電気光学パネルの正面を被覆する事が好ましい。
この構成によれば、表示装置に正面から衝撃や応力が加えられても破損する恐れを低くできる。更に、表示装置が曲げられた際に、筐体上部の端部(エッジ)が表示装置に加える応力を正面衝撃緩衝シートが緩和するので、局所応力による表示装置の破損を防ぐ事ができる。
[適用例12] 上記適用例に係わる情報表示端末において、正面衝撃緩衝シートの厚みと背面衝撃緩衝シートの厚みとがほぼ等しい事が好ましい。
正面衝撃緩衝シートと背面衝撃緩衝シートは同じ材質乃至は似通った材質とされるので、この構成によれば、表示装置の正面と背面とで衝撃緩衝シートが有する内部応力が同等となり、自然な状態で表示装置を平らにできる。即ち、意図せずに表示装置が反ったり、或いは丸まったりする事態を防ぐ事ができる。
また、表示装置を意図的に曲げたり、或いは丸めたりした際にも、応力中性面が、表示装置の断面方向にて、中央付近に来るので、表示装置が破損しにくくなる。即ち、柔軟な表示装置の曲げに対する耐久性を向上させる事ができる。
[適用例13] 上記適用例に係わる情報表示端末において、表示装置は、保護部であって電気光学パネルと正面視にて重ならぬ部位にスイッチ用切り欠き部を有し、スイッチ用切り欠き部に操作スイッチを有する事が好ましい。
前述の如く情報表示端末は筐体下部内に主回路基板や電池を有するが、この構成によれば、スイッチ用切り欠き部を介して操作スイッチを情報表示端末の正面に設ける事ができ、操作性に優れた情報表示端末を実現できる。
[適用例14] 上記適用例に係わる情報表示端末において、電気光学パネルは、第一基板と第二基板、及びこれら第一基板と第二基板とに挟持される電気光学材料とを有し、第一基板には薄膜トランジスターを用いた薄膜回路が形成されている事が好ましい。
この構成によれば、薄膜トランジスターを用いた薄膜回路は、表示部に設けられた複数の画素を独立に制御できるので、高品位な表示を可能とする。
[適用例15] 上記適用例に係わる情報表示端末において、薄膜トランジスターの半導体層は結晶性のシリコン膜であり、薄膜回路は画素回路と駆動回路とを含み、画素回路は表示部内に形成され、駆動回路は画素回路が形成された領域の外周部に形成されている事が好ましい。
柔軟性を有する表示装置は、表示装置と主回路基板とをテープ配線にて接続する際に接続不良が発生する確率が、従来のガラス製の表示装置よりも高くなる。その為にテープ配線の配線数はできる限り少ない事が望まれる。又、情報表示端末を使用している最中に接続不良が発生する確率は、一本の配線当たりに発生する不良確率に配線数を掛けた値となる。従って、この構成によれば、製品寿命を長くするにも矢張りテープ配線の配線数はできる限り少ない事が望まれる。駆動回路を画素回路が形成された領域の外周部に薄膜トランジスターにて形成する事で、配線数を著しく減少させる事ができ、その結果として製造歩留まりが向上し、同時に製品寿命を延ばす事が可能になる。
[適用例16] 上記適用例に係わる情報表示端末において、第一基板はプラスティックフィルムであり、薄膜回路がプラスティックフィルムに接着されている事が好ましい。
柔軟性を有する表示装置は、ガラス基板に薄膜回路を形成した後に、この薄膜回路をガラス基板から剥離して、プラスティックフィルムに接着する方法で製造できる。即ち、この構成によれば、柔軟性を有する表示装置を比較的容易に製造できる。
[適用例17] 上記適用例に係わる情報表示端末において、第一基板は厚みが0.1mm以下のガラスであっても良い。
この構成によれば、0.5mmから1.1mmと云った通常の厚みを有するガラス基板に薄膜回路を形成した後に、ガラス裏面を削る事で柔軟性を有する表示装置を製造できる。
[適用例18] 上記適用例に係わる情報表示端末において、薄膜トランジスターの半導体層は非晶質のシリコン膜であり、薄膜回路は画素回路を含み、画素回路は表示部内に形成され、画素回路が形成された領域の外周部には、画素回路に信号を供給する基板配線が形成されている事が好ましい。
この構成によれば、汎用的な非晶質シリコン薄膜トランジスター技術を利用でき、大型の情報表示端末を製造できる。
[適用例19] 上記適用例に係わる情報表示端末において、薄膜トランジスターの半導体層は有機物薄膜であり、薄膜回路は画素回路を含み、画素回路は表示部内に形成され、画素回路が形成された領域の外周部には、画素回路に信号を供給する基板配線が形成されている事が好ましい。
この構成によれば、半導体層を有機物薄膜とすると、薄膜トランジスターを印刷法で作製する事も可能となり、製造コストを大幅に削減する事が可能となる。
[適用例20] 上記適用例に係わる情報表示端末において、第一基板がプラスティックフィルムである事が好ましい。
柔軟性を有する表示装置は、ガラス基板にプラスティックフィルムを固定し、このフィルム上に薄膜回路を直接形成する方法で製造できる。即ち、この構成によれば、柔軟性を有する表示装置を比較的容易に製造できる。
[適用例21] 上記適用例に係わる情報表示端末において、第一基板が金属板である事が好ましい。
柔軟性を有する表示装置は、ステンレスシートなどの金属板を酸化硅素膜などの絶縁膜で覆い、この絶縁膜上に薄膜回路を直接形成する方法で製造できる。この方法ではプラスティックフィルムに直接薄膜回路を形成する方法よりも製造温度を高くできるので、この構成によれば、柔軟性を有する表示装置を比較的容易に製造できる。
実施形態1に係わる情報表示端末を模式的に示しており、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図。 情報表示端末を模式的に示す断面図。 表示装置を正面視にて模式的に示した図。 情報表示端末の構成要素を正面視にて模式的に示しており、(a)は筐体上部を示した図、(b)は筐体下部を示した図。 (a)は情報表示端末の使用時に於ける正面斜視図の一例、(b)は情報表示端末の使用時に於ける背面斜視図の一例。 電気光学パネルを模式的に示す正面図。 表示装置を模式的に示す断面図。 情報表示端末の使用状態を模式的に示す平面図。 情報表示端末の横方向に於ける断面図。 情報表示端末を模式的に示す正面斜視図。 情報表示端末を模式的に示す正面斜視図。 実施形態2に係わる情報表示端末を正面視で模式的に示した図。 実施形態2に係わる情報表示端末の縦方向に於ける断面図。 実施形態3に係わる情報表示端末で使用される表示装置の断面図。 実施形態4に係わる情報表示端末の断面図。 実施形態4に係わる情報表示端末の主回路基板付近の断面図であり、(a)は筐体と表示装置とを組み立てる前の図、(b)は組み立てた後の図。 変形例1に係わる情報表示端末1の構成要素を正面視にて模式的に示しており、(a)は表示装置を示した図、(b)は筐体上部を示した図、(c)は筐体下部を示した図。 変形例2に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図。 変形例3に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図。 変形例4に係わる情報表示端末を模式的に示す図で、(a)は正面図、(b)は背面図。 変形例4に係わる情報表示端末の構成要素を正面視にて模式的に示す図で、(a)表示装置を示した図、(b)は筐体上部を示した図、(c)は筐体下部を示した図。 変形例4に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図。 変形例5に係わる情報表示端末を模式的に示す正面図。 従来の情報表示端末の使用状態を模式的に示す平面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の図面に於いては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
(定義)
まず、本願で使用される言葉を次の様に定義する。
情報表示端末とは、情報を表示する機能を有する電子機器で、一例としては電子書籍やインターネット閲覧機器、パーソナルコンピューター、携帯電話、ビデオ映像観賞器、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションシステム、パーソナルデジタルアシスタンツなどである。
表示装置とは、いわゆるディスプレイで、電力や所定の信号などを入力すると画像を表示する装置である。
筐体とは、表示装置を制御するための主回路基板や電池などを納めた箱である。
(実施形態1)
「情報表示端末の概要」
図1は、本実施形態の情報表示端末を模式的に示しており、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。以下、図1を用いて、まず情報表示端末の概要を説明する。
図1(a)に示す様に、情報表示端末1は少なくとも表示装置2と筐体3とを構成要素として有している。表示装置2は平板状の長方形である。筐体3は、表示装置2の外縁部の一部に配置されて、表示装置2を保持している。即ち、筐体3は表示装置に対する保持部(ケース部)となっている。表示装置2の外縁部の一部とは、長方形の一辺である事が好ましい。後に詳述する様に、使用時には筐体3が使用者の手で握られる。従って、筐体3は情報表示端末1のグリップ部でもある。
表示装置2は縦長の長方形をなしており、以降、図1を含む各図に於いて、当該縦方向をy軸方向とし、縦方向よりも短い横方向をx軸方向とし、表示装置の厚さ方向をz軸方向と定義している。又、表示装置の縦方向の辺を長辺と称し、横方向の辺を短辺と称する。更に、図1(a)に示す様に、正面視にて、細長い筐体3が設けられている一辺を情報表示端末1の右辺(右側長辺)とする。y軸は右辺に合わせられ、x軸は下辺(下側短辺)に合わせられ、x軸とy軸との交点を原点Oとする。原点Oは、従って、情報表示端末1の右下の角付近に位置する。尚、x軸の正の方向は右から左への向きとし、y軸の正の方向は下から上への向きとする。又、長辺と短辺の定義を上記とするので、実際の辺の長短は「長辺」や「短辺」と云った名称と合わないこともあり得る。
筐体3は薄い平板状であり、図1(a)に示す様に、表示面となる正面には筐体上部31(筐体3の上側部品)が設けられ、図1(b)に示す様に、表示面と反対の背面には筐体下部32(筐体3の下側部品)が設けられている。筐体上部31も筐体下部32も薄い平板状で両者が重ね合わされて、筐体3となる。図1(a)と図1(b)とを比較すると判るように、正面側の筐体幅(幅WF)の方が背面側の筐体幅(幅WB)よりも狭くなっている。
筐体下部32内には表示装置2を制御する各種回路(制御回路)や電源などが収納されており、その結果、筐体3は情報表示端末1の重量の内で、半分以上といった主要な割合を占めている。好適例では筐体3が全体の68%の重量を占めている。こうした事などから、情報表示端末1の重心は、筐体下部32内に位置する。
表示装置2は軽くて、柔軟性を有する。この為に、外部衝撃に対して比較的強く、表示装置2全体を筐体3で覆って保護する必要はない。こうして筐体3は表示装置2の外縁部に設けられる事ができる。筐体3が表示装置全体を覆わず、更に金属製の補強部材等を配置する必要がないので、情報表示端末1全体が薄くて軽く作製されている。
表示装置2は表示部21を有して、各種の情報を表示部21に表示する。筐体3の中央には操作スイッチ4が設けられており、スイッチ操作を通じて表示部21に表示される情報が更新される。
以下、情報表示端末1に関する技術的な詳細を説明するが、本実施形態では好適例として、表示装置2に電気泳動ディスプレイ(EPD:Electrophoretic Display)を適応した場合に付いて説明する。従って情報表示端末1の好適例は電子書籍となる。
「情報表示端末の断面構造」
図2は情報表示端末を模式的に示す断面図で、図1(a)のA−A‘の断面に相当する。図1(a)のA−A‘線上に操作スイッチ4は存在しないが、参考の為に、それも描いてある。ここでは図2を用いて、情報表示端末の断面構造を説明する。
図2に示す様に、情報表示端末1は表示装置2と、その右辺に設けられた筐体3などから構成されている。
表示装置2は、電気光学パネル5と保護部6などから構成されている。電気光学パネル5はテープ配線9を付随しており、いわゆる裸のディスプレイである。保護部6は透明で、電気光学パネル5を被覆して、表示性能を損なうことなく、電気光学パネル5の機械的或いは化学的な耐久性を向上させている。テープ配線9は一方の端が電気光学パネル5に接続し、他方の端は主回路基板324に接続される。この他方の端を除いたテープ配線9と電気光学パネル5全体とを内包する様に保護部6が設けられる。
筐体3は、筐体上部31と筐体下部32とを構成要素として含んでおり、筐体上部31と筐体下部32とが表示装置2を挟持している。筐体下部32の内側は、箱形にくり貫かれており、内部には主回路基板324が収納されている。主回路基板324には二次電池や制御回路が搭載されており、制御回路は各種の電子素子325によって組まれている。電子素子325とはICチップやコンデンサー、抵抗、変圧器などである。これらの電子素子325は主回路基板324の両面に実装されている。
電子素子325はそれぞれ異なった高さとなっている。主回路基板324裏面は筐体下部32の内側の底面に接し、主回路基板324の表面は粘着材326を介して表示装置2の背面に接している。電子素子325の高さが不均一である為に、主回路基板表面と表示装置背面とは多数の点状で粘着をしている。粘着材326は筐体下部32の外枠の上部にも設けられている。この様に、表示装置2は筐体上部31と筐体下部32とで挟まれると共に、筐体下部32とは粘着材326で固定されてもいる。筐体上部31や筐体下部32の外枠はABS樹脂(アクリロニトリルとブタジエン、及びスチレンの共重合合成樹脂)などの外観性が良く、強固なプラスティックから構成され、高い耐衝撃性を備えている。
主回路基板324の裏面にはテープ配線9を繋ぐコネクターが設けられており、このコネクターを通じて表示装置2には電源や信号が供給されている。尚、コネクターも含め、電子素子部品の大半は主回路基板324の裏面に配置される。表面はできるだけ電子素子部品の実装点数を減らすのが好ましい。又、背の高い電子素子部品を主回路基板324の裏面に配置し、表面に実装する部品は、背の低い電子素子部品とする。尖鋭な凸部は、筐体3と表示装置2とを組み合わせる際に、表示装置2を破損する恐れがある。従って、できるだけ主回路基板表面を平滑とし、表示装置背面との接触を面状にして、組み合わせ時に於ける不良発生確率を低減させる。本実施形態では、主回路基板表面には厚みが0.3mmのチップコンデンサーだけが搭載されている。
操作スイッチ4は短い棒状で、図1(a)に示す様に、平面視で棒の上下左右方向に四接点を有すると共に(操作方向入力)、中央が押しボタン接点となっている。四接点と中央接点のいずれかが、棒の傾斜動作にて、スイッチ本体の接点と接すると、操作入力の信号が中央演算子に伝えられ、筐体3内に収納されている主回路基板が所定の回路を動作させる事で、表示部21の情報が更新される。図2に示す様に操作スイッチは主回路基板324から筐体上部31へと伸長している。
尚、ここでは制御回路や電源が表示装置2の背面に配置されたが、これらの一部を表示装置2の正面(筐体上部31内)や表示装置2の横に隣接して配置しても良い。
「表示装置の平面構造及びその固定」
図3は、情報表示端末の構成要素である表示装置を正面視にて模式的に示した図である。又、図4は、情報表示端末の構成要素である筐体を正面視にて模式的に示しており、(a)は筐体上部を示した図で、(b)は筐体下部を示した図である。ここでは表示装置の平面構造とその筐体への固定方法とを説明する。
図3に示す様に、表示装置2では電気光学パネル5を保護部6が覆っている。従って、正面視に於いて、保護部6の面積は電気光学パネル5の面積よりも広くなり、保護部6の外周部が、テープ配線9を除いて、そのまま表示装置2の外縁部22となっている。又、正面視に於いて、電気光学パネル5の大半は表示部21となっている。
保護部6の右辺には、固定用切り欠き部71が形成されている。固定用切り欠き部71が形成されている場所は、電気光学パネル5と正面視にて重ならぬ外縁部22である。図3では、固定用切り欠き部71は直径3.5mmの円形となっており、表示装置2の右辺の上下に二箇所設けられている。固定用切り欠き部71は筐体3と正面視で重なる位置に複数個設けられる。複数個設ける事で、表示装置2を表示面に平行な方向で固定できる。固定用切り欠き部71が余りに沢山あると、筐体3に納める主回路基板324に制約が増えるので、固定用切り欠き部71は二箇所から四箇所程度とするのが好ましい。
表示装置2に設けられた固定用切り欠き部71に対応すべく、図4(b)に示す様に、筐体下部32の内側には固定用突起73が設けられている。固定用突起73は直径3mmの円柱で、固定用突起73が表示装置2に設けられた固定用切り欠き部71にはめ合わされる。更に図4(a)に示す様に、筐体上部31の内側には固定用くぼみ72が設けられており、筐体下部32から伸長する固定用突起73をこの固定用くぼみ72にはめて、表示装置2を押さえ込んでいる。こうして、図2に示す様に、筐体上部31と筐体下部32とが表示装置2の外縁部22の一部を挟持する事になる。尚、固定用切り欠き部71と固定用突起73、固定用くぼみ72を併せて固定手段と称する。
「操作スイッチの取り出し」
図3に示す様に、保護部6の右辺には、スイッチ用切り欠き部42が形成されている。スイッチ用切り欠き部42が形成されている場所は、電気光学パネル5と正面視にて重ならず、且つ筐体上部31と重なる部位である。スイッチ用切り欠き部42とは、保護部6がそこだけ取り除かれている部位である。図3では筐体上部31がかぶせられる表示装置2の右側の外縁部22にある保護部6が、中央付近で台形状に切り取られており、これがスイッチ用切り欠き部42となっている。これに対応して、図4(a)に示す様に、筐体上部31には穴が開けられ、スイッチ孔41をなしている。図2に示した様に、情報表示端末1は筐体下部32内に主回路基板や電池を有し、操作スイッチ4も筐体下部32内の主回路基板から伸長する。こうして操作スイッチ4は、表示装置2に設けられたスイッチ用切り欠き部42と、筐体上部31に設けられたスイッチ孔41を介して、情報表示端末1の正面に取り出される。
尚、表示装置2に設けられるスイッチ用切り欠き部42は円形乃至は多角形の穴であっても構わず、同様に筐体上部31に設けられるスイッチ孔41も穴に限らず、切り欠き状で有っても構わない。又、図1に示されている様に、操作スイッチ4が筐体3長手方向の中央に位置しているので、スイッチ用切り欠き部42も表示装置2の長手方向の中央に設けられ、スイッチ孔41も筐体上部31の長手方向の中央に設けられているが、スイッチ用切り欠き部42もスイッチ孔41も操作スイッチ4の位置に合わせて形成されていれば良い。
「筐体のサイズ」
ここでは、まず図4を用いて、筐体上部31と筐体下部32の各辺の名称を定義する。筐体上部31は表示装置2の右辺に設置されるが、この辺に平行な筐体上部31の辺を「筐体上部31の長辺」と呼ぶ。又、筐体上部31の長辺に直交し、表示装置2の短辺に平行な辺を「筐体上部31の短辺」と呼ぶ。筐体上部31の長辺で、表示装置2の内側に位置する辺(表示装置2の中心に近い方の辺)を「左辺31L」と呼び、筐体上部31の長辺で、表示装置2の外側に位置する辺(表示装置2の中心から離れた方の辺)を「右辺31R」と呼ぶ。筐体上部31の短辺で上側の辺を、「上辺31U」と呼び、筐体上部31の短辺で下側の辺を、「下辺31D」と呼ぶ。筐体下部32に関してもこれらと同様な名称を用いる。尚、長辺と短辺の定義を上記とするので、実際の辺の長短は「長辺」や「短辺」と云った名称と合わないこともあり得る。又、上辺と下辺の定義を上記とするので、これらの短辺の上下関係が名称と合わない事もあり得る。
図4(a)に示す様に、筐体上部31は平板状で、長さLFと幅WFと、図2に示す厚さtFとを有する。同じく図4(b)に示す様に、筐体下部32は平板状で、長さLBと幅WBと、図2に示す厚さtBとを有する。長さLFとは、筐体上部31の長辺の長さである。同様に幅WFとは、筐体上部31の短辺の幅である。厚さtFとは筐体上部31の厚みである。長さLBと幅WB、厚さtBに関してもこれらと同じ関係にある。
長さLFと長さLBは共にほぼ等しく、それぞれの一つの長辺を表示装置2と反対側の辺で合わせる。即ち、右辺31Rと右辺32Rとを合わせる。又、筐体上部31の短辺と筐体下部32の短辺もそれぞれ合わせる。その結果、筐体3の上辺と下辺、及び右辺とで、筐体上部31の三つの端辺(エッジ)と筐体下部32の三つの端辺(エッジ)とがそれぞれ揃い、一体感のある筐体3となる。又、図1(a)に示す様に、表示部21をなす各辺が表示装置2の各辺と平行であり、更にこれらの辺が筐体3をなす各辺と平行とされている。こうした事から情報表示端末1は優れた美観を呈している。尚、本実施形態では、長さLFと長さLBが共に167mmで、厚さtFと厚さtBが共に3.25mmである。
筐体上部31の幅WFに関しては、それを筐体下部32の幅WBよりも狭くし、図1(a)に示す様に、情報表示端末1を組み立てた際に筐体上部31が表示部21と正面視に於いて重ならない様にする。理想的には、左辺31Lが表示部21の僅かに外側に、できるならば、表示部21と表示部21以外の部位との境界線上に位置する様にする。要するに、左辺31Lと、これに隣接する表示部21の境界線とをほぼ重なり合う関係とするのが理想である。図1(a)では左辺と表示部21の右辺との間に0.3mm程の隙間があるが、一見すると、これら二辺はほぼ重なり合った関係にある。即ちこれら二辺は近接しており、ほぼ一致する様になっている。尚、「二辺がほぼ重なり合った関係にある」とは、二つの辺(直線)が近接した平行の関係にあり、これら二辺間の距離を人が一瞥して気付かぬ程度の差にしてある事を指す。具体的には、二辺間の距離が1mm未満の差である。左辺31Lが、表示部21の外側で表示部21から1mm以内になる様に、幅WFと筐体上部31の位置を定める。尚、本実施形態では、幅WFは20mmである。
一方、幅WBに関しては、それを幅WFよりも広くし、図1(b)に示す様に、筐体下部32は表示部21の背面と、背面視に於いて、重なる様にする。情報表示端末1を制御する主回路基板324や電池などを筐体下部32に組み入れると共に、筐体3を手で保持しやすくする為である。筐体下部32に主要部品を組み入れるので、前述の如く筐体上部31を小さくする事ができ、正面視では、情報表示端末1の大半が表示部21とされる。尚、本実施形態では、幅WBが45mmである。また、情報表示端末1は幅が151mmで、長さが181mm、表示装置2と筐体上部31とが幅方向で18mm重なっている為に、情報表示端末1の正面視に於ける面積は27303mm2である。又、表示部21は幅が125mmで、長さが169mm、正面視に於ける面積は21125mm2である。従って情報表示端末1に対する表示部21の面積割合は77%となる。但し、保護部6は透明なので、情報表示端末1として認識し難く、情報表示端末1に対する表示部21の面積割合を実感するのは(実感割合と称す)、保護部6を除いた部分(電気光学パネル5と筐体上部31)に対する表示部21の割合となる。保護部6を除いた部分の面積は23419mm2である。従って情報表示端末1に対する表示部21の実感割合は90%となる。この様に幅WFを狭めて、表示部21の実感割合を90%以上にすると、極めて機能的な情報表示端末1となる。尚、保護部6で表示部21と重ならない部位は透明である必要はなく、美観が優れる様に塗装しても良い。例えば、この部位を白く塗り、余白とすると、使用者はこの部分も表示部21の一部と認識し、余白が広い使用しやすい情報表示端末1となる。
「筐体下部幅と操作スイッチの位置」
図5(a)は情報表示端末の使用時に於ける正面斜視図の一例であり、図5(b)は情報表示端末の使用時に於ける背面斜視図の一例である。ここでは図5を用いて、情報表示端末を使いやすくする構成要件を説明する。
情報表示端末1を使用する際に、図5(a)に示す様に、筐体3の右辺を手のひらの下部(親指の近位指節間関節筋肉部)に当て、図5(b)に示す様に、手を軽く丸めて人差し指や中指の先或いは薬指先を左辺32Lに引っ掛けると、情報表示端末1を片手で保持しやすい。この時に、親指を除く四本の指と手のひらとで情報表示端末1を固定するので、親指は自由に使える。即ち、片手で情報表示端末1を安定に保持しつつ、筐体上部31に設けられた操作スイッチ4を親指で自由に操作できる様になる。これを実現するには、まず幅WBを、手のひら下部から手を軽く丸めた際の中指の先或いは薬指の先までの距離と等しくする必要がある。大人の平均的なこの距離はおおよそ30mmから60mmである。従って幅WBは30mmから60mmとするのが好ましい。
又、筐体下部32の下辺32Dと右辺32Rとの交点をなす角を、手のひらの下部で押さえ込むと、情報表示端末1をより保持しやすくなる。この際に親指で操作スイッチ4を操作するには、手のひらの下部から親指の先までの距離が、この角から操作スイッチ4までの距離とほぼ同じにならねばならない。大人の手のひら下部から親指までの距離は、平均的には凡そ50mmから100mmなので、下辺32Dと右辺との角から操作スイッチ4までの距離を50mmから100mmとするのが好ましい。尚、本実施形態では、その距離は83.5mmとされ、操作スイッチ4は筐体上部31の長辺方向で中央に位置する。
「保護部のサイズ」
図3に戻る。
保護部6は、筐体3が設置されない各辺に於いては、電気光学パネル5よりも1mmから9mm大きくされている。1mm以上有れば保護部6が強く接着され、水蒸気や酸素が横方向から電気光学パネル5に浸入するのを防げる。一方、保護部6は表示には寄与しないので、9mmよりも小さければ表示面に対して保護部6がコンパクトとなり、携帯しやすい情報表示端末1となる。理想的には、保護部6は筐体3が設置されない各辺に於いて、電気光学パネル5よりも2mmから8mmの範囲内で大きく設定するのが好ましく、本実施形態では、好適例として、5mm大きく設定している。従って、図3に示す表示装置2の縦の長さ(181mm)は、電気光学パネル5の縦の長さ(171mm)よりも10mm長くなっている。これに対して、筐体3が設置される辺に於いては、保護部6は電気光学パネル5よりも5mmから13mmの範囲内で大きくなっている。前述の如く、この部位には固定用切り欠き部71やスイッチ用切り欠き部42が設けられるので、その分だけ他の辺よりも保護部6の幅が広く取られる。理想的には、筐体3が設置される辺に於いては、保護部6は電気光学パネル5よりも6mmから12mmの範囲内で大きくされ、本実施形態では9mm大きくされた。従って、図3に示す表示装置2の横幅(149mm)は、電気光学パネル5の横幅(135mm)よりも左辺で5mm、右辺で9mm幅広とされ、合計で14mm広くなっている。
「電気光学パネル」
図6は電気光学パネルを模式的に示す正面図である。又、図7は、図2から表示装置を抜粋した断面図で、図3のA−A‘の断面に相当する。尚、参考の為に、固定用切り欠き部71を破線にて描いてある。ここでは図6と図7とを用いて、情報表示端末に使われる電気光学パネルを説明する。
図6に示す様に、電気光学パネル5とは表示装置2から保護部6を取り除いた物で、いわゆる裸のディスプレイである。電気光学パネル5はテープ配線9を付随している。
テープ配線9とは、主回路基板と電気光学パネル5とを電気的に接続する柔軟な部品で、フレキシブル・プリント・サーキット(FPC:Flexible Print Circuit)の様に配線だけからなっていても良いし、或いは、チップ・オン・フィルム(COF:Chip−On−Film)やテープ・キャリアー・パッケージ(TCP:Tape−Carrier−Package)の様にFPCにICチップを積んでいてもよい。電気光学パネル5には実装部91が設けられており、この実装部91にテープ配線9を接続する。
図7に示す様に、電気光学パネル5は第一基板53と第二基板54とを有し、両基板間に電気光学材料55が挟持されている。第一基板53の表面には薄膜回路80が形成されている。薄膜回路は画素回路81と駆動回路とを含んでいる。この為に、第一基板53はしばしばアクティブマトリックス基板とも称せられる。又、第二基板54の表面には共通電極541が形成されている。尚、第一基板53が有する複数の面のうち電気光学材料55が設けられる側の面を表面と定義し、表面の反対側の面を裏面と定義する。第二基板54の表面と裏面も同様に定義される。電気光学材料55は両基板の表面に均一にほぼ全面に渡って配置されている。又、共通電極541も第二基板54の表面のほぼ全面に形成されている。その為に図6では電気光学材料55と第二基板54を省略した電気光学パネル5(要するにアクティブマトリックス基板)を描いてある。
図6に戻る。
電気光学パネル5は表示部21と周辺部52とに分けられる。表示部21は電気光学材料の光学特性を変調できる部位で、ここに情報が表示される。電気光学パネル5の内で表示部21以外を周辺部52と称する。同時に、電気光学パネル5を画素領域511と非画素領域とに分けることもできる。画素領域511とは複数の画素513が行列状に配置されている領域で、各画素513の光学特性を制御することで画素領域511に情報が表示される。非画素領域とは電気光学パネル5で画素領域511でない箇所を指す。画素領域511の概念を用いると、表示部21は画素領域511と余白領域512とからなり得る。余白領域512とは、画素領域511に隣接する非画素領域(画素領域511の外周部)に設けられた額縁状の領域である。ここには精細な情報を表示することはできないが、画素領域511の外周部に配置された駆動回路や配線を隠して、白(明)黒(暗)乃至はこれらの中間階調の表示をなして、余白とされている領域である。尚、余白領域512はなくても構わず、その場合は表示部21と画素領域511とが一致し、周辺部52と非画素領域とが一致する事になる。
第一基板に形成されている薄膜回路80は薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)や薄膜キャパシター、薄膜ダイオード、薄膜抵抗などの薄膜素子から構成されている。第一基板は柔軟性を有するプラスティック(典型的にはポリエステルフィルム)の平滑な基板である。又、TFTの半導体層は結晶性のシリコン膜である(これを結晶シリコンTFTと称す)。第一基板の表面には、画素領域511に設けられた画素回路81や、配線、駆動回路(走査回路82や信号回路83)などが薄膜素子にて形成されている。これらの薄膜素子は、後述する転写技術を用いて、プラスティックフィルム上に接着されている。表示領域は典型的には長方形などの四角形となるが、その他の多角形や円形、楕円形、ハート型などであっても良い。
第一基板にて画素領域511には、複数の画素513が行列状に配置され、各画素513に画素電極が形成されている。画素電極は各画素513に設けられた画素回路81に接続され、画素毎に独立に制御される。具体的一例としては、画素回路81は一つのTFT(画素TFT)と一つのキャパシターからなり、画素TFTのゲート電極は行線に相当する走査線に接続され、ドレイン電極は列線に相当する信号線に接続され、ソース電極は画素電極に接続される。複数の走査線は走査回路82により駆動され、複数の信号線は信号回路83によって駆動される。走査回路82や信号回路83は薄膜トランジスターで構成されている。尚、画素回路81としては、この他にスタティック・ランダム・アクセス・メモリー(SRAM:Static Random Access Memory)構成やダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー(DRAM:Dyanamic Random Access Memory)構成などの記憶素子型の構成としても良い。
「第一基板に於ける駆動回路」
画素領域511の外周には走査回路82や信号回路83が設けられ、その他にも実装部91や配線が設けられる。実装部91はテープ配線9を介して主回路基板に接続される。主回路基板は駆動回路等に電源や信号を供給し、電気光学パネル5を制御する。配線には、駆動回路間を結ぶ配線や、駆動回路と画素領域511とを結ぶ配線、及び実装部91と駆動回路等を結ぶ配線が含まれている。画素領域511に隣接する外周部位には余白領域512が形成される。即ち、余白電極にて駆動回路の一部や配線の一部を覆う。余白電極は画素電極と同じ材料(例えば透明導電膜)で同じ層上(例えばTFTの最上層)に形成される。余白電極は、主回路基板内の制御回路に電気的に接続される。制御回路は余白電極の電位を変調する事によって、余白電極上に設けられた電気光学材料の光学特性を制御する。
走査回路82や信号回路83の内で、余白電極は、比較的低速で動作する領域(低速動作回路831)とは平面視で重なっており、比較的高速で動作する領域(高速動作回路832)とは平面視で重ならない事が好ましい。低速動作回路831とは、回路の動作クロック周波数が概ね1MHz程度未満の領域であり、具体的には走査線を選択する走査回路82や、信号回路83の出力部分などが相当する。信号回路83の出力部分とは、シフトレジスターやデコーダーといった選択回路からの出力以降の回路で、例えば、各信号線に入力される信号を作製する信号処理回路である。一方、高速動作回路832とは、通常1MHz以上の高速動作が必要とされる回路で、例えば信号回路83のクロック回路や選択回路(シフトレジスター回路やデコーダー回路)がこれに相当する。図6に示す様に、余白電極は低速動作回路831と平面視で重なっているが、高速動作回路832とは平面視で重なっていない。これは余白電極と高速動作回路832との間に寄生容量を発生させぬ為である。寄生容量の発生を防ぐ事で、高速動作回路832は設計通りに、高速に回路を動作させる。尚、上述の構成をなす為に、図6に示す様に、画素領域511の外側に低速動作回路831が設けられ、更にその外側に高速動作回路832が設けられる。
前述の如く、筐体上部31の左辺31Lと、これに隣接する表示部21の境界線とは、ほぼ重なり合った関係とされる。即ち、図6に示す電気光学パネル5に関しては、筐体上部31が設置される辺に位置する余白電極の外側の端部(余白領域512の右側エッジ)と、筐体上部31との左辺31Lとが、ほぼ重なり合った関係になる様に筐体上部31の位置を定める。この状況では、筐体上部31は、電気光学パネル5の内で高速動作回路832の一部と実装部91とを覆う事になる。
尚、本実施形態では、好適例として、画素領域511に1024×768=786432個の画素513が形成されているが、駆動回路をTFTにて内蔵した為に、実装部91に於ける接続端子数は、検査端子も含めて50本とされた。実装不良は柔軟性を有する表示装置2に於ける主要課題であるが、駆動回路を内蔵させることで接続端子数を大幅に削減し、この課題を解決している。
「第一基板上への薄膜素子の形成方法」
第一基板は柔軟性を有するプラスティックフィルムであるが、ここでは第一基板上への薄膜素子の形成方法を述べる。具体的には、最初にガラス基板に形成された薄膜回路80を剥離して、プラスティックフィルムに転写する方法である。
第一工程として、製造元基板となるガラス基板上に剥離層を設ける。剥離層は厚みが50nm程の水素化非晶質シリコン膜である。この剥離層上に下地絶縁膜となる酸化硅素膜を成膜した後に、TFTなどからなる薄膜回路80を製造する。薄膜回路80は、公知の低温工程多結晶シリコンTFTの製造方法を適応する。具体的には、下地絶縁膜上にレーザー結晶化された多結晶シリコン半導体層を設け、その後に、酸化硅素膜を用いたゲート絶縁層と、アルミニウム又はアルミニウムに添加物を加えた金属を用いたゲート電極とを作製する。更に、酸化硅素膜を用いた第1層間絶縁層、アルミニウム又はアルミニウムに添加物を加えた金属を用いたソースコンタクト及びドレインコンタクト、ポリイミド系の樹脂を用いた第2層間絶縁層、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)を用いた画素電極及び余白電極を作製する。
次に第二工程として、仮接着剤を薄膜回路80表面に塗布し、製造元基板を仮転写基板に貼り付ける。仮接着剤としては、アクリル系の樹脂に水溶性を与えるべくポリビニルピロリドン樹脂を混合したものを用いる。仮転写基板は平滑なガラス基板である。
次に第三工程として、製造元基板を取り外し、薄膜回路80を仮転写基板に移す。製造元基板を取り外す方法としては、製造元基板裏面からレーザー光を照射して剥離層の内部又は界面に於ける密着力を弱め、次いで製造元基板と仮転写基板とを引き剥がす。こうする事で薄膜回路80は仮転写基板に移される。
次に第四工程して、薄膜回路80裏面に残る剥離層を除去し、例えばイオナイザーを用いて薄膜回路80裏面に存在する電荷を除去する。此に依り剥離帯電や乾燥時の空気との摩擦帯電を或る程度除去できる。
次に第五工程として、例えばアクリル系の樹脂からなる永久接着剤を用いてプラスティックフィルムの第1面側に薄膜回路80裏面を貼り付ける。プラスティックフィルムとしては、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)などのポリエステルフィルムを用いることができる。
次に第六工程として、プラスティックフィルムを貼り付けた後、一時接着剤を用いてプラスティックフィルム第2面側(第1面側と反対の面)に支持基板を取り付ける。支持基板にガラスを使用すると、この後の工程に、ガラス基板に作製されたTFTに適応される製造工程を流用できる。即ち、開発要素を削減できる為、好適である。一時接着剤は紫外線照射に依り接着力を喪失する物を使用する。
次に第七工程として、仮接着剤を溶解する溶媒(この場合には水)を用いて仮転写基板を外す。その後、仮接着剤を洗浄して除去する。
次に第八工程として、各種実装作業を行う。まず、実装部91にテープ配線9を実装する。この際には異方性導電ペーストや異方性導電フィルム(これらを併せて異方性導電接着剤と呼ぶ)を実装部91とテープ配線9との間に配置して両者を接着する。次に共通電極が形成された第二基板と第一基板との間に電気光学材料を挟持させる。具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethyleneterephtalate)フィルムが第二基板であり、この表面にITOにて共通電極が形成されており、このITO上に電気光学材料が配置されているシートを準備し、これを第一基板に貼り合わせる。
最後に第九工程として、一時接着剤に紫外線を照射して接着力を喪失させる事で、プラスティックフィルムから支持基板を外し、電気光学パネル5が完成する。
「表示装置の断面構造」
ここでは図7を用いて、表示装置の断面構造を説明する。
前述の如く、表示装置2は電気光学パネル5と保護部6とを構成要素として含む。電気光学パネル5は第一基板53と第二基板54、及びこれら両基板間に挟持される電気光学材料55とを含んでおり、更にテープ配線9を付随している。これに対して、保護部6は少なくとも保護シート61と封止材62とを含んでおり、保護シート61の外周部に封止材62が配置されている。保護シート61は主として表示面に垂直な方向からの防水性やガスバリアー性の機能を有し、封止材62は主として表示面に平行な方向からの防水性やガスバリアー性の機能を有している。
保護部6は、図3に示す様に正面視に於いて、電気光学パネル5をテープ配線9の他方の端を除いて完全に覆うと共に、図7に示す様に、断面図に於いても、電気光学パネル5をテープ配線9の他方の端を除いて完全に覆っている。即ち、本実施形態の表示装置2は、保護シート61と封止材62とで電気光学パネル5の上下左右前後の総てを固定している。一般には、第一基板53が柔軟性を有するプラスティックフィルムで、薄膜回路80がシリコン系のTFTを含むと、薄膜回路80は端部より割れ目が入って、壊れ易い。これに対して本実施形態の表示装置2は、電気光学パネル5の上下左右の外周縁と正面及び背面の総てを固定しているので、薄膜回路80の機械的耐久性を著しく向上させる事ができる。
電気光学材料55は、実装端子911が存在する位置には配置されておらず、テープ配線9と異方性導電接着剤との厚み合計は電気光学材料55の厚みとほぼ等しくされている。実装端子911上から電気光学材料55を除去し、代わってここに同じ厚みになる様にテープ配線9を実装する事で、表示装置2を全体で均一な厚みとしている。これに依り電気光学材料55が塗布された第二基板54を第一基板53に貼り合わせる時や、保護シート61貼り合わせ時、並びに封止材62硬化時に、実装端子911部から薄膜回路80に亀裂が入って回路を破壊する事を防いでいる。
「保護部の材質」
保護シート61はポリエステルフィルムやポリプロピレンフィルム等が基材となり、その一面乃至は両面に酸化硅素膜や窒化硅素膜が水や酸素に対するバリアー層として成膜されている。保護シート61の内側面(第一基板53裏面や第二基板54裏面に接する面)には熱可塑性樹脂がホットメルト接着剤として塗布されており、電気光学パネル5と保護シート61とを接着している。表示装置2を作製する際には、電気光学パネル5にホットメルト接着剤が塗布された面を合わせ、真空中にて熱圧着して、保護シート61と電気光学パネル5とを接着する。熱可塑性樹脂を利用する事で樹脂が電気光学パネル5の総てに隙間なく流動し、電気光学パネル5の上下左右前後を満遍なく固定する。もし僅かな隙間が存在して、その隙間で電気光学パネル5が固定されていないと、柔軟性を有する薄膜回路80はその部位から壊れる恐れが高い。熱可塑性樹脂を保護シート61の接着剤として使用する事でこの課題は回避され、機械的強度が著しく向上したフレキシブルな表示装置2が実現する。
熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂やオレフィン系共重合体樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドなどが使用される。オレフィン系樹脂は、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブテンなどである。また、オレフィン系共重合体樹脂は、エチレンプロピレンやエチレンブテン、エチレンビニルアセテート(EVA:Ethylene−vinyl acetate)、エチレンエチルアクリレート(EEA:Ethylene−ethyl acrylate)などである。保護シート61の基材と電気光学パネル5との接着力を高め、且つ接着後に柔軟性を持たせるには熱可塑性樹脂を二層に塗布するのが好ましい。この場合、基材フィルムにまず高融解温度の樹脂を塗布した後に、その上に低融解温度の樹脂を塗布して接着剤層とする。一例として、高融解温度の樹脂としては融解温度が90℃から120℃である低密度ポリエチレン樹脂を用い、低融解温度の樹脂としては融解温度が70℃から90℃であるEVA樹脂を用いる。尚、ここでの融解温度とは、示差走査熱量測定にて昇温速度10℃/分として測定した際の、融解の吸熱ピークトップ温度である。
尚、保護シート61の内側面に塗布される接着剤は熱可塑性樹脂の他に熱硬化性樹脂や紫外光硬化性樹脂などで有っても構わない。
封止材62は上述の熱可塑性樹脂をそのまま用いても構わないし、別に熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂を新たに配置しても良い。図7の表示装置2では封止材62に保護シート61の熱可塑性樹脂をそのまま用いた。熱可塑性樹脂をそのまま使用するには、基材のフィルム内側面全面に熱可塑性樹脂を塗布し、この保護シート61で単純に電気光学パネル5を挟み込む。こうすると、極めて簡単な工程で表示装置2が製造される。熱圧着の条件は、真空ラミネータにて真空引きを30秒間行って250Paの真空とした後、90℃で30秒間に渡り、0.2MPaの圧力を加えて圧着した。
封止材62として熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂を使用する場合、保護シート61を電気光学パネル5の上下に配置し、熱圧着する前に、外縁部22に封止材62を塗布する。粘度が10mPas未満の低粘度の封止材62を用いると、毛管現象で上下の保護シート間に封止材62が入って行く。その状態で熱圧着を施して保護シート61を接着すると共に、封止材62が熱硬化性樹脂ならば、同時に封止材62も硬化させる。封止材62が紫外線硬化樹脂の場合には、熱圧着に続き紫外線を照射して封止材62を硬化させる。熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂やメラミン樹脂、ポリウレタンなどが使用され、紫外線硬化樹脂としてはエポキシ樹脂やイミド系樹脂、アクリル系樹脂などが用いられる。これらの熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂は、上述の熱可塑性樹脂よりも高温時に於ける粘性流動性が低い為に、高温時での防水性やガスバリアー性に優れている。取り分け、熱硬化性樹脂はこの傾向が強く、高温高湿時に表示装置2の化学的耐久性を高める事になる。
フレキシブルな表示装置2の機械的耐久性を高め、併せて表示面に平行な方向の化学的耐久性を高める理想的な断面構造は、封止材62の内側(電気光学パネル5に接する方)に熱可塑性樹脂を配置して電気光学パネル5を隙間なく固定し、その外側(封止材62の外側で外気に接する方)を熱硬化性樹脂で固める事である。封止部に熱硬化性樹脂を用いる場合には、固定用切り欠き部71やスイッチ用切り欠き部42は、熱硬化性樹脂が配置された場所に設けるのが好ましい。熱硬化性樹脂の方が熱可塑性樹脂よりも高温時に於ける防水性やガスバリアー性が優れる為に、これらの切り欠き部が熱可塑性樹脂部に設けられた時よりも、水平方向からの化学的耐久性を高められるからである。
尚、本実施形態の表示装置2では、第一基板53が厚さ100μmのPENフィルムで、第二基板54が厚さ100μmのPETフィルム、上下の保護シート61が厚さ100μmのPETフィルム、保護シート61表面に設けられた熱可塑性樹脂の厚みが10μm、電気光学材料55とテープ配線9の実装部91の厚みが50μmで、総厚は凡そ0.47mmであった。プラスティックフィルムを主体とした厚さが1mm未満の表示装置2は十分な柔軟性を備えており、曲率半径2cmから3cmに曲げることができる。
ここでは、上述の如く各フィルムの厚さが100μmで有ったが、4枚のフィルムの合算した厚みを100μm以下とし(例えば各フィルムの厚みを25μm以下とし)、総厚を0.17mm以下とすると、曲率半径を1cmとして表示装置2を巻き取ることができる。市販されていて、比較的取り扱いが楽なフィルムは厚みが12.5μmである。こうした薄いフィルムを用いると表示装置2の総厚を0.12mm以下にでき、曲率半径を3mm程度として表示装置2を巻き取ることができる。前述の如く、平板状の筐体3の厚みが6.5mmであるので、こうすると情報表示端末1を使用しない間は、表示装置2を筐体3に巻き付けておくことが可能となる。
「情報表示端末の重心」
図8は情報表示端末の使用状態を模式的に示す平面図である。これ迄説明して来た様に、情報表示端末の重心は、機器の中心を外れて、外縁部近傍に位置する。ここでは図8を用いて、これを具体的に検証すると共に、情報表示端末の使用し易さを実証する。
図8に示す様に、情報表示端末1の下辺をx軸とし、右辺をy軸とする。下辺と右辺との交点を原点Oとし、x軸は左に伸び、y軸は上に伸びるとする。
まず、情報表示端末1の重心Cの位置を求める。情報表示端末1の幅(x方向)は151mmで、長さ(y方向)は181mmである。表示装置2の幅は149mm、筐体上部31の幅WFは20mm、筐体下部32の幅WBは45mm、筐体3と表示装置2とはx方向に18mm重なっている。従って表示装置2の右辺と筐体3の右辺との間隔は2mmである。これらの値から、表示装置2の重心Pは、(x、y)座標を用いて、P=(76.5、90.5)となる。同様に筐体下部32の重心Bは、B=(22.5、90.5)、筐体上部31の重心Fは、F=(10、90.5)となる。尚、筐体下部32の重量は、筐体下部32内に一様に分布している、と近似している。一方それぞれの重量は、表示装置2が14.6gで、筐体下部32が25.9g、筐体上部31が5.4gである。従って、情報表示端末1の総重量は45.9gである。重心の合成則により、情報表示端末1の重心Cは、C=(38.2、90.5)に位置する。情報表示端末1の重心Cは、幅方向で情報表示端末1の右側の外縁部22から38.2mm(筐体下部32の左辺32Lから筐体下部32の中心方向へ6.8mmの位置)、長さ方向で情報表示端末1の中央、となる位置で、筐体下部32内に位置する。
情報表示端末1の重心が筐体下部32内にあり、筐体下部32を握る(右辺32Rを手のひらの下部に当て、手を軽く丸めて人差し指や中指の先或いは薬指先を左辺32Lに引っ掛けて、情報表示端末1を保持する)と、情報表示端末1の重心は手のひら上に位置することになる。即ち、この様に情報表示端末1を保持すると、トルクは殆どゼロになる。情報表示端末1を保持した際のトルクは全く感じられず、手のひら全体が受ける荷重も僅か45.9gとなる。情報表示端末1を片手で保持しても、疲労する事なく、長時間使用できるのである。
次に、図8に示す様に、情報表示端末1の右下を親指TBと人差し指IFとで掴んで持つ場合を考える。原点Oから内側に1cmの位置Tに親指TBを掛け、親指TBから重心方向に1cmの位置Iの背面に人差し指IFを置いたとする。こうすると人差し指IFの位置Iから情報表示端末1の重心C迄の距離は67mmとなる。その為に、この状態で親指TBに掛かるトルク(親指TBが情報表示端末1を押さえる力)は308g重となる。又、人差し指IFに掛かる荷重は353gとなる。従来は、全く同じ面積の従来の情報表示端末を同じ様に掴んだ場合、親指TBに掛かるトルクが3600g重で、人差し指IFに掛かる荷重は4000gであったから、本実施形態により、親指TBに掛かるトルクも人差し指IFに掛かる荷重も、従来から90%以上削減された事になる。即ち、従来は情報表示端末1の角を掴んで使用する事はできなかったが、本実施形態により、それが可能となった。
「情報表示端末の重心が筐体下部内に位置する条件」
図9は情報表示端末の横方向に於ける断面図で、構成要素別に重心と座標とを描いてある。前述の如く、情報表示端末1の重心は、筐体下部32内に位置する。ここでは図9を用いて、その条件を示す。尚、本実施形態で筐体3は縦方向の中央に位置し、表示装置2の重心Pのy座標Pyは、筐体上部31の重心Fのy座標Fyや筐体下部32の重心Bのy座標Byと重なる。即ち、縦方向では情報表示端末1の重心Cは筐体3内に位置している。従って、ここでは横方向に関して検討する。
まず、表示装置2の重量をmPとし、筐体上部31の重量(筐体上部31その物とそこに含まれる内容物とを合算した重量)をmFとし、筐体下部32の重量(筐体下部32その物とそこに含まれる内容物とを合算した重量)をmBとする。更に、情報表示端末1全体に対する表示装置2の重量の割合をα(α=mP/(mP+mF+mB))で表し、情報表示端末1全体に対する筐体上部31の重量の割合をβ(β=mF/(mP+mF+mB))で表す。又、表示装置2の幅をWPとする。筐体の幅に関しては、先と同様に、WFとWBとで表現する。更に、表示装置2と筐体上部31との重なり部の幅をWOLとする。
表示装置2の重心Pのx座標は、Px=WP/2+WF−WOLとなる。同様に、筐体上部31の重心Fのx座標は、Fx=WF/2となり、筐体下部32の重心Bのx座標は、Bx=WB/2となる。これらを用いると情報表示端末1の重心Cのx座標Cxは、
Figure 0005589683
と記載される。情報表示端末1の重心Cが筐体下部32内に位置する条件は、図9より、
0<Cx<WB (数式2)
である。数式1を数式2に代入し、βに関して解くと、
Figure 0005589683
となる。この数式3が筐体下部32内に情報表示端末1の重心Cが位置する条件となる。先にも述べた様に筐体下部32の幅(WB)には最適値が存在し、表示装置の重さ(mP)や幅(WP)は表示装置の大きさで定まるので、筐体上部31の幅(WF)や重なり部の幅(WOL)、或いは筐体上部31の重量の割合βを調整して数式3の条件を満たす。βを調整するには、筐体下部32と筐体上部31に収納する主回路基板や電池の配置を調整するのが好ましい。
一方、βは情報表示端末全体に対する筐体上部31の重量の割合であるから、必ず、
0<β<1 (数式4)
である。従って、βの下限を示す数式3の左辺が0以下であり、上限を示す数式3の右辺が1以上で有れば、どんなβに対しても数式3は成り立つ。即ち、
Figure 0005589683
且つ、
Figure 0005589683
で有れば、筐体上部31の重量の割合βに係わらず、情報表示端末1の重心Cは筐体下部32内に位置することになる。数式5から、表示装置2の重量の割合αに対して、
Figure 0005589683
との関係式が得られる。一方、数式6からは、
Figure 0005589683
との関係式が得られる。所で、図9から明らかな様に、重なり部の幅(WOL)は常に筐体上部31の幅(WF)よりも狭い。従って、
Figure 0005589683
で有れば、必ず数式8は成り立つ。更に数式9右辺の第二項WF/(2α)は必ず正であるから、
Figure 0005589683
の条件を満たせば、数式9が成り立つ。数式10は表示装置2の幅よりも筐体下部32の幅が狭くなければならないとの条件である。こうして数式5と数式6とは、それぞれ数式7と数式10とを意味する事になる。
結局、表示装置2の幅よりも筐体下部32の幅が狭く、且つ数式7を満たす様にすれば、筐体上部31の重量の割合βがどんな値であっても、筐体下部32内に情報表示端末1の重心Cが位置する事になる。情報表示端末1全体に対する表示装置2の重量の割合(α)や筐体上部31の幅(WF)、及び表示装置2と筐体上部31との重なり部の幅(WOL)を、数式7を満たす様にする。尚、本実施形態では、α=0.3181で、数式7の右辺は0.4167であり、数式7は当然満たされている。
次に、情報表示端末1の重心Cのx座標(Cx)が筐体下部32の重心Bのx座標(Bx)に一致する条件を示す。数式1とCx=Bxとから、これは、
Figure 0005589683
となる。筐体上部31の重量(mF)や筐体上部31の幅(WF)、及び表示装置2と筐体上部31との重なり部の幅(WOL)を、数式11を満たす様にする。こうすると情報表示端末1の重心Cが筐体下部32の中心に位置するので、図5に示す様に、情報表示端末1を片手で保持した際にトルクはゼロになり、極めて楽に情報表示端末1を使用できる。
「筐体の長さ」
図10は、本実施形態の情報表示端末を模式的に示す正面斜視図である。又、図11も本実施形態の情報表示端末を模式的に示す正面斜視図である。ここでは図10と図11とを用いて、筐体3の長さを説明する。
ここまで説明してきた情報表示端末1は、図1(a)に示されている様に、筐体3の長さが表示装置2の長さよりも若干短かった。しかしながら、筐体3の長さはこれに限られず、図10に示す様に、筐体3の長さと筐体3が配置される表示装置2の辺の長さとがほぼ等しくても構わない。「長さがほぼ等しい」とは、長さの差が、人が一瞥して気付かぬ程度である事を指し、具体的には、それらの差が片側で1mm未満、全体で2mm未満である状況を云う。
又、図11に示す様に、筐体3の長さが、筐体3が配置されている表示装置2の辺の長さよりも明らかに短くても構わない。「明らかに短い」とは、人が一瞥して直ぐに長さの相違を意識する程度に短くなっている事を指し、具体的には、長さの差が片側で10mm以上、全体で20mm以上である状況を云う。
「筐体を設置する場所」
筐体3は表示装置2の外縁部22に設置される。これ迄の説明では長方形の表示装置2の長辺に筐体3を設置してきたが、これに限らず、長辺以外の辺に設置しても構わない。例えば長方形の表示装置2の短辺に筐体3を設置しても良い。又、これ迄は長方形を表示装置2の例として説明してきたが、表示装置2は長方形や正方形といった四角形に限らず、三角形や五角形、六角形、八角形などの多角形であっても構わず、いずれの辺に筐体3を設置する構成であっても良い。この際に、操作スイッチ4は、情報表示端末1の幅方向で重心付近に設置する。
上述した通り、本実施形態に係わる情報表示端末1によれば、以下の効果を得る事ができる。
表示装置2が柔軟性を有して軽く、筐体3が表示装置2の外縁部22の一部に配置されて強固である為に、情報表示端末1全体を薄く且つ軽くできる。特に重量に関しては、従来と同じ表示面積を有していても、十分の一程度とできる。面積が同等で重量が十分の一程度になったことから、情報表示端末1を誤って落下させた際に空気抵抗により落下速度が従来の物よりも遅くなり、床との衝突の際に情報表示端末1が受ける衝撃が小さくなり、情報表示端末1の耐衝撃性を向上させる事ができる。又、表示装置が柔軟であるために、落下などの衝撃が加わっても、表示装置自体の緩衝作用により、破損し難くなる。即ち、従来の様に補強部材を用いて表示装置全体を外箱に収納しなくても、筐体を表示装置の外縁部の一部に配置するだけで、実用強度を確保する事ができる。その結果、情報表示端末全体を薄く且つ軽くできるので、疲労感を覚えることなく、長時間に渡って使用できる。又、表示装置を大きくしても重量は僅かしか増えないので、比較的大きな表示面積を有して、且つ長時間使用可能な携帯用の情報表示端末が実現できる。換言すれば、使い勝手の良い情報携帯端末を実現する事ができる。
更に情報表示端末1の重心が外縁部22に位置する為に、情報表示端末1を誤って落下させても、多くの場合は筐体3が下向きとなって落ちて行き、筐体3が最初に床と衝突し、表示装置2は余り強い衝撃を受けない。即ち、表示装置2への補強部材が不要と化し、薄くて軽く、丈夫な情報表示端末1とする事ができる。
加えて、情報表示端末1の重心が外縁部22に位置するので、使用者が情報表示端末1の筐体3を手でつかみ持つと、即ちそれは情報表示端末1の重心近傍をつかむ事になる。重心の近傍をつかむので、使用者が受ける情報表示端末1のトルクは極めて小さくなる。こうして情報表示端末1を片手で保持しても、疲労せずに長時間使用する事が可能となる。
また、表示装置2は、電気光学パネル5とこの電気光学パネル5を被覆する保護部6とを有し、電気光学パネル5は表示部21を有するので、保護部6により、電気光学パネル5の機械的な耐久性や化学的な耐久性を高める事ができ、表示装置2が機能する事になる。
また、表示装置2は保護部6に固定用切り欠き部71を有し、筐体3は固定用突起73を有し、固定用突起73が固定用切り欠き部71にはめ合わされているので、表示装置2の表示面に平行な方向で、表示装置2を筐体3に固定する事ができる。
また、筐体上部31と筐体下部32とが表示装置2の外縁部22の一部を挟持するので、表示装置2の表示面の法線方向で、表示装置2を筐体3に固定する事ができる。
また、筐体上部31の一辺と表示部21の一辺とが重なり合った関係にあるので、正面視で表示部21全域を利用して、これに情報を表示する事ができると共に、表示部21以外で電気光学材料55が未制御な領域を筐体上部31で覆い隠せ、美観に優れた情報表示端末1とする事ができる。
また、筐体上部31の幅WFは筐体下部32の幅WBよりも狭く、筐体下部32は表示部21の背面と背面視に於いて重なるので、情報表示端末1を制御する主回路基板324や電池を相対的に大きな筐体下部32に組み入れると共に、筐体上部31が小さいので、正面視では情報表示端末1の大半を表示部21とする事ができる。
また、筐体下部32の幅WBは3cm以上6cm以下であるので、情報表示端末1を容易に保持する事ができる。又、情報表示端末1の重心が手のひらの上となるので、使用者は殆どトルクを感じなくなる。即ち、手や指に疲労感を覚えさせることなく、情報表示端末1を活用する事ができる。
また、表示装置2は平板状の多角形であり、外縁部22の一部は、多角形をなす一辺であるので、正面視では情報表示端末1の大半を表示部21とできると共に、重心を外縁部22近傍に位置させる事が可能になる。
また、表示装置2は、保護部6にスイッチ用切り欠き部42を有し、スイッチ用切り欠き部42に操作スイッチ4を有するので、スイッチ用切り欠き部42を介して操作スイッチ4を情報表示端末1の正面に設ける事ができ、操作性に優れた情報表示端末1を実現できる。
また、電気光学パネル5は、第一基板53にTFTを用いた薄膜回路80(画素回路81等)を形成しているので、表示部21に設けられた複数の画素513を独立に制御でき、高品位な表示を可能とする。
また、TFTの半導体層は結晶性のシリコン膜であり、薄膜回路80は画素回路81と駆動回路とを含でいるので、実装部91に於ける配線数を著しく減少させる事ができ、その結果として製造歩留まりが向上し、同時に製品寿命を延ばす事ができる。
また、第一基板53はプラスティックフィルムであり、薄膜回路80は、ガラス基板に薄膜回路80を形成した後に、この薄膜回路80をガラス基板から剥離して、プラスティックフィルムに接着されているので、柔軟性を有する表示装置2を比較的容易に製造できる。
また、筐体3を長方形の表示装置2の短辺に設置すると、筐体下部32の幅方向に人差し指を添えさせ、筐体上部31の表面を親指で挟む様に持つ事ができる。片手でこうした持ち方をしても、情報表示端末1は軽量で、重心が筐体下部32内或いはその近傍に位置するので、疲労感を覚えることなく、長時間に渡って情報表示端末1を使用し続ける事ができる。従って、例えば、混雑する列車の中で、片手で吊革を掴み、他方の手で情報表示端末1を握りながら操作する事ができる。この際に、操作スイッチ4は、情報表示端末1の幅方向で重心付近に設置されているので、スイッチ近傍を親指で掴むと、自然に重心付近を掴むことになり、幅方向のトルクを殆どゼロにする事ができると共に親指の僅かな移動にて、自由に情報表示端末1を操作できることになる。
(実施形態2)
「筐体が縦方向の中央以外に配置されている形態」
図12は、本実施形態に係わる情報表示端末を正面視で模式的に示した図である。
以下、本実施形態に係わる情報表示端末について説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
本実施形態(図12)は実施形態1(図1)と比べて、縦方向に於ける筐体の設置位置が異なっている。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様である。
本実施形態では、筐体3が表示装置2の右辺で、縦方向で下方に設置されている。表示部21がA4サイズ(210mm×297mm)やB4サイズ(257mm×364mm)以上と大きくなった際などに、図12に示す様に、筐体3を表示装置2の右辺で中央からずらして設置しても良い。図12では右辺の下方に筐体3を設置してある。操作スイッチ4は、実施形態1と同様に、筐体下部32を握った際に親指で操作し得る位置に配置される。以下、この様に筐体3の重心が表示装置2の重心と縦方向で一致しない際に、情報表示端末1の重心Cが筐体下部32内に位置する為の条件を説明する。尚、筐体3は右辺で中央より上方に設置しても良い。
図13は情報表示端末の縦方向に於ける断面図で、構成要素別に重心と座標とを描いてある。まず、表示装置2の長さをLPとし、筐体上部31の長さをLFとし、筐体下部32の長さをLBとし、原点から筐体下辺までの距離をLEとする。それ以外の記号や表記方法は実施形態1と同じである。
表示装置2の重心Pのy座標は、Py=LP/2である。筐体上部31の重心Fのy座標は、Fy=LF/2+LEとなり、同じく筐体下部32の重心Bのy座標も、By=LB/2+LEである。尚、LF=LBである。これらを用いると情報表示端末1の重心Cのy座標Cyは、
Figure 0005589683
と記載される。情報表示端末1の重心Cが筐体下部32内に位置する条件は、筐体3の重心が表示装置2の重心より下方に位置する場合には、
Cy<LB+LE (数式13)
となり、筐体3の重心が表示装置2の重心より上方に位置する場合には、
Cy>LE (数式14)
ある。数式12を数式13乃至は数式14に代入して、αに関して解くと、筐体3の重心が表示装置2の重心より下方に位置するか上方に位置するかに係わらず、情報表示端末1の重心Cが縦方向で筐体3内に位置する為の条件が、
Figure 0005589683
と記述される。この数式15を満たす様に、表示装置2の長さ(LP)や、筐体上部31の長さ(LF)、筐体下部32の長さ(LB)、原点から筐体下辺までの距離(LE)、情報表示端末1全体に対する表示装置2の重量の割合を(α)を定める。
αは必ずゼロから1の間にあるので、
Figure 0005589683
が成り立てば、どんなαに対しても情報表示端末1の重心のy座標Cyは、必ず筐体3内に位置する事になる。具体的に記すと、筐体3の重心が表示装置2の重心より下方に位置する場合には、
Figure 0005589683
を満たす様にし、筐体3の重心が表示装置2の重心より上方に位置する場合には、
Figure 0005589683
を満たす様にする。
数式15乃至は数式17、又は数式18を満たす事で、筐体3の重心が表示装置2の重心と縦方向で一致しない際にも、情報表示端末1の重心Cは、縦方向にて、筐体3内に位置する様になる。
(実施形態3)
「表示装置が衝撃緩衝シートを備える」
図14は、図2から表示装置を抜粋した断面図で、図3のA−A‘の断面に相当する。尚、参考の為に、固定用切り欠き部71も破線にて描いてある。
以下、本実施形態に係わる情報表示端末について説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
本実施形態(図14)は実施形態1(図7)と比べて、表示装置の構造が異なっている。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様である。
本実施形態では、保護部6は保護シート61と封止材62に加え、背面衝撃緩衝シート631を含んでおり、背面衝撃緩衝シート631は電気光学パネル5の背面を被覆している。更に保護部6は正面衝撃緩衝シート632を含んでいても良く、正面衝撃緩衝シート632は電気光学パネル5の正面を被覆している。背面衝撃緩衝シート631は第一基板53と同形状(この場合、長方形)でほぼ同面積であり、第一基板53の裏面を覆っている。同様に、正面衝撃緩衝シート632は第二基板54と同形状(この場合、長方形)でほぼ同面積であり、第二基板54の裏面を覆っている。背面衝撃緩衝シート631の外側には、背面側の保護シート61の内側面が接着されており、正面衝撃緩衝シート632の外側には、正面側の保護シート61の内側面が接着されている。尚、以下では、正面衝撃緩衝シート632と背面衝撃緩衝シート631とを特に区別する必要がない場合には、単に両者を含めて衝撃緩衝シートと呼ぶ。
背面衝撃緩衝シート631は第一基板53より若干大きくても構わず、具体的には第一基板53の各辺よりも背面衝撃緩衝シート631の対応する各辺は1mmから3mmの範囲内で大きくして、第一基板53を完全に内包しても良い。同様に、正面衝撃緩衝シート632は第二基板54より若干大きくても構わず、具体的には第二基板54の各辺よりも正面衝撃緩衝シート632の対応する各辺は1mmから3mmの範囲内で大きくして、第二基板54を完全に内包しても良い。第一基板53乃至は第二基板54からはみ出た衝撃緩衝シートは表示に寄与しないので、はみ出した部位はできるだけ狭い方が好ましい。図14では、第二基板54が第一基板53よりも1mm大きく、衝撃緩衝シートは第二基板54と同じ大きさとされた。即ち、背面衝撃緩衝シート631各辺は第一基板53の対応する辺よりも1mm長く、正面衝撃緩衝シート632は第二基板54と同じ大きさである。尚、保護シート61は、筐体3が設置されていない各辺に於いては、衝撃緩衝シートよりも1mmから9mmの範囲内で大きくされ、筐体3が設置されている辺に於いては、衝撃緩衝シートよりも5mmから13mmの範囲内で大きくされる。
衝撃緩衝シートには透明な軟性エラストマーシートを使用する。軟性エラストマーシートとはゴム状の高い弾力性を示す高分子物質で、ゲルシートや熱硬化性エラストマーシート、熱可塑性エラストマーシートなどである。これらは衝撃エネルギー吸収性に優れてり、フレキシブルな電気光学パネル5を外部からの衝撃や応力から保護する。ゲルシートとしてはウレタンゲルシートやスチレン系ゲルシートなどが使用できる。又、熱硬化性エラストマーシートとしてはウレタンゴムシートやシリコーンゴムシート、フッ素ゴムシートなどが使用できる。熱可塑性エラストマーシートとしては、アクリル系エラストマーシート(メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体)やポリウレタンエラストマーシート(長鎖グリコールと短鎖グリコール、及びジイソシアネートの重合体)などが使用できる。熱可塑性エラストマーシートを使用する場合には、これを保護シート61のホットメルト接着剤として兼用しても良い。本実施形態ではウレタンゲルシートを使用した。
衝撃緩衝シートは厚いほど衝撃吸収性を増し、情報表示端末1の機械的耐久性を増すが、それに伴って光の透過率が落ちて表示性能を損ない兼ねない。又、余りにも厚いと、情報表示端末1が重くなり、その操作性が損なわれる恐れもある。これらの事柄を総合的に鑑みると、衝撃緩衝シートの厚みは0.1mmから0.5mmとするのが好ましい。加えて、正面衝撃緩衝シート632の厚みと背面衝撃緩衝シート631の厚みとをほぼ等しくする事が好ましい。本実施形態では正面衝撃緩衝シート632も背面衝撃緩衝シート631も0.25mmの厚みであった。
尚、本実施形態では第一基板53のPENフィルムの厚みを25μm、第二基板54のPETフィルムの厚みを25μm、保護シート61のPETフィルムの厚みを25μmとしたため、表示装置2の厚みは0.67mmとなった。又、表示装置2の重量は19.2gとなり、情報表示端末1の総重量は50.5gであった。表示装置2に衝撃緩衝シートを配置した上で、表示装置2が薄くて柔軟で、機器全体が軽くて操作性に優れ、而も耐久性も十分な情報表示端末1が作製された。
上述した通り、本実施形態に係わる情報表示端末1によれば、実施形態1での効果に加え、以下の効果を得る事ができる。
電気光学パネル5の背面を背面衝撃緩衝シート631が被覆するので、表示装置2に背面から衝撃や応力が加えられても破損する恐れを低くできる。加えて、表示部21が曲げられた際に筐体下部32の端部が表示装置2に局所的な強い応力を加える恐れがあるが、背面衝撃緩衝シート631が応力を緩和するので、曲げ応力による表示装置2の破損を防ぐ事ができる。更に、主回路基板324に実装された電池や電子素子325が表示装置2の背面に押しつけられても、背面衝撃緩衝シート631がこれらの凹凸とそれに伴う空間的圧力分布を緩和する。この結果、製造途中で情報表示端末1が破損される確率が小さくなり、生産性(歩留まり)を向上させる事ができる。
また、電気光学パネル5の正面を正面衝撃緩衝シート632が被覆するので、表示装置2に正面から衝撃や応力が加えられても破損する恐れを低くできる。更に、表示装置2が曲げられた際に、筐体上部31の端部が表示装置2に加える応力を正面衝撃緩衝シート632が緩和するので、局所応力による表示装置2の破損を防ぐ事ができる。
また、衝撃緩衝シートが第一基板53乃至は第二基板54よりも1mm以上大きいので、製造時に多少のアライメントずれが生じても衝撃緩衝シートが電気光学パネル5を完全に被覆することができ、機械的耐久性を高める事ができる。また、衝撃緩衝シートの大きさが第一基板53乃至は第二基板54の大きさよりも3mm以下なので、表示に寄与しない衝撃緩衝シート部と保護部6とを狭くする事ができ、機器全体に対する表示面積が大きい、コンパクトで使用し易い情報表示端末1が実現できる。
また、正面衝撃緩衝シート632の厚みと背面衝撃緩衝シート631の厚みとがほぼ等しく、正面衝撃緩衝シート632と背面衝撃緩衝シート631は同じ材質乃至は似通った材質とされるので、表示装置2の正面と背面とで応力が同等となり、自然な状態で表示装置2を平らにできる。また、表示装置2を意図的に曲げたり、或いは丸めたりした際にも、応力中性面が、表示装置2の断面方向にて、中央付近で薄膜回路80近傍に来るので、表示装置2が破損しにくくなる。即ち、柔軟な表示装置2の曲げに対する耐久性を向上させる事ができる。
(実施形態4)
「主回路基板上に回路保護フィルムを備える」
図15は、本実施形態に係わる情報表示端末の断面図であり、図1のA−A‘の断面に相当する。尚、操作スイッチも、参考のために、描いてある。
以下、本実施形態に係わる情報表示端末について説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
本実施形態(図15)は実施形態1(図2)と比べて、主回路基板上の構造が異なっている。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様である。
図15に示す情報表示端末は、図2に示す実施形態1に比較して、主回路基板324と表示装置2との間に回路保護フィルム327が挿入されている点が異なる。実施形態1の「情報表示端末1の断面構造」の章で説明した様に、主回路基板324に搭載されている電子素子325のサイズは様々で、高さも素子毎に異なる。又、主回路基板324表面には半田も載せられており、これらの電子素子325や半田が主回路基板324表面を凸凹にしている。その為に主回路基板324の表面と表示装置2背面とは面接触にならず、実際には、背の高い電子素子325や半田の頂点と表示装置2背面とが点接触する事になる。この状況で、表示装置2と筐体3とを情報表示端末1へと組み立てると、組み立て時に筐体3に加えられた力が点接触している凸部の頂点に集中する事があった。即ち、表示装置2には局所的に(点状に)極めて強い圧力が加えられ、その為に表示装置2が破損する課題が時に見られた。本実施形態ではこの課題を、図15に示す様に、回路保護フィルム327を主回路基板324と表示装置2との間に配置する事で解決している。
回路保護フィルム327は、実施形態2で説明した衝撃緩衝シートと同種の材料(軟性エラストマーシート)を用いることができる。但し、回路保護フィルム327は透明である必要はない。ここでは熱可塑性ウレタンエラストマーシートを使用した。
回路保護フィルム327の厚みは、使用されている電子素子325で最も背が高い(厚い)物の厚み以上とする。電子素子325の厚みは0.1mmから0.3mm程度なので、回路保護フィルム327の厚みは0.3mm以上とする。その一方で、余りにも厚いと筐体3が厚くなって、操作性が低下するので、最大でも1mm以下とする。又、主回路基板324に実装する半田の高さは最も厚い電子素子325の厚み(0.3mm程度)以下とする。本実施形態で使用した熱可塑性ウレタンエラストマーシートの厚みは0.4mmであった。
図16は、本実施形態に係わる情報表示端末の主回路基板付近の断面図であり、(a)は筐体と表示装置とを組み立てる前の図で、(b)は組み立てた後の図である。
回路保護フィルム327には、図16(a)に示す様に、主回路基板324の凹凸に相補的な凹凸が設けられている。主回路基板324上に相補的凹凸を有する回路保護フィルム327を配置する事で、主回路基板324の凹凸を吸収している。回路保護フィルム327に設けられる相補的な凹凸として最も簡単な物は、凹部として回路保護フィルム327に穴や切り欠き(以下、これらを相補孔と称する)を設ける物である。相補孔は、主回路基板324に回路保護フィルム327を配置した際に、電子素子325や半田が存在する場所、或いは背の高い電子素子325や半田が位置する場所(最も高い凸部)に設ける。回路保護フィルム327が電子素子325の厚みよりも厚いので、図16(b)に示す様に相補孔を設ける事で簡単に主回路基板324の凹凸を吸収して、組み立て時に於ける表示装置2の破損確率をほぼゼロ%に低減する事ができる。相補孔は、回路保護フィルム327を、電子素子325や半田の位置に応じた部位の打ち抜きで形成できる。この方法は簡単な上に、量産性も高い。
回路保護フィルム327に相補的凹凸を作製する方法としては、熱可塑性エラストマーシートを主回路基板324上に配置した後に、その上にポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂フィルムを配置する。これを上から平滑で均一に熱圧着し、最後にフッ素樹脂フィルムを剥がす方法がある。熱圧着は90℃、0.2MPa、30秒程度の条件で良く、これにより熱可塑性エラストマーは粘性流動し、その表面は平坦となる。この他にも主回路基板324の型を作っておき、これに高温で液体の樹脂を流し込み、冷却後に樹脂を剥がして回路保護フィルム327としても良い。
本実施形態では、電子素子325の大半が主回路基板324の裏面に配置されており、表面にはチップコンデンサーが数個配置されているだけであったので、熱可塑性ウレタンエラストマーシートのコンデンサー部に相補孔を設けた。
上述した通り、本実施形態に係わる情報表示端末1によれば、実施形態1乃至は実施形態3の効果に加え、以下の効果を得る事ができる。
主回路基板324表面と表示装置2背面との間に回路保護フィルム327を挟んだので、表示装置2と筐体3とを組み立てる際に情報表示端末1が破損される確率が小さくなり、生産性(歩留まり)を向上させる事ができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
「固定手段の形状が異なる例」
図17は変形例1に係わる情報表示端末の構成要素を正面視にて模式的に示しており、(a)は表示装置を示した図、(b)は筐体上部を示した図、(c)は筐体下部を示した図である。本変形例(図17)は実施形態1(図3、図4)と比べて、固定手段の形状が異なっている。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1では固定用切り欠き部71が円形の穴で、固定用突起73が円柱で固定用くぼみ72も円形であった。これらの固定手段は円形に限られることなく、様々な形状が用いられる。本変形例では先端が直角に曲がった鉤形とされている。即ち、図17(a)に示す様に、固定用切り欠き部71は鉤形の切れ込みになっており、図17(b)に示す様に、固定用くぼみ72は鉤形の凹みになっており、図17(c)に示す様に、固定用突起73は鉤形の突起物になっている。この様に固定手段は表示装置2を、表示面の水平方向に固定できれば、どの様な形状であっても構わない。
(変形例2)
「駆動回路がTFTにて内蔵されない例」
図18は変形例2に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図である。本変形例(図18)は実施形態1(図6)と比べて、駆動回路がTFTにて内蔵されていない点などが異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。尚、図18も図6と同様に電気光学材料55と第二基板54とを省略して描いてある。
実施形態1(図6)では、結晶シリコンTFTが薄膜素子に使用され、薄膜回路80は画素回路81と駆動回路とを含んでいたが、薄膜素子に用いられるTFTはこれに限られず、例えば、薄膜回路80が駆動回路を含んでいなくても良い。更に、本変形例に示す様に、TFTの半導体層は非晶質シリコン膜や有機半導体、亜鉛又は錫を含む酸化物であっても構わない。半導体層が非晶質シリコン膜の場合は非晶質シリコンTFTと呼ばれ、有機半導体膜の場合は有機TFTと呼ばれ、亜鉛又は錫を含む酸化物の場合は酸化物TFTと呼ばれる。薄膜素子に用いられるTFTは、これらの非晶質シリコンTFTや有機TFT、酸化物TFTで有っても構わない。
薄膜回路80は画素回路81を含み、必ずしも駆動回路が内蔵されていなくても構わない。これはこれらのTFTでは相補性金属酸化物半導体(CMOS:Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)構成を取るのが困難であり、而も半導体層の移動度が小さい為である。これを反映して、本変形例では、図18に示す様に、駆動回路はTFTにて内蔵されておらず、薄膜回路として画素回路81が表示部21内の画素領域511に形成され、画素回路81が形成された領域の外周部には画素回路81に信号を供給する基板配線84が形成されている。複数の走査線は一箇所に集められて走査線用実装部912とされ、この走査線用実装部912にシリコンチップよりなる集積回路を接続して走査回路82とする。同様に信号線も一箇所に集められて信号線用実装部913とされ、この信号線用実装部913にシリコンチップよりなる集積回路を接続して信号回路83とする。表示装置2は外縁部22の一部に筐体3を持つ為に、走査線に連なる外周走査配線群と信号線に連なる外周信号配線群が、共に基板配線84として、第一基板53の一辺(図18では右辺)にまとめられ、この辺に走査線用実装部912と信号線用実装部913とを合わせた実装部91が設けられている。この例では画素数が少ないので、基板配線84(外周走査配線群と外周信号配線群)は画素領域511の下辺の非画素領域と右辺の非画素領域にしか設けられていないが、画素数が多くなれば、基板配線84は総ての辺の非画素領域に設けられても良い。こうした基板配線84が配置された非画素領域を余白電極が額縁状に覆って余白領域512とし、画素領域511と余白領域512とを合わせて表示部21となっている。尚、実装部91にはCOFやTCPと云ったテープ配線9を接続する。
基板配線84の部分を余白領域512とするのは、走査線や信号線に各種の信号を加えた際に、基板配線84上の電気光学材料55が意図せぬ無秩序な表示をする恐れを取り除く為である。これにより、美しい外観を呈する表示装置2とされる。
非晶質シリコンTFTや有機TFT、酸化物TFTは製造温度を比較的容易に下げられるので、第一基板53をプラスティックフィルムとして、これらのTFTを直接形成しても良い。この場合、製造途中での第一基板53取り扱いを容易にする為に、ガラス基板にプラスティックフィルムを固定し、このフィルム上に薄膜回路80を直接形成する。こうすると、柔軟性を有する表示装置2を比較的容易に製造できる。この他にも印刷法を用いてこれらのTFTをプラスティックフィルムに直接形成しても良いし、ロールツウロール(Roll−to−Roll)法で直接形成しても良い。
尚、本変形例では、TFTとして下ゲート型が使用され、第一基板53側から第一配線によるゲート電極、その上にゲート絶縁膜、その上に半導体膜との構成を取っている。
(変形例3)
「駆動回路がTFTにて一部内蔵されている例」
図19は変形例3に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図である。本変形例(図19)は実施形態1(図6)と比べて、駆動回路の一部(走査回路82)がTFTにて内蔵されており、駆動回路の他の部分(信号回路83)はTFTで内蔵されていない点などが異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。尚、図19も図6と同様に電気光学材料55と第二基板54とを省略して描いてある。
本変形例では、変形例2と同様に、薄膜素子に用いられるTFTは、非晶質シリコンTFTや有機TFT、酸化物TFTである。変形例2で説明した様に、これらのTFTで高級な駆動回路を形成することは困難であるが、簡単な低速動作回路ならば内蔵できる。例えば、図19に示す様に、動作クロック周波数が数百kHz程度の走査回路82(走査線選択回路)ならば、これらのTFTでも内蔵可能である。
図19では、薄膜回路80は画素回路81と走査回路82とを含んでいる。これにより実装部91の端子数を削減する事が可能になり、変形例2よりは実装不良を低減する事ができる。
(変形例4)
「筐体が表示装置の隣接する二辺に設けられている例」
図20は変形例4に係わる情報表示端末を模式的に示す図で、(a)は正面図で、(b)は背面図である。本変形例(図20)は実施形態1(図1)と比べて、筐体3が表示装置2の隣接する二辺に設けられている点などが異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
本変形例では、図20に示す様に、筐体3が表示装置2をなす多角形の一つの角と、その角を作る隣接する二辺に設けられている。隣接する二辺は長方形の一つの長辺とそれに直交する隣の短辺である。
図21は変形例4に係わる情報表示端末の構成要素を正面視にて模式的に示す図で、(a)は表示装置2で、(b)は筐体上部31、(c)は筐体下部32である。
本変形例に用いられる表示装置2は、図21(a)に示す様に、テープ配線9が筐体3の設置される二辺に設けられている。保護部6に設けられる固定用切り欠き部71とスイッチ用切り欠き部42は共にテープ配線9を避けて形成される。
筐体3は、図21(b)と(c)とから判る様に、二つの長方形が鉤形に直交した形状をなしている。実施形態1と同様に、幅WBは幅WFよりも広く、筐体下部32内に主回路基板324や電源が収納される。
図22は変形例4に係わる情報表示端末に用いられる電気光学パネルを模式的に示す正面図である。図22でも電気光学材料55と第二基板54とを省略して描いてある。
変形例2で説明した非晶質シリコンTFTや有機TFT、酸化物TFTを薄膜素子に用いた場合、画素数が増大した際には、走査線用実装部912と信号線用実装部913とを一辺に集めるのが困難になる。又、変形例3で説明した走査回路82をTFTにて内蔵させようとしても、画素数が多いと動作クロック周波数が要求仕様を満たせなかったり、走査回路82での消費電力が大きすぎたりして、内蔵できない事がある。この様に画素数が増大し、低消費電力が求められる場合には、図22に示す様に、走査線用実装部912を第一基板53の一辺(図22では下辺)に設け、信号線用実装部913を、走査線用実装部912を設けた辺に隣接する辺(図22では右辺)に設ける。こうして実装部91に接続するテープ配線9も、表示装置2の外縁部22をなす隣接する二辺に設けられることになる。
(変形例5)
「表示装置が四角でない例」
図23は変形例5に係わる情報表示端末を模式的に示す正面図である。本変形例(図23)は実施形態1(図1)と比べて、表示装置2の平面形状などが異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1では、表示装置2は多角形で有ったが、表示装置2の平面形状はこれに限られることなく、図23に示す様に、表示装置2はハート形や円形、楕円形、星形など様々な形で有っても構わない。図23は、表示装置2がハート形で、据え置き型のデジタルフォトフレームである。
又、実施形態1では、情報表示端末1は電子書籍で有ったが、これに限られることはない。定義で示した様に、情報表示端末1は、情報を表示する機能を有する電子機器であるので、電子書籍の他に、インターネット閲覧機器、パーソナルコンピューター、携帯電話、ビデオ映像観賞器、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションシステム、パーソナルデジタルアシスタンツなどであっても良い。
(変形例6)
「表示装置が薄いガラスに形成されている例」
図7を用いて説明する。
本変形例は実施形態1と比べて、第一基板53が薄いガラスである点が異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1では、薄膜回路80はガラス基板からプラスティックフィルムに転写されていたが、柔軟性を有する表示装置2はこの構成に限られない。例えば、0.5mmから1.1mmの厚みを有するガラス基板表面に通常のTFT工程にて薄膜回路80を形成した後に、ガラス基板裏面をエッチングなどで削り、0.1mm以下に薄くしても良い。ガラス基板の厚みを0.1mm以下にすると柔軟性を示す様になる。
(変形例7)
「表示装置が薄い金属板に形成されている例」
図7を用いて説明する。
本変形例は実施形態1と比べて、第一基板53が薄い金属板である点などが異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1では、薄膜回路80はガラス基板からプラスティックフィルムに転写されていたが、柔軟性を有する表示装置2はこの構成に限られない。例えば、薄いステンレス基板を酸化硅素膜や酸化窒素膜などの無機膜、或いはポリイミドなどの有機膜で覆い、これに薄膜回路80を形成しても良い。薄膜回路80は実施形態1の様に金属板に転写しても良いし、金属板に直接形成しても良い。取り分け金属板を無機膜で覆うと通常のTFT工程を利用することができる。
(変形例8)
「電気光学材料が電気泳動材料以外の例」
図7を用いて説明する。
本変形例は実施形態1と比べて、電気光学材料55として電気泳動材料に代わり液晶材料などが用いられている点が異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1では電気光学材料55として電気泳動材料を使用していたが、電気光学材料55としては、その他にも液晶材料や有機又は無機のエレクトロ・ルミネッセンス材料、エレクトロ・クロミック材料等を使用しても良い。これに応じて表示装置2は液晶ディスプレイ(LCD)や有機又は無機のエレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイ(別名をライト・エミッティング・ダイオード・ディスプレイ、LEDディスプレイともいう)、エレクトロ・クロミック・ディスプレイ(ECD)等となる。これらの表示装置2を有する情報表示端末1は電子書籍やテレビ、携帯電話やパーソナルコンピューターなどの電子機器に使用される。
(変形例9)
「共通電極が第一基板側に作製される例」
図7を用いて説明する。
変形例9は実施形態1(図7)と比べて、共通電極541が第一基板53側に作られる点が異なる。それ以外の構成は、実施形態1とほぼ同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態1(図7)では、共通電極541は第二基板54に形成されているが、これは必須ではなく、共通電極541は第一基板53に形成されても良い。この場合、共通電極541は第一基板53の各画素513内に設けられ、第一基板53の面と平行な電界成分を持つ電界が電気光学材料55に印加される所謂インプレーンスイッチ型の電気光学装置となる。横方向に電気泳動させるEPDや広視野角液晶ディスプレイなどに適応される。
なお、これ迄の説明では、表示領域をアクティブマトリックスとして説明したが、表示領域はパッシブマトリックスで有っても構わない。
1…情報表示端末、2…表示装置、3…筐体、4…操作スイッチ、5…電気光学パネル、6…保護部、9…テープ配線、21…表示部、22…外縁部、31…筐体上部、32…筐体下部、42…スイッチ用切り欠き部、53…第一基板、54…第二基板、55…電気光学材料、71…固定用切り欠き部、73…固定用突起、80…薄膜回路、81…画素回路、82…走査回路、83…信号回路、631…背面衝撃緩衝シート、632…正面衝撃緩衝シート。

Claims (21)

  1. 柔軟性を有する表示装置と、前記表示装置を保持するための筐体と、前記表示装置を制御するための主回路基板とを含み、
    前記表示装置は、電気光学パネルと、前記電気光学パネルを被覆する保護部とを少なくとも有し、
    前記筐体は、筐体上部と筐体下部とを含み、前記表示装置の外縁部の一部に配置されて、前記筐体上部と前記筐体下部とが前記外縁部の一部を挟持しており、
    前記主回路基板は、その裏面が前記筐体下部の内側の底面に接し、その表面が粘着材を介して前記表示装置の背面に接した状態で、前記筐体下部の内側に収納されている事を特徴とする情報表示端末。
  2. 前記表示装置と前記主回路基板との間に回路保護フィルムが配置され、
    前記回路保護フィルムには、前記主回路基板の凹凸に相補的な凹凸が設けられている事を特徴とする請求項1に記載の情報表示端末。
  3. 前記情報表示端末の重心が前記筐体内に位置する事を特徴とする請求項1又は2に記載の情報表示端末。
  4. 前記表示装置は、前記保護部であって前記電気光学パネルと正面視にて重ならぬ部位に固定用切り欠き部を有し、
    前記筐体は前記固定用切り欠き部に対応する固定用突起を有し、
    前記固定用突起が前記固定用切り欠き部にはめ合わされている事を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  5. 前記筐体上部は前記電気光学パネルの表示部とは正面視に於いて重ならず、前記筐体下部は前記電気光学パネルの表示部の背面と背面視に於いて重なる事を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  6. 前記筐体上部は筐体上部長と筐体上部幅とを有する平板状であり、
    前記筐体下部は筐体下部長と筐体下部幅とを有する平板状であり、
    前記筐体上部幅は前記筐体下部幅よりも短い事を特徴とする請求項に記載の情報表示端末。
  7. 前記筐体下部幅は3cm以上6cm以下である事を特徴とする請求項に記載の情報表示端末。
  8. 前記表示装置は平板状の多角形であり、
    前記外縁部の一部は、前記多角形をなす一辺である事を特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  9. 前記表示装置は平板状の多角形であり、
    前記外縁部の一部は、前記多角形をなす一つの角と、前記一つの角をなす隣接する二辺である事を特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  10. 前記保護部は背面衝撃緩衝シートを含み、前記背面衝撃緩衝シートは前記電気光学パネルの背面を被覆する事を特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  11. 前記保護部は正面衝撃緩衝シートを含み、前記正面衝撃緩衝シートは前記電気光学パネルの正面を被覆する事を特徴とする請求項乃至10のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  12. 前記正面衝撃緩衝シートの厚みと前記背面衝撃緩衝シートの厚みとがほぼ等しい事を特徴とする請求項11に記載の情報表示端末。
  13. 前記表示装置は、前記保護部であって前記電気光学パネルと正面視にて重ならぬ部位にスイッチ用切り欠き部を有し、
    前記スイッチ用切り欠き部に操作スイッチを有する事を特徴とする請求項乃至12のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  14. 前記電気光学パネルは、第一基板と第二基板、及び前記第一基板と前記第二基板とに挟持される電気光学材料とを有し、
    前記第一基板には薄膜トランジスターを用いた薄膜回路が形成されている事を特徴とする請求項乃至13のいずれか一項に記載の情報表示端末。
  15. 前記薄膜トランジスターの半導体層は結晶性のシリコン膜であり、
    前記薄膜回路は画素回路と駆動回路とを含み、
    前記画素回路は前記表示部内に形成され、
    前記駆動回路は前記画素回路が形成された領域の外周部に形成されている事を特徴とする請求項14に記載の情報表示端末。
  16. 前記第一基板はプラスティックフィルムであり、前記薄膜回路が前記プラスティックフィルムに接着されている事を特徴とする請求項14又は15に記載の情報表示端末。
  17. 前記第一基板は厚みが0.1mm以下のガラスである事を特徴とする請求項14又は15に記載の情報表示端末。
  18. 前記薄膜トランジスターの半導体層は非晶質のシリコン膜であり、
    前記薄膜回路は画素回路を含み、
    前記画素回路は前記表示部内に形成され、
    前記画素回路が形成された領域の外周部には、前記画素回路に信号を供給する基板配線が形成されている事を特徴とする請求項14に記載の情報表示端末。
  19. 前記薄膜トランジスターの半導体層は有機物薄膜であり、
    前記薄膜回路は画素回路を含み、
    前記画素回路は前記表示部内に形成され、
    前記画素回路が形成された領域の外周部には、前記画素回路に信号を供給する基板配線が形成されている事を特徴とする請求項14に記載の情報表示端末。
  20. 前記第一基板がプラスティックフィルムである事を特徴とする請求項18又は19に記載の情報表示端末。
  21. 前記第一基板が金属板である事を特徴とする請求項18又は19に記載の情報表示端末。
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