JP5586275B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、ステータ、ロータ間の磁束が磁性体のモータ軸を軸方向に通過する磁路構成のモータに関し、詳しくは、モータ軸を通る磁束の脈動(変動)による渦電流の発生を防止する構造に関する。
従来、ステータ、ロータ間の磁束の磁路の一部を磁性体のモータ軸により形成したモータとして、ラジアルギャップのモータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は特許文献1に記載のラジアルギャップ(アウターステータ)モータ(ハイブリッド励磁モータ)100を示し、モータ100のステータ(電機子)101は、鉄心102にコイル(電機子巻線)103を巻回した構造である。鉄心102は、モータ軸方向の一方の片側部分がN極側鉄心102a、他方の片側部分がS極側鉄心102bであり、鉄心102a、102b間にリング状の直流の励磁巻線105が設けられている。
ステータ101の内側のロータ(回転子)111は、鉄心112と、N極、S極のPM(永久磁石)113とを有し、鉄心112はモータ軸(シャフト)115に連結されたヨーク114、すなわち、モータ軸115の一部であるヨーク114に支持されている。鉄心112は複数のポール(突極状部)112aを形成し、各ポール112aは、ステータ101の鉄心102a、102bに対応して設けられている。その結果、ロータ111は、ポール112a、112bとPM113が周方向に交互に配置された構造になっている。
そして、励磁巻線105に電流が流れると、図8の矢印実線のように、ヨーク114を含む閉磁路が形成され、この閉磁路をステータ101、ロータ111間の磁束が通る。
一方、この種のアキシャルギャップのモータとして、本願出願人は、立体的な磁路構成のアキシャルギャップモータを既に出願している(特願2009−0115232号)。
図9は本願出願人の既出願の3相駆動のアキシャルギャップモータ200の概略の分解斜視図であり、モータ200は、モータ軸(図示せず)に軸支されたモータ軸方向の2個のロータ203a、203b間に表裏両面が磁極面の1個のステータ204を設け、さらに、モータ軸に装着した円筒状の磁路形成部材205をステータ204の中心孔に遊挿し、磁路形成部材205の両端面をロータ203a、203bの端面(磁極面)に当接して形成される。磁路形成部材205はロータ203a、203b間の磁路を形成する。なお、図10の実線mはモータ軸を示し、破線矢印は磁束が通る磁路を示す。
そして、ロータ203a、203bは、ステータ204に対向する端面(磁極面)に例えば8個のロータ磁極206が周方向に等間隔に配設されている。ステータ4は、例えば、ロータ203aに対向する一方の端面(磁極面)に全てS極に励磁されるA、B、Cの相順の12個のステータ磁極207aが周方向に等間隔に配設され、ロータ203bに対向する他方の端面(磁極面)に全てN極に励磁されるA、B、Cの相順の12個のステータ磁極207bがステータ磁極207aより周方向にずらして等間隔に配設されている。
そして、アキシャルギャップモータ200は、3相駆動によってステータ204の各ステータ磁極207a、207bに集中巻きされた各相の励磁コイル(図示せず)がA、B、Cの相順に通電され、このとき、図の破線矢印に示すように磁束がステータ204の軸方向および周方向に進む立体磁路が形成される。そして、例えばステータ204の裏面の励磁相のN極から出た磁束が上記立体磁路を通ることにより、ロータ203b、磁路形成部材205、ロータ203aを通ってステータ204の表面の励磁相のS極に入り、その磁気的な吸引によりロータ203a、203bが回転してアキシャルギャップモータ200が駆動される。
特開平6−351206号公報
図8の従来例のモータ100は、PM113の磁束に界磁巻線105で発生させる磁束を加減することによりモータ100の界磁磁束を調整可能にしたものであるが、過渡的な電流変化やモータ100の回転による磁気抵抗変化等により、炭素鋼等のソリッド(むく)の磁性体で形成されるモータ軸115を通る磁束が変動すると、モータ軸115に渦電流が発生して損失を生じさせる。
この損失は、モータ100の出力効率を低下させる原因となる他、モータ100に制動力(ブレーキ)として作用し、モータ100の軸トルクが低下する。さらに、モータ軸115の温度上昇も引き起こす。
また、図9の既出願のモータ200においても、モータ軸を磁性体で形成して磁路形成部材205を省くようにした場合には磁束がモータ軸を通る。そして、この場合も、過渡的な電流変化やモータ200の回転による磁気抵抗変化等により、前記ソリッドの磁性体で形成されるモータ軸を通る磁束が変動すると、モータ軸に渦電流が発生して損失を生じさせ、モータ200のトルク(軸トルク)が低下して効率が低下し、さらに、モータ軸の温度上昇も引き起こす。
本発明は、アキシャルギャップモータ、ラジアルギャップモータを問わず、モータ軸を磁性体で形成して磁路の一部として利用する場合に、磁束の変動によるモータ軸の渦電流の発生を防止して効率低下やモータ軸の温度上昇を防止することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のモータは、ステータ、ロータ間の磁束が磁性体のモータ軸を軸方向に通過する磁路構成のモータにおいて、前記モータ軸の外側に、前記磁束の変動により生じるループ電流による逆向きの磁束によって前記磁束の変動分を打ち消して前記モータ軸への前記磁束の変動分の流入を遮蔽する導体部と、前記導体部により遮蔽された前記磁束の変動分のバイパス磁路を形成する電磁鋼帯を円筒状に巻回して成り巻始めと巻終わりが電気的に絶縁された電磁部材とを備えることを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のモータは、前記導体部が、内径側ループとその外側の外径側ループとを有する8の字コイル構造のコイル体により形成され、前記内径側ループはモータ軸を囲み、前記外径側ループは前記電磁部材を囲むことを特徴としている(請求項2)。
請求項1に係る本発明のモータの場合、磁性体のモータ軸に流入する磁束が変動(脈動)すると、その変動によって導体部にループ電流が発生し、その電流に基づく逆向きの磁束により、モータ軸に流入する磁束の変動が打ち消されて前記磁束の変動分が遮蔽される。そのため、前記変動によるモータ軸の渦電流の発生を防止できる。
さらに、磁束の変動(脈動)成分を導体部で遮蔽するだけでは、モータ軸を通る磁束が平滑化されてしまうので磁束が大きくなったときに本来発生できるはずのトルクを発生できなくなるが、本発明の場合は、モータ軸の外側の電磁部材が磁束の変動(脈動)分のバイパス磁路を形成し、磁束の変動分が電磁部材のバイパス磁路を通ってモータの駆動に利用され、モータのトルクが落ちることもない。そして、電磁部材は、変動分によって温度上昇が生じることはない。
したがって、モータ軸を磁性体で形成して磁路の一部として利用する場合に、磁束の変動によるモータ軸の渦電流の発生を防止して効率低下やモータ軸の温度上昇を防止することができ、特性の優れたモータを提供できる。
請求項2に係る本発明のモータの場合、導体部を形成する8の字コイル構造のコイル体の内径側ループがモータ軸を囲み、モータ軸を通過する磁束が変動(脈動)すると、内径側ループと外径側ループとを前記磁束の変動に基づく鎖交磁束の誘導電流(ループ電流)が流れ、その誘導電流によって生じる内径側ループの磁束でモータ軸に流入する磁束の変動分が遮蔽されるとともに、誘導電流が外径側ループに流れることによって、磁束を電磁部材のバイパス磁路に導くための起磁力として利用される。
したがって、モータ軸を磁性体で形成して磁路の一部として利用する場合に、磁束の変動によるモータ軸の渦電流の発生を防止して一層良好に効率低下やモータ軸の温度上昇を防止することができ、一層特性の優れたモータを提供できる。
本発明の一実施形態のアキシャルギャップモータの組み付け状態の断面図である。 図1のアキシャルギャップモータのモータ軸部分の斜視図である。 図2の低損失電磁部材の拡大した斜視図である。 図2の構成に結束バンドを巻回した状態の斜視図である。 本発明の他の実施形態のラジアルギャップモータのモータ軸部分の斜視図である。 図5の8の字コイル構造の導電部を示し、(a)は斜視図、(b)はループ構造を示す模式図である。 8の字コイル構造の導電部の他の例を示し、(a)は斜視図、(b)はループ構造を示す模式図である。 従来例の断面図である。 既出願のアキシャルギャップモータの分解状態の斜視図である。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図7を参照して詳述する。なお、それらの図面においては、モータ軸等は適宜省略している。
(一実施形態)
まず、立体磁路構成のアキシャルギャップモータに適用した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は本実施形態のアキシャルギャップモータ1を示し、アキシャルギャップモータ1は、概略、モータ軸2に軸支されて回転する円盤状の2個のロータ3a、3b間に、両面磁極構造のステータ4を配置した構成である。
両ロータ3a、3bは、それぞれ円盤状のヨーク(コア)31のステータ4に対向する端面に例えば8個のロータ磁極(ポール)32が周方向に等間隔に配設される。
ステータ4は、円盤状のヨーク(コア)41の中心の開口にモータ軸2が遊挿され、ヨーク41の例えばロータ3aに対向する一方の端面側(以下、表側という)にN極に励磁される12個(3相それぞれの90度間隔の4個ずつの磁極を形成する)のステータ磁極(ティース)42aが周方向に等間隔に配設され、ヨーク41のロータ3bに対向する他方の端面側(以下、裏側という)にS極に励磁される12個のステータ磁極(ティース)42bが各ステータ磁極42aより周方向にずらして等間隔に配設される。このようにずらして配設することにより、モータ軸2から見たステータ4の磁極数は2倍の24極になる。
ヨーク31、41は積層鋼板または圧粉磁心により形成され、磁極32、42a、42bは圧粉磁心により形成される。
各ステータ磁極42a、42bにはA、B、Cの各相の励磁コイル5が順に集中巻きされ、例えばA相の励磁コイル5が通電されると、ステータ4の表側の90度間隔の4個のA相のステータ磁極42aが全てN極に励磁され、ステータ4の裏側の90度間隔の4個のA相のステータ磁極42aが全てS極に励磁される。B相の励磁コイル5が通電されると、ステータ4の表側の各A相のステータ磁極42aの隣の90度間隔の4個のB相のステータ磁極42aが全てN極に励磁され、ステータ4の裏側の各A相のステータ磁極42bの隣の90度間隔の4個のB相のステータ磁極42aが全てS極に励磁される。さらに、C相の励磁コイル5が通電されると、ステータ4の表側の各B相のステータ磁極42aの隣の90度間隔の4個のC相のステータ磁極42aが全てN極に励磁され、ステータ4の裏側の各B相のステータ磁極42bの隣の90度間隔の4個のC相のステータ磁極42aが全てS極に励磁される。このくり返しにより、ステータ4の表側、裏側の各4個の励磁されるステータ磁極42a、42bが回転するように移動し、励磁されるステータ磁極42a、42bとその近傍のロータ磁極32との磁気的な吸引動作によってロータ3a、3bが回転してアキシャルギャップモータ1が駆動される。
このとき、ステータ4の表側のN極のステータ磁極42aの磁束は、後述する導体部7、低損失電磁部材8を備えない場合、図1の破線の矢印線に示すように、ロータ3aのロータ磁極32、モータ軸2、ロータ3bのロータ磁極32、ステータ4の裏側のS極のステータ磁極42bを通ってN極のステータ磁極42aに戻る磁路を通る。
なお、本実施形態の場合、ステータ4のモータ軸2の外側にループコイル状の界磁コイル6が設けられ、界磁コイル6の直流界磁により磁束が増強されてトルクアップが図られる。
ところで、過渡的な電流変化やアキシャルギャップモータ1の回転による磁気抵抗変化等により、炭素鋼(例えば、S45C、S35C)等のソリッド(むく)の磁性体で形成されるモータ軸2を通る磁束が変動(脈動)すると、図1の実線の矢印線に示すように、モータ軸2に渦電流が発生して損失を生じさせる。
そこで、本実施形態の場合、モータ軸方向の磁路形成部材として、つぎに説明する構成を備える。
図2はモータ軸2の部分の斜視図であり、モータ軸方向の前記磁路形成部材として、最内径側(中心部)にモータ軸2を配置し、その外側に磁束の変動分のモータ軸2への流入を遮蔽する導体部7aを備え、その外側に導体部7aにより遮蔽された前記変動分のバイパス磁路を形成する高透磁率の低損失電磁部材8aを備える。
部7aは、本実施形態の場合、短絡コイルを形成するスリーブ形状の金属等の電気的な導体であり、モータ軸2を通る磁束が変動(脈動)すると、その変動によって導体部7aにループ電流が発生し、その電流に基づく逆向きの磁束により、モータ軸2を通る磁束の変動が打ち消されてその変動分が遮蔽される。そのため、前記変動によるモータ軸の渦電流の発生を防止し、モータ軸2を磁束の直流分のみが通るようにしてアキシャルギャップモータ1の効率低下やモータ軸2の温度上昇を防止できる。
なお、導部7aを、モータ軸2の略ロータ3a、3b間全体を覆うモータ軸方向に長いスリーブ形状に形成しているので、磁束の変動分を遮蔽するための電流経路の十分な断面積を確保し易く、導部7aを薄くでき、モータ軸方向の磁路形成部材全体の外径を小さくできる利点がある。なお、導部7aは、モータ軸2の磁路の少なくとも入力側にリング状に設けられていればよく、例えばロータ3a、3bそれぞれ寄りにリングコイルを設けて形成してもよい。
つぎに、磁束の変動(脈動)成分を導体部7aで遮蔽するだけでは、モータ軸2を通る磁束が平滑化されてしまうだけなので磁束が大きくなったときに本来発生できるはずのトルクを発生できなくなり、アキシャルギャップモータ1のトルクが低下する。
そこで、前記した低損失電磁部材8aを備える。
図3は低損失電磁部材8aを示し、低損失電磁部材8aは例えば電磁鋼帯の巻きコアである。この電磁鋼帯の巻きコアは、巻始めと巻終りが電気的に絶縁されており、短絡コイルを構成しないので、磁束の変動分(脈動成分)を通し易い。そして、この電磁鋼帯の巻きコアは高透磁率であり、磁束の変動分が高透磁率の低損失電磁部材8aのバイパス磁路を通ってアキシャルギャップモータ1の駆動に利用されるので、アキシャルギャップモータ1のトルクが低下することはない。また、高透磁率の低損失電磁部材8aは前記磁束の変動分によって温度上昇が生じることはない。
したがって、本実施形態の場合、モータ軸2を磁性体で形成して磁路の一部として利用するアキシャルギャップモータ1において、磁束の変動によるモータ軸2の渦電流の発生を防止して効率低下やモータ軸2の温度上昇を防止することができ、特性の優れたアキシャルギャップモータ1を提供できる。
ところで、低損失電磁部材8aを形成する電磁鋼帯の巻きコアは、巻きコアの軸方向の透磁率が円周方向よりも高い指向性の電磁鋼帯であることが好ましいが、無方向性の電磁鋼帯であってもよい。すなわち、前記指向性の電磁鋼帯の巻きコアの場合は、電磁鋼帯の圧延方向ではな幅方向に鋼帯を切り取って巻くことになるので、巻厚をあまり大きくできない。そのため、大きな巻厚が必要な場合には、無方向の電磁鋼帯を圧延方向に切り取った巻きコアによって低損失電磁部材8aを形成すればよい。
また、低損失電磁部材8aを形成する電磁鋼帯の巻きコアは接着等により貼り合わせて巻回されるが、さらにその外周に補強のために電気抵抗率が比較的高い結束バンド(ステンレススチールバンド等)を巻くことが好ましい。
図4は低損失電磁部材8aの外側にステンレススチールバンド等の結束バンド9を巻き付けた状態を示し、結束バンド9を巻き付けることにより、アキシャルギャップモータ1の高速回転時にも低損失電磁部材8aや導部7が巻き解けること等がない。また、結束バンド9も磁束が鎖交するループを形成するので、その電気抵抗を高くしてループに誘導される電流を少なくし、損失を防止するため、結束バンド9は上記したステンレススチールバンド等であることが好ましく、さらには、結束バンド9を、ケブラーコード等の樹脂補強材のバンドで形成することがより好ましい。
(他の実施形態)
つぎに、前記一実施形態の導部7aに代えて、8の字コイル構造のコイル体の導部7bを備えた実施形態について、図1および図5、図6を参照して説明する。
本実施形態の場合も図1の立体磁路構造のアキシャルギャップモータ1に適用し、略、その導体部7aを導部7bに置き代え、低損失電磁部材8aを導部7bの8の字のクロス個所に切れ目を設けたスリーブ状の低損失電磁部材8bに置き代える。
図5はモータ軸2の部分の一部を切り欠いた斜視図であり、本実施形態の場合、モータ軸方向の磁路形成部材として、最内径側(中心部)にモータ軸2を配置し、その外側に8の字コイル構造のコイル体の導部7bを備え、導部7bの内径側ループ部71によりモータ軸2を囲み、外径側ループ72により低損失電磁部材8bを囲む。さらに、導部7bの外径側ループ72の外側を、ケブラーコード等の電気的抵抗が大きな素材からなるスリーブ状の補強リング10で覆う。
図6(a)は導電部7bの斜視図、同図(b)はその正面図であり、導部7bは、概略、8の字コイルの上部のループを内径側ループ71とし、その外側に変形した下側のループを配置した形状であり、両図の破線で囲んだ個所が8の字のクロス個所である。
低損失電磁部材8bは、例えば断面がC字状の圧粉磁心のスリーブによって形成され、低損失電磁部材8aと同様に高透磁率である。
そして、モータ軸2に流入する磁束の変動(脈動)成分を低減することを優先するため、導部7bは、内径側ループ71のコイルがモータ軸2を囲む断面積と、内径側ループ71のコイルのターン数との積が、外径側ループ72のコイルが低損失電磁部材8bを囲む断面積と、外径側ループ72のコイルのターン数との積よりも大きくなるように形成される。
この場合、モータ軸2に流入する磁束が変動すると、8の字コイル構造の周知の特性から、導部7bは、時計回り(CW)のループと反時計回り(CCW)のループに鎖交する磁束変化量(例えば図6(b)のΔφ、Δφ)が同じ大きさとなるように図6(b)の破線の矢印線に示す誘導電流が流れるため、モータ軸2に流入する磁束の変動(脈動)分の磁束密度は小さくなって遮蔽され、モータ軸2の渦電流の発生が抑えられて渦電流損失が低減される。
また、前記一実施形態の導部7aの短絡コイルでは、磁束の変動(脈動)成分により生じたループ電流は前記短絡コイルの抵抗によりジュール熱として消費されるが、本実施形態の8の字コイル構造の導部7bでは、磁束の脈動成分により誘導されたループ電流により外径側ループ72に発生する磁束が低損失電磁部材8bのバイパス磁路に磁束を通すための起磁力として活用される。
すなわち、本実施形態の場合、モータ軸2を通過する磁束が変動(脈動)すると、導体部7bは、周知の8の字コイル構造のコイル体と同様、内径側ループ71と外径側ループ72を前記磁束の変動に基づく鎖交磁束の誘導電流が流れ、その誘導電流によって生じる内径側ループ71の磁束でモータ軸2に流入する磁束の変動分が遮蔽されるとともに、外径側ループ72の磁束が低損失電磁部材8bのバイパス磁路を通るための起磁力として無駄なく利用される。
したがって、本実施形態の場合、モータ軸2を磁性体で形成して磁路の一部として利用する場合に、磁束の変動によるモータ軸2の渦電流の発生を防止してさらに一層良好に効率低下やモータ軸2の温度上昇を防止することができ、一層特性の優れたアキシャルギャップモータ1を提供できる。
そして、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、前記他の実施形態において、導体部7bに代えて、2重の8の字コイルにより形成し、両方のコイルの内径側ループ71どうし、外径側ループ72どうし、内径側どうしを繋いだ構成の8の字コイル構造の導体部を備えるようにしてもよい。
図7(a)は、上記した2重の8の字コイル73、74により形成した導部7cの斜視図であり、同図(b)はそのコイル構造を示す模式図である。この場合、8の字コイル73、74の内径側ループ部71、外径側ループ部72が内径側、外径側それぞれで繋がる。なお、図7(b)の破線で囲んだ個所が8の字のクロス個所である。
つぎに、導部7a〜7cは種々の導電材のリングやスリーブで形成してよく、低損失電磁部材8a、8bは種々の高透磁率の電磁部材であってよい。
つぎに、本発明は、モータ軸を磁性体で形成して磁路の一部として利用する種々の構成のアキシャルギャップモータに適用できるのは勿論、モータ軸を磁性体で形成して磁路の一部として利用するラジアルギャップモータにも同様に適用することができる。
そして、本発明が適用されるモータは、電気自動車の駆動モータ等の種々の用途のアキシャルギャップモータ、ラジアルギャップモータであってよい。
1 アキシャルギャップモータ
2 モータ軸
3a、3b ロータ
7a〜7c 導体部
8a、8b 低損失電磁部材

Claims (2)

  1. ステータ、ロータ間の磁束が磁性体のモータ軸を軸方向に通過する磁路構成のモータにおいて、
    前記モータ軸の外側に、
    前記磁束の変動により生じるループ電流による逆向きの磁束によって前記磁束の変動分を打ち消して前記モータ軸への前記磁束の変動分の流入を遮蔽する導体部と、
    前記導体部により遮蔽された前記磁束の変動分のバイパス磁路を形成する電磁鋼帯を円筒状に巻回して成り巻始めと巻終わりが電気的に絶縁された電磁部材とを備えることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1記載のモータにおいて、
    前記導体部は、内径側ループとその外側の外径側ループとを有する8の字コイル構造のコイル体により形成され、
    前記内径側ループはモータ軸を囲み、前記外径側ループは前記電磁部材を囲むことを特徴とするモータ。
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